JP2003083060A - 排気管継手装置 - Google Patents

排気管継手装置

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JP2003083060A
JP2003083060A JP2001274031A JP2001274031A JP2003083060A JP 2003083060 A JP2003083060 A JP 2003083060A JP 2001274031 A JP2001274031 A JP 2001274031A JP 2001274031 A JP2001274031 A JP 2001274031A JP 2003083060 A JP2003083060 A JP 2003083060A
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Japan
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exhaust pipe
flange
peripheral surface
annular
joint device
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JP2001274031A
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English (en)
Inventor
Kazutoshi Wakatsuki
一稔 若月
Yoshikazu Sakairi
良和 坂入
Satoyuki Inagaki
智行 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oiles Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Oiles Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マニホールドに接続された排気管に捩り方向
及び剪断方向の力が入力された場合においても、スティ
ックスリップ等に起因する異常音を発生させることがな
く、運転者に不快感を与えることのない排気管継手装置
を提供すること。 【解決手段】 排気管継手装置20において、エンジン
側に連結された上流側排気管30と大気側に連結された
下流側排気管40とがそれぞれの端面で隙間Sを残して
相対峙して配置されており、上流側排気管30の外周面
には、管端部31を残して上流側排気管30の管軸Lと
直交する方向に伸びたフランジ50が溶接等により固着
されて設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の排気管継
手装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】自動車エンジンの排気
ガスは、エンジンから車体フレームなどに配置された排
気管に導かれて大気中に排出されるが、この排気管はエ
ンジンのトルク反力及び慣性力などにより操り返し曲げ
応力を受ける。とくに前輪駆動横置きエンジン(FF
車)の場合は、縦置きエンジンの場合に比較して、この
曲げ応力はかなり大きいものとなる。したがって、エン
ジンの振動が排気管つり架具を伝わって車室内にもたら
されたり、あるいは騒音の原因にもなるばかりでなく排
気管の疲労折損などの不具合を生じる危険もある。この
ような問題を解決するために、従来、排気管の所定箇所
に排気管継手装置、例えば球面管継手を配置して応力を
吸収させるなどの手段が講じられている。
【0003】ここで、この種の球面管継手の一例を図7
に基づいて説明すると、つぎのとおりである。図7にお
いて、上流側排気管(エンジン側)1と下流側排気管
(大気側)2とは、それぞれの端面で僅かな隙間Sを残
して相対峙するように同一軸線上に配置されている。上
流側排気管1の管端部3の外周面には、貫通孔を規定し
た内面4と部分凸球面5からなる外面とを有した球帯状
シール体6が内面4で嵌合され、上流側排気管1の外周
面に設けられたフランジ8の側面16には、球帯状シー
ル体6の大径側端面7が接触している。
【0004】一方、下流側排気管2の管端部には、球帯
状シール体6の部分凸球面5に対応する部分凹球面9を
有したシール座部17とシール座部17から一体的に延
設されたフランジ部10とを備えたシール座部材11が
固着されており、球帯状シール体6の部分凸球面5にシ
ール座部材11の部分凹球面9が摺動自在に接触してい
る。
【0005】上流側排気管1と下流側排気管2とは、一
端がフランジ8に固定され、他端がフランジ部10を貫
通して配された一対のボルト12と、ボルト12の外周
面を囲繞してボルト12の頭部13とフランジ部10と
の間に配された一対のコイルばね14とからなる弾性連
結装置15により互いに連結されており、下流側排気管
2には常時、上流側排気管1の方向に一対のコイルばね
14のばね力が付勢されている。そして、上流側排気管
1と下流側排気管2との間に生じる相対角変位は、球帯
状シール体6の部分凸球面5とシール座部材11の部分
凹球面9との摺動で許容される。
【0006】斯かる球面管継手により上記の問題を効果
的に解決できるのであるが、近年ではFF車については
エンジンのマニホールド近傍に上記の球面管継手が設け
られる場合がある。この場合においては、マニホールド
に接続される排気管には特に捩り方向(排気管の管軸を
中心とした回転方向)の力と剪断方向(排気管の管軸と
直交する方向)の力が加わり、これらの力が球面管継手
にも入力されることになる。
【0007】球面管継手においては、上流側排気管1及
び下流側排気管2に相対的な捩り方向及び剪断方向の変
位を生じさせる力が入力されると、球帯状シール体6の
部分凸球面5とシール座部材11の部分凹球面9との摺
動に加えて、球帯状シール体6の大径側端面7とフラン
ジ8の側面16との当接面に摺動が生じるようになる。
前者の摺動は、部分凸球面5に潤滑被覆処理がなされる
ために、スティックスリップ等に起因する異常音を発生
させることなく円滑になされるが、後者の摺動は、球帯
状シール体6の製造上の制約により、球帯状シール体6
の大径側端面7には特に潤滑被覆処理がなされていない
結果、フランジ8の側面16と大径側端面7で露出する
球帯状シール体6の耐熱材との摺動となり、往々にして
スティックスリップ等に起因する異常音を発生させる虞
があり、この異常音が運転者等に不快感を与えるという
問題を生じる虞がある。
【0008】また、フランジ8の側面16と大径側端面
7で露出する球帯状シール体6の耐熱材との摺動におい
ては、大径側端面7で露出する球帯状シール体6の耐熱
材に摩耗を生じさせ、フランジ8の側面16と球帯状シ
ール体6の大径側端面7との当接面の密封性が損われ、
当該当接面からの排気ガスの漏洩を惹起させる虞があ
る。
【0009】本発明は前記諸点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、マニホールドに接続
された排気管に捩り方向及び剪断方向の力が入力された
場合においても、スティックスリップ等に起因する異常
音を発生させることがなく、運転者に不快感を与えるこ
とのない排気管継手装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様の排
気管継手装置は、上流側排気管と下流側排気管とがそれ
ぞれの端面で隙間を残して相対峙して配置されており、
上流側排気管の管端部の外周面には、管軸方向であって
下流側に向かって突出する突出部を有するフランジが設
けられており、上流側排気管の管端部の外周面の周りに
は、当該外周面とフランジの突出部の内周面と管軸方向
と交差するフランジの側面とで画成された環状凹部が形
成されており、内周面と部分凸球面及びこの部分凸球面
に連なる円筒面を有した外周面と円筒面に隣接すると共
に管軸方向と交差した環状端面とを備え且つ潤滑すべり
層を有していると共に当該潤滑すべり層が少なくとも部
分凸球面において露出している環状シール体がその内周
面で上流側排気管の管端部の外周面に嵌合されており、
環状シール体の円筒面を環状凹部において突出部の内周
面に接触させると共に環状シール体の環状端面を環状凹
部においてフランジの側面に接触させており、下流側排
気管の管端部には、環状シール体の部分凸球面に摺動自
在に接触する部分凹球面を有したシール座部材が設けら
れており、上流側排気管と下流側排気管とは、押圧手段
によって相対角変位自在に互いに連結されていることを
特徴とする。
【0011】第一の態様の排気管継手装置によれば、上
流側排気管及び下流側排気管間に生じる相対角変位は、
環状シール体の部分凸球面で露出する潤滑すべり層と下
流側排気管の管端部に設けられたシール座部材の部分凹
球面との摺動で許容される。また、環状シール体の円筒
面が環状凹部において突出部の内周面に接触しているこ
とに加えて、排気ガスの流動時における熱の影響に基づ
く環状シール体の体積膨張に起因して環状凹部での環状
シール体の円筒面の突出部の内周面への接触力、換言す
れば嵌合力が一層高められることにより、環状シール体
がフランジに拘束されるので、上流側排気管及び下流側
排気管間に作用する相対的な捩り方向の力に対しては環
状シール体の部分凸球面の潤滑すべり層とシール座部材
の部分凹球面との摺動で許容され、フランジの側面と環
状シール体の環状端面との当接面に摺動を生じることは
なく、スティックスリップ等に起因する異常音の発生は
ない。また、上流側排気管及び下流側排気管間に作用す
る相対的な剪断方向の力に対しても、環状シール体がフ
ランジに拘束されるので、フランジの側面と環状シール
体の環状端面との当接面に摺動を生じることはなく、ス
ティックスリップ等に起因する異常音の発生はない。
【0012】更に、フランジの側面と環状シール体の環
状端面との当接面に摺動を生じることがないので、当該
当接面における排気ガスの漏洩に対するシール性は保た
れる。
【0013】本発明において環状シール体は、好ましい
例ではその第二の態様の排気管継手装置のように、主に
膨張黒鉛を含んだ耐熱材と金網からなる補強材との圧縮
成形物からなり、耐熱材が金網からなる補強材の隙間に
配されてなる。
【0014】本発明において潤滑すべり層は、好ましい
例ではその第三の態様の排気管継手装置のように、露出
面としてポリテトラフルオロエチレン樹脂の被覆層と被
覆層を覆って被覆層と一体化された金網からなる補強材
とが混在一体となった平滑な面を有している。
【0015】ここで、潤滑すべり層を有していると共に
この潤滑すべり層が部分凸球面において露出している環
状シール体の好ましい例の一つをその製造方法と共に説
明すると、まず金属細線を編むことによって形成される
筒状金網を用意し、この筒状金網を所定の長さに切断
し、これを一対のローラ間に通して帯状金網を作製し、
これを補強材として使用する。耐熱材として、所定の幅
及び長さに切断した膨張黒鉛シートを用意する。そし
て、帯状金網からなる補強材と膨張黒鉛シートとを重ね
合わせると共に膨張黒鉛シートを内側にし、かつ最外周
では膨張黒鉛シートが位置するように円筒状に捲回し、
円筒体を作製する。
【0016】上記膨張黒鉛シートと同様の膨張黒鉛シー
トを別途用意し、この別途用意した膨張黒鉛シートの一
方の表面に平均粒径0.3μmのポリテトラフルオロエ
チレン樹脂粉末を固形分として20〜50重量%分散含
有した水性ディスパージョンを刷毛塗り、スプレー等の
手段で被覆し、乾燥してポリテトラフルオロエチレン樹
脂の被覆層を形成する。
【0017】前記した帯状金網を別途用意し、別途用意
した帯状金網内に前記被覆層を備えた膨張黒鉛シートを
挿入すると共にこれらをローラ間を通して一体化させた
摺動面材を作製する。
【0018】このようにして得た摺動面材を被覆層を外
側にして前記円筒体の外周面に巻付け、予備円筒成形体
を作製する。内面に円筒壁面と円筒壁面に連なる部分凹
球壁面と部分凹球壁面に連なる貫通孔を備え、貫通孔に
段付きコアを嵌挿することによって内部に中空円筒部と
中空円筒部に連なる球帯状中空部とが形成された金型を
用意し、金型の段付きコアに前記予備円筒成形体を挿入
する。
【0019】金型の中空部に位置せしめられた予備円筒
成形体を、パンチによりコア軸方向に1〜3トン/cm
の圧力で圧縮成形し、円孔からなる貫通孔を規定する
内周面と、被覆層が露出した部分凸球面及びこの部分凸
球面に連なる円筒面を有した外周面と、円筒面に連なる
と共に管軸方向と交差した一方の環状端面と、部分凸球
面に連なると共に管軸方向と交差した他方の環状端面と
を有した環状シール体を作製する。この圧縮成形によ
り、円筒体の金網からなる補強材と膨張黒鉛シートから
なる耐熱材とは互いに絡み合って一体化され、部分凸球
面は、ポリテトラフルオロエチレン樹脂の被覆層と金網
からなる補強材とが混在一体となった潤滑すべり層の平
滑な露出面をもって形成される。
【0020】本発明において、好ましい例ではその第四
の態様の排気管継手装置のように、シール座部材は、部
分凹球面を有したシール座部と、シール座部から一体的
に延設されたフランジ部とを具備しており、押圧手段
は、フランジに一端が固定され、他端がフランジ部を貫
通して配された一対のボルトと、部分凸球面の部分凹球
面への摺動自在な接触を確保する弾性力を発生するよう
に、ボルトの外周面を囲繞してボルトの頭部とフランジ
部との間に配置された一対のコイルばねとを具備してい
る。
【0021】フランジは、好ましい例では本発明の第五
の態様の排気管継手装置のように、環状のフランジ本体
を具備しており、この場合、フランジの突出部はフラン
ジ本体の側面から管軸方向に突出しており、フランジ本
体及び突出部を具備するフランジは、鍛造または鋳造に
よる鋼の一体成形品であり、他の好ましい例ではフラン
ジは、本発明の第六の態様の排気管継手装置のように、
板金製の一体成形品であり、この場合、フランジの突出
部は板金を曲折させて形成されている。
【0022】次に本発明の実施の形態を、図に示す好ま
しい実施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本
発明はこれら実施例には何等限定されないのである。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に示す排気管継手装置20に
おいて、エンジン側に連結された上流側排気管30と大
気側に連結された下流側排気管40とがそれぞれの端面
で隙間Sを残して相対峙して配置されている。上流側排
気管30の外周面には、管端部31を残して上流側排気
管30の管軸Lと直交する方向、即ち径方向に伸びたフ
ランジ50が溶接等により固着されて設けられている。
【0024】フランジ50は、中央部に円孔からなる貫
通孔を規定する内周面51を備えた環状のフランジ本体
53と、管軸方向と交差するフランジ本体53の側面5
4から管軸方向であって下流側に向かって突出する円筒
状の突出部52とを有して、鋼を鍛造または鋳造するこ
とによって一体的に形成された一体成形品である。フラ
ンジ50は、内周面51で規定された中央部の円孔に挿
通された上流側排気管30の外周面に管端部31を残し
て溶接等により内周面51において固定されており、管
端部31の外周面の周りには、当該外周面と管軸方向に
突出するフランジ50の突出部52の環状の内周面55
と管軸方向と交差するフランジ50の側面、即ちフラン
ジ本体53の側面54とで画成された環状凹部60(図
2参照)が形成されている。
【0025】上流側排気管30の管端部31の外周面に
は、中央に円孔からなる貫通孔を規定する内周面71と
部分凸球面72及び部分凸球面72に連なる円筒面73
を有した外周面76と円筒面73に連なると共に管軸方
向と交差した環状端面74とを備え且つ潤滑すべり層7
5を有していると共に潤滑すべり層75が少なくとも部
分凸球面72において、本例では部分凸球面72及び円
筒面73において露出している環状シール体70がその
内周面71で上流側排気管30の管端部31の外周面に
嵌合されており、円筒面73を環状凹部60において突
出部52の環状の内周面55に摺動自在に接触させると
共に環状シール体70の環状端面74を環状凹部60に
おいてフランジ50のフランジ本体53の側面54に接
触させている。
【0026】内周面71及び外周面76に加えて両環状
端面74及び77を備えた環状シール体70は、図3及
び図4に特に詳細に示すように、金属細線から形成され
た金網からなる補強材bと膨張黒鉛シートからなる耐熱
材aとを圧縮成形して、耐熱材aが金網からなる補強材
bの隙間に配された圧縮成形物からなり、潤滑すべり層
75は、部分凸球面72及び円筒面73において露出し
ている露出面としてポリテトラフルオロエチレン樹脂の
被覆層cと被覆層cを覆って被覆層cと一体化された金
網からなる補強材bとが混在一体となった平滑な面を有
している。
【0027】下流側排気管40の管端部には、環状シー
ル体70の部分凸球面72に摺動自在に接触する部分凹
球面44を有したシール座部材43が溶接等により固着
して設けられており、シール座部材43は、部分凹球面
44を有したシール座部41と、シール座部41から一
体的に径方向に延設されたフランジ部42とを備えてい
る。
【0028】上流側排気管30及び下流側排気管40
は、一端がフランジ50のフランジ本体部53に固定さ
れ、他端がシール座部材43のフランジ部42を貫通し
て配された一対のボルト80と、ボルト80の外周面を
囲繞してボルト80の頭部81とフランジ部42との間
に配された一対のコイルばね90とからなる押圧手段1
00により互いに相対角変位自在に連結されており、下
流側排気管40には常時、上流側排気管30方向に一対
のコイルばね90のばね力が付勢されており、一対のコ
イルばね90は、部分凸球面72の部分凹球面44への
摺動自在な接触を確保する弾性力を発生している。
【0029】上記構成からなる排気管継手装置20にお
いて、上流側排気管30及び下流側排気管40間に生ず
る相対角変位は、潤滑すべり層75の露出面である環状
シール体70の部分凸球面72とシール座部41の部分
凹球面44との相対的な摺動で許容される。
【0030】排気管継手装置20に剪断方向の力が作用
した場合、環状シール体70の円筒面73が環状凹部6
0において突出部52の内周面55に接触していること
に加えて、排気ガスの流動時における熱の影響に基づく
環状シール体70の体積膨張に起因して環状凹部60で
の環状シール体70の円筒面73の突出部52の内周面
55への接触力、換言すれば嵌合力が一層高められるこ
とにより、環状シール体70がフランジ50に拘束され
るので、環状シール体70の剪断方向の変位に基づく環
状シール体70の環状端面74とフランジ50の側面5
4との当接面での摺動を生じることはなく、スティック
スリップ等に起因する異常音の発生はない。
【0031】また、排気管継手装置20に捩り方向の力
が作用した場合でも、斯かる捩り方向の力で環状シール
体70の部分凸球面72とシール座部41の部分凹球面
44との当接面では摺動が生じるが、環状シール体70
の環状端面74と環状凹部60でのフランジ50の側面
54との当接面では、環状シール体70がフランジ50
に拘束されるので、摺動を生じることはなく、スティッ
クスリップ等に起因する異常音の発生はない。
【0032】更に、環状シール体70の環状端面74と
環状凹部60でのフランジ50の側面54との当接面で
の摺動を生じることがないので、当該当接面における排
気ガスの漏洩に対するシール性は保たれる。
【0033】図5及び図6は、排気管継手装置20の他
の実施の形態を示すものであり、この態様では、板金製
のフランジ50を使用した例を示すものである。フラン
ジ50は、中央部に円孔からなる貫通孔を規定する内周
面51を有した円筒部111と、円筒部111に連なり
上流側排気管30の管軸Lと直交する方向、即ち径方向
に伸びて立設された垂直部112と、垂直部112に連
なり且つ管軸方向であって下流側に向かって突出する円
筒状の突出部113と、突出部113に連なり上流側排
気管30の管軸Lと直交する方向に伸びて立設されたフ
ランジ部114と、フランジ部114に円筒部111を
挟んで設けられた一対の挿通孔115と、雌ねじ孔を有
すると共に当該雌ねじ孔が挿通孔115に連通するよう
にしてフランジ部114に固着された一対のナット11
6とを備えている。
【0034】フランジ50は、内周面51により規定さ
れた中央部の円孔に挿通された上流側排気管30の外周
面に管端部31を残して溶接等により内周面51におい
て固着されて設けられており、管端部31の外周面の周
りには、当該外周面と管軸方向に突出するフランジ50
の突出部113の環状の内周面121と管軸方向と交差
するフランジ50の側面122とで画成された環状凹部
60が形成されている。フランジ50は、板金製の一体
成形品であって、突出部113は板金を曲折させて形成
されている。
【0035】上流側排気管30の管端部31の外周面に
は、上述の環状シール体70がその内周面71で上流側
排気管30の管端部31の外周面に嵌合されており、円
筒面73を環状凹部60において突出部113の環状の
内周面121に接触させると共に環状シール体70の環
状端面74を環状凹部60においてフランジ50の側面
122に摺動自在に接触させている。
【0036】下流側排気管40の管端部には、環状シー
ル体70の部分凸球面72に摺動自在に接触する部分凹
球面44を有した上述のシール座部材43が溶接等によ
り固着して設けられている。
【0037】上流側排気管30及び下流側排気管40
は、一端がフランジ50のフランジ部114に固着され
たナット116に螺合固定され、他端がシール座部材4
3のフランジ部42を貫通して配された一対のボルト8
0と、ボルト80の外周面を囲繞してボルト80の頭部
81とフランジ部42との間に配された一対のコイルば
ね90とからなる上述の押圧手段100により相対角変
位自在に互いに連結されており、下流側排気管40には
常時、上流側排気管30方向に一対のコイルばね90の
ばね力が付勢されている。
【0038】図5及び図6に示す排気管継手装置20に
おいても、図1に示す態様の排気管継手装置20と同様
の作用、効果が達成される。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、捩り方向及び剪断方向
の力の生起においても、スティックスリップ等に起因す
る異常音を発生させることなく、運転者に不快感を与え
ることのない排気管継手装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気管継手装置の好ましい一例を示す
縦断面図である。
【図2】図1に示すフランジ等の一部の縦断面図であ
る。
【図3】図1に示す環状シール体の縦断面図である。
【図4】図3に示す環状シール体の部分凸球面の部分拡
大断面図である。
【図5】本発明の排気管継手装置の好ましい他の一例を
示す縦断面図である。
【図6】図5に示すフランジの縦断面図である。
【図7】球面管継手の一例の縦断面図である。
【符号の説明】
20 排気管継手装置 30 上流側排気管 31 管端部 40 下流側排気管 41 シール座部 43 シール座部材 50 フランジ 60 環状凹部 70 環状シール体 100 押圧手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 23/036 F16L 23/02 B 23/16 27/06 (72)発明者 坂入 良和 神奈川県藤沢市桐原町8番地 オイレス工 業株式会社藤沢事業場内 (72)発明者 稲垣 智行 神奈川県藤沢市桐原町8番地 オイレス工 業株式会社藤沢事業場内 Fターム(参考) 3G004 AA01 DA13 DA15 DA21 EA01 FA07 FA08 3H016 AA02 AB07 AC02 AD02 AD08 AD13 3H104 JA03 JB02 JC08 JD03 KA04 KB15 LA07 LA15 LA18 LF09 LG03 LG23 MA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流側排気管と下流側排気管とがそれぞ
    れの端面で隙間を残して相対峙して配置されており、上
    流側排気管の管端部の外周面には、管軸方向であって下
    流側に向かって突出する突出部を有するフランジが設け
    られており、上流側排気管の管端部の外周面の周りに
    は、当該外周面とフランジの突出部の内周面と管軸方向
    と交差するフランジの側面とで画成された環状凹部が形
    成されており、内周面と部分凸球面及びこの部分凸球面
    に連なる円筒面を有した外周面と円筒面に隣接すると共
    に管軸方向と交差した環状端面とを備え且つ潤滑すべり
    層を有していると共に当該潤滑すべり層が少なくとも部
    分凸球面において露出している環状シール体がその内周
    面で上流側排気管の管端部の外周面に嵌合されており、
    環状シール体の円筒面を環状凹部において突出部の内周
    面に接触させると共に環状シール体の環状端面を環状凹
    部においてフランジの側面に接触させており、下流側排
    気管の管端部には、環状シール体の部分凸球面に摺動自
    在に接触する部分凹球面を有したシール座部材が設けら
    れており、上流側排気管と下流側排気管とは、押圧手段
    によって相対角変位自在に互いに連結されていることを
    特徴とする排気管継手装置。
  2. 【請求項2】 環状シール体は、主に膨張黒鉛を含んだ
    耐熱材と金網からなる補強材との圧縮成形物からなり、
    耐熱材が金網からなる補強材の隙間に配されてなる請求
    項1に記載の排気管継手装置。
  3. 【請求項3】 潤滑すべり層は、露出面としてポリテト
    ラフルオロエチレン樹脂の被覆層と被覆層を覆って被覆
    層と一体化された金網からなる補強材とが混在一体とな
    った平滑な面を有している請求項1又は2に記載の排気
    管継手装置。
  4. 【請求項4】 シール座部材は、部分凹球面を有したシ
    ール座部と、シール座部から一体的に延設されたフラン
    ジ部とを具備しており、押圧手段は、フランジに一端が
    固定され、他端がフランジ部を貫通して配された一対の
    ボルトと、部分凸球面の部分凹球面への摺動自在な接触
    を確保する弾性力を発生するように、ボルトの外周面を
    囲繞してボルトの頭部とフランジ部との間に配置された
    一対のコイルばねとを具備している請求項1から3のい
    ずれか一項に記載の排気管継手装置。
  5. 【請求項5】 フランジは環状のフランジ本体を具備し
    ており、フランジの突出部はフランジ本体の側面から管
    軸方向に突出しており、フランジ本体及び突出部を具備
    するフランジは、鍛造または鋳造による鋼の一体成形品
    である請求項1から4のいずれか一項に記載の排気管継
    手装置。
  6. 【請求項6】 フランジは板金製の一体成形品であっ
    て、フランジの突出部は板金を曲折させて形成されてい
    る請求項1から4のいずれか一項に記載の排気管継手装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1316192C (zh) * 2005-06-30 2007-05-16 于庆江 通风空调防排烟系统管件制作的组合式专用工具及其使用方法
JP2008267356A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Nippon Leakless Corp 排気系ボールジョイントガスケットの取付け構造
CN109184883A (zh) * 2018-10-15 2019-01-11 上海天纳克排气系统有限公司 连接组件

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