JPH1149879A - 押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置 - Google Patents

押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置

Info

Publication number
JPH1149879A
JPH1149879A JP9213068A JP21306897A JPH1149879A JP H1149879 A JPH1149879 A JP H1149879A JP 9213068 A JP9213068 A JP 9213068A JP 21306897 A JP21306897 A JP 21306897A JP H1149879 A JPH1149879 A JP H1149879A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
article
plasma
film
vacuum vessel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9213068A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3879191B2 (ja
Inventor
Takahiro Nakahigashi
孝浩 中東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP21306897A priority Critical patent/JP3879191B2/ja
Publication of JPH1149879A publication Critical patent/JPH1149879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3879191B2 publication Critical patent/JP3879191B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 押し出し成形された高分子材料からなる物品
の表面を清浄に保った状態でその表面にプラズマ処理を
施すことができる押し出し成形高分子物品のプラズマ処
理方法及び装置を提供する。 【解決手段】 押し出し成形装置4の押し出し口41か
ら真空容器1内に高分子材料からなる物品S2を押し出
し成形する。一方、真空容器1内には処理用ガス供給部
3から処理用ガスを導入し、また誘導コイル電極2に高
周波電源22からマッチングボックス21を介して電力
供給して処理用ガスをプラズマ化する。物品S2は送り
ローラ51a、51b及び送りガイド52aにより順次
真空容器1内の処理位置に送り、この間物品S2のロー
ラ51a、51b間に配置された部分をプラズマに曝し
て所定の処理を行う。このようにして、押し出し成形物
品S2に順次プラズマ処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は押し出し成形された
高分子材料からなる物品の表面に、成膜等のプラズマ処
理を施す押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法及
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、押し出し成形された高分子材料か
らなる物品にプラズマCVD法により成膜を行う場合、
押し出し成形装置から大気中に押し出された物品を、プ
ラズマCVD装置の真空容器内に搬入して該物品表面に
膜形成する。押し出し成形された物品が棒状や管状等の
ものである場合、材質の柔軟性等に応じて所定長さに切
断するか又はリール等に巻き取り、それから繰り出せる
ようにしておいて、これをプラズマCVD装置の真空容
器内に搬入して膜形成する。また、押し出し成形された
物品がフィルム状や繊維状等の柔軟なものである場合、
リール等に巻き取ったものを真空容器内に搬入して繰り
出して膜形成する。
【0003】プラズマCVDを行うための装置は各種知
られているが、棒状、繊維状等の物品の外周面全体に成
膜を行う場合、普通には図6に示す誘導結合型プラズマ
CVD装置が用いられる。図6に示す装置は真空容器1
を有し、容器1の外周には誘導コイル電極2が巻き回さ
れている。誘導コイル電極2の両端には図示の例ではマ
ッチングボックス21を介して高周波電源22を接続し
てある。
【0004】また、真空容器1には排気装置11を接続
してあるとともに、成膜原料ガスのガス供給部3を接続
してある。ガス供給部3には、マスフローコントローラ
311、312・・・・及び圧力調整弁321、322
・・・・を介して接続された1又は2以上の成膜原料ガ
スを供給するガス源331、332・・・・が含まれ
る。
【0005】この誘導結合型プラズマCVD装置を用い
て、例えばフィルム状の被処理物品に成膜を行うにあた
っては、繰り出しリールR1に巻き付けたフィルム状物
品S1を真空容器1内に搬入し、容器1内の一端部に設
置する。次いで、容器1内を排気装置11の運転にて所
定成膜真空度にするとともに、ガス供給部3から成膜原
料ガスを導入する。また、誘導コイル電極2に電源22
からマッチングボックス21を介して高周波電力を供給
し、それによって導入されたガスをプラズマ化する。こ
の間、繰り出しリールR1からフィルム状物品S1を繰
り出して巻き取りリールR2に巻き取りつつ、両リール
間に配置された部分にプラズマのもとで膜形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、押し出
し成形装置から押し出された高分子材料からなる物品を
プラズマCVD装置の真空容器内に搬入して膜形成する
従来の方法では、被処理物品が一旦大気に曝されるため
該物品表面に大気中の汚染物質や水分等の不純物が付着
又は吸着し易い。このため、プラズマCVDを行うにあ
たっては、通常、前処理として被処理物品の表面を不活
性ガス等のプラズマでクリーニングする。このような不
純物を完全に除去するためには長時間のクリーニングが
必要であり、手間がかかるとともにコスト高につく。
【0007】以上、押し出し成形品に成膜を行う場合の
問題点を例にとって説明したが、成膜の場合に限らず、
一般に、押し出し成形品にプラズマ処理を施すとき、押
し出し成形品がプラズマ処理前に大気に曝されると、汚
染物質や水分の付着又は吸着があり、プラズマ処理に様
々の支障をきたす。そこで本発明は、押し出し成形高分
子物品に、それへの大気中の汚染物質や水分の付着、吸
着を防止しつつプラズマ処理を施すことができる押し出
し成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置を提供す
ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、高分子材料を押し出し成形して高分子物品
を得るにあたり、該物品の押し出し成形された部分から
順に、大気に曝すことなく、処理用ガスに電力供給して
得られたプラズマのもとでプラズマ処理を施すことを特
徴とする押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法を
提供する(第1の押し出し成形高分子物品のプラズマ処
理方法)。
【0009】また前記課題を解決するために本発明は、
高分子材料からなる物品を押し出し成形できる押し出し
成形装置と、該押し出し成形装置の押し出し口(通常は
ダイ)に連設された真空容器と、該真空容器に対し設け
られた排気手段と、該真空容器内において物品の該押し
出し成形装置から押し出された部分を支持しつつ順に処
理位置に送る物品送り手段と、該真空容器内に処理用ガ
スを供給するための処理用ガス供給手段と、該処理用ガ
ス供給手段により該容器内に供給される処理用ガスにガ
スプラズマ化用電力を供給するための電力供給手段とを
備えていることを特徴とする押し出し成形高分子物品の
プラズマ処理装置を提供する(第1の押し出し成形高分
子物品のプラズマ処理装置)。
【0010】なお、前記真空容器はプラズマ処理の目的
等に応じて複数段に設けられていてもよい。また、前記
物品送り手段には、物品を積極的に送るもののほか、押
し出されてくる物品を前へ進めるに都合のよいように支
持するものも含まれる。前記本発明の第1の押し出し成
形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置によると、押
し出し成形された高分子材料からなる物品に、これを大
気に曝すことなくプラズマ処理を施すため、プラズマ処
理前の物品の表面に大気中の汚染物質、水分等の不純物
が付着又は吸着せず、清浄な状態で該物品表面にプラズ
マ処理を施すことができる。これにより、該プラズマ処
理を均一に行うことができる。特に、プラズマ処理とし
て成膜を行う場合は形成される膜の膜厚均一性及び膜密
着性が向上する。
【0011】また、物品の押し出し成形された部分から
順に連続的にプラズマ処理を施すため、物品全体を押し
出し成形した後に該物品にプラズマ処理を施す場合に比
べて効率良くプラズマ処理を行うことができる。本発明
の第1の方法におけるプラズマ処理としては代表的には
成膜を挙げることができる。このとき本発明装置におい
て、処理用ガス供給手段はプラズマ化により成膜可能な
成膜原料ガスを供給できるものとすればよい。
【0012】成膜原料ガスには種々のものを用いて種々
の材質の膜を形成できるが、例えば炭素膜形成に一般に
用いられるメタン(CH4 )、エタン(C2 6 )、プ
ロパン(C3 8 )、ブタン(C4 10)、アセチレン
(C2 2 )、ベンゼン(C 6 6 )、4フッ化炭素
(CF4 )、6フッ化2炭素(C2 6 )等の炭素化合
物ガス、或いはさらに必要に応じて、これらの炭素化合
物ガスにキャリアガスとして水素(H2 )ガスや不活性
ガス(Heガス、Neガス、Arガス、Krガス、Xe
ガス等)等を混合したものを用いて炭素膜を形成するこ
とができる。
【0013】このとき、成膜圧力を数100mTorr
程度にすると、被処理物品表面にダイアモンド状炭素
(DLC:Diamond Like Carbon )膜が形成される。D
LC膜は、潤滑性、撥水性、離型性等が良好である。ま
た、傷がつき難く且つその厚さを調製することにより被
処理物品が柔軟性を求められるものである場合にも該膜
で被覆された物品の柔軟性を損なわないようにできる程
度の適度な硬度を有するものである。さらに低温で形成
できる等、成膜を容易に行うことができる。
【0014】プラズマ処理としては、この他クリーニン
グ処理や成膜等を行う前の前処理等であってもよい。こ
のようなプラズマ処理のための処理用ガスとしては、不
活性ガス、フッ素含有ガス、水素ガス及び酸素ガス等を
例示できる。また本発明は、高分子材料を押し出し成形
して高分子物品を得るにあたり、該物品の押し出し成形
された部分から順に、大気に曝すことなく、前処理用ガ
スに電力供給して得られたプラズマのもとで前処理し、
該物品の該前処理された部分から順に、大気に曝すこと
なく、成膜原料ガスに電力供給して得られたプラズマの
もとで膜形成することを特徴とする押し出し成形高分子
物品のプラズマ処理方法を提供する(第2の押し出し成
形高分子物品のプラズマ処理方法)。
【0015】また本発明はこの方法を実施するための装
置として、高分子材料からなる物品を押し出し成形でき
る押し出し成形装置と、該押し出し成形装置の押し出し
口(通常はダイ)に連設された第1の真空容器と、該第
1の真空容器に対し設けられた第1の排気手段と、該第
1の真空容器内に前処理用ガスを供給するための前処理
用ガス供給手段と、該前処理用ガス供給手段により該第
1の真空容器内に供給される前処理用ガスにガスプラズ
マ化用電力を供給するための第1の電力供給手段と、前
記第1の真空容器に連設された第2の真空容器と、前記
第1の真空容器と該第2の真空容器との間に設けられた
物品通過ゲートと、該第2の真空容器に対し設けられた
第2の排気手段と、該第2の真空容器内にプラズマ化に
より成膜可能な成膜原料ガスを供給するための成膜原料
ガス供給手段と、該成膜原料ガス供給手段により該第2
の真空容器内に供給される成膜原料ガスにガスプラズマ
化用電力を供給するための第2の電力供給手段と、前記
物品の前記押し出し成形装置から押し出された部分を支
持しつつ、前記第1の真空容器内の処理位置に送り、さ
らに前記物品通過ゲートを通して前記第2の真空容器内
の処理位置に送る物品送り手段とを備えていることを特
徴とする押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置を
提供する(第2の押し出し成形高分子物品のプラズマ処
理装置)。
【0016】なお、前記第1、第2の真空容器のそれぞ
れは、複数段に設けられていてもよい。また、前記物品
送り手段には、物品を積極的に送るものの他、押し出さ
れてくる物品を円滑に前へ進めるに都合のよいように物
品を支持するものも含まれる。本発明の第2の押し出し
成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置によると、
押し出し成形された高分子材料からなる物品を大気に曝
すことなく前処理及び膜形成するため、物品の表面に大
気中の汚染物質、水分等の不純物が付着又は吸着しな
い。また、前処理用の第1の真空容器内に存在する僅か
な不純物が物品の表面に付着又は吸着することがあって
も、該物品を前処理用ガスのプラズマに曝すことにより
これらの不純物を除去することができ、或いはさらに被
処理物品表面の粗度を向上させることができる。これに
より、その後形成される膜の膜厚均一性及び膜密着性が
非常に優れたものとなる。また、前処理用ガスプラズマ
による物品の前処理は短時間で済む。
【0017】また、物品の押し出し成形された部分から
順に連続的に前処理及び成膜を行うため、物品全体を押
し出し成形した後に前処理及び成膜を行う場合に比べて
効率良く成膜できる。前記前処理用ガスとしては、不活
性ガス、フッ素含有ガス、水素ガス及び酸素ガス等を例
示できる。Heガス等の不活性ガスは、例えばクリーニ
ング処理に用いることができる。
【0018】前記フッ素含有ガスとしては、フッ素(F
2 )ガス、3フッ化窒素(NF3 )ガス、6フッ化硫黄
(SF6 )ガス、4フッ化炭素(CF4 )ガス、4フッ
化ケイ素(SiF4 )ガス、6フッ化2ケイ素(Si2
6 )ガス、3フッ化塩素(ClF3 )ガス、フッ化水
素(HF)ガス等を挙げることができる。前処理用ガス
としてフッ素含有ガスを採用するときは、物品表面が清
浄化されるとともにこれに加えて物品表面がフッ素終端
される。また水素ガスプラズマを採用するときは、物品
表面が清浄化されるとともにこれに加えて物品表面が水
素終端される。フッ素−炭素結合及び水素−炭素結合は
安定であるため、その後形成する膜が炭素膜である場
合、前記のように終端処理することで膜中の炭素原子が
物品表面部分のフッ素原子又は水素原子と安定に結合を
形成する。そしてこれらのことから、その後形成する炭
素膜と前記物品との密着性を一層向上させることができ
る。
【0019】また、酸素ガスプラズマを採用するとき
は、物品表面に付着した有機物等の汚れを特に効率良く
除去でき、これらのことからその後形成する膜と前記物
品との密着性を一層向上させることができる。本発明の
第2の方法において、成膜に先立って行う前処理は、同
種類のプラズマを用いて或いは異なる種類のプラズマを
用いて複数回行っても構わない。例えば、被処理物品上
に炭素膜を形成する場合、被処理物品を酸素ガスプラズ
マに曝した後、フッ素含有ガスプラズマ又は水素ガスプ
ラズマに曝し、さらにその上に炭素膜を形成すれば物品
表面がクリーニングされた後、該面がフッ素終端又は水
素終端されて、その後形成する炭素膜と該物品との密着
性は非常に良好なものとなる。
【0020】この場合、本発明の第2の装置において、
成膜用の真空容器と押し出し形成装置との間に前処理用
の真空容器を複数段連設し、前処理に必要な各手段を各
