JP2002285717A - 集合住宅における床下構造、及び収納部構造 - Google Patents

集合住宅における床下構造、及び収納部構造

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JP2002285717A
JP2002285717A JP2001130907A JP2001130907A JP2002285717A JP 2002285717 A JP2002285717 A JP 2002285717A JP 2001130907 A JP2001130907 A JP 2001130907A JP 2001130907 A JP2001130907 A JP 2001130907A JP 2002285717 A JP2002285717 A JP 2002285717A
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Masaru Shimizu
勝 清水
Masami Tazaki
政美 田崎
Reiji Hirakawa
玲嗣 平川
Takeshi Kayama
武史 嘉山
Tomomasa Fujino
智将 藤野
Daisuke Sunayama
大輔 砂山
Kuniaki Nakao
邦明 中尾
Nobuyuki Sato
信行 佐藤
Tadashi Ichihara
忠志 市原
Tomoyuki Yoshinami
智之 吉浪
Kiyotaka Tomura
清隆 當村
Yoshinari Shinoda
能成 篠田
Hideyuki Hirano
英之 平野
Kumiko Tanaka
久美子 田中
Shoji Honda
祥二 本多
Toshinobu Sato
年信 佐藤
Kenji Yoshikawa
憲治 吉川
Yukiya Sasaki
幸也 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】必要な場所に必要な大きさの多目的空間を、コ
スト負担を掛けることなく形成することができ、利便性
の高い収納部を有する集合住宅を提供すること。 【解決手段】各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各
床スラブに凹状の多目的空間形成部を形成した。また、
床スラブにより複数の階層に区画して形成し、所定個所
に収納部を備えた集合住宅において、前記収納部内にお
ける収納物の収納姿勢を保持した状態で移動可能とした
収納物移動用部材を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集合住宅における
床下構造、及び収納部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、床スラブにより複数の階層に区画
すると共に、各区画に複数の住宅を設けた集合住宅があ
り、かかる集合住宅では、室数やその形状、面積などが
全く等しいものや対称形とした住宅を備えているものが
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記集合住
宅は、一戸建てとは異なり、各戸当たりの容積を切り詰
めて設計されていることから、各室ごとに収納部を設け
ることができず、基本的に収納空間の容積が小さいとい
う課題があった。
【0004】したがって、小容積の収納部いっぱいに物
が詰め込まれた状態となっている現状がある。
【0005】そこで、かかる集合住宅の床下構造の一形
態として、各階層を区画する床スラブ上に、複数の逆梁
を上向きに突設して、同逆梁上に床材を横架して床面を
形成することにより、床材と床スラブとの間に床下多目
的空間を形成したものがあった。
【0006】しかし、上記の集合住宅における床下構造
については、以下のような不具合を有している。
【0007】(1)床スラブ上に逆梁を設ける逆梁工法
は、不必要に大きな床下収納空間を形成して、無駄な床
下収納空間も保有することになるため、比較的にコスト
高になる。
【0008】(2)逆梁工法では、各階の高さが500mm
〜600mm程度高くなるため、日影規制や高度斜線規制
により、階数・床面積を確保することが困難である。
【0009】(3)逆梁を設けて床下収納空間を形成する
ため、各階の高さが高くなり、階数に制限が生じること
から、集合住宅の戸数が制限されることになる。
【0010】(4)床下収納空間が大きいため、消防法の
適用を受けて火災感知器の設置を義務付けられる等の煩
わしさが生じる場合がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の本発
明では、床スラブにより複数の階層に区画して形成した
集合住宅において、各床スラブの一部を下方へ膨出させ
て、各床スラブに凹状の多目的空間形成部を形成した。
【0012】(2)請求項2記載の本発明では、上記多目
的空間形成部の直下方に位置する階下の部屋以外の部屋
に、居室を配置した。
【0013】(3)請求項3記載の本発明では、上記多目
的空間形成部の直下方に位置する階下の部屋に、キッチ
ン、浴室、洗面所、及び、便所等の水廻り機能室を配置
した。
【0014】(4)請求項4記載の本発明では、上記各階
層の床スラブに形成した多目的空間形成部は、左右方向
に千鳥状となるように階別に交互に配置した。
【0015】(5)請求項5記載の本発明では、上記多目
的空間形成部は、居室の直下方に配置した。
【0016】(6)請求項6記載の本発明では、上記多目
的空間形成部は、少なくとも一つの端面を梁部に直接接
続した。
【0017】(7)請求項7記載の本発明では、上記多目
的空間形成部内に複数の段差を有する凹部を形成した。
【0018】(8)請求項8記載の本発明では、床スラブ
により複数の階層に区画して形成し、所定個所に収納部
を備えた集合住宅において、前記収納部内における収納
物の収納姿勢を保持した状態で移動可能とした収納物移
動用部材を設けた。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0020】すなわち、本発明に係る集合住宅は、床ス
ラブにより複数の階層に区画して形成した集合住宅にお
いて、各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床スラ
ブに凹状の多目的空間形成部を形成している。
【0021】このようにして、各床スラブに多目的空間
形成部を形成することにより、必要な場所に必要な大き
さの多目的空間を、コスト負担を掛けることなく形成す
ることができる。
【0022】そして、多目的空間形成部は、収納空間や
配管スペースやメンテナンス空間等の多目的空間として
有効利用することができる。
【0023】しかも、各階の高さに変更が生じないた
め、日影規制や高度斜線規制を受ける心配がなく、階数
・床面積を有効に確保することができる。
【0024】さらには、各階の高さに変更が生じず、階
数に制限が生じないことから、集合住宅の戸数が制限さ
れることはない。
【0025】また、多目的空間形成部は、必要以上に大
きく形成しないため、消防法の適用を受けることはな
く、火災感知器の設置を義務付けられる等の煩わしさを
生じることがない。
【0026】ここで、多目的空間形成部の直下方に位置
する階下の部屋以外の部屋に、居室を配置することがで
きる。
【0027】このようにして、居室の天井高さを大きく
確保して、入居者に圧迫感を与えることなく、居住空間
をゆったりと大きく形成することができる。その結果、
居住性を良好に確保することができる。
【0028】また、多目的空間形成部の直下方に位置す
る階下の部屋に、キッチン、浴室、洗面所、及び、便所
等の水廻り機能室を配置することができる。
【0029】このようにして、キッチン、浴室、及び、
洗面所等の水廻り機能室は、天井部が高すぎると、清掃
がし難い上に、熱効率が悪くなるという不具合がある
が、かかる水廻り機能室は、下方に膨出する多目的空間
形成部の直下方に位置する階下の部屋に配置しているこ
とより、同多目的空間形成部が下方に膨出している分だ
け、水廻り機能室の天井部の高さを低くすることができ
て、同水廻り機能室の清掃をし易くすることができると
共に、同水廻り機能室の熱効率を高くすることができ
る。
【0030】また、各階層の床スラブに形成した多目的
空間形成部は、左右方向に千鳥状となるように階別に交
互に配置することができる。
【0031】このようにして、集合住宅全体の荷重バラ
ンスを良好に保つことができて、集合住宅の強度も良好
に確保することができる。
【0032】また、多目的空間形成部は、居室の直下方
に配置することができる。
【0033】このようにして、居室の直下方に配置した
多目的空間形成部に、物品を収納することができると共
に、必要に応じて物品の出し入れを楽に行うことができ
る。
【0034】また、多目的空間形成部は、少なくとも一
つの端面を梁部に直接接続することができる。
【0035】このようにして、多目的空間形成部を梁部
に対して少なくとも一辺固定構造となすことができて、
床スラブの剛性を良好に確保することができる。
【0036】また、多目的空間形成部内に複数の段差を
有する凹部を形成することができる。
【0037】このようにして、多目的空間形成部内に形
成した複数の段差を有する凹部内に、適宜高さの異なる
収容物を収容することができて、収容効率を良好に確保
することができる。
【0038】しかも、かかる多目的空間形成部の直下方
に形成される天井裏の未利用空間を、最大限に有効利用
することができる。
【0039】例えば、天井が低くても良い浴室や洗面所
や便所と、天井をもう少し高くしておきたいキッチン等
を隣接させて配設することができ、居住空間内のレイア
ウト設計に広がりをもたせることができる。
【0040】さらに、本発明に係る集合住宅は、床スラ
ブにより複数の階層に区画して形成し、所定個所に収納
部を備えた集合住宅において、前記収納部内における収
納物の収納姿勢を保持した状態で移動可能とした収納物
移動用部材を設けたことにも特徴がある。
【0041】特に、床スラブに多目的空間形成部を設け
た部屋の階下の部屋に、前記多目的空間形成部の突出部
分により形成される凹部内に一部を挿入し、かつレール
などの収納物移動用部材により昇降可能な可動式の収納
部を設けることができる。
【0042】さらに、同収納部を着脱自在に構成して移
動可能とすることもできる。
【0043】上記収納部を例えばキッチンなどの吊戸棚
とすれば、外観上は通常の吊戸棚でありながら、収納容
積は格段に大きく、しかも、昇降移動できるので取扱い
も容易であり、さらには取り外すことができるので、別
の場所における収納部としての利用も可能である。
【0044】かかる構造は、押し入れやクローゼットな
どの収納部にも適用可能である。
【0045】このように、収納部に収納物移動用部材を
設けたことにより、収納物の取り出しなどが容易に行え
るとともに、整然とした効率的な収納が可能となり、居
住環境を大きく向上させることができる。
【0046】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面を参照しな
がら説明する。
【0047】図1及び図2に示すAは、本発明に係わる
鉄筋コンクリート製の集合住宅であり、同集合住宅A
は、前後左右方向に対向させて立設した複数の柱部1
と、対向する柱部1,1の間に横架した梁部2との間に、
外壁3と内壁4と床スラブ5とを張設して、内部に複数
の居住空間Sを区画した状態にて形成している。
【0048】そして、居住空間S内には、図3〜図5に
も示すように、床部6を張設して、同床部6上に、リビ
ング・ダイニングルーム7と和室8とキッチン9と浴室
10と洗面所11と便所12と洋室13,14と玄関15と下駄箱16
と収納部としての吊り戸棚24と押入れ25と物入れ26とク
ローゼット27,28とを設けている。20は窓、21は内部仕
切壁、23は、左右対称位置にそれぞれ配置したパイプス
ペースであるここで、居室としてのリビング・ダイニン
グルーム7と和室8と洋室13,14の内、本実施例では、
和室8は、床部6の左右いずれか一側の中央部に形成す
る一方、キッチン9、浴室10、洗面所11、及び、便所12
等の水廻り機能室17は、床部6の左右いずれか他側の中
央部に形成して、和室8と水廻り機能室17とを左右に隣
接させて配置している。
【0049】しかも、和室8の直下方に位置する床スラ
ブ5の部分には、下方へ膨出して、上面に凹状の多目的
空間S1を形成する多目的空間形成部18を形成し、同多目
的空間形成部18の直下方に位置する階下の部屋には、水
廻り機能室17を配置している。19は収納ケースである。
【0050】このようにして、各階層の床スラブ5に形
成した多目的空間形成部18は、左右方向に千鳥状となる
ように階別に交互に配置して、集合住宅A全体の荷重バ
ランスを良好に保つと共に、集合住宅Aの強度も良好に
確保することができるようにしている。
【0051】この際、和室8の床部6(本実施例では畳
22を敷設している)の下には開閉体(図示せず)を設け
て、同開閉体を開放することにより、和室8の直下方に
配置した多目的空間形成部18に、物品を楽に収納するこ
とができると共に、必要に応じて物品の出し入れを楽に
行うことができる。
【0052】ここで、キッチン9、浴室10、洗面所11、
及び、便所12等の水廻り機能室17は、床スラブ5の下面
によって形成される各階層の天井部5aが高すぎると、清
掃がし難い上に、熱効率が悪くなるという不具合がある
が、かかる水廻り機能室17は、下方に膨出する多目的空
間形成部18の直下方に位置する階下の部屋に配置してい
るため、同多目的空間形成部18が下方に膨出している分
だけ、水廻り機能室17の天井部5aの高さを低くすること
ができて、同水廻り機能室17の清掃をし易くすることが
できると共に、同水廻り機能室17の熱効率を高くするこ
とができる。
【0053】従って、清掃の容易化と熱効率の良好な確
保が図れるように、水廻り機能室17の天井部5aの高さを
必要最低限の高さに設定することにより、多目的空間形
成部18の容積を最大限に大きく設定することができて、
必要最低限の多目的空間S1を確保することができる。
【0054】また、本実施例では、図2及び図3に示す
ように、和室8の直下方に形成した多目的空間形成部18
を、収納部としての押入れ25と物入れ26とクローゼット
27の直下方位置まで伸延させて形成している。
【0055】このようにして、図3に示すように、クロ
ーゼット27では、洋服29,30等を上下二段に吊り下げた
状態にて収納することができると共に、多目的空間形成
部18の多目的空間S1による収納スペース分だけ上下段の
各吊り下げ位置を低く設定することができるため、小柄
な女性や子供でも容易に洋服29,30等を吊り下げたり取
り出したりすることができる。
【0056】そして、上段の吊り下げ位置を下げた分だ
けクローゼット27内の上部に枕棚31等を設けるスペース
を形成することができて、収納効率(デッドスペースの
少ない)を向上させることができる。
【0057】また、本実施例では、図4及び図5に示す
ように、下駄箱16の直下方位置にも多目的空間形成部18
を形成して、同多目的空間形成部18の多目的空間S1によ
る収納スペース分だけ下駄箱16内の収納空間を大きくし
て、同下駄箱16内に三輪車32やベビーカー33等を収容可
能としている。H1は階高さ、H2は居室天井高さ、H3はバ
リアフリー対応寸法である。
【0058】このようにして、従来においては三輪車32
やベビーカー33等を置いていた玄関15を広く使用するこ
とができる。34は靴である。
【0059】この際、階下の玄関15に配置した下駄箱16
の直上方位置に、階上の多目的空間形成部18が位置して
も、吊り戸棚24等を手の届く高さに設置する必要性か
ら、同吊り戸棚24の設置に多目的空間形成部18の存在は
何ら支障となることがない。
【0060】また、多目的空間形成部18内には、床下に
配管する排水横管47(図20参照)の終端を配置して、
同排水横管47の始端から終端にかけて下り勾配を形成す
ることができるため、水廻り機能室17をパイプスペース
23から離れた位置に配置した場合にも排水性を良好に確
保することが可能となり、同水廻り機能室17のレイアウ
トの自由度を増大させることができる。
【0061】図6は、ロフト40の直下方に多目的空間形
成部18を形成した他実施例を示しており、同ロフト40と
多目的空間形成部18内に形成された多目的空間S1との間
に大きな空間S2を確保して、両空間S1,S2を押入れや物
入れやクローゼットとして有効利用することができるよ
うにしている。
【0062】図7は、多目的空間形成部18の直下方にユ
ニットバスルーム41を形成し、同ユニットバスルーム41
の隣に洗面所11を配設し、同洗面所11の隣に廊下42を設
けた他実施例を示しており、廊下42の上方に位置する天
井裏空間S3を利用して中間ファン43を配置し、同中間フ
ァン43とユニットバスルーム41との間に換気パイプ44を
介設すると共に、同換気パイプ44を洗面所11の上方にお
いて多目的空間形成部18の下面に略沿わせて形成したコ
ンパクトな配管構造となしている。
【0063】図8は、多目的空間形成部18の平面説明
図、図9は、図8のI-I線断面図であり、同多目的空間
形成部18の底部18-1の一側端面を小梁部45に直接接続し
て、同小梁部45に多目的空間形成部18の底部18-1の一辺
を固定させた一辺固定構造となしている。
【0064】このように、多目的空間形成部18が小さい
場合には、少なくとも梁部である小梁部45に底部18-1の
一辺を固定させた一辺固定構造となすことにより、床ス
ラブ5の剛性を良好に確保することができる。
【0065】図10は、第1変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図11aは、図10のII-II線断
面図、図11bは、図10のII'-II'線断面図であり、同
多目的空間形成部18の底部18-1の左右側端面を、梁部2
とそれに対向させて配置した小梁部46に直接接続して、
両梁部2,46に多目的空間形成部18の底部18-1の二辺を
固定させた二辺固定構造となしている。
【0066】このように、梁部2と小梁部46とに多目的
空間形成部18の底部18-1の二辺を固定させた二辺固定構
造となすことにより、床スラブ5の剛性をより一層良好
に確保することができる。
【0067】図12は、第2変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図13は、図12のIII-III線
断面図であり、同多目的空間形成部18の底部18-1の三つ
の端面を、梁部2と二つの小梁部45,46に直接接続し
て、これら梁部2,45,46に多目的空間形成部18の底部18
-1の三辺を固定させた三辺固定構造となしている。
【0068】このように、梁部2と小梁部45,46とに多
目的空間形成部18の底部18-1の三辺を固定させた三辺固
定構造となすことにより、床スラブ5の剛性をさらに一
層良好に確保することができる。
【0069】図14は、第3変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図15は、図14のIV-IV線断
面図であり、同多目的空間形成部18の底部18-1の四つの
端面を、梁部2と三つの小梁部45,45,46に直接接続し
て、これら梁部2,45,45,46に多目的空間形成部18の底
部18-1の四辺を固定させた四辺固定構造となしている。
【0070】このように、梁部2と小梁部45,45,46とに
多目的空間形成部18の底部18-1の四辺を固定させた四辺
固定構造となすことにより、床スラブ5の剛性を強固な
ものとなすことができる。
【0071】図16は、第4変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図17は、図16のV-V線断面
図であり、同多目的空間形成部18は三辺固定構造となす
と共に、同多目的空間形成部18内に複数(本実施例では
二つ)の段差を有する凹部としての第1・第2多目的空
間S1a,S1bを形成している。
【0072】このようにして、多目的空間形成部18内に
形成した第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、適宜高さ
の異なる収容物を収容することができて、収容効率を良
好に確保することができる。
【0073】しかも、かかる多目的空間形成部18の直下
方に形成される天井裏の未利用空間を、最大限に有効利
用することができる。
【0074】例えば、天井が低くても良い浴室10や洗面
所11や便所12と、天井をもう少し高くしておきたいキッ
チン9等を隣接させて配設することができ、居住空間S
内のレイアウト設計に広がりをもたせることができる。
【0075】図18は、第5変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図19は、図18のVI-VI線断
面図であり、同多目的空間形成部18は四辺固定構造とな
すと共に、同多目的空間形成部18内に複数(本実施例で
は二つ)の段差を有する凹部としての第1・第2多目的
空間S1a,S1bを形成している。
【0076】このようにして、多目的空間形成部18内に
形成した第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、適宜高さ
の異なる収容物を収容することができて、収容効率を良
好に確保することができると共に、多目的空間形成部18
の剛性を強固なものとなすことができる。
【0077】図20は、第5変容例としての多目的空間
形成部18の第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、水廻り
機能室17に始端を接続した排水横管47を配置した実施例
を示しており、同実施例では、排水横管47の終端を排水
竪管48に接続する場合に、第1多目的空間S1a分の大き
な勾配を形成することができて、排水効率を向上させる
ことができる。
【0078】そして、水廻り機能室17をパイプスペース
23から離れた位置に配置した場合にも排水性を良好に確
保することが可能となり、同水廻り機能室17のレイアウ
トの自由度を増大させることができる。
【0079】ところで、上記してきた多目的空間S1を、
収納部としてのクローゼット27,28の床面に直接設けた
実施例を図21、図22に示す。
【0080】しかも、本実施例では、収納部としてのク
ローゼット27,28内における洋服29などの収納物の収納
姿勢を保持した状態で移動可能とした収納物移動用部材
を設けている。
【0081】すなわち、従来、クローゼット27,28内に
収納した洋服29や箱物51などの収納物について、特に上
方や下方に位置するものは取りにくいという欠点があっ
た。
【0082】そこで、図示するように、クローゼット2
7,28内において縦方向へ回転移動する収納物移動用部材
としての収納物受体52を設け、取りやすい位置に回転移
動できるようにしている。
【0083】図中、53は支柱、54は同支柱に設けたルー
プ状レール体であり、同レール体54に、前記収納物受体
52を移動自在に取り付けている。なお、図21において
は収納物受体52をハンガー状に、図22においてはトレ
イ状に形成している。
【0084】クローゼット27,28の下方部分は、多目的
空間S1により窪んでいることから、収納物受体52を縦方
向に回動させやすく、洋服2 9であっても容易に回動可
能であり、高齢者などがクローゼット27,28を使用する
際に、出し入れしやすいので極めて利便性の高い構造と
なっている。
【0085】また、上記してきた多目的空間S1を、収納
部としての押し入れ25の床面に直接設けた実施例を図2
3に示す。
【0086】ここでは、図23に示すように、押し入れ
25の下半部をクローゼットとして利用できるように、仕
切り体57を設けて上下に区画しており、収納物受体52を
ハンガー掛止用パイプ55とし、しかも、同パイプ55を水
平移動可能としている。
【0087】すなわち、ハンガー掛止用パイプ55をクロ
ーゼット部内の前後方向に設けたレール56に移動自在に
取り付け水平移動自在としたものである。
【0088】かかる構造では、特に、洋服29などを奥側
に収納したり、取り出したりすることが容易になる。
【0089】図24に示した例も同様に、押し入れ25の
下半部をクローゼットとして利用できるようにしたもの
で、図24(a)に示したものでは、収納物移動用部材と
して、軸61を中心にして回動するハンガー掛止パイプ62
をクローゼット部内に設けている。なお、図24(a)に
おいて60はハンガー掛止パイプ62に取り付けた回動用取
っ手である。
【0090】かかる構成により、目的とするハンガー63
を容易に手前側に移動することができ、洋服29などの取
り出し、収納が楽に行える。
【0091】また、図24(b)に示したものは、トレイ
状に形成した収納物受体52をさらにスライド自在にし
て、室内側へ引き出せるようにしている。58はループ状
としたレール体54に設けた水平レールであり、前記レー
ル体54上を回動させた収納物受体52を同水平レール58に
移行させると、前方へ引出すことができるようになって
いる。
【0092】以上説明した構成によれば、間口が狭くな
っても収納が容易であり、なおかつ、奥部に収納した収
納物を容易に取り出すことができる。
【0093】また、図25に示したものは、奥行きの深
いクローゼット27の床面に多目的空間S1を設け、大型の
収納部としている。
【0094】すなわち、従来の集合住宅では大型の収納
部を構築することは難しいものであったが、多目的空間
S1を床スラブ5に設けることで、ウオークインタイプの
大型のクローゼット27を実現している。なお、間口の段
差部65には踏み台66を設置して階段状として安全性を確
保している。
【0095】また、図26のように、洋室14に面したク
ローゼット27の床面に多目的空間S1を設けることで、同
クローゼット27の上方部空間を他の部屋68の収納空間と
して利用することができる。
【0096】すなわち、図示するように、クローゼット
27内のやや上側に仕切り69を配設し、同仕切り69の上部
空間を天袋70としている。71は同天袋70の扉である。こ
のように、従来一つの部屋のための収納部としてのクロ
ーゼット27を、隣接する他の部屋68の収納部としても利
用可能となり、住居環境が向上する。
【0097】なお、天袋70の扉71を通常の壁と同様に形
成するなどして、天袋70の存在が外部から分からないよ
うにした秘密の収納部としての利用も可能である。その
場合、出入口をクローゼット27の内部に設けてもよい。
【0098】また、従来、集合住宅Aには、ダンボール
などの大型の箱物をゆったりと収納する収納部はなかっ
た。
【0099】そこで、図27に示すように、押し入れ25
の床面6に多目的空間S1を設けて押し入れ25としての容
積を拡大するとともに、内部を仕切り板73により複数の
箱状の収納空間に区画して、ダンボール74を直接かつ容
易に収納可能としている。
【0100】かかる構成により、普段は使用しないが、
捨てることもできないような荷物をダンボールに詰めた
状態ですっきりと収納することが可能となる。
【0101】また、他の実施例として、収納部内におけ
る収納物の収納姿勢を保持した状態で移動可能とした収
納物移動用部材を設けることができる。
【0102】例えば、図28に示すように、床スラブ5
に多目的空間形成部18を設けた部屋の階下の部屋に、こ
れをキッチン9とすると、前記多目的空間形成部18の突
出部分により形成される凹部75内に一部を挿入し、かつ
レール76などと組み合わされた収納物移動用部材として
の昇降装置78により昇降可能な可動式の吊戸棚77を設け
るものである。なお、本実施例では昇降装置78の一部を
構成するアーム体78aが吊戸棚77の支持部として機能し
ている。
【0103】さらに、同吊戸棚77を着脱自在に構成する
こともでき、所望する場所へ移動可能とすることもでき
る。その場合、吊戸棚77の底面に取っ手79を設けておけ
ば取扱いやすい。
【0104】図示するように、通常の設置状態では、外
観上からは普通の吊戸棚77でありながら、その実容積は
凹部75に隠れているものまで含むので、収納容積が格段
に大きく、しかも、昇降装置78により昇降移動できるの
で、出し入れについても容易となっている。そして、そ
の昇降時においては、垂直に移動するので吊戸棚77内の
収容物の収納姿勢も保持でき安全である。
【0105】さらに、取り外すことができるようにすれ
ば、別の場所に移動して利用することも可能となる。
【0106】このように、従来、一箇所に固定して設け
られているのが常識的であった収納部を、着脱自在に
し、しかも、収納容積が見た目以上に確保されている収
納部はかつてなく、集合住宅Aとしての大きな特徴とな
り、セールスポイントとになり得る。なお、図中、80は
流し台である。
【0107】図29に示したものは、押し入れ25の天袋
71内に、収納物移動用部材としてのリフト装置81を設け
たもので、手の届かない天袋71内の収納物の出し入れを
容易にしている。
【0108】リフト装置81は、トレイ部82と、同トレイ
部82を摺動させるレール部83と、トレイ部83を支持する
と共に、基端部を回動させてトレイ部82を室内側で昇降
させるアーム部84とを具備しており、室内側に設ける図
示しないリモコン若しくは手動により操作可能としてい
る。
【0109】このように、天袋71内における収納物の収
納姿勢を保持した状態で移動して取り出したり収納した
りすることが可能で、極めて便利であり、特に、高齢者
や年少者が安全に高所の物を取り出すことができる。
【0110】また、押し入れ25の奥側に収納した物を取
り出すことは容易でないことは誰しも経験してきてい
る。
【0111】そこで、図30に示すように、前側に回動
支点86を設けた回動アーム87に載置板88を連設した収納
物移動用部材としてのリフト装置81'を押し入れ25内に
設けることができる。
【0112】回動アーム87が水平状態で維持されている
ときは、載置板88は押し入れ25内の仕切板89と略面一に
連続した状態となり、図示しないスイッチ操作若しくは
手動により、回動アーム87が駆動して、載置板88上の収
納物を下方前方へ移動可能とするものである。90は押し
入れ25の間口に取り付けた襖、91は収納物である。
【0113】このように、本実施例によれば、奥側に収
納した収納物91の取り出しが極めて容易となる。
【0114】なお、襖90に代えて、木製やアルミ製の扉
とし、必要個所にガラスなどを嵌めた構成とすると、押
し入れ25の中を視認することが可能である。あるいは、
押し入れ25の奥側面にガラスを設けて、隣の部屋(ここ
では洋室14)から押し入れ25の奥部内を視認することも
可能となる。
【0115】図31(a)に示したものは、クローゼット2
7,28内の収納物移動用部材である衣装掛93を、図31
(b)に示すように、安価なカーテンレール方式で回転可
能にしたものである。
【0116】すなわち、円環状に形成したレール体94に
係合して摺動する駒95にハンガー掛止用リング96を連設
したハンガーフック97を複数個取り付けている。
【0117】かかる構成により、低コストで使い勝手の
良好なクローゼット27,28を実現することができる。な
お、この構成については、クローゼット27,28の床面に
多目的空間S1を設けたものに適用できることは言うまで
もない。
【0118】また、室内レイアウトの自由度を向上させ
るために、クローゼット27,28の設置個所を自由に決定
できるように、部屋に敷設したレール部99上にクローゼ
ット27,28を移動自在に設置することができる。
【0119】すなわち、図32(a)に示すように、室内
フロアの各縁部に沿って予めレール部99を敷設してお
き、入居者の意向に沿った位置にユニット式のクローゼ
ット27,28を配置可能としたものである。
【0120】これにより、例えば、クローゼット27,28
設置後に、同一方向のレール部99上であれば、入居者自
ら位置を移動することも可能であり、また、他の縁部に
移設しようとする場合も後工事が楽である。
【0121】クローゼット27,28の下面には、図32(b)
に示すように、レール部99に係合する転動輪100をブラ
ケット101を介して取り付けている。
【0122】なお、クローゼット27,28は、床部6上では
なく、天井部から吊支して移動自在にすることもでき
る。また、レール部99を、床面に形成した多目的空間S1
を利用して敷設することもできる。
【0123】図33に示したものは、クローゼット27,2
8内のバー103を移動自在にしたものである。
【0124】すなわち、従来、クローゼット27,28に設
けられているバー103は固定式であり、衣装類を掛ける
高さが決められている。
【0125】しかし、クローゼット27,28に多目的空間S
1を設けた場合は、クローゼット27,28内の高さが十分と
れることから、バー103の設置位置決定の自由度が向上
する。
【0126】そこで、図33(b)に示すように、壁面に
湾曲形成したバー受け104を複数個位置違いに設け、バ
ー103の位置を可変としている。バー103は、断面長円状
に形成しており、バー受け104上で回転不可として安定
性をもたせている。
【0127】かかる構成により、使用者が任意にバー10
3を移動できるようになり、使い勝手が向上する。
【0128】また、従来、クローゼット27,28や押入れ2
5などは、出し入れ口については通常一箇所しか設けら
れていない。
【0129】したがって、内部での収納位置によっては
非常に取り出しにくくなる。そこで、図34に示すよう
に、複数箇所に出し入れ口105を設け、収納物の出し入
れを容易に行えるようにした。
【0130】図34(a)に示したものはクローゼット27,
28に適用した例であり、開閉扉106を複数箇所に設けて
いる。この場合のクローゼット27,28も、床面に多目的
空間S1を設けて収納空間を大きくしておくことができ
る。
【0131】他方、図34(b)に示したものは、例え
ば、床スラブ5に形成した多目的空間形成部18による多
目的空間s1内に、引出し式の収納箱107を収納した場
合、多目的空間s1の上部に扉108を設け、収納箱107を引
き出すのみならず、扉108を開けることで、上方からも
出し入れ可能としている。
【0132】また、従来の集合住宅では、ただでさえ収
納容積が小さく、しかも、収納空間も変化するものでは
なかった。
【0133】そこで、図35に示すように、押し入れ25
やクローゼット27,28の奥行きを可変として、収納容積
も拡大可能とすることができる。
【0134】すなわち、レール体110を敷設して、その
上に可動側壁111,111を移動自在に載置している。1 11a
は可動側壁111の前端に取付けた扉である。
【0135】図中、112,112は固定側壁であり、内側に
可動側壁111,111を収納自在の戸袋112aをそれぞれ形成
している。
【0136】そして、前記レール体110上を摺動する可
動側壁111を戸袋112aから出し入れ自在として、奥行き
を可変としている。
【0137】また、図36に示すように、クローゼット
27,28などの床面に、上下可動式の床体115を設け、必要
に応じて高さを代えてロフトとして利用することもでき
る。
【0138】このように、一枚の床体115を可動式に設
けるだけで、用途が大きく広がる。
【0139】同様な技術思想を押し入れ25に適用するこ
とができる。
【0140】すなわち、従来の押し入れ25では、中段の
仕切板116が固定されていて、下側の収納空間に収納ボ
ックスを入れた場合、仕切板116との間に隙間ができて
いた。そこで、図37に示すように、仕切板116を可動
式とすることで無駄なスペースをなくし、押し入れ25を
有効利用することができる。
【0141】なお、上述してきたクローゼット27,28や
押入れ25についても、その床面に多目的空間S1を設けて
収納空間を大きくすることができる。
【0142】図38に示すものは、階段収納に関するも
ので、階段118下に収納空間119を設け、同空間119内に
引出し式の収納ボックス120を配設している。121はボッ
クス120の下面に設けた転動輪である。
【0143】集合住宅においても、階段118を設けた部
屋があるが、かかる階段収納の構成とすれば、デッドス
ペースを収納空間として有効利用でき、しかも、収納ボ
ックス120の出し入れも容易でなおかつ開閉扉などと異
なり指を挟むこともない。
【0144】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0145】(1)請求項1記載の本発明では、床スラブ
により複数の階層に区画して形成した集合住宅におい
て、各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床スラブ
に凹状の多目的空間形成部を形成している。
【0146】このようにして、各床スラブに多目的空間
形成部を形成することにより、必要な場所に必要な大き
さの多目的空間を、コスト負担を掛けることなく形成す
ることができる。
【0147】そして、多目的空間形成部は、収納空間や
配管スペースやメンテナンス空間等の多目的空間として
有効利用することができる。
【0148】しかも、各階の高さに変更が生じないた
め、日影規制や高度斜線規制を受ける心配がなく、階数
・床面積を有効に確保することができる。
【0149】さらには、各階の高さに変更が生じず、階
数に制限が生じないことから、集合住宅の戸数が制限さ
れることはない。
【0150】また、多目的空間形成部は、必要以上に大
きく形成しないため、消防法の適用を受けることはな
く、火災感知器の設置を義務付けられる等の煩わしさを
生じることがない。
【0151】(2)請求項2記載の本発明では、多目的空
間形成部の直下方に位置する階下の部屋以外の部屋に、
居室を配置している。
【0152】このようにして、居室の天井高さを大きく
確保して、入居者に圧迫感を与えることなく、居住空間
をゆったりと大きく形成することができる。その結果、
居住性を良好に確保することができる。
【0153】(3)請求項3記載の本発明では、多目的空
間形成部の直下方に位置する階下の部屋に、キッチン、
浴室、洗面所、及び、便所等の水廻り機能室を配置して
いる。
【0154】このようにして、キッチン、浴室、及び、
洗面所等の水廻り機能室は、天井部が高すぎると、清掃
がし難い上に、熱効率が悪くなるという不具合がある
が、かかる水廻り機能室は、下方に膨出する多目的空間
形成部の直下方に位置する階下の部屋に配置しているこ
とより、同多目的空間形成部が下方に膨出している分だ
け、水廻り機能室の天井部の高さを低くすることができ
て、同水廻り機能室の清掃をし易くすることができると
共に、同水廻り機能室の熱効率を高くすることができ
る。
【0155】(4)請求項4記載の本発明では、各階層の
床スラブに形成した多目的空間形成部は、左右方向に千
鳥状となるように階別に交互に配置している。
【0156】このようにして、集合住宅全体の荷重バラ
ンスを良好に保つことができて、集合住宅の強度も良好
に確保することができる。
【0157】(5)請求項5記載の本発明では、多目的空
間形成部は、居室の直下方に配置している。
【0158】このようにして、居室の直下方に配置した
多目的空間形成部に、物品を収納することができると共
に、必要に応じて物品の出し入れを楽に行うことができ
る。
【0159】(6)請求項6記載の本発明では、多目的空
間形成部は、少なくとも一つの端面を梁部に直接接続し
ている。
【0160】このようにして、多目的空間形成部を梁部
に対して少なくとも一辺固定構造となすことができて、
床スラブの剛性を良好に確保することができる。
【0161】(7)請求項7記載の本発明では、多目的空
間形成部内に複数の段差を有する凹部を形成している。
【0162】このようにして、多目的空間形成部内に形
成した複数の段差を有する凹部内に、適宜高さの異なる
収容物を収容することができて、収容効率を良好に確保
することができる。
【0163】しかも、かかる多目的空間形成部の直下方
に形成される天井裏の未利用空間を、最大限に有効利用
することができる。
【0164】例えば、天井が低くても良い浴室や洗面所
や便所と、天井をもう少し高くしておきたいキッチン等
を隣接させて配設することができ、居住空間内のレイア
ウト設計に広がりをもたせることができる。
【0165】(8)請求項8記載の本発明では、床スラブ
により複数の階層に区画して形成し、所定個所に収納部
を備えた集合住宅において、前記収納部内における収納
物の収納姿勢を保持した状態で移動可能とした収納物移
動用部材を設けたことにより、収納物の取り出しなどが
容易に行えるとともに、整然とした効率的な収納が可能
となり、居住環境を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集合住宅の床下構造の断面正面説
明図。
【図2】同床下構造の平面説明図。
【図3】クローゼット配置位置の床下構造の断面側面説
明図。
【図4】下駄箱配置位置の床下構造の断面側面説明図。
【図5】下駄箱配置位置の床下構造の断面正面説明図。
【図6】ロフト配置位置の床下構造の断面側面説明図。
【図7】換気パイプを配置した床下構造の断面側面説明
図。
【図8】多目的空間形成部の平面説明図。
【図9】図8のI-I線断面図。
【図10】第1変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図11】(a)図10のII-II線断面図、(b)図10のI
I'-II'線断面図。
【図12】第2変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図13】図12のIII-III線断面図。
【図14】第3変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図15】図14のIV-IV線断面図。
【図16】第4変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図17】第16のV-V線断面図。
【図18】第5変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図19】第18のVI-VI線断面図
【図20】排水横管の配管構造を示す断面側面説明図。
【図21】多目的空間を設けたクローゼットの一実施例
を示す説明図。
【図22】多目的空間を設けたクローゼットの一実施例
を示す説明図。
【図23】多目的空間を設けた押し入れの一実施例を示
す説明図。
【図24】多目的空間を設けたクローゼット及び押し入
れの一実施例を示す説明図。
【図25】多目的空間を設けたクローゼットの一実施例
を示す説明図。
【図26】多目的空間を設けたクローゼット一実施例を
示す説明図。
【図27】多目的空間を設けた押し入れの一実施例を示
す説明図。
【図28】収納物移動用部材の一実施例を示す説明図。
【図29】収納物移動用部材を押し入れに適用した例を
示す説明図。
【図30】収納物移動用部材を押し入れに適用した例を
示す説明図。
【図31】収納物移動用部材をクローゼットに適用した
例を示す説明図。
【図32】可動式クローゼットの説明図。
【図33】可動式パイプを具備するクローゼットの説明
図。
【図34】複数の出し入れ口を設けた収納部の説明図。
【図35】奥行きを可変とした収納部を示す説明図。
【図36】仕切り高さを可変とした収納部を示す説明
図。
【図37】可動式仕切り板を具備する押し入れの説明
図。
【図38】階段下に設けた収納部の説明図。
【符号の説明】
A 集合住宅 S 居住空間 S1 多目的空間 1 柱部 2 梁部 3 外壁 4 内壁 5 床スラブ 6 床部 7 リビング・ダイニングルーム 8 和室 9 キッチン 17 水廻り機能室 18 多目的空間形成部
フロントページの続き (72)発明者 平川 玲嗣 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 嘉山 武史 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 藤野 智将 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 砂山 大輔 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 中尾 邦明 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 佐藤 信行 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 市原 忠志 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 吉浪 智之 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 當村 清隆 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 篠田 能成 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 平野 英之 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 田中 久美子 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 本多 祥二 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 佐藤 年信 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 吉川 憲治 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 佐々木 幸也 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床スラブにより複数の階層に区画して形
    成した集合住宅において、 各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床スラブに凹
    状の多目的空間形成部を形成したことを特徴とする集合
    住宅における床下構造。
  2. 【請求項2】 多目的空間形成部の直下方に位置する階
    下の部屋以外の部屋に、居室を配置したことを特徴とす
    る請求項1記載の集合住宅における床下構造。
  3. 【請求項3】 多目的空間形成部の直下方に位置する階
    下の部屋に、キッチン、浴室、洗面所、及び、便所等の
    水廻り機能室を配置したことを特徴とする請求項1又は
    2記載の集合住宅における床下構造。
  4. 【請求項4】 各階層の床スラブに形成した多目的空間
    形成部は、左右方向に千鳥状となるように階別に交互に
    配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の集合住宅における床下構造。
  5. 【請求項5】 多目的空間形成部は、居室の直下方に配
    置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の集合住宅における床下構造。
  6. 【請求項6】 多目的空間形成部は、少なくとも一つの
    端面を梁部に直接接続したことを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の集合住宅における床下構造。
  7. 【請求項7】 多目的空間形成部内に複数の段差を有す
    る凹部を形成したことを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の集合住宅における床下構造。
  8. 【請求項8】 床スラブにより複数の階層に区画して形
    成し、所定個所に収納部を備えた集合住宅において、 前記収納部内における収納物の収納姿勢を保持した状態
    で移動可能とした収納物移動用部材を設けたことを特徴
    とする集合住宅における収納部構造。
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