JP2003099876A - 煙検出装置 - Google Patents

煙検出装置

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JP2003099876A
JP2003099876A JP2001290142A JP2001290142A JP2003099876A JP 2003099876 A JP2003099876 A JP 2003099876A JP 2001290142 A JP2001290142 A JP 2001290142A JP 2001290142 A JP2001290142 A JP 2001290142A JP 2003099876 A JP2003099876 A JP 2003099876A
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JP2001290142A
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Yoshiaki Okayama
義昭 岡山
Masao Inoue
雅央 井上
Takatoshi Yamagishi
貴俊 山岸
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Nohmi Bosai Ltd
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Nohmi Bosai Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発光器が汚れても、また外光の影響を受けて
も、正確に煙の検出及び火災の判別を行うことができる
ようにする。 【解決手段】監視領域に発光器2を設け、該発光器を撮
影するように、発光器と所定の距離をおいて監視カメラ
1を設ける。監視カメラにより撮影された画像を処理し
て、監視領域内における煙の発生を画像処理部7により
検出する。発光器は、発光する発光領域と、発光しない
非発光領域とから構成されている。画像処理部は、発光
器における所定値以上の輝度を有するライン状の領域の
幅を算出して、アスペクト比を求めて煙の発生を判別す
る。また画像処理部は、発光器における抽出領域の最大
輝度及び最小輝度を計測し、それら2つの輝度の比率を
演算して、煙の発生を判別する。また画像処理部は、非
発光領域における平均輝度を算出して、その平均輝度を
基に煙濃度を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理を用いた煙
検出装置に関するもので、特に火災時の煙を検出するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、煙を検出する装置として、光電式
分離型感知器が知られている。この感知器は、監視領域
において、距離を隔てて配置される発光器(投光器)と
受光器とから構成され、両者の間に火災時の煙が生じる
と、受光器に入射する光が減ることで煙の発生を検出す
るものである。
【0003】また受光器の代わりとして、監視カメラを
用いたものが、特開平5−20563号、特開平8−1
24064号、特開平10−269471号などで開示
されている。この場合には、監視カメラに画像処理装置
を接続し、撮影画像における発光器の領域の輝度値など
を演算している。煙の発生時には、輝度値が低下するこ
とから、演算した輝度値と所定値とを比較することで、
煙の発生を検出するようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】監視カメラで撮影され
る発光器は、表面全てが発光するものを使用していた。
このため長期間、設置されていると、表面が汚れて、監
視カメラ側で計測される輝度値が低下し、正確な火災の
判別を行うことが出来なかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる煙検出装
置は、監視領域に設けられた発光器と、該発光器を撮影
するように、発光器と所定の距離をおいて設けられた監
視カメラとを有する煙検出装置において、前記監視カメ
ラにより撮影された画像を処理して、前記監視領域内に
おける煙の発生を検出する画像処理部を設け、前記発光
器は、発光する発光領域と、発光しない非発光領域とを
備えてなることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1はこの発明の第1の実施の形態を示す構成図であ
る。図において、1は撮影手段としての監視カメラであ
って、例えばCCDカメラなどが使用され、所定のサン
プリング周期で監視領域を撮影するものである。2は監
視領域に設けられた発光器である。発光器2は所定の距
離をおいて監視カメラ1と対向して設けられ、発光器2
を撮影するように監視カメラ1は位置決めされている。
発光器2と監視カメラ1の距離は、例えば1m程度の短
い距離から100m程度の長い距離までに設定すること
が可能であり、その間に発生する、火源からの煙を捕ら
えられるようにしてある。なお発光器2にカメラの焦点
を合わせ、その領域(座標)を画像処理部に記憶してお
き、その後は、記憶させた位置の画像により自動的に画
像処理する。
【0007】3は監視カメラ1と接続された画像処理装
置で、画像処理装置3の内部構成については以下に説明
する。5は監視カメラ1に接続されたアナログデジタル
変換器で、監視カメラ1から得られた画像のそれぞれを
画素単位で多階調、例えば255階調のデジタル信号に
変換するものである。6はアナログデジタル変換器5に
接続され、デジタル化された複数枚の画像を記憶する画
像処理用の画像メモリである。7はマイコンなどで構成
される画像処理部で、監視カメラ1により撮影された画
像を処理して、監視領域内における煙の発生を検出する
部分である。8は警報発生部で、画像処理部7が監視領
域内での煙の発生を検出したら、警報を発する部分であ
る。以上で説明した監視カメラ1、発光器2及び画像処
理装置3によって本発明の煙検出装置は構成される。
【0008】なお、画像処理部7は、抽出手段、幅算出
手段及び判別手段という3つの処理機能を備えており、
これら手段による煙の検出の作用は、後で説明する。ま
た10は監視カメラ1に映像線を介して接続された表示
装置で、必要に応じて設けられる。表示装置10は、表
示用のメモリ11と、表示器12によって構成され、監
視カメラ1からの撮影画像をそのまま表示器12に映し
出すものである。
【0009】次に本発明の煙検出装置の大まかな動作例
について説明する。監視カメラ1により発光器2が撮影
され、その撮影画像は、表示装置10に出力され、表示
器12に監視領域を撮影した画像が表示される。また監
視カメラ1からの画像は、画像メモリ6に格納される。
そして画像処理部7によって、撮影した画像に煙がある
ことが検出されたら、異常と判断して、警報発生部8に
異常信号を出力し、異常警報を行う。ここで監視員が、
表示器12の画面を見るか、又は監視領域の現場に行っ
て、煙の発生を確認したら、消防機関などへ通報する。
もしくは自動消火設備等で自動的に消火する。
【0010】次に実施形態1の画像処理部7による煙検
出の具体的な方法について図2を用いて説明する。まず
図2(a)により発光器2の説明をする。図2(a)
は、発光器2の正面図である。発光器2は縞模様となっ
ており、5つの等しい長方形状の領域に分かれている。
そして、端から1,3,5番目の領域、即ち、左端、中
央、右端の領域がそれぞれ発光する発光領域で構成さ
れ、端から2,4番目の領域が発光しない非発光領域で
構成されている。なお、発光器2は、発光する発光領域
と、発光しない非発光領域とを備えておれば、どのよう
な形態になっても構わないが、非発光領域の両側に発光
領域があることが好ましい。また発光器2の大きさは、
監視カメラ1と発光器2との距離によって適宜設定され
るが、例えば両者の間の距離が1m程度であれば、発光
器2の大きさは、縦横40mm程度の大きさとなる。
【0011】監視カメラ1が発光器2を撮影すると、そ
の画像はアナログデジタル変換器5で、255階調のデ
ジタル信号に変換された後、画像メモリ6に格納され
る。この画像メモリ6に格納される画像は、図2(a)
の発光器2の状態と同じである。
【0012】そして画像処理部7の抽出手段が、画像メ
モリ6に格納された画像において発光器2の部分から、
ライン状の領域を抽出する。より具体的に説明すると、
発光器2の高さ方向のある任意の位置、例えば図2
(a)のA−B線部分の一行分の連続する画素領域だけ
を抽出する。
【0013】ここで、発光器2は縞模様に点灯している
ことから、一行分の画素領域を抽出し、高さ(Y軸)方
向を光強度(輝度値)で表し、水平(X軸)方向を画素
の位置(線分A−BのX座標)で表すと、図2(b)の
ようになる。
【0014】続いて、画像処理部7の幅算出手段は、抽
出領域において、所定値以上の輝度を有する領域の幅の
総和(長さ)を算出する。即ち、図2(b)において、
所定の閾値SL以上の明るさを有する部分だけをとりだ
す。この状態を、図2(c)で示す。なお、図2(c)
において高さ方向(Y軸方向)に意味はない。発光器2
は3つの発光領域によって構成されているから、その部
分だけが結果として、図2(c)のように残るので、求
める幅の総和は、(d11+d12+d13)であり、
これは3つの発光領域の幅の合計値とかわらない。
【0015】最後に、画像処理部7の判別手段が、その
算出した幅の総和と所定値とを比較し、その比較した結
果に基づいて煙の発生を判別する。ここでは所定値とし
ては、発光器2全体の幅Dが使用される。なお、図中の
(d11+d12+d13)/Dをアスペクト比とい
い、このアスペクト比と所定値とを比較して煙の発生を
判別するようにしてもよい。図2(c)で明らかなよう
に、煙のない状態では、アスペクト比は所定値としての
1よりもかなり小さい値をとる。
【0016】次に図3を用いて煙濃度が高まって濃くな
る場合について説明する。図3は、図2(b)(c)と
対応しており、煙濃度に応じて4段階に分けて表示して
ものである。まず図3(b)において、煙濃度が濃くな
るにつれて、発光領域部分の光強度(輝度値)が低下す
ることがわかる。一方、図3(b)において、全く光強
度のなかった、発光器2の非発光領域に対応する部分
は、少しづつ光強度が増していくのがわかる。これは、
発光器2の発光領域の手前に煙が入ることで、その煙の
粒子により発光器2の光が拡散され、結果として非発光
領域の部分の光強度が増すためである。
【0017】このように煙濃度が濃くなるにつれて、非
発光領域の部分の光強度が高まることから、図3(c)
においては、幅算出手段が、抽出領域において、所定値
以上の輝度を有する領域の長さを算出すると、所定の閾
値SL以上の明るさを有する部分の幅の総和(d21+
d22+d23)、(d31+d32+d33)は、大
きくなっていく。そして最終的には、非発光領域に対応
する部分がなくなって、煙濃度が一番濃い状態において
は、所定の閾値SL以上の明るさを有する部分の幅の総
和はd4となって、発光器2の幅Dと等しくなる。
【0018】従って、判別手段が、所定の閾値SL以上
の明るさを有する部分の幅の総和と発光器2の幅Dとの
比率(アスペクト比)を演算すると、煙濃度が濃くなる
につれ、その比率は1に近づくことがわかる。即ち、ア
スペクト比を算出することで、煙の発生を検出すること
が可能となる。このような煙の検出方法では、発光器2
が汚れても、発光領域の輝度が低下するだけで、アスペ
クト比は初期の状態と変わらないから異常警報は出力さ
れない。即ち、汚れによって発光器2の表面が汚れて輝
度が下がる場合、実施形態1では、非発光領域の輝度は
低いままであるので、幅の総和が発光器の幅と等しくは
ならない。このため発光器2が汚れるだけでは、異常警
報は出力されない。
【0019】また抽出手段によって抽出される領域は、
輝度が閾値SL以上の領域と定めたが、ある閾値X−Y
間に輝度がある領域だけを抽出するようにしてもよい。
但し、この閾値Yは発光器の輝度よりも低い値をもつも
のとする。このようにすると、発光器2が外光の影響を
受けて、非発光領域の部分の輝度が高くなって、非発光
領域に対応する部分が抽出手段によって抽出されたとし
ても、発光領域の部分が抽出されることはないので、外
光によって異常警報が出力されることを防止できる。
【0020】このように本発明では、発光器が、発光す
る発光領域と、発光しない非発光領域とを備えており、
監視領域に煙が発生すると、発光領域の輝度値は低下す
るが、非発光領域の輝度値は、煙の散乱の影響をうけ
て、輝度値が高まる。つまり煙による光の減衰だけでな
く、光の散乱をも利用して煙の発生を検出するようにし
ているので、外光が変化しても、又、発光器が汚れたと
しても、正確に煙の検出及び火災の判別を行うことがで
きる。
【0021】実施形態2 次に実施形態2について説明する。なお実施形態2と実
施形態1とは、画像処理部7による煙の検出方法と発光
器2の発光面の形状だけが異なるので、その異なる部分
だけを説明する。
【0022】実施形態2の基本的な構成は、図1に示さ
れる実施形態1のものと変わらない。但し、画像処理部
7は、後述する抽出手段、比率演算手段及び判別手段に
よって構成される。また発光器2は図4(a)に示すよ
うな形状となっている。図4(a)において、発光器2
は縞模様となっており、5つの長方形状の領域に分かれ
ている。そして、端から1,3,5番目の領域、即ち、
左端、中央、右端の領域がそれぞれ発光しない非発光領
域で構成され、端から2,4番目の領域が発光する発光
領域で構成されている。それぞれの発光領域の間にある
非発光領域は、他の領域に比べて幅広な形状を有してい
る。なお、両端の非発光領域は特に設けなくてもよい。
【0023】次に画像処理部7の作用について説明す
る。まず実施形態1と同様に、抽出手段が、画像メモリ
6に格納された画像において発光器2の部分から、ライ
ン状の領域を抽出する。即ち、図4(a)のA−B線部
分の一行分の連続する画素領域だけを抽出する。この一
行分の画素領域を抽出し、高さ方向を光強度(輝度値)
で表し、水平方向を画素の位置(線分A−BのX座標)
で表したものが、図4(b)である。
【0024】続いて、画像処理部7の比率演算手段は、
抽出領域において、最大輝度及び最小輝度を計測する。
煙なしの状態においては、図のように、発光領域の部分
の光強度(輝度)が最大であり、最大輝度はK10であ
る。また最小輝度は、非発光領域の部分であり、その光
強度は、K11である。なお最小輝度としては、発光領
域の間の部分の非発光領域から求めるものとする。比率
演算手段は、抽出領域の最大輝度及び最小輝度を計測し
たら、それら2つの輝度の比率(K10/K11)を演
算する。煙のない状態であれば、この比率は大きな値を
とる。そして、画像処理部7の判別手段が、その比率と
所定値とを比較し、その比較した結果に基づいて煙の発
生を判別する。例えば、演算手段による比率が所定値よ
り小さい場合に、煙が発生したと判別する。
【0025】次に図4(b)を用いて煙濃度が高まって
濃くなる場合について説明する。本実施形態においても
煙濃度を4段階に分けて表示してある。図4(b)にお
いて、煙濃度が濃くなるにつれて、発光領域に対応した
2つの山(ピーク)が下がっており、発光領域部分の光
強度(輝度値)が低下していくことがわかる。これは発
光領域に煙が入ることで、光が減衰するからである。
【0026】一方、図4(b)において、全く光強度の
なかった、発光器2の非発光領域に対応する部分(2つ
の山の中間)は、煙濃度が高まるにつれて、光強度が少
しづつ増していくのがわかる。これは、発光器2の発光
領域の手前に煙が入ることで、その煙の粒子により発光
器2の光が拡散され、結果として非発光領域の部分の光
強度が増すためである。
【0027】このように煙濃度が濃くなるにつれて、非
発光領域の部分の光強度が高まることから、図4(b)
において、比率演算手段によって計測される最大輝度と
最小輝度は近づいていく。従って演算される最大輝度と
最小輝度の比率(K20/K21)、(K30/K3
1)は、煙のない状態での輝度の比率(K10/K1
1)>(K20/K21)>(K30/K31)からだ
んだんと小さくなっていく。そして最終的には、発光領
域の部分に対応した2つの山は、ほぼ平坦となって、煙
濃度が一番濃い状態においては、最大輝度と最小輝度の
比率(K40/K41)はかぎりなく所定値1に近づく
値をとることになる。
【0028】以上説明したように、比率演算手段が、最
大輝度と最小輝度の比率を演算すると、煙濃度が濃くな
るにつれ、その比率は1に近づくことがわかる。即ち、
この比率を演算することで、煙の発生を検出することが
可能となる。このような光強度の分布のピークと谷の光
強度比から煙を検出する方法でも、発光器2が汚れるだ
けでは、発光領域の輝度が低下するだけなので、比率が
1になることはないから、異常警報は出力されない。こ
のように、実施形態2においても、実施形態1と同じ効
果を得ることができ、発光器が汚れたとしても、正確に
煙の検出及び火災の判別を行うことができる。
【0029】ここで実施形態2において、汚れによって
発光器2の表面が汚れて輝度が下がる場合について検討
する。この場合には、実施形態2では、非発光領域の輝
度は低いままであるので、最小輝度が常に低い値であ
り、比率は1よりかなり大きい値をとる。このため発光
器2が汚れるだけでは、異常警報は出力されない。次に
外光の影響によって発光器2の表面の輝度が高まる場合
について説明する。この場合には、非発光領域の輝度は
高まるが、発光領域における最大輝度が高い値を維持す
るので、比率は1より大きい値をとる。このため発光器
2が外光の影響をうけても、異常警報は出力されない。
【0030】なお実施形態1及び2では、任意の位置だ
けで煙の検出及び火災の判別を行うようにしたが、複数
の任意の位置での輝度値の総和又は平均値で行うように
してもよい。
【0031】なお、実施形態1及び2で説明した煙を検
出する方法として次のような方法もある。例えば、発光
器の平均輝度を逐次、演算する。この平均輝度が一定時
間以内に、基準値から所定値以上低下した場合に、空間
内に煙があると判断して警報する。ここで基準値とは、
通常時の発光器の平均輝度の値が使用される。このよう
な方法によれば、汚れなどによる警報の出力を防止でき
る。煙濃度と光強度の間には相関関係があり、基準値か
らの低下する値により空間の平均煙濃度を測定し、煙濃
度が一定値以上になると警報を出す。
【0032】実施形態3 次に実施形態3について説明する。なお実施形態3と実
施形態1とは、画像処理部7の具体的な構成だけが異な
るので、その異なる部分だけを説明する。実施形態3に
よる画像処理部7は、発光器の非発光領域を利用して煙
の濃度を演算する点に特徴を有するものである。
【0033】まず従来の煙の濃度の演算方法について簡
単に説明する。監視カメラの前面に発光器を設置する。
ここで煙のない通常時における発光器の平均輝度値をI
nとする。また煙がある時の発光器の平均輝度値をIg
とする。この場合における光の透過率Xは次の式(1)
で示され、煙濃度Csは式(2)で示される。
【0034】 X=(Ig/In)*100 [%]・・・式(1)
【0035】 Cs=100−X [%/m]・・・式(2)
【0036】このような煙の濃度の演算方法は、煙によ
る光の減衰だけを利用したものであるため、発光器の汚
れなどの影響を受けると、正確な煙の濃度の演算を行う
ことができない。そこで、本実施形態においては、実施
形態1,2で説明したような光の散乱をも利用して煙の
正確な濃度の演算を行う。
【0037】実施形態3の基本的な構成は、図1に示さ
れる実施形態1のものと変わらない。但し、画像処理部
7は、後述する輝度算出手段及び煙濃度演算手段によっ
て構成される。また発光器2は図5に示される通りで、
図2(a)に示したものと同じものを利用するが、本実
施形態においては、発光領域と非発光領域を備えた発光
器であれば、特に形状にはこだわらない。
【0038】図5において、発光器2は縞模様となって
おり、5つの長方形状の領域に分かれている。符号Aで
示した部分が発光領域で、符号Bの部分が非発光領域で
ある。またaは発光領域A内にあるn個の画素からなる
参照領域で、bは非発光領域B内にあるn個の画素から
なる参照領域である。
【0039】ここでまず、画像処理部7に設けた輝度算
出手段により、煙がない通常における領域aと領域bの
平均輝度値を算出しておく。領域aにおける平均輝度値
とは、領域aのn個の画素の輝度値Iaを合計して、n
で割った値であり、この値をIastdとする。同様に、
領域bにおける平均輝度値とは、領域bのn個の画素の
輝度値Ibを合計して、nで割った値であり、この値を
Ibstdとする。
【0040】また煙が空間に存在している時の領域aの
平均輝度値をIasmとし、煙が空間に存在している時の
領域bの平均輝度値をIbsmとする。なお平均輝度値の
演算の仕方は、煙がない時と同じである。ここで光の透
過率Xは、次の式(3)で示される。
【0041】 X=(Ia sm−Ib sm)/(Ia std−Ib std)*100[%]・・式(3)
【0042】この式と、実施形態3の冒頭で説明した式
(1)との違いは、非発光領域Bの平均輝度値を考慮し
て光の透過率Xを演算するようにした点にある。この式
(3)によれば、煙による光の減衰だけでなく、光の散
乱をも利用して煙の濃度を演算するようにしているの
で、より正確に煙の濃度を求めることが可能となる。
【0043】以上のように、本実施形態においては、画
像処理部7の輝度算出手段が、a領域及びb領域におけ
る平均輝度値を算出し、その平均輝度値から光の透過率
Xを演算する。そしてその透過率Xを基に、式(2)か
ら煙濃度演算手段が煙濃度Csを演算する。
【0044】次に図6を使用して、式(3)の精度の良
さについて説明する。図6は濾紙を燻焼させて白煙をカ
メラと発光器との間に生じさせた時の実験結果である。
白煙の濃度を変えて、6回程、異なる濃度を測定した。
X軸には減光率計で測定した煙濃度(Cs値)を示して
ある。またY軸には、その6回測定した時の濃度を、式
(3)による光透過率に基づいて計算により求めた値を
CCDとして示してある。
【0045】この図6のグラフ結果によれば、6つの測
定点を結んだ直線が、ほぼY=Xという直線上にあるこ
とがわかる(正確には、直線の傾きは1.0067であ
る)。即ち、式(3)で演算した煙濃度が、減光率計で
求めた煙濃度とほぼ同じ値をとることが判明した。この
ことは式(3)による煙濃度の計算結果が、減光率計と
いう極めて精度の高い分析機器によって求められる濃度
と同じ値をとることを示しており、式(3)の精度の高
さがうかがえる。
【0046】この実施形態3において、外光の影響によ
って発光器2の表面の輝度が高まる場合について検討す
る。この場合には、発光領域の輝度が高まるので、従来
のように発光領域の輝度だけに基づいて煙濃度を演算す
ると正確な煙濃度が算出できない。しかし非発光領域に
おける輝度値をも考慮し、その値を発光領域における輝
度値から減算するようにして演算することで、外光の影
