JP2009167463A - Mn含有極低炭素鋼の溶製方法 - Google Patents

Mn含有極低炭素鋼の溶製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 転炉と真空脱ガス設備とを用いてMnを含有する極低炭素鋼を溶製するにあたり、真空脱ガス設備におけるMMnEの使用量を削減して製造コストを大幅に低減する。
【解決手段】 転炉での脱炭精錬により溶鋼を得て、得られた溶鋼を取鍋に出鋼し、取鍋内の溶鋼を真空脱ガス設備にて減圧下で脱炭精錬することによってMn含有極低炭素鋼を溶製するに際し、転炉での溶銑の脱炭精錬では、Si含有量が0.20質量%以下であり、実質的な予備脱燐処理が施されていない溶銑を使用すると共に、炉内に生成されるスラグの塩基度が4.0〜4.5となるように炉内に装入する生石灰の量を調整し、且つ、転炉内にMn鉱石を投入して溶銑中炭素で該Mn鉱石を還元し、溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.05質量%となるまで溶銑を脱炭精錬して、溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.05質量%の状態で溶鋼を転炉から取鍋に出鋼し、その後、真空脱ガス設備で脱炭精錬する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、転炉と真空脱ガス設備とを用いてMnを含有する極低炭素鋼を溶製する方法に関し、詳しくは、電解金属Mnなどの高価なMn成分調整用合金の使用量を削減することのできるMn含有極低炭素鋼の溶製方法に関するものである。
自動車外装用鋼板、缶用鋼板、家庭電化製品用鋼板など、多くの用途に使用されている薄鋼板に対して、年々その加工性の向上がユーザーから要求されている。一方、冷間圧延後の薄鋼板に施される焼鈍は、従来のバッチ焼鈍から連続焼鈍へと急速に転換されている。このような状況により、薄鋼板用の鋼は、炭素含有量が0.01〜0.1質量%の低炭素鋼から、炭素含有量が0.01質量%以下の極低炭素鋼に転換されつつある。また、電磁鋼板用の鋼の一部は、磁気特性を高めるために当初から極低炭素鋼で運用されている。
炭素含有量が0.01質量%以下の極低炭素鋼は、転炉精錬だけでは効率良く溶製できないことから、転炉にて大気圧下のもとで溶銑の脱炭精錬を行い、溶鋼中炭素濃度を0.03〜0.06質量%程度まで脱炭精錬し、その後、RH真空脱ガス装置などの真空脱ガス設備を用いて減圧下で脱炭精錬を実施し、0.01質量%以下の所定値まで脱炭精錬している。この減圧下での脱炭精錬後に、溶鋼にAlを添加して脱酸し、その後、Mn、Nb、Tiなどの成分調整を行って所定成分の極低炭素鋼を溶製している。
鋼には、Sによる熱間脆性を無害化する或いは鋼の強度を高めるために、Mnが添加されており、極低炭素鋼においても、一般的に0.3〜1.0質量%程度のMnが添加される。鋼のMn量を調整するためのMn成分調整用合金としては、高炭素フォロマンガン(以下、「FMnH」とも記す)、中炭素フェロマンガン(以下、「FMnM」とも記す)、低炭素フェロマンガン(以下、「FMnL」とも記す)、及び電解金属Mn(以下、「MMnE」とも記す)などがあり、Mnの純分自体も異なるが、それ以上にMn成分調整用合金中の炭素含有量が少なくなるほど高価になる。具体的には、MMnEは、FMnHに比べてkgあたり2.5倍程度の価格となる。一方、Mn成分調整用にMn鉱石も使用されており、Mn鉱石は最も安価で、Mn鉱石はFMnHに比べてkgあたり1/5程度の価格となる。
Mn含有極低炭素鋼の溶製工程において、溶鋼中のMn成分の調整は、真空脱ガス設備における減圧下での脱炭精錬の終了後に行われることが一般的であり、従って、Mn調整による溶鋼中炭素濃度の上昇を防止するために、使用するMn成分調整用合金としては、通常、高価なMMnEが使用される(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。そのために、Mn含有極低炭素鋼の製造コストが高くなるという問題があった。
特開平8−291319号公報 特開2003−253324号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、転炉と真空脱ガス設備とを用いてMnを含有する極低炭素鋼を溶製するにあたり、真空脱ガス設備におけるMMnEの使用量を削減することのできる、つまり製造コストを従来に比較して大幅に低減することのできる、Mn含有極低炭素鋼の溶製方法を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明に係るMn含有極低炭素鋼の溶製方法は、転炉での溶銑の脱炭精錬によって溶鋼を得て、得られた溶鋼を取鍋に出鋼し、取鍋内の前記溶鋼を真空脱ガス設備にて大気圧よりも低い減圧下で脱炭精錬することによってMn含有極低炭素鋼を溶製するに際し、転炉における溶銑の脱炭精錬では、Si含有量が0.20質量%以下であるものの、実質的な予備脱燐処理が施されていない溶銑を使用して転炉脱炭精錬を開始するとともに、転炉内に生成されるスラグの塩基度([質量%CaO]/[質量%SiO2])が4.0〜4.5となるように転炉内に装入する生石灰の量を調整し、且つ、転炉内にMn鉱石を投入して溶銑中の炭素で該Mn鉱石を還元し、溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.05質量%となるまで溶銑を脱炭精錬し、溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.05質量%の状態で溶鋼を転炉から取鍋に出鋼し、その後、真空脱ガス設備で脱炭精錬することを特徴とする。
第2の発明に係るMn含有極低炭素鋼の溶製方法は、第1の発明において、転炉脱炭精錬で使用する溶銑のSi含有量が0.15質量%以下であることを特徴とする。
第3の発明に係るMn含有極低炭素鋼の溶製方法は、第1または第2の発明において、前記Mn含有極低炭素鋼のP含有量は0.03〜0.15質量%であることを特徴とする。
本発明によれば、予備脱燐処理されていない、Si量が0.20質量%以下の溶銑を用いて転炉脱炭精錬を行うので、転炉脱炭精錬では、熱余裕が確保されることによってMn鉱石の増配合が可能となると同時に、溶銑のSi量が0.20質量%以下であるので、転炉内のスラグ生成量が少なく、これらによってMn鉱石の還元が促進され、安価なMn源であるMn鉱石によって溶鋼中Mn濃度を高くすることが可能となる。また、転炉脱炭精錬終了時の溶鋼中炭素濃度を0.04質量%以上確保するので、転炉脱炭精錬時の溶鋼及びスラグの酸素ポテンシャルが過剰に高くならず、これによってもMn鉱石の還元が促進される。その結果、真空脱ガス設備でのMn調整時に使用する電解金属Mnを従来に比べて大幅に削減することが達成される。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明者等は、Mn含有極低炭素鋼の溶製工程で溶鋼中のMn調整用に使用する電解金属Mn(MMnE)の使用量を削減することを目的として、種々検討した結果、最も効果的なことは、転炉脱炭精錬において安価なMn源であるMn鉱石を可能な限り多く配合し、このMn鉱石を転炉脱炭精錬時に溶鋼中の炭素で還元して、溶鋼中のMn濃度を転炉脱炭精錬の段階で高く確保しておくことであることが分かった。
これは、以下の理由による。即ち、Mn含有極低炭素鋼の溶製工程では、転炉脱炭精錬の後工程として、真空脱ガス設備による減圧下の脱炭精錬(転炉における大気圧下での脱炭精錬に対して「真空脱炭精錬」ともいう)が行われる。Mnは脱酸元素であり、AlやSiほどではないが鉄よりも酸素との親和力が強い。脱炭精錬は、酸素と炭素との反応であるので、従って、真空脱ガス設備での真空脱炭精錬において、予め溶鋼中に確保したMnは酸化ロスすることになる。但し、真空脱炭精錬において、溶鋼中のMnが全て酸化ロスするわけではなく、一部分が酸化ロスする。このように、真空脱ガス設備での真空脱炭精錬において溶鋼中のMnの一部が酸化ロスしても、Mn鉱石はMn源として極めて安価であり、酸化ロスしたとしても多量に添加しておくことにより残留分もそれに応じて増加するので、それなりにMMnEの使用量が削減され、MMnEの使用量の削減によるコストメリットが多大であることから、全体として製造コストが削減されるからである。
前述したように、Mn成分調整用合金のなかで最も安価なFMnHに比較しても、Mn鉱石はkgあたり1/5程度の価格である。尚、転炉での脱炭精錬工程時にFMnHを用いて溶鋼中Mn濃度を上昇させることは容易にできるが、FMnHはMn鉱石に比較して高価であるので、真空脱炭精錬におけるMnロスを考慮すると、コストメリットは少ないが、MMnEに比べると安価であるので、真空脱炭精錬におけるMnロスとの兼合いでFMnHを添加することもできる。FMnHを添加する場合には、転炉脱炭精錬終了後の出鋼時に取鍋内の溶鋼に添加すればよい。
そこで、転炉脱炭精錬時に、Mn鉱石を増配合することが可能で且つMn鉱石の還元に優れる転炉精錬方法を検討した。先ず、転炉脱炭精錬で使用する溶銑について検討した。
高炉から出銑される溶銑の主な化学成分は、C:4.5〜5.0質量%、Si:0.3〜0.6質量%、Mn:0.3〜0.6質量%、P:0.09〜0.15質量%、S:0.03〜0.05質量%程度である。ここで、溶銑中の飽和炭素濃度は溶銑温度によって決まる値であり、溶銑温度をT(℃)としたときに下記の(1)式で与えられる(第3版鉄鋼便覧I基礎、昭和56年6月20日発行、82頁を参照)。
飽和炭素濃度(質量%)=1.34+2.54×10-3×T …(1)
つまり、溶銑中の炭素濃度は溶銑温度によって変化することになる。
以前は、高炉から出銑されたままの溶銑(以下、「通常溶銑」と記す)を転炉に装入し、転炉で脱炭精錬を行うと同時に、脱燐精錬更には脱硫精錬を行って溶鋼を得ていたが、スラグ発生量が多くなる、転炉での精錬時間が長くなる、不純物成分である燐及び硫黄が目標とする値まで低下しにくいなどの理由から、近年では、溶銑段階で予め燐及び硫黄を除去した溶銑を転炉精錬に使用することが一般的である。予め燐及び硫黄を除去することを溶銑予備処理と称し、予備脱燐処理、予備脱硫処理などと呼ばれている。
予備脱硫処理は、溶銑にCaO系脱硫剤、カルシウムカーバイド系脱硫剤、金属Mgなどを添加し、溶銑中の硫黄をこれら脱硫剤と反応させて溶銑から除去することにより行われている。予備脱硫処理が施された溶銑は「脱硫溶銑」と呼ばれている。予備脱硫処理は還元雰囲気で行われるので、溶銑中の硫黄以外の成分は変動しない。
予備脱燐処理は、溶銑に酸素ガスや酸化鉄を供給して溶銑中の燐を酸化し、酸化により生成したP25をCaO系スラグに吸収・固定して、溶銑中から除去することにより行われている。この予備脱硫処理では、溶銑中のSi及び炭素も酸化して除去される。例えば、燐濃度が0.1質量%の溶銑を0.03質量%程度に予備脱燐処理すると、Siのほとんどは酸化除去され、炭素も処理前の濃度のおよそ10〜15%程度が酸化除去される。予備脱燐処理が施された溶銑は「脱燐溶銑」と呼ばれている。
この予備脱燐処理を効率的に行う目的で、溶銑中のSiを除去する予備脱珪処理が予備脱燐処理の前に行われることがある。この予備脱珪処理は、溶銑に酸素ガスや酸化鉄を供給して溶銑中のSiを酸化し、酸化により生成したSiO2を系外に排出させることにより行われている。Si、炭素、燐のなかで、酸素との親和力はSi>炭素≒燐であり、Siが優先的に酸化されるが、予備脱珪処理は酸化反応であることから、炭素及び燐も一部酸化除去され、予備脱珪処理でSiを低くまで除去するほど、炭素及び燐の酸化除去量が多くなる。予備脱珪処理が施された溶銑は「脱珪溶銑」と呼ばれている。
これらの溶銑のなかで、多量のMn鉱石を配合可能な溶銑は、脱珪溶銑であることが分かった。
通常溶銑を使用した転炉脱炭精錬では、炉内で脱珪反応が起こって大量のSiO2が発生することから、スラグの塩基度([質量%CaO]/[質量%SiO2])を一定値に保持するためには、発生するSiO2に応じて生石灰(CaO)を添加する必要があり、それにより、炉内のスラグ量が多くなる。このスラグによってMn鉱石が希釈され、スラグ中のMnOの活量が低くなり、Mn鉱石の炭素による還元反応が進まず、Mnの溶鋼中への還元歩留りが低くなるからである。還元歩留りが低くなれば、安価なMn源とは成り得ない。
脱硫溶銑を使用した場合も、通常溶銑と同様に溶銑中のSi濃度が高く、Mn鉱石の炭素による還元反応が進まず、Mnの溶鋼中への還元歩留りが低くなるからである。
脱燐溶銑を使用した場合には、溶銑中にSiは存在せず、炉内のスラグ量は少ないが、溶銑中にSiが存在しない上に、溶銑中の炭素量が少なく、脱炭反応による発熱の絶対量が不足し、Mn鉱石を溶融するための熱量が不足するという問題がある。つまり、大量のMn鉱石を炉内に添加しても大半は溶融せず、脱炭精錬の操業が阻害されるという別の問題が発生する。
これに対して、脱珪溶銑では、予め溶銑中のSiが或る程度除去されているので、炉内でのスラグの発生量は通常溶銑を使用した場合に比べて少なく、また、溶銑中にSiが残留する上に、溶銑中の炭素濃度は高く、脱炭反応による発熱が充分であり、大量のMn鉱石の溶融が可能であり、炉内スラグ中のMnOの活量が高く維持され、その結果、Mn鉱石の溶銑中炭素による還元が進行する。この場合に、炉内でのスラグの発生量を少なくするために、脱珪溶銑中のSiを0.20質量%以下、好ましくは0.15質量%以下とする。
但し、本発明で使用する脱珪溶銑には豊富な炭素が含有されていることが必要であり、従って、本発明で使用する脱珪溶銑のSi濃度の下限値は0.10質量%程度とする。この範囲であれば、予備脱珪処理において、脱燐反応までには至らず、予備脱珪処理における脱炭量は少なく、充分な炭素量が確保できるからである。つまり、Si濃度が0.10〜0.20質量%、好ましくは0.10〜0.15質量%の脱珪溶銑を使用する。尚、本発明において、「実質的な予備脱燐処理が施されていない溶銑」とは、予備脱珪処理を施すことによって得られた溶銑であり、酸化反応であることから予備脱珪処理において脱燐反応も生じるが、脱燐量が少なく実質的な脱燐処理は施されていないので、このように表示している。従って、本発明の脱珪溶銑の燐濃度は、予備脱珪処理前の溶銑中燐濃度と実質同等となる。
本発明においては、燐濃度の高い脱珪溶銑を使用して転炉脱炭精錬を実施するので、転炉での脱燐反応を円滑に行うために、炉内に生成されるスラグの塩基度([質量%CaO]/[質量%SiO2])を4.0〜4.5の範囲に調整する。スラグの塩基度の調整は、使用する脱珪溶銑のSi濃度から塩基度調整に必要なCaO量が算出できるので、この算出結果に基づいて転炉に装入する生石灰の量を制御することにより容易に行うことができる。脱珪溶銑を使用するので、転炉内で新たに生成されるSiO2は少なく、スラグの塩基度は4.0〜4.5と高いが、スラグの絶対量は少なく抑えられ、Mn鉱石は容易に還元される。
本発明では、燐濃度の高い脱珪溶銑を使用して転炉脱炭精錬を実施するので、脱燐溶銑を使用した場合に比較して転炉脱炭精錬終了時の溶鋼中燐濃度が高くなる。従って、本発明を適用するMn含有極低炭素鋼としては、燐含有量の高い、具体的には燐濃度が0.03〜0.15質量%であるMn含有極低炭素鋼が好ましい。但し、燐濃度の上限値が0.01質量%以上のMn含有極低炭素鋼ならば問題なく本発明を適用することができる。
転炉脱炭精錬の終点時期は、脱炭精錬によって生成した溶鋼の炭素濃度が0.04〜0.05質量%となった時点とする。溶鋼の炭素濃度を下げすぎると、溶鋼及び炉内スラグの酸素ポテンシャルが高くなり、溶鋼に還元されたMnが酸化してスラグに移行してしまうが、溶鋼の炭素濃度が0.04質量%以上であれば、スラグへのMnの移行を防止することができる。一方、溶鋼の炭素濃度が高すぎると、次工程の真空脱ガス設備における真空脱炭精錬の処理時間が長くなり、生産性が低下する。溶鋼の炭素濃度が0.05質量%以下であれば、真空脱炭精錬の処理時間を、連続鋳造工程を阻害しない所定時間内に処理することがでる。
図1に、転炉脱炭精錬終点時の溶鋼中炭素濃度と、スラグ中のMn濃度と溶鋼中のMn濃度との比であるMn分配比(スラグ中のMn濃度/溶鋼中のMn濃度)及び真空脱炭精錬時間との関係を示す。図1に示すように、転炉脱炭精錬終点時の溶鋼中炭素が0.04質量%以下ではMn分配比が高くなり、Mnはスラグ側に移行することが分かる。また、転炉脱炭精錬終点時の溶鋼中炭素が高くなるほど真空脱炭精錬時間が長くなることが分かる。従って、本発明では、転炉脱炭精錬終点時の溶鋼中炭素濃度を0.04〜0.05質量%の範囲内に設定した。
この溶鋼を転炉から取鍋に出鋼し、溶鋼を収容した取鍋をRH真空脱ガス装置などの真空脱ガス装置に搬送する。真空脱ガス装置では、真空脱炭精錬を実施するので、出鋼時、AlやSiなどの強脱酸元素による脱酸処理は実施せず、未脱酸のまま搬送する。また、出鋼時、炉内スラグの一部が溶鋼に巻き込まれて転炉から取鍋内に流出し、取鍋内の溶鋼上に滞留する。取鍋内に滞留するスラグは、次工程の真空脱ガス設備における脱酸処理後に溶鋼中のAlなどの脱酸剤と反応して溶鋼の清浄性を損なうこともあるので、スラグ中に金属Alなどのスラグ改質剤を取鍋上方から添加してスラグを脱酸してもよい。
真空脱ガス設備においては、先ず、減圧下で脱炭精錬を実施する。この脱炭精錬は、溶鋼中の溶在酸素を利用する方法や、真空脱ガス設備の真空槽内の溶鋼に酸素ガスや酸化鉄を供給する方法などの従来行われている方法で実施する。そして、溶鋼中の炭素濃度が所定値まで脱炭されたなら、溶鋼にAlやSiなどの強脱酸元素を添加して溶鋼を脱酸する。溶鋼を脱酸することによって真空脱炭精錬を終了させる。真空脱炭精錬の終了後は更に真空脱ガス設備で真空脱ガス精錬を施し、必要に応じてMn、Si、Alなどの成分調整を実施する。Mnの成分調整には主としてMMnEを使用する。
成分調整が終了したなら、溶鋼を収容した取鍋を連続鋳造工程に搬送し、連続鋳造によって溶鋼から鋳片を製造する。
このように、本発明によれば、予備脱燐処理されていない、Si量が0.20質量%以下の溶銑を用いて転炉脱炭精錬を行うので、転炉脱炭精錬では、熱余裕が確保されることによってMn鉱石の増配合が可能となると同時に、溶銑のSi量が0.20質量%以下であるので、転炉内のスラグ生成量が少なく、これらによってMn鉱石の還元が促進され、安価なMn源であるMn鉱石により溶鋼中Mn濃度を高くすることが可能となる。また、転炉脱炭精錬終了時の溶鋼中炭素濃度を0.04質量%以上確保するので、転炉脱炭精錬時の溶鋼及びスラグの酸素ポテンシャルが過剰に高くならず、これによってもMn鉱石の還元が促進される。その結果、真空脱ガス設備のMn調整時に使用するMMnEを大幅に削減することが可能となる。
Mn濃度規格が0.45〜0.55質量%であるMn含有極低炭素鋼を、本発明方法を適用して溶製した例を説明する。
転炉脱炭精錬で使用した溶銑は、Si濃度が0.20質量%の脱珪溶銑であり、この脱珪溶銑を用いて転炉脱炭精錬を実施する際に、転炉内に溶鋼トンあたり12kg(以下、「kg/t」と記す)のMn鉱石を添加するとともに、転炉内のスラグの塩基度を4.3に調整して脱炭精錬し、溶鋼中炭素濃度が0.045質量となった時点で転炉脱炭精錬を終了した。炉内溶鋼のMn濃度は、0.35質量%であった。この溶鋼を転炉から取鍋へ出鋼する際に、取鍋内にMn純分で0.54kg/tのFMnHを添加した。そして、得られた溶鋼をRH真空脱ガス装置に搬送し、RH真空脱ガス装置にて炭素濃度が0.001質量%となるまで真空脱炭精錬し、次いで、真空脱炭精錬後に金属Alを添加して脱酸し、脱酸後、MMnEを使用してMn濃度が0.51質量%になるようにMn調整を行って、Mn含有極低炭素鋼を溶製した(本発明例)。
また、比較のために、溶銑予備処理を施していない通常溶銑を使用した操業(比較例1)、及び、燐濃度が0.030質量%の脱燐溶銑を使用した操業も実施した(比較例2)。比較例1では、本発明例と同様に、転炉内に12kg/tのMn鉱石を添加したが、スラグ発生量が多く、Mn鉱石の還元が進まず、脱炭精錬終了時の溶鋼中Mn濃度は0.1質量%であった。また、比較例2では、熱余裕計算に基づき転炉内に3kg/tのMn鉱石を添加し、転炉脱炭精練を実施した。その結果、比較例2での脱炭精錬終了時の溶鋼中Mn濃度は0.09質量%であった。その後、比較例1及び比較例2ともに、Mn純分で0.54kg/tのFMnHを出鋼時に添加し、次いで、RH真空脱ガス装置で精錬した。比較例1及び比較例2の操業条件は、転炉及びRH真空脱ガス装置ともに、本発明例と同等とした。
表1に、本発明例、比較例1及び比較例2における出鋼時のFMnHの原単位及びRH真空脱ガス装置で使用したMMnEの原単位、粗鋼Mn量、並びに、RH真空脱ガス精錬時のMnロス量を比較して示す。ここで、表1における炉内Mnとは、溶銑から持ち来たされたMn分も存在するが、主にMn鉱石によって持ち来たされたMn分であり、また、Mnロス量は、主に真空脱炭精錬時の酸化によりロスしたMn分である。
Figure 2009167463
表1に示すように、本発明例では、転炉内でのMn鉱石の還元によって転炉脱炭精練終了時の溶鋼には3.5kg/t(0.35質量%)のMnが存在し、RH真空脱ガス精錬時に0.59kg/tのMnロスが発生したにも拘らず、真空脱炭精錬終了後のMn濃度調整用のMMnEの使用量は1.65kg/tのみで足り、0.51質量%のMnを含有するMn含有極低炭素鋼を溶製することができた。
これに対して、比較例1では、本発明例と同一量のMn鉱石を転炉内に装入したものの、転炉脱炭精錬時のスラグ発生量が多いことに起因してMn鉱石の還元が進行せず、転炉脱炭精練終了時の溶鋼には1.0kg/t(1.0質量%)のMnが存在するのみで、真空脱炭精錬終了後のMn濃度調整用のMMnEの使用量は3.67kg/tにも達した。同様に、比較例2では、熱余裕の関係上、Mn鉱石を大量に使用することができないことから、Mn鉱石によって持ち来たされたMn分が少なく、真空脱炭精錬終了後のMn濃度調整用のMMnEの使用量は3.76kg/tにも達した。
このように、本発明方法を適用してMn含有極低炭素鋼を溶製することにより、高価なMMnEの使用量を大幅に削減できることが確認できた。尚、RH真空脱ガス精錬時のMnロス量は、本発明例の方が比較例1及び比較例2に比べて多いが、これは、RH真空脱ガス精錬処理前の溶鋼中Mn濃度が、本発明例の方が比較例1及び比較例2に比べて高いことに原因するものであり、Mnロス量が多くなるが、このMnは安価なMn鉱石から持ち来たされたMnであるので、製造コストは大幅に削減される。
転炉脱炭精錬終点時の溶鋼中炭素濃度と、Mn分配比及び真空脱炭精錬時間との関係を示す図である。

Claims (3)

  1. 転炉での溶銑の脱炭精錬によって溶鋼を得て、得られた溶鋼を取鍋に出鋼し、取鍋内の前記溶鋼を真空脱ガス設備にて大気圧よりも低い減圧下で脱炭精錬することによってMn含有極低炭素鋼を溶製するに際し、転炉における溶銑の脱炭精錬では、Si含有量が0.20質量%以下であるものの、実質的な予備脱燐処理が施されていない溶銑を使用して転炉脱炭精錬を開始するとともに、転炉内に生成されるスラグの塩基度([質量%CaO]/[質量%SiO2])が4.0〜4.5となるように転炉内に装入する生石灰の量を調整し、且つ、転炉内にMn鉱石を投入して溶銑中の炭素で該Mn鉱石を還元し、溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.05質量%となるまで溶銑を脱炭精錬し、溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.05質量%の状態で溶鋼を転炉から取鍋に出鋼し、その後、真空脱ガス設備で脱炭精錬することを特徴とする、Mn含有極低炭素鋼の溶製方法。
  2. 転炉脱炭精錬で使用する溶銑のSi含有量が0.15質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のMn含有極低炭素鋼の溶製方法。
  3. 前記Mn含有極低炭素鋼のP含有量は0.03〜0.15質量%であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のMn含有極低炭素鋼の溶製方法。
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