JP2003096190A - 粒状ポリアリーレンスルフィドの製造方法 - Google Patents
粒状ポリアリーレンスルフィドの製造方法Info
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Abstract
リアリーレンスルフィドを短時間に効率よく、高収率で
製造する。 【解決手段】 アルカリ金属硫化物1モル当り0.5〜
2モルの水が存在する条件下、180〜260℃の温度
で、ジハロゲン化芳香族化合物の転化率が90モル%以
上となるまで予備重合を行い、重合温度240℃以上の
温度で相分離剤を投入し、投入後の温度を220〜23
5℃とした後、再度、昇温して重合温度を245℃以上
とし、かつ攪拌動力が0.3kw/m3以上である攪拌
条件下で重合反応を行う。
Description
フィドの製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、高分子量かつ粒度分布の狭いポリアリーレンスルフ
ィドを短時間で効率よく製造する方法に関するものであ
る。
耐熱性、耐薬品性を活かして電気・電子部品部材、自動
車機器部材として注目を集めている。また、射出成形、
押出成形等により各種成形部品、フィルム、シート、繊
維等に成形可能であり、耐熱性、耐薬品性の要求される
分野に幅広く用いられている。
方法として、N−メチルピロリドン等の非プロトン性有
機溶媒中で、ジハロゲン化芳香族化合物と硫化ナトリウ
ム等のアルカリ金属硫化物とを反応させる方法が、特公
昭45−3368号に記載されている。このような方法
では、溶融粘度が低く、そのままでは成形加工が困難で
あるため、この低粘度ポリマーを空気中で加熱酸化架橋
させることにより高分子量化し、成形加工に供する方法
が採られてきた。しかしながら、この高分子量化ポリマ
ーは高度の架橋、分岐が生成するため、押出加工性に劣
り、フィルム、繊維等への成形が困難であった。
ーレンスルフィドを合成する方法が提案されている。特
公昭52−12240号公報には、重合助剤としてアル
カリ金属有機酸塩の存在下、重合する方法が記載されて
いる。また、特開昭61−7332号公報には予備重合
後、相分離剤として水を添加する方法が、特開平3−2
58833号公報には相分離剤として特定の炭化水素溶
媒を添加する方法が記載されている。
相分離状態(分散相:濃ポリマー溶液相、連続相:希ポ
リマー溶液相)で進行し、高分子量かつ顆粒状のポリマ
ーが得られることが知られている。重合中、分散相は合
一と分散によって一定粒径に収束するが、合一が支配的
になると粗粒化、塊状化を引き起こし、ポリマーの移
送、排出が困難となる。このような問題点を解決するに
当たり、例えば特開昭63−46228号公報には相分
離剤として水を用い、後段重合において特定の重合温度
プロファイルを採用することによって、ハンドリング性
に優れたポリマーが得られることが記載されている。し
かしながら、一旦高温に温度を保持する必要があるため
多大なエネルギーを要する、粒径安定化のための後段重
合に長時間要するため生産性が悪い等の問題がある。
鑑みなされたものであり、粒度分布が狭く、ハンドリン
グ性に優れたポリアリーレンスルフィドを短時間に効率
よく、高収率で製造する方法に関するものである。
ロトン性有機溶媒中で、アルカリ金属硫化物とジハロゲ
ン化芳香族化合物とを反応させてポリアリーレンスルフ
ィドを製造する方法において、該製造を下記工程1およ
び2により行うことを特徴とする粒状ポリアリーレンス
ルフィドの製造方法。 (1)アルカリ金属硫化物1モル当り0.5〜2モルの
水が存在する条件下、180〜260℃の温度で、ジハ
ロゲン化芳香族化合物の転化率が90モル%以上となる
