JP2003088574A - 新規な酸性ガス吸収剤 - Google Patents

新規な酸性ガス吸収剤

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JP2003088574A
JP2003088574A JP2001284529A JP2001284529A JP2003088574A JP 2003088574 A JP2003088574 A JP 2003088574A JP 2001284529 A JP2001284529 A JP 2001284529A JP 2001284529 A JP2001284529 A JP 2001284529A JP 2003088574 A JP2003088574 A JP 2003088574A
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carbon dioxide
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JP2001284529A
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Kenji Iwata
憲二 岩田
Hiromasa Kodera
宏征 小寺
Koichi Ishige
幸一 石毛
Chiaki Inoue
千明 井上
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Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気や麻酔ガスの正常化に用いられる、二酸
化炭素の吸収能力が高く維持され、しかもセボフルラン
等の麻酔剤の分解が少ない酸性ガス吸収剤及びその製造
法の提供。 【解決手段】水酸化カルシウムと水とメタケイ酸アルミ
ン酸マグネシウムとを含んでなる酸性ガス吸収剤、及び
水酸化カルシウムとメタケイ酸アルミン酸マグネシウム
とを含む、粉体又は/及び顆粒を加圧成形し、次いでこ
れに水を含浸させることを特徴とする、酸性ガス吸収剤
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気や麻酔ガスの
清浄化に用いられる、二酸化炭素等の酸性ガスの吸収剤
(以下、酸性ガス吸収剤と略記する。)、特に錠剤型の酸
性ガス吸収剤(以下、錠剤型吸収剤と略記する場合があ
る。)及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】空気或は麻酔ガス中の二酸化炭素等の酸
性ガスの吸収剤として、水酸化カルシウム、アルカリ金
属の水酸化物及び水を主成分とするものが広く使用され
ている。
【0003】しかしながら、このような組成の吸収剤
を、例えばフルオロ-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プ
ロピルエーテル(セボフルラン)等の麻酔薬を含む呼吸ガ
ス(麻酔ガス)中の二酸化炭素吸収剤として使用した場合
には、麻酔薬の一部が分解し、その分解産物が麻酔ガス
中に混入するという問題点があった。
【0004】この問題点を解決するために、特開平5-57
182号にはマグネシウム化合物を用いることを特徴とす
る呼気中に含まれる二酸化炭素の吸収剤が開示されてお
り、上記の水酸化カルシウムを主成分とする二酸化炭素
吸収剤に比べて、麻酔剤セボフルランの分解が少ないこ
とが記載されている。しかしながら、マグネシウム化合
物を用いる二酸化炭素の吸収剤は、水酸化カルシウムを
主成分とする二酸化炭素吸収剤に比べて、二酸化炭素吸
収能力が低いという問題がある。
【0005】また、特開平7-185319号には、水酸化カ
ルシウムと水のみを用いることを特徴とする呼気中に含
まれる二酸化炭素の吸収剤が開示され、従来のアルカリ
金属の水酸化物を含む二酸化炭素吸収剤に比べて、麻酔
剤セボフルランの分解が少ないことが記載されている
が、従来のアルカリ金属の水酸化物を含む二酸化炭素吸
収剤に比べて二酸化炭素吸収保持時間が短く、キャニス
ター充填交換回数が従来のものより増え、吸収剤の使用
量が多くなり、コスト高となるという問題があり、何れ
の発明も満足のいく酸性ガス吸収剤を提供するものでは
なく、更なる改良が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した如
き状況に鑑みなされたもので、二酸化炭素の吸収能力が
高く維持され、更に、セボフルラン等の麻酔剤の分解が
少なく且つ使用時のコスト低減が可能な酸性ガス吸収剤
及びその製造法を提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、「水酸化カル
シウムと水とメタケイ酸アルミン酸マグネシウムとを含
んでなる酸性ガス吸収剤。」の発明である。
【0008】また、本発明は「水酸化カルシウムとメタ
ケイ酸アルミン酸マグネシウムとを含む、粉体又は/及
び顆粒を加圧成形し、次いでこれに水を含浸させること
を特徴とする、酸性ガス吸収剤の製造方法。」の発明で
ある。
【0009】即ち、本発明者らは、かかる従来技術の問
題点に鑑み、二酸化炭素吸収剤と麻酔剤との反応につい
て検討した結果、水酸化カルシウムとメタケイ酸アルミ
ン酸マグネシウムとを含む粉体又は/及び顆粒を加圧成
型し(ここで得られたものを、以下単に成型品と略記す
る場合がある。)、水を含浸させ、更に要すればこれを
一定量の水分が保持されるような状態で加熱処理するこ
とにより酸性ガス吸収剤を製造した場合には、二酸化炭
素の吸収能力が高く、使用時のコスト低減をも実現し、
更にセボフルラン等の麻酔剤の分解が殆どない酸性ガス
吸収剤の製造が可能となることを見い出し、本発明に到
達した。
【0010】本発明に於いて用いられる、水酸化カルシ
ウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム並びに水は、
本発明の酸性ガス吸収剤を空気や麻酔ガス中の二酸化炭
素の吸収剤等として用いる際に問題となる様な不純物を
含まないものであれば良く、特に高純度のものを用いる
必要はない。
【0011】本発明に係るメタケイ酸アルミン酸マグネ
シウムは、二ケイ酸アルミン酸マグネシウム(MgO・
AL・2SiO・xHO)とも呼ばれ、例え
ばその組成が二酸化ケイ素=29.2〜35.6w/w%程度、酸
化アルミニウム=29.1〜35.5w/w%、酸化マグネシウム
=11.4〜14.0w/w%程度であるものが用いられる。
【0012】また、本発明に係る酸性ガス吸収剤には、
更に水酸化リチウムを含有していても良い。これも本発
明の酸性ガス吸収剤を空気や麻酔ガス中の二酸化炭素の
吸収剤等として用いる際に問題となる様な不純物を含ま
ないものであれば、どのようなものでもよく、特に高純
度のものを用いる必要はない。
【0013】尚、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
は、麻酔薬を分解する性質があるので、本発明に係る酸
性ガス吸収剤は、これら水酸化ナトリウムと水酸化カリ
ウムとを実質的に含まないもの(含んでいたとしても麻
酔薬の分解作用を起こさない程度以下のもの)が好まし
い。
【0014】本発明の方法により酸性ガス吸収剤(錠剤
型吸収剤)を製造するには、例えば以下の如く行えばよ
い。
【0015】即ち、先ず、粉末状又は/及び顆粒状の水
酸化カルシウムとメタケイ酸アルミン酸マグネシウムと
を混合したもの、又は粉末状又は/及び顆粒状の水酸化
カルシウムとメタケイ酸アルミン酸マグネシウムと水酸
化リチウムとを混合したものを、適当な型、例えば錠剤
型(円板状、円盤状等)に加圧成型する。これに、糖衣
機、コーティングパン等を用いる常法により水をスプレ
ーして含水させることにより、本発明の酸性ガス吸収剤
を製造することが出来る。尚、これを更に一定量の水分
が保持されるような状態で加熱処理することが望まし
い。この含水加熱処理を行うことにより、酸性ガス吸収
剤の表面が通常50%以上、好ましくは70%以上、より好
ましくは80%以上熔融固化したような状態となって、該
吸収剤の硬度が増加し、結果的に輸送中の微粉末や塵の
発生率が著しく低下する。
【0016】水酸化カルシウムとメタケイ酸アルミン酸
マグネシウムとを含む粉体又は/及び顆粒を加圧成型す
る際の、粉末或いは顆粒中の水酸化カルシウムとメタケ
イ酸アルミン酸マグネシウムとの混合比は、本発明に係
る酸性ガス吸収剤とした時に有効に作用しうる混合比で
あれば特に限定されないが、通常水酸化カルシウム100
重量部に対してメタケイ酸アルミン酸マグネシウムが1
〜30重量部程度、好ましくは5〜15重量部程度となるよ
うに適宜混合される。さらに、水酸化リチウムを混合さ
せる場合には、水酸化カルシウム100重量部に対して水
酸化リチウムは0.5〜10量部程度、好ましくは1〜5重
量部程度となるように混合される。
【0017】また、この加圧成型する方法としては、部
分的に鋭い角を有する等摩耗により微粉末を生じやすい
成型品が得られるような方法でなければ特に限定されな
いが、例えば機械の入手の容易さや操作性等を考慮し
て、通常市販されている打錠機を用いればよい。
【0018】成型品の大きさは、特に限定されないが、
例えば直径が1〜10mm、好ましくは2〜5mm程度
で、厚みが1〜10mm、好ましくは1.5〜3mm程度で
あればよい。
【0019】尚、成型時の打錠圧力は非常に重要であ
る。即ち、打錠圧力を大きくすると、微粉末や塵の発生
は少ないが、酸性ガスの吸収能力が低い錠剤が得られる
し、打錠圧力を小さくして行くと、酸性ガスの吸収能力
は高いが、硬度が低いため微粉末や塵が発生し易い錠剤
が得られるからである。本発明に係る酸性ガス吸収剤の
製造における成型時の圧力としては、通常200〜1300kg/
cm2、好ましくは250〜800kg/cm2であるが、250〜400kg/
cm2の圧力で行うのがより好ましい。
【0020】このようにして得られた成型品の硬度(打
錠硬度)は、通常100〜2000g、好ましくは200〜1200g、
より好ましくは250g程度の平均硬度を有するものであ
る。
【0021】また、この成型品に水分を含有させる方法
としては、例えば、糖衣機やコーティングパン等を用い
る等の常法により行えばよく、成型品に対して通常5〜
21w/w%、好ましくは13〜19w/w%相当の水を噴霧、吹き
付け等により成型品に含浸させればよい。
【0022】水分を含有させた成型品の加熱処理は、加
熱温度は通常50〜120℃、好ましくは75〜85℃の範囲か
ら、また、加熱時間は通常1〜24時間、好ましくは、4
〜15時間の範囲から適宜選択して行えばよい。但し、加
熱処理を行う際には、成型品中に含まれる水分が蒸発し
難いように注意しなければならない。
【0023】即ち、本発明の酸性ガス吸収剤がその作用
を発揮するためには、一定量の水分を保持していること
が必須要件であるからである。従って、加熱処理する際
には、水蒸気圧がほぼ飽和となっている状態で行うこと
が望ましい。この状態で加熱処理を行うための最も簡単
な方法としては、例えば密閉可能な容器や袋に上記の成
型品を詰めた後に密閉し、若しくは密閉に近い状態に
し、その状態で加熱処理を行う方法等が挙げられるが、
具体的な方法に関してはこのような条件下で加熱処理を
行い得る方法であれば特に限定されない。尚、本発明の
酸性ガス吸収剤中の水分含量としては、通常5〜21w/w
%、好ましくは13〜19w/w%の範囲が挙げられる。
【0024】このように加熱処理して得られた本発明の
酸性ガス吸収剤は、酸性ガスの吸収能力が高いばかりで
なく、硬度が高いため輸送中に発生する微粉末や塵が非
常に少ないという特徴を有している。尚、上記の方法に
より調製された錠剤型吸収剤の硬度は、通常900〜2600
gの範囲であるが、中でも900〜1400gの範囲のもの
は、微粉末や塵の発生量が少なく、且つ酸性ガスの吸収
能力も高いので特に望ましい。
【0025】本発明の酸性ガス吸収剤の大きさは、特に
限定されないが、例えば通常酸性ガス吸収剤を充填する
ために用いられるカラム等に適当な密度で充填し得る大
きさであれば、より好ましい。具体的には、例えば直径
が1〜10mm、好ましくは2〜5mm程度で、厚みが1
〜10mm、好ましくは1.5〜3mm程度であればよい。
【0026】また、本発明の酸性ガス吸収剤は、その成
分含量が一定である必要はない。また、錠剤型に成型し
た場合には、一錠の重さが一定である必要もなく、更に
はその外観も市販されている一般的な錠剤の様に平担で
きれいである必要はないことは、その使用目的から類推
し得る通りである。
【0027】本発明の酸性ガス吸収剤には、酸性ガス吸
収能力の残存能力を検知するためのインジケーターを含
有させておいてもよい。即ち、例えばエチルバイオレッ
ト、ブリリアントグリーン、チタンイエロー、コンゴー
レッド等の酸アルカリ指示薬を本発明の酸性ガス吸収剤
に含有させておけば、酸性ガスを吸収して吸収剤自体の
アルカリ性の度合が低下してくると、言い換えれば酸性
ガスの吸収能力が低下してくると酸性ガス吸収剤の色が
変化して、吸収剤の交換時期を肉眼で判断することがで
きる。
【0028】また、本発明の錠剤型吸収剤には、その性
能に影響しないものであれば、錠剤を成型する際に通常
用いられる賦型剤を含んでいても良い。
【0029】上記した如き酸アルカリ指示薬を本発明の
酸性ガス吸収剤に含浸させる方法としては、例えば錠剤
化する際に、粉末状の酸アルカリ指示薬を混合して錠剤
に成型する方法や、錠剤に含有させる水の中に酸アルカ
リ指示薬を溶解しておく方法等が挙げられるが、特に限
定されるものではない。
【0030】尚、本発明の酸性ガス吸収剤の形状として
は、部分的に鋭い角を有する等摩耗により微粉末を生じ
やすい形状でなければ特に限定する必要はないが、具体
的には、例えば球状、半球状、錠剤型等が挙げられ、中
でも錠剤型のもの(錠剤型吸収剤)は、調製の容易さ等か
ら好ましい。また、錠剤型吸収剤の形状としては、第1
図の(a)に示す如き形状のものが一般的ではあるが、第
1図の(b),(c),(d)の如き形状としてもよい。この
ような形状とした場合には、該吸収剤の表面積を大きく
することができるので、酸性ガスの吸収能力を向上させ
ることができる。
【0031】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発
明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。
【0032】
【実施例】実施例1 (1)錠剤型吸収剤の調製 粉末状の水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製、化学
用、以下同じ。)2.7kgと、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム(富士化学工業(株)製、組成:二酸化ケイ
素=33.7w/w%,酸化アルミニウム=31.2w/w%,
酸化マグネシウム=12.3w/w%、日本薬局方外医薬
品、以下同じ。)0.3kgとをよく混合した後、市販
の打錠機を用い、打錠硬度250gで直径4mm、高さ
2.3mmの錠剤型に成型した。得られた成型品を市販
の糖衣機にかけて、水分含量が17%となるように、水
を噴霧、含浸させた。次いで、これをポリ袋中に入れて
密閉したものを80℃の恒温器中に5時間放置して、錠
剤型吸収剤を得た。尚、得られた錠剤型吸収剤中の水分
含量(w/w%)を測定したところ、糖衣機により含浸させ
た水分含量と殆ど同じであった。
【0033】(2)二酸化炭素吸収能力テスト (1)で得た錠剤型吸収剤の二酸化炭素吸収能力テストを
以下の操作に従って行った。950mLキャニスターに
錠剤型吸収剤810gを充填し、4.6%の二酸化炭素
を含む酸素ガスを6L/分の流速で流通し、キャニスタ
ーから出た気体中の二酸化炭素の濃度を赤外線二酸化炭
素分析計(光明理化学工業(株)製)で測定し、二酸化炭素
の濃度が0.1%濃度以下を維持している時間(CO2吸収
保持時間)を測定した。結果を表1に示す。
【0034】(3)錠剤型吸収剤の硬度測定 (1)で得た錠剤型吸収剤の中から5錠を任意に選び、そ
の錠剤の硬度を日寒水式ゼリー強度測定計((株)木屋製
作所製)を用いて常法により測定した。測定値を統計処
理した結果を表1に併せて示す。
【0035】(4)粉末発生率の測定 (1)で得た錠剤型吸収剤の振動や摩擦による粉末発生率
の測定を、以下の操作に従って行った。精秤した錠剤型
吸収剤20gをガラス瓶(容量250ml)に入れ、これ
を往復式振盪機(高崎科学機械(株)製)に固定し、振盪
幅90mm,振盪数60回/minの条件で7時間振盪さ
せた。これをふるいにかけ、12メッシュ以下の粉末の
発生率(w/w%)を測定した。結果を表1に併せて示す。
【0036】(5)麻酔剤の分解物生成率の測定 (1)で得た錠剤型吸収剤1gを採取し、17mlのバイ
アル瓶に取り麻酔剤セボフルラン(丸石製薬(株)製)1.
5mlを添加したのち、密栓し、40℃恒温槽で17時
間接触反応後、気相部分1mlを採取し、ガスクロマト
グラフィーにより、麻酔剤セボフルランの分解物生成率
を測定した。分析は、島津GC−9AM型ガスクロマト
グラフィーを使用し、検出器FID、キャリャーガスは
、流量60ml/min、試料注入口温度120℃、カラ
ム恒温槽温度100℃、検出器温度180℃、H流量
圧0.6kg/cm、空気流量圧0.95kg/cmの条件で測
定した。カラムは、島津Dioctyl Phthalate 25% Shimal
ite(NAW)60/80 meshを充填した4mm×2mのガラスカ
ラムを使用した。結果を表1に併せて示す。
【0037】実施例2 粉末状の水酸化カルシウム2.73kgとメタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム0.15kgと水酸化リチウム(一
水和物)(和光純薬工業(株)製、和光特級、以下同
じ。)0.12kgとをよく混合した後、市販の打錠機
を用い、打錠硬度200gで直径4mm、高さ2.3m
mの錠剤型に成型した。得られた成型品を市販の糖衣機
にかけて、水分含量が17%となるように、水を含有さ
せた。次いで、これをポリ袋中に密閉したものを80℃
の恒温器中に5時間放置して、錠剤型吸収剤を得た。
尚、得られた錠剤型吸収剤中の水分含量(w/w%)を測定
したところ、糖衣機により含浸させた水分含量と殆ど同
じであった。実施例1と同様の方法により、二酸化炭素
吸収能力テスト、硬度の測定、粉末発生率及び麻酔剤の
分解物生成率の測定を行った。結果を表1に併せて示
す。
【0038】実施例3 粉末状の水酸化カルシウム2.685kgとメタケイ酸
アルミン酸マグネシウム0.225kgと水酸化リチウ
ム(一水和物)0.09kgとをよく混合した後、市販
の打錠機を用い、打錠硬度200gで直径4mm、高さ
2.3mmの錠剤型に成型した。得られた錠剤を市販の
糖衣機にかけて、水分含量が17%となるように、水を
含有させた。次いで、これをポリ袋中に密閉したものを
80℃の恒温器中に5時間放置して、錠剤型吸収剤を得
た。尚、得られた錠剤型吸収剤中の水分含量(w/w%)を
測定したところ、糖衣機により含浸させた水分含量と殆
ど同じであった。実施例1と同様の方法により、二酸化
炭素吸収能力テスト、硬度の測定、粉末発生率及び麻酔
剤の分解物生成率の測定を行った。結果を表1に併せて
示す。
【0039】実施例4 粉末状の水酸化カルシウム2.58kgとメタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム0.3kgと水酸化リチウム(一
水和物)0.12kgとをよく混合した後、市販の打錠
機を用い、打錠硬度230gで直径4mm、高さ2.3
mmの錠剤型に成型した。得られた成型品を市販の糖衣
機にかけて、水分含量が17%となるように、水を含有
させた。次いで、これをポリ袋中に密閉したものを80
℃の恒温器中に5時間放置して、錠剤型吸収剤を得た。
尚、得られた錠剤型吸収剤中の水分含量(w/w%)を測定
したところ、糖衣機により含浸させた水分含量と殆ど同
じであった。実施例1と同様の方法により、二酸化炭素
吸収能力テスト、硬度の測定、粉末発生率及び麻酔剤の
分解物生成率の測定を行った。結果を表1に併せて示
す。
【0040】比較例1 粉末状の水酸化カルシウム3kgを市販の打錠機を用
い、打錠硬度250gで直径4mm、高さ2.3mmの
錠剤型に成型した。得られた成型品を市販の糖衣機にか
けて、水分含量が17%となるように、水を含有させ
た。次いで、これをポリ袋中に密閉したものを80℃の
恒温器中に5時間放置して、錠剤型吸収剤を得た。尚、
得られた錠剤型吸収剤中の水分含量(w/w%)を測定した
ところ、糖衣機により含浸させた水分含量と殆ど同じで
あった。実施例1と同様の方法により、二酸化炭素吸収
能力テスト、硬度の測定、粉末発生率及び麻酔剤の分解
物生成率の測定を行った。結果を表1に併せて示す。
【0041】比較例2 粉末状の水酸化カルシウム3kgと水酸化ナトリウム
(和光純薬工業(株)製、化学用)140gとをよく混合
した後、市販の打錠機を用い、打錠硬度400gで直径
5mm、高さ2.5mmの錠剤型に成型した。得られた
成型品を市販の糖衣機にかけて、水分含量が17%とな
るように、水を含有させた。次いで、これをポリ袋中に
密閉したものを80℃の恒温器中に15時間放置して、
錠剤型吸収剤を得た。尚、得られた錠剤型吸収剤中の水
分含量(w/w%)を測定したところ、糖衣機により含浸さ
せた水分含量と殆ど同じであった。実施例1と同様の方
法により、二酸化炭素吸収能力テスト、硬度の測定、粉
末発生率及び麻酔剤の分解物生成率の測定を行った。結
果を表1に併せて示す。
【0042】
【表1】表1
【0043】表1の結果から明かな如く、実施例1で得
られた本発明の錠剤型吸収剤は、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウムを含まない比較例1の錠剤型吸収剤に比較
して、打錠して得られた成型品の硬度(打錠硬度)は同程
度であっても、それを加熱処理して得られた錠剤の硬度
は同等以上となり、二酸化炭素の吸収能力は1.5倍長
く持続し、更に麻酔剤分解物生成率が低くなることが判
る。また、更に水酸化リチウムを含有する実施例2〜4
で得られた本発明の錠剤型吸収剤も、比較例1の錠剤型
吸収剤に比較して、二酸化炭素の吸収能力は約1.4〜
1.7倍長く持続し、更に麻酔剤分解物生成率が低くな
ることが判る。更にこのことから、本発明の錠剤型吸収
剤は麻酔ガス中の二酸化炭素の吸収剤として用いた場合
には、使用時のキャ二スター交換回数を従来の水酸化カ
ルシウムと水のみからなる酸性ガス吸収剤を用いた場合
よりも少なくて済むことが判る。
【0044】また、実施例1〜4で得られた本発明の錠
剤型吸収剤を、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムの代
わりに水酸化ナトリウムを含む比較例2の錠剤型吸収剤
と比較すると、本発明の錠剤型吸収剤は、麻酔剤分解物
生成率が低く、麻酔ガス中の二酸化炭素の吸収剤として
優れていることが判る。
【0045】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の酸性ガス吸収
剤は、従来のものよりも二酸化炭素の吸収能力が高く、
しかもその吸収能が長く持続するので、使用時のコスト
低減も可能となる。しかも麻酔剤分解物生成率が低いの
で、優れた麻酔ガス中の二酸化炭素の吸収剤を提供す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の錠剤型酸性ガス吸収剤の形状の例を示
したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 千明 兵庫県尼崎市若王寺3丁目19番1号 ワコ ー理科工業株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA06 BB05 BB06 CC02 HH05 HH09 JJ04 JJ09 KK08 LL02 LL03 MM01 MM02 NN01 QQ03 4G066 AA12B AA14D AA16B AA17B AA20B AA30B BA38 CA35 DA01 DA03 FA02 FA26 FA28

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化カルシウムと水とメタケイ酸アルミ
    ン酸マグネシウムとを含んでなる酸性ガス吸収剤。
  2. 【請求項2】平均硬度が900〜2600gであって、
    且つその表面積の50%以上が熔融固化した状態となっ
    ている、請求項1記載の吸収剤。
  3. 【請求項3】水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとを実
    質的に含まない、請求項1又は2に記載の吸収剤。
  4. 【請求項4】形状が錠剤型である、請求項1〜3の何れ
    かに記載の吸収剤。
  5. 【請求項5】水酸化カルシウムとメタケイ酸アルミン酸
    マグネシウムとを含む、粉体又は/及び顆粒を加圧成形
    し、次いでこれに水を含浸させることを特徴とする、酸
    性ガス吸収剤の製造方法。
  6. 【請求項6】水を含浸させた後、更にこれを一定量の水
    分が保持されるような状態で加熱処理する、請求項5記
    載の製造方法。
  7. 【請求項7】加熱処理を密閉系又は密閉に近い状態で行
    う請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】粉体又は/及び顆粒を錠剤型に加圧成形す
    る、請求項5〜6の何れかに記載の製造法。
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