JP2017200254A - 熱源機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィードバック回路の構成を複雑化させることなく、負荷電流が変動しても出力電圧の安定化を図れる電源装置を備えた熱源機を提供する。【解決手段】 第1電源部63は、スイッチング素子Q1がPWM制御されることにより直流電圧V1を降圧した出力電圧V2を生成して負荷へ供給する電圧変換部63Aと、出力電圧V2を検出する電圧検出回路67と、複数の運転モードの各々に対応して定められた制御定数を予め記憶しており、制御サイクルごとに電圧検出回路67で検出される出力電圧V2の検出値を取得し、目標電圧と出力電圧V2の検出値との偏差を算出し、偏差と、出力電圧V2の検出値を取得したときの運転モードに応じた制御定数と、所定の演算式とに基づいて、スイッチング素子Q1を駆動する制御パルスのデューティ比を算出し、該デューティ比に基づく制御パルスを出力する電源制御部66とを備えている。【選択図】 図3

Description

本発明は、給湯装置等の熱源機に関する。
従来、スイッチング素子をPWM制御して所望の直流電圧を得る電源装置が知られている。例えば、特許文献1,2には、コイル及びスイッチング素子を備えた昇圧チョッパのコイルへの入力電流が連続モードか不連続モードかを判定し、その判定結果に基づいて異なるアルゴリズムでPWM制御を行うデジタルコンバータが記載されている。また、特許文献3には、電源の出力をデジタルコードに変換し、それを設定された目標値と比較し、比較結果に応じてPWM制御を行うデジタル制御電源が記載されている。
ところで、従来の給湯装置等の熱源機においては、例えば、商用電源等のAC100Vを入力とし、熱源機の各負荷へ供給する電圧(例えば、DC15V等)を出力するスイッチング電源が備えられている。
このスイッチング電源には、所定の回路定数のハードウェアで構成されたフィードバック回路と、制御パルスによってスイッチング素子のオンオフ制御を行う電源制御ICとが備えられている。フィードバック回路では、出力電圧を検出し、その検出電圧と目標電圧との差に応じたフィードバック信号を電源制御ICへ出力し、電源制御ICでは、フィードバック信号に基づいて算出されるデューティ比の制御パルスを生成し、スイッチング素子を制御していた。
特許第4510566号公報 特許第4510568号公報 特許第5750067号公報
上記従来の熱源機では、熱源機の運転モード等に応じて負荷電流が増減し、負荷電流が小さいときには、電流モードが不連続モードとなり、負荷電流がある値より大きくなると連続モードとなる。
図7は、複数の負荷電流についてスイッチング電源における出力電圧・制御パルスのデューティ比特性曲線の一例を示した図である。図7において、曲線SMは、連続モードの場合の特性曲線であり、曲線DM1,DM2,DM3,DM4は、それぞれ負荷電流が1A,2A,3A,4Aで不連続モードの場合の特性曲線である。
図7に示すように、負荷電流の大きさによって出力電圧・デューティ比特性が異なるため、上記のフィードバック回路において、負荷電流に応じたフィードバック制御を行うためには、負荷電流ごとにフィードバック回路の回路定数を切り替えるための切替え回路が必要となり、回路構成が複雑になるという問題がある。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、フィードバック回路の構成を複雑化させることなく、負荷電流が変動しても出力電圧の安定化を図ることができる電源装置を備えた熱源機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある形態に係る熱源機は、複数の負荷と、前記複数の負荷の動作を制御する制御装置と、前記複数の負荷に直流電力を供給する電源装置と、を備えた熱源機であって、前記電源装置は、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子が所定の制御サイクルでPWM制御されることにより所定の直流電圧を断続的に取り込んで前記直流電圧を降圧した出力電圧を生成して前記複数の負荷へ供給する電圧変換部と、前記出力電圧を検出する電圧検出回路と、前記出力電圧に応じて前記スイッチング素子を駆動する制御パルスのデューティ比を変化させるフィードバック制御を行うために、前記複数の負荷のうち動作する負荷の組み合わせが決められている複数の運転モードの各々の運転モードに対応して定められた制御定数を予め記憶しており、前記制御サイクルごとに前記電圧検出回路で検出される出力電圧の検出値を取得し、予め設定された目標電圧と前記出力電圧の検出値との偏差を算出し、該偏差と、前記出力電圧の検出値を取得したときの運転モードに応じた前記制御定数と、所定の演算式とに基づいて、前記制御パルスのデューティ比を算出し、該デューティ比に基づく前記制御パルスを生成し出力する電源制御部とを備えている。
この構成によれば、運転モードに応じた制御定数を用いてスイッチング素子を駆動する制御パルスのデューティ比を算出し、そのデューティ比に基づく制御パルスを生成し出力することにより、フィードバック回路(ここでは電圧検出回路)の構成を複雑化させることなく、運転モードの変化によって負荷電流が変動しても出力電圧の安定化を図ることができる。
前記電源制御部が前記デューティ比を算出する際に用いる前記演算式は、前記偏差の絶対値が大きくなるほど、前記偏差の変化量に対する前記デューティ比の変化量の割合が大きくなる関係を満足するように定められていてもよい。
この構成によれば、負荷電流が急激に変化することにより出力電圧が大きく変動しても、出力電圧を速く目標電圧に近づけることができ、負荷過渡応答特性の向上を図ることができる。
