JP2003094831A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2003094831A
JP2003094831A JP2001333508A JP2001333508A JP2003094831A JP 2003094831 A JP2003094831 A JP 2003094831A JP 2001333508 A JP2001333508 A JP 2001333508A JP 2001333508 A JP2001333508 A JP 2001333508A JP 2003094831 A JP2003094831 A JP 2003094831A
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hydroxyphenyl
methyl
indanol
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JP2001333508A
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Mitsuru Kondo
充 近藤
Yasushi Horiuchi
康司 堀内
Tadashi Uchida
忠司 内田
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OUGI SANGYO KK
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OUGI SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速記録適性を有し、且つ高温、高湿条件下
で保存されても記録層の白色度を低下させることなく、
記録像の保存性に優れた感熱記録体を提供することにあ
る。 【解決手段】 無色ないし淡色の塩基性染料と、該染料
と接触して呈色し得る呈色剤を含有する記録層を設けた
感熱記録体において、呈色剤として3−(p−ヒドロキ
シフェニル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノ
ールと2,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホン又
は/及び3,3′−ジアリルー4,4′−ジヒドロキシ
ージフェニルスルホンの共晶体を使用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱記録体に関し、
高速記録適性を有し、且つ高温、高湿度条件下で保存さ
れても地肌部の白色度の低下を来たさず、記録像の保存
安定性に優れた感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無色ないしは淡色の塩基性染料とフェノ
ール性化合物等の有機呈色剤とを、それぞれ微細な粒子
に分散した後、両者を混合し、バインダー、充填剤、発
色性向上剤、滑剤その他の助剤を添加して得た塗液を
紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持体に塗布し
て記録層を形成した後、熱ペン、感熱ヘッド、ホットス
タンプ等の加熱により熔融し、両発色物質を接触させて
記録像を得るようにした感熱記録体は良く知られている
(例えば、特公昭45−14039号公報参照)。
【0003】ところで、最近、これらの感熱記録方式は
高速化が可能となり、ファクシミリ、自動券売機、バー
コードラベル、計測用レコーダー、有料道路の通行券な
ど広範囲の分野に応用されているが、記録装置の多様
化、高性能化が進められるに従って、感熱記録体に対し
て要求される品質も高度になっている。例えば、記録の
高速化に伴い記録前の記録体の白色度を低下せめる事な
く、微小な熱エネルギーでも高濃度で鮮明な記録像が得
られることが要求されるが、輸送途上や倉庫保管中など
に40℃程度の状態に長時間置かれることがあり、この
場合呈色反応が進行して発色カブリを生じることがあ
る。
【0004】また、通常用いられる塩基性染料、酸性物
質を呈色剤とする感熱記録体は、記録像の保存安定性に
も問題があり、特に高温或いは高湿度条件下では比較的
短時間のうちに記録像が褪色するという欠点がある。記
録像の保存安定性を改良する目的で、各種保存性改良剤
を使用する方法が提案されているが、従来提案されてい
る保存性改良方法では充分な効果が得られなかったり、
保存性改良効果があるものでも、白色度を低下させる等
新たな欠点を伴い、満足すべき結果は得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願は、高温或いは高
湿度条件下で保存されても、白色度を低下させることな
く記録像の保存性に優れた感熱記録体を提供すること課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、支持体上
に、無色乃至淡色の塩基性染料と呈色剤を含有す記録層
を設けた感熱記録体において、記録層に呈色剤として3
−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3−トリメチ
ルー5−インダノールと2,4′−ジヒドロキシージフ
ェニルスルホン又は/及び3,3′−ジアリルー4,
4′−ジヒドロキシージフェニルスルホンの共晶体を感
熱記録層中に含有させることを特徴としている。
【0007】本発明に使用する3−(p−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノール
と2,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホン又は/
及び3,3′−ジアリルー4,4′−ジヒドロキシージ
フェニルスルホンの共晶体は下記の方法で製造すること
ができる。即ち所定量の3−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノールと所
定量2,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホン又は
/及び3,3′−ジアリルー4,4′−ジヒドロキシー
ジフェニルスルホンを、溶媒例えばメタノール、エタノ
ール、プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、ジブチルケトン、ジエチルエ
ール、ジブチルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロエタ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、水等の単独或いは
これらの混合溶媒に加熱溶解してから冷却するか、溶媒
を蒸留除去して結晶として析出せしめる方法、或いは3
−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3−トリメチ
ルー5−インダノールと2,4′−ジヒドロキシージフ
ェニルスルホン又は/及び3,3′−ジアリルー4,
4′−ジヒドロキシージフェニルスルホンを水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム等の水溶液にアルカリ金属塩として溶解後、
酢酸、塩酸、硫酸等の酸性水溶液で中和して結晶として
析出せしめる方法等で製造することができる。
【0008】3−(p−ヒドロキシフェニル)−1,
1,3−トリメチルー5−インダノールと2,4′−ジ
ヒドロキシージフェニルスルホン又は/及び3,3′−
ジアリルー4,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホ
ン共晶体の混合割合は、3−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノール10
0重量部に対して2,4′−ジヒドロキシージフェニル
スルホン又は/及び3,3′−ジアリルー4,4′−ジ
ヒドロキシージフェニルスルホンを5〜200重量部に
設定するのが好ましく、10〜100重量部に設定する
のがより好ましい。2,4′−ジヒドロキシージフェニ
ルスルホン又は/及び3,3′−ジアリルー4,4′−
ジヒドロキシージフェニルスルホンの含量が5重量部未
満の場合は、記録像の安定性が低下し褪色が激しくなる
おそれがある。逆に、200重量部を越える場合は、記
録層の白色度の低下を来すおそれがある。
【0009】3−(p−ヒドロキシフェニル)−1,
1,3−トリメチルー5−インダノールと2,4′−ジ
ヒドロキシージフェニルスルホン又は/及び3,3′−
ジアリルー4,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホ
ンの共晶体の使用量については特に限定するものではな
いが、一般に塩基性染料100重量部に対して50〜1
000重量部、好ましくは150〜700重量部程度の
範囲で調節することが望ましい。
【0010】本発明では、呈色剤として3−(p−ヒド
ロキシフェニル)−1,1,3−トリメチルー5−イン
ダノールと2,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホ
ン又は/及び3,3′−ジアリルー4,4′−ジヒドロ
キシージフェニルスルホンの共晶体を使用する事で、十
分な白色度と記録像の保存性が得られるものであるが、
諸特性を損なわない限り、従来より塩基性染料の呈色剤
として用いられている他のフェノール化合物を併用して
もよい。併用できるフェノール化合物としては、例えば
p−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ヒドキ
シ安息香酸ーpーメチルベンジルエステル、4,4′ー
チオビス(2−メチルフェノール)、4,4′−チオビ
ス(2,3ージメチルフェノール)、2,2′ーチオビ
ス(4−tーオクチルフェノール)、4,4′−ジヒド
ロキシージフェニルスルホン、4−ヒドロキシー4′−
i−プロポキシージフェニルスルホン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ー4−メチルペンタン、
2,2ービス(4−ヒドロキシフェニル)ーnーヘプタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチ
ルエステル、nーブチルー4,4−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ペンタノエート、1,1,1−トリス(p
−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4′ー{1−〔4
−[2−(4−ヒドロキシフェニル)ー2−プロピル]
フエニル〕エチリデン}ビスフェノール、3,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、4−メチルー
2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ペンター1
−エン、2′,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,
4′−ジヒドロキシベンゾフェノン等があげられるが、
これらに限定されるものではない。
【0011】かかるフェノール化合物を用いる場合、3
−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3−トリメチ
ルー5−インダノールと2,4′−ジヒドロキシージフ
ェニルスルホン又は/及び3,3′−ジアリルー4,
4′−ジヒドロキシージフェニルスルホンの共晶体10
0重量部に対してフェノール化合物の少なくとも一種を
3〜80重量部、好ましくは5〜60重量部の範囲で使
用するのがよい。
【0012】また、本発明においては、高温条件下で取
り扱われても充分な白色度と記録像保存性を有する感熱
記録体が得られるものであるが、記録層中に更に下記の
如きヒンダードフェノール系化合物を保存性改良剤とし
て含有せしめると、高温条件下での記録像保存性が一段
と向上した感熱記録体が得られるため好ましい。かかる
保存性改良剤の代表的な化合物としては、4,4′ーチ
オビス(6−tーブチルーmークレゾール)、4,4′
−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,
4′−チオビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エ
チル−6−t−ブチルフェノール、2,2′−エチリデ
ンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール}、2−t
−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5
−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレー
ト、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペ
ンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチル
フェニルアクリレート、4,4′−ブチリデンビス(6
−t−ブチル−m−クレーゾル)、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフ
ェニル)ブタン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル
−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシ
アヌル酸、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、1,
3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、
2,2′−メチレンビス(4−6−ジ−t−ブチルフエ
ノール)のホスフェイトあるいはこれらのカリウム、ナ
トリウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニ
ウムの金属塩等をあげることができる。
【0013】保存性改良剤の使用量につては特に限定さ
れるものではないが、一般に3ー(p−ヒドロキシフェ
ニル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノールと
2,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホン又は/及
び3,3′−ジアリルー4,4′−ジヒドロキシージフ
ェニルスルホンの共晶体100重量部に対して10〜5
00重量部、好ましくは30〜350重量部の範囲で調
節することが好ましい。
【0014】本発明に使用される塩基性染料は、この種
の感熱記録体に適用される染料、具体的には、3−ジー
n−ブチルアミノー6−メチルー7−アニリノフルオラ
ン、3−ジーn−ペンチルアミノー6−メチルー7−ア
ニリノフルオラン、3−N−エチルーN−イソベンチル
アミノー6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノー6−メチルー7−アニリノフルオラン、
3−N−エチルーN−イソプロピルアミノー6−メチル
ー7−アニリノフルオラン、3−N−メチルーN−シク
ロヘキシルアミノー6−メチルー7−アニリノフルオラ
ン、3−N−メチルーN−イソブチルアミノー6−メチ
ルー7−アニリノフルオラン、3−N−エチルーN−p
−トリルアミノー6−メチルー7−アニリノフルオラ
ン、3−ピロリジノー6−メチルー7−アニリノフルオ
ラン、3−ピペリジノー6−メチルー7−アニリノフル
オラン、3−N−エチルーN−テトラヒドロフルフリル
アミノー6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノー6−クロロー7−アニリノフルオラン、
3−N−エチルーN−(2−エトキシプロビル)アミノ
ー6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノー7−(o−クロロアニリノ)フルオラン,3−
ジ−n−ブチルアミノー7−(o−クロロアニリノ)フ
ルオラン,3−ジ−n−ブチルアミノー7−(m−トリ
フルオロメチルアニリノ)フルオラン,3−ジエチルア
ミノー7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオ
ラン,3−ジエチルアミノー7−クロロフルオラン,3
−ジエチルアミノー6−メチルー7−クロロフルオラ
ン,3−シクロヘキシルアミノー6−クロロフルオラ
ン,3−N−エチルーN−p−トリルアミノー7−メチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノー7,8−ベンゾフ
ルオラン,3−ジエチルアミノー7ーt−ブチルフルオ
ラン,3−N−エチルーN−p−トリルアミノー7−N
ーメチルーN−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノー7−ジベンジルアミノフルオラン,3−p−
(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノ−7−
メチルフルオラン、3−p−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)アミノアニリノー6−メチルー7−クロロフルオ
ラン等のフルオラン系化合物、3,3−ビス(p−ジメ
チルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)ー6−ジメチルアミノフタリ
ド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)ー3−(1,
2−ジメチルインドルー3−イル)フタリド、3−(p
−ジエチルアミノフェニル)ー3−(1ーエチルー2−
メチルインドルー3−イル)フタリド等のトリアリール
メタンフタリド系化合物、3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)フルオレンー9−スピロー3′−(6′−ジメチル
アミノ)フタリド、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フ
ルオレンー9−スピロー3′−(6′−ジメチルアミ
ノ)フタリド等のフルオレンフタリド化合物、3,3−
ビス[2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p
−メトキシフエニル)エテニル]−4,5,6,7−テ
トラクロロフタリド、3,3−ビス[2−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフエニル)エ
テニル]−4,5,6,7−ブロモクロロフタリド、
3,3−ビス[2−(p−ピロリジノフェニル)−2−
(p−メトキシフエニル)エテニル]−4,5,6,7
−テトラクロロフタリド等のジビニルフタリド系化合
物、ベンゾイルロイコメイレンブルー等のフェノチアジ
ン系化合物、3−メチルースピロジナフトピラン、3′
−フエニルー7−ジエチルアミノー2,2′−スピロジ
(ベンゾピラン)等のスピロピラン系化合物、ローダミ
ンB−アニリノラクタム、ローダミンB−(p−ニトロ
アニリノ)ラクタム等のラクタム系化合物等があげられ
る。
【0015】これらの染料は単独でも二種以上混合して
も用いられるが、中でも3−ジーn−ブチルー6−メチ
ルー7−アニリノフルオラン、3−ジーn−ペンチルア
ミノー6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−N−
エチルーN−イソペンチルアミノー6−メチルー7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノー6−メチルー
7−アニリノフルオラン,3−N−メチルーN−シクロ
ヘキシルアミノー6−メチルー7−アニリノフルオラン
が,発色色調が記録体に適した黒色であり、地肌部の汚
れも少なく、また発色性も良好なことから本願の呈色剤
に対して特に好ましい。
【0016】また、一般にこの種の感熱記録体には、感
熱記録層に、発色性向上剤として熱可融性物質(融点7
0〜150℃好ましくは80〜130℃)を添加しても
よい。発色性向上剤としては、蓚酸−ジベンジルエステ
ル、蓚酸−ジ(p−メチルベンジル)エステル、2−ベ
ンジルオキシナフタレン、m−ターフェニル、p−ベン
ジルビフェニル、4−(pーメチルフエノキシ)ビフェ
ニル、1,2−ビス(フェノキシ)エタン、1,2−ビ
ス(3−メチルフェノキシ)エタン、ステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリン酸エ
チレンビスアミド、ステアリン酸メチロールアミド、オ
レイン酸アミド、パルミチン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミ
ド等の脂肪酸アミド、ジベンジルテレフタレート、1−
ヒドロキシー2−ナフトエ酸フェニルエステル等が挙げ
られる。
【0017】これらの発色性向上剤の種類については特
に限定するものではないが、蓚酸−ジベンジルエステ
ル、蓚酸−ジ(p−メチルベンジル)エステル、2−ベ
ンジルオキシナフタレン、m−ターフェニル、p−ベン
ジルビフェニル、4−(pーメチルフエノキシ)ビフェ
ニル、1,2−ビス(フェノキシ)エタン、1,2−ビ
ス(3−メチルフェノキシ)エタンが好ましい。発色性
向上剤の使用量については特に限定するものではない
が、用いる場合は一般に塩基性染料100重量部に対し
5〜700重量部、好ましくは10〜500重量部の範
囲で調節するのがよい。
【0018】これらを含む塗液は、一般に水を分散媒体
とし、ボールミル、アトライター、縦型または横型サン
ドミル、コロイドミル等の撹拌・粉砕機により、染料、
呈色剤、発色性向上剤、保存性改良剤等を一緒に又は別
々に分散するなどして調整される。かかる塗液中には、
通常バインダーとしてデンプン類、ヒドロキシエチルセ
ルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニル
アルコール、カルボキシ基変性ポリビニルアルコール、
シリコン変性ポリビニルアルコール等の各種変性ポリビ
ニルアルコール、スチレン・無水マレイン酸共重合体、
エチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・ブタジエン
共重合体エマルジョン等が全固形分の2〜40重量%、
好ましくは5〜25重量%程度配合される。勿論、これ
らのバインダー類は二種以上を併用することも可能であ
る。
【0019】更に、塗液中には各種助剤を添加すること
も可能であり、これらの助剤として、例えばジオクチル
スルフォコハク酸ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の分散
剤、ベンゾフェノン系、シアノアクリレート系、ヒドロ
キシベンゾエート系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線
吸収剤、その他消泡剤、蛍光染料、直接染料等を挙げる
ことができる。
【0020】また、感熱記録体が記録機器や記録ヘッド
との接触によってスティッキングを生じないように、ス
テアリン酸エステルワックス、ポリエチレンワックス、
カルナバロウワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、カルボキシ変性パラフィンワックス、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の分散液やエマルジョ
ン等を添加することもできる。
【0021】更に、記録ヘッドのカス付着を改善するた
めにカオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成
クレー、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活
性白土等の無機顔料、スチレンマイクロボール、ナイロ
ンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生澱粉粒
等の有機顔料を添加することもできる。
【0022】本発明の感熱記録体において、記録層の形
成方法については、特に限定されるものではなく、従来
からの周知慣用の技術に従って形成することができる。
例えば感熱記録層の塗液を、支持体上にエアーナイフコ
ーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコ
ーター、カーテンコーター等の適当な塗布装置で塗布、
乾燥して記録層を形成する。
【0023】また、塗液の塗布量についてはも特に限定
されるものではなく、一般に、乾燥重量で1.0〜12
g/m、好ましくは1.5〜10g/mの範囲で調
節される。支持体としては紙、プラスチックフイルム、
合成紙等が用いられるが、価格、塗布適性の点で紙が最
も好ましく用いられる。
【0024】なお、必要に応じて感熱記録体の表面及び
/又は裏面に保護層を設けたり、支持体と感熱記録層の
間に中間層を設けることも勿論可能であり、さらには粘
着加工を施すなど感熱記録体製造分野における各種の公
知技術が付加し得るものである。
【0025】かくして得られた本発明の感熱記録体は、
高温或いは高湿度条件下で保存されても、白色度や記録
濃度の低下が極めて少ないという優れた特性を発揮する
ものである。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。ま
た特に断らない限り、例中の部及び%はそれぞれ重量部
及び重量%を示す。 実施例1 (A液調整) 3−ジーn−ブチルアミノー6−メチルー7−アニリノフルオラン 10部 2−ベンジルオキシナフタレン 25部 メチルセルロース5%水溶液 15部 水 120部 この組成物をサンドミルで平均粒子径1.5μmとなる
まで粉砕した。 (B液調整) 3−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノー ルと2,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホン(100部対30部)の共 晶体 25部 メチルセルロース5%水溶液 30部 水 70部 この組成物をサンドミルで平均粒径が1.5μmとなる
まで粉砕した。(記録層の形成)A液170部,B液1
25部,酸化珪素顔料(吸油量180ml/100g)
30部,20%酸化澱粉水溶液150部,水55部を混
合,撹拌して塗液とした。得られた塗液を50g/m
の原紙に乾燥重量が6g/mとなるように塗布乾燥し
て感熱記録体を得た。
【0027】実施例2 A液調整において3−ジ−n−ブチルアミノー6−メチ
ルー7−アニリノフルオランの代わりに3−N−エチル
ーN−イソペンチルアミノ−6−メチルー7−アニリノ
フルオランを、2−ベンジルオキシナフタレンの代わり
に1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタンを用
い,B液調整において3−(p−ヒドロキシフェニル)
−1,1,3−トリメチルー5−インダノールと2,
4′−ジヒドロキシージフェニルスルホン(100部対
30部)の共晶体の代わりに100部対50部の共晶体
を用いた以外は,実施例1と同様にして感熱記録体を得
た。
【0028】実施例3 A液調整において3−ジーn−ブチルアミノー6−メチ
ルー7−アニリノフルオランの代わりに3−ジエチルア
ミノ−6−メチルー7−アニリノフルオランを,2−ベ
ンジルオキシナフタレンの代わりに1,2−ビス(フェ
ノキシ)エタンを用い,B液調整において3−(p−ヒ
ドロキシフェニル)−1,1,3−トリメチルー5−イ
ンダノールと2,4′−ジヒドロキシージフェニルスル
ホン(100部対30部)の共晶体の代わりに100部
対10部の共晶体を用いた以外は,実施例1と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0029】実施例4 A液調整において3−ジ−n−ブチルアミノー6−メチ
ルー7−アニリノフルオランの代わりに3−ジ−n−ペ
ンチルアミノ−6−メチルー7−アニリノフルオラン
を、2−ベンジルオキシナフタレンの代わりに蓚酸−ジ
(p−メチルベンジル)エステルを用い,B液調整にお
いて、3−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3−
トリメチルー5−インダノールと4、4′−ジヒドロキ
シージフェニルスルホン(100部対30部)の共晶体
の代わりに100部対100部の共晶体を用いた以外
は,実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0030】実施例5 A液調整において3−ジ−n−ブチルアミノー6−メチ
ルー7−アニリノフルオランの代わりに3−N−メチル
ーN−シクロヘキシルアミノ−6−メチルー7−アニリ
ノフルオランを、2−ベンジルオキシナフタレンの代わ
りに4−(p−メチルフェノキシ)ビフェニルを用い、
B液調整において、3−(p−ヒドロキシフェニル)−
1,1,3−トリメチルー5−インダノールと2,4′
−ジヒドロキシージフェニルスルホン(100部対30
部)の共晶体の代わりに3−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノールと
3,3′ジアリルー4,4′−ジヒドロキシージフェニ
ルスルホン(100部対30部)の共晶体を用いた以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0031】実施例6 A液調整において、2−ベンジルオキシナフタレンの代
わりにp−ベンジルビフェニルを用い、B液調整におい
て、3−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3−ト
リメチルー5−インダノールと2,4′−ジヒドロキシ
ージフェニルスルホン(100部対30部)の共晶体の
代わりに3−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3
−トリメチルー5−インダノールと3,3′ジアリルー
4,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホン(100
部対50部)の共晶体を用いた以外は、実施例1と同様
にして感熱記録体を得た。
【0032】実施例7 A液調整において、2−ベンジルオキシナフタレンの代
わりにm−ターフェニルを用い、B液調整において、3
−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3−トリメチ
ルー5−インダノールと2,4′−ジヒドロキシージフ
ェニルスルホン(100部対30部)の共晶体の代わり
に3−(p−ヒドロキシフェニル)−1,1,3−トリ
メチルー5−インダノールと3,3′ジアリルー4,
4′−ジヒドロキシージフェニルスルホン(100部対
10部)の共晶体を用いた以外は,実施例1と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0033】比較例1 B液調整において、3−(p−ヒドロキシフェニル)−
1,1,3−トリメチルー5−インダノールと2,4′
−ジヒドロキシージフェニルスルホン(100部対30
部)の共晶体の代わりに、3−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノールのみ
の結晶25部を用いた以外は、実施例1と同様にして感
熱記録体を得た。
【0034】比較例2 B液調整において、3−(p−ヒドロキシフェニル)−
1,1,3−トリメチルー5−インダノールと2,4′
−ジヒドロキシージフェニルスルホン(100部対30
部)の共晶体の代わりに、2,4′−ジヒドロキシージ
フェニルスルホンの結晶を25部用いた以外は、実施例
1と同様にして感熱記録体を得た。
【0035】比較例3 B液調整において、3−(p−ヒドロキシフェニル)−
1,1,3−トリメチルー5−インダノールと2、4′
−ジヒドロキシージフェニルスルホン(100部対30
部)の共晶体の代わりに、3−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1,3−トリメチルー5−インダノールと
2,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホンの結晶
(100部対30部)の混合体を25部用いた以外は、
実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0036】(感熱記録体の評価)かくして得られた1
0種類の感熱記録体を大倉電機(株)の発色性試験器
“TH−PMD”(印加電圧24V、パルス幅1ms)
にて記録した。得られた記録像について記録像の発色濃
度および白紙部の地肌濃度をマクベス反射濃度計(RD
−914型、マクベス社製)にて測定後、以下に示す試
験方法で試験を行った後の記録像の濃度及び地肌部の変
色度を評価し、その結果を[表1]に示した。
【0037】(耐温性試験)発色、テストで得られた記
録紙を60℃の条件下16時間放置した後、発色像及び
地肌部の濃度を測定した。
【0038】(耐湿性試験)発色テストで得られた記録
紙を40℃、90%RHの条件下24時間放置した後、
発色像及び地肌部の濃度を測定した。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
で得られた感熱記録体は、熱応答性に優れ、且つ高温、
高湿度下での白色度、記録像の保存安定性に優れた感熱
記録体であった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無色ないしは淡色の塩基性染料と、該染
    料と接触して呈色し得る呈色剤を含有する感熱記録層を
    設けた感熱記録体において、前記呈色剤として3−(p
    −ヒドロキシフェニル)−1,1,3−トリメチルー5
    −インダノールと2,4′−ジヒドロキシージフェニル
    スルホン又は/及び3,3′−ジアリルー4,4′−ジ
    ヒドロキシージフェニルスルホンの共晶体を使用したこ
    とを特徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】 3−(p−ヒドロキシフェニル)−1,
    1,3−トリメチルー5−インダノールと2,4′−ジ
    ヒドロキシージフェニルスルホン又は/及び3,3′−
    ジアリルー4,4′−ジヒドロキシージフェニルスルホ
    ンの共晶体の比率が、重量比で100対5〜200であ
    る請求項1記載の感熱記録体。
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