JP2003112141A - 有害物質含有塗料の処理システム - Google Patents

有害物質含有塗料の処理システム

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JP2003112141A
JP2003112141A JP2001305964A JP2001305964A JP2003112141A JP 2003112141 A JP2003112141 A JP 2003112141A JP 2001305964 A JP2001305964 A JP 2001305964A JP 2001305964 A JP2001305964 A JP 2001305964A JP 2003112141 A JP2003112141 A JP 2003112141A
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harmful substance
treatment system
coating material
harmful
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JP2001305964A
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Inventor
Akihiro Nozaki
昭宏 野崎
Chisato Tsukahara
千幸人 塚原
Naoharu Hayashida
直治 林田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機海洋移動体、海洋構造物に塗装された防
汚塗料等の有害物質を含有する塗料の処理システムを提
供する。 【解決手段】 海洋移動体、海洋構造物等の駆体に塗装
された防汚塗料中のPCBを分析する方法であって、駆
体(鋼板等)10に塗装された塗料11を剥離手段12
により剥離等した後、該剥離された廃塗料13を真空加
熱乾燥する真空加熱乾燥炉14と、該真空加熱乾燥炉1
4から排出されるガス状の有害物質15を水熱酸化分解
する水熱酸化分解処理装置120とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば有機海洋移
動体、海洋構造物に塗装された防汚塗料等の有害物質を
含有する塗料の処理システムに関する。
【0002】
【背景技術】過去、タンカーや海洋構造物等の表面に付
着する海洋生物の付着を防止するために、PCB、有機
スズ等の有害成分を含有した防汚塗料、防汚剤(以下
「防汚塗料」という)が用いられていた。PCB含有の
防汚塗料は船舶の外板に例えばフジツボ・セルプラ等の
貝類や、アオノリ・アオサ等の介装類等の海洋生物が付
着した結果生じる抵抗の増大の防止や、これに伴う船速
の低下や燃料の増大を防止するものとして使用されてい
たが、PCB含有塗料使用が全面的に禁止されており、
これらを含有する防汚塗料を使用した海洋移動体(タン
カー、客船等)や海洋構造物の修繕も国内では一切禁止
されている。
【0003】しかしながら、諸外国においては上記防汚
塗料の使用が禁止されていない場合もあり、この船籍船
がわが国領海で座礁した場合には、修繕工事が発生する
可能性がある。このため、鋼板から剥離した有害物質を
含有する塗料は一時的に保管管理されるが、その処理が
問題となる。
【0004】また、わが国においてもPCB等の防汚塗
料の使用が禁止になった後に、使用中止塗料は未だ倉庫
に保管されており、その処理が問題となる。
【0005】本発明は上述した問題に鑑み、例えば海洋
移動体、海洋構造物に塗装された防汚塗料中のPCB等
や不使用廃棄塗料を簡易且つ迅速に分解処理する有害物
質含有塗料の処理システムを提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
第1の発明は、有害成分を含有する塗料を無害化するシ
ステムであって、廃棄有害物質含有塗料を真空加熱乾燥
する真空加熱乾燥炉と、該真空加熱乾燥炉から排出され
るガス状の有害物質を水熱酸化分解する水熱酸化分解処
理装置とを具備することを特徴とする有害物質含有塗料
の処理システムにある。
【0007】第2の発明は、第1の発明において、上記
真空加熱炉から排出されるガス状の有害物質を活性炭で
吸着する活性炭槽と、該有害物質を吸着した活性炭を粉
砕する粉砕手段とを具備することを特徴とする有害物質
含有塗料の処理システムにある。
