JPH11192779A - 印字・消去方法及び装置 - Google Patents

印字・消去方法及び装置

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JPH11192779A
JPH11192779A JP36917597A JP36917597A JPH11192779A JP H11192779 A JPH11192779 A JP H11192779A JP 36917597 A JP36917597 A JP 36917597A JP 36917597 A JP36917597 A JP 36917597A JP H11192779 A JPH11192779 A JP H11192779A
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erasing
heating
temperature
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JP36917597A
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English (en)
Inventor
Fumio Kawamura
史生 河村
Hiromi Furuya
浩美 古屋
Tadafumi Tatewaki
忠文 立脇
Atsushi Kutami
篤 久田見
Kyoji Tsutsui
恭治 筒井
Masashi Torii
昌史 鳥居
Masaru Shimada
勝 島田
Hiroaki Matsui
宏明 松井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発色・消色型記録媒体を用いて、繰り返し発
色画像が安定して得られる方法・装置を提供する。 【解決手段】 ロイコ染料と顕色剤を含む記録層を有
し、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いに
よって可逆的に発色および消色する可逆性感熱記録媒体
に対し、印字された記録媒体の書き替えを消去工程、印
字工程の順に行う印字・消去方法において、消去後の記
録媒体を、印字直前の記録媒体の記録層温度がその記録
媒体固有の消去温度以下40℃以上の温度になるように
一様に予備加熱し、続いて印字加熱を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、熱エネルギーの制御に
より可逆的に発色状態・消色状態を形成できる記録層を
有し、繰り返し印字・消去が可能な可逆性感熱記録媒体
に用いる印字・消去方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来のハードコピーは、紙などの記録媒体
に外部からインクあるいはトナーなどの着色剤を付着固
定して画像形成を行うか、あるいは感熱記録紙のよう
に、紙などの基材上に記録層を設け、これにエネルギー
を加えて可視画像を形成するなど、永久画像を形成する
ものであった。しかし、最近、複写機やファクシミリの
普及、コンピューターからの情報出力によって記録媒体
の消費量が急激に増大し、自然破壊や廃棄物処理など社
会問題を引き起こしている。この問題を解決するため、
記録した可視画像を消去でき、繰り返し使用可能な記録
材料が注目されている。たとえば、脂肪酸など有機低分
子結晶粒子を分散した高分子膜の光散乱性変化を利用
し、透明と白濁の二状態を可逆的に形成できる記録媒体
がある(たとえば、特開昭55−154198号な
ど)。そして、この記録媒体は、すでに磁気カードの内
容表示部として実用化されている。しかし、表示される
画像は、黒や青の着色地肌、またはアルミ蒸着膜などの
光反射性の地肌に白色の印字となるので、通常のハード
コピーとしては違和感が大きく適していない。
【0003】この課題に対し、発色と消色の二状態をと
り得るロイコ染料を用い、白色地肌に可逆的に発色印字
画像を形成できる感熱記録媒体が提案された(たとえ
ば、特開平5−124360号など)。この記録媒体の
発色・消色は、加熱温度と加熱後の冷却速度のちがいに
よって制御されるものであり、発色状態の形成には、記
録層に含まれるロイコ染料と、これを発色させる顕色剤
が溶融混合する温度まで昇温したのち急冷すると発色状
態が形成される。徐冷になると十分な発色濃度が得られ
ない。また、発色温度よりやや低い温度へ加熱すると消
色が起こる。
【0004】この発色・消色の記録媒体は、基本的にロ
イコ染料を可逆的に発色・消色させる能力をもつ可逆性
顕色剤を用いるものである。酸性物質である顕色剤はロ
イコ染料と結合すると発色する。従来の可逆性のない感
熱記録媒体では、この状態が安定であり発色状態が保た
れる。消色させるためには、ロイコ染料と顕色剤を引き
離す力が必要になるが、上記の発色・消色型ではこの引
き離す力として顕色剤の凝集力に基づく相分離(たとえ
ば顕色剤の結晶化)を利用している。そのため、この記
録媒体で用いられる可逆性顕色剤はそれ自体が強い凝集
力を有しており、可逆性顕色剤は比較的融点の高い化合
物が多い。その結果、発色・消色型の記録媒体の発色に
は高温まで加熱する必要があり、印字には通常の感熱記
録媒体に比べ数倍の印字エネルギーがかけられる。ま
た、この印字エネルギーは、従来から用いれらている主
に脂肪酸の溶融結晶化を用いた透明・白濁型の可逆性記
録媒体と比べてもかなり高いため、その印字・消去方法
および装置をそのままで用いても高濃度の印字はできな
い。
【0005】このようにロイコ染料を用いた発色・消色
型記録媒体は発色感度が低いため、印字エネルギーを高
くする必要がある。したがって、従来の方法では高エネ
ルギー印字を繰り返すことになるため、印字に用いるサ
ーマルヘッドの発熱素子の寿命が10分の1程度まで短
くなり、印字・消去装置の信頼性を著しく低下させてい
た。また、印字エネルギーを減少させるため印字前に記
録媒体を加熱する方法がとられることがあるが、ロイコ
染料を用いた発色・消色型の記録媒体は従来の透明・白
濁型の記録媒体に比べ感度が低く余裕がないため、記録
媒体の温度が部分によって差があると発色濃度にむらを
生じやすく、従来の方法および装置では高品質な画像は
得られなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、ロイコ
染料を用いた発色・消色型の記録媒体は、発色感度が低
く高エネルギー印字を必要とするため、印字・消去装置
の信頼性が低くなるという問題があった。本発明の目的
は、このような発色・消色型の感熱記録媒体を用いる従
来の問題点を解決し、発色濃度の高い画像がより低い印
字エネルギーで安定して得られ、もってより高速での印
字が可能となり、サーマルヘッド寿命が長く信頼性の高
い印字・消去方法及び装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、少なくともロイコ染料と顕色剤を含む記録層を有
し、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いに
よって可逆的に発色および消色する可逆性感熱記録媒体
に対し、印字された記録媒体の書き替えを消去工程、印
字工程の順に行う印字・消去方法において、消去後の記
録媒体を、印字直前の記録媒体の記録層温度がその記録
媒体固有の消去下限温度以下40℃以上の温度になるよ
うに一様に予備加熱し、続いて印字加熱を行うことを特
徴とする印字・消去方法が提供される。
【0008】第二に、上記第一の印字・消去方法におい
て、記録媒体への予備加熱から印字加熱までの時間が、
記録媒体の印字面のどの部分についても実質的に同一で
あることを特徴とする印字・消去方法が提供される。第
三に、上記第一又は第二の記載の印字・消去方法におい
て、予備加熱工程が記録媒体を搬送しながら加熱部材に
接触させて加熱することを特徴とする印字・消去方法が
提供される。
【0009】第四に、上記第一〜第三のいずれかに記載
の印字・消去方法において、予備加熱工程の固定された
加熱部材に接触して搬送される記録媒体の搬送速度と、
印字加熱のサーマルヘッドに対する記録媒体の搬送速度
とを別々に制御することを特徴とする印字・消去方法が
提供される。第五に、上記第一、第二又は第三の印字・
消去方法において、消去工程での加熱が予備加熱工程を
兼ねていることを特徴とする印字・消去方法が提供され
る。
【0010】第六に、上記第一〜第五のいずれかに記載
の印字・消去方法において、消去工程と予備加熱工程と
の間に、消去工程で加熱された記録媒体を冷却するため
の冷却工程を設けたことを特徴とする印字・消去方法が
提供される。第七に、上記第一〜第六のいずれかに記載
の印字・消去方法において、予備加熱工程に搬送される
記録媒体の温度を検知し、その記録媒体温度に応じて予
備加熱工程における加熱部材の温度を制御して記録媒体
を加熱することを特徴とする印字・消去方法が提供され
る。
【0011】第八に、上記第一〜第六のいずれかに記載
の印字・消去方法において、予備加熱工程に搬送される
記録媒体の温度を検知し、その記録媒体温度に応じて予
備加熱工程における加熱部材と記録媒体との接触時間を
制御して記録媒体を加熱することを特徴とする印字・消
去方法が提供される。第九に、上記第一〜第六のいずれ
かに記載の印字・消去方法において、印字・消去装置内
の温度を検知し、その温度に応じて予備加熱工程におけ
る加熱部材の温度を制御して記録媒体を加熱することを
特徴とする印字・消去方法が提供される。
【0012】第十に、上記第一〜第六のいずれかに記載
の印字・消去方法において、印字・消去装置内の温度を
検知し、その温度に応じて予備加熱工程における加熱部
材と記録媒体との接触時間を制御して加熱することを特
徴とする印字・消去方法が提供される。第十一に、上記
第一〜第六のいずれかに記載の印字・消去方法におい
て、印字・消去装置の周囲温度を検知し、その温度に応
じて予備加熱工程における加熱部材の温度を制御して記
録媒体を加熱することを特徴とする印字・消去方法が提
供される。
【0013】第十二に、上記第一〜第六のいずれかに記
載の印字・消去方法において、印字・消去装置の周囲の
温度を検知し、その温度に応じて予備加熱工程における
加熱部材と記録媒体との接触時間を制御して加熱するこ
とを特徴とする印字・消去方法が提供される。第十三
に、上記第八、第十又は第十二の印字・消去方法におい
て、予備加熱工程が記録媒体を搬送させながら固定され
た加熱部材に接触させるもので、記録媒体の搬送速度を
変化させることにより加熱時間を制御して記録媒体を加
熱することを特徴とする印字・消去方法が提供される。
【0014】また本発明によれば、第十四に、少なくと
もロイコ染料と顕色剤を含む記録層を有し、加熱温度及
び/又は加熱後の冷却速度の違いによって可逆的に発色
及び消色する記録媒体に用いる印字・消去装置におい
て、記録媒体の記録層を消去温度に加熱して消去する消
去手段と、記録媒体の記録層温度がその記録媒体固有の
消去下限温度以下40℃以上になるように記録媒体を一
様に加熱する予備加熱手段と、それに続きサーマルヘッ
ドで印字する印字手段をと有することを特徴とする印字
・消去装置が提供される。
【0015】第十五に、上記第十四の印字・消去装置に
おいて、消去手段が予備加熱手段を兼ねていることを特
徴とする印字・消去装置が提供される。第十六に、上記
第十四又は第十五の印字・消去装置において、予備加熱
手段が記録媒体を搬送させながら加熱部材に接触させて
加熱することを特徴とする印字・消去装置が提供され
る。
【0016】第十七に、上記第十四、第十五又は第十六
の印字・消去装置において、消去手段と予備加熱手段と
の間に、消去手段で加熱された記録媒体を冷却するため
の冷却手段を有することを特徴とする可逆性感熱記録装
置が提供される。第十八に、上記第十四〜第十七のいず
れかに記載の印字・消去装置において、予備加熱手段が
記録媒体を加熱する加熱部材、及びその加熱部材に記録
媒体を接触させながら印字手段での搬送速度の1〜1/
2倍の速度での搬送する搬送機構を具備していることを
特徴とする印字・消去装置が提供される。
【0017】第十九に、上記第十四〜第十八のいずれか
に記載の印字・消去装置において、予備加熱手段と印字
手段との間に、記録媒体の印字部分の表面および/また
は裏面の全体に均一に接触する搬送部材を具備すること
を特徴とする印字・消去装置が提供される。第二十に、
上記第十四〜第十九のいずれかに記載の印字・消去装置
において、予備加熱手段を構成する加熱部材と印字手段
と構成するサーマルヘッドとの間に、記録媒体の印字部
分以外の表面および/または裏面のみに接触するガイド
部材を具備することを特徴とする印字・消去装置が提供
される。
【0018】第二十一に、上記第十四〜第二十のいずれ
かに記載の印字・消去装置において、予備加熱手段を構
成する加熱部材が、セラミック基板上に帯状の発熱抵抗
体を有し、その上をガラス保護層で被覆したものである
ことを特徴とする印字・消去装置が提供される。
【0019】本発明によれば、印字の前に加熱手段によ
り記録媒体の記録層が一様に予備加熱されているため、
印字工程におけるサーマルヘッド印字のエネルギーを減
少させることが可能になり、しかも印字時の記録媒体の
記録層温度がどの部分においてもほぼ一定にできるの
で、全面に均一で高濃度な印字が可能にある。また、サ
ーマルヘッドへの負荷が軽減されるため、寿命を延ばす
ことができ、印字・消去方法並びに装置の信頼性が高め
られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明をさらに詳細に説明す
る。図1に示すように、本発明に用いる記録媒体11
は、プラスチック、紙、合成紙などからなる支持体12
に製膜された可逆性感熱記録層13、その記録層の劣化
を防ぐ透明保護層14とから構成されている。この他に
必要に応じ、支持体と記録層の間に接着層(剥離防
止)、記録層と保護層の間に中間層(紫外線防止)、保
護層上の一部に着色印刷インキ層、さらにインキ層部分
を含めた表面搬送性向上、クリーニング性向上のための
透明保護層を設ける場合もある。可逆感熱記録層13
は、樹脂バインダー中にロイコ染料および顕色剤を分散
させることによって形成されている。
【0021】記録層に用いるロイコ染料は、たとえばフ
タリド系化合物、アザフタリド系化合物、フルオラン系
化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系
化合物など公知の染料前駆体である。具体的には、特開
平05−124360号などに記載されている公知のロ
イコ染料が使用できる。記録層に用いる顕色剤は、分子
内にロイコ染料を発色させる顕色能をもつ構造、たとえ
ばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基など
と、分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化
水素基が連結した構造をもつ化合物である。連結部分に
はヘテロ原子を含む2価の基を介していてもよく、また
長鎖炭化水素基中にもヘテロ原子を含む2価の基または
芳香族基が含まれていてもよい。具体的には、特開平0
5−124360号などに記載されている公知の顕色剤
が使用できる。支持体12は磁気、光メモリ、光磁気、
ICメモリを具備していてもよい。さらに、この記録媒
体11は他の感熱記録層、可逆性感熱記録を有していて
もよい。
【0022】これらのロイコ染料および顕色剤を用いた
記録媒体は図2に示すプロセスで発色・消色する。初期
の消色状態(A)を加熱すると温度T1以上でロイコ染
料と顕色剤が溶融混合して発色し(B)、この状態を急
冷すると発色状態のまま固定される(C)。発色状態
(C)を加熱していくと、発色温度T1より低い温度T2
で消色し(D)、冷却すれば初期と同様の消色状態とな
る。ここで溶融発色状態(B)からの冷却を徐冷とする
と、降温の過程で濃度が低下し、極端な場合にはほとん
ど消色した状態となる。
【0023】このようにして得られる発色濃度は冷却の
速度に依存しており、ある程度徐冷となる条件では濃度
が低下した中間的な発色状態を作る。このような特性と
なるのは、発色がロイコ染料と顕色剤が相互作用した分
子集合状態が急冷によって固定されることを利用し、消
色がロイコ染料と顕色剤の相分離を利用しているためで
ある。この相分離の現象は前記の顕色剤の分子間凝集力
が関係しており、凝集力が強いことが顕色剤に必要な要
件となっている。そのため、とくに発色・消色特性に優
れた顕色剤は140〜200℃程度の融点をもってい
る。したがって、ロイコ染料とこれらの顕色剤の組成物
を発色させるためには、従来の可逆性感熱記録媒体、た
とえば前記の透明・白濁変化をする記録媒体の1.5〜
2倍の印字エネルギーを必要とする。このように本発明
でとり上げる課題は、ロイコ染料と顕色剤を主成分とす
る発色・消色型の記録媒体に用いる印字・消去方法およ
び装置に特有のものである。
【0024】発色・消色型の記録媒体に発色印字を形成
するためには、印字部分の記録層は少なくとも発色温度
1以上に達する必要がある。室温状態にある記録媒体
を加熱し、通常の印字パルスであるミリ秒程度の時間で
印字するためには、サーマルヘッドに高い電圧を加えて
急激に高温にすることになる。その結果、サーマルヘッ
ドの発熱素子に過大なストレスがかかり断線が起こる可
能性が高まる。このような条件下で使用していると、発
熱素子の弱い部分から断線し印字画像は部分的に線状に
抜けができ、品質が大きく低下する。
【0025】サーマルヘッドに過大な負荷を与えないよ