まで予備重合を行う工程 (2)重合温度240℃以上の温度で相分離剤を投入
し、投入後の温度を220〜235℃とした後、再度、
昇温して重合温度を245℃以上とし、かつ攪拌動力が
0.3kw/m3以上である攪拌条件下で重合反応を継
続する工程に関するものであり、以下にその詳細につい
て説明する。
は、硫化ナトリウム、硫化リチウム、硫化カリウム、硫
化ルビジウム、硫化セシウムなどが挙げられる。これら
のなかでコスト面、入手の容易さの面から硫化ナトリウ
ムが好ましい。これらは一種単独で用いても二種以上混
合して用いてもよい。前記アルカリ金属硫化物は水和物
または水性混合物として、あるいは無水の形で用いるこ
とができる。また、系内でアルカリ金属水硫化物とアル
カリ金属水酸化物とを反応させることによって得ること
も可能である。アルカリ金属水硫化物としては、水硫化
リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化
ルビジウム、水硫化セシウム等が挙げられる。なかでも
コスト面、入手の容易さの面から水硫化ナトリウムが好
ましい。これらは一種単独で用いても二種以上混合して
用いてもよい。また、アルカリ金属水酸化物としては、
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げられる。な
かでもコスト面、入手の容易さの面から水酸化ナトリウ
ムが好ましい。これらは一種単独で用いても二種以上混
合して用いてもよい。
は、芳香核に直接ハロゲン原子が2個結合したジハロゲ
ン化芳香族化合物であり、例えばp−ジクロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p
−ジブロムベンゼン、o−ジブロムベンゼン、m−ジブ
ロムベンゼン、p−ジヨードベンゼン、o−ジヨードベ
ンゼン、m−ジヨードベンゼン、ジクロロナフタリン、
ジブロムナフタリン、ジヨードナフタリン、ジクロロビ
フェニル、ジブロムビフェニル、ジヨードビフェニル、
ジクロロジフェニルスルホン、ジブロムジフェニルスル
ホン、ジヨードジフェニルスルホン、ジクロロベンゾフ
ェノン、ジブロムベンゾフェノン、ジヨードベンゾフェ
ノン、ジクロロジフェニルエーテル、ジブロムジフェニ
ルエーテル、ジヨードジフェニルエーテル等が挙げられ
る。なかでも入手の容易さ、生成ポリアリーレンスルフ
ィドの耐熱性の観点からp−ジクロロベンゼンが好まし
い。上記ジハロゲン化芳香族化合物は、一種単独で用い
ても二種以上混合して用いてもよい。ジハロゲン化芳香
族化合物の使用量に特に制限はないが、通常アルカリ金
属硫化物1モル当たり0.90〜1.1モルの範囲であ
り、特に1.00〜1.05モルの範囲が高分子量ポリ
アリーレンスルフィドを得るのに好ましい。また、本発
明におけるポリアリーレンスルフィドは上記ジハロゲン
化芳香族化合物の重合体であるが、分子量を調整するた
めにトリクロロベンゼン、トリブロモベンゼン、トリヨ
ードベンゼン、テトラクロロベンゼン、テトラブロムベ
ンゼン、テトラヨードベンゼン等、少量のポリハロゲン
化芳香族化合物を併用することも可能である。
高温で安定な有機極性溶媒が好ましい。例えば、N,N
−ジメチルアセトアミド、N−エチル−2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホ
ルアミド、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン等のアミド類、スルホラン、ジメチル
スルホラン等のスルホラン類、テトラメチレンスルホキ
シド等のスルホキシド類、メチルフェニルケトン類、ポ
リエチレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル
化ポリエチレングリコール類およびこれらの混合物が挙
げられる。なかでもN−メチル−2−ピロリドンが化学
的に安定かつ入手が容易な点で好ましい。
用量は特に制限はないが、アルカリ金属硫化物1モル当
たり1〜10モル、なかでも生産性と粒径制御の面から
3〜5モル、特に3〜4モルが好ましい。
おいて添加する相分離剤とは、非プロトン性有機溶媒中
から溶解ポリアリーレンスルフィドの相分離を起こすの
に好ましいものであり、例えば、水やイソオクタン、n
−デカン、p−シメン、トリメトキシベンゼン、クメ
ン、メチルサルフォン、ケロシン、n−テトラデカン等
の炭化水素系溶媒、塩化リチウム等のハロゲン化リチウ
ム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム等のアルカリ金属酢
酸塩、スルホン酸リチウム、スルホン酸ナトリウム等の
アルカリ金属スルホン酸塩等が挙げられ、これらを単独
もしくは併用して用いてもかまわない。なかでも水、イ
ソオクタンが好ましい。相分離剤の添加量はポリマー相
が生成する量であれば特に制限はないが、使用する相分
離剤によって添加量が異なる。例えば水の場合、仕込ア
ルカリ金属硫化物1モル当たり2.1〜5モルとなるよ
うに添加することが好ましく、特に好ましくは2.5〜
4モルである。また、イソオクタンのような炭化水素系
溶媒を用いる場合、仕込アルカリ金属硫化物1モル当た
り0.3〜4モル、特に0.5〜3モル添加することが
好ましい。さらに、アルカリ金属酢酸塩、ハロゲン化リ
チウム、アルカリ金属スルホン酸塩の場合、仕込アルカ
リ金属硫化物1モル当たり0.02〜0.5モル、特に
0.04〜0.2モルが好ましい。相分離剤の使用量が
少なすぎると相分離剤を添加する効果が十分ではなく、
反応速度が遅くなったり、高分子量化が達成されにく
い。また、相分離剤の使用量が多すぎても使用量に見合
った効果が得られるものではなく、製造コストが高くな
り経済的ではない。
ンスルフィドのプレポリマーを合成する予備重合工程、
(2)相分離剤を添加、高分子量化を達成する後段重合
工程からなり、本発明の効果が実現される限り、これら
の前、後または中間に補助的な工程を附加してもよい。
に説明する。
当り0.5〜2モルの水を含む重合系で、180〜26
0℃の温度条件下、ジハロゲン化芳香族化合物の転化率
が90モル%以上となるまで予備重合を行う工程であ
る。実施に際しては、まず非プロトン性有機溶媒に、望
ましくは不活性ガス雰囲気下に常温〜180℃の温度範
囲で、アルカリ金属硫化物およびジハロゲン化芳香族化
合物を加えて、所定の温度に昇温して反応させる。ここ
で、アルカリ金属硫化物中の含有水量が所定量に達しな
い場合には、必要量を添加する。多すぎる場合には、ジ
ハロゲン化芳香族化合物を添加する前に、非プロトン性
有機溶媒中、アルカリ金属硫化物を180〜210℃ま
で昇温しながら水の不必要量を系外に留出させる。重合
系の共存水量はアルカリ金属硫化物1モル当たり0.5
〜2.0モルの範囲にある。特に1.0〜1.6モルの
範囲が高分子量のポリマーを得るために好ましい。共存
水量が0.5モル未満では、生成ポリアリーレンスルフ
ィドの分解等が起こりやすくなるため好ましくない。ま
た、共存水量が2.0モルを越えると重合速度が著しく
低下したり、分解が起こりやすくなるため好ましくな
い。
われるが、なかでも180〜250℃が好ましい。重合
温度が180℃未満では反応速度が小さく、260℃を
越えると生成ポリアリーレンスルフィドが分解しやすく
なり、生成ポリアリーレンスルフィドの溶融粘度が極め
て低くなる。
ジハロゲン化芳香族化合物の転化率は90モル%以上で
ある。転化率が90モル%未満では、工程(2)におけ
る後段重合の際に分解等の望ましくない反応が起こりや
すく、収率が低下する等の弊害を生ずるため好ましくな
い。
率は、以下の式で算出する。DH残存量は、通常ガスク
ロマトグラフ法によって求めることができる。 (イ)ジハロゲン化芳香族化合物(DH)をアルカリ金
属硫化物よりモル比で過剰に添加した場合 転化率=(DH仕込量−DH残存量)/(DH仕込量−
DH過剰量)×100 (ロ)(イ)以外の場合 転化率=(DH仕込量−DH残存量)/(DH仕込量)
×100 (2)の工程 本発明の(2)の工程では、相分離剤を240℃以上の
温度で添加し、添加後の温度を220〜235℃とし、
再度昇温して245℃以上とし、かつ攪拌動力が0.3
kw/m3以上である攪拌条件下で重合反応を継続する
ことが必要である。相分離剤を240℃未満で添加する
と温度の低下が著しく、その後の昇温に長時間要し、生
産性の低下を招く。
より少なからず温度は低下するが、このときの温度が2
35℃以上では、その後の重合工程において短時間で粒
度分布の狭いポリアリーレンスルフィドを得ることが困
難となる。また、内温が220℃未満では、粒度分布の
狭いポリアリーレンスルフィドを得ることは困難である
とともに昇温に長時間要し、生産性の低下を招くため好
ましくない。相分離剤添加後の温度は、その添加速度や
外温の温度制御によりコントロールすることができ、温
度が一旦220〜235℃の範囲内に入ればよいが、2
20〜235℃の範囲内で一定時間保持後、昇温しても
構わない。
温度を220〜235℃の範囲とした後、再度245℃
以上に昇温し、反応を継続して高分子量化および顆粒状
化を図る。この際、重合温度は245℃以上であれば特
に制限はないが、250〜260℃の温度範囲が好まし
い。重合温度245℃未満では高分子量ポリアリーレン
スルフィドが得られにくく、重合温度260℃以上では
生成ポリアリーレンスルフィドが分解する恐れがあり好
ましくない。この際、重合時間に特に制限はないが、好
ましくは0.5〜5時間、より好ましくは1〜3時間で
ある。重合時間が短い場合、低分子量体しか得られず、
逆に長すぎると生成ポリアリーレンスルフィドが分解す
る恐れがあり好ましくない。
で示す最大値のことであり、0.3kw/m3以上であ
る。なかでも攪拌動力0.4〜2kw/m3、特に0.
5〜1kw/m3が好ましい。攪拌動力が0.3kw/
m3未満であるとポリマー相が反応器壁面、特に反応器
下部に堆積し、塊状となるため好ましくない。
合工程への切り替えは、予備重合工程で得られたスラリ
ーを別の反応器に移して後段重合工程に合うように行っ
てもよいし、同一の反応器内で行ってもよい。
以上、好ましくは20〜300Pa・s、場合によって
はそれ以上の溶融粘度(315℃、せん断速度=200
(秒)-1で測定)を有する高分子量ポリアリーレンスル
フィドを得ることができる。
によって行うことができる。例えば、後段重合終了後、
冷却した生成物スラリーをそのまま、あるいは水や有機
溶媒で希釈し、ろ別後、水洗ろ過を繰り返し、乾燥する
ことによりポリアリーレンスルフィドを得ることができ
る。生成物スラリーは、高温状態のままでろ過してもよ
い。また、重合溶媒と同じ有機溶媒や他の有機溶媒およ
び/または高温水で洗浄してもよい。さらに、ポリアリ
ーレンスルフィドを酸で処理することも可能である。
00μmで、粒度分布の狭い粒状ポリアリーレンスルフ
ィドを高収率で得ることができる。ここでいう粒度分布
は、篩目開きが2.0mm、1.4mm、1.0mm、
0.71mm、0.5mm、0.356mm、0.25
mm、0.18mm、0.15mm、0.106mmの
篩により分級した際、粒子径の対数が正規分布に従うと
仮定し、得られる幾何標準偏差のことである。
好ましくは1.6未満、さらに好ましくは1.5未満で
ある。このような粒度分布の狭い粒状ポリアリーレンス
ルフィドは、計量等の各種取り扱いや成形加工が容易で
あり、各種成形加工に供することができる。射出成形の
みならず、押出成形により、シート、フィルム、繊維、
パイプ等に成形することができる。また、本発明により
得られるポリアリーレンスルフィドは、単独またはガラ
ス繊維等の補強用充填剤、マイカ、タルク、シリカ等の
公知の無機充填剤、顔料、難燃剤、安定化剤および他の
ポリマーを配合して用いてもよい。
るが、これら実施例のみに限定されるものではない。
用いて315℃で測定し、せん断速度=200(秒)-1
のときの値を求めた。また、攪拌動力は攪拌モーターの
消費電力値を測定することにより算出した。
−メチル−2−ピロリドン(NMP)3232g(3
2.65mol)、47%水硫化ナトリウム水溶液16
82g(14.12mol)、48%水酸化ナトリウム
水溶液1142g(13.70mol)を仕込み、窒素
ガスで置換後、約2時間かけて100rpmで攪拌しな
がら200℃まで昇温し、水1360g、NMP6.4
g、0.35モルの硫化水素を留出させた。生成硫化ナ
トリウムは13.77モルであり、系中の水の量は生成
硫化ナトリウム1モル当たり1.48モルであった。
p−ジクロロベンゼン(DCB)2118g(14.4
1モル)、NMP1783gを加えたところ、内温は1
40℃に低下した。その後、225℃に昇温して3時間
重合し、さらに250℃で2時間重合した。別途同じ手
順で予備重合を行ない、得られたスラリーをサンプリン
グし、残存DCB量をガスクロマトグラフによって測定
した。そして、前記(イ)式に従って転化率を求めたと
ころ97.2%であり、生成プレポリマーの溶融粘度は
7.5Pa・sであった。
(18.36モル)を250℃で圧入した(イソオクタ
ン/硫化ナトリウム=1.33モル比)。イソオクタン
の圧入と同時に、熱媒温度を制御することにより内温を
234℃とした。その後、回転数を200rpm(攪拌
動力1.0kw/m3)に上げ、再度250℃まで昇温
し、3時間重合した。後段重合終了後、反応混合物を室
温まで冷却し、75μmの篩によりろ別し、固形分をア
セトン洗浄、水洗浄後、乾燥した。得られたポリマーの
収率は90%、溶融粘度は127Pa・sであった。ま
た、このポリマーの平均粒子径は520μm、幾何標準
偏差は1.3であり、粒度分布の狭いポリマーであっ
た。
℃に制御した以外は実施例1と同様の方法で重合、後処
理を行った。得られたポリマーの収率は89%、溶融粘
度は130Pa・s、平均粒子径450μm、幾何標準
偏差は1.3と粒度分布の狭いポリマーであった。
し(水/硫化ナトリウム=3.3)、熱媒温度の制御に
より内温を232℃とした以外は実施例1と同様の方法
でポリマーを得た。得られたポリマーの収率は88%、
溶融粘度は75Pa・s、平均粒子径450μm、幾何
標準偏差は1.4と粒度分布の狭いポリマーであった。
し(水/硫化ナトリウム=3.3)、熱媒温度の制御に
より内温を222℃とした以外は実施例1と同様の方法
でポリマーを得た。得られたポリマーの収率は88%、
溶融粘度は72Pa・s、平均粒子径420μm、幾何
標準偏差は1.4と粒度分布の狭いポリマーであった。
℃とした以外は実施例1と同様の方法で重合、後処理を
行った。得られたポリマーの収率は83%、溶融粘度は
135Pa・s、平均粒子径560μm、幾何標準偏差
は2.0と粒度分布の広いポリマーであった。
外は実施例3と同様の方法で重合、後処理を行った。得
られたポリマーの収率は82%、溶融粘度は86Pa・
s、平均粒子径620μm、幾何標準偏差は2.0と粒
度分布の広いポリマーであった。
外は実施例3と同様の方法で重合、後処理を行った。得
られたポリマーの収率は79%、溶融粘度は56Pa・