真空容器に付設したものを用いればよい。また、本発明
の第1及び第2の方法において、ガスプラズマ化を誘導
結合型電極を用いて行うことができ、同様に本発明の第
1及び第2の装置において、前記電力供給手段は誘導結
合型電極を含むものとすることができる。誘導結合型電
極は複雑な断面形状の物品の表面や物品の全周面又は略
全周面等のプラズマ処理に適している。
【0021】なお、物品に所定のプラズマ処理を施せる
のであれば、平行平板型電極に代表される容量結合型電
極を用いることも勿論構わない。また、本発明の第1の
方法において、処理用ガスに供給する電力を、13.5
6MHz以上の所定周波数の基本高周波電力に該所定周
波数の1万分の1以上10分の1以下の範囲の変調周波
数で振幅変調を施した状態のものとすることができる。
またこの場合、本発明の第1の装置において、前記電力
供給手段は、13.56MHz以上の所定周波数の基本
高周波電力に該所定周波数の1万分の1以上10分の1
以下の範囲の変調周波数で振幅変調を施した状態のもの
を供給できるものとすればよい。
【0022】ガスプラズマ化のために印加する電力をこ
のような変調を施した高周波電力とすることにより、高
密度のプラズマが得られ、これにより反応率が向上し、
効率良くプラズマ処理を行うことができる。またプラズ
マ処理が成膜である場合、低温成膜が可能となる。また
プラズマ処理が成膜である場合、このような変調を施す
ことにより被処理物品表面での反応が進み、膜密着性が
向上するとともに成膜速度が向上する。
【0023】また、本発明の第2の方法においても、前
記前処理用ガスに供給する電力及び(又は)前記成膜原
料ガスに供給する電力を、13.56MHz以上の所定
周波数の基本高周波電力に該所定周波数の1万分の1以
上10分の1以下の範囲の変調周波数で振幅変調を施し
た状態のものとすることができる。またこの場合、本発
明の第2の装置において、前記第1及び(又は)第2の
電力供給手段を、13.56MHz以上の所定周波数の
基本高周波電力に該所定周波数の1万分の1以上10分
の1以下の範囲の変調周波数で振幅変調を施した状態の
ものを供給できるものとすればよい。
【0024】前処理用ガスのプラズマ化のために供給す
る電力をこのような変調を施した高周波電力とすること
により、高密度のプラズマが得られ、効率良く被処理物
品の前処理を行うことができる。また、成膜原料ガスの
プラズマ化のために印加する電力をこのような変調を施
した高周波電力とすることにより、高密度のプラズマが
得られ、これにより反応率が向上し、低温で成膜でき
る。また、このような変調を施すことにより、被処理物
品表面での反応が進み、膜密着性が向上するとともに成
膜速度が向上する。
【0025】本発明の第1及び第2の方法及び装置にお
いて、変調前の基本高周波電力の波形は、サイン波、矩
形波、のこぎり波、三角波等とすることができる。ま
た、前記振幅変調は電力印加のオン・オフによるパルス
変調とすることができ、この他パルス状の変調でもよ
い。基本高周波電力として13.56MHz以上のもの
を用いるのは、これより小さくなってくるとプラズマ密
度が不足しがちになるからである。また、基本高周波電
力の周波数は高周波電源コスト等からして500MHz
程度までとすればよい。
【0026】また、変調周波数として前記範囲のものを
用いるのは、変調周波数が基本高周波電力の周波数の1
0000分の1より小さくなってくると処理速度が急激
に低下するからであり、10分の1より大きくなってく
るとマッチングがとり難くなり、プラズマ処理の均一性
が低下するからである。また、前記パルス変調のデュー
ティ比(オン時間/オン時間+オフ時間)は20%〜9
0%程度とすればよい。これは、20%より小さいと処
理速度が低下するからであり、90%より大きいと電力
印加時間が長くなりすぎ変調高周波電力によるプラズマ
密度向上効果が少なくなるからである。
【0027】本発明の第1及び第2の方法及び装置にお
いては、押し出し成形物品として棒状物品、管状物品、
フィルム状ないしはシート状物品、繊維状物品、ネット
状物品、その他特殊断面の長尺物品(例えば車両用ワイ
パーブレード等)等を対象物品にできる。また、本発明
の第1及び第2の方法及び装置において、押し出し成形
物品の高分子材料としては樹脂及びゴム等を採用でき
る。
【0028】樹脂としては例えば次のような熱可塑性樹
脂を例示できる。すなわち、ビニル系樹脂(ポリ塩化ビ
ニル、ポリ2塩化ビニル、ポリビニルブチラート、ポリ
ビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルホルマ
ール等)、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエーテル、
ポリエステル系樹脂(ポリスチレン、スチレン・アクリ
ロニトリル共重合体等)、ABS、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリアセタール、アクリル系樹脂(ポリメ
チルメタクリレート、変性アクリル等)、ポリアミド系
樹脂(ナイロン6、66、610、11等)、セルロー
ス系樹脂(エチルセルロース、酢酸セルロース、プロピ
ルセルロース、酢酸・酪酸セルロース、硝酸セルロース
等)、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、フッ素系樹
脂(3フッ化塩化エチレン、4フッ化エチレン、4フッ
化エチレン・6フッ化プロピレン、フッ化ビニリデン
等)、ポリウレタン等である。
【0029】また、樹脂として例えば次のような熱硬化
性樹脂も例示できる。すなわち、フェノール・ホルムア
ルデヒド樹脂、尿素樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド
樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレ
ート樹脂等である。また、前記ゴムとしては、天然ゴ
ム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレ
ンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリン
ゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム等を例示できる。
【0030】本発明の第1の方法及び装置において、前
記真空容器壁の押し出し成形装置の押し出し口が開口し
た側とは反対側に被処理物品通過ゲートを設けておき、
該物品のプラズマ処理を終えた部分から順に該ゲートを
通して真空容器外部に搬出すればよい。また、被処理物
品がフィルム状、繊維状のように柔軟性が高いものであ
れば、前記真空容器内の押し出し成形装置配設側とは反
対側の端に巻き取りリール等を配置しておき、処理を終
えた部分から順にこの巻き取りリール等に巻き取り、処
理後の物品を該リール等ごと真空容器外に搬出すること
もできる。
【0031】また、本発明の第2の方法及び装置におい
て、前記第2の真空容器壁の第1真空容器配設側とは反
対側に被処理物品通過ゲートを設けておき、物品の前処
理及び成膜を終えた部分から順に該ゲートを通して第2
の真空容器外に搬出すればよい。また、被処理物品がフ
ィルム状、繊維状のように柔軟性が高いものであれば、
前記第2の真空容器内の第1真空容器配設側とは反対側
の端に巻き取りリール等を配置しておき、成膜を終えた
部分から順にこの巻き取りリール等に巻き取り、成膜後
の物品を該リール等ごと第2の真空容器外に搬出するこ
ともできる。
【0032】なお、比較的耐熱性に劣る高分子材料から
なる被処理物品への膜形成方法としては、プラズマCV
D法の他スパッタリング法、イオンプレーティング法等
を行うことができるが、本発明の第2の方法及び装置に
よるように、前処理と成膜をともにプラズマを用いて行
うことにより装置構造を簡単にすることができる。ま
た、本発明の第1及び第2の装置において、押し出し成
形装置には通常押し出し成形装置として用いられている
各種のものを採用できる。押し出し成形装置はいずれも
押し出し機と該押し出し機から押し出された流動状態の
高分子材料に所定の形を与えるダイとを備えている。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明に係る第1の押し出
し成形高分子物品のプラズマ処理装置の1例の概略構成
を示す図である。この装置は図6の装置において、真空
容器1の一端に押し出し成形装置4が連設されているも
のである。装置4の押し出し口41は押し出し成形用ダ
イにより提供されており、真空容器1内に開口してい
る。押し出し成形装置4は、押し出し機と該押し出し機
から押し出された流動状態の高分子材料に所定の形を与
えるダイ及びこれらの付属品を備えているが、これらは
図示を省略してある。押し出し成形装置4は、ここでは
管状の物品を成形できるものである。また、真空容器1
壁の他端には成形物品が通過できるだけの大きさの通過
孔12を形成したゲートが設けられている。さらに、押
し出し口41付近と通過孔12付近にはそれぞれ被処理
物品送りローラ51a及び51bが配設され、それらの
間には被処理物品を支持するテーブルタイプの送りガイ
ド52aが配設されている。送りガイド52aは真空容
器1に固定されている。なお、ガイド52aは高さ位置
を調節できるように昇降可能であってもい。その他の構
成は図6の装置と同様であり、同じ部品には同じ参照符
号を付してある。
【0034】この装置を用いて、管状の成形物品S2の
外表面に膜形成するにあたっては、容器1内を排気装置
11の運転により所定の成膜真空度とする。次いで、ガ
ス供給部3から容器1内に成膜原料ガスを導入し、コイ
ル電極2にはマッチングボックス21を介して高周波電
源22から高周波電力を印加する。これにより、前記導
入した成膜原料ガスをプラズマ化する。この状態で押し
出し口41から管状の被処理物品S2を押し出し成形
し、押し出された部分を送りローラ51a、51b及び
送りガイド52aにより通過孔12の方向に移動させ
る。この間被処理物品S2の送りローラ51a、51b
間に配置された部分に前記発生させたプラズマのもとで
成膜を行う。さらに、被処理物品S2の膜形成された部
分から順に通過孔12を通して真空容器1外部に送り出
す。
【0035】図1の装置及びこの装置を用いた成膜によ
ると、押し出し成形された高分子材料からなる物品S2
を大気に曝すことなく成膜を行うため、成膜前の物品S
2の表面に大気中の汚染物質、水分等の不純物が付着又
は吸着せず、清浄な状態で該表面に成膜を行うことがで
きる。これにより、均一に膜形成できるとともに膜密着
性を向上させることができる。また、物品S2の押し出
し成形された部分から順に連続的に膜形成を行うため、
物品S2全体を押し出し成形した後に該物品にプラズマ
処理を施す場合に比べて効率が良い。
【0036】また、図2は本発明に係る第2の押し出し
成形高分子物品のプラズマ処理装置の1例の概略構成を
示す図である。この装置は、押し出し成形装置4に連設
された真空容器1A及び容器1Aに連設された真空容器
1Bを備えている。押し出し成形装置4の押し出し口4
1は真空容器1A内に開口している。容器1A及び容器
1B間には管状の成形物品S3が通過できるだけの大き
さの通過孔13を有するゲートが設けられ、この通過孔
13とは反対側の容器1B壁には同様の通過孔14を有
するゲートが設けられている。
【0037】また、容器1A内の押し出し口41付近に
は送りローラ51cが配設され、容器1A内の通過孔1
3付近には送りローラ51dが配設されている。送りロ
ーラ51c、51d間にはテーブルタイプの送りガイド
52bが配設されている。また、容器1B内の通過孔1
3付近には送りローラ51eが配設され、容器1B内の
通過孔14付近には送りローラ51fが配設されてい
る。送りローラ51e、51f間にはテーブルタイプの
送りガイド52cが配設されている。送りガイド52
b、52cも定位置配置のものであるが、高さ調節でき
るものでもよい。
【0038】また、真空容器1A及び1Bにはそれぞれ
誘導コイル電極2A及び2Bが巻き回されている。誘導
コイル電極2Aの両端には図示の例ではマッチングボッ
クス21Aを介して高周波電源22Aを接続してある。
誘導コイル電極2Bの両端には図示の例ではマッチング
ボックス21Bを介して高周波電源22Bを接続してあ
る。
【0039】また、真空容器1Aには排気装置11Aを
接続してあるとともに、前処理用ガスのガス供給部6を
接続してある。ガス供給部6には、マスフローコントロ
ーラ611、612・・・・及び圧力調整弁621、6
22・・・・を介して接続された1又は2以上の前処理
用ガスを供給するガス源631、632・・・・が含ま
れる。前処理用ガス供給部6は、不活性ガス、フッ素含
有ガス、水素ガス及び酸素ガスのうち少なくとも1種の
ガスを供給できるものである。真空容器1Bには排気装
置11Bを接続してあるとともに、成膜原料ガスのガス
供給部3を配管接続してある。ガス供給部3には、マス
フローコントローラ311、312・・・・及び圧力調
整弁321、322・・・・を介して接続された1又は
2以上の成膜原料ガスを供給するガス源331、332
・・・・が含まれる。
【0040】排気装置11A及び11Bはそれぞれ圧力
調整弁及び排気ポンプからなるものである。なお、ここ
では真空容器1A及び1Bにはそれぞれ排気装置11A
及び11Bを接続しているが、各真空容器をそれぞれ別
個の圧力調整弁を介して共通の排気ポンプに接続しても
よい。この装置を用いて、管状の被処理物品S3の外表
面に膜形成するにあたっては、容器1A及び1B内を排
気装置11A及び11Bの運転によりそれぞれ所定の真
空度とする。次いで、ガス供給部6から容器1A内に前
処理用ガスを導入し、コイル電極2Aにはマッチングボ
ックス21Aを介して高周波電源22Aから高周波電力
を印加する。これにより、前記導入した前処理用ガスを
プラズマ化する。また、ガス供給部3から容器1B内に
成膜原料ガスを導入し、コイル電極2Bにはマッチング
ボックス21Bを介して高周波電源22Bから高周波電
力を印加する。これにより、前記導入した成膜原料ガス
をプラズマ化する。
【0041】この状態で押し出し口41から管状の物品
S3を真空容器1A内に押し出し成形し、押し出された
部分を送りローラ51c、51d及び送りガイド52b
により通過孔13に向けて移動させる。この間被処理物
品S3の送りローラ51c、51d間に配置された部分
に前記発生させた前処理用ガスのプラズマのもとで前処
理を行う。そして、物品S3の前処理用ガスに曝された
部分から順に通過孔13を通して真空容器1B内に移動
させる。
【0042】さらに、この被処理物品S3を通過孔13
を通して送りローラ51e、51f及び送りガイド52
cにより通過孔14に向けて移動させる。この間被処理
物品S3の送りローラ51e、51f間に配置された部
分に前記発生させた成膜原料ガスのプラズマのもとで膜
形成する。さらに、被処理物品S3の膜形成された部分
から順に通過孔14を通して真空容器1B外に搬出す
る。
【0043】図2の装置及びこの装置を用いた成膜によ
ると、押し出し成形された高分子材料からなる物品S3
を大気に曝すことなく前処理及び膜形成するため、物品
S3の表面に大気中の汚染物質、水分等の不純物が付着
又は吸着しない。なお、真空容器1A内に存在する僅か
な不純物が物品S3表面に付着又は吸着することがあっ
ても、この不純物は前処理により除去され、又はさらに
物品表面粗度が向上する。そして、その後の成膜を極め
て均一に行うことができるとともに、膜密着性が非常に
優れたものとなる。また、この前処理は短時間で済む。
また、物品S3の押し出し成形された部分から順に連続
的に前処理及び成膜を行うため、物品S3全体を押し出
し成形した後前処理及び成膜を行う場合に比べて効率が
良い。
【0044】なお、ここでは前処理のための真空容器を
一つ備え、1種類のガスのプラズマでのみ被処理物品の
前処理を行ったが、前処理のための真空容器を複数連設
し、単一種類のガスのプラズマで複数回或いは複数種類
のガスのプラズマで被処理物品の前処理を行ってもよ
い。このようなプラズマ処理装置については、後ほど図
4を参照して説明する。
【0045】また、図3は本発明に係る第2の押し出し
成形された高分子物品のプラズマ処理装置の他の例の概
略構成を示す図である。この装置は、図2の装置におい
て、誘導コイル電極2Aにマッチングボックス21A、
高周波電源22A及び任意波形発生装置23Aがこの順
に接続され、誘導コイル電極2Bにマッチングボックス
21B、高周波電源22B及び任意波形発生装置23B
がこの順に接続されたものである。その他の構成は図2
の装置と同様であり、同じ部品には同じ参照符号を付し
てある。
【0046】この装置を用いて成形物品S4の前処理を
行うにあたっては、高周波電源22A及び任意波形発生
装置23Aにより形成したパルス変調高周波電力をマッ
チングボックス21Aを介して誘導コイル電極2Aに供
給することにより前処理用ガスをプラズマ化する。ま
た、高周波電源22B及び任意波形発生装置23Bによ
り形成したパルス変調高周波電力をマッチングボックス
21Bを介して誘導コイル電極2Bに供給することによ
り成膜原料ガスをプラズマ化する。
【0047】該パルス変調高周波電力は、13.56M
Hz以上の所定周波数の基本高周波電力に該所定周波数
の1万分の1以上10分の1以下の範囲の変調周波数で
変調を施した状態のものとする。また、デューティ比
(オン時間/オン時間+オフ時間)は50%とする。そ
の他の動作は、図2の装置を用いた成膜と同様である。
図3の装置及びこの装置を用いた成膜によると、前処理
用ガスのプラズマ化のために供給する電力をこのような
変調を施した高周波電力とすることにより、高密度のプ
ラズマが得られ、効率良く前処理を行うことができる。
また、成膜原料ガスのプラズマ化のために供給する電力
をこのような変調を施した高周波電力とすることによ
り、高密度のプラズマが得られ、これにより反応率が向
上し、低温で成膜できる。また、このような変調を施す
ことにより、物品表面での反応が進み、膜密着性が向上
するとともに成膜速度が向上する。
【0048】なお、ここでは前処理用ガスのプラズマ化
及び成膜原料ガスのプラズマ化の両方をパルス変調高周
波電力の供給により行ったが、いずれか一方のみパルス
変調高周波電力の供給により行い、他方を定常高周波電
力の供給により行ってもよい。また、図1の装置を用い
た成膜においてもガスプラズマ化をこのようなパルス変
調高周波電力の供給により行ってもよい。
【0049】また、ここでは図1〜図3の装置を用い
て、真空容器壁に設けた孔に成形物品を通すことにより
該物品の各部分に連続して処理を施したが、被処理物品
が例えばフィルム状等の柔軟性を有するものである場
合、処理後の物品を巻き取りリール等に巻き取りつつ該
処理を行ってもよい。次に、図4にプラズマ処理装置の
さらに他の例を示す。このプラズマ処理装置は、図2又
は図3の装置において、真空容器1Aと真空容器1Bと
の間にさらに前処理用の真空容器1A´を接続したもの
である。真空容器1A´には真空容器1Aと同様の前処
理用ガス供給部6´、排気装置11A´、送りローラ5
1c´、51d´及び送りガイド52b´、誘導コイル
電極2A´、さらにガスプラズマ化用の電力供給部PA
´を設けてある。また、容器1A´と容器1Bとの間に
は通過孔13´を形成したゲートが設けられている。な
お、図4中、真空容器1Aに付設の電力供給部PAは、
図2に示すマッチングボックス21A及び電源22Aか
ら構成されるか又は図3に示すマッチングボックス21
A、電源22A及び任意波形発生装置23Aから構成さ
れる。また、図4中、真空容器1Bに付設の電力供給部
PBは、図2に示すマッチングボックス21B及び電源
22Bから構成されるか又は図3に示すマッチングボッ
クス21B、電源22B及び任意波形発生装置23Aか
ら構成される。
【0050】次に、図1〜図4の装置を用いた本発明方
法実施の具体例を説明する。 実施例1(図1の装置による) 管状の成形物品の外周面に直接炭素膜を形成した。 成形物品 材質 EPDMゴム サイズ 外径10mm×内径6mmの管状 (長さは制限なし) コイル電極2サイズ コイル直径10mm、電極全体幅100mm 成膜条件 成膜原料ガス メタン(CH4 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、25W 成膜圧力 0.05Torr 成膜速度 1000Å/min(物品停止状態に換算) 物品送り速度 10cm/min 実施例2(図2の装置による) 管状の成形物品に水素ガスプラズマによる前処理を施
し、さらに炭素膜を形成した。
【0051】 成形物品 材質 EPDMゴム サイズ 外径10mm×内径6mmの管状 (長さは制限なし) コイル電極2A、2Bサイズ コイル直径10mm、電極全体幅100mm 前処理条件 前処理用ガス 水素(H2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、50W 処理圧力 0.05Torr 物品送り速度 10cm/min 成膜条件 成膜原料ガス メタン(CH4 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、25W 成膜圧力 0.05Torr 成膜速度 1000Å/min(物品停止状態に換算) 物品送り速度 10cm/min 実施例3(図2の装置による) 前記実施例2において、前処理として水素ガスプラズマ
に代えて6フッ化硫黄ガスプラズマに成形物品を曝し
た。成形物品、装置条件及び成膜条件は前記実施例2と
同様とした。
【0052】 前処理条件 前処理用ガス 6フッ化硫黄(SF6 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、50W 処理圧力 0.05Torr 物品送り速度 10cm/min 実施例4(図4の装置による) 管状の成形物品に酸素ガスプラズマによる第1の前処理
を施し、次いで水素ガスプラズマによる第2の前処理を
施し、さらに炭素膜を形成した。成形物品、装置条件及
び成膜条件は前記実施例2と同様とした。
【0053】 第1前処理条件 前処理用ガス 酸素(O2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、50W 処理圧力 0.05Torr 物品送り速度 10cm/min 第2前処理条件 前処理用ガス 水素(H2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、50W 処理圧力 0.05Torr 物品送り速度 10cm/min 実施例5(図4の装置による) 管状の成形物品に酸素ガスプラズマによる第1の前処理
を施し、次いで6フッ化硫黄ガスプラズマによる第2の
前処理を施し、さらに炭素膜を形成した。成形物品、装
置条件及び成膜条件は前記実施例2と同様とした。
【0054】 第1前処理条件 前処理用ガス 酸素(O2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、50W 処理圧力 0.05Torr 物品送り速度 10cm/min 第2前処理条件 前処理用ガス 6フッ化硫黄(SF6 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、50W 処理圧力 0.05Torr 物品送り速度 10cm/min 実施例6〜10(図3の装置等) 前記実施例1〜5において、それぞれ成膜原料ガス或い
は前処理用ガス及び成膜原料ガスのプラズマ化用の高周
波電力を、13.56MHzの基本高周波電力に周波数
10kHz、デューティ50%でパルス変調を施した状
態の変調高周波電力とした。その他の条件は実施例1〜
5と同様にした。 比較例1 押し出し成形された管状の被処理物品を従来の平行平板
型プラズマCVD装置に搬入し、その表面に炭素膜を形
成した。
【0055】 被成膜物品材質 EPDMゴム サイズ 外径10mm×内径6mm×長さ400mm 高周波電極サイズ 40cm×40cm 成膜条件 成膜原料ガス メタン(CH4 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 成膜圧力 0.1Torr 成膜速度 200Å/min 成膜時間 20min 次に、前記実施例1、6及び比較例1により得られた各
炭素膜被覆管状物品について行った膜厚均一性の評価に
ついて説明する。膜厚の均一性は、比較例1については
物品の長さ方向の中央部(A点)、端部(C点)及びそ
れらの中間点(B点)の3点での膜厚を測定しばらつき
を求めることで評価した。実施例1、6については被処
理物品の任意の部分で比較例1の被処理物品と同じ40
0mmの長さに区切り、その中央部(A点)、端部(C
点)及びこれらの中間点(B点)の3点での膜厚を測定
しばらつきを求めることで評価した。結果を次表1に示
す。 表1 膜厚(μm) 膜厚均一性 A点 B点 C点 実施例1 0.33 0.35 0.34 ± 5.8% 実施例6 0.35 0.35 0.35 ± 0 % 比較例1 0.35 0.25 0.10 ±53.6% このように、押し出し成形された被処理物品を大気に曝
さず成膜を行った本発明実施例1では、一旦大気中に押
し出し成形された被処理物品を従来の平行平板型のプラ
ズマCVD装置に搬入して成膜を施した比較例1に比べ
て、被処理物品の表面が清浄に保たれている分膜厚均一
性が良好であった。また、被処理物品の成膜をパルス変
調高周波電力の供給によりガスをプラズマ化することで
行った本発明実施例6では、さらに膜厚均一性が向上し
た。
【0056】次に、本発明実施例1〜10及び比較例1
により得られた各炭素膜被覆管状物品について行った膜
密着性の評価及びアルミニウム材との摩擦係数の評価に
ついて説明する。膜密着性は、各物品のA点(中央部)
で測定した。直径5mmの円柱状部材を接着剤を用いて
炭素膜表面に接合させ、該円柱状部材を膜に対して垂直
方向に引っ張って該膜を被処理物品から剥離させ、剥離
に要した力を測定する引っ張り法により評価した。
【0057】また、摩擦係数は、膜形成物品表面に先端
曲率R18mmのアルミニウムからなるピン状物品の先
端部を当接させ、且つ、該ピン状物品に10gの荷重を
かけた状態でこのピンを20mm/secの速度で移動
させたときの値を測定した。摩擦係数については比較例
2として、未処理のEPDMゴムからなる管状物品の摩
擦係数も評価した。
【0058】結果を次表2に示す。 これによると、押し出し成形された被処理物品を大気に
曝さずに成膜を行った本発明実施例1〜10では、物品
を一旦大気に曝した比較例1に比べて、物品表面が清浄
に保たれている分膜密着性が向上した。また、成膜前に
前処理を施した実施例2〜5は、被処理物品に直接成膜
を行った実施例1より、物品表面が清浄化され或いはさ
らに表面粗度が向上した分、膜密着性が高かった。ま
た、同様に前処理を施した実施例7〜10は、被処理物
品に直接成膜を行った実施例6より膜密着性が高かっ
た。また、ガスプラズマ化をパルス変調高周波電力の供
給により行った実施例6〜10ではこれを定常高周波電
力の供給により行った実施例1〜5より膜密着性が向上
した。
【0059】また、炭素膜を形成した本発明実施例1〜
10では未処理の被処理物品(比較例2)よりアルミニ
ウム材との摩擦係数が小さくなった。また、前記実施例
6において、パルス変調周波数を100Hz〜100k
Hzの範囲で変化させた場合の成膜速度及び膜密着性の
変化を図5に示す。図5によると、基本高周波電力の周
波数13.56MHzに対して変調周波数が1kHzよ
り小さくなってくると、すなわち約10000分の1よ
り小さくなってくると、著しく成膜速度が低くなること
が分かる。また、前記範囲内では変調周波数が1kHz
より大きくなってくると、膜密着性が低くなってくるこ
とが分かる。つまり、この例では基本高周波電力の周波
数13.56MHzに対して変調周波数を1kHz程度
(約10000分の1)とすればよいことがわかる。
【0060】
【発明の効果】本発明によると、押し出し成形高分子物
品に、それへの大気中の汚染物質や水分の付着、吸着を
防止しつつプラズマ処理を施すことができる押し出し成
形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のプラズマ処理装置の1例の
概略構成を示す図である。
【図2】本発明に係る第2のプラズマ処理装置の1例の
概略構成を示す図である。
【図3】本発明に係る第2のプラズマ処理装置の他の例
の概略構成を示す図である。
【図4】本発明に係る第2のプラズマ処理装置のさらに
他の例の概略構成を示す図である。
【図5】本発明方法におけるパルス変調周波数と成膜速
度との関係の1例、及びパルス変調周波数と膜密着性と
の関係の1例をそれぞれ示す図である。
【図6】従来の容量結合型プラズマCVD装置例の概略
構成を示す図である。
【符号の説明】
1、1A、1A´、1B 真空容器 11、11A、11A´、11B 排気装置 12、13、13´、14 被処理物品通過孔 2、2A、2A´、2B 誘導コイル電極 21、21A、21B マッチングボックス 22、22A、22B 高周波電源 23A、23B 任意波形発生装置 PA、PA´、PB 電力供給部 3 成膜原料ガス供給部 4 押し出し成形装置 41 押し出し成形装置4の押し出し口 51a、51b、51c、51c´、51d、51d
´、51e、51f 物品送りローラ 52a、52b、52b´、52c 物品送りガイド 6、6´ 前処理用ガス供給部 S1、S2、S3、S4、S5 被処理物品 R1 繰り出しリール R2 巻き取りリール

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料を押し出し成形して高分子物
    品を得るにあたり、該物品の押し出し成形された部分か
    ら順に、大気に曝すことなく、処理用ガスに電力供給し
    て得られたプラズマのもとでプラズマ処理を施すことを
    特徴とする押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記処理用ガスとして、不活性ガス、フ
    ッ素含有ガス、水素ガス及び酸素ガスのうち少なくとも
    1種のガスを用いる請求項1記載の押し出し成形高分子
    物品のプラズマ処理方法。
  3. 【請求項3】 前記処理用ガスとして、プラズマ化によ
    り成膜可能な成膜原料ガスを用いる請求項1記載の押し
    出し成形高分子物品のプラズマ処理方法。
  4. 【請求項4】 前記成膜原料ガスとして、炭素化合物ガ
    スを含む炭素膜形成のためのガスを用いる請求項3記載
    の押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法。
  5. 【請求項5】 処理用ガスへの電力供給を誘導結合型電
    極を用いて行う請求項1から4のいずれかに記載の押し
    出し成形高分子物品のプラズマ処理方法。
  6. 【請求項6】 処理用ガスへの電力供給を容量結合型電
    極を用いて行う請求項1から4のいずれかに記載の押し
    出し成形高分子物品のプラズマ処理方法。
  7. 【請求項7】 処理用ガスに供給する電力を、13.5
    6MHz以上の所定周波数の基本高周波電力に該所定周
    波数の1万分の1以上10分の1以下の範囲の変調周波
    数で変調を施した状態のものとする請求項1から6のい
    ずれかに記載の押し出し成形高分子物品のプラズマ処理
    方法。
  8. 【請求項8】 高分子材料を押し出し成形して高分子物
    品を得るにあたり、該物品の押し出し成形された部分か
    ら順に、大気に曝すことなく、前処理用ガスに電力供給
    して得られたプラズマのもとで前処理し、該物品の該前
    処理された部分から順に、大気に曝すことなく、成膜原
    料ガスに電力供給して得られたプラズマのもとで膜形成
    することを特徴とする押し出し成形高分子物品のプラズ
    マ処理方法。
  9. 【請求項9】 前記前処理用ガスとして、不活性ガス、
    フッ素含有ガス、水素ガス及び酸素ガスのうち少なくと
    も1種のガスを用いる請求項8記載の押し出し成形高分
    子物品のプラズマ処理方法。
  10. 【請求項10】 前記成膜原料ガスとして炭素化合物ガ
    スを含む炭素膜形成のためのガスを用いる請求項8又は
    9記載の押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法。
  11. 【請求項11】 前記前処理用ガスへの電力供給及び前
    記成膜原料ガスへの電力供給を誘導結合型電極を用いて
    行う請求項8、9又は10記載の押し出し成形高分子物
    品のプラズマ処理方法。
  12. 【請求項12】 前記前処理用ガスへの電力供給及び前
    記成膜原料ガスへの電力供給を容量結合型電極を用いて
    行う請求項8、9又は10記載の押し出し成形高分子物
    品のプラズマ処理方法。
  13. 【請求項13】 前記前処理用ガスに供給する電力及び
    (又は)前記成膜原料ガスに供給する電力を、13.5
    6MHz以上の所定周波数の基本高周波電力に該所定周
    波数の1万分の1以上10分の1以下の範囲の変調周波
    数で変調を施した状態のものとする請求項8から12の
    いずれかに記載の押し出し成形高分子物品のプラズマ処
    理方法。
  14. 【請求項14】 高分子材料からなる物品を押し出し成
    形できる押し出し成形装置と、 該押し出し成形装置の押し出し口に連設された真空容器
    と、該真空容器に対し設けられた排気手段と、該真空容
    器内において物品の該押し出し成形装置から押し出され
    た部分を支持しつつ順に処理位置に送る物品送り手段
    と、該真空容器内に処理用ガスを供給するための処理用
    ガス供給手段と、該処理用ガス供給手段により該容器内
    に供給される処理用ガスにガスプラズマ化用電力を供給
    するための電力供給手段とを備えていることを特徴とす
    る押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
  15. 【請求項15】 前記処理用ガス供給手段が、不活性ガ
    ス、フッ素含有ガス、水素ガス及び酸素ガスのうち少な
    くとも1種のガスを供給できるものである請求項14記
    載の押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
  16. 【請求項16】 前記処理用ガス供給手段が、プラズマ
    化により成膜可能な成膜原料ガスを供給できるものであ
    る請求項14記載の押し出し成形高分子物品のプラズマ
    処理装置。
  17. 【請求項17】 前記処理用ガス供給手段が成膜原料ガ
    スとして炭素化合物ガスを含む炭素膜形成のためのガス
    を供給できるものである請求項16記載の押し出し成形
    高分子物品のプラズマ処理装置。
  18. 【請求項18】 前記電力供給手段が誘導結合型電極を
    含むものである請求項14から17のいずれかに記載の
    押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
  19. 【請求項19】 前記電力供給手段が容量結合型電極を
    含むものである請求項14から17のいずれかに記載の
    押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
  20. 【請求項20】 前記電力供給手段が、13.56MH
    z以上の所定周波数の基本高周波電力に該所定周波数の
    1万分の1以上10分の1以下の範囲の変調周波数で変
    調を施した状態の電力を供給できるものである請求項1
    4から19のいずれかに記載の押し出し成形高分子物品
    のプラズマ処理装置。
  21. 【請求項21】 高分子材料からなる物品を押し出し成
    形できる押し出し成形装置と、 該押し出し成形装置の押し出し口に連設された第1の真
    空容器と、該第1の真空容器に対し設けられた第1の排
    気手段と、該第1の真空容器内に前処理用ガスを供給す
    るための前処理用ガス供給手段と、該前処理用ガス供給
    手段により該第1の真空容器内に供給される前処理用ガ
    スにガスプラズマ化用電力を供給するための第1の電力
    供給手段と、 前記第1の真空容器に連設された第2の真空容器と、前
    記第1の真空容器と該第2の真空容器との間に設けられ
    た物品通過ゲートと、該第2の真空容器に対し設けられ
    た第2の排気手段と、該第2の真空容器内にプラズマ化
    により成膜可能な成膜原料ガスを供給するための成膜原
    料ガス供給手段と、該成膜原料ガス供給手段により該第
    2の真空容器内に供給される成膜原料ガスにガスプラズ
    マ化用電力を供給するための第2の電力供給手段と、 前記物品の前記押し出し成形装置から押し出された部分
    を支持しつつ、前記第1の真空容器内の処理位置に送
    り、さらに前記物品通過ゲートを通して前記第2の真空
    容器内の処理位置に送る物品送り手段とを備えているこ
    とを特徴とする押し出し成形高分子物品のプラズマ処理
    装置。
  22. 【請求項22】 前記第1の真空容器内に前処理用ガス
    を供給するための前処理用ガス供給手段が、不活性ガ
    ス、フッ素含有ガス、水素ガス及び酸素ガスのうち少な
    くとも1種のガスを供給できるものである請求項21記
    載の押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
  23. 【請求項23】 前記第2の真空容器内に成膜原料ガス
    を供給するための成膜原料ガス供給手段が、成膜原料ガ
    スとして炭素化合物ガスを含む炭素膜形成のためのガス
    を供給できるものである請求項21又は22記載の押し
    出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
  24. 【請求項24】 前記第1及び第2の電力供給手段が誘
    導結合型電極を含むものである請求項21、22又は2
    3記載の押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
  25. 【請求項25】 前記第1及び第2の電力供給手段が容
    量結合型電極を含むものである請求項21、22又は2
    3記載の押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
  26. 【請求項26】 前記第1及び(又は)第2の電力供給
    手段が、13.56MHz以上の所定周波数の基本高周
    波電力に該所定周波数の1万分の1以上10分の1以下
    の範囲の変調周波数で変調を施した状態の電力を供給で
    きるものである請求項21から25のいずれかに記載の
    押し出し成形高分子物品のプラズマ処理装置。
JP21306897A 1997-08-07 1997-08-07 押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置 Expired - Fee Related JP3879191B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21306897A JP3879191B2 (ja) 1997-08-07 1997-08-07 押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21306897A JP3879191B2 (ja) 1997-08-07 1997-08-07 押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1149879A true JPH1149879A (ja) 1999-02-23
JP3879191B2 JP3879191B2 (ja) 2007-02-07

Family

ID=16633014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21306897A Expired - Fee Related JP3879191B2 (ja) 1997-08-07 1997-08-07 押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3879191B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003062451A (ja) * 2001-08-23 2003-03-04 Ulvac Japan Ltd 薄膜プラズマ処理方法及び装置
JP2003103700A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Kuraray Co Ltd フィルムと金属との積層体およびその製造方法
EP2923137A4 (en) * 2012-11-21 2017-03-29 Southwest Research Institute Superhydrophobic compositions and coating process for the internal surface of tubular structures
JP2019077903A (ja) * 2017-10-20 2019-05-23 アドバンストマテリアルテクノロジーズ株式会社 プラズマcvd装置及びプラスチック容器の成膜方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003062451A (ja) * 2001-08-23 2003-03-04 Ulvac Japan Ltd 薄膜プラズマ処理方法及び装置
JP2003103700A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Kuraray Co Ltd フィルムと金属との積層体およびその製造方法
EP2923137A4 (en) * 2012-11-21 2017-03-29 Southwest Research Institute Superhydrophobic compositions and coating process for the internal surface of tubular structures
US9701869B2 (en) 2012-11-21 2017-07-11 Southwest Research Institute Superhydrophobic compositions and coating process for the internal surface of tubular structures
US9926467B2 (en) 2012-11-21 2018-03-27 Southwest Research Institute Superhydrophobic compositions and coating process for the internal surface of tubular structures
AU2013348056B2 (en) * 2012-11-21 2018-07-12 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Superhydrophobic compositions and coating process for the internal surface of tubular structures
AU2018204117B2 (en) * 2012-11-21 2020-01-02 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Superhydrophobic compositions and coating process for the internal surface of tubular structures
JP2019077903A (ja) * 2017-10-20 2019-05-23 アドバンストマテリアルテクノロジーズ株式会社 プラズマcvd装置及びプラスチック容器の成膜方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3879191B2 (ja) 2007-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3119172B2 (ja) プラズマcvd法及び装置
US4929319A (en) Process and device for surface pre-treatment of plastic by means of an electrical corona discharge
US6106659A (en) Treater systems and methods for generating moderate-to-high-pressure plasma discharges for treating materials and related treated materials
US5833752A (en) Manifold system
US6649222B1 (en) Modulated plasma glow discharge treatments for making superhydrophobic substrates
US6001429A (en) Apparatus and method for plasma processing
US20080202414A1 (en) Methods and devices for coating an interior surface of a plastic container
KR100436829B1 (ko) 탄소막 및 그 형성방법, 탄소막 피복물품 및 그 제조방법
US6022602A (en) Plasma modification of lumen surface of tubing
JPH11106920A (ja) 容器及びその製造方法
JP2000096233A (ja) 炭素膜及びその形成方法並びに炭素膜被覆物品及びその製造方法
AU742051B2 (en) Plasma treater systems and treatment methods
JP3879191B2 (ja) 押し出し成形高分子物品のプラズマ処理方法及び装置
KR100436783B1 (ko) 전선및그제조방법
JP4265594B2 (ja) 炭素膜片製造方法及び膜片製造装置
JP3496423B2 (ja) プラズマcvd法及び装置
JP3355950B2 (ja) 機械部品及びその製造方法
JP4449925B2 (ja) ダイヤフラム及びその製造方法
JPH11333773A (ja) 真空吸着機器の吸着用部材及びその製造方法
JPH01154755A (ja) 複合ポリオレフィン管及びその製造方法
JP2005320585A (ja) 濡れ性が制御された膜及びその形成方法並びに濡れ性制御膜被覆物品
JPH10158815A (ja) 静電チャック用被保持物配置部材及びその製造方法並びに静電チャック
JP2002028962A (ja) 内面処理機能を備えたプラスチックチューブ製造装置、及び該装置を用いた内面処理プラスチックチューブの製造方法
JPH10265958A (ja) 内周面に膜形成した管体の製造方法及び製造装置
JP2003000959A (ja) 玩具及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061030

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees