JP2003113164A - フッ素置換イリジウム錯体の製造方法 - Google Patents
フッ素置換イリジウム錯体の製造方法Info
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Abstract
イリジウム錯体を効率よく製造することができる。 【解決手段】 窒素原子から数えて1,6,7及び12
位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換
2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセト
ネートとを反応させ、フッ素置換イリジウム錯体を形成
させる方法である。特徴ある構成は、2つ以上フッ素が
置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンがフッ素置換
ハロゲン化ベンゼンを有機リチウム化合物と反応させた
後、塩化亜鉛(II)と反応させることにより得られるフッ
素置換塩化亜鉛ベンゼンとフッ素置換2-ハロゲン化ピリ
ジンとを反応させることにより合成されるとき、2つ以
上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンの
合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフランである
ことにある。
Description
ミネッセンス(EL;ElectroLuminescence)材料とし
て有効なフッ素置換されたイリジウム錯体の製造方法に
関する。
による発光を利用した材料(以下、一重項発光材料とい
う。)が用いられており、主に、アルミキノリノールや
ナイルレッド、ペリレン等が用いられている。最近にな
り、トリス(フェニルピリジン)イリジウムが従来の一重
項発光材料をはるかに越える発光効率を示すことが判明
した(T.TSUTSUI et al.; Jpn. J. Appl. Phys. Vol.38
(1999) L1502-L1504, Part2, No.12B, 15 December 199
9, Express Letter)。このトリス(フェニルピリジン)
イリジウムは、励起三重項状態から基底状態への遷移に
よる発光を利用した材料(以下、三重項発光材料とい
う。)であり、今後この材料を契機に一重項発光材料か
ら三重項発光材料の開発にシフトしていくものと考えら
れる。
て上記トリス(フェニルピリジン)イリジウムを考えた場
合、その耐久性、特に耐熱性及び耐酸化性が不十分であ
ることが課題として挙げられる。上記課題を解決する手
段としてはイリジウム原子に配位しているフェニルピリ
ジン中の水素原子をフッ素原子で置換することが考えら
れる。フッ素原子は炭素原子との結合エネルギーが高い
ため、水素原子をフッ素原子で置換すると耐熱性及び耐
酸化性等の向上が期待される。
告例は、幾つかあるものの、このフッ素置換フェニルピ
リジンを配位子としたイリジウム錯体の報告例は、窒素
原子から数えて10位の位置にフッ素が1つ置換したイ
リジウム錯体があるに過ぎない。本発明の目的は、発光
効率が高く、耐久性に優れたフッ素置換イリジウム錯体
の配位子であるフッ素置換2-フェニルピリジンを収率よ
く製造し得るフッ素置換イリジウム錯体の製造方法を提
供することにある。
次の式(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7
及び12位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフ
ッ素置換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチ
ルアセトネートとを反応させ、次の式(2)に示される
フッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換イリ
ジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある構成
は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが次の式(3)で示されるフッ素置換ハロゲン
化ベンゼンを有機リチウム化合物と反応させた後、塩化
亜鉛(II)と反応させることにより得られる次の式(4)
で示されるフッ素置換塩化亜鉛ベンゼンと次の式(5)
で示されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンとを反応さ
せることにより合成されるとき、2つ以上フッ素が置換
されたフッ素置換2-フェニルピリジンの合成反応に用い
られる溶媒がテトラヒドロフラン(以下、THFとい
う。)であるところにある。
0≦m≦4かつ0≦n≦4である。
0≦m≦4かつ0≦n≦4である。
≦m≦4である。
り、整数nが1≦n≦4である。
(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7及び1
2位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセ
トネートとを反応させ、請求項1記載の式(2)に示さ
れるフッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換
イリジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある
構成は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェ
ニルピリジンが次の式(6)で示されるフッ素置換ハロ
ゲン化ベンゼンを有機リチウム化合物と反応させた後、
塩化亜鉛(II)と反応させることにより得られる次の式
(7)で示されるフッ素置換塩化亜鉛ベンゼンと次の式
(8)で示される2-ハロゲン化ピリジンとを反応させる
ことにより合成されるとき、2つ以上フッ素が置換され
たフッ素置換2-フェニルピリジンの合成反応に用いられ
る溶媒がTHFであるところにある。
≦m≦4である。
(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7及び1
2位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセ
トネートとを反応させ、請求項1記載の式(2)に示さ
れるフッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換
イリジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある
構成は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェ
ニルピリジンが次の式(9)で示されるハロゲン化ベン
ゼンを有機リチウム化合物と反応させた後、塩化亜鉛(I
I)と反応させることにより得られる次の式(10)で示
される塩化亜鉛ベンゼンと次の式(11)で示されるフ
ッ素置換2-ハロゲン化ピリジンとを反応させることによ
り合成されるとき、2つ以上フッ素が置換されたフッ素
置換2-フェニルピリジンの合成反応に用いられる溶媒が
THFであるところにある。
2≦n≦4である。
(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7及び1
2位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセ
トネートとを反応させ、請求項1記載の式(2)に示さ
れるフッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換
イリジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある
構成は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェ
ニルピリジンが請求項1記載の式(3)で示されるフッ
素置換ハロゲン化ベンゼンを金属マグネシウムと反応さ
せることにより得られる有機金属化合物と請求項1記載
の式(5)で示されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジン
とを反応させることにより合成されるとき、2つ以上フ
ッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンの合成
反応に用いられる溶媒がTHFであるところにある。
(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7及び1
2位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセ
トネートとを反応させ、請求項1記載の式(2)に示さ
れるフッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換
イリジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある
構成は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェ
ニルピリジンが請求項2記載の式(6)で示されるフッ
素置換ハロゲン化ベンゼンを金属マグネシウムと反応さ
せることにより得られる有機金属化合物と請求項2記載
の式(8)で示される2-ハロゲン化ピリジンとを反応さ
せることにより合成されるとき、2つ以上フッ素が置換
されたフッ素置換2-フェニルピリジンの合成反応に用い
られる溶媒がTHFであるところにある。
(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7及び1
2位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセ
トネートとを反応させ、請求項1記載の式(2)に示さ
れるフッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換
イリジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある
構成は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェ
ニルピリジンが請求項3記載の式(9)で示されるハロ
ゲン化ベンゼンを金属マグネシウムと反応させることに
より得られる有機金属化合物と請求項3記載の式(1
1)で示されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンとを反
応させることにより合成されるとき、2つ以上フッ素が
置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンの合成反応に
用いられる溶媒がTHFであるところにある。
(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7及び1
2位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセ
トネートとを反応させ、請求項1記載の式(2)に示さ
れるフッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換
イリジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある
構成は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェ
ニルピリジンが請求項1記載の式(5)で示されるフッ
素置換2-ハロゲン化ピリジンを金属マグネシウムと反応
させることにより得られる有機金属化合物と請求項1記
載の式(3)で示されるフッ素置換ハロゲン化ベンゼン
とを反応させることにより合成されるとき、2つ以上フ
ッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンの合成
反応に用いられる溶媒がTHFであるところにある。
(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7及び1
2位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセ
トネートとを反応させ、請求項1記載の式(2)に示さ
れるフッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換
イリジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある
構成は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェ
ニルピリジンが請求項3記載の式(11)で示されるフ
ッ素置換2-ハロゲン化ピリジンを金属マグネシウムと反
応させることにより得られる有機金属化合物と請求項3
記載の式(9)で示されるハロゲン化ベンゼンとを反応
させることにより合成されるとき、2つ以上フッ素が置
換されたフッ素置換2-フェニルピリジンの合成反応に用
いられる溶媒がTHFであるところにある。
(1)で示される窒素原子から数えて1,6,7及び1
2位を除く位置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンとイリジウム(III)アセチルアセ
トネートとを反応させ、請求項1記載の式(2)に示さ
れるフッ素置換イリジウム錯体を形成させるフッ素置換
イリジウム錯体の製造方法の改良である。その特徴ある
構成は、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェ
ニルピリジンが請求項2記載の式(8)で示される2-ハ
ロゲン化ピリジンを金属マグネシウムと反応させること
により得られる有機金属化合物と請求項2記載の式
(6)で示されるフッ素置換ハロゲン化ベンゼンとを反
応させることにより合成されるとき、2つ以上フッ素が
置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンの合成反応に
用いられる溶媒がTHFであるところにある。
は、フッ素置換2-フェニルピリジンの合成反応において
溶媒にTHFを用いることにより、フッ素置換イリジウ
ム錯体の配位子である窒素原子から数えて1,6,7及
び12位を除く位置に2つ以上フッ素が置換された2-フ
ェニルピリジンを収率よく製造できる。従って発光効率
が高く、耐久性に優れたフッ素置換イリジウム錯体を効
率よく製造できる。
ウムにおいて、配位子であるフェニルピリジン任意の位
置にフッ素を導入することができれば、上記イリジウム
錯体の耐久性、耐酸化性等の観点から大いに有効であ
る。本発明者らは以上の問題を鋭意検討した結果、任意
の位置にフッ素を導入したフッ素置換2-フェニルピリジ
ンが得られることを確認した。
ゲン化ベンゼンを有機リチウム化合物と反応させた後、
塩化亜鉛(II)と反応させることによりフッ素置換塩化亜
鉛ベンゼンとし、これとフッ素置換2-ハロゲン化ピリジ
ンとを反応させるか、若しくはフッ素置換ハロゲン化ベ
ンゼンを金属マグネシウムと反応させることにより有機
金属化合物とし、これとフッ素置換2-ハロゲン化ピリジ
ンとを反応させるか、又は、フッ素化された2-ハロゲン
化ピリジンを金属マグネシウムと反応させることにより
有機金属化合物とし、これとフッ素置換ハロゲン化ベン
ゼンとを反応させることにより、フェニル基側又はピリ
ジン環側のどちらか一方または双方に2つ以上フッ素の
入ったフッ素置換2-フェニルピリジンが得られることを
確認した。
素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンとイリジ
ウム(III)アセチルアセトネート[CH3COCH=C
(O-)CH3]3Irとを反応させることにより、目的とす
る(フッ素置換2-フェニルピリジン)3Ir錯体が得られ
ることを確認している。この(フッ素置換2-フェニルピ
リジン)3Ir錯体の製造方法において、上記2つ以上フ
ッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンを製造
する反応を行う際に溶媒としてTHFを用いることによ
り、2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの収率が向上することを確認し、本発明に至っ
た。
る。イリジウム(III)アセチルアセトネートと窒素原子
から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ以上
フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンとを
反応させ、錯体を形成することにより本発明のイリジウ
ム錯体が得られる。本発明はフッ素置換2-フェニルピリ
ジンの合成反応における溶媒にTHFを用いることを特
徴とする。溶媒にTHFを用いることにより、他の溶媒
を用いるよりもフッ素置換2-フェニルピリジンの収率が
向上するため、目的とするフッ素置換2-フェニルピリジ
ンを配位子とするイリジウム錯体が効率よく製造でき
る。配位子となる2つ以上フッ素が置換されたフッ素置
換2-フェニルピリジンの製造方法は、有機リチウム化
合物を用いた方法と、金属マグネシウムを用いた方法
が挙げられる。
ン化ベンゼン又は式(9)に示すハロゲン化ベンゼンを
用意する。この式(3)、式(6)又は式(9)に示す
化合物は、ベンゼン環内の水素がフッ素により0〜4個
置換された化合物である。ハロゲン化ベンゼンに置換し
たフッ素の数と後述する2-ハロゲン化ピリジンに置換し
たフッ素の合計が2〜8個となるように置換する。従っ
て、例えばハロゲン化ベンゼンに1つもフッ素が置換さ
れていない場合、2-ハロゲン化ピリジンには少なくとも
2つ以上フッ素が置換されていることになる。次いで、
下記式(12)に示すように、このフッ素置換ハロゲン
化ベンゼン又はハロゲン化ベンゼンに有機リチウム化合
物(式(12)中ではn-ブチルリチウム)を反応させる
ことにより、リチウム原子がハロゲン化ベンゼン中のハ
ロゲン原子と置換した有機リチウム化合物が合成され
る。
≦m≦4である。
としては、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、te
rt-ブチルリチウム等が挙げられる。この式(12)に
示す反応では、反応温度が−78〜0℃の範囲内で反応
時間が0.5〜3時間である。反応温度が−78℃未満
では効果的に反応が進行せず、0℃を越えると副反応が
起きてしまうため、有機リチウム化合物の収率が低下す
る。好ましい反応温度は−78〜−40℃である。反応
時間が0.5時間未満であると、反応が十分に進行しな
い。好ましい反応時間は1〜3時間である。次に、下記
式(13)に示すように、有機リチウム化合物に塩化亜
鉛(II)を反応させてフッ素置換塩化亜鉛ベンゼンに変換
する。
で、有機リチウム化合物をフッ素置換塩化亜鉛ベンゼン
に変換するのは、後述するフッ素置換2-ハロゲン化ピリ
ジンとの反応の際に、有機リチウム化合物の求核性を制
御するためである。この合成は0〜70℃で1〜5時間
行うことにより反応が進行する。
素置換塩化亜鉛ベンゼンにフッ素置換2-ハロゲン化ピリ
ジンを反応させてフッ素が2個以上置換したフッ素置換
2-フェニルピリジンを製造する。
nの関係が2≦m+n≦8であって、0≦m≦4かつ0
≦n≦4である。
ム触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム[Pd(PPh3)4]を溶媒中に存在させることによ
り、フッ素置換塩化亜鉛ベンゼンとフッ素置換2-ハロゲ
ン化ピリジンとの反応が位置選択性よく進行する。ここ
で使用されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンのピリジ
ン環にフッ素を導入する方法としては、アミノ基を有し
た2-ハロゲン化ピリジンのジアゾフッ素化が適当であ
る。この反応では、反応温度は10〜70℃の範囲内
で、反応時間は1〜24時間である。反応温度が10℃
未満では効果的に反応が進行せず、フッ素置換2-フェニ
ルピリジンの収率が低下する。反応温度の上限値を70
℃に限定したのは、使用する溶媒であるTHFの沸点が
上記数値近傍であるため、その温度以上には上がらない
からである。THFの沸点に近い70℃近傍の温度でT
HFが激しく還流するような状態で反応を進行させると
収率が低下するため、溶媒であるTHFが還流しない程
度が反応条件としては最適である。反応時間が1時間未
満であると、反応が十分に進行しない。好ましくは2〜
24時間である。このように式(12)〜式(14)に
示す反応により、フッ素が2個以上置換したフッ素置換
2-フェニルピリジンが得られる。
換ハロゲン化ベンゼンと式(8)に示す2-ハロゲン化ピ
リジンを用いることにより、フェニル基側のみにフッ素
