JP2003105180A - ポリエステル組成物およびそれからなるフィルム - Google Patents
ポリエステル組成物およびそれからなるフィルムInfo
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Abstract
物およびフィルムを得ることを課題とする。 【解決手段】ポリエステルにスルホン酸金属塩化合物お
よび/またはポリオキシアルキレングリコール、および
特定のリン化合物を配合してなるポリエステル組成物お
よびそれからなるフイルム。
Description
物およびそれからなるフィルムに関するものである。詳
しくは、ポリエステルにスルホン酸金属塩化合物および
/またはポリオキシアルキレングリコールおよび特定の
リン化合物を配合してなる透明性、帯電防止性に優れる
ポリエステル組成物およびフィルムに関するものであ
る。さらに詳しくは、磁気記録媒体用、食品包装用、一
般工業用などの帯電防止性、透明性の要求される分野に
好適なポリエステル組成物およびフィルムに関するもの
である。
るポリエステルは優れた物理的、化学的特性を有してお
り、繊維、フィルム、その他の成形品として広く使用さ
れている。しかしながら、かかるポリエステルは静電気
を帯び易いため、繊維、フィルムあるいは各種成形品の
製造工程時、さらには製品の使用時などにおいて種々の
トラブルが発生しやすい。このため、静電気による各種
のトラブルを防止するために、従来よりポリエステルに
帯電防止性を付与する各種の方法、およびポリエステル
フィルム、ポリエステル組成物が開示されている。
は、スルホン酸誘導体を添加した良好な帯電防止能を有
するフィルムの製造方法、特開昭50−134662号
公報では、特定の芳香族スルホン酸塩誘導体を配合する
ことで、帯電防止性、透明性に優れ、機械特性の低下し
ないポリエステル組成物、また特開昭60−38123
号公報では、スルホン酸金属塩誘導体および高級脂肪酸
金属塩を併用配合することで透明性、易滑性、帯電防止
性に優れたフィルムが開示されている。さらに、特公昭
44−31828号公報では、ポリエステルに不溶のポ
リアルキレングリコールとスルホン酸塩誘導体の併用に
よって帯電防止性を付与すること、特開昭52−470
69号公報では、低融点/高融点ブロック共重合体とス
ルホン酸金属塩誘導体とを併用する方法で、湿度依存性
の少ない帯電防止性を有するフィルム、特開昭52−4
7071号公報では、ポリエステルに溶解性のポリアル
キレングリコールとスルホン酸金属塩誘導体を併用配合
した帯電防止性に優れるフィルムの製法、さらに特開昭
58−71922号公報では、透明性、色調の優れた帯
電防止性ポリエステルを得る目的で、ポリエステルに特
定量のリン化合物、特定のAV値を有するスルホン酸金
属塩誘導体およびポリエチレングリコールを添加する方
法が開示されている。
得られるフィルムの帯電防止性能はある程度は向上せし
めることができるが必ずしも十分でなく、さらに得られ
るフィルムは透明性を同時に満足できるものではない。
た従来技術の問題点を解消することにあり、透明性、帯
電防止性に優れたポリエステル組成物およびフィルムを
提供することにある。
は、ポリエステルに、スルホン酸金属塩化合物および/
またはポリオキシアルキレングリコール、および下記式
(1)で示されるリン化合物を配合してなるポリエステ
ル組成物およびそれからなるフィルムによって達成でき
る。
ジカルボン酸成分とグリコール成分から構成されたもの
が好ましく採用され、例えばジカルボン酸もしくはその
エステル形成性誘導体とグリコールとのエステル化もし
くはエステル交換反応ならびに引続く重縮合反応によっ
て製造される。ポリエステルの種類についてはフイルム
等の成形品に成形しうるものであれば特に限定されな
い。フイルム等の成形品に成形しうる好適なポリエステ
ルとしてはジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン
酸、グリコール成分として脂肪族グリコールまたは脂環
族グリコールから構成されたものがよく、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリ−1,3−プロピレンテ
レフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシ
クロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられ、
中でもフィルムとした場合の強度などの点からポリエチ
レンテレフタレート、ポリ−1,3−プロピレンテレフ
タレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボ
キシレートが好ましい。
エステルであってもよく、コポリエステルであってもよ
い。その際の共重合成分としては上記したポリエステル
を構成するジカルボン酸成分およびグリコール成分以外
の芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸および脂環
族ジカルボン酸等の酸成分、芳香族グリコール、脂肪族
グリコールおよび脂環族グリコール等のグリコール成分
を挙げることができる。具体的には、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、フタル酸、ジフ
ェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、
マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸
等の脂環族ジカルボン酸及びこれらから誘導されるエス
テル形成性誘導体を挙げることができる。また、グリコ
ール成分としてはエチレングリコール、1,3−プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,10−デカンジオール等の脂肪族
グリコール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェ
ノールA等の脂環族グリコールなどを挙げることができ
る。上記したジカルボン酸成分、グリコール成分は、一
種のみ用いてもよく、二種以上を併用してもよい。ま
た、これらの共重合成分は、ポリエステルを製造する際
に副生するものであってもよい。さらに、共重合せしめ
る場合の成分量は特に限定されるものではないが、得ら
れるフィルムの強度、耐熱性等の点から30モル%以下
とすることが好ましい。
は、下記式で示されるものである。
ル基もしくはアリール基である。Mは、アルカリ金属あ
るいはアルカリ土類金属である。mは、1または1/2
である。] 該スルホン酸金属塩化合物のRは、ポリエステルへの相
溶性、フィルムの透明性、帯電防止性の点から、アルキ
ル基またはアルキルアリール基が好ましく、より好まし
くはアルキルアリール基である。この際、アルキルは直
鎖状あるいは分岐状であってもよい。また、特にRはス
ルホン酸金属塩化合物のポリエステルへの相溶性、フィ
ルムの透明性の点から、アルキル基またはアルキルアリ
ール基が好ましく、中でもRの炭素数は5〜40が好ま
しく、より好ましくは炭素数8〜30である。さらに、
Mは、Li、K、Na等のアルカリ金属あるいはMg、
Ca等のアルカリ土類金属等が挙げられる。中でもL
i、K、Na等のアルカリ金属が好ましい。このような
スルホン酸金属塩化合物の具体例としては、ヘキシルス
ルホン酸ナトリウム、ペプチルスルホン酸ナトリウム、
オクチルスルホン酸ナトリウム、ノニルスルホン酸ナト
リウム、デシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホ
ン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、
デシルスルホン酸カリウム、ドデシルスルホン酸カリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ステアリ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリ
ウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム、ドデシル
ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン
スルホン酸カリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸リ
チウム等を挙げることができる。中でもポリエステルの
相溶性、フィルムの透明性、帯電防止性の点から、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸リチウムが好ましい。
ステルへの配合量は、得られるフィルムの透明性、帯電
防止性の点から、0.01重量%以上が好ましい。より
好ましくは0.01〜20重量%であり、さらに好まし
くは0.05〜10重量%である。配合量が0.01重
量%未満であるとフィルムの帯電防止効果に劣る場合が
ある。
コールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール等を挙
げることができ、このようなポリオキシアルキレングリ
コールは、片末端あるいは両末端が有機基で封鎖されて
いてもよい。中でもフィルムの帯電防止性、透明性の点
からポリエチレングリコールが好ましい。またポリオキ
シアルキレングリコールの分子量は、フィルムの帯電防
止性、透明性の点から300以上が好ましく、より好ま
しくは300〜50000であり、さらに好ましくは4
00〜20000である。
のポリエステルへの配合量は、帯電防止性の点から、
0.01重量%以上が好ましい。より好ましくは0.0
1〜20重量%であり、さらに好ましくは0.05〜1
0重量%である。配合量が0.01重量%未満であると
フィルムの帯電防止効果に劣る場合がある。
リエステルに下記式(1)で示されるリン化合物を配合
するものである。
り、併用配合するスルホン酸金属塩化合物のポリエステ
ルへの相溶性が良好となり、得られるフィルムは、透明
性に優れ、帯電防止性も向上する。
示される化合物であれば特に限定されるものでなく、例
えばトリメチルホスホノフォメート、トリエチルホスホ
ノフォメート、トリメチルホスホノアセテート、メチル
ジエチルホスホノアセテート、エチルジメチルホスホノ
アセテート、トリエチルホスホノアセテート、トリエチ
ル3−ホスホノプロピネート、トリエチル2−ホスホノ
プロピネート、トリエチル2−ホスホノブチレート、ジ
イソプロピル(エトキシカルボニルメチル)ホスホネー
ト、tert−ブチルジエチルホスホノアセテート、ジ
エチルホスホノ酢酸、トリメチル2−ホスホノアクリレ
ート、トリエチル4−ホスホノクロトネート、アリール
ジエチルホスホノアセテート、ジメチル(3−オキソプ
ロプル)ホスホネート、ジメチル(3−フェノキシアセ
トニル)ホスホネート、ジエチル(3−オキソプロプ
ル)ホスホネート、ジエチル(2−オキソ−2−フェニ
ルエチル)ホスホネート、ジエチル(ヒドロキシメチ
ル)ホスホネート等を挙げることができる。これらのリ
ン化合物は、二種以上を併用してもよい。これらのリン
化合物の中では、下記式(2)で示される化合物が好ま
しく、
は、他のリン化合物を使用してもよい。それらのリン化
合物としては、例えばリン酸、亜リン酸、リン酸トリメ
チルエステル、リン酸トリブチルエステル、リン酸トリ
フェニルエステル、リン酸モノあるいはジメチルエステ
ル、ジメチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、フ
ェニルホスフィン酸ジメチルエステル、フェニルホスフ
ィン酸ジエチルエステルなど、またリン酸カルシウム、
リン酸ナトリウム、リン酸マグネシウム、リン酸マンガ
ン等のリン酸金属塩類、さらにはリン酸アンモニウム等
のリン化合物を挙げることができる。
への配合量は、併用配合するスルホン酸金属塩化合物の
ポリエステルへの相溶性、得られるフィルムの透明性、
帯電防止性の点から、0.001重量%以上が好まし
く、より好ましくは0.01重量%以上であり、さらに
好ましくは0.05重量%以上である。一方、配合量の
上限は、得られるポリエステル組成物の溶融熱安定性、
併用配合するスルホン酸金属塩化合物のポリエステルへ
の相溶性、フィルムの透明性、帯電防止性の点から5重
量%以下が好ましく、より好ましくは3重量%以下、さ
らに好ましくは1重量%以下である。リン化合物の配合
量が0.001重量%未満であると、併用配合するスル
ホン酸金属塩化合物のポリエステルへの相溶性、得られ
るフィルムの透明性、帯電防止性に劣る場合がある。
用配合するスルホン酸金属塩化合物のポリエステルへの
相溶性、得られるフィルムの透明性、帯電防止性の点か
ら、リン元素を1ppm以上含有することが好ましく、
より好ましくは5〜10000ppmであり、さらに好
ましくは10〜5000ppmである。
よび/またはポリオキシアルキレングリコール、および
リン化合物をポリエステルに配合する方法は、特に限定
されることはないが、例えば(1)スルホン酸金属塩化
合物および/またはポリオキシアルキレングリコール、
およびリン化合物とをポリエステル製造反応工程の任意
の段階で添加する配合方法、(2)スルホン酸金属塩化
合物および/またはポリオキシアルキレングリコール、
およびリン化合物とをポリエステルに溶融混練する配合
方法等を挙げることができる。中でも、フィルムの透明
性、帯電防止性などの点から、(1)のスルホン酸金属
塩化合物および/またはポリオキシアルキレングリコー
ル、およびリン化合物とをポリエステル製造反応工程の
