JP2003095994A - α−オレフィンの製造方法 - Google Patents
α−オレフィンの製造方法Info
- Publication number
- JP2003095994A JP2003095994A JP2002202463A JP2002202463A JP2003095994A JP 2003095994 A JP2003095994 A JP 2003095994A JP 2002202463 A JP2002202463 A JP 2002202463A JP 2002202463 A JP2002202463 A JP 2002202463A JP 2003095994 A JP2003095994 A JP 2003095994A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- olefin
- ether
- product
- amine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
て用い、脱離反応を行なってα−オレフィンを製造する
にあたって、全オレフィン生成物中のα−オレフィンの
比率が高く、かつ触媒の反応性および生成物の選択性を
長期に維持することができ、環境への負荷も少なく、工
業的に有利なα−オレフィンの製造方法を提供する。 【解決手段】 第一級アルコールまたはエーテルの脱離
反応によりα−オレフィンを製造する方法において、ア
ミン共存下でアルミナ触媒を使用することを特徴とする
α−オレフィンの製造方法。
Description
たはエーテルからα−オレフィンを製造する方法に関す
る。本発明によって提供されるα−オレフィンはポリオ
レフィンの原料、可塑剤原料などとして有用である。
反応によりα−オレフィンを製造できることは公知であ
る。しかし、多くの反応系においてはα−オレフィンと
同時に異性体である内部オレフィンが生成し、この内部
オレフィンはα−オレフィンとの分離が困難であると共
に、純度の高いα−オレフィンを得る上で問題となる。
第一級アルコールまたはエーテルからα−オレフィンを
比較的高純度で製造する方法として、例えば(1)J.
Am.Chem.Soc.,vol.83、2847−
2852頁(1961年)では、5種類のγ−アルミナ
を用いてn−ブタノールから1−ブテンの合成を行い、
γ−アルミナ中に塩基成分が多い方が生成物である全ブ
テン中の1−ブテン比率が最大97.3%と高く、また
反応温度の低い方が全ブテン中の1−ブテンの比率が高
いことが示されている。また、(2)US4,234,
752号明細書では、200〜500℃の条件で、不活
性ガスの存在下で、塩基で処理したγ−アルミナを触媒
として用いて第一級アルコールを脱水反応する方法を開
示しており、具体的には、γ−アルミナを予め水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどの塩基の水溶液に浸し、
γ−アルミナ表面の酸成分を中和することにより、生成
物である全オレフィン中のα−オレフィンの比を向上さ
せている。
はエーテルの脱離反応によりα−オレフィンを工業的に
有利に製造するには、以下の3つの課題を同時に解決で
きることが重要である。 (a)第一級アルコールまたはエーテルの脱離反応で
は、目的物であるα−オレフィン以外に異性体である内
部オレフィンが生成しうる。この内部オレフィンとα−
オレフィンとの沸点差はごく僅かであるので、蒸留によ
って高純度のα−オレフィンを分離しようとすると、内
部オレフィンの生成量が多いほど、分離の際のα−オレ
フィンのロスはコスト的に無視できなくなるほど大きく
なる。したがって、α−オレフィンを選択率よく高純度
で得られること。 (b)使用する触媒がその反応性および生成物の選択性
を長期間維持できること。 (c)コストおよび環境問題の観点から廃棄物が削減で
きること。
法を検討すると、それぞれ以下のような問題点が認めら
れる。上記(a)に関して:(1)および(2)の方法
はともに全オレフィン中のα−オレフィン比率が97%
程度であり、高純度のα−オレフィンを分離する工程に
おけるα−オレフィンのロスが大きくなってしまう。
製時よりカリウム成分を混合してγ−アルミナを作成し
て触媒として用いており、また(2)の方法は、塩基で
処理したγ−アルミナの具体例として水酸化カリウムな
どのアルカリ金属水酸化物の水溶液にγ−アルミナを含
浸させ、水洗後に乾燥して得たものを触媒として使用し
ており、ともにアルカリ金属水酸化物を使用してγ−ア
ルミナ表面の酸点を中和することで、全オレフィン中の
α−オレフィンの比率の向上を達成している。しかしな
がら、これらの触媒は、反応時においてアルカリ金属成
分の溶出等により、触媒表面に変化が生じる可能性が高
い。このように触媒表面の状態が変化すると、(1)の
方法では反応性および生成物の選択性が変化してしま
う。また、(2)の方法でも、同様に反応性および生成
物の選択性が変化してしまうことから、反応をいったん
停止して触媒を再度アルカリ金属水酸化物などの塩基で
処理しなければならない。また、長期間連続的に反応さ
せる場合には前記した触媒の再処理工程が定期的に必要
となる。したがって、(1)、(2)の方法は、工業的
な触媒として使用に耐えうる活性、選択性、触媒寿命を
十分兼ね備えているとは言い難い。
の方法は、上記のように触媒の調製あるいは前処理にい
ずれもアルカリ金属水酸化物を使用するので、アルカリ
性水溶液が廃液として発生し、かかるアルカリ性水溶液
を排出する際には酸で中和する必要があり、廃液の容積
が増加するという問題点を有する。このように、従来知
られている第一級アルコールまたはエーテルの脱離反応
によるα−オレフィンの製造方法には、更に改良の余地
がある。
ールまたはエーテルを原料として用い、脱離反応を行な
ってα−オレフィンを製造するにあたって、全オレフィ
ン生成物中のα−オレフィンの比率が高く、かつ触媒の
反応性および生成物の選択性を長期に維持することがで
き、環境への負荷も少なく、工業的に有利なα−オレフ
ィンの製造方法を提供することにある。
題を解決するべく鋭意検討した。その結果、第一級アル
コールまたはエーテルからα−オレフィンを製造する方
法において、アミン共存下でアルミナを触媒として使用
することで、全オレフィン生成物中のα−オレフィン比
率を高くすることができる条件を見出し、さらに長期に
わたって触媒の反応性および生成物の選択性を維持でき
ることを見出した。また反応において中間体として生成
するエーテル化合物および未反応の原料を反応生成物よ
り分離して回収し、再び反応させても、同様に反応が進
行して全オレフィン生成物中のα−オレフィン比率が高
いことを見出し、本発明を完成した。
ールまたはエーテルの脱離反応によりα−オレフィンを
製造する方法において、アミン共存下でアルミナ触媒を
使用することを特徴とするα−オレフィンの製造方法で
ある。また、本発明は、(ii)反応で生成するエーテ
ル中間体、および未反応の第一級アルコールまたはエー
テルを反応生成物より分離して回収し、その少なくとも
一部を反応系に再び供給することを特徴とする(i)の
方法を包含する。さらに、本発明は、(iii)アミン
として、その常圧における沸点が、生成物であるα−オ
レフィンの常圧における沸点よりも30℃以上高いアミ
ンを使用することを特徴とする(i)または(ii)の
方法を包含する。
本発明の方法において用いる第一級アルコールまたはエ
ーテルは、下記式(I)
たは分岐状のアルキル基を表し、R2は水素原子または
炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を
表す。)で示される。
鎖状または分岐状のアルキル基としては、例えばn−プ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル
基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル
基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシ
ル基、オクタデシル基などが挙げられる。また、R2が
表す炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イ
ソペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−
オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オ
クタデシル基などが挙げられる。
タノール、n−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノ
ール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、n−ノナ
ノール、n−デカノール、n−ウンデカノール、n−ド
デカノール、n−テトラデカノール、n−ヘキサデカノ
ールなどが挙げられ、これらの中でもn−ヘキサノー
ル、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノー
ルを用いるのが好ましい。また、エーテルとしては、例
えばメチルペンチルエーテル、ヘキシルメチルエーテ
ル、メチルオクチルエーテル、メチルノニルエーテル、
デシルメチルエーテル、エチルペンチルエーテル、エチ
ルヘキシルエーテル、エチルオクチルエーテル、メチル
ノニルエーテル、メチルデシルエーテル、イソプロピル
ペンチルエーテル、ヘキシルイソプロピルエーテル、イ
ソプロピルオクチルエーテル、イソプロピルノニルエー
テル、デシルイソプロピルエーテル、ジヘキシルエーテ
ル、ジオクチルエーテル、ジデシルエーテルなどが挙げ
られる。
は、工業的に生産され、市販されているγ−アルミナ、
Al2O3−SiO2、Al2O3−Cr2O3、Al
2O 3−ZrO2、Al2O3−TiO2などのアルミ
ナ類を特に制限無く用いることができる。これらのアル
ミナの中でも本発明の方法においてはアルミナ触媒とし
てγ−アルミナを用いることが特に好ましい。アルミナ
触媒はリチウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネ
シウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、ランタンな
どの希土類金属を少量含んでいても良い。アルミナ触媒
の形状および大きさに特に制限はなく、粒状、ペレット
状、円筒状などの任意の形状および任意の大きさのもの
を反応器の形状または大きさに応じて使用することがで
きる。
させるアミンは特に限定されず、例えばブチルアミン、
ヘキシルアミン、オクチルアミンなどの第一級アミン;
ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン
などの第二級アミン;トリブチルアミン,トリエチレン
ジアミン,テトラメチルエチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジ
アミンなどの第三級アミン;1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチル
アミノピリジンなどの環状アミンなどが挙げられる。
料として使用する第一級アルコールまたはエーテルに対
して通常0.1〜20質量%の範囲であり、0.1〜5
質量%の範囲がより好ましい。
に限定されず、例えば回分式反応方法、連続式反応方法
などにより行うことができる。これらの中でも、操作の
簡便性、生産性などの観点から、固定床反応装置を用い
た連続式反応方法が好ましい。固定床反応装置として
は、例えば単管式、多管式などの通常の気相固定床反応
装置を好ましく用いることができる。
定されないが、通常、気相条件での反応となるように1
50℃〜350℃の範囲で実施するのが好ましく、20
0℃〜320℃の範囲がより好ましい。反応圧力も特に
限定されないが、気相条件での反応となるように使用原
料に応じて適宜設定することができ、通常、3〜500
kPaの範囲が好ましく、30〜300kPaの範囲が
より好ましい。
して使用する第一級アルコールまたはエーテルとは別の
経路で、第一級アルコールまたはエーテルと同時にアル
ミナ触媒を充填した反応器に供給してもよいが、原料と
して使用する第一級アルコールまたはエーテルと予め混
合し、その混合液をアルミナ触媒を充填した反応器に供
給するのが、操作、装置の簡便性などの観点から好まし
い。かかる混合液の供給速度は、アルミナ触媒の充填容
積、第一級アルコールまたはエーテルの種類、反応温
度、反応圧力等によって変化しうるが、生成物中の全オ
レフィン中のα−オレフィン比率をポリオレフィン原料
などととして求められる高い値に保つ観点からは、通
常、液空間速度(Liquid Hourly Space Verocity:
LHSV)として0.1〜50hr−1の範囲であり、
0.5〜10hr−1の範囲がより好ましい。
原料として使用する第一級アルコールまたはエーテルと
ともに、ヘリウム、アルゴンなどの反応に不活性なガス
を供給してもよい。反応に不活性なガスを供給する場
合、その供給量は、通常、0.1〜1000リットル/
原料(第一級アルコールまたはエーテル)1kgの範囲
が好ましく、0.5〜300リットル/原料1kgの範
囲がより好ましい。
留することにより、目的物であるα−オレフィン、内部
オレフィンなどの他のオレフィン類および水などを分離
し、必要に応じてさらに蒸留などの手段で精製して、ポ
リオレフィン原料などととして求められる高純度のα−
オレフィンを得ることができる。
オレフィン生成物中のα−オレフィン比率を、複数回の
蒸留精製を必要としない程度に高めうる観点から、原料
として使用する第一級アルコールまたはエーテルの転化
率は75%以下に調整するのが好ましく、70%以下に
調整するのがより好ましく、65%以下とするのがさら
に好ましい。
などの他、未反応の原料(第一級アルコールまたはエー
テル)、アミン、および反応の過程で生成するエーテル
中間体が含まれる。
間体とは、原料としてR1−O−Hで表される第一級ア
ルコールを用いた場合にはR1−O−R1で表されるエ
ーテルであり、原料としてR1−O−R2で表されるエ
ーテルを用いた場合にはR1−O−R1およびR2−O
−R2の2種類のエーテルである。例えば、原料として
n−オクタノールを用いた場合、ここでいうエーテル中
間体とは、ジオクチルエーテルを意味する。
は、反応混合物からオレフィン生成物、水などの比較的
低沸点の生成物を蒸留によって分離した後、残留物とし
て回収し、その少なくとも一部を再び反応系へ供給する
ことでα−オレフィンを製造できる。この操作により、
本発明の方法においては廃液量を極めて低減し、かつ使
用原料に対する収率を高めることができる。
ては、アルミナ触媒と共存させるアミンとして、目的生
成物であるα−オレフィンと容易に分離でき、またその
アミンが未反応原料(第一級アルコールまたはエーテ
ル)およびエーテル中間体と分離することなく回収でき
るものが好ましく、その常圧における沸点が、生成物で
あるα−オレフィンの常圧における沸点よりも30℃以
上高いアミンを使用することが好ましく、50℃以上高
いアミンを使用することが特に好ましい。上記のような
アミンを使用すれば、反応混合物からオレフィン生成
物、水などの比較的低沸点の生成物を蒸留によって分離
した後、未反応原料およびエーテル中間体と共にアミン
を残留物中に存在させうるので、かかる残留物の少なく
とも一部を再び反応系へ供給する際には、アミンを新た
に添加あるいは混合する必要が無く、有利である。例え
ば、n−オクタノール(沸点:196℃/常圧)を原料
とした場合、生成物は1−オクテン(沸点:121℃/
常圧)、エーテル中間体はジ−n−オクチルエーテル
(沸点:287℃/常圧)であり、アミンとしては例え
ばオクチルアミン(沸点177℃/常圧)、トリブチル
アミン(沸点:216℃/常圧)、N,N,N’,N’
−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン(沸
点:210℃/常圧)などが好ましい。
ば、全オレフィン生成物中のα−オレフィンの比率が高
く、さらに長期にわたって触媒活性を維持できる。ま
た、本発明の方法では、未反応原料および副生するエー
テル中間体を同様の触媒を用いて反応させることが可能
であり、工業的かつ環境面から見ても有利にα−オレフ
ィンを製造できる。
るが、本発明はかかる実施例によりなんら制限されるも
のではない。
日揮化学社製γ−アルミナ触媒(N613N)を20m
l充填し、反応管を電気炉で300℃に加熱した。この
反応管に、n−オクチルアミン(沸点177℃)を1質
量%添加したn−オクタノール(沸点196℃)を52
ml/hr(LHSV=2.6hr−1)で常圧にて反
応器に供給した。反応の間、触媒層の中心温度を300
℃に保った。反応管出口より得られた反応ガスを冷却管
に通して凝縮させ、反応混合液を回収した。かかる反応
混合液を所定の反応経過時にサンプリングし、ガスクロ
マトグラフィーにより分析した。150時間同一条件下
で連続的に反応を実施したところ、反応成績に変化は見
られなかった。結果を表1に示す。
に添加するアミンの種類を変更する以外、実施例1と同
様の条件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応
混合液をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーによ
り分析した。各実施例で使用したアミンは、実施例2が
ジメチルアミノピリジン(沸点:162℃/6.7kP
a)、実施例3が1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]ウンデカ−7−エン(沸点:81℃/79.8P
a)、実施例4がN,N,N’,N’−テトラメチル−
1,6−ヘキサメチレンジアミン(沸点:210℃/常
圧)であった。結果を表2に示す。
にアミンを添加しなかったこと以外、実施例1と同様の
条件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合
液をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分
析した。得られた結果を表3に示す。
トリウム水溶液100mlに、γ−アルミナ(水沢化学
社製:RN−03)を5gの割合で24時間室温で含浸
させ、水洗後、乾燥させて焼成した塩基処理アルミナを
用い、かつ、反応管に供給するn−オクタノールにアミ
ンを添加しないこととした以外は、実施例1と同様の条
件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合液
をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析
した。得られた結果を表3に示す。
い場合には、上記実施例と比較してオクテン類生成物中
の1−オクテンの比率が大きく下がり、工業的に不利で
あることが分かる。また、塩基処理アルミナを用いた場
合には、比較例1に比べてオクテン類生成物中の1−オ
クテンの比率は向上したが、工業的に満足できるもので
はない。
62℃/6.7kPa)を1質量%添加したn−オクタ
ノール(沸点196℃)を18ml/hr(LHSV=
0.9hr−1)で常圧にて反応器に供給した以外は、
実施例1と同様の条件で反応を行い、反応開始後2時間
経過時の反応混合液をサンプリングし、ガスクロマトグ
ラフィーにより分析した。得られた結果を表4に示す。
0]ウンデカ−7−エン(沸点:81℃/79.8P
a)を1質量%添加したn−オクタノール(沸点196
℃)を26ml/hr(LHSV=1.3hr−1)で
常圧にて反応器に供給した以外は、実施例1と同様の条
件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合液
をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析
した。得られた結果を表4に示す。
し、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキ
サメチレンジアミン(沸点:210℃)を1質量%添加
したn−オクタノール(沸点196℃)を52ml/h
r(LHSV=2.6hr−1)で常圧にて反応器に供
給し、反応の間、触媒層の中心温度を280℃に保った
以外は、実施例1と同様の条件で反応を行い、反応開始
後2時間経過時の反応混合液をサンプリングし、ガスク
ロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表4
に示す。
オクチルエーテルを用いた以外は実施例1と同様の条件
にて反応を行った。メチルオクチルエーテルの転化率は
25.0%であり、オクテン類生成物の選択率は72%
であり、オクテン類生成物中の1−オクテンの比率は9
8.5%であった。
ン類を留去したのち、その残留物(組成:n−オクタノ
ール67質量%、ジオクチルエーテル32質量%、n−
オクチルアミン1質量%)を原料とした以外は実施例1
と同様の条件にて反応を行った。得られた反応混合液の
組成は、n−オクタノール43.7質量%、ジ−n−オ
クチルエーテル質量26.0%、オクテン類30.3質
量%、オクテン類中の1−オクテンの比率は98.5%
であった。このことから、反応混合液から分離し、回収
した未反応原料とエーテル中間体を原料としても良好に
反応が進行することが確認された。
ナノールを用いた以外は実施例1と同様の条件にて反応
を行った。n−ノナノールの転化率は38.5%であ
り、ノネン類生成物の選択率は38.9%であり、ノネ
ン類生成物中の1−ノネンの比率は98.7%であっ
た。
カノールを用いた以外は実施例1と同様の条件にて反応
を行った。n−デカノールの転化率は40.2%であ
り、デセン類生成物の選択率は39.5%であり、デセ
ン類生成物中の1−デセンの比率は98.6%であっ
た。
れば、全オレフィン生成物中のα−オレフィンの比率が
高く、さらに長期にわたって触媒活性を維持できる。ま
た、本発明の方法では、未反応原料および副生するエー
テル中間体を同様の触媒を用いて反応させることが可能
であり、工業的かつ環境面から見ても有利にα−オレフ
ィンを製造できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 第一級アルコールまたはエーテルの脱離
反応によりα−オレフィンを製造する方法において、ア
ミン共存下でアルミナ触媒を使用することを特徴とする
α−オレフィンの製造方法。 - 【請求項2】 反応で生成するエーテル中間体、および
未反応の第一級アルコールまたはエーテルを反応生成物
より分離して回収し、その少なくとも一部を反応系に再
び供給することを特徴とする請求項1に記載の製造方
法。 - 【請求項3】 アミンとして、その常圧における沸点
が、生成物であるα−オレフィンの常圧における沸点よ
りも30℃以上高いアミンを使用することを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 第一級アルコールとしてn−オクタノー
ルを用いる請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002202463A JP4040375B2 (ja) | 2001-07-16 | 2002-07-11 | α−オレフィンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001215537 | 2001-07-16 | ||
JP2001-215537 | 2001-07-16 | ||
JP2002202463A JP4040375B2 (ja) | 2001-07-16 | 2002-07-11 | α−オレフィンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003095994A true JP2003095994A (ja) | 2003-04-03 |
JP4040375B2 JP4040375B2 (ja) | 2008-01-30 |
Family
ID=26618797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002202463A Expired - Lifetime JP4040375B2 (ja) | 2001-07-16 | 2002-07-11 | α−オレフィンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4040375B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008538206A (ja) * | 2005-03-16 | 2008-10-16 | コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 脂肪アルコールの脱水方法 |
JP2009513490A (ja) * | 2003-06-27 | 2009-04-02 | エボニック オクセノ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 分解−c4から1−オクテンを製造する方法 |
JP2009539944A (ja) * | 2006-06-14 | 2009-11-19 | ネステ オイル オサケ ユキチュア ユルキネン | 基油を製造するプロセス |
KR101028921B1 (ko) | 2007-02-07 | 2011-04-12 | 도요타지도샤가부시키가이샤 | 예비 도핑 전 리튬 이온 전지, 및 리튬 이온 전지의 제조 방법 |
JP2012232944A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-29 | Kao Corp | α−オレフィンの製造方法 |
JP2013533236A (ja) * | 2010-06-23 | 2013-08-22 | トタル リサーチ アンド テクノロジー フエリユイ | 酸触媒上でのアルコールの脱水 |
WO2014112522A1 (ja) * | 2013-01-15 | 2014-07-24 | 花王株式会社 | 内部オレフィンの製造方法 |
WO2014175359A1 (ja) | 2013-04-23 | 2014-10-30 | 花王株式会社 | オレフィンの製造方法 |
-
2002
- 2002-07-11 JP JP2002202463A patent/JP4040375B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009513490A (ja) * | 2003-06-27 | 2009-04-02 | エボニック オクセノ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 分解−c4から1−オクテンを製造する方法 |
JP4800935B2 (ja) * | 2003-06-27 | 2011-10-26 | エボニック オクセノ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 分解−c4から1−オクテンを製造する方法 |
JP2008538206A (ja) * | 2005-03-16 | 2008-10-16 | コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 脂肪アルコールの脱水方法 |
KR101248146B1 (ko) | 2006-06-14 | 2013-03-27 | 네스테 오일 오와이제이 | 기유의 제조 방법 |
JP2009539944A (ja) * | 2006-06-14 | 2009-11-19 | ネステ オイル オサケ ユキチュア ユルキネン | 基油を製造するプロセス |
KR101028921B1 (ko) | 2007-02-07 | 2011-04-12 | 도요타지도샤가부시키가이샤 | 예비 도핑 전 리튬 이온 전지, 및 리튬 이온 전지의 제조 방법 |
JP2013533236A (ja) * | 2010-06-23 | 2013-08-22 | トタル リサーチ アンド テクノロジー フエリユイ | 酸触媒上でのアルコールの脱水 |
JP2015134804A (ja) * | 2010-06-23 | 2015-07-27 | トタル リサーチ アンド テクノロジー フエリユイ | 酸触媒上でのアルコールの脱水 |
EP2585422B1 (en) * | 2010-06-23 | 2018-01-10 | Total Research & Technology Feluy | Dehydration of alcohols on poisoned acidic catalysts |
JP2012232944A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-29 | Kao Corp | α−オレフィンの製造方法 |
WO2014112522A1 (ja) * | 2013-01-15 | 2014-07-24 | 花王株式会社 | 内部オレフィンの製造方法 |
CN104918902A (zh) * | 2013-01-15 | 2015-09-16 | 花王株式会社 | 内部烯烃的制造方法 |
WO2014175359A1 (ja) | 2013-04-23 | 2014-10-30 | 花王株式会社 | オレフィンの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4040375B2 (ja) | 2008-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101017233B1 (ko) | 1-알콕시알칸의 촉매적 개열에 의한 1-올레핀의 제조방법 | |
KR100535192B1 (ko) | α-올레핀 제조 방법 | |
US8935891B2 (en) | Olefin metathesis catalyst containing tungsten fluorine bonds | |
JP2003095994A (ja) | α−オレフィンの製造方法 | |
JP5662587B2 (ja) | オレフィンメタセシスプロセスおよびタングステンフッ素結合を有する触媒 | |
US7442845B2 (en) | Conversion of ethers to olefins | |
CA2492533A1 (en) | Synthesis of alkenoate esters from lactones and alcohols | |
JPH0250088B2 (ja) | ||
JPH0231695B2 (ja) | ||
JP4447152B2 (ja) | ケトン類の製造法 | |
JP2000344718A (ja) | 非対称炭酸エステルの製造方法 | |
JPS6358811B2 (ja) | ||
JP2975702B2 (ja) | アルキル置換芳香族化合物の製造方法 | |
JP2782883B2 (ja) | 第3級オレフィンの製造方法 | |
JPH0231697B2 (ja) | ||
JPH04352732A (ja) | アルキル置換芳香族化合物の製造方法 | |
KR100688797B1 (ko) | 2차 알코올의 탈수반응에 의한 알파-올레핀의 제조방법 | |
JPH0569094B2 (ja) | ||
JPS6127374B2 (ja) | ||
JPH08231452A (ja) | モノアルキル化カテコール類の製造法 | |
JP2000344715A (ja) | 非対称炭酸エステルの製造方法 | |
JPS6334850B2 (ja) | ||
JPH0788320B2 (ja) | m−ベンジルトルエンの製造方法 | |
JPH09295951A (ja) | ジメチルテトラリン類の製造方法 | |
JPH0588689B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041207 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070803 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070816 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071001 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071016 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071107 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4040375 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131116 Year of fee payment: 6 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |