JP2003105988A - 集合住宅の床下構造 - Google Patents

集合住宅の床下構造

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JP2003105988A
JP2003105988A JP2001304298A JP2001304298A JP2003105988A JP 2003105988 A JP2003105988 A JP 2003105988A JP 2001304298 A JP2001304298 A JP 2001304298A JP 2001304298 A JP2001304298 A JP 2001304298A JP 2003105988 A JP2003105988 A JP 2003105988A
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JP2001304298A
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English (en)
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Tomoharu Ono
智春 大野
Rie Ono
理恵 大野
Norihide Ozawa
典英 小澤
Atsushi Kai
厚 甲斐
Masahiro Kawano
正博 川野
Yuko Shudo
優子 首藤
Eiji Matsumoto
英二 松本
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Satobenec Co Ltd
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Satobenec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要な場所に必要な大きさの多目的空間を形
成し、しかも、その多目的空間を収納スペースとして使
用した場合の使い勝手を向上させること。 【解決手段】 本発明では、床スラブにより複数の階層
に区画して形成した集合住宅において、各床スラブの一
部を下方へ膨出させて、各床スラブに凹状の多目的空間
形成部を形成し、同多目的空間形成部に複数の収納ケー
スを配設するとともに、同収納ケースを移動自在に形成
することとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集合住宅の床下構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、集合住宅の床下構造の一形態とし
て、各階層を区画する床スラブ上に、複数の逆梁を上向
きに突設して、同逆梁上に床材を横架して床面を形成す
ることにより、床材と床スラブとの間に床下多目的空間
を形成したものがある。
【0003】ところが、上記した床下構造は、以下のよ
うな不具合を有している。
【0004】床スラブ上に逆梁を設ける逆梁工法は、
不必要に大きな床下収納空間を形成して、無駄な床下収
納空間も保有することになるため、比較的にコスト高に
なる。
【0005】逆梁工法では、各階の高さが500mm〜
600mm程度高くなるため、日影規制や高度斜線規制に
より、階数・床面積を確保することが困難である。
【0006】逆梁を設けて床下収納空間を形成するた
め、各階の高さが高くなり、階数に制限が生じることか
ら、集合住宅の戸数が制限されることになる。
【0007】床下収納空間が大きいため、消防法の適
用を受けて火災感知器の設置を義務付けられる等の煩わ
しさが生じる場合がある。
【0008】そのため、床スラブにより複数の階層に区
画して形成した集合住宅において、各床スラブの一部を
下方へ膨出させて、各床スラブに凹状の多目的空間形成
部を形成した集合住宅の床下構造が考えられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の多目
的空間形成部にあっては、内部に収容する物が多目的空
間形成部に煩雑に収容されてしまい、収容された物を後
で取り出すのが困難となるおそれがあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、床
スラブにより複数の階層に区画して形成した集合住宅に
おいて、各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床ス
ラブに凹状の多目的空間形成部を形成し、しかも、同多
目的空間形成部に複数の収納ケースを配設することとし
た。
【0011】また、本発明では、前記収納ケースを移動
自在に形成し、または、前記収納ケースを多目的空間形
成部に配設したレールに沿って移動自在とし、さらに
は、前記複数の収納ケースを配設した多目的空間形成部
に少なくとも収納ケース1個分の収納ケースを配設して
いない空スペースを形成した。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0013】すなわち、本発明に係る集合住宅の床下構
造は、床スラブにより複数の階層に区画して形成した集
合住宅において、各床スラブの一部を下方へ膨出させ
て、各床スラブに凹状の多目的空間形成部を形成してい
る。
【0014】このようにして、各床スラブに多目的空間
形成部を形成することにより、必要な場所に必要な大き
さの多目的空間を、コスト負担を掛けることなく形成す
ることができる。
【0015】そして、多目的空間形成部は、収納空間や
配管スペースやメンテナンス空間等の多目的空間として
有効利用することができる。
【0016】しかも、各階の高さに変更が生じないた
め、日影規制や高度斜線規制を受ける心配がなく、階数
・床面積を有効に確保することができる。
【0017】さらには、各階の高さに変更が生じず、階
数に制限が生じないことから、集合住宅の戸数が制限さ
れることはない。
【0018】また、多目的空間形成部は、必要以上に大
きく形成しないため、消防法の適用を受けることはな
く、火災感知器の設置を義務付けられる等の煩わしさを
生じることがない。
【0019】ここで、多目的空間形成部の直下方に位置
する階下の部屋以外の部屋に、居室を配置することがで
きる。
【0020】このようにして、居室の天井高さを大きく
確保して、入居者に圧迫感を与えることなく、居住空間
をゆったりと大きく形成することができる。その結果、
居住性を良好に確保することができる。
【0021】また、多目的空間形成部の直下方に位置す
る階下の部屋に、キッチン、浴室、洗面所、及び、便所
等の水廻り機能室を配置することができる。
【0022】このようにして、キッチン、浴室、及び、
洗面所等の水廻り機能室は、天井部が高すぎると、清掃
がし難い上に、熱効率が悪くなるという不具合がある
が、かかる水廻り機能室は、下方に膨出する多目的空間
形成部の直下方に位置する階下の部屋に配置しているこ
とより、同多目的空間形成部が下方に膨出している分だ
け、水廻り機能室の天井部の高さを低くすることができ
て、同水廻り機能室の清掃をし易くすることができると
共に、同水廻り機能室の熱効率を高くすることができ
る。
【0023】また、各階層の床スラブに形成した多目的
空間形成部は、左右方向に千鳥状となるように階別に交
互に配置することができる。
【0024】このようにして、集合住宅全体の荷重バラ
ンスを良好に保つことができて、集合住宅の強度も良好
に確保することができる。
【0025】また、多目的空間形成部は、居室の直下方
に配置することができる。
【0026】このようにして、居室の直下方に配置した
多目的空間形成部に、物品を収納することができると共
に、必要に応じて物品の出し入れを楽に行うことができ
る。
【0027】また、多目的空間形成部は、少なくとも一
つの端面を梁部に直接接続することができる。
【0028】このようにして、多目的空間形成部を梁部
に対して少なくとも一辺固定構造となすことができて、
床スラブの剛性を良好に確保することができる。
【0029】また、多目的空間形成部内に複数の段差を
有する凹部を形成することができる。
【0030】このようにして、多目的空間形成部内に形
成した複数の段差を有する凹部内に、適宜高さの異なる
収容物を収容することができて、収容効率を良好に確保
することができる。
【0031】しかも、かかる多目的空間形成部の直下方
に形成される天井裏の未利用空間を、最大限に有効利用
することができる。
【0032】例えば、天井が低くても良い浴室や洗面所
や便所と、天井をもう少し高くしておきたいキッチン等
を隣接させて配設することができ、居住空間内のレイア
ウト設計に広がりをもたせることができる。
【0033】特に、本発明では、多目的空間形成部に複
数の収納ケースを配設することとした。
【0034】このように、上記した多目的空間形成部に
複数の収納ケースを配設した場合には、多目的空間形成
部に収容する物を複数の収納ケースに小分けして収納す
ることができるので、収納する物の整理が容易に行え
る。
【0035】しかも、前記収納ケースを移動自在に形成
した場合には、収納した物を容易に取り出すことができ
る。
【0036】また、前記収納ケースを多目的空間形成部
に配設したレールに沿って移動自在とした場合には、収
