JP2003109136A - 火災報知設備および火災感知器 - Google Patents

火災報知設備および火災感知器

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JP2003109136A
JP2003109136A JP2001304633A JP2001304633A JP2003109136A JP 2003109136 A JP2003109136 A JP 2003109136A JP 2001304633 A JP2001304633 A JP 2001304633A JP 2001304633 A JP2001304633 A JP 2001304633A JP 2003109136 A JP2003109136 A JP 2003109136A
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Hidenori Miyamoto
英範 宮本
Makoto Masuyama
誠 増山
Hiroshi Hashiguchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗のみによってクロックパルスを発振する
タイプ、抵抗とコンデンサとのみによってクロックパル
スを発振するタイプ、または、これらを内蔵したマイコ
ンによってクロックパルスを発振するタイプによるクロ
ックパルス周波数の誤差が±200%になっても、必要
な時間以内で火災検出することができる火災報知設備を
提供することを目的とするものである。 【解決手段】 信号伝送は、火災受信機からのポーリン
グ出力信号に対応する火災感知器が応答出力信号を返送
するものであり、上記火災受信機は、上記ポーリング出
力信号内に、所定の基準の時間幅を有する2つの基準パ
ルスを送信し、上記火災感知器は、上記2つの基準パル
スを受信し、この受信した上記2つの基準パルスの時間
幅に応じて、応答出力信号のタイミングをとる火災報知
設備である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災報知設備の火
災感知器に係り、特に、マイコンを内蔵する火災感知器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆるP型の火災受信機が、そ
れに接続されている多数の火災感知器を点検する場合、
加熱または加煙を直接火災感知器に行って点検する。つ
まり、信号線間のインピーダンス変化によるオン、オフ
によって、火災感知器が、火災信号を出力する。
【0003】これに対して、いわゆるR型の火災受信機
が、それに接続されている多数の火災感知器を点検する
場合、上記多数の火災感知器との間で、信号伝送するこ
とによって、各火災感知器に自己点検を行わせ、その情
報を個別に収集する。したがって、火災受信機が、火災
感知器の点検を、遠隔的に実行したい場合には、R型の
火災受信機を導入する。
【0004】図16は、従来の火災報知設備FA11の
構成を示す図である。
【0005】従来の火災報知設備FA11において、1
物件に1台の火災受信機REが設置されているが、1台
の火災受信機REに、数百〜数千台もの火災感知器が取
り付けられているので、1個あたり1円単位の単価の上
下が、全体のシステム単価に大きく響く。このために、
火災感知器のコストを抑えたいという要求が強い。
【0006】反面、アナログ火災感知器・自動試験機能
等、火災感知器に高度な機能が求められている。火災感
知器が自動試験機能を備えていれば、6ヶ月に1回義務
付られている火災感知器の点検作業を省略することがで
き、自動試験機能を備えた火災感知器の需要が近年高ま
っている。この自動試験機能を実現させるためには、火
災感知器の内部にマイコンを使用する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの要求を実現す
る1つの手法として、近年、抵抗のみによってクロック
パルスを発振するタイプ、抵抗とコンデンサとのみによ
ってクロックパルスを発振するタイプ、または、これら
を内蔵したマイコンによってクロックパルスを発振する
タイプが開発され、高価な水晶やセラミック発振子等を
使用しなくても、クロックパルスを発振することができ
る。
【0008】しかし、上記の場合、クロックパルス周波
数の誤差範囲が大きく、煙感知間隔が長くなり、不都合
が生じる。この不都合を考えると、火災感知器に、高価
な水晶やセラミック発振子等を、相変わらず使用してい
る。
【0009】つまり、高価な水晶やセラミック発振子等
を使用したマイコンにおけるクロックパルス周波数の誤
差は、±0.1%〜±5%以内であるが、抵抗のみによ
ってクロックパルスを発振するタイプ、抵抗とコンデン
サとのみによってクロックパルスを発振するタイプ、ま
たは、これらを内蔵したマイコンによってクロックパル
スを発振するタイプにおけるクロックパルス周波数の誤
差は、±20%〜±200%にもなる。
【0010】抵抗のみによってクロックパルスを発振す
るタイプ、抵抗とコンデンサとのみによってクロックパ
ルスを発振するタイプ、または、これらを内蔵したマイ
コンによってクロックパルスを発振するタイプによるク
ロックパルス周波数の誤差が±200%にもなる原因
は、周囲温度が−10%度C〜+50度Cに変化するこ
とによるマイコンポートのH/L閾値のばらつき、構成
する抵抗の値の誤差が±5%であり、コンデンサの容量
値の誤差が±10〜30%であり、これらの誤差の相乗
効果によって、クロックパルス周波数の誤差が大きくば
らつく。
【0011】煙火災感知器等の場合、クロックパルスを
基準として、通常、3秒毎の煙監視を行うが、上記のよ
うに、抵抗のみによってクロックパルスを発振するタイ
プ、抵抗とコンデンサとのみによってクロックパルスを
発振するタイプ、または、これらを内蔵したマイコンに
よってクロックパルスを発振するタイプによるクロック
パルス周波数の誤差が±200%になると、6秒毎に煙
監視を行い、必要な時間以内に火災検出できないという
問題がある。
【0012】本発明は、クロックパルス周波数の誤差が
±200%になっても、正確な時間で火災検出等の動作
を行えることができる火災報知設備を提供することを目
的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、回線を介し
て、複数の火災感知器が火災受信機に接続され、上記火
災受信機と上記複数の火災感知器との間で、信号伝送を
行う火災報知設備において、上記信号伝送は、上記火災
受信機からのポーリング出力信号に対応する火災感知器
が応答出力信号を返送するものであり、上記火災受信機
は、上記ポーリング出力信号内に、所定の基準の時間幅
を有する基準パルスとして2つのパルスを送信し、上記
火災感知器は、上記基準パルスを受信し、この受信した
上記2つのパルスの時間幅に応じて、応答出力信号のタ
イミングをとる火災報知設備である。
【0014】
【発明の実施の形態および実施例】[基準パルスによる
タイミング]図1は、本発明の一実施例であるP型シス
テムPS1を示す図であり、図2および図3は、火災受
信機RE1および火災感知器SE1のブロック図であ
る。
【0015】図1に示すP型システムPS1では、1台
の火災受信機REに、複数の火災感知器SEが接続され
ている。
【0016】各火災感知器SEは、火災受信機REから
電源が供給され、煙濃度や周辺温度等の物理量を計測
し、これによって、火災監視を行っている。
【0017】図2において、火災受信機RE1は、図1
の火災受信機REとして用いられるもので、電源部11
と、信号送信回路12と、信号受信回路13と、火災検
出回路14と、断線検出回路15と、制御回路16と、
メイン制御部17と、表示操作部18とを有し、電源兼
信号線が接続されるコモン端子Cと複数のライン端子L
1〜Lnを備えて複数の火災感知器SEが設けられる。
これらの端子CおよびL1〜Ln間で各回線が構成さ
れ、それぞれの端末部分に終端器が配置されている。そ
して、火災受信機RE1内のブロック構成のうち、各回
線毎に、信号送信回路12と、信号受信回路13と、火
災検出回路14と、断線検出回路15と、制御回路16
とが配置されて端子L1〜n毎に配置されている。
【0018】また、火災感知器SE1は、図1または図
2の火災感知器SEとして用いられるもので、発光回路
31a1と、受光回路31a2と、増幅回路31bと、
伝送送信回路41と、伝送受信回路42と、定電圧回路
51と、電源回路52と、充電回路53と、計時回路6
1と、制御回路としてのマイコン71と、クロック発振
回路81と、アドレス等が格納されるEEPROM91
とダイオードブリッジDBとを有する。
【0019】図4は、図3の火災感知器SE1の伝送送
信回路41を示す回路図である。
【0020】伝送送信回路41は、トランジスタQy
1、Qy2と、ツェナ−ダイオードZyと、復旧検出回
路50とを有し、復旧検出回路50は、トランジスタQ
zと、ダイオードDzとを有する。
【0021】火災感知器SE1が火災出力信号を送信す
る場合、マイコン71の対応するポートを、Hiレベル
に維持する。このHiレベルが、NPNトランジスタQ
y1のベースに供給されるので、トランジスタQy1が
導通し、ツェナ−ダイオードZyを介して、トランジス
タQy2が導通状態になる。このままマイコンポートの
出力が、Hiレベルを維持できれば、ダイオードブリッ
ジDBを介して、火災感知器SE1の電源兼信号出力端
子C、L間が低インピーダンス状態に略短絡される。こ
こで、Hiレベルはマイコン71のポートへの入力につ
いて、基準レベル以上の有電圧であり、Loレベルは逆
の低い電圧で具体的に無電圧である。またHi出力とL
o出力も同様である。
【0022】なお、この状態では、トランジスタQy1
のコレクタが、グランドGNDに導通しているので、ト
ランジスタQzのエミッタ側がグランドGNDに接続さ
れ、しかも、ダイオードDzを介して、定電圧回路51
の出力電圧である+Vccに接続されているトランジス
タQzも導通状態になるので、ダイオードDzのアノー
ド側が低電位になり、マイコン71への火災信号入力に
Lo電圧が送られる。このようにして火災受信機RE側
から電圧が供給される限り、この状態が続き、火災出力
状態が保持される。
【0023】ここで、火災受信機REの復旧ボタンが押
されると、約1秒間、火災受信機REから火災感知器S
E1への電源供給が断たれる。すなわち、電源兼出力端
子C、L間への電源供給が停止される。このために、ト
ランジスタQzへのベース電流も途切れるので、トラン
ジスタQzが遮断状態になり、ダイオードDzも遮断状
態になり、そのアノード電位は、抵抗を介して供給され
る+Vccの電圧と同じ電圧に上昇し、マイコン71へ
の火災信号入力にHi電圧が送られる。つまり、マイコ
ン71が火災信号出力中に復旧検出回路50からの入力
が+Vccの電圧になることで、マイコン71は、復旧
信号がきたことを確実に捕えることができる。なお、+
Vccの供給元は、詳細に示さないが定電圧回路51内
に設けられたコンデンサであり、復旧信号時の電源遮断
時にも、マイコン71が動作できるように設けられてい
るものである。そして、マイコン71のポートへの+V
ccからの入力は消費電流として小さなものであり、マ
イコン71の復旧信号時の電源として影響はない。
【0024】平常時の監視時においては、トランジスタ
Qy1、Qy2、Qzも遮断状態であるので、復旧検出
回路50に電源兼出力端子C、L間に基づく電流が流れ
ない。これによって、監視時における火災感知器SE1
の復旧信号監視のための消費電流が少なくなり、取付台
数を多くすることができる。
【0025】また、復旧検出回路50において、伝送送
信回路41のスイッチング動作時のトランジスタQy1
のオンに基づく、トランジスタQzのオンによって、+
Vccを電源とするマイコン71の所定のポートへのH
i入力停止を行い、復旧信号による電源兼出力端子C、
L間の遮断に伴い、マイコン71の所定のポートへのH
i入力を行うようにしているが、マイコン71における
復旧信号検出のための所定のポートへの入力は、電源兼
出力端子C、L間の電圧に基づいても構わない。すなわ
ち、マイコン71からのスイッチング出力によってトラ
ンジスタQy1をオンさせるときに、ツェナーダイオー
ドZyに基づく残り電圧が発生する部分からトランジス
タQy1のコレクタにつながるラインを形成し、該ライ
ンから所定の電圧でマイコン71の所定のポートへHi
入力を行わせることができる。この場合のマイコン71
の所定のポートへの入力は、通常状態からスイッチング
動作時にHi入力となり、復旧信号による電源兼出力端
子C、L間への電源遮断に基づき、マイコン71の所定
のポートへの入力がLo入力となり、この入力の変化に
よってマイコン71は復旧信号を検出することができ
る。この場合も、常時は復旧信号の監視が不要でそのた
めの消費電流は発生せず、伝送送信回路41のスイッチ
ング動作時にのみ、マイコン71の所定のポートへ入力
を行うので、常時の消費電流は低減することができる。
【0026】図5は、図3の火災感知器SE1における
伝送受信回路42を示す回路図である。
【0027】図5に示す伝送受信回路42は、従来例と
は逆に、電源兼信号出力端子C、L間の電圧が閾値より
も高い場合に、電流が少なく、また、電源兼信号出力端
子C、L間の電圧が、閾値よりも低い場合に、電流が大
きくなる回路である。
【0028】図5に示す回路では、ツェナーダイオード
Zxのツェナー電圧と、抵抗Rx1、Rx2の抵抗値と
によって、閾値が決まる。トランジスタQxは、MOS
‐FETであり、ゲート・ソース間電圧が一定電圧(O
N電圧)以上になると、ソース・ドレイン間が導通す
る。
【0029】すなわち、火災感知器SE1の電源兼信号
出力端子C、L間に加えられた電圧から、ダイオードブ
リッジDBの電圧降下、ツェナーダイオードZxのツェ
ナー電圧を差し引き、抵抗Rx1、Rx2で分割された
電圧値が、+Vcc電圧からトランジスタQxのON電
圧とダイオードDxの順方向電圧とを差し引いた値より
も、低くなり、トランジスタQxのソース・ゲート間電
圧がON電圧以上になると、トランジスタQxのソース
・ドレイン間が導通し、抵抗Rx4に、+Vcc電圧が
かかるので、マイコン71へHi電圧が入力される。
【0030】よって、電源兼信号出力端子C、L間に加
えられている電圧が高い状態(すなわち平常時の監視状
態)が、トランジスタQxを確実に遮断状態にするよう
になり、また、伝送コマンドで、Lo電圧とすべき電圧
以下でトランジスタQxが導通状態になるように、トラ
ンジスタQx、ツェナーダイオードZx、抵抗Rx1、
Rx2を選択すればよい。
【0031】なお、トランジスタQxとして、Pch
MOS‐FETを使用しているが、PNPトランジスタ
を使用するようにしてもよい。
【0032】上記実施例によれば、伝送受信回路の電圧
検出回路の入力電圧が高いときに、判定回路の消費電流
が低く、上記入力電圧が低いときに、判定回路の消費電
流が大きくなるので、通常時における火災感知器SE1
の消費電流が少ない。
【0033】図6は、図3の火災感知器SE1における
確認灯回路80の具体例を示す回路図である。
【0034】図6に示す確認灯回路80は、エミッタフ
ォロア回路である。従来の火災感知器において、確認灯
回路としてエミッタフォロア回路を採用する例は存在し
ている。火災感知器に加えられる電圧は、公称24Vで
あるが、実際は17〜30Vまで変動する。変動する電
圧に対して、一定の明るさを得るためには、定電流を得
ることができるエミッタフォロア回路が好都合である。
【0035】図6に示す確認灯回路80は、エミッタフ
ォロア回路では本来、不要であるベース抵抗R1が挿入
されている点と、そのベース抵抗R1とベースとの間に
おける信号を、電圧判別手段に導く点とに特徴がある。
【0036】これによって、万一、確認灯LAが球切れ
になった場合、コレクタに供給される電流がなくなるの
で、ベース電流が増加し、ベース抵抗R1による電圧降
下が増大する。したがって、抵抗R1とベースとの接続
点の電圧を、電圧判定手段で判別すれば、確認灯LAの
球切れを発見することができる。
【0037】次に、確認灯回路80の動作について、具
体的に数値を用いて説明する。
【0038】図6に示す確認灯回路80において、トラ
ンジスタQ1の電流増幅率を100とし、ベース・エミ
ッタ電圧VBEを0.6Vとし、確認灯LAを点灯させ
るに必要な電流を3.0mAで点灯信号の電圧を3.0
Vとした場合、抵抗R2の値は、以下のようになる。
【0039】 R2=(3.0V−0.6V)/3.0mA=800Ω 抵抗R1の値を、便宜上、1kΩとする。
【0040】ここで、確認灯LAが正常である場合、確
認灯LAを介して、トランジスタQ1のコレクタに電流
が流れる。この場合、ベース電流は、エミッタ電流の電
流増幅率分の1であるので、3mA÷100=30μA
である。したがって、抵抗R1とベースとの接続点にお
ける電圧(電圧判別手段に導かれる電圧)は、 3.0V−1kΩ×30μA=2.97V である。
【0041】一方、確認灯LAが球切れを起こした場
合、トランジスタQ1のコレクタに電流が供給されな
い。よって、抵抗R1とベースとの接続点における電圧
(電圧判別手段に導かれる電圧)は、点灯信号の電圧か
らトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧VBEを
減じた電圧を、抵抗R1とR2との抵抗比率で分割した
ものに、ベース・エミッタ間電圧VBEを加えた値であ
るので、 (3.0V−0.6V)×{800Ω/(1kΩ+80
0Ω)}+0.6V=1.67V になる。
【0042】よって、上記電圧判別手段に導かれる電圧
に基づいて、確認灯LAの球切れが生じたか否かを認識
することができる。
【0043】上記電圧判別手段は、マイコン71のA/
D変換機能、ツェナーダイオードやトランジスタ等を用
いた判別回路、オペアンプを用いた回路等を使用すれば
よく、また、これら以外の回路を使用するようにしても
よい。
【0044】以後、自動試験機能に関する火災受信機R
Eからの問いかけに対して、球切れが検出された火災感
知器SE1は、異常信号を返答するので、火災受信機R
Eが火災感知器SE1の球切れを見逃さない。
【0045】なお、図3の火災感知器SE1は、自動試
験機能を有しており、詳細には示さないが、いわゆる光
電式スポット型感知器であって受光回路31a2は煙に
よる散乱光の受光素子となり、この受光素子が常時ノイ
ズレベルとしての低レベルの出力を行っており、自動試
験機能として増幅回路31bのアンプゲインを低い側に
切り替えて受光素子の出力が基準値以下であることによ
り、図示しないラビリンスの汚れがないこと、また、ア
ンプゲインを高い側に切り替えて受光素子の出力が基準
値以上になることで発光素子の球切れ・発光強度の劣化
の有無を確認することのようになっている。このような
自動試験動作を所定間隔毎に火災感知器が行うことで、
自己の異常を検出することができ、火災受信機REから
の伝送信号による情報収集信号を伝送受信回路42を介
して受信するときに、正常または異常として伝送信号に
よる応答信号を伝送送信回路41を介して送出すること
ができる。なお、増幅回路31bのアンプゲインを切り
替えず、マイコン71のAD値がその基準より高いか低
いかで判断すれば、アンプゲインを切り替える必要はな
い。この方式を出力値監視方式とするときに、これ以外
に疑似入力応答方式といわれる試験用発光素子の疑似発
光を上記受光素子に入力する方式を用いることもでき
る。
【0046】このようなP型システムPS1において、
火災監視の結果、警報を出す必要があるレベルにまで物
理量が増加すると、火災感知器SEは、火災受信機RE
に対して、自らの電源線(伝送回線)を短絡する方法、
いわゆるスイッチング動作によって、回線の電流を増加
させ、火災を知らせる。
【0047】また、火災でない場合には、自動点検結果
が妥当であるか否かを自ら判断し、火災受信機REの問
いかけに応じて、その判断結果を送出する場合もある。
【0048】ここで、火災感知器SEは、回線電圧を変
化させることによって、情報を火災受信機REに送る。
このような火災受信機REからの問いかけと、火災感知
器SEからの返答とを行う場合、シリアル伝送方式によ
る方法がまず考えられる。
【0049】ここで、シリアル伝送を行う場合は、火災
受信機RE側のみならず、火災感知器SE側にも正確な
時間基準が必要である。たとえば、火災受信機REから
火災感知器SEへ、所定の情報を送る場合、2個のパル
スを送出し、これら送出された2個のパルスの間隔を基
準にして、所望の情報を送る。なお、基準パルスとし
て、2つのパルスの間隔でなく1つのパルス幅であって
もよい。
【0050】図7は、P型システムPS1において、火
災受信機REから火災感知器SE1へ伝送されるコード
の例を示す図である。
【0051】火災受信機RE1は、図2における信号送
信回路12によって、火災感知器SE1へ情報を送る場
合、火災感知器SE1への電源電圧24Vを供給する回
線に、パルス電圧が7Vであり、パルス幅が2msであ
る2つのパルスを重畳していて、これら2つのパルス間
隔が4msであるコマンドが、図7(1)に示すコード
00bを表すコマンドである。
【0052】また、パルス間隔が6msであるコマンド
が、図7(2)に示すコード01bを表すコマンドであ
る。
【0053】火災感知器SE側のマイコン71は、図7
に模式的に示すように、回線電圧中に到来する2つのパ
ルス間隔において、図3における信号受信回路42によ
って2つのパルス到来を検出してクロック発振回路81
によって、自己が発生したクロックパルスの立ち上がり
数をカウントし、このカウントした数に基づいて、上記
2つのパルス間隔を判断する。
【0054】つまり、図7(1)に示す場合、火災受信
機REから受信した2つのパルス間隔は、4msであ
り、この2つのパルス間隔である4msの間に、上記火
災感知器SEで発生したクロックパルスの立ち上がり数
をカウントする。また、図7(2)に示す場合、火災受
信機REから受信した2つのパルス間隔は、6msであ
り、この2つのパルス間隔である6msの間に、上記火
災感知器SEで発生したクロックパルスの立ち上がり数
をカウントする。
【0055】そして、上記火災感知器SEで発生したク
ロックパルス周波数に+20%の誤差がある場合、4m
sのパルス間隔において、図7(1)に示すように、火
災感知器SEで発生したクロックパルスの立ち上がり
を、4つカウントし、また、6msのパルス間隔におい
て、図7(2)に示すように、火災感知器SEで発生し
たクロックパルスの立ち上がりを、6つカウントする。
【0056】したがって、上記火災感知器SEで発生し
たクロックパルス周波数に+20%の誤差がある場合、
火災感知器SEで発生したクロックパルスの立ち上がり
数が4であれば、2つのパルス間隔が4msであると判
断することができ、また、火災感知器SEで発生したク
ロックパルスの立ち上がり数が6であれば、2つのパル
ス間隔が6msであると判断することができる。実際に
クロックパルスはかなり高速であり、1.5倍や2倍と
いう比例的数値に近くなる。
【0057】また、上記火災感知器SEで発生したクロ
ックパルス周波数の誤差が0%である場合、火災感知器
SEで発生したクロックパルスの立ち上がり数が3であ
れば、2つのパルス間隔が4msであると判断すること
ができ、また、火災感知器SEで発生したクロックパル
スの立ち上がり数が4であれば、2つのパルス間隔が6
msであると判断することができる。
【0058】さらに、上記火災感知器SEで発生したク
ロックパルス周波数の誤差が−20%である場合、火災
感知器SEで発生したクロックパルスの立ち上がり数が
3であれば、2つのパルス間隔が4msであると判断す
ることができ、また、火災感知器SEで発生したクロッ
クパルスの立ち上がり数が4であれば、2つのパルス間
隔が6msであると判断することができる。
【0059】上記各場合において、クロックパルス周波
数の誤差が変化すると、同一時間間隔でも、カウントし
たパルス数が異なるが、クロックパルス周波数の誤差が
同じであれば、時間間隔とカウントしたパルス数との関
係は、同じである。つまり、クロックパルス周波数の誤
差が同じであれば、カウントしたパルス数に基づいて、
2つのパルス間隔を正確に判断することができる。
【0060】すなわち、水晶やセラミック等の素子を用
いずに、安価に構成したクロックパルス発振回路におけ
る周波数ばらつきが±20%〜200%にも広がる理由
は、 個々の素子が持つ特性のばらつき、周囲温度等環境
の変化が、主要因である。よって、個々の素子1個1個
それぞれの特性は、周囲温度等によって変化するが、周
囲温度等も数秒間隔の短いスパン内では、一定であると
考えても差し支えない。
【0061】したがって、同じ火災感知器SEが2つの
パルス間隔にクロックパルスの立ち上がり数が4である
ときに、クロックパルス周波数の誤差+20%時の状態
では、2つのパルス間隔は4msでコード00bと認識
し、また、誤差−20%時の状態では、2つのパルス間
隔は6msでコード01bと認識することができる。
【0062】図8は、上記図7の説明を踏まえて、火災
受信機REが送出した基準パルスとパルス間隔によるコ
ードを示す図である。
【0063】火災受信機REは、図7の場合と同様に、
最初に、基準となる4ms間隔のパルスを、火災感知器
SEに送り、その後、コードとしての4ms間隔のパル
スを、火災感知器SEに送出する。
【0064】上記のようにすることによって、クロック
パルス周波数が±20%ずれていたとしても、基準パル
ス間隔(4ms)内におけるクロックパルスの立ち上が
り数と、その後におけるパルス間隔内における立ち上が
り数とを比較すれば、同一となることから、火災感知器
SEは、火災受信機REからのコードを正確に捉えるこ
とができる。
【0065】図9は、図8と同様、火災受信機REが基
準パルスと図8と異なる間隔で送出したパルスを示す図
である。
【0066】図9に示す例においても、火災受信機RE
は、最初に、基準となる4ms間隔のパルスを、火災感
知器SEに送り、その後、試験返送コマンドである6m
s間隔のパルスを、火災感知器SEに送出する。
【0067】上記のようにすることによって、クロック
パルス周波数が±20%ずれていたとしても、基準パル
ス間隔(4ms)内におけるクロックパルスの立ち上が
り数と、その後におけるパルス間隔(6ms)内におけ
る立ち上がり数とを比較すれば、火災感知器SEは、火
災受信機REからの試験返送コマンドを正確に捉えるこ
とができる。つまり、その後のパルス間隔の立ち上がり
数が、約1.5倍に変化したので、火災感知器SEは、
コードが01bであることを正確に認識できる。同様
に、コードを表すパルス間隔が8ms等長くなっても、
正確に判別することができる。
【0068】上記説明は、火災報知設備である火災受信
機REと火災感知器SEとの例であるが、火災受信機R
Eである中央制御装置と、それにつながる火災感知器S
E(すなわち端末)との構成に、上記実施例を適用する
ことができ、したがって、端末のハードウェア構成をコ
ストダウンすることができ、しかも、正確な情報伝達を
達成することができる。
【0069】なお、クロック周波数に対して基準パルス
の幅を長くする程、精度は高くなり、すなわち、基準パ
ルス中のクロック周波数の立ち上がり数が多くなる程コ
ードの誤認が減り、正確な伝送が行える。
【0070】上記によれば、火災受信機が、所定の時間
幅を示す基準パルスを出力し、これに合わせて、各火災
感知器に応答させることによって、各火災感知器のマイ
コンにおけるクロックパルスにばらつきが大きくても、
火災受信機に合わせることができ、時間幅の標準化が可
能である。
【0071】また、上記実施例によれば、ポーリング出
力信号の構成に基準パルスを含めておくので、各火災感
知器SEは、ポーリング出力信号を受ける毎に、タイミ
ングを合わせることが可能になり、タイミングを保存す
る必要もない。
【0072】さらに、上記実施例によれば、応答信号の
コードを時間幅で表すときに、時間幅を統一させるの
で、確実な信号伝送を行うことができる。
【0073】次に、上記実施例をより具体的に説明す
る。
【0074】図10は、上記実施例におけるポーリング
伝送の例を示す図である。
【0075】図10において、「親」は、図1における
火災受信機REであり、「子」は、火災感知器SEであ
る。
【0076】上記実施例においてポーリング伝送する場
合、火災受信機REが、回線毎に、複数設けられる火災
感知器SEに個別のアドレスが付与されていて、そのア
ドレスに基づいて火災感知器SEをグループ化して、1
5アドレス単位で、火災感知器SEのデータを収集する
もので、起動パルス、基準パルス、CM1を送出する。
【0077】起動パルスは、火災感知器SEのマイコン
71を起動させるための起動パルスであり、火災受信機
REは、パルス幅2msのLoパルスを送出する。火災
感知器SEは、マイコン71をスリープモードから復帰
させ、基準パルス受信に備える。なお、マイコン71
は、火災検出動作等の必要な動作後はスリープモードに
入るものであり、この状態からスタートして安定する時
間が必要となる。
【0078】基準パルスは、伝送上のパルス間隔の基本
長となる基準パルスであり、立ち下がりエッヂ間隔(H
→L〜H→L)で4msとする。
【0079】CM1は、火災感知器SEへの制御コマン
ドであり、8ビットのコードを4つのパルス間隔で示
し、各パルス間隔のそれぞれについて、図8に示すよう
に、各パルス間隔を判断してコードに置き換える。
【0080】図11に示すように、立ち下がりエッヂ間
隔(tb)で、2ビットのコードを示す。たとえば、図
12に示す制御コマンドCM1は、10110101b
=B5hとなる。そして、制御コマンドCM1のコード
内容は、図12に示すようにする。つまり、b7〜b3
の5ビットで、ここでは10110bで回線を指定し、
b2,b1の2ビットで、ここでは10で、火災感知器
SEの制御コマンドとセレクティングを指示し、b0の
奇数パリティを付加する。火災感知器SEは、パリティ
エラーを検出した場合、無応答とする。
【0081】そして、伝送待機時に、火災感知器SE
は、制御コマンドCM1の解析等を行う。
【0082】スロット0〜14は、火災感知器SEから
火災受信機REへ送信するタイミングを定めるものであ
り、ポーリング1or2と自己のアドレスに基づくスロ
ット位置とで、図13に示すように規定する。
【0083】火災感知器SEは、規定されたスロット
に、図13に示すパルスを送信する。
【0084】この火災感知器SEからのパルスは、マイ
コン71が図3における伝送送信回路41を介して出力
し、この火災感知器SEからのコードはパルス幅によっ
て表されており、図10では各火災感知器SEの自動試
験結果を返送するときの結果について表している。すな
わち、自動試験結果として感知器が正常であれば、パル
ス幅2msで、異常であれば、パルス幅4msで1つの
パルスが返送される。
【0085】セレクティング伝送は、1アドレス単位
で、火災感知器SEのデータを収集し、図14に示すよ
うに、起動パルス、基準パルス、CM1および伝送待機
にCM2を、加算し、受信機REが火災感知器SEに送
出する。
【0086】この起動パルス、基準パルスおよびCM1
は、上記の通りであり、CM2は、CM1と同様の8ビ
ットの制御コードであり、コードの送・受信方法は、C
M1と同様である。そして、これらCM1およびCM2
の内容によって、制御内容を表す。
【0087】このような信号伝送を用い、火災受信機R
Eは、制御コマンドCM1内にポーリング1またはポー
リング2の制御内容を含め、送信することで、電源兼伝
送線C、L1〜Ln間に接続された火災感知器SEの情
報を収集することができ、ここでは火災受信機REは各
火災感知器SEから自動試験結果を収集している。な
お、この実施例では、図2に示すように、電源兼信号線
C、L1〜Lnの各回線毎に信号送信回路12および信
号受信回路13が設けられているので、回線毎の火災感
知器SEと信号のやり取りを行い、そのため、上記制御
コマンドCM1中の回線指定の部分は無視してよい。そ
して、1つの回線に接続される自動試験機能付のアドレ
ス指定される火災感知器SEは、30個までということ
になる。
【0088】このようにして、P型システムPS1は、
各火災感知器SEからの火災信号は回線毎に火災検出回
路14によって火災受信機REが検出するとともに、必
要な火災感知器SEから信号送信回路12および信号受
信回路13によって自動試験結果を収集でき、異常とな
っている火災感知器SEがあることが火災受信機REで
認識できる。
【0089】[火災感知器をスリープモードにして断線
検出]次に、上記実施例における終端検出処理について
説明する。
【0090】図15は、上記実施例において、起動パル
ス発生から終端検出処理終了までを示すタイムチャート
である。
【0091】火災受信機REは、終端検出処理を行う
際、動作停止コマンドを送出する。火災感知器SEは、
図12に示されている動作停止コマンドを受信すると、
マイコンをスリープモードとして、最小の消費電流の状
態となる。
【0092】つまり、上記スリープモードは、マイコン
の主要回路を停止させ、外部との交信を行う部分のみ動
作させるモードである。したがって、全ての火災感知器
SEがスリープモードになると、システム全体の消費電
流が減少し、したがって、信号線の電圧が安定し、断線
を正確に検出することができる。
【0093】マイコン71がスリープモードになったと
きに、火災受信機REは、断線検出回路15によって回
線内に規定の電流が流れているか否かを調べる。火災感
知器SEは、スリープモードに移行する際、内部のタイ
マ回路を起動する。火災感知器SEは、タイマ回路によ
って規定時間(100ms程度)後に、スリープモード
から復帰し、通常監視状態になる。
【0094】図15において、起動パルス、基準パルス
およびCM1は、図10の場合と同様であり、8ビット
の制御コードであり、動作停止準備で、火災感知器SE
は、制御コマンドとして、コード11bを確認してスリ
ープモードに入る。
【0095】動作停止において、火災感知器SEは、マ
イコン71をスリープモードとし、火災受信機REは、
ここで断線検出回路15による断線検出動作を行う。
【0096】終端検出処理終了において、火災感知器S
Eは、内部のタイマ回路による外部割り込みで、スリー
プモードから復帰する。
【0097】従来の火災受信機REは、各火災感知器S
Eが接続されている信号線の断線の有無を、通常状態の
電圧(いわゆる監視電圧)の有無を調べることによっ
て、断線を検出する。ここで、火災信号としてのP信号
以外に、断線の点検結果としての信号を伝送しようとす
ると、信号線の電圧が変動するので、上記断線を検出し
ようとするときにおける電圧が低下していると、断線で
あると誤判断することがあるという問題がある。
【0098】上記実施例は、信号線の電圧状態が安定し
ている状態で、電圧による断線監視を実行することがで
きる火災報知設備を提供することを目的とするものであ
る。
【0099】上記実施例は、たとえば、P型の火災受信
機REを用いた火災報知設備において、いわゆる自動試
験機能を有する火災感知器を用いて、P型火災受信機R
Eが試験結果を各火災感知器SEから収集する場合、信
号線の状態を安定させるとともに、信号線の断線を検出
する。
【0100】上記実施例によれば、マイコン制御による
火災感知器は、その電流消費によって信号線の状態を変
動させるが、火災受信機からの信号で、一斉に各火災感
知器のマイコンをスリープモードにすることによって、
確実に断線検出することができる。
【0101】また、上記実施例によれば、スリープモー
ドになった火災感知器SEは、復旧信号を設けて通常動
作に戻してもよいが、時間の経過で自動的に復帰するの
で、スリープのまま放置されることを防止することがで
きる。
【0102】さらに、上記実施例によれば、火災感知器
SEの電流消費は、サンプリング動作の一瞬が大きく、
そのとき以外は安定している。このサンプリング動作の
後、マイコン71がスリープモードに入ることとしてお
けば、サンプリング動作のタイミングをとても短くして
おくことで、現実にそれほど重複することは考えにくく
なり、そうすると常時殆どの火災感知器SEがスリープ
モードにあることとなる。よって確実な断線検出動作が
可能である。火災感知器SEのマイコン71の動作とし
て、サンプリング動作の後、すぐにスリープモードに入
り、自己の計時回路61による立ち上げにしておくこと
で、殆どスリープモードとすることができる。なお、火
災受信機REからの伝送信号によっても動作する必要が
あるが、断線検出動作時には火災受信器REが伝送信号
送信を停止することができる。
【0103】[P型火災受信機におけるATF方式]上
記実施例は、いわゆるP型の火災受信機REを用いた火
災報知設備において、いわゆる自動試験機能を有する火
災感知器を使用し、P型火災受信機が、試験結果を各火
災感知器から収集するものである。
【0104】P型システムに、R型の火災感知器(自動
試験機能とアドレスとを具備し、火災受信機RE1と伝
送する火災感知器)を追加したものは、システム全体が
R型ではないので、火災受信機RE1と火災感知器S
E、SE1とを接続する電源兼信号線として、耐火電線
を使用する必要がない。したがって、P型システムにR
型の機能を有する火災感知器を取り付ける場合、電源兼
信号線の張り替えを行う必要がないという利点がある。
【0105】また、P型システムにR型の機能を有する
火災感知器を取り付ける場合、火災検出をP型(火災検
出時に電圧が落ちる形式)で実行し、火災感知器の検査
をR型にすることによって、人が点検し難いところを点
検する場合に便利である。
【0106】さらに、上記実施例において、各制御回路
16で各回線C、L1〜Ln間の信号伝送によって試験
結果を収集する動作のタイミングを、メイン制御部17
によって制御する。つまり、複数の火災感知器から同時
に、火災受信機に信号伝送しないようにすれば、電源兼
信号線における電圧の安定性を阻害させない。
【0107】すなわち、上記実施例によれば、P型の火
災報知設備において、火災受信機REと各火災感知器と
に、それぞれ信号伝送機能を付与し、火災信号は、信号
線間のインピーダンス変化によって出力し(いわゆるP
信号で出力し)、また、各火災感知器の自動試験結果
を、信号伝送(R信号)によって、火災受信機REが収
集するので、スイッチング動作で火災信号を送出する、
いわゆるP型システムにおいて、必要に応じた数の火災
感知器SEに対して点検機能を有するものを用いること
ができ、火災受信機RE内の送受信回路によって、火災
信号とは別に、信号伝送によって点検結果を収集するこ
とができる。
【0108】また、上記実施例によれば、複数の送受信
回路が一度に動作し、コモン線Cと各ライン線L1〜L
nとの間の電源状態が不用意に変動しないように、複数
の送受信回路は、動作するタイミングを制御することが
できる。
【0109】さらに、特定の複数の火災感知器SEは、
低インピーダンス状態とするスイッチング動作を行う回
路を用いて信号伝送の出力を行い、余分に信号出力回路
を設ける必要がない。
【0110】そして、火災感知器SE回線に信号出力さ
れるスイッチング動作による火災信号と、信号伝送のた
めのパルスとを区別することができる。
【0111】
【発明の効果】請求項1〜7記載の発明によれば、火災
受信機が、感知器回線のライン線とコモン線とに接続さ
れ、各火災感知器回線のライン線は、信号検出回路と送
受信回路とに接続され、コモン線は、相互に接続され、
共通化されていることによって、コモン線を配線し易い
とともに、従来のP型の火災報知設備の配線と同様であ
るので、リニューアルに対応しやすいという効果を奏す
る。
【0112】請求項8〜10記載の発明によれば、火災
受信機が、所定の時間幅を示す基準パルスを出力し、こ
れに合わせて、各火災感知器に応答させることによっ
て、各火災感知器のマイコンにおけるクロックパルスに
ばらつきが大きくても、火災受信機に合わせることがで
き、時間幅の標準化が可能であるという効果を奏する。
【0113】請求項11〜13記載の発明によれば、マ
イコン制御による火災感知器は、その電流消費によって
信号線の状態を変動させるが、火災受信機からの信号
で、一斉に各火災感知器のマイコンをスリープモードに
することによって、確実に断線検出することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるP型システムPS1を
示す図である。
【図2】上記実施例における火災受信機RE1の構成を
示すブロック図である。
【図3】上記実施例における火災感知器SE1の構成を
示すブロック図である。
【図4】図3の伝送送信回路41を示す回路図である。
【図5】図3の伝送受信回路42を示す回路図である。
【図6】図3の確認灯回路80を示す回路図である。
【図7】P型システムPS1において、火災受信機RE
から火災感知器SEへ伝送される命令の例を示す図であ
る。
【図8】上記実施例において、火災受信機REが送出し
たパルスを示す図である。
【図9】上記実施例において、火災受信機REが送出し
たパルスを示す図である。
【図10】上記実施例におけるポーリング伝送の例を示
す図である。
【図11】上記実施例の説明図である。
【図12】上記実施例の説明図である。
【図13】上記実施例の説明図である。
【図14】上記実施例の説明図である。
【図15】上記実施例において、起動パルス発生から終
端検出処理終了までを示すタイムチャートである。
【図16】従来の火災報知設備FA11の構成を示す図
である。
【符号の説明】
RE、RE1…火災受信機、 SE、SE1…火災感知器、 PS1…P型システム、 12…信号送信回路、 13…信号受信回路、 14…火災検出回路、 15…断線検出回路、 41…送信回路、 42…受信回路、 71…マイコン、 81…クロック発振回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増山 誠 東京都千代田区九段南4丁目7番3号 能 美防災株式会社内 (72)発明者 橋口 寛 東京都千代田区九段南4丁目7番3号 能 美防災株式会社内 Fターム(参考) 5C085 AB01 AC03 CA13 CA18 DA16 DA19 EA06 EA08 EA11 EA31 EA43 5G405 AA06 BA01 CA13 CA20 DA21 DA24 EA06 EA08 EA11 EA31 5J039 JJ03 KK20 MM15 NN00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の火災感知器回線と、上記複数の火
    災感知器回線に接続されている火災受信機と、上記各火
    災感知器回線を介して、スイッチング動作による火災信
    号を出力する火災感知器とを具備する火災報知設備にお
    いて、 上記火災受信機は、上記火災感知器回線毎に、上記火災
    信号を検出する複数の信号検出回路と、上記火災感知器
    回線毎に、信号伝送を行う複数の送受信回路とをそれぞ
    れ備え、 上記各火災感知器回線は、コモン線とライン線とを有
    し、各ライン線は、上記信号検出回路と上記送受信回路
    とに接続され、上記各コモン線は、相互に接続され、共
    通化されていることを特徴とする火災報知設備。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記信号検出回路は、火災検出回路と断線検出回路とに
    よって構成されていることを特徴とする火災報知設備。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記火災感知器のうちで、特定の複数の火災感知器は、
    点検機能を備え、上記特定の複数の火災感知器は、接続
    されている火災感知器回線を介して、上記火災受信機内
    の対応する送受信回路との間で信号伝送し、点検結果を
    出力することを特徴とする火災報知設備。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記火災受信機は、メインコントローラを有し、上記複
    数の送受信回路は、対応する火災感知器回線を介して、
    信号伝送によって点検結果を収集する動作のタイミング
    を制御することを特徴とする火災報知設備。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 上記特定の複数の火災感知器は、スイッチング動作を行
    う伝送送信回路を使用して、信号伝送することを特徴と
    する火災報知設備。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 上記火災受信機内の複数の信号検出回路は、所定時間以
    上、スイッチング動作を継続することによって、火災信
    号を検出することを特徴とする火災報知設備。
  7. 【請求項7】 火災報知設備の火災感知器において、 中継器または火災受信機との間で伝送を行う際に、上記
    中継器または上記火災受信機が、時間間隔の基準となる
    パルスを定期的に上記火災感知器に伝送する火災感知器
    であって、 上記基準となるパルスを、上記火災感知器が受信し、こ
    の受信したパルスの長さを、上記火災感知器が自ら発生
    するクロックパルスの長さと比較することによって、上
    記クロックパルスの周波数の誤差範囲を修正することを
    特徴とする火災感知器。
  8. 【請求項8】 回線を介して、複数の火災感知器が火災
    受信機に接続され、上記火災受信機と上記複数の火災感
    知器との間で、信号伝送を行う火災報知設備において、 上記信号伝送は、上記火災受信機からのポーリング出力
    信号に対応する火災感知器が応答出力信号を返送するも
    のであり、 上記火災受信機は、上記ポーリング出力信号内に、所定
    の基準の時間幅を有する基準パルスを送信し、 上記火災感知器は、上記基準パルスを受信し、この受信
    した上記基準パルスの時間幅に応じて、応答出力信号の
    タイミングをとることを特徴とする火災報知設備。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 上記火災受信機からの上記ポーリング出力信号は、起動
    パルスと、基準パルスと、制御コマンドとを含む信号で
    あることを特徴とする火災報知設備。
  10. 【請求項10】 請求項8において、 上記火災感知器からの上記応答出力信号は、2つのパル
    スの時間幅によって、コードを表すことを特徴とする火
    災報知設備。
  11. 【請求項11】 信号線を介して、火災受信機に複数の
    火災感知器が接続され、上記火災受信機と上記複数の火
    災感知器との間で、信号伝送を行う火災報知設備におい
    て、 上記火災受信機は、 上記信号線の電圧レベルに応じて、上記信号線の断線を
    検出する断線検出回路と;上記信号線を介して、上記各
    火災感知器をスリープモードにするスリープモード開始
    コマンドを出力し、上記スリープモード開始コマンドを
    出力してから所定時間が経過したときに、上記断線検出
    回路に上記信号線の断線を判別させる制御手段と;を有
    することを特徴とする火災報知設備。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 上記各火災感知器は、信号線を介して、スリープモード
    開始コマンドを受信することによって、スリープモード
    になるとともに、上記スリープモード開始コマンドを受
    信してから所定時間が経過したときに、通常状態に復帰
    する火災感知器であることを特徴とする火災報知設備。
  13. 【請求項13】 信号線を介して、火災受信機に複数の
    火災感知器が接続され、上記火災受信機と上記複数の火
    災感知器との間で、信号伝送を行う火災報知設備におい
    て、 上記火災受信機は、上記信号線の電圧レベルに応じて、
    上記信号線の断線を検出する断線検出回路を有し、 上記各火災感知器は、火災検出動作終了時に、スリープ
    モードに入り、所定時間経過後に、通常状態に復帰する
    ことを特徴とする火災報知設備。
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