JP2003106350A - 車両用パーキングブレーキ - Google Patents

車両用パーキングブレーキ

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JP2003106350A
JP2003106350A JP2001301531A JP2001301531A JP2003106350A JP 2003106350 A JP2003106350 A JP 2003106350A JP 2001301531 A JP2001301531 A JP 2001301531A JP 2001301531 A JP2001301531 A JP 2001301531A JP 2003106350 A JP2003106350 A JP 2003106350A
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brake
vehicle
parking brake
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Hisashi Kobayashi
寿 小林
Naochika Mitsuoka
直躬 三岡
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Hosei Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Hosei Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水や泥等がブレーキの内部に浸入し難い車両
用パーキングブレーキを提供する。 【解決手段】 車輪の回転周方向へ延び出すダストカバ
ー部10aと、そのダストカバー部10aの内側におい
て車輪の回転軸心を中心とする円環状に曲げ形成され且
つ回転ドラム側に突き出したフランジ部10bと、その
フランジ部10bの内側において平板状を成すプレート
部10cとを一体に有して、そのプレート部10cが車
輪の回転軸心に対して略垂直となる姿勢で車体に一体的
に固設されるバッキングプレートを備えた車両用パーキ
ングブレーキにおいて、前記フランジ部10bの回転ド
ラム側の先端部の周径が、基端部側の周径よりも大きく
構成されている為、ブレーキ内部に浸入しようとする水
や泥等がフランジ部10bによって矢印Wに示すように
返され、水や泥等がブレーキの内部に浸入し難い車両用
パーキングブレーキを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用パーキング
ブレーキにおけるバッキングプレートおよびダストカバ
ーの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】(a)車輪の回転軸心に対して略垂直と
なる姿勢で車体に一体的に固設されるバッキングプレー
トと、(b)そのバッキングプレートに一体的に取り付
けられ外周部へ延び出すダストカバーと、(c)それぞ
れ略円弧形状を成していて上記バッキングプレートに拡
開可能に配設される一対のブレーキシューと、(d)そ
の一対のブレーキシューに跨がって配設されるととも
に、ブレーキレバーが一方向へ回動させられることによ
り機械的にその一対のブレーキシューを離間させる浮動
式の拡開機構と、(e)上記一対のブレーキシューの他
端部間に跨がって配設されるストラットと、(f)上記
拡開機構の近傍において車体側部材に一体的に固設さ
れ、その拡開機構によって回転ドラムに押圧された一対
のブレーキシューの何れか一方がその回転ドラムの回転
に伴って当接させられるアンカーブロックと、を有する
デュオサーボ式の車両用パーキングブレーキが知られて
いる。例えば、実開平7−38763号公報に掲載され
たデュオサーボ式ドラムブレーキがそれである。
【0003】かかる従来の車両用パーキングブレーキの
部分断面図を図3に示す。この図3は、本発明が好適に
用いられる車両用ドラムインディスクブレーキの一例
を、その概略正面図である図1におけるIII−III断面に
相当する面で切断して示す断面図である。この図3に示
すように、従来の車両用パーキングブレーキでは、バッ
キングプレート10とダストカバー58とが別体とされ
ているのが一般的であり、図示しない車輪の回転軸中心
に対して略垂直となる姿勢で車体に一体的に固設された
バッキングプレート10に、ダストカバー58が外周側
へ延び出す形で一体的に取り付けられて構成されてい
る。このような車両用パーキングブレーキでは、水や泥
等がブレーキの内部に浸入するのを防止する為に、バッ
キングプレート10の外周部が図3に示すように円環状
に曲げ形成されたフランジ部が設けられていることが多
く、その先端部がディスクロータ60に形成された環状
溝内に収容された状態で用いられる。
【0004】また、図4は、他の従来の車両用パーキン
グブレーキを、図1におけるIII−III断面に相当する面
で切断して示す断面図である。この図4に示すように、
車輪の回転周方向へ延び出すダストカバー部10aと、
車輪の回転軸心を中心とする円環状に曲げ形成されたフ
ランジ部10bと、平板状のプレート部10cとを一体
に有して、そのプレート部10cが車輪の回転軸心に対
して略垂直となる姿勢で車体に一体的に固設されるバッ
キングプレート10を備えた車両用パーキングブレーキ
も開発されており、図3に示した車両用パーキングブレ
ーキと同様にフランジ部10bの先端部がディスクロー
タ60に形成された環状溝内に収容された状態で用いら
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の図3お
よび図4に示すような構造の車両用パーキングブレーキ
では、円環状のフランジ部が筒状である為、例えば雨天
時の悪路走行等に際して水や泥等が各図の矢印Wに示す
経路でブレーキの内部に浸入する可能性があった。本発
明は、かかる課題を解決すること、すなわち、水や泥等
がブレーキの内部に一層浸入し難い車両用パーキングブ
レーキを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の要旨とするところは、車輪の回転周方向へ
延び出すダストカバー部と、そのダストカバー部の内側
において車輪の回転軸心を中心とする円環状に曲げ形成
され且つ回転ドラム側に突き出したフランジ部と、その
フランジ部の内側において平板状を成すプレート部とを
一体に有して、そのプレート部が車輪の回転軸心に対し
て略垂直となる姿勢で車体に一体的に固設されるバッキ
ングプレートを備えた車両用パーキングブレーキであっ
て、前記フランジ部の回転ドラム側の先端部の周径が、
基端部の周径よりも大きいことを特徴とするものであ
る。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、バッキングプレート
の一部が円環状に曲げ形成されたフランジ部の回転ドラ
ム側の先端部の周径が、基端部の周径よりも大きく構成
されている為、ブレーキ内部に浸入しようとする水や泥
等がフランジ部によって返され、水や泥等がブレーキの
内部に浸入し難い車両用パーキングブレーキを提供する
ことができる。
【0008】
【発明の他の態様】また、前記車両用パーキングブレー
キは、好適には、(a)それぞれ略円弧形状を成して前
記バッキングプレートに拡開可能に配設される一対のブ
レーキシューと、(b)その一対のブレーキシューの一
端部間に配設されるとともに、ブレーキレバーが一方向
へ回動させられることにより機械的にその一対のブレー
キシューを離間させる浮動式の拡開機構と、(c)前記
一対のブレーキシューの他端部間に配設されたストラッ
トと、(d)前記拡開機構の近傍において車体側部材に
一体的に固設され、その拡開機構によって回転ドラムに
押圧された一対のブレーキシューの何れか一方がその回
転ドラムの回転に伴って当接させられるアンカーブロッ
クとを備えて、デュオサーボ式ブレーキとして制動力を
発生するものである。このようにすれば、デュオサーボ
式に制動力を発生する車両用パーキングブレーキにおい
て、ブレーキ内部に浸入しようとする水や泥等がフラン
ジ部によって返され、水や泥等がブレーキの内部に浸入
し難いデュオサーボ式の車両用パーキングブレーキを提
供することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0010】図1および図2は、ディスクブレーキの内
部にパーキングブレーキ用のドラムブレーキを組み込ん
だドラムインディスクブレーキの一例であって、右後輪
用のものであり、図1は正面図で右側が車両の前方側で
ある。また、図2は図1におけるII−II断面に相当する
図である。これ等の図において、バッキングプレート1
0は、車輪の回転周方向へ延び出すダストカバー部10
aと、そのダストカバー部10aの内側において車輪の
回転軸心を中心とする円環状に曲げ形成され且つ回転ド
ラム側に突き出したフランジ部10bと、そのフランジ
部10bの内側において平板状を成すプレート部10c
とを一体に有している。このバッキングプレート10
は、そのプレート部10cが車輪の回転軸心に対して略
垂直となる姿勢で車体の一部に非回転状態で一体的に固
設される。このバッキングプレート10には、それぞれ
