JP2003096109A - 乳化重合体 - Google Patents

乳化重合体

Info

Publication number
JP2003096109A
JP2003096109A JP2001293609A JP2001293609A JP2003096109A JP 2003096109 A JP2003096109 A JP 2003096109A JP 2001293609 A JP2001293609 A JP 2001293609A JP 2001293609 A JP2001293609 A JP 2001293609A JP 2003096109 A JP2003096109 A JP 2003096109A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
emulsion polymer
molecular weight
meth
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001293609A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Kawahara
英昭 河原
Tokio Goto
時夫 後藤
Akihito Yamamoto
明史 山本
Yoshihiro Okamoto
好弘 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2001293609A priority Critical patent/JP2003096109A/ja
Publication of JP2003096109A publication Critical patent/JP2003096109A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳化重合体に含有されるオリゴマー成分が従
来のものよりも少なく、耐水性及び耐久性に優れた硬化
物が得られるの乳化重合体を提供すること。 【解決手段】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー分析(以下、GPCと記す。)により測定されたポリ
スチレン換算分子量が100000以下の低分子量成分
の含有量が、全重合体中の固形分の20重量%未満であ
る乳化重合体。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、接着剤、繊
維加工剤、紙加工剤として幅広い用途に応用可能な、乳
化重合体に関するものである。さらに詳しくは、GPC
により測定されたポリスチレン換算分子量が10000
0以下の低分子量成分の含有量が全重合体中の固形分の
20重量%未満、より好ましくは15重量%未満であ
り、耐水性及び耐久性に優れた硬化物が得られる乳化重
合体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年の環境問題、溶剤規制などに伴い、
水系樹脂の一つである乳化重合体は、塗料、接着、繊維
加工剤、紙加工剤あるいは土木等の用途で溶剤系樹脂の
代替手段の一つとして注目され、年々その重要性が増し
ている。一般的に乳化重合で得られる乳化重合体は高分
子量であるが、重合時に同時に生成される比較的低分子
量の成分(以下オリゴマー)の生成が避けられない。こ
のオリゴマー成分が乳化重合体の耐久性や耐水性を悪化
させている可能性は否めない。 【0003】しかしながら、乳化重合においてポリマー
の分子量を制御する試みは従来からなされているが、オ
リゴマー成分の含有量に関して何ら考慮されておらず、
市場における乳化重合体中には、依然としてオリゴマー
成分の含有量が多く、これが乳化重合体の耐久性や耐水
性を悪化させる原因の一つとなっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、乳化
重合体に含有されるオリゴマー成分が従来のものよりも
少なく、耐水性及び耐久性に優れた硬化物が得られるの
乳化重合体を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意検討を
行った結果、GPCにより測定されたポリスチレン換算
分子量が100000以下の低分子量成分の含有量を、
全乳化重合体中の固形分の20重量%未満とすることに
より、乳化重合体を用いて得られる硬化物の耐水性及び
耐久性を優れたものとすることができることを見いだ
し、本発明を完成させるに至った。 【0006】すなわち、本発明は、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー分析(以下、GPCと記す。)に
より測定されたポリスチレン換算分子量が100000
以下の低分子量成分の含有量が、全重合体中の固形分の
20重量%未満である乳化重合体を提供するものであ
る。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
に詳しく説明する。本発明の乳化重合体中の重合体の分
子量は、テトラヒドロフラン(以下THF)を媒体とす
るGPCによるポリスチレン換算分子量100000以
下の低分子量成分の含有量が全重合体中の固形分の20
重量%未満である。これにより、乳化重合体から得られ
る硬化物の耐水性及び耐久性を優れたものとすることが
できる。かかる観点から、15重量%未満がより好まし
い。ここで乳化重合により製造された乳化重合体(A)
は、高分子量であるためTHF等の有機溶剤には全量溶
解しない場合が多々あるが、このようなTHF等有機溶
剤不溶物の大部分は検出限界以上の超高分子量成分であ
ることから、THF等有機溶剤不溶物を検出限界以上の
超高分子量成分と見なしても事実上支障なく、本明細書
における低分子量成分の量の計算も、そのような取扱い
で行っている。 【0008】乳化重合体は、一般的に水および乳化剤な
どを仕込んだ反応槽中に窒素雰囲気下でラジカル重合性
不飽和単量体、重合開始剤を滴下、重合反応を行うこと
で製造される。この分子量条件の乳化重合体を得る方法
は、特に限定されるものではなく、乳化重合に用いる乳
化剤の使用量も低減させる必要もあるが、もっとも効果
的なのは、重合中の系内に存在するラジカル重合性不飽
和単量体に対し重合開始剤由来のラジカル発生数を低く
することがもっとも効果的である。この観点より、重合
開始剤の使用量を低減させる、或いは低温、特に50℃
以下の重合温度で所謂レドックス開始剤を用いて重合す
る、或いは重合時間を延長するなどの手法のいずれか、
または組み合わせが有効である。 【0009】但し工業的に重合を行うには、ラジカル重
合性不飽和単量体中に含まれる重合禁止剤の影響を考慮
しなければならない。多量の重合禁止剤存在下で、ラジ
カル重合開始剤使用量を過度に低減させると重合反応が
進行しなくなる。この場合、例えばラジカル重合性不飽
和単量体や水中に含まれる溶存酸素を膜式脱酸素装置で
取り除く方法が有効である。 【0010】本発明に使用されるラジカル重合性不飽和
単量体としては、一つの分子内にラジカル重合性不飽和
基を持つ化合物であれば特に限定されるものではない
が、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキ
シル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜30のアルキル
(メタ)アクリレート類のアクリル系不飽和単量体; 【0011】(メタ)アクリル酸、イタコン酸またはそ
のモノエステル、マレイン酸またはそのモノエステル、
フマル酸またはそのモノエステル、イタコン酸またはそ
のモノエステル、クロトン酸、p−ビニル安息香酸など
のカルボン酸基含有不飽和単量体およびこれらの塩; 【0012】2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスル
ホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スルホエチル(メ
タ)アクリレート、スルホプロピル(メタ)アクリレー
ト、α−メチルスチレンスルホン酸などのスルホン酸基
含有不飽和単量体およびこれらの塩; 【0013】ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニ
ルピロリドン、N−メチルビニルピリジウムクロライ
ド、(メタ)アリルトリエチルアンモニウムクロライ
ド、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリルオキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライド等の第3級また
は第4級アミノ基含有不飽和単量体; 【0014】ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有
不飽和単量体;(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メ
タ)アクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アク
リルアミド、ビニルラクタム類などアミド基含有不飽和
単量体; 【0015】マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不
飽和二塩基酸のジエステル類、スチレン、p−メチルス
チレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、ク
ロルメチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族不飽和
単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニ
トリル系不飽和単量体、ブタジエン、イソプレン等の共
役ジオレフィン不飽和単量体、ジビニルベンゼン、エチ
レングリコールジアクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、メタクリル酸アリル、フタル酸ジアリル、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、グリセリンジアリル
エーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
ポリエチレングリコールジアクリレート等の多官能不飽
和単量体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のビ
ニル系不飽和単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、オクチルビニルエステル、ベオバ9、ベオバ10、
ベオバ11(ベオバ:シェルケミカルカンパニー(株)
商標)等のビニルエステル不飽和単量体、エチルビニル
エーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエー
テル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル不飽和単量体、エチルアリルエーテル等のアリルエー
テル不飽和単量体、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニ
リデン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレ
ン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、ペンタフルオロプロピレン、パーフルオロ(プロピ
ルビニルエーテル)、パーフルオロアルキルアクリレー
ト、フルオロメタクリレート等のハロゲン含有不飽和単
量体等; 【0016】(メタ)アクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸グリシジルなどのエポキシ基含有不飽和単量体、ビ
ニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラ
ン系不飽和単量体、アクロレイン、ダイアセトンアクリ
ルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルブチルケトン、
ダイアセトンアクリレート、アセトニトリルアクリレー
ト、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、ビ
ニルアセトフェノン、ビニルベンゾフェノン等のカルボ
ニル基含有不飽和単量体等が挙げられる。 【0017】また必要により、重合性不飽和単量体10
0重量部に対し、0.1〜10重量部の範囲で界面活性
剤(乳化剤)を使用することができる。このときの乳化
剤としては、特に限定されるものではないが、従来から
公知のものを使用することができ、例えばアルキルサル
フェート、アルカンスルフォネート、アルキルベンゼン
スルフォネート、アルキルアリールポリエーテル硫酸
塩、(ジ)アルキルスルホサクシネート、ポリオキシエ
チレンアルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルサルフェート等のようなアニオン系乳化
剤、 【0018】ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等
のようなノニオン系乳化剤:セチルトリメチルアンモニ
ウムブロミド、ラウリルピリジニウムクロリド等のよう
なカチオン系乳化剤、 【0019】(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン硫
酸アンモニウム、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレ
ンスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルケニルフ
ェニルスルホン酸アンモニウム、ポリオキシエチレンア
ルケニルフェニル硫酸ソーダ、ナトリウムアリルアルキ
ルスルホサクシネート、(メタ)アクリル酸ポリオキシ
プロピレンスルホン酸ソーダ、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリロイルホスフェート等のアニオン系反応
性乳化剤、 【0020】ポリオキシエチレンアルケニルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリロイルエー
テル等のノニオン系反応性乳化剤、 【0021】一般的に市販されている反応性乳化剤、例
えばアクアロンHS−10,HS−20、ニューフロン
ティアA−229E(以上第一工業製薬(株)製)、ア
デカリアソープSE−3N、SE−5N、SE−10
N、SE−20N,SE−30N(以上旭電化工業
(株)製)、AntoxMS−60,MS−2N、RA
−1120,RA−2614(以上日本乳化剤(株)
製)、エレミノールJS−2,RS−30(以上三洋化
成工業(株)製)、ラテムルS−120A,S−180
A,S−180(以上花王(株)製)等のアニオン性反
応性乳化剤、アクアロンRN−20,RN−30,RN
−50,ニューフロンティアN−177E(以上第一工
業製薬(株)製)、アデカリアソープNE−10,NE
−20,NE−30,NE−40(以上旭電化工業
(株)製)、RMA−564,RMA−568,RMA
−1114(以上日本乳化剤(株)製)等のノニオン性
反応性乳化剤等、一般的に乳化重合反応に用いられてい
るものであれば何等問題なく用いることができる。 【0022】乳化剤以外のその他の分散安定剤として
は、例えば、ポリビニルアルコール、セルロースおよび
その誘導体、澱粉およびその誘導体、スチレンマレイン
酸樹脂、マレイン化ポリブタジエン、マレイン化アルキ
ッド樹脂、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリルアミ
ド、水溶性アクリル樹脂、メラミンホルマリン縮合物の
スルホン化物、ポリビニルピロリドン等の合成あるいは
天然の水溶性高分子が挙げられる。もちろんこれら以外
の市販の乳化剤や水溶性高分子を用いることも可能であ
り、これらのうちの2種以上を併用することも可能であ
る。 【0023】本発明に使用される重合開始剤としては、
通常乳化重合に用いられているものでよく、特に限定さ
れるものではないが、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスジメチル
バレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミノジプ
ロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イ
ミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、4,4’
−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などのアゾ系の化合物
など塩等、またクメンヒドロペルオキシド、t−ブチル
ヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペ
ルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、1,
1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキ
シドなどの有機過酸化物、過酸化水素などを挙げること
ができる。 【0024】過硫酸塩または過酸化物と、鉄イオン、銅
イオンなどの金属イオンおよびグルコース、デキストロ
ース、ナトリウムスルホオキシレートホルムアルデヒ
ド、ピロ亜硫酸ソーダ、L−アスコルビン酸(塩)など
の還元剤を組み合わせて用いる公知のレドックス系開始
剤も用いることができる。さらに、キレート化剤として
は、ピロリン酸ナトリウム、エチレンジアミン4酢酸塩
などを挙げることができる。これらの使用量は、それぞ
れの開始剤の組合せに応じて適宜変化させることができ
る。 【0025】上記重合開始剤としては、1種類のみを用
いてもよいし、適宜2種類以上を混合して用いてもよ
い。また、これら開始剤の使用量は、用いるモノマーの
種類や使用量などにより適宜変化させることができる。 【0026】重合時の温度も、公知の技術で行われてい
る範囲で良く、常圧下またはガス状の不飽和単量体を用
いるときは加圧下で行われる。上記ラジカル重合反応に
おける重合時間は、用いられるモノマーの種類や量に応
じて適宜設定すれば良いが、2〜30時間程度が好適で
ある。 【0027】かくして得られる本発明の乳化重合体は、
必要により、顔料、分散剤、粘性調整剤、消泡剤、造膜
助剤、凍結防止剤などを加えることにより、塗料、接着
剤、繊維加工剤、紙加工剤として幅広い用途に応用可能
である。 【0028】 【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明する。なお、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。なお、実施例中の部は、特に
断りのない限り重量部を示す。 【0029】(本発明の乳化重合体の調製例1)攪拌
機、窒素導入管、温度計、還流冷却器を備えた3リット
ル反応器に窒素を導入しつつ、イオン交換水700部に
ネオペレックスF−25(花王社製の固形分25%のア
ニオン乳化剤)40部、ノイゲンET−170(第一工
業製薬社製の固形分100%のノニオン乳化剤)5部を
溶解、膜式脱酸素装置:セパレルPF(大日本インキ化
学工業(株)製)で処理し、反応釜に仕込んだ。反応釜
内の溶存酸素濃度を溶存酸素計:カスタニーD−25
(堀場製作所(株)製)で測定したところ、溶存酸素濃
度は0.1ppmであった。攪拌を開始し、65℃まで
昇温した。 【0030】過硫酸ナトリウム1部を仕込み、反応温度
を65〜67℃に保ちつつ、別途調整したイオン交換水
180部、ニューコール707SF(日本乳化剤社製の
固形分30%のアニオン乳化剤)33部、ブチルアクリ
レート510部、メチルメタクリレート475部、メタ
クリル酸15部を攪拌乳化せしめた単量体乳化プレミッ
クスを膜式脱酸素装置:セパレルPF−F(大日本イン
キ化学工業(株)製)で脱酸素処理しながら定量ポンプ
で4時間かけて反応釜内に滴下した。このときの単量体
乳化プレミックスの溶存酸素濃度は0.5ppmであっ
た。 【0031】滴下終了後80度に昇温し、t−ブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部を加え更
に同温度で3時間保持し室温まで冷却した。N,N−ジ
メチルエタノールアミン5部と25%アンモニア水を用
いてpHを7.8に調整し、イオン交換水を加え固形分
を45%に調整した。得られた乳化重合体は固形分45
%、pH7.8、THF媒体によるGPCによる分子量
測定でポリスチレン換算分子量10万以下の低分子量セ
グメントが全体の9%であった。これをA−1と略称す
る。 【0032】(本発明の乳化重合体の調製例2)上記と
同様の反応装置に窒素導入下、イオン交換水650部に
ネオペレックスF−25(前記アニオン乳化剤)40
部、ノイゲンET−170(前記ノニオン乳化剤)5部
を溶解、膜式脱酸素装置:セパレルPFで処理し、反応
釜に仕込んだ。反応釜内の溶存酸素濃度は0.1ppm
であった。攪拌を開始し、75℃まで昇温した。反応温
度を73〜77℃に保ちつつ、別途調整したイオン交換
水180部、ニューコール707SF(前記のアニオン
乳化剤)33部、ブチルアクリレート510部、メチル
メタクリレート275部、スチレンモノマー200部、
メタクリル酸15部を攪拌乳化せしめた単量体乳化プレ
ミックスを膜式脱酸素装置:セパレルPF−Fで脱酸素
処理しながら、別途、過硫酸カリウム1.5部をイオン
交換水50部に溶解したものを膜式脱酸素装置:セパレ
ルPF(大日本インキ化学工業(株)製)で処理しなが
ら、それぞれ10時間かけて定量ポンプで滴下せしめ
た。これらの溶存酸素濃度はそれぞれ0.5ppm、
0.1ppmであった。 【0033】滴下終了後80度に昇温し、t−ブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部を加え更
に同温度で3時間保持し室温まで冷却した。25%アン
モニア水を用いてpHを7.8に調整し、イオン交換水
を加え固形分を45%に調整した。得られた乳化重合体
は固形分45%、pH7.8、THF媒体によるGPC
による分子量測定でポリスチレン換算分子量10万以下
の低分子量セグメントが全体の17%であった。これを
A−2と略称する。 【0034】(本発明の乳化重合体の調製例3)上記と
同様の反応装置に窒素導入下、イオン交換水650部に
ハイテノールN−08(第一工業製薬社製の固形分10
0%のアニオン乳化剤)10部、ノイゲンEA−142
(第一工業製薬社製の固形分100%のノニオン乳化
剤)15部を溶解、膜式脱酸素装置:セパレルPFで処
理し、反応釜に仕込んだ。反応釜内の溶存酸素濃度は
0.1ppmであった。攪拌を開始、45℃に昇温し
た。 【0035】ピロ亜硫酸ナトリウム3部と塩化第二鉄の
0.1%水溶液1部を加え、更に別途調整したイオン交
換水180部、ニューコール707SF(前記アニオン
乳化剤)33部、ブチルアクリレート510部、メチル
メタクリレート475部、メタクリル酸15部を攪拌乳
化せしめた単量体乳化プレミックスを膜式脱酸素装置:
セパレルPF−Fで脱酸素処理しながら、別途調整した
過硫酸カリウム3.5をイオン交換水50部に溶解し膜
式脱酸素装置:セパレルPF(大日本インキ化学工業
(株)製)で処理しながら、反応温度43〜47℃に保
持しつつ、それぞれ同時に定量ポンプで3時間かけて滴
下せしめた。これらの溶存酸素濃度はそれぞれ0.5p
pm、0.1ppmであった。 【0036】滴下終了後同温度で1時間保持し、ピロ亜
硫酸ナトリウム1部と過硫酸カリウム1部をそれぞれイ
オン交換水5部に溶解したものを加え、更に同温度で3
時間保持せしめた。室温まで冷却後、pH、固形分を前
記したA−1の調製例と同様に調整した。得られた乳化
重合体は固形分45%、pH7.8、THF媒体による
GPCによる分子量測定でポリスチレン換算分子量10
万以下の低分子量セグメントが全体の8%であった。こ
れをA−3と略称する。 【0037】(本発明の乳化重合体の調製例4)上記と
同様の反応装置に窒素導入下、イオン交換水650部に
ネオペレックスF−25(前記アニオン乳化剤)40
部、ノイゲンET−170(前記ノニオン乳化剤)5部
を溶解、膜式脱酸素装置:セパレルPFで処理し、反応
釜に仕込んだ。反応釜内の溶存酸素濃度は0.1ppm
であった。仕込み、攪拌を開始し、75℃まで昇温し
た。 【0038】過硫酸カリウム0.5部を仕込み、反応温
度を73〜77℃に保ちつつ、別途調整したイオン交換
水180部、ニューコール707SF(前記のアニオン
乳化剤)33部、ブチルアクリレート510部、メチル
メタクリレート475部、メタクリル酸15部を攪拌乳
化せしめた単量体乳化プレミックスを膜式脱酸素装置:
セパレルPF−Fで脱酸素処理しながら、別途、過硫酸
カリウム1.5部をイオン交換水50部に溶解し膜式脱
酸素装置:セパレルPFで処理しながらそれぞれ同時に
10時間かけて定量ポンプで滴下せしめた。 【0039】滴下終了後80度に昇温し、t−ブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部を加え更
に同温度で3時間保持し室温まで冷却した。25%アン
モニア水を用いてpHを7.8に調整し、イオン交換水
を加え固形分を45%に調整した。得られた乳化重合体
は固形分45%、pH7.8、THF媒体によるGPC
による分子量測定でポリスチレン換算分子量10万以下
の低分子量セグメントが全体の13%であった。これを
A−4と略称する。 【0040】(本発明外の比較用乳化重合体の調製例
1)攪拌機、窒素導入管、温度計、乾留冷却器を備えた
3リットル反応器に窒素を導入しつつ、イオン交換水6
50部、ネオペレックスF−25(花王社製の固形分2
5%のアニオン乳化剤)40部、ノイゲンET−170
(第一工業製薬社製の固形分100%のノニオン乳化
剤)5部を仕込み、攪拌を開始し、80℃まで昇温し
た。 【0041】過硫酸ナトリウム1部を仕込み、反応温度
を78〜83℃に保ちつつ、別途調整したイオン交換水
180部、ニューコール707SF(日本乳化剤社製の
固形分30%のアニオン乳化剤)33部、ブチルアクリ
レート510部、メチルメタクリレート475部、メタ
クリル酸15部を攪拌乳化せしめた単量体プレミックス
と、過硫酸ナトリウム4部をイオン交換水50部に溶解
したものを、それぞれ3時間かけて同時に滴下せしめ
た。 【0042】滴下終了後同温度で、t−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート0.5部を加え更に同温
度で3時間保持し室温まで冷却した。25%アンモニア
水を用いてpHを7.8に調整し、イオン交換水を加え
固形分を45%に調整した。得られた乳化重合体は固形
分45%、pH7.8、THF媒体によるGPCによる
分子量測定でポリスチレン換算分子量10万以下の低分
子量セグメントが全体の25%であった。これをB−1
と略称する。 【0043】(吸水率、耐水白化性の評価)以上のよう
にして得られたエマルジョンをガラス板上に流し込み、
室温で1週間乾燥し、厚さ約0.5mmのフィルムを作
成した。これらのフィルムを約2cm角に切り取り重量
を測定後、純水に浸漬した。1週間後フィルムを引き上
げ余分な水分を拭き取った後重量を測定、重量変化から
フィルムの吸水率を算出した。 【0044】また、フィルムの白化度合いを3段階で評
価した。 ○:白化認められない △:僅かに白化が認められる ×:白化が認められる 結果をまとめて表1に記載する。 【0045】(促進耐候性の評価)得られた乳化重合体
を15×7×0.2cmサイズのアルミ板にバーコータ
ーを用い、乾燥膜厚40μmになるように塗布し、試片
を作成した。メタルウェザーメーターにて200時間の
促進試験を行い、膜厚をFISCHER製パーマスコー
プ M10Bを用いて測定した。膜厚の減少率により判
定した。 ○:減少率30%以下 △:減少率50%以下 ×:減少率50%を超えるもの 【0046】(GPC測定条件) 機種:東ソー製 HLC−8120GPC カラム:東ソー製 TSKgel GMH−H(30) 測定条件: カラム温度;40℃、 溶媒;THF、 検知器;RI 試料;乳化重合体を固形分換算で0.4%に溶解マイク
ロフィルターで濾過後200μl注入(不溶解分は検知
限界以上の高分子と見なす) 標準;PS、データ処理;東ソーSC−8010 【0047】表1の結果から、本発明で得られる乳化重
合体(A−1〜A−4)は、優れた耐水性および促進耐
候性を示すことが分かる。これらに対し、比較例B−1
は低分子量成分が多いために、耐水性および促進耐候性
が悪くなっている。 【0048】 【表1】 【0049】BA ;ノルマルブチルアクリレート MMA ;メチルメタアクリレート ST ;スチレン MAA ;メタクリル酸 【0050】 【発明の効果】本発明によれば、オリゴマー成分を従来
よりも少なくすることにより、優れた耐水性及び耐久性
を有する硬化物が得られる乳化重合体を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 好弘 大阪府泉南郡熊取町五門東3−8−23 Fターム(参考) 4J011 KA04 KA08 KA15 KA28 KB07

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
    ー分析(以下、GPCと記す。)により測定されたポリ
    スチレン換算分子量が100000以下の低分子量成分