前記制御定数は、比例制御のための比例定数と、積分制御のための積分定数とからなり、前記演算式は、前記比例定数を用いて比例制御値を算出するための第1の演算式と、前記積分定数を用いて積分制御値を算出するための第2の演算式と、前記比例制御値と前記積分制御値とを加算して前記デューティ比を算出するための第3の演算式とからなるものでもよい。
前記電圧変換部は、前記スイッチング素子と、一次巻線が前記スイッチング素子と直列に接続され、この直列接続された前記一次巻線と前記スイッチング素子との両端に前記直流電圧が印加されるトランスと、前記トランスの二次巻線に接続され、この二次巻線に流れる電流を整流平滑して負荷電流を前記負荷へ出力する整流平滑部とを有し、前記整流平滑部から出力される負荷電流を検出する電流検出回路をさらに備え、前記電源制御部は、前記電流検出回路で検出された負荷電流の値に基づいて、前記スイッチング素子のオフ期間に前記トランスの二次巻線に流れる電流が、前記スイッチング素子のオフ期間中に途切れない連続モードか、前記スイッチング素子のオフ期間の途中に途絶える不連続モードかを判定し、連続モードか不連続モードかの判定結果に対応する演算式に基づいてフィードフォワード制御値を求め、このフィードフォワード制御値を含めて前記デューティ比を算出するよう構成されていてもよい。
この構成によれば、負荷電流が急激に変化することにより出力電圧が大きく変動しても、出力電圧を速く目標電圧に近づけることができ、負荷過渡応答特性の向上を図ることができる。
前記制御装置は、前記電源制御部へ運転モードを示す情報を送信するよう構成されていてもよい。
本発明は、以上に説明した構成を有し、フィードバック回路の構成を複雑化させることなく、負荷電流が変動しても出力電圧の安定化を図ることができる電源装置を備えた熱源機を提供することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態の一例の熱源機の概略構成を示す作動原理図である。 図2は、コントローラユニットの一例を示す概略ブロック図である。 図3は、第1電源部の概略構成の一例を示す図である。 図4は、熱源機の4つの基本的な運転モードにおいて動作する負荷の一例を示す表である。 図5は、第1電源部の出力電圧の発振状態の判定方法を説明するための偏差の推移の一例を示す図である。 図6は、第3構成例において電源制御部が負荷電流値を取得後にFF値を求める際のフローチャートである。 図7は、複数の負荷電流についてスイッチング電源における出力電圧・制御パルスのデューティ比特性曲線の一例を示した図である。
以下、好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の実施形態の一例の熱源機の概略構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例の熱源機の概略構成を示す作動原理図である。
この熱源機1は、独立した2つの燃焼系統、具体的には右側に給湯側燃焼系統、左側に風呂・暖房側燃焼系統を有し、さらに燃焼に関連する動作を司るコントローラユニット4を有する。
給湯側燃焼系統には、燃料を燃焼して燃焼ガスを生成する給湯側燃焼部7と、その給湯側燃焼部7に燃焼用の空気を送風する送風機9と、湯水あるいは熱媒体が流通し燃焼ガスによって加熱される給湯側熱交換部11と、給湯流水系統20が備えられている。同様に、風呂・暖房側燃焼系統には、風呂・暖房側燃焼部8と、その風呂・暖房側燃焼部8に送風する送風機9と、風呂・暖房側熱交換部12と、暖房流水系統21と、追い焚き流水系統22とが備えられている。なお、送風機9は、給湯側と風呂・暖房側との燃焼系統に共用されている。また、熱源機1は、風呂・暖房側燃焼系統と給湯側燃焼系統の両方のドレンを受けるドレン排出系統13を有している。
各燃焼部7、8は、燃料ガスを燃焼する複数のバーナ40が設けられ、燃料ガスをバーナ40に至らせる燃料配管41が接続されている。燃料配管41には、元ガス電磁弁G1、それぞれのバーナ40に至る燃料ガスの流通を規制するガス比例弁G2、給湯ガス電磁弁G3、給湯能力切替ガス電磁弁G4,G5、暖房ガス電磁弁G6、暖房能力切替ガス電磁弁G7が設けられている。すなわち、各燃焼部7、8では、各燃料用弁(G1〜G7)の開閉が制御されて、燃料配管41を介して供給された燃料ガスが、バーナ40で燃焼されて燃焼ガスが生成される。
給湯流水系統20は、給湯側熱交換部11がその一部を形成するものであり、給水源から供給される湯水を給湯側熱交換部11に流し、その給湯側熱交換部11からカラン等に至らせる給湯主流路23と、給湯側熱交換部11をバイパスする給湯側バイパス流路25とを有する。そして、給湯流水系統20には、給湯側バイパス流路25を通過する流量を調整する給湯側バイパス流量調整弁26や、出湯温度が所定値よりも低い場合に出湯流量を絞る水量調整弁W1等が設けられている。
さらに、給湯流水系統20には、水量調整弁W1から分岐し、湯水を風呂の浴槽へと導く風呂注湯流路28が備えられている。そして、この風呂注湯流路28には、浴槽への水流を規制する注湯電磁弁W2と、浴槽側からの水流の逆流を防止する逆流防止機構31等が設けられている。
なお、給湯側熱交換部11は、燃焼ガスの主に顕熱を回収する一次熱交換器11aと、燃焼ガスの主に潜熱を回収する二次熱交換器11bとで構成されている。
暖房流水系統(端末循環路)21は、風呂・暖房側熱交換部12がその一部を形成するものであり、湯水は、風呂・暖房側熱交換部12と浴室暖房機等の高温側端末(図示しない)との間を循環する高温端末経路と、風呂・暖房側熱交換部12と床暖房等の低温側端末(図示しない)との間を循環する低温端末経路と、高温端末経路と低温端末経路とを繋ぐ暖房側バイパス流路34と、追い焚き流水系統22を流れる湯水を加熱する風呂加熱経路35とを流通する。
そして、暖房流水系統21には、湯水の循環流を形成する暖房側ポンプ36と、湯水の温度変化に起因した体積の膨張に伴う圧力上昇又は収縮に伴う圧力低下を抑制する膨張タンク37と、暖房側バイパス流路34上に設けられた暖房側バイパス熱動弁39と、風呂加熱経路35への通水を規制する風呂側熱動弁45と、追い焚き流水系統22を流れる湯水との熱交換が行われる液・液熱交換器46等が設けられている。
なお、風呂・暖房側熱交換部12は、燃焼ガスの主に顕熱を回収する一次熱交換器12aと、燃焼ガスの主に潜熱を回収する二次熱交換器12bとで構成されている。
追い焚き流水系統22は、液・液熱交換器46がその一部を形成するものであり、液・液熱交換器46と風呂の浴槽(図示しない)との間を浴槽内の湯水が循環する追い焚き流路47を有する。そして、追い焚き流路47には、湯水の循環流を形成する追い焚き側ポンプ48等が設けられている。また、この追い焚き流路47には、前述の風呂注湯流路28が接続されている。
ドレン排出系統13は、燃焼ガスの潜熱を回収する際に発生するドレンを、中和器14で中和してから外部に排水する流路である。すなわち、ドレン排出系統13は、二次熱交換器11b、12bから中和器14に至る中和器導入流路15と、中和器14と、中和器14より下流側の外部排出流路16とで構成されている。
また、熱源機1には、制御装置5と電源装置6とを有するコントローラユニット4が備えられている。なお、図1においては、給湯流水系統20、暖房流水系統21、追い焚き流水系統22などに設けられる温度センサ等の各種センサ類の図示を省略している。
続いて、この熱源機1の基本的な運転モードにおける動作の概略について説明する。この熱源機1には、給湯運転、暖房運転、風呂注湯運転および風呂追焚運転の4つの基本的な運転モードがあり、いずれも公知のそれと同様である。熱源機1の動作は、コントローラユニット4の制御装置5の制御によって実現される。
給湯運転は、カラン等が操作されて、出湯要求があれば、給湯側燃焼部7で生成された燃焼ガスで給湯側熱交換部11が加熱され、所望の温度の湯がカラン等から出湯される。この給湯運転においては、元ガス電磁弁G1を開成側に制御し、設定温度、センサで検出させる湯水の温度及び流量情報等に基づいて、ガス比例弁G2、給湯ガス電磁弁G3、給湯能力切替ガス電磁弁G4,G5を開閉制御して、給湯側燃焼部7を燃焼させ、カラン等から設定温度の湯を出湯する。
風呂注湯運転は、浴槽に湯張りするための運転であり、リモコン等の操作によって出湯要求がなされ、出湯要求の方法が給湯運転とは異なること、及び、水量調整弁W1及び注湯電磁弁W2の制御によって湯水が風呂注湯流路28へ流されること以外は、給湯運転とほぼ同様の動作が実施される。
暖房運転は、風呂の浴室暖房等(高温側端末)に高温の湯を循環させる高温暖房運転と、床暖房機器等(低温側端末)に低温の湯(高温側端末に循環する湯水の温度よりも低温)を循環させる低温暖房運転があり、リモコン等の操作によって運転の開始および停止が指示される。すなわち、高温暖房運転では、風呂・暖房側燃焼部8で生成された燃焼ガスで風呂・暖房側熱交換部12が加熱されて、高温端末経路を介して高温側端末に高温の湯水が循環され、低温暖房運転では、風呂・暖房側燃焼部8で生成された燃焼ガスで風呂・暖房側熱交換部12が加熱されて、低温端末経路を介して低温側端末に低温の湯が循環される。このような暖房運転においては、元ガス電磁弁G1、ガス比例弁G2、暖房ガス電磁弁G6、暖房能力切替ガス電磁弁G7を開閉制御して、風呂・暖房側燃焼部8を燃焼させる。
風呂追焚運転は、浴槽内の湯水の温度が所定温度以下であったり、リモコン等による風呂追焚運転の要求があれば、液・液熱交換器46を介して、浴槽内の湯水を設定温度に至るまで加熱する。より具体的には、風呂追焚運転は、風呂・暖房側燃焼部8で生成された燃焼ガスで風呂・暖房側熱交換部12が加熱され、その熱が暖房流水系統21を介して間接的に追い焚き流路47に伝わり、浴槽内の湯水を加熱している。この風呂追焚運転においても、暖房運転と同様、元ガス電磁弁G1、ガス比例弁G2、暖房ガス電磁弁G6、暖房能力切替ガス電磁弁G7を開閉制御して、風呂・暖房側燃焼部8を燃焼させる。
次にコントローラユニット4の構成について説明する。図2は、コントローラユニット4の一例を示す概略ブロック図である。
コントローラユニット4は、制御装置5および電源装置6を備えている。制御装置5は、CPU、ROMおよびRAM等を備え、例えば、マイクロコントローラ等で構成されている。制御装置5には、送風機9およびポンプ36,48などの各電装品などを制御するための信号経路が接続されている。制御装置5では、例えば、CPUがROMに記憶された制御プログラムをRAMに読み出し、実行することで熱源機1の各種制御を実行することができる。なお、制御プログラムには、例えば、各電装品の運転制御に関する各種プログラムが含まれている。
コントローラユニット4には、商用電源等の交流電源2から電力が供給され、電源装置6によって、熱源機1で用いられる電力が生成される。電源装置6により、必要に応じた電圧に変換されて、制御装置5、燃焼部7,8、送風機9、ポンプ36,48、各種電磁弁、および各種センサ等の各電装品へと供給される。
電源装置6は、ノイズフィルタ61、整流部62、平滑コンデンサC1、第1電源部63及び第2電源部64等を備えている。
ノイズフィルタ61の入力端子は、例えばAC100Vの交流電源2に接続されて、ノイズフィルタ61でノイズが除去された交流電圧が整流部62に入力されて整流される。整流部62は、例えばダイオードブリッジなどにより構成される全波整流回路である。整流部62の出力電圧は平滑コンデンサC1で平滑されて直流電圧V1として出力される。この直流電圧V1は、第1電源部63及び第2電源部64に入力される。なお、ノイズフィルタ61は、電源装置6で発生したノイズを、交流電源2側へ流出させることをも防止する。