うにするためには、発色温度と印字前の記録層の温度差
が少なければよいと考えられる。本発明が対象とする発
色・消色型記録媒体は発色温度より低温側に消色温度域
をもち、少なくとも消色温度域までの温度であれば、ま
ったく発色することはなく、地肌カブリは生じない。発
色特性がこのようにシャープであるので、あらかじめ発
色温度よりやや低い温度まで加熱しておくことは可能で
ある。しかし、このような印字前加熱(予備加熱)で印
字エネルギーを低減するには、サーマルヘッドで印字さ
れるときの媒体の温度が記録媒体のどの部分においても
同じであることが必要である。記録媒体の各部分温度差
があると、加熱の効果の程度が異なるため、印字濃度に
ばらつきを生じる。さらに、記録媒体を印加前に加熱し
た場合の必要印字エネルギーと、加熱温度と印字濃度の
関係をも詳細に検討した結果、印字前の記録媒体を40
℃以上、記録媒体固有の消去下限温度以下の温度で一様
に加熱することにより、十分な発色濃度を組持したまた
印字エネルギー低減効果が図られることが判った。本発
明はこのような知見によってなされたものである。
【0026】このように本発明の印字・消去方法は、印
字前の記録媒体表面(正確には、記録媒体の記録層)の
温度を記録媒体固有の消去下限温度から40℃までの範
囲の温度に加熱するものである。この範囲以上に加熱す
ると記録層が発色してしまったり、また印字部分は発色
温度以上からの徐冷になるため、印字濃度は低下する。
とくに、印字面積が広い場合は中央部分がぬけてしま
う。また、この範囲以下では印字エネルギー低減の効果
はほとんどなくなる。この効果は、上記の範囲の中で温
度が高いほど大きくなるので、なるべく高めになるよう
に設定するのが好ましい。
【0027】印字・消去装置において印字直前の記録媒
体の表面温度は、印字手段のサーマルヘッドに近接した
位置に表面温度検出手段を設ければ測定できる。この温
度によって予備加熱工程における加熱温度を設定するこ
とにより、上記の条件の印字前加熱(予備加熱)が可能
になる。しかし、搬送速度が非常に速いなど装置上の条
件や装置内のスペースの問題から、印字直前の温度の測
定が困難な場合もある。そのような場合には、次のよう
な方法で求められる温度を代用値として加熱温度を設定
すればよい。まず加熱手段における記録媒体表面への加
熱部材の接触時間と、接触からサーマルヘッド印字まで
の時間t(秒)求める。装置の加熱手段だけを用意し、
加熱からt秒後の記録媒体表面温度を測定する。温度測
定には、後述する温度検知手段が使用できる。加熱部材
の温度と接触時間をさまざまに変化させ、記録媒体表面
温度との関係を把握する。この結果を用いて、表面温度
を記録媒体固有の消去下限温度以下の温度から40℃以
上の温度範囲にするために必要な加熱部材温度と接触時
間の条件を求め、実際の印字・消去装置に適用する。
【0028】また、本発明の印字・消去方法は、印字前
加熱工程における加熱からサーマルヘッドによる印字ま
での時間を、印字面のどの部分においても実質的に同一
にするものである。記録媒体は加熱されたあと徐々に温
度が低下していく。記録媒体のある部分の温度は、加熱
されてからの時間に対応して変化するので、加熱から印
字までの時間を同じにすれば、印字時の温度はほぼ一定
の温度にできる。記録媒体温度が一定にできれば、記録
媒体のどの部分の印字も均一で高い濃度が得られる。こ
こで時間を実質的に同じにするとは、記録媒体の印字面
の各部分の加熱から印字までの平均の時間をtとする
と、全域がおおむね0.7t〜1.3tの範囲に入るよ
うにすることができる。この範囲であれば、実用上十分
な濃度に均一に印字できる。0.7t以下の部分ができ
ると、その部分の印字は他の部分より実質的に過剰な印
字エネルギーがかかるため印字濃度が高くなり過ぎる
が、あるいは、印字時の温度が高過ぎ印字部分が急冷と
ならず徐冷となるため、逆に印字濃度が低下することに
なる。1.3以上となった部分は、印字時の温度が低く
なり実質的に印字エネルギーが不足し、濃度が低くな
る。
【0029】図3は本発明の印字・消去装置の第1の構
成を概略的に示す図である。図3において31は消去手
段、32は印字前加熱手段(予備加熱手段)、33は印
字手段であり、34は記録媒体を示している。記録媒体
34は、印字・消去する表面を上側にして供給ローラー
対35によって供給搬送される。供給ローラー対35は
図示していない駆動手段(モーターなど)にょって回転
している。同様に回転し記録媒体を反応する搬送ローラ
ー対36および37が、それぞれ消去手段と印字前加熱
手段、印字前加熱手段と印字手段の間にある。また、3
8は同様に回転する排出ローラーである。記録媒体34
は、消去手段・印字前加熱手段・印字手段の順に搬送さ
れる。印字のみを行う場合は消去手段は機能させず、印
字前加熱を行ったのち印字を行う。図4は本発明の印字
・消去装置の第2の構成を概略的に示す図である。図4
においては、消去手段31と予熱加熱手段32との間
に、冷却手段39が設けられた例である。冷却手段39
としては、冷却ファン、金属ブロックの他、ペルチェ素
子などが用いられる。
【0030】図5は、本発明の印字・消去装置の第3の
構成を概略的に示す図である。この例は消去手段と印字
前加熱手段を兼用する装置である。ここで41は消去手
段であり、かつ印字前加熱手段であり、42は印字手段
である。また、43は供給ローラー対、44は搬送ロー
ラー対、45は排出ローラー対である。図5の42の印
字手段は、サーマルヘッド46と印字プラテンローラー
47によって構成される(図3、図4の33も同様)。
このような装置により、消去工程と印字前加熱工程(予
備加熱工程)を同じに行うことは、装置の小型化低コス
ト化のため、さらに処理速度の高速化のために最も好ま
しい。図6は、本発明の印字・消去装置の第4の構成を
概略的に示す図である。この例は図5の消去手段兼予備
