JP2003113448A - 静粛性が優れた軸受用鋼 - Google Patents

静粛性が優れた軸受用鋼

Info

Publication number
JP2003113448A
JP2003113448A JP2001310551A JP2001310551A JP2003113448A JP 2003113448 A JP2003113448 A JP 2003113448A JP 2001310551 A JP2001310551 A JP 2001310551A JP 2001310551 A JP2001310551 A JP 2001310551A JP 2003113448 A JP2003113448 A JP 2003113448A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
inclusions
content
less
quietness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001310551A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Takashima
敏昭 高嶋
Yukitaka Mizuno
幸隆 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Koshuha Steel Co Ltd
Original Assignee
Nippon Koshuha Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Koshuha Steel Co Ltd filed Critical Nippon Koshuha Steel Co Ltd
Priority to JP2001310551A priority Critical patent/JP2003113448A/ja
Publication of JP2003113448A publication Critical patent/JP2003113448A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な静粛性及び音響特性を安定して得るこ
とができる静粛性が優れた軸受用鋼を提供する。 【解決手段】 酸化物系複合介在物の組成を制御するこ
とにより、音響特性及び静粛性を向上させることができ
る。具体的には、SiO系介在物の含有量が10質量
%を超えるか、又はCaO系介在物の含有量が10質量
%を超えているAlを主成分とする複合介在物が
存在していると、音響特性及び静粛性が著しく低下す
る。従って、Al系介在物の含有量を60乃至9
0質量%とし、MgO系介在物の含有量を10乃至30
質量%とし、SiO系介在物の含有量を10質量%以
下とし、CaO系介在物の含有量を10質量%以下とす
ることにより、音響特性及び静粛性を向上させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ころ軸受及び玉軸
受のような転がり軸受に好適な静粛性に優れた軸受用鋼
に関し、特に、エアーコンディショナ、コンピュータの
ディスクドライブ、ビデオデッキ及びオーディオ機器等
の精密機器の転がり軸受等に使用される静粛性が優れた
軸受用鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】転がり軸受その他の転動装置が作動中に
発生する振動により生じる騒音の少なさを示す指標とし
て静粛性及び音響特性がある。工作機械及び建設機械等
では、静粛性及び音響特性の低さはそれほど問題になら
ないが、例えばハードディスクドライブ(HDD)及び
ビデオテープレコーダ(VTR)等のような振動を極度
に嫌う精密機器に使用される比較的小型の玉軸受等にお
いては、高い静粛性及び音響特性が要求される。特に、
小型の玉軸受では、負荷荷重がさほど大きくないため、
転動疲労寿命等の疲労特性はあまり重視されず、回転時
の静粛性及び音響性能が重要視され、従来、これに関す
る研究及び開発が種々行われている。
【0003】軸受用鋼の静粛性及び音響特性のうちでも
特に注目されるものは、使用初期の音響特性及び使用中
の経年変化による音響特性の劣化の2種類である。使用
初期の音響特性は軸受部品の形状的な仕上げ精度に大き
く左右される。そして、材料の面で、この仕上げ精度を
大きく左右する要因は、基地とは硬さが著しく相違する
非金属介在物及び共晶炭化物の数及び大きさである。ま
た、使用初期の音響特性が問題のないレベルであって
も、軸受部品として使用されている間に、基地と非金属
介在物及び共晶炭化物との間に生じる摩耗差が表面形状
及び表面粗さ等の精度劣化を招き、使用中の音響特性が
低下する。
【0004】共晶炭化物については、特開平11−24
1148号公報に、その大きさ及び量の限界が開示され
ている。しかし、近年、製鋼技術が発達し、C:0.6
乃至1.2質量%及びCr:0.8乃至14.0質量%
を含有する鋼材では、鋼塊の大きさの制御及びソーキン
グを実施する等の製造方法の発達により共晶炭化物が音
響特性に及ぼす影響は比較的小さくなっている。
【0005】一方、非金属介在物が軸受部品の転動疲労
寿命等の諸特性に有害であることは公知であり、介在物
を低減するために、O又はTi等の含有量を抑制した鋼
材は多く開示されている。また、非金属介在物の数、大
きさ及び組成を特定し、転動寿命特性の向上を図ったも
のとして、例えば特開平3−79741号公報に、鋼中
に存在する酸化物系介在物の組成を特定し、加工後の酸
化物系介在物の含有量を調整することにより、O含有量
を極めて微量に低減させなくても転動疲労特性が向上す
る軸受用鋼が開示されている。
【0006】また、特開平3−126839号公報に
は、酸化物系介在物の粒子径及び個数を制御することに
より、転動疲労寿命が向上することが開示されている
が、静粛性及び音響特性との関係については触れられて
いない。
【0007】非金属介在物の数及び大きさと静粛性及び
音響特性との関係については、例えば特開平11−27
9710号公報に記載されている。具体的には、この公
報には、静粛性及び音響特性に軸受部品の鋼材側の要因
として最も大きく影響し鋼材の製造工程において制御す
ることが困難なAlの含有量が50%質量以上の
硬質の酸化物系介在物の大きさ、数及び存在比を的確に
把握して制御することにより、軸受部品の静粛性及び音
響特性を向上させることができることが記載されてい
る。そして、Alの含有量が50%質量以上の硬
質の酸化物系介在物で粗大なものが多数存在するような
軸受用鋼を軸受部品の素材として使用した場合には、そ
のような介在物が転動装置部品の表面に出現し、仕上げ
加工の精度を悪化させて音響特性が劣化することが記載
されている。また、上述のように、使用初期の音響特性
が問題のないレベルであっても、軸受部品として使用さ
れている間に、基地と硬質の非金属介在物との間に摩耗
差が生じて表面形状及び表面粗さ等の精度劣化を招き、
使用中の音響特性が低下することも記載されている。
【0008】このように、非金属介在物の中でも酸化物
系介在物は、その数が多く、また、製造工程においてそ
の制御が困難であるため、静粛性及び音響特性に大きく
影響を及ぼす。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、軸受用
鋼の静粛性及び音響特性に関して非金属介在物の数及び
大きさに着目した発明及び研究は少ない。また、非金属
介在物の数及び大きさに着目したものであっても、非金
属介在物の組成と静粛性及び音響特性との関係を明らか
にしたものはない。このため、静粛性及び音響特性の更
なる向上が求められる現状において、このような要求に
応えることができる軸受用鋼が存在しないという問題点
がある。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、良好な静粛性及び音響特性を安定して得る
ことができる静粛性が優れた軸受用鋼を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る静粛性が優
れた軸受用鋼は、C:0.6乃至1.2質量%、Si:
0.1乃至2.0質量%、Mn:0.1乃至2.0質量
%、Cr:0.8乃至14.0質量%及びAl:0.0
4質量%以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純物
からなり、前記不可避的不純物中のTiの含有量が0.
0015質量%以下に規制され、Oの含有量が0.00
12質量%以下に規制されており、介在物の総質量に対
するAl系介在物の質量の割合が60乃至90
%、MgO系介在物の質量の割合が10乃至30%、S
iO系介在物の質量の割合が10%以下、CaO系介
在物の質量の割合が10%以下であるスピネル系の複合
介在物であることを特徴とする。なお、Al系介
在物とは、Alの含有量が98質量%以上の酸化
物系介在物をいい、MgO系介在物とは、MgOの含有
量が98質量%以上の酸化物系介在物をいい、SiO
系介在物とは、SiO の含有量が98質量%以上の酸
化物系介在物をいい、CaO系介在物とは、CaOの含
有量が98質量%以上の酸化物系介在物をいう。
【0012】なお、Cr含有量が10.0乃至14.0
質量%であることが望ましく、また、極値統計法におい
て予測面積を30000mmとした場合に推定される
酸化物系介在物の最大径√AREAmaxが30μm以
下であることが望ましい。
【0013】更に、Ni:0.1乃至2.0質量%、C
u:0.1乃至1.0質量%、Mo:0.1乃至2.0
質量%、V:0.05乃至1.0質量%及びNb:0.
01乃至1.0質量%からなる群から選択された少なく
とも1種の元素を含有してもよい。
【0014】更にまた、前記酸化物系介在物中のAl
系介在物の含有量が70乃至85質量%、MgO系
介在物の含有量が15乃至30質量%、SiO系介在
物の含有量が2.5質量%以下、CaO系介在物の含有
量が5質量%以下であることが望ましい。
【0015】本願発明者等が前記課題を解決すべく、鋭
意実験研究を重ねた結果、鋼材中に存在する酸化物系介
在物には、OがAl、Si、Ca、Mg又はMn等と結
合してできる非金属介在物及びスラグの巻き込み又は製
鋼工程で溶損した耐火物の混入分等が含まれるため、単
純な組成の酸化物系介在物(例えばAl、Mg
O、SiO又はCaO)の量及び個数は極めて少な
く、大部分の酸化物系介在物はこれらが複合して生成し
た複合介在物となっていることを知見した。
【0016】そして、本願発明者等は、軸受用鋼中に存
在する非金属介在物の組成を分析し、非金属介在物の組
成が音響特性及び静粛性に及ぼす影響について鋭意研究
した結果、酸化物系複合介在物の組成を制御することに
より、音響特性及び静粛性を向上させることができるこ
とを見出した。具体的には、SiO系介在物の含有量
が10質量%を超えるか、又はCaO系介在物の含有量
が10質量%を超えているAlを主成分とする複
合介在物が存在していると、音響特性及び静粛性が著し
く低下することを見出した。
【0017】更に、本願発明者等は、Al系介在
物の含有量を60乃至90質量%とし、MgO系介在物
の含有量を10乃至30質量%とし、SiO系介在物
の含有量を10質量%以下とし、CaO系介在物の含有
量を10質量%以下とすることにより、音響特性及び静
粛性をより一層向上させることができ、また、極値統計
法において予測面積を30000mmとした場合に推
定される酸化物系介在物の最大径√AREAmaxを3
0μm以下とすることにより、更に音響特性及び静粛性
を向上させることができることを見出した。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る軸受用鋼に含
有される化学成分及びその組成限定理由について説明す
る。
【0019】C:0.6乃至1.2質量% Cは焼入れ硬さを増大させ、室温又は高温における強度
を維持して耐摩耗性を付与するために必須の元素であ
る。C含有量が0.6質量%未満であると、焼入れ硬さ
が不足して耐摩耗性を維持することができない。一方、
C含有量が1.2質量%を超えると、長時間のソーキン
グでも拡散しきれない巨大な共晶炭化物が生成するた
め、軸受部品の静粛性だけでなく、被研削性、冷間鍛造
性及び被切削性が低下する。従って、C含有量は0.6
乃至1.2質量%とする。
【0020】Si:0.1乃至2.0質量% Siは製鋼工程における脱酸のために必要な元素であ
り、また耐摩耗性及び強度を増大する効果を有する。S
i含有量が0.1質量%未満であると、これらの効果が
得られない。一方、Si含有量が2.0質量%を超える
と、冷間鍛造性及び被切削性が低下する。従って、Si
含有量は0.1乃至2.0質量%とする。
【0021】Mn:0.1乃至2.0質量% Mnは焼入れ性を向上させて強度を増大させる元素であ
る。Mn含有量が0.1質量%未満であると、このよう
な効果が得られない。一方、Mn含有量が2.0質量%
を超えると、残留オーステナイトとが増大して逆に強度
が低下し、また、寸法の経年変化が引き起こされる。従
って、Mn含有量は0.1乃至2.0質量%とする。
【0022】Cr:0.8乃至14.0質量% Crは強度及び焼入れ性を向上させると共に、耐食性及
び耐熱性を付与する元素である。また、CrはCと結び
ついて微細な炭化物を形成し耐摩耗性を向上させる。C
r含有量が0.8質量%未満であると、これらの効果が
得られない。一方、Cr含有量が14.0質量%を超え
ると、巨大な共晶炭化物が生成する。従って、Cr含有
量は0.8乃至14.0質量%とする。
【0023】なお、0.8乃至14.0質量%の範囲内
では、Cr含有量が増加するほど漸次耐食性が向上す
る。そして、軸受部品においては、その用途によって要
求される耐食性は大きく異なる。例えば、通常の用途で
特別高い耐食性が要求されない場合には、Cr含有量は
0.8乃至2.0質量%で十分である。この場合、Cr
の添加により、強度及び焼入れ性が向上する。また、十
分に高い高い耐食性が要求される用途、例えばHDD用
の玉軸受のように組付け時に完全に脱脂され、以降錆の
発生を排除する必要がある軸受部品又は海岸地方で使用
される可搬性の精密機器では、Cr含有量は10.0乃
至14.0質量%であることが望ましい。これらの中間
のCr含有量の範囲では、軸受部品の用途に応じてCr
含有量を選択すればよい。なお、Cr含有量が増えるほ
ど、製造コストも上昇するため、要求される耐食性とコ
ストとの兼ね合いに基づいてCr含有量を選択すること
が望ましい。
【0024】Al:0.040質量%以下 Alは製鋼工程中での脱酸に必須の元素であり、O含有
量を規制するためにその添加が必要である。Al含有量
が0.04質量%を超えると、Alの含有量が高
い酸化物系介在物が多量に発生する。従って、Al含有
量は0.040質量%以下とする。
【0025】Ti:0.0015質量%以下に規制 Tiは硬質の非金属介在物であるTiNを生成して静粛
性及び音響特性を低下させるため、その含有量が少ない
方が好ましい。Ti含有量が0.0015質量%以下で
あれば、許容されるが、それを超えると静粛性及び音響
特性の低下が顕著となる。従って、Ti含有量は0.0
015質量%以下とする。
【0026】O:0.0012質量%以下に規制 Oは酸化物系介在物を生成して静粛性及び音響特性を低
下させるため、その含有量が少ない方が好ましい。O含
有量が0.0012質量%以下であれば、許容される
が、それを超えると静粛性及び音響特性の低下が顕著と
なる。従って、O含有量は0.0012質量%以下とす
る。
【0027】また、以下の成分元素を、必要に応じて、
更に添加してもよい。
【0028】Ni:0.1乃至2.0質量% Niには、焼入性を向上させて焼入硬化深さを深くする
と共に、靭性及び延性を改善する効果がある。Ni含有
量が0.1質量%未満であると、これらの効果が得られ
ない。一方、Ni含有量が2.0質量%を超えると、残
留オーステナイトの量を増加させて軸受部品に使用中の
経年変化を引き起こし、音響特性を劣化させる。従っ
て、Ni含有量は0.1乃至2.0質量%であることが
望ましい。
【0029】Cu:0.1乃至1.0質量% Cuは焼入性及び耐食性を向上させる元素である。Cu
含有量が0.1質量%未満であると、これらの効果が得
られない。一方、Cu含有量が1.0質量%を超える
と、赤熱脆性を助長して熱間加工性を低下させる。従っ
て、Cu含有量は0.1乃至1.0質量%であることが
望ましい。
【0030】Mo:0.1乃至2.0質量% Moは焼入性を向上させると共に、耐食性及び耐磨耗性
を向上させる元素である。Mo含有量が0.1質量%未
満であると、これらの効果が得られない。一方、Mo含
有量が2.0質量%を超えると、MC炭化物を多量に
生成し、転か効果が飽和すると共に、静粛性及び音響特
性を劣化させる。従って、Mo含有量は0.1乃至2.
0質量%であることが望ましい。
【0031】V:0.05乃至1.0質量% Vは微細なVC炭化物を生成して結晶粒を微細化すると
共に、耐磨耗性及び耐熱性を向上させる元素である。V
含有量が0.05質量%未満であると、これらの効果が
得られない。一方、V含有量が1.0質量%を超える
と、VC炭化物が粗大化して静粛性及び音響特性を劣化
させる。従って、V含有量は0.05乃至1.0質量%
であることが望ましい。
【0032】Nb:0.01乃至1.0質量% Nbは微細なNbC炭化物を生成して結晶粒を微細化す
る。Nb含有量が0.01質量%未満であると、この効
果が得られない。一方、Nb含有量が1.0質量%を超
えると、NbC炭化物が粗大化して静粛性及び音響特性
を劣化させる。従って、Nb含有量は0.01乃至1.
0質量%であることが望ましい。
【0033】更に、本発明においては、極値統計法にお
いて予測面積を30000mmとした場合に推定され
る酸化物系介在物の最大径√AREAmaxが30μm
以下であることが望ましい。最大径√AREAmaxが
30μmを超えると、仕上制度が低下し、これに伴って
音響特性が低下しやすくなる。
【0034】なお、極値統計法とは、複数の試験片から
ある単位面積S内の介在物の中から最も大きなものの
大きさを測定し、それを極値確率紙にプロットすること
により、任意の面積中に存在する最大介在物の大きさ√
AREAmaxを推定する方法であって、量産材の介在
物評価に用いられている。
【0035】次に、O含有量及びTi含有量と非金属介
在物の数及び大きさとの関係について説明する。Tiに
ついては、Tiから生成される介在物はTiNにほぼ限
定されるので、比較的単純な関係で整理することができ
る。つまり、Ti含有量とTi系非金属介在物の数及び
大きさとの間には、ある程度の相関関係が認められ、T
i含有量の分析値からTi系非金属介在物の数及び大き
さの推定はある程度可能である。これに対し、Oについ
ては、Al、Si、Ca、Mg及びMn等と結合して多
種類の非金属介在物がOから生成される。更に、酸化物
系介在物にはスラグの巻き込み分及び製鋼工程で溶損し
た耐火物の混入分等も含まれるため、このため、O含有
量が0.0012質量%以下に規制されている清浄度の
高い軸受用鋼においては、O含有量と非金属介在物の組
成、数及び大きさとの間にほとんど相関関係は存在しな
い。このことは、「材料とプロセス,4(1991),
1178」及び「材料とプロセス,4(1991),3
21」にも記載されている。従って、軸受用鋼中の非金
属介在物の評価は、直接的にその組成、数及び大きさを
最適な方法で測定することにより行うしかない。
【0036】そこで、本発明では、極値統計法を用いた
最大介在物径√AREAmaxの限定をしているのであ
る。そして、本発明における極値統計法による最大径√
AREAmaxの推定では、光学式顕微鏡を使用して1
辺の長さが10cmの正方形の視野内で最大の酸化物系
介在物の大きさを、検査視野が重複しないようにしなが
ら、各供試材につき20視野で測定し、予想面積を30
000mmとしたときの最大介在物の大きさを推定す
る。
【0037】なお、本発明においては、粒径が15μm
以上の酸化物系介在物は、次の条件を満たすスピネル系
の複合介在物であることが必要である。これは、次の理
由による。介在物は素地である鋼とは機械的性質を全く
異にするものであり、鋼が応力を受けて変形しようとす
るとき、この介在物は変形せず、介在物の先端付近で素
地に亀裂が生じる。このような状態で材料に繰返し応力
が加わると徐々に亀裂が進展し、やがて破壊に至る。こ
のような転動疲労寿命に対して酸化物系介在物は介在物
の中でも最も影響が大きい。また、酸化物系介在物は静
粛性にも影響を及ぼす。従って、素地中に粗大な介在物
がなく、その個数が少ないことが好ましい。
【0038】また、SiO、MgO又はCaOの含有
量が高い介在物は耐火物若しくは煉瓦の混入又はスラグ
からの巻き込みにより存在している可能性が高く、溶解
中に精製した介在物ではない。これらの介在物が鋼材の
表面に現れた場合、介在物が容易に剥離又は欠落して疵
又は穴が残る。この結果、早期に疲労寿命又は音響寿命
に達してしまう。また、これらの介在物が内部に存在す
る場合でも、介在物が疲労破壊の起点となるため、早期
