JP2003109734A - 加熱調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＩＨコンロの操作性を向上させため、電磁誘
導式加熱手段４の加熱開始とその出力調調節とを、コン
ロ器体１１の前面の操作パネル６にプッシュロック機構
で収納式に配設した操作つまみ８で行う場合、コンロ操
作者が不用意に操作つまみに接触して該操作つまみが突
出することで加熱手段が作動したのでは安全性に欠け
る。この場合、操作つまみを突出位置にすると加熱手段
が加熱準備状態になるようにできるが、安全性の観点か
らは不十分であった。 【解決手段】 加熱手段４が加熱準備状態または加熱開
始状態になるとカウントを開始するタイマー１３を設
け、そのカウントが所定値に達するまでに操作つまみ８
を回転操作しないと加熱手段の加熱準備状態を解除す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、加熱調理器、特
に、電磁誘導加熱式の加熱手段を備えたＩＨコンロに関
する。

【０００２】

【従来の技術】ＩＨコンロは、例えば、厨房のシステム
キッチンのカウンタトップ下側に配置した厨房家具の上
部空間に、カウンタトップに形成した該空間を臨む開口
の周縁に電磁誘導式加熱手段を設けたコンロ器体を吊持
させて装着し、該コンロ器体を覆うように耐熱ガラス製
トッププレートを載置して設置される。

【０００３】ここで、加熱手段の作動を制御するのにＯ
Ｎ／ＯＦＦスイッチと加熱出力調整スイッチとを別個に
設けたのでは、スイッチ操作が面倒になり、使い勝手が
悪い。このため、コンロ器体の前面の操作パネルに操作
つまみをプッシュロック機構で収納式に配設し、該操作
つまみによって加熱手段の加熱開始と加熱出力の調節と
を行うことが提案されている（例えば、特開平１１−８
７０３３号参照）。

【０００４】この場合、コンロ操作者が不用意に操作つ
まみに接触して該操作つまみが突出することで加熱手段
が作動したのでは安全性に欠ける。このため、このもの
では、操作つまみに突出位置にすると加熱手段が加熱準
備状態になり、操作つまみを回転させると加熱手段が加
熱開始状態になる。そして、操作つまみを回転させると
その回転量に応じて加熱出力が段階的に増減される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱手
段が加熱準備状態になった場合、操作つまみは突出位置
にあるのでコンロ操作者が不用意に接触し易くなる。こ
のため、コンロ操作者が不用意にさらに操作つまみに接
触して該操作つまみが回転されると加熱手段が加熱状態
になるので、不用意な加熱を防止するという点では不十
分である。また、加熱準備状態まま長時間放置されたの
では電力が浪費される。

【０００６】他方で、上記ものでは、加熱準備段階から
操作つまみをいずれか一方に回転させると一旦加熱出力
が中になるが、この種のＩＨコンロでは強と弱との使用
頻度が極めて高いため、使い勝手が悪いという問題があ
った。

【０００７】そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、さ
らに安全性及び操作性を向上させた加熱調理器を提供す
ることを課題とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項１記載の加熱調理器は、調理器の載置を可能
とするトッププレートの下方に設けた加熱手段と、該加
熱手段の加熱出力を増減する操作つまみとを備え、該操
作つまみは押圧操作で突出位置と引込み位置との切替え
が自在で、操作つまみを突出位置に切替えると加熱手段
が加熱準備状態になる加熱調理器において、該加熱手段
が加熱準備状態になるとカウントを開始するタイマーを
設け、そのカウントが所定値に達するまでに操作つまみ
を回転操作しないと加熱手段の加熱準備状態が解除され
ることを特徴とする。

【０００９】また、請求項２記載の加熱調理器は、調理
器の載置を可能とするトッププレートの下方に設けた加
熱手段と、該加熱手段の加熱出力を増減する操作つまみ
とを備え、該操作つまみは押圧操作で突出位置と引込み
位置との切替えが自在で、操作つまみを突出位置に切替
えると加熱手段が加熱準備状態になる加熱調理器におい
て、該加熱手段の加熱準備状態から、操作つまみを一方
に回転させると加熱手段の加熱出力が直ちに最大にな
り、操作つまみを他方に回転させると加熱手段の加熱出
力が直ちに最小になることを特徴とする。

【００１０】この場合、請求項１記載の加熱調理器と同
様に、加熱調理器の安全性を向上するため、該加熱手段
が加熱準備状態になるとカウントを開始するタイマーを
設け、そのカウントが所定値に達するまでに操作つまみ
を回転操作しないと加熱手段の加熱準備状態が解除され
るようにするのがよい。

【００１１】尚、前記タイマーのカウント値は設定可能
であるのが望ましい。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１を参照して、１は、住宅の厨
房の側壁に並設されたシステムキッチンの厨房家具２に
設置されたビルトイン式のＩＨコンロである。ＩＨコン
ロ１は、コンロ器体１１を厨房家具２のカウンタトップ
２１に設けた開口に吊持させて装着し、コンロ器体１１
を覆うように耐熱ガラス製トッププレート３を載置して
設置される。

【００１３】コンロ器体１１には、それぞれ所定の加熱
出力を有する３個の加熱手段４が配設されている。加熱
手段４は電磁誘導式のもので、その加熱出力が弱から強
までの６段階に調節できるものである。加熱手段４の加
熱出力は各加熱手段４の正面側に設けた６個の発光ダイ
オードからなる表示部５により確認できる。そして、表
示部５の１個の発光ダイオードのみが点灯していると加
熱手段４は弱であり、全ての発光ダイオードが点灯して
いると加熱手段４は強である。

【００１４】また、コンロ器体１１の正面の両端には操
作パネル６が配設され、両操作パネル６の間に位置して
コンロ器体１１内にはシーズヒータを備えたロースター
７が設けられている。該操作パネル６には、加熱手段４
及びシーズヒータの作動を制御する操作つまみ８が設け
られている。

【００１５】図２及び図３を参照して、操作つまみ８
は、ＩＨコンロ１の操作性を良くするためプッシュロッ
ク機構で収納式に、即ち、その押圧操作で突出位置と引
込み位置とで切替えが自在であるように設けられてい
る。この場合、操作つまみ８に付設したマイクロスイッ
チ８１により位置の切替えがＩＨコンロの制御部１２に
より検出され、操作つまみ８が引込み位置にあると加熱
手段４は非加熱状態である。

【００１６】また、操作つまみ８にはその回転量を検出
するロータリエンコーダなどの検出手段８２が付設さ
れ、該検出手段８２は制御部１２に接続されている。そ
して、制御部１２はその回転量に応じて加熱手段４の加
熱出力を段階的に調節する。

【００１７】ここで、操作つまみ８を押圧操作して引込
み位置から突出位置に切替えると直ちに加熱手段４が加
熱状態になったのでは、操作者が不用意に接触して誤作
動する恐れがある。このため、操作つまみ８を突出位置
に切替えると加熱手段４は加熱準備状態になり、操作つ
まみ８を回転させると加熱開始状態になるようにした。
尚、加熱手段４が加熱準備状態になると表示部５の全て
の発光ダイオードが点滅するようにしてもよい。

【００１８】ところで、加熱手段４が加熱準備状態にな
ったとき操作つまみ８は突出位置にあるので、コンロ操
作者が不用意にさらに操作つまみ８に接触し易くなり、
該操作つまみ８を回転させると加熱手段４が加熱状態に
なるので、不用意な加熱を防止するという点では不十分
である。また、加熱手段４を加熱準備状態のまま長時間
放置すると電力が浪費される。

【００１９】本実施の形態では、制御部１２にタイマー
１３を設けた。そして、該加熱手段４が加熱準備状態に
なるとカウントを開始し、そのカウントが所定値に達す
るまでに操作つまみ８を回転操作しないと制御部１２は
加熱手段４の加熱準備状態を解除する。これにより、不
用意に加熱手段４が加熱状態になることが防止され、さ
らに安全性が向上する。

【００２０】尚、加熱準備状態が解除されるまでのカウ
ントは通常１分に設定されているが、該カウントは、例
えば操作パネル６に設けた操作部で変更できるようにす
るのがよい。

【００２１】ところで、ＩＨコンロ１では、湯沸しのと
きや調理物の保温のときのように、加熱手段４を強また
は弱で使用する頻度が極めて高い。このため、本実施の
形態では、加熱準備状態から、検出手段８２によって操
作つまみ８が時計回り回転されたことを制御部１２が認
識すると、制御部１２は、加熱手段４の加熱出力を直ち
に弱にする。

【００２２】他方で、検出手段８２によって操作つまみ
８が反時計回り回転されたことを制御部１２が認識する
と、制御部１２は加熱手段４の加熱出力を直ちに強にす
る。これにより、ＩＨコンロ１の使い勝手を向上させる
ことができる。

【００２３】尚、本実施の形態では、電磁誘導式の加熱
手段４を備えたＩＨコンロについて説明したが、これに
限定されるものではなく、ハロゲンランプや電気式の加
熱手段を備えた加熱調理器にも適用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】システムキッチンの厨房家具に装着したＩＨコ
ンロの斜視図

【図２】（Ａ）は、引込み位置の操作つまみの断面図。
（Ｂ）は突出位置の操作つまみの断面図

【図３】加熱手段の制御系を説明する図

【符号の説明】

１ ＩＨコンロ ４ 加熱手段 ８ 操作つまみ １２ 制御部 １３ タイマー

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 調理器の載置を可能とするトッププレー
   トの下方に設けた加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を
   増減する操作つまみとを備え、該操作つまみは押圧操作
   で突出位置と引込み位置との切替えが自在で、操作つま
   みを突出位置に切替えると加熱手段が加熱準備状態にな
   る加熱調理器において、 該加熱手段が加熱準備状態になるとカウントを開始する
   タイマーを設け、そのカウントが所定値に達するまでに
   操作つまみを回転操作しないと加熱手段の加熱準備状態
   が解除されることを特徴とする加熱調理器。
2. 【請求項２】 調理器の載置を可能とするトッププレー
   トの下方に設けた加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を
   増減する操作つまみとを備え、該操作つまみは押圧操作
   で突出位置と引込み位置との切替えが自在で、操作つま
   みを突出位置に切替えると加熱手段が加熱準備状態にな
   る加熱調理器において、 該加熱手段の加熱準備状態から、操作つまみを一方に回
   転させると加熱手段の加熱出力が直ちに最大になり、操
   作つまみを他方に回転させると加熱手段の加熱出力が直
   ちに最小になることを特徴とする加熱調理器。
3. 【請求項３】 該加熱手段が加熱準備状態になるとカウ
   ントを開始するタイマーを設け、そのカウントが所定値
   に達するまでに操作つまみを回転操作しないと加熱手段
   の加熱準備状態が解除されることを特徴とする請求項２
   記載の加熱調理器。
4. 【請求項４】 前記タイマのカウント値を設定可能とし
   たことを特徴とする請求項１または請求項３記載の加熱
   調理器。