JP2003105158A - 熱可塑性アクリル樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性アクリル樹脂組成物

Info

Publication number
JP2003105158A
JP2003105158A JP2002205106A JP2002205106A JP2003105158A JP 2003105158 A JP2003105158 A JP 2003105158A JP 2002205106 A JP2002205106 A JP 2002205106A JP 2002205106 A JP2002205106 A JP 2002205106A JP 2003105158 A JP2003105158 A JP 2003105158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylic resin
thermoplastic acrylic
resin composition
thermoplastic
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002205106A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3939210B2 (ja
JP2003105158A5 (ja
Inventor
Tomiaki Otake
富明 大竹
Keiji Kubo
敬次 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2002205106A priority Critical patent/JP3939210B2/ja
Publication of JP2003105158A publication Critical patent/JP2003105158A/ja
Publication of JP2003105158A5 publication Critical patent/JP2003105158A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3939210B2 publication Critical patent/JP3939210B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性アクリル樹脂が本来有する優れた光
学特性、機械的強度、耐候性等をそのまま保持しなが
ら、高い溶融流動性を有し成形加工性に優れ、しかも耐
溶剤性の改善された熱可塑性アクリル樹脂組成物及びそ
れからなる成形体の提供。 【解決手段】 メタクリル酸メチル50〜99.95モ
ル%、(メタ)アクリル酸0.05〜10モル%及び共
重合可能な他の単量体0〜49.95モル%からなる熱
可塑性アクリル樹脂(A)、遷移金属塩(B)、及び必要に
応じてリン化合物(C)及び/又はメタクリル酸メチル5
0〜99.95モル%と(メタ)アクリル酸以外の他の
共重合可能な単量体0.05〜50モル%からなる熱可
塑性アクリル樹脂(D)を含有する熱可塑性アクリル樹脂
組成物、及びそれからなる成形体。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は熱可塑性アクリル樹脂組成物およ
びそれよりなる成形体に関する。より詳細には、本発明
は、熱可塑性アクリル樹脂が本来有する優れた光学特
性、高い機械的強度、優れた耐候性などの特性を維持し
ながら、高い溶融流動性を有していて成形加工性に優
れ、しかも耐溶剤性の向上した熱可塑性アクリル樹脂組
成物およびそれからなる成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル酸メチルを主体とする熱可塑
性アクリル樹脂は、プラスチックのなかでも最高の透明
性を有するものの一つであって光学特性に優れている。
しかも熱可塑性アクリル樹脂は、耐候性、機械的強度な
どにも優れることから、航空機や自動車などの窓ガラ
ス、時計ガラス、レンズ、プリズム、光ファイバー、光
ディスク、自動車のテールランプ、家電・事務機器銘
板、照明カバー、看板、ディスプレイ、サンルーフやカ
ーポートなどの屋根材、装身具などの多くの用途に利用
されている。
【0003】しかしながら、熱可塑性アクリル樹脂は、
耐溶剤性が十分ではなく、アルコール類、燃料油類、ワ
ックスリムーバーなどの有機溶剤に曝されると、クラッ
クの発生、割れ、変形、変色などが生じ易いという欠点
がある。熱可塑性アクリル樹脂の耐溶剤性を改善する方
法としては、アクリル樹脂自体の分子量を大きくする方
法が知られている。しかしながら、アクリル樹脂自体の
分子量を大きくすることによって実質的な耐溶剤性向上
効果を得るには、分子量を非常に大きくする必要があ
り、それに伴ってアクリル樹脂の溶融流動性が低下し、
成形加工性が悪くなるので好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱可
塑性アクリル樹脂が本来有する優れた光学特性、高い機
械的強度、優れた耐候性などの諸特性を損なうことなく
そのまま維持しながら、高い溶融流動性を発現すること
ができ、しかも耐溶剤性の点で改善された熱可塑性アク
リル樹脂組成物およびその成形体を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らは鋭意検討を重ねてきた。その結果、メタク
リル酸メチルを主体とするアクリル樹脂中に(メタ)ア
クリル酸を特定の割合で共重合させてカルボキシル基を
有するアクリル樹脂とし、そのカルボキシル基を有する
アクリル樹脂に遷移金属塩を含有させると、それにより
得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物および該組成物か
らなる成形体は、熱可塑性アクリル樹脂が本来的に有し
ている優れた光学特性、機械的強度、耐候性などの特性
をそのまま保有しながら良好な耐溶剤性を示すこと、し
かもその熱可塑性アクリル樹脂組成物は高い溶融流動性
を有し、成形加工性に優れることを見出した。
【0006】さらに、本発明者らは、カルボキシル基を
有するアクリル樹脂に遷移金属塩を含有させた前記熱可
塑性アクリル樹脂組成物中に、リン化合物を更に含有さ
せると、熱可塑性アクリル樹脂組成物を製造するための
溶融混合時に熱可塑性アクリル樹脂の熱分解が防止また
は抑制され、しかも二次加工時の熱分解が抑制されて、
前記した優れた光学特性、機械的強度、耐候性、良好な
耐溶剤性、高い溶融流動性、良好な成形加工性などを維
持しながら、熱安定性、耐久性、耐変色性などの特性に
一層優れる熱可塑性アクリル樹脂組成物が得られること
を見出した。
【0007】また、本発明者らは、上記により得られた
遷移金属塩を含有する熱可塑性アクリル樹脂組成物、ま
たは遷移金属塩とリン化合物を含有する熱可塑性アクリ
ル樹脂組成物は、いずれも、メタクリル酸メチルと(メ
タ)アクリル酸以外の他の共重合可能な単量体とからな
る汎用の熱可塑性アクリル樹脂と任意の割合で混合でき
ること、その際に該熱可塑性アクリル樹脂組成物と該汎
用の熱可塑性アクリル樹脂の混合割合を調整することに
よって、上記した諸特性を維持しながら、それぞれの目
的や用途に適した種々の熱可塑性重合体組成物が得られ
ることを見出し、それらの種々の知見に基づいて本発明
を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、(1) (A)メタ
クリル酸メチル50〜99.95モル%、(メタ)アク
リル酸0.05〜10モル%および共重合可能な他の単
量体0〜49.95モル%からなる熱可塑性アクリル樹
脂;並びに、(B)遷移金属塩(B);を含有すること
を特徴とする熱可塑性アクリル樹脂組成物である。そし
て、本発明は、(2) 熱可塑性アクリル樹脂(A)中
の(メタ)アクリル酸に由来する構造単位に対して、遷
移金属塩(B)を0.2〜10モル当量の割合で含有する
前記(1)の熱可塑性アクリル樹脂組成物;および、
(3) 遷移金属塩(B)が亜鉛塩である前記(1)ま
たは(2)の熱可塑性アクリル樹脂組成物;である。
【0009】さらに、本発明は、(4) リン化合物
(C)を更に含有する前記(1)〜(3)のいずれかの
熱可塑性アクリル樹脂組成物である。そして、本発明
は、(5) 熱可塑性アクリル樹脂(A)中の(メタ)
アクリル酸に由来する構造単位に対して、リン化合物
(C)を0.2〜10モル当量の割合で含有する前記(4)
の熱可塑性アクリル樹脂組成物;および、(6) リン
化合物(C)がホスファイトである前記(4)または
(5)の熱可塑性アクリル樹脂組成物;である。
