JP3115786B2 - 炎検出装置および炎検出方法 - Google Patents

炎検出装置および炎検出方法

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JP3115786B2
JP3115786B2 JP07078315A JP7831595A JP3115786B2 JP 3115786 B2 JP3115786 B2 JP 3115786B2 JP 07078315 A JP07078315 A JP 07078315A JP 7831595 A JP7831595 A JP 7831595A JP 3115786 B2 JP3115786 B2 JP 3115786B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災時などにおける炎
を検出する炎検出装置および炎検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、火災時などにおける炎を検出する
のに、小型化,低コスト化等の要請から、撮像デバイス
としてCCDデバイスが用いられている。図15は一般
的なCCDデバイスの概略構成図であり、このCCDデ
バイスは、所定のホルダ301内にCCD受光部(CC
Dセンサ)302が配置されており、また、CCD受光
部302を保護するため、ホルダ301の上面には、普
通のガラス(例えばケイ酸塩ガラス)からなる保護部材3
03が設けられている。なお、符号304は、CCD受
光部302により光電変換された電気信号に対して所定
の処理を行なう回路を備えた回路基板であり、図15の
例では、ホルダ301は、この回路基板304上に支持
されている。
【0003】図16は上述のようなCCDデバイスに通
常用いられる代表的なCCD受光部(CCDセンサ)の分
光感度特性を示しており、図16からもわかるように、
典型的なCCDセンサは、可視領域の光に対して最も高
い感度特性を有し、紫外域となるほど、感度が低下す
る。
【0004】また、上述のような一般的なCCDデバイ
スに用いられる保護部材303,すなわち普通のガラス
は、可視領域,近赤外領域の光を良好に透過する特性を
有しているが、紫外域の光については良好な透過特性を
有していない。
【0005】このように、上述した一般的なCCDデバ
イスは、主に可視領域の画像を良好に撮像することを意
図して設計されており、保護部材303に普通のガラス
(例えばケイ酸塩ガラス)が用いられる場合にも、これが
可視領域の光を良好に透過する特性を有していることか
ら、可視領域の画像を撮像する上では支障とはならな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、火災時
などにおける炎を検出するのに、上述のCCDデバイス
を用いる場合、炎から放射される光は、図16に示すよ
うに、主に紫外域のものであるので、普通のガラスから
なる保護部材304によって遮ぎられ(すなわち、保護
部材304によって炎からの光の強度は著しく減衰
し)、さらに、CCD受光部303の分光感度特性によ
って、差程感度良くは撮像されない。従って、従来の一
般的なCCDデバイスでは、炎を良好に撮像することが
できないという問題があった。
【0007】さらに、このCCDデバイスでは、可視領
域,近赤外領域の画像,すなわち炎以外の画像をも撮像
してしまうので、このCCDデバイスによっては炎を良
好に撮像できないのみならず、炎の画像とこれ以外の部
分の画像,例えば周囲環境の画像とが混在してしまうと
いう問題があった。
【0008】このため、CCDデバイスを用いた従来の
炎検出装置では、撮像した画像から炎の部分の画像のみ
を抽出するのに、非常に複雑かつ高度な画像処理技術を
使用しなければならず、また、高度な画像処理技術を用
いても、上述のようなCCDデバイスによっては炎の部
分のみを良好に撮像できないことから、炎を良好に検出
するには限界があった。
【0009】本発明は、CCD受光部を有するCCDデ
バイスを撮像デバイスとして用いる場合にも、簡単な画
像処理で、火災時などにおける炎を良好にかつ信頼性良
く検出することの可能な炎検出装置および炎検出方法を
提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明では、CCD受光部に紫外域以外
の光をカットして撮像させ、CCD受光部により撮像し
た画像データの変化を監視し、画像データの変化した部
分が、少なくとも、炎として妥当な大きさのものであ
り、かつ、炎として妥当な時間的変化を有しているとき
に、炎であると検出するようにしている。これにより、
CCD受光部を有するCCDデバイスを撮像デバイスと
して用いる場合にも、簡単な画像処理で、火災時などに
おける炎を良好にかつ信頼性良く検出することができ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る炎検出装置の構成例を示す図
である。図1を参照すると、この炎検出装置は、撮像部
1と、該撮像部1により撮像された画像データに基づき
炎の検出に関する画像処理演算を行なう演算部3と、炎
の検出結果を出力する出力部4と、電源を供給する電源
部5とを有している。
【0012】ここで、撮像部1は、所定の視野角(画角)
を有する光学手段12と、撮像デバイス11とを有して
おり、撮像デバイス11には、CCDデバイスが用いら
れている。
【0013】図2は撮像部1の構成例を示す図である。
図2の構成例では、CCDデバイス11は、所定のホル
ダ31内にCCD受光部(CCDセンサ)32が配置され
ており、また、CCD受光部32を保護するため、ホル
ダ31の上面には所定の材料からなる保護部材33が設
けられて構成されている。
【0014】このCCDデバイス11において、CCD
受光部32としては、図15のCCD受光部302と同
様の分光感度特性を有するCCDセンサ、すなわち、図
16に示したような分光感度特性をもつ一般的なCCD
センサを用いることができるが、保護部材33には、紫
外域の光に対して透過性をもつ材料,例えば珪石系材
料,石英ガラスや、水晶,ほたる石,方解石などの光学
結晶が用いられている。
【0015】また、図2において、CCD受光部32を
内蔵する上記ホルダ31は、所定の回路基板34,例え
ば演算部3などが実装された回路基板34に支持されて
いる。
【0016】また、図2の構成例では、光学手段12に
は、光学レンズが用いられ、撮像デバイスとしてのCC
Dデバイス11に光学レンズが組み込まれた構成となっ
ている。すなわち、上記回路基板34に、CCDデバイ
ス11を覆うようにレンズホルダ36が取り付けられて
おり、このレンズホルダ36にレンズ筐体37が例えば
矢印Aの方向に摺動自在に嵌め込まれ、このレンズ筐体
37内に所定の視野角(画角)を有する光学レンズ(図2
の例では、2つのレンズ12a,12b)が配置されて
いる。ここで、光学レンズ12a,12bには、紫外域
の光に対して透過性をもつもの、例えば珪石系材料,石
英ガラスや、水晶,ほたる石,方解石などの光学結晶が
用いられる。また、光学レンズ12a,12bは、CC
D受光部32上に被写体の画像(例えば倒立画像)が良好
に結像するように設置されている。
【0017】また、このレンズ筐体37には、紫外域の
光にのみ透過性をもつ紫外透過手段,例えば紫外域以外
の光をカットする光学フィルタ38がさらに設けられて
いる。
【0018】このような構成では、火災時などにおいて
炎から図16に示したような分光特性をもつ光,すなわ
ち主に紫外域の光が放射されると、この紫外域の光は、
光学レンズ12a,12bを良好に透過し、また、紫外
透過手段(フィルタ)38を透過して、CCDデバイス1
1に入光する。CCDデバイス11においても、その保
護部材33が紫外域の光を透過する材料で形成されてい
るので、炎からの光は、この保護部材33をも良好に透
過し、従って、差程減衰せずに、充分な光強度でCCD
受光部(CCDセンサ)32に入射して、CCD受光部3
2上に良好な画像を結像する。
【0019】これにより、CCD受光部32では、これ
に図16に示したような分光感度特性を有する一般的な
CCDセンサが用いられる場合にも、炎の画像を良好に
撮像することができる。
【0020】また、光学レンズ12a,12bには、炎
から放射される光以外の光、すなわち、例えば周囲環境
からの紫外域以外の光も入光するが、紫外域以外の光
は、紫外透過手段(例えば光学フィルタ)38によってカ
ットされ、CCDデバイス11にはほとんど入射しない
ので、CCD受光部32では、炎の画像のみを良好に撮
像することができる。
【0021】また、図3は撮像部11の他の構成例を示
す図である。なお、図3において図2と同様の箇所には
同じ符号を付している。
【0022】図3の構成例では、撮像デバイス11に図
2のCCDデバイスと全く同様のものが用いられる一
方、光学手段12には、光学レンズのかわりにピンホー
ルが用いられている。すなわち、CCDデバイス11を
支持している回路基板34に、CCDデバイス11を覆
うように暗箱46が取り付けられており、この暗箱46
の所定位置にピンホール47が穿設されている。ここ
で、ピンホール47は、CCD受光部32上に被写体の
画像(倒立画像)が良好に結像するよう、CCD受光部3
2に対して所定の距離を隔てて設けられている。
【0023】図3の構成例においても、図2の構成例と
同様、CCDデバイス11には、紫外域の光に対する透
過性をもつ保護部材33が設けられ、また、ピンホール
47のところには、このピンホール47を通過する光の
うち、紫外域の光に対してのみ透過性を有し、紫外域以
外の光をカットする紫外透過手段(例えば光学フィルタ)
38が設けられている。
【0024】図3の構成においても、火災時などにおい
て炎から図16に示したような分光特性をもつ光,すな
わち主に紫外域の光が放射されると、この紫外域の光
は、ピンホール47を通過し、また、紫外透過手段(光
学フィルタ)38を透過して、CCDデバイス11に入
光する。CCDデバイス11においても、その保護部材
33が紫外域の光を透過する材料で形成されているの
で、炎からの光は、この保護部材33をも良好に透過
し、従って、差程減衰せずに、充分な光強度でCCD受
光部(CCDセンサ)32に入射して、CCD受光部32
上に良好な画像を結像する。
【0025】これにより、CCD受光部32では、これ
に図16に示したような分光感度特性を有する一般的な
CCDセンサが用いられる場合にも、炎の画像を良好に
撮像することができる。
【0026】また、ピンホール47からは、炎から放射
される光以外の光、すなわち、例えば周囲環境からの紫
外域以外の光も入光するが、紫外域以外の光は、紫外透
過手段(光学フィルタ)38によってカットされ、CCD
デバイス11にはほとんど入射しないので、CCD受光
部32では、炎の画像のみを良好に撮像することができ
る。
【0027】なお、図2,図3の構成例では、保護部材
33と紫外透過手段(例えばフィルタ)38との両方が設
けられているが、紫外透過手段38は、レンズホルダ3
6あるいは暗箱46と協働して、CCD受光部32を保
護する保護部材としての機能をも有するので、光学手段
12(光学レンズ12a,12bやピンホール47)のと
ころに紫外透過手段(光学フィルタ)38が設けられてい
る場合、CCDデバイス11において、保護部材33は
必ずしも設けられなくとも良い。
【0028】また、CCDデバイス11の保護部材33
を、紫外域の光のみを透過する光学フィルタとして構成
するか、あるいは紫外域の光に対し透過性を有するガラ
ス部材(あるいは光学結晶)に紫外域のみの光を透過する
材料をコーティングしたものとして構成することもで
き、この場合には、保護部材33自体が紫外透過手段と
して機能するので、光学手段12(光学レンズ12a,
12bやピンホール47)のところに紫外透過手段38
を別途に設けずとも良い。
【0029】換言すれば、本発明は、撮像部1が、紫外
域の光に透過性をもちかつ紫外域以外の光をカットする
紫外透過手段と、紫外透過手段を透過した光を受光して
撮像するCCD受光部とを備えた構成のものであれば良
く(すなわち、入光する光のうち、紫外域以外の光をカ
ットしてCCD受光部に受光させる構成のものであれば
良く)、このような構成を備えるものであれば、図2,
図3のものに限定されない。
【0030】また、CCD受光部(CCDセンサ)32
に、図16に示すような分光感度特性を有する一般的な
CCDセンサ以外のCCDセンサ(例えば紫外域に高感
度を有するCCDセンサなど)を用いることもでき、こ
の場合には、より高感度に炎の画像を撮像できる。しか
しながら、一般的なCCDセンサが用いられる場合で
も、上述したように、炎の画像のみを良好に撮像でき、
一般的なCCDセンサが用いられる場合には、装置を低
コストのものに維持することができる。
【0031】このように、本実施例では、一般的なCC
Dセンサが用いられる場合にも、炎の画像のみを良好に
撮像できるので、炎の大きさ,形状や位置などの炎に関
する情報を得る(検出する)のに、演算部3においては、
従来のように複雑かつ高度な画像処理技術を必要とせ
ず、簡単な画像処理で、炎に関する情報を良好にかつ信
頼性良く検出することが可能となる。
【0032】次に、本実施例の炎検出装置を使用して、
例えば火災時に発生する炎を検出する仕方について説明
する。
【0033】図4は建物内の部屋の一例を示す透視図で
あって、本実施例の炎検出装置の撮像部1は、図4に示
すように、例えば、建物内の所定の部屋101の天井1
02あるいは壁面103の高い位置などに設置されるよ
うになっており、CCDデバイス11(CCD受光部3
2)によって撮像される画面は、光学手段12の視野角
(画角)と撮像部1の設置条件(部屋101の床104か
らの撮像部1の高さh,および撮像部1の設置角度(傾
き角度)θ)とによって定められる。従って、部屋101
内の所望の監視区域を監視しようとする場合、光学手段
12(図2の例では、光学レンズ12a,12b)に所定
の視野角のものを用い、また、部屋101内の所定の位
置に所定の角度θで撮像部1を予め設置する必要があ
る。
【0034】図5(a),(b)はそれぞれ図4のx軸方
向,y軸方向の断面図であり、図5(a),(b)には、部
屋101内の所望の監視区域105を監視するように、
所定の視野角θ0x0,θy0)をもつ撮像部1が所定の
位置に所定の傾き角度(鉛直線zからの傾き角度)θ
x,θy)で設置された状態が示されている。なお、θ
x,θyはそれぞれ傾き角度θのx軸方向成分,y軸方向
成分であり、θx0,θy0はそれぞれ視野角θ0のx軸方
向成分,y軸方向成分である。
【0035】また、図6には、撮像部1が図5(a),
(b)に示すように設置されたときに、CCD受光部32
によって撮像された画面の一例が示されている。図6の
例では、この画面は、例えば、CCD受光部(CCDセ
ンサ)の画素数(素子数)N×M(例えば64×60画素)
に対応させて、x軸方向,y軸方向にそれぞれN個,M
個(例えば64個,60個)の画素に分けられている。す
なわち、撮像された画面の1画素がCCDセンサの1画
素に対応したものとなっている。
【0036】なお、CCDセンサには、数10万画素程
度の高解像度のものから、数10画素程度の低解像度の
ものがあり、これらのいずれのものをも用いることがで
きる。この場合、低解像度のCCDセンサを用いるとき
には、このCCDセンサの各画素の出力をそのまま処理
対象である画像データとすることができ、この場合、画
面の各画素は、上述のように、CCDセンサの各画素と
一対一対応となる。また、高解像度のCCDセンサを用
いるときには、このCCDセンサの各画素出力をそのま
ま処理対象である画像データとすることもできるが、以
後の画像処理を簡単なものとするため、撮像部1におい
てあるいは演算部3において、CCDセンサの複数の画
素出力をまとめて(例えばこれら複数の画素出力の平均
をとって)、1画素としたものを画像データとすること
もできる。例えば、CCDセンサが64×64画素,す
なわち4096画素のものである場合、4画素を1画素
に圧縮することで(例えば4画素のレベルの平均値をと
って、これを1画素のレベルにすることで)、16×1
6画素,すなわち256画素の画像データとなり、画像
処理に要する時間を短縮することができる。但し、その
分、解像度は低下する。
【0037】演算部3は、このように撮像された画面を
例えば定期的に(一定の時間間隔T1,例えば0.5〜
1.0秒程度の間隔で)監視(収集)し、基本的には、現
時点の画面の画像データと前時点の画面の画像データと
を比較し、現時点の画面の画像データと前時点の画面の
画像データとの間に変化した部分があるときに、この変
化した部分が炎であるか否か(例えば火災による炎であ
るか否か)の判断処理等を行なうようになっている。
【0038】図1の例では、演算部3は、撮像部1から
のアナログ画像データ(すなわちCCDデバイス11(C
CD受光部32)からの各画素出力)に対し、アナログ−
デジタル変換を行なうA/D変換器20と、デジタル変
換された画像データに基づき上記監視処理,判断処理等
を行なうプロセッサ(CPU)21と、プロセッサ21の
処理プログラム等が記憶されているROM22と、プロ
セッサ21のワークエリアとして機能するRAM23と
を有し、上記判断処理に用いられる現時点の画面の画像
データ,前時点の画面の画像データなどはRAM23に
格納されるようになっている。
【0039】なお、上記A/D変換器20は、プロセッ
サ21に内蔵されていても良く、また、A/D変換器2
0としては、例えば、アナログ画像データを所定の閾値
により2値のデジタル画像データに変換するものを用い
ることができ、この場合、プロセッサ21は、2値のデ
ジタル画像データに対して所定の画像処理演算を行なっ
て、炎の検出処理を行なうことができる。また、画像デ
ータが変化したか否かを判断するための現時点の画像デ
ータと前時点の画像データとの比較は、これらの差をと
って、差分画像データとすることによって行なうことが
できる。
【0040】なお、A/D変換器20として、アナログ
画像データを2値のデジタル画像データに変換するもの
を用いるかわりに、多値のデジタル画像データに変換す
る機能を有するA/D変換器を用い、多値のデジタル画
像データに基づき、より詳細に精度良く炎に関する情報
の検知,判断を行なうこともできる。この場合には、プ
ロセッサ21として、多値のデジタル画像データに対し
て処理可能なものを用いる必要がある。
【0041】炎の検出処理は具体的には、例えば以下の
ようになされる。すなわち、演算部3は、例えば、撮像
部1の高さhおよび設置角度θ(θx,θy)が設置条件と
して予め与えられているとき、これらの設置条件に基づ
き、先ず、図6に示すような画面上において、撮像部1
の直下の位置(xC,yC)がどこにあるかを算出し、次い
で、撮像部1の設置位置から画像データの変化した部分
CHに対応する対象物OBJ(図4参照)の位置までの角
度ψに関する情報と、撮像部1の設置位置から画像デー
タの変化した部分に対応する対象物OBJまでの距離L
XYと、画像データの変化した部分に対応する対象物OB
Jの大きさとを算出し、これらの算出情報等に基づい
て、画像データの変化した部分に対応する対象物OBJ
の規模(大きさ)や位置等を割り出して、先ず、対象物O
BJが火災時に発生する炎としての前提条件を備えてい
るか否かを判断するようになっている。
【0042】ここで、画面上における撮像部1の直下の
位置(xC,yC)の算出は、次のようになされる。すなわ
ち、いま例えば図5(a),(b)に示すように、撮像部1