【0008】第3の発明は、第1の発明において、上記
真空加熱炉から排出されるガス状の有害物質を溶剤に吸
着する溶剤吸収槽を具備することを特徴とする有害物質
含有塗料の処理システムにある。
【0009】第4の発明は、有害成分を含有する塗料を
無害化するシステムであって、廃棄有害物質含有塗料を
溶剤で洗浄し、無機成分を分離する溶剤洗浄槽と、該溶
剤洗浄槽から排出される有害物質を含む廃溶剤を水熱酸
化分解する水熱酸化分解処理装置とを具備することを特
徴とする有害物質含有塗料の処理システムにある。
【0010】第5の発明は、第1乃至4のいずれか一の
発明において、上記廃棄有害物質含有塗料が鋼板等から
の剥離物であることを特徴とする有害物質含有塗料の処
理システムにある。
【0011】第6の発明は、第5の発明において、上記
塗料が船舶、海洋構造物等の駆体に塗装されたPCB含
有防汚塗料又は有機スズ含有防汚塗料であることを特徴
とする有害物質含有塗料の処理システムにある。
【0012】第7の発明は、第5の発明において、上記
剥離有害物質含有塗料をスラリー化する粉砕手段を具備
することを特徴とする有害物質含有塗料の処理システム
にある。
【0013】第8の発明は、第1の発明において、上記
廃棄有害物質含有塗料中の水分を分離する遠心分離手段
を具備することを特徴とする有害 物質含有塗料の処理
システムにある。
【0014】第9の発明は、第5の発明において、上記
剥離がワイヤブラシ又はサンドブラスト又はグリッドブ
ラストによる剥離であることを特徴とする有害物質含有
塗料の処理システムにある。
【0015】第10の発明は、第1又は4の発明におい
て、水熱酸化分解装置が、有害物質を分解処理する処理
設備が、加熱・加圧された反応塔内において炭酸ナトリ
ウム(Na2 CO3 )の存在下、有機ハロゲン化物の脱
ハロゲン化反応および酸化分解反応により塩化ナトリウ
ム(NaCl)、二酸化炭素(CO2)等に分解させる
ことを特徴とする有害物質含有塗料の処理システムにあ
る。
【0016】第11の発明は、第10の発明において、
上記水熱酸化分解装置が、筒形状の一次反応塔と、油又
は有機溶媒,有機ハロゲン化物,水(H2O)及び水酸
化ナトリウム(NaOH)の各処理液を加圧する加圧ポ
ンプと、当該水を予熱する予熱器と、配管を螺旋状に巻
いた構成の二次反応塔と、二次反応塔からの処理液を冷
却する冷却器と、処理液を気液分離する気液分離手段
と、減圧弁とを備えてなることを特徴とする有害物質含
有塗料の処理システムにある。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明による有害物質含有塗料の
処理システムの実施の形態を以下に説明するが、本発明
はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0018】[第1の実施の形態]図1は本実施の形態
にかかる有害物質含有塗料の処理システムの概略図を示
す。図1に示すように、本実施の形態にかかるシステム
は、例えば海洋移動体、海洋構造物等の駆体に塗装され
た防汚塗料中のPCBを分析する方法であって、駆体
(鋼板等)10に塗装された塗料11を剥離手段12に
より剥離等した後、該剥離された廃塗料13を真空加熱
乾燥する真空加熱乾燥炉14と、該真空加熱乾燥炉14
から排出されるガス状の有害物質15を水熱酸化分解す
る水熱酸化分解処理装置120とを具備するものであ
る。上記真空加熱乾燥炉14での乾燥条件は塗料中に含
有される有害物質の種類により左右されるが、例えば有
害物質としてPCBやダイオキシン類等を含む場合に
は、例えば400℃,−700mmHg程度とすればよ
い。
【0019】これにより、塗料13中の有害物質を真空
加熱乾燥によりガス状態で追い出し、その後ガス状態の
有害物質を水熱酸化分解処理装置120で処理すること
で完全処理をすることができる。
【0020】上記駆体(鋼板)10からPCB含有塗料
を剥離する手段としては、例えばワイヤブラシ、サンド
ブラスト又はグリッドブラスト等を挙げることができる
が、駆体10から塗料を剥離することができる手法であ
ればこれらに限定されるものではない。
【0021】ここで、駆体10とはタンカー、外航船、
修繕船、浚渫船等の船舶や、桟橋、浮き桟橋等の海洋構
造物等を挙げることができるが、本発明ではPCB含有
防汚塗料が塗装されている駆体であればこれらに限定さ
れるものではない。
【0022】例えば一般のVLCC(貨物船)の30万
トン級1隻当たりの場合には、塗装面積はおよそ20万