【0010】そして、本発明は、(7) メタクリル酸
メチル50〜99.95モル%と(メタ)アクリル酸以
外の他の共重合可能な単量体0.05〜50モル%から
なる熱可塑性アクリル樹脂(D)を更に含有する前記
(1)〜(6)のいずれかの熱可塑性アクリル樹脂組成
物である。さらに、本発明は、(8) 前記(1)〜
(7)のいずれかの熱可塑性アクリル樹脂組成物からな
る成形体である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物で用いる熱
可塑性アクリル樹脂(A)は、熱可塑性アクリル樹脂の
製造に用いる全単量体に基づいて、メタクリル酸メチル
を50〜99.95モル%、(メタ)アクリル酸を0.
05〜10モル%、および共重合可能な他の単量体を0
〜49.95モル%の割合で用いて共重合して得られる
熱可塑性アクリル樹脂であればいずれでもよく、その重
合方法などは特に制限されない。本発明で用いる熱可塑
性アクリル樹脂(A)は、懸濁重合、溶液重合、乳化重
合、塊状重合などの公知の方法により得ることができ
る。
【0012】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物で用
いる熱可塑性アクリル樹脂(A)は、アクリル酸および
/またはメタクリル酸を、熱可塑性アクリル樹脂(A)
の製造に用いる全単量体に対して0.05〜10モル%
の割合で用いて製造されたものであることが必要であり
[アクリル酸とメタクリル酸の両方を用いる場合は両者
の合計モル%]、0.07〜2モル%の割合で用いて製
造されたものであることが好ましい。(メタ)アクリル
酸の割合が0.05モル%未満であると、熱可塑性アク
リル樹脂組成物の耐溶剤性が低下する。一方、(メタ)
アクリル酸の割合が10モル%を超えると、熱可塑性ア
クリル樹脂組成物の溶融流動性および耐水性が低下す
る。
【0013】熱可塑性アクリル樹脂(A)の製造に当た
って用い得る共重合可能な他の単量体としては、例え
ば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸メチル以
外のメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチルなどのアクリル酸エステル、スチレン、ビニ
ルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化
合物、N−シクロヘキシルマレイミド、N−o−クロロ
フェニルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド
等のN−置換マレイミド化合物、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物を挙げる
ことができ、これらの単量体は単独で用いても、または
2種以上を併用してもよい。
【0014】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物に用
いる熱可塑性アクリル樹脂(A)では、共重合可能な他
の単量体の割合が、熱可塑性アクリル樹脂(A)の製造
に用いる全単量体に対して49.95モル%以下(0〜
49.95モル%)であることが必要であり、30モル
%以下であることが好ましい。共重合可能な他の単量体
の割合が49.95モル%を超えると、熱可塑性アクリ
ル樹脂本来の透明性、耐候性などの物性が低下し、ひい
ては熱可塑性アクリル樹脂組成物の透明性や耐候性が損
なわれる。
【0015】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物で用
いる熱可塑性アクリル樹脂(A)は、熱可塑性アクリル
樹脂組成物の成形加工性を良好なものとするために、重
量平均分子量(Mw)が3万〜15万の範囲にあること
が好ましい。そのような重量平均分子量を有する熱可塑
性アクリル樹脂(A)は、熱可塑性アクリル樹脂(A)
の調製時に、例えばメルカプタンなどの従来公知の連鎖
移動剤を添加して分子量の調節下に重合を行うことによ
り得ることができる。なお、本明細書における熱可塑性
アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、ゲル・パー
ミエエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用い
てポリスチレン換算にて算出した重量平均分子量であ
る。
【0016】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物で用
いる遷移金属塩(B)とは、日本化学会編「化学便覧基
礎編I改訂第4版」(1993年)に記載されている周
期律表の第3〜12族元素に分類されている遷移金属の
塩をいう。遷移金属塩(B)の例としては、Ti、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znなどの遷移金
属の無機塩および有機塩を挙げることができ、それらの
1種または2種以上を用いることができる。遷移金属塩
(B)の好ましい具体例としては、酸化亜鉛、酢酸亜
鉛、ステアリン酸亜鉛などの亜鉛塩を挙げることがで
き、これらは単独で使用してもまたは2種以上を用いて
もよい。
【0017】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物は、
熱可塑性アクリル樹脂(A)中の(メタ)アクリル酸に
由来する構造単位に対して、遷移金属塩(B)を0.2
〜10モル当量、特に0.5〜5モル当量で含有するこ
とが好ましい。遷移金属塩(B)の含有量が0.2モル
当量よりも少ないと、熱可塑性アクリル樹脂組成物の耐
溶剤性の向上効果が十分に得られにくくなる。一方、遷
移金属塩(B)の含有量が10モル当量よりも多いと、
熱可塑性アクリル樹脂組成物および該組成物よりなる成
形体から遷移金属塩(B)がブリードアウトし易くな
る。
【0018】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物は、
必要に応じて更にリン化合物(C)を含有することがで
きる。リン化合物(C)を含有すると、熱可塑性アクリ
ル樹脂組成物を製造するための溶融混合時に熱可塑性ア
クリル樹脂の熱分解、二次加工時の熱分解などが防止ま
たは抑制されて、耐熱性、長期安定性、耐変色性などの
特性に一層優れる熱可塑性アクリル樹脂組成物を得るこ
とができる。特に、融点が200℃以上の遷移金属塩を
用いる場合は、熱可塑性アクリル樹脂組成物を製造する
ための溶融混合時に熱分解が生じ易くなるので、熱分解
による物性低下や着色を防止するためにリン化合物
(C)を用いることが好ましい。
【0019】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物がリ
ン化合物(C)を含有する場合は、リン化合物(C)の
種類は特に制限されず、有機リン化合物および無機リン
化合物のいずれでもよく、そのうちでも有機リン化合物
が熱可塑性アクリル樹脂(A)との混和性の点から好ま
しく用いられる。本発明で好ましく用いられる有機リン
化合物の具体例としては、トリエチルホスファイト、ト
リス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリステア
リルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ
−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステア
リルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビ
ス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)エリスリ
トールジホスファイトなどのホスファイト、テトラキス
(2,4−tert−ブチルフェニル)−4,4'−ビ
フェニレン−ジ−ホスフォナイトなどのホスフォナイ
ト、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、
トリシクロヘキシルホスフィン、エチルジフェニルホス
フィン、プロピルジフェニルホスフィン、トリ―o―ト
リルホスフィン、トリ―m―トリルホスフィン、トリ―
p―トリルホスフィン、トリス(o―メトキシフェニ
ル)ホスフィン、トリス(m―メトキシフェニル)ホス
フィン、トリス(p―メトキシフェニル)ホスフィンな
どのホスフィンなどを挙げることができ、これらの1種
または2種以上を用いることができる。そのうちでも、
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホス
ファイトおよびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)エリスリトールジホスファイトなどのホスファ
イトが、溶融混練時の熱安定性の点から好ましく用いら
れる。
【0020】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物がリ
ン化合物(C)を含有する場合は、熱可塑性アクリル樹
脂(A)中の(メタ)アクリル酸に由来する構造単位に
対して、リン化合物(C)を0.2〜10モル当量、特
に0.5〜5モル当量の割合で含有することが、上記し
た溶融混合時の熱可塑性アクリル樹脂(A)の熱分解防
止、二次加工時の熱可塑性アクリル樹脂組成物の熱分解
の防止などの点から好ましい。リン化合物(C)の含有
量が10モル当量を超えると、熱可塑性アクリル樹脂組
成物および該組成物よりなる成形体からリン化合物
(C)がブリードアウトし易くなる。
【0021】また、本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成
物は、必要に応じて、メタクリル酸メチル50〜99.
95モル%と(メタ)アクリル酸以外の他の共重合可能
な単量体0.05〜50モル%からなる熱可塑性アクリ
ル樹脂(D)を更に含有することができる。熱可塑性ア
クリル樹脂(D)の重合方法などは特に制限されず、メ
タクリル酸メチルに由来する単位と(メタ)アクリル酸
以外の他の共重合可能な単量体に由来する単位を前記し
た割合で有する共重合体を製造し得る方法であればいず
れでもよく、例えば、懸濁重合、溶液重合、乳化重合、
塊状重合などの公知の方法により製造することができ
る。本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物は、その用途
や使用目的などに応じて、前記熱可塑性アクリル樹脂
(D)を適当な量で含有することができ、例えば、熱可
塑性アクリル樹脂組成物の総質量に対して熱可塑性アク
リル樹脂(D)を0.5〜99.5質量%の割合で含有
することができる。本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成
物中での熱可塑性アクリル樹脂(D)の含有量が例えば
50質量%以上と多い場合であっても、熱可塑性アクリ
ル樹脂組成物が、上記した熱可塑性アクリル樹脂(A)
および遷移金属塩(B)を含有するか、または熱可塑性
アクリル樹脂(A)、遷移金属塩(B)およびリン化合
物(C)を含有することにより、光学特性、機械的強
度、耐候性に優れ、しかも高い溶融流動性を有していて
成形加工性に優れ、更に耐溶剤性の向上した熱可塑性ア
クリル樹脂組成物を得ることができる。
【0022】熱可塑性アクリル樹脂(D)の製造に当た
って用い得る(メタ)アクリル酸以外の他の共重合可能
な単量体としては、例えば、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどの
メタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチルなどのアクリル酸エス
テル、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン
などの芳香族ビニル化合物、N−シクロヘキシルマレイ
ミド、N−o−クロロフェニルマレイミド、N−ter
t−ブチルマレイミド等のN−置換マレイミド化合物、
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化
ビニル化合物を挙げることができ、これらの単量体は単
独で用いても、または2種以上を併用してもよい。
【0023】また、熱可塑性アクリル樹脂(D)は、本
発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物の成形加工性を良好
なものとするために、重量平均分子量(Mw)が3万〜
15万の範囲にあることが好ましく、そのような重量平
均分子量を有する熱可塑性アクリル樹脂(D)は、熱可
塑性アクリル樹脂(D)の調製時に、例えばメルカプタ
ンなどの従来公知の連鎖移動剤を添加して分子量の調節
下に重合を行うことにより得ることができる。
【0024】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物は、
必要に応じて、安定剤、滑剤、充填剤、染料、顔料など
の添加剤の1種または2種以上を更に含有していてもよ
い。
【0025】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物の製
造に当たっては、熱可塑性重合体組成物を製造する際に
従来から利用されている溶融混合方法のいずれもが採用
できる。例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリー
ミキサー、ブラベンダー、オープンロール、ニーダーな
どの混練機を使用して、熱可塑性アクリル樹脂(A)、
遷移金属塩(B)、および必要に応じて他の成分[例え
ばリン化合物(C)、熱可塑性アクリル樹脂(D)、そ
の他の添加剤など]を溶融混合することにより製造する
ことができる。或いは、例えば、前記した混練機を使用
して、熱可塑性アクリル樹脂(A)、遷移金属塩(B)
および場合によりリン化合物(C)を溶融混合してペレ
ットとした後、さらにこのペレットに必要に応じて他の
成分[熱可塑性アクリル樹脂(D)、その他の添加剤な
ど]を溶融混合することなどによっても製造することが
できる。そのうちでも、本発明の熱可塑性アクリル樹脂
組成物の製造に当たっては、ベント付き二軸押出機をな
どの公知の混練機を使用して、減圧下で180〜320
℃の温度で1段階で溶融混合する方法が、生産性などの
点から好ましく採用される。
【0026】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物は、
温度230℃、荷重3.8kgの条件下で、ASTM−
D1238に従って測定したMFRが、一般に1.0g
/10分以上、特に1.5g/10分以上となってお
り、高い溶融流動性を有しており、成形加工性に優れて
いる。
【0027】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物は、
従来既知の熱可塑性アクリル樹脂組成物と同様にして成
形加工することができ、例えば、押出成形、射出成形、
中空成形、圧縮成形、注型、カレンダー成形などの従来
公知の成形方法を用いて、板状物、シート状物、フイル
ム状物、中空成形体、管、ランプレンズ、その他の成形
体などを製造することができる。
【0028】本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物およ
びそれからなる成形体は、通常の熱可塑性アクリル樹脂
と同様に極めて光学特性に優れていて高い透明性を有
し、しかも機械的強度、耐候性、耐加水分解性などの特
性にも優れており、それに加えて耐溶剤性に優れ、しか
も高い溶融流動性を有する。そのため、それらの特性を
活かして、例えば、航空機や自動車などの窓ガラスや時
計ガラス、レンズ、プリズム、光ファイバー、光ディス
ク、自動車のテールランプ、家電・事務機器銘板、照明
カバー、看板、ディスプレイ、サンルーフやカーポート
などの屋根材、装身具などの種々の用途に有効に用いる
ことができる。特に、本発明の熱可塑性アクリル樹脂組
成物は、高い溶融流動性を有していて溶融成形性に極め
て優れることから、例えば、車両用ランプレンズ、ドア
バイザーなどのような大型成形体で且つ耐溶剤性が必要
とされる成形体の製造に好適に用いられる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例などにより具体的に説
明するが、本発明は以下の例により何ら限定されない。
以下の例において、熱可塑性アクリル樹脂の重量平均分
子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)、熱可塑
性アクリル樹脂中のメタクリル酸由来の構造単位の含有
量、熱可塑性アクリル樹脂または熱可塑性アクリル樹脂
組成物の溶融流動性、熱可塑性アクリル樹脂または熱可
塑性アクリル樹脂組成物から得られた成形体の光学物性
(全光線透過率およびヘイズ)、力学物性(曲げ弾性
率)並びに耐溶剤性は次のようにして測定または評価し
た。
【0030】(1)熱可塑性アクリル樹脂の重量平均分
子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn):東ソー
社製「HLC8020GPC」を使用し、40℃で溶媒
をTHFとし、カラムはTSKgel G2000HHR
を1本と、TSKgel GMHHR−Mを2本、直列で
使用して測定し、ポリスチレン換算にて算出した。
【0031】(2)熱可塑性アクリル樹脂中のメタクリ
ル酸由来の構造単位の含有量:水酸化カリウムによる中
和滴定により熱可塑性アクリル樹脂の酸価を測定し、下
記の数式により求めた。
【0032】
【数1】メタクリル酸由来の構造単位の含有量(モル
%)={x(100.1fMMA+86.1fMAA+86.1fMA)/(5
6.1×103)}×100 [式中、x=酸価(KOHのmg/樹脂1g)、fMMA
=メタクリル酸メチルの仕込モル分率、fMAA=メタク
リル酸の仕込モル分率、fMA=アクリル酸メチルの仕込
モル分率を示す。]
【0033】(3)溶融流動性:以下の実施例および比
較例で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物または熱可
塑性アクリル樹脂を用いて、ASTM−D1238に従
って、温度230℃および荷重3.8kgの条件下にM
FR(g/10分)を測定し、溶融流動性の指標とし
た。
【0034】(4)光学物性:以下の実施例および比較
例で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物または熱可塑
性アクリル樹脂を用いて、射出成形機(日本製鋼所製
「N70A型」)を使用して、溶融温度250℃、金型
温度50℃の条件下射出成形を行って試験片を作製し、
この試験片を用いて、ASTM−D1003により全光
線透過率(%)およびヘイズ(%)を測定した。
【0035】(5)力学物性(曲げ弾性率):以下の実
施例および比較例で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成
物または熱可塑性アクリル樹脂を用いて、射出成形機
(日本製鋼所製「N70A型」)を使用して、溶融温度
250℃、金型温度50℃の条件下射出成形を行って試
験片を作製し、この試験片を用いて、ASTM−D79
0により曲げ弾性率(MPa)を測定した。
【0036】(6)耐溶剤性:以下の実施例および比較
例で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物または熱可塑
性アクリル樹脂を用いて、射出成形機(日本製鋼所製
「N70A型」)を使用して、溶融温度250℃、金型
温度50℃の条件下射出成形を行って試験片を作製し、
この試験片を用いて、任意の楕円曲線と同じ曲率を有す
る曲面を持った治具を作製し、その曲面の部分と試験片
の厚さから歪が0.6%となる変形量を試験片に与えた
位置で試験片を固定し、その状態で、歪み0.6%とな
る位置に100%イソプロピルアルコールを含浸させた
5mm×5mmのロ紙を置き、クラックが発生するまで
の時間を測定して、耐溶剤性の評価を行った。
【0037】《実施例1》 (1) 容量50リットルの攪拌機付きオートクレーブ
に、イオン交換水20.6kgを仕込んだ後、ヒドロキ
シエチルセルロース60gを加えて120rpmで攪拌
して溶解させ、そこにメタクリル酸メチル13.5k
g、アクリル酸メチル0.3kg、メタクリル酸12.
3g、n−オクチルメルカプタン39.0gおよびラウ
ロイルパーオキサイド63.9gを加え、窒素置換した
後、密閉し、65℃に昇温し重合を開始した。重合発熱
による昇温がピークを越えた後、100℃に昇温し後重
合を行った。得られたビーズ状のアクリル樹脂(メタク
リル樹脂)を水洗、ろ過、乾燥させた。得られたアクリ
ル樹脂中のメタクリル酸由来の構造単位の含有量はアク
リル樹脂の全構造単位に対して0.13モル%であり、
アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は91000、
分子量分布(Mw/Mn)は1.90であった。 (2) 上記(1)で得られた乾燥したビーズ状のアク
リル樹脂5kgに、酢酸亜鉛(無水和物)10.7gを
加え、ベント付き二軸押出機を用い、押出し温度280
℃にて溶融混合した後、ペレット化して、熱可塑性アク
リル樹脂組成物のペレットを製造した。 (3) 上記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組
成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。また、上記
(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレッ
トを用いて試験片を作製して、上記した方法でその光学
物性、力学物性および耐溶剤性を測定または評価したと
ころ、下記の表1に示すとおりであった。
【0038】《実施例2》 (1) 容量50リットルの攪拌機付きオートクレーブ
に、イオン交換水20.6kgを仕込んだ後、ヒドロキ
シエチルセルロース60gを加えて120rpmで攪拌
して溶解させ、そこにメタクリル酸メチル13.5k
g、アクリル酸メチル0.3kg、メタクリル酸12.
3g、n−オクチルメルカプタン35.9gおよびラウ
ロイルパーオキサイド63.9gを加え、窒素置換した
後、密閉し、65℃に昇温し重合を開始した。重合発熱
による昇温がピークを越えた後、100℃に昇温し後重
合を行った。得られたビーズ状のアクリル樹脂(メタク
リル樹脂)を水洗、ろ過、乾燥させた。得られたアクリ
ル樹脂中のメタクリル酸由来の構造単位の含有量はアク
リル樹脂の全構造単位に対して0.12モル%であり、
アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は10500
0、分子量分布(Mw/Mn)は1.91であった。 (2) 上記(1)で得られた乾燥したビーズ状のアク
リル樹脂5kgに、酢酸亜鉛(無水和物)10.7gお
よびトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
ホスファイト(城北化学株式会社製「JP−650」)
37.5gを加え、ベント付き二軸押出機を用い、押出
し温度280℃にて溶融混合した後、ペレット化して、
熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレットを製造した。 (3) 上記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組
成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。また、上記
(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレッ
トを用いて試験片を作製して、上記した方法でその光学
物性、力学物性および耐溶剤性を測定または評価したと
ころ、下記の表1に示すとおりであった。
【0039】《実施例3》 (1) 実施例2の(1)で得られたのと同じビーズ状
のアクリル樹脂5kgに、酢酸亜鉛(無水和物)10.
7gおよびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)エリスリトールジホスファイト(旭電化工業株式会
社製「アデカスタブPEP−24G」)17.5gを加
えて、ベント付き二軸押出機を用い、押出し温度280
℃にて溶融混合した後、ペレット化して、熱可塑性アク
リル樹脂組成物のペレットを製造した。 (2) 上記(1)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組
成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。また、上記
(1)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレッ
トを用いて試験片を作製して、上記した方法でその光学
物性、力学物性および耐溶剤性を測定または評価したと
ころ、下記の表1に示すとおりであった。
【0040】《実施例4》 (1) 容量50リットルの攪拌機付きオートクレーブ
に、イオン交換水20.6kgを仕込んだ後、ヒドロキ
シエチルセルロース60gを加えて120rpmで攪拌
し溶解させ、次いでメタクリル酸メチル13.5kg、
アクリル酸メチル0.3kg、メタクリル酸24.7
g、n−オクチルメルカプタン35.9gおよびラウロ
イルパーオキシド63.9gを加え、窒素置換した後、
密閉し、65℃に昇温し重合を開始した。重合発熱によ
る昇温がピークを越えた後、100℃に昇温し後重合を
行った。得られたビーズ状のアクリル樹脂(メタクリル
樹脂)を水洗、ろ過、乾燥させた。得られたアクリル樹
脂中のメタクリル酸由来の構造単位の含有量はアクリル
樹脂の全構造単位に対して0.19モル%であり、アク
リル樹脂の重量平均分子量(Mw)は97000、分子
量分布(Mw/Mn)は1.92であった。 (2) 上記(1)で得られた乾燥したビーズ状のアク
リル樹脂5kgに、酢酸亜鉛(無水和物)21.4gお
よびトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
ホスファイト(城北化学株式会社製「JP−650」)
75.0gを加え、ベント付き二軸押出機を用い、押出
し温度280℃にて溶融混合した後、ペレット化して、
熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレットを製造した。 (3) 上記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組
成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。また、上記
(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレッ
トを用いて試験片を作製して、上記した方法でその光学
物性、力学物性および耐溶剤性を測定または評価したと
ころ、下記の表1に示すとおりであった。
【0041】《実施例5》 (1) 実施例4の(1)で得られたのと同じビーズ状
のアクリル樹脂5kgに、酢酸亜鉛(無水和物)21.
4gおよびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)エリスリトールジホスファイト(旭電化工業株式会
社製「アデカスタブPEP−24G」)35.1gを加
えて、ベント付き二軸押出機を用い、押出し温度280
℃にて溶融混合した後、ペレット化して、熱可塑性アク
リル樹脂組成物のペレットを製造した。 (2) 上記(1)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組
成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定した
ところ、下記の表2に示すとおりであった。また、上記
(1)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレッ
トを用いて試験片を作製して、上記した方法でその光学
物性、力学物性および耐溶剤性を測定または評価したと
ころ、下記の表2に示すとおりであった。
【0042】《実施例6》 (1) 容量50リットルの攪拌機付きオートクレーブ
に、イオン交換水20.6kgを仕込んだ後、ヒドロキ
シエチルセルロース60gを加えて120rpmで攪拌
し溶解させ、次いでメタクリル酸メチル13.4kg、
アクリル酸メチル0.3kg、メタクリル酸123.6
g、n−オクチルメルカプタン35.9gおよびラウロ
イルパーオキシド63.9gを加え、窒素置換した後、
密閉し、65℃に昇温し重合を開始した。重合発熱によ
る昇温がピークを越えた後、100℃に昇温し後重合を
行った。得られたビーズ状のアクリル樹脂(メタクリル
樹脂)を水洗、ろ過、乾燥させた。得られたアクリル樹
脂中のメタクリル酸由来の構造単位の含有量はアクリル
樹脂の全構造単位に対して1.03モル%であり、アク
リル樹脂の重量平均分子量(Mw)は49000、分子
量分布(Mw/Mn)は1.89であった。 (2) 上記(1)で得られた乾燥したビーズ状のアク
リル樹脂5kgに、酢酸亜鉛(無水和物)55.0gお
よびトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
ホスファイト(城北化学株式会社製「JP−650」)
189.0gを加え、ベント付き二軸押出機を用い、押
出し温度280℃にて溶融混合した後、ペレット化し
て、熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレットを製造し
た。 (3) 上記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組
成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定した
ところ、下記の表2に示すとおりであった。また、上記
(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレッ
トを用いて試験片を作製して、上記した方法でその光学
物性、力学物性および耐溶剤性を測定または評価したと
ころ、下記の表2に示すとおりであった。
【0043】《実施例7》 (1) 容量50リットルの攪拌機付きオートクレーブ
に、イオン交換水20.6kgを仕込んだ後、ヒドロキ
シエチルセルロース60gを加えて120rpmで攪拌
し溶解させ、そこにメタクリル酸メチル13.5kg、
アクリル酸メチル0.3kg、n−オクチルメルカプタ
ン35.9gおよびラウロイルパーオキシド63.9g
を加え、窒素置換した後、密閉し、65℃に昇温し重合
を開始した。重合発熱による昇温がピークを越えた後、
100℃に昇温し後重合を行った。得られたビーズ状の
アクリル樹脂(メタクリル樹脂)を水洗、ろ過、乾燥さ
せた。得られたアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)
は95000、分子量分布(Mw/Mn)は1.91で
あった。 (2) 上記(1)で得られたビーズ状のアクリル樹脂
4.5kgに、実施例6の(1)で得られたのと同じビ
ーズ状のアクリル樹脂0.5kg、酢酸亜鉛(無水和
物)10.7gおよびビス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)エリスリトールジホスファイト(旭電化
工業株式会社製「アデカスタブPEP−24G」)3
5.1gを加えて、ベント付き二軸押出機を用い、押出
し温度280℃にて溶融混合した後、ペレット化して、
熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレットを製造した。 (3) 上記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組
成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定した
ところ、下記の表2に示すとおりであった。また、上記
(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレッ
トを用いて試験片を作製して、上記した方法でその光学
物性、力学物性および耐溶剤性を測定または評価したと
ころ、下記の表2に示すとおりであった。
【0044】《比較例1》 (1) 容量50リットルの攪拌機付きオートクレーブ
に、イオン交換水20.6kgを仕込んだ後、ヒドロキ
シエチルセルロース60gを加えて120rpmで攪拌
し溶解させ、次いでメタクリル酸メチル13.5kg、
アクリル酸メチル0.3kg、n−オクチルメルカプタ
ン35.9gおよびラウロイルパーオキシド63.9g
を加え、窒素置換した後に密閉し、65℃に昇温し重合
を開始した。重合発熱による昇温がピークを越えた後、
100℃に昇温し後重合を行った。得られたビーズ状の
アクリル樹脂(メタクリル樹脂)を水洗、ろ過、乾燥さ
せた。得られたアクリル樹脂は、メタクリル酸由来の構
造単位を含んでおらず、その重量平均分子量(Mw)は
105000、分子量分布(Mw/Mn)は1.95で
あった。 (2) 上記(1)で得られたアクリル樹脂をベント付
き二軸押出機に供給して押出し温度280℃にて溶融混
練した後にペレット化して、熱可塑性アクリル樹脂のペ
レットを製造した。 (3) 上記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂ペ
レットの溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定し
たところ、下記の表3に示すとおりであった。また、上
記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂ペレットを用
いて試験片を作製して、上記した方法でその光学物性、
力学物性および耐溶剤性を測定または評価したところ、
下記の表3に示すとおりであった。
【0045】《比較例2》 (1) 容量50リットルの攪拌機付きオートクレーブ
に、イオン交換水20.6kgを仕込んだ後、ヒドロキ
シエチルセルロース60gを加えて120rpmで攪拌
し溶解させ、次いでメタクリル酸メチル13.5kg、
アクリル酸メチル0.3kg、n−オクチルメルカプタ
ン21.4gおよびラウロイルパーオキシド63.9g
を加え、窒素置換した後、密閉し、65℃に昇温し重合
を開始した。重合発熱による昇温がピークを越えた後、
100℃に昇温し後重合を行った。得られたビーズ状の
アクリル樹脂(メタクリル樹脂)を水洗、ろ過、乾燥さ
せた。得られたアクリル樹脂は、メタクリル酸由来の構
造単位を含んでおらず、その重量平均分子量(Mw)は
135000、分子量分布(Mw/Mn)は1.93で
あった。 (2) 上記(1)で得られたアクリル樹脂をベント付
き二軸押出機に供給して押出し温度280℃にて溶融混
練した後にペレット化して、熱可塑性アクリル樹脂のペ
レットを製造した。 (3) 上記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂の
溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定したとこ
ろ、下記の表3に示すとおりであった。また、上記
(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂ペレットを用い
て試験片を作製して、上記した方法でその光学物性、力
学物性および耐溶剤性を測定または評価したところ、下
記の表3に示すとおりであった。
【0046】《比較例3》 (1) 比較例1の(1)で得られたビーズ状のアクリ
ル樹脂5kgに、酢酸亜鉛(無水和物)10.7gおよ
びトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホ
スファイト(城北化学株式会社製「JP−650」)3
7.5gを加え、ベント付き二軸押出機を用い、押出し
温度280℃にて溶融混合した後、ペレット化して、熱
可塑性アクリル樹脂組成物のペレットを製造した。 (3) 上記(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組
成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定した
ところ、下記の表3に示すとおりであった。また、上記
(2)で得られた熱可塑性アクリル樹脂組成物のペレッ
トを用いて試験片を作製して、上記した方法でその光学
物性、力学物性および耐溶剤性を測定または評価したと
ころ、下記の表3に示すとおりであった。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】上記の表1および表2にみるように、実施
例1〜7の熱可塑性アクリル樹脂組成物は、組成物を構
成するアクリル樹脂(A)(メタクリル酸メチル樹脂)
がメタクリル酸に由来する構造単位を0.5〜10モル
%の範囲内で有し且つ必須成分として遷移金属塩(B)
(酢酸亜鉛)を含有し、場合によって更にリン化合物
(C)を含有するか(実施例2〜6)またはリン化合物
(C)と熱可塑性アクリル樹脂(D)を含有している
(実施例7)ことにより、高いMFRを有し、溶融流動
性に優れている。しかも、実施例1〜7の熱可塑性アク
リル樹脂組成物から得られた成形体は、全光線透過率が
いずれも90%以上で且つヘイズ値がいずれも0.7%
以下であり、透明性の点でも極めて優れている。また、
実施例1〜7の熱可塑性アクリル樹脂組成物よりなる成
形体は、曲げ弾性率が高く力学物性にも優れており、し
かも溶剤(イソプロピルアルコール)に曝したときの亀
裂が発生するまでの時間が60秒以上と長く、耐溶剤性
に優れている。実施例1〜7の熱可塑性アクリル樹脂組
成物のうち、実施例7の熱可塑性アクリル樹脂組成物
は、熱可塑性アクリル樹脂(A)、遷移金属塩(B)お
よびリン化合物(C)と共に、多量の熱可塑性アクリル
樹脂(D)を含有しているが、それにも拘わらず、高い
透明性と共に良好な耐溶剤性、力学的特性、成形加工性
(溶融流動性)を有している。
【0051】一方、上記の表3の結果から明らかなよう
に、比較例1のアクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸に
由来する構造単位を有しておらず、また遷移金属塩
(B)およびリン化合物(C)を含有していないことに
より、溶剤(イソプロピルアルコール)に曝したときの
亀裂が発生するまでの時間が18秒であって実施例1〜
7に比べて大幅に短くなっており、耐溶剤性に劣ってい
る。また、比較例2のアクリル樹脂(メタクリル酸メチ
ル樹脂)は、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位を
有しておらず、しかもその重量平均分子量(Mw)が1
35000であって実施例2〜5の熱可塑性アクリル樹
脂組成物で用いているアクリル樹脂の重量平均分子量
(Mw)よりもかなり高いことにより、耐溶剤性の点で
は実施例1〜7とほぼ同じであるが、MFRが0.3g
/10分と極めて低く、溶融流動性に劣っている。
【0052】比較例3の熱可塑性アクリル樹脂組成物
は、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位を持たない
比較例1のアクリル樹脂(メタクリル酸メチル樹脂)に
遷移金属塩(B)(酢酸亜鉛)とリン化合物(C)[ト
リス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト]を配合したために、溶剤(イソプロピルアルコ
ール)に曝したときの亀裂が発生するまでの時間が15
分と短く、耐溶剤性に劣っている。しかも、比較例3の
熱可塑性アクリル樹脂組成物から得られた成形体は、全
光線透過率が81%と低く且つヘイズ値が32%と高
く、光学特性に劣っており、さらに実施例2〜6に比べ
て曲げ弾性率の点でも低い。
【0053】
【発明の効果】メタクリル酸メチル50〜99.95モ
ル%、(メタ)アクリル酸0.05〜10モル%および
共重合可能な他の単量体0〜49.95モル%からなる
熱可塑性アクリル樹脂(A)中に必須成分として遷移金
属塩(B)を含有する本発明の熱可塑性アクリル樹脂組
成物およびそれからなる成形体は、熱可塑性アクリル樹
脂(メタクリル酸メチル系樹脂)が本来有する優れた光
学特性、高い機械的強度、優れた耐候性および耐加水分
解性などの特性をそのまま保持しており、それに加えて
耐溶剤性に優れていて溶剤に侵されにくく、しかも高い
溶融流動性を有するので溶融成形性、成形加工性に優れ
ている。
【0054】また、前記熱可塑性アクリル樹脂(A)中
に、遷移金属塩(B)と共に更にリン化合物(C)を更
に含有する本発明の熱可塑性アクリル樹脂組成物は、熱
可塑性アクリル樹脂組成物を製造するための溶融混合時
に熱可塑性アクリル樹脂の熱分解、二次加工時の熱分解
などが防止または抑制されて、前記した優れた諸特性と
併せて、安定性および耐久性などの性質に一層優れる。
【0055】熱可塑性アクリル樹脂(A)と遷移金属塩
(B)を含有する熱可塑性アクリル樹脂組成物、または
熱可塑性アクリル樹脂(A)、遷移金属塩(B)および
リン化合物(C)を含有する熱可塑性アクリル樹脂組成
物は、メタクリル酸メチル50〜99.95モル%と
(メタ)アクリル酸以外の他の共重合可能な単量体0.
05〜50モル%からなる熱可塑性アクリル樹脂(D)
と任意の割合で混合することができ、前記混合時に該熱
可塑性アクリル樹脂組成物と熱可塑性アクリル樹脂
(D)の混合割合を調整することによって、上記した優
れた諸特性に維持しながら、それぞれの目的や用途に適
した種々の熱可塑性アクリル樹脂組成物を得ることがで
きる。
【0056】前記した本発明の熱可塑性アクリル樹脂組
成物は、いずれも、前記した特性を活かして、例えば、
航空機や自動車などの窓ガラスや時計ガラス、レンズ、
プリズム、光ファイバー、光ディスク、自動車のテール
ランプ、家電・事務機器銘板、照明カバー、看板、ディ
スプレイ、サンルーフやカーポートなどの屋根材、装身
具などの種々の用途に有効に使用することができ、特に
車両用ランプレンズ、ドアバイザーなどのような大型成
形体で且つ耐溶剤性が必要とされる成形体の製造に好適
に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BG061 BG062 DE106 EG046 EW017 EW067 EW127 FD037 GC00 GL00 GN00 GP00 GP01 GP02 GQ00 GS02 4J100 AB02R AB03R AB04R AJ02Q AL03P AL03R AL08R AM45R AM47R AM49R BB01R BC04R BC43R CA04 JA28 JA32 JA33 JA35 JA36 JA43 JA57 JA67

