JP2003089943A - ポリ乳酸織物およびそれからなる衣料 - Google Patents
ポリ乳酸織物およびそれからなる衣料Info
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- JP2003089943A JP2003089943A JP2001281219A JP2001281219A JP2003089943A JP 2003089943 A JP2003089943 A JP 2003089943A JP 2001281219 A JP2001281219 A JP 2001281219A JP 2001281219 A JP2001281219 A JP 2001281219A JP 2003089943 A JP2003089943 A JP 2003089943A
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Abstract
なる織物を提供する。 【解決手段】主としてポリ乳酸繊維からなる織物であっ
て、温度50℃、湿度90%中で10日後の織物の引張
強力が、初期引張強力に対して85%以上保持している
事を特徴とするポリ乳酸系織物。及び、温度50℃、湿
度90%中で10日後の織物の引裂強力が、初期引裂強
力に対して80%以上保持している事を特徴とするポリ
乳酸系織物。そして、これらの織物からなる衣料。
Description
ポリ乳酸系織物に関する。
が行なわれているが、ポリ乳酸はポリエステル、ナイロ
ンなどの合成繊維に比べて加水分解速度が速く、条件に
よっては空気中の水分によって、織物の加水分解が進み
耐久性に劣る問題があった。
を解決するために、織物の物性・組成を吟味し、特定の
条件下での強力保持率を改善する事で、実用上使用する
のに問題がないポリ乳酸系織物を提供するにある。
50℃、湿度90%中で保管した時、10日後の引張強
力の保持率が初期強力に対して85%以上保持する事が
必要である。上記条件で85%以上の強力保持率を維持
する事ができれば、実際に使用した時には加水分解もほ
とんどおこらず衣料用で使用するには問題がない。さら
に好ましくは引張強力の保持率が95%以上である。
℃、湿度90%中で保管した時、10日後の引裂き強力
の保持率が初期強力に対して80%以上保持する事が好
ましい。上記条件で80%以上の強力保持率を維持する
織物であれば、実際に使用した時には加水分解もほとん
どおこらず衣料用で使用するには問題がない。さらに好
ましくは引裂き強力の保持率が90%以上である。
使用する場合、織物の初期引張強力80N(ニュート
ン)以上、初期引裂強力5N以上である事が好ましい。
上記範囲内であれば、衣服等で使用する場合でも加工性
に問題なく、実際に身に付けても問題はない。織物の初
期引張強力は100N以上、初期引裂強力は7N以上で
あればさらに好ましい。
度が2.5〜3.5の範囲あるポリ乳酸を用いることが
好ましい。そのようなポリ乳酸を用いると製糸性及び、
織物特性の点で好ましい。さらに好ましくは、2.7〜
3.2である。
乳酸あるいは乳酸の2量体であるL−ラクチドやD−ラ
クチドあるいはメゾラクチドを原料とするものである
が、結晶性を有するポリ乳酸を用いることで織物の熱収
縮性を下げることが出来る。このため、ポリ乳酸のL−
体の比率は98%以上である事が好ましい。
れば空気中の湿度で加水分解が発生し、織物の引張・引
裂強力の低下が速やかに進む。従ってポリ乳酸系織物中
の残存モノマーは織物の精練工程などで十分に除去する
事が必要であり、織物の残存モノマー量が0.8重量%
以下であれば空気中での加水分解を抑える事が出来る。
本発明に言うモノマーとは後述するGPC分析により算
出される分子量1000以下の成分である。織物の残存
モノマー量はさらに好ましくは、0.5重量%以下であ
る。
糸でも良く、用途等によって宣託すればよいが、特に加
工糸を使用することで織物にきめ細やかな表面感とスト
レッチ性を持たす事が出来、さらに加工糸の収縮を活か
すことで、高密度織物が容易に得る事ができる。
て宣託すればよいが、衣料用の織物で使用する場合は2
0dtex(デシテックス)から330dtexの範囲
が好ましく、単糸繊度は0.7dtexから10dte
xの範囲が好ましい。
る。最初に、ポリマー物性の分析方法を紹介する。
度になるようクロロホルムに溶かした。クロロホルムを
溶媒として東ソー製 HLC8120GPCによるGP
C分析を行いMw、Mnを測定した。検出器はRIを用
い、分子量の標準物質としてポリスチレンを用いた。分
子量分布の測定から、分子量1000以下の成分の割合
からポリマー中のモノマー量を算出した。
クロロエタン=60/40(質量比)の混合溶媒に試料
を1g/dLの濃度になるよう溶解し、20℃でウベロ
ーデ粘度管を用いて相対粘度を測定した。
ノール性水酸化ナトリウム溶液1.0Nを溶媒として高
速液体クロマトグラフィー(HPLC:島津製 LC1
0AD型)を使ってL体の比率を求めた。
6−12−1 A法(ストリップ法)にて測定した。
6−15−1 A−1法(シングルタンク法)にて測定
した。
ポリマーを紡糸温度230℃で、孔径0.25mmを有
する紡糸ノズルより空中に押し出し、4000m/mi
nで巻き取った後、施撚体がクロスベルトである仮撚機
33H−マッハクリンパー(村田機械社製)を使用し、
ヒーター温度130℃、延伸倍率1.4倍で84dte
x/24フィラメントの加工糸を試作した。さらに得ら
れた加工糸をウォータージェット機で、経密度85本/
2.5cm、緯密度79本/2.5cmの織物を製織し
た。得られたポリ乳酸織物の相対粘度は2.8、モノマ
ー量は0.2重量%であり、経・緯方向平均の初期引張
強力が160N、経・緯方向平均の初期引裂強力が8.
0Nの織物を得た。
0%の恒温恒湿室に入れ10日後の、引張強力の強力保
持率は95%であり、引裂強力の強力保持率は90%と
良好であり、製織後の加工性も良好で、3年間常温で保
管したが強力低下もなく実用上問題はなかった。
ポリマーを、実施例1と同様の条件で織物を試作した。
得られたポリ乳酸織物の相対粘度が3.0、モノマー量
は0.5重量%であり、経・緯方向平均の初期引張強力
が168N、経・緯方向平均の初期引裂強力が9.1N
の織物を得た。上記ポリ乳酸系織物を温度50℃、湿度
90%の恒温恒湿室に入れ10日後の、引張強力の強力
保持率は87%であり、引裂強力の強力保持率は82%
と良好であり、製織後の加工性も良好で、3年間常温で
保管したが強力低下もなく実用上問題はなかった。
ポリマーを、実施例1と同様の条件で織物を試作した。
得られたポリ乳酸織物の相対粘度が3.2、モノマー量
は1.2重量%であり、経・緯方向平均の初期引張強力
が165N、経・緯方向平均の初期引裂強力が8.7N
の織物を得た。上記ポリ乳酸系織物を温度50℃、湿度
90%の恒温恒湿室に入れ10日間後の、引張強力の強
力保持率は60%であり、引裂強力の強力保持率は58
%と不良であった。加工後3年間常温で保管したが、加
水分解による強力低下が起きてしまい実際には衣料用途
としては使用出来なかった。
Claims (5)
- 【請求項1】 主としてポリ乳酸繊維からなる織物であ
って、温度50℃、湿度90%中で10日後の織物の引
張強力が、初期引張強力に対して85%以上保持してい
る事を特徴とするポリ乳酸系織物。 - 【請求項2】 温度50℃、湿度90%中で10日後の
織物の引裂強力が、初期引裂強力に対して80%以上保
持している請求項1記載の織物。 - 【請求項3】 織物の初期引張強力が80N(ニュート
ン)以上、初期引裂強力が5N以上である請求項1又は
2に記載の織物。 - 【請求項4】 乳酸モノマーの含有量が0.8重量%以
下である請求項1〜3いずれかに記載の織物。 - 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載の織物を用
いた衣料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001281219A JP2003089943A (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | ポリ乳酸織物およびそれからなる衣料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001281219A JP2003089943A (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | ポリ乳酸織物およびそれからなる衣料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003089943A true JP2003089943A (ja) | 2003-03-28 |
Family
ID=19105089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001281219A Pending JP2003089943A (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | ポリ乳酸織物およびそれからなる衣料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003089943A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008280665A (ja) * | 2007-04-10 | 2008-11-20 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 芯鞘複合繊維 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000078839A1 (fr) * | 1999-06-18 | 2000-12-28 | Kanebo, Limited | Resine d'acide polyactique, articles textiles obtenus a l'aide de cette resine, et procedes de production de ces articles textiles |
-
2001
- 2001-09-17 JP JP2001281219A patent/JP2003089943A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000078839A1 (fr) * | 1999-06-18 | 2000-12-28 | Kanebo, Limited | Resine d'acide polyactique, articles textiles obtenus a l'aide de cette resine, et procedes de production de ces articles textiles |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008280665A (ja) * | 2007-04-10 | 2008-11-20 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 芯鞘複合繊維 |
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A521 | Written amendment |
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