JP2023133830A - 廃プラスチック油化装置 - Google Patents

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Kenichi Wataya
知紀 綿谷
Tomonori Wataya
英明 甲田
Hideaki Koda
紀泰 甲田
Norihiro Koda
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Abstract

【課題】連続稼働を実現し、消費熱エネルギーを低減することが可能な廃プラスチック油化装置を提供すること。【解決手段】油化装置1は、廃プラスチックP0を加熱溶融する溶融槽10と、廃プラスチックP0を加熱溶融しながら溶融槽10に連続投入することが可能な廃プラスチック供給装置23と、溶融槽10内の溶融プラスチックP1を導入して熱分解ガスG1を生成し、熱分解ガスG1を溶融槽10に導入する第1分解槽11と、溶融槽10内で廃プラスチックP0と熱交換した後の熱分解ガスG1を凝縮して得られた生成油を貯留する第1貯油槽と、を有している。溶融槽10内において、廃プラスチックP0は、第1分解槽11で生成された熱分解ガスG1、廃プラスチック供給装置23から供給される溶融プラスチックP1が混在する廃プラスチックP0、及び加熱筒14から供給される熱エネルギーによって溶融される。【選択図】図1

Description

本発明は、廃プラスチック油化装置に関する。
使用後に廃棄されるプラスチック製品、プラスチック製品の製造過程で出たプラスチックの残滓などプラスチックを主成分とする廃プラスチックを加熱溶融し、溶融した廃プラスチックをさらに加熱分解して熱分解ガスを生成し、この熱分解ガスを凝縮し燃料油などの生成油として回収する廃プラスチック油化装置がある。しかし、廃プラスチックの加熱溶融及び加熱分解には多大な消費熱エネルギーを必要とし、この消費熱エネルギーの低減が課題となっていた。
特許文献1には、加熱炉で廃プラスチックを加熱溶融し生成した分解ガスを凝縮し生成油として回収する廃プラスチックの油化装置が開示されている。加熱炉は、オイルバーナー、ガスバーナーによって燃料油又はガスを燃焼させて加熱される。ガスバーナーは、凝縮器を経た後の未分解の分解ガスを燃料としている。また、この油化装置は、加熱炉内の廃プラスチックの油化が終了した後、油化装置の稼働を一旦停止し、廃プラスチックを加熱炉内に再投入して加熱溶融を開始するというものである。
特開2007-31547
上記特許文献1においては、凝縮器で凝縮されない未分解ガスを燃焼させて加熱炉の熱エネルギーとして使用している。しかし、この未分解ガスの量は加熱炉において廃プラスチックを溶融し分解ガスを生成するのに十分な量を得られないことから、実質的にはオイルバーナーに頼らざるを得ず、消費熱エネルギーを低減することは困難である。また、この油化装置は、連続稼働ができないことから、廃プラスチックの再投入の際に加熱炉の加熱を開始することになるため、エネルギーロスが大きいという課題を有している。
そこで、本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、連続稼働を実現し、消費熱エネルギーを低減することが可能な廃プラスチック油化装置を実現しようとするものである。
[1]本発明の廃プラスチック油化装置は、廃プラスチックを加熱溶融する溶融槽と、前記廃プラスチックを加熱溶融しながら前記溶融槽に連続投入することが可能な廃プラスチック供給装置と、前記溶融槽内の溶融プラスチックを導入して熱分解ガスを生成し、前記熱分解ガスを前記溶融槽に導入する第1分解槽と、前記溶融槽内で前記廃プラスチックと熱交換した後の前記熱分解ガスを凝縮して得られた生成油を貯留する貯油槽と、を有していることを特徴とする。
[2]本発明の廃プラスチック油化装置において、前記第1分解槽は、前記溶融プラスチックの導入前、又は前記熱分解ガスの生成過程で重質油を供給することが可能な重質油供給口を有していることが好ましい。
[3]本発明の廃プラスチック油化装置において、前記廃プラスチック供給装置は、スクリューフィーダを有し、前記第1分解槽は、前記スクリューフィーダが挿通される接続管で前記溶融槽に接続され、前記接続管は、前記第1分解槽で生成した前記熱分解ガスを前記スクリューフィーダの周囲に流動させることが可能に構成されていることが好ましい。
[4]本発明の廃プラスチック油化装置において、前記溶融槽は、前記廃プラスチックを収容する溶融筒と、前記溶融筒の外周との間に空間を有して配置され、前記溶融筒を加熱する加熱筒、及び、前記廃プラスチックを溶融する領域と前記溶融プラスチックを流動する領域とに前記溶融筒を区画し、かつ、前記溶融プラスチック及び前記熱分解ガスが通過可能な多数の小孔を有する底板を有し、前記溶融槽は、前記空間及び前記底板を通過する前記第1分解槽から送られる前記熱分解ガス、前記廃プラスチック供給装置によって供給される加熱溶融された廃プラスチック、及び、前記加熱筒から供給される熱エネルギーによって加熱されるよう構成されていることが好ましい。
[5]本発明の廃プラスチック油化装置においては、前記第1分解槽の内壁面には触媒が担持され、
前記内壁面に沿って回転し、前記第1分解槽で生成された分解ガスを前記触媒に吹き付ける気体撹拌翼をさらに有していることが好ましい。
[6]本発明の廃プラスチック油化装置においては、前記溶融槽と前記貯油槽との間に、テレフタル酸の昇華温度に冷却した分解ガスを導入し、前記テレフタル酸を結晶化して排出することが可能なテレフタル酸除去部をさらに有し、前記テレフタル酸除去部は、少なくとも2本の着脱可能なテレフタル酸分離筒を有していることが好ましい。
[7]本発明の廃プラスチック油化装置においては、前記貯油槽の下流側に、前記貯油槽で液化しない分離ガスを導入する水封槽をさらに有し、前記水封槽は、前記分離ガスの塩素成分を中和する中和液を循環する中和槽に接続されていることが好ましい。
[8]本発明の廃プラスチック油化装置においては、前記第1分解槽でオーバーフローした前記溶融プラスチックを導入し前記熱分解ガスを生成する第2分解槽をさらに有し、前記第2分解槽で生成された前記熱分解ガスは、前記溶融槽から送りだされた前記熱分解ガスに合流することが可能に接続され、又は、前記廃プラスチック供給装置を経由して前記溶融槽に接続されていることが好ましい。
廃プラスチック油化装置は、溶融槽で溶融した溶融プラスチックを第1分解槽に導入し、熱分解して生成された熱分解ガスを溶融槽に導入する。廃プラスチックは、第1分解槽で生成した熱分解ガスの熱エネルギー、スクリューフィーダから導入される廃プラスチックを含む溶融プラスチックの熱エネルギー、及び、加熱筒から溶融槽に与えられる熱エネルギーによって溶融される。そのため、廃プラスチックの溶融に必要な外部からの熱エネルギーの供給を抑えることができ、消費熱エネルギーを低減することが可能となる。
また、第1分解槽に予め重質油(例えば、重油など)を供給し加熱すると、溶融に関わる潜熱を必要としないため、短時間で熱分解ガスを生成することができる。この熱分解ガスを溶融槽に還流させれば、溶融槽における廃プラスチックを溶融させる熱エネルギーとして利用することが可能となり、溶融槽内での廃プラスチックの溶融を促進させることが可能となる。
また、廃プラスチック油化装置は、廃プラスチック供給装置によって、廃プラスチックを加熱溶融しながら溶融槽に連続投入することから、廃プラスチックを投入するたびに溶融槽を再加熱しなくてもよいことから、連続運転が可能となり稼働率を高めることが可能となる。
以上説明した本発明の廃プラスチック油化装置は、稼働率を高め、消費熱エネルギーを低減することが可能となる。
廃プラスチック油化装置1の構成を示す構成説明図である。 テレフタル酸除去部49の構成の1例を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る廃プラスチック油化装置1について、図1及び図2を参照しながら説明する。以降の説明において、廃プラスチック油化装置1を簡略して油化装置1と記載することがある。なお、ここで油化対象となる廃プラスチックP0は、使用後に廃棄されるプラスチック製品、プラスチック製品の製造過程で出たプラスチックの滓などであって、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、発泡スチロール(発泡スチレン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ビニルなどの熱可塑性プラスチックである。
図1は、油化装置1の構成を示す構成説明図である。なお、以下に説明する各図において示す矢印は生成された各分解ガスの流れ方向を示している。油化装置1は、廃プラスチックP0を加熱溶融する溶融槽10、溶融槽10内の溶融された廃プラスチックP0(溶融プラスチックP1という)を導入、加熱し熱分解ガスG1を生成し、この熱分解ガスG1を溶融槽10に導入する第1分解槽11を有している。熱分解ガスG1は、溶融槽10で廃プラスチックP0と熱交換して温度が低下した分解ガスG2となり、分解ガスG2は温調器42を経由して所定の温度に管理された分解ガスG3に変化する。油化装置1は、この分解ガスG3を凝縮し貯留する第1貯油槽12、及び第1貯油槽12で液化しない分離ガスG4を凝縮して貯留する第2貯油槽19を有している。溶融槽10は、廃プラスチックP0を溶融しながら投入する廃プラスチック供給装置23に接続されている。
溶融槽10は、廃プラスチック供給装置23から投入された廃プラスチックP0を収容し溶融する有底の溶融筒13と、溶融筒13を収容し、溶融筒13を外周側から加熱する加熱筒14との二重構造を有している。廃プラスチック供給装置23は、廃プラスチックP0を溶融しながら溶融槽10に投入する装置である。廃プラスチック供給装置23において、廃プラスチックP0は溶融分と固体分とが混在することから、溶融槽10内には、固体の廃プラスチックP0、流動性を有する溶融プラスチックP1及び高沸点の熱分解ガスG1が混在する。溶融筒13と加熱筒14の間には、空間22が形成されている。溶融筒13の底部には、廃プラスチックP0を溶融する領域と溶融プラスチックP1を流動する領域とを区画し、溶融プラスチックP1及び熱分解ガスG1が通過可能な多数の小孔を有する底板15が設けられている。加熱筒14は、底部が円錐形状の円筒であって、底部及び側面の外周にはヒータ16が配設され、溶融筒13を間接的に廃プラスチックP0が溶融し流動することが可能な温度に加熱する。
底板15は、溶融プラスチックP1が自然落下可能な多数の小孔を有しており、例えば、網目鋼板などとしてもよい。すなわち、底板15は、流動性を有する溶融プラスチックP1が加熱筒14の下方に落下し、かつ、第1分解槽11で生成された熱分解ガスG1を溶融筒13内に送り込むことが可能となるように、小孔の数、大きさ及び配置が設定されている。
溶融筒13の頂部には、触媒(例えば、合成ゼオライトなど)を投入する触媒投入口17が設けられ、熱分解ガスG1を送り出す接続管18が接続されている。溶融筒13の内部には、撹拌翼20が設けられていて、撹拌翼20はモータ21によって回転される。撹拌翼20は、溶融筒13内で混在する廃プラスチックP0、溶融プラスチックP1及び第1分解槽11から導入した熱分解ガスG1を撹拌し、廃プラスチックP0の溶融を促進する。
廃プラスチック供給装置23は、廃プラスチックP0をスクリューフィーダ24に供給するホッパー25、及び、スクリューフィーダ24を駆動するモータ26とから構成されている。スクリューフィーダ24は、溶融槽10の上方側に接続され、廃プラスチックP0を溶融しながら溶融槽10に投入する。なお、図示は省略するが、ホッパー25の手前には、破砕機、洗浄装置、脱水装置などが配設され、スクリューフィーダ24に供給できるように廃プラスチック原料を破砕し、洗浄、そして脱水したうえでホッパー25に投入する。なお、スクリューフィーダ24には、不活性ガス(例えば、窒素ガスN)を充填し、酸素が溶融槽10内に入り込み、廃プラスチックP0及び溶融プラスチックP1が燃焼することを防いでいる。なお、廃プラスチック供給装置23に投入される廃プラスチックP0には、例えば、家庭から出る包装袋などが含まれるため、これらの包装袋などを喰い込み供給可能な喰いこみ装置を廃プラスチック供給装置23に設けることが好ましい。
溶融槽10と第1分解槽11とは、接続管30によって接続されている。接続管30は、加熱筒14の下方側端部と第1分解槽11の上方側で接続されている。すなわち、第1分解槽11は、溶融プラスチックP1が溶融槽10から第1分解槽11に自然流動するように溶融槽10よりも下方側に配設される。溶融槽10から導入された溶融プラスチックP1は、第1分解槽11の内周壁に沿って落下する。第1分解槽11の外周にはヒータ31が設けられていて、溶融プラスチックP1を400℃~500℃に加熱する。なお、第1分解槽11において、溶融槽10から導入された溶融プラスチックP1は、200℃~300℃であることから、400℃~500℃に加熱する際の消費熱エネルギーは、常温から400℃~500℃に加熱する場合よりも低減することができる。
第1分解槽11の上部には、重質油供給口32が設けられている。重質油供給口32からは、重質油KH及び触媒を供給することが可能としている。重質油KH(例えば、重油など)は、溶融槽10の稼働開始前に予め投入される。或いは、溶融槽10において溶融プラスチックP1の第1分解槽11への供給が遅延するような場合には、第1分解槽11に重質油KHを追加投入する。このように、重質油KHを第1分解槽11内に供給することによって、第1分解槽11における熱分解ガスG1の生成を促進し、溶融槽10に十分な高温の熱分解ガスG1を供給することが可能となる。すなわち、溶融槽10における廃プラスチックP0の溶融に必要な熱エネルギーを供給することが可能となる。但し、重質油供給口32からは粒状の廃プラスチックP0を投入することも可能であり、重質油KHに粒状の廃プラスチックP0を取混ぜて投入することも可能である。
第1分解槽11の内部には撹拌機33が設けられている。撹拌機33は、第1分解槽11の底面に沿って回転し、重質油KH及び溶融プラスチックP1を撹拌する撹拌翼34、及び、熱分解ガスG1を撹拌する気体撹拌翼35を有している。撹拌翼34及び気体撹拌翼35は、軸部材36に固定され、モータ37によって回転される。撹拌翼34は、溶融プラスチックP1、重質油KH及び触媒を撹拌して温度を均一にし、溶融プラスチックP1から熱分解ガスG1の生成を促進する機能を有している。また、撹拌翼34は、第1分解槽11の底部に付着する残滓を掻き取る機能を備えている。気体撹拌翼35は、生成した熱分解ガスG1を撹拌する。第1分解槽11の内周面には、触媒が担持された金属板(図示は省略)が固着されていて、気体撹拌翼35を回転することによって、熱分解ガスG1を触媒に吹き付けるように接触させ、熱分解ガスG1の分子配列を整える。
第1分解槽11で生成された熱分解ガスG1は、接続管38、39を通って溶融筒13と加熱筒14との間の空間22に導入される。接続管39には、スクリューフィーダ24が挿通され、スクリューフィーダ24は、外周を熱分解ガスG1によって加熱される。つまり、スクリューフィーダ24によって送られる廃プラスチックP0は、400℃~500℃に加熱されているため、溶融しながら溶融槽10に投入される。但し、溶融槽10には、溶融プラスチックP1と溶融されなかった廃プラスチックP0とが混在する。
なお、接続管30,38,39及び溶融槽10の周囲は、保温材40で覆われている。保温材40を設けることによって、第1分解槽11から溶融槽10に至る熱分解ガスG1の経路、及び溶融槽10から第1分解槽11に至る溶融プラスチックP1の経路、及び溶融槽10自体の温度低下を防いでいる。
続いて、溶融槽10における廃プラスチックP0の溶融について図1を参照して説明する。溶融筒13の内部には、第1分解槽11から溶融筒13と加熱筒14との間の空間22、底板15の小孔を通って送られる熱分解ガスG1、廃プラスチック供給装置23から供給される加熱された廃プラスチックP0と溶融プラスチックP1、及び、加熱筒14から熱エネルギーが供給される。これら3通りの供給源から供給される熱エネルギーは、まず、廃プラスチックP0の溶融に使用される。つまり、これらの熱エネルギーは、廃プラスチックP0の溶融過程の潜熱として消費される。そのため、熱分解ガスG1は、溶融槽10内の廃プラスチックP0との熱交換によって温度が低下した分解ガスG2となり、第1貯油槽12側に送られる。
第1分解槽11から導入した熱分解ガスG1は、廃プラスチックP0との熱交換によって温度が低下し分解ガスG2となる。溶融槽10から送り出された分解ガスG2は、接続管18、温調器42、接続管47を通りテレフタル酸除去部49に送られる。その際、分解ガスG2は、温調器42で冷却又は加熱されテレフタル酸の昇華温度(約300℃)の分解ガスG3としてテレフタル酸除去部49に送られる。テレフタル酸除去部49の構成は、図2を参照して説明する。分解ガスG3に含まれるテレフタル酸は、テレフタル酸除去部49で結晶化し、テレフタル酸除去部49において300℃で凝縮された低沸点の軽質油KLとともに第1貯油槽12に貯留される。第1貯油槽12は、冷却水Wによって常温に冷却される。
第1貯油槽12は、オーバーフロー壁43を有している。軽質油KLは、一旦、オーバーフロー壁43で仕切られた一方の収容部12Aに貯留し、一定量になった時に、オーバーフロー壁43に設けられた孔43aから上澄み分が収容部12Bに移動する。収容部12Aに貯留される軽質油KLには、結晶化したテレフタル酸の一部、及び分解ガスG3に含まれていた微粒子が軽質油KLとの比重差により底部に沈降し、回収することができる。収容部12Bに溜まった軽質油KLは、テレフタル酸や微粒子などを含まない有用な生成油、いわゆる軽油として回収することができる。
第1貯油槽12において常温で液化しない低沸点の分離ガスG4は、冷却器53で凝縮され第2貯油槽19にガソリンなどの軽質油KL0として貯留される。第2貯油槽19において、液化しない低沸点の分離ガスG5は接続管56を通って水封槽57(水封器ともいう)に導入される。分離ガスG5は、炭素数が5以下のエタンやメタンなどの揮発性燃焼性ガスである。水封槽57には中和液Qが張られている。接続管56の先端は中和液Q中に常に埋没させており、分離ガスG5は中和液Qには溶融せず液面より上部空間に浮上し、排出管58から排出される。なお、水封槽57の液面高さは一定に保持される。水封槽57の本来の役割は、溶融槽10、第1分解槽11に至る系の圧力を正圧にするためのものであり、溶融槽10、第1分解槽11に至る系に酸素が侵入することを防ぐ。
水封槽57には、中和槽59が接続されている。本例においては、中和槽59には、中和液Qとして、例えば、苛性ソーダ水溶液が貯留されている。水封槽57と中和槽59との間に苛性ソーダ水溶液を循環させることによって、分離ガスG5に含まれる塩素を中和する。すなわち、水封槽57は、上記本来の機能と、脱塩素処理の機能を有している。水封槽57において液化しない分離ガスG6は、排出管58を通って排ガス処理装置60に導入される。排ガス処理装置60は、触媒を用いて分離ガスG6を炭酸ガスと水(水蒸気)に分解し排ガスGEとして外部に排出する。なお、分離ガスG6は、焼却装置などで焼却してから排出することも可能である。焼却する場合において、分離ガスG6は塩素を除去していることからダイオキシンの発生を防ぐことができる。
なお、油化装置1は、溶融槽10と第1分解槽11との間で、溶融プラスチックP1及び熱分解ガスG1の熱エネルギーを循環させ、溶融槽10内で廃プラスチックP0を溶融する。油化装置1は、第1分解槽11に接続する第2分解槽45を併設することが可能である。第2分解槽45は、第1分解槽11とほぼ同じ構成であり、第1分解槽11でオーバーフローした溶融プラスチックP1を収容し400℃~500℃で加熱して熱分解ガスG1を生成する。第2分解槽45の上部には、触媒投入口46が設けられている。触媒投入口46からは、合成ゼオライトなどの触媒が投入される。触媒は、溶融プラスチックP1とともに撹拌翼34で撹拌され、触媒によって溶融プラスチックP1から熱分解ガスG1の生成を促進する。触媒投入口46からは、重質油KHを投入し、熱分解ガスG1の生成を促進することが可能である。
第2分解槽45の内部には第1分解槽11と同様な撹拌機33が配設されている。撹拌機33は、第2分解槽45の底面に沿って回転し、溶融プラスチックP1を撹拌する撹拌翼34、及び、熱分解ガスG1を撹拌する気体撹拌翼35を有している。撹拌翼34及び気体撹拌翼35は、軸部材36に固定され、モータ37によって回転される。撹拌翼34は、溶融プラスチックP1を撹拌して温度を均一にする機能と、第2分解槽45の底部に付着する残滓を掻き取る機能を備えている。気体撹拌翼35は、生成した熱分解ガスG1を撹拌する。第2分解槽45の内周面には、触媒が担持された金属板(図示は省略)が固着されている。気体撹拌翼35を回転することによって、熱分解ガスG1を触媒に吹き付けるようにして接触させる。溶融プラスチックP1からは高沸点の熱分解ガスG1が生成されるが、触媒によって熱分解ガスG1の分子配列を整える。なお、触媒投入口46から重質油KH(例えば、重油)を投入することが可能である。重質油KHと溶融プラスチックP1を混合して加熱することで熱分解ガスG1の生成を促進することが可能となる。なお、第2分解槽45は、第1分解槽11において熱分解ガスG1の生成量が想定より少ないときに第1分解槽11を補完するために設けられるものである。
第2分解槽45で生成された分解ガスG2は、冷却器48でテレフタル酸の昇華温度(300℃)に冷却し、溶融槽10から送られる分解ガスG3と接続管47で合流し、テレフタル酸除去部49に送られる。
図示は省略するが、第2分解槽45で生成した熱分解ガスG1を、接続管38に合流させて溶融槽10に導入してもよい。或いは、第2分解槽45で生成した分解ガスG2を、溶融槽10に直接導入するようにしてもよい。このようにすれば、第2分解槽45で生成した熱分解ガスG1を、溶融槽10において、廃プラスチックP0の溶融するための熱エネルギーとして使用することが可能となる。溶融槽10で生成され、冷却器48で300℃に冷却された熱分解ガスG1は、沸点が300℃の軽質油成分の分解ガスG3と、沸点が300℃以上の重質油成分とに分離され、重質油成分は液化して溶融槽10内に落下する。
溶融槽10、第1分解槽11及び第2分解槽45の下部には、それぞれ、各槽に沈殿した溶融プラスチックP1の残滓や不純物を取り除くための排出口50,51,52が設けられている。
図2は、テレフタル酸除去部49の構成の1例を模式的に示す説明図である。図2(a)は、テレフタル酸除去部49を上方から見た平面図、図2(b)は、図2(a)のA-A切断線で切断した断面図である。図2(a)に示すように、接続管47は、水平方向に接続管47a,47bに分岐され、接続管47a,47bのそれぞれに開閉バルブV1,V2が配設されている。接続管47a,47bには、分解ガスG3が導入される。分岐された接続管47a,47bの先端側には、それぞれにテレフタル酸凝縮筒61A,61Bが配設されている。テレフタル酸凝縮筒61A,61Bは同じ構成を有しているため、詳細の構成についてはテレフタル酸凝縮筒61Aを代表例として図2(b)を参照して説明する。
テレフタル酸凝縮筒61Aは、接続管47aに連通する横孔62を有するテレフタル酸分離筒63、及び、テレフタル酸分離筒63が挿入される冷却筒64で構成されている。テレフタル酸分離筒63と冷却筒64との間には、分解ガスG3が流通可能な空間65が設けられている。冷却筒64は、接続管47aに垂直に固定されており、テレフタル酸分離筒61は、接続管47aに対してフランジ66で着脱可能に固定されている。テレフタル酸分離筒63は有底の筒部材であって、側面には多数の横孔67が形成されている。接続管47aを通過した分解ガスG3は、テレフタル酸分離筒63を通過している間に横孔67からテレフタル酸分離筒63と冷却筒64との間の空間65に吹き出す。
冷却筒64には、テレフタル酸分離筒63の下方側に開閉バルブV3が設けられている。また、冷却筒64は、冷却水Wが循環している冷却槽68で冷却される。分解ガスG3は、接続管47a、テレフタル酸分離筒63、横孔67を経て冷却筒64で凝縮され、生成油として軽質油KL(軽油)が第1貯油槽12の収容部12A(図1参照)に一旦貯留される。分解ガスG3は、テレフタル酸の昇華温度である300℃に冷却されているため、分解ガスG3に含まれるテレフタル酸はテレフタル酸分離筒63内で結晶化し、結晶化したテレフタル酸は、横孔67を通過せずにテレフタル酸分離筒63に留まる。テレフタル酸が除去された分解ガスG3は、冷却筒64で冷却され、第1貯油槽12で凝縮される。
既述したように、テレフタル酸除去部49は、2組のテレフタル酸凝縮筒61A,61Bを有し、交互に使用可能に構成されている。このことについて、図2(a)、図2(b)を参照して説明する。油化装置1を稼働する際、まず、開閉バルブV1,V3は解放し、開閉バルブV2を閉鎖する。すると、分解ガスG3は、テレフタル酸凝縮筒61A側に流れ凝縮されるが、いずれ、テレフタル酸凝縮筒61Aに結晶化したテレフタル酸が蓄積して分解ガスG3の流れを妨げる。そこで、開閉バルブV2を解放した後、開閉バルブV1を閉鎖する。すると、分解ガスG3は、テレフタル酸凝縮筒61B側に流れる。テレフタル酸凝縮筒61A側には分解ガスG3は流れていないため、フランジ66を取り外せばテレフタル酸凝縮筒61Aを冷却筒64から引き抜くことができ、テレフタル酸の結晶を洗い流して接続管47aに装着すれば再使用することが可能となる。
すなわち、油化装置1が稼働中であっても、テレフタル酸凝縮筒61A,61Bのいずれかを取り外して、洗浄又は交換することが可能となる。但し、開閉バルブV1,V2の両方を解放し、所定の時間経過後に、例えば、開閉バルブV1を閉鎖してテレフタル酸凝縮筒61Aのテレフタル酸分離筒63を取り出して洗浄するようにしてもよく、その逆でもよい。なお、横孔67は、直径2mm~5mm程度の円形、楕円形、長円やこれらの組み合わせでもよく、テレフタル酸の結晶のサイズなどによって適宜設定される。また、横孔67の数や配置も適宜設定することができる。
油化装置1は、溶融槽10で廃プラスチックPを溶融した溶融プラスチックP1を第1分解槽11に導入し、第1分解槽11で溶融プラスチックP1を加熱分解して生成された熱分解ガスG1を溶融槽10に還流導入する。第1分解槽11で生成した熱分解ガスG1は400℃~500℃で溶融槽10に送られ、溶融槽10において廃プラスチックP0の溶融のための熱エネルギーとして使用する。また、廃プラスチック供給装置23は、廃プラスチックP0を加熱溶融しながら溶融槽10に連続的に供給することが可能である。溶融槽10において、廃プラスチックP0は、第1分解槽11で生成した熱分解ガスG1の熱エネルギー、廃プラスチック供給装置23から導入される廃プラスチックP0を含む溶融プラスチックP1の熱エネルギー、及び、加熱筒14から溶融槽10に与えられる熱エネルギーによって溶融される。以上のことから、油化装置1は、連続運転により稼働率を高め、消費熱エネルギーを低減することが可能となる。
第1分解槽11には、溶融槽10で溶融された溶融プラスチックP1の導入前、又は熱分解ガスG1の生成過程で重油などの重質油KHを供給することが可能である。第1分解槽11に重質油KHを供給することによって、廃プラスチックP0を溶融するための熱エネルギーは不要であり、溶融プラスチックP1及び溶融プラスチックP1から熱エネルギーを得た重質油KHから熱分解ガスG1の生成を素早く開始することが可能となる。すなわち、液状の重質油KH、及び、すでに高温状態の溶融プラスチックP1を加熱分解して熱分解ガスG1を生成することから、消費熱エネルギーを低減することが可能となる。
廃プラスチック供給装置23は、廃プラスチックP0を溶融槽10に送るスクリューフィーダ24を有し、スクリューフィーダ24は、第1分解槽11で生成された熱分解ガスG1で加温される。つまり、スクリューフィーダ24内の廃プラスチックP0は,熱分解ガスG1の熱エネルギーで溶融することが可能となり、消費熱エネルギーを低減することが可能となる。また、廃プラスチック供給装置23は、油化装置1が稼働中であっても、溶融槽10への廃プラスチックP0の投入を連続的に行うことが可能であり、稼働率を高めることが可能となる。
溶融筒13自身は、加熱筒14によって加熱される。但し、第1分解槽11で生成された熱分解ガスG1は、溶融筒13と加熱筒14との間の空間22、さらに、底板15を通って溶融筒13内の廃プラスチックP0を加熱する。廃プラスチック供給装置23は、熱分解ガスG1によって加熱溶融された溶融プラスチックP1が混在する廃プラスチックP0を溶融槽10に供給する。このようにすることによって、廃プラスチックP0を低消費エネルギーで溶融することが可能となる。
また、第1分解槽11は気体撹拌翼35を有している。気体撹拌翼35は、第1分解槽11で生成された熱分解ガスG1を第1分解槽11の内壁面に担持された触媒に吹き付ける。第1分解槽11では、溶融プラスチックP1を400℃~500℃で熱分解するため高沸点のガス成分が生成される。触媒は、高沸点のガス成分を低沸点の熱分解ガスG1に分解する。従って、第1分解槽11は、低沸点の熱分解ガスG1を高温のままで溶融槽10に送り込むことが可能となる。
油化装置1は、溶融槽10と第1貯油槽12との間に、テレフタル酸の昇華温度(300℃)に冷却した分解ガスG3を導入し、分解ガスG3に含まれるテレフタル酸を結晶化して排出するテレフタル酸除去部49を有している。テレフタル酸除去部49は、分解ガスG3を送る接続管47に対して独立して着脱可能な少なくとも2本のテレフタル酸分離筒63を有している。テレフタル酸分離筒63は、テレフタル酸分離筒63を通る分解ガスG3を冷却してテレフタル酸を結晶化し蓄積する。テレフタル酸分離筒63は、1本ずつ取り外しが可能であることから、油化装置1の稼働中にテレフタル酸の結晶が溜まった一方のテレフタル酸分離筒63を取り外して洗浄する。他方はそのまま装着しておく。このように構成することによって、油化装置1の稼働を継続することができ、油化装置1の稼働率を高めることが可能となる。
油化装置1は、第2貯油槽19の下流側に、第2貯油槽19で液化しない分離ガスG5を導入する水封槽57を有している。水封槽57は、中和液Qとしての苛性ソーダ水溶液を循環する中和槽59に接続されている。分離ガスG5には、廃プラスチックP0に塩素成分を含むプラスチックが含まれることがある。そこで、油化装置1は、水封槽57に分離ガスG5を導入し、塩素成分を苛性ソーダ水溶液で中和して排出する構成にしている。水封槽57は、溶融槽10、第1分解槽11、第2分解槽45に至る系の圧力を正圧にし、この系に酸素が侵入することを防ぐ本来の機能とともに、分離ガスG5に含まれる塩素成分を中和することが可能となる。
油化装置1は、第1分解槽11でオーバーフローした溶融プラスチックP1を加熱分解し熱分解ガスG1を生成する第2分解槽45を付加することが可能である。第2分解槽45は、第1分解槽11とほぼ同じ構成であり、溶融プラスチックP1を400℃~500℃で加熱分解して熱分解ガスG1を生成し、冷却器48で冷却され分解ガスG3として接続管47で溶融槽10から送り出される分解ガスG3と合流する。或いは、第2分解槽45で生成した熱分解ガスG1を溶融槽10又は第1分解槽11に導入する構成とすることも可能であり、溶融槽10や第1分解槽11の消費熱エネルギーを低減することが可能となる。なお、第2分解槽45において熱分解ガスG1の生成を促進させるために、触媒投入口46から重質油KHを投入することも可能である。
なお、油化装置1は、溶融槽10及び第1分解槽11を各1台で構成する例、或いは、溶融槽10、第1分解槽11及び第2分解槽45を各1台で構成する例をあげ説明したが、複数台で構成することが可能である。図示は省略するが、例えば、廃プラスチック供給装置23を備える溶融槽10を2台とし、2台の溶融槽10の間に第1分解槽11を配置することが可能である。このような構成においては、2台の溶融槽10と第1分解槽11との間で、溶融プラスチックP1及び熱分解ガスG1の循環を行う。このような構成にすれば、大量の廃プラスチックP0を連続的に油化することが可能となる。このような構成においては、第1分解槽11の容量は、2台の溶融槽10に対応可能な容量とすることが好ましい。
1…油化装置(廃プラスチック油化装置)、10…溶融槽、11…第1分解槽、12…第1貯油槽、12A,12B…収容部、13…溶融筒、14…加熱筒、15…底板、18,30,38,39,47,47a,47b,55,56…接続管、19…第2貯油槽、20,34…撹拌翼、23…廃プラスチック供給装置、24…スクリューフィーダ、32…重質油投入口、33,34…撹拌機、35…気体撹拌翼、40…保温材、42…温調器、45…第2分解槽、47,47a,47b…接続管、48,53…冷却器、49…テレフタル酸除去部、57…水封槽、58…排出管、59…中和槽、60…排ガス処理装置、61A、61B…テレフタル酸凝縮筒、62,67…横孔、63…テレフタル酸分離筒、64…冷却筒、65…空間、G1…熱分解ガス、G2,G3…分解ガス、G4,G5,G6…分離ガス、GE…排ガス、KH…重質油(重油)、KL…軽質油(軽油)、KL0…軽質油(ガソリン)、P0…廃プラスチック、P1…溶融プラスチック、Q…中和液、V1,V2,V3…開閉バルブ、W…冷却水

Claims (8)

  1. 廃プラスチックを加熱溶融する溶融槽と、
    前記廃プラスチックを加熱溶融しながら前記溶融槽に連続投入することが可能な廃プラスチック供給装置と、
    前記溶融槽内の溶融プラスチックを導入して熱分解ガスを生成し、前記熱分解ガスを前記溶融槽に導入する第1分解槽と、
    前記溶融槽内で前記廃プラスチックと熱交換した後の前記熱分解ガスを凝縮して得られた生成油を貯留する貯油槽と、を有している、
    ことを特徴とする廃プラスチック油化装置。
  2. 請求項1に記載の廃プラスチック油化装置において、
    前記第1分解槽は、前記溶融プラスチックの導入前、又は前記熱分解ガスの生成過程で重質油を供給することが可能な重質油供給口を有している、
    ことを特徴とする廃プラスチック油化装置。
  3. 請求項1に記載の廃プラスチック油化装置において、
    前記廃プラスチック供給装置は、スクリューフィーダを有し、
    前記第1分解槽は、前記スクリューフィーダが挿通される接続管で前記溶融槽に接続され、
    前記接続管は、前記第1分解槽で生成した前記熱分解ガスを前記スクリューフィーダの周囲に流動させることが可能に構成されている、
    ことを特徴とする廃プラスチック油化装置。
  4. 請求項1に記載の廃プラスチック油化装置において、
    前記溶融槽は、前記廃プラスチックを収容する溶融筒と、前記溶融筒の外周との間に空間を有して配置され前記溶融筒を加熱する加熱筒、及び、前記廃プラスチックを溶融する領域と前記溶融プラスチックを流動する領域とに前記溶融筒を区画し、かつ、前記溶融プラスチック及び前記熱分解ガスが通過可能な多数の小孔を有する底板を有し、
    前記溶融槽は、前記空間及び前記底板を通過する前記第1分解槽から送られる前記熱分解ガス、前記廃プラスチック供給装置によって供給される加熱溶融された前記廃プラスチック、及び、前記加熱筒から供給される熱エネルギーによって加熱されるよう構成されている、
    ことを特徴とする廃プラスチック油化装置。
  5. 請求項1に記載の廃プラスチック油化装置において、
    前記第1分解槽の内壁面には触媒が担持され、
    前記内壁面に沿って回転し、前記第1分解槽で生成された分解ガスを前記触媒に吹き付ける気体撹拌翼をさらに有している、
    ことを特徴する廃プラスチック油化装置。
  6. 請求項1に記載の廃プラスチック油化装置において、
    前記溶融槽と前記貯油槽との間に、テレフタル酸の昇華温度に冷却した分解ガスを導入し、前記テレフタル酸を結晶化して排出することが可能なテレフタル酸除去部をさらに有し、
    前記テレフタル酸除去部は、少なくとも2本の着脱可能なテレフタル酸分離筒を有している、
    ことを特徴とする廃プラスチック油化装置。
  7. 請求項1に記載の廃プラスチック油化装置において、
    前記貯油槽の下流側に、前記貯油槽で液化しない分離ガスを導入する水封槽をさらに有し、
    前記水封槽は、前記分離ガスの塩素成分を中和する中和液を循環する中和槽に接続されている、
    ことを特徴とする廃プラスチック油化装置。
  8. 請求項1に記載の廃プラスチック油化装置において、
    前記第1分解槽でオーバーフローした前記溶融プラスチックを導入し前記熱分解ガスを生成する第2分解槽をさらに有し、
    前記第2分解槽で生成された前記熱分解ガスは、前記溶融槽から送り出された前記熱分解ガスに合流することが可能に接続され、又は、前記廃プラスチック供給装置を経由して前記溶融槽に接続されている、
    ことを特徴とする廃プラスチック油化装置。
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