JP2001105637A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2001105637A
JP2001105637A JP29137199A JP29137199A JP2001105637A JP 2001105637 A JP2001105637 A JP 2001105637A JP 29137199 A JP29137199 A JP 29137199A JP 29137199 A JP29137199 A JP 29137199A JP 2001105637 A JP2001105637 A JP 2001105637A
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image
erasing
heating
heat
recording
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JP29137199A
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Shinichi Ito
進一 伊藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】剛性が高く表面に凹凸があるカード状の記録媒
体に対しても、領域を限定することなく良好な画像記録
が行なえる画像記録装置を提供する。 【解決手段】与える熱エネルギの違いにより繰り返し画
像の記録、消去が可能な画像表示部を持った無線カード
1に対し、消去ローラ14による加熱により既画像を消
去し、サーマルヘッド15による選択的な画素単位の加
熱により新画像を記録することにより画像の書換え記録
を行なう画像記録装置であって、消去ローラ14は、少
なくとも表面に耐熱弾性体による被覆がなされた加熱体
からなり、この消去ローラ14を無線カード1の画像表
示部に当接させて既画像を消去するとともに、無線カー
ド1の画像表示部の消去ローラ14による既画像の消去
位置が1秒以内にサーマルヘッド15で記録可能となる
よう、消去ローラ14とサーマルヘッド15とを近接配
設させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、与える
熱エネルギの違いにより可逆的に発色と消色の2つの状
態を示すことにより画像の記録、消去が可能なカード状
の記録媒体に対して、サーマルヘッドを用いて繰返し文
字や記号などの画像を書換え記録する画像記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、クレジットカードのような磁気カ
ードを用いた金銭決済が頻繁に行なわれるようになり、
中には電子メモリを有するICカードや、通信アンテナ
を内蔵した無線カードなども登場している。これらのカ
ードの外観は、ほとんどのものが製造時に印刷されたデ
ザインや注意文言などが設けられているだけであり、使
用しているカードの内容をより多く表示させたいという
ニ一ズから、即時に情報を表示もしくは記録できるよう
な技術が求められている。
【0003】さらには、表示情報を書換えて常に最新の
情報を表示できるようにする技術なども求められてい
る。このような表示技術としては、カードの表面に熱に
より可視像を記録/消去することが可能な表示部を設
け、サーマルヘッドなどを接触させて加熱することで、
表示部の画像を書換える技術がある。
【0004】このような変化を示す材料や、書換記録装
置自体については、たとえば、特開昭55−15419
8号公報(白濁/透明変化材料)、特開昭63−173
684号公報(発色/消色変化材料)、特開平4ー19
7647号公報(書換記録装置)、特開平5−4447
号公報(書換記録装置)などによって既に開示されてし
る。
【0005】たとえば、買い物時の特典を積算するよう
なポイントカードなどのように、厚さが0.2mm程度
の薄手のカード素材に対してサーマルヘッドを有するカ
ードリーダライタによって即時表示書換えを行なえるも
のが製品として販売されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
な無線カードなどは、JIS規格に準拠した厚さがO.
76mmのものが多く、カード自体の剛性が高いととも
に、埋込んだICチップの影響により表面に凹凸がでて
いるものなどがあり、サーマルヘッドを均一に押し当て
るのが難しく、画像の書き損じが起きやすいという問題
があった。
【0007】そこで、本発明は、剛性が高く表面に凹凸
があるカード状の記録媒体に対しても、領域を限定する
ことなく良好な画像記録が行なえる画像記録装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像記録装置
は、与える熱エネルギの違いにより繰り返し画像の記
録、消去が可能なカード状の記録媒体を搬送する搬送手
段と、少なくとも表面に耐熱弾性体による被覆がなされ
た加熱体からなり、前記搬送手段により搬送される記録
媒体の表面に前記耐熱弾性体を介して接触して加熱する
ことにより、前記記録媒体に記録されている既画像を消
去する消去手段と、この消去手段から、前記搬送手段に
より搬送される記録媒体の前記消去手段による既画像消
去部位が一定時間以内に新画像の記録が可能となる位置
に配設され、複数の発熱体を画素単位で選択的に駆動す
ることにより画素単位の加熱により新画像を記録する加
熱手段とを具備している。
【0009】また、本発明の画像記録装置は、一定時間
以内は1秒以内であることを特徴とする。
【0010】また、本発明の画像記録装置は、耐熱弾性
体は、硬さがゴム硬度40゜以下であり、厚さが記録媒
体の表面の凹凸レベルの10倍以上としたことを特徴と
する。
【0011】また、本発明の画像記録装置は、環境温度
を検知する検知手段を設け、この検知手段の検知結果に
基づき消去手段の加熱温度を制御することにより、環境
温度が低<なるほど消去手段の加熱温度を記録媒体の消
去温度範囲内で高くなるように制御することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明の画像記録装置は、消去手段
の耐熱弾性体は加熱体に対して着脱自在に構成されてい
ることを特徴とする。
【0013】また、本発明の画像記録装置は、消去手段
は、円筒状のローラと、このローラの外周面に形成され
た発熱抵抗体膜と、この発熱抵抗体膜の外周面に着脱自
在に設けられ、硬さがゴム硬度40゜以下であり、厚さ
が記録媒体の表面の凹凸レベルの10倍以上とした耐熱
弾性体とから構成された消去ローラであることを特徴と
する。
【0014】また、本発明の画像記録装置は、消去手段
は、ヘッド基材と、このヘッド基材の表面の少なくとも
一部分に形成された発熱抵抗体膜と、この発熱抵抗体膜
を含む前記ヘッド基材の表面に着脱自在に設けられ、硬
さがゴム硬度40゜以下であり、厚さが記録媒体の表面
の凹凸レベルの10倍以上とした耐熱弾性体とから構成
された消去ヘッドであることを特徴とする。
【0015】さらに、本発明の画像記録装置は、カード
状の記録媒体は、第1の熱エネルギの付与により発色
し、前記第1の熱エネルギとは異なる第2のエネルギの
付与により消色することにより画像の記録、消去が可能
なことを特徴とする。
【0016】本発明によれば、少なくとも表面に耐熱弾
性体による被覆がなされた加熱体からなる消去手段を、
記録媒体の表面に当接させて既画像を消去するととも
に、記録媒体の上記消去手段による既画像消去部位が一
定時間以内に加熱手段で記録可能となるよう、上記消去
手段と加熱手段とを近接配設することで、耐熱弾性体が
記録媒体に追従するので、均一に接触して加熱されて既
画像が消去されるとともに、この消去加熱直後に加熱手
段で新画像を記録するので、消去加熱により記録媒体が
軟化した状態で加熱手段が接触し、消去加熱を与えない
場合に比べて均一に接触するようになる。
【0017】また、本発明によれば、耐熱弾性体は、硬
さがゴム硬度40゜以下であり、厚さが記録媒体の表面
の凹凸レべルの10倍以上とすることで、消去手段、加
熱手段ともに、より記録媒体に均一に接触するようにな
る。
【0018】また、本発明によれば、環境温度が低くな
るほど消去手段の加熱温度を記録媒体の消去温度範囲内
で高くなるように制御することで、環境温度の変化によ
らず、加熱手段が記録媒体に均一に接触するようにな
る。
【0019】さらに、本発明によれば、消去手段の耐熱
弾性体は加熱体には接着されておず、加熱体に対して着
脱自在であり、耐熱弾性体が単独で交換可能なようにす
ることで、劣化しやすい部材だけ単体で交換できるよう
になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0021】まず、第1の実施の形態について説明す
る。
【0022】図1は、本発明に係る画像記録装置の一例
として無線カードリーダライタの構成を模式的に示して
いる。本実施の形態で用いる無線カードリーダライタ
は、カード状の記録媒体としての画像表示機能付き無線
カード1に対し、無線による情報の読み書き、電力送信
とともに画像表示部の書換え記録を行なうものである。
なお、本発明はこれに限定されるものではないが、無線
カード1の画像表示部には、加熱により可視像の記録/
消去が可能な材料(詳細は後述する)を用いている。
【0023】無線カードリーダライタは、無線カード1
に対し無線で情報の送受信、電力供給を行なうアンテナ
11、アンテナ11を介して情報の送受信、内容判定、
更新などの処理、および、電力供給を一括して行なう無
線情報駆動部12、無線カード1が本装置内に投入され
たことを光学的に検知する投入検知センサ13、無線カ
ード1の画像表示部の既画像を消去する消去手段として
の消去ローラ14、無線カード1の画像表示部に新画像
を記録する加熱手段としてのサーマルヘッド15、消去
ローラ14およびサーマルヘッド15で画像の書換え記
録を行なうときに、無線カード1をその裏面側から押付
けながら移動させる書換バックローラ16、無線カード
1の画像表示部への画像の消去、記録を行なうタイミン
グを無線カード1の位置から光学的に検知する画像書換
タイミングセンサ17、無線カード1を本装置内全域に
渡って搬送する搬送手段としての複数の搬送ローラ対1
8、および、無線カード1に対する全ての処理が終わっ
て、無線カード1が本装置内の終端部に到達したことを
光学的に検知する終端検知センサ19などによって構成
されている。
【0024】このような構成において、無線カード1が
本装置内に取込まれると、投入検知センサ13にてそれ
が検知され、搬送ローラ対18によって搬送され、無線
情報駆動部12によってアンテナ11を介して無線によ
る無線カード1への電力送信と情報の送受信、内容判
定、更新を行ない、必要に応じて無線カード1内のIC
チップに記憶されている情報の更新などが行なわれる。
【0025】続いて、画像書換タイミングセンサ17の
検知とともに、消去ローラ14の加熱で既画像を消去
し、サーマルヘッド15により新画像を記録して、画像
書換が行なわれる。ここで、書換える画像は、前段の無
線による情報の読み書きに基づいて決定される画像にな
る。画像表示部の書換え記録が終了し、終端検知センサ
19で無線カード1が検知されると、搬送ローラ対18
の回転が反転し、図中破線矢印で示すように、無線カー
ド1を逆方向に搬送して排出し、全ての処理が終了す
る。
【0026】なお、本発明に関わるものではないので説
明は省略したが、たとえば、排出工程上で、本装置内で
行なわれた処理が正常に行なわれたか否かのチェックを
行なっても何ら差し支えない。
【0027】ここで、本発明は、消去ローラ14の構造
と、消去ローラ14とサーマルヘッド15との位置関係
に特徴がある。まず、消去ローラ14については、通電
により発熱する円筒状の発熱体の表面に耐熱ゴムによる
被覆を行なっている。また、消去ローラ14とサーマル
ヘッド15とは極力近接配設させ、消去ローラ14によ
る消去加熱後、一定時間、本例では1秒以内にサーマル
ヘッド15で新画像の記録が行なえるようにしている。
【0028】具体的には、本実施の形態の場合、40m
m/sの搬送速度で移動する無線カード1に対し、消去
ローラ14とサーマルヘッド15との相対距離を20m
mで配置し、消去加熱から新画像の記録までの時間が
0.5秒となるようにした。これらの詳細については後
述するが、本発明により表面に凹凸があるような無線カ
ード1に対し、消去ローラ14およびサーマルヘッド1
5ともに均一に接触するようになり、消し残しや書き損
じなどの欠損が生じず、正常な画像書換えが行なえるよ
うになる。
【0029】なお、無線カード1は、画像表示部の書換
え記録を必要としない場合には、ここで説明した無線カ
ードリーダライタを用いなくてもよく、無線電波の送受
信可能距離をあげた送受信機器を用いれば、通常の無線
カードの楊合と同様に、無線カードをアンテナの送受信
可能領域内にかざすだけで処理が行なえる。
【0030】次に、図2を用いて本実施の形態で用いる
無線カード1の構造について説明する。図2は、無線カ
ード1を構成部品別に分解して示している。無線カード
1は、その表面に熱により可視像の書換え記録が可能な
材料(詳細は後述する)からなる画像表示部2が設けら
れており、前述したサーマルヘッド15の加熱によって
任意の画像表示が行なえるようになっている。
【0031】また、無線カード1の内部には、無線によ
り情報を送受信するためのアンテナ3と、アンテナ3を
介して情報の記憶、更新、読出し処理を行なうICチッ
プ4が封入されている。
【0032】また、この無線カード1は、バッテリなど
の電源は所有せず、前述した無線により送信情報ととも
に電力が供給され、ICチップ4が動作するようになっ
ている。
【0033】さらに、図2に示すように、無線カード1
は、大別すると、表面層5、基材6、裏面層7に分解さ
れる。前述した画像表示部2は、表面層5上に形成し、
アンテナ3およびICチップ4は、基材6の内部に埋込
まれている。また、裏面層7には、デザインや注意文言
などのプレ印刷を施すことが可能である。ここで、画像
表示部2は、ICチップ4の埋込み部分を含むように設
け、書換えられる画像領域を広領域にして位置などの制
限がないようにしている。
【0034】また、これに限定されるものではないが、
本実施の形態においては、表面層5および裏面層7の材
料にはPET(ポリエチレンテレフタレート)を用い、
厚さを150μmとした。また、基材6は、H/M(ホ
ットメルト材)を用い、熱プレスによりアンテナ3およ
びICチップ4を内部に埋込み、かつ、表面層5および
裏面層7と接着させた。さらに、熱プレス条件の調整に
より、全体として0.76mmの厚さになるように成型
した。
【0035】次に、前述した無線カード1の画像表示部
2に用いた熱により可視像の書換え記録が可能な材料に
ついて説明する。この記録材料は、主にロイコ染料と呼
ばれる染料材と、このロイコ染料材と加熱により反応し
て色を発色させるあるいは減色させる顕減色剤とにより
構成されており、加熱条件の違いにより発色状態と消色
状態の両状態に変化させることが可能な材料である。
【0036】図3は、上記記録材料の加熱、冷却に対す
る画像濃度の変化を模式的に示したものである。縦軸は
画像濃度、横軸は加熱温度である。まず、図3中に実線
矢印で示すように、常温(25℃)から反応温度域(1
70〜210℃)まで加熱すると、発色状態に変化す
る。このとき、常温での状態は発色状態であっても消色
状態であってもかまわない。
【0037】次に、図3中に一点鎖線で示すように、反
応温度域で発色状態にある記録材料を急冷すると、常温
でも発色した状態が保持される。一方、図3中に破線で
示すように、反応温度域から徐冷すると、消色するとい
う挙動を示す。すなわち、加熱後の冷却速度を変えるこ
とで、発色と消色の状態を制御することができる。
【0038】ここで、サーマルヘッド15で画素単位の
微小領域に加熱すると、周囲に直ぐに熱が逃げて急冷状
態となり、発色画像を形成することができる。また、熱
板やヒートローラのような加熱手段により記録材料全体
を均一に加熱すると、周囲に熱の逃げ場がなくなり、徐
冷状態となり、既画像を消去することができる。
【0039】次に、図4を用いて前述した消去ローラ1
4の構造について詳細に説明する。図4は、消去ローラ
14の構成を模式的に示したものである。消去ローラ1
4は、たとえば、セラミックで形成された円筒状のロー
ラ20の外周面に、加熱体としての発熱抵抗体膜21を
厚さ20μm程度に均一に形成するとともに、その発熱
抵抗体膜21の外周面に、耐熱弾性体としてのシリコン
を主材とするゴム硬度が30゜(JIS−A)の耐熱ゴ
ム22を被覆している。
【0040】ここに、発熱抵抗体膜21の材料として
は、たとえば、パラジウム(Ag−Pd)を用いた。ま
た、耐熱ゴム22は、ゴム硬度が4O゜以下で、厚さを
無線カド1の表面凹凸量の10倍以上とすることで、こ
の凹凸に対し追従変形して均一に接触さることが可能に
なる。そして、発熱抵抗体膜21に図示しない電極から
給電することにより、ジュール熱を発生させて、耐熱ゴ
ム22と共に昇温させる。
【0041】また、耐熱ゴム22の表面温度を一定に保
つため、消去ローラ14の表面にサーミスタ23を当接
させて温度検知を行ない、フィードバック制御を行なっ
ている。具体的には、消去ローラ14の外形をφ16m
m、耐熱ゴム22の厚さをlmm、発熱抵抗体膜21の
出力を160W(DC24V、3.6Ω)とし、保持温
度が190℃となるように制御したところ、前記した無
線カード1の既画像を消去するのに充分な発熱量が得ら
れた。
【0042】さらに、耐熱ゴム22は、発熱抵抗体膜2
1の外径よりも内径が若干小さくなるよう成型すること
により、発熱抵抗膜21には接着せず、上から被せるだ
けにして、消耗が激しい耐熱ゴム22だけを単独で交換
が可能なようにしている。
【0043】このようにすることで、たとえば、ICチ
ップ4などの影響により、表面に30μm程度の凹凸が
出ている無線カード1に対しても、耐熱ゴム22が追従
して無線カード1の表面に接触するので、画像表示部2
の全面に均一な加熱が与えられ、消し残しなく、既画像
の消去が確実に行なえるようになる。
【0044】ここで、無線カード1の搬送速度を40m
m/sで固定し、消去ローラ14の耐熱ゴム22の肉厚
を変えて画像消去を行なったときの消し残しの有無を調
べた結果を下記表1に示す。なお、無線カード1の表面
凹凸量は選別を行なって全て30μmのものを用いた。
【0045】
【表1】
【0046】上記表1に示すように、耐熱ゴム22の肉
厚が0.3mm以上では消し残しが全く起きないが、こ
れよりも薄くなると消し損じが生じるようになる。耐熱
ゴム22の肉厚が薄くなると、無線カード1の表面凹凸
に対し、耐熱ゴム22が変形したときの逃げ場がなくな
り、追従ができなくなってしまうためである。すなわ
ち、耐熱ゴム22の肉厚は、用いる無線カード1の表面
凹凸量の10倍以上とすることで、消し残しのない画像
消去を確実に行なうことが可能となる。
【0047】次に、本発明のもう1つの特徴である、消
去ローラ14とサーマルヘッド15の配置の効果につい
て説明する。本実施の形態では、40mm/sの搬送速
度で移動する無線カード1に対し、消去ローラ14とサ
ーマルヘッド15の相対距離を20mmで配設し、消去
加熱から記録までの時問が0.5秒となるようにした。
【0048】消去ローラ14の消去加熱を受けると、無
線カード1は全体的に暖まり、主材である樹脂が軟化す
る。本実施の形態のような配置にした場合、消去加熱を
受けた直後にサーマルヘッド15で新画像を記録するの
で、無線カード1が柔らかい状態でサーマルヘッド15
に当接するようになる。これにより、剛体であるサーマ
ルヘッド15に無線カード1の方が追従変形して、非常
に良好な接触状態が得られるようになる。すなわち、書
き損じなどなく新画像を記録することが可能になる。
【0049】ここで、無線カード1の搬送速度を40m
m/sで固定し、消去ローラ14とサーマルヘッド15
との相対距離を変えて画像書換を行なったときの書き損
じの有無を調べた結果を下記表2に示す。なお、無線カ
ード1の表面凹凸量は選別を行なって全て30μmのも
のを用いた。
【0050】
【表2】
【0051】上記表2に示すように、消去ローラ14と
サーマルヘッド15との相対距離が40mm以下では書
き損じが全く起きないが、これを越えると書き損じが生
じるようになる。相対距離が長くなると、サーマルヘッ
ド15で記録するときに無線カード1が冷めて硬くなっ
てしまい、追従変形できなくなるためである。これは、
消去ローラ14で加熱を受けてからサーマルヘッド15
で記録するまでの時間によって決まり、この時間が1秒
以内であることが必要である。
【0052】次に、図5を用いて本発明で得られる効果
について説明する。図5は、本発明の構成と従来の構成
で、無線カード1のICチップ4の埋込み部を含む領域
に画像の書換を行なった場合の画像の様子を拡大して示
したものである。図5(a)は、本実施の形態の場合で
あり、消去ローラ14とサーマルヘッド15とを近接配
設した場合を示している。図5(b)は、従来の場合を
示しており、リジッドな消去加熱手段とサーマルヘッド
とを離して配置させた場合を示している。なお、無線カ
ード1は、表面凹凸量が30μmのものを用いた。
【0053】図5(a)、(b)ともに、図中にICチ
ップ4が埋込まれている部分を破線で示している。ま
た、どちらの場合も、文字画像「A」を文字画像ΓZ」
へ書換えた場合を示している。図5(a)に示すよう
に、本実施の形態の場合は、ICチップ4の埋込み部で
あっても、消え残りなどなく正常に書換え記録が行なわ
れている。しかし、図5(b)の場合、ICチップ4の
周辺部に空壁が生じて、充分な接触状態が得られず、I
Cチップ4を囲うような領域aに書き損じが生じている
とともに、古い画像「A」の消え残り部分bが部分的に
残っている。
【0054】このように、従来の構成では、正常な画像
の書換え記録ができない無線カード1に対しても、本実
施の形態により正常な画像の書換え記録が可能になるこ
とがわかる。
【0055】次に、第2の実施の形態について説明す
る。
【0056】第2の実施の形態は、図6に示すように、
本装置内に環境温度を検知する温度検知手段としての温
度センサ29を設け、この温度センサ29で検知した環
境温度に応じて、消去ローラ14の加熱温度(保持温
度)を可変制御するようにした点が第1の実施の形態と
異なり、その他は第1の実施の形態と同様であるので、
その説明は省略する。ただし、消去ローラ14の保持温
度の可変範囲は、記録材料の消去可能温度範囲内(17
0〜210℃)である。
【0057】図7に、環境温度に対する消去ローラ温度
の関係を示す。図7に示すように、本実施の形態では、
環境温度が低いほど消去ローラ14の保持温度が高くな
るようにしている。消去ローラ14とサーマルヘッド1
5とが近接配設されていても、環境温度が低い場合、消
去加熱後にサーマルヘッド15で記録までに無線カード
1が冷えて硬くなってしまい、書き損じが生じる場合が
ある。
【0058】しかし、消去可能温度には範囲があるの
で、環境温度が低い場合には、この範囲内で極力高い温
度で加熱すことで、無線カード1が冷めてしまうのを抑
えることができる。また、環境温度が高い場合には、消
去可能温度範囲内で極力低い温度で加熱することで、無
駄な電力の消費を抑えるこができる。
【0059】本実施の形態では、図7に示すような関係
で消去ローラ14の温度を制御することで、環境温度が
−10〜40℃の変化に対し、書き損じのない画像の書
換え記録を行なうことができた。
【0060】次に、第3の実施の形態について説明す
る。
【0061】第3の実施の形態は、消去ローラ14の代
わりに消去ヘッド24を用いるようにした点が第1の実
施の形態と異なり、その他は第1の実施の形態と同様で
あるので、その説明は省略する。
【0062】図8は、消去ヘッド24の構成を模式的に
示したものである。消去ヘッド24は、たとえば、セラ
ミックによりほぼU字状に形成されたヘッド基材25の
最下面に、発熱体としての発熱抵抗体膜26を厚さ20
μm、幅1mm程度に均一に形成するとともに、この発
熱抵抗体膜26を含むヘッド基材25の全体外周面に、
シリコンを主材とするゴム硬度が30゜(JIS−A)
の耐熱ゴム27を被覆している。
【0063】発熱抵抗体膜26、耐熱ゴム27の材料な
どは、前述した第1の実施の形態で用いた消去ローラ1
4の場合と同じである。そして、発熱抵抗体膜26に
は、図示しない電極から給電して耐熱ゴム27とともに
昇温させる。また、前述した第1の実施の形態と同様、
消去ヘッド24全体の表面温度を一定に保つため、ヘッ
ド基材25の裏面からサーミスタ28を当接させて温度
検知を行ない、フィードバック制御を行なっている。ま
た、耐熱ゴム27の厚さ、発熱抵抗体膜26の出力も消
去ローラ14の場合と同様である。さらに、前述した第
1の実施の形態と同様、耐熱ゴム27も単独で取外しが
可能なように、ヘッド基材25に対して着脱自在となっ
ている。
【0064】消去ヘッド24は、移動する無線カード1
の画像表示部2に擦動接触させなが加熱することで、既
画像の消去を行なう。このような消去ヘッド24を用い
ても、消去ローラ14の場合と同様に、表面に凹凸が出
ている無線カード1に対しても、耐熱ゴム27が追従し
て接触するので、画像表示部2の全面に均一な加熱が与
えられ、書き損じや消し残しなく既画像の消去が行なえ
る。
【0065】以上説明したように、上記実施の形態によ
れば、特に剛性が高く表面に凹凸がある画像表示部をも
った無線カードに対しても、消去ローラ、サーマルヘッ
ドともに均一に接触するようになるので、画像表示部の
既画像が均一に消去されるとともに、この消去加熱の直
後にサーマルヘッドで新画像を記録するので、消去ロー
ラにより記録媒体が軟化した状態でサーマルヘッドが接
触し、消去加熱を与えない場合に比べ均一に接触するよ
うになる。これにより、消え残りや書き損じのない画像
の書換え記録を行なうことが可能になる。
【0066】また、画像記録領域を極狭い領域に限定し
て平坦なものに対してのみ画像記録を実現しているもの
もあるが、本実施の形態によればこのような限定は全く
必要ない。
【0067】また、環境温度に応じて消去ローラの加熱
温度を変えることで、環境温度の変化によらず、消え残
りや書き損じのない画像の書換え記録が行なえる。さら
に、耐熱ゴムが単独で交換可能なようにすることで、劣
化し易い部材だけ単体で交換できるようになり、コスト
を抑えることができる。
【0068】なお、前記実施の形態では、加熱エネルギ
の違いにより色が発色または消色する書換え記録可能な
記録材料を用いた場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、たとえば、白濁/透明変
化夕イプの書換え記録可能な記録材料に対しても同様に
適用でき、同様な効果が得られる。
【0069】また、前記実施の形態では、カード状の記
録媒体が表面に画像の書換え記録が可能な画像表示部を
もった無線カードの場合について説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、たとえば、表面に画像
の書換え記録が可能な画像表示部をもったICカードや
磁気カードなどであってもよく、要は、特に剛性が高く
表面に凹凸があり、与える熱エネルギの違いにより繰り
返し画像の記録、消去が可能なカード状の記録媒体であ
れば適用可能である。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、剛
性が高く表面に凹凸があるカード状の記録媒体に対して
も、領域を限定することなく良好な画像記録が行なえる
画像記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る無線カードリ
ーダライタの構成を概略的に示す模式図。
【図2】無線カードを構成部品別に分解したときの斜視
図。
【図3】無線カードの画像表示部に用いた記録材料の加
熱、冷却に対する画像濃度の変化を示した特性図。
【図4】消去ローラの構成を模式的に示す縦断側面図。
【図5】本発明の構成と従来の構成で、無線カードのI
Cチップ埋込み部を含む領域に画像の書換え記録を行な
った際の画像の様子を拡大して示した図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る無線カードリ
ーダライタの構成を概略的に示す模式図。
【図7】環境温度に対する消去ローラ温度の関係を示す
図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る消去ヘッドの
構成を模式的に示す縦断側面図。
【符号の説明】
1……無線カード(カード状の記録媒体) 2……画像表示部 3……アンテナ 4……ICチップ 11……アンテナ 12……無線情報駆動回路 14……消去ローラ(消去手段) 15……サーマルヘッド(加熱手段) 18……搬送ローラ対(搬送手段) 20……円筒状のローラ 21……発熱抵抗体膜(加熱体) 22……耐熱ゴム(耐熱弾性体) 23……サーミスタ 24……消去ヘッド(消去手段) 25……ヘッド基材 26……発熱抵抗体膜(加熱体) 27……耐熱ゴム(耐熱弾性体) 28……サーミスタ 29……温度センサ(検知手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与える熱エネルギの違いにより繰り返し
    画像の記録、消去が可能なカード状の記録媒体を搬送す
    る搬送手段と、 少なくとも表面に耐熱弾性体による被覆がなされた加熱
    体からなり、前記搬送手段により搬送される記録媒体の
    表面に前記耐熱弾性体を介して接触して加熱することに
    より、前記記録媒体に記録されている既画像を消去する
    消去手段と、 この消去手段から、前記搬送手段により搬送される記録
    媒体の前記消去手段による既画像消去部位が一定時間以
    内に新画像の記録が可能となる位置に配設され、複数の
    発熱体を画素単位で選択的に駆動することにより画素単
    位の加熱により新画像を記録する加熱手段と、 を具備したことを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記一定時間以内は1秒以内であること
    を特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記耐熱弾性体は、硬さがゴム硬度40
    ゜以下であり、厚さが前記記録媒体の表面の凹凸レベル
    の10倍以上としたことを特徴とする請求項1記載の画
    像記録装置。
  4. 【請求項4】 環境温度を検知する検知手段を設け、こ
    の検知手段の検知結果に基づき前記消去手段の加熱温度
    を制御することにより、環境温度が低<なるほど前記消
    去手段の加熱温度を前記記録媒体の消去温度範囲内で高
    くなるように制御することを特徴とする請求項1記載の
    画像記録装置。
  5. 【請求項5】 前記消去手段の耐熱弾性体は前記加熱体
    に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする請
    求項1記載の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記消去手段は、円筒状のローラと、こ
    のローラの外周面に形成された発熱抵抗体膜と、この発
    熱抵抗体膜の外周面に着脱自在に設けられ、硬さがゴム
    硬度40゜以下であり、厚さが前記記録媒体の表面の凹
    凸レベルの10倍以上とした耐熱弾性体とから構成され
    た消去ローラであることを特徴とする請求項1記載の画
    像記録装置。
  7. 【請求項7】 前記消去手段は、ヘッド基材と、このヘ
    ッド基材の表面の少なくとも一部分に形成された発熱抵
    抗体膜と、この発熱抵抗体膜を含む前記ヘッド基材の表
    面に着脱自在に設けられ、硬さがゴム硬度40゜以下で
    あり、厚さが前記記録媒体の表面の凹凸レベルの10倍
    以上とした耐熱弾性体とから構成された消去ヘッドであ
    ることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  8. 【請求項8】 前記カード状の記録媒体は、第1の熱エ
    ネルギの付与により発色し、前記第1の熱エネルギとは
    異なる第2のエネルギの付与により消色することにより
    画像の記録、消去が可能なことを特徴とする請求項1記
    載の画像記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009101525A (ja) * 2007-10-19 2009-05-14 Toshiba Tec Corp 印字消去装置及びリライタブルプリンタ
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