加熱手段41′と印字手段42との間に冷却手段(冷却
フィン付金属ブロック)71を設けた例である。
【0031】印字前加熱手段又は消去手段兼印字前加熱
手段(図3及び図4の32、図5及び図6の41)の構
成例を図7および図8に示す。図7の例は、いわゆる熱
スタンプ方式であり、面状の加熱部材51と、それと対
向する押圧部材52とからなり、加熱部材51は発熱部
材53と支持体54からなり、記録媒体の印字部分をこ
の位置に停止させ加熱部材51を押し当てて加熱する。
加熱後は搬送ローラーにより印字手段へ送られる。加熱
部材51には発熱抵抗体を組み込んだアルミ、銅などの
金属ブロック、金属板などを用いる。表面には記録媒体
との接触をよくするため弾性部材が貼付られていてもよ
い。押圧部材も同様に弾性部材を有することが好まし
い。また、押圧部材も加熱部材と同様の発熱抵抗体を持
つものを用い記録媒体の両面から加熱することも効率を
よくする上で好ましい。圧力は加熱部材側、押圧部材側
のどちらから加えてもよい。なお、図3および図4の消
去手段は記録媒体印字面に汚れなどが付着している場合
も、図8の搬送加熱方式に比べ消去残りが発生しにくい
ので、消去手段と印字前加熱手段を別々に設ける場合に
は、消去手段としてこの方式を用いるのがよい。
【0032】図8は図7の例とは異なり、記録媒体を搬
送しながら加熱する搬送加熱方式である。61は加熱部
材であり、62はそれと対向する位置に設けられた搬送
機能をもつプラテンローラーであり、加熱部材61とプ
ラテンローラー62は記録媒体34を一定の圧力ではさ
んでいる。加熱部材61は記録媒体が搬送されて、印字
する部分がプラテンローラー位置にあるときに記録媒体
に押圧接触する位置に固定されればよく、それ以外のと
きには上部の離れた位置にあってもよい。このように搬
送したまま接触加熱する機構は、記録媒体を停止させる
必要がなく、装置の機構が簡単になり処理時間も短縮で
きるので好ましい。
【0033】このように搬送したまま接触加熱する機構
は、記録媒体を停止させる必要がなく、装置の機構が簡
単になり処理時間も短縮できるので好ましい。とくに、
加熱部材の発熱部分63の記録媒体搬送方向の幅が1.
2〜5.0mmであることが好ましい。発熱部分63の
幅がこの範囲にあると、記録媒体との接触が均一にな
り、その結果として記録媒体の表面は均一な温度に加熱
される。加熱温度の均一性は印字濃度の均一性を得るた
めに重要であり、これによって品質の高い印字画像が得
られる。幅が5.0mmより大きいと加熱部材との接触
にむらができやすくなり、印字濃度に場所によるばらつ
きができる。また1.2mmより狭くなると、わずかな
異物の付着によっても均一な加熱ができなくなるし、加
熱の効果を十分得るためには搬送速度をおそくする必要
もでてくる。
【0034】図7および図8の加熱手段は消去用として
も使用でき、図3及び図4の消去手段31に同様の加熱
機構をもたせてもよい。ただし、消去手段としては図7
の熱スタンプ方式が均一で確実な消去のために好まし
い。記録媒体表面に汚れなどが付着している場合も、図
8の搬送加熱方式に比べ消去残りが発生しにくい。一
方、印字前加熱手段としては、搬送加熱方式が好まし
い。これは、印字手段におけるサーマルヘッド印字が記
録媒体を搬送しながら行われるものであるため、印字前
加熱が全面同時であると、その加熱から印字までの時間
が記録媒体の先端近くと後端近くで大きく異なることに
なり、印字時の記録媒体温度に差ができてしまうためで
ある。したがって、図3および図4の構成では、消去手
段が熱スタンプ方式で、印字前加熱方式を搬送加熱方式
とするのが好ましい。また、図5および図6に示す装置
のように消去手段と印字前加熱手段を兼用し、消去工程
と印字前加熱工程を同じに行うことが、装置の小型化、
低コスト化のためにもっとも好ましい。この装置の場合
は、とくに図8の搬送加熱方式であることが好ましい。
図5および図6の装置では消去加熱と印字前加熱を同時
に行うので、機構的にも処理速度の点でも有利である。
【0035】このような搬送加熱方式の加熱手段を用い
れば、印字前加熱から印字までの時間を実質的に同じに
することは、印字前加熱手段における搬送速度を印字手
段における搬送速度の1〜1/2倍の範囲にすれば容易
に実現できる。印字前加熱手段の搬送速度がこれより遅
くなると、先端部と後端部では加熱から印字までの時間
が前記の実質的に同一の範囲からはずれ、印字濃度の差
が大きくなるため画像の均一性が失われる。なお、印字
前加熱手段の搬送速度がこれより速くなると加熱効果が
十分ではなくなり、やはり印字濃度が低下することにな
る。
【0036】また、図5に示すような消去手段と印字前
加熱手段を兼用する装置の場合は、とくに図8の搬送加
熱方式であることが好ましい。図5および図6の装置で
は消去と印字前加熱を同時に行うので、機構的にも処理
速度の点でも有利である。
【0037】加熱部材61としては、セラミック基板上
に薄膜状の発熱抵抗体63を帯状に設け、その上をガラ
ス保護層64で被覆した、いわゆるセラミックヒーター
がとくに好ましい。セラミックヒーターは、消去温度ま
での昇温の立上りがよく、通電を停止したときの冷却も
早い。したがって、記録媒体が挿入され消去するときだ
け消去温度に加熱することができ、蓄熱も少ないため、
機内温度の上昇を押えることができる。
【0038】図3、図4、図5および図6の印字・消去
装置において印字前加熱手段により加熱された記録媒体
は、搬送ローラーにより印字手段のサーマルヘッド部へ
送られる。印字前加熱手段および印字手段にはそれぞれ
搬送機能をもつプラテンローラーが備えられているの
で、この間には搬送ローラー(34または44)は省く
ことも可能である。
【0039】予備加熱された記録媒体の温度は、これと
接触する部材があると熱が奪われ温度が低下するので、
接触するものがないほうが温度を保たれ、サーマルヘッ
ドにかける印字エネルギーの低減には好ましい。機構
上、搬送ローラーを必要とする場合は、そのローラーは
記録媒体の印字部分の表面または/および裏面の全体に
均一に接触するものであることが好ましい。このように
すれば記録媒体からの熱の逃げ方も部分による差が少な
くなり、記録媒体の温度の均一性が保たれ、印字濃度の
ばらつきは少なくなる。この搬送ローラーが記録媒体の
印字面の一部と接触するものであると、その部分だけ冷
却されるため印字濃度が低下し得られた画像は不均一に
なる。
【0040】また、記録媒体の搬送路には、通常記録媒
体の進行方向を定めるガイド部材が設けられるが、この
ガイド部材との接触で記録媒体温度の不均一な冷却を防
止するため、ガイド部材は、印字部分以外の部分の表面
および/または裏面とのみ接触するように配置すること
がこのましい。これにより印字濃度の均一性がさらに向
上する。
【0041】本発明の印字・消去装置は低エネルギーの
印字で効率よく均一で高濃度な画像を得ようとするもの
である。このような記録媒体はさまざまな環境下で使用
される。この記録媒体を磁気記録カード、ICカードな
どの内容表示部に用いる場合などは屋外で使用されるこ
ともあり、温度が0〜40℃の条件下でも使用可能であ
ることが要求される。とくに低温下の場合には、印字前
加熱工程がないとさらに高エネルギーの印字が行われる
こととなり、サーマルヘッド寿命が低下し、装置の信頼
性を下げる。
【0042】さらにどのような条件下でも均一で高濃度
の印字を実現するためには、印字前加熱の条件を変化さ
せ、常に記録媒体を一定温度範囲に印字するようにすれ
ばよい。そのため、本発明の印字・消去装置では印字前
加熱手段が記録媒体の温度(望ましくは、記録媒体の表
面温度)を検知する手段を具備していることが好まし
い。これにより検知された記録媒体温度に応じて記録媒
体への加熱条件を制御すれば一定の条件で印字できるよ
うになる。検知された温度が標準の温度より高い場合に
は加熱部材の温度を低くするか、記録媒体の接触時間を
短くすればよく、逆に標準温度より低ければ加熱部材温
度を高くするか記録媒体の接触時間を長くすればよい。
【0043】印字品質を高レベルで安定化するには、印
字・消去装置内の温度を検知する手段を設け、検知した
装置内温度に応じて加熱部材の温度を変化させるか、あ
るいは接触時間の長さを変えることにより制御するのが
好ましい。また、印字品質を高レベルで安定化するに
は、装置周囲温度を検知する手段を設け、周囲温度に応
じて同様に加熱部材温度あるいは接触時間を変化させて
制御すればよい。また、これら二つの温度検知手段を適
宜組み合わせて制御すれば、さらに高い効果が得られ
る。これらの温度検知には、サーミスターや熱電対など
公知の手段を用いることができる。これらの手段におけ
る加熱部材と記録媒体の接触時間の制御には、加熱搬送
方式であれば、記録媒体の搬送速度を変化させることに
よって実現できる。消去・予備加熱は全面に対して一様
に加熱するため、加熱温度が印字温度よりも低いものの
印字部分より多くの印加エネルギーを要する。このた
め、印字工程の搬送速度よりも消去工程、予備加熱工程
の搬送速度を遅くする必要があり、これは例えば供給ロ
ーラー35の周速度を小さくし、搬送ローラー37の周
速度を大きくすることでなされる。
【0044】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を具体的に説明す
る。
【0045】実施例1 本発明の印字・消去方法および装置を縦85mm、横5
4mmの大きさのカード型発色・消色型記録媒体に適用
した例について説明する。図5に示す(印字前加熱手
段)消去手段と予備加熱手段を兼用した構成の装置を用
い、加熱手段には図8の搬送加熱方式を用いた。まず、
始めに記録媒体に対し、印字前加熱手段を使用せず印字
工程のみを行った。その結果、十分な印字濃度である
1.2を得るには、サーマルヘッドに印字エネルギー
0.67mJ/dotをかける必要があった。次に、予
備加熱手段を用い、加熱部材の温度を130℃、搬送速
度を20mm/secとして加熱し印字した。その結
果、記録媒体に印字濃度1.2の印字を得るのに必要な
印字エネルギーは0.57mJ/dotまで低下した。
この条件で印字濃度1.2の印字が形成された記録媒体
を、再度、同じ条件で予備加熱工程・印字工程を行っ
た。印字のパターンを初めと異なるパターンとすると、
初めの印字は完全に消去され、新たなパターンが同じ
1.2の発色濃度で印字できた。ここで用いた記録媒体
のその記録媒体固有の消去下限温度は90℃であった。
実際の装置で搬送速度20mm/secのときの加熱か
ら印字までの時間は2.4秒であった。このときの記録
媒体表面温度を、この装置と同様の加熱手段を用意して
測定した。上記加熱条件では82℃であることがわかっ
た。次に加熱部材温度を変化させて、記録媒体表面温度
が100℃および35℃となるように設定して、印字濃
度1.2を得るのに必要な印字エネルギーを求めた。そ
の結果、105℃では印字部中央の濃度が低くなり、ど
のような印字エネルギーでも濃度1.2は得られなかっ
た。また、35℃では濃度1.2を得るためには印字エ
ネルギー0.65mJ/dotが必要であり、予備加熱
手段を用いない場合と大きく変わらず、効果が不十分で
あることがわかった。
【0046】実施例2 本発明の印字・消去方法および装置を、実施例1と同
様、縦85mm、横54mmの大きさのカード状発色・
消色型記録媒体に適用した例について説明する。装置は
図5に示すように、消去手段と予備加熱手段を兼用し、
消去工程と予備加熱工程を同時に行う構成とした。加熱
手段には図8の搬送加熱方式を用いた。まず、印字手段
における、印字エネルギーを0.57mJ/dot、搬
送速度を40mm/secとし、予備加熱手段の加熱部
材の温度を130℃、搬送速度を10、20、30およ
び40mm/secの4段階として加熱印字した。この
とき加熱から印字までの時間はそれぞれ表1に示すよう
になる。印字された記録媒体の先端部・中央部・後端部
の印字濃度は表1に示す結果となり、予備加熱手段の搬
送速度が印字手段の速度と同じ40mm/secでは部
分による濃度差はなく均一が濃度の印字が得られ、加熱
手段が30mm/secでもほぼ均一な濃度であった。
20mm/secのときは先端と後端の差がこれらによ
り数値では大きいが実用上十分な濃度であり、濃度差は
ほとんど感じられなかった。しかし、10mm/sec
になると先端部の濃度は、他の部分との濃度差が容易に
認知できる程度まで低下し、印字濃度の均一性に問題が
あった。上記の記録媒体を予備加熱手段を用いずに印字
すると、印字濃度1.2を得るためには0.67mJ/
dot以上の印字エネルギーが必要であった。これに対
し本発明によれば、上記のようにより低い印字エネルギ
ーで均一かつ高濃度な印字が可能であることがわかる。
この装置で印字濃度1.25の印字が形成された記録媒
体を、再度、同じ条件で予備加熱工程・印字工程を行っ
た。印字のパターンを初めとことなるパターンとする
と、初めの印字は完全に消去され、新たなパターンが同
じ1.25の印字濃度で書き替え印字できた。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明の印字・消去方法および装置によ
れば、発色・消色型記録媒体の印字において、高い発色
濃度の印字画像がより低い印字エネルギーで安定して得
られ、より高速での印字が可能となり且つそれによって
サーマルヘッドの寿命が長くなり信頼性の高い印字・消
去方法及び装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いられる発色・消色型記録媒体の
構成を概略的に示した図である。
【図2】 本発明で用いられる発色・消色型記録媒体の
発色・消色プロセスを概略的に示した図である。
【図3】 本発明の実施例に係る印字・消去装置の第1
の構成を概略的に示す図である。
【図4】 本発明の実施例に係る印字・消去装置の第2
の構成を概略的に示す図である。
【図5】 本発明の実施例に係る印字・消去装置の第3
の構成を概略的に示す図である。
【図6】 本発明の実施例に係る印字・消去装置の第4
の構成を概略的に示す図である。
【図7】 本発明の実施例に係る印字前加熱手段のひと
つの構成を概略的に示す図である。
【図8】 本発明の実施例に係る印字前加熱手段の他の
ひとつの構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
11 発色・消色型記録媒体 12 基材 13 記録層 14 保護層 31 消去手段 32、41 消去前加熱手段 33、42 印字手段 34 記録媒体 35、43 供給ローラ対 36、37、44 搬送ローラ対 38、45 排出ローラ対 39 冷却手段 41′消去手段兼予備加熱手段 46 サーマルヘッド 47 印字プテランローラ 51、61 加熱部材 52 押圧部材 53 発熱部材 54 支持体 62 プラテンローラ 63 発熱部分(発熱抵抗体) 64 ガラス保護層 71 冷却手段 72 押圧部材 73 冷却フィン 81、82 温度検知器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久田見 篤 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 筒井 恭治 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鳥居 昌史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 島田 勝 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 松井 宏明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともロイコ染料と顕色剤を含む記
    録層を有し、加熱温度および/または加熱後の冷却速度
    の違いによって可逆的に発色および消色する可逆性感熱
    記録媒体に対し、印字された記録媒体の書き替えを消去
    工程、印字工程の順に行う印字・消去方法において、消
    去後の記録媒体を、印字直前の記録媒体の記録層温度が
    その記録媒体固有の消去下限温度以下40℃以上の温度
    になるように一様に予備加熱し、続いて印字加熱を行う
    ことを特徴とする印字・消去方法。
  2. 【請求項2】 記録媒体への予備加熱から印字加熱まで
    の時間が、記録媒体の印字面のどの部分についても実質
    的に同一であることを特徴とする請求項1記載の印字・
    消去方法。
  3. 【請求項3】 予備加熱工程が記録媒体を搬送しながら
    加熱部材に接触させて加熱することを特徴とする請求項
    1又は2記載の印字・消去方法。
  4. 【請求項4】 予備加熱工程の固定された加熱部材に接
    触して搬送される記録媒体の搬送速度と、印字加熱のサ
    ーマルヘッドに対する記録媒体の搬送速度とを別々に制
    御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の印字・消去方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3記載の印字・消去方
    法において、消去工程での加熱が予備加熱工程を兼ねて
    いることを特徴とする印字・消去方法。
  6. 【請求項6】 消去工程と予備加熱工程との間に、消去
    工程で加熱された記録媒体を冷却するための冷却工程を
    設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の印字・消去方法。
  7. 【請求項7】 予備加熱工程に搬送される記録媒体の温
    度を検知し、その記録媒体温度に応じて予備加熱工程に
    おける加熱部材の温度を制御して記録媒体を加熱するこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の印字・
    消去方法。
  8. 【請求項8】 予備加熱工程に搬送される記録媒体の温
    度を検知し、その記録媒体温度に応じて予備加熱工程に
    おける加熱部材と記録媒体との接触時間を制御して記録
    媒体を加熱することを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載の印字・消去方法。
  9. 【請求項9】 印字・消去装置内の温度を検知し、その
    温度に応じて予備加熱工程における加熱部材の温度を制
    御して記録媒体を加熱することを特徴とする請求項1〜
    6のいずれかに記載の印字・消去方法。
  10. 【請求項10】 印字・消去装置内の温度を検知し、そ
    の温度に応じて予備加熱工程における加熱部材と記録媒
    体との接触時間を制御して記録媒体を加熱することを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の印字・消去方
    法。
  11. 【請求項11】 印字・消去装置の周囲温度を検知し、
    その温度に応じて予備加熱工程における加熱部材の温度
    を制御して記録媒体を加熱することを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載の印字・消去方法。
  12. 【請求項12】 印字・消去装置の周囲の温度を検知
    し、その温度に応じて予備加熱工程における加熱部材と
    記録媒体との接触時間を制御して記録媒体を加熱するこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の印字・
    消去方法。
  13. 【請求項13】 予備加熱工程が記録媒体を搬送させな
    がら加熱部材に接触させるもので、記録媒体の搬送速度
    を変化させることにより加熱時間を制御して記録媒体を
    加熱することを特徴とする請求項8、10又は12記載
    の印字・消去方法。
  14. 【請求項14】 少なくともロイコ染料と顕色剤を含む
    記録層を有し、加熱温度及び/又は加熱後の冷却速度の
    違いによって可逆的に発色及び消色する記録媒体に用い
    る印字・消去装置において、記録層を消去温度に加熱し
    て消去する消去手段と、記録媒体の記録層温度がその記
    録媒体固有の消去下限温度以下40℃以上になるように
    記録媒体を一様に加熱する予備加熱手段と、それに続き
    サーマルヘッドで印字する印字手段とを有することを特
    徴とする印字・消去装置。
  15. 【請求項15】 消去手段が予備加熱手段を兼ねること
    を特徴とする請求項14記載の印字・消去装置。
  16. 【請求項16】 予備加熱手段が記録媒体を搬送させな
    がら加熱部材に接触させて加熱することを特徴とする請
    求項14又は15記載の印字・消去装置。
  17. 【請求項17】 消去手段と予備加熱手段との間に、消
    去手段で加熱された記録媒体を冷却するための冷却手段
    を有することを特徴とする請求項14、15又は16記
    載の可逆性感熱記録装置。
  18. 【請求項18】 予備加熱手段が記録媒体を加熱する加
    熱部材、及びその加熱部材に記録媒体を接触させながら
    印字手段での搬送速度の1〜1/2倍の速度での搬送す
    る搬送機構を具備していることを特徴とする請求項14
    〜18のいずれかに記載の印字・消去装置。
  19. 【請求項19】 予備加熱手段と印字手段との間に、記
    録媒体の印字部分の表面および/または裏面の全体に均
    一に接触する搬送部材を具備することを特徴とする請求
    項14〜18のいずれかに記載の印字・消去装置。
  20. 【請求項20】 予備加熱手段を構成する加熱部材と印
    字手段を構成するサーマルヘッドとの間に、記録媒体の
    印字部分以外の表面および/または裏面のみに接触する
    ガイド部材を具備することを特徴とする請求項14〜1
    9のいずれかに記載の印字・消去装置。
  21. 【請求項21】 予備加熱手段を構成する加熱部材が、
    セラミック基板上に帯状の発熱抵抗体を有し、その上を
    ガラス保護層で被覆したものであることを特徴とする請
    求項14〜20のいずれかに記載の印字・消去装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094696A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Ricoh Co Ltd 可逆的感熱記録媒体用消去装置及び書き換え装置
WO2005102714A1 (ja) * 2004-04-26 2005-11-03 Sanwa Newtec Co., Ltd. サーマルプリント装置
JP2009233859A (ja) * 2008-03-25 2009-10-15 Toyo Kanetsu Solutions Kk リライタブルメディアの記録情報更新方法及び装置並びに搬送容器

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WO2005102714A1 (ja) * 2004-04-26 2005-11-03 Sanwa Newtec Co., Ltd. サーマルプリント装置
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