任意の段階で添加する配合方法が好ましい。
ポリエステルの製造は、従来公知の任意の方法を採用す
ることができる。例えば、A.ジカルボン酸のジメチル
エステルとグリコールとのエステル交換反応ならびに引
続く重縮合反応によってポリエステルを製造し、本発明
のスルホン酸金属塩化合物および/またはポリオキシア
ルキレングリコール、およびリン化合物を反応工程に任
意の段階で添加する方法、B.ジカルボン酸とグリコー
ルとのエステル化反応ならびに引続く重縮合反応によっ
てポリエステルを製造し、本発明のスルホン酸金属塩化
合物および/またはポリオキシアルキレングリコール、
およびリン化合物を反応工程に任意の段階で添加する方
法を挙げることができる。また、この際、従来公知の反
応触媒を使用することができ、例えば、アルカリ金属化
合物、アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、マンガン
化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタ
ン化合物等を挙げることができる。これらの反応触媒
は、二種以上を併用してもよい。
フイルムの固有粘度は、得られるフィルムの強度、耐摩
耗性などの点で、0.40dl/g以上が好ましく、よ
り好ましくは0.45〜1.0dl/gである。
ルムは、未延伸のシート状のものでもよいし、一軸また
は二軸に延伸された延伸フイルムであってもよい。
ルムの具体的な製造方法を説明する。ポリエステル組成
物を乾燥後、溶融押出しして未延伸シートとし、続いて
二軸延伸、熱処理しフイルムにする。二軸延伸は縦、横
逐次延伸あるいは二軸同時延伸のいずれでもよく、延伸
倍率は、通常、縦、横それぞれ2〜5倍が適当である。
また、二軸延伸後、さらに縦、横方向のいずれかに再延
伸してもよい。この際、本発明のポリエステル組成物と
各種のポリエステルとを混合して、スルホン酸金属塩化
合物量および/またはポリオキシアルキレングリコール
量、およびリン化合物量あるいはリン元素量を目的に応
じて適宜変更することができる。また、混合するポリエ
ステルは本発明のポリエステル組成物のベースとなるポ
リエステルと同一であっても、異なってもよい。
成物からなるフィルムを得ることができ、磁気記録媒体
用、コンデンサー用、食品包装用、一般工業用等の各種
用途に使用できる。
属塩化合物および/またはポリオキシアルキレングリコ
ール量、およびリン元素量は、これらの用途に応じて、
適宜、設計することができ、透明性、帯電防止性などの
点から、スルホン酸金属塩化合物および/またはポリオ
キシアルキレングリコール含有量は0.0001〜5重
量%が好ましく、より好ましくは0.001〜1重量%
である。また、リン元素量は、0.1〜10000pp
mが好ましく、より好ましくは0.2〜1000ppm
である。
フイルムには、他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン等、また各種の添加
剤、例えばカルボジイミド、エポキシ化合物などの末端
封鎖剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、顔
料、蛍光増白剤等、さらに各種滑剤、例えば二酸化ケイ
素、炭酸カルシウム等の炭酸金属塩、ケイ酸アルミニウ
ム等のケイ酸塩、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、リ
ン酸カルシウム、二酸化チタン等の無機粒子、アクリル
酸類、スチレンなどを構成成分とする有機粒子等も必要
に応じて適宜含有していてもよい。
明する。
た。
ルへの相溶性 ポリエステル組成物20mgをカバーガラスに挟んで、
290℃のホットプレート上で溶融プレス冷却後、顕微
鏡観察によって判定した。 ○:5μm以上の粗大物は観察されない。 △:5〜10μmの粗大物が僅かに観察される。 ×:10μm以上の粗大物が数多く観察される。
られた検量線と比較して定量した。
D−1003−59に準じてフィルムヘイズを測定し
た。
リエステル組成物から得られたフィルムを室温20℃、
湿度65%に1時間放置し、フィルムの表面固有抵抗を
測定した。
ル70重量部とを酢酸カルシウム・1水和物0.09重
量部を触媒として140〜230℃でメタノールを留出
させながらエステル交換反応を行った。エステル交換反
応終了後、三酸化アンチモン0.03重量部、リン化合
物としてトリエチルホスホノアセテートを0.07重量
部を添加し、次いでスルホン酸金属塩化合物としてドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムのエチレングリコー
ル溶液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの濃度
30重量%)を得られるポリエステル組成物に対してド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが6重量%となる
ように添加し、さらにポリオキシアルキレングリコール
として分子量4000のポリエチレングリコールを得ら
れるポリエステル組成物に対して6重量%となるように
添加した。引き続き、反応系を−101kPaとし、2
90℃に昇温し、重縮合反応を終了した。ポリエステル
組成物特性を表1,2に示した。固有粘度0.61dl
/g、リン元素量75ppmであった。また、ポリエス
テル組成物中に5μm以上の粗大物は認められず、スル
ホン酸塩金属化合物のポリエステルへの相溶性は良好で
あった。
物およびポリオキシアルキレングリコールを添加してい
ないポリエステルを製造した。
物、ポリオキシアルキレングリコール含有ポリエステル
組成物とスルホン酸金属塩化合物、ポリオキシアルキレ
ングリコールを含有しないポリエステルとをスルホン酸
金属塩化合物が0.5重量%、ポリオキシアルキレング
リコールが0.5重量%となるように混合した後、十分
乾燥した。引き続いて該乾燥品を押出し機に供給して2
90℃で溶融し、T型口金よりシート状に押し出し、3
0℃の冷却ドラムで冷却固化せしめ未延伸フィルムを得
た。次いで未延伸フィルムを95℃に加熱して縦方向に
3.3倍延伸し、さらに105℃に加熱して横方向に
3.3倍延伸し、220℃で加熱処理して、厚さ100
μmのフィルムを得た。得られたフイルム特性結果を表
2に示した。フイルムの透明性、帯電防止性ともに良好
であった。
ールを添加せず、実施例1と同様の方法でポリエステル
およびフィルムを得た。
結果を表1,2に示した。得られたフィルムは帯電防止
性に劣るものであった。
物、ポリオキシアルキレングリコールあるいはリン化合
物の種類、配合量を変更した以外は実施例1と同様の方
法で、ポリエステル組成物およびフィルムを得た。得ら
れたポリエステル組成物およびフィルム特性結果を表
1,2に示した。
で、得られたポリエステル組成物はは、スルホン酸金属
塩化合物の相溶性に優れ、またフイルムは透明性、帯電
防止性にも優れるものであった。
合するリン化合物が本発明の範囲外であり、得られたフ
イルムは、透明性、帯電防止性に劣るものであった。
にスルホン酸金属塩化合物および/またはポリオキシア
ルキレングリコール、および特定のリン化合物を配合し
てなるポリエステル組成物であって、透明性、帯電防止
性に優れたフィルムを得ることができる。さらに該フィ
ルムは、磁気記録媒体用、食品包装用、一般工業用など
の帯電防止性、透明性の要求される分野に好適に使用で
きる。
Claims (7)
- 【請求項1】ポリエステルに、スルホン酸金属塩化合物
および/またはポリオキシアルキレングリコール、およ
び下記式(1)で示されるリン化合物を配合してなるポ
リエステル組成物。 【化1】 - 【請求項2】スルホン酸金属塩化合物および/またはポ
リオキシアルキレングリコールの配合量が0.01重量
%以上である請求項1に記載のポリエステル組成物。 - 【請求項3】リン化合物の配合量が0.001重量%以
上である請求項1または2項に記載のポリエステル組成
物。 - 【請求項4】スルホン酸金属塩化合物および/またはポ
リオキシアルキレングリコール、および式(1)で示さ
れるリン化合物の配合がポリエステル製造工程の任意の
段階で添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
か1項に記載のポリエステル組成物。 - 【請求項5】スルホン酸金属塩化合物および/またはポ
リオキシアルキレングリコール、および式(1)で示さ
れるリン化合物の配合がポリエステルへの混練である請
求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステル組成
物。 - 【請求項6】ポリエステル組成物がリン元素を1ppm
以上含有してなることを特徴とする請求項1〜5のいず
れか1項に記載のポリエステル組成物。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリ
エステル組成物からなるフィルム。
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