第1電源部63では、直流電圧V1(例えば155V)を降圧して、所定の直流電圧(例えば15V)を生成し、制御装置5及び電磁弁等の負荷へ供給する。また、第2電源部64では、直流電圧V1を降圧して、所定の直流電圧(例えば47V)を生成し、送風機9のモータ等へ供給する。
なお、交流電源2に代えて、太陽光発電システム等を用いた直流電源から平滑コンデンサC1へ直流電圧が供給される構成であってもよい。この場合、ノイズフィルタ61及び整流部62は不要である。
本実施形態では、第1電源部63(電源装置)の構成及び制御に特徴がある。以下、この第1電源部63について詳しく説明する。図3は、第1電源部63の概略構成の一例を示す図である。
〔第1構成例〕
第1構成例の第1電源部63は、図3において、電流検出回路68は設けられていない。第1電源部63は、直流電圧V1(例えば155V)を、所定の直流電圧V2(例えば15V)に降圧する回路であり、スイッチング素子Q1、トランスST1、整流ダイオードD1及び平滑コンデンサC2等からなる電圧変換部63Aを有している。
第1電源部63では、トランスST1により、1次側の高い電圧V1と、2次側の低い電圧V2とを電気的に絶縁分離している。トランスST1は、一次巻線P1及び二次巻線P2を有している。
一次巻線P1は、一端が平滑コンデンサC1の一端及び入力端子TV1に接続され、他端が並列接続されたスイッチング素子Q1及びコンデンサC3に接続され、さらに抵抗R1を介して平滑コンデンサC1の他端及びグランドGNDに接続されている。スイッチング素子Q1は、そのゲートが駆動回路65に接続されている。スイッチング素子Q1は、ここでは、nチャネルMOSFETで構成されている。
二次巻線P2は、一端が整流ダイオードD1を介して出力端子TV2に接続され、他端がグランドに接続されている。また、出力端子TV2とグランド間に平滑コンデンサC2が接続されている。この平滑コンデンサC2が接続されるグランドは、低電圧側の回路グランドである。整流ダイオードD1及び平滑コンデンサC2により、二次巻線P2に流れる電流を整流及び平滑する整流平滑部が構成されている。
電源制御部66は、CPU、ROMおよびRAM等を備え、例えば、マイクロコントローラ等で構成されている。電源制御部66は、スイッチング素子Q1をオンまたはオフさせるための制御パルス(PWM信号)を駆動回路65へ出力し、駆動回路65が制御パルスと同じデューティ比の駆動パルスをスイッチング素子Q1のゲートに出力することで、スイッチング素子Q1がオンオフ制御される。すなわち、スイッチング素子Q1は、電源制御部66によって所定周期(スイッチング周期)の制御サイクルでPWM制御される。
ここで、第1電源部63の基本的な動作の概略を説明しておく。第1電源部63は、フライバックコンバータであり、トランスST1の一次巻線P1と二次巻線P2とが逆極性となるように巻装されており、スイッチング素子Q1がオンするとトランスST1の一次巻線P1に入力電圧V1が印加され、一次巻線P1に電流が流れる。このとき、二次巻線P2は逆極性であるため、2次側の整流ダイオードD1には逆方向電圧が印加されて電流は流れず、一次巻線P1に供給されたエネルギはトランスST1内に蓄積される。
そして、スイッチング素子Q1がオフすると、一次巻線P1への電力供給が停止され、二次巻線P2に逆起電力が発生し、整流ダイオードD1に順方向電圧が印加されて整流ダイオードD1が導通し、トランスST1に蓄積されていたエネルギが出力側へ放出される。
続いて、第1電源部63の構成について説明する。トランスST1の出力側には、出力端子TV2の出力電圧V2を検出し、その検出値をフォトカプラ等を用いて電源制御部66へ伝達する電圧検出回路67(フィードバック回路)が設けられている。
電源制御部66は、電圧検出回路67から与えられる出力電圧V2の検出値に基づいて制御パルスのデューティ比を変化させることによって、出力電圧V2が所望の電圧(目標電圧)となるようにフィードバック制御を行うようになっている。すなわち、電源制御部66は、出力電圧V2が目標電圧となるように、出力電圧V2に応じて制御パルスのデューティ比を変化させるフィードバック制御を行う。
この電源制御部66は、例えば、PI制御によって制御パルスのデューティ比を変化させる。ここでは、電源制御部66は、例えば、スイッチング周波数を60kHzとすれば、スイッチング周期である約16.7μsの周期で、電圧検出回路67から出力電圧V2の検出値を取得し、以下の(1)〜(4)式に基づいて、制御パルスのデューティ比を算出し、そのデューティ比に応じた制御パルスを出力する。
偏差=目標電圧−出力電圧検出値 ・・・・(1)
P制御値=偏差×比例定数 ・・・・・・・(2)
I制御値=Σ(偏差×積分定数) ・・・・(3)
デューティ比=P制御値+I制御値 ・・・(4)
なお、(1)式の目標電圧は、予め電源制御部66に記憶されている出力電圧V2の目標となる電圧(所定値)であり、出力電圧検出値は、出力電圧V2の検出値である。(2)式のP制御値(比例制御値)の算出に用いる偏差は、現在の偏差、すなわち、目標電圧から現在の出力電圧V2の検出値を減算した値である。(3)式で示されるI制御値(積分制御値)は、現在の偏差を含め、過去から現在までに連続して算出された所定個数の偏差の各々に、各々の偏差を算出したときの運転モードに応じた積分定数を乗算した値の合計である。なお、電源制御部66はスイッチング周期で偏差を算出するたびに、偏差及びその偏差を算出したときの運転モードに応じた積分定数、または、それら偏差と積分定数との乗算値を記憶している。