略円弧形状を成している一対の第1ブレーキシュー12
および第2ブレーキシュー14が左右の外周縁に略沿っ
て上下に配設され、それぞれシューホールドダウン装置
16、18により拡開可能に保持されている。これ等の
ブレーキシュー12、14の一方の端部間、具体的には
上側の端部間にはトグル式の拡開機構20、およびリタ
ーンスプリングとして引張コイルスプリング22がそれ
ぞれ略水平に配設されている一方、他方の端部間にはス
トラット24および引張コイルスプリング26が略水平
に配設されている。ストラット24はシュー間隙調整機
構を備えており、ねじにより軸方向へ伸縮させられるよ
うになっている。
【0011】拡開機構20はバッキングプレート10に
対して移動可能な浮動式で、一端部において連結ピン3
0により相対回動可能に連結された第1レバー部材32
および第2レバー部材34を備えており、連結ピン30
がバッキングプレート10のプレート部10cと略平行
となる姿勢で配設されている。第1レバー部材32は2
枚の金属板にて構成されており、連結ピン30に連結さ
れる一端部側は互いに密着するように一体的に重ね合わ
されているとともに、第1ブレーキシュー12と係合さ
せられる係合部(凹部)36が設けられている一方、他
端部は互いに所定寸法だけ離間させられてケーブル掛止
部38が設けられ、パーキングブレーキケーブル40の
先端に固設された掛止部材42が掛止されている。第2
レバー部材34は、1枚の金属板を略U字形状に曲げ加
工されたものであり、その内側に第1レバー部材32が
配設されているとともに、連結ピン30と反対の他端部
は互いに密着するように内側へ曲げられて一体的に重ね
合わされ、第2ブレーキシュー14と係合させられる係
合部(凹部)48が設けられている。また、第1レバー
部材32には、所定形状に曲成された板ばね50が装着
され、パーキングブレーキケーブル40を第1レバー部
材32のケーブル掛止部38へ案内するとともに、一旦
ケーブル掛止部38に挿入された掛止部材42が離脱し
ないようにしている。上記第1レバー部材32はブレー
キレバーに相当する。
【0012】上記拡開機構20は、アンカーブロック5
4をバッキングプレート10と共に図示しない車両の車
体側部材(例えばアクスルハウジングやサスペンション
装置など)に一体的に固設する複数(この例では2本)
のボルト52の頭部52h上に当接して支持されるよう
になっており、アンカーブロック54およびバッキング
プレート10には、パーキングブレーキケーブル40を
挿通させるための挿通穴56、57が設けられている。
前記ケーブル掛止部38は、バッキングプレート10の
プレート部10cに対して略垂直な方向において挿通穴
56、57と略一致する部分に位置させられており、パ
ーキングブレーキケーブル40を車体側(図2の上側)
から挿通穴56、57内に挿入することにより、先端の
掛止部材42は板ばね50に案内されつつ移動させられ
てケーブル掛止部38に掛止される。上記アンカーブロ
ック54は断面が略L字形状を成し、挿通穴56が設け
られた固設部54aにはボルト52が一体的に圧入固定
されているとともに、そのボルト52にナットが螺合さ
れることにより前記車体側部材に一体的に固設されるよ
うになっており、その固設部54aの上端から略直角に
立ち上がりバッキングプレート10に対して略垂直なア
ンカー部54bは、一対のブレーキシュー12、14の
上端部間に位置させられている。
【0013】そして、上記ケーブル掛止部38に掛止さ
れたパーキングブレーキケーブル40が、車室内の操作
部材(操作レバーなど)の操作に従ってバッキングプレ
ート10のプレート部10cと略直角な作用方向F、す
なわち図2の上方へ引っ張られると、第1レバー部材3
2が連結ピン30の右まわりに回動させられることによ
り第1ブレーキシュー12が外側(図4の右方向)へ押
し出され、車輪と共に回転するディスクロータ60のド
ラム部60bの内周面に押圧される。また、反力で第1
ブレーキシュー12との係合部36を支点として連結ピ
ン30が図2の左方向へ移動させられると、第2レバー
部材34も左方向へ移動させられ、第2ブレーキシュー
14が外側へ押し出されてドラム部60bの内周面に押
圧される。この状態でディスクロータ60が車輪と共に
回転しようとすると、その回転方向に応じて何れか一方
のブレーキシュー12または14が前記アンカーブロッ
ク54のアンカー部54bに当接させられ、それ以上の
回転が阻止されることによりデュオサーボ式に制動力が
発生させられる。ディスクロータ60は、平板状のディ
スク部60aの内側に円筒形状(ハット状)のドラム部
60bを一体に備えているもので、ドラム部60bは回
