JP2003106407A - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JP2003106407A
JP2003106407A JP2001303894A JP2001303894A JP2003106407A JP 2003106407 A JP2003106407 A JP 2003106407A JP 2001303894 A JP2001303894 A JP 2001303894A JP 2001303894 A JP2001303894 A JP 2001303894A JP 2003106407 A JP2003106407 A JP 2003106407A
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planetary gear
thrust
thrust force
automatic transmission
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JP2001303894A
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Yasuaki Yumoto
泰章 湯本
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JATCO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】変速の際に遊星歯車機構の要素が発生するスラ
スト力を、簡便な構造で、且つ部品コストを増大せずに
受けることができる自動変速機を提供する。 【解決手段】キャリア14の右方に隣接してキャリア1
4を回転自在に支持している第1のスラストニードル軸
受178が、ケース本体190の一部である中間隔壁1
95の支持円筒部197により軸方向の移動が拘束され
て支持されている。第1のスラストニードル軸受178
は、カウンタドライブギヤ170を回転自在に支持する
ラジアルベアリング175の軸方向を支持している軸受
用ナット176を構成部材としており、この軸受用ナッ
ト176が、ラジアルベアリング175の支持機構と、
第1のスラストニードル軸受178のレース機能として
2つの機能を兼ね備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機に係
り、特に、動力伝達により遊星歯車機構に生じるスラス
ト力を支持する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】最小限の変速要素からなるプラネタリギ
ヤセットを用い、前進6速・後進1速を達成する自動変
速機として例えば特開2000-220703号公報の技術が提案
されている。図6は、上記公報の要部を具体化した図面
である。図の右方にトルクコンバータ(図示せず)が配
置されており、このトルクコンバータの後部に減速用プ
ラネタリギヤG1及びプラネタリギヤセットGが配置さ
れているとともに、減速用プラネタリギヤG1とプラネ
タリギヤセットGとの間に、変速機ケース304に一体
化された前端壁304Aが設けられている。
【0003】減速用プラネタリギヤG1は、入力要素と
してのリングギヤR1が入力軸302に連結され、減速
回転の出力要素としてのキャリアC1がクラッチC−1
を介してプラネタリギヤセットGの小径のサンギヤS3
に連結されるとともに、クラッチC−3を介して同じく
プラネタリギヤセットGの大径のサンギヤS2に連結さ
れ、反力を取る固定要素としてのサンギヤS1が変速機
ケース304に固定されている。
【0004】プラネタリギヤセットGは、大小径の異な
る一対のサンギヤS2,S3と、互いに噛合して一方が
大径のサンギヤS2に噛合するとともにリングギヤR3
に噛合し、他方が小径のサンギヤS3に噛合するロング
ピニオンP2及びショートピニオンP3を支持するキャ
リアC2(C3)からなるラビニヨタイプのギヤセット
で構成されている。大径のサンギヤS2は、ブレーキB
−1と、それに並列するワンウェイクラッチF−1とそ
の係合を有効にするブレーキB−2によりケース3に係
止可能とされている。プラネタリギヤセットGの非減速
回転の入力要素としてのキャリアC2(C3)は、クラ
ッチC−2を介して入力軸302に連結され、変速回転
の出力要素としてのリングギヤR3は、入力軸302上
のカウンタドライブギヤ305に連結されている。
【0005】前述した前端壁304Aは、変速機ケース
304のケース本体304Bにボルト止め固定されて設
けられている。なお、入力軸302は、前後2軸302
A,302Bに分割されている。プラネタリギヤセット
Gは、前端壁304Aから後部(トルクコンバータに対
して離れた)位置である入力軸302の軸後半部302
Bの外周に配置されており、小径のサンギヤS3は、そ
のギヤ部と延長軸部322がそれぞれブッシュを介して
軸後半部302Bに両端支持され、大径のサンギヤS2
は、そのギヤ部と延長軸部324がそれぞれブッシュを
介してサンギヤS3の延長軸部322に両端支持されて
いる。サンギヤS2は、その延長軸部322がスプライ
ン係合で動力伝達部材330に連結され、動力伝達部材
330は、クラッチC−3のドラム332に端面噛み合
いで連結されている。
【0006】減速プラネタリギヤG1は、前端壁304
Aから前部(トルクコンバータに対して離れた)位置で
ある入力軸302の軸前半部302Aの外周に配置さ
れ、トルクコンバータのステータをワンウェイクラッチ
を介してオイルポンプカバーに固定するスリーブ軸33
4の後端部にサンギヤS1をスプライン係合で固定し、
リングギヤR1を入力軸302の軸前半部302Aのフ
ランジ302aの外周にスプライン係合で連結させてい
る。
【0007】そして、クラッチC−1のシリンダ336
との間に第1スラストニードル軸受322が配設され、
クラッチC−1と軸前半部302Aのフランジ302a
との間に第2スラストニードル軸受324が配設され、
フランジ302aと減速プラネタリギヤG1のサンギヤ
S1の間に第3スラストニードル軸受326が配設され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記自動変
速機のプラネタリギヤセットG及び減速プラネタリギヤ
G1を構成している歯車は、ギヤノイズ低減のために
「はすば歯車」を使用しているので、変速時にスラスト
力が発生するが、プラネタリギヤセットG及び減速プラ
ネタリギヤG1の間に配置した前端壁304Aの内周側
を、プラネタリギヤセットGの大径のサンギヤS2の延
長軸部324と、小径のサンギヤS3の延長軸部322
とが減速プラネタリギヤG1側に延在しているので、延
長軸部324、322はスラスト力を考慮した部品とし
て設計しなければならない。
【0009】すなわち、例えば、上記自動変速機の第3
速(3rd)の変速は、クラッチC−1とクラッチC−
3の同時係合により達成される。この場合、入力軸30
2から減速プラネタリギヤG1を経て減速された回転が
クラッチC−1とクラッチC−3経由で同時に大径のサ
ンギヤS2と小径のサンギヤS3に入力され、プラネタ
リギヤセットGが直結状態となるため、両サンギヤへの
入力回転と同じリングギヤR2の回転が、入力軸302
の回転に対しては減速された回転として、カウンタドラ
イブギヤ305に出力される。
【0010】このとき、プラネタリギヤセットGの大径
のサンギヤS2が動力伝達のためのトルクを分担するこ
とになるので、大径のサンギヤS2は、延長軸部324
を介して減速プラネタリギヤG1側(トルクコンバータ
側)へスラスト力Fを作用する。前記延長軸部324
は、スラスト力Fに抗する曲げ耐力、捩じり耐力を有し
ていなければならず、肉厚を増大し、直径が大きな大型
部品となってしまい、自動変速機の小型化の面で問題が
ある。
【0011】しかも、スラスト力Fに充分に耐え得る強
固なスラストニードル軸受を設けたとしても、部品コス
トが高騰するおそれがある。また、若しも、径方向寸法
及び軸方向寸法が増大した大型のスラストニードル軸受
を採用すると、他の部品との干渉の問題が発生するとと
もに、軸方向の寸法が増大するおそれがある。そこで、
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、変速の際に
遊星歯車機構の要素が発生するスラスト力を、簡便な構
造で、且つ部品コストを増大せずに受けることができる
と同時に、自動変速機の軸方向の短縮を図ることが可能
な自動変速機を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、トルクコンバータから動力
が伝達され、複数の変速要素を内蔵して所定の変速段に
変速する変速機構を変速機ケース内に配置し、前記変速
機構を、はすば歯車を有して少なくとも1つの遊星歯車
機構を備えた第1の変速機構と、第2の変速機構とで構
成した自動変速機において、前記トルクコンバータから
離れた前記変速機ケースの内部に隔壁を一体に設け、こ
の隔壁と前記トルクコンバータとの間に前記第2の変速
機構を配置し、前記隔壁から前記トルクコンバータに対
して離れた位置に前記第1の変速機構を配置し、前記第
1の変速機構の遊星歯車機構で発生するスラスト力を、
前記隔壁に一体に設けたスラスト力受け部材で受けるよ
うにした。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の自動変速機において、前記第1の変速機構は、入力
軸の減速回転と非減速回転を入力として複数の変速回転
を出力する第1の遊星歯車機構と、前記入力軸の回転を
減速させて前記第1の遊星歯車機構に出力する第2の遊
星歯車機構とを該入力軸に沿って配置しており、前記隔
壁の近くに配置した前記第1の遊星歯車機構で発生する
スラスト力を、前記隔壁に設けた前記スラスト力受け部
材で受けるようにした。
【0014】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の自動変速機において、前記第1の遊星歯車機構は、
キャリに支持されて互いに噛合するロングピニオン及び
ショートピニオンと、ロングピニオンに噛合する第1の
サンギヤと、ショートピニオンに噛合する第2のサンギ
ヤと、ロングピニオンに噛合するリングギヤとの変速要
素からなるラビニヨタイプの遊星歯車機構であり、前記
第2の遊星歯車機構は単純遊星歯車機構であり、前記隔
壁に設けた前記スラスト力受け部材は、変速の際に前記
第1の遊星歯車機構の前記第2のサンギヤから発生する
スラスト力を受けるようにした。
【0015】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至3の何れかに記載の自動変速機において、前記隔壁
は、前記変速機ケースの内周面から径方向内方に延在す
る円盤部と、この円盤部の最内径端部から入力軸と同心
に、且つ、スラスト力を発生する前記変速要素の近くま
で延在する支持円筒部とからなり、前記支持円筒部の外
周にベアリングを介して出力ギヤを配置し、前記支持円
筒部の内周面に螺合する円筒部と、この円筒部の端部か
ら外方に延在するフランジ部とを備えた軸受用ナット
で、前記ベアリングの軸方向移動を拘束するとともに、
当該軸受用ナットの前記フランジ部の端面を、スラスト
力を発生する前記変速要素に対向させ、前記軸受用ナッ
トを前記スラスト力受け部材として機能させるようにし
た。
【0016】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の自動変速機において、スラスト力を発生する前記変
速要素と、前記軸受用ナットとの間にスラストベアリン
グを介挿し、前記変速要素に対向している前記軸受用ナ
ットの前記フランジ部の面を、前記スラストベアリング
の転動体の転動面に当接するレース面とした。また、請
求項6記載の発明は、請求項5記載の自動変速機におい
て、前記スラストベアリングの転動体と、この転動体に
当接する前記フランジ部の面との硬さを、同一硬さに設
定した。
【0017】また、請求項7記載の発明は、請求項5又
は6記載の自動変速機において、前記スラストベアリン
グを、前記軸受用ナットの円筒部から離れたフランジ部
の外周側に配置し、該スラストベアリングのベアリング
直径を大きく設定した。また、請求項8記載の発明は、
請求項3乃至7の何れかに記載の自動変速機において、
前記スラストベアリングは、前記第1の遊星歯車機構の
キャリアと、前記軸受用ナットとの間に介挿されてお
り、前記第2のサンギヤで発生したスラスト力が、前記
キャリアを介してスラストベアリング及び前記軸受用ナ
ットに向けて作用するようにした。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明を適用し得る自動
変速機の全体構成の断面を示す。また、図2は、自動変
速機のギヤトレインをスケルトンで示す。この自動変速
機は、図1及び図2に示すように、いわゆる3軸構成と
され、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)車
又はリヤエンジン・リヤドライブ(RR)車用の横置式
トランスアクスルの形態を有し、さらに変速機構として
は、前進6速・後進1速を実現するギヤトレインを備え
ている。
【0019】自動変速機は、ミッションケース180内
に、互いに並列的に配置された第1軸である入力軸5
0、カウンタ軸401、ドライブシャフト453a,4
53bの各軸上に変速ユニットやギヤ等の各種要素が配
設された構成を有する。入力軸50は、図示しないエン
ジンからトルクコンバータ230を介してトルクが入力
され、且つ出力側をトルクコンバータ230側に設けて
おり、また、カウンタ軸401は、入力軸50に平行に
配置され、この入力軸50の出力ギヤと噛み合ったカウ
ンタギヤ400を有し、さらに、ドライブシャフト45
3a,453bを支持するデフケース451には、カウ
ンタ軸401のカウンタギヤ400を介してトルク伝達
されるファイナルギヤ452が設けられている。ここ
で、ドライブシャフト453a,453bは、具体的に
は、差動歯車により差動回転する左右軸である。
【0020】自動変速機は、図1及び図2に示すよう
に、入力軸50の周りに、変速ユニットが設けられてい
る。この変速ユニットは、入力軸50の減速回転と非減
速回転とを入力として複数の変速回転を出力する第1の
遊星歯車機構10と、入力軸50の回転を減速させて出
力する第2の遊星歯車機構30と、第2の遊星歯車機構
30及び第1の遊星歯車機構10の2つの異なるサンギ
ヤ11,12との間にそれぞれ介挿された締結及び解放
自在の第1及び第3のクラッチ60及び80と、入力軸
50と第1の遊星歯車機構10のキャリア14との間に
介挿された締結及び解放自在の第2のクラッチ70と、
第1の遊星歯車機構10のサンギヤ11及びキャリア1
3にブレーキ力を作用させる第1及び第2のブレーキ1
00及び110と、第2のブレーキ110と並列に介挿
されたワンウェイクラッチ90とを備えている。
【0021】第1,第2及び第3のクラッチ60,70
及び80並びに第1及び第2のブレーキ100及び11
0は、摩擦部材による多板構成とされており、第1のク
ラッチ60は、第2の遊星歯車機構30の外周側近傍に
配置され、その後方近傍に第3のクラッチ80が配置さ
れ、第2のクラッチ70は、ミッションケース180の
前端部に配置され、第1のブレーキ100は、第1のク
ラッチ60とミッションケース180の内周面との間に
配置され、第2のブレーキ110は、第1の遊星歯車機
構10とミッションケース180の内周面との間に配置
されている。また、ワンウェイクラッチ90は、第1の
ブレーキ100と第2のブレーキ110との間に配置さ
れている。
【0022】さらに、入力軸50には、軸内油路51が
形成されており、この軸内油路51に潤滑油を供給する
ことにより、第1及び第2の遊星歯車機構10及び3
0、第1、第2及び第3のクラッチ60,70及び8
0、並びに第1及び第2のブレーキ100及び110の
摩擦部材間の潤滑が行われる。第1の遊星歯車機構10
は、図1に示すように、カウンタドライブギヤ170の
後方近傍に配置されており、図2に示すように、大径の
サンギヤ11、小径のサンギヤ12、キャリア13,1
4及びリングギヤ17の4つの変速要素からなる。第1
の遊星歯車機構10は、ロングピニオン15が大径のサ
ンギヤ11に噛合し、ショートピニオン16が小径のサ
ンギヤ12に噛合し、ロングピニオン15がリングギヤ
17の内歯と噛合するラビニヨ式で構成されている。そ
して、上記大径のサンギヤ11、小径のサンギヤ12ロ
ングピニオン15、ショートピニオン16及びリングギ
ヤ17の全てが、はすば歯車で構成されている。
【0023】大径のサンギヤ11及び小径のサンギヤ1
2は、第2の遊星歯車機構30を介して入力軸50から
の入力がなされる減速回転の入力要素をなす。すなわ
ち、小径のサンギヤ12は、第1のクラッチ60に連結
されて、第2の遊星歯車機構30からの入力がなされ、
また、大径のサンギヤ11は、第3のクラッチ80に連
結されて、第2の遊星歯車機構30からの入力がなされ
る。また、大径のサンギヤ11は、第1のブレーキ10
