JP5074372B2 - 二酸化炭素吸収剤 - Google Patents

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Description

本発明は、主に吸入麻酔用呼気回路内で使用する二酸化炭素吸収剤に関する。
医療における全身麻酔での手術の際、麻酔薬を気化させ患者に吸入し、手術後速やかに覚醒させる方法が採用されている。この際、麻酔呼気回路内で二酸化炭素(炭酸ガス)を吸収除去する二酸化炭素吸収剤として、ソーダライムが採用されてきた。ソーダライムは水酸化ナトリウム及び/または水酸化カリウムを含んだ水酸化カルシウムと水とから構成されている。JIS K8603「ソーダ石灰」によると、ソーダ石灰は水酸化カルシウムと水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの混合物で、乾燥減量が12〜19wt%、二酸化炭素吸収量が20%以上、25%以上、30%以上の三品種が用意されている。
ソーダ石灰は、以下のような段階的な反応により、二酸化炭素吸収を速やかに行っているものと解釈されている。
1段 CO+HO→HCO
2段 HCO+2Na(and/orK)OH→Na(and/orK)CO+2H
3段 Na(and/orK)CO+Ca(OH)→2Na(and/orK)OH+CaCO
即ち、強アルカリ水酸化物と十分な水の存在により、固体状でありながら二酸化炭素吸収能力に優れていると推定されいる(麻酔14巻10号92頁、昭和40.10)。
しかし近年、麻酔薬としてセボフルランが多用されるようになり、ソーダライムと反応して有害なペンタフルオロイソプロペニルフルオロメチルエーテル(CF=C(CF)OCHF)(以下「コンパウンドA」という)が産生されることが問題となってきた。セボフルランはソーダライムにより分解され、コンパウンドAが生成される。コンパウンドAのLC50(ラット)は、1時間吸入で♂1,090ppm、♀1,050ppm、3時間吸入で♂420ppm、♀440ppmであり、また腎毒性を示す。ソーダライムによるセボフルランの分解は、ソーダライムの構成成分であるアルカリ化合物(例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウムなど)に起因し、特に水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムといった強アルカリ水酸化物による影響が大きい。更に、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムを含むバラライムや乾燥したソーダライムとセボフルランを使用したヒトへの吸入麻酔時に高温発熱や発火した症例も報告されている。揮発性吸入麻酔薬には他にイソフルラン、エンフルラン、デスフルラン、ハロタンなどが使用されており、セボフルランも含めこれらの麻酔薬は、乾燥したソーダライムにより分解されて一酸化炭素を生じる。一酸化炭素はヘモグロビンとの結合力が酸素の210倍高く、これを吸収すると中毒を起こし、遂には血液の酸素運搬能力を失わせ細胞の呼吸を止め、死に至らせる。以上のことからコンパウンドA及び一酸化炭素のような有毒化合物の生成や、二酸化炭素吸収剤の高温発熱や発火の危険性を回避すべく、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム等の強アルカリ水酸化物を減じた、または使用していない二酸化炭素吸収剤が開発されている(臨床麻酔Vol.28/No.12 2004 p1965)。
具体的には次のような発明ないし提案がある。すなわち、アルカリ金属の水酸化物を実質的に含まない水酸化カルシウムと水とを有効成分とした酸性ガス吸収剤(特許第3433493号)、実質的に水酸化ナトリウム及び/または水酸化カリウムを含まない1種の薬学的に許容しうる水酸化物、及び適合性湿潤剤の麻酔に使用するための炭酸ガス吸収剤(特表2001−509042)、水酸化カルシウムと水とメタ珪酸アルミン酸マグネシウムとを含んでなる酸性ガス吸収剤(特開2003−88574)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化バリウムを実質的に含まない、薬学的に受容可能な水酸化物と塩化カルシウム及び/または塩化マグネシウムと硬化剤と皮膜形成結合材とを含む二酸化炭素吸収調合剤(特表2004−506508)、薬学的に許容されるII族金属の水酸化物を主成分とし、シリカを副成分とする水和化混合物を含む、I属金属イオンを実質的に含まない化学的吸収剤(特表2004−511312)、水酸化カルシウムと水と塩化カルシウムと塩化ナトリウムを使用してなる炭酸ガス吸収剤(特開2006−142280)、水酸化カルシウムと水と塩化マグネシウム、及びセピオライトからなる炭酸ガス吸収剤(特開2008−110278)等である。
しかし、これらの二酸化炭素吸収剤は、ソーダライムと比較して、二酸化炭素吸収能力が十分とはいえない。これらの二酸化炭素吸収剤の二酸化炭素吸収能力を向上させるためには造粒物の表面積を増大させる手段が考えられるが、細粒化すると吸入麻酔回路に使用されるキャニスター底面の網目やパンチ穴から造粒物がこぼれ落ちることがあり、複雑な形状の造粒物とすると製造・輸送の過程で破損してキャニスターから落ちるほか、微粉が発生し好ましくない。さらに、これらの二酸化炭素吸収剤は水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、水酸化バリウムのような強アルカリ水酸化物含まないためか、微量溶解する炭酸カルシウムが析出し、キャニスターの内面を汚す傾向がある。この汚れは酸洗いしないと落とせず、放置するとスケールが溜まり、二酸化炭素吸収能力喪失の目安となるエチルバイオレット等による呈色の変化が見づらくなるという不具合を生じる。この事情は麻酔用以外の用途、例えば肺機能検査機の二酸化炭素吸収剤容器等についても同様である。
特許第3433493号特許公報 特表2001−509042公表公報 特開2003−88574公開公報 特表2004−506508公表公報 特表2004−511312公表公報 特開2006−142280公開公報 特開2008−110278公開公報 麻酔14巻10号92頁、昭和40.10 臨床麻酔Vol.28/No.12 2004 p1965
よって本発明の主要な目的は、二酸化炭素吸収能力が良好で、微粉化を最小限に抑えることができ、キャニスター等の二酸化炭素吸収剤容器の底部の網穴やパンチング穴からこぼれ落ちることのない二酸化炭素吸収剤、及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、水酸化カルシウムを主成分としてもキャニスター等の二酸化炭素吸収剤容器の汚れを最小限に抑えることのできる二酸化炭素吸収剤、及びその製造方法を提供にすることにある。本発明のさらに他の目的は、造粒物の成形性や表面平滑性に優れた二酸化炭素吸収剤の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、横断面の概形が3弁花型である柱状に造粒されて二酸化炭素吸収剤を構成した。
現在実用化されている麻酔器のキャニスターや肺機能検査機の二酸化炭素吸収剤容器の底部には、通気のために網目やパンチ穴が設けられている。例えば直径3mmを越えるパンチ穴が多数持つものがあり、網目やパンチ穴からこぼれ抜け落ちないように単に断面の外径を太くすると表面積が少なくなり、二酸化炭素吸収持続時間が短くなる。本発明者らは、横断面の概形が3弁花型である柱状に二酸化炭素吸収剤を造粒することで、既存の押出成形機で製造でき、キャニスターからこぼれ抜け落ちることがなく、かつ二酸化炭素吸収持続時間の良好な二酸化炭素吸収剤を得た。単に表面積と断面長径を大きくするだけならば2弁でも4弁でも目的は達せられるが、2弁や4弁の偶数では製造中に縦割れが生じやすく、キャニスターの底網やパンチ穴からこぼれ落ちる細い粒状品が混じるなど細粒化するので好ましくない。奇数でも5弁以上とすると表面積を大きくするのが困難になる。なお「3弁花型」とは、3つの円それぞれの中心点が相互に同距離隔てられ、かつそれぞれの線が交わるように重ね合わせた外周の形状をいう。
また本発明に係る二酸化炭素吸収剤は、水酸化カルシウムを主成分としていても、横断面を3弁花型の形状にすることでキャニスター壁面への接触点が少なくなるため、キャニスターが汚れにくい。本発明に係る二酸化炭素吸収剤は、横断面における3弁花型の各弁の直径がそれぞれ1.5〜2.5mmであり、横断面の長径が2.5〜4.5mmであり、造粒物の長さが3.0〜12mmであることが好ましい。
また本発明は、水酸化カルシウム58.0〜68.0重量部と水42.0〜32.0重量部とを含む混合物を3弁花型の開孔を有する樹脂製ダイスを使用して押出成形する押出成形過程と、押出材を水分が5wt%以下になるまで乾燥する乾燥過程と、乾燥された押出材を破砕造粒する破砕造粒過程と、破砕造粒された造粒物を篩い分けする篩分過程と、篩い分けされた造粒物に、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムからなる群から選ばれた1つまたはこれらの混合物と、塩化ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム及びトリポリリン酸ナトリウムからなる群から選ばれた1つとを造粒物の表面を覆うように付着させる添着過程とを含んで、横断面の概形が3弁花型である柱状に造粒された二酸化炭素吸収剤の製造方法を構成した。
本発明に係る二酸化炭素吸収剤の製造方法においては、まず水酸化カルシウムと水とを混合する。これにはメチルセルロースのような適当な成形助剤を加えることもできる。その他の成形助剤としては例えばポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、澱粉、CMCなどの水溶性高分子化合物が挙げられる。混合物は3弁花型の開孔を有する樹脂製ダイスを使用して押出成形される。押出成形機は二軸スクリュー押出機等であり、既存のもので足りる。また使用するダイスは通常金属製であるが、樹脂製が好ましいことが判明した。樹脂製ダイスを使用すると、成形性や表面平滑性等で、より良好な造粒物が得られる。ダイスの材料となる樹脂としてはナイロンやポリアセタール等通称エンジニアリングプラスチック、その他耐熱性プラスチックやFRPやフェノール樹脂等の硬化型樹脂が挙げられる。
押出材は水分が5wt%以下になるまで乾燥され、乾燥後に破砕造粒され、破砕造粒された造粒物は、微粉を取り除き、適当な大きさのものを選別するために篩い分けされる。例えば標準篩目開き3.3mmで篩下をカットする。次に、造粒物に塩化カルシウム及び塩化マグネシウムからなる群から選ばれた1つまたはこれらの混合物と、塩化ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム及びトリポリリン酸ナトリウムからなる群から選ばれた1つとをを、造粒物の表面を覆うように付着させ、添着を行う。添着は、例えば上記の添着物を溶解した水溶液を、回転ドラム内の造粒物に噴霧することにより行うことができる。但しナトリウム化合物としてリン酸水素2ナトリウムまたはトリポリリン酸ナトリウムを使用する場合には、塩化物とリン酸化合物とが反応を起こしやすいので、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムとは別工程で添着を行うことが好ましい。また、エチルバイオレット等呈色剤は、初めから水酸化カルシウムと水と混練し、または別途噴霧添加してもよい。
本発明に係る二酸化炭素吸収剤によると、横断面の概形が3弁花型である柱状に造粒したので、表面積が大きいために二酸化炭素吸収能力が良好であり、かつ割れが発生しにくいため微粉化を最小限に抑えることができ、破片がキャニスター底部の網穴やパンチング穴からこぼれ落ちることがない。また本発明に係る二酸化炭素吸収剤によると、水酸化カルシウムを主成分としてもキャニスター汚れを最小限に抑えることができる。さらに本発明に係る二酸化炭素吸収剤の製造方法によると、造粒物の成形性や表面平滑性に優れ、従って歩留まりが良好で微粉化や割れの少ない二酸化炭素吸収剤を製造することができる。
以下、本発明に係る二酸化炭素吸収剤、及びその製造方法の実施の形態について説明する。
純度96%以上の水酸化カルシウム(消石灰JIS R9001−2006特号相当)をドラムミキサー等ブレンダーで、水酸化カルシウムに対し0.1wt%のメチルセルロースを溶かした水と混合する。成形助剤としてメチルセルロースの他には、水溶性高分子化合物、例えばポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、澱粉、CMCなどでも代用できる。混合比は水酸化カルシウム58.0〜68.0重量部に対し水42.0〜32.0重量部が好ましい。その後、二軸スクリュー押出機等で押出成形し、押出材を得る。使用するダイスは樹脂製であることが好ましい。適当な樹脂としてはナイロンやポリアセタール等通称エンジニアリングプラスチック、その他耐熱性プラスチックやFRPやフェノール樹脂等の硬化型樹脂が挙げられる。樹脂製ダイスの孔は3弁花型であり、3弁花型の各弁の直径はそれぞれ1.5〜2.5mm、長径が2.5〜4.5mmである。よって押出材の横断面の概形は3弁花型であって、3弁花型の各弁の直径もそれぞれ1.5〜2.5mm、横断面の長径も2.5〜4.5mmになる。
押出材は、水分が5wt%以下になるまで乾燥され、破砕造粒機等で破砕造粒され、例えば3.3mmの篩で細粒や微粉がカットされることにより、横断面の概形が3弁花型の柱状であり、長さが3.0〜12mmの水酸化カルシウム造粒品が得られる。次に回転ドラム等で水酸化カルシウム造粒品に塩化ナトリウムもしくはリン酸水素2ナトリウム、又はトリポリリン酸ナトリウムと塩化カルシウム又は塩化マグネシウムを水溶液で、またこれとは別にエチルバイオレット等呈色剤水溶液を水分が12〜18wt%になるように噴霧添加する。エチルバイオレット等呈色剤は押出成形前に初めから水酸化カルシウムに配合しておいても良い。
二酸化炭素吸収能力の測定にはアコマFO−20S(アコマ医科工業)麻酔器及びキャニスターを使用し、二酸化炭素吸収剤790g、人工呼吸器はアコマPRO−VmkII(アコマ医科工業)で300ml−12bpm、酸素500ml/min、二酸化炭素220ml/minの呼吸条件で人工肺に取り付けた二酸化炭素モニターOGL−2800(日本光電)から信号を取り出して検電機PV5000(三和電気計器)でデジタル出力を読みとり、呼気内の二酸化炭素濃度が10mmHgになるまでの時間を比較した。その結果、横断面の概形が3弁花型の柱状である造粒物の二酸化炭素吸収能力が良好であり、持続時間も長いことが実験的に確認された。
実用化されている麻酔器のキャニスターとしては、ドレーゲル社やGEオメダ社、アコマ医科工業、五十嵐医科工業他多数のメーカーがそれぞれ複数のモデルを販売しているが、いずれもキャニスター底部に通気のために網目やパンチ穴を設けている。これらの中には直径3mmを越えるパンチ穴を多数有するものがある。またチェスト社の肺機能検査機の二酸化炭素吸収剤容器底部には直径3mmの孔を有する。本発明に係る二酸化炭素吸収剤は、横断面における3弁花型の各弁の直径がそれぞれ1.5〜2.5mmであり、横断面の長径が2.5〜4.5mmであり、造粒物の長さが3.0〜12mmとし、3.3mm篩でカットしたので、キャニスターなどの二酸化炭素吸収剤容器からこぼれ抜け落ちることがない。図1〜3はそれぞれ、本発明に係る二酸化炭素吸収剤の一つの実施の形態を示す斜視図、横断面図(ハッチングは省略して示す)及び正面図であり、横断面図における3弁花型の各弁の直径dは1.5〜2.5mm、横断面の長径Ldが2.5〜4.5mm、正面図における造粒物の高さhは3.0〜12mmである。
以下、本発明に係る二酸化炭素吸収剤、及びその製造方法の実施例について説明する。以下の実施例についての説明は本発明をより深く理解するためのものであって、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
水酸化カルシウム(矢橋工業株式会社製、Ca(OH)純度97.5%)2000gと水1000gと1wt%メチルセルロース水溶液を200gとを配合し(配合水分37.5wt%、MC0.1wt%)均一に湿潤するように混合したものを2軸前型押出機(不二パウダル(株)製、ペレッターダブル押出機)に3弁花型、花弁直径2mmの開孔を備えたPOM製ダイスをセットし押し出し、140℃の熱風乾燥機で乾燥した。水分は0.5wt%であった。押出材をフラッシュミルで破砕造粒し、標準篩目開き3.3mmで篩下をカットし、横断面の概形である3弁花型の長径が4mmで、長さが4〜12mmの水酸化カルシウム造粒物を得た。
回転容器に水酸化カルシウム造粒物を1000g採取し、塩化カルシウム20gと塩化ナトリウム20gを100gの60℃温水に溶解し、120rpmで回転させながら噴霧機で添着し、さらにエチルバイオレット0.1gを水70gに溶解し、同様に噴霧添着し、24時間常温で養生した。これにより水酸化カルシウム82wt%、塩化カルシウム1.7wt%、塩化ナトリウム1.7wt%、エチルバイオレット0.01wt%、水14.5wt%を成分とする二酸化炭素吸収剤の実施例1を得て、以降の試験に使用した。
〔試験法〕
*二酸化炭素吸収試験
アコマFO−20S(アコマ医科工業)麻酔器及びキャニスターを使用し、二酸化炭素吸収剤790g、人工呼吸器はアコマPRO−VmkII(アコマ医科工業)で300ml−12bpm、酸素500ml/min、二酸化炭素220ml/minの条件で人工肺に取り付けた二酸化炭素モニターOLG−2800(日本光電)から信号を取り出し検電機PC5000(三和電気計器)でデジタル出力を読みとり、二酸化炭素濃度が10mmHgになる時間を比較した。
*キャニスター汚れ、付着評価
二酸化炭素吸収試験後のキャニスターを観察した。それぞれの測定結果は表1に記載した。キャニスター底部開孔からの落ちこぼれは、使用したキャニスターの網目開きが1mm以下であったため、別途3mm篩で落ちこぼれを測定し、落ちこぼれのないことを確認した。
実施例1の試験測定結果はそれぞれ良好であった。
〔実施例2〕
水酸化カルシウム(矢橋工業株式会社製、Ca(OH)純度97.5%)2000gと水1000gと1wt%メチルセルロース水溶液を200gとエチルバイオレット0.2gとを配合し(配合水分37.5wt%、MC0.1wt%)均一に湿潤するように混合したものを2軸前型押出機(不二パウダル(株)製、ペレッターダブル押出機)に3弁花型、花弁直径2mmの開孔を備えたPOM製ダイスをセットし押し出し、120℃の熱風乾燥機で乾燥した。水分は1.3wt%であった。この造粒品をフラッシュミルで破砕造粒し、標準篩目開き3.3mmで篩下をカットし、横断面の概形の3弁花型の長径が4mmで長さが4〜12mmの水酸化カルシウム造粒物を得た。回転容器に造粒物を1000g採取し、塩化カルシウム20gを70gの60℃温水に溶解し、120rpmで回転させながら噴霧機で添着し、さらにリン酸水素2ナトリウム25gを水100gに溶解し、同様に噴霧添着し、24時間常温で養生した。これにより水酸化カルシウム81wt%、塩化カルシウム1.7wt%、リン酸水素2ナトリウム2.1wt%、エチルバイオレット0.02wt%、水15.2wt%の二酸化炭素吸収剤を得た。試験結果は表1の通り全て良好であった。
〔実施例3〕
実施例1の製造における中間物である水酸化カルシウム造粒物500gを採取し、水、塩化マグネシウム9.5gと塩化ナトリウム10.5gを60gの60℃温水に溶解し、120rpmで回転させながら噴霧機で添着し、さらにエチルバイオレット0.05gを水40gに溶解し、同様に噴霧添着し、24時間常温で養生した。これにより水酸化カルシウム80wt%、塩化マグネシウム1.7wt%、塩化ナトリウム1.5t%、エチルバイオレット0.01wt%、水16.5wt%の二酸化炭素吸収剤を得た。
〔比較例〕
比較例として、孔の直径3mmの円ダイスを使用した以外は実施例1と同一の条件で、二酸化炭素吸収剤を製造した。
表1
Figure 0005074372
○、△、×の基準
キャニスター汚れ評価:二酸化炭素吸収試験を終了後、キャニスターを麻酔器から取り外し、二酸化炭素吸収剤を容器に一気に移した。その時にキャニスター壁面に吸収剤の形がスケールとして明確に残った場合は×評価、全く痕跡が無いか、極くわずかにあるものは○評価、痕跡が薄く残った場合△評価とした
キャニスターへの付着評価:同様に使用後に二酸化炭素吸収剤を別容器に一気に移し、キャニスター壁面の4分の1面以上に吸収剤粒子が付着して残っていれば×評価、壁面に付着が見られない場合、または極くわずかに付着していても2,3度軽く叩く程度で落ちる時は○評価、その中間で少し付着が残れば△とした。
この評価は3名以上の立ち会いで実施しランク付けした。
キャニスター底網からのこぼれに関しては、1弁1.5〜2.5mm直径の3弁花型であり、製品化時に3.3mm目開き篩で分級し、目こぼれのない大きさに仕上げ、その大きさでも二酸化炭素吸収性が良好であることを詳述結果で確認できた。
図1は、本発明に係る二酸化炭素吸収剤の一つの実施の形態を示す斜視図である。 図2は、図1の二酸化炭素吸収剤の横断面図である。 図3は、図1の二酸化炭素吸収剤の正面図である。

Claims (3)

  1. 横断面の概形が3弁花型である柱状に造粒されたことを特徴とする二酸化炭素吸収剤。
  2. 水酸化カルシウムを主成分とし、3弁花型の開口を有する樹脂製ダイスを使用して押出成形することにより造粒された請求項1に記載の二酸化炭素吸収剤。
  3. 横断面における3弁花型の各弁の直径がそれぞれ1.5〜2.5mmであり、横断面の長径が2.5〜4.5mmであり、造粒物の長さが3.0〜12mmである請求項1または2に記載の二酸化炭素吸収剤。
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