JP2580204Y2 - リサイクルカードのリフレッシュ装置 - Google Patents

リサイクルカードのリフレッシュ装置

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JP2580204Y2
JP2580204Y2 JP5953293U JP5953293U JP2580204Y2 JP 2580204 Y2 JP2580204 Y2 JP 2580204Y2 JP 5953293 U JP5953293 U JP 5953293U JP 5953293 U JP5953293 U JP 5953293U JP 2580204 Y2 JP2580204 Y2 JP 2580204Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、リサイクルカード上に
記録された可視可能な表示情報(以下、「可視情報」と
記す)を消去するために使用される、リサイクルカード
のリフレッシュ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置としては、例えば特
開平2−50897号公報に記載されたもの(カード処
理機)が知られている。まず、このような装置が取り扱
うリサイクルカードについて説明する。このリサイクル
カード80は、図8(a)に示すように、カード本体8
1上に、可視情報を記録するための記録領域84を有し
ている。この記録領域84は、図8(b)に示すよう
に、カード本体81上に形成された可逆性の感熱記録材
層82と表面被覆層83とによって構成されている。こ
の感熱記録材層82を表面被覆層83上から所定の温度
にまで加熱することにより、かかる感熱記録材層82の
透明度を変化させることができ、これによって可視情報
を表示することが可能となる。また、この特性は可逆性
を有するので、1枚のリサイクルカード80について多
数回の可視情報の書き換えを行うことができる。
【0003】図9に、感熱記録材層82の温度特性を示
す。図において、温度T0 〜T2 および透過率Tr1,T
r2は、使用される感熱記録材によって異なるが、一例を
示すとT0 =45℃,T1 =60℃,T2 =80℃,T
r1=60%(白濁),Tr2=85%(透明)程度とな
る。
【0004】感熱記録材層82は、このようなヒステリ
シス特性を有しているので、温度T1 まで加熱した後に
冷却すると白濁状態になり、また、温度T2 まで加熱し
た後に冷却すると透明状態となる。したがって、図8
(b)に示したように、この感熱記録材層82の特定の
領域82aを透明化し、他の領域82bを白濁化するこ
とによって、可視情報を表示することができる。
【0005】図10に、このようにして感熱記録材層8
2に可視情報を記録した場合の表示パターンの例を示
す。同図において、(a)は文字に該当する領域82c
を透明化し、他の部分82dを白濁化した場合を示して
いる。一方、(b)は(a)と逆の場合を示しており、
文字に該当する領域82cを白濁化し、他の部分82d
を透明化している。
【0006】次に、このリサイクルカード80を取り扱
う装置の一従来例について説明する。従来のこの種の装
置には、リサイクルカード80を搬送する搬送路を挟ん
で、リサイクルカード80を加熱するためのサーマルヘ
ッドとプラテンローラとが設けられている。さらに、こ
のサーマルヘッドは、一列に配列された多数個の発熱素
子を有している。
【0007】かかる構成によれば、リサイクルカード8
0の搬送のタイミングに合わせてサーマルヘッドの各発
熱素子をオン・オフさせることにより、リサイクルカー
ド80に可視情報を記録することができる。このとき、
図10(a)に示したように文字に該当する領域を透明
化するのであれば発熱素子のオン時の温度をT2 とし、
一方、当該領域を白濁化するのであればオン時の温度を
1 とする。
【0008】一方、可視情報の消去時には、別途設けら
れた消字専用のサーマルヘッドを発熱させて、このヘッ
ド面と記録領域84とが接するように、リサイクルカー
ド80を搬送する。このようにして感熱記録材層82の
全面を一律にT1 或いはT2に加熱することにより、全
面を白濁化或いは透明化することができる。
【0009】また、例えば熱アイロン(湾曲した板)や
熱ローラ等、感熱記録材層82の全面を均一に加熱する
ことができる加熱手段を設け、この加熱手段を押し当て
て感熱記録材層82の全面を均一に加熱する方法もあ
る。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、消字用
のサーマルヘッドや熱アイロン等の加熱装置では、リサ
イクルカードの表面に押し当てて可視情報を消去するよ
うになっているため、カードの表面に手垢やゴミ等の汚
れが付着していると、可視情報が完全には消去されない
で残ってしまうことがあり、また、カードの表面に厚痕
や引っかき傷をつけてしまう場合もあった。さらに、ゴ
ミ等がサーマルヘッド等の加熱手段にこびりついてしま
うために加熱力が低下してしまうこともあった。
【0011】加えて、熱アイロンや熱ローラ等の使用は
消費電力が大きく、また、放熱量が多いのでカード処理
機全体の温度が上昇してしまうという欠点もあった。
【0012】また、熱アイロンや熱ローラ等は、円筒形
(または円筒形の一部)の硬い金属で加熱面が形成され
ているのでカードとの接触面積が非常に小さく、したが
ってカードの加熱に要する時間が長いので、カードの可
視情報を消去する際の1枚当りの所要時間が長くなると
いう欠点もあった。すなわち、熱アイロンや熱ローラ等
の加熱面を剛体と考えると、この加熱面とカードとが接
するのはカード幅の線となり、多少の弾性がある場合で
もカード幅×数ミリの長方形の面で接するにすぎない。
【0013】さらにまた、従来は、可視情報の消去時に
リサイクルカード80の一方の表側の面(すなわち、記
録領域84が配置された方の面)のみを加熱していたの
で、加熱する面と加熱しない面との膨脹率に差が生じ、
感熱記録材層82とカード本体81とがずれてしまう場
合があった。かかる欠点は、例えば熱アイロンのような
摺動抵抗のある加熱手段を用いた場合に、特に顕著とな
る。
【0014】本考案は、このような従来技術の欠点に鑑
みてなされたものであり、リサイクルカードに汚れが付
着している場合であっても可視情報の消去が不完全にな
ったりリサイクルカードを傷付けたりすることがなく、
消費電力および放熱量が小さく、カード1枚当りの処理
時間が短く、また、リサイクルカードの感熱記録材層と
カード本体とのずれが生じにくい、リサイクルカードの
リフレッシュ装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本考案に係わるリサイク
ルカードのリフレッシュ装置は、リサイクルカードに設
けられた可逆性感熱記録材料層からなる記録領域を所定
温度にすることによって、この記録領域に記録された可
視情報の消去を行うリサイクルカードのリフレッシュ装
置であって、前記リサイクルカードを搬送する搬送手段
と、この搬送手段によって搬送されるリサイクルカード
の記録領域表面をクリーニングするクリーニング手段
と、このクリーニング手段によってクリーニングされた
リサイクルカードを搬送しながらこのリサイクルカード
の両面の全域を加熱することにより前記記録領域の可視
情報を消去する加熱搬送手段と、を具備したことを特徴
とする。
【0016】
【作用】可視情報を消去するための加熱を行う前にリサ
イクルカードの記録領域の表面をクリーニング手段でク
リーニングすることにより、可視情報の消去が不完全に
なったりリサイクルカードを傷付けたりすることを防止
できる。
【0017】また、加熱搬送手段でリサイクルカードを
搬送しながらこのリサイクルカードの両面の全域を加熱
することにより、消費電力および放熱量が小さくするこ
とができ、カード1枚当りの処理時間を短縮することが
でき、且つ、リサイクルカードの感熱記録材層とカード
本体とのずれを生じにくくすることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0019】(実施例1) 図1は、本実施例に係わるリサイクルカードのリフレッ
シュ装置10の構成を概略的に示す断面図である。
【0020】同図において、ホッパ11には、可視情報
の消去処理を行う前のリサイクルカード80が多数枚積
層させて収納されている。このホッパ11の側面の下端
部には、開口11aが設けられている。そしてホッパ1
1の下面に設けられた繰出ローラ12によって、一番下
のリサイクルカード80が開口11aから1枚ずつ繰り
出される。
【0021】搬送ローラ13は、繰出ローラ12によっ
て繰り出されたリサイクルカード80を、搬送経路18
に沿って搬送する。この搬送経路18上には、搬送され
るリサイクルカード80の表面をクリーニングするクリ
ーニング装置14とクリーニング後のリサイクルカード
80の記録領域の可視情報を消去する加熱搬送装置15
とが配設されている。
【0022】クリーニング装置14では、リサイクルカ
ード80の表面に付着した手垢、手油、鉄粉等の汚れ
を、クリーニング布23で拭き取る。
【0023】図2は、このクリーニング装置14の内部
構造の一例を示す断面図である。同図において、リサイ
クルカード80の搬送経路18の上方にはガイド21が
固設されている。また、この搬送経路18の下方には、
押さえ板22が配設されている。この押さえ板22は、
バネ26によってガイド21の方向へ付勢されている。
【0024】ガイド21の下面(搬送経路18側の面)
には、クリーニング布23があてがわれている。このク
リーニング布23は、送りローラ24,25に巻き付け
られており、これらの送りローラ24,25を回転させ
ることによって、双方向に移動させることができる。
【0025】有効な拭き取り効果を得るためには、ガイ
ド21の幅を充分に広くすることが望ましい。また、バ
ネ26の付勢力は、リサイクルカード80とクリーニン
グ布23との間の摩擦力が適正値となるように設定され
る。さらに、クリーニング布23は、リサイクルカード
80の表面を効果的に拭き取るためには、繊維状態が細
かい微細繊維を使用することが望ましい。
【0026】加熱搬送装置15では、リサイクルカード
80を搬送しながらこのリサイクルカードの両面を加熱
することにより、感熱記録材層82に記録された可視情
報を消去する。
【0027】図3は、この加熱搬送装置15の構造例を
に示す図であり、(a)は断面図、(b)はリサイクル
カードと搬送ベルトとの位置関係を示す正面図である。
【0028】同図において、リサイクルカード80の搬
送路30の両側には、それぞれ、リサイクルカード80
の記録領域84よりも広い幅を有する搬送ベルト31が
配設されている。これらの搬送ベルト31は、シリコン
ゴム等の耐熱ゴムで形成されており、駆動ローラ32と
ヒータローラ33との間に掛け渡されている。駆動ロー
ラ32は、図示しない駆動手段に接続されており、搬送
ベルト31を一定速度で回転させる。また、ヒータロー
ラ33は、回動自在に構成されている。各搬送ベルト3
1の内側には、この搬送ベルトに沿って複数の案内ロー
ラ35が配設されている。これらの案内ローラ35を設
けたことにより、リサイクルカード80が搬送路30を
搬送される際に、このリサイクルカード80の表裏両面
の全域に搬送ベルト31を接触させることができる。
【0029】また、ヒータローラ33は、内部にヒータ
(図示せず)を備えている。このヒータで発生した熱は
ヒータローラ33の側面(すなわち搬送ベルトとの接触
している面)を伝導して搬送ベルト31に達し、これに
より各搬送ベルト31が同じ温度に加熱される。このと
きのヒータローラ33の温度は、サーミスタ34によっ
て測定される。そして、この測定値を入力した温度制御
部(図示せず)によってヒータの発熱量が制御されてヒ
ータローラ33が所定の設定温度に維持され、これによ
り搬送ベルト31も所定の設定温度に維持される。ここ
で、これらの搬送ベルト31の温度は、それぞれ記録領
域84の可視情報の消去に必要な値に設定される。すな
わち、全面を白濁化する場合であればリサイクルカード
80の感熱記録材層82の温度をT1 まで上昇させるこ
とができるように設定され、また、透明化する場合であ
れば感熱記録材層82の温度をT2 まで上昇させること
ができるように設定される(図9参照)。
【0030】これらの各部31〜35からなる加熱・搬
送系は断熱材で形成された筐体36で覆われており、こ
れによって筐体36内の空気は外部と遮断されている。
したがって、筐体内の雰囲気温度は、搬送ベルト31の
設定温度とほぼ同じ温度に維持される。これにより、搬
送ベルト31の温度分布の均一性を向上させることがで
きる。また、リサイクルカード80と接触したときには
搬送ベルト31の当該接触部分の温度は低下するが、雰
囲気温度が搬送ベルト31の設定温度と同じ温度に維持
されていればこの接触部分の温度が設定温度にまで戻り
易くなり、この点でも温度分布の均一性は向上する。さ
らに、ヒータローラ33による放熱量を低く抑えること
ができるので、消費電力を低減させることができる。加
えて、リフレッシュ装置内の他の部分の温度上昇を抑え
ることもできる。
【0031】スタッカ16には、可視情報の消去処理を
行った後のリサイクルカード80が収納される。このス
タッカ16の側面の上端部には、開口16aが設けられ
ている。また、スタッカ16内には、図示しない駆動手
段による上下動が可能な載置台17が配置されている。
【0032】スタッカ16内にリサイクルカード80が
全く収納されていないときは、載置台17は、最上部
(すなわち開口16aの直下)に位置している。そし
て、処理後のリサイクルカード80が一枚搬入されるた
びに、このリサイクルカード80一枚の厚さ分だけ下降
する。これにより、搬入されたリサイクルカード80を
順次積層させて収納することができる。
【0033】次に、本実施例に係わるリフレッシュ装置
の動作手順について説明する。
【0034】まず、ホッパ11内に可視情報の消去処理
を行う前のリサイクルカード80を収納する。また、ク
リーニング装置14内のクリーニング布23を、送りロ
ーラ24側に巻き付けられた状態にセットする。
【0035】そして、加熱搬送装置15内のヒータロー
ラ33による加熱を開始し、さらに駆動ローラ32を回
転させる。これにより、搬送ベルト31および筐体36
内の空気の加熱が進み、サーミスタ34で測定した温風
の温度が設定値に達すると、繰出ローラ12、搬送ロー
ラ13の回転を開始する。また、これと同時に、クリー
ニング装置14内の送りローラ25を半時計方向に回転
させ、クリーニング布23の移動(巻き取り)を開始す
る。
【0036】繰出ローラ12の回転により、上述のよう
に、ホッパ11内のリサイクルカード80が一番下のも
のから、一枚ずつ順次繰り出される。そして、繰り出さ
れたリサイクルカード80は、搬送ローラ13によって
搬送路18上を順次搬送されて、まずクリーニング装置
14内を通過し、クリーニング布23によって汚れを拭
き取られる。
【0037】ここで、クリーニング布23の移動速度
(巻き取り速度)は、リサイクルカード80の搬送速度
よりも所定量だけ速い値に設定されている。これによ
り、クリーニング布23の表面が、リサイクルカード8
0の表面に対して相対的に移動するので、拭き取り効果
を良好なものとすることができる。尚、ここで問題とな
るのは相対的な速度差であるので、巻き取り速度はカー
ドの搬送速度より遅くてもよい。
【0038】また、クリーニング布23が送りローラ2
5に完全に巻き取られると、送りローラの駆動が停止し
て回動自在な状態となるとともに、送りローラ24が時
計方向に回転してクリーニング布23の巻き取りを開始
する。これにより、クリーニング布23は、逆方向の移
動を開始する。ここで、このときのクリーニング布23
の移動速度(巻き取り速度)は、リサイクルカード80
の搬送速度よりも上記所定量だけ遅い値に設定される。
これにより、クリーニング布23の表面とリサイクルカ
ード80と相対的な移動速度を、送りローラ25に巻き
取られるときと同じ速度にすることができる。
【0039】このようにして表面の汚れを除去されたリ
サイクルカード80は、続いて、搬入口37から加熱搬
送装置15内に搬入され、この加熱搬送装置15内の搬
送路30を搬送されて、搬出口38から搬出される。上
述したように、リサイクルカード80は搬送路30を搬
送される際に表裏両面から加熱され、感熱記録材層82
に記録された可視情報が消去される。
【0040】このようにして可視情報の消去処理が行わ
れたリサイクルカード80は、開口16aからスタッカ
16内に順次搬入されて収納される。
【0041】そして、すべてのリサイクルカード80
が、スタッカ16内に収納されると、繰り出しローラ1
2、搬送ローラ13、送りローラ24,25および駆動
ローラ32の回転およびヒータローラ33による加熱を
停止し、リフレッシュ装置による処理を終了する。
【0042】このように、本実施例のリフレッシュ装置
によれば、リサイクルカード80のクリーニングを行っ
た後で可視情報を消去する構成となっているため、リサ
イクルカード80の表面に手垢やゴミ等の汚れが付着し
ていても、可視情報が完全には消去されないで残ってし
まうおそれがなく、また、リサイクルカード80の表面
に厚痕や引っかき傷をつけてしまうおそれもない。
【0043】さらに、リサイクルカード80が加熱搬送
装置15内を搬送されている間、このリサイクルカード
の表面および裏面の全域が搬送ベルト31と接している
ように構成したので、リサイクルカード80に対する加
熱効率を向上させることができる。したがって、このリ
サイクルカード80の温度を可視情報の消去のための値
(T1 またはT2 )にまで上昇させるための所要時間を
減少させることができるので、その分だけリサイクルカ
ードの搬送速度を高速化させることができ、これにより
リフレッシュ装置全体としての処理速度の向上も図るこ
とができる。
【0044】加えて、加熱搬送装置15内を断熱材31
で覆ったので、消費電力を小さく抑えることができ、リ
フレッシュ装置全体の温度が上昇してしまうこともな
い。
【0045】さらにまた、本実施例では、加熱搬送装置
15で、リサイクルカード80の表裏両面を同じ温度に
加熱することとしたので、表面と裏面との膨脹率の差が
生じず、したがって感熱記録材層82とカード本体81
とがずれてしまうおそれがない。
【0046】(実施例2) 次に、本発明の他の実施例について、図4を用いて説明
する。図4は、本実施例に係わるリサイクルカード80
のリフレッシュ装置40の構成を概略的に示す断面図で
ある。同図において、図1と同じ符号を付した構成部分
は、それぞれ図1の場合と同じものを示している。
【0047】本実施例のリフレッシュ装置40は、ホッ
パ41がスタッカを兼ねている点で、上述の実施例1と
異なる。
【0048】このホッパ41には、可視情報の消去処理
を行う前のリサイクルカード80が多数枚積層されて収
納される。また、一番上のリサイクルカード80の上に
は、仕切り板42が載置される。そして、ホッパ41の
側面の下端部には一番下のリサイクルカード80を繰り
出すための開口41aが設けられ、上端部には可視情報
を消去した後のリサイクルカード80を搬入するための
開口41bが設けられている。
【0049】このようなリフレッシュ装置において、繰
出ローラ12がホッパ41内の一番下のリサイクルカー
ド80を繰り出すと、リサイクルカード80が1枚減っ
た分だけ仕切り板42の位置が下降する。繰り出された
リサイクルカード80は、搬送ローラ13によって搬送
されてクリーニング装置14内および加熱搬送装置15
内を通過し、上述の実施例1と同様にしてクリーニング
および可視情報の消去が行われる。その後、開口41b
からホッパ41内に搬入され、仕切り板42上に積層さ
れて載置される。
【0050】以下、同様の動作により、リサイクルカー
ド80が1枚繰り出されるごとに仕切り板42の位置が
下降し、その分、この仕切り板42上に載置されるリサ
イクルカード80の数が増加する。そして、すべてのリ
サイクルカード80が繰り出されると、仕切り板42は
ホッパ41の下端部に達する。このとき、リサイクルカ
ード80は、すべて可視情報が消去されて仕切り板42
上に載置されていることとなる。
【0051】このようなリフレッシュ装置によっても、
リサイクルカードに汚れが付着している場合に可視情報
の消去が不完全になったりリサイクルカードを傷付けた
りすることを防止でき、消費電力および放熱量が小さく
することができ、可視情報を消去する際の所要時間を短
縮することができ、また、リサイクルカードの感熱記録
材層82とカード本体81とのずれを生じにくくするこ
とができる。
【0052】(実施例3) 次に、実施例3として、クリーニング装置の他の構成例
について、図5を用いて説明する。
【0053】このクリーニング装置も、図2に示した装
置と同様、搬送経路18の上方にガイド21が固設さ
れ、また、下方にはバネ26によってガイド21の方向
へ付勢された押さえ板22が配設されている。そして、
ガイド21の下面にクリーニング布23があてがわれて
いる点も、同様である。
【0054】図5に示した装置では、先端部と後端部と
が繋がれてエンドレスに構成されたクリーニング布2
3′が使用される。このクリーニング布23′は、送り
ローラ28,28によって、クリーニング布収納部29
内に順次収納される。また、このクリーニング布収納部
29内には、送りローラ28,28で送り込まれたクリ
ーニング布23′を案内するためのガイド(図示せず)
が設けられており、クリーニング布収納部29内にクリ
ーニング布23′を送り込むことにより、送りローラ2
7側からクリーニング布収納部29内のクリーニング布
23′が繰り出される。この機構は一般にパソコンのプ
リンタのインクリボン等として知られているので説明を
省略する。
【0055】このクリーニング装置では、クリーニング
布23′の移動方向は常に一定である。また、移動速度
は、クリーニング布23′の表面がリサイクルカード8
0の表面に対して相対的に移動するように、リサイクル
カード80の搬送速度よりも上記所定量だけ速い値に設
定されている。尚、上述したように、所定量だけ遅い値
としてもよい。
【0056】このようなクリーニング装置によっても、
図2に示した装置と同様、リサイクルカード80の表面
のクリーニングを行うことが可能である。
【0057】(実施例4) 次に、実施例4として、加熱搬送装置の他の構成例につ
いて、図6を用いて説明する。
【0058】図6において、リサイクルカード80の搬
送路60の両側には、それぞれ、搬送ベルト61が配設
されている。これらの搬送ベルト61は、シリコンゴム
等の耐熱ゴムで形成されており、駆動ローラ62と従動
ローラ63との間に掛け渡されている。駆動ローラ62
は、図示しない駆動手段に接続されており、搬送ベルト
61を一定速度で回転させる。また、従動ローラ63
は、回動自在に構成されている。各搬送ベルト61の近
傍には、ヒータ69がそれぞれ設けられている。これら
のヒータ69は、輻射熱および周囲の空気による熱伝導
により、対応する搬送ベルト61を加熱する。そして、
各搬送ベルト61の内側には、この搬送ベルト61に沿
って複数の案内ローラ65が配設されており、搬送路6
0を搬送されるリサイクルカード80の表裏両面の全域
に搬送ベルト61を接触させることができる。
【0059】ここで、設定温度の制御は、図示しないサ
ーミスタ等によって温度を測定し、この測定結果に応じ
て発熱量を制御することによって行うことができる。各
搬送ベルト61の温度は、それぞれ同一となるように制
御される。
【0060】これらの各部61〜65からなる加熱・搬
送系も、図3に示した加熱搬送装置の場合と同様、筐体
66で覆われているので、搬送ベルト61の温度分布の
均一性を向上させることができ、放熱量を低く抑えるこ
とができ、消費電力を低減させることができ、且つ、リ
フレッシュ装置内の他の部分の温度上昇を抑えることが
できる。
【0061】(実施例5) 次に、実施例5として、加熱搬送装置のさらに他の構成
例について、図7を用いて説明する。
【0062】図7において、リサイクルカード80の搬
送路70の両側には、それぞれ、搬送ベルト71が配設
されており、駆動ローラ72と従動ローラ73との間に
掛け渡されている。駆動ローラ72は、図示しない駆動
手段に接続されており、搬送ベルト71を一定速度で回
転させる。また、従動ローラ73は、回動自在に構成さ
れている。各搬送ベルト71の内側には、この搬送ベル
ト71に沿って複数の案内ローラ75が配設されてお
り、搬送路70を搬送されるリサイクルカード80の表
裏両面の全域に搬送ベルト71を接触させることができ
る。
【0063】本実施例では、搬送ベルト71を高抵抗の
導電性材料で形成する。そして、加熱搬送装置内に図示
しない搬送ベルト発熱制御装置が設けられ、搬送ベルト
71を介して駆動ローラ72と従動ローラ73との間に
電流が流れるように構成されている。このような構成に
よれば、搬送ベルト71を流れる電流によるジュール熱
によって、この搬送ベルト71を発熱させることができ
る。
【0064】また、設定温度の制御は、図示しないサー
ミスタ等によって温度を測定し、図示しない搬送ベルト
発熱制御装置がこの測定結果に応じて搬送ベルト71を
流れる電流値を制御することによって行うことができ
る。ここで、各搬送ベルト71の温度は、同一となるよ
うに制御される。
【0065】これらの各部71〜75からなる加熱・搬
送系も、図3に示した加熱搬送装置の場合と同様、筐体
76で覆われているので、搬送ベルト71の温度分布の
均一性を向上させることができ、放熱量を低く抑えるこ
とができ、消費電力を低減させることができ、且つ、リ
フレッシュ装置内の他の部分の温度上昇を抑えることが
できる。
【0066】なお、本実施例では搬送ベルト71全体を
高抵抗の導電性材料で形成することとしたが、例えば、
絶縁性材料で形成された搬送ベルトの内側の面(すなわ
ち駆動ローラ72および従動ローラ73と接する面)に
高抵抗の導電膜を設けることとしてもよい。すなわち、
搬送ベルト71を介して駆動ローラ72と従動ローラ7
3との間に電流が流れるような構成であれば、本発明の
効果を得ることができる。
【0067】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものでないこ
とはもちろんである。特に、クリーニング装置14およ
び加熱搬送装置15の構成は、上述の各実施例に限定さ
れるものではなく、クリーニング装置が記録領域の表面
をクリーニングすることができるものであり、且つ、加
熱搬送装置がリサイクルカード80を搬送しながらこの
リサイクルカード80の表裏両面の全域を所定温度に加
熱することができるものであれば、本発明の効果を得る
ことができる。
【0068】
【考案の効果】以上詳細に説明したように、本考案によ
れば、リサイクルカードに汚れが付着している場合であ
っても可視情報の消去が不完全になったりリサイクルカ
ードを傷付けたりすることがなく、消費電力および放熱
量が小さく、可視情報の消去処理に要する時間を短縮す
ることができ、また、リサイクルカードの感熱記録材層
とカード本体とのずれが生じにくい、リサイクルカード
のリフレッシュ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係わるリサイクルカードのリフレッ
シュ装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】図1に示したクリーニング装置の内部構造を示
す断面図である。
【図3】図1に示した加熱搬送装置の内部構造を示す断
面図であり、(a)は断面図、(b)はリサイクルカー
ドと搬送ベルトとの位置関係を示す平面図である。
【図4】実施例2に係わるリサイクルカードのリフレッ
シュ装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図5】実施例3を説明するための図であり、クリーニ
ング装置の他の構成例を示す断面図である。
【図6】実施例4を説明するための図であり、加熱搬送
装置の他の構成例を示す断面図である。
【図7】実施例5を説明するための図であり、加熱搬送
装置のさらに他の構成例を示す断面図である。
【図8】(a)はリサイクルカードの外観を概略的に示
す斜視図、(b)はこのカードの記録領域の構成を示す
断面図である。
【図9】図8に示した感熱記録材料の温度特性を示すグ
ラフである。
【図10】(a),(b)ともに、図8に示した感熱記
録材料層に可視情報を記録した場合の表示パターンの例
を示す概念図である。
【符号の説明】
10,40 リフレッシュ装置 11 ホッパ 12 繰出ローラ 13 搬送ローラ 14 クリーニング装置 15 加熱搬送装置 16 スタッカ 80 リサイクルカード
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 23/40 G06K 19/00 Z (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06K 1/12 B41M 5/26 B41M 5/36 B42D 15/10 551 G06K 19/00 G11B 23/40

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】リサイクルカードに設けられた可逆性感熱
    記録材料層からなる記録領域を所定温度にすることによ
    って、この記録領域に記録された可視情報の消去を行う
    リサイクルカードのリフレッシュ装置であって、 前記リサイクルカードを搬送する搬送手段と、 この搬送手段によって搬送されるリサイクルカードの記
    録領域表面をクリーニングするクリーニング手段と、 このクリーニング手段によってクリーニングされたリサ
    イクルカードを搬送しながらこのリサイクルカードの両
    面の全域を加熱することにより前記記録領域の可視情報
    を消去する加熱搬送手段と、 を具備したことを特徴とするリサイクルカードのリフレ
    ッシュ装置。
  2. 【請求項2】前記加熱搬送手段が、リサイクルカードを
    搬送しながら加熱するための搬送ベルトと、この搬送ベ
    ルトを加熱するための搬送ベルト加熱手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載のリサイクルカードのリフ
    レッシュ装置。
  3. 【請求項3】前記加熱搬送手段が、リサイクルカードを
    搬送しながら加熱するための搬送ベルトと、この搬送ベ
    ルトを発熱させるための搬送ベルト発熱制御手段とを備
    えたことを特徴とする請求項1記載のリサイクルカード
    のリフレッシュ装置。
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