JP3688611B2 - センサアレイ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中又は水中の微生物、細胞、病原菌、細菌、ウイルス、プランクトン、微生物等を検出して空気(屋外、室内)或いは水質(水道水中の病原性原虫クリプトスポリジウム、川の水、海水)をモニタリングするバイオセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、酵素センサ、微生物センサ及び免疫センサ等のバイオセンサが知られている。酵素は生体内に多数存在している物質であるが、センサとして利用されるものは酸化還元型酵素、転移酵素、加水分解酵素である。例えば、酵素を特殊な電極と組み合わせて、生成された化学物質を電極で計測し、その結果から元の化学物質を測定することが出来る。酵素センサの一つであるグリコースセンサではグリコースオキシターゼという酸化酵素を用い、血液中のグリコース(ブドウ糖)を酸化してグルコノラクトンという物質と過酸化水素を生成する。この反応で消費される酵素消費量を酵素電極で測定すれば、グルコース濃度が測定出来る。
【0003】
微生物センサは、酵素の代わりに微生物を固定し、微生物の代謝する物質を酵素電極で測定するものが知られている。又、免疫センサは抗原抗体反応を利用するもので、例えば高分子膜に赤血球から取り出した抗原を固定して、抗原が付着すると反応して膜電位が変動するので電位信号として対象物を検知することが出来る。
【0004】
以上のようにバイオセンサは主として生物化学反応を利用したものであり、測定対象物に応じて様々な生体関連物質を使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようにバイオセンサは高感度で対象とする特定物質を検出出来る反面、大気中や水中に微生物、細菌、ウイルス、花粉等が共存している場合には測定が複雑になり、種類の同定や安定した定量的な測定が困難である。
【0006】
上記問題点を鑑み、本発明は、大気中や水中に微生物、細菌、ウイルス、花粉等が共存している場合において、その種類の同定をしつつ安定した定量的な測定が可能なセンサアレイを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、(イ)基板と、(ロ)この基板上、若しくはこの基板の内部にアレイとして配列された複数の微小空洞領域と、(ハ)この複数の微小空洞領域のそれぞれの上部を覆うように配置されたダイアフラム部と、(ニ)このダイアフラム部を囲むアレイ分離領域と、(ホ)このアレイ分離領域とダイアフラム部とを接続する支持脚と、(ヘ)ダイアフラム部の内部にそれぞれ配置され、微小空洞領域内の状態を検出する検出素子と、(ト)検出素子のそれぞれからの電気信号を流す複数のビット線とを含むセンサアレイであることを要旨とする。ここで、ダイアフラム部とアレイ分離領域との間には、検知対象物を通過させる間隙部を設けている。後述の説明から、理解出来るように、「微小空洞領域内の状態を検出する」とは、微小空洞領域内に発生した光、温度等の物理的特徴量の測定や、微小空洞領域内における溶液のPH等の化学的特徴量を測定するという意味である。アレイとしては、X−Yマトリクス状にピクセルを配置したエリアアレイ(2次元アレイ)でも、リニアアレイ(1次元アレイ)でも構わない。又、「基板」としては、半導体基板や絶縁性基板が採用可能である。絶縁性基板としては、酸化膜(SiO2)基板、即ちガラス基板の他、アルミナ(Al23)基板、窒化アルミニウム(AlN)基板等が採用可能である。一方、半導体基板にはSOI基板も含まれる。例えば、半導体基板上に微小空洞領域のアレイを形成し、その上部に、各微小空洞領域内の状態をセンシングするための検出素子(センサ)を形成した構造となる。更に各微小空洞領域の状態をセンシングした信号を増幅或いは転送出力するための電子回路部分等が、同一の半導体基板上に一体的に集積化されていることが好ましいことは勿論である。
【0008】
一般に微生物の生態は複雑で、増殖する環境は様々である。しかしながら、寸法に関しては微生物固有の特徴を持つ。例えば、クリプトスポリジウム(病原性原虫)〜5μm、大腸菌〜3μm、ブドウ球菌〜1μm、ウイルス〜0.1μmである。本発明の特徴によれば、半導体基板の表面に特定の開口寸法を有する空間フィルタを半導体プロセスで形成して、その下に微小空洞領域を形成して、検知対象物を通過させる間隙部をフィルタとして、微生物を選別しながら誘導することが可能である。
【0009】
本発明の特徴において、微小空洞領域内に、微生物のアデノシン三リン酸(ATP)と反応する発光基質及び発光酵素が配置しておくことが好ましい。微小空洞領域内に、あらかじめ発光基質及び発光酵素が配置し、酵素或いは培養成分を供給しておけば、誘導された微生物は、そこで増殖し発光(バイオルミネッセンス)或いは温度上昇(増殖サーモグラム)を誘起する。これらを、検出素子で測定すれば良い。検出素子は発光を検出するpn接合ダイオード(フォトダイオード)、或いは、I/V特性変調型で温度上昇を検出するpn接合ダイオード等が好ましい。或いは、PHを検出するイオン検出FETでも良い。このようにしておけば、空中或いは水中に存在する微生物の種類を同定しながら、リアルタイムで、微生物の種類に対応させて微生物の存在密度をマトリクス表現等により可視化することが可能になる。
【0010】
本発明の特徴において、複数のビット線に対応してそれぞれ走行し、ビット線に接続された検出素子が配置された微小空洞領域内の温度をそれぞれ制御するためのヒータ配線を更に具備することが好ましい。更に微小空洞領域の温度をヒータ配線で制御することにより、微生物を選別することが可能である。
【0011】
更に、本発明の特徴において、間隙部の上方を覆うフリンジ部と、ダイアフラム部のそれぞれの頂部に底部が接続され、フリンジ部を支持する支持部とからなるキャップ層を更に具備するようにしても良い。このキャップ層の支持部は、ダイアフラム部のそれぞれの頂部に底部が接続された中央部と、フリンジ部と中央部とを接続するスカート部とから構成される。キャップ層の中央部はスカート部に囲まれた凹部の底を構成するので、この中央部に微生物の培養物質を配置することにより、増殖サーモグラムを測定することも可能である。フリンジ部に所定の口径の空孔を設けておけば、この空孔を浮遊粒子のサイズを分類するフィルタとして使用出来る。そして、フリンジ部の底部に設けられた上部電極と、この上部電極に対向してアレイ分離領域の頂部に設けられた下部電極とを更に具備するようにすれば、上部電極と下部電極に印加する電圧により、フリンジ部とアレイ分離領域の頂部との間隔を制御することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1乃至第4の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0013】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイは、図1に示すように、複数のビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・と、この複数のビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・に対し垂直方向に伸延する複数のワード線Wj-1,Wj,Wj+1,・・・・・により構成された格子の内部に、それぞれ画素(ピクセル)を構成する微小空洞領域Cj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・が2次元配置されている。微小空洞領域Cj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・の内部には、検出対象となる微生物に応じて反応物Xj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・が配置されている。複数のビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・のそれぞれの一端は、電源V0に接続されている。複数のビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・のそれぞれの他端は、水平スイッチトランジスタQi-1,Qi,Qi+1,・・・・・の第1主電極(ドレイン電極)に接続されている。水平スイッチトランジスタQi-1,Qi,Qi+1,・・・・・のそれぞれの制御電極(ゲート電極)は水平シフトレジスタ102に接続されている。水平スイッチトランジスタQi-1,Qi,Qi+1,・・・・・の第2主電極(ソース電極)は、水平信号線104に接続されている。複数のワード線Wj-1,Wj,Wj+1,・・・・・は、それぞれ垂直シフトレジスタ101に接続されている。
【0014】
微小空洞領域Cj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・のそれぞれの内部には、検出素子(pn接合ダイオード)Dj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・が配置されている。pn接合ダイオードDj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・は、それぞれ対応する垂直スイッチングトランジスタTj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・の第1主電極(ドレイン電極)に接続されている。ビット線Bi-1に隣接した列(コラム)に属する垂直スイッチングトランジスタTj,i-1,Tj+1,i-1,・・・・・の第2主電極(ソース電極)は、ビット線Bi-1に接続されている。ビット線Biに隣接した列(コラム)に属する垂直スイッチングトランジスタTj,i,Tj+1,i,・・・・・の第2主電極(ソース電極)は、ビット線Biに接続されている。更に、ビット線Bi+1に隣接した列(コラム)に属する垂直スイッチングトランジスタTj,i+1,Tj+1,i+1,・・・・・の第2主電極(ソース電極)は、ビット線Bi+1に接続されている。ワード線Wjに隣接した行に属する垂直スイッチングトランジスタTj,i-1,Tj,i,Tj,i+1,・・・・・の制御電極(ゲート電極)は、ワード線Wjに接続されている。又、ワード線Wj+1に隣接した行に属する垂直スイッチングトランジスタTj+1,i-1,Tj+1,i,Tj+1,i+1,・・・・・の制御電極(ゲート電極)は、ワード線Wj+1に接続されている。
【0015】
更に、ビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・と平行して、線幅Δi-1,Δi,Δi+1,・・・・・の垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・が走行している。垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・の一端は、水平ヒータ線Vtに集合され、ヒータ用電源103に接続されている。垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・の他端は、水平ヒータ線Vbに集合され、接地されている。垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・のそれぞれの線幅を
・・・・・>Δi-1>Δi>Δi+1>・・・・・ ・・・・・(1)
とすることで、垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・のそれぞれの抵抗値は、
・・・・・<ri-1<ri<ri+1<・・・・・ ・・・・・(2)
となる。したがって、ヒータ線の発熱量Piは、ヒータ用電源103の電圧をVhとすれば、
i=(Vh2/ri ・・・・・(3)
で与えられるので、垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・のそれぞれの温度は、
・・・・・>Ti-1>Ti>Ti+1>・・・・・ ・・・・・(4)
となる。
【0016】
