JP3367815B2 - 廃プラスチックからの油回収方法とそのシステム - Google Patents

廃プラスチックからの油回収方法とそのシステム

Info

Publication number
JP3367815B2
JP3367815B2 JP06939096A JP6939096A JP3367815B2 JP 3367815 B2 JP3367815 B2 JP 3367815B2 JP 06939096 A JP06939096 A JP 06939096A JP 6939096 A JP6939096 A JP 6939096A JP 3367815 B2 JP3367815 B2 JP 3367815B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal decomposition
oil
gas
boiling point
waste plastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06939096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09235563A (ja
Inventor
静生 保田
裕二 貝原
佳正 川見
浩俊 堀添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP06939096A priority Critical patent/JP3367815B2/ja
Priority to PCT/JP1997/000572 priority patent/WO1997031990A1/ja
Priority to EP19970903616 priority patent/EP0823469B1/en
Priority to DE1997636263 priority patent/DE69736263T2/de
Priority to US08/945,458 priority patent/US6011187A/en
Publication of JPH09235563A publication Critical patent/JPH09235563A/ja
Priority to US09/438,307 priority patent/US6172271B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3367815B2 publication Critical patent/JP3367815B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックを
熱分解により油回収する方法とそのシステムに係り、特
に都市ごみで分別収集された廃プラスチック、又は産業
廃棄物として回収された廃プラスチックを油に変換して
燃料として再利用する廃プラスチックからの油回収方法
とそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】前記の廃プラスチックから油を得るに
は、従来400℃前後の温度で炭素骨格を切断して低分
子化・液状化させている。この方法では、約500〜
1,000kcal/kg(プラスチック)のエネルギ
ーを必要としており、このエネルギーをプラスチックに
与える方法として、溶融したプラスチックをポンプで循
環させ、その途中に設けた加熱炉でエネルギーを与える
方法がある。
【0003】又この方法では、熱硬化性樹脂や固型の異
物により、ポンプ循環ラインのトラブルを回避するため
に、それらを前処理手段で完全に取り除く必要があり、
そのコストは大きく、経済性に問題が生じていた。
【0004】更に、熱のみで分解して得られた油は、不
安定であり、加熱炉の管内壁面でコーキングするトラブ
ルを発生させる。
【0005】また、熱可塑性樹脂でも熱重縮合で炭素質
の残渣を一部生成するが、これらはポンプ循環ライン中
に浮遊しており、ロ過や遠心分離法などで固液分離して
分離回収するが、一部の油の混入は避けられず、油の損
失となっている。また、回収された炭素質の残渣は貴重
なエネルギー源であるが、有効に利用されていない。
【0006】更に、これらの液状油は常温では固化する
ので、ポンプ循環ラインはスチームジャケット等の保温
が必要で、スタートアップ及びシャットダウン時には重
油等でプロセスラインを置換する必要があり、運転維持
費の増大につながっている。
【0007】本出願人はかかる課題を解決するために、
特願平7−194226号において、熱硬化性樹脂や固
体状の異物が混入してもトラブル要因とならない方法を
提案している。(非公知、以下先願技術という) かかる出願は、廃プラスチックを熱分解により油回収す
る総合的なシステムとして開発されたもので、その特徴
とする所は、廃プラスチックを高温の砂と混合し、温度
250〜350℃に加熱することにより、実質的に塩素
が除去された廃プラスチックと砂の混合物から成る処理
物を製造する脱塩素工程、前記脱塩素工程の処理物に、
高温砂及び/又は添加剤等を添加し、温度略350〜5
00℃、好ましくは略400〜480℃に加熱すること
により、ガス状の高沸点油、低沸点油及び低分子ガスか
ら成る熱分解生成物と固体状の熱分解残渣・砂混合物を
製造する熱分解工程、前記熱分解工程の熱分解生成物を
液体の高沸点油と気体の低沸点油と低分子ガスに分離
し、高沸点油を熱分解工程に還流する第1の気液分離工
程、液体の低沸点油と気体の低分子ガスに分離する第2
の気液分離工程、熱分解工程の固体状の熱分解残渣・砂
混合物、第2気液分離工程の低分子ガスを空気で流動す