転ドラムに相当する。また、図1では上記ディスクロー
タ60が省略されて描かれている。更に、一対のブレー
キパッドを油圧によってディスクロータ60のディスク
部60aを挟圧する図示しないキャリパが跨設されてお
り、それにより制動力が発生させられるディスクブレー
キとしても機能する。
【0014】図5は、本発明の第1実施例である車両用
パーキングブレーキを、図1におけるIII−III断面に相
当する面で切断して示す断面図である。この図5に示す
ように、第1実施例の車両用パーキングブレーキでは、
バッキングプレート10の一部が円環状に曲げ形成され
たフランジ部10bが、平板状のプレート部10cに垂
直な直線に対して例えば10°程度の傾斜角度θ1で、
基端部(車体)側から回転ドラム側すなわち先端側に向
けて周径が増すように構成されており、先端部がディス
クロータ60に形成された環状溝内に収容された状態で
用いられる。この傾斜角度θ1は好適にはプレート部1
0cに垂直な直線に対して10〜20°の角度範囲をと
るものであり、フランジ部10bをこのように構成する
ことで、ブレーキ内部に浸入しようとする水や泥等がフ
ランジ部10bによって図5の矢印Wに示すように返さ
れ、水や泥等がブレーキの内部に浸入し難い車両用パー
キングブレーキを提供することができる。ここで、図9
は、第1実施例のバッキングプレート10の形状を説明
する断面図であり、この図9に示すように、バッキング
プレート10には、上述のディスクブレーキのキャリパ
を設ける為に外周の一部が切断され、開口部10dが設
けられている。
【0015】図6は、本発明の第2実施例である車両用
パーキングブレーキを、図1におけるIII−III断面に相
当する面で切断して示す断面図である。本第2実施例で
は、図6に示すように、バッキングプレート10の一部
が円環状に曲げ形成されたフランジ部10bが回転ドラ
ム側先端部に近い箇所で基端部側から先端部側に向けて
周径が増すように例えば傾斜角度θ2で折り曲げられて
構成されており、先端部がディスクロータ60に形成さ
れた環状溝内に収容された状態で用いられる。この傾斜
角度θ2は好適にはプレート部10cに垂直な直線に対
して10〜20°の角度範囲をとるものであり、フラン
ジ部10bをこのように構成することで、ブレーキ内部
に浸入しようとする水や泥等がフランジ部10bによっ
て図6の矢印Wに示すように返され、水や泥等がブレー
キの内部に浸入し難い車両用パーキングブレーキを提供
することができる。尚、本第2実施例においても、バッ
キングプレート10には、ディスクブレーキのキャリパ
を設ける為の開口部10dが設けられているが、敢えて
図示しない。
【0016】図7は、本発明の第3実施例である車両用
パーキングブレーキを、図1におけるIII−III断面に相
当する面で切断して示す断面図である。この図7に示す
ように、第3実施例の車両用パーキングブレーキでは、
バッキングプレート10の一部が円環状に曲げ形成され
たフランジ部10bが、平板状のプレート部10cに垂
直な直線に対して例えば10°程度の傾斜角度θ3で、
基端部側から先端部側に向けて周径が増すように構成さ
れていることに加えて、フランジ部10bの内外周でバ
ックプレート10に高低差が設けられており、バッキン
グプレート10のプレート部10cと略直角で車体側か
ら回転ドラム側に向かう方向U、すなわち図7の矢印に
示す方向を上方とすると、バッキングプレート10にお
いてフランジ10bの外周側に比較して内周側が例えば
10mm程度の高低差h1だけ高くなっている。上記傾
斜角度θ3は好適にはプレート部10cに垂直な直線に
対して10〜20°の角度範囲をとるものであり、フラ
ンジ部10bをこのように構成することで、ブレーキ内
部に浸入しようとする水や泥等がフランジ部10bによ
って図7の矢印Wに示すように返され、水や泥等がブレ
ーキの内部に浸入し難い車両用パーキングブレーキを提
供することができることに加え、バッキングプレート内
外周に高低差h1が設けられることにより、上記方向U
に関してバッキングプレート10の下方すなわち車体側
に干渉物や内部部品を設置する際の自由度が拡大する。
ここで、図10は、第3実施例のバッキングプレート1
0の形状を説明する断面図であり、この図10に示すよ
うに、バッキングプレート10には、上述のディスクブ
レーキのキャリパを設ける為に外周の一部が切断され、
開口部10dが設けられている。
【0017】図8は、本発明の第4実施例である車両用
パーキングブレーキを、図1におけるIII−III断面に相
当する面で切断して示す断面図である。本第4実施例で
は、図8に示すように、バッキングプレート10の一部
が円環状に曲げ形成されたフランジ部10bが回転ドラ
ム側先端部に近い箇所で基端部側から先端部側に向けて
周径が増すように例えば傾斜角度θ4で折り曲げられて
構成されていることに加えて、フランジ部10bの内外
周でバックプレート10に高低差が設けられており、バ
ッキングプレート10のプレート部10cと略直角で車
体側から回転ドラム側に向かう方向U、すなわち図8の
矢印に示す方向を上方とすると、バッキングプレート1
0においてフランジ10bの外周側に比較して内周側が
例えば10mm程度の高低差h2だけ高くなっている。
上記傾斜角度θ4は好適にはプレート部10cに垂直な
直線に対して10〜20°の角度範囲をとるものであ
り、フランジ部10bをこのように構成することで、ブ
レーキ内部に浸入しようとする水や泥等がフランジ部1
0bによって図8の矢印Wに示すように返され、水や泥
等がブレーキの内部に浸入し難い車両用パーキングブレ
ーキを提供することができることに加え、バッキングプ
レート内外周に高低差h2が設けられることにより、上
記方向Uに関してバッキングプレート10の下方すなわ
ち車体側に干渉物や内部部品を設置する際の自由度が拡
大する。尚、本第4実施例においても、バッキングプレ
ート10には、ディスクブレーキのキャリパを設ける為
の開口部10dが設けられているが、敢えて図示しな
い。
【0018】このように、第1実施例〜第4実施例によ
れば、バッキングプレート10の一部が円環状に曲げ形
成されたフランジ部10bの回転ドラム側の先端部の周
径が、基端部側の周径よりも大きく構成されている為、
ブレーキ内部に浸入しようとする水や泥等がフランジ部
10bによって返され、水や泥等がブレーキの内部に浸
入し難い車両用パーキングブレーキを提供することがで
きる。
【0019】また、第1実施例〜第4実施例は、好適に
は、(a)それぞれ略円弧形状を成して前記バッキング
プレート10に拡開可能に配設される一対のブレーキシ
ュー12および14と、(b)その一対のブレーキシュ
ー12および14の一端部間に配設されるとともに、ブ
レーキレバーが一方向へ回動させられることにより機械
的にその一対のブレーキシュー12および14を離間さ
せる浮動式の拡開機構20と、(c)前記一対のブレー
キシュー12および14の他端部間に配設されたストラ
ット24と、(d)前記拡開機構20の近傍において車
体側部材に一体的に固設され、その拡開機構20によっ
てディスクロータ60のドラム部60bに押圧された一
対のブレーキシュー12および14の何れか一方がその
ディスクロータ60のドラム部60bの回転に伴って当
接させられるアンカーブロック54とを備えて、デュオ
サーボ式ブレーキとして制動力を発生するものである。
このようにすれば、デュオサーボ式に制動力を発生する
車両用パーキングブレーキにおいて、ブレーキ内部に浸
入しようとする水や泥等がフランジ部10bによって返
され、水や泥等がブレーキの内部に浸入し難いデュオサ
ーボ式の車両用パーキングブレーキを提供することがで
きる。
【0020】以上、本発明の好適な実施例を図面に基づ
いて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、更に別の態様においても実施される。
【0021】例えば、前記実施例では、本発明はデュオ
サーボ式に制動力を発生する車両用パーキングブレーキ
に適用されていたが、例えば拡開機構と反対側にアンカ
ーブロックが配設され、一対のブレーキシューの一端部
がアンカーブロックによってそれぞれ位置決めされた状
態で、他端部が拡開機構により離間させられることによ
り回転ドラムに押圧されて制動力を発生するリーディン
グ・トレーリング式ブレーキなど、種々の形式のパーキ
ングブレーキに適用され得る。
【0022】また、前記図3では、拡開機構が略水平と
なる姿勢で配設され、左右(車両の前後側)に上下方向
に設けられたブレーキシューを拡開させるように構成さ
れているが、それ等の拡開機構やブレーキシューの配設
姿勢は適宜変更できる。
【0023】また、前記図4では第1レバー部材および
第2レバー部材が一端部において連結ピンまわりに相対
回動可能に連結され、第1レバー部材はその一端部側に
おいて一対のブレーキシューの一方と係合させられ、第
2レバー部材は反対の他端部側において他方のブレーキ
シューと係合させられるようになっていたが、例えば連
結ピンを挟んで第1レバー部材および第2レバー部材が
それぞれ反対方向へ延び出して一対のブレーキシューと
係合させられるようにすることもできる。
【0024】また、パーキングレバーは、例えば運転席
のパーキング操作部材(レバーやペダル)に連結された
パーキングブレーキケーブルやリンク機構などの作用部
材を介して回動させられるように構成されるが、運転者
のスイッチ操作などで電動モータなどの駆動源が作動さ
せられることにより所定の制動位置まで回動して位置決
めされるようにするなど、種々の態様が可能である。
【0025】その他一々例示はしないが、以上の説明は
飽くまでも好適な実施例に関するものであり、本発明は
当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様
で実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が好適に用いられる車両用ディスクブレ
ーキの概略正面図である。
【図2】図1の車両用パーキングブレーキをII−II面で
切断して示す断面図である。
【図3】従来の車両用パーキングブレーキを、図1にお
けるIII−III断面に相当する面で切断して示す断面図で
ある。
【図4】他の従来の車両用パーキングブレーキを、図1
におけるIII−III断面に相当する面で切断して示す断面
図である。
【図5】本発明の第1実施例である車両用パーキングブ
レーキを、図1におけるIII−III断面に相当する面で切
断して示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施例である車両用パーキングブ
レーキを、図1におけるIII−III断面に相当する面で切
断して示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例である車両用パーキングブ
レーキを、図1におけるIII−III断面に相当する面で切
断して示す断面図である。
【図8】本発明の第4実施例である車両用パーキングブ
レーキを、図1におけるIII−III断面に相当する面で切
断して示す断面図である。
【図9】本発明の第1実施例である車両用パーキングブ
レーキに用いられるバッキングプレートの形状を説明す
る断面図である。
【図10】本発明の第3実施例である車両用パーキング
ブレーキに用いられるバッキングプレートの形状を説明
する断面図である。
【符号の説明】
10:バッキングプレート 10a:ダストカバー部 10b:フランジ部 10c:プレート部 12:第1ブレーキシュー 14:第2ブレーキシュー 20:拡開機構 24:ストラット 54:アンカーブロック 60:ディスクロータ 60b:ドラム部(回転ドラム)
フロントページの続き Fターム(参考) 3J058 AA07 AA13 AA17 AA30 AA37 AA90 BA26 BA27 CC66 DE08 EA03 FA07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪の回転周方向へ延び出すダストカバ
    ー部と、該ダストカバー部の内側において車輪の回転軸
    心を中心とする円環状に曲げ形成され且つ回転ドラム側
    に突き出したフランジ部と、該フランジ部の内側におい
    て平板状を成すプレート部とを一体に有して、該プレー
    ト部が車輪の回転軸心に対して略垂直となる姿勢で車体
    に一体的に固設されるバッキングプレートを備えた車両
    用パーキングブレーキであって、 前記フランジ部の回転ドラム側の先端部の周径が、基端
    部の周径よりも大きいことを特徴とする車両用パーキン
    グブレーキ。
  2. 【請求項2】 前記車両用パーキングブレーキは、 それぞれ略円弧形状を成して前記バッキングプレートに
    拡開可能に配設される一対のブレーキシューと、 該一対のブレーキシューの一端部間に配設されるととも
    に、ブレーキレバーが一方向へ回動させられることによ
    り機械的にその一対のブレーキシューを離間させる浮動
    式の拡開機構と、 前記一対のブレーキシューの他端部間に配設されたスト
    ラットと、 前記拡開機構の近傍において車体側部材に一体的に固設
    され、その拡開機構によって回転ドラムに押圧された一
    対のブレーキシューの何れか一方がその回転ドラムの回
    転に伴って当接させられるアンカーブロックとを備え
    て、デュオサーボ式ブレーキとして制動力を発生するも
    のである請求項1の車両用パーキングブレーキ。
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JPS633530A (ja) * 1986-06-23 1988-01-08 Toshiba Corp 無線通信装置
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