図2は、微小空洞領域Cj,iを有するピクセルの上面図(平面図)である。本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルは、微小空洞領域Cj,iの上部を覆うように配置されたダイアフラム部1と、このダイアフラム部1を囲むアレイ分離領域3と、このアレイ分離領域3とダイアフラム部1とを接続する第1支持脚2a,第2支持脚2bと、ダイアフラム部1の内部にそれぞれ配置され、微小空洞領域Cj,i内の状態を検出する(pn接合ダイオード)Dj,iと、ダイアフラム部1に隣接し、微小空洞領域Cj,iのそれぞれに設けられた間隙部47a,47b,47c,47dとを有している。図2に示すように、検出素子Dj,iを、中空状態でアレイ分離領域3に支持することにより、ピクセルの基体となる半導体基板の温度から熱的に分離し、検出素子Dj,iによる正確な温度測定を可能になる。図2の微小空洞領域Cj,iを覗く溝部47aと溝部47cとが結合するコーナ部の正方形(間隙部)の一辺の寸法Rjと、溝部47bと溝部47dとが結合するコーナ部の正方形(間隙部)の一辺の寸法Rjとが、検知対象物のサイズを考慮して寸法が決定された微生物選択フィルタの開口寸法となる。
【0017】
図3は、図2のA−A方向に沿った断面図で、基板(半導体基板)29と、この基板(半導体基板)29上にアレイとして配列された微小空洞領域Ci,jと、この微小空洞領域Ci,jの上部を覆うように配置されたダイアフラム部1と、このダイアフラム部1を囲むアレイ分離領域3と、このアレイ分離領域3とダイアフラム部1とを接続する支持脚2a,2bと、ダイアフラム部1の内部にそれぞれ配置され、微小空洞領域Ci,j内の状態を検出する検出素子(51,52,53)と、ダイアフラム部1に隣接し、微小空洞領域Ci,jのそれぞれに設けられ、検知対象物のサイズを考慮して寸法が決定された、検知対象物を通過させる間隙部とからなるピクセルの構造を示している。アノード領域51,カソード領域52及びカソードコンタクト領域53からなる検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iが、微小空洞領域Ci,jの蓋若しくは屋根となるダイアフラム部1の内部に収納されていることを示す。微小空洞領域Cj,iの内部の底部には層状の反応物Xj,iである固定化酵素41が配置されている。反応物Xj,iは、検出対象となる微生物に応じて選択される。微小空洞領域Ci,jは、p型半導体基板(シリコン基板)29の表面に配置された基体絶縁膜31の一部を選択的に除去した凹部として構成されている。図3は、pn接合ダイオードDj,iのアノード領域51,カソード領域52及びカソードコンタクト領域53は、それぞれ不純物をドープしたポリシリコン(以下において「ドープドポリシリコン」という。)から構成された場合を示している。なお、後述するように、SOI基板等を用いれば、ドープドポリシリコンの代わりに単結晶半導体層(単結晶シリコン層)で検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iを構成することが可能である。垂直スイッチングトランジスタTj,i(71,72,73)は、図3に示す例では、p型半導体基板(シリコン基板)29の内部の表面近傍に配置されているが、検出素子Dj,iと同一水平レベルに構成することも可能である。
【0018】
即ち、垂直スイッチングトランジスタTj,iは、p型半導体基板(シリコン基板)29の内部の表面近傍に配置されたn型ソース領域71、n型ドレイン領域72、これらのn型ソース領域71とn型ドレイン領域72との間のp型半導体基板29の表面のゲート酸化膜、ゲート酸化膜の上のポリシリコンゲート電極73から構成されている。この垂直スイッチングトランジスタTj,iのポリシリコンゲート電極73は、同時にワード線Wjとして機能している。したがって、隣接するピクセルには、同様に、垂直スイッチングトランジスタTj-1,i,Tj+1,i,・・・・・のポリシリコンゲート電極であるワード線Wj-1,Wj+1,・・・・・が走行している。
【0019】
そして、この垂直スイッチングトランジスタTj-1,i,Tj,i,Tj+1,i,・・・・・の上部に、層間絶縁膜として機能する基体絶縁膜31が配置されている。前述したように、この基体絶縁膜31の一部が、選択的に除去され、その除去されたスペースが、本発明の第1の実施の形態に係る微小空洞領域Ci,jを構成している。なお、微小空洞領域Ci,jの側壁側に位置する基体絶縁膜31には、複数の第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・(接続導体)59c,59d,・・・・・が、基体絶縁膜31を貫通するように埋め込まれている。複数の第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・は、垂直スイッチングトランジスタTj,iを構成するn型ソース領域71、n型ドレイン領域72、或いは周辺回路を構成する他のトランジスタ等に接続される基体絶縁膜31に埋め込まれた接続導体である。
【0020】
微小空洞領域Ci,jの上部には、埋込絶縁膜32が、微小空洞領域Ci,jの蓋若しくは屋根として配置されている。埋込絶縁膜32は、図3の断面図上では、あたかも中央のダイアフラム部1,ダイアフラム部1の両側の支持脚部2a,2b、支持脚部2a,2bの両側のアレイ分離領域3に分割されているかのように示されている。しかし、図2に明らかなように、平面パターンとしては、ダイアフラム部1、支持脚部2a,2b、及びアレイ分離領域3は連続した一体の領域である。埋込絶縁膜32には、溝部が設けられ、この溝部の内部には多結晶半導体層(p型ドープドポリシリコン)33が埋め込まれている。中央のダイアフラム部1の埋込絶縁膜32の内部に埋め込まれたp型ドープドポリシリコンは、検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iのアノード領域51であり、n型ドープドポリシリコンからなるカソード領域52がアノード領域51の表面に選択的に配置され、pn接合を構成している。更にn型ドープドポリシリコンからなるカソードコンタクト領域53がカソード領域52の表面に選択的に配置され、アノード領域51、カソード領域52及びカソードコンタクト領域53とで、pn接合ダイオードDj,iを構成している。なお、アレイ分離領域3の埋込絶縁膜32の内部には、複数の第2層コンタクトプラグ60c,60d,・・・・・(接続導体)が、埋込絶縁膜32を貫通して埋め込まれている。第2層コンタクトプラグ60c,60d,・・・・・は、第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・を介して、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域72等にそれぞれ電気的に接続されている。
【0021】
カソードコンタクト領域53、カソード領域52、p型ドープドポリシリコン33及びこれらに挟まれて露出した埋込絶縁膜32の上部には第1層間絶縁膜34が配置されている。第1層間絶縁膜34の上には第1金属配線層62a,62b,・・・・・,62fが配置されている。第1金属配線層62cとカソードコンタクト領域53とは、第1層間絶縁膜34を貫通する第3層コンタクトプラグ61aにより接続されている。第1金属配線層62dとアノード領域51とは、第1層間絶縁膜34を貫通する第3層コンタクトプラグ61bにより接続されている。なお、アノード領域51を比較的低不純物密度のp型ドープドポリシリコン領域とし、第3層コンタクトプラグ61bとは、アノード領域51の一部に選択的に形成された比較的高不純物密度のp型ドープドポリシリコンからなるアノードコンタクト領域を介して接続するようにしても良い。更に第3層コンタクトプラグ61d,第2層コンタクトプラグ60d,及び第1層コンタクトプラグ559dを介して、第1金属配線層62fと垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ドレイン領域72とが電気的に接続されている。図3の断面図上では、第1金属配線層62c,62e,62fはあたかも独立した配線のように示されているが、平面パターン上では、第1金属配線層62c,62e,62fは連続した1本の電気配線である。したがって、第1金属配線層62c,62e,62f、第3層コンタクトプラグ61d、第2層コンタクトプラグ60d及び第1層コンタクトプラグ59dを介して、pn接合ダイオードDj,iのカソードコンタクト領域53と垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ドレイン領域72とが電気的に接続されている(図1の等価回路参照。)。
【0022】
更に、第1金属配線層62a,62b,・・・・・,62fの上部には、第2層間絶縁膜35が配置されている。第2層間絶縁膜35の上には、第2金属配線層63が配置されている。図3においては、第2金属配線層63があたかも紙面に垂直方向に走行しているように描かれているが、実際は、紙面と平行方向のビット線Biのパターンとなる。即ち、ビット線Biは、ポリシリコンゲート電極73(ワード線Wj)と直交する方向に走行している。又、第2層間絶縁膜35の内部には、第2層間絶縁膜35を貫通する第4層コンタクトプラグ64cが埋め込まれている(図示省略)。第4層コンタクトプラグ64cは、第3層コンタクトプラグ61cの頂部に接続されている。したがって、第2金属配線層63(ビット線Bi)は、第4層コンタクトプラグ64c、第3層コンタクトプラグ61c、第2層コンタクトプラグ60c、第1層コンタクトプラグ59cを介して、垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ソース領域71に電気的に接続されている。図示を省略しているが、隣接するピクセルにも、ビット線Bi-1,Bi+1,・・・・・が第2金属配線層により形成され、走行している。ビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・と平行して、線幅Δi-1,Δi,Δi+1,・・・・・の第2金属配線層として、垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・が走行しているが、図3の断面図には、現れていない(紙面の手前、及び奥を、紙面に平行に走行している。)。なお、ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・を第1金属配線層62a〜62fと同一レベルの配線を用いて、紙面に平行に走行しても構わない。そして、第2金属配線層63の上部に、パッシベーション膜36が配置されている。
【0023】
微小空洞領域Ci,jの上部の、埋込絶縁膜32、検出素子(pn接合ダイオード)Dj,i(51,52,53)、第1層間絶縁膜34、第1金属配線層(62c,62d)、第2層間絶縁膜35及びパッシベーション膜36とで、ダイアフラム部1を構成している。ダイアフラム部1の熱容量Cは、例えば、C=0.01〜0.1μJ/K程度に選定すれば良い。そして、このダイアフラム部1は、中空状態の支持脚62a,62bによって、アレイ分離領域3に固定されている。微小空洞領域Ci,jの底部には、ルシフェリン・ルシフェラーゼ等の酵素が、高分子材料に包み込まれた固定化酵素41の形態で、反応物Xi,jとして配置されている。
【0024】
一般に微生物は、その種類に対応して、固有の寸法を持つ。例えば、クリプトスポリジウム(病原性原虫)は〜5μm、大腸菌は〜3μm、ブドウ球菌は〜1μm、ウイルスは〜0.1μmである。したがって、図2に示すように、半導体基板29の表面に特定の開口寸法Rjを有する空間フィルタを設けておけば、その下の微小空洞領域Ci,jに、この空間フィルタで微生物の寸法を選別しながら誘導出来る。微小空洞領域Ci,j内には図3に示すように、あらかじめ、特定の微生物に対応した固定化酵素(或いは培養成分)41等の反応物Xi,jが配置されているので、誘導された微生物は反応物Xi,jで増殖し、発光(バイオルミネッセンス)或いは温度上昇(増殖サーモグラム)する。
【0025】
例えば、反応物Xi,jとして、ルシフェリン・ルシフェラーゼ(発光基質・発光酵素)が固定されている場合で説明する。この場合、検知対象は空中の微生物であり、αをルシフェリン・ルシフェラーゼ(発光基質・発光酵素)、βを微生物が出すATP(アデノシン三リン酸)、hνを可視発光とすれば、
α+β⇒hν ・・・・・(5)
の反応式により、その発光hνを、ダイアフラムの下側表面付近に形成されているpn接合ダイオードDj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i +1,・・・・・をフォトダイオード(光センサ)として機能させ、pn接合ダイオードDj,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・により発光hνを電流に変換する。この電流(電気信号)は、垂直シフトレジスタ101及び水平シフトレジスタ102でランダムアクセスされ、図1に示す水平スイッチトランジスタQi-1,Qi,Qi+1,・・・・・を介して水平信号線104に読み出すことが出来る。
【0026】
例えば、開口寸法Rjを5μmに設定しておけば、そのサイズ以下の空中菌(赤カビ病菌、イモチ病菌、肺炎球菌、ブドウ球菌等)が検出出来る。各ピクセルセルからの電流信号は、図1に示す垂直シフトレジスタ101及び水平シフトレジスタ102でランダムアクセスすることにより、通常のCMOSイメージセンサと同様な方式で、画像化を行うことが可能である。画像化を行うことにより、どの程度の気中密度で空中菌が存在するかを判定出来る。即ち、微小空洞領域内に空中菌が入り込む確率的な現象を定量的に測定可能である。
【0027】
特に、空中菌は、様々なサイズが存在するだけでなく、増殖するための最適環境に温度依存性がある。したがって、図4(b)に示すように、画素(ピクセル)を構成する微小空洞領域C11,C12,・・・・・,C21,・・・・・,CMNの測定温度T1 ,T2 ,T3 ,・・・・・,TN と開口寸法R1 ,R2 ,R3 ,・・・・・,RM をマトリクス状に組み合わせておけば、空中菌を測定温度T1 ,T2 ,T3 ,・・・・・,TN と開口寸法R1 ,R2 ,R3 ,・・・・・,RM とで分類しながら、同時計測して、その分類を2次元画像化することが可能である。
【0028】
図4(a)は、空中菌を4種類に分類しながら同時計測して2次元画像化した例を示す。図4(a)において、領域Aは寸法が1μm以下でATP放出型細菌、領域Bは寸法が5μm以下でATP放出型細菌、領域Cは寸法が1μm以下で合成培養液S増殖型細菌、領域Dは寸法が5μm以下で合成培養液S増殖型細菌として、分類表示される。領域A及び領域Bには、反応物Xi,jとして発光酵素R又は発光基質Rが配置される。領域Aと領域Bに対してはバイオルミネッセンス測定のためにpn接合ダイオードj,iを光センサとして動作させ、又領域Cと領域Dに対しては増殖サーモグラム測定のためにpn接合ダイオードDj,iを温度センサ(IV特性変調型ダイオード)として動作させる。
【0029】
典型的な微生物の物質代謝熱は1個当たり10pJであるので、1000個の微生物が増殖中であれば、発生エネルギーSはS=0.01μJとなる。これを熱容量C=0.1μJ/Kのダイアフラム上で観測すると、温度変化ΔTは、
ΔT=S/C=0.1K ・・・・・(6)
程度の値になるので、pn接合ダイオードDj,iで容易に検出可能な温度変化ΔTである。
【0030】
以上のように、本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイによって、従来は困難であった空中或いは水中に存在する微生物の種類を同定しながらリアルタイムにその微生物の寸法で分類した存在密度を2次元画像として可視化することが可能になる。更に、微生物の活性度や増殖状態の時間的変化を、2次元画像上でイメージ化して測定可能となる。
【0031】
図5〜図7を用いて、微小空洞領域Ci,jのピクセルに着目して、本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法を説明する。なお、以下に述べるセンサアレイの製造方法は、一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により、実現可能であることは勿論である。
【0032】
(イ)まず、半導体基板29として、0.1〜3Ωcm程度の(100)面を主表面とするp型シリコンウェハを用意する。この半導体基板29の主表面にシフトレジスタやセンス増幅器等のセンサアレイの周辺回路を形成する。これは通常の標準的なMOS集積回路の製造方法によれば良い。詳細は省略するが、反転防止層(チャネルストップ領域)、素子分離領域等の標準的なMOS集積回路に必要な領域を形成した後、半導体基板29の表面を熱酸化して、厚さ50nm〜100nmのゲート酸化膜42を形成する。この際Vth制御イオン注入を加えても良い。次に、ゲート酸化膜42の上の全面にCVD法によりポリシリコン膜43を300nm〜600nm程度、例えば400nm堆積する。次にフォトレジスト膜(以下において、単に「フォトレジスト」という。)201をポリシリコン膜43の表面にスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により、図5(a)に示すように、フォトレジスト201をパターニングする。そして、このフォトレジスト201をマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)等によりポリシリコン膜43をエッチングして、ゲート電極73及びポリシリコン配線(図示しない)を形成する。その後、フォトレジスト201を除去し、新たなフォトレジストをゲート電極73の表面にスピン塗布する。そして、次に、フォトリソグラフィー技術を用いて、MOSトランジスタ形成領域にイオン注入用開口部を形成し、ポリシリコンゲート電極73を露出させる。そして、露出したポリシリコンゲート電極73と新たなフォトレジストをマスクとして、自己整合的に、ヒ素イオン(75As)をドーズ量1015cm−2のオーダーでイオン注入する。この時、ポリシリコンゲート電極73にもヒ素(75As)がイオン注入される。新たなフォトレジストを除去してから、半導体基板29を熱処理し、注入した不純物イオンを活性化及び拡散し、図5(b)に示すように半導体基板29にn型ソース領域71及びn型ドレイン領域72を形成し、この結果、垂直スイッチングトランジスタTj,iが形成される。垂直スイッチングトランジスタTj,iのポリシリコンゲート電極73は、ワード線Wjとして機能する。したがって、隣接するピクセルには、同様に、垂直スイッチングトランジスタTj-1,i,Tj+1,i,・・・・・のポリシリコンゲート電極であるワード線Wj-1,Wj+1,・・・・・が走行している。
【0033】
(ロ)次に、図5(b)に示すように、垂直スイッチングトランジスタTj-1,i,Tj,i,Tj+1,i,・・・・・や周辺回路のMOS集積回路に対しては層間絶縁膜として機能する基体絶縁膜31を、厚さ1μm程度に堆積する。この基体絶縁膜31は、CVD法により堆積された膜厚0.5μm程度の酸化膜と、この酸化膜の上の膜厚0.5μm程度のPSG膜又はBPSG膜の2層構造から構成された複合膜である。この複合膜の上層のBPSG膜は、リフローされて基体絶縁膜31の表面が平坦化される。
【0034】
(ハ)次に、基体絶縁膜31の上に、フォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、基体絶縁膜31をRIEでエッチングし、図示しない、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に対するコンタクトホールを開口する。更に、コンタクトホール開口に用いたフォトレジストを除去し、基体絶縁膜31の上に、新たなフォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により新たなフォトレジストをパターニングする。このパターニングされた新たなフォトレジストをマスクとして、基体絶縁膜31を等方性エッチングでエッチングし、微小空洞領域Ci,jを形成する。微小空洞領域Ci,jの底部には、100nm程度の基体絶縁膜31を残存させる。そして、コンタクトホール及び微小空洞領域Ci,jを埋めるように、厚さ1.2〜1.5μmの空洞材料(ポリシリコン)44をCVD法を用いて堆積する。CVD法を用いてポリシリコン44を堆積する際、ソースガスのモノシラン(SiH4)と同時に、水素ガスで希釈したジボラン(B26)を、マスフローコントローラで制御しながら添加しp型ドープドポリシリコン44を堆積する。或いは、ノンドープポリシリコン44を堆積の後、イオン注入若しくは気相拡散(プレでポジション)により、ボロン(B)等のp型不純物を拡散して、p型ドープドポリシリコン44にしても良い。そして、化学的機械研磨(CMP)を用いて、空洞材料(p型ドープドポリシリコン)44の表面を基体絶縁膜31が露出するまで平坦化させ、空洞材料(p型ドープドポリシリコン)44をコンタクトホール及び微小空洞領域Ci,jの内部に埋め込む。コンタクトホールの内部に埋め込められたp型ドープドポリシリコン44は、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に対する第1層コンタクトプラグ(接続導体)59c,59d,・・・・・として機能する。その後、図5(c)に示すように、埋込絶縁膜32を厚さ1μm程度に堆積する。この埋込絶縁膜32としては、CVD法により酸化膜を堆積すれば良い。
【0035】
(ニ)次に、この埋込絶縁膜32の上にフォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、埋込絶縁膜32をRIEでエッチングし、第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・にそれぞれ接続する第1層バイアホール(図示省略)を開口する。更に、第1層バイアホールの開口に用いたフォトレジストを除去し、埋込絶縁膜32の上に、新たなフォトレジスト202をスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジスト202をパターニングする。このパターニングされたフォトレジスト202をマスクとして、埋込絶縁膜32をRIEでエッチングし、図5(d)に示すように、埋込絶縁膜32に対して、溝部45a,45b,・・・・・,45fを形成する。溝部45a,45b,・・・・・,45fのそれぞれの底部には、100nm程度の埋込絶縁膜32を残存させる。
【0036】
(ホ)そして、溝部45a,45b,・・・・・,45f、及びn型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に接続する第1層バイアホール(図示省略)を埋めるように、CVD法を用いて、厚さ1.0〜1.5μmの多結晶半導体層(ポリシリコン)33を堆積する。CVD法を用いてポリシリコン33を堆積する際、前述と同様に、SiH4と同時に、B26を添加しp型ドープドポリシリコン33をインシツ(in-situ)で堆積しても良く、ノンドープポリシリコン33を堆積の後、p型不純物を拡散して、p型ドープドポリシリコン33にしても良い。更に、CMPを用いて、図6(e)に示すように、p型ドープドポリシリコン33の表面を埋込絶縁膜32が露出するまで平坦化させ、p型ドープドポリシリコン33を溝部45a,45b,・・・・・,45f及び図示を省略した第1層バイアホールのそれぞれの内部に埋め込む。第1層バイアホールの内部に埋め込められたp型ドープドポリシリコン33は、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に対する第2層コンタクトプラグ60c,60dとして機能する。
【0037】
(ヘ)次に、このp型ドープドポリシリコン33の上に、フォトレジスト203をスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジスト203をパターニングし、パターニングされたフォトレジスト203をマスクとして、リンイオン(31)等のn型不純物イオンを、図6(f)に示すようにイオン注入する。ドーズ量は、p型ドープドポリシリコン33をタイプ反転可能な量に選定する。フォトレジスト203を除去後、熱処理し、n型不純物イオンを活性化し、カソード領域52をp型ドープドポリシリコン33の表面に選択的に形成する。そして、カソード領域52及びp型ドープドポリシリコン33の上に、新たなフォトレジスト204をスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジスト204をパターニングする。パターニングされたフォトレジスト204をマスクとして、図6(g)に示すように、ヒ素イオン(75As)等のn型不純物イオンを2×1015cm−2程度のドーズ量でイオン注入する。フォトレジスト204を除去後、熱処理し、n型不純物イオンを活性化し、カソードコンタクト領域53を、カソード領域52の表面に選択的に形成する。アノード領域51、カソード領域52及びカソードコンタクト領域53とで、pn接合ダイオードDj,iを構成している。