る砂を媒体とする流動床で燃焼し、高温の砂を製造し、
その一部を前記脱塩素工程若しくは熱分解工程に再循環
使用する残渣焼却工程からなる油回収方法に有る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる有為
な出願を更に改良し、特に請求項1記載の発明は、前記
熱分解工程の小型化を図りながら効率よくガス状熱分解
生成物を得る事の出来る方法を提供することにある。請
求項2及び3記載の発明は、前記請求項1記載の発明に
比して一層効率よくガス状熱分解生成物を得る事の出来
る方法を提供することにある。請求項4記載の発明は、
特に水平搬送リアクタその他の水平型の撹拌手段を用い
て前記熱分解工程を構成したものである。請求項5記
の発明は、主として前記熱分解工程と脱塩素工程を一体
化し、これを一の機械的撹拌手段で構成し、装置の大幅
の小型化を図ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
廃プラスチックを熱分解することにより油回収する方
法において、前処理若しくはそれ自体の組成により実質
的に塩素が除去された廃プラスチックと高温の砂とを、
機械的撹拌手段により均一に混合撹拌して、廃プラスチ
ックが高温の砂により直接加熱されて温度略350〜5
00に昇温・保持することにより、ガス状の高沸点
油、低沸点油及び低分子ガスから成る熱分解生成物と固
体状の熱分解残渣を製造して廃プラスチックの加熱分解
を行なうことを特徴とする。
【0010】この場合、前記機械的撹拌手段には、砂
び/又は廃プラスチックの熱分解で生成するワックスを
分解促進させる触媒、廃プラスチックを均一に混合でき
るもの、具体的には図3及び図4に示す垂直リアクタや
図5及び図6に示すロータリキルン、水平搬送リアクタ
等を用いる事が出来る。
【0011】かかる発明によれば、比表面積の大きな高
温の砂により直接廃プラスチックを加熱して400〜4
80℃に昇温・保持することにより、従来の間接熱交換
器のように伝熱面でのコーキングによるトラブルを回避
できるとともに、本発明の場合、砂の表面に炭素質が付
着したとしても、砂は機械的攪拌手段により強制的に攪
拌しており、而も炭素質が付着した砂は前記残査焼却工
程(砂再生工程)で燃焼することにより容易に再生でき
るのでトラブルは未然に防止することができる。
【0012】本発明の熱分解工程は、具体的には添加剤
と500〜950℃の高温の循環砂を処理物(廃プラス
チック)とともに混合し、温度350〜500℃に、好
ましくは400〜480℃に保持するのがよく、そして
添加剤10は、廃プラスチックの熱分解で生成するワッ
クスを更に分解促進させる触媒で、従来石油化学分野で
良く用いられていて合成ゼオライト又は天然ゼオライト
であり、好ましくは天然のモルデナイトである。かかる
添加剤により、熱分解と同時に起る重縮合反応によるコ
ーキングを同時に抑制できる。
【0013】次に、前記熱分解工程において発生した熱
分解生成物の内低分子ガス、ガス状の低沸点油(例えば
沸点250℃以下)、高沸点油(例えば沸点250℃以
上)は熱分解工程言換えれば機械的攪拌手段のガス出口
ラインから取り出され第1の気液分離手段により約20
0〜250℃に冷却し高沸点油のみを液化させ、還流ラ
インより熱分解工程に戻入循環させるのがよい。これが
請求項3記載の発明である。
【0014】かかる方法により、高沸点油は更に熱分解
工程で添加剤のもとで加熱されるので、高沸点油は更に
分解されて低沸点油になり、低沸点油の収率が増大し、
油の品質・貯蔵安定性が向上する。又、請求項2記載の
発明は、廃プラスチックを熱分解することにより油を回
収する方法において、 前処理若しくはそれ自体の組成に
より実質的に塩素が除去された廃プラスチックを、機械
的撹拌手段により、高温の砂及び/又は廃プラスチック
の熱分解で生成するワックスを分解促進させる触媒と混
合、直接加熱して温度略350〜500℃に昇温・保持
することにより、ガス状の高沸点油、低沸点油及び低分
子ガスから成る熱分解生成物と固体状の熱分解残渣を製
造して廃プラスチックの加熱分解を行なうとともに、
記機械的撹拌手段を複数個配設し、未熱分解の固形物を
高温の砂及び/又は廃プラスチックの熱分解で生成する
ワックスを分解促進させる触媒とともに、次段の機械的
撹拌手段にシリーズ状に順次送給して加熱分解を行なわ
しめるとともに、該加熱分解により得られたガス状の熱
分解生成物をパラレルに気液分離手段に送給することを
特徴とする。
【0015】即ち、未熱分解の固形物は、複数の機械的
攪拌手段に順次シリーズ状に送給されて十分に熱分解さ
れる為に、ガス状の熱分解生成物の収率が向上する。又
加熱分解により得られたガス状の熱分解生成物は前段側
の機械的攪拌手段を通す事なくパラレルに(ダイレクト
に)第1の気液分離手段に送給される為に、効果的な熱
分解生成物の取込みが可能である。
【0016】特に請求項3記載の発明においては、前記
第1の気液分離手段により分離された高沸点油をパラレ
ルに夫々の攪拌手段に供給するのではなく、前記シリー
ズ化した初段側の機械的攪拌手段に還流することを特徴
とする。この結果、還流された高沸点油も複数の機械的
攪拌手段に順次シリーズ状に送給されて十分に熱分解さ
れる為に、低沸点油の収率が一層向上する。
【0017】請求項4記載の発明は、廃プラスチックと
高温の砂及び/又は廃プラスチックの熱分解で生成する
ワックスを分解促進させる触媒とを上流域より下流域へ
搬送且つ機械的に撹拌させながらガス状の高沸点油、低
沸点油及び低分子ガスから成る熱分解生成物と固体状の
熱分解残渣を製造して廃プラスチックの加熱分解を行な
う加熱分解工程と、前記熱分解工程により得たガス状熱
分解生成物を液体の高沸点油と気体の低沸点油と低分子
ガスに分離し、前記高沸点油を前記熱分解工程に還流す
る気液分離工程とを具え、前記ガス状熱分解生成物を気
液分離工程に導入する少なくとも一の熱分解生成物導入
ラインを前記機械的撹拌手段の下流域に接続させ、一方
前記分離された高沸点油を前記熱分解工程に還流する還
流ラインを機械的撹拌手段の上流域に、夫々接続させた
事を特徴とする。 かかる発明は、廃プラスチックと高温
の砂とを上流域より下流域へ搬送且つ機械的に撹拌させ
ながら加熱分解を行なう、いわゆる横型スクリュー式反
応器の加熱分解工程に適用されるもので、前記ガス状熱
分解生成物を第1の気液分離工程に導入する少なくとも
一の熱分解生成物導入ラインを前記機械的撹拌手段の下
流域に接続させ、一方前記第1の気液分離工程により分
離された高沸点油を前記熱分解工程に還流する還流ライ
ンを機械的撹拌手段の上流域に、夫々接続させた事を特
徴とするものである。
【0018】かかる発明によれば、脱塩素処理物は前記
機械的攪拌手段の上流域に投入され、下流域に至るまで
十分搬送攪拌、言換えれば十分に熱分解した状態で取り
出す事が出来る。又、前記第1の気液分離工程より還流
される高沸点油は機械的攪拌手段の上流域に戻すように
構成している為に、還流される高沸点油も十分に熱分解
される為に、低沸点油の収率が一層向上する。
【0019】請求項5記載の発明は、廃プラスチックと
高温の砂及び/又は廃プラスチックの熱分解で生成する
ワックスを分解促進させる触媒と混合し、上部ガス空間
を残しながら上流域より下流域へほぼ水平方向に搬送可
能な機械的撹拌手段を具え、前記上部ガス空間を上流域
と下流域間で仕切り、夫々のガス空間に第1及び第2の
排出路を設けるとともに、上流域側の混合域温度を
50〜350℃に、下流域側の混合域温度を略350〜
500℃、好ましくは略400から480℃に設定し、
前記上流域側で、実質的に塩素が除去された廃プラスチ
ックと砂及び/又は廃プラスチックの熱分解で生成する
ワックスを分解促進させる触媒から成る処理物を下流域
側に送給し、該下流域側で廃プラスチックと高温の砂
び/又は廃プラスチックの熱分解で生成するワックスを
分解促進させる触媒とを上流域より下流域へ搬送且つ機
械的に撹拌させながらガス状の高沸点油、低沸点油及び
低分子ガスから成る熱分解生成物と固体状の熱分解残渣
を製造して廃プラスチックの加熱分解を行なうことを特
徴とする。
【0020】このように、前記上流域側で脱塩素工程が
又下流域側で熱分解工程が形成出来、記上流域側で、
実質的に塩素が除去された廃プラスチックと砂の混合物
から成る処理物を下流域側に送給し、該下流域側で廃プ
ラスチックと高温の砂とを上流域より下流域へ搬送且つ
機械的に撹拌させながらガス状の高沸点油、低沸点油及
び低分子ガスから成る熱分解生成物と固体状の熱分解残
渣を製造して廃プラスチックの加熱分解を行なうように
構成する事によりライン等を介在させる事なく、一体的
な機械的撹拌手段で脱塩素工程と熱分解工程を構成する
事が出来、大幅な小型化、ユニット部品の省数化等が達
成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態を詳細に説明する。但し、この実施形態に記載され
ている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等
は特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲を
それに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎな
い。先ず本発明でいう廃プラスチックとは、都市ごみか
ら分別されたプラスチックを多く含むごみで、熱可塑性
樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンな
ど)を主成分とし、一部ポリ塩化ビニル、PET類、熱
硬化性樹脂や紙、ちゅう芥類の夾雑物が混入していても
良い。また、産業廃棄物の中でも、プラスチックダイキ
ャスト製品の残渣プラスチック等のプラスチックを多く
含むものも含まれる。
【0022】さてポリ塩化ビニルのように廃プラスチッ
ク中に塩素が含まれている場合これを熱分解して油を生
成した場合、油の品質を悪くし、触媒の劣化の原因とな
るので、前もって分離除去する必要がある。この廃プラ
スチック中の塩素は殆どポリ塩化ビニルに由来してお
り、ポリ塩化ビニル中の塩素は温度250〜350℃に
加熱することにより選択的に分離除去されることが一般
的に知られている。そこで本実施形態においては、熱分
解の前処理手段として脱塩素手段を設ける。
【0023】即ち図1及び図2において、1は脱塩素を
行なう水平搬送リアクタ(脱塩素手段)で、廃プラスチ
ック供給ライン6より供給された廃プラスチックPと4
00〜950℃に高温加熱した循環砂Sを押し出し混合
させながら、前記廃プラスチックPを温度250〜35
0℃に加熱する。この結果、廃プラスチックP中の塩素
は約95%以上を分離してキルン1上部に設けたHCl
リッチガス抜出しライン8よりHCl主成分のガスが取
り出され、不図示の吸収槽により水、又はアルカリ吸収
液で回収する(図2の場合)とともに、循環砂Sと脱塩
素されたプラスチックPとの混合物(脱塩素処理物)は
スクリューコンベア等からなる抜出しライン9を介して
熱分解手段2に供給される。
【0024】尚、脱塩素手段1は廃プラスチックPを温
度250〜350℃に加熱する為に、HClリッチガス
抜出しライン8より取り出されたガスは、HClの他に
低沸点油と低分子ガスも含まれるために、これらが第2
気液手段5で回収した方が、好ましい。そこで図1に示
すようにHClリッチガス抜出しライン8を必要に応じ
てHCl吸収塔81でHClを吸収した後、未凝縮ガス
抜出しライン13に接続し、該ライン13を介して第2
の気液分離手段5に導入するように構成している。尚、
HClリッチガス抜出しライン8にはHCl吸収塔81
を設け、HClを吸収した後、未凝縮ガス抜出しライン
13に接続するようにしてもよい。
【0025】熱分解手段2は砂、添加剤、廃プラスチッ
クPを均一に混合できる後記する機械的攪拌槽からな
り、添加剤供給ライン10より供給された添加剤Tと、
循環砂供給ライン11より供給された500〜950℃
の高温の循環砂Sを、抜出しライン9より供給された脱
塩素処理物とともに混合し、温度350〜500℃に、
好ましくは400〜480℃に保持しながら加熱分解を
行なう。
【0026】次に、図1及び図2に示すように、前記熱
分解工程2には熱分解生成物抜出しライン12を介して
第1の気液分離手段4、第1気液分離手段未凝縮ガス抜
出しライン13を介して第2の気液分離手段5が直列接
続されている。この結果、前記熱分解工程2で発生した
熱分解生成物の内、低分子ガス、ガス状の低沸点油(沸
点250℃以下)、高沸点油(沸点250℃以上)はラ
イン12から取り出され図2に示すコンデンサ4A若し
くは図1に示す蒸留塔4Bにより約200〜250℃に
冷却することにより高沸点油のみを液化させ、高沸点留
分凝縮液還流ライン14より熱分解工程2に戻入循環さ
せる。
【0027】図1に示す、前記蒸留塔4Aは、気液接触
部としての充填塔若しくは段塔その他の蒸留塔41の上
方側にスプレーノズル等の液分散器42を配設して構成
し、前記液分散器42に供給する液として、第2の気液
分離手段5に分離され、冷却器22により冷却された低
沸点油を分岐ライン15’を用いて供給するように構成
している。
【0028】かかる構成によれば第1の気液分離工程4
により高沸点油を前記熱分解工程2に繰返し還流させ且
つ第1の気液分離工程4と第2の気液分離工程5を直列
接続させる構成としたために、該第2の気液分離工程5
で分離される低沸点油側に高沸点油のワックス成分が混
入する事なく、高品質の低沸点油が得られる。
【0029】更に本発明は前記液分散器42に供給する
液として、第2の気液分離工程5により分離された低沸
点油を用いた為に、液分散される低沸点油中に例え気化
状態にある高沸点油でも容易に溶解して捕足する事が出
来、而も冷却された低沸点油を用いる事により前記気化
状態にある高沸点油の冷却による液化還流が一層促進さ
れ、高沸点油の熱分解が効率よく進み、低沸点油の収量
の増大が図れる。
【0030】そして第1の気液分離工程4出口側からは
前記ライン13を介して低分子ガスと低沸点油が得ら
れ、第2気液分離手段5で約30℃に冷却して低沸点留
分凝縮液抜出しライン15より低沸点油Oを得、更に未
凝縮の低分子ガスは、低分子ガス抜出しライン16より
残渣焼却手段3に送出される。
【0031】前記第2の気液分離手段5は図2に示すよ
うにコンデンサで構成する事も出来るが、図1に示すよ
うに、垂直塔の底部より順にリボイラ53、下方気液接
触部(低分子ガス放散部)51A、上方気液接触部(低
沸点油回収部)51B、及び冷却部52からなるほぼ垂
直塔体で構成するとともに、未凝縮ガス抜出しライン1
3を上方気液接触部51Bと下方気液接触部51A間に
接続して構成するのがよい。そして第2の気液分離手段
5底部よりライン15を介して抜き出された低沸点油は
冷却器22により冷却した後、再利用されるが、その一
部が分岐ライン15’を介して第1の気液分離手段4の
液分散器42に供給される。
【0032】一方、熱分解手段2で生成した固体状の熱
分解残渣(炭素質)、固型異物、液化しなかった熱硬化
性樹脂は熱分解残渣混合物抜出しライン17より、スク
リューフィーダー等で取り出し、残渣焼却手段3に導入
する。
【0033】残渣焼却手段3は気泡流動床又は高速循環
流動床で構成され、燃焼用空気供給ライン18より空気
Aを導入し砂を媒体とする流動床を形成せしめ、温度を
500〜950℃、好ましくは750〜950℃に保持
し、ライン17中の有機物を完全燃焼させ、更に必要に
応じて二次空気の導入によりその排ガスを800〜95
0℃に昇温させて、燃焼排ガス取出しライン21からは
燃焼排ガスGを取り出し、必要に応じて排ガス処理を行
う。
【0034】一方、残渣焼却手段3で焼却しきれなかっ
た金属やガラス等の不燃物Fは不燃物抜出しライン19
より取り出す。又、750〜950℃に加熱された流動
床中の砂の一部は砂取出しライン20によりライン1
1、7を介して脱塩素手段1及び熱分解手段2に再循環
使用する。この装置により、高温の砂を容易に循環使用
できる。
【0035】又循環砂Sの熱量が不足する場合は、低分
子ガス抜出しライン16の低分子ガス又は低沸点留分凝
縮液抜出しライン15の油Oの一部を残渣焼却手段3の
燃料として使用することができる。
【0036】次にかかるシステムに適用される熱分解工
程の構成について図3乃至図6に基づいて説明する。図
3は1つの縦型攪拌槽からなる熱分解工程の実施例で、
前記攪拌槽2には、下部が逆円錐状の容器24と該容器
24内壁に沿って回転するダブルヘリカルリボン状攪拌
翼21A、21Bからなり、前記攪拌翼21A、21B
は回転軸22を介して上部に設けたモ−タ23により回
転可能に構成されている。
【0037】そして前記攪拌槽20は、抜出しライン9
より供給された脱塩素処理物、添加剤供給ライン10よ
り供給された添加剤T、及び循環砂供給ライン11より
供給された500〜950℃の高温の循環砂Sとともに
攪拌槽20内で混合され、温度400〜480℃に保持
しながら加熱分解を行なった後、熱分解された気体状生
成物は抜出しライン12/14を介して第1の気液分離
工程4に導入され、且つ第1の気液分離工程4で分流さ
れた高沸点油はライン12/14より戻される。 従っ
て熱分解生成物抜出ライン12は、第1気液分離工程4
より還流される高沸点油(凝縮液)還流ライン14とし
て兼用させ、この結果高沸点油を還流することにより洗
浄され、ライン12内でのスケール付着が防止できる。
【0038】一方、熱分解後の固体状の熱分解残渣等は
モ−タ172により回転するスクリューフィーダ174
が内挿された管路170を介して熱分解残渣混合物抜出
しライン17より残渣焼却工程3に導入される。
【0039】図4は前記攪拌槽2A、2B、2Cを複数
個配設し、未熱分解の固形物は高温の砂とともに、図3
に示すようなスクリューフィーダが内挿された管路17
0A、170Bを介して初段の攪拌槽2Aより次段及び
次々段の機械的攪拌手段によりシリーズ状に順次送給し
て加熱分解を行なわしめるとともに、該加熱分解により
得られたガス状の熱分解生成物は攪拌槽2A、2B、2
C夫々に設けた熱分解生成物抜出しライン121、12
2、123を介してパラレルに第1の気液分離手段4に
送給する。
【0040】この結果、未熱分解の固形物は、複数の攪
拌槽2A、2B、2Cに順次シリーズ状に送給されて十
分に熱分解される為に、ガス状の熱分解生成物の収率が
向上する。又加熱分解により得られた蒸気状の熱分解生
成物は前段側の攪拌槽2A、2Bを通す事なくライン1
21、122、123を介してパラレルに(ダイレクト
に)第1の気液分離手段4に送給される為に、効果的な
熱分解生成物の取込みが可能である。
【0041】尚、本実施例においてはライン121を太
径化且つその上端に直接第1の気液分離手段4としての
蒸留塔4底部を直結したために、該ライン121が第1
の気液分離手段4の還流ラインとして機能し、前記第1
の気液分離手段4により分離された高沸点油を前記シリ
ーズ化した初段側の攪拌槽2Aにのみ還流することが出
来る。この結果、還流された高沸点油も次段及び次々段
の攪拌槽2A、2B、2Cに順次シリーズ状に送給され
て十分に熱分解される為に、低沸点油の収率が一層向上
する。尚、11、11’、11”は夫々の攪拌槽2A、
2B、2Cに高温の砂を供給する循環砂供給ラインであ
る。
【0042】図5は、廃プラスチックと高温の砂とを上
流域より下流域へ搬送且つ機械的に攪拌させながら加熱
分解を行なう、いわゆる横型攪拌リアクタ25を加熱分
解工程に適用したもので、例えば8の字形の断面を持っ
た容器内に同方向に回転する二本の回転軸を設け、該各
々の回転軸に厚肉の偏心円板(ロータ)を螺旋状に多数
装着し、モ−タの回転により前記ロータを相互に回転す
る事により、前記容器内の混合物はロータで攪拌されつ
つ長手方向に搬送されるように構成してもよく、又スク
リューフィーダ26のようにモ−タ28及び回転軸27
を介して螺旋状のフィーダ26を回転させるように構成
してもよい。
【0043】そして容器上流側には添加剤供給ライン1
0より供給された添加剤Tと、抜出しライン9より供給
された脱塩素処理物及び500〜950℃の高温の循環
砂Sは、上流域側に設けた入口25aより投入され、更
に前記高温の循環砂Sは、温度の均一化を目的に循環砂
供給ライン11’からも中流域に供給し混合し、温度4
00〜480℃に保持しながら加熱分解を行なった後、
熱分解された気体状生成物は抜出しライン12’を介し
て第1の気液分離工程4に導入され、且つ第1の気液分
離工程4で分流された高沸点油はライン14(12)よ
り戻される。尚、容器内の混合物投入量は容器内上部に
ガス状熱分解生成物が移動する空間29Aが設けられる
ように混合物29の投入量と未熱分解の固形物の排出量
の制御を行う。
【0044】そして前記水平攪拌槽2の上流域側上部に
還流ライン14上端に直接第1の気液分離手段4として
の蒸留塔底部を直結したために、該ライン14が第1の
気液分離手段4の熱分解生成物導入ライン12としても
機能する。そして本実施例においては、前記ガス状熱分
解生成物を第1の気液分離工程に導入する熱分解生成物
導入ラインは前記攪拌槽の下流域にも接続させている。
【0045】かかる実施例によれば、脱塩素処理物及び
/又は添加物は砂とともに前記水平攪拌リアクタの上流
域に投入され、下流域に至るまで十分搬送攪拌、言換え
れば十分に熱分解した状態で下流域側に設けた熱分解生
成物導入ラインより取り出す事が出来る。又、前記第1
の気液分離工程4より還流される高沸点油は還流ライン
14により水平攪拌槽2上流域に戻すように構成してい
る為に、還流される高沸点油も十分に熱分解され、低沸
点油の収率が一層向上する。
【0046】図6は前記熱分解工程に脱塩素工程を組込
み、一体化したもので、前記した水平攪拌リアクタ若し
くはスクリューフィーダとして構成され、そして該横型
攪拌槽2(25A、25B)内の混合物はロータで攪拌
されつつ長手方向に搬送される横型リアクタ若しくはス
クリューフィーダ26A、26Bをそなえた点は図5と
同様であるが、中央部にガスをシールして下部を砂が流
れるようにした仕切壁25Cを設け、上部ガス空間29
Aを上流域と下流域間で仕切る。
【0047】そして廃プラスチック及び400〜950
℃に高温加熱した循環砂Sは夫々供給ライン6、7及び
7’を介して上流仕切部25Aの上流域側に入口開口2
5aより投入される。更に前記高温の循環砂Sは、循環
砂供給ライン7’からも上流仕切部25Aの中流域に供
給され更に混合廃プラスチックPと高温加熱した循環砂
Sが押し出し混合させながら、前記廃プラスチックPを
温度250〜350℃に加熱する。この結果、廃プラス
チックP中の塩素は約95%以上を分離して上流仕切部
の下流域に設けたHClリッチガス抜出しライン8より
取り出すことができる。
【0048】一方前記上流仕切部25A内で、実質的に
塩素が除去された廃プラスチックと砂の混合物から成る
処理物は仕切壁25C下方の送給開口より下流仕切部域
側に送給され、該脱塩素処理物は、下流仕切部25B上
流域でライン10、11より添加物とともに500〜9
50℃の高温の循環砂Sを、上流域側に設けた入口より
投入し、更に前記高温の循環砂Sは、循環砂供給ライン
11’からも中流域に供給し混合する。これにより前記
処理物は温度400〜480℃に保持されながら加熱分
解を行なった後、熱分解された気体状生成物は抜出しラ
イン12’を介して第1の気液分離工程4に導入され、
且つ第1の気液分離工程4で分流された高沸点油はライ
ン14(12)より戻される。前記第1の気液分離手段
4としての蒸留塔底部を下流仕切部25Bの上流域側上
部に還流ライン14を介して直結されている点は図5と
同様である。尚、図3〜図6に示す本実施例において
は、前記第1の気液分離手段4の気液接触部41の上部
に液分散器の代りに冷却コイル42’を配し、高沸点油
の確実な還流を図っている。
【0049】本実施例によれば、前記上流仕切部25A
で脱塩素工程が又下流仕切部25Bで熱分解工程が形成
出来、前記上流仕切部25A側で、実質的に塩素が除去
された廃プラスチックと砂の混合物から成る処理物を下
流仕切部25B側に送給し、該下流仕切部25B側で廃
プラスチックと高温の砂とを上流域より下流域へ搬送且
つ機械的に攪拌させながらガス状の高沸点油、低沸点油
及び低分子ガスから成る熱分解生成物と固体状の熱分解
残渣を製造して廃プラスチックの加熱分解を行なう事が
出来る。これにより本実施例によればライン等を介在さ
せる事なく、一体的な攪拌槽で脱塩素工程と熱分解工程
を構成する事が出来、大幅な小型化、ユニット部品の省
数化等が達成できる。
【0050】
【発明の効果】以上記載した如く本発明によれば、前記
した先出願を更に改良し、特に請求項1記載の発明は、
前記熱分解工程の小型化を図りながら効率よくガス状熱
分解生成物を得る事の出来る。又請求項2及び3記載の
発明は、前記請求項1記載の発明より一層効率よくガス
状熱分解生成物を得る事の出来る。更に請求項4記載の
発明は、特に水平搬送リアクタその他の水平型の攪拌手
段を用いて前記熱分解工程を構成し、熱分解工程の小型
化を図りながら効率よくガス状熱分解生成物を得る事の
出来る。請求項5及び6記載の発明は、主として前記熱
分解工程と脱塩素工程を一体化し、これを一の機械的攪
拌手段で構成し、装置の大幅の小型化を図ることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る廃プラスチックからの油
回収システムを示すシステム全体概略図である。
【図2】図1の変形例を示す油回収システムを示すシス
テム全体概略図である。
【図3】図1及び図2の油回収システムに用いる熱分解
装置で、垂直(縦型)リアクタで熱分解装置を構成して
いる。
【図4】図1及び図2の油回収システムに用いる熱分解
装置で、複数の縦型リアクタで熱分解装置を構成してい
る。
【図5】図1及び図2の油回収システムに用いる熱分解
装置で、横型攪拌槽で熱分解装置を構成している。
【図6】図1及び図2の油回収システムに用いる脱塩素
兼熱分解装置で、横型攪拌槽を2つに仕切って一体的な
連続工程を構成している。
【符号の説明】
1 脱塩素手段 2 熱分解手段 3 残渣焼却手段 4 第1気液分離手段 5 第2気液分離手段 6 廃プラスチック供給ライン 7 循環砂供給ライン 8 HClリッチガス抜出しライン 9 第1工程処理物(砂と脱塩素されたフ゜ラスチックと
の混合物)抜出しライン 10 添加剤供給ライン 11 循環砂供給ライン 12 熱分解生成物(高沸点油、低沸点油、低分子ガ
ス)抜出しライン 13 第1気液分離手段未凝縮ガス抜出しライン 14 高沸点留分凝縮液還流ライン 15 低沸点留分凝縮液抜出しライン 16 低分子ガス抜出しライン 17 熱分解残渣混合物抜出しライン 18 燃焼用空気供給ライン 19 不燃物抜出しライン 20 砂取出しライン 21 燃焼排ガス取出しライン 20 攪拌槽 41 気液接触部 42 液分散部 42’ 冷却部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀添 浩俊 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱 重工業株式会社横浜研究所内 (56)参考文献 特開 平6−228569(JP,A) 特開 平7−62353(JP,A) 特開 平7−207279(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10G 1/10 ZAB B29B 17/00 C08J 11/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃プラスチックを熱分解することにより
    回収する方法において、 前処理若しくはそれ自体の組成により実質的に塩素が除
    去された廃プラスチックと高温の砂とを、機械的撹拌手
    段により均一に混合撹拌して、廃プラスチックが高温の
    砂により直接加熱されて温度略350〜500に昇温
    ・保持することにより、ガス状の高沸点油、低沸点油及
    び低分子ガスから成る熱分解生成物と固体状の熱分解残
    渣を製造して廃プラスチックの加熱分解を行なうことを
    特徴とする廃プラスチックからの油回収方法。
  2. 【請求項2】 廃プラスチックを熱分解することにより
    油を回収する方法において、 前処理若しくはそれ自体の組成により実質的に塩素が除
    去された廃プラスチックを、機械的撹拌手段により、高
    温の砂及び/又は廃プラスチックの熱分解で生成するワ
    ックスを分解促進させる触媒と混合、直接加熱して温度
    略350〜500℃に昇温・保持することにより、ガス
    状の高沸点油、低沸点油及び低分子ガスから成る熱分解
    生成物と固体状の熱分解残渣を製造して廃プラスチック
    の加熱分解を行なうとともに、 前記機械的撹拌手段を複数個配設し、未熱分解の固形物
    を高温の砂及び/又は廃プラスチックの熱分解で生成す
    るワックスを分解促進させる触媒とともに、次段の機械
    的撹拌手段にシリーズ状に順次送給して加熱分解を行な
    わしめるとともに、該加熱分解により得られたガス状の
    熱分解生成物をパラレルに気液分離手段に送給すること
    を特徴とする廃プラスチックからの油回収方法。
  3. 【請求項3】 前記機械的撹拌手段を複数個配設した請
    求項2記載の油回収方法において、 前記ガス状の熱分解生成物は気液分離手段により液体の
    高沸点油と気体の低沸点油と低分子ガスに分離され、該
    分離された高沸点油を前記初段側の機械的撹拌手段に還
    流することを特徴とする請求項記載の廃プラスチック
    からの油回収方法。
  4. 【請求項4】 廃プラスチックと高温の砂及び/又は廃
    プラスチックの熱分 解で生成するワックスを分解促進さ
    せる触媒とを上流域より下流域へ搬送且つ機械的に撹拌
    させながらガス状の高沸点油、低沸点油及び低分子ガス
    から成る熱分解生成物と固体状の熱分解残渣を製造して
    廃プラスチックの加熱分解を行なう加熱分解工程と、 前記熱分解工程により得たガス状熱分解生成物を液体の
    高沸点油と気体の低沸点油と低分子ガスに分離し、前記
    高沸点油を前記熱分解工程に還流する気液分離工程とを
    具え、 前記ガス状熱分解生成物を気液分離工程に導入する少な
    くとも一の熱分解生成物導入ラインを前記機械的撹拌手
    段の下流域に接続させ、 一方前記分離された高沸点油を前記熱分解工程に還流す
    る還流ラインを機械的撹拌手段の上流域に、 夫々接続させた事を特徴とする廃プラスチックからの油
    回収システム。
  5. 【請求項5】 廃プラスチックと高温の砂及び/又は廃
    プラスチックの熱分解で生成するワックスを分解促進さ
    せる触媒と混合し、上部ガス空間を残しながら上流域よ
    り下流域へほぼ水平方向に搬送可能な機械的撹拌手段を
    具え、 前記上部ガス空間を上流域と下流域間で仕切り、夫々の
    ガス空間に第1及び第2の排出路を設けるとともに、 上流域側の混合域温度を250〜350℃に、下流域
    側の混合域温度を略350〜500℃に設定し、前記上
    流域側で、実質的に塩素が除去された廃プラスチックと
    及び/又は廃プラスチックの熱分解で生成するワック
    スを分解促進させる触媒から成る処理物を下流域側に送
    給し、該下流域側で廃プラスチックと高温の砂及び/又
    は廃プラスチックの熱分解で生成するワックスを分解促
    進させる触媒とを上流域より下流域へ搬送且つ機械的に
    撹拌させながらガス状の高沸点油、低沸点油及び低分子
    ガスから成る熱分解生成物と固体状の熱分解残渣を製造
    して廃プラスチックの加熱分解を行なうことを特徴とす
    る請求項4記載の廃プラスチックからの油回収システ
    ム。
JP06939096A 1996-02-27 1996-02-29 廃プラスチックからの油回収方法とそのシステム Expired - Fee Related JP3367815B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06939096A JP3367815B2 (ja) 1996-02-29 1996-02-29 廃プラスチックからの油回収方法とそのシステム
PCT/JP1997/000572 WO1997031990A1 (fr) 1996-02-27 1997-02-27 Procede et appareil de recuperation d'huile a partir de dechets plastiques
EP19970903616 EP0823469B1 (en) 1996-02-27 1997-02-27 Method and apparatus for recovering oil from waste plastic
DE1997636263 DE69736263T2 (de) 1996-02-27 1997-02-27 Methode und apparat zur wiedergewinnung von öl aus plastikabfällen
US08/945,458 US6011187A (en) 1996-02-27 1997-02-27 Method and apparatus for reclaiming oil from waste plastic
US09/438,307 US6172271B1 (en) 1996-02-27 1999-11-12 Method and apparatus for reclaiming oil from waste plastic

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06939096A JP3367815B2 (ja) 1996-02-29 1996-02-29 廃プラスチックからの油回収方法とそのシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09235563A JPH09235563A (ja) 1997-09-09
JP3367815B2 true JP3367815B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=13401232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06939096A Expired - Fee Related JP3367815B2 (ja) 1996-02-27 1996-02-29 廃プラスチックからの油回収方法とそのシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3367815B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8304573B2 (en) 2007-03-07 2012-11-06 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Recovery method of pyrolysis product of resin
PT2334833E (pt) * 2008-08-20 2016-01-27 Fuel Ltd P Eliminação de equipamentos elétricos e eletrónicos
JP6241436B2 (ja) * 2015-02-18 2017-12-06 和行 鶴見 廃プラスチック油化方法及び油化システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09235563A (ja) 1997-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0823469B1 (en) Method and apparatus for recovering oil from waste plastic
RU2392543C2 (ru) Способ и устройство переработки бытовых и промышленных органических отходов
US5662052A (en) Method and system including a double rotary kiln pyrolysis or gasification of waste material
CN114127234A (zh) 废弃物的热解油生产系统
TWI830098B (zh) 使塑膠廢料解聚合之方法
HU204553B (en) Process and apparatus for producing utilizable gas from waste materials
CN113195685A (zh) 处理含碳材料的工艺和用于其的设备
RU2275416C1 (ru) Способ термохимической переработки органического сырья в топливные компоненты и установка для его осуществления
US20100270209A1 (en) Process and device for generating middle distillate from hydrocarbonaceous energy sources
JPH09324181A (ja) プラスチック廃棄物の油化方法及び装置
JP3367815B2 (ja) 廃プラスチックからの油回収方法とそのシステム
US11834337B2 (en) Method and device for producing active carbon
JP3611306B2 (ja) 廃プラスチックからの油回収方法
JP3327786B2 (ja) 廃プラスチックからの油回収方法
KR20020072889A (ko) 폐합성수지의 유화방법 및 유화 설비 시스템
JP3297296B2 (ja) 廃プラスチックからの油回収装置
JP3297295B2 (ja) 廃プラスチックからの油回収方法
JP3297322B2 (ja) 廃プラスチックからの油回収システム
JP2011006528A (ja) 石油化学製品廃棄物の油化装置
JP2969417B2 (ja) 廃プラスチックの分解方法
JP2023112971A (ja) 液化油の製造装置、液化油の製造方法、有機可燃物の液化装置、及び有機可燃物の液化方法
JPH0971684A (ja) 廃プラスチックからの油回収方法
WO2023247286A1 (en) Process for the depolymerization of plastic waste material
JPH0967581A (ja) 塩化ビニルを含む廃プラスチック中からの塩化水素の除去方法
CN115537221A (zh) 粉煤分级利用成套设备及工艺方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021008

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081108

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees