JP2003096323A - インクジェット記録用金属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液並びにインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用金属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液並びにインクジェット記録方法

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JP2003096323A
JP2003096323A JP2002165893A JP2002165893A JP2003096323A JP 2003096323 A JP2003096323 A JP 2003096323A JP 2002165893 A JP2002165893 A JP 2002165893A JP 2002165893 A JP2002165893 A JP 2002165893A JP 2003096323 A JP2003096323 A JP 2003096323A
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字品位が良好で、記録画像の色調が鮮明で
濃度が高く、耐光性、耐室内変褪色性、保存安定性に優
れたインクジェット記録用金属キレート色素、これを用
いた水系インクジェット記録液及びインクジェット記録
方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される、分子内に1個
以上の親水性基を有するアゾ系化合物と、金属元素とか
ら形成される水溶性アゾ金属キレート化合物よりなるイ
ンクジェット記録用金属キレート色素。水性媒体と、こ
の金属キレート色素を含有する水系インクジェット記録
液。この記録液を用いたインクジェット記録方法。 【化23】 (X1を含む複素環はトリアゾール環等、Ar1 はキレ
ート化基を有するナフチル基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用水溶性色素及びこれを用いた水系インクジェット記
録液並びにインクジェット記録方法に関するものであ
る。詳しくは、特にインクジェット記録に適した水溶性
アゾ金属キレート化合物からなる金属キレート色素、及
びこれを用いた水系インクジェット記録液とこの水系イ
ンクジェット記録液を用いたインクジェット記録方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】直接染料や酸性染料等の水溶性染料を含
む記録液の液滴を、微小な吐出オリフィスから飛翔させ
て記録を行う、いわゆるインクジェット記録方法が実用
化されている。
【0003】この記録液に関しては、電子写真用紙のP
PC(プレイン ペーパー コピア)用紙、ファンホー
ルド紙(コンピューター等の連続用紙)等の一般事務用
に汎用される記録紙に対する定着が速く、しかも印字物
の印字品位が良好であること、即ち印字に滲みがなく輪
郭が明確であることが要求されると共に、記録液として
の保存時の安定性にも優れていることが必要とされ、従
って使用できる溶剤が著しく制限される。
【0004】また、記録液用の染料に関しては、上記の
ような限られた溶剤に対して充分な溶解性を有すると共
に、記録液として長期間保存した場合にも安定であり、
また印字された画像の彩度及び濃度が高く、しかも耐水
性、耐光性、耐室内変褪色性に優れていること等が要求
されている。
【0005】インクジェット記録方法によりフルカラー
画像を形成するには、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)の3原色、或いはこれにブラック
(Bk)を加えた4色のインクを使用し、各々のインク
の吐出量を制御し、被記録材上でこれらの色を混色させ
て画像を形成する。更に、フルカラー画像の形成に際し
ては、色の違いだけでなく、色の濃淡も表現する必要が
ある。濃淡部は、通常、色素濃度の異なる2種以上のイ
ンクを用いて形成される。
【0006】しかし、従来のインクジェット用色素で
は、光照射による画像の褪色、即ち耐光性が乏しいこと
が問題となっており、とりわけ、色素濃度の低いインク
を用いる淡色部の耐光性が低いことが問題とされてい
る。
【0007】特に、従来、記録液に使用されているマゼ
ンタ色素においては、市販の染料である金属を含有しな
い直接染料(C.I.DR−227)や酸性染料(C.
I.AR−249)が用いられてきたが(尚「C.
I.」は「カラーインデックス」を示し、「AR」は
「アシッドレッド」を示し、「DR」は「ダイレクトレ
ッド」を示す。)、直接染料は、色調が不鮮明であり、
逆に色調の鮮明な酸性染料は耐光性が劣る傾向にある。
また、従来の含金属アゾ系の色素は耐光性は良好である
が、色調がくすみ、不鮮明であった。
【0008】特開昭57−42775号公報には、4位
にアゾ基のついた5−ヒドロキシピラゾールアゾ染料、
又はその銅、ニッケル又はコバルトの錯塩染料を少なく
とも1種使用することを特徴とするインクジェット印刷
用水性インキが開示されている。特開平10−2593
31号公報には、ベンゼンアゾ化合物とニッケル、コバ
ルト、クロム又は銅から選ばれる少なくとも1種の金属
から形成される水溶性金属錯体を含有することを特徴と
する水系インクジェット記録液が開示されている。ま
た、特開平11−140367号公報には、多価金属イ
オンを配位する、4−ヒドロキシ−3−(2´−ピリジ
ルアゾ)−1−(スルホ置換)ナフタレンのマゼンタ染
料リガンドとインクベヒクルを含むインク組成物が開示
されている。
【0009】しかし、これらの色素は、インクジェット
記録用色素に要求される色調の鮮明性、耐光性、耐室内
変褪色性、溶解性、保存安定性等の特性において必ずし
も十分満足し得るものではない。
【0010】また、金属キレート化合物に用いられる金
属のうち、銅はニッケル、コバルトなどに比べて安価で
あり、また安全性の点で好ましい。しかしながら、従
来、金属として銅を用いたインクジェット用金属キレー
ト色素はいずれも彩度の点で不十分であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ット記録用として、普通紙に記録した場合にも印字品位
が良好であると共に、記録画像の色調が鮮明で濃度が高
く、耐光性に優れており、室内変褪色が少なく、また色
素の溶解性あるいは長期間保存した場合の安定性が良好
であるインクジェット記録用金属キレート色素、これを
用いた水系インクジェット記録液及びインクジェット記
録方法を提供することを目的とするものである。
【0012】本発明はまた、金属元素として銅を用いた
場合であっても、十分に彩度、印字濃度、耐光性、耐室
内変褪色性、保存安定性等において優れた性能を有する
インクジェット記録用金属キレート色素、これを用いた
水系インクジェット記録液及びインクジェット記録方法
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)のイ
ンクジェット記録用金属キレート色素は、下記一般式
(1)で表される、分子内に1個以上の親水性基を有す
るアゾ系化合物と、金属元素とから形成される水溶性ア
ゾ金属キレート化合物であることを特徴とする。
【0014】本発明(請求項2)のインクジェット記録
用金属キレート色素は、遊離酸の形が、下記一般式
(1)で表される、分子内に1個以上の親水性基を有す
るアゾ系化合物と、金属元素とから形成される水溶性ア
ゾ金属キレート化合物であることを特徴とする。
【0015】
【化12】 ((1)式中、X1 は、窒素原子、酸素原子及び硫黄原
子よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のヘテロ原
子を合計で2個以上含み、少なくとも1つの5〜7員環
の複素環を形成するのに必要な複数個の原子鎖を表す。
1 を含む複素環は複素環上に置換基を有していてもよ
く、複素環上の置換基がさらに縮合して縮合環を形成し
てもよい。X1 を含む縮合複素環は置換されていても良
い。但し、X1を含む複素環は下記一般式(2)又は
(3)で表される複素環であることはない。Ar1 は下
記一般式(4)〜(6)で表されるナフチル基を表
す。)
【0016】
【化13】 ((2),(3)式中、Rは水素原子又は任意の置換基
を表す。)
【0017】
【化14】 ((4)〜(6)式中、Y1 はキレート化基を表し、Z
1 は互いに異なっていても良い任意の置換基を表し、a
は0〜6の整数を表す。)
【0018】本発明の水系インクジェット記録液は、水
性媒体と、上記本発明のインクジェット記録用金属キレ
ート色素の1種又は2種以上とを含有することを特徴と
する。
【0019】本発明のインクジェット記録方法は、この
ような本発明の水系インクジェット記録液を用いること
を特徴とする。
【0020】即ち、本発明者らは、上記特定のアゾ系化
合物、或いは遊離酸の形が上記特定のアゾ系化合物であ
るものと、金属元素との水溶性アゾ金属キレート化合物
よりなる水溶性色素であれば、前記目的を達成し得るこ
とを見出し、本発明を完成させた。
【0021】上記一般式(1)で表される特定のアゾ系
化合物の金属キレート化合物がインクジェット記録用色
素として印字濃度、耐光性、耐室内変褪色性、保存安定
性等において総合的に優れたものとなる理由の詳細は明
らかではないが、該アゾ系化合物の特定の骨格構造がジ
アゾ基に結合することによって、溶解性を低下させるこ
となく、金属と安定なキレートを形成して、高彩度の色
素となることによるものと推定される。
【0022】しかも、本発明の金属キレート色素では、
金属元素として安価かつ安全性の面で好適な銅を用いた
場合にも、十分に彩度、印字濃度、耐光性、耐室内変褪
色性、保存安定性等において優れた性能を備えており、
極めて工業的価値が高い。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0024】本発明のインクジェット記録用金属キレー
ト色素は、前記一般式(1)で表される、分子内に1個
以上の親水性基を有するアゾ系化合物、或いは、遊離酸
の形が前記一般式(1)で表される、分子内に1個以上
の親水性基を有するアゾ系化合物と、金属元素とから形
成される水溶性のアゾ金属キレート化合物である。
【0025】前記一般式(1)において、X1 は、窒素
原子、酸素原子及び硫黄原子よりなる群から選ばれる1
種又は2種以上のヘテロ原子を合計で2個以上含み、少
なくとも1つの5〜7員環の複素環を形成するのに必要
な複数個の原子鎖を表す。X 1 を含む複素環は、インク
ジェット記録用金属キレート色素として、より高彩度で
総合的に優れた性能が得られる点で、好ましくはアゾ基
の結合した炭素の両隣に窒素原子又は酸素原子のある複
素環であり、従って、X1 の原子鎖において、アゾ基が
結合した炭素に隣接する原子は窒素原子又は酸素原子で
あることが好ましい。X1 を含む複素環は、特にトリア
ゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環又はチ
アジアゾール環等が好ましく、とりわけトリアゾール環
であることが好ましい。
【0026】X1 を含む複素環は、複素環上に1個以上
の置換基を有していてもよく、複素環上の置換基がさら
に縮合して縮合環を形成してもよい。その場合、複素環
上の置換基は各々独立に、置換されていてもよいアルキ
ル基(例えばメチル基、エチル基等の炭素数1以上、6
以下のアルキル基、カルボキシメチル基、カルボキシエ
チル基、トリフルオロメチル基等)、置換されていても
よいアリール基(好ましくは炭素数6以上、10以下の
アリール基、例えばフェニル基、ナフチル基等)、置換
されていてもよいアラルキル基(好ましくは総炭素数7
以上、10以下のアラルキル基、例えばベンジル基
等)、置換されていてもよいアリル基(好ましくは炭素
数3以上、9以下のアリル基、例えばビニル基、2−プ
ロペニル基等)、置換されていてもよいアルコキシ基
(好ましくは炭素数1以上、6以下のアルコキシ基、例
えば、メトキシ基、エトキシ基等)、置換されていても
よいアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基等)、置
換されていてもよいアシルオキシ基(好ましくはアセチ
ルオキシ基等の炭素数2以上、7以下のアルカノイルオ
キシ基、ベンゾイルオキシ基等)、置換されていてもよ
いアルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2以上、
7以下のアルコキシカルボニル基、例えばメトキシカル
ボニル基、エトキシカルボニル基等)、置換されていて
もよいアリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシ
カルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、置換
されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよ
いアシル基(好ましくは炭素数2以上、10以下のアシ
ル基、例えばアセチル基等)、カルボキシル基、水酸
基、シアノ基、置換されていてもよいアミノ基(例え
ば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基等の炭素数1以上、8以下のアル
キルアミノ基)、置換されていてもよいアシルアミノ基
(例えばアセチルアミノ基等の炭素数2以上、7以下の
アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、ニト
ロ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ
素原子等)、ホスホノ基、スルホ基、メルカプト基、置
換されていてもよいアルキルチオ基(例えばメチルチオ
基、エチルチオ基等の炭素数1以上、6以下のアルキル
チオ基)、置換されていてもよいアルキルスルホキシ基
(例えばメチルスルホキシ基、エチルスルホキシ基等の
炭素数1以上、6以下のアルキルスルホキシ基等)、置
換されていてもよいアルキルスルホニル基(例えばメチ
ルスルホニル基、エチルスルホニル基等の炭素数1以
上、6以下のアルキルスルホニル基等)、又はチオシア
ナト基から選ばれるものが好ましい。
【0027】特に、X1 を含む複素環は下記一般式
(7)〜(11)で表されるものが好ましい。
【0028】
【化15】 ((7)式中、R1 は、水素原子、置換されていてもよ
いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
アルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ
基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されて
いてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていても
よいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、置
換されていてもよいカルバモイル基、水酸基、置換され
ていてもよいアシル基、シアノ基、置換されていてもよ
いアミノ基、置換されていてもよいアシルアミノ基、ニ
トロ基、ハロゲン原子、スルホ基、メルカプト基、置換
されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよ
いアルキルスルホキシ基、置換されていてもよいアルキ
ルスルホニル基又はチオシアナト基よりなる群であり、
2は水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置
換されていてもよいアリール基、又は置換されていても
よいアリル基を表す。R1とR2はトリアゾール環ととも
に縮合環を形成していても良い。)
【0029】
【化16】 ((8)式中、R3 は、水素原子、置換されていてもよ
いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアリー
ルオキシカルボニル基、カルボキシル基、置換されてい
てもよいカルバモイル基、水酸基、シアノ基、又はスル
ホ基を表す。)
【0030】
【化17】 ((9)式中、R4は水素原子、置換されていてもよい
アルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換さ
れていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいア
ルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、
置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されていて
もよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよい
アリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、水酸
基、置換されていてもよいアシル基、シアノ基、置換さ
れていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン原
子、スルホ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、
又は置換されていてもよいアリールチオ基を表す。)
【0031】
【化18】 ((10)式中、R5は水素原子、置換されていてもよ
いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
アルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ
基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されて
いてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていても
よいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、水
酸基、置換されていてもよいアシル基、シアノ基、置換
されていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン
原子、スルホ基、置換されていてもよいアルキルチオ
基、又は置換されていてもよいアリールチオ基を表
す。)
【0032】
【化19】 ((11)式中、R6は水素原子、置換されていてもよ
いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
アルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ
基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されて
いてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていても
よいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、水
酸基、置換されていてもよいアシル基、シアノ基、置換
されていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン
原子、スルホ基、置換されていてもよいアルキルチオ
基、又は置換されていてもよいアリールチオ基を表
す。)
【0033】上記一般式(7)〜(11)中のR1〜R6
が置換基を有する場合、該置換基としては、通常、炭素
数10以下、中でも炭素数6以下、特に炭素数1以上、
5以下程度のアルキル基あるいはアルコキシ基や、カル
ボキシル基、シアノ基等が挙げられる。これらの中で
も、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基が好まし
く、中でもカルボキシル基及びシアノ基がインクジェッ
ト記録用金属キレート色素としてより高彩度のものが得
られやすい点で好ましい。
【0034】前記一般式(7)〜(11)で表される複
素環のうち、より高彩度の金属キレート色素を得ること
ができる点で一般式(7)で表されるトリアゾール環が
好ましい。
【0035】また、前記一般式(1)におけるAr
1 は、下記一般式(4)〜(6)で表されるナフチル基
である。
【0036】
【化20】
【0037】上記一般式(4)〜(6)中、Y1 はキレ
ート化基、好ましくは水酸基、カルボキシル基、置換さ
れていてもよいアミノ基(例えばアミノ基、メチルアミ
ノ基、ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基等)、ス
ルホ基、カルバモイル基、置換されていてもよいアルコ
キシ基(好ましくは炭素数1以上、6以下のアルコキシ
基、例えばメトキシ基、カルボニル基、2−ヒドロキシ
エトキシ基等)、置換されていてもよいアルキルチオ基
(好ましくは炭素数1以上、6以下のアルキルチオ基、
例えばメチルチオ基、2−ヒドロキシエチルチオ基
等)、置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ
基(好ましくは炭素数1以上、6以下のアルキルスルホ
ニルアミノ基、例えばメチルスルホニルアミノ基等)、
又は置換されていても良いアリールスルホニルアミノ基
(例えばベンゼンスルホニルアミノ基等)である。より
好ましくはY1 は水酸基である。
【0038】上記一般式(4)〜(6)におけるZ1
各々独立に、置換されていてもよいアルコキシ基(例え
ばメトキシ基、エトキシ基等の炭素数1以上、6以下の
アルコキシ基等)、置換されていてもよいアリールオキ
シ基(例えばフェノキシ基等)、置換されていてもよい
アシルオキシ基(例えばアセチルオキシ基等の炭素数2
以上、7以下のアルカノイルオキシ基、ベンゾイルオキ
シ基等)、置換されていてもよいアルコキシカルボニル
基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基等の炭素数2以上、7以下のアルコキシカルボニル基
等)、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル
基(例えばフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカ
ルボニル基等)、カルボキシル基、置換されていてもよ
いカルバモイル基(例えばカルバモイル基等)、置換さ
れていてもよいカルボキシアニリド基(例えば3−スル
ホカルボキシアニリド基等)、水酸基、置換されていて
もよいアミノ基(例えばアミノ基、メチルアミノ基等の
炭素数1以上、6以下のアルキルアミノ基等)、ウレイ
ド基、置換されていてもよいアシルアミノ基(例えばア
セチルアミノ基等の炭素数2以上、7以下のアルカノイ
ルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、置換されていて
もよいアルキルスルホニルアミノ基(例えばメチルスル
ホニルアミノ基等の炭素数1以上、6以下のアルキルス
ルホニルアミノ基等)、置換されていてもよいアリール
スルホニルアミノ基(例えばフェニルスルホニルアミノ
基、4−メチルフェニルスルホニルアミノ基等)、ホス
ホノ基、スルホ基、及び置換されていてもよいスルファ
モイル基(例えばスルファモイル基、N,N-ビス(カ
ルボキシメチル)スルファモイル基等)から選ばれる基
であるのが好ましい。aは0〜6の整数を表す。
【0039】Z1 は、好ましくはアゾ基に結合した炭素
を1位とした場合に3位の炭素に結合していることが、
より高彩度の金属キレート色素が得られやすい点で好ま
しい。またZ1は好ましくは、カルボキシル基、置換さ
れていてもよいカルバモイル基、スルホ基又は置換され
ていてもよいスルファモイル基である。これらの中でも
スルホ基又は置換されていてもよいスルファモイル基
は、より高彩度の金属キレート色素が得られやすい点で
更に好ましい。
【0040】また、Ar1は、一般式(4)〜(6)で
表されるナフチル基のうち、特に一般式(6)で表され
るα−ナフチル基であることが、より高彩度の金属キレ
ート色素が得られやすい点で好ましい。
【0041】一般式(1)で表されるアゾ系化合物は、
分子内に親水性基を少なくとも1個以上有する化合物で
ある。かかる親水性基としては、例えばスルホ基、カル
ボキシル基、水酸基、アミノ基、ホスホノ基等が挙げら
れるが、これらの中でスルホ基又はカルボキシル基が好
ましい。
【0042】本発明において、一般式(1)で表される
アゾ系化合物とキレート化合物を形成する金属として
は、例えば銀(I)、アルミニウム(III)、金(II
I)、セリウム(III、IV)、コバルト(II、III)、クロ
ム(III)、銅(I、II)、ユウロピウム(III)、鉄(I
I、III)、ガリウム(III)、ゲルマニウム(IV) 、イン
ジウム(III)、ランタン(III)、マンガン(II)、ニッ
ケル(II)、パラジウム(II)、白金(II、IV)、ロジ
ウム(II、III)、ルテニウム(II、III 、IV)、スカン
ジウム(III)、ケイ素(IV)、サマリウム(III)、チタ
ン(IV)、ウラン(IV)、亜鉛(II)、ジルコニウム
(IV)等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、ニ
ッケル(II)、コバルト(II、III)、銅(II)、鉄(I
I、III)、亜鉛(II)であり、価格、環境保護の面から
は、銅(II)がより好ましい。
【0043】キレート化合物の製造に用いる金属塩の陰
イオンとしてはCl- 、Br- 、CH3 COO- 、SO
4 2-等の一価又は二価の陰イオンが挙げられる。
【0044】本発明の金属キレート色素は、一般式
(1)で表されるアゾ系化合物の親水性基が前述のよう
な酸基の場合、この酸基が遊離酸型のまま使用してもよ
いが、製造時、塩型で得られた場合はそのまま使用して
もよいし、また、所望の塩型に変換して用いてもよい。
また酸基の一部が塩型のものであってもよく、塩型の色
素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。このような
塩型の例としてNa、Li、K等のアルカリ金属の塩、
アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基で置換されて
いてもよいアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙
げられる。有機アミンの例として、低級アルキルアミ
ン、ヒドロキシ置換低級アルキルアミン、カルボキシ置
換低級アルキルアミン及び炭素数2以上、4以下のアル
キレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン等が挙
げられる。これらの塩型の場合、その種類は1種類に限
られず複数種混在していてもよい。
【0045】また、本発明の金属キレート色素の構造に
おいて、その1分子中に酸基が複数個含まれる場合は、
その複数の酸基は塩型でも酸型でも良く、互いに異なる
ものであってもよい。
【0046】本発明中の金属キレート色素の具体例とし
ては、例えば表1から表6に示すX 1を含む複素環と表
7,8に示すAr1との任意の組み合わせよりなるアゾ
系化合物と、金属元素、例えば、酢酸ニッケル又は酢酸
銅とのキレート色素が挙げられるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】本発明に係るアゾ金属キレート化合物は、
前記一般式(1)で表されるアゾ系化合物、或いは遊離
酸の形が前記一般式(1)で表されるアゾ系化合物と、
金属化合物とから製造することができる。
【0056】前記一般式(1)で表されるアゾ系化合物
は、公知の方法、例えばジアゾ化カップリング法に従っ
て、下記一般式(式中、X1は一般式(1)におけると
同義)で表される複素アミン化合物をジアゾ化し、H−
Ar1(Arは一般式(1)におけると同義)とカップ
リングさせることにより製造することができる。
【0057】
【化21】
【0058】得られたアゾ系化合物と金属化合物(例え
ばNiCl2・6H2O、CuCl2・2H2Oなど)とを反応させること
により、本発明に係る水溶性のアゾ金属キレート化合物
を製造することができる。
【0059】なお、本発明に係る水溶性アゾ金属キレー
ト化合物において、金属元素に配位する配位子としての
前記一般式(1)で表されるアゾ系化合物の数は、用い
たアゾ系化合物と金属化合物によっても異なるが、通常
金属元素1元素に対して1〜2個であり、その分子量
は、インクジェット記録用途における溶解性、保存安定
性を考慮した場合、金属元素を除いた分子量として20
00以下であることが好ましく、特に500〜1500
であることが好ましい。
【0060】本発明の水系インクジェット記録液は、水
性媒体と、本発明のインクジェット記録用金属キレート
色素の1種又は2種以上とを含有するものである。
【0061】本発明の水系インクジェット記録液中の上
記金属キレート色素の含有量は、水系インクジェット記
録液を濃色インクとして使用する場合は記録液の全量に
対して水溶性アゾ金属キレート化合物の含有量として
0.5〜10重量%、特に2〜5重量%程度が好まし
く、淡色インクとして使用する場合は、記録液の全量に
対して水溶性アゾ金属キレート化合物の含有量として
0.1〜2重量%、特に0.1〜1.5重量%程度が好
ましい。
【0062】また、本発明の記録液に用いられる水性媒
体としては、水及び水溶性有機溶剤の混合媒体が好まし
く、水と混合する水溶性有機溶剤としては、例えばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール(重量平均分子量約190
〜400)、グリセリン、N−メチルピロリドン、N−
エチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノ
ン、チオジエタノール、ジメチルスルホキシド、エチレ
ングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、2−ピロリドン、スルホラン、エチルアルコ
ール、イソプロパノール等が挙げられる。このような水
溶性有機溶剤は、通常記録液の全量に対して1〜45重
量%の範囲で使用される。一方、水は記録液の全量に対
して50〜95重量%の範囲で使用される。
【0063】本発明の記録液には、本発明の金属キレー
ト色素以外の色素、その他の添加剤を含有していても良
い。
【0064】また、本発明の記録液に、その全量に対し
て0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%程
度の尿素、チオ尿素、ビウレット、セミカルバジドから
選ばれる化合物を添加したり、0.001〜5重量%程
度の界面活性剤を添加することによって、印字後の速乾
性及び印字品位をより一層改良することができる。
【0065】本発明の記録液のpH値は、通常4以上で
あり、好ましくは6以上、更に好ましくは6.5以上で
あり、7以上が最も好ましい。また、pH値の上限は通
常11以下、好ましくは10以下、更に好ましくは9.
5以下である。特に、アゾ系化合物の金属キレートが安
定に形成されるためには、中性からわずかにアルカリ性
であることが好ましい。
【0066】記録液のpHがこの範囲を超えて低すぎ
る、即ち4未満の場合は、色素のアゾ金属キレート化合
物の溶解安定性が低下し、色素が保存中に析出したり、
金属キレートがはずれて変色を生じやすい。記録液のp
Hが11を超える場合は、記録液中でアルコール系有機
溶剤と金属キレートとでアルコラートを生成し、インク
性能の劣化を誘発する可能性がある。また、本発明の記
録液は人体に触れる可能性が高いため、安全性の面から
も高pHを避けて調製するのが望ましい。
【0067】記録液のpHは、pH調整剤を用いて調整
することができ、この場合、pH調整剤としては、調合
される記録液に悪影響を及ぼすことなくpHを所定範囲
に制御できるものであれば、任意の物質を使用すること
ができる。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等の水酸化
物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水
素二ナトリウム等のアルカリ金属無機酸塩;酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、シュウ酸ナトリウ
ム、シュウ酸カリウム、シュウ酸リチウム、ホウ酸ナト
リウム、四ホウ酸ナトリウム、フタル酸水素カリウム、
酒石酸水素カリウム等のアルカリ金属有機酸塩;アンモ
ニア;メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、
プロパノールアミン等のアミン類;4−モルホリンエタ
ンスルホン酸、4−モルホリンプロパンスルホン酸等が
好ましく用いられる。
【0068】これらの中でも緩衝作用を示す緩衝剤がよ
り好ましい。緩衝剤としては、弱酸とその塩、あるいは
弱塩基とその塩の組合せ(混合)が挙げられ、具体的に
は酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、リン酸ナトリウム、
リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二
ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、4−
モルホリンエタンスルホン酸、4−モルホリンプロパン
スルホン酸等が挙げられ、好ましくは、トリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタン塩酸塩、4−モルホリンエタ
ンスルホン酸、4−モルホリンプロパンスルホン酸であ
る。
【0069】緩衝剤は、記録液の全重量に対し、通常
0.01〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%、更
に好ましくは0.1〜0.5重量%の濃度で使用され
る。
【0070】また、緩衝液を用いて記録液のpH調整を
行っても良く、この場合、緩衝液としては、一般には水
素イオンの混入によるpHの低下を防止する目的で種々
用いられているもの、例えば、以下のような組合せ等で
各々を適当量混合した系が挙げられ、これらの中から適
宜選択して使用することができる。フタル酸水素カリウ
ムと水酸化ナトリウムの組合せ、リン酸二水素カリウム
と水酸化ナトリウムの組合せ、ホウ酸及び塩化カリウム
と水酸化ナトリウムの組合せ、グリシン及び塩化ナトリ
ウムと塩酸の組合せ、グリシン及び塩化ナトリウムと水
酸化ナトリウムの組合せ、クエン酸ナトリウムと塩酸の
組合せ、クエン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの組合
せ、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と塩酸の組合せ、四
ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合
せ、リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウムの
組合せ、クエン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウムの
組合せ、コハク酸と四ホウ酸ナトリウムの組合せ、クエ
ン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、リ
ン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、四
ホウ酸ナトリウムと炭酸ナトリウムの組合せ、塩酸と炭
酸ナトリウムの組合せ、酒石酸と酒石酸ナトリウムの組
合せ、乳酸と乳酸ナトリウムの組合せ、酢酸と酢酸ナト
リウムの組合せ、塩化アンモニウムとアンモニアの組合
せ、ジエチルバルビツル酸ナトリウム及び酢酸ナトリウ
ムと塩酸の組合せ、ジエチルバルビツル酸ナトリウムと
塩酸の組合せ、N,N−ジエチルグリシンナトリウム塩
と塩酸の組合せ、リン酸水素二ナトリウムとクエン酸の
組合せ、クエン酸、リン酸二水素カリウム、ホウ酸及び
ジエチルバルビツル酸とリン酸三ナトリウムの組合せ、
ホウ酸及びクエン酸とリン酸三ナトリウムの組合せ、
2,4,6−トリメチルピリジンと塩酸の組合せ、トリ
ス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸の組合せ、
2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールと
塩酸の組合せ、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−
1−ピペラジニル]−1−プロパンスルホン酸、水酸化
ナトリウム及び塩化ナトリウムの組合せ、クエン酸、リ
ン酸二水素カリウム、四ホウ酸ナトリウム、トリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン及び塩化カリウムと水酸
化ナトリウムの組合せ。
【0071】これらのうち、好ましいのはリン酸二水素
カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、ホウ酸及び塩化
カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、四ホウ酸ナトリ
ウム(ホウ砂)と塩酸の組合せ、四ホウ酸ナトリウム
(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合せ、リン酸二水素
カリウムとリン酸水素二ナトリウムの組合せ、リン酸二
水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、塩化アン
モニウムとアンモニアの組合せ、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンと塩酸の組合せであり、特に、四ホ
ウ酸ナトリウム(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合
せ、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸の
組合せが好ましい。
【0072】緩衝液は、記録液の全重量に対し、通常
0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%、
更に好ましくは1〜25重量%の濃度で使用される。
【0073】本発明のインクジェット記録方法は、この
ような本発明の水系インクジェット記録液を用いて、常
法に従って、記録液の液滴を吐出させて印刷を行うもの
であり、高品位の印刷物を得ることができる。
【0074】
【実施例】以下に、合成例及び実施例を挙げて本発明を
より具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、何ら以下の実施例に限定されるものではない。
【0075】合成例1:ジアゾ化カップリング法による
アゾ系化合物の合成 40%硫酸82.7gに3−アミノ−1,2,4−トリ
アゾール10.0gを添加した溶液を冷却し、0〜5℃
にて38%亜硝酸ナトリウム水溶液20.8gを加えジ
アゾ化した。
【0076】次いで、スルファミン酸を添加して過剰の
亜硝酸ナトリウムを分解しジアゾ液を得た。別に、2−
ナフトール−3,6−ジスルホン酸二ナトリウム35.
0gを水400mlに溶解させ、更にスルファミン酸
2.3gを添加した。この溶液に0〜5℃にてNaOH
水溶液でpHを8.0〜9.0に調整しながら先のジア
ゾ液を滴下した。生じたスラリーに塩化ナトリウム25
gを添加し、生じた固形分を濾取し、塩化ナトリウム水
溶液で洗浄した。得られた固形分を水400mlに60
℃で加熱溶解させた。室温まで冷却後、イソプロパノー
ル400mlを加え、生じた固形分を濾過、洗浄、乾燥
し、下記構造式(L1)に示すアゾ色素39.2gを得
た。
【0077】
【化22】
【0078】合成例2:ニッケルキレート色素の合成 合成例1で合成した構造式(L1)のアゾ色素5.0g
に水200mlを加え、NaOH水溶液でpH10.0
に調整し溶解させた。ここへ酢酸ニッケル(II)4水和
物1.3g/水26mlの溶液を15〜25℃で滴下し
た。反応中、pHを9.0〜10.0に調整した。得ら
れた色素溶液を卓上電気透析装置マイクロアシライザー
S3(旭化成社製)で脱塩し、更に水溶液を濃縮した。
得られた色素水溶液にイソプロピルアルコールを加え
て、析出物を濾取し、乾燥してニッケルキレート色素
3.5gを得た。
【0079】得られたニッケルキレート色素(D−1)
は、最大吸収波長(水中)は522nmであった。
【0080】合成例3:銅キレート色素の合成 合成例1で合成した、構造式(L1)のアゾ色素5.0
gに水200mlを加え、NaOH水溶液でpH10.
0に調整し、溶解させた。ここへ酢酸銅(II)1水和物
2.1g/水42mlの溶液を15〜25℃で滴下し
た。反応中、NaOH水溶液でpHを9.0〜10.0
に調整した。得られた色素溶液を卓上電気透析装置マイ
クロアシライザーS3(旭化成社製)で脱塩し、更に水
溶液を濃縮した。得られた色素水溶液にイソプロピルア
ルコールを加えて、析出物を濾取し、乾燥して銅キレー
ト色素3.5gを得た。
【0081】得られた銅キレート色素(D−2)は、最
大吸収波長(水中)は535nmであった。
【0082】合成例4:ニッケルキレート色素の合成 合成例1と同様にして表1のNo.1−2と表7のN
o.6−1との組み合わせからなる色素(L2)を合成
し、このアゾ色素(L2)を用いて合成例2と同様にし
てアゾ色素(L2)と酢酸ニッケルとのニッケルキレー
ト色素を合成した。
【0083】得られたニッケルキレート色素(D−3)
は、最大吸収波長(水中)は533nmであった。
【0084】合成例5:銅キレート色素の合成 合成例1と同様にして表1のNo.1−2と表7のN
o.6−1との組み合わせからなる色素(L2)を合成
し、このアゾ色素(L2)を用いて合成例3と同様にし
てアゾ色素(L2)と酢酸銅との銅キレート色素を合成
した。
【0085】得られた銅キレート色素(D−4)は、最
大吸収波長(水中)は540nmであった。
【0086】合成例6:ニッケルキレート色素の合成 合成例1と同様にして表2のNo.1−18と表7のN
o.6−1との組み合わせからなる色素(L3)を合成
し、このアゾ色素(L3)を用いて合成例2と同様にし
てアゾ色素(L3)と酢酸ニッケルとのニッケルキレー
ト色素を合成した。
【0087】得られたニッケルキレート色素(D−5)
は、最大吸収波長(水中)は515nmであった。
【0088】合成例7:銅キレート色素の合成 合成例1と同様にして表2のNo.1−18と表7のN
o.6−1との組み合わせからなる色素(L3)を合成
し、このアゾ色素(L3)を用いて合成例3と同様にし
てアゾ色素(L3)と酢酸銅との銅キレート色素を合成
した。
【0089】得られた銅キレート色素(D−6)は、最
大吸収波長(水中)は548nmであった。
【0090】合成例8:ニッケルキレート色素の合成 合成例1と同様にして表2のNo.1−17と表7のN
o.6−1との組み合わせからなる色素(L4)を合成
し、このアゾ色素(L4)を用いて合成例2と同様にし
てアゾ色素(L4)と酢酸ニッケルとのニッケルキレー
ト色素を合成した。
【0091】得られたニッケルキレート色素(D−7)
は、最大吸収波長(水中)は516nmであった。
【0092】合成例9:銅キレート色素の合成 合成例1と同様にして表2のNo.1−17と表7のN
o.6−1との組み合わせからなる色素(L4)を合成
し、このアゾ色素(L4)を用いて合成例3と同様にし
てアゾ色素(L4)と酢酸銅との銅キレート色素を合成
した。
【0093】得られた銅キレート色素(D−8)は、最
大吸収波長(水中)は554nmであった。
【0094】合成例10:ニッケルキレート色素の合成 合成例1と同様にして表2のNo.1−19と表7のN
o.6−1との組み合わせからなる色素(L5)を合成
し、このアゾ色素(L5)を用いて合成例2と同様にし
てアゾ色素(L5)と酢酸ニッケルとのニッケルキレー
ト色素を合成した。
【0095】得られたニッケルキレート色素(D−9)
は、最大吸収波長(水中)は535nmであった。
【0096】合成例11:銅キレート色素の合成 合成例1と同様にして表2のNo.1−19と表7のN
o.6−1との組み合わせからなる色素(L5)を合成
し、このアゾ色素(L5)を用いて合成例3と同様にし
てアゾ色素(L5)と酢酸銅との銅キレート色素を合成
した。
【0097】得られた銅キレート色素(D−10)は、
最大吸収波長(水中)は543nmであった。
【0098】実施例1 ジエチレングリコール10重量部、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル3重量部、合成例2で得たニッケ
ルキレート色素(D−1)3.0重量部に水を加え、水
酸化ナトリウム水溶液でpHを9に調整して全量を10
0重量部とした。この組成物を充分に混合して溶解し、
孔径1μmのテフロン(登録商標)フィルターで加圧濾
過した後、真空ポンプ及び超音波洗浄機で脱気処理して
記録液を調製した。
【0099】得られた記録液を使用し、インクジェット
プリンター(商品名「PM−750C」セイコーエプソ
ン社製)を用いて、電子写真用紙(商品名「4024
紙」ゼロックス社製)、スーパーファイン専用紙(商品
名「MJA4SP1」セイコーエプソン社製)、スーパ
ーファイン専用光沢紙(商品名「MJA4SP3」セイ
コーエプソン社製)、専用フォトプリント紙(商品名
「PMA4SP1」セイコーエプソン社製)に各々イン
クジェット記録を行い、鮮明な青みマゼンタ色印字物を
得た。
【0100】得られた印刷物及び記録液について、下記
の試験を行い結果を表9に示した。 [耐光試験]印字物にキセノンフェードメーター(アト
ラス社製)を用いて80時間光照射した後の変褪色を観
察した。 [退室内変褪色試験]遮光されたオゾン濃度3ppmの
槽内に印字物を2時間放置した後の変褪色を観察した。 [印字品位試験]印字物の彩度をグレタグマクベスSP
M50(グレタグマクベス社製)で測定し、いずれも高
彩度であることを確認した。 [記録液の保存安定性試験]記録液をポリテトラフルオ
ロエチレン製容器に密閉し、5℃及び60℃でそれぞれ
1ヶ月保存した後の変化を調べた。
【0101】実施例2〜6 実施例1において、色素として表9に示すキレート色素
を用いたこと以外は同様にして記録液を調製し、同様に
印字を行ったところ、いずれの場合も、鮮明な色調のマ
ゼンダ色印字物を得た。
【0102】得られた印字物及び記録液について、実施
例1と同様にして各種の試験を行い、結果を表9に示し
た。
【0103】比較例1 実施例1において、合成例2で得たニッケルキレート色
素(D−1)を特願2000−390195の実施例1
の色素に変更したこと以外は同様にして記録液を調製
し、同様に印字を行ったところ、鮮明な色調のマゼンダ
色印字物を得た。
【0104】得られた印字物及び記録液について、実施
例1と同様にして各種の試験を行い、結果を表9に示し
た。
【0105】比較例2 実施例1において、合成例2で得たニッケルキレート色
素(D−1)を特願2000−390195の実施例2
の色素に変更したこと以外は同様にして記録液を調製
し、同様に印字を行ったところ、鮮明な色調のマゼンダ
色印字物を得た。
【0106】得られた印字物及び記録液について、実施
例1と同様にして各種の試験を行い、結果を表9に示し
た。
【0107】
【表9】
【0108】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用金属キレ
ート色素は水溶解性に優れ、この金属キレート色素を用
いた本発明の記録液は、水系インクジェット記録用とし
て、普通紙及び専用紙に記録した場合、鮮明な記録物を
得ることができ、その印字濃度及び耐光性、耐室内変褪
色性が優れている上に、記録液としての保存安定性も良
好である。
【0109】本発明のインクジェット記録方法によれ
ば、このような記録液を用いて高品位の印刷物を得るこ
とができる。
フロントページの続き (72)発明者 清水 渡 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 (72)発明者 村田 勇吉 東京都町田市相原町367−28 (72)発明者 茅野 智裕 神奈川県足柄上郡開成町円通寺10−15 エ ンジェルキャロル103 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 2H086 BA55 4J039 BC40 BC59 BE02 BE06 GA24

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される、分子内に
    1個以上の親水性基を有するアゾ系化合物と、金属元素
    とから形成される水溶性アゾ金属キレート化合物である
    ことを特徴とするインクジェット記録用金属キレート色
    素。 【化1】 ((1)式中、X1 は、窒素原子、酸素原子及び硫黄原
    子よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のヘテロ原
    子を合計で2個以上含み、少なくとも1つの5〜7員環
    の複素環を形成するのに必要な複数個の原子鎖を表す。
    1を含む複素環は複素環上に置換基を有していてもよ
    く、複素環上の置換基がさらに縮合して縮合環を形成し
    てもよい。X1を含む縮合複素環は置換されていても良
    い。但し、X1を含む複素環は下記一般式(2)又は
    (3)で表される複素環であることはない。Ar1 は下
    記一般式(4)〜(6)で表されるナフチル基を表
    す。) 【化2】 ((2),(3)式中、Rは水素原子又は任意の置換基
    を表す。) 【化3】 ((4)〜(6)式中、Y1 はキレート化基を表し、Z
    1 は互いに異なっていても良い任意の置換基を表し、a
    は0〜6の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 遊離酸の形が、下記一般式(1)で表さ
    れる、分子内に1個以上の親水性基を有するアゾ系化合
    物と、金属元素とから形成される水溶性アゾ金属キレー
    ト化合物であることを特徴とするインクジェット記録用
    金属キレート色素。 【化4】 ((1)式中、X1は、窒素原子、酸素原子及び硫黄原
    子よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のヘテロ原
    子を合計で2個以上含み、少なくとも1つの5〜7員環
    の複素環を形成するのに必要な複数個の原子鎖を表す。
    1を含む複素環は複素環上に置換基を有していてもよ
    く、複素環上の置換基がさらに縮合して縮合環を形成し
    てもよい。X1を含む縮合複素環は置換されていても良
    い。但し、X1を含む複素環は下記一般式(2)又は
    (3)で表される複素環であることはない。Ar1は下
    記一般式(4)〜(6)で表されるナフチル基を表
    す。) 【化5】 ((2),(3)式中、Rは水素原子又は任意の置換基
    を表す。) 【化6】 ((4)〜(6)式中、Y1はキレート化基を表し、Z1
    は互いに異なっていても良い任意の置換基を表し、aは
    0〜6の整数を表す。)
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)において、X1の原子
    鎖において、アゾ基が結合した炭素に隣接する原子が窒
    素原子又は酸素原子であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載のインクジェット記録用金属キレート色素。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)において、X1を含む
    複素環が、置換基を有していてもよいトリアゾール環、
    テトラゾール環、オキサジアゾール環及びチアジアゾー
    ル環よりなる群から選ばれるものであることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェ
    ット記録用金属キレート色素。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)において、X1 を含む
    複素環は1個以上の置換基を有し、複素環上の該置換基
    が各々独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換
    されていてもよいアリール基、置換されていてもよいア
    ラルキル基、置換されていてもよいアリル基、置換され
    ていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリ
    ールオキシ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、
    置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換さ
    れていてもよいアリールオキシカルボニル基、置換され
    ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいア
    シル基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基、置換され
    ていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアシルア
    ミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、ホスホノ基、スルホ
    基、メルカプト基、置換されていてもよいアルキルチオ
    基、置換されていてもよいアルキルスルホキシ基、置換
    されていてもよいアルキルスルホニル基、及びチオシア
    ナト基よりなる群から選ばれる基であることを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェ
    ット記録用金属キレート色素。
  6. 【請求項6】 前記一般式(4)〜(6)において、Y
    1 は、水酸基、カルボキシル基、置換されていてもよい
    アミノ基、スルホ基、カルバモイル基、置換されていて
    もよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルチ
    オ基、置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ
    基、又は置換されていても良いアリールスルホニルアミ
    ノ基であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    か1項に記載のインクジェット記録用金属キレート色
    素。
  7. 【請求項7】 前記一般式(4)〜(6)において、Y
    1 は、水酸基、置換されていてもよいアルコキシ基、又
    は置換されていてもよいアミノ基であることを特徴とす
    る請求項6に記載のインクジェット記録用金属キレート
    色素。
  8. 【請求項8】 前記一般式(4)〜(6)において、Z
    1 は各々独立に、置換されていてもよいアルコキシ基、
    置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されてい
    てもよいアシルオキシ基、置換されていてもよいアルコ
    キシカルボニル基、置換されていてもよいアリールオキ
    シカルボニル基、カルボキシル基、置換されていてもよ
    いカルバモイル基、置換されていてもよいカルボキシア
    ニリド基、水酸基、置換されていてもよいアミノ基、ウ
    レイド基、置換されていてもよいアシルアミノ基、置換
    されていてもよいアルキルスルホニルアミノ基、置換さ
    れていてもよいアリールスルホニルアミノ基、ホスホノ
    基、スルホ基、及び置換されていてもよいスルファモイ
    ル基よりなる群から選ばれる基であることを特徴とする
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト記録用金属キレート色素。
  9. 【請求項9】 前記一般式(1)において、Ar1が前
    記一般式(6)で表されることを特徴とする請求項1な
    いし8のいずれか1項に記載のインクジェット記録用金
    属キレート色素。
  10. 【請求項10】 前記一般式(6)において、アゾ基と
    結合している炭素を1位とした場合に、3位の炭素にZ
    1が結合していることを特徴とする請求項9に記載のイ
    ンクジェット記録用金属キレート色素。
  11. 【請求項11】 前記一般式(6)において、3位の炭
    素に結合しているZ がスルホ基又は置換されていても
    よいスルファモイル基であることを特徴とする請求項1
    0に記載のインクジェット記録用金属キレート色素。
  12. 【請求項12】 前記一般式(1)において、X1 を含
    む複素環が下記一般式(7)で表されることを特徴とす
    る請求項4ないし11のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録用金属キレート色素。 【化7】 ((7)式中、R1 は、水素原子、置換されていてもよ
    いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
    されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
    アルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ
    基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されて
    いてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていても
    よいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、置
    換されていてもよいカルバモイル基、水酸基、置換され
    ていてもよいアシル基、シアノ基、置換されていてもよ
    いアミノ基、置換されていてもよいアシルアミノ基、ニ
    トロ基、ハロゲン原子、スルホ基、メルカプト基、置換
    されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよ
    いアルキルスルホキシ基、置換されていてもよいアルキ
    ルスルホニル基又はチオシアナト基であり、R2は水素
    原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されてい
    てもよいアリール基、又は置換されていてもよいアリル
    基を表す。R1とR2はトリアゾール環とともに縮合環を
    形成していても良い。)
  13. 【請求項13】 前記一般式(1)において、X1 を含
    む複素環が下記一般式(8)で表されることを特徴とす
    る請求項4ないし11のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録用金属キレート色素。 【化8】 ((8)式中、R3 は、水素原子、置換されていてもよ
    いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
    されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
    アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアリー
    ルオキシカルボニル基、カルボキシル基、置換されてい
    てもよいカルバモイル基、水酸基、シアノ基、又はスル
    ホ基を表す。)
  14. 【請求項14】 前記一般式(1)において、X1 を含
    む複素環が下記一般式(9)で表されることを特徴とす
    る請求項4ないし11のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録用金属キレート色素。 【化9】 ((9)式中、R4は、水素原子、置換されていてもよ
    いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
    されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
    アルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ
    基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されて
    いてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていても
    よいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、水
    酸基、置換されていてもよいアシル基、シアノ基、置換
    されていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン
    原子、スルホ基、置換されていてもよいアルキルチオ
    基、又は置換されていてもよいアリールチオ基を表
    す。)
  15. 【請求項15】 前記一般式(1)において、X1 を含
    む複素環が下記一般式(10)で表されることを特徴と
    する請求項4ないし11のいずれか1項に記載のインク
    ジェット記録用金属キレート色素。 【化10】 ((10)式中、R5は水素原子、置換されていてもよ
    いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
    されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
    アルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ
    基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されて
    いてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていても
    よいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、水
    酸基、置換されていてもよいアシル基、シアノ基、置換
    されていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン
    原子、スルホ基、置換されていてもよいアルキルチオ
    基、又は置換されていてもよいアリールチオ基を表
    す。)
  16. 【請求項16】 前記一般式(1)において、X1 を含
    む複素環が下記一般式(11)で表されることを特徴と
    する請求項4ないし11のいずれか1項に記載のインク
    ジェット記録用金属キレート色素。 【化11】 ((11)式中、R6は水素原子、置換されていてもよ
    いアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
    されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい
    アルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ
    基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されて
    いてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていても
    よいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、水
    酸基、置換されていてもよいアシル基、シアノ基、置換
    されていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン
    原子、スルホ基、置換されていてもよいアルキルチオ
    基、又は置換されていてもよいアリールチオ基を表
    す。)
  17. 【請求項17】 水溶性アゾ金属キレート化合物は、前
    記アゾ系化合物とニッケル、銅及びコバルトよりなる群
    から選ばれる金属元素とから形成される水溶性アゾ金属
    キレート化合物であることを特徴とする請求項1ないし
    16のいずれか1項に記載のインクジェット記録用金属
    キレート色素。
  18. 【請求項18】 水溶性アゾ金属キレート化合物は、前
    記アゾ系化合物と銅元素とから形成される水溶性アゾ金
    属キレート化合物であることを特徴とする請求項17に
    記載のインクジェット記録用金属キレート色素。
  19. 【請求項19】 水溶性アゾ金属キレート化合物は、前
    記アゾ系化合物とニッケル元素とから形成される水溶性
    アゾ金属キレート化合物であることを特徴とする請求項
    17に記載のインクジェット記録用金属キレート色素。
  20. 【請求項20】 水性媒体と、請求項1ないし19のい
    ずれか1項に記載のインクジェット記録用金属キレート
    色素の1種又は2種以上とを含有することを特徴とする
    水系インクジェット記録液。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の水系インクジェッ
    ト記録液を用いたインクジェット記録方法。
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