s、平均粒子径370μm、幾何標準偏差は1.8と粒
度分布の広いポリマーであった。
た30Lオートクレーブに、N−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)9270g(93.64mol)、47%
水硫化ナトリウム水溶液4826g(40.5mo
l)、48%水酸化ナトリウム水溶液3274g(3
9.29mol)を仕込み、窒素ガスで置換後、約2時
間かけて120rpmで攪拌しながら200℃まで昇温
し、水4011g、NMP48.7g、0.73モルの
硫化水素を留出させた。生成硫化ナトリウムは39.7
7モルであり、系中の水の量は生成硫化ナトリウム1モ
ル当たり1.33モルであった。
p−ジクロロベンゼン(DCB)2118g(14.4
1モル)、NMP1783gを加えたところ、内温は1
40℃に低下した。その後、225℃に昇温して1時間
重合し、さらに250℃で2時間重合した。別途同じ手
順で予備重合を行ない、得られたスラリーをサンプリン
グし、残存DCB量をガスクロマトグラフによって測定
した。そして、前記(イ)式に従って転化率を求めたと
ころ96.1%であり、生成プレポリマーの溶融粘度は
10.6Pa・sであった。
9モル)を250℃で圧入した(水/硫化ナトリウム=
3.31モル比)。水の圧入と同時に、熱媒温度を制御
することにより内温を230℃とした。その後、回転数
を220rpm(攪拌動力0.8kw/m3)に上げ、
再度255℃まで昇温し、3時間重合した。後段重合終
了後、反応混合物を室温まで冷却し、75μmの篩によ
りろ別し、固形分をアセトン洗浄、水洗浄後、乾燥し
た。得られたポリマーの収率は88%、溶融粘度は86
Pa・sであった。また、このポリマーの平均粒子径は
430μm、幾何標準偏差は1.4であり、粒度分布の
狭いポリマーであった。
た以外は実施例5と同様の方法で重合、後処理を行っ
た。得られたポリマーの収率は83%、溶融粘度は91
Pa・s、平均粒子径530μm、幾何標準偏差は1.
9と粒度分布の広いポリマーであった。
し、回転数120rpm(攪拌動力0.2kw/m3)
とした以外は実施例5と同様の方法で重合を行った。そ
の結果、反応器底部、攪拌翼下部にポリマーが凝集した
状態となった。他の粒状物を実施例5と同様にして回収
した結果、収率52%、溶融粘度は81Pa・s、平均
粒子径1200μm、幾何標準偏差は2.0と粒度分布
の広いポリマーであった。
例5および比較例4の粒度分布曲線を図−1に示した。
明により粒度分布が狭く、ハンドリング性に優れたポリ
アリーレンスルフィドを短時間に効率よく、高収率で製
造することが可能である。
したグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】非プロトン性有機溶媒中で、アルカリ金属
硫化物とジハロゲン化芳香族化合物とを反応させてポリ
アリーレンスルフィドを製造する方法において、該製造
を下記工程1および2により行うことを特徴とする粒状
ポリアリーレンスルフィドの製造方法。 (1)アルカリ金属硫化物1モル当り0.5〜2モルの
水が存在する条件下、180〜260℃の温度で、ジハ
ロゲン化芳香族化合物の転化率が90モル%以上となる
まで予備重合を行う工程 (2)重合温度240℃以上の温度で相分離剤を投入
し、投入後の温度を220〜235℃とした後、再度、
昇温して重合温度を245℃以上とし、かつ攪拌動力が
0.3kw/m3以上である攪拌条件下で重合反応を継
続する工程 - 【請求項2】請求項1に記載の相分離剤が、水および/
またはイソオクタンであることを特徴とする粒状ポリア
リーレンスルフィドの製造方法。
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