この第1電源部63では、入力電圧V1をトランスST1の一次巻線P1および二次巻線P2等を通じて、所定の電圧(例えば、15V)まで降圧させた直流電圧V2を出力端子TV2へ出力し、出力端子TV2から制御装置5及び電磁弁等の各負荷へ供給される。
熱源機1では、運転モードに応じて動作する負荷が決められているが、動作する負荷が異なる場合には、出力端子TV2に流れる負荷電流も異なる。負荷電流が異なれば、出力電圧V2を一定に保つための制御パルスのデューティ比も異なる(例えば図7を参照)。
そこで、第1構成例では、熱源機1の各負荷の動作を制御する制御装置5が、運転モードを示す情報を電源制御部66へ送信するよう構成されている。ここで、制御装置5は、例えば、運転モードが変化したときなど、任意の運転モードが開始されたときに、その開始された運転モードを示す情報を、電源制御部66へ送信し、電源制御部66では、受信した運転モードを示す情報を記憶している。
図4は、前述したように4つの基本的な各運転モードにおいて出力電圧V2が供給されて動作する負荷の一例を示す表である。この表では、動作する負荷に丸印を入れている。
この熱源機1の運転モードには、給湯運転、風呂注湯運転、暖房運転、風呂追焚運転の4つの運転モードに加え、これらの運転の組み合わせによる運転モードと、待機運転モードがある。待機運転モードは、どの運転も行われていない待機状態であるが、制御装置5等へ出力電圧V2は供給されている。
そして、電源制御部66には、運転モードごとに、PI制御を行うための制御定数として比例定数及び積分定数が予め記憶されている。例えば、以下のように、各運転モードについて、比例定数(a1〜a12)と積分定数(b1〜b12)が記憶されている。以下では、風呂注湯(運転)を注湯(運転)と記載し、風呂追焚(運転)を追焚(運転)と記載している。
給湯運転モード・・・比例定数(a1)、積分定数(b1)
注湯運転モード・・・比例定数(a2)、積分定数(b2)
暖房運転モード・・・比例定数(a3)、積分定数(b3)
追焚運転モード・・・比例定数(a4)、積分定数(b4)
待機運転モード・・・比例定数(a5)、積分定数(b5)
給湯と注湯の同時運転モード・・・比例定数(a6)、積分定数(b6)
給湯と暖房の同時運転モード・・・比例定数(a7)、積分定数(b7)
給湯と追焚の同時運転モード・・・比例定数(a8)、積分定数(b8)
暖房と注湯の同時運転モード・・・比例定数(a9)、積分定数(b9)
暖房と追焚の同時運転モード・・・比例定数(a10)、積分定数(b10)
給湯と暖房と注湯の同時運転モード・・・比例定数(a11)、積分定数(b11)
給湯と暖房と追焚の同時運転モード・・・比例定数(a12)、積分定数(b12)
なお、上記の全ての運転モードにおいて、全ての比例定数及び全ての積分定数がそれぞれ異なるとは限らない。例えば、図4に示すように、暖房運転と風呂追焚運転とにおいて、動作する負荷が全て同じ場合には、これらの運転モードにおける比例定数は等しい値となり(a3=a4)、積分定数も等しい値となる(b3=b4)。また、運転モードの分類は、上記の例に限らない。例えば、図4に示す2つの給湯能力切替ガス電磁弁G4,G5は、給湯運転時(風呂注湯運転時)において給湯能力(注湯能力)の大小に応じて切替え動作されるので、それぞれが動作する運転状態を別々の運転モードとするようにしてもよい。また、熱源機の構成によって運転モードの分類も異なる。
各運転モードにおける比例定数及び積分定数は、予め実験やシミュレーションから導き出された値であり、これら比例定数及び積分定数の値は、これらの値を用いることによって、P制御値、I制御値を算出し、さらに、デューティ比を算出できるように定められている。
なお、(1)式で算出される偏差が負の値となり、(2)〜(4)式で算出されるP制御値、I制御値、デューティ比が負の値となることもあるので、本例では、デューティ比の下限値(例えば0)と上限値(例えば0.8=80%)を設定しており、算出したデューティ比が下限値を下まわる場合には、下限値をデューティ比に決定し、算出したデューティ比が上限値を上まわる場合には、上限値をデューティ比に決定する。また、P制御値及びI制御値については、いずれか一方または両方に下限値(例えば0)を設けるようにしてもよいし、両方とも下限値を設けずに負の値となることを許容してもよい。いずれにしても制御パルスのデューティ比は、前述のように下限値以上で、上限値以下の値に決定される。
この第1構成例の場合、電源制御部66は、電圧検出回路67から与えられる出力電圧V2の検出値に基づいて偏差を算出し、制御装置5から送信される運転モードを示す情報に基づいて、運転モードに応じた比例定数及び積分定数を選択し、前述の式(1)〜(4)に基づいて、制御パルスのデューティ比を算出し、そのデューティ比に基づく制御パルスを出力するよう構成されており、運転モードの変化によって負荷電流が変動しても出力電圧V2の安定化を図ることができる。一方、運転モードの変化によって負荷電流が変動した場合でも、電圧検出回路67の動作に変化はない。よって、フィードバック回路(ここでは電圧検出回路67)を複雑化させることなく、負荷電流が変動しても出力電圧V2の安定化を図ることができる。
〔第2構成例〕
第2構成例の電源制御部66は、第1構成例において、出力電圧V2が発振状態であるか非発振状態であるかを判定し、その判定結果に基づいて、比例定数及び積分定数を補正するようにした構成であり、他の構成は第1構成例と同様である。
この場合、電源制御部66は、前述のようにスイッチング周期ごとに偏差を算出し、この偏差を算出するたびに、偏差の推移に基づいて出力電圧V2が発振状態であるか非発振状態であるかを判定する。