に疲労寿命又は音響寿命に達してしまう。更に、酸化物
系介在物が鋼中に存在する場合、転動疲労寿命、機械的
性質及び表面性状に大きな影響を与える。そこで、従
来、介在物を低減させるために、スラグ脱酸及び脱ガス
といった精錬により清浄度を向上させている。このよう
な方法によって酸素濃度を下げて鋼中の介在物量を低減
することはできるが、完全に除去できるわけではなく、
従来の方法により得られた鋼では、静粛性が十分低いと
はいえない。これに対し、以下に示すように、介在物の
割合を適切に規定することにより、良好な音響特性及び
静粛性が得られる。
【0039】Al系介在物の質量の割合:60乃
至90% 介在物の総質量に対するAl系介在物の質量の割
合が90%を超えると、大型介在物が形成されやすくな
る。一方、Al系介在物の質量の割合が60%未
満であると、相対的に他の酸化物系介在物、例えばSi
系介在物及びCaO系介在物等の割合が高くなり、
大型介在物が形成されやすくなる。従って、介在物の総
質量に対するAl系介在物の質量の割合は60乃
至90%とする。特に、Al系介在物の質量の割
合は70乃至85%であることが好ましい。
【0040】MgO系介在物の質量の割合:10乃至3
0% 介在物の総質量に対するMgO系介在物の質量の割合が
30%を超えるものは耐火物の巻き込みにより生成した
ものであり、欠落しやすい。一方、MgO系介在物の質
量の割合が10%未満であると、スピネル系にならず大
型介在物が形成されやすくなる。従って、介在物の総質
量に対するMgO系介在物の質量の割合は10乃至30
%とする。特に、MgO系介在物の質量の割合は15乃
至30%であることが好ましい。
【0041】SiO系介在物の質量の割合:10%以
介在物の総質量に対するSiO系介在物の質量の割合
が10%を超えるものは、耐火物の巻き込みにより生成
したものであって粗大である。従って、介在物の総質量
に対するSiO系介在物の質量の割合は10%以下と
する。特に、SiO系介在物の質量の割合は2.5%
以下であることが好ましい。
【0042】CaO系介在物の質量の割合:10%以下 介在物の総質量に対するCaO系介在物の質量の割合が
10%を超えるものは、耐火物の巻き込みにより生成し
たものであって粗大である。従って、介在物の総質量に
対するCaO系介在物の質量の割合は10%以下とす
る。特に、CaO系介在物の質量の割合は0.5%以下
であることが好ましい。
【0043】このような酸化物系介在物の組成は、例え
ばエネルギ分散型X線分析装置を用いて定量分析するこ
とにより、特定することができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
【0045】先ず、表1及び2に示す組成の実施例及び
比較例の鋼材を作製した。これらの供試した鋼材は、溶
鋼を精錬し、脱ガス処理した後に、造塊し、巨大炭化物
を拡散する目的で、1230℃で3時間のソーキングを
施した後、熱間圧延で直径が25mmの棒材及び直径が
5.5mmの線材を作製した。更に、790乃至900
℃に1時間保持し、600℃まで15℃/時以下の速度
で徐冷した後、空冷することにより、球状化焼鈍した。
なお、表1及び表2中のP及びSは不可避的不純物であ
る。また、表1及び表2中の「−」はその元素が含有さ
れていないことを示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】その後、酸化物系介在物について、極値統
計法により予測面積を30000mmとした場合の酸
化物系介在物の最大径√AREAmaxを推定すると共
に、酸化物系介在物の組成を測定した。これらの結果を
表3及び表4に示す。但し、表3及び表4に示す酸化物
径介在物の組成は、長径が15μmのもの20個の平均
値である。これらの測定及び推定に用いた試験片はJI
S G0555に規定する「鋼の非金属介在物の顕微鏡
試験方法」に基づいて作製したものである。
【0049】各視野内での最大介在物の大きさの測定に
当たっては、倍率率を100倍として光学式顕微鏡で顕
鏡し、測定時には倍率を1000倍として顕微鏡に付属
されているデジタルゲージを使用した。近接した介在物
については、図1(a)に示すように、2個の酸化物系
介在物同士の間隔が小さい方の長径以上の場合には、夫