を置換させたフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンが得られ
る。この場合フェニル基側に2つ以上のフッ素が置換さ
れる。また上記式(3)に示すフッ素置換ハロゲン化ベ
ンゼンと式(5)に示すフッ素置換2-ハロゲン化ピリジ
ンを用いることにより、フェニル基側とピリジン基側の
双方に1つ以上フッ素を置換させたフッ素置換2-フェニ
ルピリジンが得られる。更に、上記式(9)に示すハロ
ゲン化ベンゼンと式(11)に示すフッ素置換2-ハロゲ
ン化ピリジンを用いることにより、ピリジン環側のみに
フッ素を置換させたフッ素置換2-フェニルピリジンが得
られる。この場合、ピリジン環側に2つ以上のフッ素が
置換される。
ン化ベンゼン又は式(9)に示すハロゲン化ベンゼンを
用意する。次いで、下記式(15)に示すように、フッ
素置換ハロゲン化ベンゼン又はハロゲン化ベンゼンに金
属マグネシウムを反応させることにより、ハロゲン原子
とベンゼン環との間にマグネシウムが挿入された有機金
属化合物が得られる。
m≦4である。
溶媒中でハロゲン化アルキルとマグネシウムとを作用さ
せることにより得られるグリニャール試薬(Grignard R
eagent)の製造方法と同様の反応である。この反応で
は、反応温度が10〜70℃の範囲内で反応時間が1〜
24時間である。反応温度が10℃未満では効果的に反
応が進行せず、有機金属化合物の収率が低下する。反応
温度の上限値を70℃に規定したのは、使用する溶媒で
あるTHFの沸点が上記数値近傍であるため、その温度
以上には上がらないからである。THFの沸点に近い7
0℃近傍の温度で溶媒が激しく還流するような状態とし
て反応を進行させると、収率が低下するため、溶媒であ
るTHFが緩やかに還流するぐらいが反応条件としては
最適である。反応時間が1時間未満であると、反応が十
分に進行しない。好ましい反応時間は2〜24時間であ
る。
属化合物にフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンと反応させ
てフッ素が2個以上置換したフッ素置換2-フェニルピリ
ジンを製造する。
Br又はI元素であり、整数m及びnの関係が2≦m+
n≦8であって、0≦m≦4かつ0≦n≦4である。
4)に示す反応と同様に、パラジウム触媒、例えばテト
ラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム[Pd(PPh3)
4]を触媒として存在させることにより、フッ素置換2-
ハロゲン化ピリジンとの反応が位置選択性よく進行す
る。ここで使用されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジン
のピリジン環にフッ素を導入する方法としては、アミノ
基を有した2-ハロゲン化ピリジンのジアゾフッ素化が適
当である。この反応では、反応温度が10〜70℃の範
囲内で反応時間が1〜24時間である。反応温度が10
℃未満では効果的に反応が進行せず、フッ素置換2-フェ
ニルピリジンの収率が低下する。反応温度の上限値を7
0℃に規定したのは、使用する溶媒であるTHFの沸点
が上記数値近傍であるため、その温度以上には上がらな
いからである。THFの沸点に近い70℃近傍の温度で
THFが激しく還流するような状態として反応を進行さ
せると、収率が低下するため、溶媒であるTHFが還流
しない程度が反応条件としては最適である。反応時間が
1時間未満であると、反応が十分に進行しない。好まし
い反応時間は2〜24時間である。このように式(1
5)及び式(16)に示す反応により、前述した式(1
2)〜式(14)に示す反応と同様に、フッ素が2個以
上置換したフッ素置換2-フェニルピリジンが得られる。
(5)、式(11)に示すフッ素置換2-ハロゲン化ピリ
ジン又は式(8)に示す2-ハロゲン化ピリジンを用意す
る。次いで、下記式(17)に示すように、フッ素置換
2-ハロゲン化ピリジンに金属マグネシウムを反応させる
ことにより、ハロゲン原子とピリジン環との間にマグネ
シウムが挿入された有機金属化合物が得られる。ここで
使用されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンはアミノ基
を有した2-ハロゲン化ピリジンのジアゾフッ素化により
得られる。
≦n≦4である。
5)に示す反応と同じく、グリニャール試薬の製造方法
と同様の方法である。この反応では、反応温度が10〜
70℃の範囲内で反応時間が1〜24時間である。反応
温度が10℃未満では効果的に反応が進行せず、有機金
属化合物の収率が低下する。反応温度の上限値を70℃
に規定したのは、使用する溶媒であるTHFの沸点が上
記数値近傍であるため、その温度以上には上がらないか
らである。THFの沸点に近い70℃近傍の温度で溶媒
が激しく還流するような状態として反応を進行させる
と、収率が低下するため、溶媒であるTHFが緩やかに
還流するぐらいが反応条件としては最適である。反応時
間が1時間未満であると、反応が十分に進行しない。好
ましい反応時間は2〜24時間である。
属化合物にフッ素置換ハロゲン化ベンゼンを反応させて
フッ素が2個以上置換したフッ素置換2-フェニルピリジ
ンを製造する。
Br又はI元素であり、整数m及びnの関係が2≦m+
n≦8であって、0≦m≦4かつ0≦n≦4である。
ム触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム[Pd(PPh3)4]を触媒として存在させることに
より、フッ素置換2-ハロゲン化ピリジンとの反応が位置
選択性よく進行する。この反応では、反応温度が10〜
70℃の範囲内で反応時間が1〜24時間である。反応
温度が10℃未満では効果的に反応が進行せず、フッ素
置換2-フェニルピリジンの収率が低下する。反応温度の
上限値を70℃に規定したのは、使用する溶媒であるT
HFの沸点が上記数値近傍であるため、その温度以上に
は上がらないからである。THFの沸点に近い70℃近
傍の温度でTHFが激しく還流するような状態として反
応を進行させると、収率が低下するため、溶媒であるT
HFが還流しない程度が反応条件としては最適である。
反応時間が1時間未満であると、反応が十分に進行しな
い。好ましい反応時間は2〜24時間である。このよう
に上記式(17)及び式(18)に示す反応により、前
述した式(12)〜式(14)及び式(15)、式(1
6)にそれぞれ示す反応と同様に、フッ素が2個以上置
換したフッ素置換2-フェニルピリジンが得られる。
ジウム(III)アセチルアセトネートと上述した方法によ
り得られた2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フ
ェニルピリジンとを反応させ、錯体を形成することによ
り本発明のイリジウム錯体が製造される。
0≦m≦4かつ0≦n≦4である。
ム錯体化においては、溶媒としては、グリセロールを使
用することができる。この反応は、一般的に溶媒が還流
する温度で行われ、反応圧力0.266〜101.08
kPa、反応温度が130〜280℃の範囲内で反応時
間が1〜12時間である。反応温度が130℃未満では
効果的に反応が進行せず、イリジウム錯体の収率が低下
する。反応温度の上限値を280℃に規定したのは、使
用するグリセロールが290℃で分解してしまうからで
ある。反応時間が1時間未満であると、反応が十分に進
行しない。好ましい反応時間は8〜12時間である。
ウム錯体を質量分析、元素分析、IR、NMR等にて測
定したところ、それぞれ目的とする化合物が生成してい
ることが確認された。
とTHF30mlにTHF50mlで希釈した1-ブロモ
-4-フルオロベンゼン3.0gを添加し、40℃で8時
間撹拌することによりグリニャール試薬を調製した。次
いで、5-アミノ-2-クロロピリジンのジアゾフッ素化に
より得られた5-フルオロ-2-クロロピリジン2.3g、
パラジウム触媒1.2gとTHF70mlをフラスコに
入れておき、調製したグリニャール試薬を滴下して10
℃で4時間反応させることにより、5-フルオロ-2-(4-フ
ルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、5-フルオロ-2-
(4-フルオロフェニル)ピリジン0.59gにイリジウム
アセチルアセトネート0.5g、グリセリン50mlを
加え、2.66kPa、190℃の条件下で10時間撹
拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、
有機層を濃縮して(5-フルオロ-2-(4-フルオロフェニル)
ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
した1-ブロモ-3-フルオロベンゼン3.0gを添加し、
60℃で2時間撹拌することによりグリニャール試薬を
調製した。次いで、5-アミノ-2-クロロピリジンのジア
ゾフッ素化により得られた5-フルオロ-2-クロロピリジ
ン2.3g、パラジウム触媒1.2gとTHF70ml
をフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬を
滴下して30℃で2時間反応させることにより、5-フル
オロ-2-(3-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、5
-フルオロ-2-(3-フルオロフェニル)ピリジン0.59g
にイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリ
ン50mlを加え、6.65kPa、210℃の条件下
で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタ
ンを添加し、有機層を濃縮して(5-フルオロ-2-(3-フル
オロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
した1-ブロモ-2-フルオロベンゼン3.0gを添加し、
20℃で10時間撹拌することによりグリニャール試薬
を調製した。次いで、5-アミノ-2-クロロピリジンのジ
アゾフッ素化により得られた5-フルオロ-2-クロロピリ
ジン2.3g、パラジウム触媒1.2gとTHF70m
lをフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬
を滴下して25℃で3時間反応させることにより、5-フ
ルオロ-2-(2-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次
に、5-フルオロ-2-(2-フルオロフェニル)ピリジン0.
59gにイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グ
リセリン50mlを加え、2.66kPa、190℃の
条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロ
ロメタンを添加し、有機層を濃縮して(5-フルオロ-2-(2
-フルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
した1-ブロモ-4-フルオロベンゼン3.0gを添加し、
50℃で3時間撹拌することによりグリニャール試薬を
調製した。次いで、3-アミノ-2-クロロピリジンのジア
ゾフッ素化により得られた3-フルオロ-2-クロロピリジ
ン2.3g、パラジウム触媒1.2gとTHF70ml
をフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬を
滴下して30℃で3時間反応させることにより、3-フル
オロ-2-(4-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、3
-フルオロ-2-(4-フルオロフェニル)ピリジン0.59g
にイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリ
ン50mlを加え、1.20kPa、165℃の条件下
で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタ
ンを添加し、有機層を濃縮して(3-フルオロ-2-(4-フル
オロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
した1-ブロモ-3-フルオロベンゼン3.0gを添加し、
10℃で24時間撹拌することによりグリニャール試薬
を調製した。次いで、3-アミノ-2-クロロピリジンのジ
アゾフッ素化により得られた3-フルオロ-2-クロロピリ
ジン2.3g、パラジウム触媒1.2gとTHF70m
lをフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬
を滴下して25℃で5時間反応させることにより、3-フ
ルオロ-2-(3-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次
に、3-フルオロ-2-(3-フルオロフェニル)ピリジン0.
59gにイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グ
リセリン50mlを加え、2.66kPa、190℃の
条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロ
ロメタンを添加し、有機層を濃縮して(3-フルオロ-2-(3
-フルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
した1-ブロモ-2-フルオロベンゼン3.0gを添加し、
10℃で24時間撹拌することによりグリニャール試薬
を調製した。次いで、3-アミノ-2-クロロピリジンのジ
アゾフッ素化により得られた3-フルオロ-2-クロロピリ
ジン2.3g、パラジウム触媒1.2gとTHF70m
lをフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬
を滴下して30℃で4時間反応させることにより、3-フ
ルオロ-2-(2-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次
に、3-フルオロ-2-(2-フルオロフェニル)ピリジン0.
59gにイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グ
リセリン50mlを加え、2.66kPa、190℃の
条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロ
ロメタンを添加し、有機層を濃縮して(3-フルオロ-2-(2
-フルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
した1-ブロモ-4-フルオロベンゼン3.0gを添加し、
30℃で12時間撹拌することによりグリニャール試薬
を調製した。次いで、6-アミノ-2-ブロモピリジンのジ
アゾフッ素化により得られた6-フルオロ-2-ブロモピリ
ジン2.3g、パラジウム触媒1.2gとTHF70m
lをフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬
を滴下して30℃で5時間反応させることにより、2-フ
ルオロ-6-(4-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次
に、2-フルオロ-6-(4-フルオロフェニル)ピリジン0.
59gにイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グ
リセリン50mlを加え、1.60kPa、180℃の
条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロ
ロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2-フルオロ-6-(4
-フルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
した1-ブロモ-3-フルオロベンゼン3.0gを添加し、
15℃で20時間撹拌することによりグリニャール試薬
を調製した。次いで、6-アミノ-2-ブロモピリジンのジ
アゾフッ素化により得られた6-フルオロ-2-ブロモピリ
ジン2.3g、パラジウム触媒1.2gとTHF70m
lをフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬
を滴下して40℃で3時間反応させることにより、2-フ
ルオロ-6-(3-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次
に、2-フルオロ-6-(3-フルオロフェニル)ピリジン0.
59gにイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グ
リセリン50mlを加え、2.66kPa、190℃の
条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロ
ロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2-フルオロ-6-(3
-フルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
した1-ブロモ-2-フルオロベンゼン3.0gを添加し、
40℃で5時間撹拌することによりグリニャール試薬を
調製した。次いで、6-アミノ-2-ブロモピリジンのジア
ゾフッ素化により得られた6-フルオロ-2-ブロモピリジ
ン2.3g、パラジウム触媒1.2gとTHF70ml
をフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬を
滴下して25℃で4時間反応させることにより、2-フル
オロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、2
-フルオロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン0.59g
にイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリ
ン50mlを加え、2.66kPa、190℃の条件下
で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタ
ンを添加し、有機層を濃縮して(2-フルオロ-6-(2-フル
オロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ルオロベンゼン3gに溶媒のTHFを30ml添加し、
−30℃に保持した。ここに12mlのn-ブチルリチウ
ムのヘキサン溶液を漏斗にてゆっくり滴下し、2時間撹
拌して有機リチウム化合物を形成した。次いで、室温に
戻した上記有機リチウム化合物に、塩化亜鉛(II)のTH
F溶液を添加したのち、20℃で約3時間撹拌して有機
亜鉛化合物に変換した。別のフラスコには2-ブロモピリ
ジン3.2g、パラジウム触媒1.2gとTHF70m
lを入れておき、前記有機亜鉛化合物を滴下して30℃
で2時間撹拌することで2-(2,4-ジフルオロフェニル)ピ
リジンを得た。次に、2-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリ
ジン0.59gにイリジウムアセチルアセトネート0.
5g、グリセリン50mlを加え、2.66kPa、1
90℃の条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸
とジクロロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2-(2,4-
ジフルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ルオロベンゼン3gに溶媒のTHFを30ml添加し、
−78℃に保持した。ここに12mlのn-ブチルリチウ
ムのヘキサン溶液を漏斗にてゆっくり滴下し、3時間撹
拌して有機リチウム化合物を形成した。次いで、室温に
戻した上記有機リチウム化合物に、塩化亜鉛(II)のTH
F溶液を添加したのち、30℃で約2時間撹拌して有機
亜鉛化合物に変換した。別のフラスコには2-ブロモピリ
ジン3.2g、パラジウム触媒1.2gとTHF70m
lを入れておき、前記有機亜鉛化合物を滴下して30℃
で2時間撹拌することで2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピ
リジンを得た。次に、2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリ
ジン0.59gにイリジウムアセチルアセトネート0.