図5は、出力電圧V2の発振状態の判定方法を説明するための偏差の推移の一例を示す図である。電源制御部66には、所定範囲A(例えば、プラスマイナス数十mVの範囲)と所定時間Bとが予め設定されており、偏差を算出するたびに所定範囲Aに基づき、偏差が所定範囲Aの上限値を上まわった場合に「正」、偏差が所定範囲Aの下限値を下まわった場合に「負」と判定する。そして、この正負判定が所定時間B内において、「正」から「負」に変わった時点(例えばt1)、または、「負」から「正」に変わった時点(例えばt2)において、発振状態であると判定する。
一方、所定時間Bの間、偏差が所定範囲A内であれば、非発振状態であると判定する。
そして、電源制御部66は、発振状態であると判定した場合には、運転モードに基づいて選択した比例定数及び積分定数を小さくなるように補正する。例えば、補正後の比例定数を、(補正前の比例定数)−αの値とし、この補正後の比例定数を用いて、前述の(2)式に基づいてP制御値を算出する。また、補正後の積分定数を、(補正前の積分定数)−βの値とし、この補正後の積分定数を用いて、前述の(3)式に基づいてI制御値を算出する。
なお、α、βは、予め実験等で求めた所定値である。例えば、α、βは、運転モードごとに設定され、任意の運転モードにおける比例定数の値の1/100の値をαとし、同運転モードにおける積分定数の値の1/100の値をβとしてもよい。
一方、電源制御部66は、非発振状態であると判定した場合には、運転モードに基づいて選択した比例定数及び積分定数を大きくなるように補正する。例えば、補正後の比例定数を、(補正前の比例定数)+αの値とし、この補正後の比例定数を用いて、P制御値を算出する。また、補正後の積分定数を、(補正前の積分定数)+βの値とし、この補正後の積分定数を用いて、I制御値を算出する。
なお、前述のような比例定数及び積分定数の補正は、1回だけに限らず、発振状態であると判定する度、及び非発振状態であると判定する度に行われて、比例定数及び積分定数の値が更新されていく。
また、電源制御部66は、出力電圧V2が発振状態及び非発振状態のいずれにも該当しない場合には、比例定数及び積分定数を補正することなく、フィードバック制御を行う。例えば、直近に発振状態と判定した後、非発振状態と判定するまでには、所定時間B以上の時間が必要であり、その間に発振状態及び非発振状態のいずれにも該当しない期間が生じる。また、直近に非発振状態と判定した後、発振状態と判定するまでの間にも、発振状態及び非発振状態のいずれにも該当しない期間が生じる。
なお、比例定数、積分定数を補正する際、q1、q2を、例えば0.01等の所定の値とし、出力電圧V2が発振状態のときには、補正前の比例定数に(1−q1)を乗算した値を補正後の比例定数とし、補正前の積分定数に(1−q2)を乗算した値を補正後の積分定数とするようにしてもよい。そしてこの場合、出力電圧V2が非発振状態のときには、補正前の比例定数に(1+q1)を乗算した値を補正後の比例定数とし、補正前の積分定数に(1+q2)を乗算した値を補正後の積分定数とするようにしてもよい。この場合も、比例定数及び積分定数の補正は、1回だけに限らず、発振状態であると判定する度、及び非発振状態であると判定する度に行われて、比例定数及び積分定数の値が更新されていく。
この第2構成例では、出力電圧V2が発振状態のときには比例定数及び積分定数の値を小さくなるように補正するようにしている。これにより、同じ運転モードにおいて、例えば長期使用によって負荷電流が変化した場合でも出力電圧V2の安定化を図ることができる。また、出力電圧V2が非発振状態のときには比例定数及び積分定数の値を大きくなるように補正することにより負荷変動時の応答性の改善を図ることができる。
なお、上記では、出力電圧V2が発振状態であると判定した時及び非発振状態であると判定した時に、比例定数と積分定数の両方を補正するようにしたが、比例定数のみを補正するようにしてもよい。
なお、偏差と所定範囲Aに代えて、出力電圧V2の検出値と目標電圧に対する所定範囲(例えば、目標電圧プラスマイナス数十mVの範囲)とを用いて、発振状態であるか非発振状態であるかを判定するようにしてもよい。
〔第3構成例〕
第1電源部63を含むようなスイッチング電源では、負荷電流の値によって不連続モードと連続モードとの2つの電流モードが存在する。すなわち、第1電源部63のトランスST1では、スイッチング素子Q1がオフ期間に二次巻線P2に電流が流れるが、不連続モードの場合は、スイッチング素子Q1がオフ期間の間に、二次巻線P2に電流が流れてトランスST1に蓄積されていたエネルギが全て出力側へ放出され、上記オフ期間の途中に二次巻線P2に電流が流れなくなる。一方、連続モードの場合には、スイッチング素子Q1がオフ期間の間に、二次巻線P2に電流が流れてトランスST1に蓄積されていたエネルギが全ては放出されないで一部残留し、上記オフ期間の全期間において二次巻線P2に電流が流れ続ける。
そこで、第3構成例の場合には、トランスST1の出力電流である負荷電流を検出する電流検出回路68を設けている。この電流検出回路68では、検出した負荷電流値をフォトカプラ等を用いて電源制御部66へ伝達する。
この場合、電源制御部66は、スイッチング周期ごとに、電圧検出回路67から出力電圧V2の検出値を取得するとともに、電流検出回路68から負荷電流値を取得する。
電源制御部66では、負荷電流値に基づいて不連続モードであるか連続モードであるかを判定し、判定結果に対応する演算式で算出されるFF値(フィードフォワード制御値)を求める。
ここでは、不連続モードの場合のFF値Dvを(5)式により決定し、連続モードの場合のFF値Svを(6)式により決定するようにしている。
Dv=〔√{2.5×Lp×(Vo+Vd)×Io×f}〕/Vin ・・・(5)
