JP2003103700A - フィルムと金属との積層体およびその製造方法 - Google Patents

フィルムと金属との積層体およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性液晶ポリマーに由来する優れた耐湿
性、ガスバリアー性、耐熱性、耐薬品性、高寸法安定性
などの特長を保持したままで、金属との接着力を高め
て、フレキシブルプリント配線板などの電気・電子材料
として有用なフィルムと金属とを接合してなる積層体を
提供する。 【解決手段】 積層体は、光学的に異方性の溶融相を形
成し得る熱可塑性ポリマーからなり、フッ素と酸素の混
合ガスによって処理されたフィルムと、金属とを接合し
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的に異方性の
溶融相を形成し得る熱可塑性ポリマー(以下、これを熱
可塑性液晶ポリマーと略称することがある)からなるフ
ィルムと金属との積層体およびその製造方法に関する。
本発明により得られる積層体は、熱可塑性液晶ポリマー
に由来する優れた耐湿性、ガスバリアー性、耐熱性、耐
薬品性、高寸法安定性などの特長を保持し、しかもフィ
ルムと金属との間の接着力が高く、特にフレキシブルプ
リント配線板などの電気・電子材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、耐湿性、ガスバリアー性、耐熱
性、耐薬品性、高寸法安定性などに優れた特長を有する
熱可塑性液晶ポリマーの成型体は、各種技術分野におい
て有用な材料として注目されている。その具体例として
は、各種ガス類の気密封止材料、フレキシブルプリント
配線基板などの電子回路基板材料、コネクターやソケッ
トなどの電気・電子部品を挙げることができる。 なか
でも、電子回路基板用途では高速化、小型化、軽量化の
要求が強いが、液晶ポリマーは特に高周波領域において
誘電率や誘電正接が低く優れた電気特性を有すること、
接着剤を用いずに銅箔などの金属と熱積層できること、
および他のポリマーと比較して吸水率が非常に低くて吸
湿寸法安定性に優れているので、これらの特長を活かし
た種々の製品化が急速に進められている。また、液晶ポ
リマーの電気特性は、ポリイミドなど既存の有機絶縁材
と比較して明らかに優れており、特にギガヘルツ帯では
高周波用基板として実績のあるテフロン(登録商標:ポ
リ四フッ化エチレン)基材に匹敵する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子回路のファ
インピッチ化は急速に進展しており、金属配線幅はます
ます細くなっていることから、電気絶縁材料である熱可
塑性液晶ポリマーフィルムと金属との接着力を一層高め
ることが求められている。
【0004】本発明は、熱可塑性液晶ポリマーのフィル
ムと金属の積層体において、フィルムと金属との接着力
を高めて、フレキシブルプリント配線板などの電気・電
子材料として有用な積層体を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱可塑性
液晶ポリマーフィルムと金属との接着力を高める技術に
ついて鋭意研究を行った結果、熱可塑性液晶ポリマーか
らなり、フッ素と酸素の混合ガスで処理したフィルムを
使用すれば良好な結果が得られることを見出して、本発
明を完成するに至った。
【0006】本発明の積層体は、熱可塑性液晶ポリマー
からなり、フッ素と酸素の混合ガスによって処理された
フィルムと金属とを接合してなるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用される熱可塑性液晶
ポリマーは特に限定されるものではないが、その具体例
として、以下に例示する化合物およびその誘導体から導
かれる公知のサーモトロピック液晶ポリエステルおよび
サーモトロピック液晶ポリエステルアミドを挙げること
ができる。但し、光学的に異方性の溶融相を形成し得る
ポリマーを得るためには、繰り返し単位の好適な組み合
わせが必要とされることは言うまでもない。また、熱可
塑性液晶ポリマーフィルムには、滑剤、酸化防止剤など
の添加剤が適量配合されていてもよい。
【0008】(1)芳香族または脂肪族ジヒドロキシ化
合物(代表例は表1参照)
【0009】
【表1】
【0010】(2)芳香族または脂肪族ジカルボン酸
(代表例は表2参照)
【0011】
【表2】
【0012】(3)芳香族ヒドロキシカルボン酸(代表
例は表3参照)
【0013】
【表3】
【0014】(4)芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシ
アミンまたは芳香族アミノカルボン酸(代表例は表4参
照)
【0015】
【表4】
【0016】これらの原料化合物から得られる熱可塑性
液晶ポリマーの代表例として表5に示す構造単位を有す
る共重合体(a)〜(e)を挙げることができる。
【0017】
【表5】
【0018】熱可塑性液晶ポリマーフィルムの厚みは特
に限定されるものではないが、厚さ0.5mm以下、よ
り好ましくは厚さ0.1mm以下のフィルムが好適に使
用される。
【0019】これらの熱可塑性液晶ポリマーフィルム
は、例えば、熱可塑性液晶ポリマーを押出成形して得ら
れる。任意の押出成形法がこの目的のために使用される
が、周知のTダイ法、インフレーション法等が工業的に
有利である。特にインフレーション法は、フィルムのM
D方向だけでなくTD方向にも応力が加えられ、MD方
向とTD方向との間における機械的性質および熱的性質
のバランスのとれたフィルムが得られるので、より好適
である。
【0020】さらに詳しく述べると、熱可塑性液晶ポリ
マーは溶融押出成型時における配向性が高いために、熱
可塑性液晶ポリマーから製造されたフィルムの機械的性
質および熱的性質の異方性が高くなり易い傾向を有して
いる。すなわち、熱可塑性液晶ポリマーをTダイから溶
融押出成形すれば、機械軸方向(以下、MD方向とい
う)にのみ剪断応力または応力が加えられるため、一軸
配向フィルムが得られる。この一軸配向フィルムは、M
D方向における引張弾性率および機械的強度が高いもの
の、MD方向に直交する方向(以下、TD方向という)
におけるこれらの値が低く、MD方向に切れ目が発生し
易いという欠点があるだけではなく、加熱時の寸法変化
率がMD方向とTD方向で異なるため、フィルムが反り
返るという欠点を有する。この機械的性質および熱的性
質の異方性を改良するためには、液晶ポリマーの溶融押
出成形にインフレーション法を好適に採用できる。これ
を採用すれば、フィルムのMD方向だけでなくTD方向
にも応力が加えられるため、MD方向の切れ目が発生し
にくい二軸配向フィルムが得られる。また、インフレー
ション法によれば、MD方向とTD方向との間における
機械的性質および熱的性質のバランスのとれたフィルム
を得ることもできる。
【0021】熱可塑性液晶ポリマーフィルムのなかで
も、分子配向度(SOR)が1.3以下のフィルムは、
MD方向とTD方向との間における機械的性質および熱
的性質のバランスが良好であるので、より実用性が高
い。本発明に用いる熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、
その適用分野によって必要とされる分子配向度SORは
当然異なるが、SOR≧1.5の場合は熱可塑性液晶ポ
リマー分子の配向の偏りが著しいためにフィルムが硬く
なり、かつMD方向に裂け易い。加熱時の反りがないな
どの形態安定性が必要とされる適用分野の場合には、S
OR≦1.3であることが望ましく、特に加熱時の反り
をほとんど無くす必要がある場合には、SOR≦1.0
3であることが望ましい。
【0022】ここで、分子配向度SOR(Segment Orie
ntation Ratio )とは、分子で構成されるセグメントに
ついての分子配向の度合いを与える指標をいい、一般的
なMOR(Molecular Orientation Ratio )とは異な
り、物体の厚さを考慮した値である。この分子配向度S
ORは、以下のように算出される。
【0023】まず、周知のマイクロ波分子配向度測定機
において、熱可塑性液晶ポリマーフィルムを、マイクロ
波の進行方向にフィルム面が垂直になるように、マイク
ロ波共振導波管中に挿入し、該フィルムを透過したマイ
クロ波の電場強度(マイクロ波透過強度)が測定され
る。そして、この測定値に基づいて、次式により、m値
(屈折率と称する)が算出される。 m=(Zo/△z)×[1−νmax /νo] ただし、Zoは装置定数、△zは物体の平均厚、νmax
はマイクロ波の振動数を変化させたとき、最大のマイク
ロ波透過強度を与える振動数、νoは平均厚ゼロのとき
(すなわち物体がないとき)の最大マイクロ波透過強度
を与える振動数である。
【0024】次に、マイクロ波の振動方向に対する物体
の回転角が0°のとき、つまり、マイクロ波の振動方向
と、物体の分子が最もよく配向されている方向であっ
て、最小マイクロ波透過強度を与える方向とが合致して
いるときのm値をm0、回転角が90°のときのm値を
90として、分子配向度SORはm0/m90により算出
される。
【0025】本発明において使用される熱可塑性液晶ポ
リマーの融点は、所望の耐熱性および加工性を有するフ
ィルムを得るために、約200〜約400℃の範囲内が
好ましく、約250〜約350℃の範囲内であることが
より好ましい。なかでも、より高い耐熱性を要求される
分野での利用を想定する場合には約280℃以上の融点
を有する熱可塑性液晶ポリマーが好適に用いられる。
【0026】そして本発明では、以上の熱可塑性液晶ポ
リマーからなるフィルムを、フッ素と酸素の混合ガスで
処理してなるフィルムを使用する。混合ガスにおけるフ
ッ素の濃度は0.01〜1.00体積%、酸素の濃度は99.00〜9
9.99体積%の範囲から選ばれるが、フッ素の濃度を精度
良く制御する目的においては、0.10〜1.00体積%、酸素
の濃度は99.00〜99.90体積%の範囲が好ましい。混合ガ
スによる処理は、通常0〜50℃、好ましくは10〜30℃の
範囲の温度、また、通常数秒〜数分、好ましくは10秒〜
1分の範囲の時間で実施される。
【0027】混合ガスによる処理は、熱可塑性液晶ポリ
マーフィルムの片面または両面に混合ガスを接触させる
ことによって実施される。本発明においては、混合ガス
による処理前に比べ、処理されたフィルム面の単位面積
当たりの重量増加が0.1〜5.0μg/cmである
フィルムを使用することが好ましい。重量増加が上記の
範囲内であるフィルムは、金属との接着力が充分に高め
られている。
【0028】混合ガスによる処理は、密閉された反応容
器中に熱可塑性液晶ポリマーフィルムを導入し、容器内
を排気した後、フッ素と酸素の混合ガスを導入するバッ
チ式処理方法、あるいは予めフッ素と酸素の混合ガスで
反応容器内を置換した後、熱可塑性液晶ポリマーフィル
ムを通過させて接触させる連続式処理方法などが挙げら
れる。
【0029】そして、本発明では、以上のようにフッ素
と酸素の混合ガスによって処理された熱可塑性液晶ポリ
マーフィルムと金属を接合して積層体とする。その接合
にあたっては、フィルムの表面に金属を熱圧着するいわ
ゆるラミネート法のほか、スパッタリング、イオンプレ
ーティング、蒸着などの乾式法、電気めっき、無電解め
っきなどの湿式法を採用することができるし、これら乾
式法と湿式法を併用してもよい。
【0030】金属の種類は特に制限されるものではな
く、銅、金、銀、鉄、すず、鉛、ニッケル、アルミニウ
ムなどを例示することができるが、導電性や経済性の観
点から銅が好適に用いられる。金属の厚さは、特に制限
されるものではないが、5〜35μmの範囲内であるこ
とが好ましい。
【0031】また、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの表
面に接着剤を介して金属を接合することもできる。この
とき、接着剤としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフェニレンエ
ーテル樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリエーテルエーテルケトンなどの熱可塑性樹脂、
ウレタン系、アクリル系、ゴム系などの粘着性樹脂が好
適に用いられる。フッ素と酸素の混合ガスによって処理
した後の熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、上記各樹脂
との接着力も高められているので、これらの樹脂を介し
てフィルムと金属との接着力をより強化できる。
【0032】本発明の積層体の層構成は、特に制限され
るものではなく、例えば、フッ素と酸素の混合ガスによ
って処理された後のフィルムと金属が1層ずつ積層され
てなる2層構造体、金属の両面にフィルムが積層されて
なる3層構造体、フィルムの両面に金属が積層されてな
る3層構造体、複数の金属と複数のフィルムとが交互に
積層されてなる多層構造体などのいずれであってもよ
い。本発明の積層構造体は、フレキシブルプリント配線
基板等の電気・電子材料として有用であるが、その他、
例えば、屋外貯蔵タンク等の用途にも好適である。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。なお、熱可塑性液晶ポリマーフィルムと接着剤
または金属との接着力、および熱可塑性液晶ポリマーの
融点は以下の方法により測定した。
【0034】接着力 JIS C 6471に準じ、90°剥離試験を行っ
た。すなわち、幅10mmの剥離試験片の片面を両面接
着シートで支持板に接着固定し、反対面の金属箔を速度
50mm/分で支持板に対して垂直に引張り、剥離強度
を測定した。
【0035】融点 示差走査熱量計を用いて、供試フィルムを20℃/分の
速度で昇温して完全に溶融させた後、溶融物を50℃/
分の速度で50℃まで急冷し、再び20℃/分の速度で
昇温した時に現れる吸熱ピーク温度を測定した。
【0036】参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフト
エ酸の共重合物で、融点が283℃である熱可塑性液晶
ポリマーを溶融押出し、インフレーション成形法により
膜厚が50μm、分子配向度SORが1.02のフィル
ムを得た。この熱可塑性液晶ポリマーフィルムをフィル
ムAとする。
【0037】参考例2 p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフト
エ酸の共重合物で、融点が330℃である熱可塑性液晶
ポリマーを溶融押出し、インフレーション成形法により
膜厚が25μm、分子配向度SORが1.01のフィル
ムを得た。この熱可塑性液晶ポリマーフィルムをフィル
ムBとする。
【0038】実施例1 参考例1で得たフィルムAを、フィルムの両面が処理さ
れるようにニッケルメッシュ上に乗せてステンレス製反
応容器内に入れ、真空排気後、フッ素と酸素の混合ガス
〔フッ素/酸素=0.3/99.7(体積比)〕を導入して101.
3kPa(760Torr)とした。室温で40秒反応後、混合ガス
を真空排気し、反応容器を窒素で置換した後、フィルム
を取り出した。このフィルムを温度25℃、相対湿度60%
の雰囲気で3日間養生したところ、処理されたフィルム
面の単位面積当たりの重量増加は0.5μg/cm
あった。このフィルムをフィルムCとする。
【0039】次に、上記で得られたフィルムCの両面に
厚さ18μmの電解銅箔を配置し、真空熱プレス機を用
いて、温度290℃、圧力30kg/cm、時間10
分の条件で熱圧着して、銅張り積層板を得た。得られた
銅張り積層板の剥離強度を表6に示す。
【0040】実施例2 参考例2で得たフィルムBを、フィルムの両面が処理さ
れるようにニッケルメッシュ上に乗せてステンレス製反
応容器内に入れ、真空排気後、フッ素と酸素の混合ガス
〔フッ素/酸素=0.8/99.2(体積比)〕を導入して101.
