JP2003094699A - 可逆性感熱記録媒体用記録消去装置及び可逆性感熱記録媒体用画像記録装置 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体用記録消去装置及び可逆性感熱記録媒体用画像記録装置

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JP2003094699A
JP2003094699A JP2001294030A JP2001294030A JP2003094699A JP 2003094699 A JP2003094699 A JP 2003094699A JP 2001294030 A JP2001294030 A JP 2001294030A JP 2001294030 A JP2001294030 A JP 2001294030A JP 2003094699 A JP2003094699 A JP 2003094699A
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JP2001294030A
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Kyoji Tsutsui
恭治 筒井
Hiromi Furuya
浩美 古屋
Hitoshi Hattori
仁 服部
Nobuyuki Yanagawa
信之 柳川
Hiroyuki Idenawa
弘行 出縄
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面積が大きい感熱記録媒体であっても、そ
の感熱記録媒体上の可視画像を、感熱記録媒体のカール
や波うちを発生させず、かつ、消去残りやカブリを発生
させずに安定して消去することである。 【解決手段】 熱により可逆的に発色及び消色する記録
層102をもつ感熱記録媒体100を加熱処理すること
により、その感熱記録媒体100上に記録された可視画
像を消去する記録消去装置には、感熱記録媒体を加熱す
るためのヒートローラ5に感熱記録媒体を押し付けるた
めの加圧ローラ7が設けられている。消去処理が開始さ
れると、まず、第1温度センサ8により加圧ローラ7の
温度を測定し、その温度に応じてヒートローラの設定温
度を適宜選択して温度制御を行う。このように加圧ロー
ラの温度に応じてヒートローラの設定温度を選択するこ
とで、感熱記録媒体の記録層を所定の消色温度範囲で均
一に加熱処理することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱により可逆的に
発色及び消色する可逆性感熱記録層(以下、適宜「記録
層」という。)を加熱処理することで、繰り返し画像の
記録・消去が可能な可逆的感熱記録媒体上の可視画像を
消去するための可逆性感熱記録媒体用記録消去装置及び
可逆性感熱記録媒体用画像記録装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のハードコピーは、紙などの記録媒
体に外部からインクやトナーなどの着色剤を付着固定し
て可視画像を形成するか、紙などの基材上に感熱記録層
をもつ感熱記録紙等の記録媒体に熱エネルギーを加えて
可視画像を形成するなどして、記録媒体上に永久画像を
記録するものであった。しかし、近年、複写機やファク
シミリの普及やコンピュータからの頻繁な情報出力など
によって、記録媒体の消費量が急激に増大し、自然保護
や廃棄物処理等の観点から社会問題となっている。この
ため、記録媒体上に記録した可視画像を消去でき、か
つ、再び画像を記録できるような繰り返し利用可能な記
録媒体が注目されている。
【0003】このような記録媒体としては、例えば、特
開昭55−154198号公報等に開示されているよう
に、有機低分子結晶粒子を分散した高分子膜の光散乱性
変化を利用し、透明状態と白濁状態を可逆的に形成でき
る記録媒体が知られている。この記録媒体は、すでに磁
気カードの内容表示部として実用化されている。しか
し、表示される画像は、黒色や青色の着色された地肌又
はアルミ蒸着膜などの光反射性のある地肌に白色の印字
がされたものとなるので、通常のハードコピーとしては
違和感が大きく適していない。このため、可逆的に発色
状態と消色状態をとり得るロイコ染料を記録層として用
い、白色地肌に発色した画像を記録できる可逆的感熱記
録媒体(以下、適宜「感熱記録媒体」という。)が、特
開平5−124360号公報等で提案されている。
【0004】図10は、ロイコ染料を記録層として用い
た感熱記録媒体の基本的な発色/消色プロセスを示す説
明図である。図示のように、消色状態の記録層をいった
ん温度T1以上に加熱した後に急冷すると、その記録層
が発色状態で固定される。また、発色状態の記録層を温
度T1よりも低温側の消色温度範囲(T2〜T1)に加熱
すると感光層が消色状態で固定され、元の状態に戻せ
る。この感熱記録媒体上に可視画像を記録する場合、一
般に、サーマルヘッドを用いて画像部分を発色状態とし
て可視画像を記録する。一方、感熱記録媒体上の可視画
像を消去する場合には、実用的には、基板上に帯状の発
熱体をもちガラス等によって保護層が形成されたセラミ
ックヒータ基板又は内部に熱源を有するローラ状のヒー
トローラが用いられる。
【0005】図11は、感熱記録媒体を用いた従来の可
逆的感熱記録媒体用画像記録装置200(以下、「画像
記録装置」という。)の一例を示す概略構成図である。
この画像記録装置200は、装置内部に、セラミックヒ
ータ基板204(消去用加熱部材)及び感熱記録媒体1
00をセラミックヒータ基板204に押し付けるための
加圧ローラ205(加圧部材)を備える消去部203
と、記録用サーマルヘッド209を備える記録部202
と、搬送ローラ210(媒体搬送手段)、搬送ローラ2
10を駆動するための駆動ユニット等を備えている。感
熱記録媒体100は、搬送ローラ210により、図中矢
印で示す方向に搬送される。その搬送過程において、セ
ラミックヒータ基板204により、感熱記録媒体100
の記録層における発色状態の部分が消色状態になり、可
視画像が消去される。その後、記録用サーマルヘッド2
09により、その感熱記録媒体100の記録層の画像部
分を発色状態にして新たに可視画像を記録する。
【0006】図12は、感熱記録媒体100上に可視画
像を記録するための記録用サーマルヘッド等を含む記録
部を備えていない従来の可逆性感熱記録媒体用記録消去
装置(以下、「記録消去装置」という。)の一例を示す
概略構成図である。この記録消去装置300の消去用加
熱部材は、帯状の薄膜加熱ヒータ303をもつヒータ基
板302により構成されている。薄膜加熱ヒータ303
は、感熱記録媒体100の記録層を所定の消色温度範囲
内で加熱するためのものである。また、加圧部材として
の加圧ローラ304は、ヒータ基板302と対向するよ
うに設けられいる。この加圧ローラ304は、感熱記録
媒体100の表面をヒータ基板302に均一に密着させ
るために、その感熱記録媒体100に圧力を加えるもの
である。これにより、薄膜加熱ヒータ303の熱を、ヒ
ータ基板302の表面から感熱記録媒体100の記録層
に十分に伝えることができる。図中矢印で示す方向に感
熱記録媒体100が搬送されると、感熱記録媒体100
は、ヒータ基板302と加圧ローラ304との間に挟持
され、薄膜加熱ヒータ303で発生する熱により、感熱
記録媒体100の記録層が消色温度範囲で加熱され、発
色状態で記録された可視画像部分が消色状態となり、可
視画像が消去される。尚、図11に示す画像記録装置2
00における消去処理も、ここで説明した内容と同様で
ある。
【0007】図13は、従来の記録消去装置の他の例を
示す概略構成図である。この記録消去装置400の消去
用加熱部材は、ヒートローラ402により構成されてい
る。ヒートローラ402は、必要に応じて表面が加工さ
れた中空の金属パイプと、その内部の中心軸上に配置さ
れる熱源として棒状のハロゲンランプ403とから構成
されている。また、この記録消去装置400は、図12
に示す記録消去装置300と同様に、加圧ローラ404
を備えており、この加圧ローラ404により感熱記録媒
体100に圧力を加え、感熱記録媒体100の表面をヒ
ートローラ402に均一に密着させる。ハロゲンランプ
403が点灯すると金属パイプが内側から加熱され、ヒ
ートローラ402と加圧ローラ404との間を感熱記録
媒体100が通過する間、その感熱記録媒体100にヒ
ートローラ402表面から熱が伝導し、加熱処理が行わ
れる。尚、この記録消去装置400をもつ画像記録装置
も知られている。
【0008】図11に示すような画像記録装置200に
よれば、文書画像が印字記録されていた感熱記録媒体1
00の文書画像を消去し、続いて、その感熱記録媒体1
00に別の新たな可視画像を記録することが可能であ
り、文書画像の記録にも感熱記録媒体100を繰り返し
利用することが可能となる。よって、このような感熱記
録媒体100を、従来の紙の代わりに利用し、紙の大量
消費による環境や資源への問題、廃棄物処理などの社会
問題を軽減又は回避することが可能となる。ところが、
このような画像記録装置200は、これまで主に磁気カ
ードやICカード等の感熱記録媒体100の表示部に対
する書換に実用化されているが、文書用途では実用化さ
れていない。これは、感熱記録媒体100の表面積が、
実用化されているカードサイズ(55×85mm)程度
であれば、消去用加熱部材の温度を消去温度範囲内で均
一に処理することが比較的容易であるのに対し、感熱記
録媒体100を文書用途に利用とする場合の実用的なサ
イズであるA4サイズ(210×297mm)以上であ
ると、その均一な処理が困難だからである。この困難性
の要因には、感熱記録媒体100上の可視画像を消去の
ために必要な加熱時間が短くなることが挙げられる。こ
のように加熱時間が短くなると、例えば感熱記録媒体1
00の記録層がロイコ染料で形成されている場合、その
消去温度範囲は実用範囲内の加熱時間で考えると10〜
20℃程度となり、消去用加熱部材の温度制御範囲(消
去温度範囲)は狭くなる。この結果、消去用加熱部材の
感熱記録媒体100と接触する領域に消去温度範囲より
も低い部分が生じやすくなり、感熱記録媒体100上の
消去すべき可視画像を完全に消去できずに消去残りが発
生する。また、消去温度範囲よりも大きい部分も生じや
すくなり、その部分に対応する感熱記録媒体100上の
地肌が僅かに発色してカブリが発生する。
【0009】このように、上述した社会問題を軽減又は
回避するために感熱記録媒体100を文書用途に利用す
るには、大きな表面積をもつ感熱記録媒体100の表面
全体を、消去温度範囲内で均一に処理し、消去の際の消
去残りやカブリを抑制できる記録消去装置が望まれる。
しかし、図12や図13に示す従来の記録消去装置30
0,400を用いて、本発明者らが、さまざまな使用条
件、環境条件の中で、A4サイズのような大きなサイズ
の感熱記録媒体に対し、これを実用的な搬送速度で搬送
しながら表面全域を均一に加熱する実験を行ったが、安
定した消去を実現することは極めて困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、図12や図13に示すような従来の記録消去装置3
00,400で、安定した消去の実現が困難となる原因
を考察した。以下、その考察結果について説明する。感
熱記録媒体100上に記録された可視画像を完全に消去
するには、感熱記録媒体100の記録層が確実に消色温
度範囲で加熱されることが重要であり、そのためには、
消去用加熱部材の温度制御が重要となる。そのため、図
12や図13に示す従来の記録消去装置300,400
においても、図12に示すヒータ基板302の裏面や図
13に示すヒートローラ402の表面に、熱電対やサー
ミスターなどの温度センサ(加熱部材温度測定手段)を
設け、温度制御回路によってヒータへの通電を制御し、
ヒータをできるだけ一定の温度に維持できるようにして
いる。しかし、実際には、このような温度制御だけで
は、以下のような理由から、A4サイズのような大きな
サイズの感熱記録媒体100に対して安定した消去を実
現することができない。
【0011】消去用加熱部材が図12に示すようなヒー
タ基板302である場合、感熱記録媒体100が接触す
るヒータ基板302の表面部分の温度を直接検知するこ
とが構成上困難であるため、温度制御のための温度セン
サは、ヒータ基板302の裏面などに設置されることに
なる。装置外部に保管されている感熱記録媒体100の
温度は室温程度であるため、その感熱記録媒体100が
ヒータ基板302と加圧ローラの間を通過するとき、通
常、ヒータ基板302は、感熱記録媒体100側に熱を
奪われ、ヒータ基板302の接触部分における表面温度
が低下する。しかし、ヒータ基板302の表面温度の低
下は、直ちに裏面側における温度センサの測定部分の温
度低下に反映されない。このため、温度が低下したヒー
タ基板302を温度上昇させるための温度制御を行うま
でに大きなタイムラグが生じ、一時的に、ヒータ基板3
02の表面温度が低下することになる。このときのヒー
タ基板302の表面温度が、そのヒータ基板302によ
り加熱される感熱記録媒体100の記録層の温度を消色
温度範囲まで加熱できないものである場合、部分的な消
去残りを生じるおそれがある。このため、図12に示す
従来の消去記録装置では、A4のような大きなサイズの
感熱記録媒体に対して安定した消去を実現できないもの
と推測される。
【0012】また、消去用加熱部材が図13に示すよう
なヒートローラ402である場合、図12に示すヒータ
基板302と同様に、感熱記録媒体100が接触するヒ
ートローラ402の表面部分の温度を直接検知すること
が構成上困難である。このため、ヒートローラ402と
加圧ローラとの間のニップ部ではなく、通常は、そのニ
ップ部から離れた部分のヒートローラ402の表面温度
を、温度センサにより測定する。このため、上述と同様
に、温度が低下したヒートローラ402を温度上昇させ
るための温度制御を行うまでにはタイムラグが生じる。
この結果、部分的な消去残りが生じるおそれがあり、図
13に示す従来の消去記録装置でも、A4のような大き
なサイズの感熱記録媒体に対して安定した消去を実現で
きないと推測される。
【0013】以上から、安定した消去の達成を妨げる原
因は、消去用加熱部材の温度制御の困難性にあると言え
る。そして、温度制御が困難になるのは、消去処理中
に、消去用加熱部材の熱が感熱記録媒体100側に奪わ
れるからである。
【0014】そこで、本発明者らは、感熱記録媒体10
0を消去するときの消去の品質に関わる多数のパラメー
タについて実験を重ねた結果、最も安定した消去の実現
を妨げる重要因子は、消去用加熱部材に感熱記録媒体1
00を押し付けるための加圧ローラ304,404等の
加圧部材であるとの結論に達した。以下、その結論に達
した理由について説明する。
【0015】感熱記録媒体側に奪われる熱は、感熱記録
媒体100に伝わるが、その伝わった熱は、更に、その
感熱記録媒体100を裏面側から押し付け得る加圧ロー
ラに304,404も伝わる。特に、消去用加熱部材3
02,402が加熱されていない非稼働状態から消去処
理を開始する場合、温度制御により、消去用加熱部材3
02,402を設定温度まで昇温させたとしても、これ
に対向配置される加圧ローラ304,404は、その消
去用加熱部材302,402から間接的に熱を受け取っ
て温度上昇するため、その設定温度には遠く及ばない状
態にある。このように、消去用加熱部材302,402
が設定温度に達していても加圧ローラ304,404が
その設定温度に達していない場合、消去用加熱部材30
2,402の熱は、感熱記録媒体100だけでなく、そ
の感熱記録媒体100を介して加圧ローラ304,40
4にも奪われることになる。その結果、消去処理時にお
ける消去用加熱部材302,402の温度低下が大き
く、消去残りが生じやすくなる。また、繰り返し連続的
に消去処理を実行した後においては、加圧ローラ30
4,404の温度は、その消去処理で消去用加熱部材3
02,402から熱を奪った結果、消去用加熱部材30
2,402の温度に近づいたものとなる。この状態で消
去処理を行うと、感熱記録媒体100には、消去用加熱
部材302,402と加圧ローラ304,404の両方
からの熱が伝達され、消去用加熱部材302,402の
設定温度によってはカブリの発生しやすくなる。
【0016】このような消去用加熱部材302,402
の温度変動による消去残りを解決するには、例えば、消
去用加熱部材の温度設定を、できるだけ消去温度範囲の
高温側に設定しておく方法が考えられる。また、感熱記
録媒体100の記録層を十分に加熱するため、加熱時間
が長くなるように感熱記録媒体100の搬送速度を遅く
設定しておく方法も考えられる。しかし、これらの方法
では、感熱記録媒体100を加熱する温度が高くなり、
感熱記録媒体100がカールしたり波打ったりする現象
が生じやすくなる。更に、温度制御の関係で、消去用加
熱部材302,402が高温に振れすぎると、地肌にカ
ブリを生ずるおそれもある。また、図13に示す従来の
消去記録装置400においては、ヒートローラ402に
感熱記録媒体100を押し付けるための加圧ローラ40
4による加圧力を高め、ニップ幅を広げて加熱時間を長
くすることも考えられる。しかし、この方法では、感熱
記録媒体100へのストレスが大きくなり、やはりカー
ルや波うちが発生することになる。上述した社会問題を
軽減又は回避するために感熱記録媒体100を文書用途
に利用する場合、実用的には、感熱記録媒体100の繰
り返し使用回数を増やす必要があるため、このような感
熱記録媒体100への強い熱的ストレスや機械的ストレ
スはなるべく避けるのが望ましい。また、例えば、ヒー
トローラ402の金属パイプを十分厚く形成するなどし
て、消去用加熱部材302,402の熱容量を大きくす
る方法も考えられる。この方法によれば、消去用加熱部
材302,402の温度変動を小さくできるので、消去
残りやカブリの発生を抑制することが可能である。しか
し、このように消去用加熱部材302,402の熱容量
を大きくすると、その消去用加熱部材302,402を
設定温度まで加熱するための加熱時間が長くなるため、
消去の指示があってから実際に消去処理が開始されるま
での立ち上がり時間が長くなり実用性が低くなる。ま
た、立ち上がり時間を短くするために、常時、消去用加
熱部材302,402を設定温度付近まで加熱しておく
と、無駄なエネルギーを消費することになる。
【0017】本発明は、以上の背景に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、表面積が大きい感熱
記録媒体であっても、その感熱記録媒体上の可視画像
を、感熱記録媒体のカールや波うちを発生させず、か
つ、消去残りやカブリを発生させずに、安定して消去す
ることが可能な可逆性感熱記録媒体用記録消去装置及び
可逆性感熱記録媒体用記録消去装置を提供することであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、熱により可逆的に発色及び消色
する可逆性感熱記録層をもつ可逆性感熱記録媒体を所定
の消去温度範囲内で加熱処理することにより、該可逆性
感熱記録媒体上に記録された可視画像を消去する可逆性
感熱記録媒体用記録消去装置において、上記可逆性感熱
記録媒体に接触するように設置され、該可逆性感熱記録
媒体の可逆性感熱記録層を加熱するための消去用加熱部
材と、上記可逆性感熱記録媒体に接触して、該可逆性感
熱記録媒体を上記消去用加熱部材に押し付けるための加
圧部材と、上記加圧部材の温度を測定する加圧部材温度
測定手段と、上記加圧部材温度測定手段により測定され
た加圧部材温度に応じて、上記可逆性感熱記録媒体の可
逆性感熱記録層に対する加熱処理の結果に影響を及ぼす
消去条件を制御する消去条件制御手段とを備えることを
特徴とするものである。この可逆性感熱記録媒体用記録
消去装置においては、感熱記録媒体を消去用加熱部材に
押し付けるための加圧部材の温度を加圧部材温度測定手
段により測定し、測定した加圧部材温度に応じて、消去
条件制御手段により、感熱記録媒体の記録層の消去条件
を制御する。ここで、消去条件とは、感熱記録媒体の記
録層に対する加熱処理の結果に影響を及ぼす条件であ
り、例えば、消去用加熱部材の温度、加圧部材の温度、
感熱記録媒体の加熱時間(搬送速度)、加圧部材による
加圧力などが挙げられる。上述のように、加圧部材は感
熱記録媒体を加熱するための消去用加熱部材の温度変動
に大きく関与するため、その加圧部材の温度を測定する
ことで、消去用加熱部材の温度変動を適切に把握するこ
とが可能となる。これにより、使用条件や環境条件等に
応じて、消去用加熱部材の温度や感熱記録媒体の加熱時
間等の消去条件を適切に制御することが可能となり、ど
のような条件下であっても、感熱記録媒体への過剰なス
トレスを抑制しつつ、感熱記録媒体の記録層がもつ消色
温度範囲で均一にかつ確実に加熱処理を行うことが可能
となる。また、請求項6の発明は、熱により可逆的に発
色及び消色する可逆性感熱記録層をもつ可逆性感熱記録
媒体を加熱処理して、該可逆性感熱記録媒体上に可視画
像を記録する記録部と、上記可逆性感熱記録媒体を所定
の消去温度範囲内で加熱処理することにより、該可逆性
感熱記録媒体上に記録された可視画像を消去する消去部
とを備えた可逆性感熱記録媒体用画像記録装置におい
て、上記消去部は、請求項1、2、3、4又は5の可逆
性感熱記録媒体用記録消去装置であることを特徴とする
ものである。この可逆性感熱記録媒体用画像記録装置に
おいては、可逆性感熱記録媒体上に記録された可視画像
を消去する消去部として、請求項1、2、3、4又は5
の記録消去装置を用いるので、どのような条件下であっ
ても、画像記録前に、感熱記録媒体への過剰なストレス
を抑制しつつ、感熱記録媒体上の可視画像を確実に消去
可能であるので、感熱記録媒体上に消去前画像の消去残
りやカブリがない状態で、その加熱記録媒体に新規な画
像を記録が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、可逆性感熱記録
媒体100用記録消去装置としての記録消去装置に適用
した一実施形態について説明する。図2は、本実施形態
に係る記録消去装置の消去対象となる可逆性感熱記録媒
体(以下、「感熱記録媒体」という。)100の概略構
成を示す厚さ方向の断面図である。図2(a)は、感熱
記録媒体100の代表的な一例を示すものであり、この
感熱記録媒体100は、支持体101の上面に可逆性感
熱記録層(以下、「記録層」という。)102及び保護
層103が順次積層された構成を有する。また、図2
(b)は、感熱記録媒体100の代表的な他の例を示す
ものであり、この感熱記録媒体100は、支持体101
の上面に記録層102及び保護層103が積層され、か
つ、支持体101の下面にバックコート層104をもつ
構成を有する。
【0020】上記支持体101には、紙、合成紙、プラ
スチックフィルムなどが用いられる。支持体101とし
て紙を用いる場合、あらかじめ平滑性や白色度などを高
めるため、フィラーを結着材とともに塗布したコート紙
を使用するのが好ましい。また、支持体101としてプ
ラスチックフィルムを用いる場合、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルムなどを使用する。尚、この
フィルムは、透明であってもフィラーを分散させて白色
にしたものであってもよい。また、支持体101の表面
には、必要に応じてあらかじめ画像情報を印刷しておい
てもよい。支持体101の厚さは、0.05〜0.5m
m程度であるのが好ましいが、特に文書用として用いる
場合は、扱いやすさの点で一般に用いられている紙と同
程度の0.05〜0.25mmであるのが好ましい。
【0021】上記記録層102は、加熱温度等の印加条
件によって可視光に対する吸収、透過、反射、散乱など
の光学特性が変化する材料であるが、室温環境下で可逆
的に発色状態と消色状態を固定できる材料を利用するこ
とができる。具体的には、特開平5−124360号公
報、特開平6−210954号公報、特開平10−95
175号公報、特開2000−33776号公報、特開
2000−118142号公報、特開2001−162
941号公報などに記載されている感熱記録媒体100
が使用できる。特に、記録層102としては、高いコン
トラストが得られ視認性に優れたロイコ染料を用いるの
が好ましい。このロイコ染料としては、例えば、フタリ
ド系化合物、アザフタリド系化合物、フルオラン系化合
物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合
物などを使用することができる。また、ロイコ染料を可
逆的に発色させる顕色剤としては、フェノール性水酸
基、カルボン酸基、ホスホン酸基などの酸性基と分子間
凝集力を制御する長鎖の炭化水素基を連結した化合物を
用いることができる。尚、これらの顕色剤の連結基や長
鎖炭化水素基の間にはヘテロ原子を含む二価の基を有し
ていてもよい。また、記録層102は、上述したロイコ
染料等の可逆発色材料と樹脂によって形成されるが、こ
の樹脂は、書き換えの繰り返しにともなう熱的ストレス
や機械的ストレスに強い硬化型の樹脂であるのが望まし
い。記録層102の厚さは、3〜15μm程度であるの
が好ましい。
【0022】上記保護層103は、画像を記録するため
のサーマルヘッドから加えられる熱的ストレスや機械的
ストレスから記録層102を保護し、その表面のダメー
ジを防ぐための層である。また、紫外線によるロイコ染
料の分解を防止するため、紫外線を吸収する機能をもつ
ものが好ましい。尚、保護層103は、紫外線を吸収す
る機能と、熱的及び機械的ストレスから保護する機能と
を個別にもつ二層以上の構造であってもよい。いずれに
しても、保護層103には、強度の点から硬化型樹脂を
用いるのが好ましい。また、画像を記録する際に表面に
接触するサーマルヘッドの滑りも重要であり、表面にあ
る程度の凹凸をつけるためにフィラーを加えることもあ
る。また、文書用として用いるには、表面の光沢がある
程度低いことも求められるが、これもフィラーを添加す
ることで達成できる。保護層103には、この他に着色
剤を含有させることもできる。この場合、例えば、文書
用として用いるときに、普通の紙と混在したときでも紙
と感熱記録媒体100とを容易に区別できるようにする
ことができる。保護層103の厚さは、1〜10μm程
度であるのが好ましい。
【0023】上記バックコート層104は、支持体10
1が紙である場合に、その紙が吸湿して伸縮したときの
カールの発生を抑える機能を有する。バックコート層1
04の材料には、硬化型樹脂を用いるのが好ましく、支
持体101、記録層102、保護層103とのバランス
を考慮して、その材料の硬さと膜厚を選択する。
【0024】感熱記録媒体100としては、上述した以
外にも、必要に応じて支持体101上にアンダーコート
層、断熱層などを設けることもできる。また、支持体1
01の両面に記録層102、保護層103を設け、両面
に画像を記録できるようにすることもできる。
【0025】次に、本発明において特に重要となる感熱
記録媒体100の消去温度特性について説明する。図3
は、ロイコ染料と顕色剤の組み合わせによる消色温度特
性の違いを示すグラフであり、図4は、このときのロイ
コ染料と顕色剤の構造を示す図である。図3に示すよう
に、消色温度範囲の広さは、材料の組み合わせにより大
きく異なり、中には適切な消去温度範囲が10℃以下の
ものもある。感熱記録媒体100を文書用として利用す
る場合、わずかな消去残りでも使用上の不快感が生じる
ため、完全に消去できることが求められる。これは、読
めれば実用上問題とならなかった従来のカード用途のも
のよりも、はるかに厳しい条件となる。具体的には、カ
ードでは消去残り濃度(消去後の画像部分の画像濃度と
地肌部の画像濃度との濃度差)が0.02程度で実用化
できるが、文書用では0.01以下であることが要求さ
れる。従って、このような厳しい条件を満たすために
は、記録消去装置の温度制御を、従来よりもいっそう高
い精度で行う必要がある。
【0026】〔実験1〕ここで、図4に示した記録消去
装置400を実験用記録消去装置として用いて、ヒート
ローラ402の表面温度と感熱記録媒体100の搬送速
度を変化させ、画像部分の消去残り濃度を測定する実験
を行った。尚、本実験で使用した感熱記録媒体100
は、図2(b)に示す構成を有し、支持体101がコー
ト紙であり、記録層102が図4(a)に示す顕色剤P
AU0−5−18と図4(b)に示すロイコ染料L1
組み合わせた可逆発色材料であり、その支持体101の
厚さが110μm、記録層102の厚さが10μm、保
護層103の厚さが3μm、バックコート層104の厚
さが3μmのものである。そして、この感熱記録媒体1
00上に、8mmの正方形の画像をサーマルヘッドで記
録した。このときの画像濃度は、1.00〜1.05で
ある。また、本実験用の記録消去装置のヒートローラ4
02は、直径が40mmで厚さが3mmのステンレスパ
イプの内部に、熱源としてのハロゲンランプ403が配
置されたものを使用し、加圧ローラ404は、硬度Hs
(JIS−A)が50度で厚さ4mmのシリコーンゴム
で形成されるローラを使用した。
【0027】図5は、本実験1の結果から得た各搬送速
度におけるヒートローラ402の消去温度範囲を示すグ
ラフである。この実験の結果から、媒体搬送手段として
の搬送ローラ405による感熱記録媒体100の搬送速
度が20mm/秒のときには、消去温度範囲が120〜
170℃の範囲で画像を完全に消去できる。また、他の
搬送速度において画像をほぼ完全に消去できる消去温度
範囲は、搬送速度が30mm/秒のときは130〜17
0℃、搬送速度が50mm/秒のときは150〜170
℃、搬送速度が80mm/秒のときは160〜170℃
となる。本実験におけるヒートローラ402と加圧ロー
ラ404とのニップ幅は、約3mmであるので、各搬送
速度のときの加熱時間は、搬送速度が20mm/秒のと
きには約0.15秒、搬送速度が30mm/秒のときに
は0.10秒、搬送速度が50mm/秒のときには0.
06秒、搬送速度が80mm/秒のときには0.04秒
である。このように、感熱記録媒体100の搬送速度が
速くなって加熱時間が短くなるほど、ヒートローラ40
2の消去温度範囲は狭くなる。
【0028】文書用の感熱記録媒体100の場合、その
表面積が大きいため、その先端がニップ部に入り込んで
からその後端がニップ部を抜けるまでの間のヒートロー
ラ402の温度変動を消去温度範囲内に収めるのが重要
となる。また、文書用途で使用する場合、1枚のプリン
トに要する時間を短くすることが求められ、先端から後
端までの長さが約300mmであるA4サイズの感熱記
録媒体100では、実用的に、これを10秒以下でニッ
プ部を通過させることが要求される。更に、文書用途で
使用する場合、比較的薄い支持体101を用いることが
多いので、消去時に高い温度で加熱することによる変形
も、従来のカードサイズの場合よりも発生しやすい。例
えば、図5に示したように消去残りにだけ注目すれば、
搬送速度が50mm/秒のときは20℃の許容範囲があ
るが、感熱記録媒体100の高温加熱による変形を考慮
すると、できるだけ低温側の150℃付近で加熱処理す
るのが望ましい。以上から、搬送速度が30mm/秒以
上の実用的な処理速度を有する記録消去装置または画像
記録装置を実現するための実用的な許容範囲としては、
10℃分の温度範囲よりも狭く、好ましくは5℃分の温
度範囲よりも狭い。よって、ヒートローラ402の温度
制御を高い精度で行うことが必要になる。
【0029】ここで、本実験1では、消去のための加熱
処理を行う前に、加圧ローラ404を空回しして加圧ロ
ーラ404も十分に予備加熱し、各ローラの温度を平衡
状態にしてから感熱記録媒体100をニップ部に入り込
ませるようにしている。平衡状態における加圧ローラ4
04の温度は、ヒートローラ402の温度より15〜3
0℃ほど低い。この実験条件では、ヒートローラ402
の熱容量が大きく加圧ローラ404も十分高い温度に到
達しており、また感熱記録媒体100のサイズも比較的
小さいので、感熱記録媒体100が通過するときのニッ
プ部におけるヒートローラ402の温度低下はそれほど
大きくないと考えられる。よって、ヒートローラ402
の温度を比較的狭い範囲で制御することができる。
【0030】一方、実用的には、省エネルギーの観点か
ら使用時だけヒートローラ402のハロゲンランプ40
3を点灯させる方式が好ましい。しかし、この方式を採
用すると、本実験1の条件では、未使用状態から使用状
態にするためにヒートローラ402及び加圧ローラ40
4の温度が平衡状態になるまでの時間(立ち上がり時
間)がある程度必要になる。立ち上がり時間をなるべく
短くすることは、実用上大きな問題であり、できる限り
短時間であるのが望ましい。ここで、立ち上がり時間を
短縮するためには、ヒートローラ402のステンレスパ
イプの厚さをできるだけ薄くし、熱容量を小さくする方
法が考えられる。しかし、ヒートローラ402の熱容量
が小さくなると、感熱記録媒体100及び加圧ローラ4
04に熱を奪われることによるヒートローラ402の温
度変動が大きくなりやすくなり、ヒートローラ402の
温度低下による消去残りが発生する可能性が高くなる。
【0031】〔実験2〕この点を確認するため、本実験
2では、内面を黒色耐熱塗装した外径15mm、厚さ
0.5mmのステンレスパイプと、500Wのハロゲン
ランプ403とから構成されるヒートローラ402を用
い、また、加圧ローラ404として、外形16mm、ゴ
ム厚3mm、ゴム硬度Hs(JIS−A)30度のシリ
コーンゴムからなるローラを用いた実験用記録消去装置
を使用した実験を行う。この実験用記録消去装置には、
ヒートローラ402のニップ部の反対側に接触するよう
に配置された小径ローラ表面温度測定用熱電対(アンリ
ツ社製)が設けられており、ヒートローラ402の温度
をこの熱電対で測定した。この熱電対は、温度制御装置
(オムロン社製E5CK−QR1)によりオン/オフ制
御を行っている。また、ヒートローラ402の場合と同
様に、加圧ローラ404にもニップ部の反対側に接触す
るように熱電対が配置されている。
【0032】本実験2では、あらかじめ8mm角の正方
形の画像を約25mm間隔で全面に記録したA4サイズ
の感熱記録媒体100を使用する。そして、ヒートロー
ラ402の温度も加圧ローラ404の温度も、ほぼ室温
の約30℃となっている状態から、ヒートローラ402
のハロゲンランプ403に通電してヒートローラ402
の昇温を開始すると同時に、ヒートローラ402及び加
圧ローラ404を所定搬送速度となる回転速度で回転駆
動させた。この実験用記録消去装置において、ヒートロ
ーラ402の温度は、設定温度が150℃又は160℃
のとき、約10秒ほどでその設定温度まで達し、その後
はほぼ±3℃の範囲内で温度制御できる。
【0033】本実験2では、ヒートローラ402の設定
温度を140℃として、ハロゲンランプ403への通電
及びヒートローラ402と加圧ローラ404の回転を開
始し、その10秒後に、感熱記録媒体100をニップ部
に搬送速度30mm/秒で送り込んだ。このときに感熱
記録媒体100の画像部分の消去残り濃度は、0.02
〜0.08であり、完全には消去できなかった。
【0034】〔実験3〕また、本実験3では、上記実験
2と同様の実験用記録消去装置を使用し、ヒートローラ
402の設定温度を140℃として、ハロゲンランプ4
03への通電及びヒートローラ402と加圧ローラ40
4の回転を開始し、その22秒後に、感熱記録媒体10
0をニップ部に搬送速度30mm/秒で送り込んだ。こ
のときに感熱記録媒体100の画像部分の消去残り濃度
は、表面全体で0.01以下となって、ほぼ完全に消去
できた。
【0035】〔実験4〕また、本実験4では、上記実験
2と同様の実験用記録消去装置を使用し、ヒートローラ
402の設定温度を160℃として、ハロゲンランプ4
03への通電及びヒートローラ402と加圧ローラ40
4の回転を開始し、その10秒後に、感熱記録媒体10
0をニップ部に搬送速度30mm/秒で送り込んだ。こ
のときに感熱記録媒体100の画像部分の消去残り濃度
は、表面全体で0.01以下となって、ほぼ完全に消去
できた。
【0036】ところで、図5の実験1の結果で示したよ
うに、熱容量の大きなヒートローラ402を用い、か
つ、加圧ローラ404の温度も十分に加熱されて平衡状
態に到達している条件では、感熱記録媒体100の搬送
速度が30mm/秒のとき、130〜170℃の消去温
度範囲で完全に消去できるものであった。上記実験2及
び実験3におけるヒートローラ402の温度は140℃
であり、その消去温度範囲内にあるが、実際には、上記
実験3の条件では消去できたが、上記実験2の条件では
消去できなかった。この違いを明らかにするため、加圧
ローラ404の表面温度をニップ部と反対側に設置され
た熱電対により測定した。
【0037】図6は、上記実験2及び実験3の条件での
加圧ローラ404の表面温度を示すグラフである。実験
2の条件では、感熱記録媒体100のニップ部通過中に
おける加圧ローラ404の温度は55℃から48℃に変
化しているのに対し、実験3の条件では、65℃から5
7℃に変化していた。この結果から、加圧ローラ404
の温度が比較的高いときにはほぼ完全に消去できるが、
比較的低いときは完全に消去できないことがわかる。こ
れは、加圧ローラ404の温度が比較的低い場合、ヒー
トローラ402の立ち上がり後において、ヒートローラ
402からの熱が、感熱記録媒体100から更には加圧
ローラ404へと熱の拡散が大きくなるため、感熱記録
媒体100の記録層102の温度が、熱電対により測定
されるヒートローラ402の表面温度にまで達しないか
らだと考えられる。更に、加圧ローラ404の温度が低
いほど、感熱記録媒体100の通過によってニップ部に
おけるヒートローラ402の温度が低下することにな
る。ここで、ヒートローラ402の温度は、ニップ部で
測定しているわけでなくニップ部から離れた位置で測定
しているため、ニップ部の温度の低下はヒートローラ4
02の温度制御に直ちに反映されない。その結果、ヒー
トローラ402の温度測定位置では設定温度に制御され
ていても、ニップ部では温度低下が起きており消去不良
を起こすものと考えられる。
【0038】上記実験3の条件では、感熱記録媒体10
0がニップ部に入り込む前に、加圧ローラ404がある
程度高い温度まで上がっているため、感熱記録媒体10
0が通過しているときにヒートローラ402の温度が低
下しても、記録層102全域でその温度が消色温度範囲
まで到達し、消去できたものと考えられる。また、上記
実験4の条件では、加圧ローラ404温度は、図示しな
いが56℃から50℃に変化しており、上記実験3の場
合よりも低かった。しかし、上記実験3の条件よりもヒ
ートローラ402の設定温度が20℃だけ高いので、記
録層102全域でその温度が消色温度範囲まで到達し、
消去できたものと考えられる。
【0039】〔実験5〕また、本実験5では、上記実験
3と同じ条件で、1枚の感熱記録媒体100について消
去処理を行った後、いったんハロゲンランプ403への
通電及びヒートローラ402と加圧ローラ404の回転
を停止し、その20秒後に再スタートして、もう1枚の
感熱記録媒体100の消去処理を行った。このとき、ヒ
ートローラ402の温度は、再スタートから5秒後には
設定温度(140℃)まで到達したので、その直後に感
熱記録媒体100をニップ部に送り込んだところ、2枚
目の感熱記録媒体100も完全に消去することができ
た。本実験5では、1枚目の感熱記録媒体100に対す
る消去処理によって加圧ローラ404の温度がある程度
上昇している結果、2枚目の感熱記録媒体100のニッ
プ部通過中における加圧ローラ404の温度は、67℃
から59℃に変化するものであった。この結果、再スタ
ートから比較的短時間であっても、ニップ部でのヒート
ローラ402の温度が消去温度範囲内に収められ、消去
できたものと考えられる。本実験5の結果から、あらか
じめ加圧ローラ404の温度が高くなっているときは、
スタートから感熱記録媒体100の搬送開始までの立ち
上げ時間を短縮しても、完全に消去できることがわかっ
た。
【0040】以上、上記実験2〜5の結果から、完全な
消去を実現するためには、ヒートローラ402が設定温
度に到達するだけでは不十分であり、そのときの加圧ロ
ーラ404の到達温度が重要であることがわかった。ま
た、実用上、ハロゲンランプ403への通電開始から確
実な消去が可能な状態にまで立ち上けるのに必要な時間
を短縮することが求められるが、上記実験2〜5の結果
から、消去処理に際し、まず加圧ローラ404の温度を
測定し、その温度に応じて種々の消去条件を設定するこ
とによって確実な消去と立ち上げ時間の短縮の両方が達
成できることが明らかになった。例えば、加圧ローラ4
04の温度が一定の基準より低い場合は、消去条件であ
るヒートローラ402の設定温度を高くし、高い場合に
はヒートローラ402の設定温度をやや低く設定する方
法が挙げられる。具体的に上記実験2〜5の例で説明す
ると、加圧ローラ404の温度が40℃以下のときには
ヒートローラ402の設定温度を160℃とし、加圧ロ
ーラ404の温度が40℃より高く60℃以下のときに
はヒートローラ402の設定温度を150℃とし、加圧
ローラ404の温度が60℃よりも高いときにはヒート
ローラ402の設定温度を140℃とする。このように
すると、ハロゲンランプ403への通電開始から感熱記
録媒体100の搬送までの時間を短縮でき、消去に要す
る時間を短縮できるとともに、確実な消去も可能にな
る。更に、感熱記録媒体100は、高い温度で加熱され
るほど変形を生じやすく、また、その表面側と裏面側の
温度差が大きいほどカールや波うちが発生しやすいが、
上述のように加圧ローラ404の温度に応じて消去条件
を適宜選択することで、熱的ストレスが大きくなる頻度
を少なくすることができ、感熱記録媒体100の変形や
カール及び波うちを抑制することができる。
【0041】〔実験6〕また、本実験6では、感熱記録
媒体100の搬送速度を、上記実験2〜5の条件よりも
遅い15mm/秒にし、ヒートローラ402の設定温度
を150℃として、その10秒後に感熱記録媒体100
をニップ部に送り込んだ。このときに感熱記録媒体10
0の画像部分の消去残り濃度は、表面全体で0.01以
下となって、ほぼ完全に消去できた。本実験6では、消
去処理に際して加圧ローラ404の温度に応じて、ヒー
トローラ402の設定温度ではなく搬送速度を変化させ
ることで、完全な消去を実現した。すなわち、本実験6
のように搬送速度を遅くすれば、感熱記録媒体100の
加熱時間が長くなり、加圧ローラ404温度が比較的低
くニップ部におけるヒートローラ402の温度低下が大
きくても、感熱記録媒体100の記録層102を消色温
度範囲で加熱することができ、完全な消去が可能にな
る。この場合、例えば、連続で複数枚の消去を行うと
き、1枚目の処理時間は長くなるが、その処理により加
圧ローラ404の温度が上記実験2〜5の場合に比べて
高くなるので、2枚目以降の処理時間を短縮することが
できる。また、搬送速度を遅くすると加熱時間が長くな
り、感熱記録媒体100への熱的ストレスが大きくなっ
て変形を起こしやすくなるが、加圧ローラ404の温度
に応じて消去条件である搬送条件を適宜選択すれば、熱
的ストレスが大きくなる頻度を最小限にして、感熱記録
媒体100の変形やカール及び波うちを抑制することが
できる。
【0042】〔実験7〕また、本実験7では、加圧ロー
ラ404の圧力を上記実験2〜6の条件の約2倍に設定
し、ヒートローラ402の設定温度を150℃として、
その10秒後に感熱記録媒体100をニップ部に搬送速
度30mm/秒で送り込んだ。このときに感熱記録媒体
100の画像部分の消去残り濃度は、表面全体で0.0
1以下となって、ほぼ完全に消去できた。本実験7で
は、消去処理に際して加圧ローラ404の温度に応じ
て、ヒートローラ402の設定温度や搬送速度ではな
く、加圧ローラ404の圧力を変化させることで、完全
な消去を実現した。すなわち、本実験6のように加圧ロ
ーラ404の加圧力を上げれば、ニップ幅が拡大して感
熱記録媒体100の加熱時間が長くなるとともに、ヒー
トローラ402と感熱記録媒体100との密着性も高ま
るので、加圧ローラ404温度が比較的低くニップ部に
おけるヒートローラ402の温度低下が大きくても、感
熱記録媒体100の記録層102を消色温度範囲で加熱
することができ、完全な消去が可能になる。この場合、
感熱記録媒体100に与える機械的ストレスは圧力が高
くなるほど大きくなるが、加圧ローラ404の温度に応
じて消去条件である加圧ローラ404の加圧力を適宜選
択すれば、機械的ストレスが大きくなる頻度を最小限に
して、感熱記録媒体100の寿命を延ばすことができ
る。
【0043】以上の説明では、図4に示すヒートローラ
402と加圧ローラ404とから構成される実験用記録
消去装置を例に挙げて説明したが、図3に示すような帯
状の発熱体を有するヒータ基板302と加圧ローラ30
4とから構成される記録消去装置300であっても同様
である。図3に示す記録消去装置300の場合、感熱記
録媒体100を挟み込むニップ部におけるヒータ基板3
02の温度を直接測定してヒータ基板302の温度制御
を行うことは実際上困難であるので、ニップ部から離れ
た部分のヒータ基板302の温度を測定して温度制御を
行うことになる。この場合、ニップ部におけるヒータ基
板302の温度低下は温度制御にダイレクトに反映され
ないため、消去残りを起こす可能性がある。実際に、図
3の記録消去装置300でヒータ基板302の設定温度
を150℃として、薄膜加熱ヒータ303への通電と加
圧ローラ304の回転を開始すると、ヒータ基板302
の温度は数秒で設定温度に到達するが、その状態ですぐ
に上記実験で使用した感熱記録媒体100をニップ部に
送り込むと消去残りが生じた。これは、ヒータ基板30
2の裏面側で温度測定を行っているため、比較的低温の
感熱記録媒体100と加圧ローラ304に熱を奪われて
ヒータ基板302の表面温度が低下しても、そのヒータ
表面の温度低下をすぐに測定して温度制御に反映させる
ことができず、感熱記録媒体100の記録層102を消
色温度範囲で適切に加熱処理できなかったからだと考え
られる。特に、サイズの大きな文書用の感熱記録媒体1
00では、搬送方向に対して部分的には消去できても、
温度変動が大きくなるため、表面全体を完全に消去する
のは難しい。
【0044】しかし、図3に示す記録消去装置300で
あっても、加圧ローラ304の温度を測定してヒータ基
板302の温度を制御すれば、感熱記録媒体100の表
面全体を均一に消去できる。例えば、上記実験2〜7で
使用した感熱記録媒体100を用いた場合、加圧ローラ
304の温度が40℃以下のときにはヒータ基板302
の設定温度を160℃とし、加圧ローラ304の温度が
40℃より高く60℃以下のときにはヒータ基板302
の設定温度を150℃とし、加圧ローラ304の温度が
60℃よりも高いときにはヒータ基板302の設定温度
を140℃とすることにより、完全な消去が実現でき
た。
【0045】また、ヒータ基板302を用いた記録消去
装置300であっても、ヒータ基板302の温度が高い
ほど、また、感熱記録媒体100の表面側と裏面側の温
度差が大きいほど、感熱記録媒体100に与えるストレ
スが大きくなるので、なるべく低い温度で加熱処理を行
うのが望ましい。しかし、加圧ローラ304の温度に応
じて消去条件である加圧ローラ304の加圧力を適宜選
択すれば、感熱記録媒体100に加わるストレスが大き
くなる頻度を少なくして、感熱記録媒体100の寿命を
延ばすことができる。また、上述したヒートローラ40
2の場合と同様に、加圧ローラ304の温度に応じて、
感熱記録媒体100の搬送速度や加圧ローラ304の加
圧力などを変化させることによっても、必要以上のスト
レスをかけることなく確実な消去を達成できる。
【0046】尚、以下の説明においても、図4に示すヒ
ートローラ402を用いた記録消去装置400を例に挙
げて説明するが、図3に示すヒータ基板302を用いた
記録消去装置300であっても同様である。
【0047】〔制御例1〕加圧ローラ404の温度に応
じて確実な消去を実現する方法としては、上述のほか
に、加圧ローラ404の温度が消去にとって好ましい温
度に到達した後にニップ部に感熱記録媒体100を搬送
する方法が挙げられる。上記実験2〜7における条件で
は、加圧ローラ404の温度が65℃以上であれば、ヒ
ートローラ402の設定温度が140℃で確実に消去す
ることができた。したがって、加圧ローラ404の温度
を測定し、その温度が65℃に到達したときに、感熱記
録媒体100の搬送を開始すれば、確実に消去すること
ができる。しかも、この場合、ヒータ基板の温度を常に
低め(140℃)に維持できるので、感熱記録媒体10
0への熱的ストレスを最小限に抑えることができ、特に
耐久性を重視する用途に好適となる。尚、加圧ローラ4
04が室温付近にある場合には、その加圧ローラ404
の温度が65℃に到達するまで、実際の加熱処理を待つ
ことになるが、ヒートローラ402の材質や厚さを適宜
選択することにより、実用上問題のない時間まで短縮で
きる。具体的には、この場合、17秒で加熱処理を開始
することができた。
【0048】〔制御例2〕また、上述のように加圧ロー
ラ404の温度に応じて消去条件としての搬送タイミン
グを制御することにより確実な消去が可能になるが、実
用に沿うようにさまざまな状態からの立ち上げを想定す
ると、加圧ローラ404の温度が所定温度に達するとと
もに、ヒートローラ402の温度も設定された所定の消
去温度範囲となった後に、感熱記録媒体100の搬送を
開始するのが望ましい。記録消去装置が室温にある状態
から立ち上げると、加圧ローラ404はヒートローラ4
02からの熱の拡散で加熱されるので、ヒートローラ4
02の温度は、通常、加熱ローラの温度よりも早く昇温
し、短時間で設定温度に到達する。しかし、消去処理が
終了した後の放熱は、熱容量の小さいヒートローラ40
2の方が加圧ローラ404より速いので、時間経過によ
る降温過程では、状況によっては加圧ローラ404の方
が高くなることもある。そのような状態から再スタート
すると、加圧ローラ404が消去に適した所定温度以上
になっていても、ヒートローラ402が設定温度まで到
達していないこともあり得る。この場合、加圧ローラ4
04が所定温度に達していても消去残りが部分的に生じ
るおそれがある。したがって、あらゆるケースで消去を
確実なものにするためには、加圧ローラ404が消去に
適した所定温度に達しているだけでなく、ヒートローラ
402も設定温度に到達しているという条件を満たした
とき、感熱記録媒体100の搬送を開始するのが望まし
い。例えば、上記実験2〜7における条件では、ヒート
ローラ402の温度を140℃に達し、加圧ローラ40
4の温度が65℃以上となってから、感熱記録媒体10
0の搬送を開始することで、確実に消去することができ
た。
【0049】〔制御例3〕また、上述のように加圧ロー
ラ404の温度が所定温度以上になっていることで、確
実な消去が可能になり、また、過剰なストレスを与えな
いで消去を行うことができるが、この他に、加圧ローラ
404の温度を測定して消去条件を決定する方法もあ
る。例えば、装置条件が決まっている場合、加圧ローラ
404の初期温度に応じて所定温度に到達するまでの時
間は実験的に把握することが可能であるので、その時間
を測定しておき、スタート時点の加圧ローラ404の温
度に応じて、加圧ローラ404の予備加熱時間を設定す
る方法である。ここでいう予備加熱時間とは、実際に
は、ハロゲンランプ403への通電及びヒートローラ4
02と加圧ローラ404の回転を開始してから、感熱記
録媒体100の搬送を開始するまでの時間である。この
場合には、加圧ローラ404の温度が所定温度に達した
かどうかを確認しながら搬送タイミングを決める場合よ
りも簡便な制御で、確実な消去ができると同時に、立ち
上げ時間を最小限にすることができる。尚、実用上考え
られる最も低い温度を想定しておき、その温度下におい
ても十分に消去に適した温度まで加圧ローラ404が昇
温できる時間を予備加熱時間にして設定しておけば、さ
らに単純な制御で確実な消去が可能になるが、連続的に
使用するときには、必要以上に装置の立ち上げに時間を
かけることになり、消去処理の効率を低下させ、かつ、
無駄なエネルギーを消費するので好ましくない。したが
って、あらかじめ加圧ローラ404の初期温度(消去開
始時の温度)に対し予備加熱時間を設定しておき、消去
を開始するときの加圧ローラ404の初期温度が低いと
きは予備加熱時間を長く、その初期温度が高いときは予
備加熱時間を短くすることが望ましい。これにより、確
実な消去と同時に、消去処理にかかる時間を短縮でき
る。
【0050】また、このように加圧ローラ404が消去
に適した温度に到達するように予備加熱時間で制御する
場合にも、ヒートローラ402温度が設定された消去温
度に到達していることが重要である。あらゆるケースで
確実な消去を達成するため、加圧ローラ404の初期温
度に対して設定された予備加熱時間が経過し、かつ、ヒ
ートローラ402が設定温度に到達したことを検出した
とき、感熱記録媒体100の搬送を開始するよう制御す
ることは確実な消去のためにさらに好適である。
【0051】〔制御例4〕更に、室温状態からの立ち上
げ時間を短縮する他の方法について説明する。ヒートロ
ーラ402の設定温度は、感熱記録媒体100の消去に
適切な温度(消去温度範囲内の温度)に設定されるのが
一般的な方法であるが、この方法では、ヒートローラ4
02が設定温度に到達し、かつ、加圧ローラ404も所
定温度に到達するまでに必要な立ち上がり時間が長くな
る。これは、ハロゲンランプ403への通電及びヒート
ローラ402と加圧ローラ404の回転を開始した直後
では、加圧ローラ404の温度が比較的低いので、ヒー
トローラ402から加圧ローラ404への熱の拡散が多
く、ヒートローラ402の温度上昇速度が遅くなるから
である。そこで、立ち上がり時間を短縮するため、ヒー
トローラ402から加圧ローラ404へ拡散する熱量が
多い消去開始直後は、加熱処理時の狙いの温度より高い
温度を設定温度(第1設定温度)としてヒートローラ4
02を昇温させ、一定時間後又は所定温度を超えたとこ
ろで、設定温度を加熱処理時の狙いの温度(第2設定温
度)に変更するような温度制御を行う。例えば、上記実
験2〜7における条件では、ヒートローラ402の温度
を第1設定温度を170℃として温度制御し、ヒートロ
ーラ402の測定温度が130℃を超えたときに第2設
定温度を150℃に変更して温度制御する。このように
開始直後に狙いの温度(第2設定温度)よりも高い17
0℃(第1設定温度)の設定温度で温度制御すること
で、最初から狙いの温度で温度制御する場合に比べて、
加圧ローラ404の温度上昇が早くなる。具体的には、
この場合、立ち上げ時間を約3秒短縮することができ
た。また、ヒートローラ402を第1設定温度(170
℃)で8秒間昇温し、その後設定温度を150℃として
温度制御を行った場合でも同様に短縮できた。尚、ここ
では、第1設定温度と第2設定温度の2段階に分けてヒ
ートローラ402の温度制御を行う場合について説明し
たが、3段階、4段階とさらに増やして、精度の高い温
度制御を行うこともできる。
【0052】〔制御例5〕以上説明した結果から、感熱
記録媒体100の消去における確実性とその処理時間の
短縮に対し、加圧ローラ404の温度に応じて種々の消
去条件の適宜選択することが有効であることがわかる
が、一方で、感熱記録媒体100の繰り返し使用におけ
る感熱記録媒体100の耐久性も実用上重要な問題であ
り、感熱記録媒体100への過剰なストレスを極力減ら
すことが望ましい。この問題は、感熱記録媒体100に
特有の問題であり、特にサイズの大きい薄い支持体10
1を用いる必要がある文書用の感熱記録媒体100では
重要である。上述のように、加圧ローラ404の温度に
応じてヒートローラ402の設定温度や搬送速度等を制
御することによっても、消去の確実性を向上させる効果
と感熱記録媒体100への過剰なストレスを減らす効果
は大きい。しかし、感熱記録媒体100自身の温度が低
いと、ニップ部でヒートローラ402から多くの熱を奪
うことになり、ヒートローラ402の温度を低下させ、
結果的に記録層102の温度が消色温度範囲内に収容さ
れず、消去残りが発生するおそれがある。したがって、
感熱記録媒体100の記録層102を消色温度範囲で均
一に加熱処理するには、その感熱記録媒体100の温度
も重要な因子となる。
【0053】そこで、装置の外部温度を測定し、その外
部温度も加圧ローラ404の温度とともに考慮して、消
去条件を設定するのが好ましい。装置の外部温度は、お
おむね感熱記録媒体100の温度に対応しているからで
ある。そして、例えば、外部温度が低く加圧ローラ40
4の温度も低い場合、外部温度は低いが加圧ローラ40
4の温度は高い場合、外部温度は高いが加圧ローラ40
4の温度は低い場合、外部温度も高く加圧ローラ404
温度も高い場合などに分け、外部温度及び加圧ローラ4
04の温度に応じた消去条件を設定することにより、処
理時間をできるだけ短縮し、感熱記録媒体100へのス
トレスをできるだけ少なくし、かつ、確実な消去を実現
できる。また、外部温度を考慮する代わりに、感熱記録
媒体100の温度を直接測定して、その媒体温度と加圧
ローラ404の温度とを考慮して、消去条件を設定する
ようにしてもよい。尚、外部温度を測定するための外部
温度測定手段や、媒体温度を測定するための媒体温度測
定手段としては、サーミスタや熱電対、赤外放射温度計
など電気的制御に利用しやすい一般的な温度測定器を用
いることができる。
【0054】また、上述した記録消去装置400を、微
細な発熱素子をライン状に並べた記録用加熱部材として
のサーマルヘッド等により熱を加えて感熱記録媒体10
0上に画像を記録する記録装置と組み合わせることによ
り、消去の確実性を向上させる効果と感熱記録媒体10
0への過剰なストレスを減らす効果をもつ可逆性感熱記
録媒体用画像記録装置を実現することもできる。この場
合、記録装置による画像の記録処理においては、消去処
理を終えて搬送される感熱記録媒体100に対し、1ラ
インごとに必要な部分の発熱素子を発熱させ、これに接
触した感熱記録媒体100の記録層102部分を発色温
度範囲で加熱処理して画像を形成する。尚、記録用加熱
部材としては、サーマルヘッドの他に、レーザー光を用
いたものも使用可能である。
【0055】以下、本発明の特徴部分である記録消去装
置又は画像記録装置の構成及び動作を具体的に説明する
実施例について説明する。尚、下記の実施例では、本発
明の特徴部分を説明するのに必要な構成だけを挙げて説
明するが、必要に応じて、搬送ガイド、給紙ローラ、給
紙センサ、給紙トレイ、排紙ローラ、排紙トレイ、排気
ファンなども設けられる。
【0056】〔実施例1〕図1(a)は、消去用加熱部
材としてヒートローラ5を用いた本実施例1に係る記録
消去装置の概略構成図である。この記録消去装置は、各
部に電源を供給するための電源部1と、感熱記録媒体1
00の搬送を行うための駆動ユニット2と、測定された
加圧部材としての加圧ローラ7の温度に応じてヒートロ
ーラ5の設定温度を選択し、ヒートローラ5内部のハロ
ゲンランプをその設定温度まで昇温し保持するための加
熱部材温度制御手段としての温度制御回路3と、ハロゲ
ンランプが設定温度まで到達したのを受けて感熱記録媒
体100の搬送タイミングや搬送速度を制御するための
搬送タイミング制御手段及び搬送制御手段としての搬送
制御回路4と、感熱記録媒体100を加熱するためのヒ
ートローラ5と、ヒートローラ5の内部に設置される熱
源としてのハロゲンランプ6と、感熱記録媒体100を
ヒートローラ5に押し付けて搬送させるための加圧ロー
ラ7と、加圧ローラ7の温度を測定する熱電対からなる
加圧部材温度測定手段としての第1温度センサ8と、ヒ
ートローラ5の温度を測定する熱電対からなる加熱部材
温度測定手段としての第2温度センサ9と、感熱記録媒
体100を搬送させる媒体搬送手段としての搬送ローラ
10とを備えている。尚、加圧ローラ7が感熱記録媒体
100を搬送させる媒体搬送手段としても機能する場合
には、搬送ローラ10を設けなくてもよい。
【0057】また、図1(b)は、消去用加熱部材とし
てヒータ基板5’を用いた本実施例1に係る記録消去装
置の概略構成図である。この記録消去装置は、ヒートロ
ーラ5の代わりに、セラミック基板上に幅3mmの帯状
の発熱体をもつヒータ基板5’を用いる点が異なる以
外、図1(a)に示す記録消去装置の構成と同様であ
る。
【0058】図1(a)の記録消去装置では、ユーザー
により図示しない操作手段としての消去ボタンが操作さ
れたり、感熱記録媒体100の挿入をセンサが検知した
りして、感熱記録媒体100の消去開始が指示される
と、加圧ローラ7が回転し、次いでその加圧ローラ7の
温度Trを第1温度センサ8により測定する。温度制御
回路3は、設定温度決定手段として機能し、第1温度セ
ンサ8により測定された温度Trに対してあらかじめ決
められた消去条件としてのヒートローラ5の設定温度を
選択する。そして、温度制御回路3は、選択された設定
温度に従い、ヒートローラ5のハロゲンランプ6の点灯
/点滅制御を行い、ヒートローラ5の温度を設定温度に
昇温させ、その設定温度に保つように温度制御を行う。
【0059】第2温度センサ9による温度測定によって
ヒートローラ5の温度が設定温度まで到達したことを検
知すると、温度制御回路3から搬送制御回路4へ信号が
送られる。この信号を受信した搬送制御回路4は、搬送
ローラ10を回転駆動させて感熱記録媒体100の搬送
を開始させ、感熱記録媒体100をヒートローラ5と加
圧ローラ7の間に形成されるニップ部に送り込む。これ
により、感熱記録媒体100上の画像を消去するための
加熱処理が開始される。感熱記録媒体100がニップ部
を通過している間も、温度制御回路3によってヒートロ
ーラ5の温度が設定温度に保たれるように温度制御され
る。
【0060】以上、本実施例1に係る記録消去装置によ
れば、上記制御例1に基づいて、加圧ローラ7の温度T
rによって消去条件であるヒートローラ5の設定温度を
適宜選択して温度制御を行うため、感熱記録媒体100
の表面全体について、その記録層102を均一に消去温
度範囲で加熱することができる。実際に、本実施例1に
係る記録消去装置により消去処理を行ったところ、感熱
記録媒体100上に記録されていた画像を確実に消去す
ることができた。また、消去後の感熱記録媒体100に
は波うちがほとんどなかった。また、同じ感熱記録媒体
100を使って、記録装置による画像の書き込みと本実
施例1の記録消去装置による消去とを、100回繰り返
したが、感熱記録媒体100の消去は確実に行われ、波
うちもほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が保
たれていた。尚、図1(b)の記録消去装置でもまった
く同様の結果であった。
【0061】図1(c)は、消去部として図1(a)に
示す記録消去装置を用い、その搬送方向下流側に、記録
部を備えた画像記録装置を示す概略構成図である。この
画像記録装置に設けられる記録部は、サーマルヘッド1
3と、感熱記録媒体100をサーマルヘッドに押し付け
るプラテンローラ14と、記録すべき画像情報に応じて
サーマルヘッド13への通電を制御する画像記録制御回
路15とで構成されている。画像記録制御回路15は、
コンピュータ等から送られてくる画像信号に応じ、搬送
制御回路4を通して搬送ローラ10等を回転駆動させる
図示しないパルスモータを制御して、感熱記録媒体10
0を搬送させながら画像記録処理を行う。この画像記録
処理では、画像部分に対応する画素ごとにサーマルヘッ
ドの各発熱素子を加熱させ、感熱記録媒体100の記録
層102を発色温度範囲で加熱処理し、感熱記録媒体1
00上に画像を記録する。また、図1(d)は、図1
(a)に示す記録消去装置の代わりに、図1(b)に示
す記録消去装置で構成される消去部を有する画像記録装
置を示す概略構成図である。この画像記録装置は、消去
部の構成が異なる以外、図1(c)に示す画像記録装置
の構成と同様である。
【0062】図1(c)及び(d)の画像記録装置を用
いて、画像が形成された感熱記録媒体100を消去部か
ら記録部へ連続的に通過させ、画像の書き換えを行っ
た。その結果、前の画像は完全に消去されており、消去
残りはなく、新たな画像が良好に形成され、感熱記録媒
体100の画像は完全に別の画像に書き換えることがで
きた。また、この書換処理をそれぞれ画像を変えながら
100回繰り返したが、画像はすべて確実に書き換えら
れ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなどの損傷が
ほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が保たれて
いた。
【0063】〔実施例2〕次に、上記実施例1とは異な
る他の実施例について説明する。本実施例2では、上記
実施例1の記録消去装置又は画像記録装置と同じ装置を
使用しているが、その制御動作が異なっている。尚、以
下の説明では、図1(a)に示す記録消去装置を例に挙
げて説明する。
【0064】本実施例2では、まず、上記実施例1と同
様に、感熱記録媒体100の消去開始が指示によりヒー
トローラ5を回転を開始させるのと同時に加圧ローラ7
を回転させ、第1温度センサ8によって加圧ローラ7の
温度Trを測定する。また、温度制御回路3は、ハロゲ
ンランプ6への通電を開始し、ヒートローラ5の温度を
所定の設定温度(150℃)に昇温し、その設定温度で
保たれるように温度制御される。ここで、本実施例2で
は、搬送制御回路4は、搬送速度決定手段として機能
し、第1温度センサ8により測定された加圧ローラ7の
温度Trに対してあらかじめ決められた消去条件として
の搬送速度を選択する。そして、第2温度センサ9によ
る温度測定によってヒートローラ5の温度が設定温度ま
で到達したことを検知すると、搬送制御回路4は、搬送
制御手段として機能し、駆動モータを作動させ、選択さ
れた搬送速度で感熱記録媒体100の搬送を開始し、感
熱記録媒体100をヒートローラ5と加圧ローラ7の間
に形成されるニップ部に送り込む。これにより、ニップ
部において、感熱記録媒体100は、選択された搬送速
度により決定される加熱時間で加熱処理がなされる。
【0065】以上、本実施例2によれば、加圧ローラ7
の温度Trによって消去条件である搬送速度を適宜選択
して加熱時間を調節するため、感熱記録媒体100の表
面全体について、その記録層102を均一に消去温度範
囲で加熱することができる。実際に、本実施例2に係る
記録消去装置により消去処理を行ったところ、感熱記録
媒体100上に記録されていた画像を確実に消去するこ
とができた。また、消去後の感熱記録媒体100には波
うちがほとんどなかった。また、同じ感熱記録媒体10
0を使って、記録装置による画像の書き込みと本実施例
2の記録消去装置による消去とを、100回繰り返した
が、感熱記録媒体100の消去は確実に行われ、波うち
もほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が保たれ
ていた。
【0066】尚、図1(b)の記録消去装置について本
実施例2を適用した場合でも、まったく同様の結果であ
った。また、図1(c)及び(d)の画像記録装置につ
いて本実施例2を適用し、書換処理をそれぞれ画像を変
えながら100回繰り返したが、画像はすべて確実に書
き換えられ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなど
の損傷がほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が
保たれていた。まったく同様の結果であった。
【0067】〔実施例3〕次に、上述した実施例1及び
2とは異なる他の実施例について説明する。本実施例3
では、上記実施例1の記録消去装置又は画像記録装置と
同じ装置を使用しているが、その制御動作は、上記制御
例1に基づく点で異なっている。尚、以下の説明では、
図1(a)に示す記録消去装置を例に挙げて説明する。
【0068】本実施例3の主な動作は、上述した実施例
1と同様である。しかし、本実施例3では、搬送制御回
路4は、搬送タイミング制御手段として機能し、第1温
度センサ8により測定された加圧ローラ7の温度Trが
消去条件としての規定温度に達したとき、搬送ローラ1
0を回転駆動させて感熱記録媒体100の搬送を開始さ
せる。これにより、感熱記録媒体100は、ヒートロー
ラ5と十分に加熱された加圧ローラ7により形成される
ニップ部で加熱処理がなされる。
【0069】以上、本実施例3によれば、加圧ローラ7
の温度Trがあらかじめ決められた規定温度に達してか
らニップ部に感熱記録媒体1を送り込むため、感熱記録
媒体100の表面全体について、その記録層102を均
一に消去温度範囲で加熱することができる。実際に、本
実施例3に係る記録消去装置により消去処理を行ったと
ころ、感熱記録媒体100上に記録されていた画像を確
実に消去することができた。また、消去後の感熱記録媒
体100には波うちがほとんどなかった。また、同じ感
熱記録媒体100を使って、記録装置による画像の書き
込みと本実施例3の記録消去装置による消去とを、10
0回繰り返したが、感熱記録媒体100の消去は確実に
行われ、波うちもほとんどなく、感熱記録媒体1は良好
な状態が保たれていた。
【0070】尚、図1(b)の記録消去装置について本
実施例3を適用した場合でも、まったく同様の結果であ
った。また、図1(c)及び(d)の画像記録装置につ
いて本実施例3を適用し、書換処理をそれぞれ画像を変
えながら100回繰り返したが、画像はすべて確実に書
き換えられ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなど
の損傷がほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が
保たれていた。まったく同様の結果であった。
【0071】〔実施例4〕次に、上述した実施例1〜3
とは異なる他の実施例について説明する。図7(a)〜
(d)は、実施例4に係る記録消去装置及び画像記録装
置の概略構成図である。この記録消去装置及び画像記録
装置は、それぞれ、上記実施例1における図1(a)〜
(d)に示す記録消去装置及び画像記録装置において、
温度制御回路3と搬送制御回路4との間で信号の送受信
が可能な構成となっている。尚、以下の説明では、図7
(a)に示す記録消去装置を例に挙げて説明する。
【0072】本実施例4の主な動作は、上述した実施例
3と同様である。しかし、本実施例4では、搬送制御回
路4は、搬送制御手段として機能し、第1温度センサ8
により測定された加圧ローラ7の温度Trが消去条件と
しての規定温度に達し、かつ、第2温度センサ9により
測定されたヒートローラ5の温度が規定温度に達したと
きに送信される温度制御回路3からの信号を受信したと
き、搬送ローラ10を回転駆動させて感熱記録媒体10
0の搬送を開始させる。これにより、感熱記録媒体10
0は、十分に加熱されたヒートローラ5と十分に加熱さ
れた加圧ローラ7により形成されるニップ部で加熱処理
がなされる。
【0073】以上、本実施例4によれば、加圧ローラ7
の温度Trとヒートローラ5の温度の両方があらかじめ
決められた規定温度に達してからニップ部に感熱記録媒
体1を送り込むため、感熱記録媒体100の表面全体に
ついて、その記録層102を均一に消去温度範囲で加熱
することができる。実際に、本実施例4に係る記録消去
装置により消去処理を行ったところ、感熱記録媒体10
0上に記録されていた画像を確実に消去することができ
た。また、消去後の感熱記録媒体100には波うちがほ
とんどなかった。また、同じ感熱記録媒体100を使っ
て、記録装置による画像の書き込みと本実施例4の記録
消去装置による消去とを、100回繰り返したが、感熱
記録媒体100の消去は確実に行われ、波うちもほとん
どなく、感熱記録媒体1は良好な状態が保たれていた。
【0074】尚、図7(b)の記録消去装置について本
実施例4を適用した場合でも、まったく同様の結果であ
った。また、図7(c)及び(d)の画像記録装置につ
いて本実施例4を適用し、書換処理をそれぞれ画像を変
えながら100回繰り返したが、画像はすべて確実に書
き換えられ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなど
の損傷がほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が
保たれていた。まったく同様の結果であった。
【0075】〔実施例5〕次に、上述した実施例1〜4
とは異なる他の実施例について説明する。本実施例5で
は、上記実施例1の記録消去装置又は画像記録装置と同
じ装置を使用しているが、その制御動作は、上記制御例
3に基づく点で異なっている。尚、以下の説明では、図
1(a)に示す記録消去装置を例に挙げて説明する。
【0076】本実施例5の主な動作は、上述した実施例
3と同様である。しかし、本実施例5では、消去開始の
指示を受けた搬送制御回路4は、第1温度センサ8によ
り測定された加圧ローラ7の温度Trを測定する。そし
て、搬送制御回路4は、搬送タイミング制御手段として
機能し、その加圧ローラ7の温度Trに対してあらかじ
め決められた消去条件としての予備加熱時間を選択し、
その予備加熱時間が経過した後、駆動モータを作動さ
せ、所定の搬送速度で感熱記録媒体100の搬送を開始
する。これにより、感熱記録媒体100は、ヒートロー
ラ5と十分に加熱された加圧ローラ7により形成される
ニップ部で加熱処理がなされる。
【0077】以上、本実施例5によれば、上記実施例3
よりも簡易な制御で、感熱記録媒体100の表面全体に
ついて、その記録層102を均一に消去温度範囲で加熱
することができる。実際に、本実施例5に係る記録消去
装置により消去処理を行ったところ、感熱記録媒体10
0上に記録されていた画像を確実に消去することができ
た。また、消去後の感熱記録媒体100には波うちがほ
とんどなかった。また、同じ感熱記録媒体100を使っ
て、記録装置による画像の書き込みと本実施例5の記録
消去装置による消去とを、100回繰り返したが、感熱
記録媒体100の消去は確実に行われ、波うちもほとん
どなく、感熱記録媒体1は良好な状態が保たれていた。
【0078】尚、図1(b)の記録消去装置について本
実施例5を適用した場合でも、まったく同様の結果であ
った。また、図1(c)及び(d)の画像記録装置につ
いて本実施例5を適用し、書換処理をそれぞれ画像を変
えながら100回繰り返したが、画像はすべて確実に書
き換えられ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなど
の損傷がほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が
保たれていた。まったく同様の結果であった。
【0079】〔実施例6〕次に、上述した実施例1〜5
とは異なる他の実施例について説明する。本実施例6で
は、上記実施例4の記録消去装置又は画像記録装置と同
じ装置を使用しているが、その制御動作は異なってい
る。尚、以下の説明では、図7(a)に示す記録消去装
置を例に挙げて説明する。
【0080】本実施例6の主な動作は、上述した実施例
5と同様である。しかし、本実施例6では、消去開始の
指示を受けた搬送制御回路4は、第1温度センサ8によ
り測定された加圧ローラ7の温度Trに対してあらかじ
め決められた消去条件としての予備加熱時間を選択す
る。ここで、本実施例6では、その予備加熱時間が経過
した後、第2温度センサ9によりヒートローラ5の温度
を測定する。そして、搬送制御回路4は、搬送制御手段
として機能し、ヒートローラ5の温度が規定温度に達し
たときに温度制御回路3から送信される信号を受信した
とき、駆動モータを作動させ、所定の搬送速度で感熱記
録媒体100の搬送を開始する。これにより、感熱記録
媒体100は、十分に加熱されたヒートローラ5と十分
に加熱された加圧ローラ7により形成されるニップ部で
加熱処理がなされる。
【0081】以上、本実施例6によれば、加圧ローラ7
の予備加熱時間が経過し、かつ、ヒートローラ5の温度
が規定温度に達したときに、ニップ部に感熱記録媒体1
を送り込むため、感熱記録媒体100の表面全体につい
て、その記録層102を均一に消去温度範囲で加熱する
ことができる。実際に、本実施例6に係る記録消去装置
により消去処理を行ったところ、感熱記録媒体100上
に記録されていた画像を確実に消去することができた。
また、消去後の感熱記録媒体100には波うちがほとん
どなかった。また、同じ感熱記録媒体100を使って、
記録装置による画像の書き込みと本実施例6の記録消去
装置による消去とを、100回繰り返したが、感熱記録
媒体100の消去は確実に行われ、波うちもほとんどな
く、感熱記録媒体1は良好な状態が保たれていた。
【0082】尚、図7(b)の記録消去装置について本
実施例6を適用した場合でも、まったく同様の結果であ
った。また、図7(c)及び(d)の画像記録装置につ
いて本実施例6を適用し、書換処理をそれぞれ画像を変
えながら100回繰り返したが、画像はすべて確実に書
き換えられ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなど
の損傷がほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が
保たれていた。まったく同様の結果であった。
【0083】〔実施例7〕次に、上述した実施例1〜6
とは異なる他の実施例について説明する。本実施例7で
は、上記実施例1の記録消去装置又は書換記録装置と同
じ装置を使用し、その制御動作は基本的に上記実施例2
と同様である。尚、以下の説明では、図1(a)に示す
記録消去装置を例に挙げて説明する。
【0084】本実施例7では、温度制御回路3は、消去
開始の指示を受けてヒートローラ5を昇温するとき、ま
ず、加熱処理時の設定温度(第2設定温度)である15
0℃よりも20℃高い170℃を設定温度(第1設定温
度)として、ヒートローラ5について温度制御を行う。
そして、第2温度センサ9により測定されるヒートロー
ラ5の温度が第2設定温度の150℃よりも20℃低い
130℃に到達したとき、設定温度を第2設定温度の1
50℃に変更し、ヒートローラ5について温度制御を行
う。
【0085】以上、本実施例7によれば、消去開始の指
示がされてから、第2温度センサ9による温度測定によ
ってヒートローラ5の温度が第2設定温度(150℃)
に到達するまでの時間(立ち上がり時間)は12秒とな
り、はじめから第2設定温度(150℃)のまま温度制
御する場合に比べて約3秒短縮することができた。ま
た、上記実施例4の記録消去装置について、本実施例7
を適用した場合も、同様に立ち上がり時間を約3秒短縮
することができた。
【0086】〔実施例8〕次に、上述した実施例1〜7
とは異なる他の実施例について説明する。図8(a)
は、消去用加熱部材としてヒートローラ5を用いた実施
例8に係る記録消去装置の概略構成図である。この記録
消去装置は、上記実施例1における図1(a)に示す記
録消去装置の構成に加えて、感熱記録媒体100の挿入
口の上部に、装置の外部温度Toを測定するための第3
温度センサ11を設置したものである。本実施例8で
は、まず、上記実施例1と同様に、感熱記録媒体100
の消去開始が指示によりヒートローラ5を回転を開始さ
せるのと同時に加圧ローラ7を回転させ、第1温度セン
サ8によって加圧ローラ7の温度Trを測定する。ここ
で、本実施例8では、さらに第3温度センサ11によっ
て装置の外部温度Toを測定する。そして、温度制御回
路3は、第1温度センサ8により測定された温度Trと
第3温度センサ11により測定された温度Toに対して
あらかじめ決められた消去条件としてのヒートローラ5
の設定温度を選択する。そして、温度制御回路3は、選
択された設定温度に従い、ヒートローラ5のハロゲンラ
ンプ6の点灯/点滅制御を行い、ヒートローラ5の温度
を設定温度に昇温させ、その設定温度に保つように温度
制御を行う。
【0087】また、図8(b)は、消去部として図8
(a)に示す記録消去装置を用い、その搬送方向下流側
に記録部を備えた画像記録装置を示す概略構成図であ
る。この画像記録装置は、上記実施例1における図1
(c)に示す画像記録装置の構成の消去部が、図8
(a)に示す記録消去装置となったものである。
【0088】以上、本実施例8によれば、加圧ローラ7
の温度だけでなく外部温度も考慮して消去条件であるヒ
ートローラ5の設定温度を適宜選択して温度制御を行う
ため、その外部温度から把握できる感熱記録媒体1の温
度を考慮した温度制御が可能となる。この結果、感熱記
録媒体100の表面全体について、その記録層102を
均一に消去温度範囲で加熱することができる。実際に、
本実施例8に係る記録消去装置により消去処理を行った
ところ、感熱記録媒体100上に記録されていた画像を
確実に消去することができた。また、消去後の感熱記録
媒体100には波うちがほとんどなかった。また、同じ
感熱記録媒体100を使って、記録装置による画像の書
き込みと本実施例8の記録消去装置による消去とを、1
00回繰り返したが、感熱記録媒体100の消去は確実
に行われ、波うちもほとんどなく、感熱記録媒体1は良
好な状態が保たれていた。また、図8(b)の画像記録
装置を用いて、書換処理をそれぞれ画像を変えながら1
00回繰り返したが、画像はすべて確実に書き換えら
れ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなどの損傷が
ほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が保たれて
いた。まったく同様の結果であった。
【0089】〔実施例9〕次に、上述した実施例1〜8
とは異なる他の実施例について説明する。本実施例9で
は、上記実施例8の記録消去装置又は画像記録装置と同
じ装置を使用するが、その制御動作は異なっている。
尚、以下の説明では、図8(a)に示す記録消去装置を
例に挙げて説明する。
【0090】本実施例9では、上記実施例8と同様に、
感熱記録媒体100の消去開始が指示によりヒートロー
ラ5を回転を開始させるのと同時に加圧ローラ7を回転
させ、第1温度センサ8によって加圧ローラ7の温度T
rを測定するとともに、第3温度センサ11によって装
置の外部温度Toを測定する。ここで、本実施例9で
は、第3温度センサ11により測定された温度Toに対
してあらかじめ決められた消去条件としての加圧ローラ
7の規定温度を選択する。そして、搬送制御回路4は、
第1温度センサ8により測定される加圧ローラ7の温度
が選択された規定温度に達し、かつ、第2温度センサ9
により測定されるヒートローラ5が設定温度に到達した
とき、搬送ローラ10を回転駆動させて感熱記録媒体1
00の搬送を開始させる。
【0091】以上、本実施例9によれば、加圧ローラ7
の温度が外部温度により好適に選択された規定温度に達
し、かつ、ヒートローラ5の温度が規定温度に達したと
きに、ニップ部に感熱記録媒体1を送り込むため、感熱
記録媒体100の表面全体について、その記録層102
を均一に消去温度範囲で加熱することができる。実際
に、本実施例9に係る記録消去装置により消去処理を行
ったところ、感熱記録媒体100上に記録されていた画
像を確実に消去することができた。また、消去後の感熱
記録媒体100には波うちがほとんどなかった。また、
同じ感熱記録媒体100を使って、記録装置による画像
の書き込みと本実施例9の記録消去装置による消去と
を、100回繰り返したが、感熱記録媒体100の消去
は確実に行われ、波うちもほとんどなく、感熱記録媒体
1は良好な状態が保たれていた。
【0092】尚、図8(b)の画像記録装置について本
実施例9を適用し、書換処理をそれぞれ画像を変えなが
ら100回繰り返したが、画像はすべて確実に書き換え
られ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなどの損傷
がほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が保たれ
ていた。まったく同様の結果であった。
【0093】〔実施例10〕次に、上述した実施例1〜
9とは異なる他の実施例について説明する。図9(a)
は、消去用加熱部材としてヒートローラ5を用いた実施
例10に係る記録消去装置の概略構成図である。この記
録消去装置は、上記実施例8における図8(a)に示す
記録消去装置における第3温度センサ11の代わりに、
感熱記録媒体100の挿入口に位置する感熱記録媒体1
の媒体温度Tmを測定するための第4温度センサ12を
設置したものである。本実施例10では、まず、上記実
施例8と同様に、感熱記録媒体100の消去開始が指示
によりヒートローラ5を回転を開始させるのと同時に加
圧ローラ7を回転させ、第1温度センサ8によって加圧
ローラ7の温度Trを測定する。ここで、本実施例10
では、さらに第4温度センサ12によって感熱記録媒体
1の媒体温度Tmを測定する。そして、温度制御回路3
は、第1温度センサ8により測定された温度Trと第4
温度センサ12により測定された温度Tmに対してあら
かじめ決められた消去条件としてのヒートローラ5の設
定温度を選択する。そして、温度制御回路3は、選択さ
れた設定温度に従い、ヒートローラ5のハロゲンランプ
6の点灯/点滅制御を行い、ヒートローラ5の温度を設
定温度に昇温させ、その設定温度に保つように温度制御
を行う。
【0094】以上、本実施例10によれば、加圧ローラ
7の温度だけでなく媒体温度も考慮して消去条件である
ヒートローラ5の設定温度を適宜選択して温度制御を行
うため、感熱記録媒体100の表面全体について、その
記録層102を均一に消去温度範囲で加熱することがで
きる。実際に、本実施例10に係る記録消去装置により
消去処理を行ったところ、感熱記録媒体100上に記録
されていた画像を確実に消去することができた。また、
消去後の感熱記録媒体100には波うちがほとんどなか
った。また、同じ感熱記録媒体100を使って、記録装
置による画像の書き込みと本実施例10の記録消去装置
による消去とを、100回繰り返したが、感熱記録媒体
100の消去は確実に行われ、波うちもほとんどなく、
感熱記録媒体1は良好な状態が保たれていた。
【0095】また、図9(b)は、消去部として図9
(a)に示す記録消去装置を用い、その搬送方向下流側
に記録部を備えた画像記録装置を示す概略構成図であ
る。この画像記録装置を用いて、書換処理をそれぞれ画
像を変えながら100回繰り返したが、画像はすべて確
実に書き換えられ、しかも、感熱記録媒体100は波う
ちなどの損傷がほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な
状態が保たれていた。
【0096】〔実施例11〕次に、上述した実施例1〜
10とは異なる他の実施例について説明する。本実施例
11では、上記実施例10の記録消去装置又は画像記録
装置と同じ装置を使用するが、その制御動作は異なって
いる。尚、以下の説明では、図9(a)に示す記録消去
装置を例に挙げて説明する。
【0097】本実施例11では、上記実施例10と同様
に、感熱記録媒体100の消去開始が指示によりヒート
ローラ5を回転を開始させるのと同時に加圧ローラ7を
回転させ、第1温度センサ8によって加圧ローラ7の温
度Trを測定するとともに、第4温度センサ12によっ
て感熱記録媒体の温度Tmを測定する。ここで、本実施
例11では、第4温度センサ12により測定された温度
Tmに対してあらかじめ決められた消去条件としての加
圧ローラ7の規定温度を選択する。そして、搬送制御回
路4は、第1温度センサ8により測定される加圧ローラ
7の温度が選択された規定温度に達し、かつ、第2温度
センサ9により測定されるヒートローラ5が設定温度に
到達したとき、搬送ローラ10を回転駆動させて感熱記
録媒体100の搬送を開始させる。
【0098】以上、本実施例11によれば、加圧ローラ
7の温度が媒体温度Tmにより好適に選択された規定温
度に達し、かつ、ヒートローラ5の温度が規定温度に達
したときに、ニップ部に感熱記録媒体1を送り込むた
め、感熱記録媒体100の表面全体について、その記録
層102を均一に消去温度範囲で加熱することができ
る。実際に、本実施例11に係る記録消去装置により消
去処理を行ったところ、感熱記録媒体100上に記録さ
れていた画像を確実に消去することができた。また、消
去後の感熱記録媒体100には波うちがほとんどなかっ
た。また、同じ感熱記録媒体100を使って、記録装置
による画像の書き込みと本実施例11の記録消去装置に
よる消去とを、100回繰り返したが、感熱記録媒体1
00の消去は確実に行われ、波うちもほとんどなく、感
熱記録媒体1は良好な状態が保たれていた。
【0099】尚、図9(b)の画像記録装置について本
実施例11を適用し、書換処理をそれぞれ画像を変えな
がら100回繰り返したが、画像はすべて確実に書き換
えられ、しかも、感熱記録媒体100は波うちなどの損
傷がほとんどなく、感熱記録媒体1は良好な状態が保た
れていた。まったく同様の結果であった。
【0100】以上、本実施形態の記録消去装置は、熱に
より可逆的に発色及び消色する記録層102をもつ感熱
記録媒体100を所定の消去温度範囲内で加熱処理する
ことにより、その感熱記録媒体100上に記録された可
視画像を消去するものであって、感熱記録媒体100に
接触するように設置され、その感熱記録媒体100の記
録層102を加熱するための消去用加熱部材としてのヒ
ートローラ5又はヒータ基板5’(以下、「ヒートロー
ラ5等」という。)と、感熱記録媒体100に接触し
て、その感熱記録媒体100をヒートローラ5等に押し
付けるための加圧部材としての加圧ローラ7と、この加
圧ローラ7の温度を測定する加圧部材温度測定手段とし
ての第1温度センサ8と、この第1温度センサ8により
測定された加圧部材温度Trに応じて、感熱記録媒体1
00の記録層102に対する加熱処理の結果に影響を及
ぼす消去条件を制御する消去条件制御手段としての温度
制御回路3又は搬送制御回路4を備えるている。このよ
うに、加圧ローラ7の温度Trを第1温度センサ8によ
り測定し、その温度Trに応じて、温度制御回路3や搬
送制御回路4により、ヒートローラ5等の設定温度、感
熱記録媒体100の搬送速度、感熱記録媒体100の搬
送タイミングなどを制御するので、ヒートローラ5等の
温度変動を適切に把握することが可能となり、どのよう
な条件下であっても、感熱記録媒体100への過剰なス
トレスを抑制しつつ、感熱記録媒体100の記録層10
2がもつ消色温度範囲で均一にかつ確実に加熱処理を行
うことが可能となる。特に、上記実施例1の記録消去装
置は、第1温度センサ8により測定された加圧部材温度
Trに応じて、ヒートローラ5等の設定温度を決定し、
かつ、感熱記録媒体100の記録層102を加熱してい
るときのヒートローラ5等の温度を決定された設定温度
に保持するための設定温度決定手段及び加熱部材温度制
御手段として機能する温度制御回路3で構成される消去
条件制御手段を備えている。この構成によれば、加圧ロ
ーラ7の温度によって消去条件であるヒートローラ5の
設定温度を適宜選択して温度制御を行うため、感熱記録
媒体100への過剰なストレスを減らしつつ、消去の確
実性を向上させることができる。また、上記実施例2の
記録消去装置は、感熱記録媒体100がヒートローラ5
等と接触して加熱される加熱領域であるニップ部中を通
過するように、感熱記録媒体100を搬送する媒体搬送
手段としての搬送ローラ10を備えており、第1温度セ
ンサ8により測定された加圧部材温度Trに応じて、搬
送ローラ10による感熱記録媒体100の搬送速度を決
定し、かつ、決定された搬送速度で感熱記録媒体100
が搬送されるように搬送ローラ10の搬送動作を制御す
る搬送速度決定手段及び搬送制御手段として機能する搬
送制御回路4で構成される消去条件制御手段を備えてい
る。この構成によれば、加圧ローラ7の温度によって消
去条件である搬送速度を適宜選択して加熱時間を調節す
るため、感熱記録媒体100への過剰なストレスを減ら
しつつ、消去の確実性を向上させることができるととも
に、処理時間も全体として遅くならないようにすること
が可能になる。また、上記実施例3の記録消去装置は、
感熱記録媒体100がヒートローラ5等と接触して加熱
される加熱領域であるニップ部中を通過するように、感
熱記録媒体100を搬送する媒体搬送手段としての搬送
ローラ10を備えており、第1温度センサ8により測定
された加圧部材温度Trが所定の設定加圧部材温度に達
してから、感熱記録媒体100がニップ部に入り込むよ
うに、搬送ローラ10の搬送動作を制御する搬送制御手
段としての搬送制御回路4で構成される消去条件制御手
段を備えている。この構成によれば、加圧ローラ7の温
度があらかじめ決められた規定温度に達してからニップ
部に感熱記録媒体1を送り込むため、消去の確実性を向
上させることができるとともに、処理時間及び感熱記録
媒体100への過剰なストレスの悪影響を最小限に抑え
ることが可能となる。また、上記実施例4及び実施例5
の記録消去装置は、感熱記録媒体100がヒートローラ
5等と接触して加熱される加熱領域であるニップ部中を
通過するように、感熱記録媒体100を搬送する媒体搬
送手段としての搬送ローラ10を備えており、第1温度
センサ8により測定された加圧部材温度Trに応じて、
感熱記録媒体100がニップ部に入り込む搬送タイミン
グを制御する搬送タイミング制御手段としての搬送制御
回路4から構成される消去条件制御手段を備えている。
特に、実施例4では、加圧ローラ7の温度Trがあらか
じめ決められた規定温度に達してからニップ部に感熱記
録媒体1を送り込むため、消去の確実性を向上させるこ
とができるとともに、感熱記録媒体100への過剰なス
トレスの悪影響を最小限に抑えるつつ、迅速な処理を実
現できる。また、実施例5では、あらかじめ決められた
予備加熱時間に基づいて搬送タイミングを決定するの
で、上記実施例4よりも簡易な制御で、消去の確実性を
向上させることができるとともに、感熱記録媒体100
への過剰なストレスの悪影響を最小限に抑えるつつ、迅
速な処理を実現できる。また、上記実施例6の記録消去
装置は、ヒートローラ5等の温度を測定する加熱部材温
度測定手段としての第2温度センサ9と、感熱記録媒体
100がヒートローラ5等と接触して加熱される加熱領
域であるニップ部中を通過するように、感熱記録媒体1
00を搬送する媒体搬送手段としての搬送ローラ10と
を備えている。また、第2温度センサ9により測定され
た加熱部材温度が所定温度に達してから、感熱記録媒体
100がニップ部に入り込むように、搬送ローラの搬送
動作を制御する搬送制御手段としての搬送制御回路4で
構成される消去条件制御手段を備えている。この構成に
よれば、加圧ローラ7の温度だけでなく、ヒートローラ
5の温度を考慮に入れて、消去条件を制御できるので、
消去の確実性を向上させることができるとともに、処理
時間及び感熱記録媒体100への過剰なストレスの悪影
響を最小限に抑えることが可能となる。また、上記実施
例7の記録消去装置は、消去開始の指示があってから、
ヒートローラ5等が第1の設定温度(170℃)まで昇
温するようにヒートローラ5等を加熱し、次いで感熱記
録媒体100の記録層102を加熱しているときのヒー
トローラ5等の温度を第2の設定温度(150℃)に保
持する予備加熱手段及び加熱部材温度制御手段として機
能する温度制御回路3で構成される消去条件制御手段を
備えている。この構成によれば、開始直後に狙いの温度
(第2設定温度)よりも高い設定温度(第1設定温度)
で温度制御するので、最初から狙いの温度で温度制御す
る場合に比べて加圧ローラ7404の温度上昇が早くな
り、装置の立ち上げに要する時間を短縮することができ
る。また、上記実施例8の記録消去装置は、装置の外部
温度を測定する外部温度測定手段としての第3温度セン
サ11と、第1温度センサ8により測定された加圧部材
温度Tr及び第3温度センサ11により測定された外部
温度Toに応じて、感熱記録媒体100の記録層102
の消去条件を制御する消去条件制御手段としての温度制
御回路3又は搬送制御回路4を備えている。この構成に
よれば、加圧ローラ7の温度だけでなく外部温度も考慮
して消去条件であるヒートローラ5の設定温度を適宜選
択して温度制御を行うため、その外部温度から把握でき
る感熱記録媒体1の温度を考慮した温度制御が可能とな
り、消去の確実性をより向上させることができる。特
に、上記実施例9の記録消去装置は、上記実施例8と同
様に、外部温度測定手段としての第3温度センサ11を
備えており、上記実施例3と同様に、第1温度センサ8
により測定された加圧部材温度Trが設定加圧部材温度
に達してから感熱記録媒体100をニップ部に入り込む
が、このときの設定加圧部材温度を第3温度センサ11
により測定された外部温度Toに応じて決定する設定加
圧部材温度決定手段としての搬送制御回路4を有する消
去条件制御手段を備えている。加圧ローラ7の温度Tr
が外部温度により把握される感熱媒体媒体の温度に応じ
て好適に選択された規定温度に達してからニップ部に感
熱記録媒体1を送り込むため、消去の確実性をより向上
させることができる。また、上記実施例10の記録消去
装置は、感熱記録媒体100の表面がヒートローラ5等
に接触する前の段階における感熱記録媒体100の温度
Tmを測定する媒体温度測定手段としての第4温度セン
サ12と、第1温度センサ8により測定された加圧部材
温度Tr及び第4温度センサ12により測定された媒体
温度Tmに応じて、感熱記録媒体100の記録層102
の消去条件を制御する消去条件制御手段としての温度制
御回路3又は搬送制御回路4を備えている。この構成に
よれば、感熱記録媒体1の温度を直接測定して、媒体加
圧ローラ7の温度Trだけでなく媒体温度Tmも考慮し
て消去条件であるヒートローラ5の設定温度を適宜選択
して温度制御を行うため、消去の確実性をより向上させ
ることができる。また、上記実施例11の記録消去装置
は、上記実施例10と同様に、媒体温度測定手段として
の第4温度センサ12を備えており、上記実施例3と同
様に、第1温度センサ8により測定された加圧部材温度
Trが設定加圧部材温度に達してから感熱記録媒体10
0をニップ部に入り込むが、このときの設定加圧部材温
度を第4温度センサ12により測定された媒体温度Tm
に応じて決定する設定加圧部材温度決定手段としての搬
送制御回路4を有する消去条件制御手段を備えている。
この構成によれば、加圧ローラ7の温度Trが直接測定
された感熱媒体媒体の温度Tmに応じて好適に選択され
た規定温度に達してからニップ部に感熱記録媒体1を送
り込むため、消去の確実性をより向上させることができ
る。
【0101】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、どのような条
件下であっても、感熱記録媒体100への過剰なストレ
スを抑制しつつ、感熱記録媒体100の記録層102が
もつ消色温度範囲で均一にかつ確実に加熱処理を行うこ
とが可能となるので、表面積が大きい感熱記録媒体10
0であっても、その感熱記録媒体100上の可視画像
を、感熱記録媒体100のカールや波うちを発生させ
ず、かつ、消去残りやカブリを発生させずに、安定して
消去することが可能となるという優れた効果がある。こ
れにより、従来の紙の代わりに、繰り返し使用可能な感
熱記録媒体100を文書用途に利用することが可能とな
り、紙の大量消費による環境や資源への問題、廃棄物処
理などの社会問題を軽減又は回避することが可能とな
る。また、請求項6の発明によれば、感熱記録媒体上に
消去前画像の消去残りやカブリがない状態で、その加熱
記録媒体に新規な画像を記録が可能となり、確実な画像
の記録を実現することが可能となるという優れた効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、実施例1〜3、5及び7
に係る記録消去装置の概略構成図。(c)及び(d)
は、実施例1〜3、5及び7に係る画像記録装置の概略
構成図。
【図2】(a)及び(b)は、感熱記録媒体の概略構成
を示す厚さ方向の断面図。
【図3】感熱記録媒体の記録層を構成するロイコ染料と
顕色剤の組み合わせによる消色温度特性の違いを示すグ
ラフ。
【図4】(a)は、図3に示す顕色剤の構造を示す組成
図。(b)は、図3に示すロイコ染料の構造を示す組成
図。
【図5】実験1の結果から得た各搬送速度におけるヒー
トローラの消去温度範囲を示すグラフ。
【図6】実験2及び実験3の条件での加圧ローラの表面
温度を示すグラフ。
【図7】(a)及び(b)は、実施例4及び6に係る記
録消去装置の概略構成図。(c)及び(d)は、実施例
4及び6に係る画像記録装置の概略構成図。
【図8】(a)は、実施例8及び9に係る記録消去装置
の概略構成図。(b)は、実施例8及び9に係る画像記
録装置の概略構成図。
【図9】(a)は、実施例10及び11に係る記録消去
装置の概略構成図。(b)は、実施例10及び11に係
る画像記録装置の概略構成図。
【図10】ロイコ染料を記録層として用いた感熱記録媒
体の基本的な発色/消色プロセスを示す説明図。
【図11】従来の画像記録装置の一例を示す概略構成
図。
【図12】従来の記録消去装置の一例を示す概略構成
図。
【図13】従来の記録消去装置の他の例を示す概略構成
図。
【符号の説明】
3 温度制御回路 4 搬送制御回路 5 ヒートローラ 5’ ヒータ基板 6 ハロゲンランプ 7 加圧ローラ 8 第1温度センサ 9 第2温度センサ 10 搬送ローラ 11 第3温度センサ 12 第4温度センサ 13 サーマルヘッド 14 プラテンローラ 15 画像記録制御回路 100 感熱記録媒体 101 支持体 102 記録層 103 保護層 104 バックコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 仁 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 柳川 信之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 出縄 弘行 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H026 AA09 FF01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱により可逆的に発色及び消色する可逆性
    感熱記録層をもつ可逆性感熱記録媒体を所定の消去温度
    範囲内で加熱処理することにより、該可逆性感熱記録媒
    体上に記録された可視画像を消去する可逆性感熱記録媒
    体用記録消去装置において、上記可逆性感熱記録媒体に
    接触するように設置され、該可逆性感熱記録媒体の可逆
    性感熱記録層を加熱するための消去用加熱部材と、上記
    可逆性感熱記録媒体に接触して、該可逆性感熱記録媒体
    を上記消去用加熱部材に押し付けるための加圧部材と、
    上記加圧部材の温度を測定する加圧部材温度測定手段
    と、上記加圧部材温度測定手段により測定された加圧部
    材温度に応じて、上記可逆性感熱記録媒体の可逆性感熱
    記録層に対する加熱処理の結果に影響を及ぼす消去条件
    を制御する消去条件制御手段とを備えることを特徴とす
    る可逆性感熱記録媒体用記録消去装置。
  2. 【請求項2】請求項1の可逆性感熱記録媒体用記録消去
    装置において、上記消去条件制御手段は、上記加圧部材
    温度測定手段により測定された加圧部材温度に応じて、
    上記消去用加熱部材の設定温度を決定する設定温度決定
    手段と、上記可逆性感熱記録媒体の可逆性感熱記録層を
    加熱しているときの上記消去用加熱部材の温度を、上記
    設定温度決定手段により決定された設定温度に保持する
    ための加熱部材温度制御手段とを有することを特徴とす
    る可逆性感熱記録媒体用記録消去装置。
  3. 【請求項3】請求項1の可逆性感熱記録媒体用記録消去
    装置において、上記可逆性感熱記録媒体が上記消去用加
    熱部材と接触して加熱される加熱領域中を通過するよう
    に、該可逆性感熱記録媒体を搬送する媒体搬送手段を備
    えており、上記消去条件制御手段は、上記加圧部材温度
    測定手段により測定された加圧部材温度に応じて、上記
    媒体搬送手段による上記可逆性感熱記録媒体の搬送速度
    を決定する搬送速度決定手段と、上記搬送速度決定手段
    により決定された搬送速度で上記可逆性感熱記録媒体が
    搬送されるように、上記媒体搬送手段の搬送動作を制御
    する搬送制御手段とを有することを特徴とする可逆性感
    熱記録媒体用記録消去装置。
  4. 【請求項4】請求項1の可逆性感熱記録媒体用記録消去
    装置において、上記可逆性感熱記録媒体が上記消去用加
    熱部材と接触して加熱される加熱領域中を通過するよう
    に、該可逆性感熱記録媒体を搬送する媒体搬送手段を備
    えており、上記消去条件制御手段は、上記加圧部材温度
    測定手段により測定された加圧部材温度に応じて、上記
    可逆性感熱記録媒体が上記加熱領域に入り込む搬送タイ
    ミングを制御する搬送タイミング制御手段を有すること
    を特徴とする可逆性感熱記録媒体用記録消去装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4の可逆性感熱記録
    媒体用記録消去装置において、上記消去用加熱部材の温
    度を測定する加熱部材温度測定手段と、上記可逆性感熱
    記録媒体が上記消去用加熱部材と接触して加熱される加
    熱領域中を通過するように、該可逆性感熱記録媒体を搬
    送する媒体搬送手段とを備えており、上記消去条件制御
    手段は、上記加熱部材温度測定手段により測定された加
    熱部材温度が所定温度に達してから、上記可逆性感熱記
    録媒体が上記加熱領域に入り込むように、上記媒体搬送
    手段の搬送動作を制御する搬送制御手段を有することを
    特徴とする可逆性感熱記録媒体用記録消去装置。
  6. 【請求項6】熱により可逆的に発色及び消色する可逆性
    感熱記録層をもつ可逆性感熱記録媒体を加熱処理して、
    該可逆性感熱記録媒体上に可視画像を記録する記録部
    と、上記可逆性感熱記録媒体を所定の消去温度範囲内で
    加熱処理することにより、該可逆性感熱記録媒体上に記
    録された可視画像を消去する消去部とを備えた可逆性感
    熱記録媒体用画像記録装置において、上記消去部は、請
    求項1、2、3、4又は5の可逆性感熱記録媒体用記録
    消去装置であることを特徴とする可逆性感熱記録媒体用
    画像記録装置。
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