響をうち消すことが可能となる。
【0047】以上の各実施形態においては、発光器を用
いることにより夜間でのカメラによる煙検出が可能にな
る。センサーカメラ1台に対して発光器を1個設けた場
合で説明したが、発光器を複数設置し、監視領域を分割
して、それぞれの領域の煙を実施形態1,2の方法で監
視し、領域毎に警報させるようにしてもよい。また各実
施形態で使用する監視カメラとしては白黒のカメラでも
カラーカメラでもどちらを使用してもよい。実施形態3
において、カラーカメラを使用する場合には、RGBの
緑(G)の画素だけを選択して、そのGの画素の輝度を
式(3)に代入して光透過率を計算するようにしてもよ
い。
【0048】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され、発光
器が、発光する発光領域と、発光しない非発光領域とを
備えてなるものである。このため監視領域に煙が発生す
ると、発光領域の輝度値は低下するが、非発光領域の輝
度値は、煙の散乱の影響をうけて、輝度値が高まる。
【0049】このように本発明では、煙による光の減衰
だけでなく、光の散乱をも利用して煙の発生を検出する
ようにしているので、発光器が汚れたり、また外光の影
響を受けたりするだけでは、異常警報は出力されない。
従って、正確に煙の検出及び火災の判別を行うことがで
きる。
【0050】また抽出手段によって抽出される領域は、
ライン状の領域であるため、画像全体を処理する場合に
比べて、処理量が少ないので、演算処理を迅速に行うこ
とが可能である。
【0051】また非発光領域における輝度を算出する輝
度算出手段と、該輝度を基に煙濃度を演算する煙濃度演
算手段とを設けたので、より正確な煙濃度を演算により
求めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の煙検出装置のシステム構成図であ
る。
【図2】実施形態1の煙の検出方法を示す図面である。
【図3】実施形態1の煙濃度に応じた画像処理結果を示
す図面である。
【図4】実施形態2の煙濃度に応じた画像処理結果を示
す図面である。
【図5】実施形態3の発光器の正面図である。
【図6】煙濃度の演算方法と減光率計による濃度とを比
較したグラフである。
【符号の説明】
1 監視カメラ、 2 発光器、 3 画像処理装置、
5 アナログデジタル変換器、 6 画像メモリ、 7
画像処理部、8 警報発生部、 10 表示装置、1
1 表示メモリ、 12 表示器、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C054 AA01 AA06 CA04 CC02 CE16 FC03 FF06 HA20 5C085 AA03 AB02 CA08 DA17 EA38 EA41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視領域に設けられた発光器と、該発光
    器を撮影するように、発光器と所定の距離をおいて設け
    られた監視カメラとを有する煙検出装置において、 前記監視カメラにより撮影された画像を処理して、前記
    監視領域内における煙の発生を検出する画像処理部を設
    け、 前記発光器は、発光する発光領域と、発光しない非発光
    領域とを備えてなることを特徴とする煙検出装置。
  2. 【請求項2】 前記発光器における抽出領域の所定値以
    上の輝度を有する領域の幅を算出する幅算出手段と、 該幅と所定値とを比較し、その比較した結果に基づいて
    煙の発生を判別する判別手段とを前記画像処理部に設け
    たことを特徴とする請求項1記載の煙検出装置。
  3. 【請求項3】 前記発光器における抽出領域の最大輝度
    及び最小輝度を計測し、それら2つの輝度の比率を演算
    する比率演算手段と、 該比率と所定値とを比較し、その比較した結果に基づい
    て煙の発生を判別する判別手段とを前記画像処理部に設
    けたことを特徴とする請求項1記載の煙検出装置。
  4. 【請求項4】 前記発光器における抽出領域は、ライン
    状の領域であり、画像処理部に設けた抽出手段によって
    抽出されることを特徴とする請求項2又は請求項3記載
    の煙検出装置。
  5. 【請求項5】 前記非発光領域における輝度を算出する
    輝度算出手段と、該輝度を基に煙濃度を演算する煙濃度
    演算手段とを前記画像処理部に設けたことを特徴とする
    請求項1記載の煙検出装置。
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