5g、グリセリン50mlを加え、2.66kPa、1
90℃の条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸
とジクロロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2-(3,4-
ジフルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ルオロベンゼン3gに溶媒のTHFを30ml添加し、
−40℃に保持した。ここに12mlのn-ブチルリチウ
ムのヘキサン溶液を漏斗にてゆっくり滴下し、2時間撹
拌して有機リチウム化合物を形成した。次いで、室温に
戻した上記有機リチウム化合物に、塩化亜鉛(II)のTH
F溶液を添加したのち、50℃で約2時間撹拌して有機
亜鉛化合物に変換した。別のフラスコには2-ブロモピリ
ジン3.2g、パラジウム触媒1.2gとTHF70m
lを入れておき、前記有機亜鉛化合物を滴下して20℃
で2時間撹拌することで2-(3,5-ジフルオロフェニル)ピ
リジンを得た。次に、2-(3,5-ジフルオロフェニル)ピリ
ジン0.59gにイリジウムアセチルアセトネート0.
5g、グリセリン50mlを加え、2.66kPa、1
90℃の条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸
とジクロロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2-(3,5-
ジフルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ウム0.6gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
したブロモベンゼン3.5gを添加し、55℃で3時間
撹拌することによりグリニヤール試薬を調製した。次い
で、3,5-ジアミノ-2-クロロピリジンのジアゾフッ素化
により得られた3,5-ジフルオロ-2-クロロピリジン3
g、パラジウム触媒1.2gとTHF70mlをフラス
コに入れておき、調製したグリニヤール試薬を滴下して
50℃で、2時間反応させることにより、3,5-ジフルオ
ロ-2-フェニルピリジンを得た。次に、3,5-ジフルオロ-
2-フェニルピリジン0.59gにイリジウムアセチルア
セトネート0.5g、グリセリン50mlを加え、2.
66kPa、190℃の条件下で10時間撹拌加熱をし
た。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機層を濃
縮して(3,5-ジフルオロ-2-フェニルピリジン)3Irを得
た。
ウム0.6gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
したクロロベンゼン2.5gを添加し、40℃で8時間
撹拌することによりグリニヤール試薬を調製した。次い
で、4,5-ジアミノ-2-クロロピリジンのジアゾフッ素化
により得られた4,5-ジフルオロ-2-クロロピリジン3
g、パラジウム触媒1.2gとTHF70mlをフラス
コに入れておき、調製したグリニヤール試薬を滴下して
50℃で、2時間反応させることにより、4,5-ジフルオ
ロ-2-フェニルピリジンを得た。次に、4,5-ジフルオロ-
2-フェニルピリジン0.59gにイリジウムアセチルア
セトネート0.5g、グリセリン50mlを加え、6.
65kPa、210℃の条件下で10時間撹拌加熱をし
た。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機層を濃
縮して(4,5-ジフルオロ-2-フェニルピリジン)3Irを得
た。
ウム0.6gとTHF30mlにTHF50mlで希釈
したイオドベンゼン4.5gを添加し、15℃で12時
間撹拌することによりグリニヤール試薬を調製した。次
いで、2,4-ジアミノ-6-ブロモピリジンのジアゾフッ素
化により得られた2,4-ジフルオロ-6-ブロモピリジン4
g、パラジウム触媒1.2gとTHF70mlをフラス
コに入れておき、調製したグリニヤール試薬を滴下して
25℃で、4時間反応させることにより、2,4-ジフルオ
ロ-6-フェニルピリジンを得た。次に、2,4-ジフルオロ-
6-フェニルピリジン0.59gにイリジウムアセチルア
セトネート0.5g、グリセリン50mlを加え、10
1.08kPa、280℃の条件下で10時間撹拌加熱
をした。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機層
を濃縮して(2,4-ジフルオロ-6-フェニルピリジン)3Ir
を得た。
ウム0.45gにTHFを30ml添加し、攪拌してお
く。2-ブロモピリジン2.3gをTHF10mlにて希
釈したものを滴下し、40℃で2時間攪拌することによ
りグリニャール試薬を調製した。次いで、1-ブロモ-3,
4,5-トリフルオロベンゼン3.6g、パラジウム触媒
0.5gとTHF30mlをフラスコに入れておき、先
に調製したグリニャール試薬を滴下して25℃で2時間
反応させることにより、2-(3,4,5-トリフルオロフェニ
ル)ピリジンを得た。次に、2-(3,4,5-トリフルオロフェ
ニル)ピリジン0.64gにイリジウムアセチルアセト
ネート0.5g、グリセリン50mlを加え、2.66
kPa、190℃の条件下で10時間加熱攪拌した。こ
れに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機層を濃縮して
(2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン)3Irを得
た。
ウム0.45gにTHFを30ml添加し、攪拌してお
く。2-ブロモピリジン2.3gをTHF10mlにて希
釈したものを滴下し、40℃で2時間攪拌することによ
りグリニャール試薬を調製した。次いで、1-ブロモ-2,
3,4,5-テトラフルオロベンゼン3.9g、パラジウム触
媒0.5gとTHF30mlをフラスコに入れておき、
先に調製したグリニャール試薬を滴下して30℃で2時
間反応させることにより、2-(2,3,4,5-テトラフルオロ
フェニル)ピリジンを得た。次に、2-(2,3,4,5-テトラフ
ルオロフェニル)ピリジン0.70gにイリジウムアセ
チルアセトネート0.5g、グリセリン50mlを加
え、2.66kPa、190℃の条件下で10時間加熱
攪拌した。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機
層を濃縮して(2-(2,3,4,5-テトラフルオロフェニル)ピ
リジン)3Irを得た。
ム0.45gとジエチルエーテル30mlにジエチルエ
ーテル50mlで希釈した1-ブロモ-4-フルオロベンゼ
ン3.0gを添加し、40℃で8時間撹拌することによ
りグリニャール試薬を調製した。次いで、5-アミノ-2-
クロロピリジンのジアゾフッ素化により得られた5-フル
オロ-2-クロロピリジン2.3g、パラジウム触媒1.
2gとジエチルエーテル70mlをフラスコに入れてお
き、調製したグリニャール試薬を滴下して10℃で4時
間反応させることにより、5-フルオロ-2-(4-フルオロフ
ェニル)ピリジンを得た。次に、5-フルオロ-2-(4-フル
オロフェニル)ピリジン0.59gにイリジウムアセチ
ルアセトネート0.5g、グリセリン50mlを加え、
2.66kPa、190℃の条件下で10時間撹拌加熱
をした。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機層
を濃縮して(5-フルオロ-2-(4-フルオロフェニル)ピリジ
ン)3Irを得た。
ム0.45gとジエチルエーテル30mlにジエチルエ
ーテル50mlで希釈した1-ブロモ-3-フルオロベンゼ
ン3.0gを添加し、60℃で2時間撹拌することによ
りグリニャール試薬を調製した。次いで、5-アミノ-2-
クロロピリジンのジアゾフッ素化により得られた5-フル
オロ-2-クロロピリジン2.3g、パラジウム触媒1.
2gとジエチルエーテル70mlをフラスコに入れてお
き、調製したグリニャール試薬を滴下して30℃で2時
間反応させることにより、5-フルオロ-2-(3-フルオロフ
ェニル)ピリジンを得た。次に、5-フルオロ-2-(3-フル
オロフェニル)ピリジン0.59gにイリジウムアセチ
ルアセトネート0.5g、グリセリン50mlを加え、
6.65kPa、210℃の条件下で10時間撹拌加熱
をした。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機層
を濃縮して(5-フルオロ-2-(3-フルオロフェニル)ピリジ
ン)3Irを得た。
ム0.45gと1,2-ジメトキシエタン30mlに1,2-ジ
メトキシエタン50mlで希釈した1-ブロモ-2-フルオ
ロベンゼン3.0gを添加し、20℃で10時間撹拌す
ることによりグリニャール試薬を調製した。次いで、5-
アミノ-2-クロロピリジンのジアゾフッ素化により得ら
れた5-フルオロ-2-クロロピリジン2.3g、パラジウ
ム触媒1.2gと1,2-ジメトキシエタン70mlをフラ
スコに入れておき、調製したグリニャール試薬を滴下し
て25℃で3時間反応させることにより、5-フルオロ-2
-(2-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、5-フル
オロ-2-(2-フルオロフェニル)ピリジン0.59gにイ
リジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリン5
0mlを加え、2.66kPa、190℃の条件下で1
0時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタンを
添加し、有機層を濃縮して(5-フルオロ-2-(2-フルオロ
フェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとジイソプロピルエーテル30mlにジイ
ソプロピルエーテル50mlで希釈した1-ブロモ-4-フ
ルオロベンゼン3.0gを添加し、50℃で3時間撹拌
することによりグリニャール試薬を調製した。次いで、
3-アミノ-2-クロロピリジンのジアゾフッ素化により得
られた3-フルオロ-2-クロロピリジン2.3g、パラジ
ウム触媒1.2gとジイソプロピルエーテル70mlを
フラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬を滴
下して30℃で3時間反応させることにより、3-フルオ
ロ-2-(4-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、3-
フルオロ-2-(4-フルオロフェニル)ピリジン0.59g
にイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリ
ン50mlを加え、1.20kPa、165℃の条件下
で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタ
ンを添加し、有機層を濃縮して(3-フルオロ-2-(4-フル
オロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gと1,2-ジメトキシエタン30mlに1,2-ジ
メトキシエタン50mlで希釈した1-ブロモ-3-フルオ
ロベンゼン3.0gを添加し、10℃で24時間撹拌す
ることによりグリニャール試薬を調製した。次いで、3-
アミノ-2-クロロピリジンのジアゾフッ素化により得ら
れた3-フルオロ-2-クロロピリジン2.3g、パラジウ
ム触媒1.2gと1,2-ジメトキシエタン70mlをフラ
スコに入れておき、調製したグリニャール試薬を滴下し
て25℃で5時間反応させることにより、3-フルオロ-2
-(3-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、3-フル
オロ-2-(3-フルオロフェニル)ピリジン0.59gにイ
リジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリン5
0mlを加え、2.66kPa、190℃の条件下で1
0時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタンを
添加し、有機層を濃縮して(3-フルオロ-2-(3-フルオロ
フェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gとジエチルエーテル30mlにジエチルエ
ーテル50mlで希釈した1-ブロモ-2-フルオロベンゼ
ン3.0gを添加し、10℃で24時間撹拌することに
よりグリニャール試薬を調製した。次いで、3-アミノ-2
-クロロピリジンのジアゾフッ素化により得られた3-フ
ルオロ-2-クロロピリジン2.3g、パラジウム触媒
1.2gとジエチルエーテル70mlをフラスコに入れ
ておき、調製したグリニャール試薬を滴下して30℃で
4時間反応させることにより、3-フルオロ-2-(2-フルオ
ロフェニル)ピリジンを得た。次に、3-フルオロ-2-(2-
フルオロフェニル)ピリジン0.59gにイリジウムア
セチルアセトネート0.5g、グリセリン50mlを加
え、2.66kPa、190℃の条件下で10時間撹拌
加熱をした。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有
機層を濃縮して(3-フルオロ-2-(2-フルオロフェニル)ピ
リジン)3Irを得た。
ム0.45gとジイソプロピルエーテル30mlにジイ
ソプロピルエーテル50mlで希釈した1-ブロモ-4-フ
ルオロベンゼン3.0gを添加し、30℃で12時間撹
拌することによりグリニャール試薬を調製した。次い
で、2-アミノ-6-ブロモピリジンのジアゾフッ素化によ
り得られた6-フルオロ-2-ブロモピリジン2.3g、パ
ラジウム触媒1.2gとジイソプロピルエーテル70m
lをフラスコに入れておき、調製したグリニャール試薬
を滴下して30℃で5時間反応させることにより、2-フ
ルオロ-6-(4-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次
に、2-フルオロ-6-(4-フルオロフェニル)ピリジン0.
59gにイリジウムアセチルアセトネート0.5g、グ
リセリン50mlを加え、1.60kPa、180℃の
条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロ
ロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2-フルオロ-6-(4
-フルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gと1,2-ジメトキシエタン30mlに1,2-ジ
メトキシエタン50mlで希釈した1-ブロモ-3-フルオ
ロベンゼン3.0gを添加し、15℃で20時間撹拌す
ることによりグリニャール試薬を調製した。次いで、2-
アミノ-6-ブロモピリジンのジアゾフッ素化により得ら
れた6-フルオロ-2-ブロモピリジン2.3g、パラジウ
ム触媒1.2gと1,2-ジメトキシエタン70mlをフラ
スコに入れておき、調製したグリニャール試薬を滴下し
て40℃で3時間反応させることにより、2-フルオロ-6
-(3-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、2-フル
オロ-6-(3-フルオロフェニル)ピリジン0.59gにイ
リジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリン5
0mlを加え、2.66kPa、190℃の条件下で1
0時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタンを
添加し、有機層を濃縮して(2-フルオロ-6-(3-フルオロ
フェニル)ピリジン)3Irを得た。
ム0.45gと1,2-ジメトキシエタン30mlに1,2-ジ
メトキシエタン50mlで希釈した1-ブロモ-2-フルオ
ロベンゼン3.0gを添加し、40℃で5時間撹拌する
ことによりグリニャール試薬を調製した。次いで、2-ア
ミノ-6-ブロモピリジンのジアゾフッ素化により得られ
た6-フルオロ-2-ブロモピリジン2.3g、パラジウム
触媒1.2gと1,2-ジメトキシエタン70mlをフラス
コに入れておき、調製したグリニャール試薬を滴下して
25℃で4時間反応させることにより、2-フルオロ-6-
(2-フルオロフェニル)ピリジンを得た。次に、2-フルオ
ロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン0.59gにイリ
ジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリン50
mlを加え、2.66kPa、190℃の条件下で10
時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタンを添
加し、有機層を濃縮して(2-フルオロ-6-(2-フルオロフ
ェニル)ピリジン)3Irを得た。
ルオロベンゼン3gに溶媒のジイソプロピルエーテルを
30ml添加し、−30℃に保持した。ここに12ml
のn-ブチルリチウムのヘキサン溶液を漏斗にてゆっくり
滴下し、2時間撹拌して有機リチウム化合物を形成し
た。次いで、室温に戻した上記有機リチウム化合物に、
塩化亜鉛(II)のジイソプロピルエーテル溶液を添加した
のち、20℃で約3時間撹拌して有機亜鉛化合物に変換
した。別のフラスコには2-ブロモピリジン3.2g、パ
ラジウム触媒1.2gとジイソプロピルエーテル70m
lを入れておき、前記有機亜鉛化合物を滴下して30℃
で2時間撹拌することで2-(2,4-ジフルオロフェニル)ピ
リジンを得た。次に、2-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリ
ジン0.59gにイリジウムアセチルアセトネート0.
5g、グリセリン50mlを加え、2.66kPa、1
90℃の条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩酸
とジクロロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2-(2,4-
ジフルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ルオロベンゼン3gに溶媒のジエチルエーテルを30m
l添加し、−78℃に保持した。ここに12mlのn-ブ
チルリチウムのヘキサン溶液を漏斗にてゆっくり滴下
し、3時間撹拌して有機リチウム化合物を形成した。次
いで、室温に戻した上記有機リチウム化合物に、塩化亜
鉛(II)のジエチルエーテル溶液を添加したのち、30℃
で約2時間撹拌して有機亜鉛化合物に変換した。別のフ
ラスコには2-ブロモピリジン3.2g、パラジウム触媒
1.2gとジエチルエーテル70mlを入れておき、前
記有機亜鉛化合物を滴下して30℃で2時間撹拌するこ
とで2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジンを得た。次
に、2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン0.59gに
イリジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリン
50mlを加え、2.66kPa、190℃の条件下で
10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタン
を添加し、有機層を濃縮して(2-(3,4-ジフルオロフェニ
ル)ピリジン)3Irを得た。
ルオロベンゼン3gに溶媒のジエチルエーテルを30m
l添加し、−40℃に保持した。ここに12mlのn-ブ
チルリチウムのヘキサン溶液を漏斗にてゆっくり滴下
し、2時間撹拌して有機リチウム化合物を形成した。次
いで、室温に戻した上記有機リチウム化合物に、塩化亜
鉛(II)のジエチルエーテル溶液を添加したのち、50℃
で約2時間撹拌して有機亜鉛化合物に変換した。別のフ
ラスコには2-ブロモピリジン3.2g、パラジウム触媒
1.2gとジエチルエーテル70mlを入れておき、前
記有機亜鉛化合物を滴下して20℃で2時間撹拌するこ
とで2-(3,5-ジフルオロフェニル)ピリジンを得た。次
に、2-(3,5-ジフルオロフェニル)ピリジン0.59gに
イリジウムアセチルアセトネート0.5g、グリセリン
50mlを加え、2.66kPa、190℃の条件下で
10時間撹拌加熱をした。これに塩酸とジクロロメタン
を添加し、有機層を濃縮して(2-(3,5-ジフルオロフェニ
ル)ピリジン)3Irを得た。
ウム0.6gと1,2-ジメトキシエタン30mlに1,2-ジ
メトキシエタン50mlで希釈したブロモベンゼン3.
5gを添加し、55℃で3時間撹拌することによりグリ
ニヤール試薬を調製した。次いで、3,5-ジアミノ-2-ク
ロロピリジンのジアゾフッ素化により得られた3,5-ジフ
ルオロ-2-クロロピリジン3g、パラジウム触媒1.2
gと1,2-ジメトキシエタン70mlをフラスコに入れて
おき、調製したグリニヤール試薬を滴下して50℃で、
2時間反応させることにより、3,5-ジフルオロ-2-フェ
ニルピリジンを得た。次に、3,5-ジフルオロ-2-フェニ
ルピリジン0.59gにイリジウムアセチルアセトネー
ト0.5g、グリセリン50mlを加え、2.66kP
a、190℃の条件下で10時間撹拌加熱をした。これ
に塩酸とジクロロメタンを添加し、有機層を濃縮して
(3,5-ジフルオロ-2-フェニルピリジン)3Irを得た。
ウム0.6gとジイソプロピルエーテル30mlにジイ
ソプロピルエーテル50mlで希釈したクロロベンゼン
2.5gを添加し、40℃で8時間撹拌することにより
グリニヤール試薬を調製した。次いで、4,5-ジアミノ-2
-クロロピリジンのジアゾフッ素化により得られた4,5-
ジフルオロ-2-クロロピリジン3g、パラジウム触媒
1.2gとジイソプロピルエーテル70mlをフラスコ
に入れておき、調製したグリニヤール試薬を滴下して5
0℃で、2時間反応させることにより、4,5-ジフルオロ
-2-フェニルピリジンを得た。次に、4,5-ジフルオロ-2-
フェニルピリジン0.59gにイリジウムアセチルアセ
トネート0.5g、グリセリン50mlを加え、6.6
5kPa、210℃の条件下で10時間撹拌加熱をし
た。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機層を濃
縮して(4,5-ジフルオロ-2-フェニルピリジン)3Irを得
た。
ウム0.6gとジエチルエーテル30mlにジエチルエ
ーテル50mlで希釈したイオドベンゼン4.5gを添
加し、15℃で12時間撹拌することによりグリニヤー
ル試薬を調製した。次いで、2,4-ジアミノ-6-ブロモピ
リジンのジアゾフッ素化により得られた2,4-ジフルオロ
-6-ブロモピリジン4g、パラジウム触媒1.2gとジ
エチルエーテル70mlをフラスコに入れておき、調製
したグリニヤール試薬を滴下して25℃で、4時間反応
させることにより、2,4-ジフルオロ-6-フェニルピリジ
ンを得た。次に、2,4-ジフルオロ-6-フェニルピリジン
0.59gにイリジウムアセチルアセトネート0.5
g、グリセリン50mlを加え、101.08kPa、
280℃の条件下で10時間撹拌加熱をした。これに塩
酸とジクロロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2,4-
ジフルオロ-6-フェニルピリジン)3Irを得た。
ウム0.45gに1,2-ジメトキシエタンを30ml添加
し、攪拌しておく。2-ブロモピリジン2.3gを1,2-ジ
メトキシエタン10mlにて希釈したものを滴下し、4
0℃で2時間攪拌することによりグリニャール試薬を調
製した。次いで、1-ブロモ-3,4,5-トリフルオロベンゼ
ン3.6g、パラジウム触媒0.5gと1,2-ジメトキシ
エタン30mlをフラスコに入れておき、先に調製した
グリニャール試薬を滴下して25℃で2時間反応させる
ことにより、2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン
を得た。次に、2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジ
ン0.64gにイリジウムアセチルアセトネート0.5
g、グリセリン50mlを加え、2.66kPa、19
0℃の条件下で10時間加熱攪拌した。これに塩酸とジ
クロロメタンを添加し、有機層を濃縮して(2-(3,4,5-ト
リフルオロフェニル)ピリジン)3Irを得た。
ウム0.45gにジイソプロピルエーテルを30ml添
加し、攪拌しておく。2-ブロモピリジン2.3gをジイ
ソプロピルエーテル10mlにて希釈したものを滴下
し、40℃で2時間攪拌することによりグリニャール試
薬を調製した。次いで、1-ブロモ-2,3,4,5-テトラフル
オロベンゼン3.9g、パラジウム触媒0.5gとジイ
ソプロピルエーテル30mlをフラスコに入れておき、
先に調製したグリニャール試薬を滴下して30℃で2時
間反応させることにより、2-(2,3,4,5-テトラフルオロ
フェニル)ピリジンを得た。次に、2-(2,3,4,5-テトラフ
ルオロフェニル)ピリジン0.70gにイリジウムアセ
チルアセトネート0.5g、グリセリン50mlを加
え、2.66kPa、190℃の条件下で10時間加熱
攪拌した。これに塩酸とジクロロメタンを添加し、有機
層を濃縮して(2-(2,3,4,5-テトラフルオロフェニル)ピ
リジン)3Irを得た。
実施例4〜6、表3に実施例7〜9、表4に実施例10
〜12、表5に実施例13〜15、表6に実施例16及
び17、表7に比較例1〜3、表8に比較例4〜6、表
9に比較例7〜9、表10に比較例10〜12、表11
に比較例13〜15、表12に比較例16及び17の原
料、反応条件、得られた化合物及び得られた配位子化合
物の収率をそれぞれ示す。なお、実施例1〜17及び比
較例1〜17で得られた配位子化合物の収率は、重量に
より求めた。
以外の溶媒を用いた比較例1〜17で得られたフッ素置
換2-フェニルピリジンの収率は低い。これに対して、表
1〜表6より明らかなように、溶媒としてTHFを用い
た実施例1〜17で得られたフッ素置換2-フェニルピリ
ジンは高収率を示していることが判る。
は、窒素原子から数えて1,6,7及び12位を除く位
置に2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応において溶媒にTHFを用いたた
め、フッ素置換イリジウム錯体の配位子である2つ以上
フッ素が置換された2-フェニルピリジンを収率よく製造
できる。従って発光効率が高く、耐久性に優れたフッ素
置換イリジウム錯体を効率よく製造できる。
Claims (9)
- 【請求項1】 次の式(1)で示される窒素原子から数
えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ以上フッ素
が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジンとイリジウ
ム(III)アセチルアセトネートとを反応させ、 次の式(2)に示されるフッ素置換イリジウム錯体を形
成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方法におい
て、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが次の式(3)で示されるフッ素置換ハロゲン
化ベンゼンを有機リチウム化合物と反応させた後、塩化
亜鉛(II)と反応させることにより得られる次の式(4)
で示されるフッ素置換塩化亜鉛ベンゼンと次の式(5)
で示されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンとを反応さ
せることにより合成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。 【化1】 但し、整数m及びnの関係が2≦m+n≦8であって、
0≦m≦4かつ0≦n≦4である。 【化2】 但し、整数m及びnの関係が2≦m+n≦8であって、
0≦m≦4かつ0≦n≦4である。 【化3】 但し、XはCl、Br又はI元素であって、整数mが1
≦m≦4である。 【化4】 但し、整数mは1≦m≦4である。 【化5】 但し、X’はCl、Br又はI元素であり、整数nが1
≦n≦4である。 - 【請求項2】 請求項1記載の式(1)で示される窒素
原子から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ
以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジン
とイリジウム(III)アセチルアセトネートとを反応さ
せ、 請求項1記載の式(2)に示されるフッ素置換イリジウ
ム錯体を形成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方
法において、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが次の式(6)で示されるフッ素置換ハロゲン
化ベンゼンを有機リチウム化合物と反応させた後、塩化
亜鉛(II)と反応させることにより得られる次の式(7)
で示されるフッ素置換塩化亜鉛ベンゼンと次の式(8)
で示される2-ハロゲン化ピリジンとを反応させることに
より合成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。 【化6】 但し、XはCl、Br又はI元素であって、整数mが2
≦m≦4である。 【化7】 但し、整数mは2≦m≦4である。 【化8】 但し、X’はCl、Br又はI元素である。 - 【請求項3】 請求項1記載の式(1)で示される窒素
原子から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ
以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジン
とイリジウム(III)アセチルアセトネートとを反応さ
せ、 請求項1記載の式(2)に示されるフッ素置換イリジウ
ム錯体を形成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方
法において、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが次の式(9)で示されるハロゲン化ベンゼン
を有機リチウム化合物と反応させた後、塩化亜鉛(II)と
反応させることにより得られる次の式(10)で示され
る塩化亜鉛ベンゼンと次の式(11)で示されるフッ素
置換2-ハロゲン化ピリジンとを反応させることにより合
成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。 【化9】 但し、XはCl、Br又はI元素である。 【化10】 【化11】 但し、X’はCl、Br又はI元素であって、整数nが
2≦n≦4である。 - 【請求項4】 請求項1記載の式(1)で示される窒素
原子から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ
以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジン
とイリジウム(III)アセチルアセトネートとを反応さ
せ、 請求項1記載の式(2)に示されるフッ素置換イリジウ
ム錯体を形成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方
法において、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが請求項1記載の式(3)で示されるフッ素置
換ハロゲン化ベンゼンを金属マグネシウムと反応させる
ことにより得られる有機金属化合物と請求項1記載の式
(5)で示されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンとを
反応させることにより合成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1記載の式(1)で示される窒素
原子から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ
以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジン
とイリジウム(III)アセチルアセトネートとを反応さ
せ、 請求項1記載の式(2)に示されるフッ素置換イリジウ
ム錯体を形成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方
法において、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが請求項2記載の式(6)で示されるフッ素置
換ハロゲン化ベンゼンを金属マグネシウムと反応させる
ことにより得られる有機金属化合物と請求項2記載の式
(8)で示される2-ハロゲン化ピリジンとを反応させる
ことにより合成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1記載の式(1)で示される窒素
原子から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ
以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジン
とイリジウム(III)アセチルアセトネートとを反応さ
せ、 請求項1記載の式(2)に示されるフッ素置換イリジウ
ム錯体を形成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方
法において、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが請求項3記載の式(9)で示されるハロゲン
化ベンゼンを金属マグネシウムと反応させることにより
得られる有機金属化合物と請求項3記載の式(11)で
示されるフッ素置換2-ハロゲン化ピリジンとを反応させ
ることにより合成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1記載の式(1)で示される窒素
原子から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ
以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジン
とイリジウム(III)アセチルアセトネートとを反応さ
せ、 請求項1記載の式(2)に示されるフッ素置換イリジウ
ム錯体を形成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方
法において、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが請求項1記載の式(5)で示されるフッ素置
換2-ハロゲン化ピリジンを金属マグネシウムと反応させ
ることにより得られる有機金属化合物と請求項1記載の
式(3)で示されるフッ素置換ハロゲン化ベンゼンとを
反応させることにより合成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1記載の式(1)で示される窒素
原子から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ
以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジン
とイリジウム(III)アセチルアセトネートとを反応さ
せ、 請求項1記載の式(2)に示されるフッ素置換イリジウ
ム錯体を形成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方
法において、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが請求項3記載の式(11)で示されるフッ素
置換2-ハロゲン化ピリジンを金属マグネシウムと反応さ
せることにより得られる有機金属化合物と請求項3記載
の式(9)で示されるハロゲン化ベンゼンとを反応させ
ることにより合成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。 - 【請求項9】 請求項1記載の式(1)で示される窒素
原子から数えて1,6,7及び12位を除く位置に2つ
以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニルピリジン
とイリジウム(III)アセチルアセトネートとを反応さ
せ、 請求項1記載の式(2)に示されるフッ素置換イリジウ
ム錯体を形成させるフッ素置換イリジウム錯体の製造方
法において、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンが請求項2記載の式(8)で示される2-ハロゲ
ン化ピリジンを金属マグネシウムと反応させることによ
り得られる有機金属化合物と請求項2記載の式(6)で
示されるフッ素置換ハロゲン化ベンゼンとを反応させる
ことにより合成されるとき、 前記2つ以上フッ素が置換されたフッ素置換2-フェニル
ピリジンの合成反応に用いられる溶媒がテトラヒドロフ
ランであることを特徴とするフッ素置換イリジウム錯体
の製造方法。
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