Sv={Vo×(Np/Ns)}/{Vin+Vo×(Np/Ns)} ・・(6)
なお、(5)式及び(6)式において、
fは、スイッチング周波数(固定値)、
Vdは、二次側の整流ダイオードD1の順方向電圧(固定値)、
Lpは、トランスST1の一次側インダクタンス(固定値)、
Npは、トランスST1の一次巻数(固定値)、
Nsは、トランスST1の二次巻数(固定値)、
Vinは、入力電圧V1の設定電圧(固定値)、
Voは、出力電圧V2の目標電圧(固定値)、
Ioは、電流検出回路68で検出される負荷電流値、
である。
(5)式で示された不連続モードの場合のFF値Dvは、負荷電流値Io以外の要素は固定値(既定値)であり、負荷電流値Ioに基づいて算出することができる。また、(6)式で示された連続モードの場合のFF値Svは、全ての要素が固定値(既定値)であり、予め求められて電源制御部66に記憶されている。
図6は、電源制御部66が電流検出回路68から負荷電流値Ioを取得した後の、FF値Dv、Svを求める際のフローチャートである。なお、モード切替り電流値は、予め実験等によって求められた値である。
電源制御部66は、まず、電流検出回路68から取得した負荷電流値Ioがモード切替り電流値以下であるか否かを判定し(ステップS1)、モード切替り電流値以下であれば、不連続モードであると判定し(ステップS2)、不連続モードの場合のFF値算出式〔(5)式〕と負荷電流値Ioとに基づいて、FF値Dvを算出する(ステップS3)。
また、負荷電流値Ioがモード切替り電流値より大きい場合には、連続モードであると判定し(ステップS4)、連続モードの場合のFF値算出式〔(6)式〕に基づいて予め求めておいた値(Sv)をFF値とする(ステップS5)。
上記のように、電源制御部66では、FF値を求めるとともに、電圧検出回路67からの出力電圧V2の検出値と、前述の(1)〜(3)式とに基づいて、P制御値及びI制御値を算出する。
次に、電源制御部66は、上記で求めたFF値、P制御値及びI制御値を用いて、次の(7)式に基づいて、制御パルスのデューティ比を算出し、算出したデューティ比の制御パルスを駆動回路65へ出力する。
デューティ比=P制御値+I制御値+FF値 ・・・(7)
上記以外の構成は、第1構成例の場合と同様である。
この第3構成例では、負荷電流が急激に変化することにより出力電圧V2が大きく変動しても、出力電圧V2を速く目標電圧に近づけることができ、負荷過渡応答に対する出力電圧V2の追従性を改善することができる。
なお、第2構成例においても、第3構成例の特徴点を付加するようにしてもよい。すなわち、第2構成例において、第3構成例のように、FF値を求め、(7)式に基づいてデューティ比を算出するようにしてもよい。
〔第4構成例〕
この第4構成例では、第1〜第3構成例とはP制御値及びI制御値の算出方法が異なる。すなわち、この第4構成例で説明するP制御値及びI制御値の算出方法を第1〜第3構成例に適用することができる。
第4構成例では、P制御値を、偏差の絶対値が大きくなるほど、偏差の変化量に対するP制御値の変化量の割合が大きくなる関係を満足する演算式(後述の(8)式や(10)式)で算出し、I制御値を、偏差の絶対値が大きくなるほど、偏差の変化量に対するI制御値の変化量の割合が大きくなる関係を満足する演算式(後述の(9)式や(11)式)で算出するようにしている。
これにより、デューティ比を、例えば、デューティ比=P制御値+I制御値として算出する場合には、デューティ比は、偏差の絶対値が大きくなるほど、偏差の変化量に対するデューティ比の変化量の割合が大きくなる関係を満足する。例えば、出力電圧検出値が目標電圧より大きく、偏差が負の値の場合には、偏差が小さくなるほど(すなわち偏差の絶対値が大きくなるほど)、偏差の変化量に対するデューティ比の変化量の割合が大きくなる関係を満足するようにして、デューティ比が求められる。
この第4構成例におけるP制御値及びI制御値の算出方法の第1の例としては、例えば、(1)式で求められる偏差を用いて、P制御値及びI制御値を次の(8)式及び(9)式に基づいて求める。
偏差=目標電圧−出力電圧検出値 ・・・・・・・・(1)
P制御値=〔±(偏差)2 〕×比例定数 ・・・・・・(8)
I制御値=Σ{〔±(偏差)2 〕×積分定数} ・・・(9)
この(8)式及び(9)式において、〔±(偏差)2 〕は、偏差≧0のときには、(偏差) 2 の演算を示し、偏差<0のときには、−(偏差)2 の演算、すなわち、(偏差)2 ×(−1)の演算を示す。
また、(8)式における偏差は、現在の偏差、すなわち、目標電圧から現在の出力電圧検出値を減算した値である。(9)式で示されるI制御値は、現在の偏差を含め、過去から現在までに連続して算出された所定個数の偏差の各々に対し、上記の〔±(偏差)2 〕の演算を行い、その演算結果に各々の偏差を算出したときの運転モードに応じた積分定数を乗算した値の合計である。この場合、電源制御部66はスイッチング周期で偏差を算出するたびに、偏差及びその偏差を算出したときの運転モードに応じた積分定数、または、その偏差を用いた〔±(偏差)2 〕と積分定数との乗算値を記憶している。
次に、第4構成例におけるP制御値及びI制御値の算出方法の第2の例を説明する。この場合、(1)式で求められる偏差を用いて、P制御値及びI制御値を次の(10)式及び(11)式に基づいて求める。
P制御値=偏差×k×比例定数 ・・・・・・・(10)
I制御値=Σ(偏差×k×積分定数) ・・・・(11)
(10)式は、(2)式における偏差を、偏差×kに置き換えたものであり、(11)式は、(3)式における偏差を、偏差×kに置き換えたものである。
上記のkの値について説明する。
まず、偏差の絶対値のとりうる範囲(0以上の範囲)を複数に分割する。例えば、3つに分割した場合に、3つの各々の範囲をX1、X2、X3とし、範囲X1を0以上でx1未満の範囲、範囲X2をx1以上でx2未満の範囲、範囲X3をx2以上の範囲とする。ここで、x1、x2は、0<x1<x2の関係を満足する所定の値である。
そして、例えば、偏差の絶対値が、範囲X1内にあるときにはk=1、範囲X2内にあるときにはk=2、範囲X3内にあるときにはk=3というように、偏差の絶対値が大きいほど、kの値が大きくなるように決められている。そして、それぞれの範囲X1〜X3と、それに対応するkの値とが電源制御部66に予め記憶されている。
この場合、電源制御部66は、スイッチング周期で電圧検出回路67から出力電圧V2を取得するたびに、(1)式に基づいて偏差を算出し、その偏差の絶対値が例えば範囲X1〜X3のうちのいずれの範囲であるかを判定して、その判定した範囲に対応するkの値を抽出し、このkの値を偏差とともに記憶している。
そして、電源制御部66は、現在の偏差とそれに対応するkの値を用いて(10)式に基づいてP制御値を算出する。また、現在の偏差を含め、過去から現在までに連続して算出された所定個数の偏差と各偏差に対応するkの値を用いて(11)式に基づいてI制御値を算出する。
この第4構成例においても、負荷電流が急激に変化することにより出力電圧V2が大きく変動しても、出力電圧V2を速く目標電圧に近づけることができ、負荷過渡応答に対する出力電圧V2の追従性を改善することができる。
なお、本発明を適用できる熱源機としては、ガス燃焼加熱式の給湯装置の他、石油燃焼加熱式のもの、ヒートポンプ加熱式のもの、太陽熱を利用するもの、電気ヒータを利用するもの、および、発電装置(燃料電池、あるいは、ガスエンジン等)の排熱を利用するコージェネレーションシステムのもの等、種々の給湯装置がある。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、フィードバック回路の構成を複雑化させることなく、負荷電流が変動しても出力電圧の安定化を図ることができる電源装置を備えた熱源機等として有用である。
1 熱源機
5 制御装置
63 第1電源部
63A 電圧変換部
66 電源制御部
67 電圧検出回路
68 電流検出回路
Q1 スイッチング素子
ST1 トランス
D1 整流ダイオード
C2 平滑コンデンサ

Claims (5)

  1. 複数の負荷と、前記複数の負荷の動作を制御する制御装置と、前記複数の負荷に直流電力を供給する電源装置と、を備えた熱源機であって、
    前記電源装置は、
    スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子が所定の制御サイクルでPWM制御されることにより所定の直流電圧を断続的に取り込んで前記直流電圧を降圧した出力電圧を生成して前記複数の負荷へ供給する電圧変換部と、
    前記出力電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記出力電圧に応じて前記スイッチング素子を駆動する制御パルスのデューティ比を変化させるフィードバック制御を行うために、前記複数の負荷のうち動作する負荷の組み合わせが決められている複数の運転モードの各々の運転モードに対応して定められた制御定数を予め記憶しており、前記制御サイクルごとに前記電圧検出回路で検出される出力電圧の検出値を取得し、予め設定された目標電圧と前記出力電圧の検出値との偏差を算出し、該偏差と、前記出力電圧の検出値を取得したときの運転モードに応じた前記制御定数と、所定の演算式とに基づいて、前記制御パルスのデューティ比を算出し、該デューティ比に基づく前記制御パルスを生成し出力する電源制御部とを備えた、
    熱源機。
  2. 前記電源制御部が前記デューティ比を算出する際に用いる前記演算式は、
    前記偏差の絶対値が大きくなるほど、前記偏差の変化量に対する前記デューティ比の変化量の割合が大きくなる関係を満足するように定められている、
    請求項1に記載の熱源機。
  3. 前記制御定数は、比例制御のための比例定数と、積分制御のための積分定数とからなり、
    前記演算式は、前記比例定数を用いて比例制御値を算出するための第1の演算式と、前記積分定数を用いて積分制御値を算出するための第2の演算式と、前記比例制御値と前記積分制御値とを加算して前記デューティ比を算出するための第3の演算式とからなる、
    請求項1または2に記載の熱源機。
  4. 前記電圧変換部は、
    前記スイッチング素子と、
    一次巻線が前記スイッチング素子と直列に接続され、この直列接続された前記一次巻線と前記スイッチング素子との両端に前記直流電圧が印加されるトランスと、
    前記トランスの二次巻線に接続され、この二次巻線に流れる電流を整流平滑して負荷電流を前記負荷へ出力する整流平滑部とを有し、
    前記整流平滑部から出力される負荷電流を検出する電流検出回路をさらに備え、
    前記電源制御部は、前記電流検出回路で検出された負荷電流の値に基づいて、前記スイッチング素子のオフ期間に前記トランスの二次巻線に流れる電流が、前記スイッチング素子のオフ期間中に途切れない連続モードか、前記スイッチング素子のオフ期間の途中に途絶える不連続モードかを判定し、連続モードか不連続モードかの判定結果に対応する演算式に基づいてフィードフォワード制御値を求め、このフィードフォワード制御値を含めて前記デューティ比を算出するよう構成された、
    請求項1〜3のいずれかに記載の熱源機。
  5. 前記制御装置は、前記電源制御部へ運転モードを示す情報を送信するよう構成された、
    請求項1〜4のいずれかに記載の熱源機。
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