0によりミッションケース180に固定可能とされてい
る。
【0024】キャリア13,14は、互いに噛合するロ
ングピニオン15とショートピニオン16とを支持して
おり、入力軸50からの入力が直接なされる非減速回転
の入力要素をなす。キャリア14は、第2のクラッチ7
0を介して入力軸50に連結され、キャリア13は、第
2のブレーキ110によりミッションケース180に固
定可能とされるとともに、ワンウェイクラッチ90によ
りミッションケース180に一方向の回転のみが可能と
されている。ここで、ワンウェイクラッチ90は、係合
方向が第1速時の反力トルク支持方向に設定されて第2
のブレーキ110の機能を発揮するものである。また、
リングギヤ17は出力要素をなし、カウンタドライブギ
ヤ170に連結されており、カウンタドライブギヤ17
0は、第1の遊星歯車機構10と第2のクラッチ70と
の間に位置しており、後述するように、入力軸50とは
切離された中間隔壁195に回転自在に支持されてい
る。
【0025】ここで、図2に示すように、中間隔壁19
5からトルクコンバータ230側に配置している第2の
クラッチ70が本発明の第2の変速機構に相当し、中間
隔壁195からトルクコンバータ30に対して離れた位
置に配置している第1の遊星歯車機構10及び第2の遊
星歯車機構30を本発明が第1の変速機構に相当する。
【0026】第2の遊星歯車機構30は、図1に示すよ
うに、第1の遊星歯車機構10の後方近傍に配置されて
おり、図2に示すように、サンギヤ31、リングギヤ3
2及びキャリア33の3つの変速要素からなる。第2の
遊星歯車機構30は、サンギヤ31が後述するミッショ
ンケース180のサイドカバー200に形成されたスリ
ーブ部材210に固定され、リングギヤ32が入力要素
として入力軸50に連結され、キャリア33が出力要素
として第1及び第3のクラッチ60及び80を介して、
第1の遊星歯車機構10に接続されている。そして、サ
ンギヤ31及びリングギヤ32は、はすば歯車で構成さ
れている。
【0027】カウンタギヤ400は、入力軸50と平行
でこの入力軸50に比較して短尺なカウンタ軸401の
後端側に固定された入力軸50のカウンタドライブギヤ
170に噛合する大径のカウンタドリブンギヤ402
と、カウンタ軸401においてカウンタドリブンギヤ4
02より前端側に固定された出力要素としての小径のリ
ダクションギヤ403とを備えている。ここで、カウン
タ軸401は、両端が第1及び第2の軸受404a,4
04bにより回転自在に支持されている。このカウンタ
ギヤ400は、カウンタドリブンギヤ402及びリダク
ションギヤ403により、入力軸50からの出力を減速
するとともに、反転させてディファレンシャル装置45
0に伝達することで、適宜の減速比を得るようにしてい
る。
【0028】ディファレンシャル装置450は、デフケ
ース451に固定されたファイナルギヤ452をカウン
タギヤ400のリダクションギヤ403に噛合させ、デ
フケース451内に配置された差動歯車の差動回転が左
右軸(ドライブシャフト)453a,453bに出力さ
れる構成とされている。このディファレンシャル装置4
50は、ミッションケース180及びその前端に取付け
られたコンバータハウジング231に支持されている。
【0029】ミッションケース180は、入力軸50及
びこれに取付けられている各要素、カウンタギヤ400
並びにディファレンシャル装置450を収納可能な形状
として形成されている。ミッションケース180は、大
別して、ケース本体190とその後端を覆うサイドカバ
ー200とから構成されている。ケース本体190は、
各軸上の各要素を収納するように最適形状に形成された
周壁により筒状に構成されている。すなわち、ケース本
体190は、入力軸50の外周側を覆って入力軸50を
収納する円筒状の第1軸収納部191と、図4で第1軸
収納部191の右上部に連接して設けられ、カウンタ軸
401の外周側を覆うと共に、カウンタ軸401の後端
面を覆ってカウンタ軸401を収納する第2軸収納部1
92と、図4で第1軸収納部191の右下部に設けら
れ、一方のドライブシャフト453aの外周側を覆うよ
うにして収納する第3軸収納部193とを備えている。
【0030】第1軸収納部191には、第1及び第2の
遊星歯車機構10及び30、第1,第2及び第3のクラ
ッチ60,70及び80、並びに第1及び第2のブレー
キ100及び110等で構成される変速ユニットが収納
され、且つ出力ギヤとなるカウンタドライブギヤ170
が前面側に配設されており、第2軸収納部192には、
カウンタドライブギヤ170に噛合するカウンタドリブ
ンギヤ402及びその前面側に配置されたデフドライブ
ピニオンギヤ403で構成されるカウンタギヤ400の
みが設けられていることにより、第1軸収納部191の
後端側が第2軸収納部192の後端側より大きく後方に
突出されている。また、第1軸収納部191の後端開口
面に、略皿形状のサイドカバー200が複数のボルト2
21により取付けられている。
【0031】第2軸収納部192は、カウンタ軸401
の後端面を覆う部分の内側面に取付けられた第1の軸受
404aにより、カウンタ軸401の一端を回転自在に
支持している。第3軸収納部193は、第2軸収納部1
92におけるカウンタ軸401の後端面を覆う部分に連
接された部分に、ドライブシャフト453aを外部に出
すための開口部が形成されている。
【0032】また、ケース本体190の前端面を閉塞す
るように、オイルポンプ240を収納したオイルポンプ
ケース241及びオイルポンプカバー242が配置され
ている。ケース本体190の前端には、オイルポンプケ
ース241の前方に位置して、コンバータハウジング2
31が取付けられており、コンバータハウジング231
の内側にトルクコンバータ241が配置されている。
【0033】サイドカバー200には、その内側面に、
入力軸50を回転自在に支持すると共に、第1及び第3
のクラッチ60及び80と第2の遊星歯車機構30を支
持するスリーブ部材210が取付けられている。以上の
ような構成を有する自動変速機は、図示しない電子制御
装置と油圧制御装置とによる制御で、運転者により選択
されたレンジに応じた変速段の範囲で車両負荷に基づ
き、前進6速(1ST〜6TH)、後進1速(REV)
の変速を行う。前進6速、後進1速を行う際の動作につ
いては以下のようになる。なお、図3は各クラッチ及び
ブレーキの係合及び解放(○印で係合、無印で解放を表
す)で達成される変速段を図表化して示す。
【0034】第1速(1ST)は、第1のクラッチ60
とワンウェイクラッチ90の締結により達成される。こ
の場合、第1速では、入力軸50から第2の遊星歯車機
構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由
で小径のサンギヤ12に入力され、ワンウェイクラッチ
90の締結によりミッションケース180に係止された
キャリア14に反力を取って、リングギヤ17の最大減
速比の減速回転がカウンタドライブギヤ170に出力さ
れる。なお、エンジンコースト時には、キャリア13に
かかる反力トルクが逆転するので、図3で括弧付きの○
で示すように、第2のブレーキ110を締結させる。
【0035】また、第2速(2ND)は、第1のクラッ
チ60と第1のブレーキ100の締結により達成され
る。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30
を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由で小径
のサンギヤ12に入力され、第1のブレーキ100の締
結によりミッションケース180に固定された大径のサ
ンギヤ11に反力を取って、リングギヤ17の減速回転
がカウンタドライブギヤ170に出力される。このとき
の減速比は、第1速(1ST)より小さくなる。
【0036】また、第3速(3RD)は、第1のクラッ
チ60と第3のクラッチ80との同時締結により達成さ
れる。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構3
0を経て減速された回転が第3のクラッチ80と第1の
クラッチ60経由で同時に大径のサンギヤ11と小径の
サンギヤ12に入力され、第1の遊星歯車機構10が直
結状態となるため、両サンギヤ11,12への入力回転
と同じリングギヤ17の回転が、入力軸50の回転に対
しては減速された回転として、カウンタドライブギヤ1
70に出力される。
【0037】また、第4速(4TH)は、第1のクラッ
チ60と第2のクラッチ70との同時締結により達成さ
れる。この場合、一方で入力軸50から第2の遊星歯車
機構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経
由で小径のサンギヤ12に入力され、他方で入力軸50
から第2のクラッチ70経由で入力された非減速回転が
キャリア14に入力され、2つの入力回転の中間の回転
が、入力軸50の回転に対しては僅かに減速されたリン
グギヤ17の回転としてカウンタドライブギヤ170に
出力される。
【0038】また、第5速(5TH)は、第2のクラッ
チ70と第3のクラッチ80との同時締結により達成さ
れる。この場合、一方で入力軸50から第2の遊星歯車
機構30を経て減速された回転が第3のクラッチ80経
由で大径のサンギヤ11に入力され、他方で入力軸50
から第2のクラッチ70経由で入力された非減速回転が
キャリア14に入力され、リングギヤ17の入力軸50
の回転より僅かに増速された回転がカウンタドライブギ
ヤ170に出力される。
【0039】また、第6速(6TH)は、第2のクラッ
チ70と第1のブレーキ100の締結により達成され
る。この場合、入力軸50から第2のクラッチ70経由
で非減速回転がキャリア14にのみ入力され、第1のブ
レーキ100の締結によりミッションケース180に固
定されたサンギヤ11に反力を取るリングギヤ17の更
に増速された回転がカウンタドライブギヤ170に出力
される。
【0040】また、後進(REV)は、第3のクラッチ
80と第2のブレーキ110の締結により達成される。
この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経
て減速された回転が第3のクラッチ80経由でサンギヤ
11に入力され、第2のブレーキ110の締結によりミ
ッションケース180に固定されたキャリア14に反力
を取るリングギヤ17の逆転がカウンタドライブギヤ1
70に出力される。
【0041】次に、図4は、第1の遊星歯車機構10、
第2のクラッチ70及びこれらの間に位置しているカウ
ンタドライブギヤ170の詳細な構造を示す図である。
ミッションケース180のケース本体190には、オイ
ルポンプカバー242の後方側に所定間隔を保って中間
隔壁195が設けられている。この中間隔壁195は、
ケース本体190の内周面に一体とされた略ドーナツ形
状をなす円盤部196と、この円盤部196の内周縁に
入力軸50と所定間隔を保って同軸的に後方に突出して
配設された支持円筒部197とから構成されている。
【0042】中間隔壁195の円盤部196、ケース本
体190の内周面及びオイルポンプカバー242で囲ま
れる空間部には、第2のクラッチ70が配置されてお
り、中間隔壁195の支持円筒部197の外周面に、ラ
ジアルベアリング175を介してカウンタドライブギヤ
170が回転自在に配設されている。カウンタドライブ
ギヤ170に対して前方側(図の右方)に第2のクラッ
チ70が配設され、カウンタドライブギヤ170の後方
側(図の左方)に第1の遊星歯車機構10が配設され、
この第1の遊星歯車機構10とケース本体190の内周
面との間に第2のブレーキ110及びワンウェイクラッ
チ90が配設されている。
【0043】第2のクラッチ70は、クラッチドラム7
1と、このクラッチドラム71の内周側に配設され且つ
後端面が中間隔壁195に沿って内方に延長して支持円
筒部197の内側で第1の遊星歯車機構10のキャリア
14にスプライン結合されたクラッチハブ72と、これ
らクラッチドラム71及びクラッチハブ72間に交互に
配設された、クラッチドラム71にスプライン結合され
た摩擦板73及びハブ72にスプライン結合された摩擦
板74とで構成され、摩擦板73及び74の締結状態及
び解放状態が油圧サーボ機構で制御される。
【0044】カウンタドライブギヤ170は、その軸方
向端部が第1の遊星歯車機構10のリングギヤ17に連
結されてリングギヤ17と一体に回転駆動される。カウ
ンタドライブギヤ170を回転自在に支持する前述した
ラジアルベアリング175は、2つの単列アンギュラ玉
軸受175a及び175bを並列に配列した背面組み合
わせ式の軸受であり、アンギュラ玉軸受175aのイン
ナーレースの前端が中間隔壁195の円盤部196及び
支持円筒部197の隅部に当接され、アンギュラ玉軸受
175bのインナーレースの後端が支持円筒部197の
内周面に螺合した軸受用ナット176によって支持され
ている。
【0045】軸受用ナット176は、支持円筒部197
の内周面に螺合する円筒部176aと、この円筒部17
6aの後端から支持円筒部197の後端面に沿って延長
しさらに外方に延長するフランジ部176bとで構成さ
れ、フランジ部176aが軸受用座金176cを介して
アンギュラ玉軸受175aに当接した状態で、円筒部1
76aの前端面が支持円筒部197の中心部より前端側
となるようにその長さが選定されている。この軸受用ナ
ット176の材料は、後述するフランジ部176bの面
176dが熱処理によって所定の硬度に成形可能となる
ように、炭素鋼に、Cr,Si,Mnなどの元素を添加
したクロム鋼である。
【0046】そして、クラッチハブ72の円筒部72a
の内周面に、入力軸50の外周面にブッシュ52を介し
て回転自在に支持された前述した第1の遊星歯車機構1
0のキャリア14がスプライン結合されており、このキ
ャリア14と軸受用ナット176のフランジ部176b
との間に第1のスラストニードル軸受178が介挿され
ているとともに、小径のサンギヤ12とキャリア14と
の間に、第2のスラストニードル軸受179が介挿され
ている。
【0047】第2のスラストニードル軸受179は、図
5に示すように、複数のニードル179aを回転自在に
支持する保持器179bと、第1の遊星歯車機構10の
小径のサンギヤ12の側面に当接しながらニードル17
9aの転動面に当接する円環形状の第1回転レース17
9cと、第1の遊星歯車機構10のキャリア14に当接
しながら第1回転レース179cに対向し、ニードル1
79aの転動面に当接する円環形状の第2回転レース1
79dとで構成されている。
【0048】また、第1のスラストニードル軸受178
は、複数のニードル178aを回転自在に支持する保持
器178bと、第1の遊星歯車機構10のキャリア14
に当接しながらニードル178aの転動面に当接する円
環形状の回転レース178cと、ニードル179aの転
動面が当接している前述した軸受用ナット176のフラ
ンジ部176bのキャリア14側を向く面176dとで
構成されている。
【0049】ニードル178aの転動面が当接する前記
軸受用ナット176の面176dは、切削加工により平
滑面に形成されているとともに、熱処理によってニード
ル178aと同等の硬度に設定されている。そして、図
5に示すように、軸受用ナット176の円筒部176a
の外周に形成した雄ねじ部176eが、中間隔壁195
の支持円筒部197の内周に形成した雌ねじ部197a
に螺合することで、軸受用ナット176のフランジ部1
76bがラジアルベアリング175を構成しているする
アンギュラ玉軸受175bのインナーレースの後端に当
接して軸方向の移動を拘束している。
【0050】ところで、上記構成の自動変速機は、前述
したように、第1の遊星歯車機構10の大径のサンギヤ
11、小径のサンギヤ12ロングピニオン15、ショー
トピニオン16及びリングギヤ17の全てが、はすば歯
車で構成されており、第2の遊星歯車機構30のサンギ
ヤ31及びリングギヤ32がはすば歯車で構成されてい
るので、変速時には各歯車からスラスト力が発生する。
【0051】そして、第1〜6速の駆動時には、第1の
遊星歯車機構10の小径のサンギヤ12からスラスト力
F2(図4参照)が発生し、キャリア14を介して図示
の右方(第2のクラッチ70、トルクコンバータ230
及びオイルポンプ240側)に向けて押しつけ力が作用
していく。ところが、本実施形態は、スラスト力F2が
発生する第1の遊星歯車機構10を含む第1の変速機構
が、中間隔壁195よりトルクコンバータ230及びオ
イルポンプ240から離れた側に集中して配置されてお
り、キャリア14の右方に隣接してキャリア14を回転
自在に支持している第1のスラストニードル軸受178
が、中間隔壁195の支持円筒部197により軸方向の
移動が拘束されて支持されている。このため、小径のサ
ンギヤ12からスラスト力F2が発生しても、支持円筒
部197がそのスラスト力F2を受けるので、第2のク
ラッチ70やトルクコンバータ230側の回転伝達部品
に対して、スラスト力に抗するための設計を施さなくて
すみ、部品コストの低減化を図ることができる。
【0052】また、第1のスラストニードル軸受178
は、カウンタドライブギヤ170を回転自在に支持する
ラジアルベアリング175の軸方向を支持している軸受
用ナット176を構成部材としており、この軸受用ナッ
ト176が、ラジアルベアリング175の支持機構と、
第1のスラストニードル軸受178のレース機能として
2つの機能を兼ね備えているので、部品数の減少化と、
部品コストの低減化を図ることができる。
【0053】また、軸受用ナット176のフランジ部1
76bは、通常使用されるレースと比較して肉厚が充分
に厚いので、予想されるスラスト力F2に充分に耐え得
ることができる。また、ニードル179aの転動面が当
接する前記軸受用ナット176の面176dは、ニード
ル178aと同等の硬度に設定されているので容易に劣
化せず、長期に渡ってスラスト荷重方向を支持すること
ができるので、耐久性が向上した第1のスラストニード
ル軸受178とすることができる。
【0054】さらに、第1のスラストニードル軸受17
8の構成部材として軸受用ナット176のフランジ部1
76bを使用したことで、専用のレース部品を配置する
必要がなく、その部品の寸法だけ自動変速機の軸方向寸
法を短縮することができる。なお、上記実施形態におい
ては、自動変速機を前進6速を実現するギヤトレインを
構成しているが、これに限定されるものではなく、前進
5速以下又は7速以上の自動変速機にも本発明を適用す
ることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、この請求項1に係
る発明によると、隔壁からトルクコンバータに対して離
れた位置に特定の変速要素からスラスト力が発生する第
1の変速機構を配置しており、変速の際に第1の変速機
構からスラスト力が発生しても、そのスラスト力を隔壁
に一体に設けたスラスト力受け部材が受けるので、第2
の変速機構やトルクコンバータ側の回転伝達部品に対し
て、スラスト力に抗するための設計を施さなくてすみ、
部品コストの低減化を図ることができる。
【0056】また、請求項2に係る発明によると、隔壁
からトルクコンバータに対して離れた位置に特定の変速
要素からスラスト力が発生する第1の遊星歯車機構を配
置しており、変速の際に第1の変速機構からスラスト力
が発生しても、そのスラスト力を隔壁に一体に設けたス
ラスト力受け部材が受けるので、第2の変速機構やトル
クコンバータ側の回転伝達部品に対して、スラスト力に
抗するための設計を施さなくてすみ、請求項1と同様
に、部品コストの低減化を図ることができる。
【0057】また、請求項3に係る発明によると、隔壁
からトルクコンバータに対して離れた位置に特定の変速
要素からスラスト力が発生するラビニヨタイプの第1の
遊星歯車機構を配置しており、変速の際に第1の遊星歯
車機構の第2のサンギヤからスラスト力が発生しても、
そのスラスト力を隔壁に一体に設けたスラスト力受け部
材が受けるので、第2の変速機構やトルクコンバータ側
の回転伝達部品に対して、スラスト力に抗するための設
計を施さなくてすみ、請求項1と同様に、部品コストの
低減化を図ることができる。
【0058】また、請求項4記載の発明によると、出力
ギヤを支持しているベアリングの軸方向移動を拘束する
ための軸受用ナットが、スラスト力受け部材として機能
しているので、自動変速機の部品数の減少化と、部品コ
ストの低減化を図ることができる。また、請求項5に係
る発明によると、軸受用ナットのフランジ部が、スラス
ト力を発生する変速要素と軸受用ナットとの間に介挿し
たスラストベアリングの構成部材としても機能している
ので、さらに部品数の減少化と、部品コストの低減化が
図れる。また、軸受用ナット側にスラストベアリング用
のレース部品を配置する必要がなくなり、その部品の寸
法だけ自動変速機の軸方向寸法を短縮することができ
る。
【0059】また、請求項6に係る発明によると、スラ
ストベアリングの転動体に当接するフランジ部の面が容
易に劣化せず、長期に渡ってスラスト荷重方向を支持す
ることができ、耐久性が向上したスラストベアリングと
することができる。また、請求項7に係る発明による
と、ベアリング直径が大きなスラストベアリングになる
と転動体の数が増大し、各転動体の直径を小さくするこ
とが可能となる。各転動体の直径が小さくなると、その
寸法分だけ自動変速機の軸方向寸法を短縮できる。さら
に、請求項8に係る発明によると、第1の遊星歯車機構
においてサンギヤで発生したスラスト力がキャリアに作
用しても、キャリアの軸方向移動を確実に受けると同時
に、キャリアにスラスト力に抗するための設計を施さな
くてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動変速機の構成を示す断
面図である。
【図2】上記自動変速機を示すスケルトン図である。
【図3】上記自動変速機の作動を示す図である。
【図4】本発明の要部を示す拡大断面図である。
【図5】本発明のスラスト力受け部材及びスラストベア
リングを示す拡大断面図である。
【図6】従来例の自動変速機を示す断面図である。
【符号の説明】
10 第1の遊星歯車機構 11 大径のサンギヤ(第1のサンギヤ) 12 小径のサンギヤ(第2のサンギヤ) 13,14 キャリア 15 ロングピニオン 16 ショートピニオン 17 リングギヤ 30 第2の遊星歯車機構 31 サンギヤ 32 リングギヤ 33 キャリア 50 入力軸 60 第1のクラッチ 70 第2のクラッチ(第2の変速機構) 80 第3のクラッチ 90 ワンウェイクラッチ 170 カウンタドライブギヤ 175 ラジアルベアリング(ベアリング) 176 軸受用ナット 176a 円筒部 176b フランジ部 176e 雄ねじ部 176d フランジ部の端面(フランジ部の面) 178 第1のスラストニードル軸受(スラストベアリ
ング) 178a ニードル(転動体) 178b 保持器 178c 回転レース 180 ミッションケース(変速機ケース) 195 中間隔壁(隔壁) 196 円盤部 197 支持円筒部 197a 雌ねじ部 230 トルクコンバータ 240 オイルポンプ F2 スラスト力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 3/62 F16H 3/62 A Z 47/06 47/06 K Fターム(参考) 3J028 EA07 EA09 EA25 EA28 EB13 EB33 EB35 EB37 EB54 EB62 FA06 FA32 FA34 FA35 FB06 FC13 FC17 FC24 FC63 FD22 GA01 3J063 AA01 AB02 AB12 AB43 AB52 AB53 AB62 AC04 AC11 BA03 BA04 BB11 BB41 BB46 BB48 CA01 CB03 CB04 CB05 CB06 CD02 CD42 CD53 XA03 3J101 AA14 AA32 AA42 AA53 AA62 AA73 BA54 BA55 BA56 BA70 DA01 EA03 FA44 GA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクコンバータから動力が伝達され、
    複数の変速要素を内蔵して所定の変速段に変速する変速
    機構を変速機ケース内に配置し、前記変速機構を、はす
    ば歯車を有して少なくとも1つの遊星歯車機構を備えた
    第1の変速機構と、第2の変速機構とで構成した自動変
    速機において、 前記トルクコンバータから離れた前記変速機ケースの内
    部に隔壁を一体に設け、この隔壁と前記トルクコンバー
    タとの間に前記第2の変速機構を配置し、前記隔壁から
    前記トルクコンバータに対して離れた位置に前記第1の
    変速機構を配置し、前記第1の変速機構の遊星歯車機構
    で発生するスラスト力を、前記隔壁に一体に設けたスラ
    スト力受け部材で受けるようにしたことを特徴とする自
    動変速機。
  2. 【請求項2】 前記第1の変速機構は、入力軸の減速回
    転と非減速回転を入力として複数の変速回転を出力する
    第1の遊星歯車機構と、前記入力軸の回転を減速させて
    前記第1の遊星歯車機構に出力する第2の遊星歯車機構
    とを該入力軸に沿って配置しており、前記隔壁の近くに
    配置した前記第1の遊星歯車機構で発生するスラスト力
    を、前記隔壁に設けた前記スラスト力受け部材で受ける
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動変速
    機。
  3. 【請求項3】 前記第1の遊星歯車機構は、キャリに支
    持されて互いに噛合するロングピニオン及びショートピ
    ニオンと、ロングピニオンに噛合する第1のサンギヤ
    と、ショートピニオンに噛合する第2のサンギヤと、ロ
    ングピニオンに噛合するリングギヤとの変速要素からな
    るラビニヨタイプの遊星歯車機構であり、前記第2の遊
    星歯車機構は単純遊星歯車機構であり、前記隔壁に設け
    た前記スラスト力受け部材は、変速の際に前記第1の遊
    星歯車機構の前記第2のサンギヤから発生するスラスト
    力を受けることを特徴とした請求項2記載の自動変速
    機。
  4. 【請求項4】 前記隔壁は、前記変速機ケースの内周面
    から径方向内方に延在する円盤部と、この円盤部の最内
    径端部から入力軸と同心に、且つ、スラスト力を発生す
    る前記変速要素の近くまで延在する支持円筒部とからな
    り、前記支持円筒部の外周にベアリングを介して出力ギ
    ヤを配置し、前記支持円筒部の内周面に螺合する円筒部
    と、この円筒部の端部から外方に延在するフランジ部と
    を備えた軸受用ナットで、前記ベアリングの軸方向移動
    を拘束するとともに、当該軸受用ナットの前記フランジ
    部の端面を、スラスト力を発生する前記変速要素に対向
    させ、前記軸受用ナットを前記スラスト力受け部材とし
    て機能させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の自動変速機。
  5. 【請求項5】 スラスト力を発生する前記変速要素と、
    前記軸受用ナットとの間にスラストベアリングを介挿
    し、前記変速要素に対向している前記軸受用ナットの前
    記フランジ部の面を、前記スラストベアリングの転動体
    の転動面に当接するレース面としたことを特徴とする請
    求項4記載の自動変速機。
  6. 【請求項6】 前記スラストベアリングの転動体と、こ
    の転動体に当接する前記フランジ部の面との硬さを、同
    一硬さに設定したことを特徴とする請求項5記載の自動
    変速機。
  7. 【請求項7】 前記スラストベアリングを、前記軸受用
    ナットの円筒部から離れたフランジ部の外周側に配置
    し、該スラストベアリングのベアリング直径を大きく設
    定したことを特徴とする請求項5又は6記載の自動変速
    機。
  8. 【請求項8】 前記スラストベアリングは、前記第1の
    遊星歯車機構のキャリアと、前記軸受用ナットとの間に
    介挿されており、前記第2のサンギヤで発生したスラス
    ト力が、前記キャリアを介してスラストベアリング及び
    前記軸受用ナットに向けて作用することを特徴とする請
    求項3乃至7の何れかに記載の自動変速機。
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