【0038】
(ト)カソードコンタクト領域53、カソード領域52、p型ドープドポリシリコン33及びこれらに挟まれて露出した埋込絶縁膜32の上部に、厚さ0.3μm〜0.8μmの第1層間絶縁膜34を、CVD法により堆積する。この第1層間絶縁膜34は、酸化膜(NSG膜)、PSG膜若しくはBPSG膜、又はこれらの内の2層以上の組み合わせから構成された複合膜でも良い。この第1層間絶縁膜34の上に、フォトレジスト205をスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジスト205をパターニングする。このパターニングされたフォトレジスト205をマスクとして、第1層間絶縁膜34をRIEでエッチングし、図6(h)に示すように、コンタクトホール46a,46b、及び第2層コンタクトプラグ60c,60dに接続される第2層バイアホール46c,46dを開口する。フォトレジスト205を除去後、第1層間絶縁膜34の上に、プラグ用導電膜を堆積する。そして、CMPを用いて、プラグ用導電膜の表面を第1層間絶縁膜34が露出するまで平坦化させ、第3層コンタクトプラグ61a,61b,61c,61d,・・・・・をコンタクトホール46a,46b,46c,46dの内部に埋め込む。第3層コンタクトプラグ61c及び61dは、それぞれ図示しない第2層バイアホールの内部に埋め込まれ、第2層コンタクトプラグ60c及び60d及び第1層コンタクトプラグ59c及び59dを介して、垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ソース領域71及びドレイン領域72に電気的に接続される。第3層コンタクトプラグ61a,61b,61c,61d,・・・・・用のプラグ用導電膜としては、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)等の高融点金属、これらのシリサイド(WSi,TiSi,MoSi)等をCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法等で堆積すれば良い。或いはこれらのシリサイドを用いたポリサイドをCVD法で堆積して形成しても良い。
【0039】
(チ)次に、第3層コンタクトプラグ61a,61b,61c,61d,・・・・・及び第1層間絶縁膜34の上に、厚さ0.3μm〜1μmの第1層金属膜62をCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法等で堆積する。第1層金属膜62としては、W、Ti、Mo等の高融点金属の他アルミニウム(Al)等が使用可能である。この第1層金属膜62の上に、フォトレジスト206をスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジスト206を図6(i)に示すように、パターニングする。
【0040】
(リ)このパターニングされたフォトレジスト206をマスクとして、第1層金属膜62をRIEでエッチングし、第1金属配線層62a,62b,・・・・・,62fをパターニングする。図7(j)の断面図上では、第1金属配線層62c,62e,62fはあたかも独立した配線のように示されているが、平面パターン上では、第1金属配線層62c,62e,62fは連続した1本の電気配線である。第1金属配線層62c,62e,62fにより、pn接合ダイオードDj,iのカソードコンタクト領域53と垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ドレイン領域72とが、第3層コンタクトプラグ61d、第2層コンタクトプラグ60d及び第1層コンタクトプラグ59dを介して電気的に接続される。そして、第1金属配線層62a,62b,・・・・・,62fの上部に、厚さ0.8μm〜1.5μmの第2層間絶縁膜35を、図7(j)に示すように、CVD法により堆積する。この第2層間絶縁膜35は、NSG膜、PSG膜若しくはBPSG膜、又はこれらの内の2層以上の組み合わせから構成された複合膜でも良い。この第2層間絶縁膜35の上に、フォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、第2層間絶縁膜35をRIEでエッチングし、第3層コンタクトプラグ61cに接続される第3層バイアホール(図示省略)を開口する。第3層バイアホールは、第3層コンタクトプラグ61cの頂部を露出するように開口される。フォトレジストを除去後、第4層コンタクトプラグ64c用導電膜として、W、Ti、Mo等の高融点金属を堆積する。そして、CMPを用いて、第2層間絶縁膜35の表面を図7(j)に示すように、平坦化し、第4層コンタクトプラグ64cを第3層バイアホールに埋め込む。
【0041】
(ヌ)次に、第2層間絶縁膜35の上に、厚さ0.3μm〜1μmの第2層金属膜を、真空蒸着法、スパッタリング法等で堆積する。第2層金属膜としては、Al若しくはアルミニウム合金(Al−Si,Al−Cu−Si)等が使用可能である。この第2層金属膜の上に、フォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術により、パターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、第2層金属膜をRIEでエッチングし、第2金属配線層63をパターニングする。図7(k)においては、第2金属配線層63があたかも紙面に垂直方向に走行しているように描かれているが、実際は、紙面と平行方向のビット線Biのパターンとなる。即ち、ビット線Biは、ポリシリコンゲート電極73(ワード線Wj)と直交する方向に走行している。そして、第2金属配線層63(ビット線Bi)は第4層コンタクトプラグ64c、第3層コンタクトプラグ61c、第2層コンタクトプラグ60c、第1層コンタクトプラグ59cを介して、垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ソース領域71に電気的に接続される。図示を省略しているが、隣接するピクセルにも、ビット線Bi-1,Bi+1,・・・・・が第2金属配線層により、形成されている。図3の断面図には現れていないが、ビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・と平行して、第2金属配線層として垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・がビット線Bi-1,Bi,Bi+1,・・・・・と同一工程で、パターニングされる。垂直ヒータ線Vi-1,Vi,Vi+1,・・・・・は、紙面の手前、及び奥を紙面に平行に走行している。そして、第2金属配線層63の上部に、厚さ0.8μm〜1.5μmのパッシベーション膜36を、図7(k)に示すように、CVD法により堆積する。このパッシベーション膜36としてはシリコン窒化膜(Si34膜)が使用可能である。そして、CMPを用いて、パッシベーション膜36の表面を図7(k)に示すように、平坦化する。
【0042】
(ル)このパッシベーション膜36の上に、フォトレジスト207をスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジスト207をパターニングする。このパターニングされたフォトレジスト207をマスクとして、パッシベーション膜36,第2層間絶縁膜35,第1層間絶縁膜34,埋め込み絶縁膜32をRIEでエッチングし、図7(l)に示すように、溝部47a,47b,47c,47dを開口する。そして、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に露出した空洞材料(p型ドープドポリシリコン)44をシリコンエッチング液で除去すれば、図3に示す微小空洞領域Ci,jが形成される。
【0043】
(ヲ)次に、ビニルポリマー等の寒天のような網目構造を持つ高分子材料を加熱し、ゾル状にし、これにルシフェリン・ルシフェラーゼ等の酵素を混ぜた液を用意する。そして、この酵素を混ぜた液を、半導体基板29の上から、溝部47a,47b,47c,47dに向かって滴下する。滴下された酵素を混ぜた液は、溝部47a,47b,47c,47dの内部を毛細管現象により浸透し、微小空洞領域Ci,jに注入される。溝部47a,47b,47c,47dの間隙にも、酵素を混ぜた液が残留するが、溝部47a,47b,47c,47dに対して、ヘリウム・ネオン(He−Ne)レーザ等のレーザビームをスキャンすることにより、微小空洞領域Ci,jの底部の高分子材料からなる固定化酵素41に影響を与えることなく、溝部47a,47b,47c,47dの間隙の高分子材料を蒸発させることが出来る。この結果、図3に示すような、本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイが完成する。
【0044】
図8は、本発明の第1の実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルを微小空洞領域Ci,jを中心にして示す断面図である。この断面図は、図2のA−A方向に沿った図に相当する。図3では、微小空洞領域Ci,jは、p型半導体基板(シリコン基板)29の表面に配置された基体絶縁膜31の一部を選択的に除去した凹部として構成されていたが、第1の実施の形態の変形例に係るセンサアレイでは、p型半導体基板(シリコン基板)29自身の表面の凹部として構成されている点が異なる。図3と同様に、アノード領域51,カソード領域52及びカソードコンタクト領域53からなる検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iが、微小空洞領域Ci,jの蓋若しくは屋根となるダイアフラム部1の内部にドープドポリシリコン層を用いて構成されている。図1に示す垂直スイッチングトランジスタTj-1,i,Tj,i,Tj+1,i,・・・・・は、図3ではp型半導体基板(シリコン基板)29の内部の表面近傍に配置されていたが、第1の実施の形態の変形例に係るセンサアレイでは、検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iと同一水平レベルのドープドポリシリコン層33を用いて構成されている。即ち、ドープドポリシリコン層33の表面のn型ソース領域75、n型ドレイン領域76、及びこれらのn型ソース領域75とn型ドレイン領域76との間のp型ドープドポリシリコン層33の表面のゲート酸化膜、ゲート酸化膜の上のポリシリコンゲート電極77から構成されている。図3では、微小空洞領域Ci,jの側壁側に位置する基体絶縁膜31には、第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・(接続導体)が、基体絶縁膜31を貫通するように埋め込まれていると説明したが、第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・は、n型ソース領域71、n型ドレイン領域72に対する接続導体であるので、図8に示す構造では不要である。同様に、図3では、アレイ分離領域3の埋込絶縁膜32の内部に第2層コンタクトプラグ60c,60d,・・・・・(接続導体)が埋め込まれていると説明したが、第2層コンタクトプラグ60c,60d,・・・・・は第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・を介してn型ソース領域71及びn型ドレイン領域72にそれぞれ電気的に接続されているのであるから、図8に示す構造では不要である。その代わり、コンタクトプラグ61e及び61fが、n型ソース領域75及びn型ドレイン領域76にそれぞれ接続されている。微小空洞領域Cj,iの内部の底部には、図3と同様に、層状の反応物Xj,iである固定化酵素41が配置され、この反応物Xj,iは、検出対象となる微生物に応じて選択される。他の詳細は、基本的に図3に示した第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
【0045】
図8に示すように、半導体基板29の表面に微小空洞領域Ci,jを形成するのは、以下のように簡単に出来る。即ち、図7(l)に示すように溝部47a,47b,47c,47dを開口した後、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に露出した半導体基板29を、異方性シリコンエッチング液で除去すれば良い。この異方性シリコンエッチング液のエッチングのとき、p型ドープドポリシリコン33は、p型ドープドポリシリコン33を保護する埋込絶縁膜で被覆されているのでエッチングされることはない。異方性シリコンエッチング液としては、水酸化カリウム(KOH)等のアルカリ系エッチング液や、エチレンジアミンピロカテコール水溶液、ヒドラジン水溶液等が周知である。
【0046】
又、図8に示す構造において、垂直スイッチングトランジスタTj,iをp型ドープドポリシリコン33の表面に形成するには、以下のようにすれば良い。
【0047】
(イ)まず、図6(f)に示すようにイオン注入により、p型ドープドポリシリコン33の表面にカソード領域52を形成するためのn型不純物イオンをイオン注入する。イオン注入のマスクとして用いたフォトレジスト203を除去後、酸化性雰囲気で熱処理し、p型ドープドポリシリコン33の表面に厚さ50nm〜100nmのゲート酸化膜を形成する。このゲート酸化膜を形成する熱処理で、注入されたn型不純物イオンが活性化し、カソード領域52が形成される。
【0048】
(ロ)次に、ゲート酸化膜の上の全面にCVD法によりポリシリコン膜、若しくはW膜,Mo膜等の高融点金属等のゲート電極材料を400nm程度堆積する。次にフォトレジストをゲート電極材料の表面にスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジストをパターニングする。そして、このフォトレジストをマスクとして、RIE等によりゲート電極材料をエッチングして、ゲート電極77及び必要な配線のパターンをゲート電極材料で形成する。
【0049】
(ハ)そして、図6(g)に示すカソードコンタクト領域53を形成するための新たなフォトレジスト204をパターニングする際に、同時に、垂直スイッチングトランジスタTj,i用の開口部をゲート電極77の部分に形成する。
【0050】
(ニ)そして、パターニングされたフォトレジスト204をマスクとして、図6(g)に示すように、ヒ素イオン(75As)等のn型不純物イオンを2×1015cm−2程度のドーズ量でイオン注入すれば、ゲート電極77をマスクとして自己整合的にソース/ドレイン形成予定のp型ドープドポリシリコン33の表面にもイオン注入される。その後、フォトレジスト204を除去後、熱処理しn型不純物イオンを活性化すれば、カソードコンタクト領域53がカソード領域52の表面に形成されると同時に、n型ソース領域75及びn型ドレイン領域76が形成され、垂直スイッチングトランジスタTj,iが形成される。垂直スイッチングトランジスタTj,iのゲート電極77は、ワード線Wjとして機能することは、図3の場合と同様である。したがって、隣接するピクセルには、同様に、垂直スイッチングトランジスタTj-1,i,Tj+1,i,・・・・・のゲート電極であるワード線Wj-1,Wj+1,・・・・・が走行する。
【0051】
なお、SOI構造の基板を用いれば、図8に示す第1の実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルの検出素子(pn接合ダイオード)Dj,i及び垂直スイッチングトランジスタTj,iを、微小空洞領域Ci,jの蓋(屋根)となるダイアフラム部1の内部に、p型単結晶シリコン層を用いて構成することが可能である。図8に示す構造において、検出素子(pn接合ダイオード)Dj,i及び垂直スイッチングトランジスタTj,iをp型単結晶シリコン層の表面に形成するには、以下のようにすれば良い。
【0052】
(イ)まず、半導体基板29の上に埋込絶縁膜32を介してp型単結晶シリコン層が形成されたSOI基板を用意する。そして、このp型単結晶シリコン層の上にフォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、p型単結晶シリコン層を埋込絶縁膜32が露出するまで、RIEで選択的にエッチングする。このRIEで、図7(l)に示す溝部47a,47b,47c,47dの位置にそれぞれ分離溝を形成する。この分離溝の幅は、溝部47a,47b,47c,47dよりも、0.6μm〜3μm広く形成する。RIEのエッチングに用いたフォトレジストを除去する。
【0053】
(ロ)そして、この分離溝を埋めるように、CVD法により酸化膜を堆積する。更に、CMPを用いてp型単結晶シリコン層が露出するまで平坦化し、p型単結晶シリコン層保護用絶縁膜を形成する。そして、このp型単結晶シリコン層保護用絶縁膜で区切られたp型単結晶シリコン層の上にフォトレジスト203をスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジスト203をパターニングする。このパターニングされたフォトレジスト203をマスクとして、図6(f)と同様に、p型単結晶シリコン層の表面にカソード領域52を形成するためのn型不純物イオンをイオン注入する。イオン注入のマスクとして用いたフォトレジスト203を除去後、酸化性雰囲気で熱処理し、p型単結晶シリコン層の表面に厚さ50nm〜100nmのゲート酸化膜を形成する。このゲート酸化膜を形成する熱処理で、注入されたn型不純物イオンが活性化し、カソード領域52が形成される。
【0054】
(ハ)次に、ゲート酸化膜の上の全面にCVD法によりポリシリコン膜、若しくはW膜,Mo膜等の高融点金属等のゲート電極材料を400nm程度堆積する。次にフォトレジストをゲート電極材料の表面にスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジストをパターニングする。そして、このフォトレジストをマスクとして、RIE等によりゲート電極材料をエッチングして、ゲート電極77(図8参照。)及び必要な配線のパターンをゲート電極材料で形成する。
【0055】
(ニ)そして、図6(g)に示すカソードコンタクト領域53を形成するための新たなフォトレジスト204をパターニングする際に、同時に、垂直スイッチングトランジスタTj,i用の開口部をゲート電極77の部分に形成する。
【0056】
(ホ)そして、パターニングされたフォトレジスト204をマスクとして、図6(g)と同様に、ヒ素イオン(75As)等のn型不純物イオンをイオン注入すれば、ゲート電極77をマスクとして自己整合的にソース/ドレイン形成予定のp型単結晶シリコン層の表面にもイオン注入される。その後、フォトレジスト204を除去後、熱処理しn型不純物イオンを活性化すれば、カソードコンタクト領域53がカソード領域52の表面に形成されると同時に、n型ソース領域75及びn型ドレイン領域76が形成され(図8参照。)、垂直スイッチングトランジスタTj,iが形成される。この後の工程は、図6(h)以降に示す工程と基本的に同様であるので、重複した記載を省略する。但し、図7(l)に示すと同様に、溝部47a,47b,47c,47dを開口した後、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に露出した半導体基板29を、異方性シリコンエッチング液で除去することは、前述した通りである。この異方性シリコンエッチング液のエッチングのとき、p型単結晶シリコン層は、p型単結晶シリコン層保護用絶縁膜で側面を、埋込絶縁膜32で底面を被覆されているのでエッチングされることはない。
【0057】
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルを微小空洞領域Ci,jを中心にして示す断面図である。この断面図は、図2のA−A方向に沿った図に相当する。第1の実施の形態では、アノード領域51,カソード領域52及びカソードコンタクト領域53からなるpn接合ダイオードが検出素子Dj,iとして、微小空洞領域Ci,jの蓋となるダイアフラム部1の内部に構成されていた。しかし、第2の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルでは、pn接合ダイオードの代わりに、イオン検出FET(Ion Sensitive FET:以下に置いて「ISFET」という。)が用いられている点が、第1の実施の形態と異なる。ISFETは、溶液中のイオンを検出しPHを測定する検出素子Dj,iである。PHを測定するのであるから、第1の実施の形態とは異なり、微小空洞領域Cj,iの内部の底部には、層状の反応物Xj,iを配置することは必ずしも必要ではない。
【0058】
図9に示すように、ダイアフラム部1に位置する埋込絶縁膜32に溝部が形成され、溝部のそれぞれの底部には、ISFETのゲート絶縁膜となる厚さ50nm〜100nm程度の埋込絶縁膜32が残存している。そしてこの溝部にISFETのチャネル領域となるn型ドープドポリシリコン33が埋め込まれている。更に、チャネル領域57を挟んで、p型ソース領域55及びp型ドレイン領域56が形成され、ISFETDj,iが構成されている。n型チャネル領域57の上部には第1層間絶縁膜34が配置されている。第1層間絶縁膜34の上には第1金属配線層62a,62b,・・・・・,62fが配置されている。第1金属配線層62dとp型ドレイン領域56とは、第1層間絶縁膜34を貫通する第3層コンタクトプラグ61c,61d,・・・・・61bにより接続されている。第1金属配線層62cとp型ソース領域55とは、第1層間絶縁膜34を貫通する第3層コンタクトプラグ61c,61d,・・・・・61aにより接続されている。更に第3層コンタクトプラグ61c,61d,・・・・・、第2層コンタクトプラグ60c,60d,・・・・・及び第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・を介して、第1金属配線層62fと垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ドレイン領域72とが電気的に接続されている。図9の断面図上では、第1金属配線層62d,62e,62fはあたかも独立した配線のように示されているが、平面パターン上では、第1金属配線層62d,62e,62fは連続した1本の電気配線である。したがって、第1金属配線層62d,62e,62f、第3層コンタクトプラグ61c,61d,・・・・・、第2層コンタクトプラグ60c,60d,・・・・・及び第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・を介して、ISFETDj,iのp型ドレイン領域56と垂直スイッチングトランジスタTj,iのn型ドレイン領域72とが電気的に接続されている(図1の等価回路参照。)。
【0059】
図9に示すように、ISFETのゲート絶縁膜32に陰イオンが集まると、ゲート絶縁膜32の近傍のISFETのチャネル領域の底部には、正孔(ホール)が蓄積されp型チャネルが形成され、ISFETのp型ソース領域55及びp型ドレイン領域56の間に電流が流れるので、各ピクセルの微小空洞領域Cj,iの内部のPHを測定出来る。
【0060】
なお、n型ドープドポリシリコン33ではなく、SOI構造を構成するn型単結晶半導体層を用いて、ISFETを構成出来ることは勿論である。又、図9では、垂直スイッチングトランジスタTj,iが、p型半導体基板(シリコン基板)29の内部の表面近傍に配置されているが、ISFETDj,iと同一水平レベルの半導体層(ポリシリコン層若しくは単結晶シリコン層)を用いてpチャネルMOSFETを構成すれば、工程が簡略されて好ましい。CMOSの工程と同様に、ISFETDj,iをpチャネルMOSFETで、垂直スイッチングトランジスタTj,iをnチャネルMOSFETで構成しても良い。又、導電型を全部逆にして、垂直スイッチングトランジスタTj,i及びISFETDj,iをエンハンスメント型nチャネルMOSFETを構成することも可能である。他の詳細は、基本的に図3に示した第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
【0061】
詳細な工程断面図を省略するが、本発明の第2の実施の形態に係るセンサアレイは、以下に述べるような製造方法により実現出来る。以下は、一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により、実現可能であることは勿論である。図5(c)までは、第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法と同様であるので、重複した記載を省略する。ここでは、図5(c)と同様に、埋込絶縁膜32を厚さ1μm程度にCVD法により堆積した工程の後から、順に説明する。
【0062】
(イ)即ち、図5(c)に示す工程の後、図5(c)の埋込絶縁膜32の上にフォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジスト202をマスクとして、埋込絶縁膜32をRIEでエッチングし、図5(d)と同様に、埋込絶縁膜32に対して、溝部45a,45b,・・・・・,45fを形成する。溝部45a,45b,・・・・・,45fのそれぞれの底部には、50nm〜100nm程度の埋込絶縁膜32を残存させる。
【0063】
(ロ)そして、溝部45a,45b,・・・・・,45f、及び図示しないn型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に接続する第1層バイアホールを埋めるように、CVD法を用いて、厚さ1.0〜1.5μmの多結晶半導体層(ポリシリコン)33を堆積する。CVD法を用いてポリシリコン33を堆積する際、前述と同様に、SiH4と同時に、フォスフィン(PH3)を添加し、n型ドープドポリシリコン33をインシツで堆積しても良く、ノンドープポリシリコン33を堆積の後、n型不純物を拡散して、n型ドープドポリシリコン33にしても良い。更に、CMPを用いて、図6(e)と同様に、n型ドープドポリシリコン33の表面を埋込絶縁膜32が露出するまで平坦化させ、n型ドープドポリシリコン33を溝部45a,45b,・・・・・,45f及び図示を省略した第1層バイアホールのそれぞれの内部に埋め込む。
【0064】
(ハ)次に、フォトレジストをn型ドープドポリシリコン33の表面にスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジストをパターニングし、このフォトレジストをマスクとして、ボロンイオン(11)等のp型不純物イオンを2×1015cm−2程度のドーズ量で、ソース/ドレイン形成予定領域のn型ドープドポリシリコン33の表面にもイオン注入する。その後、フォトレジスト204を除去後、熱処理しp型不純物イオンを活性化すれば、p型ソース領域55及びp型ドレイン領域56が形成され、ISFETDj,iが形成される。この後は、図6(h)以降に示す工程と、実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0065】
又、図9に示す構造において、検出素子(ISFET)Dj,i及びpチャネル垂直スイッチングトランジスタTj,iを単結晶シリコン層を用いて形成するには、以下のようにすれば良い。ここで、単結晶シリコン層とは、微小空洞領域Ci,jの蓋(屋根)となるダイアフラム部1の内部に形成される単結晶半導体層(SOI層)の意味である。
【0066】
(イ)まず、半導体基板29の上に埋込絶縁膜32を介してn型単結晶シリコン層(SOI層)が形成されたSOI基板を用意する。そして、このn型単結晶シリコン層の上にフォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、n型単結晶シリコン層を埋込絶縁膜32が露出するまで、RIEで選択的にエッチングする。このRIEで、図7(l)に示す溝部47a,47b,47c,47dの位置にそれぞれ分離溝を形成する。この分離溝の幅は、溝部47a,47b,47c,47dよりも、広く形成する。その後、RIEのエッチングに用いたフォトレジストを除去する。
【0067】
(ロ)そして、この分離溝を埋めるように、CVD法により酸化膜を堆積する。更に、CMPを用いてn型単結晶シリコン層が露出するまで平坦化し、分離溝の内部に、n型単結晶シリコン層保護用絶縁膜を形成する。そして、このn型単結晶シリコン層保護用絶縁膜で区切られたn型単結晶シリコン層の表面を熱酸化して、n型単結晶シリコン層の表面に厚さ50nm〜100nmのゲート酸化膜を形成する。
【0068】
(ハ)次に、ゲート酸化膜の上の全面にCVD法によりポリシリコン膜、若しくはW膜,Mo膜等の高融点金属等のゲート電極材料を300nm〜600nm程度堆積する。次にフォトレジストをゲート電極材料の表面にスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジストをパターニングする。そして、このフォトレジストをマスクとして、RIE等によりゲート電極材料をエッチングして、ゲート電極及び必要な配線のパターンをゲート電極材料で形成する。
【0069】
(ニ)ゲート電極のパターニングに用いたフォトレジストを除去して、新たなフォトレジストをゲート酸化膜の表面にスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジストをパターニングし、このフォトレジストをマスクとして、ボロンイオン(11)等のp型不純物イオンを2×1015cm−2程度のドーズ量で、ISFETDj,i及び垂直スイッチングトランジスタTj,iのソース/ドレイン形成予定領域のn型単結晶シリコン層の表面にイオン注入する。その後、フォトレジスト204を除去後、熱処理し、p型不純物イオンを活性化すれば、ISFETDj,iのp型ソース領域55及びp型ドレイン領域56と共に、垂直スイッチングトランジスタTj,iのp型ソース領域及びp型ドレイン領域が形成される。この後の工程は、図6(h)以降に示す工程と基本的に同様である。但し、図7(l)に示すと同様に、溝部47a,47b,47c,47dを開口した後、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に露出した半導体基板29を、異方性シリコンエッチング液で除去することは、前述した通りである。この異方性シリコンエッチング液のエッチングのとき、n型単結晶シリコン層は、n型単結晶シリコン層保護用絶縁膜で側面を、埋込絶縁膜32で底面を被覆されているのでエッチングされることはない。
【0070】
(第3の実施の形態)
図10及び11は、本発明の第3の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルを微小空洞領域Ci,jを中心にして示す断面図である。この断面図は、図2のA−A方向に沿った図に相当する。本発明の第3の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルは、第1の実施の形態のピクセルの上部に、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55付きのキャップ層37が付加された構造である。キャップ層37は、アレイ分離領域3とダイアフラム部1の間に設けられた間隙部の上方を覆うフリンジ部(端部)37cと、ダイアフラム部1のそれぞれの頂部に中央部の底部が接続され、フリンジ部37cを片持ち梁構造で支持する支持部(37a,37b)とからなる。支持部(37a,37b)は、ダイアフラム部1のそれぞれの頂部に底部が接続された中央部37aと、フリンジ部37cと中央部37aとを接続するスカート部37bとから構成されている。フリンジ部37cに設けられた空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55は浮遊粒子のサイズを分類するフィルタとして使用出来る。キャップ層37の端部(フリンジ部)37cとパッシベーション膜36の間の隙間が、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h5の直径より厚い場合は、微生物がキャップ層37の端部(フリンジ部)37cとパッシベーション膜36の間の隙間から微小空洞領域Ci,jに導入されうる。この隙間を埋める若しくは、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55の直径より薄くして、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55を微生物の分類フィルタとして用いても良い。なお、図10に示すように、アノード領域51,カソード領域52及びカソードコンタクト領域53からなるpn接合ダイオードが検出素子Dj,iとして、微小空洞領域Ci,jの蓋となるダイアフラム部1の内部に構成されている。又、図示を省略しているが、微小空洞領域Cj,iの内部の底部には、層状の反応物Xj,iが配置されている。このように、他の構造は、第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0071】
図10に示すように、キャップ層37の支持部の中央部37aはスカート部37bに囲まれた凹部の底を構成しているので、この中央部37a(凹部の底)に微生物の培養物質を配置することにより、増殖サーモグラムを測定することも可能である。この場合、バイオルミネッセンスと増殖サーモグラムとを区別するため、隣接するピクセルには、バイオルミネッセンスの測定を目的とし、培養物質を配置しない様なトポロジーを採用し、隣接するピクセル間の信号量の比較をすることも有効である。
【0072】
図示を省略するが、本発明の第3の実施の形態に係るセンサアレイは、以下に述べるセンサアレイの製造方法を用いて実現可能である。但し、一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の方法により、製造可能であることは勿論である。図7(l)までは、第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法と同様であるので、重複した記載を省略する。ここでは、図7(l)と同様に、溝部47a,47b,47c,47dを開口した工程の後から、順に説明する。
【0073】
(イ)即ち、図7(l)に示すように、溝部47a,47b,47c,47dを開口した後、これらの溝部47a,47b,47c,47dを埋め、更にパッシベーション膜36の上部に一定の厚さ、例えば0.8μm〜2μmの厚さが確保出来るようにアモルファスシリコンを堆積する。そして、CMPにより、アモルファスシリコンの表面を平坦化する。
【0074】
(ロ)次に、アモルファスシリコンの上に、フォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングし、このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、アモルファスシリコンを等方性エッチングでエッチングし、凹部を形成する。
【0075】
(ハ)フォトレジストを除去後、キャップ層用絶縁膜を厚さ0.3μm〜1μm程度にCVD法により堆積する。キャップ層用絶縁膜としては、NSG膜、PSG膜又はBPSG膜が使用可能である。次に、キャップ層用絶縁膜の上にフォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングし、このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、キャップ層用絶縁膜をRIEでエッチングし、図10及び図11に示すような空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55を有する矩形形状にパターニングする。
【0076】
(ニ)そして、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55を介してアモルファスシリコンをシリコンエッチング液でエッチングすれば、溝部47a,47b,47c,47dが再び開口される。更に、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に露出した空洞材料(p型ドープドポリシリコン)44も除去され、図10に示す微小空洞領域Ci,jが形成される。
【0077】
図12は、本発明の第3の実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルを微小空洞領域Ci,jを中心にして示す断面図である。この断面図は、図2のA−A方向に沿った図に相当する。本発明の第3の実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルは、図10に示す第3の実施の形態に係るのピクセルの上部に設けられたキャップ層37の庇(フリンジ部)37cの裏に、金属薄膜からなる上部電極82が配置され、この上部電極82に対向してアレイ分離領域3の頂部となるパッシベーション膜36の上部に下部電極81が配置されている構造である。
【0078】
図12に示す構造によれば、静電力を用いて、フリンジ部37cの裏とアレイ分離領域3の頂部となるパッシベーション膜36の表面との間の距離を制御することが可能である。例えば、上部電極82に正の電位を与え、下部電極81に負の電位を与え、静電引力を用いてフリンジ部37cの裏とパッシベーション膜36の表面との間の距離を狭く出来る。一方、上部電極82に正の電位を与え、下部電極81に正の電位を与えれば、静電斥力により、フリンジ部37cの裏とパッシベーション膜36の表面との間の距離を広く出来る。或いは、狭くし、上部電極82に負の電位を与え、下部電極81に負の電位を与えて、フリンジ部37cの裏とパッシベーション膜36の表面との間の距離を広くしても良い。このように、静電力を用いて、フリンジ部37cの裏とパッシベーション膜36の表面との間の距離を制御することで、浮遊粒子や微生物のサイズを分類する可変フィルタとして使用出来る。図12では、キャップ層37に空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55を設けた構造であるが、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55のない構造とした方が、可変フィルタの特性はシャープになる。他の構造は、図10に示す第3の実施の形態に係るピクセルと実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0079】
図示を省略するが、本発明の第3の実施の形態の変形例に係るセンサアレイは、以下のような製造方法を用いて実現可能である。途中までは、第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法と同様である。
【0080】
(イ)即ち、第1の実施の形態で説明した図7(l)に示すように、溝部47a,47b,47c,47dを開口した後、これらの溝部47a,47b,47c,47dの内部に侵入するようにアモルファスシリコンを堆積する。そして、パッシベーション膜36が露出するまでCMPを行い、溝部47a,47b,47c,47dをアモルファスシリコンで埋め込む。この後、パッシベーション膜36の上に、W、Ti、Mo等の下部電極用金属膜をCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法等で堆積する。この下部電極用金属膜の上に、フォトレジストをスピン塗布し、フォトリソグラフィー技術により、フォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、下部電極用金属膜をRIEでエッチングし、下部電極81をパターニングする。そして、下部電極81をパターニングしたフォトレジストを除去する。
【0081】
(ロ)更に、下部電極81の上部、及び露出したパッシベーション膜36の上部にアモルファスシリコンを堆積する。そして、CMPにより、アモルファスシリコンの表面を平坦化し、アモルファスシリコンの上に、フォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングし、このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、アモルファスシリコンを等方性エッチングでエッチングし、凹部を形成する。
【0082】
(ハ)フォトレジストを除去後、この後、アモルファスシリコンの上に、W、Ti、Mo等の上部電極用金属膜をCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法等で堆積する。更に、上部電極用金属膜の上に、キャップ層用絶縁膜をCVD法により堆積する。次に、キャップ層用絶縁膜の上にフォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングし、このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、キャップ層用絶縁膜、及び上部電極用金属膜をRIEでエッチングし、図12に示すような矩形形状にパターニングする。
【0083】
(ニ)そして、キャップ層用絶縁膜の端部(即ちフリンジ部37cとアレイ分離領域3の頂部との間)若しくは、空孔h11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55が形成されていれば空孔を介して、アモルファスシリコンをシリコンエッチング液でエッチングすれば、溝部47a,47b,47c,47dが再び開口される。更に、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に露出した空洞材料44も除去され、図12に示す微小空洞領域Ci,jが形成される。
【0084】
(第4の実施の形態)
近年、マイクロマシニング技術を用いて基板上に高精度な微細加工を施すことによって、送液・混合・反応・分析等の一連の機能を一枚の半導体基板(チップ)上に集積するLOC(Laboratory on a Chip)やμ−TAS(Micro Total Analysis Systems)等が試みられている。これらの試作には、半導体集積回路の製造方法で採用されているフォトリソグラフィーやRIE等の微細加工技術を応用することにより、半導体基板や絶縁性基板上に高精度な三次元一括加工を行う技術が採用されている。
【0085】
図13は、本発明の第4の実施の形態に係るピクセル間の送液・混合・反応・分析等が可能なセンサアレイの構造を示す断面図である。この断面図は、図2のA−A方向に沿った図に相当する。本発明の第4の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルは、微小空洞領域Ci,jを構成している基体絶縁膜31に、半導体基板29の表面と平行方向に走行する微細配管(横穴)42が設けられている点が、第1の実施の形態のピクセルとは異なる点である。図13に示す微細配管42を介して、微小空洞領域Ci,への酵素、タンパク質、生体細胞等の注入や排出を行うことが出来る。即ち、図示を省略しているが、微細配管42を介して、微小空洞領域Cj,iの内部に、反応物Xj,iとしての酵素、タンパク質、生体細胞等を配置することが可能になる。他の構造は、第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0086】
本発明の第4の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルによれば、微小空洞領域Cj,iの内部に配置された酵素、タンパク質、生体細胞等が消耗若しくは疲弊した場合、微細配管42を介して、微小空洞領域Cj,iの内部に、酵素、タンパク質、生体細胞等を搬送することが出来るので、センサ機能の回復が可能である。又、微小空洞領域Cj,iに捕獲された微生物を、微細配管42を介して隣接する他のピクセルへ搬送し、他の手法で分析する、若しくは、より詳細に分析する等のマルチ分析が可能になる。このため、第4の実施の形態に係るセンサアレイは、LOCやμ−TAS等の、「化学集積回路」としての動作が可能になる。したがって、図示を省略しているが、微小空洞領域Ci,jを構成している基体絶縁膜31の内部、或いは、半導体基板29の内部に、微細配管42に接続されるマイクロバルブ、送液用アクチュエータ(マイクロポンプ)、マイクロミキサー、マイクロリアクター、分離部、検出部などを集積化しても良い。
【0087】
本発明の第4の実施の形態に係るセンサアレイは、図14に示す工程断面図に従って製造可能である。但し、図14に係る製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の方法により、製造可能であることは勿論である。
【0088】
(イ)図14(a)に示す工程断面図は、第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法で説明した図5(a)と、ほぼ類似している。ここでは、図5(a)に係る説明と同様に、ゲート酸化膜42の上の全面にCVD法によりポリシリコン膜43を堆積する。次にフォトレジスト201をポリシリコン膜43の表面にスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により、図14(a)に示すように、フォトレジスト201をパターニングする。そして、このフォトレジスト201をマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)等によりポリシリコン膜43をエッチングして、図14(b)に示すように、ゲート電極73、配管用ポリシリコン配線74,及びポリシリコン配線(図示しない)を形成する。その後、フォトレジスト201を除去し、新たなフォトレジストをゲート電極73、配管用ポリシリコン配線74等の表面にスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術を用いて、MOSトランジスタ形成領域にイオン注入用開口部を形成し、ポリシリコンゲート電極73を露出させる。この露出したポリシリコンゲート電極73と新たなフォトレジストをマスクとして、自己整合的に、ヒ素イオン(75As)をドーズ量1015cm−2のオーダーでイオン注入する。この時、露出したポリシリコンゲート電極73にもヒ素(75As)がイオン注入される。新たなフォトレジストを除去してから、半導体基板29を熱処理し、注入した不純物イオンを活性化及び拡散し、図14(b)に示すように半導体基板29にn型ソース領域71及びn型ドレイン領域72を形成し、この結果、垂直スイッチングトランジスタTj,iが形成される。
【0089】
(ロ)次に、図14(b)に示すように、垂直スイッチングトランジスタTj-1,i,Tj,i,Tj+1,i,・・・・・や周辺回路のMOS集積回路に対しては層間絶縁膜として機能する基体絶縁膜31を、ゲート電極73及び配管用ポリシリコン配線74等の上に,厚さ1μm程度に堆積する。この基体絶縁膜31は、NSG膜とPSG膜又はBPSG膜の2層構造から構成された複合膜とし、上層のBPSG膜は、リフローされて、図14(b)に示すように、基体絶縁膜31の表面が平坦化される。
【0090】
(ハ)次に、基体絶縁膜31の上に、フォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、基体絶縁膜31をRIEでエッチングし、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に対するコンタクトホール(図示省略)を開口する。更に、コンタクトホール開口に用いたフォトレジストを除去し、基体絶縁膜31の上に、新たなフォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術により新たなフォトレジストをパターニングする。このパターニングされた新たなフォトレジストをマスクとして、基体絶縁膜31を等方性エッチングでエッチングし、微小空洞領域Ci,jを形成する。そして、コンタクトホール及び微小空洞領域Ci,jを埋めるように、空洞材料(ドープドポリシリコン)44をCVD法を用いて堆積する。そして、CMPを用いて、空洞材料44の表面を基体絶縁膜31が露出するまで平坦化させ、空洞材料44をコンタクトホール及び微小空洞領域Ci,jの内部に埋め込む。コンタクトホールの内部に埋め込められたドープドポリシリコン44は、n型ソース領域71及びn型ドレイン領域72に対する第1層コンタクトプラグ59c,59d,・・・・・として機能する。その後、図14(c)に示すように、埋込絶縁膜32を堆積する。
【0091】
(ニ)この後は、第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法で説明した図5(d)〜図7(l)に示す製造方法と実質的に同様であるので、説明を省略する。そして、図7(l)と同様に、図14(d)に示すように、溝部47a,47b,47c,47dを開口する。そして、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に露出した空洞材料44及び配管用ポリシリコン配線74をシリコンエッチング液で除去すれば、図13に示すように、微細配管42が微小空洞領域Ci,jと同時に形成される。
【0092】
(ホ)この後、微細配管42を介して、微小空洞領域Ci,への酵素、タンパク質、生体細胞等の注入すれば良い。
【0093】
図15は、本発明の第4の実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルを微小空洞領域Ci,jを中心にして示す断面図である。この断面図は、図2のA−A方向に沿った図に相当する。図13では、微小空洞領域Ci,jは、p型半導体基板(シリコン基板)29の表面に配置された基体絶縁膜31の一部を選択的に除去した凹部として構成されていたが、第4の実施の形態の変形例に係るセンサアレイでは、半導体基板29自身の表面の凹部として構成されており、微細配管42も半導体基板29の内部に形成されている点が異なる。図13と同様に、アノード領域51,カソード領域52及びカソードコンタクト領域53からなる検出素子(pn接合ダイオード)Dj,iが、微小空洞領域Ci,jの蓋若しくは屋根となるダイアフラム部1の内部にドープドポリシリコン層を用いて構成されている。垂直スイッチングトランジスタTj,iは、図13では半導体基板29の内部の表面近傍に配置されていたが、第4の実施の形態の変形例に係るセンサアレイでは、検出素子Dj,iと同一水平レベルのドープドポリシリコン層を用いて構成されている。他の詳細は、基本的に図13に示した第4の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
【0094】
図15に示すように、半導体基板29の表面に微細配管42を形成するのは、以下のように簡単に出来る。
【0095】
(イ)即ち、第1の実施の形態で説明した図7(l)と同様に、溝部47a,47b,47c,47dを開口した後、この溝部47a,47b,47c,47dの底部に露出した半導体基板29を異方性シリコンエッチング液で除去すれば、微小空洞領域Ci,jが形成される。この後、パッシベーション膜36上に、フォトレジストをスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストをパターニングする。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、パッシベーション膜36,第2層間絶縁膜35,第1層間絶縁膜34,埋め込み絶縁膜32貫通し、更に半導体基板29の一部を選択的に除去するように、RIEでエッチングし、図16(a)に示すように、微細配管形成用井戸43a,43b,43c,43dを開口する。
【0096】
(ロ)微細配管形成用井戸43a,43b,43c,43dを開口後、半導体基板29を水素等の還元性雰囲気中で熱処理すれば、微細配管形成用井戸43a,43b,43c,43dの底部が膨張するようにエッチングが進行し、図16(b)に示すように連結部48が出来る。
【0097】
(ハ)更に、還元性雰囲気中での熱処理を継続すれば、連結部48が成長し、図16(c)に示すように微細配管42が開通する。
【0098】
なお、深さの異なる微細配管形成用井戸43a,43b,43c,43dの組(一群)を複数組設けることにより、立体交差した複数の微細配管を設けることが可能である。
【0099】
(センサアレイのパッケージ)
第1乃至第4の実施の形態において説明したセンサアレイは、図17に示すようなパッケージに収納して稼働することが好ましい。図17に示すようなパッケージは、金属若しくは樹脂性のパッケージ容器12の内部に第1乃至第4の実施の形態において説明したセンサアレイを集積化したセンサチップ11が収納されている。パッケージ容器12の底部には、複数のピン15が配置されている。そして、パッケージ容器12の頂部は、金属メッシュ13で構成され、金属メッシュ13を介して、浮遊粒子や微生物がセンサチップ11の表面に到達出来る構造である。パッケージ容器12の底部近傍には排出口が設けられ、金属メッシュ13から流入した大気等の流体が、排出される。
【0100】
図17(b)の断面図に示されるように、パッケージ容器12の内部には、複数枚の多孔板14a,14b,14cが、孔の位置が互いにずれるようなトポロジーで、積層されている。多孔板14a,14b,14cが積層されていることにより、金属メッシュ13を介して強い気流等の流体流が導入されても、流速が緩和され、センサチップ11の表面が機械的に破損するのが保護される。
【0101】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1乃至第4の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0102】
例えば、第1乃至第4の実施の形態において説明したセンサアレイのピクセルが、微生物、タンパク質、血液などを扱う場合は、微小空洞領域Ci,jへの導入をスムーズに行う必要がある。この際は、ピクセルを構成している各材料の表面を親水性にすることが好ましい。例えば、水溶性ビニルモノマーで表面処理をして、高分子鎖を形成し、表面を親水性にすれば良い。
【0103】
微小空洞領域Cj,iの内部に導入・配置される反応物Xj,iとしては、放射線と相互作用して蛍光を発する沃化セシウム(CsI:Tl)や酸硫化ガドリニウム(GdS:Tb)等の蛍光体を固定化し、放射性同位元素でラベルした空中菌、或いは放射能を含む空中のダスト量を測定しても良い。この場合は、バイオセンサと放射線センサの両方の機能を備えたセンサアレイとみなすことが可能である。
【0104】
図1では、X−Yマトリクス状にピクセルを配置したエリアアレイ(2次元アレイ)を示したが、リニアアレイ(1次元アレイ)にしても良いことは勿論である。
【0105】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0106】
【発明の効果】
本発明のセンサアレイによれば、空中或いは水中に存在する微生物の種類を同定しながら、リアルタイムで、その存在密度を可視化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイの等価回路である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルの上面図(平面図)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルの断面図である。
【図4】図4(a)は、4種類の空中微生物をイメージングするための領域分割方法を示す図で、図4(b)は、セルの設定温度と開口寸法をマトリクスで組み合わせて空中菌の同定を詳細に行う場合の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法を説明する工程断面図である(その1)。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法を説明する工程断面図である(その2)。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法を説明する工程断面図である(その3)。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルの断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルの断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルの断面図である。
【図11】図10に示したピクセルの上面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルの断面図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係るセンサアレイのピクセルの断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係るセンサアレイの製造方法を説明する工程断面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態の変形例に係るセンサアレイのピクセルの断面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態の変形例に係るセンサアレイの製造方法を説明する工程断面図である。
【図17】図17(a)は、第1乃至第4の実施の形態に係るセンサアレイを収納するパッケージの鳥瞰図で、図17(b)は、その断面図である。
【符号の説明】
1 ダイアフラム部
2a 第1支持脚
2b 第2支持脚
3 アレイ分離領域
12 パッケージ容器
13 金属メッシュ
14a,14b,14c 多孔板
15 ピン
29 p型半導体基板(シリコン基板)
31 基体絶縁膜
32 埋込絶縁膜
33 p型ドープドポリシリコン
34 第1層間絶縁膜
35 第2層間絶縁膜
36 パッシベーション膜
37 キャップ層
37a 支持部(中央部)
37b 支持部(スカート部)
37c フリンジ部37c
41 固定化酵素
42 微細配管
43 ポリシリコン膜
43a,43b,43c,43d 微細配管形成用井戸
44 空洞材料(ポリシリコン)
45a,45b,・・・・・,45f 溝部
46a,46b コンタクトホール
47a〜47d 溝部
51 アノード領域
52 カソード領域
53 カソードコンタクト領域
55 p型ソース領域
56 p型ドレイン領域
57 チャネル領域
59c,59d 第1層コンタクトプラグ
60c,60d 第2層コンタクトプラグ
61a〜61d 第3層コンタクトプラグ
61e,61f,64d コンタクトプラグ
62a,62b,・・・・・,62f 第1金属配線層
63 第2金属配線層
64c 第4層コンタクトプラグ
71,75 n型ソース領域
72,76 n型ドレイン領域
73, ポリシリコンゲート電極
74 配管用ポリシリコン配線
81 下部電極
82 上部電極
201〜207 フォトレジスト
i-1,Bi,Bi+1,・・・・・ ビット線
j,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・ 微小空洞領域
j,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・ 検出素子
11,h12,・・・・・,h31,h32,h33,h34,・・・・・,h55 空孔
i-1,Qi,Qi+1,・・・・・ 水平スイッチトランジスタ
j,i-1 j,i j,i+1 j+1,i-1 j+1,i j+1,i+1,・・・・・ 垂直スイッチングトランジスタ
i-1,Vi,Vi+1,・・・・・ 垂直ヒータ線
Vb,Vt 水平ヒータ線
j-1,Wj,Wj+1,・・・・・ ワード線

Claims (7)

  1. 基板と、
    該基板上、若しくは該基板の内部にアレイ状に配列された複数の微小空洞領域と、
    該複数の微小空洞領域のそれぞれの上部を覆うように配置されたダイアフラム部と、
    該ダイアフラム部を囲むアレイ分離領域と、
    該アレイ分離領域と前記ダイアフラム部とを接続する支持脚と、
    前記ダイアフラム部の内部にそれぞれ配置され、前記微小空洞領域内の状態を検出する検出素子と、
    前記検出素子のそれぞれからの電気信号を流す複数のビット線
    とを含み、前記ダイアフラム部と前記アレイ分離領域との間に検知対象物を通過させる間隙部を設けたことを特徴とするセンサアレイ。
  2. 前記複数のビット線に対応してそれぞれ走行し、前記ビット線に接続された検出素子が配置された前記微小空洞領域内の温度をそれぞれ制御するためのヒータ配線を更に具備することを特徴とする請求項1記載のセンサアレイ。
  3. 前記検出素子は、前記微小空洞領域内に発生した光、温度若しくは、前記微小空洞領域内での溶液のPHの内のいずれかを測定することを特徴とする請求項1又は2記載のセンサアレイ。
  4. 前記間隙部の上方を覆うフリンジ部と、
    前記ダイアフラム部のそれぞれの頂部に底部が接続され、前記フリンジ部を支持する支持部.
    とからなるキャップ層を更に具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサアレイ。
  5. 前記フリンジ部の底部に設けられた上部電極と、
    該上部電極に対向して前記アレイ分離領域の頂部に設けられた下部電極
    とを更に具備し、前記上部電極と前記下部電極に印加する電圧により、前記フリンジ部と前記アレイ分離領域の頂部との間隔を制御することを特徴とする請求項4に記載のセンサアレイ。
  6. 前記検出素子はpn接合ダイオード若しくはイオン検出FETであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のセンサアレイ。
  7. 前記微小空洞領域内に、微生物のATPと反応する発光基質及び発光酵素が配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のセンサアレイ。
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