JP2003083932A - センサアレイ - Google Patents

センサアレイ

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JP2003083932A
JP2003083932A JP2001273751A JP2001273751A JP2003083932A JP 2003083932 A JP2003083932 A JP 2003083932A JP 2001273751 A JP2001273751 A JP 2001273751A JP 2001273751 A JP2001273751 A JP 2001273751A JP 2003083932 A JP2003083932 A JP 2003083932A
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Keitaro Shigenaka
圭太郎 重中
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Ikuo Fujiwara
郁夫 藤原
Naoya Mashio
尚哉 真塩
Yoshinori Iida
義典 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気中や水中に微生物、細菌、ウイルス、花
粉等が共存している場合において、その種類の同定をし
つつ安定した定量的な測定が可能なセンサアレイを提供
する。 【解決手段】 検出素子(pn接合ダイオード)Dj,i
を配置しているダイアフラム部1が、第1支持脚2aと
第2支持脚2bにより中空状態でアレイ分離領域3に支
持されている。アノード領域51,カソード領域52及
びカソードコンタクト領域53からなる検出素子(pn
接合ダイオード)Dj,iが、微小空洞領域Ci,jの蓋若し
くは屋根となるダイアフラム部1の内部に収納されてい
る。微小空洞領域Cj,iの内部の底部には層状の反応物
である固定化酵素41が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中又は水中の
微生物、細胞、病原菌、細菌、ウイルス、プランクト
ン、微生物等を検出して空気(屋外、室内)或いは水質
(水道水中の病原性原虫クリプトスポリジウム、川の
水、海水)をモニタリングするバイオセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酵素センサ、微生物センサ及び免
疫センサ等のバイオセンサが知られている。酵素は生体
内に多数存在している物質であるが、センサとして利用
されるものは酸化還元型酵素、転移酵素、加水分解酵素
である。例えば、酵素を特殊な電極と組み合わせて、生
成された化学物質を電極で計測し、その結果から元の化
学物質を測定することが出来る。酵素センサの一つであ
るグリコースセンサではグリコースオキシターゼという
酸化酵素を用い、血液中のグリコース(ブドウ糖)を酸
化してグルコノラクトンという物質と過酸化水素を生成
する。この反応で消費される酵素消費量を酵素電極で測
定すれば、グルコース濃度が測定出来る。
【0003】微生物センサは、酵素の代わりに微生物を
固定し、微生物の代謝する物質を酵素電極で測定するも
のが知られている。又、免疫センサは抗原抗体反応を利
用するもので、例えば高分子膜に赤血球から取り出した
抗原を固定して、抗原が付着すると反応して膜電位が変
動するので電位信号として対象物を検知することが出来
る。
【0004】以上のようにバイオセンサは主として生物
化学反応を利用したものであり、測定対象物に応じて様
々な生体関連物質を使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにバイオセン
サは高感度で対象とする特定物質を検出出来る反面、大
気中や水中に微生物、細菌、ウイルス、花粉等が共存し
ている場合には測定が複雑になり、種類の同定や安定し
た定量的な測定が困難である。
【0006】上記問題点を鑑み、本発明は、大気中や水
中に微生物、細菌、ウイルス、花粉等が共存している場
合において、その種類の同定をしつつ安定した定量的な
測定が可能なセンサアレイを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、(イ)基板と、(ロ)この基板上、若し
くはこの基板の内部にアレイとして配列された複数の微
小空洞領域と、(ハ)この複数の微小空洞領域のそれぞ
れの上部を覆うように配置されたダイアフラム部と、
(ニ)このダイアフラム部を囲むアレイ分離領域と、
(ホ)このアレイ分離領域とダイアフラム部とを接続す
る支持脚と、(ヘ)ダイアフラム部の内部にそれぞれ配
置され、微小空洞領域内の状態を検出する検出素子と、
(ト)検出素子のそれぞれからの電気信号を流す複数の
ビット線とを含むセンサアレイであることを要旨とす
る。ここで、ダイアフラム部とアレイ分離領域との間に
は、検知対象物を通過させる間隙部を設けている。後述
の説明から、理解出来るように、「微小空洞領域内の状
態を検出する」とは、微小空洞領域内に発生した光、温
度等の物理的特徴量の測定や、微小空洞領域内における
溶液のPH等の化学的特徴量を測定するという意味であ
る。アレイとしては、X−Yマトリクス状にピクセルを
配置したエリアアレイ(2次元アレイ)でも、リニアア
レイ(1次元アレイ)でも構わない。又、「基板」とし
ては、半導体基板や絶縁性基板が採用可能である。絶縁
性基板としては、酸化膜(SiO2)基板、即ちガラス
基板の他、アルミナ(Al23)基板、窒化アルミニウ
ム(AlN)基板等が採用可能である。一方、半導体基
板にはSOI基板も含まれる。例えば、半導体基板上に
微小空洞領域のアレイを形成し、その上部に、各微小空
洞領域内の状態をセンシングするための検出素子(セン
サ)を形成した構造となる。更に各微小空洞領域の状態
をセンシングした信号を増幅或いは転送出力するための
電子回路部分等が、同一の半導体基板上に一体的に集積
化されていることが好ましいことは勿論である。
【0008】一般に微生物の生態は複雑で、増殖する環
境は様々である。しかしながら、寸法に関しては微生物
固有の特徴を持つ。例えば、クリプトスポリジウム(病
原性原虫)〜5μm、大腸菌〜3μm、ブドウ球菌〜1
μm、ウイルス〜0.1μmである。本発明の特徴によ
れば、半導体基板の表面に特定の開口寸法を有する空間
フィルタを半導体プロセスで形成して、その下に微小空
洞領域を形成して、検知対象物を通過させる間隙部をフ
ィルタとして、微生物を選別しながら誘導することが可
能である。
【0009】本発明の特徴において、微小空洞領域内
に、微生物のアデノシン三リン酸(ATP)と反応する
発光基質及び発光酵素が配置しておくことが好ましい。
微小空洞領域内に、あらかじめ発光基質及び発光酵素が
配置し、酵素或いは培養成分を供給しておけば、誘導さ
れた微生物は、そこで増殖し発光(バイオルミネッセン
ス)或いは温度上昇(増殖サーモグラム)を誘起する。
これらを、検出素子で測定すれば良い。検出素子は発光
を検出するpn接合ダイオード(フォトダイオード)、
或いは、I/V特性変調型で温度上昇を検出するpn接
合ダイオード等が好ましい。或いは、PHを検出するイ
オン検出FETでも良い。このようにしておけば、空中
或いは水中に存在する微生物の種類を同定しながら、リ
アルタイムで、微生物の種類に対応させて微生物の存在
密度をマトリクス表現等により可視化することが可能に
なる。
【0010】本発明の特徴において、複数のビット線に
対応してそれぞれ走行し、ビット線に接続された検出素
子が配置された微小空洞領域内の温度をそれぞれ制御す
るためのヒータ配線を更に具備することが好ましい。更
に微小空洞領域の温度をヒータ配線で制御することによ
り、微生物を選別することが可能である。
【0011】更に、本発明の特徴において、間隙部の上
方を覆うフリンジ部と、ダイアフラム部のそれぞれの頂
部に底部が接続され、フリンジ部を支持する支持部とか
らなるキャップ層を更に具備するようにしても良い。こ
のキャップ層の支持部は、ダイアフラム部のそれぞれの
頂部に底部が接続された中央部と、フリンジ部と中央部
とを接続するスカート部とから構成される。キャップ層
の中央部はスカート部に囲まれた凹部の底を構成するの
で、この中央部に微生物の培養物質を配置することによ
り、増殖サーモグラムを測定することも可能である。フ
リンジ部に所定の口径の空孔を設けておけば、この空孔
を浮遊粒子のサイズを分類するフィルタとして使用出来
る。そして、フリンジ部の底部に設けられた上部電極
と、この上部電極に対向してアレイ分離領域の頂部に設
けられた下部電極とを更に具備するようにすれば、上部
電極と下部電極に印加する電圧により、フリンジ部とア
レイ分離領域の頂部との間隔を制御することが可能にな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
第1乃至第4の実施の形態を説明する。以下の図面の記
載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符
号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚
みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のも
のとは異なることに留意すべきである。したがって、具
体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきも
のである。又図面相互間においても互いの寸法の関係や
比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0013】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態に係るセンサアレイは、図1に示すように、複数
のビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・と、この複数のビ
ット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・に対し垂直方向に伸延
する複数のワード線Wj-1,Wj,Wj+1,・・・・・により構
成された格子の内部に、それぞれ画素(ピクセル)を構
成する微小空洞領域Cj,i-1,j,i,j,i+1,
j+1,i-1,j+1,i,j+1,i+1,・・・・・が2次元配置され
ている。微小空洞領域Cj,i-1,j,i,j,i+1,
j+1,i-1,j+1,i j+1,i+1,・・・・・の内部には、検出
対象となる微生物に応じて反応物Xj,i-1 j,i,
j,i+1,j+1,i-1,j+1,i,j+1,i+1,・・・・・が配置
されている。複数のビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・
のそれぞれの一端は、電源V0に接続されている。複数
のビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・のそれぞれの他端
は、水平スイッチトランジスタQi-1,Qi,Qi+1,・・・
・・の第1主電極(ドレイン電極)に接続されている。水
平スイッチトランジスタQi-1,Qi,Qi+1,・・・・・のそ
れぞれの制御電極(ゲート電極)は水平シフトレジスタ
102に接続されている。水平スイッチトランジスタQ
i-1,Qi,Qi+1,・・・・・の第2主電極(ソース電極)
は、水平信号線104に接続されている。複数のワード
線Wj-1,Wj,Wj+ 1,・・・・・は、それぞれ垂直シフトレ
ジスタ101に接続されている。
【0014】微小空洞領域Cj,i-1,j,i,j,i+1,
j+1,i-1,j+1,i,j+1,i+1,・・・・・のそれぞれの内
部には、検出素子(pn接合ダイオード)Dj,i-1,
j,i,j,i+1,j+1,i-1,j+1,i,j+1,i+1,・・・・・
が配置されている。pn接合ダイオードDj,i-1,
j,i,j,i+1,j+1,i-1,j+1,i,j+1,i+1,・・・・・
は、それぞれ対応する垂直スイッチングトランジスタT
j,i-1,j,i,j,i+1 j+1,i-1,j+1,i,
j+1,i+1,・・・・・の第1主電極(ドレイン電極)に接続さ
れている。ビット線Bi-1に隣接した列(コラム)に属
する垂直スイッチングトランジスタTj,i-1
j+1,i-1,・・・・・の第2主電極(ソース電極)は、ビッ
ト線Bi-1に接続されている。ビット線Biに隣接した列
(コラム)に属する垂直スイッチングトランジスタT
j,i,Tj+1,i,・・・・・の第2主電極(ソース電極)は、
ビット線Biに接続されている。更に、ビット線Bi+1
隣接した列(コラム)に属する垂直スイッチングトラン
ジスタTj,i+1,Tj+1,i+1,・・・・・の第2主電極(ソー
ス電極)は、ビット線Bi+1に接続されている。ワード
線Wjに隣接した行に属する垂直スイッチングトランジ
スタTj,i-1,Tj,i,Tj,i+1,・・・・・の制御電極(ゲー
ト電極)は、ワード線Wjに接続されている。又、ワー
ド線Wj+1に隣接した行に属する垂直スイッチングトラ
ンジスタTj+1,i-1,Tj+1,i,Tj+ 1,i+1,・・・・・の制御
電極(ゲート電極)は、ワード線Wj+1に接続されてい
る。
【0015】更に、ビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・
と平行して、線幅Δi-1,Δi,Δi+ 1,・・・・・の垂直ヒー
タ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・が走行している。垂直ヒ
ータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・の一端は、水平ヒータ
線Vtに集合され、ヒータ用電源103に接続されてい
る。垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・の他端は、
水平ヒータ線Vbに集合され、接地されている。垂直ヒ
ータ線Vi-1,Vi,V i+1,・・・・・のそれぞれの線幅を ・・・・・>Δi-1>Δi>Δi+1>・・・・・ ・・・・・(1) とすることで、垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・
のそれぞれの抵抗値は、 ・・・・・<ri-1<ri<ri+1<・・・・・ ・・・・・(2) となる。したがって、ヒータ線の発熱量Piは、ヒータ
用電源103の電圧をVhとすれば、 Pi=(Vh2/ri ・・・・・(3) で与えられるので、垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・
・・・・のそれぞれの温度は、 ・・・・・>Ti-1>Ti>Ti+1>・・・・・ ・・・・・(4) となる。
【0016】図2は、微小空洞領域Cj,iを有するピク
セルの上面図(平面図)である。本発明の第1の実施の
形態に係るセンサアレイのピクセルは、微小空洞領域C
j,iの上部を覆うように配置されたダイアフラム部1
と、このダイアフラム部1を囲むアレイ分離領域3と、
このアレイ分離領域3とダイアフラム部1とを接続する
第1支持脚2a,第2支持脚2bと、ダイアフラム部1
の内部にそれぞれ配置され、微小空洞領域Cj,i内の状
態を検出する(pn接合ダイオード)Dj,iと、ダイア
フラム部1に隣接し、微小空洞領域Cj,iのそれぞれに
設けられた間隙部47a,47b,47c,47dとを
有している。図2に示すように、検出素子D j,iを、中
空状態でアレイ分離領域3に支持することにより、ピク
セルの基体となる半導体基板の温度から熱的に分離し、
検出素子Dj,iによる正確な温度測定を可能になる。図
2の微小空洞領域Cj,iを覗く溝部47aと溝部47c
とが結合するコーナ部の正方形(間隙部)の一辺の寸法
jと、溝部47bと溝部47dとが結合するコーナ部
の正方形(間隙部)の一辺の寸法Rjとが、検知対象物
のサイズを考慮して寸法が決定された微生物選択フィル
タの開口寸法となる。
【0017】図3は、図2のA−A方向に沿った断面図
で、基板(半導体基板)29と、この基板(半導体基
板)29上にアレイとして配列された微小空洞領域C
i,jと、この微小空洞領域Ci,jの上部を覆うように配置
されたダイアフラム部1と、このダイアフラム部1を囲
むアレイ分離領域3と、このアレイ分離領域3とダイア
フラム部1とを接続する支持脚2a,2bと、ダイアフ
ラム部1の内部にそれぞれ配置され、微小空洞領域C
i,j内の状態を検出する検出素子(51,52,53)
と、ダイアフラム部1に隣接し、微小空洞領域Ci,j
それぞれに設けられ、検知対象物のサイズを考慮して寸
法が決定された、検知対象物を通過させる間隙部とから
なるピクセルの構造を示している。アノード領域51,
カソード領域52及びカソードコンタクト領域53から
なる検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iが、微小空
洞領域Ci,jの蓋若しくは屋根となるダイアフラム部1
の内部に収納されていることを示す。微小空洞領域C
j,iの内部の底部には層状の反応物Xj,iである固定化酵
素41が配置されている。反応物Xj,iは、検出対象と
なる微生物に応じて選択される。微小空洞領域C
i,jは、p型半導体基板(シリコン基板)29の表面に
配置された基体絶縁膜31の一部を選択的に除去した凹
部として構成されている。図3は、pn接合ダイオード
j,iのアノード領域51,カソード領域52及びカソ
ードコンタクト領域53は、それぞれ不純物をドープし
たポリシリコン(以下において「ドープドポリシリコ
ン」という。)から構成された場合を示している。な
お、後述するように、SOI基板等を用いれば、ドープ
ドポリシリコンの代わりに単結晶半導体層(単結晶シリ
コン層)で検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iを構
成することが可能である。垂直スイッチングトランジス
タTj,i(71,72,73)は、図3に示す例では、
p型半導体基板(シリコン基板)29の内部の表面近傍
に配置されているが、検出素子Dj,iと同一水平レベル
に構成することも可能である。
【0018】即ち、垂直スイッチングトランジスタT
j,iは、p型半導体基板(シリコン基板)29の内部の
表面近傍に配置されたn型ソース領域71、n型ドレイ
ン領域72、これらのn型ソース領域71とn型ドレイ
ン領域72との間のp型半導体基板29の表面のゲート
酸化膜、ゲート酸化膜の上のポリシリコンゲート電極7
3から構成されている。この垂直スイッチングトランジ
スタTj,iのポリシリコンゲート電極73は、同時にワ
ード線Wjとして機能している。したがって、隣接する
ピクセルには、同様に、垂直スイッチングトランジスタ
j-1,i,Tj+1,i,・・・・・のポリシリコンゲート電極で
あるワード線Wj-1,Wj+1,・・・・・が走行している。
【0019】そして、この垂直スイッチングトランジス
タTj-1,i,Tj,i,Tj+1,i,・・・・・の上部に、層間絶縁
膜として機能する基体絶縁膜31が配置されている。前
述したように、この基体絶縁膜31の一部が、選択的に
除去され、その除去されたスペースが、本発明の第1の
実施の形態に係る微小空洞領域Ci,jを構成している。
なお、微小空洞領域Ci,jの側壁側に位置する基体絶縁
膜31には、複数の第1層コンタクトプラグ59c,5
9d,・・・・・(接続導体)59c,59d,・・・・・が、基
体絶縁膜31を貫通するように埋め込まれている。複数
の第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・は、
垂直スイッチングトランジスタTj,iを構成するn型ソ
ース領域71、n型ドレイン領域72、或いは周辺回路
を構成する他のトランジスタ等に接続される基体絶縁膜
31に埋め込まれた接続導体である。
【0020】微小空洞領域Ci,jの上部には、埋込絶縁
膜32が、微小空洞領域Ci,jの蓋若しくは屋根として
配置されている。埋込絶縁膜32は、図3の断面図上で
は、あたかも中央のダイアフラム部1,ダイアフラム部
1の両側の支持脚部2a,2b、支持脚部2a,2bの
両側のアレイ分離領域3に分割されているかのように示
されている。しかし、図2に明らかなように、平面パタ
ーンとしては、ダイアフラム部1、支持脚部2a,2
b、及びアレイ分離領域3は連続した一体の領域であ
る。埋込絶縁膜32には、溝部が設けられ、この溝部の
内部には多結晶半導体層(p型ドープドポリシリコ
ン)33が埋め込まれている。中央のダイアフラム部1
の埋込絶縁膜32の内部に埋め込まれたp型ドープド
ポリシリコンは、検出素子(pn接合ダイオード)D
j,iのアノード領域51であり、n型ドープドポリシリ
コンからなるカソード領域52がアノード領域51の表
面に選択的に配置され、pn接合を構成している。更に
型ドープドポリシリコンからなるカソードコンタク
ト領域53がカソード領域52の表面に選択的に配置さ
れ、アノード領域51、カソード領域52及びカソード
コンタクト領域53とで、pn接合ダイオードDj,i
構成している。なお、アレイ分離領域3の埋込絶縁膜3
2の内部には、複数の第2層コンタクトプラグ60c,
60d,・・・・・(接続導体)が、埋込絶縁膜32を貫通
して埋め込まれている。第2層コンタクトプラグ60
c,60d,・・・・・は、第1層コンタクトプラグ59
c,59d,・・・・・を介して、n型ソース領域71及び
n型ドレイン領域72等にそれぞれ電気的に接続されて
いる。
【0021】カソードコンタクト領域53、カソード領
域52、p型ドープドポリシリコン33及びこれらに
挟まれて露出した埋込絶縁膜32の上部には第1層間絶
縁膜34が配置されている。第1層間絶縁膜34の上に
は第1金属配線層62a,62b,・・・・・,62fが配
置されている。第1金属配線層62cとカソードコンタ
クト領域53とは、第1層間絶縁膜34を貫通する第3
層コンタクトプラグ61aにより接続されている。第1
金属配線層62dとアノード領域51とは、第1層間絶
縁膜34を貫通する第3層コンタクトプラグ61bによ
り接続されている。なお、アノード領域51を比較的低
不純物密度のp型ドープドポリシリコン領域とし、第3
層コンタクトプラグ61bとは、アノード領域51の一
部に選択的に形成された比較的高不純物密度のp型ド
ープドポリシリコンからなるアノードコンタクト領域を
介して接続するようにしても良い。更に第3層コンタク
トプラグ61d,第2層コンタクトプラグ60d,及び
第1層コンタクトプラグ559dを介して、第1金属配
線層62fと垂直スイッチングトランジスタTj,iのn
型ドレイン領域72とが電気的に接続されている。図3
の断面図上では、第1金属配線層62c,62e,62
fはあたかも独立した配線のように示されているが、平
面パターン上では、第1金属配線層62c,62e,6
2fは連続した1本の電気配線である。したがって、第
1金属配線層62c,62e,62f、第3層コンタク
トプラグ61d、第2層コンタクトプラグ60d及び第
1層コンタクトプラグ59dを介して、pn接合ダイオ
ードDj,iのカソードコンタクト領域53と垂直スイッ
チングトランジスタTj,iのn型ドレイン領域72とが
電気的に接続されている(図1の等価回路参照。)。
【0022】更に、第1金属配線層62a,62b,・・
・・・,62fの上部には、第2層間絶縁膜35が配置さ
れている。第2層間絶縁膜35の上には、第2金属配線
層63が配置されている。図3においては、第2金属配
線層63があたかも紙面に垂直方向に走行しているよう
に描かれているが、実際は、紙面と平行方向のビット線
iのパターンとなる。即ち、ビット線Biは、ポリシリ
コンゲート電極73(ワード線Wj)と直交する方向に
走行している。又、第2層間絶縁膜35の内部には、第
2層間絶縁膜35を貫通する第4層コンタクトプラグ6
4cが埋め込まれている(図示省略)。第4層コンタク
トプラグ64cは、第3層コンタクトプラグ61cの頂
部に接続されている。したがって、第2金属配線層63
(ビット線Bi)は、第4層コンタクトプラグ64c、
第3層コンタクトプラグ61c、第2層コンタクトプラ
グ60c、第1層コンタクトプラグ59cを介して、垂
直スイッチングトランジスタTj,iのn型ソース領域7
1に電気的に接続されている。図示を省略しているが、
隣接するピクセルにも、ビット線Bi-1,Bi+1,・・・・・
が第2金属配線層により形成され、走行している。ビッ
ト線Bi-1,Bi,Bi +1,・・・・・と平行して、線幅
Δi-1,Δi,Δi+1,・・・・・の第2金属配線層として、垂
直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・が走行している
が、図3の断面図には、現れていない(紙面の手前、及
び奥を、紙面に平行に走行している。)。なお、ヒータ
線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・を第1金属配線層62a〜
62fと同一レベルの配線を用いて、紙面に平行に走行
しても構わない。そして、第2金属配線層63の上部
に、パッシベーション膜36が配置されている。
【0023】微小空洞領域Ci,jの上部の、埋込絶縁膜
32、検出素子(pn接合ダイオード)Dj,i(51,
52,53)、第1層間絶縁膜34、第1金属配線層
(62c,62d)、第2層間絶縁膜35及びパッシベ
ーション膜36とで、ダイアフラム部1を構成してい
る。ダイアフラム部1の熱容量Cは、例えば、C=0.
01〜0.1μJ/K程度に選定すれば良い。そして、
このダイアフラム部1は、中空状態の支持脚62a,6
2bによって、アレイ分離領域3に固定されている。微
小空洞領域Ci,jの底部には、ルシフェリン・ルシフェ
ラーゼ等の酵素が、高分子材料に包み込まれた固定化酵
素41の形態で、反応物Xi,jとして配置されている。
【0024】一般に微生物は、その種類に対応して、固
有の寸法を持つ。例えば、クリプトスポリジウム(病原
性原虫)は〜5μm、大腸菌は〜3μm、ブドウ球菌は
〜1μm、ウイルスは〜0.1μmである。したがっ
て、図2に示すように、半導体基板29の表面に特定の
開口寸法Rjを有する空間フィルタを設けておけば、そ
の下の微小空洞領域Ci,jに、この空間フィルタで微生
物の寸法を選別しながら誘導出来る。微小空洞領域C
i,j内には図3に示すように、あらかじめ、特定の微生
物に対応した固定化酵素(或いは培養成分)41等の反
応物Xi,jが配置されているので、誘導された微生物は
反応物Xi,jで増殖し、発光(バイオルミネッセンス)
或いは温度上昇(増殖サーモグラム)する。
【0025】例えば、反応物Xi,jとして、ルシフェリ
ン・ルシフェラーゼ(発光基質・発光酵素)が固定され
ている場合で説明する。この場合、検知対象は空中の微
生物であり、αをルシフェリン・ルシフェラーゼ(発光
基質・発光酵素)、βを微生物が出すATP(アデノシ
ン三リン酸)、hνを可視発光とすれば、 α+β⇒hν ・・・・・(5) の反応式により、その発光hνを、ダイアフラムの下側
表面付近に形成されているpn接合ダイオードD
j,i-1,j,i,j,i+1,j+1,i-1,j+1,i,j+1,i
+1,・・・・・をフォトダイオード(光センサ)として機能
させ、pn接合ダイオードDj,i-1,j,i,j,i+1,
j+1,i-1,j+1,i,j+1,i+1,・・・・・により発光hν
を電流に変換する。この電流(電気信号)は、垂直シフ
トレジスタ101及び水平シフトレジスタ102でラン
ダムアクセスされ、図1に示す水平スイッチトランジス
タQi-1,Qi,Qi+1,・・・・・を介して水平信号線104
に読み出すことが出来る。
【0026】例えば、開口寸法Rjを5μmに設定して
おけば、そのサイズ以下の空中菌(赤カビ病菌、イモチ
病菌、肺炎球菌、ブドウ球菌等)が検出出来る。各ピク
セルセルからの電流信号は、図1に示す垂直シフトレジ
スタ101及び水平シフトレジスタ102でランダムア
クセスすることにより、通常のCMOSイメージセンサ
と同様な方式で、画像化を行うことが可能である。画像
化を行うことにより、どの程度の気中密度で空中菌が存
在するかを判定出来る。即ち、微小空洞領域内に空中菌
が入り込む確率的な現象を定量的に測定可能である。
【0027】特に、空中菌は、様々なサイズが存在する
だけでなく、増殖するための最適環境に温度依存性があ
る。したがって、図4(b)に示すように、画素(ピク
セル)を構成する微小空洞領域C11,C12,・・・・・,C
21,・・・・・,CMNの測定温度T 1 ,T2 ,T3 ,・・・・・,
N と開口寸法R1 ,R2 ,R3 ,・・・・・,RM をマト
リクス状に組み合わせておけば、空中菌を測定温度
1 ,T2 ,T3 ,・・・・・,TN と開口寸法R1
2 ,R3 ,・・・・・,RM とで分類しながら、同時計測
して、その分類を2次元画像化することが可能である。
【0028】図4(a)は、空中菌を4種類に分類しな
がら同時計測して2次元画像化した例を示す。図4
(a)において、領域Aは寸法が1μm以下でATP放
出型細菌、領域Bは寸法が5μm以下でATP放出型細
菌、領域Cは寸法が1μm以下で合成培養液S増殖型細
菌、領域Dは寸法が5μm以下で合成培養液S増殖型細
菌として、分類表示される。領域A及び領域Bには、反
応物Xi,jとして発光酵素R又は発光基質Rが配置され
る。領域Aと領域Bに対してはバイオルミネッセンス測
定のためにpn接合ダイオードj,iを光センサとして動
作させ、又領域Cと領域Dに対しては増殖サーモグラム
測定のためにpn接合ダイオードDj,iを温度センサ
(IV特性変調型ダイオード)として動作させる。
【0029】典型的な微生物の物質代謝熱は1個当たり
10pJであるので、1000個の微生物が増殖中であ
れば、発生エネルギーSはS=0.01μJとなる。こ
れを熱容量C=0.1μJ/Kのダイアフラム上で観測
すると、温度変化ΔTは、 ΔT=S/C=0.1K ・・・・・(6) 程度の値になるので、pn接合ダイオードDj,iで容易
に検出可能な温度変化ΔTである。
【0030】以上のように、本発明の第1の実施の形態
に係るセンサアレイによって、従来は困難であった空中
或いは水中に存在する微生物の種類を同定しながらリア
ルタイムにその微生物の寸法で分類した存在密度を2次
元画像として可視化することが可能になる。更に、微生
物の活性度や増殖状態の時間的変化を、2次元画像上で
イメージ化して測定可能となる。
【0031】図5〜図7を用いて、微小空洞領域Ci,j
のピクセルに着目して、本発明の第1の実施の形態に係
るセンサアレイの製造方法を説明する。なお、以下に述
べるセンサアレイの製造方法は、一例であり、この変形
例を含めて、これ以外の種々の製造方法により、実現可
能であることは勿論である。
【0032】(イ)まず、半導体基板29として、0.
1〜3Ωcm程度の(100)面を主表面とするp型シ
リコンウェハを用意する。この半導体基板29の主表面
にシフトレジスタやセンス増幅器等のセンサアレイの周
辺回路を形成する。これは通常の標準的なMOS集積回
路の製造方法によれば良い。詳細は省略するが、反転防
止層(チャネルストップ領域)、素子分離領域等の標準
的なMOS集積回路に必要な領域を形成した後、半導体
基板29の表面を熱酸化して、厚さ50nm〜100n
mのゲート酸化膜42を形成する。この際Vth制御イ
オン注入を加えても良い。次に、ゲート酸化膜42の上
の全面にCVD法によりポリシリコン膜43を300n
m〜600nm程度、例えば400nm堆積する。次に
フォトレジスト膜(以下において、単に「フォトレジス
ト」という。)201をポリシリコン膜43の表面にス
ピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によ
り、図5(a)に示すように、フォトレジスト201を
パターニングする。そして、このフォトレジスト201
をマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)等
によりポリシリコン膜43をエッチングして、ゲート電
極73及びポリシリコン配線(図示しない)を形成す
る。その後、フォトレジスト201を除去し、新たなフ
ォトレジストをゲート電極73の表面にスピン塗布す
る。そして、次に、フォトリソグラフィー技術を用い
て、MOSトランジスタ形成領域にイオン注入用開口部
を形成し、ポリシリコンゲート電極73を露出させる。
そして、露出したポリシリコンゲート電極73と新たな
フォトレジストをマスクとして、自己整合的に、ヒ素イ
オン(75As)をドーズ量1015cm−2のオーダ
ーでイオン注入する。この時、ポリシリコンゲート電極
73にもヒ素(75As)がイオン注入される。新たな
フォトレジストを除去してから、半導体基板29を熱処
理し、注入した不純物イオンを活性化及び拡散し、図5
(b)に示すように半導体基板29にn型ソース領域7
1及びn型ドレイン領域72を形成し、この結果、垂直
スイッチングトランジスタTj,iが形成される。垂直ス
イッチングトランジスタTj,iのポリシリコンゲート電
極73は、ワード線Wjとして機能する。したがって、
隣接するピクセルには、同様に、垂直スイッチングトラ
ンジスタTj- 1,i,Tj+1,i,・・・・・のポリシリコンゲー
ト電極であるワード線Wj-1,Wj+1,・・・・・が走行して
いる。
【0033】(ロ)次に、図5(b)に示すように、垂
直スイッチングトランジスタTj-1, i,Tj,i
j+1,i,・・・・・や周辺回路のMOS集積回路に対しては
層間絶縁膜として機能する基体絶縁膜31を、厚さ1μ
m程度に堆積する。この基体絶縁膜31は、CVD法に
より堆積された膜厚0.5μm程度の酸化膜と、この酸
化膜の上の膜厚0.5μm程度のPSG膜又はBPSG
膜の2層構造から構成された複合膜である。この複合膜
の上層のBPSG膜は、リフローされて基体絶縁膜31
の表面が平坦化される。
【0034】(ハ)次に、基体絶縁膜31の上に、フォ
トレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラ
フィー技術によりフォトレジストをパターニングする。
このパターニングされたフォトレジストをマスクとし
て、基体絶縁膜31をRIEでエッチングし、図示しな
い、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に対
するコンタクトホールを開口する。更に、コンタクトホ
ール開口に用いたフォトレジストを除去し、基体絶縁膜
31の上に、新たなフォトレジストをスピン塗布する。
そして、フォトリソグラフィー技術により新たなフォト
レジストをパターニングする。このパターニングされた
新たなフォトレジストをマスクとして、基体絶縁膜31
を等方性エッチングでエッチングし、微小空洞領域C
i,jを形成する。微小空洞領域Ci,jの底部には、100
nm程度の基体絶縁膜31を残存させる。そして、コン
タクトホール及び微小空洞領域Ci,jを埋めるように、
厚さ1.2〜1.5μmの空洞材料(ポリシリコン)4
4をCVD法を用いて堆積する。CVD法を用いてポリ
シリコン44を堆積する際、ソースガスのモノシラン
(SiH4)と同時に、水素ガスで希釈したジボラン
(B26)を、マスフローコントローラで制御しながら
添加しp型ドープドポリシリコン44を堆積する。或
いは、ノンドープポリシリコン44を堆積の後、イオン
注入若しくは気相拡散(プレでポジション)により、ボ
ロン(B)等のp型不純物を拡散して、p型ドープド
ポリシリコン44にしても良い。そして、化学的機械研
磨(CMP)を用いて、空洞材料(p型ドープドポリ
シリコン)44の表面を基体絶縁膜31が露出するまで
平坦化させ、空洞材料(p型ドープドポリシリコン)
44をコンタクトホール及び微小空洞領域Ci,jの内部
に埋め込む。コンタクトホールの内部に埋め込められた
型ドープドポリシリコン44は、n型ソース領域7
1及びn型ドレイン領域72に対する第1層コンタクト
プラグ(接続導体)59c,59d,・・・・・として機能
する。その後、図5(c)に示すように、埋込絶縁膜3
2を厚さ1μm程度に堆積する。この埋込絶縁膜32と
しては、CVD法により酸化膜を堆積すれば良い。
【0035】(ニ)次に、この埋込絶縁膜32の上にフ
ォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフィー技
術によりフォトレジストをパターニングする。このパタ
ーニングされたフォトレジストをマスクとして、埋込絶
縁膜32をRIEでエッチングし、第1層コンタクトプ
ラグ59c,59d,・・・・・にそれぞれ接続する第1層
バイアホール(図示省略)を開口する。更に、第1層バ
イアホールの開口に用いたフォトレジストを除去し、埋
込絶縁膜32の上に、新たなフォトレジスト202をス
ピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によ
り、フォトレジスト202をパターニングする。このパ
ターニングされたフォトレジスト202をマスクとし
て、埋込絶縁膜32をRIEでエッチングし、図5
(d)に示すように、埋込絶縁膜32に対して、溝部4
5a,45b,・・・・・,45fを形成する。溝部45
a,45b,・・・・・,45fのそれぞれの底部には、1
00nm程度の埋込絶縁膜32を残存させる。
【0036】(ホ)そして、溝部45a,45b,・・・・
・,45f、及びn型ソース領域71及びn型ドレイン
領域72に接続する第1層バイアホール(図示省略)を
埋めるように、CVD法を用いて、厚さ1.0〜1.5
μmの多結晶半導体層(ポリシリコン)33を堆積す
る。CVD法を用いてポリシリコン33を堆積する際、
前述と同様に、SiH4と同時に、B26を添加しp
型ドープドポリシリコン33をインシツ(in-situ)で堆
積しても良く、ノンドープポリシリコン33を堆積の
後、p型不純物を拡散して、p型ドープドポリシリコ
ン33にしても良い。更に、CMPを用いて、図6
(e)に示すように、p型ドープドポリシリコン33
の表面を埋込絶縁膜32が露出するまで平坦化させ、p
型ドープドポリシリコン33を溝部45a,45b,
・・・・・,45f及び図示を省略した第1層バイアホール
のそれぞれの内部に埋め込む。第1層バイアホールの内
部に埋め込められたp型ドープドポリシリコン33
は、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に対
する第2層コンタクトプラグ60c,60dとして機能
する。
【0037】(ヘ)次に、このp型ドープドポリシリ
コン33の上に、フォトレジスト203をスピン塗布す
る。そして、フォトリソグラフィー技術により、フォト
レジスト203をパターニングし、パターニングされた
フォトレジスト203をマスクとして、リンイオン(31
)等のn型不純物イオンを、図6(f)に示すよう
にイオン注入する。ドーズ量は、p型ドープドポリシ
リコン33をタイプ反転可能な量に選定する。フォトレ
ジスト203を除去後、熱処理し、n型不純物イオンを
活性化し、カソード領域52をp型ドープドポリシリ
コン33の表面に選択的に形成する。そして、カソード
領域52及びp型ドープドポリシリコン33の上に、
新たなフォトレジスト204をスピン塗布し、フォトリ
ソグラフィー技術により、フォトレジスト204をパタ
ーニングする。パターニングされたフォトレジスト20
4をマスクとして、図6(g)に示すように、ヒ素イオ
ン(75As)等のn型不純物イオンを2×1015
−2程度のドーズ量でイオン注入する。フォトレジス
ト204を除去後、熱処理し、n型不純物イオンを活性
化し、カソードコンタクト領域53を、カソード領域5
2の表面に選択的に形成する。アノード領域51、カソ
ード領域52及びカソードコンタクト領域53とで、p
n接合ダイオードDj,iを構成している。
【0038】(ト)カソードコンタクト領域53、カソ
ード領域52、p型ドープドポリシリコン33及びこ
れらに挟まれて露出した埋込絶縁膜32の上部に、厚さ
0.3μm〜0.8μmの第1層間絶縁膜34を、CV
D法により堆積する。この第1層間絶縁膜34は、酸化
膜(NSG膜)、PSG膜若しくはBPSG膜、又はこ
れらの内の2層以上の組み合わせから構成された複合膜
でも良い。この第1層間絶縁膜34の上に、フォトレジ
スト205をスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術
により、フォトレジスト205をパターニングする。こ
のパターニングされたフォトレジスト205をマスクと
して、第1層間絶縁膜34をRIEでエッチングし、図
6(h)に示すように、コンタクトホール46a,46
b、及び第2層コンタクトプラグ60c,60dに接続
される第2層バイアホール46c,46dを開口する。
フォトレジスト205を除去後、第1層間絶縁膜34の
上に、プラグ用導電膜を堆積する。そして、CMPを用
いて、プラグ用導電膜の表面を第1層間絶縁膜34が露
出するまで平坦化させ、第3層コンタクトプラグ61
a,61b,61c,61d,・・・・・をコンタクトホー
ル46a,46b,46c,46dの内部に埋め込む。
第3層コンタクトプラグ61c及び61dは、それぞれ
図示しない第2層バイアホールの内部に埋め込まれ、第
2層コンタクトプラグ60c及び60d及び第1層コン
タクトプラグ59c及び59dを介して、垂直スイッチ
ングトランジスタTj,iのn型ソース領域71及びドレ
イン領域72に電気的に接続される。第3層コンタクト
プラグ61a,61b,61c,61d,・・・・・用のプ
ラグ用導電膜としては、タングステン(W)、チタン
(Ti)、モリブデン(Mo)等の高融点金属、これら
のシリサイド(WSi,TiSi,MoSi)等
をCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法等で堆積す
れば良い。或いはこれらのシリサイドを用いたポリサイ
ドをCVD法で堆積して形成しても良い。
【0039】(チ)次に、第3層コンタクトプラグ61
a,61b,61c,61d,・・・・・及び第1層間絶縁
膜34の上に、厚さ0.3μm〜1μmの第1層金属膜
62をCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法等で堆
積する。第1層金属膜62としては、W、Ti、Mo等
の高融点金属の他アルミニウム(Al)等が使用可能で
ある。この第1層金属膜62の上に、フォトレジスト2
06をスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術によ
り、フォトレジスト206を図6(i)に示すように、
パターニングする。
【0040】(リ)このパターニングされたフォトレジ
スト206をマスクとして、第1層金属膜62をRIE
でエッチングし、第1金属配線層62a,62b,・・・・
・,62fをパターニングする。図7(j)の断面図上
では、第1金属配線層62c,62e,62fはあたか
も独立した配線のように示されているが、平面パターン
上では、第1金属配線層62c,62e,62fは連続
した1本の電気配線である。第1金属配線層62c,6
2e,62fにより、pn接合ダイオードDj, iのカソ
ードコンタクト領域53と垂直スイッチングトランジス
タTj,iのn型ドレイン領域72とが、第3層コンタク
トプラグ61d、第2層コンタクトプラグ60d及び第
1層コンタクトプラグ59dを介して電気的に接続され
る。そして、第1金属配線層62a,62b,・・・・・,
62fの上部に、厚さ0.8μm〜1.5μmの第2層
間絶縁膜35を、図7(j)に示すように、CVD法に
より堆積する。この第2層間絶縁膜35は、NSG膜、
PSG膜若しくはBPSG膜、又はこれらの内の2層以
上の組み合わせから構成された複合膜でも良い。この第
2層間絶縁膜35の上に、フォトレジストをスピン塗布
し、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジスト
をパターニングする。このパターニングされたフォトレ
ジストをマスクとして、第2層間絶縁膜35をRIEで
エッチングし、第3層コンタクトプラグ61cに接続さ
れる第3層バイアホール(図示省略)を開口する。第3
層バイアホールは、第3層コンタクトプラグ61cの頂
部を露出するように開口される。フォトレジストを除去
後、第4層コンタクトプラグ64c用導電膜として、
W、Ti、Mo等の高融点金属を堆積する。そして、C
MPを用いて、第2層間絶縁膜35の表面を図7(j)
に示すように、平坦化し、第4層コンタクトプラグ64
cを第3層バイアホールに埋め込む。
【0041】(ヌ)次に、第2層間絶縁膜35の上に、
厚さ0.3μm〜1μmの第2層金属膜を、真空蒸着
法、スパッタリング法等で堆積する。第2層金属膜とし
ては、Al若しくはアルミニウム合金(Al−Si,A
l−Cu−Si)等が使用可能である。この第2層金属
膜の上に、フォトレジストをスピン塗布し、フォトリソ
グラフィー技術により、パターニングする。このパター
ニングされたフォトレジストをマスクとして、第2層金
属膜をRIEでエッチングし、第2金属配線層63をパ
ターニングする。図7(k)においては、第2金属配線
層63があたかも紙面に垂直方向に走行しているように
描かれているが、実際は、紙面と平行方向のビット線B
iのパターンとなる。即ち、ビット線Biは、ポリシリコ
ンゲート電極73(ワード線Wj)と直交する方向に走
行している。そして、第2金属配線層63(ビット線B
i)は第4層コンタクトプラグ64c、第3層コンタク
トプラグ61c、第2層コンタクトプラグ60c、第1
層コンタクトプラグ59cを介して、垂直スイッチング
トランジスタTj,iのn型ソース領域71に電気的に接
続される。図示を省略しているが、隣接するピクセルに
も、ビット線Bi-1,Bi+1,・・・・・が第2金属配線層に
より、形成されている。図3の断面図には現れていない
が、ビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・と平行して、第
2金属配線層として垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・
・・・・がビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・と同一工程
で、パターニングされる。垂直ヒータ線Vi-1,Vi,V
i+1,・・・・・は、紙面の手前、及び奥を紙面に平行に走行
している。そして、第2金属配線層63の上部に、厚さ
0.8μm〜1.5μmのパッシベーション膜36を、
図7(k)に示すように、CVD法により堆積する。こ
のパッシベーション膜36としてはシリコン窒化膜(S
34膜)が使用可能である。そして、CMPを用い
て、パッシベーション膜36の表面を図7(k)に示す
ように、平坦化する。
【0042】(ル)このパッシベーション膜36の上
に、フォトレジスト207をスピン塗布し、フォトリソ
グラフィー技術により、フォトレジスト207をパター
ニングする。このパターニングされたフォトレジスト2
07をマスクとして、パッシベーション膜36,第2層
間絶縁膜35,第1層間絶縁膜34,埋め込み絶縁膜3
2をRIEでエッチングし、図7(l)に示すように、
溝部47a,47b,47c,47dを開口する。そし
て、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に
露出した空洞材料(p型ドープドポリシリコン)44
をシリコンエッチング液で除去すれば、図3に示す微小
空洞領域Ci,jが形成される。
【0043】(ヲ)次に、ビニルポリマー等の寒天のよ
うな網目構造を持つ高分子材料を加熱し、ゾル状にし、
これにルシフェリン・ルシフェラーゼ等の酵素を混ぜた
液を用意する。そして、この酵素を混ぜた液を、半導体
基板29の上から、溝部47a,47b,47c,47
dに向かって滴下する。滴下された酵素を混ぜた液は、
溝部47a,47b,47c,47dの内部を毛細管現
象により浸透し、微小空洞領域Ci,jに注入される。溝
部47a,47b,47c,47dの間隙にも、酵素を
混ぜた液が残留するが、溝部47a,47b,47c,
47dに対して、ヘリウム・ネオン(He−Ne)レー
ザ等のレーザビームをスキャンすることにより、微小空
洞領域Ci,jの底部の高分子材料からなる固定化酵素4
1に影響を与えることなく、溝部47a,47b,47
c,47dの間隙の高分子材料を蒸発させることが出来
る。この結果、図3に示すような、本発明の第1の実施
の形態に係るセンサアレイが完成する。
【0044】図8は、本発明の第1の実施の形態の変形
例に係るセンサアレイのピクセルを微小空洞領域Ci,j
を中心にして示す断面図である。この断面図は、図2の
A−A方向に沿った図に相当する。図3では、微小空洞
領域Ci,jは、p型半導体基板(シリコン基板)29の
表面に配置された基体絶縁膜31の一部を選択的に除去
した凹部として構成されていたが、第1の実施の形態の
変形例に係るセンサアレイでは、p型半導体基板(シリ
コン基板)29自身の表面の凹部として構成されている
点が異なる。図3と同様に、アノード領域51,カソー
ド領域52及びカソードコンタクト領域53からなる検
出素子(pn接合ダイオード)Dj,iが、微小空洞領域
i,jの蓋若しくは屋根となるダイアフラム部1の内部
にドープドポリシリコン層を用いて構成されている。図
1に示す垂直スイッチングトランジスタTj-1,i
j,i,Tj+1,i,・・・・・は、図3ではp型半導体基板
(シリコン基板)29の内部の表面近傍に配置されてい
たが、第1の実施の形態の変形例に係るセンサアレイで
は、検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iと同一水平
レベルのドープドポリシリコン層33を用いて構成され
ている。即ち、ドープドポリシリコン層33の表面のn
型ソース領域75、n型ドレイン領域76、及びこれら
のn型ソース領域75とn型ドレイン領域76との間の
p型ドープドポリシリコン層33の表面のゲート酸化
膜、ゲート酸化膜の上のポリシリコンゲート電極77か
ら構成されている。図3では、微小空洞領域Ci,jの側
壁側に位置する基体絶縁膜31には、第1層コンタクト
プラグ59c,59d,・・・・・(接続導体)が、基体絶
縁膜31を貫通するように埋め込まれていると説明した
が、第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・
は、n型ソース領域71、n型ドレイン領域72に対す
る接続導体であるので、図8に示す構造では不要であ
る。同様に、図3では、アレイ分離領域3の埋込絶縁膜
32の内部に第2層コンタクトプラグ60c,60d,
・・・・・(接続導体)が埋め込まれていると説明したが、
第2層コンタクトプラグ60c,60d,・・・・・は第1
層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・を介してn
型ソース領域71及びn型ドレイン領域72にそれぞれ
電気的に接続されているのであるから、図8に示す構造
では不要である。その代わり、コンタクトプラグ61e
及び61fが、n型ソース領域75及びn型ドレイン領
域76にそれぞれ接続されている。微小空洞領域Cj,i
の内部の底部には、図3と同様に、層状の反応物Xj,i
である固定化酵素41が配置され、この反応物X
j,iは、検出対象となる微生物に応じて選択される。他
の詳細は、基本的に図3に示した第1の実施の形態と同
様であるので、重複した説明を省略する。
【0045】図8に示すように、半導体基板29の表面
に微小空洞領域Ci,jを形成するのは、以下のように簡
単に出来る。即ち、図7(l)に示すように溝部47
a,47b,47c,47dを開口した後、この溝部4
7a,47b,47c,47dの底部に露出した半導体
基板29を、異方性シリコンエッチング液で除去すれば
良い。この異方性シリコンエッチング液のエッチングの
とき、p型ドープドポリシリコン33は、p型ドー
プドポリシリコン33を保護する埋込絶縁膜で被覆され
ているのでエッチングされることはない。異方性シリコ
ンエッチング液としては、水酸化カリウム(KOH)等
のアルカリ系エッチング液や、エチレンジアミンピロカ
テコール水溶液、ヒドラジン水溶液等が周知である。
【0046】又、図8に示す構造において、垂直スイッ
チングトランジスタTj,iをp型ドープドポリシリコ
ン33の表面に形成するには、以下のようにすれば良
い。
【0047】(イ)まず、図6(f)に示すようにイオ
ン注入により、p型ドープドポリシリコン33の表面
にカソード領域52を形成するためのn型不純物イオン
をイオン注入する。イオン注入のマスクとして用いたフ
ォトレジスト203を除去後、酸化性雰囲気で熱処理
し、p型ドープドポリシリコン33の表面に厚さ50
nm〜100nmのゲート酸化膜を形成する。このゲー
ト酸化膜を形成する熱処理で、注入されたn型不純物イ
オンが活性化し、カソード領域52が形成される。
【0048】(ロ)次に、ゲート酸化膜の上の全面にC
VD法によりポリシリコン膜、若しくはW膜,Mo膜等
の高融点金属等のゲート電極材料を400nm程度堆積
する。次にフォトレジストをゲート電極材料の表面にス
ピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によ
り、フォトレジストをパターニングする。そして、この
フォトレジストをマスクとして、RIE等によりゲート
電極材料をエッチングして、ゲート電極77及び必要な
配線のパターンをゲート電極材料で形成する。
【0049】(ハ)そして、図6(g)に示すカソード
コンタクト領域53を形成するための新たなフォトレジ
スト204をパターニングする際に、同時に、垂直スイ
ッチングトランジスタTj,i用の開口部をゲート電極7
7の部分に形成する。
【0050】(ニ)そして、パターニングされたフォト
レジスト204をマスクとして、図6(g)に示すよう
に、ヒ素イオン(75As)等のn型不純物イオンを2
×1015cm−2程度のドーズ量でイオン注入すれ
ば、ゲート電極77をマスクとして自己整合的にソース
/ドレイン形成予定のp型ドープドポリシリコン33
の表面にもイオン注入される。その後、フォトレジスト
204を除去後、熱処理しn型不純物イオンを活性化す
れば、カソードコンタクト領域53がカソード領域52
の表面に形成されると同時に、n型ソース領域75及び
n型ドレイン領域76が形成され、垂直スイッチングト
ランジスタTj,iが形成される。垂直スイッチングトラ
ンジスタTj,iのゲート電極77は、ワード線Wjとして
機能することは、図3の場合と同様である。したがっ
て、隣接するピクセルには、同様に、垂直スイッチング
トランジスタTj-1,i,Tj+1,i,・・・・・のゲート電極で
あるワード線Wj-1,Wj+1,・・・・・が走行する。
【0051】なお、SOI構造の基板を用いれば、図8
に示す第1の実施の形態の変形例に係るセンサアレイの
ピクセルの検出素子(pn接合ダイオード)Dj,i及び
垂直スイッチングトランジスタTj,iを、微小空洞領域
i,jの蓋(屋根)となるダイアフラム部1の内部に、
p型単結晶シリコン層を用いて構成することが可能であ
る。図8に示す構造において、検出素子(pn接合ダイ
オード)Dj,i及び垂直スイッチングトランジスタTj,i
をp型単結晶シリコン層の表面に形成するには、以下の
ようにすれば良い。
【0052】(イ)まず、半導体基板29の上に埋込絶
縁膜32を介してp型単結晶シリコン層が形成されたS
OI基板を用意する。そして、このp型単結晶シリコン
層の上にフォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグ
ラフィー技術によりフォトレジストをパターニングす
る。このパターニングされたフォトレジストをマスクと
して、p型単結晶シリコン層を埋込絶縁膜32が露出す
るまで、RIEで選択的にエッチングする。このRIE
で、図7(l)に示す溝部47a,47b,47c,4
7dの位置にそれぞれ分離溝を形成する。この分離溝の
幅は、溝部47a,47b,47c,47dよりも、
0.6μm〜3μm広く形成する。RIEのエッチング
に用いたフォトレジストを除去する。
【0053】(ロ)そして、この分離溝を埋めるよう
に、CVD法により酸化膜を堆積する。更に、CMPを
用いてp型単結晶シリコン層が露出するまで平坦化し、
p型単結晶シリコン層保護用絶縁膜を形成する。そし
て、このp型単結晶シリコン層保護用絶縁膜で区切られ
たp型単結晶シリコン層の上にフォトレジスト203を
スピン塗布し、フォトリソグラフィー技術によりフォト
レジスト203をパターニングする。このパターニング
されたフォトレジスト203をマスクとして、図6
(f)と同様に、p型単結晶シリコン層の表面にカソー
ド領域52を形成するためのn型不純物イオンをイオン
注入する。イオン注入のマスクとして用いたフォトレジ
スト203を除去後、酸化性雰囲気で熱処理し、p型単
結晶シリコン層の表面に厚さ50nm〜100nmのゲ
ート酸化膜を形成する。このゲート酸化膜を形成する熱
処理で、注入されたn型不純物イオンが活性化し、カソ
ード領域52が形成される。
【0054】(ハ)次に、ゲート酸化膜の上の全面にC
VD法によりポリシリコン膜、若しくはW膜,Mo膜等
の高融点金属等のゲート電極材料を400nm程度堆積
する。次にフォトレジストをゲート電極材料の表面にス
ピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によ
り、フォトレジストをパターニングする。そして、この
フォトレジストをマスクとして、RIE等によりゲート
電極材料をエッチングして、ゲート電極77(図8参
照。)及び必要な配線のパターンをゲート電極材料で形
成する。
【0055】(ニ)そして、図6(g)に示すカソード
コンタクト領域53を形成するための新たなフォトレジ
スト204をパターニングする際に、同時に、垂直スイ
ッチングトランジスタTj,i用の開口部をゲート電極7
7の部分に形成する。
【0056】(ホ)そして、パターニングされたフォト
レジスト204をマスクとして、図6(g)と同様に、
ヒ素イオン(75As)等のn型不純物イオンをイオン
注入すれば、ゲート電極77をマスクとして自己整合的
にソース/ドレイン形成予定のp型単結晶シリコン層の
表面にもイオン注入される。その後、フォトレジスト2
04を除去後、熱処理しn型不純物イオンを活性化すれ
ば、カソードコンタクト領域53がカソード領域52の
表面に形成されると同時に、n型ソース領域75及びn
型ドレイン領域76が形成され(図8参照。)、垂直ス
イッチングトランジスタTj,iが形成される。この後の
工程は、図6(h)以降に示す工程と基本的に同様であ
るので、重複した記載を省略する。但し、図7(l)に
示すと同様に、溝部47a,47b,47c,47dを
開口した後、この溝部47a,47b,47c,47d
の底部に露出した半導体基板29を、異方性シリコンエ
ッチング液で除去することは、前述した通りである。こ
の異方性シリコンエッチング液のエッチングのとき、p
型単結晶シリコン層は、p型単結晶シリコン層保護用絶
縁膜で側面を、埋込絶縁膜32で底面を被覆されている
のでエッチングされることはない。
【0057】(第2の実施の形態)図9は、本発明の第
2の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルを微小空
洞領域Ci,jを中心にして示す断面図である。この断面
図は、図2のA−A方向に沿った図に相当する。第1の
実施の形態では、アノード領域51,カソード領域52
及びカソードコンタクト領域53からなるpn接合ダイ
オードが検出素子D j,iとして、微小空洞領域Ci,jの蓋
となるダイアフラム部1の内部に構成されていた。しか
し、第2の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルで
は、pn接合ダイオードの代わりに、イオン検出FET
(Ion Sensitive FET:以下に置いて「ISFET」と
いう。)が用いられている点が、第1の実施の形態と異
なる。ISFETは、溶液中のイオンを検出しPHを測
定する検出素子Dj,iである。PHを測定するのである
から、第1の実施の形態とは異なり、微小空洞領域Cj,
iの内部の底部には、層状の反応物Xj,iを配置すること
は必ずしも必要ではない。
【0058】図9に示すように、ダイアフラム部1に位
置する埋込絶縁膜32に溝部が形成され、溝部のそれぞ
れの底部には、ISFETのゲート絶縁膜となる厚さ5
0nm〜100nm程度の埋込絶縁膜32が残存してい
る。そしてこの溝部にISFETのチャネル領域となる
n型ドープドポリシリコン33が埋め込まれている。更
に、チャネル領域57を挟んで、p型ソース領域55及
びp型ドレイン領域56が形成され、ISFETDj,i
が構成されている。n型チャネル領域57の上部には第
1層間絶縁膜34が配置されている。第1層間絶縁膜3
4の上には第1金属配線層62a,62b,・・・・・,6
2fが配置されている。第1金属配線層62dとp型ド
レイン領域56とは、第1層間絶縁膜34を貫通する第
3層コンタクトプラグ61c,61d,・・・・・61bに
より接続されている。第1金属配線層62cとp型ソー
ス領域55とは、第1層間絶縁膜34を貫通する第3層
コンタクトプラグ61c,61d,・・・・・61aにより
接続されている。更に第3層コンタクトプラグ61c,
61d,・・・・・、第2層コンタクトプラグ60c,60
d,・・・・・及び第1層コンタクトプラグ59c,59
d,・・・・・を介して、第1金属配線層62fと垂直スイ
ッチングトランジスタTj,iのn型ドレイン領域72と
が電気的に接続されている。図9の断面図上では、第1
金属配線層62d,62e,62fはあたかも独立した
配線のように示されているが、平面パターン上では、第
1金属配線層62d,62e,62fは連続した1本の
電気配線である。したがって、第1金属配線層62d,
62e,62f、第3層コンタクトプラグ61c,61
d,・・・・・、第2層コンタクトプラグ60c,60d,・
・・・・及び第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・
・を介して、ISFETDj,iのp型ドレイン領域56と
垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ドレイン領
域72とが電気的に接続されている(図1の等価回路参
照。)。
【0059】図9に示すように、ISFETのゲート絶
縁膜32に陰イオンが集まると、ゲート絶縁膜32の近
傍のISFETのチャネル領域の底部には、正孔(ホー
ル)が蓄積されp型チャネルが形成され、ISFETの
p型ソース領域55及びp型ドレイン領域56の間に電
流が流れるので、各ピクセルの微小空洞領域Cj,iの内
部のPHを測定出来る。
【0060】なお、n型ドープドポリシリコン33では
なく、SOI構造を構成するn型単結晶半導体層を用い
て、ISFETを構成出来ることは勿論である。又、図
9では、垂直スイッチングトランジスタTj,iが、p型
半導体基板(シリコン基板)29の内部の表面近傍に配
置されているが、ISFETDj,iと同一水平レベルの
半導体層(ポリシリコン層若しくは単結晶シリコン層)
を用いてpチャネルMOSFETを構成すれば、工程が
簡略されて好ましい。CMOSの工程と同様に、ISF
ETDj,iをpチャネルMOSFETで、垂直スイッチ
ングトランジスタTj,iをnチャネルMOSFETで構
成しても良い。又、導電型を全部逆にして、垂直スイッ
チングトランジスタTj,i及びISFETDj,iをエンハ
ンスメント型nチャネルMOSFETを構成することも
可能である。他の詳細は、基本的に図3に示した第1の
実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略す
る。
【0061】詳細な工程断面図を省略するが、本発明の
第2の実施の形態に係るセンサアレイは、以下に述べる
ような製造方法により実現出来る。以下は、一例であ
り、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法に
より、実現可能であることは勿論である。図5(c)ま
では、第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法
と同様であるので、重複した記載を省略する。ここで
は、図5(c)と同様に、埋込絶縁膜32を厚さ1μm
程度にCVD法により堆積した工程の後から、順に説明
する。
【0062】(イ)即ち、図5(c)に示す工程の後、
図5(c)の埋込絶縁膜32の上にフォトレジストをス
ピン塗布し、フォトリソグラフィー技術によりフォトレ
ジストをパターニングする。このパターニングされたフ
ォトレジスト202をマスクとして、埋込絶縁膜32を
RIEでエッチングし、図5(d)と同様に、埋込絶縁
膜32に対して、溝部45a,45b,・・・・・,45f
を形成する。溝部45a,45b,・・・・・,45fのそ
れぞれの底部には、50nm〜100nm程度の埋込絶
縁膜32を残存させる。
【0063】(ロ)そして、溝部45a,45b,・・・・
・,45f、及び図示しないn型ソース領域71及びn
型ドレイン領域72に接続する第1層バイアホールを埋
めるように、CVD法を用いて、厚さ1.0〜1.5μ
mの多結晶半導体層(ポリシリコン)33を堆積する。
CVD法を用いてポリシリコン33を堆積する際、前述
と同様に、SiH4と同時に、フォスフィン(PH3)を
添加し、n型ドープドポリシリコン33をインシツで堆
積しても良く、ノンドープポリシリコン33を堆積の
後、n型不純物を拡散して、n型ドープドポリシリコン
33にしても良い。更に、CMPを用いて、図6(e)
と同様に、n型ドープドポリシリコン33の表面を埋込
絶縁膜32が露出するまで平坦化させ、n型ドープドポ
リシリコン33を溝部45a,45b,・・・・・,45f
及び図示を省略した第1層バイアホールのそれぞれの内
部に埋め込む。
【0064】(ハ)次に、フォトレジストをn型ドープ
ドポリシリコン33の表面にスピン塗布する。そして、
フォトリソグラフィー技術により、フォトレジストをパ
ターニングし、このフォトレジストをマスクとして、ボ
ロンイオン(11)等のp型不純物イオンを2×10
15cm−2程度のドーズ量で、ソース/ドレイン形成
予定領域のn型ドープドポリシリコン33の表面にもイ
オン注入する。その後、フォトレジスト204を除去
後、熱処理しp型不純物イオンを活性化すれば、p型ソ
ース領域55及びp型ドレイン領域56が形成され、I
SFETDj,iが形成される。この後は、図6(h)以
降に示す工程と、実質的に同様であるので、重複した説
明を省略する。
【0065】又、図9に示す構造において、検出素子
(ISFET)Dj,i及びpチャネル垂直スイッチング
トランジスタTj,iを単結晶シリコン層を用いて形成す
るには、以下のようにすれば良い。ここで、単結晶シリ
コン層とは、微小空洞領域Ci, jの蓋(屋根)となるダ
イアフラム部1の内部に形成される単結晶半導体層(S
OI層)の意味である。
【0066】(イ)まず、半導体基板29の上に埋込絶
縁膜32を介してn型単結晶シリコン層(SOI層)が
形成されたSOI基板を用意する。そして、このn型単
結晶シリコン層の上にフォトレジストをスピン塗布し、
フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパタ
ーニングする。このパターニングされたフォトレジスト
をマスクとして、n型単結晶シリコン層を埋込絶縁膜3
2が露出するまで、RIEで選択的にエッチングする。
このRIEで、図7(l)に示す溝部47a,47b,
47c,47dの位置にそれぞれ分離溝を形成する。こ
の分離溝の幅は、溝部47a,47b,47c,47d
よりも、広く形成する。その後、RIEのエッチングに
用いたフォトレジストを除去する。
【0067】(ロ)そして、この分離溝を埋めるよう
に、CVD法により酸化膜を堆積する。更に、CMPを
用いてn型単結晶シリコン層が露出するまで平坦化し、
分離溝の内部に、n型単結晶シリコン層保護用絶縁膜を
形成する。そして、このn型単結晶シリコン層保護用絶
縁膜で区切られたn型単結晶シリコン層の表面を熱酸化
して、n型単結晶シリコン層の表面に厚さ50nm〜1
00nmのゲート酸化膜を形成する。
【0068】(ハ)次に、ゲート酸化膜の上の全面にC
VD法によりポリシリコン膜、若しくはW膜,Mo膜等
の高融点金属等のゲート電極材料を300nm〜600
nm程度堆積する。次にフォトレジストをゲート電極材
料の表面にスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術に
より、フォトレジストをパターニングする。そして、こ
のフォトレジストをマスクとして、RIE等によりゲー
ト電極材料をエッチングして、ゲート電極及び必要な配
線のパターンをゲート電極材料で形成する。
【0069】(ニ)ゲート電極のパターニングに用いた
フォトレジストを除去して、新たなフォトレジストをゲ
ート酸化膜の表面にスピン塗布する。そして、フォトリ
ソグラフィー技術により、フォトレジストをパターニン
グし、このフォトレジストをマスクとして、ボロンイオ
ン(11)等のp型不純物イオンを2×1015cm
−2程度のドーズ量で、ISFETDj,i及び垂直スイ
ッチングトランジスタTj,iのソース/ドレイン形成予
定領域のn型単結晶シリコン層の表面にイオン注入す
る。その後、フォトレジスト204を除去後、熱処理
し、p型不純物イオンを活性化すれば、ISFETD
j,iのp型ソース領域55及びp型ドレイン領域56と
共に、垂直スイッチングトランジスタTj,iのp型ソー
ス領域及びp型ドレイン領域が形成される。この後の工
程は、図6(h)以降に示す工程と基本的に同様であ
る。但し、図7(l)に示すと同様に、溝部47a,4
7b,47c,47dを開口した後、この溝部47a,
47b,47c,47dの底部に露出した半導体基板2
9を、異方性シリコンエッチング液で除去することは、
前述した通りである。この異方性シリコンエッチング液
のエッチングのとき、n型単結晶シリコン層は、n型単
結晶シリコン層保護用絶縁膜で側面を、埋込絶縁膜32
で底面を被覆されているのでエッチングされることはな
い。
【0070】(第3の実施の形態)図10及び11は、
本発明の第3の実施の形態に係るセンサアレイのピクセ
ルを微小空洞領域Ci,jを中心にして示す断面図であ
る。この断面図は、図2のA−A方向に沿った図に相当
する。本発明の第3の実施の形態に係るセンサアレイの
ピクセルは、第1の実施の形態のピクセルの上部に、空
孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・
・,h55付きのキャップ層37が付加された構造であ
る。キャップ層37は、アレイ分離領域3とダイアフラ
ム部1の間に設けられた間隙部の上方を覆うフリンジ部
(端部)37cと、ダイアフラム部1のそれぞれの頂部
に中央部の底部が接続され、フリンジ部37cを片持ち
梁構造で支持する支持部(37a,37b)とからな
る。支持部(37a,37b)は、ダイアフラム部1の
それぞれの頂部に底部が接続された中央部37aと、フ
リンジ部37cと中央部37aとを接続するスカート部
37bとから構成されている。フリンジ部37cに設け
られた空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h3
4,・・・・・,h55は浮遊粒子のサイズを分類するフィルタ
として使用出来る。キャップ層37の端部(フリンジ
部)37cとパッシベーション膜36の間の隙間が、空
孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・
・,h5の直径より厚い場合は、微生物がキャップ層37
の端部(フリンジ部)37cとパッシベーション膜36
の間の隙間から微小空洞領域Ci,jに導入されうる。こ
の隙間を埋める若しくは、空孔h11,h12,・・・・・,h
31,h32,h33,h34,・・・・・,h55の直径より薄くし
て、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33
34,・・・・・,h55を微生物の分類フィルタとして用い
ても良い。なお、図10に示すように、アノード領域5
1,カソード領域52及びカソードコンタクト領域53
からなるpn接合ダイオードが検出素子Dj,iとして、
微小空洞領域Ci,jの蓋となるダイアフラム部1の内部
に構成されている。又、図示を省略しているが、微小空
洞領域Cj,iの内部の底部には、層状の反応物Xj,iが配
置されている。このように、他の構造は、第1の実施の
形態と実質的に同様であるので、重複した説明を省略す
る。
【0071】図10に示すように、キャップ層37の支
持部の中央部37aはスカート部37bに囲まれた凹部
の底を構成しているので、この中央部37a(凹部の
底)に微生物の培養物質を配置することにより、増殖サ
ーモグラムを測定することも可能である。この場合、バ
イオルミネッセンスと増殖サーモグラムとを区別するた
め、隣接するピクセルには、バイオルミネッセンスの測
定を目的とし、培養物質を配置しない様なトポロジーを
採用し、隣接するピクセル間の信号量の比較をすること
も有効である。
【0072】図示を省略するが、本発明の第3の実施の
形態に係るセンサアレイは、以下に述べるセンサアレイ
の製造方法を用いて実現可能である。但し、一例であ
り、この変形例を含めて、これ以外の種々の方法によ
り、製造可能であることは勿論である。図7(l)まで
は、第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法と
同様であるので、重複した記載を省略する。ここでは、
図7(l)と同様に、溝部47a,47b,47c,4
7dを開口した工程の後から、順に説明する。
【0073】(イ)即ち、図7(l)に示すように、溝
部47a,47b,47c,47dを開口した後、これ
らの溝部47a,47b,47c,47dを埋め、更に
パッシベーション膜36の上部に一定の厚さ、例えば
0.8μm〜2μmの厚さが確保出来るようにアモルフ
ァスシリコンを堆積する。そして、CMPにより、アモ
ルファスシリコンの表面を平坦化する。
【0074】(ロ)次に、アモルファスシリコンの上
に、フォトレジストをスピン塗布する。そして、フォト
リソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニン
グし、このパターニングされたフォトレジストをマスク
として、アモルファスシリコンを等方性エッチングでエ
ッチングし、凹部を形成する。
【0075】(ハ)フォトレジストを除去後、キャップ
層用絶縁膜を厚さ0.3μm〜1μm程度にCVD法に
より堆積する。キャップ層用絶縁膜としては、NSG
膜、PSG膜又はBPSG膜が使用可能である。次に、
キャップ層用絶縁膜の上にフォトレジストをスピン塗布
する。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォト
レジストをパターニングし、このパターニングされたフ
ォトレジストをマスクとして、キャップ層用絶縁膜をR
IEでエッチングし、図10及び図11に示すような空
孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・
・,h55を有する矩形形状にパターニングする。
【0076】(ニ)そして、空孔h11,h12,・・・・・,
31,h32,h33,h34,・・・・・,h 55を介してアモル
ファスシリコンをシリコンエッチング液でエッチングす
れば、溝部47a,47b,47c,47dが再び開口
される。更に、この溝部47a,47b,47c,47
dの底部に露出した空洞材料(p型ドープドポリシリ
コン)44も除去され、図10に示す微小空洞領域C
i,jが形成される。
【0077】図12は、本発明の第3の実施の形態の変
形例に係るセンサアレイのピクセルを微小空洞領域C
i,jを中心にして示す断面図である。この断面図は、図
2のA−A方向に沿った図に相当する。本発明の第3の
実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルは、
図10に示す第3の実施の形態に係るのピクセルの上部
に設けられたキャップ層37の庇(フリンジ部)37c
の裏に、金属薄膜からなる上部電極82が配置され、こ
の上部電極82に対向してアレイ分離領域3の頂部とな
るパッシベーション膜36の上部に下部電極81が配置
されている構造である。
【0078】図12に示す構造によれば、静電力を用い
て、フリンジ部37cの裏とアレイ分離領域3の頂部と
なるパッシベーション膜36の表面との間の距離を制御
することが可能である。例えば、上部電極82に正の電
位を与え、下部電極81に負の電位を与え、静電引力を
用いてフリンジ部37cの裏とパッシベーション膜36
の表面との間の距離を狭く出来る。一方、上部電極82
に正の電位を与え、下部電極81に正の電位を与えれ
ば、静電斥力により、フリンジ部37cの裏とパッシベ
ーション膜36の表面との間の距離を広く出来る。或い
は、狭くし、上部電極82に負の電位を与え、下部電極
81に負の電位を与えて、フリンジ部37cの裏とパッ
シベーション膜36の表面との間の距離を広くしても良
い。このように、静電力を用いて、フリンジ部37cの
裏とパッシベーション膜36の表面との間の距離を制御
することで、浮遊粒子や微生物のサイズを分類する可変
フィルタとして使用出来る。図12では、キャップ層3
7に空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33
34,・・・・・,h55を設けた構造であるが、空孔h11
1 2,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55
ない構造とした方が、可変フィルタの特性はシャープに
なる。他の構造は、図10に示す第3の実施の形態に係
るピクセルと実質的に同様であるので、重複した説明を
省略する。
【0079】図示を省略するが、本発明の第3の実施の
形態の変形例に係るセンサアレイは、以下のような製造
方法を用いて実現可能である。途中までは、第1の実施
の形態に係るセンサアレイの製造方法と同様である。
【0080】(イ)即ち、第1の実施の形態で説明した
図7(l)に示すように、溝部47a,47b,47
c,47dを開口した後、これらの溝部47a,47
b,47c,47dの内部に侵入するようにアモルファ
スシリコンを堆積する。そして、パッシベーション膜3
6が露出するまでCMPを行い、溝部47a,47b,
47c,47dをアモルファスシリコンで埋め込む。こ
の後、パッシベーション膜36の上に、W、Ti、Mo
等の下部電極用金属膜をCVD法、真空蒸着法、スパッ
タリング法等で堆積する。この下部電極用金属膜の上
に、フォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフ
ィー技術により、フォトレジストをパターニングする。
このパターニングされたフォトレジストをマスクとし
て、下部電極用金属膜をRIEでエッチングし、下部電
極81をパターニングする。そして、下部電極81をパ
ターニングしたフォトレジストを除去する。
【0081】(ロ)更に、下部電極81の上部、及び露
出したパッシベーション膜36の上部にアモルファスシ
リコンを堆積する。そして、CMPにより、アモルファ
スシリコンの表面を平坦化し、アモルファスシリコンの
上に、フォトレジストをスピン塗布する。そして、フォ
トリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニ
ングし、このパターニングされたフォトレジストをマス
クとして、アモルファスシリコンを等方性エッチングで
エッチングし、凹部を形成する。
【0082】(ハ)フォトレジストを除去後、この後、
アモルファスシリコンの上に、W、Ti、Mo等の上部
電極用金属膜をCVD法、真空蒸着法、スパッタリング
法等で堆積する。更に、上部電極用金属膜の上に、キャ
ップ層用絶縁膜をCVD法により堆積する。次に、キャ
ップ層用絶縁膜の上にフォトレジストをスピン塗布す
る。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレ
ジストをパターニングし、このパターニングされたフォ
トレジストをマスクとして、キャップ層用絶縁膜、及び
上部電極用金属膜をRIEでエッチングし、図12に示
すような矩形形状にパターニングする。
【0083】(ニ)そして、キャップ層用絶縁膜の端部
(即ちフリンジ部37cとアレイ分離領域3の頂部との
間)若しくは、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32
33,h34,・・・・・,h55が形成されていれば空孔を介
して、アモルファスシリコンをシリコンエッチング液で
エッチングすれば、溝部47a,47b,47c,47
dが再び開口される。更に、この溝部47a,47b,
47c,47dの底部に露出した空洞材料44も除去さ
れ、図12に示す微小空洞領域Ci,jが形成される。
【0084】(第4の実施の形態)近年、マイクロマシ
ニング技術を用いて基板上に高精度な微細加工を施すこ
とによって、送液・混合・反応・分析等の一連の機能を
一枚の半導体基板(チップ)上に集積するLOC(Labo
ratory on a Chip)やμ−TAS(Micro Total Analysi
s Systems)等が試みられている。これらの試作には、半
導体集積回路の製造方法で採用されているフォトリソグ
ラフィーやRIE等の微細加工技術を応用することによ
り、半導体基板や絶縁性基板上に高精度な三次元一括加
工を行う技術が採用されている。
【0085】図13は、本発明の第4の実施の形態に係
るピクセル間の送液・混合・反応・分析等が可能なセン
サアレイの構造を示す断面図である。この断面図は、図
2のA−A方向に沿った図に相当する。本発明の第4の
実施の形態に係るセンサアレイのピクセルは、微小空洞
領域Ci,jを構成している基体絶縁膜31に、半導体基
板29の表面と平行方向に走行する微細配管(横穴)4
2が設けられている点が、第1の実施の形態のピクセル
とは異なる点である。図13に示す微細配管42を介し
て、微小空洞領域Ci,への酵素、タンパク質、生体細胞
等の注入や排出を行うことが出来る。即ち、図示を省略
しているが、微細配管42を介して、微小空洞領域C
j,iの内部に、反応物Xj,iとしての酵素、タンパク質、
生体細胞等を配置することが可能になる。他の構造は、
第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した
説明を省略する。
【0086】本発明の第4の実施の形態に係るセンサア
レイのピクセルによれば、微小空洞領域Cj,iの内部に
配置された酵素、タンパク質、生体細胞等が消耗若しく
は疲弊した場合、微細配管42を介して、微小空洞領域
j,iの内部に、酵素、タンパク質、生体細胞等を搬送
することが出来るので、センサ機能の回復が可能であ
る。又、微小空洞領域Cj,iに捕獲された微生物を、微
細配管42を介して隣接する他のピクセルへ搬送し、他
の手法で分析する、若しくは、より詳細に分析する等の
マルチ分析が可能になる。このため、第4の実施の形態
に係るセンサアレイは、LOCやμ−TAS等の、「化
学集積回路」としての動作が可能になる。したがって、
図示を省略しているが、微小空洞領域Ci,jを構成して
いる基体絶縁膜31の内部、或いは、半導体基板29の
内部に、微細配管42に接続されるマイクロバルブ、送
液用アクチュエータ(マイクロポンプ)、マイクロミキ
サー、マイクロリアクター、分離部、検出部などを集積
化しても良い。
【0087】本発明の第4の実施の形態に係るセンサア
レイは、図14に示す工程断面図に従って製造可能であ
る。但し、図14に係る製造方法は一例であり、この変
形例を含めて、これ以外の種々の方法により、製造可能
であることは勿論である。
【0088】(イ)図14(a)に示す工程断面図は、
第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法で説明
した図5(a)と、ほぼ類似している。ここでは、図5
(a)に係る説明と同様に、ゲート酸化膜42の上の全
面にCVD法によりポリシリコン膜43を堆積する。次
にフォトレジスト201をポリシリコン膜43の表面に
スピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術に
より、図14(a)に示すように、フォトレジスト20
1をパターニングする。そして、このフォトレジスト2
01をマスクとして、反応性イオンエッチング(RI
E)等によりポリシリコン膜43をエッチングして、図
14(b)に示すように、ゲート電極73、配管用ポリ
シリコン配線74,及びポリシリコン配線(図示しな
い)を形成する。その後、フォトレジスト201を除去
し、新たなフォトレジストをゲート電極73、配管用ポ
リシリコン配線74等の表面にスピン塗布する。そし
て、フォトリソグラフィー技術を用いて、MOSトラン
ジスタ形成領域にイオン注入用開口部を形成し、ポリシ
リコンゲート電極73を露出させる。この露出したポリ
シリコンゲート電極73と新たなフォトレジストをマス
クとして、自己整合的に、ヒ素イオン(75As)をド
ーズ量1015cm−2のオーダーでイオン注入する。
この時、露出したポリシリコンゲート電極73にもヒ素
75As)がイオン注入される。新たなフォトレジス
トを除去してから、半導体基板29を熱処理し、注入し
た不純物イオンを活性化及び拡散し、図14(b)に示
すように半導体基板29にn型ソース領域71及びn型
ドレイン領域72を形成し、この結果、垂直スイッチン
グトランジスタTj,iが形成される。
【0089】(ロ)次に、図14(b)に示すように、
垂直スイッチングトランジスタTj- 1,i,Tj,i,T
j+1,i,・・・・・や周辺回路のMOS集積回路に対しては層
間絶縁膜として機能する基体絶縁膜31を、ゲート電極
73及び配管用ポリシリコン配線74等の上に,厚さ1
μm程度に堆積する。この基体絶縁膜31は、NSG膜
とPSG膜又はBPSG膜の2層構造から構成された複
合膜とし、上層のBPSG膜は、リフローされて、図1
4(b)に示すように、基体絶縁膜31の表面が平坦化
される。
【0090】(ハ)次に、基体絶縁膜31の上に、フォ
トレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラ
フィー技術によりフォトレジストをパターニングする。
このパターニングされたフォトレジストをマスクとし
て、基体絶縁膜31をRIEでエッチングし、n型ソー
ス領域71及びn型ドレイン領域72に対するコンタク
トホール(図示省略)を開口する。更に、コンタクトホ
ール開口に用いたフォトレジストを除去し、基体絶縁膜
31の上に、新たなフォトレジストをスピン塗布する。
そして、フォトリソグラフィー技術により新たなフォト
レジストをパターニングする。このパターニングされた
新たなフォトレジストをマスクとして、基体絶縁膜31
を等方性エッチングでエッチングし、微小空洞領域C
i,jを形成する。そして、コンタクトホール及び微小空
洞領域Ci,jを埋めるように、空洞材料(ドープドポリ
シリコン)44をCVD法を用いて堆積する。そして、
CMPを用いて、空洞材料44の表面を基体絶縁膜31
が露出するまで平坦化させ、空洞材料44をコンタクト
ホール及び微小空洞領域Ci,jの内部に埋め込む。コン
タクトホールの内部に埋め込められたドープドポリシリ
コン44は、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域
72に対する第1層コンタクトプラグ59c,59d,
・・・・・として機能する。その後、図14(c)に示すよ
うに、埋込絶縁膜32を堆積する。
【0091】(ニ)この後は、第1の実施の形態に係る
センサアレイの製造方法で説明した図5(d)〜図7
(l)に示す製造方法と実質的に同様であるので、説明
を省略する。そして、図7(l)と同様に、図14
(d)に示すように、溝部47a,47b,47c,4
7dを開口する。そして、この溝部47a,47b,4
7c,47dの底部に露出した空洞材料44及び配管用
ポリシリコン配線74をシリコンエッチング液で除去す
れば、図13に示すように、微細配管42が微小空洞領
域Ci,jと同時に形成される。
【0092】(ホ)この後、微細配管42を介して、微
小空洞領域Ci,への酵素、タンパク質、生体細胞等の注
入すれば良い。
【0093】図15は、本発明の第4の実施の形態の変
形例に係るセンサアレイのピクセルを微小空洞領域C
i,jを中心にして示す断面図である。この断面図は、図
2のA−A方向に沿った図に相当する。図13では、微
小空洞領域Ci,jは、p型半導体基板(シリコン基板)
29の表面に配置された基体絶縁膜31の一部を選択的
に除去した凹部として構成されていたが、第4の実施の
形態の変形例に係るセンサアレイでは、半導体基板29
自身の表面の凹部として構成されており、微細配管42
も半導体基板29の内部に形成されている点が異なる。
図13と同様に、アノード領域51,カソード領域52
及びカソードコンタクト領域53からなる検出素子(p
n接合ダイオード)Dj,iが、微小空洞領域Ci,jの蓋若
しくは屋根となるダイアフラム部1の内部にドープドポ
リシリコン層を用いて構成されている。垂直スイッチン
グトランジスタTj,iは、図13では半導体基板29の
内部の表面近傍に配置されていたが、第4の実施の形態
の変形例に係るセンサアレイでは、検出素子Dj,iと同
一水平レベルのドープドポリシリコン層を用いて構成さ
れている。他の詳細は、基本的に図13に示した第4の
実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略す
る。
【0094】図15に示すように、半導体基板29の表
面に微細配管42を形成するのは、以下のように簡単に
出来る。
【0095】(イ)即ち、第1の実施の形態で説明した
図7(l)と同様に、溝部47a,47b,47c,4
7dを開口した後、この溝部47a,47b,47c,
47dの底部に露出した半導体基板29を異方性シリコ
ンエッチング液で除去すれば、微小空洞領域Ci,jが形
成される。この後、パッシベーション膜36上に、フォ
トレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラ
フィー技術によりフォトレジストをパターニングする。
このパターニングされたフォトレジストをマスクとし
て、パッシベーション膜36,第2層間絶縁膜35,第
1層間絶縁膜34,埋め込み絶縁膜32貫通し、更に半
導体基板29の一部を選択的に除去するように、RIE
でエッチングし、図16(a)に示すように、微細配管
形成用井戸43a,43b,43c,43dを開口す
る。
【0096】(ロ)微細配管形成用井戸43a,43
b,43c,43dを開口後、半導体基板29を水素等
の還元性雰囲気中で熱処理すれば、微細配管形成用井戸
43a,43b,43c,43dの底部が膨張するよう
にエッチングが進行し、図16(b)に示すように連結
部48が出来る。
【0097】(ハ)更に、還元性雰囲気中での熱処理を
継続すれば、連結部48が成長し、図16(c)に示す
ように微細配管42が開通する。
【0098】なお、深さの異なる微細配管形成用井戸4
3a,43b,43c,43dの組(一群)を複数組設
けることにより、立体交差した複数の微細配管を設ける
ことが可能である。
【0099】(センサアレイのパッケージ)第1乃至第
4の実施の形態において説明したセンサアレイは、図1
7に示すようなパッケージに収納して稼働することが好
ましい。図17に示すようなパッケージは、金属若しく
は樹脂性のパッケージ容器12の内部に第1乃至第4の
実施の形態において説明したセンサアレイを集積化した
センサチップ11が収納されている。パッケージ容器1
2の底部には、複数のピン15が配置されている。そし
て、パッケージ容器12の頂部は、金属メッシュ13で
構成され、金属メッシュ13を介して、浮遊粒子や微生
物がセンサチップ11の表面に到達出来る構造である。
パッケージ容器12の底部近傍には排出口が設けられ、
金属メッシュ13から流入した大気等の流体が、排出さ
れる。
【0100】図17(b)の断面図に示されるように、
パッケージ容器12の内部には、複数枚の多孔板14
a,14b,14cが、孔の位置が互いにずれるような
トポロジーで、積層されている。多孔板14a,14
b,14cが積層されていることにより、金属メッシュ
13を介して強い気流等の流体流が導入されても、流速
が緩和され、センサチップ11の表面が機械的に破損す
るのが保護される。
【0101】(その他の実施の形態)上記のように、本
発明は第1乃至第4の実施の形態によって記載したが、
この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定す
るものであると理解すべきではない。この開示から当業
者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明
らかとなろう。
【0102】例えば、第1乃至第4の実施の形態におい
て説明したセンサアレイのピクセルが、微生物、タンパ
ク質、血液などを扱う場合は、微小空洞領域Ci,jへの
導入をスムーズに行う必要がある。この際は、ピクセル
を構成している各材料の表面を親水性にすることが好ま
しい。例えば、水溶性ビニルモノマーで表面処理をし
て、高分子鎖を形成し、表面を親水性にすれば良い。
【0103】微小空洞領域Cj,iの内部に導入・配置さ
れる反応物Xj,iとしては、放射線と相互作用して蛍光
を発する沃化セシウム(CsI:Tl)や酸硫化ガドリニウ
ム(Gd S:Tb)等の蛍光体を固定化し、放射性同
位元素でラベルした空中菌、或いは放射能を含む空中の
ダスト量を測定しても良い。この場合は、バイオセンサ
と放射線センサの両方の機能を備えたセンサアレイとみ
なすことが可能である。
【0104】図1では、X−Yマトリクス状にピクセル
を配置したエリアアレイ(2次元アレイ)を示したが、
リニアアレイ(1次元アレイ)にしても良いことは勿論
である。
【0105】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。した
がって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特
許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められ
るものである。
【0106】
【発明の効果】本発明のセンサアレイによれば、空中或
いは水中に存在する微生物の種類を同定しながら、リア
ルタイムで、その存在密度を可視化することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイ
の等価回路である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイ
のピクセルの上面図(平面図)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイ
のピクセルの断面図である。
【図4】図4(a)は、4種類の空中微生物をイメージ
ングするための領域分割方法を示す図で、図4(b)
は、セルの設定温度と開口寸法をマトリクスで組み合わ
せて空中菌の同定を詳細に行う場合の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイ
の製造方法を説明する工程断面図である(その1)。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイ
の製造方法を説明する工程断面図である(その2)。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイ
の製造方法を説明する工程断面図である(その3)。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例に係るセン
サアレイのピクセルの断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るセンサアレイ
のピクセルの断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るセンサアレ
イのピクセルの断面図である。
【図11】図10に示したピクセルの上面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態の変形例に係るセ
ンサアレイのピクセルの断面図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係るセンサアレ
イのピクセルの断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係るセンサアレ
イの製造方法を説明する工程断面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態の変形例に係るセ
ンサアレイのピクセルの断面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態の変形例に係るセ
ンサアレイの製造方法を説明する工程断面図である。
【図17】図17(a)は、第1乃至第4の実施の形態
に係るセンサアレイを収納するパッケージの鳥瞰図で、
図17(b)は、その断面図である。
【符号の説明】
1 ダイアフラム部 2a 第1支持脚 2b 第2支持脚 3 アレイ分離領域 12 パッケージ容器 13 金属メッシュ 14a,14b,14c 多孔板 15 ピン 29 p型半導体基板(シリコン基板) 31 基体絶縁膜 32 埋込絶縁膜 33 p型ドープドポリシリコン 34 第1層間絶縁膜 35 第2層間絶縁膜 36 パッシベーション膜 37 キャップ層 37a 支持部(中央部) 37b 支持部(スカート部) 37c フリンジ部37c 41 固定化酵素 42 微細配管 43 ポリシリコン膜 43a,43b,43c,43d 微細配管形成用井戸 44 空洞材料(ポリシリコン) 45a,45b,・・・・・,45f 溝部 46a,46b コンタクトホール 47a〜47d 溝部 51 アノード領域 52 カソード領域 53 カソードコンタクト領域 55 p型ソース領域 56 p型ドレイン領域 57 チャネル領域 59c,59d 第1層コンタクトプラグ 60c,60d 第2層コンタクトプラグ 61a〜61d 第3層コンタクトプラグ 61e,61f,64d コンタクトプラグ 62a,62b,・・・・・,62f 第1金属配線層 63 第2金属配線層 64c 第4層コンタクトプラグ 71,75 n型ソース領域 72,76 n型ドレイン領域 73, ポリシリコンゲート電極 74 配管用ポリシリコン配線 81 下部電極 82 上部電極 201〜207 フォトレジスト Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・ ビット線 Cj,i-1,j,i,j,i+1,j+1,i-1,j+1,i,
j+1,i+1,・・・・・ 微小空洞領域 Dj,i-1,j,i,j,i+1,j+1,i-1,j+1,i,
j+1,i+1,・・・・・ 検出素子 h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,
55 空孔 Qi-1,Qi,Qi+1,・・・・・ 水平スイッチトランジスタ Tj,i-1,j,i,j,i+1,j+1,i-1,j+1,i,
j+1,i+1,・・・・・ 垂直スイッチングトランジスタ Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・ 垂直ヒータ線 Vb,Vt 水平ヒータ線 Wj-1,Wj,Wj+1,・・・・・ ワード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/18 G01N 33/483 F 33/483 27/30 301R 301L 301W (72)発明者 舟木 英之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 藤原 郁夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 真塩 尚哉 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 飯田 義典 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 2G045 CB01 CB21 DB03 DB22 FB01 FB05 FB11 FB13 FB15 GC15 JA04 JA07 2G054 AA01 AA02 CA03 CA20 CA28 CE02 EA02 GE09 JA01 JA04 4B029 AA07 FA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 該基板上、若しくは該基板の内部にアレイ状に配列され
    た複数の微小空洞領域と、 該複数の微小空洞領域のそれぞれの上部を覆うように配
    置されたダイアフラム部と、 該ダイアフラム部を囲むアレイ分離領域と、 該アレイ分離領域と前記ダイアフラム部とを接続する支
    持脚と、 前記ダイアフラム部の内部にそれぞれ配置され、前記微
    小空洞領域内の状態を検出する検出素子と、 前記検出素子のそれぞれからの電気信号を流す複数のビ
    ット線とを含み、前記ダイアフラム部と前記アレイ分離
    領域との間に前記検知対象物を通過させる間隙部を設け
    たことを特徴とするセンサアレイ。
  2. 【請求項2】 前記複数のビット線に対応してそれぞれ
    走行し、前記ビット線に接続された検出素子が配置され
    た前記微小空洞領域内の温度をそれぞれ制御するための
    ヒータ配線を更に具備することを特徴とする請求項1記
    載のセンサアレイ。
  3. 【請求項3】 前記検出素子は、前記微小空洞領域内に
    発生した光、温度若しくは、前記微小空洞領域内での溶
    液のPHの内のいずれかを測定することを特徴とする請
    求項1又は2記載のセンサアレイ。
  4. 【請求項4】 前記間隙部の上方を覆うフリンジ部と、 前記ダイアフラム部のそれぞれの頂部に底部が接続さ
    れ、前記フリンジ部を支持する支持部.とからなるキャ
    ップ層を更に具備することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載のセンサアレイ。
  5. 【請求項5】 前記フリンジ部の底部に設けられた上部
    電極と、 該上部電極に対向して前記アレイ分離領域の頂部に設け
    られた下部電極とを更に具備し、前記上部電極と前記下
    部電極に印加する電圧により、前記フリンジ部と前記ア
    レイ分離領域の頂部との間隔を制御することを特徴とす
    る請求項4に記載のセンサアレイ。
  6. 【請求項6】 前記検出素子はpn接合ダイオード若し
    くはイオン検出FETであることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に記載のセンサアレイ。
  7. 【請求項7】 前記微小空洞領域内に、微生物のATP
    と反応する発光基質及び発光酵素が配置されていること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のセンサ
    アレイ。
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