JP2002160453A - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents
可逆性感熱記録媒体Info
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Abstract
くい、繰り返し使用によっても記録媒体への打こんの発
生のない耐久性に優れた可逆性感熱記録媒体を提供する
こと。 【解決手段】 基紙上に、電子供与性呈色性化合物と電
子受容性化合物を用い、加熱温度及び/又は加熱後の冷
却速度の違いにより相対的に発色した状態を形成しうる
可逆性感熱組成物を含有する可逆性感熱記録層を設けて
成る可逆性感熱記録媒体において、該基紙の可逆性感熱
記録層とは反対側にカール防止層を設け、該可逆性感熱
記録層側および該カール防止層側それぞれの剛体振り子
自動減衰振動法より測定される粘弾性対数減衰率のピー
ク温度が、100℃以上150℃未満、かつピーク温度
における対数減衰率が、0.05以上0.30未満であ
ることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
Description
化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した
可逆性感熱発色組成物を用い、熱エネルギーを制御する
ことにより発色画像の形成と消去が可能な可逆性感熱記
録媒体に関する。
発色剤またはロイコ染料ともいう)と電子受容性化合物
(以下、顕色剤ともいう)との間の発色反応を利用した
感熱記録媒体は広く知られており、OA化の進展と共に
ファクシミリ、ワードプロセッサー、科学計測機などの
出力用紙として、また最近ではプリペイドカードやポイ
ントカードなどの磁気感熱カードとしても広く使用され
ている。しかし、これら実用化されている従来の記録媒
体は環境問題上、リサイクルや使用量の減量化などの見
直しが迫られているが、不可逆的な発色であるため、一
度記録した画像を消去して繰り返し使用することはでき
ないし、新しい情報は画像が記録されていない部分に追
記されるぐらいで記録可能な部分の面積は限られてい
る。そのため、記録する情報量を減らしたり、記録エリ
アがなくなった時点でカードを作り直しているのが実状
である。そこで、近年盛んに論じられているゴミ問題や
森林破壊問題を背景に、何度でも書き換え可能な可逆性
感熱記録媒体の開発が望まれている。
体が提案されてきた。たとえば、透明・白濁という物理
的変化を利用した高分子タイプの可逆性感熱記録媒体が
特開昭63−107584号公報、特開平4−7857
3号公報などに開示されている。また、新たに化学的変
化を利用した染料タイプの可逆性感熱記録媒体も提案さ
れている。具体的には、顕色剤として没食子酸とフロロ
グルシノールの組み合わせを用いる特開昭60−193
691号公報、顕色剤にフェノールフタレインやチモー
ルフタレインなどの化合物を用いる特開昭61−237
684号公報、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの
均質相溶体を記録層に含有する特開昭62−13855
6号公報、特開昭62−138568号公報および特開
昭62−140881号公報、顕色剤にアスコルビン酸
誘導体を用いた特開昭63−173684号公報、顕色
剤にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸または没食子酸と
高級脂肪族アミンとの塩を用いる特開平2−18829
3号公報および特開平2−188294号公報などが開
示されている。
4360号公報において顕色剤として長鎖脂肪族炭化水
素基をもつ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物
またはフェノール化合物を用い、これと発色剤であるロ
イコ染料とを組み合わせることによって、発色と消色を
加熱冷却条件により容易に行わせることができ、しかも
その発色状態と消色状態を常温において安定に保持させ
ることが可能であり、しかも発色と消色を繰り返すこと
が可能な可逆性感熱発色組成物およびこれを記録層に用
いた可逆性感熱記録媒体を提案した。またその後、長鎖
脂肪族炭化水素基をもつフェノール化合物について特定
の構造の使用(特開平6−210954公報に記載)が
提案されている。
媒体を提案しても、PETなどの合成樹脂フィルムを支
持体として用いることは、ゴミ問題や環境問題を考慮す
ると説得力に欠ける。そこで、感熱紙に用いられている
ような上質紙を可逆性感熱記録媒体の支持体として用い
れば、フィルムに比べ環境への負荷は低減され、更に、
低コスト化・軽量化が可能であると考えられる。しか
し、このような紙ベースの可逆性感熱記録媒体の試みは
非常に少ないのが現状である。なぜなら、可逆性感熱記
録媒体としての用途が例えばポイントカードのようなカ
ード類が中心であり、これらは財布やバックに入れて持
ち歩くことが多いため、折れたり、破れたりしにくいP
ETフイルムの基質のもののほうが好ましく用いられて
いるためである。
て試し打ち印刷による普通紙の消費が増加し、新たな問
題を引き起こしている。そこで、例えばA4サイズのよ
うな大判で何度でも書き換え可能な可逆性感熱記録媒体
が提案されれば、試し打ち印刷や1回閲覧しただけで廃
棄してしまうような普通紙の消費を減らすことができ
る。しかも、このような場合には支持体がPETフイル
ムである必要はなく、安価で環境に優しい紙を支持体と
して用いることが可能となってくる。
大判で紙ベースの可逆性感熱記録媒体について検討を行
なった結果、紙特有のカールやクラックなど、いままで
の可逆性感熱記録媒体では考えられない新たな課題が発
生し、改善していく必要が出てきた。実際、多くのカー
ル防止策として、紙をベースとする水系感熱記録媒体や
フィルムをベースとする溶剤系感熱記録媒体(特開平8
−290660号公報、特開平8−318675号公報
に記載)において、支持体に対して感熱層面とは反対側
にカール防止層を設けることが提案されている。
樹脂、アクリル樹脂や紫外線および/または電子線硬化
性樹脂を設けることを特徴としているが、カールの原理
は、表と裏の膨張率の差例えば吸湿膨張係数或いは温度
膨張係数の差と塗膜強度の差によって決まる。すなわ
ち、記録層面側の処方、層構成、膜厚などが変わればカ
ール防止層も同様に変更を余儀なくされているのが現状
である。また、紙ベース自身を規定することで繰り返し
使用してもカールの発生が少なくなるという提案(特開
平8−85256号公報に記載)がされているが、繰り
返し使用においても十分な耐久性が得られる塗膜を塗布
した場合、表と裏の引っ張り強度バランスが崩れ、上記
問題点を解決するものではない。
な提案がされている。繰り返し使用による力学的ストレ
スで媒体表面の印字箇所にクラックが発生するので、こ
れを改善する提案(特開平11−334220号公報に
記載)や、また、積層塗工していくと層間の熱収縮スト
レスの違いによりクラックが発生するので、これを改善
する提案(特開平8−099469号公報に記載)がさ
れている。しかし、本発明者らが解決しようとしている
クラックとこれらのクラックとは性質が大きく異なる。
本発明者らのクラックは紙特有の折り曲げや、あちこち
にぶつかったときに生じるクラックを意味し、上記提案
によって解決されるものではない。
ルを防止し、且つ、クラックの発生しにくい、繰り返し
使用によっても記録媒体への打こんの発生のない耐久性
に優れた可逆性感熱記録媒体を提供することである。
を解決するための検討を行なった結果、可逆性感熱記録
層側の塗膜強度がある条件を満足することにより耐久性
や耐クラック性が優れ、更に可逆性感熱記録層側および
カール防止層側それぞれの塗膜強度がほぼ等しくなるこ
とによりカールの条件が抑えられ、かかる目的を達成で
きることを見い出し、本発明を完成するに至った。
色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度及び/
又は加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状
態を形成しうる可逆性感熱組成物を含有する可逆性感熱
記録層を設けて成る可逆性感熱記録媒体において、該基
紙の可逆性感熱記録層とは反対側にカール防止層を設
け、該可逆性感熱記録層側および該カール防止層側それ
ぞれの剛体振り子自動減衰振動法より測定される粘弾性
対数減衰率のピーク温度が100℃以上150℃未満、
かつピーク温度における対数減衰率が0.05以上0.
30未満、または、ピーク温度が150℃以上、かつピ
ーク温度における対数減衰率が0.05以上0.60未
満であることによりカールを防止し、且つ、クラックの
発生しにくい、繰り返し使用によっても記録媒体への打
こんの発生のない耐久性に優れた可逆性感熱記録媒体が
得られることを見い出した。
び該カール防止層側それぞれに用いられる材料は高分子
材料に属するが、一般的に、高分子材料の化学構造はガ
ラス転移温度と融点Tmに同様な影響を与え、経験的
に、非対象性高分子ではTgがT mのほぼ2/3(但しT
は絶対温度)、対象性高分子ではTgがTmのほぼ1/2
になることが知られている。そして、高分子材料の融点
Tmは、 Tm=(Hl−Hc)/(Sl−Sc)=ΔHf/ΔSf (Hはエンタルピー、Sはエントロピー、添字l、cは
融点(絶対温度)におけるそれぞれ液体、固体、添字f
は溶融状態)で表わされる。
及ぼす影響の概略は極く定常的に知られているものであ
り、例えば、上式において融点Tmのパラメータである
エンタルピー変化量(典型的には例えば個々の基相互の
凝集時に放出される発熱量であって加熱時には潜熱の形
で吸収される内部熱)ΔH、及び、エントロピー変化量
(典型的には例えば分子を構成する部位同士の相互排斥
作用による位置エネルギーの変化量)ΔSと、高分子の
構造との間に相関関係があり、例えば、ΔHfは主に側
鎖に位置する基の種類により左右され、水素結合をつく
る−CONH−、−NHCOO−、−OHなどが側鎖に
導入された場合や双極子相互作用のある−CN基、ハロ
ゲン化炭化水素基などが導入された場合には、加熱する
と、与えられた外部エネルギーは先ずこれらの水素結合
や双極子相互作用を解くための潜熱として吸収されるの
で、上式中のΔHfが大になってTmが上昇することが経
験的に知られ、一方、ΔSfは高分子の一次構造を主に
支配する主鎖が剛直であるか或いはたわみ易いかという
コンホメーション変化の難易度や分子量等と相関関係が
あり、例えば、たわみ易さに富み大きな屈曲性を付与す
る−CH2−構造や−C−O−C−構造が主鎖に存在す
る場合には分母のΔSfが大であるのでTmが低下するが
高分子の一次構造としての主鎖のへリックス構造(らせ
ん構造)の径が大きいときなどには高分子一次構造が剛
直になり、ΔSfが小さくなりTmが上昇すること等が経
験的に知られ、したがって、例えば図14に示されるよ
うな概念が、経験的に知られ、理想的な可逆性感熱記録
媒体用樹脂はゴム状またはペースト状物質と繊維物質の
中間のごく狭い領域のものであると考えられ、図14、
図15及び図16に示されるような高分子の物性と対比
して考慮することができる。
まかな概念が常に可逆性記録媒体用の大多数の高分子材
料に当て嵌まる訳ではない。つまり、可逆性感熱記録媒
体の場合には、画像発色性、画像消色性、ヘッドマッチ
ング性、耐カール性等々についても満足しなければなら
ず、また、可逆性感熱記録媒体製造時の諸特性も満足し
なければならず、したがって、ΔSやΔHだけでなく、
高分子の分子量やその分布(例えば混在する小さい分子
量の高分子の末端基の影響や小さい分子量の高分子の溶
媒としての作用)、レオロジー、表面張力等に依存する
問題も考慮しなければならない。しかしながら、例えば
図17、図18のグラフから理解されるように、水系エ
マルジョンを硬化したものは一般的に対数減衰率のピー
ク温度がない場合が多い。また、塗料用硬化皮膜は一般
的に極く厚く、層内部と層表面とで硬化状態が異なるの
で対数減衰率のピーク温度が複数生じ勝ちである。
(換言すればTg)が100℃未満のものが大部分であり100℃
以上150℃未満のものは特殊である。また、本発明にお
いて、架橋樹脂を用いる場合には、架橋度を注意深く調
節する必要がある。ピーク温度が150℃以上のものも特
殊(Tgはポリエチレンで-125℃、ポリジメチルシロキサ
ンで-123℃、ポリブタジエンで-90℃、イソプレンで-73
℃、イソブチレンで-60℃、ポリオキシメチレンで-50
℃、ポリフッ化ビニリデンで-35℃、ポリプロピレンで-
18℃、ポリ塩化ビニリデンで-17℃、ポリアクリル酸メ
チルで3℃、ポリ酢酸ビニルで29℃、ナイロン66で50
℃、ナイロン6で50℃、ニトロセルロースで53℃、ポリ
エステルでは高TgのPETでも69℃、トリアセチルセルロ
ースで69℃、ポリフッ化ビニルで73℃、ポリビニルアル
コールで85℃、ポリ塩化ビニルで87℃であり、100℃以
上のものとしてはフエニル基が頻度高く存在するため主
鎖セグメントが剛直で高Tgであるはずのポリスチレンで
100,105℃、強力な極性基が頻度高く存在するため主鎖
セグメントの回転が阻害され高Tgであるはずのポリアク
リロニトリルで104,130℃、ポリメタクリル酸メチルで1
05,120℃、ポリビニルホルマールで105℃、ポリテトラ
フルオロエチレンで126℃、ポリカーボネートで150℃
で、これより高いTgのもの(Tgが150℃以上のもの)はポ
リアリール樹脂樹脂のような所謂エンプラの範疇に属す
るものが多く、フエニル基及び/又は極く強力な極性基
(例えば-CN基,-OH基,-CONH-部位等)が頻度高く存在する
ものである必要がある)である。一方、剛体振り子自動
減衰振動法によれば、実際的かつ明確に、可逆性感熱記
録媒体の望ましい特性を把握することができる。
て更に詳しく説明する。本発明における剛体振り子自動
減衰振動法によって測定される対数減衰率は、塗膜の硬
さや柔軟性の度合いを表わし、値が小さいほど架橋密度
が緻密で塗膜の剛直性を表している。また、対数減衰率
のピーク温度はガラス転移温度Tgを表わし、Tg点が
高いほどポリマー主鎖が剛直で、かつ、ガラス状態から
ゴム状態へ転移する時の温度が高いことを表わしてい
る。以上のことより、繰り返し耐久性を向上させるに
は、塗膜が柔らかくてもガラス転移温度が高いか、ガラ
ス転移温度が低くても塗膜に剛直性があればよい。すな
わち、可逆性感熱記録層側の対数減衰率のピーク温度が
100℃以上150℃未満、かつピーク温度における対
数減衰率が0.30未満、または対数減衰率のピーク温
度が150℃以上、かつピーク温度における対数減衰率
が0.60未満の粘弾性物性値の関係を満たすことが重
要であり、これにより繰り返し使用によっても記録媒体
への打こんの発生のない耐久性に優れた可逆性感熱記録
媒体が得られる。
に塗膜の硬さや柔軟性の度合いを表わす対数減衰率が大
きいほどよい。すなわち、対数減衰率が大きいほど塗膜
の柔軟性を表わし、可逆性感熱記録層側の対数減衰率が
0.05以上のとき、耐クラック性に優れた可逆性感熱
記録媒体が得られる。以上より、耐クラック性と繰り返
し耐久性の両方を向上させるには、可逆性感熱記録層側
の対数減衰率のピーク温度が100℃以上150℃未
満、かつピーク温度における対数減衰率が0.05以上
0.30未満、または対数減衰率のピーク温度が150
℃以上、かつピーク温度における対数減衰率が0.05
以上0.60未満の粘弾性物性値の関係を満たすことが
重要である。
は、紙の繊維が水分によって繊維断面方向に膨張や収縮
が起こりやすい。そして、各面の吸湿膨張係数が異なれ
ばそれがカールの現象につながるという問題が発生す
る。紙がカールを起こす要因としては、(1)紙の厚さ
方向に乾燥ムラが生じる、(2)紙の表と裏の繊維配向
性の違い、(3)片面コーティング、などが挙げられ
る。そこで、カールコントロールとしては、(1)強制
的にカールする方向と反対側に加重をかける、(2)両
面コーティングを行なう、(3)水や水蒸気を利用す
る、などが挙げられる。
繰り返し耐久性が強く求められるので、用いられる樹脂
の平均分子量が大きかったり、ガラス転移温度が非常に
高かったり、また架橋により密度を上げたりしている。
そのため、いくら紙自身のカールをコントロールして
も、可逆性感熱記録層に用いられるバインダー樹脂自身
の強い引っ張り強度が大きな影響を及ぼすことが判っ
た。そのため、カールについては、紙のカールコントロ
ールより塗膜の強度コントロールに重点を置く必要があ
る。
紫外線および/または電子線硬化性樹脂やアクリル樹脂
を設けることによりカールを防止することができること
が開示されている。しかし、記録層面側の処方、層構
成、膜厚などが変わればカール防止層も同様に変更を余
儀なくされる。すなわち、カール防止層に用いられる樹
脂や材料を特定することは必ずしも全ての条件を満足さ
せることはできないということである。全ての条件を満
足させるには、表側と裏側の持つ塗膜強度をほぼ等しく
させるということである。すなわち、記録層側の剛体振
り子自動減衰振動法によって測定される対数減衰率およ
びガラス転移温度Tgが、カール防止層のそれとほぼ等
しくなればカールしないと考えられる。このことから、
記録層面側の処方・層構成・膜厚などが変更になって
も、あるいはカール防止層の処方・層構成・膜厚などが
変更になっても上記条件を満たせばカールの発生しにく
い、繰り返し使用によっても記録媒体への打こんの発生
のない耐久性に優れた可逆性感熱記録媒体が得られる。
り測定される。 測定装置:(株)エー・アンド・ディ製の剛体振り子型
物性試験器RPT−3000
P−040と剛体振り子FRB−100の組み合わせ
層側またはカール防止層側に用いる層をそれぞれ塗工す
る。そして、該サンプルを巾20mm、長さ25mmに
裁断する。(すでに製品になっている記録媒体の場合
は、それぞれの表側と裏側を測定しても問題なく、同様
の結果が得られる。)
設置し、シリンダーエッジRBP−040を試料測定面
上に乗せる。次に振り子の振動を開始し、9℃/分の昇
温速度で25℃から200℃まで加熱する。
動振幅を解析し、測定温度毎の対数減衰率を求め、対数
減衰率曲線にプロットする。対数減衰率曲線が最大値を
示す温度を対数減衰率のピーク温度とする。また、この
温度における対数減衰率をピーク温度における対数減衰
率とする。
ては、この種の可逆性感熱記録媒体に用いられる化合物
を1種または2種以上で用いることができ、たとえば、
フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合
物など公知の染料前駆体が挙げられる。
しては、代表例として、たとえば特開平5−12436
0号公報、特開平6−210954号公報、特開平10
−95175号公報などに記載されている化合物であ
る。ここで用いる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色
させる顕色能をもつ構造、たとえばフェノール性水酸
基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を
制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造
を一つ以上もつ化合物である。連結部分にはヘテロ原子
を含む2価以上の連結基を介していても良く、また長鎖
炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基
が含まれていても良い。このような可逆性顕色剤の具体
例はたとえば特開平9−290563号公報、特開平1
1−188969号公報に記載され、1種または2種以
上を混合して用いても良い。
要に応じて塗布特性や発色消色特性を改善したり制御す
るための添加剤を用いることができる。これらの添加剤
には、たとえば界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止
剤、発色安定化剤、消色促進剤などがある。
1に示すプロセスで発色・消色する。初期の消色状態
(A)を加熱すると温度T1以上でロイコ染料と顕色剤
が溶融混合して発色し(B)、この状態を急冷すると発
色状態が固定される。発色状態(C)を加熱すると、発
色温度より低い温度T2で消色し、冷却すれば初期と同
様の消色状態となる。このように記録層は加熱温度およ
び加熱後の冷却速度の制御によって記録消去ができる。
コ染料、顕色剤、種々の添加剤をバインダー樹脂ととも
に形成される。このとき用いられる樹脂は、支持体上に
これらの材料を結着できれば良く、従来公知の樹脂を1
種または2種以上を混合して用いられる。なかでも、繰
り返し時の耐久性を向上させるため、熱や紫外線、電子
線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、と
くにイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた
熱硬化型の樹脂、例えばアクリルポリオール樹脂、ポリ
エステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテート
プロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど
架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応す
る基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した
樹脂などが特に好ましく用いられる。しかし、本発明は
これらの化合物に限定されるものではない。記録層中の
発色成分と樹脂の割合は、発色成分1に対して0.1か
ら10が好ましく、これより少ないと記録層の熱強度が
不足し、これより多い場合には発色濃度が低下して問題
となる。また、本発明におけるバインダー樹脂が架橋状
態にあるのか非架橋状態にあるのかを区別する方法とし
て、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことによって区別
することができる。すなわち、非架橋状態にあるバイン
ダー樹脂は、溶媒中に該樹脂が溶け出し溶質中には残ら
なくなるためである。なお、本発明にて支持体として用
いられる紙としては、坪量50g/m2〜180g/m2
の塗工紙、非塗工紙が用いられ、特に好ましくは80g
/m2〜140g/m2のものが用いられる。塗工紙の場
合は軽量コート紙、コート紙、アート紙等が用いられ、
塗料塗布量20g/m2程度から5g/m2程度以下のも
のが広く用いられる。また、基紙中に用いられるパルプ
の種類、てん料等は公知のものが広く用いられる。
コ染料、顕色剤、種々の添加剤、バインダー樹脂ならび
に塗液溶媒よりなる混合物を均一に混合分散させて調製
した塗液を用いて形成する。塗液調製に用いられる溶媒
の具体例としてはアルコール類、ケトン類、エーテル
類、グリコールエーテル類、エステル類、芳香族炭化水
素類、脂肪族炭化水素類等を例示することができるが、
本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
ル、アトライター、三本ロールミル、ケディーミル、サ
ンドミル、ダイノミル、コロイドミル等公知の塗液分散
装置を用いて行なうことができる。また、上記塗液分散
装置を用いて各材料を溶媒中に分散しても良いし、各々
単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせても良い。更に加熱
溶解して急冷または除冷によって析出させても良い。
限はなく、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー
塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グ
ラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ
塗工、ダイ塗工等公知の方法を用いることができる。
記載の溶媒、バインダー樹脂とともに、有機/無機フィ
ラー、滑剤、着色顔料などを用いることができ、上記記
載の分散装置、塗工方法を用いて塗膜を作製することが
できる。
ンダー樹脂とともに、有機/無機フィラー、紫外線吸収
剤、滑剤、着色顔料などを用いることができ、上記記載
の分散装置、塗工方法を用いて塗膜を作製することがで
きる。無機フィラーの具体例としては、炭酸塩、ケイ酸
塩、金属酸化物、硫酸化合物等が挙げられ、有機フィラ
ーの具体例としては、シリコーン樹脂、セルロース樹
脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、スチレン系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ホルムアルデヒド系
樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等が挙げられる。
紫外線吸収剤の具体例としては、サリシレート構造、シ
アノアクリレート構造、ベンゾトリアゾール構造、ベン
ゾフェノン構造などを有する化合物が挙げられる。滑剤
の具体例としては、合成ワックス類、植物性ワックス
類、動物性ワックス類、高級アルコール類、高級脂肪酸
類、高級脂肪酸エステル類、アミド類などが挙げられ
る。ただし本発明は、これらの化合物に限定されるもの
ではない。
ものは、例えば比較的柔軟な被架橋性材料と架橋剤との
適当量の組み合わせにより、都合よく達成することがで
きる。本発明におけるカール防止塗布層の厚みは、支持
体等によっても異なるが、一般的に50g/m2乃至
0.10g/m2であることが好ましい。50g/m2を
超える厚さにしてもそれに応じてカール防止効果が更に
上昇するということがない場合があるだけでなく、層表
面と層内部とで架橋度や性質が異なる場合が生じ得る。
また、0.10g/m2未満の塗布量ではカール防止効
果が生じないことがある。
耐久性の向上、耐光性の向上等のためにアンダー層や保
護層などを設けても良い。また、記録層と保護層の接着
性向上、保護層の塗布による記録層の変質防止、保護層
に含まれる材料が記録層へ移行する、あるいは、記録層
に含まれる材料が保護層へ移行することを防止する目的
で、両者の間に中間層を設けても良い。
記録部と情報記録部の両方を設けることにより、情報記
憶部に記憶された情報を熱可逆性記録部に表示すること
で、特別な装置がなくても情報を確認することができ、
利便性が向上する。その際に用いられる記憶部は磁気記
録層やIC記録部などが好ましく用いられる。
に加工することができ、カード状、シート状、ロール状
などに加工される。カード状に加工されたものについて
はプリペイドカードやポイントカードさらにはクレジッ
トカードなどへの応用が挙げられ、A4サイズなど一般
文書サイズに加工されたシート状のものは、印字/消去
装置を用いることにより、試し印字はもちろんのこと、
回覧文書や会議資料など一時出力用途などに広く用いる
ことができる。さらに、ロール状に加工されたものは、
印字/消去部を有した装置に組み込まれるなどして、表
示板・掲示板または電子黒板に用いることができる。こ
のような表示装置は塵、ゴミなどの発生がないため、ク
リーンルームなどに好ましく用いることができる。
感熱記録層を併用しても良く、このときそれぞれの記録
層の発色色調は同じでも異なっても良い。また、本発明
の可逆性感熱記録媒体の一部分もしくは全面に、オフセ
ット印刷、グラビア印刷などの印刷、またはインクジェ
ットプリンター、熱転写プリンター、昇華型プリンター
などによって任意の絵柄などを施した着色層を設けても
良く、さらに着色層上の一部分もしくは全面に硬化性樹
脂を主成分とするOPニス層を設けても良い。これらの
支持体は可逆性感熱記録層と同一面および/または反対
面に磁気記録層を有していても良い。
媒体が書換可能なバーコードを設けたものである場合
は、感熱層の背面に光を正反射する層を設けることが好
ましい。光を正反射する層を設けることにより、白濁部
の白濁度が向上し、ひいてはコントラストが向上し、バ
ーコードの読み取り精度を向上させることができる。
ーコードと人間が目視で認識する画像、文字、数字など
の両方を設けたものである場合には、反射率の異なる2
種以上の部位からなるものとすることができる。すなわ
ち、書換可能なバーコードの背面には、上述の光を反射
する層を設け、人間が目視する部位の背面には光を吸収
する層、つまり着色層を設けることが好ましい。という
のは、人間が目視する場合には、例えば白濁状態の画像
部と着色状態の非画像部とは光量差に加えて色調差があ
り、かつ、目視する角度によっては非画像部からの過度
の反射光によるグレアがなくなるので可逆的可視像を目
視し易くするが、一方、これを反射濃度計やバーコード
読取り装置のような装置で読み取る場合には、通常、光
を斜めから入射させ面に対し垂直方向にセンサーを置き
読み取ることになり、これは、とりもなおさず、着色層
により可視光の少なくとも一部が吸収されコントラスト
が低くなった結果を計測するに過ぎないためである。し
たがって、本発明の可逆性感熱記録媒体における着色層
は、可視光に対する反射率の異なる2種以上の部位から
なり、かつ、その少なくとも一方の部位が可視光を吸収
する層であり、他の少なくとも一部が可視光を反射する
層からなるものとして、目視でも画像を認識しやすく、
かつ、装置による測定でも高コントラストが得られるも
のとすることができる。
2(a)に示されるように、支持体(11)上に、可逆
性感熱記録層(13)、保護層(14)を設けてなるフ
ィルム、図2(b)に示されるように、支持体(11)
上に、可逆性感熱記録層(13)、保護層(14)を設
け支持体(11)の裏面に磁気記録層(16)を設けて
なるシート又はフィルムとすることができ、また、磁気
記録層(16)上にバック層(15)を設けることがで
き、磁気記録層(16)にバック層(15)と同様な機
能を同時に与えることによりバック層(15)を省略す
ることができる。そして、これらシート又はフィルムを
図3に示されるように、印刷表示部(19)を有する例
えばA4版のシート(18)に加工した形であることが
でき、この場合、磁気記録部(20)は、シート(1
8)の1部領域のみ、又は全領域に設けることができ
る。
に、支持体(11)上に、可逆性感熱記録層(13)、
保護層(14)を設けてなるフィルムをシート状に加工
し、ICチップを納める窪み部(23)を形成するとと
もにシート状に加工した形であることができる。この例
においては、シート状の可逆性感熱記録媒体に印刷表示
部(19)が設けられるとともに、可逆感熱記録媒体の
裏面側には所定箇所にICチップ埋め込み用窪み部(2
3)が形成されており、この窪み部(23)に、図4
(b)に示されるようなウェハ(231)が組み込まれ
て固定される。ウェハ(231)は、ウェハ基板(23
2)上に集積回路(233)が設けられると共に、この
集積回路(233)に電気的に接続されている複数の接
触端子(234)がウェハ基板(232)に設けられ
る。この接触端子(234)はウェハ基板(232)の
裏面側に露出しており、専用のプリンタ(リーダライ
タ)がこの接触端子(234)に電気的に接触して所定
の情報を読み出したり書き換えたりできるように構成さ
れている。この可逆感熱記録シートの1つの機能例を、
図5を参照しつつ説明する。
概略の構成ブロック図であり、図5(b)はRAMの記
憶データの1例を示す構成ブロック図である。集積回路
(233)は、例えばLSIで構成されており、その中
には制御動作を所定の手順で実行することのできるCP
U(235)と、CPU(235)の動作プログラムデ
ータを格納するROM(236)と、必要なデータの書
き込み及び読み出しができるRAM(237)を含む。
さらに集積回路(233)は、入力信号を受けてCPU
(235)に入力データを与えるとともにCPU(23
5)からの出力信号を受けて外部に出力する入出力イン
ターフェース(238)と、図示していないが、パワー
オンリセット回路、クロック発生回路、パルス分周回路
(割込パルス発生回路)、アドレスデコーダ回路とを含
む。CPU(235)は、パルス分周回路から定期的に
与えられる割込パルスに応じて、割込制御ルーチンの動
作を実行することが可能となる。また、アドレスデコー
ド回路はCPU(235)からのアドレスデータをデコ
ードし、ROM(236)、RAM(237)、入出力
インターフェース(238)にそれぞれ信号を与える。
入出力インターフェース(238)には、複数(図中で
は8個)の接触端子(234)が接続されており、前記
の専用プリンタ(リーダライタ)からの所定データがこ
の接触端子(234)から入出力インターフェース(2
38)を介してCPU(235)に入力される。CPU
(235)は、入力信号に応答して、かつROM(23
6)内に格納されたプログラムデータに従って、各動作
を行い、かつ、所定のデータ、信号を入出力インターフ
ェース(238)を介してシートリーダライタに出力す
る。
37)は複数の記憶領域(239a)〜(239g)を
含む。例えば領域(239a)にはシート番号が記憶さ
れ、(239b)には例えばシート管理者の氏名、所
属、電話番号等のIDデータが記憶され、領域(239
c)には例えば使用者の使用しうる残存余白又は取り扱
いに関する情報が記憶され、領域(239d)(239
e)(239f)及び(239g)には前管理責任者、
前使用者に関する情報が記憶される。
常の感熱記録と同様にサーマルヘッドで行なうことがで
き、消去は温度制御されたヒートローラ、セラミックヒ
ータ等の発熱体およびサーマルヘッドなどによってでき
るため、小型で簡易な書き替え記録装置を使用すること
ができ、例えば、図6、図7及び図8のような装置とす
ることができる。
熱層の反対側に磁気記録層を設けた可逆性感熱記録媒体
(1)は往復の矢印で図示されている搬送路に沿って搬
送され、或いは搬送路に沿って装置内を逆方向に搬送さ
れる。可逆性感熱記録媒体(1)は、磁気ヘッド(3
4)と搬送ローラ(31)間で磁気記録層に磁気記録或
いは記録消去され、セラミックヒータ(38)と搬送ロ
ーラ(40)間で像消去のため加熱処理され、サーマル
ヘッド(53)及び搬送ローラ(47)間で像形成さ
れ、その後、装置外に搬出される。先に説明したよう
に、セラミックヒータ(38)の設定温度は110℃以
上が好ましく、112℃以上が更に好ましく、115℃
以上が特に好ましい。ただし磁気記録の書きかえはセラ
ッミックヒータによる画像消去の前であっても後であっ
てもよい。また、所望により、セラミックヒータ(3
8)と搬送ローラ(40)間を通過後、又はサーマルヘ
ッド(53)及び搬送ローラ(47)間を通過後、搬送
路を逆方向に搬送され、セラミックヒータ(38)よる
再度の熱処理、サーマルヘッド(53)による再度の印
字処理を施すことができる。
入口(30)から挿入された可逆性感熱記録媒体(1)
は一点破線で図示されている搬送路(50)に沿って進
行し、或いは搬送路(50)に沿って装置内を逆方向に
進行する。出入口(30)から挿入された可逆性感熱記
録媒体(1)は、搬送ローラ(31)及びガイドローラ
(32)により記録装置内を搬送され、搬送路(50)
の所定位置に到達するとセンサ(33)により制御手段
(34C)を介してその存在を認識され、磁気ヘッド
(34)とプラテンローラ(35)間で磁気記録層に磁
気記録或いは記録消去され、ガイドローラ(36)及び
搬送ローラ(37)間を通過し、ガイドローラ(39)
及び搬送ローラ(40)間を通過し、センサ(43)に
より、セラミックヒータ制御手段(38C)を介してそ
の存在を認識して作動するセラミックヒータ(38)と
プラテンローラ(44)間で像消去のため加熱処理さ
れ、図示していない回転制御手段により制御(停止を含
む回転速度及び回転方向の制御)される搬送ローラ(4
5)(46)(47)により搬送路(50)内を搬送さ
れ、所定位置にてセンサ(51)により、サーマルヘッ
ド制御手段(53C)を介してその存在を認識して作動
するサーマルヘッド(53)及びプラテンローラ(5
2)間で像形成され、搬送路(56a)から搬送ローラ
(59)(図示していない回転手段により制御される)
及びガイドローラ(60)により出口(61)を経て装
置外に搬出される。符号(38a)はセラミックヒータ
ー(38)のための温度センサ、符号(53a)はサー
マルヘッド(53)のための温度センサを示す。ここ
で、セラミックヒータ(38)の設定温度は、先に説明
したように、110℃以上が好ましく、112℃以上が
更に好ましく、115℃以上が特に好ましい。
a)を切り替えることにより搬送路(56b)に導き、
可逆性感熱記録媒体(1)の押圧により入力するリミッ
トスイッチ(57a)の作動より逆方向に動き、かつ図
示していない制御手段により回転速度が制御される搬送
ベルト(58)によって、可逆性感熱記録媒体(1)を
再度、サーマルヘッド(53)及びプラテンローラ(5
2)間で熱処理した後、搬送路切換手段(55b)を切
り替えることにより通じる搬送路(49b)、リミット
スイッチ(57b)、図示していない制御手段により回
転速度が制御される搬送ベルト(48)を介して順方向
に搬送し、搬送路(56a)から搬送ローラ(59)及
びガイドローラ(60)により出口(61)を経て装置
外に搬出することができる。さらに、このような分岐し
た搬送路及び搬送切換手段は、セラミックヒータ(3
8)の両側に設けることもでき、その場合にはセンサ
(43)をプラテンローラ(44)と搬送ローラ(4
5)の間に設けることが望ましい。
体の記録装置及び記録方法は、上記の記録媒体の両面に
設置された印字方向を示す標識を書き替え記録装置が検
出し、それに従って記録装置が印字方向を決定し文書の
印字を実施するものである。また、本発明の可逆性感熱
記録(文書書替)装置は、可逆性感熱記録(文書書替)
媒体でかつ両面に記録可能で、いずれの面も記録方向が
限定されない可逆性感熱記録(文書書替)媒体を用いる
ことができる記録(書替)装置であって、可逆性感熱記
録(文書書替)媒体に表示または加工された標識の有/
無を検出し、有のときに第2の検出機構を作動させるた
めの標識有無信号を発する第1の信号検出機構と、該標
識有無信号が入力されたときに作動して標識の向きを識
別し、2種類の標識方向信号を発する第2の信号検出機
構と、該2種類の標識方向信号のうちの1方の信号が入
力されたときには印字手段に通じる前記第1の搬送路を
開にし、他方の信号が入力されたときには閉にする搬送
路切換手段と、該他方の信号が入力されたときに印字手
段への通電回路を遮断する手段とを有する。
書書替)装置においては、挿入口(70)から挿入され
た可逆性感熱記録媒体(71)は搬送ベルト(73)に
より第1の搬送路(72)に沿って搬送され、或いは第
1の搬送路(72)又は(85)に沿って装置内を逆方
向に戻送される。第1の搬送路(85)の途中には印字
手段としてのサーマルヘッド(88)が設けられてい
る。まず、挿入口(70)から挿入された可逆性感熱記
録媒体(71)は、搬送ベルト(73)及びガイドロー
ラ(74)により記録装置内を搬送され、第1搬送路
(72)の所定位置に到達すると、制御手段(75)を
介する省略してもよい磁気記録層領域部分への磁気記録
のための磁気記録装置の磁気ヘッド(76)とプラテン
ローラ(77)間で磁気記録層に磁気記録或いは記録消
去され、更に、搬送ベルト(78)により第1搬送路
(72)を搬送される。所定位置にて、制御手段(8
0)を有する第1の信号検出機構としての第1センサ
(79)を介して標識の存在の有/無が検出され、有の
ときには制御手段(82)を有する第2センサ(81)
を作動させるための標識有無信号が発せられる。標識が
有のときとは、既に可逆性感熱記録媒体(71)の第1
面に文書情報及び標識が印字されている状態を意味す
る。この標識有無信号は、第2の信号検出機構としての
第2センサ(81)に入力され、これにより第2センサ
(81)は作動して標識の向きを識別し、その結果、2
種類の標識方向信号を発する。うち、可逆性感熱記録媒
体(71)の向きが正しい方向であることを示す一方の
標識方向信号は、搬送路切換手段(84)を図示してな
い稼動手段により稼動して、制御手段(87)を介して
作動する印字手段としてのサーマルヘッド(88)に通
じる第1の搬送路(85)を開にし第2の搬送路(9
2)を閉にする。また、可逆性感熱記録媒体(71)の
向きが誤った方向であることを示す他方の標識方向信号
は、第1の搬送路(72)を閉にし第2の搬送路(9
2)を開にする。さらに、他方の標識方向信号は、印字
手段としてのサーマルヘッド(88)への図示してない
通電回路のスイッチに入力され通電回路を遮断する。第
1の搬送路(85)に搬送された可逆性感熱記録媒体
(71)は、搬送ベルト(86)により搬送され、所定
位置にてサーマルヘッドの制御手段(87)を介して作
動するサーマルヘッド(88)及びプラテンローラ(8
9)間で像形成され、搬送ベルト(90)により第1の
出口(91)を経て装置外に搬出される。一方、標識の
モニタの結果誤った向きに挿入され第2の搬送路(9
2)に搬送された既に第1面に文書情報及び標識が印字
されている可逆性感熱記録媒体(71)は、可逆性感熱
記録媒体(71)の押圧により入力するリミットスイッ
チ(93)の作動により逆方向に動き、且つ、図示して
いない制御手段により回転速度及び方向が制御される搬
送ベルト(94)によって、第2の搬送路(92)を逆
方向に搬送され、搬送路切換手段(84)を通過し、図
示していない制御手段により回転速度及び方向が制御さ
れる搬送ベルト(78)、同様の搬送ベルト(73)に
より逆方向に搬送され、挿入口(70)より装置外へ搬
出される(戻される)。このように、サーマルヘッド
(88)は、可逆性感熱記録媒体(71)が、未記録媒
体であると判断された場合、または、情報記録面、挿入
方向が正しいと判断された場合にのみ、図示していない
制御手段により通電が制御され、加熱される。
替)装置においては、可逆性感熱記録媒体(71)が誤
った向きに挿入されたときには、これを印字手段(8
8)に接触させることなく装置内から搬出するための手
段を具備していることが好ましく、そのため、搬送路切
換手段(84)は、印字手段(88)に通じる前記第1
の搬送路(85)と、印字手段(88)をバイパスして
装置外に記録媒体を搬出する第2の搬送路(92)との
分岐点に設けられている。第2の搬送路(92)の搬送
端は、第1の搬送路(72)又は(85)の第1の搬出
口(91)に連らなっていてもよく、また、第1の搬出
口(91)とは別の第2の搬出口を有していてもよい。
上記のように、第2の搬送路(92)には、ここに搬送
された可逆性感熱記録媒体(71)を搬入口(70)の
方向に逆送するための手段を設けることができ、その場
合には第2の搬出口を設ける必要はない。さらに、可逆
性感熱記録媒体(71)が誤った向きで挿入されたため
第2の搬送路(92)に導びかれる場合には、節電目的
及び装置内の残存熱の影響を受けないようにする等のた
め、印字手段(88)への通電回路を自動的に遮断する
ことができる。
例に関連し、該装置における通電量微調整手段を有する
セラミックヒーター及びサーマルヘッドのための制御回
路の一例が示されている。この例においては、トランジ
スタ(TR11)とトランジスタ(TR12)とでセラ
ミックヒーター(38)のための第1の自走マルチバイ
ブレータを形成し、(TR11)と(TR12)とを交
互に導通させ、トランスの1次側コイル(L11)への
交番入力に対応する高電圧の2次誘導出力を2次側コイ
ル(L21)に得、これを、負荷(R1)として抵抗
(R1)と(R11)を有するセラミックヒーター(3
8)の電源とすることにより、パルス通電加熱を行なう
ものであり、また、この自走マルチバイブレータ回路の
制御を、トランジスタ(TR1)と抵抗(Rx)と図7
における温度センサ(38a)のサーミスタ(SM1)
とで構成され、該自走マルチバイブレータ回路の負荷変
動に対して負の入出力関係が成立する帰還回路により行
なう。該自走マルチバイブレータについて付言すると、
1方のトランジスタ例えば(TR11)が導通するとト
ランスの1次側コイル(L11)が通電し、その結果、
2次側コイル(L21)には若干時間を置いて2次誘導
出力を得てこれをヒータ源とすると同時にこの2次出力
により、コイル(L11)にはまた若干時間を経て発生
する3次誘導出力を得て、この時間を置いて得られた3
次出力を今度は他方のトランジスタ(TR12)に帰還
してこれを導通させることによりトランジスタ(TR1
2)の場合にもトランジスタ(TR11)の場合と同様
の動作をさせ、以下交互にこの動作を繰り返させて、マ
ルチバイブレータとするものである。コンデンサ(C
1)は、回路中のコイル(L11)と共働して両トラン
ジスタの導通時定数(即ちパルス通電頻度)を定めるた
めのものであり、また、この回路の電源には無論整流器
(D)からの直流成分が充てられる。
サ(53a)のサーミスタ(SM2)を含む第2の自走
マルチバイブレータについても同様である。スイッチ
(SW)は、セラミックヒーター(38)を高発熱量
(R1+R11)と低発熱量(R1のみ)に切換えるこ
とができ、またサーマルヘッド(53)を高発熱量(R
2+R12)と低発熱量(R2のみ)に切換えることが
できるようになっている。さらに、回路素子をサ−ジ電
圧から保護するための従来公知の手段を組み合わせるこ
とができ、例えば、整流器(D)のための抵抗(R3)
部分には突然の過電圧流から整流器(D)を保護するた
め、ツェナー破壊電圧に達すると導通するツェナーダイ
オードを抵抗(R3)+整流器(D)に並列配置するこ
とにより、過電流バイパス路を設けることができる。こ
の回路装置の場合には、パルス出力であるという利点だ
けでなく、ダイオードと抵抗からなるような一般的な高
時定数の逆起電力吸収回路を含まないという利点があ
る。
電量微調整手段のさらに他の例が示されている。図10
における通電量調整手段(103)は本発明の記録(書
替)装置を制御するための情報を入力するための入力手
段(104)と、セラミックヒーター(38)を制御す
るための判定・比較手段(105)と、サーマルヘッド
(53)を制御するための判定・比較手段(106)
と、第1温度センサ(38a)のサーミスタ(SM1)
と、第2温度センサ(53a)のサーミスタ(SM2)
と、本発明の装置を制御するための書換装置制御手段
(107)とセラミックヒーター(38)やサーマルヘ
ッド(53)の積算時間の基準クロックを作るタイマ入
力手段(108)と、セラミックヒーター(38)やサ
ーマルヘッド(53)の積算時間をカウントしたり、零
払いを行い再カウントするデータメモリ(109)と、
第1温度センサ(SM1)及び第2温度センサ(SM
2)からの情報やデータメモリ(109)からの情報等
によりある一定のシーケンスで装置の加熱系全体を制御
するコントローラ(110)と、そのシーケンスを記憶
したメモリ(111)とで構成される。
イマ入力手段(108)により入力されるクロック信号
が取り込まれ、該クロック信号と判定・比較手段(10
5)によるセラミックヒーター(38)における加熱デ
ータが判定・比較手段(105)の出力温度信号として
取り込まれると共に、該クロック信号と判定・比較手段
(106)による印字用加熱データが判定・比較手段
(106)の出力温度信号として取り込まれる。そし
て、ある一定のシーケンスを記憶するメモリ(111)
からの信号により、コントローラ(110)が作動し、
このコントローラ(110)によって、書換装置制御手
段(107)がセラミックヒーター(38)へのパルス
電通のためのセラミックヒーター用リレー(CR1)、
及びサーマルヘッド(53)へのパルス通電のためのサ
ーマルヘッド用リレー(CR2)を例えばON−OFF
制御する。具体的には、コントローラ(110)は、メ
モリ(111)とデ−タメモリ(109)をも内蔵した
ワンチップマイクロコンピュータによって実現され、入
力手段(104)は、制御入力スイッチ(113a)、
(113b)によって入力信号をマイコンに入力する。
また、セラミックヒーター(38)の判定・比較手段
(105)としては、感温抵抗素子(SM1)とサーモ
ボリューム(114)からなる直列回路の中間入力電圧
と抵抗(115)、抵抗(116)の直列接続の中間電
圧である基準電圧の比較検出を行なうコンパレータ(1
17)により判定・比較を行ない、セラミックヒーター
(38)の現在温度が何度であるかをマイコン(12
5)へ「H」であるか「L」であるかのデジタル出力信
号で入力する。抵抗(118)は温度設定を行なうサー
モボリューム(114)にON点とOFF点を設けるた
めのサーモデファレンシャル値用の抵抗である。
の電源回路は、交流電源(126)、整流器(D)、コ
ンデンサ(129)等により構成されており、タイマ制
御回路(130)は、マイコン(125)の内部のタイ
マ回路を制御するためのものである。同図において、マ
イコン(125)には、電源端子(VD)、入力スイッ
チ(113a)を介して判定・比較手段(105)を動
作させる出力のための出力端子、入力スイッチ(113
b)を介して判定・比較手段(106)を動作させる出
力のための出力端子があり、また入力ポートとして、コ
ンパレータ(117)の出力を入力するための入力ポー
ト(AΦ)、コンパレータ(123)の出力を入力する
ための入力ポート(BΦ)、タイマ制御回路(130)
の出力を入力するための入力ポート(CΦ)、出力ポー
トとして、トランジスタ(TR1)のベース電極へ出力
するための出力ポート(DΦ)、トランジスタ(TR
2)のベース電極へ出力するための出力ポート(EΦ)
がある。マイコン(125)は電源端子(VD)からの
直流電源にて動作を開始し、制御入力スイッチ(113
a)、(113b)のON−OFF信号によって運転制
御モ−ドを選択する。
つき、制御入力スイッチ(113a)がONで(113
b)がOFFの場合について説明すると、書換装置に通
電を開始し、セラミックヒーター(38)が加熱されて
サーモディファレンシャアル(△t)のOFF点に達し
たときには、コンパレータ(117)の出力が出る即ち
マイコン(125)のAφポートに「L」信号が出る。
それと同時に出力端子DφポートにはL(低)信号が出
てリレー(CR1)を切断させ、タイマ入力手段(10
8)からのクロック信号をデータメモリ(111)内で
カウントし、データメモリ(111)内でカウントした
値、即ち通電停止時間が予め決められた初期設定時間
(t1)を経過すると、DφポートにはH(高)信号を
出して強制的にONして通電を開始する。これと同時に
データメモリ(109)内の積算時間を零にして次の通
電時間の積算を始める。この通電時間が予め定められた
一定期間(t0)を経過すると、DφポートにはL
(低)信号が出てリレー(CR1)を強制的に切断させ
て通電を停止させる。本装置はこれによって、通電時間
前(t0)と通電停止時間(t1)をそれぞれ予め調節
設定することができ、また「この予めの調節設定」によ
ってサーモディファレンシャアル(△t)のOFF点及
びON点を定めることができ、而して、サーモディファ
レンシャアル(△t)の幅もOFF点とON点との差と
して予め選択することができる。
め、判定・比較手段(105)、(106)及びコンパ
レータ(117)、(123)を別個なものとして説明
したが、実際には、前記入力手段(104)を通じてマ
イコンに制御入力スイッチ(113a)をON−OFF
制御させることによって、判定・比較手段(105)及
びコンパレータ(117)と判定・比較手段(106)
及びコンパレータ(123)の部分とを兼ねさせること
ができる。
ーター(38)の温度変化の様子を示す。まず、前記位
置検出センサ(43)の出力信号を基準にした加熱タイ
ミングに合わせて、可逆性感熱記録媒体(1)が発色加
熱用のセラミックヒーター(38)に到達する前に可逆
性感熱記録媒体(1)を温度(T1)に通電してセラミ
ックヒーター(38)を急加熱する。セラミックヒータ
ー(38)は、可逆性感熱記録媒体が到達したときには
記録媒体を温度(T1)まで加熱し発色し得る温度にな
っているので、後は連続した一定の通電パルスをセラミ
ックヒーター(38)に印加してその温度を維持し、記
録媒体を発色させる。
を10msとし、温度立ち上げ時には、通電時間Pを9
msとして所定数の通電パルスを印加して全面発色加熱
用のセラミックヒーター(38)の急速な昇温を行な
い、セラミックヒーター(38)が可逆性感熱記録媒体
を全面発色し得る温度になった時点で通電時間を2ms
としてその温度を維持するように加熱し、可逆性感熱記
録媒体(1)の長さ分に対応する数の通電パルスを印加
した後に通電を終了させる。
通電パルスの処理内容を示す図である。一連の通電パル
スのパルス数をNn、通電周期をCn、通電時間をPn
とする。これらのデータ(Nn、Cn、Pn)は予めR
OM(リードオンリーメモリ)(141)に書き込まれ
ており、ROMにコントローラ(110)からアドレス
信号が与えられることによってデータ(Nn、Cn、P
n)が読み出され、レジスタ部(143)、データラッ
チ部(144)へ順次送られる。このレジスタ部(14
3)、データラッチ部(144)は、前記コントローラ
(110)により制御され、データNnはNパルスカウ
ンタ部(145)へ送られ、データ(Cn、Pn)は通
電時間作成カウンタ部(146)へ送られる。
は、データ(Cj、Pk)により1パルス分の通電時間
を決定し、その出力データをドライバ部(147)に入
力する。このドライバ部(147)は、通電時間データ
に応じた通電パルスを出力してセラミックヒーター(3
8)を駆動する。同時に、前記Nパルスカウンタ部(1
45)は、通電パルスの出力数をカウントし、データN
iだけカウントした時点で前記コントローラ(110)
へ信号を送る。
は次のサイクルのアドレス信号を出力すると共に前記レ
ジスタ部(143)、データラッチ部(144)を制御
する。例えば、本発明においてはCn=10msで一定
とし、温度立上げ時にはP0=9ms、N0=30とし、
恒温制御時にはP1=2ms、N1=213〜215とす
ることができる。なお、各モードでの通電時間、パルス
数は、予め収集されたデータに基づき設定されている。
説明する。なお、実施例中の「部」および「%」はいず
れも重量を基準とするものである。 実施例1 <記録層液の調整> 下記構造式の顕色剤 4部
でなるように粉砕分散した。 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン 1部 イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHL) 2部 顕色剤を粉砕分散した分散液に上記組成物を加え、良く
攪拌し記録層塗布液を調製した。
mまでなるように粉砕分散した。
mまでなるように粉砕分散した。
記録層塗布液を、厚さ100μmのコート紙上にワイヤ
ーバーを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥後、60
℃で24時間のキュアーを行なって膜厚約10g/m2
の記録層を設けた。更に、上記組成の保護層塗布液を、
該記録層上にワイヤーバーを用いて塗布し、100℃で
2分間乾燥後、60℃で24時間のキュアーを行なって
膜厚約3g/m2の保護層を設けた。更に、上記組成の
バック層塗布液を、該記録層面側と反対の面上にワイヤ
ーバーを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥後、60
℃で24時間のキュアーを行なって膜厚約8g/m2の
バック層を設け、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製し
た。
なった。
mまでなるように粉砕分散した。
mまでなるように粉砕分散した。
記録層塗布液を、厚さ100μmのコート紙上にワイヤ
ーバーを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥後、60
℃で24時間のキュアーを行なって膜厚約10g/m2
の記録層を設けた。更に、上記組成の保護層塗布液を、
該記録層上にワイヤーバーを用いて塗布し、100℃で
2分間乾燥後、60℃で24時間のキュアーを行なって
膜厚約3g/m2の保護層を設けた。更に、上記組成の
バック層塗布液を、該記録層面側と反対の面上にワイヤ
ーバーを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥後、60
℃で24時間のキュアーを行なって膜厚約8g/m2の
バック層を設け、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製し
た。
でなるように粉砕分散した。 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン 1部 イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHL) 3部 顕色剤を粉砕分散した分散液に上記組成物を加え、良く
攪拌し記録層塗布液を調製した。
mまでなるように粉砕分散した。
mまでなるように粉砕分散した。
記録層塗布液を、厚さ100μmのコート紙上にワイヤ
ーバーを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥後、60
℃で24時間のキュアーを行なって膜厚約10g/m2
の記録層を設けた。更に、上記組成の保護層塗布液を、
上記記録層上にワイヤーバーを用いて塗工した後、照射
エネルギー80W/cmの紫外線ランプ下を9m/分の
搬送速度で通して硬化して膜厚2μmの保護層を設け
た。更に、上記組成のバック層塗布液を、該記録層面側
と反対の面上にワイヤーバーを用いて塗布し、100℃
で2分間乾燥後、60℃で24時間のキュアーを行なっ
て膜厚約10g/m2のバック層を設け、本発明の可逆
性感熱記録媒体を作製した。
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製し
た。 <保護層液の調整> 紫外線吸収性樹脂(大塚化学社製、PUVA−30S) 10部 シリコーンオイル 1部 テトラヒドロフラン 7部 上記組成物を良く攪拌し保護層塗布液を調製した。
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製し
た。
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製し
た。
製した可逆性感熱記録媒体について、下記の評価方法に
より試験し、その結果を下記表1に示した。
ーク温度における対数減衰率試験) 前記した方法に従ってサンプルを作製し、対数減衰率の
ピーク温度およびピーク温度における対数減衰率を求め
た。実施例2の結果を図19、図20に示す。
れたヒートローラーを兼ね備えたプリンター(線速30
mm/s)を用いて、A4サイズの可逆性感熱記録媒体
で消去と印字を100回繰り返し、記録媒体表面の状態
を目視で観察して下記のランクで評価した。 ランク1:記録媒体表面に打こんと傷は発生しなかっ
た。 ランク2:記録媒体表面に打こんは発生しなかったが、
傷が発生した。 ランク3:記録媒体表面に打こんと傷が発生した。 ランク4:記録媒体表面に激しい打こんと傷が発生し
た。
5℃、65%RH環境下、4時間放置後カールの状態を
確認した。 <消去・印字後のカール試験>A4サイズの可逆性感熱
記録媒体を消去バーおよびサーマルヘッドを兼ね備えた
プリンターに10回消去・印字を行ないカールの状態を
確認した。 ランク1:カール高さ20mm未満 ランク2:カール高さ20mm以上、筒状になるまで ランク3:筒状
の丸棒に押しあて、両端を90°方向に1往復させ、表
面を顕微鏡で観察した。 ○:クラックの発生なし ×:クラックの発生あり
体はフラットであり、クラックや繰り返し後の打痕もな
かったのに比べ、比較例1ではクラックが発生、比較例
2では繰り返し時の打痕が発生、比較例2〜4ではカー
ルが発生した。
なように、本発明の可逆性感熱記録媒体は、カールやク
ラックの発生しにくい、繰り返し使用によっても記録媒
体への打こんの発生のない耐久性に優れるものである。
を示す図である。
図である。
ある。
図である。
図である。
ある。
図である。
図である。
手段の一例を示す図である。
御手段の他の一例を示す図である。
御手段の電源回路を示す図である。
の温度変化の様子を示す図である。
図である。
念的に示す図である。
ギー及び分子容を示す表である。
る。
び対数減衰率を示すグラフである。
衰率との関係を示すグラフである。
を示した図である。
トを示した図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 基紙上に、電子供与性呈色性化合物と電
子受容性化合物を用い、加熱温度及び/又は加熱後の冷
却速度の違いにより相対的に発色した状態を形成しうる
可逆性感熱組成物を含有する可逆性感熱記録層を設けて
成る可逆性感熱記録媒体において、該基紙の可逆性感熱
記録層とは反対側にカール防止層を設け、該可逆性感熱
記録層側および該カール防止層側それぞれの剛体振り子
自動減衰振動法より測定される粘弾性対数減衰率のピー
ク温度が、100℃以上150℃未満、かつピーク温度
における対数減衰率が、0.05以上0.30未満であ
ることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。 - 【請求項2】 基紙上に、電子供与性呈色性化合物と電
子受容性化合物を用い、加熱温度及び/又は加熱後の冷
却速度の違いにより相対的に発色した状態を形成しうる
可逆性感熱組成物を含有する可逆性感熱記録層を設けて
成る可逆性感熱記録媒体において、該基紙の可逆性感熱
記録層とは反対側にカール防止層を設け、該可逆性感熱
記録層側および該カール防止層側それぞれの剛体振り子
自動減衰振動法より測定される粘弾性対数減衰率のピー
ク温度が、150℃以上、かつピーク温度における対数
減衰率が、0.05以上0.60未満であることを特徴
とする可逆性感熱記録媒体。 - 【請求項3】 前記可逆性感熱記録層および/またはカ
ール防止層に用いられるバインダー樹脂が、硬化剤によ
って架橋状態にあり、該樹脂を硬化させる硬化剤が、イ
ソシアネート系硬化剤であることを特徴とする請求項1
又は2に記載の可逆性感熱記録媒体。 - 【請求項4】 熱可逆性記録部と情報記憶部とを有する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の可
逆性感熱記録媒体。 - 【請求項5】 前記情報記憶部が、磁気記録層またはI
Cであることを特徴とする請求項4に記載の可逆性感熱
記録媒体。 - 【請求項6】 カード状またはシート状に加工されてい
ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
可逆性感熱記録媒体。 - 【請求項7】 ロール状になって用いられることを特徴
とする請求項1乃至5のいずれかに記載の可逆性感熱記
録媒体。 - 【請求項8】 印刷部分を有することを特徴とする請求
項1乃至7のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。 - 【請求項9】 発色開始温度よりも低い温度に加熱し
て、消色することを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
かに記載の可逆性感熱記録媒体の消去装置。 - 【請求項10】 前記消去装置の加熱部分が、サーマル
ヘッド、セラミックヒーター、面状ヒーター、ヒートロ
ーラーから選ばれるヒーターであることを特徴とする請
求項9に記載の消去装置。
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WO2003091040A1 (fr) * | 2002-04-23 | 2003-11-06 | Ricoh Company, Ltd. | Carte d'enregistrement/affichage de donnees, procede de traitement d'image utilisant celle-ci et processeur d'image |
WO2003091041A1 (fr) * | 2002-04-23 | 2003-11-06 | Ricoh Company, Ltd. | Carte d'enregistrement/affichage de donnees, procede de traitement d'image utilisant celle-ci et processeur d'image |
JP2006167996A (ja) * | 2004-12-13 | 2006-06-29 | Ricoh Co Ltd | 可逆性感熱記録媒体、並びに、可逆性感熱記録ラベル、可逆性感熱記録部材、画像処理装置及び画像処理方法 |
JP2008221734A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Ricoh Co Ltd | 熱可逆記録媒体、熱可逆記録部材、画像処理装置及び画像処理方法 |
CN100469591C (zh) * | 2004-09-14 | 2009-03-18 | 株式会社理光 | 可逆型热敏记录介质、图像处理方法以及图像处理装置 |
-
2000
- 2000-11-28 JP JP2000360424A patent/JP3948698B2/ja not_active Expired - Fee Related
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