JP2003096467A - テレフタル酸の分解処理方法 - Google Patents

テレフタル酸の分解処理方法

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Takeki Yoshimura
乕 吉村
Shoji Mishima
彰司 三島
Masafumi Watanabe
雅史 渡辺
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】テレフタル酸の結晶化を回避することにより、
特に、油化還元装置におけるコンデンサ(熱交換管)の
管詰まり問題等を有効に解消する。 【解決手段】ポリエチレンテレフタレートの熱分解時に
発生するテレフタル酸を、気相分解により低沸点化合物
に変換するに際し、テレフタル酸を300〔℃〕以上の
高温で加熱し、かつ酸又は塩基を用いた触媒に接触させ
た後、冷却することにより、ベンゼン,安息香酸及び二
酸化炭素を含む分解生成物に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレンテレ
フタレートの熱分解時に発生するテレフタル酸を気相分
解して低沸点化合物に変換するテレフタル酸の分解処理
方法に関する。
【0002】
【従来技術及び課題】従来、廃プラスチック(高分子廃
棄物)を加熱して熱分解した後、重油(A重油相当)に
還元する油化還元装置は知られている。この種の油化還
元装置は、ポリエチレン,ポリステロール,塩化ビニル
等の固形の廃プラスチックを比較的低温となる250℃
(塩化ビニルは70℃)前後で加熱する溶解槽により溶
解させ、この後、450℃(塩化ビニルは170℃)前
後の高温に加熱した熱分解槽により、溶解した廃プラス
チックを熱分解するとともに、気化した分解ガスをコン
デンサにより冷却して重油を得るものである。
【0003】ところで、廃プラスチックとして、ペット
ボトル等のポリエチレンテレフタレート(PET)成形
物を熱分解した場合には、テレフタル酸が大量に発生
し、分解ガスをコンデンサに供給した際には、テレフタ
ル酸の結晶化により、コンデンサ(熱交換管)の頻繁な
管詰まりを生じる問題があり、従来よりその有効な対策
が要請されていた。
【0004】本発明は、このような従来の要請に応えた
ものであり、テレフタル酸の結晶化を回避することによ
り、特に、油化還元装置におけるコンデンサ(熱交換
管)の管詰まり問題等を有効に解消できるテレフタル酸
の分解処理方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】本発明に
係るテレフタル酸の分解処理方法は、ポリエチレンテレ
フタレートの熱分解時に発生するテレフタル酸を、気相
分解により低沸点化合物に変換するに際し、テレフタル
酸を300〔℃〕以上の高温で加熱し、かつ酸又は塩基
を用いた触媒に接触させた後、冷却することにより、ベ
ンゼン,安息香酸及び二酸化炭素を含む分解生成物に変
換するようにしたことを特徴とする。
【0006】この場合、好適な実施の態様により、触媒
Cには、シリカルアルミナ又は酸化カルシウム−酸化亜
鉛(CaO/ZnO)を用いることが望ましい。一方、
テレフタル酸に所定量の水分Wを混合させた後に、上記
の加熱を行うことができ、この際、水分Wの量を調整す
れば、安息香酸の選択率を任意に設定することができ
る。
【0007】
【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。
【0008】まず、本実施例に係るテレフタル酸の分解
処理方法を利用できる廃プラスチックの油化還元装置の
構成について、図4〜図7を参照して説明する。
【0009】図4及び図5は、油化還元装置1のシステ
ム構成全体を示す。この油化還元装置1は、溶解槽2と
熱分解槽5を備える。溶解槽2は、図7に示すように、
第一コイル3の内側に第一ルツボ4を配して構成する。
この際、第一コイル3と第一ルツボ4間には所定の間隔
を介在させる。第一ルツボ4は、鉄,アルミナ等により
ポット状に構成し、第一ルツボ4の外面は、マグネシア
スピネル等の耐火材21により覆うとともに、さらに、
この耐火材21の周りをフレキシブル性を有するマイカ
プレート22で覆い、このマイカプレート22上に第一
コイル3を装着する。そして、この第一コイル3の周り
は断熱材23により覆う。これにより、第一コイル3に
高周波電流を流すことにより第一ルツボ4を誘導加熱
し、第一ルツボ4に入れた廃プラスチックを溶解して溶
解プラスチックを得る溶解槽2が構成される。
【0010】また、溶解槽2には、図4に示すように、
第一ルツボ4の内部を撹拌する撹拌機構部11を付設す
る。溶解槽2は、誘導加熱により第一ルツボ4自身が発
熱するため、第一ルツボ4の内部には一切の障害物が存
在しない。したがって、例えば、外部に回転駆動部(駆
動モータ)24を配設するとともに、第一ルツボ4の内
部に当該回転駆動部24により回転する撹拌羽25を配
した撹拌機構部11を設ければ、溶解した廃プラスチッ
クを容易かつ十分に撹拌でき、溶解効率を高めることが
できる。
【0011】一方、熱分解槽5は、図4に示すように、
第二コイル6の内側に第二ルツボ7を配して構成する。
熱分解槽5は、上述した溶解槽2に対して、大きさ(容
積)を1.5〜数倍程度大きくする点を除いて、基本的
な構成は同じとなる。これにより、第二コイル6に高周
波電流を流すことにより第二ルツボ7を誘導加熱し、第
二ルツボ7に入れた溶解プラスチックを熱分解して分解
ガスGを発生させる熱分解槽5が構成される。
【0012】また、熱分解槽5には、図4に示すよう
に、第二ルツボ7の内壁に付着した滓(残渣物)を掻取
る掻取機構部12を付設する。熱分解槽5は、誘導加熱
により第二ルツボ7自身が発熱するため、第一ルツボ4
と同様に、第二ルツボ7の内部には一切の障害物が存在
しない。したがって、例えば、外部に回転駆動部(駆動
モータ)26を配設するとともに、第二ルツボ7の内部
に当該回転駆動部26により回転する掻取刃27を配し
た掻取機構部12を設ければ、熱分解後における内壁に
付着残留した滓を容易に掻取ることができ、清掃やメン
テナンスの容易化を図ることができる。
【0013】溶解槽2と熱分解槽5の設置例を図6に示
す。同図中、70は設置台であり、この設置台70の上
に、溶解槽2と熱分解槽5を並べて設置する。この際、
溶解槽2は、支持フレーム71…により設置台70の上
面よりも所定の高さだけ上方に設置する。また、溶解槽
2の底面部と熱分解槽5の底面部は、傾斜した連通管7
2により接続し、この連通管72の中途には開閉バルブ
73を付設する。なお、74は設置台70に取付けたハ
シゴを示す。
【0014】一方、溶解槽2は蓋75を有し、この蓋7
5には、第一ルツボ4の内部に廃プラスチックを投入す
るための投入口(ホッパー)28を設けるとともに、蓋
75には、さらに、図5に示すように、溶解槽2の内部
で発生する塩素ガスを塩酸化する塩酸化処理部29,こ
の塩酸化処理部29により得られた塩酸を中和するPH
中和処理部30を順次接続する。また、必要により、投
入口28には、廃プラスチックを運ぶ込むコンベア31
を付設できるとともに、必要により、廃プラスチックを
前処理する前処理装置16を設置できる。前処理装置1
6としては、固形の廃プラスチックを小さく砕くための
クラッシャや発泡スチロールを溶融化する発泡スチロー
ル前処理装置等を用いることができる。
【0015】他方、熱分解槽5は蓋76を有し、この蓋
76には、第二ルツボ7の内部で発生する分解ガスGを
次工程(スクラバ34)に送る送気ダクト77を接続す
る。また、第二ルツボ7の底部中央には、排出管78を
接続するとともに、この排出管78の下端出口には、残
渣処理部32を接続する。なお、33は排出管78に付
設した開閉バルブを示す。一方、送気ダクト77の先端
には、PH調整槽35が付属するスクラバ34を接続す
る。
【0016】そして、このスクラバ34の出口には、本
実施例に係るテレフタル酸の分解処理方法を実施できる
テレフタル酸分解装置Mを接続する。通常、廃プラスチ
ックとして、ペットボトル等のポリエチレンテレフタレ
ート(PET)成形物を熱分解した場合には、分解ガス
G中にテレフタル酸が大量に含まれるため、分解ガスG
を、後述するコンデンサユニット36に直接供給した際
には、コンデンサユニット36の冷却によりテレフタル
酸が結晶化し、コンデンサユニット36内の熱交換管に
管詰まりなどの不具合が頻繁に発生する。そこで、分解
ガスGをテレフタル酸分解装置Mに供給し、テレフタル
酸を気相分解することにより結晶化しない低沸点化合物
に変換するようにした。
【0017】テレフタル酸分解装置Mの具体的な構成を
図1に示す。同図において、51は分解ガスGに水分W
を混合する混合部であり、この水分Wは水分量を調整す
る水量調整部52を介して供給される。50は分解槽で
あり、加熱炉(電気炉)53の中に触媒Cを収容して構
成する。これにより、混合部51から付与される分解ガ
スGは触媒Cに接触した後に排出される。触媒Cとして
は、酸又は塩基を使用し、酸としては、300〜400
〔μm〕の粒状に形成したシリカルアルミナを、塩基と
しては、600〔℃〕で焼成し、300〜400〔μ
m〕の粒にした酸化カルシウム−酸化亜鉛(CaO/Z
nO)を用いる。また、加熱炉53は、触媒Cに接触す
る分解ガスGを、500〔℃〕程度の反応温度まで加熱
する能力を有する。なお、54は加熱炉53の加熱温度
を制御する温調部を示すとともに、55は切換バルブを
示す。
【0018】一方、36は触媒Cを通過した分解ガスG
が供給されるコンデンサユニットであり、分解ガスG
は、コンデンサユニット36に冷却され、液化される。
なお、図4中、37はコンデンサユニット36を冷却す
るためのクーリングタワー、38は冷却水を循環させる
循環ポンプ、39は給水源であり、この給水源39から
クーリングタワー37及び水量調整部52に給水され
る。また、40は貯油タンクであり、コンデンサユニッ
ト36により得られた重油が貯えられる。なお、コンデ
ンサユニット36では重油に加えて水も生じるため、こ
のコンデンサユニット36内には、重油と水を分離する
油水分離槽やフィルタが内蔵されている。
【0019】次に、本実施例に係るテレフタル酸の分解
処理方法を含む油化還元装置1における全体の動作につ
いて、図1〜図7を参照して説明する。
【0020】まず、溶解槽2の第一コイル3及び熱分解
槽5の第二コイル6に高周波電流を流し、第一ルツボ4
と第二ルツボ7を誘導加熱する。この場合、第一ルツボ
4の温度は廃プラスチックの溶解に必要な200〜30
0〔℃〕(塩化ビニルの場合は70〔℃〕)程度に設定
し、第二ルツボ7の温度は溶解プラスチックの熱分解に
必要な400〜500〔℃〕(塩化ビニルの場合は17
0〔℃〕)程度に設定する。なお、開閉バルブ74は閉
じておく。
【0021】そして、投入口28から溶解槽2の内部に
廃プラスチックを投入する。この場合、廃プラスチック
は、必要に応じて前処理装置16により前処理し、この
後、投入口28に投入する。一方、溶解槽2に投入され
た廃プラスチックは、設定された温度で加熱されること
により溶解される。この際、廃プラスチックとして塩化
ビニルを投入した場合には、溶解中に塩素ガスが発生す
るため、発生した塩素ガスを塩酸化処理部29に供給し
て塩酸化し、さらに、得られた塩酸をPH中和処理部3
0に供給して中和する。
【0022】また、溶解槽2内の廃プラスチックがある
程度溶解したなら、撹拌機構部11における回転駆動部
24を作動させ、撹拌羽25を回転させて撹拌を行う。
第一ルツボ4の内部には障害物が存在しないため、溶解
した廃プラスチック(溶解プラスチック)を容易かつ十
分に撹拌することができ、溶解効率を高めることができ
る。そして、十分に溶解したなら開閉バルブ73を開
き、溶解プラスチックを熱分解槽5に流し込む。
【0023】熱分解槽5に供給された溶解プラスチック
は、設定された温度で加熱されることにより熱分解され
る。熱分解により発生した分解ガスGは、送気ダクト7
7を通してスクラバ34に供給され、分解ガスG中の有
害ガスが水酸化ナトリウム溶液のシャワーにより中和さ
れる。中和された分解ガスGは、テレフタル酸分解装置
M又はコンデンサユニット36に供給される。この場
合、廃プラスチックがペットボトル等のポリエチレンテ
レフタレート成形物の場合には、切換バルブ55の切換
により分解ガスGをテレフタル酸分解装置Mに供給する
とともに、廃プラスチックがこれ以外の場合には、切換
バルブ55の切換により分解ガスGを直接コンデンサユ
ニット36に供給する。
【0024】次に、テレフタル酸分解装置Mの作用、即
ち、本実施例に係るテレフタル酸の分解処理方法につい
て具体的に説明する。
【0025】テレフタル酸を含む分解ガスGが、テレフ
タル酸分解装置Mに供給されれば、まず、混合部51に
より水量調整部52から供給される適量の水分Wが分解
ガスG中に添加される。この場合、水分Wは水蒸気にし
て混合させる。混合部51を通過した分解ガスGは、酸
(シリカルアルミナ)又は塩基(酸化カルシウム−酸化
亜鉛)を用いた触媒Cの中を通過する。この際、テレフ
タル酸を含む分解ガスGは、300〔℃〕以上の高温、
望ましくは、500〔℃〕前後の温度で加熱される。こ
れにより、テレフタル酸は、高温下で触媒Cに接触し、
次工程のコンデンサユニット36に供給される。そし
て、コンデンサユニット36により冷却されれば、主
に、ベンゼン,安息香酸及び二酸化炭素を含む分解生成
物が得られる。なお、二酸化炭素はテレフタル酸のカル
ボキシル基の分解によるものである。
【0026】このように、ポリエチレンテレフタレート
成形物を熱分解した場合、テレフタル酸が大量に発生す
るが、テレフタル酸は、昇華性高沸点化合物であるた
め、直接コンデンサユニット36に供給した場合には、
前述したように、コンデンサユニット36内で結晶化
し、管詰まりなどの不具合を招くため、テレフタル酸分
解装置Mを通過させることにより気相分解し、結晶化を
生じない分解生成物(低沸点化合物)に変換する。
【0027】図2には、触媒Cの中を通過する前のテレ
フタル酸を100〔重量%〕とした場合における加熱温
度に対する分解生成物の比率を示す。なお、図2は、触
媒Cとして、酸化カルシウム−酸化亜鉛を使用し、分解
ガスGに混合する水分Wを0としたときのデータであ
る。同図から明らかなように、概ね300〔℃〕以上で
あれば、一定の効果が得られ、500〔℃〕前後では、
実質全部のテレフタル酸を分解することができる。
【0028】また、図3には、触媒Cの中を通過する前
のテレフタル酸を100〔重量%〕とした場合における
混合する水分Wの量に対する分解生成物の比率を示す。
なお、図3は、触媒Cとして、酸化カルシウム−酸化亜
鉛を使用し、分解ガスGを加熱する温度(反応温度)を
430〔℃〕にしたときのデータである。同図から明ら
かなように、分解ガスGに対して適量の水分Wを混合す
れば、転化率は低下するが、安息香酸の選択率が高くな
る。したがって、転化率を重視する場合には、混合部5
1により添加する水分Wの量を0にすることが望ましい
が、安息香酸の選択率を重視する場合には、分解ガスG
に対して適量の水分Wを混合するとともに、混合する水
分Wの量を調整して選択率を任意に設定することができ
る。
【0029】なお、触媒Cとして用いるシリカルアルミ
ナと酸化カルシウム−酸化亜鉛を比較した場合、実験的
には、酸化カルシウム−酸化亜鉛のほうがシリカルアル
ミナよりも高活性であり、実用上は酸化カルシウム−酸
化亜鉛を用いることが望ましい。
【0030】一方、テレフタル酸分解装置Mを通過した
分解ガスGは、コンデンサユニット36に供給されると
ともに、ポリエチレンテレフタレート成形物以外の廃プ
ラスチックを処理した分解ガスGは、スクラバ34から
コンデンサユニット36に直接供給される。そして、分
解ガスGは、コンデンサユニット36により冷却(熱交
換)されることにより、重油(A重油相当)に液化され
る。なお、コンデンサユニット36はクーリングタワー
37から送られる冷却液により常時冷却される。そし
て、得られた重油は貯油タンク40に貯えられる。
【0031】ところで、熱分解槽5は溶解プラスチック
に対する熱分解処理を行うため、第二ルツボ7の内壁に
は滓(残渣物)が付着しやすい。この場合、清掃(メン
テナンス)時には、掻取機構部12における回転駆動部
26を駆動制御し、掻取刃27を回転させることによ
り、第二ルツボ7の内壁に付着残留した滓(残渣物)を
容易に掻取ることができ、清掃やメンテナンスを容易に
行うことができる。また、この際、開閉バルブ33を開
くことにより、掻取られた滓を排出管78を通して残渣
処理部30に収容するとともに、残渣処理部30におい
て収容した滓を高温(550〜600〔℃〕程度)で焼
き切る処理を行う。
【0032】以上、実施例について詳細に説明したが、
本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、
細部の構成,形状,素材,数量,数値,手法等におい
て、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追
加,削除することができる。
【0033】
【発明の効果】このように、本発明に係るテレフタル酸
の分解処理方法は、ポリエチレンテレフタレートの熱分
解時に発生するテレフタル酸を、気相分解により低沸点
化合物に変換するに際し、テレフタル酸を300〔℃〕
以上の高温で加熱し、かつ酸又は塩基を用いた触媒に接
触させた後、冷却することにより、ベンゼン,安息香酸
及び二酸化炭素を含む分解生成物に変換するようにした
ため、テレフタル酸の結晶化を回避し、特に、油化還元
装置におけるコンデンサ(熱交換管)の管詰まり問題等
を有効に解消できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係るテレフタル酸の分
解処理方法を実施できるテレフタル酸分解装置のブロッ
ク系統図、
【図2】同テレフタル酸分解装置における加熱温度に対
する分解生成物の比率を示すデータ図、
【図3】同テレフタル酸分解装置における分解ガスに混
合する水分量に対する分解生成物の比率を示すデータ
図、
【図4】同テレフタル酸分解装置を備える廃プラスチッ
クの油化還元装置のブロック系統図、
【図5】同油化還元装置の模式的構成図、
【図6】同油化還元装置における溶解槽及び熱分解槽の
設置例を示す正面図、
【図7】同油化還元装置における溶解槽の断面構成図、
【符号の説明】
C 触媒 W 水分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 63/06 C07C 63/06 C08J 11/12 ZAB C08J 11/12 ZAB // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (71)出願人 501376545 清水 幸子 福岡県北九州市小倉南区朽網西1丁目13− 16 (71)出願人 500499667 株式会社ミポ 東京都千代田区霞が関3―2―6 東京倶 楽部ビル1F (72)発明者 吉村 乕 長野県長野市松代町松代91ー10 (72)発明者 三島 彰司 長野県長野市安茂里小市1ー19ー7 (72)発明者 渡辺 雅史 長野県長野市若里3丁目16−32 近藤荘5 号 Fターム(参考) 4F301 AA25 CA09 CA24 CA27 CA72 4H006 AA05 AC26 BA06 BA07 BA09 BA30 BA33 BC10 BC13 4H029 CA01 CA09 4H039 CA41 CA65 CE90

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートの熱分解時
    に発生するテレフタル酸を、気相分解により低沸点化合
    物に変換するテレフタル酸の分解処理方法において、前
    記テレフタル酸を300〔℃〕以上の高温で加熱し、か
    つ酸又は塩基を用いた触媒に接触させた後、冷却するこ
    とにより、ベンゼン,安息香酸及び二酸化炭素を含む分
    解生成物に変換することを特徴とするテレフタル酸の分
    解処理方法。
  2. 【請求項2】 前記触媒には、シリカルアルミナ又は酸
    化カルシウム−酸化亜鉛(CaO/ZnO)を用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載のテレフタル酸の分解処理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記テレフタル酸に所定量の水分を混合
    させた後、前記加熱を行うことを特徴とする請求項1記
    載のテレフタル酸の分解処理方法。
  4. 【請求項4】 前記水分の量を調整して前記安息香酸の
    選択率を任意に設定することを特徴とする請求項3記載
    のテレフタル酸の分解処理方法。
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