2 であり、塗装厚みが下地から表層まで3層塗りする
場合、およそ600μm(0.6mm)であり、塗料の量
は比重1.2とすると、およそ144トンとなる。この
塗装した塗料を剥離する場合には、鋼板部分も剥離する
ことになるので、処理量はおよそ150トン以上を処理
することになる。また、PCB量は表層に塗る塗料量の
数%程度である。
【0023】よって、上記有害物質含有塗料の処理シス
テムを備えたドッグとすることで、剥離した塗料を、保
管することなく、連続して処理することもできる。
【0024】図9及び図10にワイヤブラシ法及びブラ
スト法の一例を示す。
【0025】図9に示すようにワイヤブラシ法による剥
離は、駆体10の所定区間を覆うカバー21の内部で回
転自在なワイヤブラシ22が設けられており、ワイヤブ
ラシ22を回転させることで、駆体10の表面から塗料
13を剥離し、外部に設けられた吸引手段(図示せず)
により剥離塗料13が吸引されている。
【0026】図10に示すようにブラスト法による剥離
は、駆体10の所定区間を覆うカバー21の内部に外部
よりサンド又はグリッド等のブラスト材23を吹付け、
塗装を13剥離させ、該剥離された塗料13はブラスト
材23と共に外部に設けられた吸引手段(図示せず)に
より吸引されている。
【0027】ここで、上記有害物質を分解処理する上記
水熱分解処理装置120は、加熱・加圧された反応塔内
において炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の存在下、有
害物質である例えば有機ハロゲン化物の脱ハロゲン化反
応および有機物の酸化分解反応により塩化ナトリウム
(NaCl)、二酸化炭素(CO2)等に分解させる水
熱酸化分解装置を例示することができるが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0028】図2に水熱分解処理装置120の概略を示
す。なお、本実施の形態では、有害物質としてPCBや
ダイオキシン類等の有機ハロゲン化物に汚染された塗料
を処理する場合について説明する。
【0029】図2に示すように、水熱酸化分解装置12
0は、サイクロンセパレータ121を併設した筒形状の
一次反応器122と、PCB(又はダイオキシン類)等
の有機ハロゲン化物のガス状有害物質13を一次反応器
122内へ供給するガス圧送設備140と、油(又は有
機溶剤)、PCB、水(H2O)および水酸化ナトリウ
ム(NaOH)の各処理液123a〜123dを加圧し
て一次反応器122へ供給する加圧ポンプ124と、当
該水を予熱する熱交換器125と、配管を螺旋状に巻い
た構成の二次反応器126と、冷却器127および減圧
弁128とを備えてなるものである。また、減圧弁12
7の下流には、気液分離器129、活性炭槽130が配
置されており、排ガス(CO2 )131は煙突132か
ら外部へ排出され、排水(H2 O,NaCl)133は
放出タンク134に溜められ、別途必要に応じて排水処
理される。この水熱酸化分解装置では、ガス状の有害物
質13のみならず、別途抜き出したPCBを含有するト
ランス又はコンデンサ油を同時に処理する場合について
説明する。
【0030】また、油(又は有機溶剤)123a、PC
B123b、NaOH123c及びH2O123dの各
処理液は各処理液タンク135a,135c,135d
から配管136a〜d及びエジェクタ137を介してそ
れぞれ導入される。また、酸素(O2 )等の酸化剤は高
圧酸素供給設備138により供給され、供給配管139
は、一次反応器122に対して直結されている。なお、
油(又は有機溶剤)を入れるのは、特に高濃度のPCB
の分解反応促進のためと、分解装置120の起動時にお
いて反応温度を最適温度まで昇温させるためである。
【0031】上記装置において、加圧ポンプ124によ
る加圧により一次反応器122内は、26MPaまで昇
圧される。また、熱交換器125は、H2Oを300℃
程度に予熱する。また、一次反応器122内には酸素が
噴出しており、内部の反応熱により380℃〜400℃
まで昇温する。サイクロンセパレータ121は、一次反
応器122内で析出したNa2CO3の結晶粒子の大きな
ものを分離し、Na2CO3の微粒子を二次反応器126
に送る。このサイクロンセパレータ121の作用によ
り、二次反応器126の閉塞が防止される。この段階ま
でに、PCB(ダイオキシン類)等は、脱塩素反応およ
び酸化分解反応を起こし、NaCl、CO2およびH2
に分解されている。つぎに、冷却器127では、二次反
応器126からの流体を100℃程度に冷却すると共に
後段の減圧弁128にて大気圧まで減圧する。そして、
気液分離器129によりCO2および水蒸気と処理液と
が分離され、CO2および水蒸気は、活性炭槽130を
通過して環境中に排出される。なお、上記サイクロンセ
パレータ121は必要に応じて設けるようにすればよ
い。
【0032】本実施の形態では、上記水熱酸化分解装置
120から排出される排ガスを真空加熱炉12に供給
し、不活性ガスの代替又は補充に寄与している。すなわ
ち、水熱分解処理装置からの排ガス131はその組成が
CO2 :95%、CO,N2 :4%、O2 :1%とほと
んど不活性成分のCO2 が主体であるからである。
【0033】このような処理装置120を用いてトラン
ス又はコンデンサ油からのPCB123b及びガス状の
有機ハロゲン化物13等の有害物質を同時に並行して処
理することで、脱塩素化されビフェニル((C6 5
2 )等の脱塩素化物とされ、該ビフェニルが酸化剤等の
作用によりCO2 、H2 O等へと完全無害化がなされて
いる。
【0034】また、上記ガス状有害物質13をO2 を供
給する高圧酸素供給設備138に供給して酸化剤である
酸素と共に一次反応塔122内に供給するようにしても
よい。これにより、不活性ガスとして処理装置120か
らの排ガス131を利用した場合には、O2 の再利用を
図ることもでき、効率的となる。
【0035】[第2の実施の形態]図3は本実施の形態
にかかる有害物質含有塗料の処理システムの概略図を示
す。図3に示すように、本実施の形態にかかるシステム
は、上記真空加熱炉から排出されるガス状の有害物質1
5を活性炭31で吸着する活性炭吸着槽32と、該有害
物質を吸着した活性炭31をスラリー33に粉砕する粉
砕手段34とを具備するものである。粉砕手段によるス
ラリー化は70μm程度とするのが好ましいが、本発明
はこれに限定されるものではなく、スラリーポンプの能
力及び水熱分解装置での分解能力に応じて適宜変更する
ことができる。なお、本実施の形態では吸収剤として活
性炭を例示したが、本発明はこれに限定されず、有害物
質を効率よく吸着するものであれば、活性炭に限定され
るものではない。
【0036】図4に水熱酸化分解装置120を示す。活
性炭31を粉砕してスラリー33としたものは一時的に
タンク150に貯蔵されている。図4に示すように、水
熱酸化分解装置120は、サイクロンセパレータ121
を併設した筒形状の一次反応器122と、PCB(又は
ダイオキシン類)等の有機ハロゲン化物を吸着した吸着
剤のスラリー33と、油(又は有機溶剤)、水(H
2O)および水酸化ナトリウム(NaOH)の各処理液
123a、123c、123dを加圧して一次反応器1
22へ供給する加圧ポンプ124と、当該水を予熱する
熱交換器125と、配管を螺旋状に巻いた構成の二次反
応器126と、冷却器127および減圧弁128とを備
えてなるものである。
【0037】このような処理装置120を用いてガス状
の有機ハロゲン化物13等を吸着した吸着剤の粉砕物で
あるスラリー33を分解処理することで、脱塩素化され
ビフェニル((C6 5 2 )等の脱塩素化物とされ、
該ビフェニルが酸化剤等の作用によりCO2 、H2 O等
へと完全無害化がなされている。
【0038】[第3の実施の形態]図5は本実施の形態
にかかる有害物質含有塗料の処理システムの概略図を示
す。図5に示すように、本実施の形態にかかるシステム
は、上記真空加熱炉から排出されるガス状の有害物質1
5を溶剤41で吸着する溶剤吸着槽42を設けており、
該有害物質を吸収した溶剤41を水熱酸化分解処理装置
120へ供給することで水熱分解処理するようにしてい
る。
【0039】ここで、溶剤としては、例えばn−ヘキサ
ン、イソプロピルアルコール、トルエン、メタノール等
の有害物質を容易に吸収することのできる有機溶剤を例
示することができるが、本発明はこれらに限定されず、
有害物質を容易に吸収することのできる溶剤であればこ
れに限定されるものではない。なお、有害物質を吸収し
た溶剤41は必要に応じて濃縮して、一部は回収して再
度吸収に利用するようにしてもよい。
【0040】このような処理装置120を用いてガス状
の有機ハロゲン化物15等を吸収した有機溶剤を41を
分解処理することで、有機溶剤に溶解した有害物質が脱
塩素化されてビフェニル((C6 5 2 )等の脱塩素
化物とされ、該ビフェニルが酸化剤等の作用によりCO
2 、H2 O等へと完全無害化がなされている。