3kPa(760Torr)とした。室温で20秒反応後、混合ガス
を真空排気し、反応容器を窒素で置換した後、フィルム
を取り出した。このフィルムを温度25℃、相対湿度60%
の雰囲気で3日間養生したところ、処理されたフィルム
面の単位面積当たりの重量増加は0.8μg/cm
あった。このフィルムをフィルムDとする。
【0041】次に、上記で得られたフィルムDの両面に
ビスマレイミドトリアジン樹脂のワニスを塗布し、乾燥
後の厚さが15μmの半硬化状態の接着剤層を形成し
た。この後、接着剤層付き液晶ポリマーフィルムの両面
に厚さ18μmの圧延銅箔を配置し、真空熱プレス機を
用いて、温度340℃、圧力30kg/cm、時間1
0分の条件で熱圧着して、銅張り積層板を得た。得られ
た銅張り積層板の剥離強度を表6に示す。
【0042】実施例3 実施例2で作製したフィルムDをめっき処理のための塩
化すず溶液および塩化パラジウム溶液に順次浸漬させた
後、厚さ10μmの無電解銅めっき層を形成して、銅張
り積層板を得た。得られた銅張り積層板の剥離強度を表
6に示す。
【0043】比較例1 参考例1で得たフィルムAを用い、混合ガスによる処理
を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、銅張
り積層板を得た。得られた銅張り積層板の剥離強度を表
6に示す。
【0044】比較例2 参考例2で得たフィルムBを用い、混合ガスによる処理
を行わなかったこと以外は実施例2と同様にして、銅張
り積層板を得た。得られた銅張り積層板の剥離強度を表
6に示す。
【0045】比較例3 参考例1で得たフィルムAを用い、混合ガスによる処理
を行わなかったこと以外は実施例3と同様にして、銅張
り積層板を得た。得られた銅張り積層板の剥離強度を表
6に示す。
【0046】
【表6】
【0047】以上の表6から明らかなように、フッ素ガ
ス処理を行わないフィルムを使用した比較例1〜3の積
層板に比べて、フッ素と酸素の混合ガスによる処理を行
った後のフィルムを使用した実施例1〜3の積層板は、
金属と熱可塑性液晶ポリマーフィルムの接着力が向上し
ている。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、熱可塑
性液晶ポリマーフィルムと金属の積層体であって、両者
の間の接着力が向上した積層体が提供される。本発明の
積層体は、フレキシブルプリント配線基板などの電気・
電子材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹林 仁 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社内 (72)発明者 平岩 次郎 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社内 (72)発明者 東城 哲朗 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AB01B AB16B AB33 AK01A BA02 BA44 EC03 EC032 EH17 EH171 JA04A JA20A JB16A JN30A YY00A 4F211 AD03 AD05 AD08 AD33 AG03 TA01 TC02 TD11 TH02 TH21 TN07 TQ04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的に異方性の溶融相を形成し得る熱
    可塑性ポリマーからなり、フッ素と酸素の混合ガスによ
    って処理されたフィルムと金属との積層体。
  2. 【請求項2】 混合ガスによる処理前に比べ、処理され
    たフィルム面の単位面積当たりの重量増加が0.1〜
    5.0μg/cmであるフィルムを使用してなる請求
    項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 混合ガスの組成が、フッ素/酸素=0.
    01/99.99〜1.00/99.00(体積比)で
    ある請求項1または2に記載の半導体素子。
  4. 【請求項4】 熱可塑性ポリマーの融点が280℃以上
    である請求項1または2に記載の積層体。
  5. 【請求項5】 フィルムの分子配向度(SOR)が1.
    3以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の積
    層体。
  6. 【請求項6】 金属が銅である請求項1から4のいずれ
    か1項に記載の積層体。
  7. 【請求項7】 光学的に異方性の溶融相を形成し得る熱
    可塑性ポリマーからなるフィルムを、フッ素と酸素の混
    合ガスによって処理した後に、金属と接合することから
    なる積層体の製造方法。
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