がx軸方向,y軸方向にそれぞれ視野角θx0,θy0を有
し、x軸方向に傾き角θx,y軸方向に傾き角θyで傾い
て設置されているとするとき、図6に示すような画面の
x軸,y軸上での1画素(1区画)の角度dθx,dθ
yは、それぞれ次式で計算される。
【0043】
【数1】dθx=θx0/N dθy=θy0/M
【0044】なお、N,Mはそれぞれx軸方向,y軸方
向の画素数(区画数)である。x軸,y軸上での1画素
(1区画)の角度dθx,dθyが数1により計算される
と、画面上における撮像部1直下の位置(xC,yC)は次
式により求められる。
【0045】
【数2】xC=N/2−θx/dθxC=M/2−θy/dθy
【0046】図6には、このように求められた画面上で
の撮像部1直下の位置(xC,yC)が示されている。な
お、図6からもわかるように、傾き角θx,θyが0のと
き、すなわち、撮像部1が傾いていないときには、その
直下の位置(xC,yC)は画面の中央になり、傾き角θx
あるいはθyが大きい程、(xC,yC)は画面の縁に近く
なる。
【0047】このようにして、画面上における撮像部1
直下の位置(xC,yC)が算出されると、これを基準にし
て、撮像部1の設置位置から画像データの変化した部分
に対応する対象物OBJの位置までの角度ψ(鉛直線z
に対する角度)に関する情報を求めることができる。よ
り詳細には、いま、A/D変換器20として2値のデジ
タル画像データへの変換を行なうものが用いられるもの
とし、前時点では対象物OBJが存在せず前時点での画
面が図7(a)に示すようなものであり、現時点において
図4のように対象物OBJが出現し、現時点での画面が
図7(b)に示すようなものとなり、画面上で画像データ
の変化した部分が符号CHの部分であると検出されると
するとき、すなわち、例えば図7(b)の画像データと図
7(a)の画像データとの差をとって図7(c)に示すよう
な差分画像データが得られ、この差分画像データにおい
て“0”以外の画素値をもつ部分(図7(c)の例では黒
画素の部分)CHが画像データの変化した部分として検
出されるとするとき、この変化した部分CHに対応する
実際の対象物OBJまでの角度ψに関する情報を次のよ
うに求めることができる。
【0048】すなわち、画面上において画像データの変
化した部分CHが、図7(c)に示すように、(x1,y1)
〜(x2,y2)の範囲である場合、撮像部1の設置位置か
ら画像データの変化した部分CHに対応する実際の対象
物OBJまでのx軸方向の角度範囲ψx1〜ψx2,y軸方
向の角度範囲ψy1〜ψy2を、それぞれ次式のようにして
求めることができる。
【0049】
【数3】ψx1=dθx×(x1−xC) ψx2=dθx×(x2−xC) ψy1=dθy×(y1−yC) ψy2=dθy×(y2−yC)
【0050】また、撮像部1の設置位置から対象物OB
Jまでの距離LXY(対象物OBJの最も遠い部分までの
距離)を次式のようにして求めることができる。
【0051】
【数4】LXY=(h/cosψx2)×(1/cosψy2)
【0052】また、これにより、対象物OBJのx軸方
向,y軸方向の実際の大きさ|X|,|Y|と、対象物
OBJの実際の大きさSとを、次式のように算出するこ
とができる。
【0053】
【数5】|X|=LXY×(ψx2−ψx1) |Y|=LXY×(ψy2−ψy1) S=|X|×|Y|
【0054】このように、対象物OBJの大きさに関す
る情報として、S,|X|,|Y|を得ることができ、
対象物OBJの位置に関する情報として、LXY,ψを得
ることができる。
【0055】なお、上述したような対象物OBJの各情
報は、部屋101の監視区域105となるべき床104
部分が平らな平面であり、対象物OBJが床104の平
らな平面に沿ったものであるとの前提の下で得られ、監
視区域105となるべき床104の部分に階段等の凹凸
がある場合には、これに応じた補正を対象物OBJの各
情報に施す必要がある。なお、以下では、説明の便宜
上、監視区域105となるべき床104部分は、平らな
平面であるとする。
【0056】また、上述の例では、撮像部1は、任意の
傾き角度θ(θx,θy)で取り付けることができるとした
が、必要に応じ、この傾き角度θ(θx,θy)に制約をも
たせることもできる。すなわち、CCDデバイス11は
一般に長方形状のものであり、x軸方向あるいはy軸方
向のいずれか一方が他方に比べて長く、画素数の多いも
のとなっている。いま例えばx軸方向の長さが長くなっ
ている場合、x軸方向の傾き角度θxが“0゜”でない
とき(すなわち、このCCDデバイス11のx軸が床1
04と平行でないとき)には、x軸方向の実際の監視エ
リアに不足が生じたり、あるいは、対象物OBJの特徴
パラメータ(大きさ等)の算出が複雑となって、特徴パラ
メータに誤差が生じたりする恐れがあり、また、対象物
OBJをモニタ表示した場合、これを見ずらいなどの問
題が生じることがある。従って、上記例ではCCDデバ
イス11のx軸を床と平行になるよう(すなわち、傾き
角度θxが“0゜”となるよう)、撮像部1を取り付ける
のが良い。換言すれば、上記のような例の場合、CCD
デバイス11の鉛直線zからの傾き角度θのx軸方向成
分θx,y軸方向成分θyの少なくともいずれか一方を
“0゜”とするのが良い。このときには、xCの位置,
あるいはyCの位置は、撮像画面x軸上の中心,あるい
はy軸上の中心となる。
【0057】演算部3は、このように、画面の画像デー
タを定期的に(例えば一定の時間間隔T1で)収集する毎
に、画像データの変化をその都度監視し、画像データに
変化した部分CHがあったとき、この変化した部分CH
に対応する対象物OBJについて上記のような情報(大
きさや位置)を求め、この情報(大きさや位置)から、こ
の対象物OBJが火災時に発生する炎としての前提条件
を備えているか否かを先ず判断するようにしている(第
1の判断処理)。
【0058】この第1の判断処理は、対象物OBJが火
災による炎である場合には、その規模(大きさ,面積)
が、タバコなどの炎の規模よりもかなり大きな規模(大
きさ,面積)のものであるなどの特徴に基づいてなされ
る。すなわち、演算部3は、例えば、画像データの変化
した部分CHに対応した対象物OBJの全体の大きさ
(面積)Sから、この部分の大きさ(面積)が火災による炎
として妥当な規模のものであるか否かなどを調べて、火
災による炎としての前提条件を備えているか否かを判断
するようになっている。
【0059】なお、画像データの変化した部分CHに対
応する対象物OBJの大きさは、Sによって得ることも
できるし、x軸方向,y軸方向の大きさ|X|,|Y|
により、x軸方向,y軸方向各々について得ることもで
きる。また、x軸方向,y軸方向の大きさ|X|,|Y
|の比|Y|/|X|などによって、対象物OBJの形
状に関する情報を得ることもでき、大きさSや位置に関
する情報にさらに形状に関する情報をも加味して、火災
時の炎としての前提条件を備えているか否かの判断を行
うこともできる。
【0060】このようにして、画像データの変化した部
分CHに対応する対象物OBJがその大きさや位置等に
より炎としての前提条件を備えていると判断したとき、
演算部3は、さらに、その時間的変化を調べて(例えば
時間的揺らぎなどを調べて)、これが炎であるか否かを
判断するようになっている(第2の判断処理)。
【0061】この第2の判断処理は、具体的には、対象
物OBJが炎である場合には、所定の揺らぎ(例えば8
Hz程度のちらつき)を有していること、また、対象物
の位置が時間的に急激には変化しないこと(例えば、そ
の移動速度が、撮像部1との距離LXYに応じて例えば0
cm/秒〜50cm/秒程度の範囲内にあること)など
の特徴に基づいてなされる。すなわち、演算部3は、対
象物OBJの時間的変化をさらに監視し、対象物OBJ
が炎として妥当な時間的変化を有しているか否かを調べ
て、すなわち対象物OBJが所定の揺らぎを有している
か否か、あるいは、対象物の位置の時間的変化が所定の
速度以内であるか否か、などを調べて、最終的に火災時
の炎か否かを判断するようになっている。
【0062】なお、上述の例では、画像データの変化し
た部分が1つの画素連結領域CHだけであり、従って、
1つの対象物OBJだけが検出される場合について述べ
たが、画像データの変化した部分が図8に示すように複
数の画素連結領域CH1〜CHnであって、複数の対象物
OBJ1〜OBJnが検出される場合には、各画素連結領
域CH1〜CHn,各対象物OBJ1〜OBJnのそれぞれ
について上述のような第1,第2の判断処理がなされ、
各対象物OBJ1〜OBJnのそれぞれについて炎か否か
の判断がなされる。
【0063】図9,図10は演算部3(特にプロセッサ
21)の処理動作例を示すフローチャートである。な
お、図9,図10の例では、A/D変換器20はアナロ
グ画像データを多値のデジタル画像データに変換するも
のであるとし、また、対象物が火災時の炎としての前提
条件を備えているか否かの第1の判断処理は、前時点と
現時点の多値画像データの差をとった差分画像データに
おいて、画素値が所定の閾値TH1を越える画素の個数
1が、所定の閾値naよりも多いか否かによってなさ
れ、n1がnaよりも多いときに対象物が火災時の炎とし
ての十分な大きさを有しているとし、炎としての前提条
件を備えているものとしている。
【0064】図9,図10を参照すると、プロセッサ2
1は、先ず、初期化処理を行なう。例えばワークエリア
として機能するRAM23等の初期化を行ない(ステッ
プS1)、しかる後、画像監視処理を開始する。
【0065】画像監視処理では、プロセッサ21は、撮
像部1からの画像データ(より詳しくはA/D変換器2
0からの多値のデジタル画像データ)を例えば所定の時
間間隔T1(例えば0.5秒〜1秒程度の時間間隔)ごと
に取り込む(ステップS2,S3)。例えば図11に示す
ように、画像処理の開始時刻がt1であり、時刻t1,t
2,t3,…の多値画像データがDij(t1),Dij(t2),
ij(t3),…であるとき、プロセッサ21は、各時刻
1,t2,t3,…に多値画像データDij(t1),D
ij(t2),Dij(t3),…を取り込み、RAM23に格納
する。
【0066】このとき、RAM23の容量を節約するな
どのために、基本的には、時間的に隣接する2つの時刻
k,tk+1の画像データDij(tk),Dij(tk+1)がRA
M23に保持されるようにする。具体的に、プロセッサ
21は、時刻t1に画像データDij(t1)を取り込むと、
これをRAM23のエリアWK1に図12(a)に示すよ
うに格納し、次いで、時刻t2に画像データDij(t2)を
取り込むと、これをRAM23のエリアWK2に図12
(b)に示すように格納する。この時点で、RAM23に
は、2つの時刻t1,t2の画像データDij(t1),D
ij(t2)が保持される。次いで、時刻t3に画像データD
ij(t3)を取り込むと、RAM23のエリアWK1に保持
されている時刻t1の画像データDij(t1)を消去して、
これのかわりに時刻t3の画像データDij(t3)を図12
(c)に示すように格納する。このように、奇数番目の時
刻の画像データをRAM23のエリアWK1に格納し、
偶数番目の時刻の画像データをRAM23のエリアWK
2に格納する。
【0067】このようにして、2つの時刻tk,tk+1
多値画像データDij(tk),Dij(tk+1)を取得すると、
プロセッサ21は、これら2つの多値画像データD
ij(tk),Dij(tk+1)を比較し、多値画像データD
ij(tk+1)が多値画像データDij(tk)に対し変化したか
否かを判断する(ステップS4,S5,S6)。すなわ
ち、2つの多値画像データDij(tk+1),Dij(tk)の差
をとり(ステップS4)、その差分画像データ(Dij(t
k+1)−Dij(tk))において、画素値が所定の閾値TH1
よりも大きな画素の個数n1を求める(ステップS5)。
そして、この画素数n1が所定の閾値naよりも大きいか
否かにより、火災時の炎としての規模(大きさ)を有して
いるか否か(すなわち炎としての前提条件を備えている
か否か)を判断する(ステップS6)。
【0068】このような判断の結果、閾値TH1よりも
大きな画素値をもつ画素の個数n1が所定の閾値naより
も小さい場合には、画像データに火災発生時の炎の大き
さとして妥当な変化がないとみなされ、再びステップS
2に戻り、次の時刻について同様の処理を行なう。具体
的に、いま、図11の例において、時刻t1,t2の多値
画像データDij(t1),Dij(t2)間に炎の大きさとして
妥当な変化がないと判断されたときには、時刻t2,t3
の多値画像データDij(t2),Dij(t3)を比較し、画像
データDij(t2),Dij(t3)間にも炎の大きさとして妥
当な変化がないと判断されたときには、時刻t3,t4
多値画像データDij(t3),Dij(t4)を比較するという
ように、2つの時刻tk,tk+1の多値画像データD
ij(tk),Dij(tk+1)の比較を繰り返し行なう(ステッ
プS2乃至S6)。
【0069】このような繰り返し処理において、いま例
えば、時刻t4,t5の多値画像データDij(t4),D
ij(t5)を比較した結果、その差分画像データ(D
ij(t5)−Dij(t4))において、所定の閾値TH1よりも
大きな画素値をもつ画素の個数n1が所定の閾値naより
も多くなり、火災発生時の炎の大きさとして妥当な変化
が認められ、炎としての前提条件を備えていると判断す
ると、プロセッサ21は、さらに、この画像データの変
化が炎によるものであるか否かの判断を行なう。すなわ
ち、この変化した部分に対応する対象物OBJが炎とし
て妥当な時間的変化を有しているか否かを判断する。
【0070】この判断を行なうため、プロセッサ21
は、変化が認められたときは、変化が認められた時点t
5の画像データDij(t5)のみならず、それ以後の所定の
画面数,すなわち、NB個の時刻t6,…,tmの画像デ
ータDij(t6),…,Dij(tm)を用いて処理を行なう。
【0071】すなわち、炎によるものであるか否かの判
断処理を行なうのに、単に一時点の画像データD
ij(t5)だけでは、対象物OBJの大きさなどの情報し
か得られず、対象物OBJが炎であるとの正確な判断を
行なうことはできない。例えば、一時点の画像データだ
けによる判断では、一瞬のライトなどの光の作用等によ
り誤報が生じたりする場合がある。従って、より正確か
つ確実な判断を行なうため、ステップS6において、火
災発生時の炎の大きさとして妥当な変化が認められ、炎
としての前提条件を備えているとの判断がなされたとき
は、時刻t5の画像データDij(t5)のみならず、さら
に、以後の時刻t6,…,tmの画像データをも取得し、
時刻t5の画像データDij(t5)をも含めた複数の時刻の
画像データに基づいて、対象物OBJの時間的変化を監
視する。例えば、対象物OBJの時間的変化が炎特有の
揺らぎ特性を有しているか否かなどを判断し、対象物O
BJが炎であるか否かを検出する。
【0072】このため、図9,図10の処理例では、対
象物OBJが炎であるか否かの判断を行なうのに必要な
画面数として、NBを予め設定しており、ステップS6
において火災時の炎としての前提条件を備えているとの
判断がなされたときには、プロセッサ21は、この時点
からの画面数をカウントするカウンタのカウント値CN
Tを“1”に初期設定する(ステップS7)。次いで、画
面数CNTがNBとなったか否かを判断し(ステップS
8)、画面数CNTがNBに達していないときには、さ
らに、以後の時刻の画像データを所定の時間間隔T2
取り込む(ステップS9,S10)。すなわち、プロセッ
サ21は、所定の時間間隔T2で1画面分の画像データ
を収集すると、これをRAM23の所定エリアに格納す
る。そして、プロセッサ21は、RAM23の所定エリ
アに格納した1画面分の画像データを解析する(ステッ
プS11)。例えば、この画像データにおいて、画素値
が所定の閾値TH2よりも大きい画素の個数n2と、これ
らn2個の画素の画素値の総和TOTおよびその平均値
AVR(=TOT/n2)を計算する。
【0073】このようにして、1画面分の画像データを
解析した後、カウント値CNTを“1”だけ歩進して
(ステップS12)、再びステップS8に戻り、次の1画
面分の画像データを解析するというように、ステップS
8乃至S12の処理を、画面数CNTがNBとなるまで
繰り返し行なう。
【0074】図13には、NB個の各画面の画像データ
の解析結果の一例が示されている。なお、図13におい
て、各画素の画素値としては、所定の閾値TH2よりも
大きい画素値のみが示されている。また、図13に示す
ようなNB個の画面における解析結果は、例えば図14
に示すような形式で、例えばRAM23内に格納され
る。
【0075】ステップS8において、画面数CNTが炎
であるか否かを行なうのに充分な画面数NBとなり、N
B個の画面における解析結果が図14のように得られる
と、プロセッサ21は、これらNB個の画面の画像デー
タについての解析結果に基づいて、炎であるか否かの判
断(すなわち、火災であるか否かの判断)を行なう(ステ
ップS13乃至S21)。
【0076】具体的に、図9,図10の処理例では、画
面数NBの全画面におけるNB個の画素数n2(1)〜n2
(NB)から最大の画素数n2(max)と最小の画素数n2(mi
n)とを割り出してこれらの差(DIF(n2)=n2(max)−
2(min))を対象物OBJの大きさに関する最大揺らぎ
量(最大変動量)として求め(ステップS13)、また、画
面数NBの全画面におけるNB個の画素値総和平均値A
VR(1)〜AVR(NB)から、最大の平均値AVR(ma
x)と最小の平均値AVR(min)とを割り出して、これら
の差(DIF(AVR)=AVR(max)−AVR(min))を、
対象物OBJの平均強度(平均光強度)の最大揺らぎ量
(最大変動量)として求め(ステップS14)、また、画面
数NBの全画面におけるNB個の画素数n2(1)〜n
2(NB)から、画素数n2のピーク度数PK(n2)を対象
物OBJの大きさに関するゆらぎ周波数として求め(ス
テップS15)、また、画面数NBの全画面におけるN
B個の画素値総和TOT(1)〜TOT(NB)から、画素
値総和TOTのピーク度数PK(TOT)を対象物OBJ
の強度(光強度)に関するゆらぎ周波数として求める(ス
テップS16)。
【0077】なお、ここで、画素数n2のピーク度数P
K(n2)とは、画素数のピーク回数,すなわちゆらぎ回
数を意味している。すなわち、画像データは、炎のゆら
ぎ周波数を十分検出しうるよう、炎のゆらぎ周波数より
も十分短い時間間隔T2で収集され、この際、収集され
た各画像データの画素数n2の比較を行ない、その変化
点を求め、何回ピークがあったかを求めることで、この
ピーク回数が画素数n2のピーク度数PK(n2)として得
られる。具体的に、データ収集時間T(=T2×NB)内
に収集されたNB個の画像データから変化点を求め、そ
の山の数(ピーク回数)がNPであるとするとき、ピーク
度数PK(n2)はNP/Tとして得られ、これは、対象
物の大きさに関するゆらぎ周波数fを反映したものとな
っている。従って、ステップS15において画素数n2
のピーク度数PK(n2)を求めることで、対象物OBJ
の大きさに関するゆらぎ周波数fの情報が得られる。
【0078】また、画素値総和TOTのピーク度数PK
(TOT)とは、光強度のピーク回数,すなわちゆらぎ回
数を意味している。上述の画素数n2のピーク度数PK
(n2)とは別に、画素値総和TOTのピーク度数PK(T
OT)を求めているのは、炎をCCDで撮像した場合、
対象物である炎の画素数n2は、炎とCCDとの間の距
離に応じて大きく異なるが、炎から放射される光の強度
は、画素数n2とは直接関係がなく、炎とCCDとの間
の距離が多少変わっても差程変動しないことにより、炎
であるか否かをより的確に判断できるようにするためで
ある。具体的に、例えばCCDと相当隔たった距離にあ
る炎を撮像するとき、検出される画素数n2自体が小さ
く画素数n2のピーク度数PK(n2)によっては対象物が
炎であるか否かを判断しかねる場合でも、画素値総和T
OTのピーク度数PK(TOT)によって、対象物が炎で
あるか否かを適確に判断できるようにするためである。
【0079】また、対象物OBJの平均強度(平均光強
度)の最大揺らぎ量(最大変動量)DIF(AVR)は、例
えば、非火災源のゆらぎと炎のゆらぎとを識別するため
に用いられる。具体的に、ハロゲンランプ等をCCDで
撮像するときにおいても、ハロゲンランプが交流100
Vで点灯していると、画像データに時間的変化が多少現
われる。しかしながら、この場合、ハロゲンランプ等の
非火災源の平均光強度ゆらぎと炎の平均光強度ゆらぎと
は、大きく異なり、従って、対象物OBJの平均強度
(平均光強度)の最大揺らぎ量(最大変動量)に基づき、対
象物OBJが炎か非火災源かを適確に判断することが可
能となる。
【0080】このようにして、対象物の大きさおよび強
度(光強度)に関する最大揺らぎ(最大変動量)や対象物の
大きさおよび強度(光強度)に関するゆらぎ周波数の各特
徴量を求めた後、特徴量DIF(n2)が所定の閾値Q1
りも大きいか否かを判断し(ステップS17)、また、特
徴量PK(n2)が所定の閾値Q2よりも大きいか否かを判
断し(ステップS18)、また、特徴量DIF(AVR)が
所定の閾値Q3よりも大きいか否かを判断し(ステップS
19)、また、特徴量所定の閾値Q4よりも大きいか否か
を判断する(ステップS20)。
【0081】この結果、ステップS17乃至S20にお
いて、例えば、各特徴量DIF(n2),PK(n2),DI
F(AVR),PK(TOT)がそれぞれQ1,Q2,Q3
4よりも大きいと判断されたときにのみ、対象物OB
Jを火災時の炎であると検出し、出力部4から火災警報
を出力させる(ステップS21)。具体的に、警告ランプ
を点灯したり、警報音を発生させたりする。なお、ステ
ップS17乃至S20のかわりに、条件をより緩やかに
し、DIF(n2)がQ1より大きいか、または、PK
(n2)がQ2より大きいか、または、DIF(AVR)がQ
3より大きいか、または、PK(TOT)がQ3よりも大き
いかのいずれか1つを満たせば、対象物OBJを火災時
の炎であると検出することもできる。すなわち、設定場
所,設置場所,設置条件などに応じて、この判断処理
は、適宜変更することができる。
【0082】このように、図9,図10の処理例では、
ステップS2乃至S6の第1の判断処理において、対象
物OBJが火災時における炎の大きさとして妥当なもの
であるかを判断し、炎の大きさとして妥当なものとして
判断された場合、さらにステップS8乃至S20の第2
の判断処理において、対象物の時間的変化から対象物が
炎としての所定の揺らぎなどを有しているか否かを判断
して、炎の検出を行なうことができる。
【0083】例えば、屋内にハロゲンランプや殺虫灯な
どの照明器具等があるような場合に、これらが点灯して
いるときには、これらから放射される光(紫外域の光を
含む)がCCD受光部32に入射して、CCD受光部3
2はハロゲンランプや殺虫灯などの画像をも撮像し、ま
た、演算部3では、これが所定の大きさのものであると
き、対象物OBJであると検出するが、炎はこれらハロ
ゲンランプや殺虫灯などとは異なる特有の時間的揺らぎ
を有していることから、所定の大きさの対象物OBJと
検出された後、この対象物OBJの画像を所定の時間間
隔T2ごとに所定の画面数NB分、収集し、前述のよう
に、この対象物OBJについて時間的揺らぎを調べるこ
とで、この対象物OBJが炎か否かを精度良く判定する
ことができ、ハロゲン灯や殺虫灯による誤報を阻止し、
炎のみを確実に検出し、正しい火災警報を行なうことが
できる。
【0084】なお、上記時間間隔T2は、炎特有の揺ら
ぎを検出するのに必要な時間間隔に設定され、所定の大
きさの対象物OBJが存在するか否かを検出するための
前記時間間隔T1とは異なるものとして設定することが
できる。具体的に、炎特有の揺らぎを確実に検出するた
めには、上記時間間隔T2としては例えば0.5秒程度
が良く、また、所定の画面数NBとしては、例えば30
乃至50程度が必要である。
【0085】また、図9,図10の処理例では示されて
いないが、上記第2の判断処理において、さらに、対象
物の位置の時間的変化が炎の時間的変化として不自然な
ものでないか否かを判断しても良い。例えば、対象物O
BJが所定の揺らぎなどを有しているか否かの判断に加
えて、さらに、対象物OBJまでの距離LXY,角度ψの
時間的変化などを監視して、対象物OBJが画面から突
然消えたり、あるいは、画面内で急に位置が変わった
り、あるいは画面内で行ったり来たりしたり、あるい
は、全く動かなかったりするかを検出し、対象物の位置
の時間的変化が炎の時間的変化として不自然であるか否
かを判断することもできる。
【0086】これらの判断の結果、対象物OBJが炎の
大きさとして妥当であり、かつ、炎の時間的変化(揺ら
ぎや位置の時間的変化など)として妥当であるときに、
火災時に炎であると判断し、出力部4から火災警報を出
力させることができる。
【0087】以上のように、本実施例では、紫外域以外
の光をカットして、主に紫外域の光のみをCCD受光部
32に入射させるようにしているので、CCD受光部3
2においては、周囲環境による影響を排除し、紫外光を
放射する対象物の画像だけを良好に撮像することができ
る。従って、演算部3においては、紫外線を放射する対
象物のみを容易に検出でき、この対象物が炎であるか否
かを、複雑かつ高度な画像処理を何ら用いる必要なく、
簡単な画像処理で、信頼性良く迅速に検出することがで
きる。すなわち、可視光を撮像して炎の検出を行なう従
来の装置の画像処理において周囲の明るさの変化や人間
の移動等による画像変化の影響を排除するのに必要であ
ったラベリング処理や論理フィルタリング処理などを何
ら用いる必要なく、炎を確実に検出することができる。
【0088】なお、上述の例では、画像データに火災発
生時の炎の大きさとして妥当な変化が認められ、画像デ
ータの変化した部分に対応する対象物が、炎としての所
定の特徴を有するとき、火災警報を出力するとしたが、
その前段階として、画像データに炎の大きさとして妥当
な変化が認められた時点以後の各時刻の画像データをデ
ィスプレイ等に表示することもできる。すなわち、画像
データの変化した部分を動画像としてディスプレイ等に
可視表示することもできる。
【0089】さらに、炎の判断を行なうために得られた
対象物の大きさの情報S,|X|,|Y|や位置に関す
る情報LXY,ψなどをも出力して、オペレータに知らせ
ることも可能である。
【0090】また、上述の例では、画像データの変化し
た部分に対応した対象物について、その大きさ等が炎と
して妥当なものであるか否かを判断し(第1の判断処
理)、大きさ等が炎として妥当なものであるとき、この
対象物の時間的変化をさらに監視して、炎であるか否か
を判断する(第2の判断処理)ようになっているが、第1
の判断処理と第2の判断処理とを同時に行なうこともで
きる。すなわち、画像データに所定の変化が生じたと
き、画像データのこの変化した部分の時間的変化を所定
の画面数NB分、監視し、画面数NB分の監視結果か
ら、その大きさ等,揺らぎ等を同時に検出し、炎である
か否かを判断することもできる。
【0091】また、図9,図10の処理例、特にステッ
プS13乃至S20の処理例は、対象物OBJが災特有
の揺らぎを有しているか否かを判断する一処理例にすぎ
ず、対象物OBJが災特有の揺らぎなどを有しているか
否かを適確に判断できるものであれば、上記以外にも、
種々の手法を用いることができる。
【0092】さらに、上述したような画像処理以外の任
意所望の画像処理によって、炎であるか否かの判断を行
なうこともできる。
【0093】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、CCD受光部に紫外域以外の光をカットして撮像さ
せ、CCD受光部により撮像した画像データの変化を監
視し、画像データの変化した部分が、少なくとも、炎と
して妥当な大きさのものであり、かつ、炎として妥当な
時間的変化を有しているときに、炎であると検出するよ
うにしているので、CCD受光部を有するCCDデバイ
スを撮像デバイスとして用いる場合にも、簡単な画像処
理で、火災時などにおける炎を良好にかつ信頼性良く検
出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る炎検出装置の構成例を示す図であ
る。
【図2】撮像部の構成例を示す図である。
【図3】撮像部の他の構成例を示す図である。
【図4】建物内の部屋の一例を示す透視図である。
【図5】(a),(b)はそれぞれ図4のx軸方向,y軸方
向の断面図である。
【図6】撮像された画面の一例を示す図である。
【図7】(a)乃至(c)は画像データの変化した部分を検
出する仕方を説明するための図である。
【図8】画像データの変化した部分が複数の画素連結領
域からなる場合を示す図である。
【図9】図1の炎検出装置の処理動作例を示すフローチ
ャートである。
【図10】図1の炎検出装置の処理動作例を示すフロー
チャートである。
【図11】画像データの取り込みタイミングを示すタイ
ムチャートである。
【図12】(a)乃至(c)は画像データのRAMへの格納
の仕方を説明するための図である。
【図13】NB個の各画面の画像データの解析結果の一
例を示す図である。
【図14】NB個の各画面の画像データの解析結果の格
納例を示す図である。
【図15】一般的なCCDデバイスの概略構成図であ
る。
【図16】典型的なCCD受光部(CCDセンサ)の分光
感度特性を示す図である。
【符号の説明】
1 撮像部 3 演算部 4 出力部 5 電源部 11 撮像デバイス(CCDデバイス) 12 光学手段 20 A/D変換器 21 プロセッサ 22 ROM 23 RAM 31 ホルダ 32 CCD受光部(CCDセンサ) 33 保護部材 34 回路基板 36 レンズホルダ 37 レンズ筐体 38 フィルタ 46 暗箱 47 ピンホール 101 部屋 102 天井 103 壁面 104 床 105 監視区域
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−53383(JP,A) 特開 平5−288603(JP,A) 特開 平5−159179(JP,A) 特開 平4−330597(JP,A) 特開 平4−124517(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 17/00 - 17/12 G01J 1/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像手段と、該撮像手段により撮像され
    た画像データに基づき炎の検出に関する画像処理演算を
    行なう演算手段とを有し、前記撮像手段には、紫外域の
    光に透過性をもちかつ紫外域以外の光をカットする紫外
    透過手段と、紫外透過手段を透過した光を受光して撮像
    するCCD受光部とが用いられていることを特徴とする
    炎検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の炎検出装置において、前
    記紫外透過手段は、前記CCD受光部に対する保護部材
    としても機能することを特徴とする炎検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の炎検出装置において、前
    記演算手段は、前記CCD受光部により撮像された画像
    データの変化を監視し、画像データの変化した部分が炎
    として妥当であるかを判断し、炎の検出を行なうことを
    特徴とする炎検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の炎検出装置において、前
    記演算手段は、画像データの変化した部分が、少なくと
    も、炎として妥当な大きさのものであり、かつ、炎とし
    て妥当な時間的変化を有しているときに、炎であると検
    出することを特徴とする炎検出装置。
  5. 【請求項5】 CCD受光部に紫外域以外の光をカット
    して撮像させ、CCD受光部により撮像した画像データ
    の変化を監視し、画像データの変化した部分が、少なく
    とも、炎として妥当な大きさのものであり、かつ、炎と
    して妥当な時間的変化を有しているときに、炎であると
    検出することを特徴とする炎検出方法。
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