【0041】[第4の実施の形態]図6は本実施の形態
にかかる有害物質含有塗料の処理システムの概略図を示
す。図6に示すように、本実施の形態にかかるシステム
は、上記剥離した廃塗料13を溶剤で洗浄し、塗料中の
PCBと無機物とを分離する溶剤洗浄槽51を設けてお
り、該有害物質を吸収した溶剤41を水熱酸化分解処理
装置120へ供給することで水熱分解処理するようにし
ている。
【0042】なお、溶剤41としては、上述したものと
同様な例えばn−ヘキサン、イソプロピルアルコール、
トルエン、メタノール等の有害物質を容易に吸収するこ
とのできる有機溶剤を用いることができる。
【0043】本実施の形態では、溶剤洗浄槽51を設け
たので、塗料11中の顔料や金属材等が除去され、PC
B等の有機溶剤に溶解する有害物質のみを水熱酸化分解
処理装置120で処理することができる。
【0044】[第5の実施の形態]図7は本実施の形態
にかかる有害物質含有塗料の処理システムの概略図を示
す。図7に示すように、本実施の形態にかかるシステム
は、上記剥離した廃塗料13を粉砕する粉砕手段61を
設けており、該有害物質を含む廃塗料13をスラリー化
した後、該スラリー62を水熱分解処理装置120へ供
給して水熱分解処理するようにしている。
【0045】スラリー化は70μm程度とするのが好ま
しいが、本発明はこれに限定されるものではなく、スラ
リーポンプの能力及び水熱分解装置での分解能力に応じ
て適宜変更することができる。また、第4の実施の形態
の溶剤洗浄槽51を粉砕手段61の後流側に介装して溶
剤に有害物質を吸収させるようにしてもよい。
【0046】[第6の実施の形態]図8は本実施の形態
にかかる有害物質含有塗料の処理システムの概略図を示
す。図8に示すように、本実施の形態にかかるシステム
は、廃塗料(特に未使用の廃塗料)71を水熱分解処理
装置120へ供給して水熱分解処理するようにしてい
る。
【0047】なお、廃塗料71には水分の含有量が高い
場合があるので、必要に応じて脱水手段(例えば遠心分
離装置等)72により脱水した後に、水熱分解装置で分
解処理するようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明によれ
ば、有害成分を含有する塗料を無害化するシステムであ
って、廃棄有害物質含有塗料を真空加熱乾燥する真空加
熱乾燥炉と、該真空加熱乾燥炉から排出されるガス状の
有害物質を水熱酸化分解する水熱酸化分解処理装置とを
具備するので、有害物質を完全無害化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる防汚塗料中の有害成
分の分析方法工程図である。
【図2】水熱酸化分解処理装置の概略図である。
【図3】第2の実施の形態にかかる防汚塗料中の有害成
分の分析方法工程図である。
【図4】水熱酸化分解処理装置の概略図である。
【図5】第3の実施の形態にかかる防汚塗料中の有害成
分の分析方法工程図である。
【図6】第4の実施の形態にかかる防汚塗料中の有害成
分の分析方法工程図である。
【図7】第5の実施の形態にかかる防汚塗料中の有害成
分の分析方法工程図である。
【図8】第6の実施の形態にかかる防汚塗料中の有害成
分の分析方法工程図である。
【図9】ワイヤブラシ法の概略図である。
【図10】ブラスト法の概略図である。
【符号の説明】
10 駆体(鋼板等) 11 塗装された塗料 12 剥離手段 13 廃塗料 14 真空加熱乾燥炉 15 ガス状の有害物質 31 活性炭 32 活性炭吸着槽 33 スラリー 34 粉砕手段 41 溶剤 42 溶剤吸収槽 51 溶剤洗浄槽 61 粉砕手段 62 スラリー 71 廃塗料 72 脱水手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/77 B02C 21/00 Z 4D059 B01J 3/00 C02F 11/12 A 4D067 3/02 B09B 3/00 303Z B02C 21/00 B01D 53/34 134F C02F 11/12 B09B 3/00 Z (72)発明者 林田 直治 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 2E191 BA02 BA12 BA13 BC01 BD11 4D002 AA21 AA28 AC10 BA02 BA04 CA07 CA13 DA41 DA56 EA05 EA07 4D004 AA50 AB05 AB06 AC05 CA04 CA42 CA50 CB04 CB31 CB50 4D011 AA01 AD03 4D020 AA08 AA10 BA15 BA19 CB00 4D059 AA18 AA30 BD19 4D067 DD02 DD19 GA20 GB05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害成分を含有する塗料を無害化するシ
    ステムであって、 廃棄有害物質含有塗料を真空加熱乾燥する真空加熱乾燥
    炉と、 該真空加熱乾燥炉から排出されるガス状の有害物質を水
    熱酸化分解する水熱酸化分解処理装置とを具備すること
    を特徴とする有害物質含有塗料の処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記真空加熱炉から排出されるガス状の有害物質を活性
    炭で吸着する活性炭槽と、該有害物質を吸着した活性炭
    を粉砕する粉砕手段とを具備することを特徴とする有害
    物質含有塗料の処理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記真空加熱炉から排出されるガス状の有害物質を溶剤
    に吸着する溶剤吸収槽を具備することを特徴とする有害
    物質含有塗料の処理システム。
  4. 【請求項4】 有害成分を含有する塗料を無害化するシ
    ステムであって、 廃棄有害物質含有塗料を溶剤で洗浄し、無機成分を分離
    する溶剤洗浄槽と、 該溶剤洗浄槽から排出される有害物質を含む廃溶剤を水
    熱酸化分解する水熱酸化分解処理装置とを具備すること
    を特徴とする有害物質含有塗料の処理システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一において、 上記廃棄有害物質含有塗料が鋼板等からの剥離物である
    ことを特徴とする有害物質含有塗料の処理システム。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 上記塗料が船舶、海洋構造物等の駆体に塗装されたPC
    B含有防汚塗料又は有機スズ含有防汚塗料であることを
    特徴とする有害物質含有塗料の処理システム。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 上記剥離有害物質含有塗料をスラリー化する粉砕手段を
    具備することを特徴とする有害物質含有塗料の処理シス
    テム。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 上記廃棄有害物質含有塗料中の水分を分離する遠心分離
    手段を具備することを特徴とする有害 物質含有塗料の
    処理システム。
  9. 【請求項9】 請求項5において、 上記剥離がワイヤブラシ又はサンドブラスト又はグリッ
    ドブラストによる剥離であることを特徴とする有害物質
    含有塗料の処理システム。
  10. 【請求項10】 請求項1又は4において、 水熱酸化分解装置が、有害物質を分解処理する処理設備
    が、加熱・加圧された反応塔内において炭酸ナトリウム
    (Na2 CO3 )の存在下、有機ハロゲン化物の脱ハロ
    ゲン化反応および酸化分解反応により塩化ナトリウム
    (NaCl)、二酸化炭素(CO2)等に分解させるこ
    とを特徴とする有害物質含有塗料の処理システム。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 上記水熱酸化分解装置が、筒形状の一次反応塔と、油又
    は有機溶媒,有機ハロゲン化物,水(H2O)及び水酸
    化ナトリウム(NaOH)の各処理液を加圧する加圧ポ
    ンプと、当該水を予熱する予熱器と、配管を螺旋状に巻
    いた構成の二次反応塔と、二次反応塔からの処理液を冷
    却する冷却器と、処理液を気液分離する気液分離手段
    と、減圧弁とを備えてなることを特徴とする有害物質含
    有塗料の処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108160683A (zh) * 2018-02-06 2018-06-15 湖南科技大学 一种废旧镀锡覆铜板资源化回收利用的方法

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