    の含有量が、全重合体中の固形分の20重量%未満であ
    る乳化重合体。
JP2001293609A 2001-09-26 2001-09-26 乳化重合体 Pending JP2003096109A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001293609A JP2003096109A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 乳化重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001293609A JP2003096109A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 乳化重合体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003096109A true JP2003096109A (ja) 2003-04-03

Family

ID=19115360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001293609A Pending JP2003096109A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 乳化重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003096109A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7745510B2 (en) 2005-03-29 2010-06-29 Seiko Epson Corporation Ink composition for ink jet recording, and recording method and recorded matter using the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7745510B2 (en) 2005-03-29 2010-06-29 Seiko Epson Corporation Ink composition for ink jet recording, and recording method and recorded matter using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4218902B2 (ja) コポリマーと疎水性キャビティを有する高分子有機化合物とを含む組成物
EP0304788B1 (en) Emulsion polymerization process
JPH05302037A (ja) 架橋性水性顔料分散液
EP1682586A2 (en) Aqueous dispersions containing multi-stage emulsion polymers
JPH05117344A (ja) コアシエルエマルジヨン及びそれを使用した水性プレスニス
WO1999061484A1 (fr) Emulsion aqueuse et procede permettant de la preparer
JP2006225662A (ja) 水性分散液の製造法
JP3466316B2 (ja) 木工用接着剤
JP2003096109A (ja) 乳化重合体
JP3676572B2 (ja) 塩化ビニリデン系エマルジョン及び下塗り用水性樹脂組成物
JP2007023143A (ja) アクリル酸エステル系共重合体および水性分散体
JP2856509B2 (ja) 単層弾性エマルション塗料組成物
JP4051970B2 (ja) エチレン・ビニルエステル共重合体含有水性エマルジョン
JP3225105B2 (ja) コア・シェル型エマルジョンの製造方法
JPH07216005A (ja) 水性エマルジョン組成物およびその製造方法
JP2003293288A (ja) エマルジョン型製紙用表面サイズ剤
JP2004099823A (ja) 水性被覆組成物
JP2000104010A (ja) 水性塗料組成物
JPH0445102A (ja) 乳化重合体の製造方法及びその製造方法で得られる乳化重合体
JP3212653B2 (ja) 水性架橋性樹脂組成物
JPH09132648A (ja) 高分子分散剤、同製造方法、及びそれを用いた乳化重合方法
JP2001323004A (ja) 被覆用水性重合体分散液の製造方法及びその組成物
JP2005015697A (ja) 水性エマルション組成物の製造方法
JP2001302963A (ja) 分解性被膜形成用水系エマルジョン組成物
JPH05140237A (ja) 含フツ素重合体の製造方法およびその組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050822