納ケースの移動に要する労力を軽減することができる。
【0037】また、前記複数の収納ケースを配設した多
目的空間形成部に少なくとも収納ケース1個分の収納ケ
ースを配設していない空スペースを形成した場合には、
かかる空スペースに収納ケースを移動することができる
ので、多目的空間形成部から収納ケースを取り出さなく
ても収納ケースを移動させることができ、これによって
も、収納ケースの移動を容易なものとすることができ
る。
【0038】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面を参照しな
がら説明する。
【0039】図1及び図2に示すAは、本発明に係わる
鉄筋コンクリート製の集合住宅であり、同集合住宅A
は、前後左右方向に対向させて立設した複数の柱部1
と、対向する柱部1,1の間に横架した梁部2との間に、
外壁3と内壁4と床スラブ5とを張設して、内部に複数
の居住空間Sを区画した状態にて形成している。
【0040】そして、居住空間S内には、図3〜図5に
も示すように、床部6を張設して、同床部6上に、リビ
ング・ダイニングルーム7と和室8とキッチン9と浴室
10と洗面所11と便所12と洋室13,14と玄関15と下駄箱16
と吊り戸棚24と押入れ25と物入れ26とクローゼット27,2
8とを設けている。20は窓、21は内部仕切壁、23は、左
右対称位置にそれぞれ配置したパイプスペースである。
【0041】ここで、居室としてのリビング・ダイニン
グルーム7と和室8と洋室13,14の内、本実施例では、
和室8は、床部6の左右いずれか一側の中央部に形成す
る一方、キッチン9、浴室10、洗面所11、及び、便所12
等の水廻り機能室17は、床部6の左右いずれか他側の中
央部に形成して、和室8と水廻り機能室17とを左右に隣
接させて配置している。
【0042】しかも、和室8の直下方に位置する床スラ
ブ5の部分には、下方へ膨出して、上面に凹状の多目的
空間S1を形成する多目的空間形成部18を形成し、同多目
的空間形成部18の直下方に位置する階下の部屋には、水
廻り機能室17を配置している。19は収納ケースである。
【0043】このようにして、各階層の床スラブ5に形
成した多目的空間形成部18は、左右方向に千鳥状となる
ように階別に交互に配置して、集合住宅A全体の荷重バ
ランスを良好に保つと共に、集合住宅Aの強度も良好に
確保することができるようにしている。
【0044】この際、居室8の床部6(本実施例では畳
22を敷設している)の下には開閉体(図示せず)を設け
て、同開閉体を開放することにより、居室8の直下方に
配置した多目的空間形成部18に、物品を楽に収納するこ
とができると共に、必要に応じて物品の出し入れを楽に
行うことができる。
【0045】ここで、キッチン9、浴室10、洗面所11、
及び、便所12等の水廻り機能室17は、床スラブ5の下面
によって形成される各階層の天井部5aが高すぎると、清
掃がし難い上に、熱効率が悪くなるという不具合がある
が、かかる水廻り機能室17は、下方に膨出する多目的空
間形成部18の直下方に位置する階下の部屋に配置してい
るため、同多目的空間形成部18が下方に膨出している分
だけ、水廻り機能室17の天井部5aの高さを低くすること
ができて、同水廻り機能室17の清掃をし易くすることが
できると共に、同水廻り機能室17の熱効率を高くするこ
とができる。
【0046】従って、清掃の容易化と熱効率の良好な確
保が図れるように、水廻り機能室17の天井部5aの高さを
必要最低限の高さに設定することにより、多目的空間形
成部18の容積を最大限に大きく設定することができて、
必要最低限の多目的空間S1を確保することができる。
【0047】また、本実施例では、図2及び図3に示す
ように、和室8の直下方に形成した多目的空間形成部18
を、押入れ25と物入れ26とクローゼット27の直下方位置
まで伸延させて形成している。
【0048】このようにして、図3に示すように、クロ
ーゼット27では、洋服29,30等を上下二段に吊り下げた
状態にて収納することができると共に、多目的空間形成
部18の多目的空間S1による収納スペース分だけ上下段の
各吊り下げ位置を低く設定することができるため、小柄
な女性や子供でも容易に洋服29,30等を吊り下げたり取
り出したりすることができる。
【0049】そして、上段の吊り下げ位置を下げた分だ
けクローゼット27内の上部に枕棚31等を設けるスペース
を形成することができて、収納効率(デッドスペースの
少ない)を向上させることができる。
【0050】また、本実施例では、図4及び図5に示す
ように、下駄箱16の直下方位置にも多目的空間形成部18
を形成して、同多目的空間形成部18の多目的空間S1によ
る収納スペース分だけ下駄箱16内の収納空間を大きくし
て、同下駄箱16内に三輪車32やベビーカー33等を収容可
能としている。H1は階高さ、H2は居室天井高さ、H3はバ
リアフリー対応寸法である。
【0051】このようにして、従来においては三輪車32
やベビーカー33等を置いていた玄関15を広く使用するこ
とができる。34は靴である。
【0052】この際、階下の玄関15に配置した下駄箱16
の直上方位置に、階上の多目的空間形成部18が位置して
も、吊り戸棚24等を手の届く高さに設置する必要性か
ら、同吊り戸棚24の設置に多目的空間形成部18の存在は
何ら支障となることがない。
【0053】また、多目的空間形成部18内には、床下に
配管する排水横管47(図20参照)の終端を配置して、
同排水横管47の始端から終端にかけて下り勾配を形成す
ることができるため、水廻り機能室17をパイプスペース
23から離れた位置に配置した場合にも排水性を良好に確
保することが可能となり、同水廻り機能室17のレイアウ
トの自由度を増大させることができる。
【0054】図6は、ロフト40の直下方に多目的空間形
成部18を形成した他実施例を示しており、同ロフト40と
多目的空間形成部18内に形成された多目的空間S1との間
に大きな空間S2を確保して、両空間S1,S2を押入れや物
入れやクローゼットとして有効利用することができるよ
うにしている。
【0055】図7は、多目的空間形成部18の直下方にユ
ニットバスルーム41を形成し、同ユニットバスルーム41
の隣に洗面所11を配設し、同洗面所11の隣に廊下42を設
けた他実施例を示しており、廊下42の上方に位置する天
井裏空間S3を利用して中間ファン43を配置し、同中間フ
ァン43とユニットバスルーム41との間に換気パイプ44を
介設すると共に、同換気パイプ44を洗面所11の上方にお
いて多目的空間形成部18の下面に略沿わせて形成したコ
ンパクトな配管構造となしている。
【0056】図8は、多目的空間形成部18の平面説明
図、図9は、図8のI-I線断面図であり、同多目的空間
形成部18の底部18-1の一側端面を小梁部45に直接接続し
て、同小梁部45に多目的空間形成部18の底部18-1の一辺
を固定させた一辺固定構造となしている。
【0057】このように、多目的空間形成部18が小さい
場合には、少なくとも梁部である小梁部45に底部18-1の
一辺を固定させた一辺固定構造となすことにより、床ス
ラブ5の剛性を良好に確保することができる。
【0058】図10は、第1変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図11aは、図10のII-II線断
面図、図11bは、図10のII'-II'線断面図であり、同
多目的空間形成部18の底部18-1の左右側端面を、梁部2
とそれに対向させて配置した小梁部46に直接接続して、
両梁部2,46に多目的空間形成部18の底部18-1の二辺を
固定させた二辺固定構造となしている。
【0059】このように、梁部2と小梁部46とに多目的
空間形成部18の底部18-1の二辺を固定させた二辺固定構
造となすことにより、床スラブ5の剛性をより一層良好
に確保することができる。
【0060】図12は、第2変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図13は、図12のIII-III線
断面図であり、同多目的空間形成部18の底部18-1の三つ
の端面を、梁部2と二つの小梁部45,46に直接接続し
て、これら梁部2,45,46に多目的空間形成部18の底部18
-1の三辺を固定させた三辺固定構造となしている。
【0061】このように、梁部2と小梁部45,46とに多
目的空間形成部18の底部18-1の三辺を固定させた三辺固
定構造となすことにより、床スラブ5の剛性をさらに一
層良好に確保することができる。
【0062】図14は、第3変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図15は、図14のIV-IV線断
面図であり、同多目的空間形成部18の底部18-1の四つの
端面を、梁部2と三つの小梁部45,45,46に直接接続し
て、これら梁部2,45,45,46に多目的空間形成部18の底
部18-1の四辺を固定させた四辺固定構造となしている。
【0063】このように、梁部2と小梁部45,45,46とに
多目的空間形成部18の底部18-1の四辺を固定させた四辺
固定構造となすことにより、床スラブ5の剛性を強固な
ものとなすことができる。
【0064】図16は、第4変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図17は、図16のV-V線断面
図であり、同多目的空間形成部18は三辺固定構造となす
と共に、同多目的空間形成部18内に複数(本実施例では
二つ)の段差を有する凹部としての第1・第2多目的空
間S1a,S1bを形成している。
【0065】このようにして、多目的空間形成部18内に
形成した第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、適宜高さ
の異なる収容物を収容することができて、収容効率を良
好に確保することができる。
【0066】しかも、かかる多目的空間形成部18の直下
方に形成される天井裏の未利用空間を、最大限に有効利
用することができる。
【0067】例えば、天井が低くても良い浴室10や洗面
所11や便所12と、天井をもう少し高くしておきたいキッ
チン9等を隣接させて配設することができ、居住空間S
内のレイアウト設計に広がりをもたせることができる。
【0068】図18は、第5変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図19は、図18のVI-VI線断
面図であり、同多目的空間形成部18は四辺固定構造とな
すと共に、同多目的空間形成部18内に複数(本実施例で
は二つ)の段差を有する凹部としての第1・第2多目的
空間S1a,S1bを形成している。
【0069】このようにして、多目的空間形成部18内に
形成した第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、適宜高さ
の異なる収容物を収容することができて、収容効率を良
好に確保することができると共に、多目的空間形成部18
の剛性を強固なものとなすことができる。
【0070】図20は、第5変容例としての多目的空間
形成部18の第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、水廻り
機能室17に始端を接続した排水横管47を配置した実施例
を示しており、同実施例では、排水横管47の終端を排水
竪管48に接続する場合に、第1多目的空間S1a分の大き
な勾配を形成することができて、排水効率を向上させる
ことができる。
【0071】そして、水廻り機能室17をパイプスペース
23から離れた位置に配置した場合にも排水性を良好に確
保することが可能となり、同水廻り機能室17のレイアウ
トの自由度を増大させることができる。
【0072】本発明の要旨は、以上に説明してきた各種
形態の多目的空間形成部、すなわち、床スラブの一部を
下方へ膨出させて、各床スラブに凹状の多目的空間形成
部に、複数の収納ケースを配設したことにある。
【0073】以下にその具体的な実施例について図面を
参照しながら説明する。尚、以下の実施例における多目
的空間形成部18としては、上述した各種形態の多目的空
間形成部18を用いることができる。
【0074】(第1実施例)図21は、第1実施例を示
す図であり、和室8の床下に多目的空間形成部18を形成
し、同多目的空間形成部18の上部に蓋50を開閉自在に配
設するとともに、多目的空間形成部18の内部に複数の収
納ケース51を載設した。
【0075】尚、蓋50を上下方向に向けて開閉させた場
合には、蓋50が重くて開けにくいおそれがあるので、本
実施例では、蓋50を左右横方向に向けてスライド移動さ
せることによって開閉できるようにした。
【0076】収納ケース51は、図22に示すように、箱
型の収納容器52の下部に4個の車輪53を取付けることに
よって、多目的空間形成部18の内部で移動することがで
きるように構成している。
【0077】多目的空間形成部18は、収納ケース51が4
個収容することができるだけのスペースがあるが、多目
的空間形成部18に収納ケース51を3個だけ収容すること
で、多目的空間形成部18に収納ケース51の1個分のスペ
ースを空スペース54を形成している。
【0078】そのため、収納ケース51を移動させる場合
には、空スペース54に収納ケース51を移動させ、かかる
収納ケース51の移動によって生じた空スペース54に他の
収納ケース51を移動させるといった操作を順次行えば、
全ての収納ケースを蓋50の下方位置に移動させることが
できる。
【0079】尚、収納ケース51に収納した物の取出し
は、収納ケース51を蓋50の下方位置まで移動させ、その
後収納ケース51の収納容器52から収容した物を取出せば
よい。
【0080】このように、多目的空間形成部18に複数の
収納ケース51を配設した場合には、多目的空間形成部18
に収容する物を複数の収納ケース51に小分けして収納す
ることができるので、収納する物の整理が容易に行え
る。
【0081】しかも、収納ケース51を移動自在に形成し
た場合には、収納した物を容易に取り出すことができ
る。
【0082】また、複数の収納ケース51を配設した多目
的空間形成部18に少なくとも収納ケース51の1個分の収
納ケース51を配設していない空スペース54を形成した場
合には、かかる空スペース54に収納ケース51を移動する
ことができるので、多目的空間形成部18から収納ケース
51を取り出さなくても収納ケース51を移動させることが
でき、これによっても、収納ケース51の移動を容易なも
のとすることができる。
【0083】(第2実施例)図23及び図24は、第2
実施例を示す図であり、和室8の床下に多目的空間形成
部18を形成し、同多目的空間形成部18の周縁上部に8個
の蓋55を開閉自在に配設するとともに、多目的空間形成
部18の中央上部にコタツ56を配設し、さらには、多目的
空間形成部18の内部に複数の収納ケース57を載設し、コ
タツ56の直下方位置に収納ケース57を配設していない空
スペース58を形成した。
【0084】収納ケース57は、前記実施例と同様に、箱
型の収納容器59の下部に4個の車輪60を取付けることに
よって、多目的空間形成部18の内部で移動することがで
きるように構成している。
【0085】本実施例では、コタツ56の直下方位置に空
スペース58を形成しているため、コタツ56を掘りごたつ
として利用することができる。
【0086】本実施例でも、多目的空間形成部18に複数
の収納ケース57を配設しているため、多目的空間形成部
18に収容する物を複数の収納ケース57に小分けして収納
することができるので、収納する物の整理が容易に行え
る。
【0087】しかも、収納ケース57を移動自在に形成し
ているため、収納した物を容易に取り出すことができ
る。
【0088】また、複数の収納ケース57を配設した多目
的空間形成部18に少なくとも収納ケース57の1個分の収
納ケース57を配設していない空スペース58を形成してい
るため、かかる空スペース58に収納ケース57を移動する
ことができるので、多目的空間形成部18から収納ケース
57を取り出さなくても収納ケース57を移動させることが
でき、これによっても、収納ケース57の移動を容易なも
のとすることができる。
【0089】(第3実施例)図25は、第3実施例を示
す図であり、リビング・ダイニングルーム7の床下に多
目的空間形成部18を形成し、同多目的空間形成部18の中
央上部に縦長の蓋61を開閉自在に配設するとともに、多
目的空間形成部18の内部に4個の横長の収納ケース62を
左右に移動自在に配設している。
【0090】このように、収納ケース62を横長にした場
合には、長尺物を容易に収納することができる。
【0091】本実施例でも、多目的空間形成部18に複数
の収納ケース62を配設しているため、多目的空間形成部
18に収容する物を複数の収納ケース62に小分けして収納
することができるので、収納する物の整理が容易に行え
る。
【0092】しかも、収納ケース62を移動自在に形成し
ているため、収納した物を容易に取り出すことができ
る。
【0093】(第4実施例)図26は、第4実施例を示
す図であり、リビング・ダイニングルーム7の床下に多
目的空間形成部18を形成し、同多目的空間形成部18の上
部に蓋63を開閉自在に配設するとともに、多目的空間形
成部18の内部に環状の一対のレール64を敷設し、同レー
ル64の上部に8個の収納ケース65をレール64に沿って移
動自在に配設し、これら8個の収納ケース65同士を連結
具66で連結している。
【0094】そして、蓋63を開け、収納ケース65をレー
ル64に沿って押してやれば、次の収納ケース65が蓋63の
直下方位置まで移動され、かかる収納ケース65の内部に
収納した物を取出すことができるのである。
【0095】尚、収納ケース65をレール64に沿って移動
させるには、手動による場合に限らず、いずれかの収納
ケース65に走行用モータ65'を収納配設して走行可能に
構成しておき、電動にて収納ケース65を移動させること
ができるようにしてもよい。
【0096】本実施例でも、多目的空間形成部18に複数
の収納ケース65を配設しているため、多目的空間形成部
18に収容する物を複数の収納ケース65に小分けして収納
することができるので、収納する物の整理が容易に行え
る。
【0097】しかも、収納ケース65を移動自在に形成し
ているため、収納した物を容易に取り出すことができ
る。
【0098】また、収納ケース65を多目的空間形成部18
に配設したレール64に沿って移動自在としているため、
収納ケース65の移動に要する労力を軽減することができ
る。
【0099】(第5実施例)図27及び図28は、第5
実施例を示す図であり、洋室13の床下に平面視L型の多
目的空間形成部18を形成し、同多目的空間形成部18の長
辺側の上部に蓋67を開閉自在に配設するとともに、多目
的空間形成部18の長辺側に2個の収納ケース68を配設
し、多目的空間形成部18の短辺側に3個の収納ケースと
しての書庫69を配設している。
【0100】書庫69は、枠型に形成しており、書庫69を
多目的空間形成部18の短辺側に配置した状態では枠の側
面70を洋室13の内側に向けている。そのため、書庫69を
多目的空間形成部18の短辺側に配置すると、書庫69に収
納した本71を洋室13の内部から取出すことができず、一
方、書庫69を多目的空間形成部18の長辺側に移動させた
場合には、書庫69に収納した本71を洋室13の内部から取
出すことができる。すなわち、書庫69を多目的空間形成
部18の短辺側に配置すると、書庫69に収納した本71を洋
室13の内部から見ることができなくなり、書庫69に煩雑
に本71が置かれていても部屋の見た目を損なうことがな
くなるのである。
【0101】尚、書庫69から本71を取出すには、まず、
収納ケース68を洋室13の内側に向けて移動させ、その
後、書庫69を多目的空間形成部18の長辺側に移動させる
ことによって、書庫69に収納した本71を洋室13の内部か
ら取出すことができるのである。
【0102】本実施例でも、多目的空間形成部18に複数
の収納ケース68,69を配設しているため、多目的空間形
成部18に収容する物を複数の収納ケース68,69に小分け
して収納することができるので、収納する物の整理が容
易に行える。
【0103】しかも、収納ケース68,69を移動自在に形
成しているため、収納した物を容易に取り出すことがで
きる。
【0104】尚、上記実施例では、収納ケース自体を多
目的空間形成部18の内部に配設したものを示してきた
が、これに限られず、図29に示すような多目的空間形成
部18の内部に配設した食器棚72等の収納具の内部に収納
ケース73を移動自在に配設してもよく、この場合には、
高い位置にある収納ケース73を低い位置まで移動させる
ことによって、収納ケース73の内部に収納した物を容易
に取出すことができる。図中、74は連結具、75は駆動モ
ータ、76はコントロールパネルである。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0106】請求項1記載の本発明では、床スラブに
より複数の階層に区画して形成した集合住宅において、
各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床スラブに凹
状の多目的空間形成部を形成している。
【0107】このようにして、各床スラブに多目的空間
形成部を形成することにより、必要な場所に必要な大き
さの多目的空間を、コスト負担を掛けることなく形成す
ることができる。
【0108】そして、多目的空間形成部は、収納空間や
配管スペースやメンテナンス空間等の多目的空間として
有効利用することができる。
【0109】しかも、各階の高さに変更が生じないた
め、日影規制や高度斜線規制を受ける心配がなく、階数
・床面積を有効に確保することができる。
【0110】さらには、各階の高さに変更が生じず、階
数に制限が生じないことから、集合住宅の戸数が制限さ
れることはない。
【0111】また、多目的空間形成部は、必要以上に大
きく形成しないため、消防法の適用を受けることはな
く、火災感知器の設置を義務付けられる等の煩わしさを
生じることがない。
【0112】特に、多目的空間形成部に複数の収納ケー
スを配設した場合には、多目的空間形成部に収容する物
を複数の収納ケースに小分けして収納することができる
ので、収納する物の整理が容易に行える。
【0113】請求項2記載の本発明では、前記収納ケ
ースを移動自在に形成しているため、収納した物を容易
に取り出すことができる。
【0114】請求項3記載の本発明では、前記収納ケ
ースを多目的空間形成部に配設したレールに沿って移動
自在としているため、収納ケースの移動に要する労力を
軽減することができる。
【0115】請求項4記載の本発明では、前記複数の
収納ケースを配設した多目的空間形成部に少なくとも収
納ケース1個分の収納ケースを配設していない空スペー
スを形成しているため、かかる空スペースに収納ケース
を移動することができるので、多目的空間形成部から収
納ケースを取り出さなくても収納ケースを移動させるこ
とができ、これによっても、収納ケースの移動を容易な
ものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集合住宅の床下構造の断面正面説
明図。
【図2】同床下構造の平面説明図。
【図3】クローゼット配置位置の床下構造の断面側面説
明図。
【図4】下駄箱配置位置の床下構造の断面側面説明図。
【図5】下駄箱配置位置の床下構造の断面正面説明図。
【図6】ロフト配置位置の床下構造の断面側面説明図。
【図7】換気パイプを配置した床下構造の断面側面説明
図。
【図8】多目的空間形成部の平面説明図。
【図9】図8のI -I線断面図。
【図10】第1変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図11】図10のII-II線断面図(図11a)及び図1
0のII'-II'線断面図(図11b)。
【図12】第2変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図13】図12のIII-III線断面図。
【図14】第3変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図15】図14のIV-IV線断面図。
【図16】第4変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図17】第16のV-V線断面図。
【図18】第5変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図19】第18のVI-VI線断面図。
【図20】排水横管の配管構造を示す断面側面説明図。
【図21】第1実施例としての多目的空間形成部を示す
平面説明図。
【図22】収納ケースを示す説明図。
【図23】第2実施例としての多目的空間形成部を示す
平面説明図。
【図24】同断面説明図。
【図25】第3実施例としての多目的空間形成部を示す
平面説明図。
【図26】第4実施例としての多目的空間形成部を示す
平面説明図。
【図27】第5実施例としての多目的空間形成部を示す
斜視説明図。
【図28】同平面説明図。
【図29】多目的空間形成部の内部に収納した収納具を
示す正面説明図。
【符号の説明】
A 集合住宅 S 居住空間 S1 多目的空間 1 柱部 2 梁部 3 外壁 4 内壁 5 床スラブ 6 床部 7 リビングルーム 8 居室 9 キッチン 17 水廻り機能室 18 多目的空間形成部
フロントページの続き (72)発明者 小澤 典英 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 甲斐 厚 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 川野 正博 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 首藤 優子 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 松本 英二 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床スラブにより複数の階層に区画して形
    成した集合住宅において、 各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床スラブに凹
    状の多目的空間形成部を形成し、同多目的空間形成部に
    複数の収納ケースを配設したことを特徴とする集合住宅
    の床下構造。
  2. 【請求項2】 前記収納ケースは、移動自在に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の集合住宅の床下構造。
  3. 【請求項3】 前記収納ケースは、多目的空間形成部に
    配設したレールに沿って移動自在としたことを特徴とす
    る請求項2記載の集合住宅の床下構造。
  4. 【請求項4】 前記複数の収納ケースを配設した多目的
    空間形成部に少なくとも収納ケース1個分の収納ケース
    を配設していない空スペースを形成したことを特徴とす
    る請求項1〜請求項3のいずれかに記載の集合住宅の床
    下構造。
JP2001304298A 2001-09-28 2001-09-28 集合住宅の床下構造 Pending JP2003105988A (ja)

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