々の長径を採用し、図1(b)に示すように、2個の酸
化物系介在物同士の間隔が小さい方の長径より小さい場
合には、両者を1個の介在物とみなしてその長径を採用
した。そして、最大径√AREAmaxの推定は、前述
のように、各供試材について20視野で夫々の最大径を
測定し、これを極値確率紙にプロットして行った。
【0050】また、酸化物系介在物の組成分析において
は、最大径√AREAmaxを推定する際の各視野内で
最大径を示す酸化物系介在物を倍率4000倍で走査型
電子顕微鏡(SEM)を使用して観察し、SEMに付属
しているエネルギ分散型X線分析装置により総計で20
個の酸化物系介在物の組成を測定した。そして、これら
の平均値を求めた。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】その後、これらの実施例及び比較例に対し
て、下記表5及び表6に示す条件の下で、焼き入れ、サ
ブゼロ処理及び焼き戻しを施し、玉軸受の内輪及び外輪
を作製した。そして、更にSUJ2製のボールを組み込
んでAFBMA(The Anti-Friction Bearing Manufact
urers Association, Inc.)の規格に準拠してアンデロ
ン値を中周波数帯域(300〜1800kHz)及び高
周波数帯域(1800〜10000kHz)について測
定した。この結果を下記表7及び表8に示す。なお、表
7及び表8に示す静粛性指数は、比較例No.21のも
のを基準(100)としてその相対値を示すものであ
る。静粛性指数が低いほど、良好な静粛性が得られる。
また、図2乃至図5に、SiO系介在物の含有量、C
aO系介在物の含有量、MgO系介在物の含有量及び最
大介在物径√AREAmaxと静粛性指数との関係を示
す。図2乃至図5中の●は中周波数帯域の静粛性指数を
示し、□は高周波数帯域の静粛性指数を示す。
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】表7に示すように、実施例No.1乃至2
0においては、鋼全体の組成及び酸化物系介在物の組成
が本発明範囲内にあるため、Ti含有量が本発明範囲の
上限値を超え、CaO系介在物の割合が本発明範囲の上
限値を超えている比較例No.21と比して、低い静粛
性指数、即ち良好な静粛性が得られた。
【0059】一方、比較例No.22においては、Mg
O系介在物の割合が本発明範囲の下限値未満であり、S
iO系介在物及びCaO系介在物の割合が本発明範囲
の上限値を超えているため、比較例No.21よりも静
粛性が低かった。
【0060】比較例No.23においては、MgO系介
在物の割合が本発明範囲の下限値未満であり、CaO系
介在物の割合が本発明範囲の上限値を超えているため、
比較例No.21よりも静粛性が低かった。
【0061】比較例No.24においては、Ti含有量
が本発明範囲の上限値を超え、Al 系介在物及び
MgO系介在物の割合が本発明範囲の下限値未満であ
り、SiO系介在物及びCaO系介在物の割合が本発
明範囲の上限値を超えているため、比較例No.21よ
りも静粛性が低かった。
【0062】比較例No.25においては、Ti含有量
が本発明範囲の上限値を超え、Al 系介在物の割
合が本発明範囲の上限を超え、MgO系介在物の割合が
本発明範囲の下限値未満であるため、比較例No.21
よりも静粛性が低かった。
【0063】比較例No.26においては、Al
系介在物の割合が本発明範囲の上限を超え、MgO系介
在物の割合が本発明範囲の下限値未満であるため、比較
例No.21よりも静粛性が低かった。
【0064】比較例No.27においては、Ti含有量
及びO含有量が本発明範囲の上限値を超え、MgO系介
在物の割合が本発明範囲の下限値未満であり、CaO系
介在物の割合が本発明範囲の上限値を超えているため、
比較例No.21よりも静粛性が低かった。
【0065】比較例No.28においては、Ti含有量
及びO含有量が本発明範囲の上限値を超え、CaO系介
在物の割合が本発明範囲の上限値を超えているため、比
較例No.21よりも静粛性が低かった。
【0066】比較例No.29においては、Ti含有量
が本発明範囲の上限値を超え、MgO系介在物の割合が
本発明範囲の下限値未満であり、CaO系介在物の割合
が本発明範囲の上限値を超えているため、比較例No.
21よりも静粛性が低かった。
【0067】比較例No.30においては、C含有量が
本発明範囲の下限値未満であるため、比較例No.21
よりも静粛性が低かった。
【0068】比較例No.31においては、C含有量が
本発明範囲の上限値を超えているため、比較例No.2
1よりも静粛性が低かった。
【0069】比較例No.32においては、Si含有量
が本発明範囲の上限値を超えているため、比較例No.
21よりも静粛性が低かった。
【0070】比較例No.33においては、Mn含有量
が本発明範囲の上限値を超えているため、比較例No.
21よりも静粛性が低かった。
【0071】比較例No.34においては、Cr含有量
が本発明範囲の下限値未満であるため、比較例No.2
1よりも静粛性が低かった。
【0072】比較例No.35においては、Cr含有量
が本発明範囲の上限値を超えているため、比較例No.
21よりも静粛性が低かった。
【0073】比較例No.36においては、Al含有量
が本発明範囲の上限値を超えているため、比較例No.
21よりも静粛性が低かった。
【0074】比較例No.37においては、介在物の総
質量に対するAl系介在物の質量の割合が本願発
明範囲の下限値未満であり、それに伴ってMgO系介在
物の質量の割合が本発明範囲の上限値を超えているた
め、比較例No.21よりも静粛性が低かった。
【0075】比較例No.38においては、介在物の総
質量に対するAl系介在物の質量の割合が本願発
明範囲の下限値未満であるため、比較例No.21より
も静粛性が低かった。
【0076】比較例No.39においては、介在物の総
質量に対するCaO系介在物の質量の割合が本願発明範
囲の上限値を超えているため、比較例No.21よりも
静粛性が低かった。
【0077】比較例No.40においては、介在物の総
質量に対するSiO系介在物の質量の割合が本願発明
範囲の上限値を超えているため、比較例No.21より
も静粛性が低かった。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
母材の組成だけでなく、その内部に存在する酸化物系介
在物の組成をも適切に規定しているので、安定して良好
な音響特性及び静粛性を得ることができる。このため、
精密機器にとって重要な特性である音響特性及び静粛性
が優れた小型の転がり軸受を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】近接した介在物が存在する場合のそれらの長径
の特定方法を示す模式図である。
【図2】SiO系介在物の含有量と静粛性指数との関
係を示すグラフ図である。
【図3】CaO系介在物の含有量と静粛性指数との関係
を示すグラフ図である。
【図4】MgO系介在物の含有量と静粛性指数との関係
を示すグラフ図である。
【図5】最大介在物径√AREAmaxと静粛性指数と
の関係を示すグラフ図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.6乃至1.2質量%、Si:
    0.1乃至2.0質量%、Mn:0.1乃至2.0質量
    %、Cr:0.8乃至14.0質量%及びAl:0.0
    4質量%以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純物
    からなり、前記不可避的不純物中のTiの含有量が0.
    0015質量%以下に規制され、Oの含有量が0.00
    12質量%以下に規制されており、介在物の総質量に対
    するAl 系介在物の質量の割合が60乃至90
    %、MgO系介在物の質量の割合が10乃至30%、S
    iO系介在物の質量の割合が10%以下、CaO系介
    在物の質量の割合が10%以下であるスピネル系の複合
    介在物であることを特徴とする静粛性が優れた軸受用
    鋼。
  2. 【請求項2】 Cr含有量が10.0乃至14.0質量
    %であることを特徴とする請求項1に記載の静粛性が優
    れた軸受用鋼。
  3. 【請求項3】 極値統計法において予測面積を3000
    0mmとした場合に推定される酸化物系介在物の最大
    径√AREAmaxが30μm以下であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の静粛性が優れた軸受用鋼。
  4. 【請求項4】 更に、Ni:0.1乃至2.0質量%、
    Cu:0.1乃至1.0質量%、Mo:0.1乃至2.
    0質量%、V:0.05乃至1.0質量%及びNb:
    0.01乃至1.0質量%からなる群から選択された少
    なくとも1種の元素を含有することを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の静粛性が優れた軸受用
    鋼。
  5. 【請求項5】 前記酸化物系介在物中のAl系介
    在物の含有量が70乃至85質量%、MgO系介在物の
    含有量が15乃至30質量%、SiO系介在物の含有
    量が2.5質量%以下、CaO系介在物の含有量が5質
    量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか1項に記載の静粛性が優れた軸受用鋼。
JP2001310551A 2001-10-05 2001-10-05 静粛性が優れた軸受用鋼 Pending JP2003113448A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001310551A JP2003113448A (ja) 2001-10-05 2001-10-05 静粛性が優れた軸受用鋼

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001310551A JP2003113448A (ja) 2001-10-05 2001-10-05 静粛性が優れた軸受用鋼

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003113448A true JP2003113448A (ja) 2003-04-18

Family

ID=19129501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001310551A Pending JP2003113448A (ja) 2001-10-05 2001-10-05 静粛性が優れた軸受用鋼

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003113448A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035814A1 (ja) * 2003-10-10 2005-04-21 Ntn Coporation 転がり軸受
WO2007148475A1 (ja) * 2006-06-21 2007-12-27 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho 鍛造用鋼およびその製造方法並びに鍛造品
JP2012006043A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Sanyo Special Steel Co Ltd 転動疲労寿命に優れた機械部品の製造方法
JP2012220015A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Nsk Ltd 転がり案内装置
JP2013112861A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 軸受用棒鋼
JP2017066468A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 新日鐵住金株式会社 軸受部品
WO2023074653A1 (ja) * 2021-10-27 2023-05-04 株式会社不二越 転がり軸受部品用合金鋼、それを用いた転がり軸受用軌道輪,転がり軸受および転がり軸受用軌道輪の製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035814A1 (ja) * 2003-10-10 2005-04-21 Ntn Coporation 転がり軸受
JP2005113256A (ja) * 2003-10-10 2005-04-28 Ntn Corp 転がり軸受
CN100425723C (zh) * 2003-10-10 2008-10-15 Ntn株式会社 滚动轴承
WO2007148475A1 (ja) * 2006-06-21 2007-12-27 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho 鍛造用鋼およびその製造方法並びに鍛造品
JP2008025021A (ja) * 2006-06-21 2008-02-07 Kobe Steel Ltd 鍛造用鋼およびその製造方法並びに鍛造品
US8057737B2 (en) 2006-06-21 2011-11-15 Kobe Steel, Ltd. Forging steel and its manufacturing method, and forged parts
JP2012006043A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Sanyo Special Steel Co Ltd 転動疲労寿命に優れた機械部品の製造方法
JP2012220015A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Nsk Ltd 転がり案内装置
JP2013112861A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 軸受用棒鋼
JP2017066468A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 新日鐵住金株式会社 軸受部品
WO2023074653A1 (ja) * 2021-10-27 2023-05-04 株式会社不二越 転がり軸受部品用合金鋼、それを用いた転がり軸受用軌道輪,転がり軸受および転がり軸受用軌道輪の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6080370B2 (ja) 耐久性に優れた帯状打抜き刃用鋼板および帯状打抜き刃
KR100615465B1 (ko) 저탄소 쾌삭강
KR101396898B1 (ko) 전동 피로 수명 특성이 우수한 베어링강, 베어링용 잉곳재 그리고 그들의 제조 방법
KR102332027B1 (ko) 마르텐사이트계 스테인리스 강판 및 메탈 가스켓
US9303302B2 (en) Steel with excellent rolling-contact fatigue properties
CA2909232A1 (en) Low-oxygen clean steel and low-oxygen clean steel product
JP6772076B2 (ja) 非磁性オーステナイト系ステンレス鋼板および非磁性部材の製造方法
JP2898472B2 (ja) 疲労特性の優れたばね用鋼及びばね用鋼線並びにばね
JP6248026B2 (ja) 転動疲労特性に優れた軸受用鋼材および軸受部品
JP5783056B2 (ja) 浸炭軸受鋼鋼材
JP2012214892A (ja) 転がり軸受の軌道輪およびその製造法並びに転がり軸受
JP2003113448A (ja) 静粛性が優れた軸受用鋼
JP4014042B2 (ja) 高周波焼入れ用棒鋼
CN110651060B (zh) 钢和部件
JP6462376B2 (ja) 転動疲労特性に優れた軸受用鋼材および軸受部品
JP4317521B2 (ja) 転がり軸受、転がり軸受用材料およびその転がり軸受を用いた回転部を有する機器
JPWO2020230880A1 (ja) 鋼線、及び熱間圧延線材
JP2022170056A (ja) 鋼材
JPH11279710A (ja) 音響特性.静粛性に優れた軸受用鋼
JP2011184717A (ja) 鍛造性に優れるフェライト系ステンレス快削鋼棒線
JPH111749A (ja) 曲げ疲労強度および転動疲労強度に優れた高周波焼入用鋼
JP2005320611A (ja) 強度,疲労強度,耐食性及び耐磨耗性に優れた薄鋼帯板及びその製造方法
JP2001329339A (ja) 冷間鍛造性に優れた歯車用鋼
JP2016172916A (ja) 転動疲労特性および冷間鍛造性に優れた軸受用鋼材、および軸受部品
WO2017154652A1 (ja) 転動疲労特性に優れた軸受用鋼材、その製造方法及び軸受部品

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040817