JP2003089815A - 高純度Fe−Cr,Fe−Cr−Ni合金の製造方法 - Google Patents
高純度Fe−Cr,Fe−Cr−Ni合金の製造方法Info
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Abstract
Cr−Ni合金でも極めて低いC,N濃度でしかもO,
Sをも極低レベルにした合金を低コストで製造する方法
を提供する。 【構成】 ガス攪拌手段を有する精錬炉内でガス攪拌し
ながらO2吹錬し粗脱炭するとともに脱窒する第一工
程、溶湯をシールしつつあるいはシールせずに取鍋内に
出湯する第二工程、真空精錬炉において真空下で溶湯を
ガス攪拌し、および/もしくは真空下で適時O2吹錬し
仕上げ脱炭、仕上げ脱窒する第三工程、真空精錬炉内を
Ar雰囲気としガス攪拌しながらフラックスならびに脱
酸剤を用いて脱硫、脱酸の仕上げ精錬を行う第四工程、
フラックスで取鍋内溶湯を覆って鋳造を行う第五工程か
らなる。Cr含有量が多い溶湯の場合は、粗脱炭の前の
塩基度が高く、アルカリ金属の酸化物もしくは炭酸塩を
含むフラックスを使用して脱窒する。出湯時、熱でCO
2ガスを発生する物質をシール剤として使用し、取鍋内
に溶融、滓化する物質をいれる。真空炉内をAr雰囲気
とするためのArガスとして高純度のものを使用する。
Description
純度のFe−Cr合金もしくはFe−Cr−Ni合金を
製造する方法に関する。
食性、耐酸化性、加工性に優れた材料として知られてい
る。近年、これらの合金により一層の品質の向上、材料
特性の向上が求められてきている。その要求に対応する
方法の一つとして耐食性や靭性、加工性に影響を及ぼす
C,N,O,Sなどの不純物を低減させて高純度化する
方法が挙げられる。また、合金中のCr含有量を高くす
ることで従来にない耐熱性、耐食性が得られる。しかし
ながら、Cr含有量が高くなるとCrの相互作用により
C,Nの活量が小さくなり、極低C,Nの材料を溶製す
ることが困難になる。特にフェライト系ステンレス鋼に
おける極低C,N鋼の精錬技術に関してはこれまで数多
くの技術開発がなされ、成果が得られてきた。しかしな
がら、従来のプロセスでは厳しい要求への対応が困難に
なってきている。
プロセスは一般的にVOD処理が適していると言われて
いる。現状のVODプロセスにおいては極低C,N鋼を
得るために減圧下での攪拌強化や反応面積増大効果の利
用を中心に対応してきた。しかしながらより一層の極低
C,N鋼を経済的に製造しようとすると、さらにはCr
含有量が30質量%を超えるFe−Cr合金の極低C,
N鋼を製造しようとすると、従来のプロセスでは容易に
対応できなかった。本発明は、このような問題を解消す
べく案出されたものであり、高濃度のCrを含むFe−
Cr合金やFe−Cr−Ni合金でも極めて低いC,N
濃度でしかもO,Sをも極低レベルにした合金を低コス
トで製造する方法を提供することを目的とする。
r,Fe−Cr−Ni合金の製造方法は、その目的を達
成するため、ガス攪拌手段を有する精錬炉内のFe−C
r−C溶湯あるいはFe−Cr−Ni−C溶湯に対し
て、ガス攪拌しながらO2吹錬し粗脱炭するとともに脱
窒する第一工程、溶湯をシールしつつあるいはシールせ
ずに取鍋内に出湯する第二工程、真空精錬炉において真
空下で溶湯をガス攪拌し、および/もしくは真空下で適
時O2吹錬し仕上げ脱炭、仕上げ脱窒する第三工程、真
空精錬炉内をAr雰囲気としガス攪拌しながらフラック
スならびに脱酸剤を用いて脱硫、脱酸の仕上げ精錬を行
う第四工程、フラックスで取鍋内溶湯を覆って鋳造を行
う第五工程からなることを特徴とする。
時に高塩基度フラックスを利用した脱窒を行うこともで
きる。この際の高塩基度フラックスとしては、(質量%
CaO)/(質量%SiO2)が1.5以上のもの、あ
るいはアルカリ金属の酸化物もしくは炭酸塩を5質量%
以上含有しているものを使用することが好ましい。溶湯
出湯の際のシールとして、溶湯の熱でCO2ガスを発生
する物質および/もしくは溶融、滓化するフラックスを
取鍋に入れて行うことが好ましい。また、真空精錬炉内
をAr雰囲気とするためのArガスとして、N2ガス含
有量が0.001体積%以下、露点が−40℃以下の高
純度乾燥Arガスを使用することが好ましく、さらにN
2ガス含有量が0.0002体積%以下、露点が−60
℃以下の高純度乾燥Arガスを使用することがより好ま
しい。
拌手段を有する精錬炉を用いて粗脱C、脱Nを行う。攪
拌用ガスとしてはArガスやAr+O2の混合ガスある
いは水蒸気を用いる。二重管羽口の場合、冷却ガスとし
て外管に炭化水素ガスを用いても良い。粗脱炭、脱窒を
実施する前のFe−Cr−C、Fe−Cr−Ni−C溶
湯成分はCr含有量8〜65%のものを使用し、C含有
量は4%以上のものが好ましい。粗脱CはO2吹錬によ
り、C+O→CO(ガス)の反応を利用して行う。その
際、脱炭時のO2吹錬によって生成したCOガスの希釈
効果、すなわちCO気泡中で2N→N2(ガス)の反応
によりN2が希釈されることを利用して脱Nを行う。な
お、XはX成分が溶湯中に溶解していることを示し、
[X]は溶湯中のX成分の濃度を示す。粗脱炭後の終点
[C]は[C]=0.3〜1.5質量%であり、Cr含
有量が高いほど終点[C]は高いほうが良い。なお、粗
脱炭期のスラグは出湯時に除滓することが好ましい。
進させるためには、高塩基度フラックスを用いることが
好ましい。高塩基度フラックスとしては(質量%Ca
O)/(質量%SiO2)が1.5以上の組成をもつも
のを使用することが好ましく、さらに2.0以上のもの
を使用することが望ましい。さらに脱Nを強化するに
は、高塩基度フラックスにアルカリ金属酸化物、特にリ
チウム,ナトリウム,バリウムの酸化物,炭酸塩を添加
すると良い。フラックスにこれらの化合物が5質量%以
上含まれるとフラックスの融点低下と塩基度の大幅な向
上により、フラックスと溶湯との反応が大きく促進され
るため、大きな脱窒効果が得られる。この高塩基度フラ
ックスによる脱窒工程ではスラグ−メタル反応を十分に
促進させるためにArガスやAr+O2混合ガスあるい
は水蒸気を用いたガス攪拌は必須である。脱窒後、フラ
ックスは復Nを避けるために望ましくは粗脱炭処理前
に、遅くとも真空処理前には除滓する必要がある。
その際、溶湯中のCr含有量が高いほど、出湯流と大
気、溶湯落下地点で巻き込まれた空気気泡と溶湯、取鍋
内溶湯表面が大気と反応することによりNのピックアッ
プが生じやすくなるので、溶湯流および取鍋内溶湯表面
をシールする必要がある。Nのピックアップを防止する
には、溶湯の熱でCO2ガスを発生する物質および/も
しくは溶融、滓化するフラックスを取鍋に入れることが
好ましい。CO2ガスを発生する物質としては、熱分解
でCO2を発生する炭酸マグネシウムを主成分とする固
体物質が好適である。具体的には工業用炭酸マグネシウ
ム(化学式:4MgCO3・Mg(OH)2・4H2O)
が安価で入手し易い。また、ドライアイスも利用でき
る。溶融、滓化するフラックスとしては、例えば50質
量%CaO+50質量%Al2O3が好適である。
て真空下に溶湯をガス攪拌しながら適時O2吹錬し、仕
上げ脱炭、仕上げ脱窒を行う。この工程における初期
[C]は粗脱炭後の終点[C]値であり、[C]=0.
3〜1.5質量%である。初期[C]を高くする理由
は、CによりNの活量を高めさせ、脱Nを生じ易くする
ためである。また、Cは界面活性元素であるOの濃度を
低下させるため、脱Nを生じ易くする。脱Nは真空処理
により発生するCO気泡中で2N→N2(ガス)の反応
によりN2が希釈されて生じると考えられる。従って、
[C]は高い方が良く、具体的には[C]≧0.3質量
%の領域で真空処理することにより脱Nが促進される。
脱Nを効果的に促進させるためには真空下でのO2吹錬
とO2吹錬を止めた真空処理の組み合わせを少なくとも
1回は実施し、Cr含有量が高い場合は、この処理を複
数回繰り返して脱炭と脱窒を行うことが好ましい。真空
度はO2吹錬時で200Torr以下、O2吹錬を行わな
い時は1Torr以下とすることが好ましい。[C]が
約0.01質量%に到達すればO2吹錬を止め、真空処
理のみによる脱Cを行う。ガス攪拌は主に取鍋底部から
Arガスを吹き込んで行う。Arガス流量は2〜25N
L/min・tが好ましい。
止め直ちにArガスを真空精錬炉内に導入して高塩基度
フラックを用いた脱酸,脱硫の仕上げ精錬を行う。Ar
気圧は大気からのNの侵入を防止するために1atm〜
若干の加圧が望ましい。Ar以上0.5atmになると
シール効果が出始める。Arガスは炉内に封じ込めても
良いし、精錬中流しつづけても良い。Arガス中の不純
物は低くすることが好ましい。好ましくはN2ガス含有
量が0.001体積%以下、露点が−40℃以下の高純
度乾燥Arガスを使用する。また、約30質量%以上の
Cr含有量の材料を溶製する場合は、Arガスからの
O,N,Hがピックアップし易くなるので、より一層A
rガスの不純物を低くする必要がある。具体的には、N
2ガス含有量が0.0002体積%以下、露点が−60
℃以下の高純度乾燥Arガスを使用する。
部からのNの混入もあり得るので精錬の際は前もってA
rガス洗浄を十分に行っておく。なお、Arガス中には
Heなどの不活性ガスは混ざっていても良い。仕上げ精
錬時の高塩基度フラックス中のCaOとSiO2の質量
%比は(CaO/SiO2)は1.5以上が好ましい。
2.0以上にするとさらに好ましい。脱酸剤はSi,A
l,Mn,Ti,Zr,希土類元素のうち1種もしくは
2種以上を組み合わせて用いる。仕上げ精錬時も取鍋底
部からのArガス攪拌は続ける。脱硫、脱酸精錬時の攪
拌用Arガス純度は上記のものと同様にすることが好ま
しい。
内溶湯を覆った状態とする。鋳造場に移送する際、取鍋
内溶湯をフラックで覆って大気と遮断すれば大気からの
N,Oのピックアップを防止できる。そのため、このフ
ラックスには低融点フラックスを用いる。例えば50質
量%CaO+50質量%Al2O3のフラックスが好適で
ある。フラックスは十分に溶融させておく必要があるた
め、溶湯へのフラックス添加は仕上げ脱炭、脱窒後、溶
湯の温度が十分確保できる時期に行う。
攪拌状態での脱炭、脱窒、さらにArガス雰囲気下での
脱炭、脱窒、脱硫、脱酸の条件を最適な条件としてそれ
ぞれの反応効率を高めるとともに、それらを行う精錬炉
から取鍋ないしは鋳造場への移送の段階での復N、復O
を極力防止して、精錬された合金中のC,N,S,O含
有量を極めて低いものとすることができる。具体的には
[C]+[N]+[S]+[O]を0.02重量%以下
にまで低減させたFe−Cr合金,Fe−Cr−Ni合
金を製造することができる。
5〜6.5質量%のFe−Cr−C溶湯やFe−Cr−
Ni−C溶湯70トンを上底吹転炉に装入し、粗脱炭、
脱窒を施した。Crを30質量%以上含有する高濃度の
合金においてはCaOとSiO2の質量比(CaO/S
iO2)を3.0とし、炭酸リチウムを5質量%含んだ
高塩基性フラックスを使用して脱窒精錬を行った。脱窒
精錬後、除滓した後、攪拌用としてArガスを5NL/
min・tの流量で吹き込みつつ、O2流量:2.05
NL/min・t、O2吹錬時間:40分で、フラック
スを15kg/t−metal添加して粗脱炭精錬を行
った。
その際、Cr含有量が30質量%以上の合金の場合は、
Nのピックアップ防止剤として工業用炭酸マグネシウム
を取鍋中に入れておいた。溶湯を取鍋に移した後、真空
精錬炉において真空下で溶湯をガス攪拌しながらO2吹
錬して仕上げ脱炭、仕上げ脱窒を行った。脱窒を効果的
に促進させるために真空下でのO2吹錬とO2吹錬を止め
た真空処理の組み合わせを2回実施した。真空度はO2
吹錬時で100Torr、O2精錬を行わない時は0.
4Torrとした。[C]が0.11質量%に到達した
後、O2吹錬を止め、真空処理のみによる脱炭を行っ
た。ガス攪拌は取鍋底部からArガスを吹き込んで行っ
た。Arガス流量は18NL/min・tとした。
止め直ちにArガスを真空精錬炉内に導入して高塩基性
フラックスを30kg/t−metal添加して脱酸、
脱硫の仕上げ精錬を行った。Ar気圧は1atmとし、
流しつづけた。Arガス中のN2含有量は0.0001
体積%、露点は−70℃である高純度乾燥Arガスを用
いた。なお、Cr含有量が30質量%以上の合金を精錬
する場合、ガス配管の中の水分や配管の接続部からのN
の混入を防止するために、事前に2回のArガス洗浄を
2回行った。
aOを13kg/t−metal添加して(CaO/S
iO2)を2.5とした。脱酸剤としてAlを13kg
/t−metal添加した。高塩基度フラックスを添加
する際、後工程においてN,Oのピックアップを防止す
るため50質量%CaO+50質量%Al2O3のフラッ
クスも添加した。添加量は5kg/t−metalとし
た。なお、仕上げ精錬時、取鍋底部から10NL/mi
n・tの流量でArガス攪拌を行った。大気解放前には
取鍋内溶湯が極力大気と接することがないようにArガ
ス流量を3NL/min・tに減らした。その後、成分
調整を行い、材料の要求される特性に応じてCo,M
o,Nb,Ti,V,W,B,Cu等を必要量添加し
た。取鍋を鋳造場に移送した。鋳造後得られた素材の成
分を表1に示す。
きなしにO2吹錬のみで粗脱炭、脱窒した場合(試験番
号7)、仕上げ脱炭、仕上げ脱窒工程において真空にせ
ずAr=1atmの雰囲気下でガス攪拌+O2吹錬とし
た場合(試験番号8)、仕上げ脱炭、脱窒終了後、Ar
ガスを導入せずにそのまま真空排気を続けながら高塩基
度フラックスを用いて脱硫、脱酸仕上げ精錬を行った場
合(試験番号9)、脱硫、脱酸仕上げ精錬終了後、フラ
ックスを添加せずにそのまま鋳造場へ取鍋を移送し、鋳
造した場合(試験番号10)の各チャージの鋳造後の素
材の成分を併せて表1に示す。
明の条件で製造した試験番号1〜6の場合、[C]+
[N]+[S]+[O]≦0.020質量%であり、極
めて不純物含有量の少ない高純度合金が得られた。これ
に対して、本発明の条件を外れた試験番号7〜10の場
合、C,N,S,O含有量が多く所期の目的を達成でき
ていない。Arガス等による攪拌を行わずに粗脱炭、脱
窒を行った試験番号7では、脱炭に伴うCOガスを有効
に利用した脱窒が効果的になされず、Nの低減ができて
いない。真空にせずAr=1atmの雰囲気下で仕上げ
脱炭、仕上げ脱硫した試験番号8では、脱炭、脱窒が効
果的に進行せず期待したC,Nの低減ができていない。
仕上げ脱炭、仕上げ脱窒終了後、Arガスを導入せずそ
のまま真空下で仕上げ脱硫、脱酸した試験番号9では、
大気からのNの侵入が発生したため、復Nし、合金中の
N含有量が多くなっている。さらに、精錬終了後溶湯を
フラックスで覆わず鋳造場に移送した試験番号10で
は、移送時に大気から復N、復Oし、合金中のN,O含
有量が多くなっている。
鍋内での脱炭、脱窒処理の、攪拌、吹錬、雰囲気、フラ
ックス使用等の条件をそれぞれの反応が効率よく行える
ように組み合わせるとともに、溶湯の出湯、移送の段階
で復Nし難い条件を設定することにより、合金中のC,
N,S,O含有量が極めて少ない高純度のFe−Cr合
金あるいはFe−Cr−Ni合金を低コストで製造する
ことができた。
Claims (8)
- 【請求項1】 ガス攪拌手段を有する精錬炉内のFe−
Cr−C溶湯あるいはFe−Cr−Ni−C溶湯に対し
て、ガス攪拌しながらO2吹錬し粗脱炭するとともに脱
窒する第一工程、溶湯を取鍋内に出湯する第二工程、真
空精錬炉において真空下で溶湯をガス攪拌し、および/
もしくは真空下で適時O2吹錬し仕上げ脱炭、仕上げ脱
窒する第三工程、真空精錬炉内をAr雰囲気としガス攪
拌しながらフラックスならびに脱酸剤を用いて脱硫、脱
酸の仕上げ精錬を行う第四工程、フラックスで取鍋内溶
湯を覆って鋳造を行う第五工程からなることを特徴とす
るFe−Cr,Fe−Cr−Ni合金の製造方法。 - 【請求項2】 ガス攪拌手段を有する精錬炉内のFe−
Cr−C溶湯あるいはFe−Cr−Ni−C溶湯をガス
攪拌しながら高塩基度フラックスにより脱窒した後、除
滓する第一工程、溶湯をガス攪拌しながらO2吹錬し粗
脱炭するとともに脱窒する第二工程、溶湯を取鍋内に出
湯する第三工程、真空精錬炉において真空下で溶湯ガス
攪拌し、および/もしくは真空下で適時O2吹錬し仕上
げ脱炭、仕上げ脱窒する第四工程、真空精錬炉内をAr
雰囲気としガス攪拌しながらフラックスならびに脱酸剤
を用いて脱硫、脱酸の仕上げ精錬を行う第五工程、フラ
ックスで取鍋内溶湯を覆って鋳造を行う第六工程からな
ることを特徴とするFe−Cr,Fe−Cr−Ni合金
の製造方法。 - 【請求項3】 ガス攪拌手段を有する精錬炉内のFe−
Cr−C溶湯あるいはFe−Cr−Ni−C溶湯に高塩
基度フラックスを添加しガス攪拌しながらO 2吹錬し粗
脱炭、脱窒する第一工程、溶湯を取鍋内に出湯する第二
工程、真空精錬炉において真空下で溶湯ガス攪拌し、お
よび/もしくは真空下で適時O2吹錬し仕上げ脱炭、仕
上げ脱窒する第三工程、真空精錬炉内をAr雰囲気とし
ガス攪拌しながらフラックスならびに脱酸剤を用いて脱
硫、脱酸の仕上げ精錬を行う第四工程、フラックスで取
鍋内溶湯を覆って鋳造を行う第五工程からなることを特
徴とするFe−Cr,Fe−Cr−Ni合金の製造方
法。 - 【請求項4】 第一工程で使用する高塩基度フラックス
の(質量%CaO)/(質量%SiO2)が1.5以上
である請求項2または3に記載のFe−Cr,Fe−C
r−Ni合金の製造方法。 - 【請求項5】 第一工程で使用する高塩基度フラックス
が5質量%以上のアルカリ金属の酸化物もしくは炭酸塩
を含有しているものである請求項2〜4のいずれか1に
記載のFe−Cr,Fe−Cr−Ni合金の製造方法。 - 【請求項6】 溶湯を取鍋内に出湯する際、溶湯の熱で
CO2ガスを発生する物質および/もしくは溶融、滓化
するフラックスを取鍋に入れ、溶湯をシールする請求項
1〜5のいずれか1に記載のFe−Cr,Fe−Cr−
Ni合金の製造方法。 - 【請求項7】 真空精錬炉内をAr雰囲気とするための
Arガスとして、N 2ガス含有量が0.001体積%以
下、露点が−40℃以下の高純度乾燥Arガスを使用す
る請求項1〜6のいずれか1に記載のFe−Cr,Fe
−Cr−Ni合金の製造方法。 - 【請求項8】 真空精錬炉内をAr雰囲気とするための
Arガスとして、N 2ガス含有量が0.0002体積%
以下、露点が−60℃以下の高純度乾燥Arガスを使用
する請求項1〜6のいずれか1に記載のFe−Cr,F
e−Cr−Ni合金の製造方法。
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JP2001279865A JP4753504B2 (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | 高純度Fe−Cr,Fe−Cr−Ni合金の製造方法 |
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