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)メタクリル酸メチル50〜99.
    95モル%、(メタ)アクリル酸0.05〜10モル%
    および共重合可能な他の単量体0〜49.95モル%か
    らなる熱可塑性アクリル樹脂;並びに、(B)遷移金属
    塩(B);を含有することを特徴とする熱可塑性アクリ
    ル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性アクリル樹脂(A)中の(メ
    タ)アクリル酸に由来する構造単位に対して、遷移金属
    塩(B)を0.2〜10モル当量の割合で含有する請求
    項1に記載の熱可塑性アクリル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 遷移金属塩(B)が亜鉛塩である請求項
    1または2に記載の熱可塑性アクリル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 リン化合物(C)を更に含有する請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性アクリル樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 熱可塑性アクリル樹脂(A)中の(メ
    タ)アクリル酸に由来する構造単位に対して、リン化合
    物(C)を0.2〜10モル当量の割合で含有する請求
    項4に記載の熱可塑性アクリル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 リン化合物(C)がホスファイトである
    請求項4または5に記載の熱可塑性アクリル樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 メタクリル酸メチル50〜99.95モ
    ル%と(メタ)アクリル酸以外の他の共重合可能な単量
    体0.05〜50モル%からなる熱可塑性アクリル樹脂
    (D)を更に含有する請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の熱可塑性アクリル樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱
    可塑性アクリル樹脂組成物からなる成形体。
JP2002205106A 2001-07-24 2002-07-15 成形体製造用の熱可塑性アクリル樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3939210B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002205106A JP3939210B2 (ja) 2001-07-24 2002-07-15 成形体製造用の熱可塑性アクリル樹脂組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001222467 2001-07-24
JP2001-222467 2001-07-24
JP2002205106A JP3939210B2 (ja) 2001-07-24 2002-07-15 成形体製造用の熱可塑性アクリル樹脂組成物

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003105158A true JP2003105158A (ja) 2003-04-09
JP2003105158A5 JP2003105158A5 (ja) 2005-06-02
JP3939210B2 JP3939210B2 (ja) 2007-07-04

Family

ID=26619148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002205106A Expired - Lifetime JP3939210B2 (ja) 2001-07-24 2002-07-15 成形体製造用の熱可塑性アクリル樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3939210B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023919A1 (ja) * 2005-08-24 2007-03-01 Kaneka Corporation 合成樹脂用安定化剤組成物
US20100040876A1 (en) * 2006-05-23 2010-02-18 Arkeme France Multi-layer coextrusion method
EP2457950A1 (en) 2010-11-25 2012-05-30 Sumitomo Chemical Company, Limited Methacrylic resin composition for vehicle member
WO2018192794A1 (en) * 2017-04-20 2018-10-25 Philips Lighting Holding B.V. Method for manufacturing an object by means of 3d printing
WO2019013186A1 (ja) * 2017-07-14 2019-01-17 三菱ケミカル株式会社 熱可塑性樹脂組成物、成形体、及び車両用部品
WO2020240924A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03 住友化学株式会社 重合体組成物、成形体、光学部材および重合体組成物の製造方法
KR20230037927A (ko) 2021-09-10 2023-03-17 주식회사 엘엑스엠엠에이 내환경 응력 균열 저항성 및 내후성이 뛰어난 가교 아크릴계 공중합체
US11690746B2 (en) 2004-04-02 2023-07-04 Applied Biokinetics Llc Pre-cut adhesive supports for anatomical support, pain reduction, or therapeutic treatment
CN113874404B (zh) * 2019-05-31 2024-06-04 住友化学株式会社 聚合物组合物、成型体、光学构件和聚合物组合物的制造方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11690746B2 (en) 2004-04-02 2023-07-04 Applied Biokinetics Llc Pre-cut adhesive supports for anatomical support, pain reduction, or therapeutic treatment
WO2007023919A1 (ja) * 2005-08-24 2007-03-01 Kaneka Corporation 合成樹脂用安定化剤組成物
US11214045B2 (en) * 2006-05-23 2022-01-04 Trinseo Europe Gmbh Multi-layer coextrusion method
US20100040876A1 (en) * 2006-05-23 2010-02-18 Arkeme France Multi-layer coextrusion method
EP2457950A1 (en) 2010-11-25 2012-05-30 Sumitomo Chemical Company, Limited Methacrylic resin composition for vehicle member
WO2018192794A1 (en) * 2017-04-20 2018-10-25 Philips Lighting Holding B.V. Method for manufacturing an object by means of 3d printing
US11286371B2 (en) 2017-07-14 2022-03-29 Mitsubishi Chemical Corporation Thermoplastic resin composition, shaped article, and vehicle component
JPWO2019013186A1 (ja) * 2017-07-14 2020-05-21 三菱ケミカル株式会社 熱可塑性樹脂組成物、成形体、及び車両用部品
CN110892020B (zh) * 2017-07-14 2022-02-25 三菱化学株式会社 热塑性树脂组合物、成型体、和车辆用部件
CN110892020A (zh) * 2017-07-14 2020-03-17 三菱化学株式会社 热塑性树脂组合物、成型体、和车辆用部件
WO2019013186A1 (ja) * 2017-07-14 2019-01-17 三菱ケミカル株式会社 熱可塑性樹脂組成物、成形体、及び車両用部品
WO2020240924A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03 住友化学株式会社 重合体組成物、成形体、光学部材および重合体組成物の製造方法
JP2020196794A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 住友化学株式会社 重合体組成物、成形体、光学部材および重合体組成物の製造方法
CN113874404A (zh) * 2019-05-31 2021-12-31 住友化学株式会社 聚合物组合物、成型体、光学构件和聚合物组合物的制造方法
JP7377010B2 (ja) 2019-05-31 2023-11-09 住友化学株式会社 重合体組成物、成形体、光学部材および重合体組成物の製造方法
CN113874404B (zh) * 2019-05-31 2024-06-04 住友化学株式会社 聚合物组合物、成型体、光学构件和聚合物组合物的制造方法
KR20230037927A (ko) 2021-09-10 2023-03-17 주식회사 엘엑스엠엠에이 내환경 응력 균열 저항성 및 내후성이 뛰어난 가교 아크릴계 공중합체

Also Published As

Publication number Publication date
JP3939210B2 (ja) 2007-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101486564B1 (ko) 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
JP3828447B2 (ja) アクリル系重合体組成物
US8921480B2 (en) (Meth)acrylic-based flame retardant copolymer and method for manufacturing the same
KR101192949B1 (ko) 엔지니어링 플라스틱용 유동성 향상제, 이것을 함유하는 열가소성 수지 조성물 및 그의 성형품
JPH059359A (ja) 重合体組成物
US9273173B2 (en) Flame retardant acrylic-based copolymer, resin composition comprising same and molding form thereof
JP2011026563A (ja) 耐熱アクリル系樹脂組成物、及びその成形体
JP3119457B2 (ja) 透明フィルム
CA2868779C (en) Polycarbonate blend and method of producing the same
JP2003105158A (ja) 熱可塑性アクリル樹脂組成物
JP2001294722A (ja) 透明耐熱性熱可塑性樹脂組成物
JP4043960B2 (ja) 溶融成形用のアクリル系熱可塑性樹脂組成物
JP3053239B2 (ja) 低吸湿性メタクリル系樹脂組成物
JPWO2005070978A1 (ja) 光学用樹脂材料及びそれから得られる光学プリズム又はレンズ
JP3215719B2 (ja) 重合体組成物
JP2004339442A (ja) 樹脂組成物およびそれをもちいた車輌用ランプレンズ
JP5308891B2 (ja) アクリル系重合体とその製造方法ならびにアクリル樹脂組成物、位相差フィルムおよび画像表示装置
JP2007191632A (ja) スチレン系樹脂組成物、及び該樹脂組成物からなる成形体
JPH0532846A (ja) 低複屈折性メタクリル系樹脂組成物
JPH0625359A (ja) 低複屈折性成形材料
JP4095687B2 (ja) 樹脂組成物及びその製造方法
JPH0819199B2 (ja) 熱可塑性樹脂の製造方法
JPH06345932A (ja) メタクリル酸メチル−α− メチルスチレン共重合樹脂組成物及びその製造法
US20230002528A1 (en) Copolymer, Resin Composition, Molded Product, Filmy Molded Product, and Method for Producing Copolymer
JPH0759659B2 (ja) メタクリル樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040813

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040813

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3939210

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110406

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110406

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120406

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120406

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130406

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130406

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140406

Year of fee payment: 7