JP2003082426A - 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 - Google Patents
平版印刷版用支持体および平版印刷版原版Info
- Publication number
- JP2003082426A JP2003082426A JP2001276101A JP2001276101A JP2003082426A JP 2003082426 A JP2003082426 A JP 2003082426A JP 2001276101 A JP2001276101 A JP 2001276101A JP 2001276101 A JP2001276101 A JP 2001276101A JP 2003082426 A JP2003082426 A JP 2003082426A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- acid
- compound
- mass
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
像液に対して、優れた耐苛酷インキ汚れ性を示す平版印
刷版用支持体の提供。 【解決手段】Fe含有量が0.1〜1質量%、Si含有
量が0.02〜1質量%、Cu含有量が0.2質量%以
下、Mg含有量が0.1質量%以下、Mn含有量が0.
1質量%以下であり、更に、特定の微量元素の少なくと
も1種を特定の含有量範囲で含有し、残部がAlと不可
避不純物とからなるアルミニウム板に、粗面化処理およ
び陽極酸化処理を施して得られる平版印刷版用支持体。
Description
体および平版印刷版原版に関し、詳しくは、耐苛酷イン
キ汚れ性に優れる平版印刷版原版およびそれに用いられ
る平版印刷版用支持体に関する。
版印刷版原版はオフセット印刷に幅広く使用されてい
る。平版印刷版原版は、一般的に、アルミニウム板の表
面に粗面化処理を施し、更に陽極酸化処理を施した後、
感光液を塗布し乾燥させて感光層(画像記録層)を形成
することによって製造される。平版印刷版原版は、画像
に露光された後、現像液によって現像され、ポジ型の平
版印刷版原版では露光部が、ネガ型の平版印刷版原版で
は非露光部が除去され、製版されて平版印刷版となる。
また、近年、レーザーを利用した平版印刷版原版の製版
方法が注目され、種々検討されている。例えば、可視光
レーザーにより硬化する光重合性組成物を利用したフォ
トン方式のレーザ刷版や、レーザー光照射によって発生
する熱等により書き込みを行うヒートモード方式のレー
ザ刷版が知られている。これらの方式では、コンピュー
タ等のデジタルデータから直接製版して平版印刷版を得
ることができるため、非常に有用である。このようにし
て得られた平版印刷版は、その後、印刷機の版胴に取り
付けられ、その表面にインクと湿し水が供給され、印刷
に供されることで感光層の残った部分は親インク性を示
して画像部となり、感光層が除去された部分は親水性を
示して非画像部となって、ブランケット胴に転写した上
で紙に印刷される。このように、平版印刷版原版では、
露光によって感光層の物性を変化させ、この物性変化を
利用して、製版を行っている。
露光後、現像処理を施されるが、その際、現像液の条件
によっては、非画像部の表面の一部が局所的に現像液に
よって浸食を受け、耐苛酷インキ汚れ性が低下する場合
があった。また、現像液中のアルカリ金属ケイ酸塩の有
無によって、耐苛酷インキ汚れ性のレベルが大きく変化
するという不具合があった。ここで、「苛酷インキ汚
れ」とは、印刷を何度も中断しつつ行った場合に、平版
印刷版の非画像部に点状または円環状にインキが付着
し、結果的に紙面に点状または円環状の汚れを発生させ
る不具合をいう。
くの提案がなされている。具体的には、平版印刷版用支
持体に用いられるアルミニウム板に含有される合金成分
を限定する方法が多く提案されている。例えば、Mg、
Mn、Si、Ga、Ti、Cu等の合金成分を限定する
方法(特開平5−309964号公報、特開平3−17
7528号公報等)、FeとSiの比を限定する方法
(特開平4−254545号公報、特開平7−1971
62号公報等)、Feの固溶量を限定する方法(特開平
4−165041号公報等)、単体Si量を限定する方
法(特許第2544215号、特許第2031725号
等)、金属間化合物の量、大きさ、分布等を限定する方
法(特開平4−165041号公報、特開平3−234
594号公報、特許第2544215号、特開平4−2
54545号公報等)、合金成分の限定と組み合わせて
陽極酸化皮膜の特徴を限定する方法(特開平7−197
393号公報、特開平7−26393号公報等)が挙げ
られる。
平版印刷版原版、従来のアナログ型の平版印刷版原版な
ど、平版印刷版原版の種類が多くなり、画像記録層とそ
の使用上の特性に応じた種々の現像液とを組み合わせて
露光および現像が行われるようになったため、現像液に
よって変化する印刷性能を制御することが大きな課題と
なってきた。
御することで、平版印刷版原版の各種の性能を向上させ
る試みが既に行われている。この方法は、特定の成分を
Al合金に極微量だけ添加するものであるため、平版印
刷版原版の物理特性に何ら影響を与えないという点で優
れている。例えば、本願発明人らは、Fe:0.05〜
0.5wt%、Si:0.03〜0.15wt%、C
u:0.006〜0.03wt%、Ti:0.010〜
0.040wt%に加えて、Li、Na、K、Rb、C
s、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、Nb、Ta、Mo、
W、Tc、Re、Ru、Os、Co、Rh、Ir、P
d、Pt、Ag、Au、C、Ge、P、As、S、S
e、TeおよびPoからなる群から選ばれる少なくとも
1種の元素を1〜100ppm含有させることで、アル
ミニウム板の電気化学的粗面化処理(電解粗面化処理)
の効率を向上させることができることを提案した(特開
2000−37965号公報)。
gを10〜200ppm含有させることにより、電解粗
面化性を更に向上させ、これによりレーザ直描型の平版
印刷版原版において画像記録層と支持体との密着性を向
上させ、平版印刷版の耐刷性を向上させることを提案し
た(特願平11−349888号明細書(特開2001
−162958号公報))。更に、本願出願人は、上記
元素を含有させることに加えて、アルミニウム板の表層
近傍の深さ方向のCu濃度と、Cu、SiおよびTiの
関係とを限定することにより、電解粗面化の効率と耐刷
性とを向上させることを提案した(特願2001−25
370号明細書)。
に関する提案は、耐苛酷インキ汚れ性の改善を目的とし
たものではなかったため、耐苛酷インキ汚れ性は必ずし
も十分でなかった。
ニウム板に特定の成分を極微量添加することにより、多
岐に及ぶ画像記録層およびそれに対応する現像液に対し
て、優れた耐苛酷インキ汚れ性を示す平版印刷版用支持
体を提供すること、および、該平版印刷版用支持体を用
いた耐苛酷インキ汚れ性に優れる平版印刷版原版を提供
することを目的とする。
結果、アルミニウム板に特定の合金成分を極微量添加す
ることで、画像記録層や現像液の条件によらず、平版印
刷版の耐苛酷インキ汚れ性を改善することができるこ
と、および、その効果を得るためにはアルミニウム板に
おける含有量が元素ごとに異なることを見出し、本発明
を完成した。
質量%、Si含有量が0.02〜1質量%、Cu含有量
が0.2質量%以下、Mg含有量が0.1質量%以下、
Mn含有量が0.1質量%以下であり、更に、下記
(a)〜(d)に列挙された元素のうち少なくとも1種
を下記含有量範囲で含有し、残部がAlと不可避不純物
とからなるアルミニウム板に、粗面化処理および陽極酸
化処理を施して得られる平版印刷版用支持体を提供す
る。 (a)Li、Be、Sc、Mo、Ag、Ge、Ce、N
d、DyおよびAuからなる群から選ばれる1種以上の
元素:各1〜100ppm (b)K、Rb、Cs、Sr、Y、Hf、W、Nb、T
a、Tc、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、P
t、In、Tl、As、Se、Te、Po、Pr、Sm
およびTbからなる群から選ばれる1種以上の元素:各
0.1〜10ppm (c)Ba、Co、Cd、BiおよびLaからなる群か
ら選ばれる1種以上の元素:各10〜500ppm (d)Na、Ca、Zr、Cr、V、PおよびSからな
る群から選ばれる1種以上の元素:各50〜1000p
pm
上に、画像記録層を設けてなる平版印刷版原版を提供す
る。
明の平版印刷版原版が、平版印刷版としたときに耐苛酷
インキ汚れ性が優れたものとなる機構は、現時点では明
確になっていないが、陽極酸化皮膜の健全性および耐薬
品性が向上し、耐苛酷インキ汚れ性が向上したものと考
えられる。具体的には、上記元素を微量添加することに
より、陽極酸化皮膜中の欠陥の起点になりやすい金属間
化合物が無害化され、また、陽極酸化皮膜自体のち密さ
が増していると考えられる。
する。 [平版印刷版用支持体] <アルミニウム板(圧延アルミ)>本発明の平版印刷版
用支持体には、アルミニウム合金が用いられる。アルミ
ニウム合金における必須の合金成分は、Al、Fe、S
iおよび少なくとも1種の特定微量元素である。
質量%前後含有される元素で、アルミニウム中に固溶す
る量は少なく、ほとんどが金属間化合物として残存す
る。Feは、アルミニウム合金の機械的強度を高める作
用があるが、1質量%より多いと圧延途中に割れが発生
しやすくなる。また、Fe含有量が少なすぎると、機械
的強度が低すぎて、平版印刷版を印刷機の版胴に取り付
ける際に、版切れを起こしやすくなる。また、高速で大
部数の印刷を行う際にも、同様に版切れを起こしやすく
なる。金属間化合物としては、Al3 Fe、Al6 F
e、AlFeSi系化合物、AlFeSiMn系化合物
等が代表的である。本発明においては、Fe含有量は、
0.1質量%以上とし、かつ、1質量%以下とする。
1質量%前後含有される元素である。Siは、アルミニ
ウム中に固溶した状態で、または、金属間化合物もしく
は単独の析出物として存在する。また、平版印刷版用支
持体の製造過程で加熱されると、固溶していたSiが単
体Siとして析出することがある。本発明者らの知見に
よれば、単体Siが過剰の場合、耐苛酷インキ汚れ性が
低下する。また、Si含有量は、アルミニウム板の電気
化学的粗面化性に影響を及ぼす。金属間化合物として
は、AlFeSi系化合物、AlFeSiMn系化合
物、Mg2 Si等が代表的である。本発明においては、
Si含有量は、0.02質量%以上とし、かつ、1質量
%以下とする。
ついて説明する。本発明においては、アルミニウム板が
下記(a)〜(d)に列挙された元素のうち少なくとも
1種を特定の含有量で含有する。
e、Ce、Nd、DyおよびAuからなる群から選ばれ
る1種以上の元素 これらの元素は、比較的微量の添加で、耐苛酷インキ汚
れ性を向上させる効果を示す。効果を示すために必要な
含有量は、それぞれ1ppm以上である。また、含有量
が多すぎると、効果が飽和し、かつ、コスト的に不利に
なるので好ましくない。本発明においては、100pp
m以下とするが、コストを抑制する観点から10ppm
以下とするのが好ましい。したがって、含有量は、1〜
100ppmである。なお、アルミニウム板がこれらの
元素のうち2種以上を含有する場合は、少なくとも1種
が上記範囲を満たしていればよい。
W、Nb、Ta、Tc、Re、Ru、Os、Rh、I
r、Pd、Pt、In、Tl、As、Se、Te、P
o、Pr、SmおよびTbからなる群から選ばれる1種
以上の元素 これらの元素は、いずれも極微量の添加で、耐苛酷イン
キ汚れ性を向上させる効果を示す。効果を示すために必
要な含有量は、0.1ppm以上である。また、含有量
が多すぎると、効果が飽和し、かつ、コスト的に不利に
なるので好ましくない。本発明においては、10ppm
以下とするが、コストを抑制する観点から5ppm以下
とするのが好ましい。したがって、含有量は、0.1〜
10ppmである。なお、アルミニウム板がこれらの元
素のうち2種以上を含有する場合は、少なくとも1種が
上記範囲を満たしていればよい。
からなる群から選ばれる1種以上の元素 これらの元素は、10ppm以上の添加で、耐苛酷イン
キ汚れ性を向上させる効果を示す。また、含有量が多す
ぎると、効果が飽和し、かつ、コスト的に不利になるの
で好ましくない。本発明においては、500ppm以下
とするが、コストを抑制する観点から100ppm以下
とするのが好ましい。したがって、含有量は、10〜5
00ppmである。なお、アルミニウム板がこれらの元
素のうち2種以上を含有する場合は、少なくとも1種が
上記範囲を満たしていればよい。
よびSからなる群から選ばれる1種以上の元素 これらの元素は、50ppm以上の添加で、耐苛酷イン
キ汚れ性を向上させる効果を示す。また、含有量が多す
ぎると、効果が飽和し、かつ、コスト的に不利になるの
で好ましくない。本発明においては、1000ppm以
下とするが、コストを抑制する観点から500ppm以
下とするのが好ましい。したがって、含有量は、50〜
1000ppmである。なお、アルミニウム板がこれら
の元素のうち2種以上を含有する場合は、少なくとも1
種が上記範囲を満たしていればよい。
金は、任意成分として、Cu、MgおよびMnからなる
群から選ばれる1種以上の元素を含有することができ
る。
素である。Cuは、比較的アルミニウム中に固溶しやす
い。Cuは、アルミニウム板の電気化学的粗面化性に大
きく影響を及ぼす。本発明においては、Cuは任意成分
であり、必要な電気化学的粗面化性に応じて、0.2質
量%以下の範囲で含有される。
Mgは、アルミニウム板の耐熱軟化性および機械的強度
を向上させることができる。Mgは、比較的アルミニウ
ム中に固溶しやすく、Siと金属間化合物を形成するこ
とも知られている。本発明においては、Mgは任意成分
であり、0.02〜0.1質量%の範囲で含有させる
と、アルミニウム板の機械的強度が向上する。
Mnは、比較的アルミニウム中に固溶しやすく、Al、
Fe、Si等と金属間化合物を形成する。Mnは、アル
ミニウム板の機械的強度を向上させるとともに、アルミ
ニウム板の電気化学的粗面化性に影響を及ぼす。本発明
においては、Mnは任意成分であり、0.02〜0.1
質量%の範囲で含有させると、アルミニウム板の機械的
強度が向上する。
純物からなる。不可避不純物の大部分は、Al地金中に
含有される。不可避不純物は、例えば、Al純度99.
7%の地金に含有されるものであれば、本発明の効果を
損なわない。不可避不純物については、例えば、L.
F.Mondolfo著「Aluminum Allo
ys:Structure and properti
es」(1976年)等に記載されている量の不純物が
含有されていてもよい。アルミニウム合金に含有される
不可避不純物としては、例えば、Zn、Ti、B、G
a、Niが挙げられる。
Znは、比較的アルミニウム中に固溶しやすい。Zn
は、アルミニウム板の電気化学的粗面化性に影響を及ぼ
す。本発明においては、Znは、含有量が0.05質量
%以下であれば、本発明の効果を損なわない。
01〜0.05質量%添加される元素である。Tiは、
主として、Alとの金属間化合物またはTiB2 として
添加される。Tiが過剰に含有されると、アルミニウム
板の電気化学的粗面化性に影響を及ぼすことがある。本
発明においては、Tiは、含有量が0.05質量%以下
であれば、本発明の効果を損なわない。
添加されることがある。本発明においては、Bは、含有
量が0.05質量%以下であれば、本発明の効果を損な
わない。
として微量含有される場合がある。それぞれ含有量が
0.05質量%以下であれば、本発明の効果を損なわな
い。
ば、下記の方法を採用することができる。まず、所定の
合金成分含有量に調整したアルミニウム合金溶湯に、常
法に従い、清浄化処理を行い、鋳造する。清浄化処理に
おいては、溶湯中に混入している水素等の不要ガスや、
固形の不純物を除去する。不要ガスを除去する清浄化処
理としては、例えば、フラックス処理;アルゴンガス、
塩素ガス等を用いる脱ガス処理が挙げられる。また、固
形の不純物を除去する清浄化処理としては、例えば、セ
ラミックチューブフィルタ、セラミックフォームフィル
タ等のいわゆるリジッドメディアフィルタや、アルミナ
フレーク、アルミナボール等をろ材とするフィルタや、
グラスクロスフィルタ等を用いるフィルタリング処理が
挙げられる。また、脱ガス処理とフィルタリング処理と
を組み合わせた清浄化処理を行うこともできる。
在物、酸化物等の異物による欠陥や、溶湯に溶け込んだ
ガスによる欠陥を防ぐため、実施されるのが好ましい。
溶湯のフィルタリング処理としては、例えば、特開平6
−57342号公報、特開平3−162530号公報、
特開平5−140659号公報、特開平4−23142
5号公報、特開平4−276031号公報、特開平5−
311261号公報および特開平6−136466号公
報に記載されている方法を用いることができる。また、
溶湯の脱ガス処理としては、例えば、特開平5−516
59号公報、特開平5−51660号公報、特開平5−
49148号公報および特開平7−40017号公報に
記載されている方法を用いることができる。
造法に代表される固定鋳型を用いる鋳造法、および、連
続鋳造法に代表される駆動鋳型を用いる鋳造法のいずれ
かにより鋳造する。DC鋳造法を用いる場合には、1〜
300℃/秒の範囲の冷却速度で凝固される。冷却速度
が1℃/秒未満であると、粗大な金属間化合物が多数形
成される場合があるので好ましくない。連続鋳造法とし
ては、双ロール法および3C法に代表される冷却ロール
を用いる方法と、双ベルト法およびアルスイスキャスタ
ーII型に代表される冷却ベルトまたは冷却ブロックを
用いる方法とが工業的に行われている。連続鋳造法を用
いる場合には、100〜1000℃/秒の範囲の冷却速
度で凝固される。一般的に連続鋳造法は、DC鋳造法に
比べて冷却速度が速いため、アルミニウムマトリックス
に対する合金成分の固溶度を高くできるという特徴があ
る。連続鋳造法に関しては、例えば、特開平3−797
98号公報、特開平5−201166号公報、特開平5
−156414号公報、特開平6−262203号公
報、特開平6−122949号公報、特開平6−210
406号公報および特開平6−262308号公報に記
載されている方法を用いることができる。
mの鋳塊が製造されるので、常法に従い、面削により表
層の1〜30mm、好ましくは1〜10mmが切削され
る。その後、必要に応じて、均熱化処理が行われる。均
熱化処理を行う場合、金属間化合物が粗大化しないよう
に、450〜620℃で1〜48時間の熱処理を行う。
1時間未満の場合は、均熱化処理の効果が不十分となる
ことがある。金属間化合物の安定化の必要がない場合、
均熱化処理は省略することができる。
ミニウム合金板の圧延板とする。熱間圧延の開始温度は
350〜500℃が適当である。冷間圧延の前もしくは
後、またはその途中において、中間焼鈍処理を行っても
よい。その条件は、バッチ式焼鈍炉を用いて280〜6
00℃で2〜20時間、好ましくは350〜500℃で
2〜10時間加熱するか、連続焼鈍炉を用いて400〜
600℃で6分以下、好ましくは450〜550℃で2
分以下加熱するかである。連続焼鈍炉を用いて10℃/
秒以上の昇温速度で加熱して、結晶組織を細かくするこ
ともできる。熱間圧延終了時点で、結晶組織が微細であ
れば、中間焼鈍は省略してもよい。冷間圧延に関して
は、例えば、特開平6−210308号公報に記載され
ている方法を用いることができる。
に仕上げられたアルミニウム板は、更にローラレベラ、
テンションレベラ等の矯正装置によって平面性を改善し
てもよい。また、所定の板幅に加工するため、スリッタ
ラインを通すことも通常行われる。
冷却ロールを用いる方法によれば、板厚1〜10mmの
鋳造板を直接連続鋳造圧延することができ、熱間圧延の
工程を省略することができるという利点がある。また、
双ベルト法等の冷却ベルトを用いる方法によれば、板厚
10〜50mmの鋳造板を鋳造することができ、一般的
に、鋳造直後に熱間圧延ロールを用いて連続的に圧延す
ることにより、板厚1〜10mmの連続鋳造圧延板が得
られる。これらの方法により得られた連続鋳造圧延板
は、DC鋳造の場合において述べたように、冷間圧延、
中間焼鈍、平面性改善、スリット等の工程を経て、所定
の厚さ、例えば、板厚0.1〜0.7mmに仕上げられ
る。連続鋳造法を用いた場合の中間焼鈍および冷間圧延
の条件については、例えば、特開平6−220593号
公報、特開平6−210308号公報、特開平7−54
111号公報および特開平8−92709号公報に記載
されている方法を用いることができる。
ミニウム板に粗面化処理および陽極酸化処理を施して特
定の表面形状を設けて得られるが、この平版印刷版用支
持体の製造工程には、粗面化処理および陽極酸化処理以
外の各種の工程が含まれていてもよい。以下、アルミニ
ウム板に施される各種の表面処理について説明する。
ミニウム板は、好ましい形状に砂目立て処理される。砂
目立て処理方法は、特開昭56−28893号公報に開
示されているような機械的砂目立て、化学的エッチン
グ、電解グレイン等がある。更に、塩酸電解液中または
硝酸電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学的砂
目立て法(電気化学的粗面化処理、電解粗面化処理)
や、アルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤ
ーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表
面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと
研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法等の機械
的砂目立て法(機械的粗面化処理)を用いることができ
る。これらの砂目立て法は、単独でまたは組み合わせて
用いることができる。例えば、ナイロンブラシと研磨剤
とによる機械的粗面化処理と、塩酸電解液または硝酸電
解液による電解粗面化処理との組み合わせや、複数の電
解粗面化処理の組み合わせが挙げられる。
用される粒子の平均粒径、最大粒径、使用するブラシの
毛径、密度、押し込み圧力等の条件を適宜選択すること
によって、平版印刷版用支持体表面の長い波長成分(大
波)の凹部の平均深さを制御することができる。ブラシ
グレイン法により得られる凹部は、平均波長が2〜30
μmであるのが好ましく、平均深さが0.3〜1μmで
あるのが好ましい。
液中または硝酸電解液中で化学的に砂目立てする電気化
学的方法が好ましい。好ましい電流密度は、陽極時電気
量50〜400C/dm2 である。更に具体的には、例
えば、0.1〜50質量%の塩酸または硝酸を含む電解
液中で、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電流
密度100〜400C/dm2 の条件で直流または交流
を用いて行われる。電解粗面化処理によれば、表面に微
細な凹凸を付与することが容易であるため、画像記録層
と支持体との密着性を高くすることができる。
より、平均直径約0.05〜2.0μm、平均深さ0.
01〜0.4μmのクレーター状またはハニカム状のピ
ットをアルミニウム板の表面に90〜100%の面積率
で生成することができる。設けられたピットは、印刷版
の非画像部の汚れにくさおよび耐刷性を向上する作用を
有する。電解粗面化処理では、十分なピットを表面に設
けるために必要なだけの電気量、即ち、電流と電流を流
した時間との積が、重要な条件となる。より少ない電気
量で十分なピットを形成できることは、省エネの観点か
らも望ましい。粗面化処理後の表面粗さは、JIS B
0601−1994に準拠してカットオフ値0.8m
m、評価長さ3.0mmで測定した算術平均粗さ
(Ra )が、0.2〜0.6μmであるのが好ましい。
目立て処理されたアルミニウム板は、アルカリにより化
学的にエッチングされるのが好ましい。本発明において
好適に用いられるアルカリ剤は、特に限定されないが、
例えば、カセイソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソー
ダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウムが挙げられる。アルカリエッチング
処理の条件は、Alの溶解量が0.05〜5.0g/m
2となるような条件で行うのが好ましく、特に、電解粗
面化処理の後に行う場合は、Alの溶解量が0.5g/
m2 以下となるような条件で行うのが好ましい。また、
他の条件も、特に限定されないが、アルカリの濃度は1
〜50質量%であるのが好ましく、5〜30質量%であ
るのがより好ましく、また、アルカリの温度は20〜1
00℃であるのが好ましく、30〜50℃であるのがよ
り好ましい。アルカリエッチング処理は、1種の方法に
限らず、複数の工程を組み合わせることができる。
に限られない。例えば、機械的粗面化処理を施した後
に、アルカリエッチング処理を行い、引き続きデスマッ
ト処理(後述するスマット除去のための酸洗い)を行
い、更に電解粗面化処理を施した後に、再びアルカリエ
ッチング処理を行い、引き続きデスマット処理を行うな
ど、アルカリエッチング処理およびデスマット処理は、
いずれも複数回組み合わせて行うことができる。
構成するピットの径をある程度好ましい範囲に制御する
と同時に、ピットの内部に微細な凹凸からなる小波構造
を形成することができる。微細な凹凸は、不定形であ
り、その円相当径(面積円相当径)は、0.01〜0.
2μmである。
に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗い
(デスマット処理)が行われる。用いられる酸として
は、例えば、硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、
ホウフッ化水素酸が挙げられる。特に、電解粗面化処理
後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭
53−12739号公報に記載されているような50〜
90℃の温度の15〜65質量%の硫酸と接触させる方
法が挙げられる。
アルミニウム板には、更に、陽極酸化処理が施される。
この際、陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアは、画像
記録層との密着性を向上させる効果がある一方、マイク
ロポアの径が大きすぎると感度低下を生じさせる場合が
あるため、適度な大きさのマイクロポアが必要である。
陽極酸化処理はこの分野で従来行われている方法で行う
ことができる。具体的には、硫酸を主成分とし、必要に
応じて、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン
酸、ベンゼンスルホン酸等の組み合わせた水溶液の中
で、アルミニウム板に直流または交流を流すことで、ア
ルミニウム板の表面に陽極酸化皮膜を形成することがで
きる。
道水、地下水等に通常含まれる成分が電解液中に含まれ
ていても構わない。更には、第2、第3の成分が添加さ
れていても構わない。ここでいう第2、第3の成分とし
ては、例えば、Na、K、Mg、Li、Ca、Ti、A
l、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等
の金属のイオン;アンモニウムイオン等の陽イオン;硝
酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、リン酸イオン、
フッ化物イオン、亜硫酸イオン、チタン酸イオン、ケイ
酸イオン、ホウ酸イオン等の陰イオンが挙げられ、0〜
10000ppm程度の濃度で含まれていてもよい。
によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一
般的には電解液濃度1〜15質量%、液温−5〜40
℃、電流密度5〜60A/dm2 、電圧1〜200V、
電解時間10〜200秒であるのが適当である。
〜5g/m2 であるのが好ましい。1g/m2 未満であ
ると版に傷が入りやすくなり、一方、5g/m2 を超え
ると製造に多大な電力が必要となり、経済的に不利とな
る。陽極酸化皮膜の量は、1.5〜4g/m2 であるの
がより好ましい。
に処理して得られる陽極酸化皮膜が形成された平版印刷
版用支持体を、必要に応じて、アルカリ金属ケイ酸塩の
水溶液を用いて浸せき処理する。処理条件は、特に限定
されないが、例えば、濃度0.01〜5.0質量%の水
溶液を用いて、温度5〜40℃で、1〜60秒間浸せき
し、その後、流水により洗浄する。より好ましい浸せき
処理温度は10〜40℃であり、より好ましい浸せき時
間は2〜20秒間である。
は、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ
酸リチウムが挙げられる。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶
液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム等を適当量含有してもよい。また、アルカリ金属ケ
イ酸塩の水溶液は、アルカリ土類金属塩または4族(第
IVA族)金属塩を含有してもよい。アルカリ土類金属
塩としては、例えば、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチ
ウム、硝酸マグネシウム、硝酸バリウム等の硝酸塩;硫
酸塩;塩酸塩;リン酸塩;酢酸塩;シュウ酸塩;ホウ酸
塩が挙げられる。4族(第IVA族)金属塩としては、
例えば、四塩化チタン、三塩化チタン、フッ化チタンカ
リウム、シュウ酸チタンカリウム、硫酸チタン、四ヨウ
化チタン、塩化酸化ジルコニウム、二酸化ジルコニウ
ム、オキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウムが挙
げられる。これらのアルカリ土類金属塩および4族(第
IVA族)金属塩は、単独でまたは2種以上組み合わせ
て用いられる。
るSi量は蛍光X線分析装置により測定され、その吸着
量は約1.0〜15.0mg/m2 であるのが好まし
い。このアルカリ金属ケイ酸塩処理により、平版印刷版
用支持体表面のアルカリ現像液に対する耐溶解性向上効
果が得られ、アルミニウム成分の現像液中への溶出が抑
制されて、現像液の疲労に起因する現像カスの発生を低
減することができる。
版は、本発明の平版印刷版用支持体上に、画像記録層を
設けて得られる。画像記録層は、特に限定されないが、
例えば、以下の画像記録層A〜Eが好適に用いられる。
ルポジ画像記録層である。例えば、以下の画像記録層A
−1〜A−3が挙げられる。
有する平版印刷版は、上記のようにして得られたアルミ
ニウム支持体上に、アルカリ易溶性の中間層および加熱
によりアルカリ可溶化する感光層を順次設けてなる。以
下、アルカリ易溶性の中間層および加熱によりアルカリ
可溶化する感光層について説明する。
るアルカリ易溶性の中間層は、アルカリ易溶性の層であ
れば特に限定されないが、酸基を有するモノマーを有す
る重合体を含有するのが好ましく、酸基を有するモノマ
ーおよびオニウム基を有するモノマーを有する重合体を
含有するのがより好ましい。以下、中間層に含有される
重合体について詳しく説明する。中間層に含有される重
合体は、少なくとも酸基を有するモノマーを重合してな
る化合物であり、好ましくは、酸基を有するモノマーお
よびオニウム基を有するモノマーを重合してなる化合物
である。ここで、酸基としては、酸解離指数(pKa)
が7以下の酸基が好ましく、より好ましくは−COO
H、−SO3 H、−OSO3 H、−PO3 H2 、−OP
O 3 H2 、−CONHSO2 、−SO2 NHSO2 −で
あり、特に好ましくは−COOHである。また、オニウ
ム基として好ましいものは、周期律表15族(第VB
族)または16族(第IVB族)の原子を含有するオニ
ウム基であり、より好ましくは窒素原子、リン原子また
はイオウ原子を含有するオニウム基であり、特に好まし
くは窒素原子を含有するオニウム基である。
は、主鎖構造がアクリル樹脂やメタクリル樹脂やポリス
チレンのようなビニル系ポリマー、ウレタン樹脂、ポリ
エステルまたはポリアミドであることを特徴とする重合
体化合物である。より好ましくは、この重合体の主鎖構
造がアクリル樹脂やメタクリル樹脂やポリスチレンのよ
うなビニル系ポリマーであることを特徴とする重合体化
合物である。特に好ましくは、酸基を有するモノマーが
下記の一般式(1)または一般式(2)で表される化合
物であり、オニウム基を有するモノマーが後記の一般式
(3)、一般式(4)または一般式(5)で表される化
合物であることを特徴とする重合体化合物である。
族基または置換芳香族基を表す。DおよびEはそれぞれ
独立して2価の連結基を表す。Gは3価の連結基を表
す。XおよびX´はそれぞれ独立してpKaが7以下の
酸基またはそのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩
を表す。R1 は水素原子、アルキル基またはハロゲン原
子を表す。a、b、dおよびeはそれぞれ独立して0ま
たは1を表す。tは1〜3の整数である。酸基を有する
モノマーの中でより好ましくは、Aは−COO−または
−CONH−を表し、Bはフェニレン基または置換フェ
ニレン基を表し、その置換基は水酸基、ハロゲン原子ま
たはアルキル基である。DおよびEはそれぞれ独立して
アルキレン基または分子式がCn H2nO、Cn H2nSま
たはCn H2n+1Nで表される2価の連結基を表す。Gは
分子式がCn H2n-1、Cn H2n-1O、Cn H2n-1Sまた
はCn H2nNで表される3価の連結基を表す。ただし、
ここで、nは1〜12の整数を表す。XおよびX´はそ
れぞれ独立してカルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、
硫酸モノエステルまたはリン酸モノエステルを表す。R
1 は水素原子またはアルキル基を表す。a、b、dおよ
びeはそれぞれ独立して0または1を表すが、aとbは
同時に0ではない。酸基を有するモノマーの中で特に好
ましくは一般式(1)で示す化合物であり、Bはフェニ
レン基または置換フェニレン基を表し、その置換基は水
酸基または炭素数1〜3のアルキル基である。Dおよび
Eはそれぞれ独立して炭素数1〜2のアルキレン基また
は酸素原子で連結した炭素数1〜2のアルキレン基を表
す。R1 は水素原子またはアルキル基を表す。Xはカル
ボン酸基を表す。aは0であり、bは1である。
す。ただし、本発明はこの具体例に限定されるものでは
ない。 (酸基を有するモノマーの具体例)アクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸
る、下記一般式(3)、(4)または(5)で表される
ポリマーについて説明する。
族基または置換芳香族基を表す。Mはそれぞれ独立して
2価の連結基を表す。Y1 は周期率表15族(第VB
族)の原子を表し、Y2 は周期率表16族(第VIB
族)の原子を表す。Z- は対アニオンを表す。R2 は水
素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表す。R3 、
R 4 、R5 およびR7 はそれぞれ独立して水素原子また
は、場合によっては置換基が結合してもよいアルキル
基、芳香族基もしくはアラルキル基を表し、R6 はアル
キリジン基または置換アルキリジンを表すが、R3 とR
4 またはR6 とR7 はそれぞれ結合して環を形成しても
よい。j、kおよびmはそれぞれ独立して0または1を
表す。uは1〜3の整数を表す。オニウム基を有するモ
ノマーの中でより好ましくは、Jは−COO−または−
CONH−を表し、Kはフェニレン基または置換フェニ
レン基を表し、その置換基は水酸基、ハロゲン原子また
はアルキル基である。Mはアルキレン基または分子式が
Cn H2nO、Cn H2nSもしくはCn H2n+1Nで表され
る2価の連結基を表す。ただし、ここで、nは1〜12
の整数を表す。Y1 は窒素原子またはリン原子を表し、
Y2 はイオウ原子を表す。Z- はハロゲンイオン、PF
6 - 、BF 4 - またはR8 SO3 - を表す。R2 は水素
原子またはアルキル基を表す。R3、R4 、R5 および
R7 はそれぞれ独立して水素原子または、場合によって
は置換基が結合してもよい炭素数1〜10のアルキル
基、芳香族基もしくはアラルキル基を表し、R6 は炭素
数1〜10のアルキリジン基または置換アルキリジンを
表すが、R3 とR4 、および、R6 とR7 はそれぞれ結
合して環を形成してもよい。j、kおよびmはそれぞれ
独立して0または1を表すが、jとkは同時に0ではな
い。R8 は置換基が結合してもよい炭素数1〜10のア
ルキル基、芳香族基またはアラルキル基を表す。オニウ
ム基を有するモノマーの中で特に好ましくは、Kはフェ
ニレン基または置換フェニレン基を表し、その置換基は
水素原子または炭素数1〜3のアルキル基である。Mは
炭素数1〜2のアルキレン基または酸素原子で連結した
炭素数1〜2のアルキレン基を表す。Z- は塩素イオン
またはR8 SO3 - を表す。R2は水素原子またはメチ
ル基を表す。jは0であり、kは1である。R8 は炭素
数1〜3のアルキル基を表す。
下に示す。ただし、本発明はこの具体例に限定されるも
のではない。 (オニウム基を有するモノマーの具体例)
2種以上組み合わせて用いてもよく、また、オニウム基
を有するモノマーは単独で用いても、2種以上組み合わ
せて用いてもよい。更に、本発明に用いられる重合体
は、モノマー、組成比または分子量の異なるものを2種
以上混合して用いてもよい。この際、酸基を有するモノ
マーを重合成分として有する重合体は、酸基を有するモ
ノマーを1モル%以上含むのが好ましく、5モル%以上
含むのがより好ましく、また、オニウム基を有するモノ
マーを重合成分として有する重合体は、オニウム基を有
するモノマーを1モル%以上含むのが好ましく、5モル
%以上含むのがより好ましい。
(14)に示す重合性モノマーから選ばれる少なくとも
1種を共重合成分として含んでいてもよい。 (1)N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド
またはN−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド、o−、m−またはp−ヒドロキシスチレン、o−ま
たはm−ブロモ−p−ヒドロキシスチレン、o−または
m−クロル−p−ヒドロキシスチレン、o−、m−また
はp−ヒドロキシフェニルアクリレートまたはメタクリ
レート等の芳香族水酸基を有するアクリルアミド類、メ
タクリルアミド類、アクリル酸エステル類、メタクリル
酸エステル類およびビドロキシスチレン類、(2)アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸お
よびそのハーフエステル、イタコン酸、無水イタコン酸
およびそのハーフエステル等の不飽和カルボン酸、
ル)アクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェ
ニル)アクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフ
ェニル)アクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスル
ホニル)ナフチル〕アクリルアミド、N−(2−アミノ
スルホニルエチル)アクリルアミド等のアクリルアミド
類、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリル
アミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタク
リルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メ
タクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスルホニル)
ナフチル〕メタクリルアミド、N−(2−アミノスルホ
ニルエチル)メタクリルアミド等のメタクリルアミド
類、また、o−アミノスルホニルフェニルアクリレー
ト、m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、p−
アミノスルホニルフェニルアクリレート、1−(3−ア
ミノスルホニルフェニルナフチル)アクリレート等のア
クリル酸エステル類等の不飽和スルホンアミド、o−ア
ミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−アミノス
ルホニルフェニルメタクリレート、p−アミノスルホニ
ルフェニルメタクリレート、1−(3−アミノスルホニ
ルフェニルナフチル)メタクリレート等のメタクリル酸
エステル類等の不飽和スルホンアミド、
基があってもよいフェニルスルホニルアクリルアミド、
およびトシルメタクリルアミドのような置換基があって
もよいフェニルスルホニルメタクリルアミド、(5)脂
肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類およびメタク
リル酸エステル類、例えば、2−ヒドロキシエチルアク
リレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
(6)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸オクチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸−2−クロロエチル、アクリル酸4−ヒ
ドロキシブチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレート等の(置換)アクリル酸エ
ステル、(7)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸
シクロヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−
クロロエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、グ
リシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート等の(置換)メタクリル酸エステル、
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチ
ルメタクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N
−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアク
リルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N
−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエ
チルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N
−フェニルメタクリルアミド、N−ベンジルアクリルア
ミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ニトロフェ
ニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルメタクリルア
ミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミドおよび
N−エチル−N−フェニルメタクリルアミド等のアクリ
ルアミドまたはメタクリルアミド、(9)エチルビニル
エーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブ
チルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類、
アセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビ
ニルエステル類、(11)スチレン、α−メチルスチレ
ン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレ
ン類、(12)メチルビニルケトン、エチルビニルケト
ン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等の
ビニルケトン類、(13)エチレン、プロピレン、イソ
ブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類、
(14)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等。
するモノマーを1モル%以上含むのが好ましく、5モル
%以上含むのがより好ましく、また、オニウム基を有す
るモノマーを1モル%以上含むのが好ましく、5モル%
以上含むのがより好ましい。更に、酸基を有するモノマ
ーが20モル%以上含まれると、アルカリ現像時の溶解
除去が一層促進され、オニウム基を有するモノマーが1
モル%以上含まれると酸基との相乗効果により密着性が
一層向上される。また、酸基を有する構成成分は単独で
用いても、2種以上組み合わせて用いてもよく、また、
オニウム基を有するモノマーは単独で用いても、2種以
上組み合わせて用いてもよい。更に、本発明に用いられ
る重合体は、モノマー、組成比または分子量の異なるも
のを2種以上混合して用いてもよい。つぎに、本発明に
用いられる重合体の代表的な例を以下に示す。なお、ポ
リマー構造の組成比はモル百分率を表す。
ジカル連鎖重合法を用いて製造することができる(“T
extbook of Polymer Scienc
e”3rd ed.(1984)F.W.Billme
yer,A Wiley−Interscience
Publication参照)。
囲であってもよいが、光散乱法を用いて測定したとき、
重量平均分子量(Mw )が500〜2,000,000
であるのが好ましく、1,000〜600,000の範
囲であるのがより好ましい。また、NMR測定における
末端基と側鎖官能基との積分強度より算出される数平均
分子量(Mn )が300〜500,000であるのが好
ましく、500〜100,000の範囲であるのがより
好ましい。分子量が上記の範囲よりも小さいと、基板と
の密着力が弱くなり、耐刷性の劣化が生じる場合があ
る。一方、分子量が上記の範囲を超えて大きくなると、
支持体への密着力が強くなりすぎ、非画像部の感熱層残
渣を十分に除去することができなくなる場合がある。ま
た、この重合体中に含まれる未反応モノマー量は広範囲
であってもよいが、20質量%以下であるのが好まし
く、10質量%以下であるのがより好ましい。
する単量体を共重合する際に、重合開始剤および連鎖移
動剤を併用し、添加量を調整することより得ることがで
きる。なお、連鎖移動剤とは、重合反応において連鎖移
動反応により、反応の活性点を移動させる物質のことを
いい、その移動反応の起こりやすさは、連鎖移動定数C
sで表される。本発明で用いられる連鎖移動剤の連鎖移
動定数Cs×104 (60℃)は、0.01以上である
のが好ましく、0.1以上であるのがより好ましく、1
以上であるのが特に好ましい。重合開始剤としては、ラ
ジカル重合の際に一般によく用いられる過酸化物、アゾ
化合物、レドックス開始剤をそのまま利用することがで
きる。これらの中でアゾ化合物が特に好ましい。
素、四臭化炭素等のハロゲン化合物、イソプロピルアル
コール、イソブチルアルコール等のアルコール類、2−
メチル−1−ブテン、2,4−ジフェニル−4−メチル
−1−ペンテン等のオレフィン類、エタンチオール、ブ
タンチオール、ドデカンチオール、メルカプトエタノー
ル、メルカプトプロパノール、メルカプトプロピオン酸
メチル、メルカプトプロピオン酸エチル、メルカプトプ
ロピオン酸、チオグリコール酸、エチルジスルフィド、
sec−ブチルジスルフィド、2−ヒドロキシエチルジ
スルフィド、チオサルチル酸、チオフェノール、チオク
レゾール、ベンジルメルカプタン、フェネチルメルカプ
タン等の含イオウ化合物が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。より好ましくは、エタンチオー
ル、ブタンチオール、ドデカンチオール、メルカプトエ
タノール、メルカプトプロパノール、メルカプトプロピ
オン酸メチル、メルカプトプロピオン酸エチル、メルカ
プトプロピオン酸、チオグリコール酸、エチルジスルフ
ィド、sec−ブチルジスルフィド、2−ヒドロキシエ
チルジスルフィド、チオサルチル酸、チオフェノール、
チオクレゾール、ベンジルメルカプタン、フェネチルメ
ルカプタンであり、特に好ましくは、エタンチオール、
ブタンチオール、ドデカンチオール、メルカプトエタノ
ール、メルカプトプロパノール、メルカプトプロピオン
酸メチル、メルカプトプロピオン酸エチル、メルカプト
プロピオン酸、チオグリコール酸、エチルジスルフィ
ド、sec−ブチルジスルフィド、2−ヒドロキシエチ
ルジスルフィドである。
マー量は広範囲であってもよいが、20質量%以下であ
ることが好ましく、また10質量%以下であることが更
に好ましい。
例を示す。 〔合成例1〕重合体(No.1)の合成p−ビニル安息
香酸(北興化学工業社製)50.4g、トリエチル(p
−ビニルベンジル)アンモニウムクロリド15.2g、
メルカプトエタノール1.9gおよびメタノール15
3.1gを2L容の三つ口フラスコに取り、窒素気流下
かくはんしながら、加熱し60℃に保った。この溶液に
2,2´−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル2.8gを加
え、そのまま30分間かくはんを続けた。その後、この
反応液に、p−ビニル安息香酸201.5g、トリエチ
ル(p−ビニルベンジル)アンモニウムクロリド60.
9g、メルカプトエタノール7.5gおよび2,2´−
アゾビス(イソ酪酸)ジメチル11.1gをメタノール
612.3gに溶解させた溶液を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、温度を65℃に上げ、窒素気流下10
時間かくはんを続けた。反応終了後、室温まで放冷する
と、この反応液の収量は1132gであり、その固形分
濃度は30.5質量%であった。更に、得られた生成物
の数平均分子量(Mn )を13C−NMRスペクトルより
求めた結果、その値は2100であった。
リエチル(p−ビニルベンジル)アンモニウムクロリド
の代わりに、トリエチル(ビニルベンジル)アンモニウ
ムクロリドのm/p体(2/1)混合物を用い、メルカ
プトエタノールの代わりにメルカプトプロピオン酸エチ
ルを用いた以外は、合成例1と同様の操作を行い、数平
均分子量(Mn )4,800の重合体を得た。
p−ビニル安息香酸(北興化学工業社製)146.9g
(0.99mol)、ビニルベンジルトリメチルアンモ
ニウムクロリド44.2g(0.21mol)および2
−メトキシエタノール446gを1L容の三つ口フラス
コに取り、窒素気流下かくはんしながら、加熱し75℃
に保った。つぎに、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメ
チル2.76g(12mmol)を加え、かくはんを続
けた。2時間後、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチ
ル2.76g(12mmol)を追加した。更に、2時
間後、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル2.76
g(12mmol)を追加した。2時間かくはんした
後、室温まで放冷した。この反応液をかくはん下、12
Lの酢酸エチル中に注いだ。析出する固体をろ取し、乾
燥した。その収量は189.5gであった。得られた固
体は光散乱法で分子量測定を行った結果、重量平均分子
量(Mw )は3.2万であった。
法で合成される。
は、前記重合体に加え、下記一般式(6)で示される化
合物を添加することもできる。
ン基を表し、mおよびnは独立して1〜3の整数を表
す。)上記一般式(6)で示される化合物について、以
下に説明する。R1 で表されるアリーレン基の炭素数は
6〜14であるのが好ましく、6〜10であるのがより
好ましい。R1 で表されるアリーレン基として具体的に
は、例えば、フェニレン基、ナフチル基、アンスリル
基、フェナスリル基が挙げられる。R1 で表されるアリ
ーレン基は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜
10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、
炭素数6〜10のアリール基、カルボン酸エステル基、
アルコキシ基、フェノキシ基、スルホン酸エステル基、
ホスホン酸エステル基、スルホニルアミド基、ニトロ
基、ニトリル基、アミノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原
子、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、
トリエチルアンモニウムクロライド基等で置換されてい
てもよい。
例としては、例えば、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒ
ドロキシ安息香酸、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、2−ヒ
ドロシキー3−ナフトエ酸、2,4−ジヒドロキシ安息
香酸、10−ヒドロキシ−9−アントラセンカルボン酸
が挙げられる。ただし、上記の具体例に限定されるもの
ではない。また、一般式(6)で示される化合物を単独
で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
応じて添加される上記一般式(6)で示される化合物を
含む中間層は、上述したアルミニウム支持体上に種々の
方法により塗布して設けられる。
ば、メタノール、エタノール、メチルエチルケトン等の
有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤またはこれらの有機
溶剤と水との混合溶剤に本発明に用いられる重合体およ
び必要に応じて添加される一般式(6)で示される化合
物を溶解させた溶液をアルミニウム支持体上に塗布し乾
燥して設ける塗布方法、メタノール、エタノール、メチ
ルエチルケトン等の有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤
またはこれらの有機溶剤と水との混合溶剤に、本発明に
用いられる重合体および必要に応じて添加される一般式
(6)で示される化合物を溶解させた溶液に、アルミニ
ウム支持体を浸せきした後、水洗または空気等によって
洗浄し乾燥して設ける方法を挙げることができる。
005〜10質量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布で
きる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー
塗布、カーテン塗布等のいずれの方法を用いてもよい。
また、後者の方法では、溶液の濃度は0.005〜20
質量%、好ましくは0.01%〜10質量%であり、浸
せき温度は0℃〜70℃、好ましくは5〜60℃であ
り、浸せき時間は0.1秒〜5分、好ましくは0.5秒
〜120秒である。
ミン、水酸化カリウム等の塩基性物質や、塩酸、リン
酸、硫酸、硝酸等の無機酸、ニトロベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸等の有機スルホン酸、フェニ
ルホスホン酸等の有機ホスホン酸、安息香酸、クマル
酸、リンゴ酸等の有機カルボン酸等種々有機酸性物質、
ナフタレンスルホニルクロライド、ベンゼンスルホニル
クロライド等の有機クロライド等によりpHを調整し、
pH=0〜12、より好ましくはpH=0〜6の範囲で
使用することもできる。また、平版印刷版の調子再現性
改良のために紫外光や可視光、赤外光等を吸収する物質
を添加することもできる。
る化合物の乾燥後の被覆量は、合計で1〜100mg/
m2 が適当であり、好ましくは2〜70mg/m2 であ
る。上記被覆量が1mg/m2 よりも少ないと十分な効
果が得られない場合がある。また、100mg/m2 よ
りも多い場合も同様である。
る加熱によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が増大す
る感熱層は、赤外線レーザ用ポジ型感光性組成物(以
下、単に「感光性組成物」ともいう。)を含有する。感
熱層に含まれる赤外線レーザ用ポジ型感光性組成物は、
少なくとも、(A)水不溶性かつアルカリ可溶性の樹脂
(以下「アルカリ可溶性高分子化合物」ともいう。)、
(B)該アルカリ可溶性高分子化合物と相溶することに
より該高分子化合物のアルカリ水溶液への溶解性を低下
させるとともに、加熱により該溶解性低下作用が減少す
る化合物、および(C)光を吸収して発熱する化合物を
含有し、更に必要に応じて、(D)その他の成分を含有
する。
に限定されず従来公知のものを用いることができ、例え
ば、高分子化合物の主鎖または側鎖に、以下のような酸
基構造を有するものを用いることができる。フェノール
性水酸基(−Ar−OH)、カルボン酸基(−CO
3 H)、スルホン酸基(−SO3 H)、リン酸基(−O
PO3 H)、スルホンアミド基(−SO 2 NH−R)、
置換スルホンアミド系酸基(活性イミド基)(−SO2
NHCOR、−SO2 NHSO2 R、−CONHSO2
R)。ここで、Arは置換基を有していてもよい2価の
アリール基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭化
水素基を表す。
(2)スルホンアミド基、および(3)活性イミド基の
いずれかの官能基を分子内に有する高分子化合物である
のが好ましい。特に、フェノール性水酸基を分子内に有
する高分子化合物が好ましい。このような高分子化合物
は、例えば、以下のものが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
化合物としては、例えば、フェノールホルムアルデヒド
樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレ
ゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾー
ルホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m
−、p−およびm−/p−混合のいずれでもよい。)混
合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂やピロガロ
ールアセトン樹脂が挙げられる。フェノール性水酸基を
有する高分子化合物としてはこの他に、側鎖にフェノー
ル性水酸基を有する高分子化合物を用いるのが好まし
い。側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物と
しては、フェノール性水酸基と重合可能な不飽和結合を
それぞれ一つ以上有する低分子化合物からなる重合性モ
ノマーを単独重合させ、または、該モノマーに他の重合
性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げ
られる。
ーとしては、例えば、フェノール性水酸基を有するアク
リルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル;ヒドロキシスチレンが挙げられ
る。具体的には、N−(2−ヒドロキシフェニル)アク
リルアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)アクリル
アミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミ
ド、N−(2−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(3−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロ
キシフェニルアクリレート、p−ヒドロキシフェニルア
クリレート、o−ヒドロキシフェニルメタクリレート、
m−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−ヒドロキ
シフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレン、
m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2
−(2−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2
−(3−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2
−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2
−(2−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、
2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレー
ト、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレ
ート、2−(N’−(4−ヒドロキシフェニル)ウレイ
ド)エチルアクリレート、2−(N’−(4−ヒドロキ
シフェニル)ウレイド)エチルメタクリレート等を好適
に使用することができる。更に、米国特許第4,12
3,279号明細書に記載されているように、t−ブチ
ルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノー
ルホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアル
キル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデ
ヒドとの縮重合体を併用してもよい。かかるフェノール
性水酸基を有する樹脂は、2種以上を組み合わせて使用
してもよい。
可溶性高分子化合物としては、例えば、スルホンアミド
基を有する重合性モノマーを単独重合させ、または、該
モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる
高分子化合物が挙げられる。スルホンアミド基を有する
重合性モノマーとしては、例えば、1分子中に、窒素原
子上に少なくとも一つの水素原子が結合したスルホンア
ミド基−NH−SO2−と、重合可能な不飽和結合をそ
れぞれ一つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノ
マーが挙げられる。その中でも、アクリロイル基、アリ
ル基またはビニロキシ基と、モノ置換アミノスルホニル
基または置換スルホニルイミノ基とを有する低分子化合
物が好ましい。このような化合物としては、例えば、下
記一般式(I)〜(V)で示される化合物が挙げられ
る。
または−NR7 −を示す。R1 およびR4 は、それぞれ
水素原子または−CH3 を表す。R2 、R5 、R9 、R
12およびR16は、それぞれ置換基を有していてもよい炭
素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、ア
リーレン基またはアラルキレン基を表す。R3 、R7お
よびR13は、水素原子またはそれぞれ置換基を有してい
てもよい炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基またはアラルキル基を表す。また、R6
およびR17は、それぞれ置換基を有していてもよい炭素
数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基またはアラルキル基を示す。R8 、R 10およびR
14は、水素原子または−CH3 を表す。R11およびR15
は、それぞれ単結合、または置換基を有していてもよい
炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、
アリーレン基もしくはアラルキレン基を表す。Y1 およ
びY2は、それぞれ単結合または−CO−を表す。具体
的には、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレー
ト、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリル
アミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリ
ルアミド等を好適に使用することができる。
性高分子化合物は、下記式で表される活性イミド基を分
子内に有するものが好ましく、この高分子化合物として
は、1分子中に、下記式で表される活性イミド基と、重
合可能な不飽和結合をそれぞれ一つ以上有する低分子化
合物からなる重合性モノマーを単独重合させ、または、
該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られ
る高分子化合物が挙げられる。
N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N
−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適
に使用することができる。
高分子化合物としては、前記フェノール性水酸基を有す
る重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モ
ノマー、および活性イミド基を有する重合性モノマーの
うちの2種以上を重合させた高分子化合物、またはこれ
ら2種以上の重合性モノマーに他の重合性モノマーを共
重合させて得られる高分子化合物が好適に挙げられる。
フェノール性水酸基を有する重合性モノマーに、スルホ
ンアミド基を有する重合性モノマーおよび/または活性
イミド基を有する重合性モノマーを共重合させる場合に
は、これら成分の配合質量比は50:50から5:95
の範囲にあるのが好ましく、40:60から10:90
の範囲にあるのがより好ましい。
ール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド
基を有する重合性モノマー、または活性イミド基を有す
る重合性モノマーと、他の重合性モノマーとの共重合体
である場合には、アルカリ可溶性を付与するモノマーを
10モル%以上含むものが好ましく、20モル%以上含
むものがより好ましい。共重合成分が10モル%より少
ないと、アルカリ可溶性が不十分となりやすく、現像ラ
チチュードの向上効果が十分達成されないことがある。
ノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、ま
たは活性イミド基を有する重合性モノマーと共重合させ
るモノマー成分としては、例えば、下記(1)〜(1
2)に挙げるモノマーを用いることができるが、これら
に限定されるものではない。 (1)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するア
クリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類。 (2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベ
ンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルア
クリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等
のアルキルアクリレート。 (3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−ク
ロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート等のアルキルメタクリレー
ト。
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリ
ルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロ
ヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリ
ルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフ
ェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアク
リルアミド等のアクリルアミドおよびメタクリルアミ
ド。 (5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニル
エーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニ
ルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類。 (6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビ
ニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル
類。
チルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。 (8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロ
ピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケ
トン類。 (9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエ
ン、イソプレン等のオレフィン類。 (10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等。 (11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミ
ド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニル
メタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタ
クリルアミド等の不飽和イミド。 (12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、
イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
法としては、従来知られている、グラフト共重合法、ブ
ロック共重合法、ランダム共重合法等を用いることがで
きる。
物が、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマ
ー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、または
活性イミド基を有する重合性モノマーの単独重合体また
は共重合体である場合、重量平均分子量が2,000以
上であり、数平均分子量が500以上であるものが好ま
しい。より好ましくは、重量平均分子量が5,000〜
300,000であり、数平均分子量が800〜25
0,000であり、分散度(重量平均分子量/数平均分
子量)が1.1〜10であるものである。また、本発明
においてアルカリ可溶性高分子化合物がフェノールホル
ムアルデヒド樹脂、クレゾールアルデヒド樹脂等の樹脂
である場合には、重量平均分子量が500〜20,00
0であり、数平均分子量が200〜10,000である
ものが好ましい。
ノール性水酸基、(2)スルホンアミド基または(3)
活性イミド基を有するモノマーと、他のモノマーとの配
合質量比が、現像ラチチュードの点から50:50から
5:95の範囲にあるものが好ましく、40:60から
10:90の範囲にあるものがより好ましい。
性水酸基を有する高分子化合物としては、例えば、m−
/p−混合クレゾールとホルムアルデヒドとの縮重合
体、フェノールとクレゾールとホルムアルデヒドとの縮
重合体等のノボラック樹脂;N−(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタクリルアミド/メタクリル酸メチル/アクリ
ロニトリルの共重合体;2−(N’−(4−ヒドロキシ
フェニル)ウレイド)エチルメタクリレート/メタクリ
ル酸メチル/アクリロニトリルの共重合体が挙げられ
る。また、本発明において、特に好ましいスルホンアミ
ド基を有する高分子化合物としては、例えば、N−(p
−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド/メタ
クリル酸メチル/アクリロニトリルの共重合体が挙げら
れる。また、本発明において、特に好ましい活性イミド
基を有する高分子化合物としては、例えば、N−(p−
トルエンスルホニル)メタクリルアミド/メタクリル酸
メチル/アクリロニトリル/2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートの共重合体が挙げられる。
れぞれ単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いて
もよく、感熱層の全固形分中、好ましくは30〜99質
量%、より好ましくは40〜95質量%、特に好ましく
は50〜90質量%の添加量で用いられる。アルカリ可
溶性高分子化合物の添加量が30質量%未満であると感
熱層の耐久性が悪化し、また、99質量%を超えると感
度および耐久性の両面で好ましくない。
相溶することにより該高分子化合物のアルカリ水溶液へ
の溶解性を低下させるとともに、加熱により該溶解性低
下作用が減少する化合物 この(B)成分は、分子内に存在する水素結合性の官能
基の働きにより、(A)アルカリ可溶性高分子化合物と
の相溶性が良好であり、均一な塗布液を形成しうるとと
もに、(A)成分との相互作用により、該高分子化合物
のアルカリ可溶性を抑制する機能を有する化合物を指
す。また、この化合物は加熱によりこの溶解性低下作用
が消滅するが、(B)成分自体が加熱により分解する化
合物である場合、分解に十分なエネルギーがレーザの出
力や照射時間等の条件によって付与されないと、溶解性
の抑制作用の低下が不十分となり、感度が低下するおそ
れがあるため、(B)成分の熱分解温度は150℃以上
であるのが好ましい。
ては、例えば、スルホン化合物、アンモニウム塩、ホス
ホニウム塩、アミド化合物等の前記(A)成分と相互作
用する化合物が挙げられる。(B)成分は、上述したよ
うに、(A)成分との相互作用を考慮して適宜選択され
るべきであり、具体的には、例えば、(A)成分として
ノボラック樹脂を単独で用いる場合、後に例示するシア
ニン染料A等が好適に用いられる。
常、99/1〜75/25の範囲であるのが好ましい。
99/1よりも(B)成分が少ない場合、(A)成分と
の相互作用が不十分となり、アルカリ可溶性を阻害でき
ず、良好な画像形成ができにくい。また、75/25よ
りも(B)成分が多い場合、相互作用が過大であるため
著しく感度が低下し、いずれも好ましくない。
0nm以上、好ましくは750〜1200nmの赤外域
に光吸収域があり、この範囲の波長の光において、光/
熱変換能を発現するものを指す。具体的には、この波長
域の光を吸収し熱を発生する種々の顔料または染料を用
いることができる。中でも、画像形成性に優れる点で、
前記染料が好ましい。前記顔料としては、市販の顔料ま
たはカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料
便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新
顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)および
「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載
されている顔料が利用できる。
料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、
紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔
料、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶
性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレート
アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔
料、ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔
料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソイ
ンドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ
顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔
料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラックを用いるこ
とができる。
よく、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法
には樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤
を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップ
リング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート)を顔
料表面に結合させる方法等が挙げられる。上記の表面処
理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印
刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)および
「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に
記載されている。
範囲にあるのが好ましく、0.05〜1μmの範囲にあ
るのがより好ましく、0.1〜1μmの範囲にあるのが
特に好ましい。顔料の粒径が0.01μm未満のときは
分散物の感熱層塗布液中での安定性の点で好ましくな
く、また、10μmを超えると感熱層の均一性の点で好
ましくない。
製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用
できる。分散機としては、例えば、超音波分散器、サン
ドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボ
ールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロ
イドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダ
ーが挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CM
C出版、1986年刊)に記載がある。
(例えば、「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和4
5年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具
体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンア
ゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カ
ルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シア
ニン染料等の染料を用いることができる。
料の中でも、赤外光または近赤外光を吸収するものが、
赤外光または近赤外光を発光するレーザの利用に適する
点で特に好ましい。
る顔料としてはカーボンブラックが好適に用いられる。
また、赤外光または近赤外光を吸収する染料としては、
例えば、特開昭58−125246号公報、特開昭59
−84356号公報、特開昭59−202829号公
報、特開昭60−78787号公報等に記載されている
シアニン染料、特開昭58−173696号公報、特開
昭58−181690号公報、特開昭58−19459
5号公報等に記載されているメチン染料、特開昭58−
112793号公報、特開昭58−224793号公
報、特開昭59−48187号公報、特開昭59−73
996号公報、特開昭60−52940号公報、特開昭
60−63744号公報等に記載されているナフトキノ
ン染料、特開昭58−112792号公報等に記載され
ているスクワリリウム色素、英国特許第434,875
号明細書に記載のシアニン染料、米国特許第5,38
0,635号明細書に記載のジヒドロペリミジンスクア
リリウム染料を挙げることができる。
6,938号明細書に記載の近赤外吸収増感剤も好適に
用いられ、また、米国特許第3,881,924号明細
書に記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウ
ム塩、特開昭57−142645号公報(米国特許第
4,327,169号明細書)に記載のトリメチンチア
ピリリウム塩、特開昭58−181051号公報、特開
昭58−220143号公報、特開昭59−41363
号公報、特開昭59−84248号公報、特開昭59−
84249号公報、特開昭59−146063号公報、
特開昭59−146061号公報に記載されているピリ
リウム系化合物、特開昭59−216146号公報に記
載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号明
細書に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平
5−13514号公報、特公平5−19702号公報に
記載されているピリリウム化合物、Epolight
III−178、Epolight III−130、
Epolight III−125、Epolight
IV−62A等は特に好ましく用いられる。
として、米国特許第4,756,993号明細書中に式
(I)または(II)として記載されている近赤外吸収
染料を挙げることができる。
て、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム
塩、ニッケルチオレート錯体が挙げられる。
形分に対して、好ましくは0.01〜50質量%、より
好ましくは0.1〜10質量%、染料の場合、特に好ま
しくは0.5〜10質量%、顔料の場合、特に好ましく
は3.1〜10質量%の割合で前記感光性組成物中に添
加することができる。顔料または染料の添加量が0.0
1質量%未満であると感度が低くなり、また、50質量
%を超えると感熱層の均一性が失われ、感熱層の耐久性
が悪くなる。これらの染料または顔料は他の成分と同一
の層に添加してもよいし、別の層を設け、そこへ添加し
てもよい。別の層とする場合、熱分解性でありかつ分解
しない状態ではアルカリ可溶性高分子化合物の溶解性を
実質的に低下させる物質を含む層に隣接する層へ添加す
るのが好ましい。また、染料または顔料とアルカリ可溶
性高分子化合物は同一の層に含まれるのが好ましいが、
別の層でも構わない。
と相溶することにより該高分子化合物のアルカリ水溶液
への溶解性を低下させるとともに、加熱により該溶解性
低下作用が減少する化合物と、(C)光を吸収して発熱
する化合物とに代えて、双方の特性を有する一つの化合
物(以下、「(B+C)成分」ともいうう。)を含有す
ることもできる。そのような化合物としては、例えば、
下記一般式(Z)で表されるものが挙げられる。
ぞれ独立して水素原子または置換基を有してもよい炭素
数1〜12のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、シクロアルキル基もしくはアリール基を表し、R1
とR2 、R3 とR4 はそれぞれ結合して環構造を形成し
ていてもよい。ここで、R1 〜R4 としては、具体的に
は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、ドデ
シル基、ナフチル基、ビニル基、アリル基、シクロヘキ
シル基等が挙げられる。また、これらの基が置換基を有
する場合、その置換基としては、ハロゲン原子、カルボ
ニル基、ニトロ基、ニトリル基、スルホニル基、カルボ
キシル基、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル等
が挙げられる。R5 〜R10は、それぞれ独立して置換基
を有してもよい炭素数1〜12のアルキル基を表し、こ
こで、R5 〜R10としては、具体的には、メチル基、エ
チル基、フェニル基、ドデシル基、ナフチル基、ビニル
基、アリル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。ま
た、これらの基が置換基を有する場合、その置換基とし
ては、ハロゲン原子、カルボニル基、ニトロ基、ニトリ
ル基、スルホニル基、カルボキシル基、カルボン酸エス
テル、スルホン酸エステル等が挙げられる。
子、ハロゲン原子または置換基を有してもよい炭素数1
〜8のアルキル基を表し、ここで、R12は、R11または
R13と結合して環構造を形成していてもよく、m>2の
場合は、複数のR12同士が結合して環構造を形成してい
てもよい。R11〜R13としては、具体的には、塩素原
子、シクロヘキシル基、R12同士が結合してなるシクロ
ペンチル環、シクロヘキシル環等が挙げられる。また、
これらの基が置換基を有する場合、その置換基として
は、ハロゲン原子、カルボニル基、ニトロ基、ニトリル
基、スルホニル基、カルボキシル基、カルボン酸エステ
ル、スルホン酸エステル等が挙げられる。また、mは1
〜8の整数を表し、好ましくは1〜3である。R14およ
びR15は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子ま
たは置換基を有してもよい炭素数1〜8のアルキル基を
表し、R14はR15と結合して環構造を形成していてもよ
く、m>2の場合は、複数のR14同士が結合して環構造
を形成していてもよい。R14およびR15としては、具体
的には、塩素原子、シクロヘキシル基、R14同士が結合
してなるシクロペンチル環、シクロヘキシル環等が挙げ
られる。また、これらの基が置換基を有する場合、その
置換基としては、ハロゲン原子、カルボニル基、ニトロ
基、ニトリル基、スルホニル基、カルボキシル基、カル
ボン酸エステル、スルホン酸エステル等が挙げられる。
また、mは1〜8の整数を表し、好ましくは1〜3であ
る。
オンを表す。アニオンとなる化合物の具体例としては、
過塩素酸、四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソ
プロピルナフタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トル
エンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメ
チルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベン
ゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−
クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホ
ン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ド
デシルベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−5−スル
ホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイ
ル−ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸が挙
げられる。これらの中でも、特に六フッ化リン酸、トリ
イソプロピルナフタレンスルホン酸や、2,5−ジメチ
ルベンゼンスルホン酸等のアルキル芳香族スルホン酸が
好ましく用いられる。
般にシアニン染料と呼ばれる化合物であり、具体的に
は、以下に示す化合物が好適に用いられるが、本発明は
この具体例により限定されるものではない。
発生する性質(即ち、(C)成分の特性)を有し、しか
も700〜1200nmの赤外域に吸収域をもち、更に
アルカリ可溶性高分子化合物との相溶性も良好であり、
塩基性染料であり、分子内にアンモニウム基、イミニウ
ム基等のアルカリ可溶性高分子化合物と相互作用する基
を有する(即ち、(B)成分の特性を有する)ために、
該高分子化合物と相互作用して、そのアルカリ可溶性を
制御することができ、本発明に好適に用いることができ
る。
成分に代えて、前記のシアニン染料のような双方の特性
を兼ね備える化合物(B+C)成分を用いる場合、この
化合物の添加量は、(A)成分に対して、99/1〜7
0/30の範囲であるのが感度の観点から好ましく、9
9/1〜75/25の範囲であるのがより好ましい。
応じて、種々の添加剤を添加することができる。例え
ば、感度を向上させる目的で、環状酸無水物類、フェノ
ール類、有機酸類、スルホニル化合物類を併用すること
もできる。環状酸無水物類としては、例えば、米国特許
第4,115,128号明細書に記載されている無水フ
タル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4−テトラヒドロ
無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイ
ン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイ
ン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸が挙げられ
る。フェノール類としては、例えば、ビスフェノール
A、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、
2,4,4´−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,
3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキ
シベンゾフェノン、4,4´,4”−トリヒドロキシト
リフェニルメタン、4,4´,3”,4”−テトラヒド
ロキシ−3,5,3´,5´−テトラメチルトリフェニ
ルメタンが挙げられる。
88942号公報、特開平2−96755号公報等に記
載されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキ
ル硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類およびカル
ボン酸類が挙げられる。具体的には、例えば、p−トル
エンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン
酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジ
フェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−
トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、
テレフタル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アス
コルビン酸、ビスヒドロキシフェニルスルホン、メチル
フェニルスルホン、ジフェニルジスルホンが挙げられ
る。
酸類およびスルホニル化合物類の前記感光性組成物の固
形分中に占める割合は、0.05〜20質量%であるの
が好ましく、0.1〜15質量%であるのがより好まし
く、0.1〜10質量%であるのが特に好ましい。
には、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特
開昭62−251740号公報や特開平3−20851
4号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、
特開昭59−121044号公報や特開平4−1314
9号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加
することができる。前記非イオン界面活性剤の具体例と
しては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノ
パルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸
モノグリセリド、ポリオキシエチレンソルビタンモノオ
レート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルが
挙げられる。前記両性界面活性剤の具体例としては、ア
ルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミ
ノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキ
シエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタ
イン、N−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例え
ば、商品名「アモーゲンK」、第一工業社製)、アルキ
ルイミダゾリン系(例えば、商品名「レボン15」、三
洋化成社製)が挙げられる。上記非イオン界面活性剤お
よび両性界面活性剤の前記感光性組成物の固形分中に占
める割合は、0.05〜15質量%であるのが好まし
く、0.1〜5質量%であるのがより好ましい。
は、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼き出
し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることが
できる。焼き出し剤としては、露光による加熱によって
酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成しうる有
機染料との組み合わせが例示される。具体的には、特開
昭50−36209号公報、特開昭53−8128号公
報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組み合わせ
や、特開昭53−36223号公報、特開昭54−74
728号公報、特開昭60−3626号公報、特開昭6
1−143748号公報、特開昭61−151644号
公報および特開昭63−58440号公報に記載されて
いるトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料との組み
合わせが挙げられる。かかるトリハロメチル化合物とし
ては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とが
あり、いずれも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像
を与える。
染料以外に他の染料を用いることができる。塩形成性有
機染料を含めて、好適な染料として油溶性染料と塩基性
染料が挙げられる。具体的には、例えば、オイルイエロ
ー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#
312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オ
イルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラ
ックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント
化学工業社製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタル
バイオレット(C.I.42555)、メチルバイオレ
ット(C.I.42535)、エチルバイオレット、ロ
ーダミンB(C.I.145170B)、マラカイトグ
リーン(C.I.42000)、メチレンブルー(C.
I.52015)が挙げられる。また、特開昭62−2
93247号公報および特開平5−313359号公報
に記載されている染料は特に好ましい。これらの染料
は、前記感光性組成物の固形分に対し、好ましくは0.
01〜10質量%、より好ましくは0.1〜3質量%の
割合で前記感光性組成物中に添加することができる。
物中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために
可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエ
チレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエ
チル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル
酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチ
ル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフル
フリル、アクリル酸またはメタクリル酸のオリゴマーお
よびポリマーが用いられる。更に、本発明に用いられる
前記感光性組成物中には必要に応じ、キノンジアジド
類、ジアゾ化合物等の光により分解する化合物を添加し
てもよい。これらの化合物の添加量は、前記感光性組成
物の固形分に対し、1〜5質量%であるのが好ましい。
を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布することによ
り製造することができる。ここで使用する溶媒として
は、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチル
アセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、
ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメ
チルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、
トルエン、水を挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではない。これらの溶媒は単独でまたは混合し
て使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形
分)の濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
熱層塗布量(固形分)は、0.5〜5.0g/m2 であ
るのが好ましい。
ることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗
布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エア
ーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布が挙げられ
る。塗布量が少なくなるにつれて、見掛けの感度は大き
くなるが、感光膜の皮膜特性は低下する。
の界面活性剤、例えば、特開昭62−170950号公
報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加す
ることができる。好ましい添加量は前記感熱層の全固形
分に対して0.01〜1質量%であり、より好ましくは
0.05〜0.5質量%である。
ザ直描型平版印刷版用感光層として、例えば、特開平9
−90610号公報、特開平11−44956号公報、
特開平11−84657号公報、特開平11−1194
18号公報、特開平11−119419号公報、特開平
11−174681号公報、特開平11−218914
号公報、特開平11−305435号公報、特開200
0−25352号公報、特開2000−35666号公
報、特開2000−108538号公報、特開2000
−187318号公報、特願平11−143280号明
細書、特願平11−169167号明細書、特願平11
−190262号明細書、特願平11−209001号
明細書、特願平11−240384号明細書に記載の感
光層、記録層を適用することができる。
は、2層構造のポジ型感熱層であり、表面(露光面)に
近い位置に設けられている感熱層と、支持体に近い側に
設けられているアルカリ可溶性樹脂を含有する下層とを
有する。これらの層は、いずれも水不溶性かつアルカリ
可溶性の樹脂を含有し、かつ、上部に位置する感熱層は
光を吸収して発熱する化合物を含有する。以下、この画
像記録層A−2の各構成成分について説明する。
熱層および下層に使用される水不溶性かつアルカリ可溶
性の樹脂は、高分子中の主鎖および/または側鎖に酸性
基を含有する単独重合体、これらの共重合体またはこれ
らの混合物を包含する。本発明に用いられる下層および
感熱層は、アルカリ可溶性高分子を含有するため、アル
カリ性現像液に接触すると溶解する特性を有する。下層
および感熱層に使用される水不溶性かつアルカリ可溶性
の樹脂およびその添加量等は、上述した画像記録層A−
1に用いられる「(A)アルカリ可溶性高分子化合物」
の説明と同様である。
合物としては、アクリル樹脂が、緩衝作用を有する有機
化合物と塩基とを主成分とするアルカリ現像液に対して
下層の溶解性を良好に保持しうるため、現像時の画像形
成の観点から好ましい。更に、このアクリル樹脂として
スルホアミド基を有するものが特に好ましい。また、感
熱層に用いられるアルカリ可溶性高分子化合物として
は、未露光部においては強い水素結合性を生起し、露光
部においては一部の水素結合が容易に解除される点、お
よび、非シリケート現像液に対して、未露光部と露光部
との現像性の差が大きい点から、画像形成性が向上する
ため、フェノール性水酸基を有する樹脂が好ましい。中
でも、ノボラック樹脂が好ましい。
用いられる光を吸収して発熱する化合物およびその添加
量等は、上述した画像記録層A−1に用いられる
「(C)光を吸収して発熱する化合物」の説明と同様で
ある。
みならず、下層にも添加することができる。下層に光を
吸収して発熱する化合物を添加することで下層も感熱層
として機能させることができる。下層に含有される光を
吸収して発熱する化合物は、感熱層に含有される光を吸
収して発熱する化合物と同じであってもよく、異なって
いてもよい。また、これらの光を吸収して発熱する化合
物は他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を
設け、そこへ添加してもよい。別の層とする場合、感熱
層に隣接する層へ添加するのが好ましい。また、光を吸
収して発熱する化合物とアルカリ可溶性高分子化合物と
は同一の層に含まれるのが好ましいが、別の層でも構わ
ない。
記の必須成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲
で、必要に応じて、種々の添加剤を含有することができ
る。添加剤は下層のみに含有させてもよく、感熱層のみ
に含有させてもよく、両方の層に含有させてもよい。以
下、添加剤の例を挙げて説明する。
ではアルカリ水可溶性高分子化合物の溶解性を実質的に
低下させる物質を併用すると、画像部の現像液への溶解
阻止性の向上を図ることができるので、好ましい。その
ような物質としては、例えば、オニウム塩、キノンジア
ジド類、芳香族スルホン化合物、芳香族スルホン酸エス
テル化合物、多官能アミン化合物が挙げられる。
ム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム
塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩
が挙げられる。
S.I.Schlesinger,Photogr.S
ci.Eng.,18,387(1974)、T.S.
Balet al,Polymer,21,423(1
980)および特開平5−158230号公報に記載さ
れているジアゾニウム塩、米国特許第4,069,05
5号明細書、同4,069,056号明細書および特開
平3−140140号公報に記載されているアンモニウ
ム塩、D.C.Necker et al,Macro
molecules,17,2468(1984)、
C.S.Wenet al,Teh,Proc.Con
f.Rad.Curing ASIA,p.478,T
okyo,Oct(1988)、米国特許第4,06
9,055号明細書および同4,069,056号明細
書に記載されているホスホニウム塩、J.V.Criv
ello et al,Macromorecule
s,10(6),1307(1977)、Chem.&
amp、Eng.News,Nov.28,p31
(1988)、欧州特許第104,143号明細書、米
国特許第339,049号明細書、同第410,201
号明細書、特開平2−150848号公報および特開平
2−296514号公報に記載されているヨードニウム
塩、J.V.Crivello et al,Poly
mer J.17,73(1985)、J.V.Cri
vello et al.J.Org.Chem.,4
3,3055(1978)、W.R.Watt et
al,J.Polymer Sci.,Polymer
Chem.Ed.,22,1789(1984)、
J.V.Crivello et al,Polyme
r Bull.,14,279(1985)、J.V.
Crivello et al,Macromorec
ules,14(5),1141(1981)、J.
V.Crivello et al,J.Polyme
r Sci.,Polymer Chem.Ed.,1
7,2877(1979)、欧州特許第370,693
号明細書、同233,567号明細書、同297,44
3号明細書、同297,442号明細書、米国特許第
4,933,377号明細書、同3,902,114号
明細書、同410,201号明細書、同339,049
号明細書、同4,760,013号明細書、同4,73
4,444号明細書、同2,833,827号明細書、
独国特許第2,904,626号明細書、同3,60
4,580号明細書および同3,604,581号明細
書に記載されているスルホニウム塩、J.V.Criv
ello et al,Macromorecule
s,10(6),1307(1977)およびJ.V.
Crivello et al,J.Polymer
Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,
1047(1979)に記載されているセレノニウム
塩、C.S.Wen etal,Teh,Proc.C
onf.Rad.Curing ASIA,p478,
Tokyo,Oct(1988)に記載されているアル
ソニウム塩が挙げられる。
特に好ましい。また、特に好適なジアゾニウム塩として
は特開平5−158230号公報に記載されているもの
があげられる。
四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナ
フタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホ
ン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼ
ンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホ
ン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベン
ゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−
フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベン
ゼンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2
−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼ
ンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸が挙げられる。
中でも、六フッ化リン酸;トリイソプロピルナフタレン
スルホン酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸等の
アルキル芳香族スルホン酸が好ましい。
アジド化合物が好ましい。本発明に用いられるo−キノ
ンジアジド化合物は、少なくとも1個のo−キノンジア
ジド基を有し、熱分解によりアルカリ可溶性を増す化合
物であり、種々の構造の化合物を用いることができる。
o−キノンジアジド化合物は、熱分解により結着剤の溶
解抑制能を失わせること、および、o−キノンジアジド
化合物自身がアルカリ可溶性の物質に変化することの両
方の効果により、感材系の溶解性を向上させる。
合物としては、例えば、J.コーサー著「ライト−セン
シティブ・システムズ」(John Wiley &
amp;Sons.Inc.)p.339〜352に記
載されている化合物が使用できるが、特に、種々の芳香
族ポリヒドロキシ化合物または芳香族アミノ化合物と反
応させたo−キノンジアジド化合物のスルホン酸エステ
ルまたはスルホン酸アミドが好適である。また、特公昭
43−28403号公報に記載されているようなベンゾ
キノン(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライドまた
はナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン
酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステ
ル、米国特許第3,046,120号明細書および同第
3,188,210号明細書に記載されているベンゾキ
ノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライドまた
はナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン
酸クロライドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂との
エステルも好適に用いられる。
ド−4−スルホン酸クロライドとフェノールホルムアル
デヒド樹脂またはクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂と
のエステル、ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4
−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂
とのエステルも同様に好適に用いられる。そのほかに
も、有用なo−キノンジアジド化合物が、数多くの特許
に報告され、知られている。例えば、特開昭47−53
03号公報、特開昭48−63802号公報、特開昭4
8−63803号公報、特開昭48−96575号公
報、特開昭49−38701号公報、特開昭48−13
354号公報、特公昭41−11222号公報、特公昭
45−9610号公報、特公昭49−17481号公
報、米国特許第2,797,213号明細書、同第3,
454,400号明細書、同第3,544,323号明
細書、同第3,573,917号明細書、同第3,67
4,495号明細書、同第3,785,825号明細
書、英国特許第1,227,602号明細書、同第1,
251,345号明細書、同第1,267,005号明
細書、同第1,329,888号明細書、同第1,33
0,932号明細書および独国特許第854,890号
明細書に記載されているものが挙げられる。
物のそれぞれの添加量は、添加される層の全固形分に対
して、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜
30質量%、特に好ましくは10〜30質量%である。
これらの化合物は単独で用いてもよく、2種以上の混合
物として用いてもよい。
物以外の添加剤の添加量は、添加される層の全固形分に
対して、好ましくは1〜50質量%、更に好ましくは5
〜30質量%、特に好ましくは10〜30質量%であ
る。本発明において、添加剤とアルカリ可溶性高分子化
合物とは、同一層へ含有させるのが好ましい。
クリミネーションや表面のキズに対する抵抗力を強化す
る目的で、特開2000−187318号公報に記載さ
れているような、分子中に炭素数3〜20のパーフルオ
ロアルキル基を2または3個有する(メタ)アクリレー
ト単量体を重合成分とする重合体を含有するのが好まし
い。このような重合体は、下層および感熱層のいずれに
含有させてもよいが、上部に位置する感熱層に含有させ
ると、より効果的である。このような重合体の添加量
は、添加される層の全固形分に対して、0.1〜10質
量%であるのが好ましく、0.5〜5質量%であるのが
より好ましい。
抵抗性を付与する目的で、表面の静摩擦係数を低下させ
る化合物を含有することもできる。そのような化合物と
しては、例えば、米国特許第6,117,913号明細
書に記載されているような、長鎖アルキルカルボン酸の
エステルが挙げられる。このような化合物は、下層およ
び感熱層のいずれに含有させてもよいが、上部に位置す
る感熱層に含有させると、より効果的である。このよう
な化合物の添加量は、添加される層の全固形分に対し
て、0.1〜10質量%であるのが好ましく、0.5〜
5質量%であるのがより好ましい。
て、低分子量の酸性基を有する化合物を含有していても
よい。酸性基としては、例えば、スルホン酸基、カルボ
キシ基、リン酸基が挙げられる。中でも、スルホン酸基
を有する化合物が好ましい。具体的には、p−トルエン
スルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン
酸類や、脂肪族スルホン酸類が挙げられる。このような
化合物は、下層および感熱層のいずれに含有させてもよ
い。このような化合物の添加量は、添加される層の全固
形分に対して、0.05〜5質量%であるのが好まし
く、0.1〜3質量%であるのがより好ましい。5質量
%より多いと、各層の現像液に対する溶解性が増加して
しまう場合があるので、好ましくない。
を調節する目的で種々の溶解抑制剤を含有していてもよ
い。溶解抑制剤としては、特開平11−119418号
公報に記載されているようなジスルホン化合物またはス
ルホン化合物が好適に用いられる。具体的には、4,4
´−ビスヒドロキシフェニルスルホンが好適に例示され
る。溶解抑制剤は、下層および感熱層のいずれに含有さ
せてもよい。溶解抑制剤の添加量は、添加される層の全
固形分に対して、0.05〜20質量%であるのが好ま
しく、0.5〜10質量%であるのがより好ましい。
上させる目的で、環状酸無水物類、フェノール類、有機
酸類を含有することもできる。環状酸無水物類、フェノ
ール類および有機酸類ならびにそれらの添加量等は、上
述した画像記録層A−1に用いられる「(D)その他の
成分」の説明と同様である。
化に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−2
51740号公報および特開平3−208514号公報
に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭5
9−121044号公報および特開平4−13149号
公報に記載されているような両性界面活性剤、欧州特許
出願公開第950,517号明細書に記載されているよ
うなシロキサン系化合物、特開平11−288093号
公報に記載されているようなフッ素含有のモノマー共重
合体を含有することができる。
の具体例としては、上述した画像記録層A−1に用いら
れる「(D)その他の成分」で列挙したものと同様のも
のが挙げられる。シロキサン系化合物としては、ジメチ
ルシロキサンとポリアルキレンオキシドのブロック共重
合体が好ましく、具体例として、チッソ社製のDBE−
224、DBE−621、DBE−712、DBP−7
32、DBP−534、独Tego社製のTego G
lide100等のポリアルキレンオキシド変性シリコ
ーンが挙げられる。上記非イオン界面活性剤、両性界面
活性剤およびシロキサン系化合物の添加量は、それぞ
れ、添加される層の全固形分に対して、0.05〜15
質量%であるのが好ましく、0.1〜5質量%であるの
がより好ましい。
熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色
剤としての染料や顔料を含有することができる。焼き出
し剤および画像着色剤それらの添加量等は、上述した画
像記録層A−1に用いられる「(D)その他の成分」の
説明と同様である。
等を付与するために、必要に応じ、可塑剤を含有するこ
とができる。可塑剤の具体例としては、上述した画像記
録層A−1に用いられる「(D)その他の成分」で列挙
したものと同様のものが挙げられる。
媒に溶かして、上記平版印刷版用支持体上に塗布するこ
とにより製造することができる。ここで使用する溶媒と
しては、上述した画像記録層A−1に用いられる
「(D)その他の成分」で列挙したものと同様のものが
挙げられる。これらの溶媒は単独でまたは混合して使用
される。
性高分子化合物と下層に用いられるアルカリ可溶性高分
子化合物に対して、溶解性の異なるものであるのが好ま
しい。下層を塗布した後、それに隣接して、上層である
感熱層を塗布する際、上層の塗布溶剤として下層のアル
カリ可溶性高分子化合物を溶解させうる溶剤を用いる
と、層界面での混合が無視できなくなり、極端な場合、
重層にならず均一な単一層になってしまうことがある。
このように、隣接する二つの層の界面で混合が生じた
り、互いに相溶したりして均一層のような挙動を示す場
合、二層を有することによる本発明の平版印刷版原版の
効果が損なわれるおそれがあり、好ましくない。このた
め、感熱層を塗布するのに用いる溶剤は、下層に含まれ
るアルカリ可溶性高分子化合物に対する貧溶剤であるの
が好ましい。
(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜5
0質量%である。
層および感熱層の塗布量(固形分)は、用途によって異
なるが、感熱層は0.05〜1.0g/m2 であるのが
好ましく、また、下層は0.3〜3.0g/m2 である
のが好ましい。感熱層の塗布量が0.05g/m2 未満
である場合には、画像形成性が低下する場合があり、ま
た、1.0g/m2 を超えると感度が低下する可能性が
ある。また、下層の塗布量が0.3g/m2 未満である
場合、および、3.0g/m2 を超える場合には、いず
れも画像形成性が低下する傾向がある。また、下層およ
び感熱層の塗布量は、二層の合計で0.5〜3.0g/
m2 であるのが好ましい。二層の合計の塗布量が0.5
g/m2 未満であると皮膜特性が低下する場合があり、
3.0g/m2 を超えると感度が低下する傾向にある。
塗布量が少なくなるにつれて、見掛けの感度は大きくな
るが、感光膜の皮膜特性は低下する。
ることができ、上述した画像記録層A−1の場合と同様
のものが挙げられる。
させるための界面活性剤、例えば、特開昭62−170
950号公報に記載されているようなフッ素系界面活性
剤を含有することができる。塗布性を向上させるための
界面活性剤の添加量は、添加される層の全固形分に対し
て、0.01〜1質量%であるのが好ましく、0.05
〜0.5質量%であるのがより好ましい。
は、下記一般式(I)で表されるシアニン色素と、水不
溶性かつアルカリ可溶性の樹脂とを含有する。画像記録
層A−3を有する平版印刷版原版は、例えば、これらの
成分を含有する感光性組成物を、沸点が100℃未満の
溶剤を80%以上含有する溶剤系に溶解させ、または分
散させた感光層塗布液を、アルミニウム支持体上に塗布
し乾燥させ、感光層を形成させて得られる。
て、ジアルキルメチレン基または硫黄原子を示す。R3
およびR4 は、それぞれ独立して、置換基を有していて
もよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基また
はフェニル基を示す。L2 は、置換基を有していてもよ
い、トリメチン基、ペンタメチン基またはヘプタメチン
基を示し、ペンタメチン基またはヘプタメチン基上の二
つの置換基が互いに連結して炭素数5〜7のシクロアル
ケン環を形成していてもよい。R5 〜R8 は、それぞれ
独立して、水素原子または置換基を有していてもよい、
アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、シクロアル
キル基もしくはアリール基を示す。R5とR6 、およ
び、R7 とR8 は、それぞれ結合して環構造を形成して
いてもよい。X- はアニオンを示す。
それぞれ独立して、ジアルキルメチレン基または硫黄原
子を示す。ジアルキルメチレン基におけるアルキル基と
しては、炭素原子数1〜12程度のものが好ましく、二
つのアルキル基は同一であっても異なっていてもよい。
R3 およびR4 は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜
12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルケニル
基、炭素原子数1〜12のアルキニル基またはフェニル
基を示す。これらの基が置換基を有する場合、その置換
基としては、ハロゲン原子、カルボニル基、ニトロ基、
ニトリル基、スルホニル基、カルボキシル基、カルボン
酸エステル、スルホン酸エステル等が挙げられる。L2
は置換基を有していてもよい、トリメチン基、ペンタメ
チン基またはヘプタメチン基を示し、ペンタメチン基ま
たはヘプタメチン基上の二つの置換基が互いに連結して
炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成していてもよ
い。ここで、L2 が置換基を有する場合、置換基として
は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜8のアルキル基等が
挙げられる。R5 〜R8 は、それぞれ独立して、水素原
子または置換基を有していてもよい、炭素数1〜12の
アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、シクロアル
キル基、アリール基を示す。R5 とR6 、および、R7
とR8 は、それぞれ結合して環構造を形成していてもよ
い。R5 〜R8 としては、具体的には、水素原子、メチ
ル基、エチル基、フェニル基、ドデシル基、ナフチル
基、ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基等が挙げら
れる。また、これらの基が置換基を有する場合、その置
換基としては、ハロゲン原子、カルボニル基、ニトロ
基、ニトリル基、スルホニル基、カルボキシ基、カルボ
ン酸エステル、スルホン酸エステル等が挙げられる。
上にアニオン性の置換基を有する場合には、X- は存在
しなくてもよい。
色素の具体例を示すが、本発明はこれに制限されるもの
ではない。
成物の全固形分中、1〜20質量%であるのが好まし
い。また、感光層中には、本発明の効果を損なわない限
りにおいて、後述する公知の光熱変換剤を併用すること
もできる。
溶剤系について説明する。塗布液溶剤中、沸点が200
℃未満の溶剤中に占める沸点が100℃未満の溶剤の割
合が80質量%以上であることを要し、90質量%以上
であるのが好ましく、塗布液溶剤のすべてが沸点100
℃未満の溶剤であるのがより好ましい。
満の溶剤としては以下のものが例示されるが、本発明は
これらに限定されるものではない。なお、溶剤名の後の
括弧内に代表的な沸点(℃)を記載する。 メタノール(65.0)、エタノール(78.5)、n
−プロパノール(97.3)、イソプロパノール(8
2.3)等のアルコール類;テトラヒドロフラン(6
6)、ジオキソラン(74)、メチルジオキソラン(8
1)等のエーテル類;アセトン(56)、メテルエチル
ケトン(79、6)等のケトン類;酢酸エチル(7
7)、酢酸イソプロピル(88.7)等のエステル類;
n−ヘキサン(68.7)、シクロヘキサン(80.
7)、n−ヘプタン(98.4)等の炭化水素類。中で
も、メタノール、エタノール、メチルエチルケトン、酢
酸エチル等が好ましい。
て、沸点が100℃以上のものであっても、所定量であ
れば、沸点100℃未満の溶剤と混合して使用すること
により好適に用いることができる。前記沸点100℃未
満の溶剤と併用しうる沸点が100℃以上の溶剤として
は、例えば、以下のものが例示される。 n−ブタノール(117.7)、イソブタノール(10
8.3)、2−メチル−2−ブタノール(101.
8)、2−エチル−2−ブタノール(147)、2,4
−ジメチル−3−ペンタノール(140)、n−ヘキサ
ノール(160)、シクロヘキサノール(161.
1)、1−オクタノール(195.2)等のアルコール
類; 3−メトキシ−3−メチルブタノール(174)、1−
メトキシ−2−プロパノール(120.6)、ジプロピ
レングリコールモノメチルエーテル(190)、トリプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル(243)、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテル(170.
2)、プロピレングリコールモノメチルアセテート(1
46)、メチルカルビトール(193.6)、エチルカ
ルビトール(202.8)等のエーテル類; メチルプロピルケトン(102)、メチルイソブチルケ
トン(115.1)、メテルアミルケトン(151)、
ジエチルケトン(102.8)、3−ヒドロキシ−2−
ブタノン(148)、4−ヒドロキシ−2−ブタノン
(182)、シクロペンタノン(129)、シクロヘキ
サノン(155.4)、ジアセトンアルコール(16
9.2)等のケトン類; 乳酸メチル(144,8)、乳酸エチル(157)、乳
酸ブチル(188)、酢酸n−プロピル(102)、酢
酸n−ブチル(126.6)、酪酸メチル(102,
3)、酪酸エチル(120)、酪酸ブチル(166.
4)、γ−ブチロラクトン(206)、等のエステル
類; n−オクタン(125.7)、トルエン(110.
6)、キシレン(139)等の炭化水素類; 水(100);ジメチルジグリコール(162)。
して用いられる。いずれの溶剤を使用するかは、感光性
組成物に使用される成分の溶解性、分散性等を考慮して
選択し、適当な溶媒に適当な濃度で溶解させ、または分
散させて感光層塗布液を調整するが、このとき、溶剤系
中100℃未満の溶剤が占める割合が80質量%未満に
ならないように調整する必要がある。塗布液濃度は特に
限定されないが、固形分濃度が2〜50質量%であるの
が一般的である。
感光層が形成されるが、感光層塗布液を支持体上に塗布
する方法には特に制限はなく、従来公知の方法を適宜選
択して実施することができる。例えば、回転塗布、ワイ
ヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロー
ル塗布、ブレード塗布、カーテン塗布が挙げられる。
現像性、露光膜の強度および耐刷性に影響を及ぼすた
め、用途に応じ適宜選択するのが好ましい。塗布量(被
覆量)が少なすぎる場合には、耐刷性が十分でなくな
る。一方、塗布量が多すぎる場合には、感度が下がり、
露光に時間がかかるうえ、現像処理にもより長い時間を
要するため好ましくない。本発明においては、乾燥後被
覆量が0.1〜7g/cm 2 であるのが好ましく、0.
2〜5g/cm2 であるのがより好ましく、0.5〜3
g/cm2 であるのが更に好ましい。
0℃未満であるのが好ましく、80℃以上200℃未満
であるのがより好ましく、90℃以上180℃未満であ
るのが更に好ましい。また、乾燥時間は20秒以上5分
未満であるのが好ましく、25秒以上4分未満であるの
がより好ましく、30秒以上3分未満であるのが更に好
ましい。塗布温度が60℃未満であったり、乾燥時間が
20秒未満であったりすると、残留溶剤が大量に残って
しまい感度が低下するおそれがある。また、塗布温度が
250℃以上であったり、乾燥時間が5分以上であった
りすると、エネルギー消費量のわりに残留溶剤の減少効
果は向上しない。本発明においては、特に加熱により劣
化しやすい成分を含有しないため、通常、公知の乾燥温
度または乾燥時間の上限までの加熱であれば特に問題は
ない。
中に含まれる残留溶剤中の沸点が200℃未満の溶剤中
に占める沸点が100℃未満の溶剤の割合が50%以上
であるのが好ましく、70%以上であるのがより好まし
い。残存溶媒の量の測定方法としては、測定精度の観点
からガスクロマトグラフ法が好ましいが、感光層中に含
まれる他の成分との関連で、溶媒中、沸点が220℃未
満のもののみが正確に検知される。しかしながら、前記
塗布溶剤の例示からも明らかなように、沸点220℃以
上の高沸点溶剤を使用することは通常ほとんどないた
め、本発明においては、残留溶剤中の沸点が200℃未
満の溶剤中に占める沸点が100℃未満の溶剤の割合を
測定して目安とする。ここで、残留溶媒中の沸点が10
0℃未満の溶剤の割合が50%未満であると、残留した
高沸点溶媒の影響により、特に厚みの大きいアルミニウ
ム支持体を用いる場合、現像性に劣る傾向が見られ、好
ましくない。
つアルカリ可溶性の樹脂およびその添加量等は、上述し
た画像記録層A−1に用いられる「(A)アルカリ可溶
性高分子化合物」の説明と同様である。
含有するが、露光に対する感度向上の観点から、感光層
中に他の光を吸収して発熱する化合物(光熱変換剤)を
含有することもできる。他の光を吸収して発熱する化合
物およびその添加量等は、上述した画像記録層A−1に
用いられる「(C)光を吸収して発熱する化合物」の説
明と同様である。
て、種々の添加剤を添加することができる。そのような
添加剤としては、オニウム塩、芳香族スルホン化合物、
芳香族スルホン酸エステル化合物、多官能アミン化合物
が挙げられる。これらについての説明は、画像記録層A
−2の「<その他の成分>」においてした説明と同様で
ある。これらを添加すると、アルカリ水可溶性高分子の
現像液への溶解阻止機能を向上させることができるので
好ましい。
状酸無水物類、フェノール類、有機酸類を併用すること
もできる。環状酸無水物類、フェノール類および有機酸
類ならびにそれらの添加量等は、上述した画像記録層A
−1に用いられる「(D)その他の成分」の説明と同様
である。
対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251
740号公報や特開平3−208514号公報に記載さ
れているような非イオン界面活性剤、特開昭59−12
1044号公報、特開平4−13149号公報に記載さ
れているような両性界面活性剤を添加することができ
る。非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の具体例
としては、上述した画像記録層A−1に用いられる
「(D)その他の成分」で列挙したものと同様のものが
挙げられる。
ための界面活性剤、例えば、特開昭62−170950
号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添
加することができる。好ましい添加量は、全印刷版材料
の0.01〜1質量%更に好ましくは0.05〜0.5
質量%である。
直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤と
しての染料や顔料を加えることができる。焼き出し剤お
よび画像着色剤それらの添加量等は、上述した画像記録
層A−1に用いられる「(D)その他の成分」の説明と
同様である。
の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。可塑
剤の具体例としては、上述した画像記録層A−1に用い
られる「(D)その他の成分」で列挙したものと同様の
ものが挙げられる。
ビニルエーテル類、更には特開平8−276558号公
報に記載のヒドロキシメチル基を有するフェノール化合
物、アルコキシメチル基を有するフェノール化合物およ
び本願出願人が先に提案した特願平9−328937号
明細書(特開平11−160860号公報)に記載のア
ルカリ溶解抑制作用を有する架橋性化合物等を目的に応
じて適宜添加することができる。
は、感光層塗布液や、保護層等の所望の層の塗布液用成
分を溶媒に溶かして、アルミニウム支持体上に塗布する
ことにより製造することができる。感光層の塗布溶媒は
上述した通りであるが、保護層、バックコート層等で
は、使用する成分に応じて公知の溶剤を適宜選択して用
いることができる。
ルネガ画像記録層である。例えば、以下の画像記録層B
−1およびB−2が挙げられる。
は、少なくとも特定のジアゾニウム塩と、赤外線吸収剤
と、酸により架橋する架橋剤と、バインダーとを含有す
ることを特徴とする画像記録材料である。
原版においては、赤外線を放射する固体レーザまたは半
導体レーザにより付与されたエネルギーが、赤外線吸収
剤によって熱エネルギーに変換され、その熱によってジ
アゾニウム塩が分解することによって画像が形成される
ものである。即ち、ジアゾニウム塩の分解により生ずる
酸が、酸により架橋する架橋剤とバインダーとの架橋反
応を促進することにより画像記録、即ち、記録材料の製
版が行われるものである。一般式(1)に示すジアゾニ
ウム塩を用いることにより、特に、保存安定性に優れた
画像記録材料を提供することができるものである。
ム塩は、下記一般式(1)で示されるものである。
て炭素数20以下の置換または未置換の炭化水素基を表
す。R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素原子また
は炭素数20以下の置換もしくは未置換の炭化水素基を
表す。R6 は、水素原子または炭素数20以下の置換も
しくは未置換のアルキルオキシ基、アリールオキシ基も
しくはアラルキルオキシ基を示す。X- は、F- 、Cl
- 、Br- 、I- 、ClO4 - 、BF4 - 、PF6 - 、
SbF6 - 、AsF6 - 、アルキルスルホン酸イオンお
よびアリールスルホン酸イオンからなる群から選ばれる
カウンターアニオンを表す。
明する。上記一般式(1)において、式中、R1 および
R2 は、それぞれ独立して炭素数1〜12の直鎖、分枝
もしくは脂環式のアルキル基、炭素数6〜10の芳香
環、または、炭素数7〜12のアラルキル基であるのが
好ましく、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素原
子または炭素数1〜10の直鎖、分枝もしくは脂環式の
アルキル基であるのが好ましく、R6 は、水素原子また
は炭素数1〜12の直鎖、分枝もしくは脂環式のアルキ
ルオキシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基もしく
は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基であるのが好ま
しい。上記一般式(1)で表されるジアゾニウム塩の中
でも、特に好ましいものとして、前記式中R6 がアルキ
ルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基等
の−OR3 である、下記一般式(2)で示されるものが
挙げられる。
独立して炭素数1〜12の直鎖、分枝もしくは脂環式の
アルキル基、炭素数6〜10の芳香環、または、炭素数
7〜12のアラルキル基を示す。R4 およびR5 は、そ
れぞれ独立して水素原子または炭素数1〜10の直鎖、
分枝もしくは脂環式のアルキル基を表す。X- は、
F - 、Cl- 、Br- 、I- 、ClO4 - 、BF4 - 、
PF6 - 、SbF6 - 、AsF6 - 、アルキルスルホン
酸イオンおよびアリールスルホン酸イオンからなる群か
ら選ばれるカウンターアニオンを表す。一般式(2)に
おいてR1 、R2 およびR3 で表される炭化水素基の具
体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、アリル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル
基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基等
のアルキル基;ビニル基、1−メチルビニル基、2−フ
ェニルビニル基等のアルケニル基;ベンジル基、フェネ
チル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基、キシ
リル基、クメニル基、メシチル基、ドデシルフェニル
基、フェニルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル
基等のアリール基が挙げられる。
ドロキシ基、アルコキシ基、アリルオキシ基、ニトロ
基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、アルコ
キシカルボニル基、アニリノ基、アセトアミド基等の置
換基を有していてもよい。置換基を有する炭化水素基の
具体例としては、トリフルオロメチル基、2−メトキシ
エチル基、10−カンファーニル基、フルオロフェニル
基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェ
ニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、
フェノキシフェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェ
ニル基、カルボキシフェニル基、アニリノフェニル基、
アニリノカルボニルフェニル基、モルホリノフェニル
基、フェニルアゾフェニル基、メトキシナフチル基、ヒ
ドロキシナフチル基、ニトロナフチル基、ジメトキシア
ントラセニル基、ジエトキシアントラセニル基、アント
ラキノニル基が挙げられる。また、R4 およびR5 が炭
化水素基を表す場合には、上記R1 、R2 およびR3 で
表される炭化水素基と同様の置換基を挙げることができ
る。
である一般式(2)で表されるジアゾニウム塩のカチオ
ン部としては、具体的には下記構造で示されるジアゾニ
ウムイオンが挙げられるが、本発明はこれらに限定され
るものではない。なお、下記構造のうち、好ましい態様
である一般式(2)で表されるジアゾニウム塩の具体例
はIの符号を付して示す。
ーアニオンとして良好に用いられるアニオンとしては、
1)F、2)Cl、3)Br、4)I、5)ClO4 、
6)BF4 、7)PF6 、8)SbF6 、9)AsF6
等の無機イオン;アルキルスルホン酸イオン、アリール
スルホン酸イオン等のスルホン酸イオンが挙げられる。
好ましいスルホン酸イオンとしては、11)メタンスル
ホネート、12)エタンスルホネート、13)1−プロ
パンスルホネート、14)2−プロパンスルホネート、
15)n−ブタンスルホネート、16)アリルスルホネ
ート、17)10−カンファースルホネート、18)ト
リフルオロメタンスルホネート、19)ペンタフルオロ
エタンスルホネート、20)ベンゼンスルホネート、2
1)p−トルエンスルホネート、22)3−メトキシベ
ンゼンスルホネート、23)4−メトキシベンゼンスル
ホネート、24)4−ヒドロキシベンゼンスルホネー
ト、25)4−クロロベンゼンスルホネート、26)3
−ニトロベンゼンスルホネート、27)4−ニトロベン
ゼンスルホネート、28)4−アセチルベンゼンスルホ
ネート、29)ペンタフルオロベンゼンスルホネート、
30)4−ドデシルベンゼンスルホネート、
2、4、6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、
33)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−
5−スルホネート、34)イソフタル酸ジメチル−5−
スルホネート、35)ジフェニルアミン−4−スルホネ
ート、36)1−ナフタレンスルホネート、37)2−
ナフタレンスルホネート、38)2−ナフトール−6−
スルホネート、39)2−ナフトール−7−スルホネー
ト、40)アントラキノン−1−スルホネート、41)
アントラキノン−2−スルホネート、42)9、10−
ジメトキシアントラセン−2−スルホネート、43)
9、10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネー
ト、44)キノリン−8−スルホネート、45)8−ヒ
ドロキシキノリン−5−スルホネート、46)8−アニ
リノ−ナフタレン−1−スルホネートなどが挙げられ
る。
ジスルホネート、52)ベンズアルデヒド−2、4−ジ
スルホネート、53)1、5−ナフタレンジスルホネー
ト、54)2、6−ナフタレンジスルホネート、55)
2、7−ナフタレンジスルホネート、56)アントラキ
ノン−1、5−ジスルホネート、57)アントラキノン
−1、8−ジスルホネート、58)アントラキノン−
2、6−ジスルホネート、59)9、10−ジメトキシ
アントラセン−2、6−ジスルホネート、60)9、1
0−ジエトキシアントラセン−2、6−ジスルホネー
ト、61)ドデシルジフェニルエーテルジスルホネート
などのジスルホネート類と、ジアゾニウム塩カチオン2
当量との塩も用いることができる。
具体例を以下に示す。なお、各化合物例の後に示された
番号は、前二つの項(ローマ数字とアルファベットの小
文字、例えば、「I−b」)が、前述のジアゾニウム塩
のカチオン部の好ましい例として挙げたものに付した符
号を示し、最終項(アラビア数字、例えば、「33」)
が前述のカウンターアニオンの好ましい例として挙げた
ものの番号を示すものである。
剤(光を吸収して発熱する化合物)およびその添加量等
は、上述した画像記録層A−1に用いられる「(C)光
を吸収して発熱する化合物」の説明と同様である。
橋する架橋剤(以下「酸架橋剤」または単に「架橋剤」
ともいう。)としては、例えば、(i)アルコキシメチ
ル基またはヒドロキシメチル基で置換された芳香族化合
物、(ii)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシ
メチル基またはN−アシルオキシメチル基を有する化合
物、(iii)エポキシ化合物が挙げられる。以下、こ
れらについて詳細に説明する。
シメチル基で置換された芳香族化合物としては、例え
ば、ヒドロキシメチル基、アセトキシメチル基またはア
ルコキシメチル基でポリ置換されている芳香族化合物お
よび複素環化合物が挙げられる。ただし、レゾール樹脂
として知られるフェノール類とアルデヒド類とを塩基性
条件下で重縮合させた樹脂状の化合物は含まない。レゾ
ール樹脂は架橋性に優れるものの、熱安定性が十分でな
く、特に感光性の材料に含有させて高温下に長期間保存
した場合、均一な現像が困難となるため、好ましくな
い。
ル基でポリ置換された芳香族化合物および複素環化合物
の中では、ヒドロキシ基に隣接する位置にヒドロキシメ
チル基またはアルコキシメチル基を有する化合物が好適
に例示される。アルコキシメチル基を用いる場合は、ア
ルコキシメチル基が炭素数18以下の化合物であるのが
好ましい。特に好ましい例として下記一般式(3)〜
(6)で表される化合物を挙げることができる。
てメトキシメチル基、エトキシメチル基等のように炭素
数18以下のアルコキシ基で置換されたヒドロキシメチ
ル基またはアルコキシメチル基を示す。これらは架橋効
率が高く、耐刷性を向上させることができる点で好まし
い。上記に例示された架橋性化合物は、単独で使用して
もよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ルコキシメチル基またはN−アシルオキシメチル基を有
する化合物としては、欧州特許公開(以下、EP−Aと
記載する)第0,133,216号、西独特許第3,6
34,671号明細書および同第3,711,264号
明細書に記載されている単量体およびオリゴマー−メラ
ミン−ホルムアルデヒド縮合物ならびに尿素−ホルムア
ルデヒド縮合物、EP−A第0,212,482号に記
載されているアルコキシ置換化合物等が挙げられる。更
に好ましい例としては、少なくとも2個の遊離N−ヒド
ロキシメチル基、N−アルコキシメチル基またはN−ア
シルオキシメチル基を有するメラミン−ホルムアルデヒ
ド誘導体が挙げられる。中でも、N−アルコキシメチル
誘導体が特に好ましい。
以上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴ
マーまたはポリマー状のエポキシ化合物を挙げることが
できる。例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリ
ンとの反応生成物、低分子量フェノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂とエピクロルヒドリンとの反応生成物が挙げら
れる。その他、米国特許第4,026,705号明細
書、英国特許第1,539,192号明細書に記載さ
れ、使用されているエポキシ樹脂を挙げることができ
る。
ることのできる架橋剤は、画像記録材料全固形分に対
し、5〜80質量%、好ましくは10〜75質量%、特
に好ましくは20〜70質量%の範囲で添加される。架
橋剤の添加量が5質量%未満であると得られる画像記録
材料の感光層の耐久性が悪化する場合がある。また、8
0質量%を超えると保存時の安定性の観点から好ましく
ない。
一般式(7)で表されるフェノール誘導体を使用するこ
とも好ましい。
もよい芳香族炭化水素環を示す。原料の入手の容易性か
ら、芳香族炭化水素環は、ベンゼン環、ナフタレン環ま
たはアントラセン環であるのが好ましい。また、好まし
い置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数12
個以下の炭化水素基、炭素数12個以下のアルコキシ
基、炭素数12個以下のアルキルチオ基、シアノ基、ニ
トロ基、トリフルオロメチル基が挙げられる。感度が高
いという理由で、Ar1 としては、置換基を有していな
いベンゼン環またはナフタレン環、ハロゲン原子、炭素
数6個以下の炭化水素基、炭素数6個以下のアルコキシ
基、炭素数6個以下のアルキルチオ基、ニトロ基等を置
換基として有するベンゼン環またはナフタレン環が特に
好ましい。R1 およびR2 は、それぞれ同じであっても
異なっていてもよく、水素原子または炭素数12個以下
の炭化水素基を示す。合成が容易であるという理由か
ら、R 1 およびR2 は、水素原子またはメチル基である
のが特に好ましい。R3 は、水素原子または炭素数12
個以下の炭化水素基を示す。感度が高いという理由で、
R3 は、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキ
シル基、ベンジル基等の炭素数7個以下の炭化水素基で
あるのが特に好ましい。mは、2〜4の整数を示す。n
は、1〜3の整数を示す。
式(7)で表されるフェノール誘導体の具体例(架橋剤
[KZ−1]〜[KZ−8])を以下に示すが、本発明
はこれに限定されるものではない。
方法により合成できる。例えば、[KZ−1]は、フェ
ノールと、ホルムアルデヒドと、ジメチルアミン、モル
ホリン等の第二級アミンとを反応させ、トリ(ジアルキ
ルアミノメチル)フェノールとし、つぎに無水酢酸と反
応させ、更に炭酸カリウム等の弱アルカリ存在下、エタ
ノールと反応させることにより、下記反応式[1]に表
す経路で合成することができる。
っても合成できる。例えば、[KZ−1]は、フェノー
ルとホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドと
を、KOH等のアルカリ存在下に反応させ、2,4,6
−トリヒドロキシメチルフェノールとし、引き続き硫酸
等の酸存在下、エタノールと反応させることにより、下
記反応式[2]に表す経路でも合成することができる。
てもよく、また2種類以上を組み合わせて使用してもよ
い。また、これらのフェノール誘導体を合成する際、フ
ェノール誘導体同士が縮合して2量体や3量体等の不純
物が副生成する場合があるが、これらの不純物を含有し
たまま用いてもよい。なお、この場合でも、不純物の量
は、30質量%以下であるのが好ましく、20質量%以
下であるのがより好ましい。
像記録材料固形分中、好ましくは5〜70質量%、より
好ましくは10〜50質量%の添加量で用いられる。こ
こで、架橋剤としてのフェノール誘導体の添加量が5質
量%未満であると、画像記録した際の画像部の膜強度が
悪化する場合があり、また、70質量%を超えると、保
存時の安定性の点で好ましくない。
としては、例えば、ノボラック樹脂や、側鎖にヒドロキ
シアリール基を有するポリマーが挙げられる。本発明に
おいてバインダーとして使用しうるノボラック樹脂は、
フェノール類とアルデヒド類を酸性条件下で縮合させた
樹脂である。好ましいノボラック樹脂としては、例え
ば、フェノールとホルムアルデヒドとから得られるノボ
ラック樹脂、m−クレゾールとホルムアルデヒドとから
得られるノボラック樹脂、p−クレゾールとホルムアル
デヒドとから得られるノボラック樹脂、o−クレゾール
とホルムアルデヒドとから得られるノボラック樹脂、オ
クチルフェノールとホルムアルデヒドとから得られるノ
ボラック樹脂、m−/p−混合クレゾールとホルムアル
デヒドとから得られるノボラック樹脂、フェノール/ク
レゾール(m−、p−、o−、m−/p−混合、m−/
o−混合およびo−/p−混合のいずれでもよい)の混
合物とホルムアルデヒドとから得られるノボラック樹脂
が挙げられる。これらのノボラック樹脂は、重量平均分
子量が800〜200,000で、数平均分子量が40
0〜60,000のものが好ましい。
キシアリール基を有するポリマーも好適に例示される。
このポリマーにおいて、ヒドロキシアリール基とは−O
H基が1個以上結合したアリール基を意味する。アリー
ル基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アン
トラセニル基、フェナントレニル基を挙げることができ
るが、入手の容易さおよび物性の観点から、フェニル
基、ナフチル基が好ましい。したがって、ヒドロキシア
リール基としては、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキ
シフェニル基、トリヒドロキシフェニル基、テトラヒド
ロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキ
シナフチル基が好適に例示される。これらのヒドロキシ
アリール基は、更に、ハロゲン原子、炭素数20個以下
の炭化水素基、炭素数20個以下のアルコキシ基、炭素
数20個以下のアリールオキシ基等の置換基を有してい
てもよい。これらのヒドロキシアリール基は、ポリマー
の側鎖としてペンダント状にポリマー主鎖へ結合してい
るが、主鎖との間に連結基を有していてもよい。
ヒドロキシアリール基を有するポリマーは、下記一般式
(IX)〜(XII)で表される構成単位のうち、いず
れか1種を含有するポリマーである。
示す。R12およびR13は、それぞれ独立して、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数10個以下の炭化水素基、炭
素数10個以下のアルコキシ基または炭素数10個以下
のアリールオキシ基を示す。R 12とR13は、結合して、
縮環したベンゼン環やシクロヘキサン環を形成していて
もよい。R14は、単結合または炭素数20個以下の2価
の炭化水素基を示す。R 15は、単結合または炭素数20
個以下の2価の炭化水素基を示す。R16は、単結合また
は炭素数10個以下の2価の炭化水素基を示す。X
1 は、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エス
テル結合またはアミド結合を示す。pは、1〜4の整数
を示す。qおよびrは、それぞれ独立して、0〜3の整
数を示す。
成単位のうち、本発明において好適に用いられる具体的
な構成単位の例を以下に挙げる。
り合成することができる。例えば、一般式(IX)で表
される構成単位を有するポリマーは、ヒドロキシ基を酢
酸エステルまたはt−ブチルエーテルとして保護され
た、対応するスチレン誘導体をラジカル重合し、または
アニオン重合しポリマーとした後、脱保護することによ
り得られる。また、一般式(X)で表される構成単位を
有するポリマーは、特開昭64−32256号公報およ
び同64−35436号公報等に記載されている方法に
より合成することができる。更に、一般式(XI)で表
される構成単位を有するポリマーは、ヒドロキシ基を有
するアミン化合物と無水マレイン酸とを反応させ、対応
するモノマーを得た後、ラジカル重合によりポリマーと
することにより得られる。また、一般式(XII)で表
される構成単位を有するポリマーは、クロロメチルスチ
レン、カルボキシスチレン等の合成上有用な官能基を持
つスチレン類を原料として、一般式(XII)に対応す
るモノマーへ誘導し、更にラジカル重合によりポリマー
とすることにより得られる。
で表される構成単位のみからなるホモポリマーであって
もよいが、他の構成単位をも含む共重合体であってもよ
い。好適に用いられる他の構成単位としては、例えば、
アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アク
リルアミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル
類、スチレン類、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロ
ニトリル、無水マレイン酸、マレイン酸イミド等の公知
のモノマーより導入される構成単位が挙げられる。
メチルアクリレート、エチルアクリレート、(n−また
はi−)プロピルアクリレート、(n−、i−、sec
−またはt−)ブチルアクリレート、アミルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリ
レート、クロロエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、アリルアクリレート、トリメチロー
ルプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモ
ノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルア
クリレート、メトキシベンジルアクリレート、クロロベ
ンジルアクリレート、2−(p−ヒドロキシフェニル)
エチルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリレー
ト、クロロフェニルアクリレート、スルファモイルフェ
ニルアクリレートが挙げられる。
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
(n−またはi−)プロピルメタクリレート、(n−、
i−、sec−またはt−)ブチルメタクリレート、ア
ミルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ドデシルメタクリレート、クロロエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ア
リルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタ
クリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、メトキシベンジルメタ
クリレート、クロロベンジルメタクリレート、2−(p
−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、フルフ
リルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリ
レート、フェニルメタクリレート、クロロフェニルメタ
クリレート、スルファモイルフェニルメタクリレートが
挙げられる。
リルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルア
クリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチ
ルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−
ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリ
ルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−(p−ヒド
ロキシフェニル)アクリルアミド、N−(スルファモイ
ルフェニル)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニ
ル)アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチ
ル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチ
ル−N−メチルアクリルアミドが挙げられる。
タクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミ
ド、N−ブチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタク
リルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、
N−フェニルメタクリルアミド、N−トリルメタクリル
アミド、N−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリルア
ミド、N−(スルファモイルフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(フェニルスルホニル)メタクリルアミド、N
−(トリルスルホニル)メタクリルアミド、N,N−ジ
メチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメ
タクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメ
タクリルアミドが挙げられる。
ルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエート
が挙げられる。
メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレ
ン、エチルスチレン、プロピルスチレン、シクロヘキシ
ルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチ
ルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチ
ルスチレン、メトキシスチレン、ジメトキシスチレン、
クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、
ヨードスチレン、フルオロスチレン、カルボキシスチレ
ンが挙げられる。
れるのは、炭素数20以下のアクリル酸エステル類、メ
タクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル
アミド類、ビニルエステル類、スチレン類;アクリル
酸;メタクリル酸;アクリロニトリルである。
式(IX)〜(XII)で表される構成単位の割合は、
5〜100質量%であるのが好ましく、10〜100質
量%であるのがより好ましい。また、本発明で使用され
る上記ポリマーの分子量は、重量平均分子量が4000
以上であるのが好ましく、1万〜30万の範囲であるの
がより好ましく、また、数平均分子量が1000以上で
あるのが好ましく、2000〜25万の範囲であるのが
より好ましい。多分散度(重量平均分子量/数平均分子
量)は1以上が好ましく、更に好ましくは1.1〜10
の範囲である。これらのポリマーは、ランダムポリマ
ー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等のいずれで
あってもよいが、ランダムポリマーであるのが好まし
い。
みで使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用し
てもよい。バインダーの添加量は、全画像記録材料固形
分中、5〜95質量%であるのが好ましく、10〜95
質量%であるのがより好ましく、20〜90質量%であ
るのが更に好ましい。バインダーの添加量が5質量%未
満であると記録層の耐久性が悪化する場合があり、ま
た、添加量が95質量%を超える場合は、画像形成され
ない場合がある。
ら以外に種々の化合物を添加してもよい。例えば、可視
光域に大きな吸収を持つ染料を画像着色剤として使用す
ることができる。画像着色剤の具体例、添加量等は、上
述した画像記録層A−1に用いられる「(D)その他の
成分」の説明と同様である。
は、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開
昭62−251740号公報や特開平3−208514
号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特
開昭59−121044号公報、特開平4−13149
号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加す
ることができる。非イオン界面活性剤および両性界面活
性剤の具体例、添加量等は、上述した画像記録層A−1
に用いられる「(D)その他の成分」の説明と同様であ
る。
じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられ
る。可塑剤の具体例としては、上述した画像記録層A−
1に用いられる「(D)その他の成分」で列挙したもの
と同様のものが挙げられる。更に、これら以外にも、エ
ポキシ化合物、ビニルエーテル類等を添加してもよい。
上記各成分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布す
ることにより製造することができる。ここで使用される
溶媒および塗布液の濃度等は、上述した画像記録層A−
1に用いられる「(D)その他の成分」の説明と同様で
ある。
熱層塗布量(固形分)は、0.5〜5.0g/m2 であ
るのが好ましい。
ることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗
布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エア
ーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布が挙げられ
る。塗布量が少なくなるにつれて、見掛けの感度は大き
くなるが、感光膜の皮膜特性は低下する。
ための界面活性剤、例えば、特開昭62−170950
号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添
加することができる。好ましい添加量は、全印刷版材料
の0.01〜1質量%更に好ましくは0.05〜0.5
質量%である。
は、表面の静止摩擦係数を低く制御する化合物を含有す
る。以下に、その一つの態様を具体例を挙げて説明す
る。本態様においては、画像記録層B−2として、
(A)ラジカル発生剤と、(B)ラジカル重合性化合物
と、(D)下記一般式(1)で表される化合物とを含有
するものを用いる。
〜32の炭化水素基を示す。Xは、−CO−Y−R2 、
−Y−CO−R2 、−NH−CO−Y−R2 、−O−C
O−NH−R2 、−NH−CO−NH−R2 、−SO2
−Y−R2 、−Y−SO2 −R2 、−O−SO2 −
R2 、−CO−O−CO−R2 または−Y−R 3 を示
す。ここで、Yは、−O−、−S−、−NR4 −または
単結合を示す。ただし、Xが−Y−R3 のときは、Yは
単結合ではない。また、R2 、R3 およびR4 は、それ
ぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよ
い総炭素数20以下の炭化水素基を示す。)
合物について説明する。前記一般式(1)中、R1 は、
総炭素数8〜32の炭化水素基を示すが、具体的には、
ハロゲン基、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基等の置
換基を有するものが好ましく挙げられる。また、炭化水
素基中に、エーテル結合、エステル結合、アミド結合を
有していてもよい。ただし、これらの置換基および結合
を含めて、R1 中の総炭素数は8〜32であることを要
する。総炭素数が8未満であると非画像部の残膜抑制効
果が低下し、総炭素数が32を超えると、画像記録層の
現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。好ましい
R1 の具体例としては、デシル基、ドデシル基、ヘキサ
デシル基、オクタデシル基等の直鎖アルキル基;14−
メチルペンタデシル基、16−メチルヘプタデシル基等
の分岐アルキル基;9−オクタデセニル基等の二重結合
を含むアルキル基;ノニルフェニル基等のアリール基等
が挙げられる。
O−R2 、−NH−CO−Y−R2、−O−CO−NH
−R2 、−NH−CO−NH−R2 、−SO2 −Y−R
2 、−Y−SO2 −R2 、−O−SO2 −R2 、−CO
−O−CO−R2 または−Y−R3 を示す。ここで、Y
は、−O−、−S−、−NR4 −または単結合を示す。
ただし、Xが−Y−R3 のときは、Yは単結合ではな
い。なお、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立し
て、水素原子または置換基を有していてもよい総炭素数
20以下の炭化水素基を示すが、導入可能な好ましい置
換基としては、ハロゲン基、ヒドロキシ基、シアノ基、
アミノ基等が挙げられる。また、前記炭化水素基中に
は、エーテル結合、エステル結合、アミド結合等を有し
ていてもよい。ここで、R2 、R3 およびR4 の好まし
い具体例としては、水素原子;メチル基、エチル基、n
−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブ
チル基、ヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ナフチ
ル基、ドデシル基等の炭化水素基が挙げられる。
具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定される
ものではない。カルボン酸(一般式(1)においてXが
−COOH)としては、エナント酸、カプリル酸、ペラ
ルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ト
リデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチ
ン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、
アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、
ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル
酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セト
レイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸等が挙げられる。ま
た、カルボン酸エステル類(Xが−COOR)として
は、前記例示したカルボン酸のメチルエステル、エチル
エステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ドデシ
ルエステル、フェニルエステル、ナフチルエステル、ア
リルエステル等;(メタ)アクリル酸または4−スチレ
ンカルボン酸のドデシルエステル、ヘキサデシルエステ
ル、ノニルフェニルエステル等が挙げられる。
R)としては、前記例示したカルボン酸のメチルチオエ
ステル、エチルチオエステル、プロピルチオエステル、
ブチルチオエステル、ベンジルチオエステル等が挙げら
れる。カルボン酸アミド(Xが−CONH2 または−C
ONHR)としては、前記例示したカルボン酸のアミ
ド、メチルアミド、エチルアミド、アリルアミド等;
(メタ)アクリル酸または4−スチレンカルボン酸のド
デシルアミド、ヘキサデシルアミド、ヘキサデシルアニ
リド等が挙げられる。ウレタンまたはウレア誘導体(X
が−O−CO−NH−Rまたは−NH−CO−NH−
R)としては、オクタデシルアミンと2−ヒドロキシエ
チルアクリレートとの反応生成物、2−メタクリロイル
オキシエチルイソシアネートとヘキシルアミンとの反応
生成物等が挙げられる。
チルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノー
ル、1−ドコサノール、1−ヘキセニルフェノール、
(2−メチル−1−ヘプテニル)フェノール、(2−エ
チルヘキシル)オキシフェノール、ドデシルオキシフェ
ノール、ドデカノイルオキシフェノール、オレオイルア
ミノフェノール、ドデカノイルアミノフェノール、2−
ヘキシルシクロヘキサノール、N−オクチル−2−ヒド
ロキシニコチン酸アミド、1−S−オクチル−β−D−
チオグルコピラノシド、ソルビタンモノラウレート、N
−ドデカノイル−3−ピロリジノール等が挙げられる。
スルホン酸誘導体(Xが−SO2 −O−Rまたは−SO
2 −NH−R)としては、ドデシルベンゼンスルホン酸
フェニルエステル、ノナンスルホン酸アニリド等が挙げ
られる。その他、更に、γ−ドデカノラクトン、1−ド
デシル−2−ピロリジノン等のラクトンおよびラクタム
(Xが−CO−O−Rまたは−CO−NH−R);2−
ドデセン−1−イルコハク酸無水物等の環状酸無水物
(Xが−CO−O−CO−R);1−ドコサナール等の
アルデヒド(Xが−CO−H)が挙げられる。これらの
化合物のなかでも、室温で固体である化合物が、すべり
摩擦係数低下の点で好ましい。また、アリル基、(メ
タ)アクリロイル基およびスチリル基のようなラジカル
重合可能な官能基を有することが、画像記録層の膜性向
上の観点から、更に好ましい。
添加量としては、画像記録層固形分中、0.001〜1
0質量%であるのが好ましく、0.01〜5質量%であ
るのがより好ましい。含有量が0.001質量%より少
ないと非画像部の残膜を抑制できない場合があり、ま
た、10質量%より多いと画像記録層の現像液に対する
溶解性が低下する可能性があり、いずれも好ましくな
い。
(D)の他に、(A)ラジカル発生剤(ラジカル重合開
始剤)と、発生したラジカルにより重合反応を起こして
硬化する(B)ラジカル重合性化合物とを含有し、好ま
しくは、更に、(C)赤外線吸収剤と(E)バインダー
ポリマーとを含有する。この画像記録層では、加熱また
は露光領域で、熱により、(A)オニウム塩等のラジカ
ル重合開始剤が分解し、ラジカルを発生する。(B)ラ
ジカル重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不
飽和二重結合を有し、末端エチレン性不飽和結合を少な
くとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ば
れ、発生したラジカルにより連鎖的に重合反応が生起
し、硬化して画像部が形成される。以下、他の画像記録
層の構成成分について説明する。
は、オニウム塩が挙げられ、具体的には、ヨードニウム
塩、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩が挙げられる。こ
れらのオニウム塩は酸発生剤としての機能も有するが、
後述するラジカル重合性化合物と併用する際には、ラジ
カル重合の開始剤として機能する。本発明において好適
に用いられるオニウム塩は、下記一般式(2)〜(4)
で表されるオニウム塩である。
ぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素原子数2
0個以下のアリール基を示す。このアリール基が置換基
を有する場合の好ましい置換基としては、ハロゲン原
子、ニトロ基、炭素原子数12個以下のアルキル基、炭
素原子数12個以下のアルコキシ基、および、炭素原子
数12個以下のアリールオキシ基が挙げられる。Z11-
は、ハロゲン化物イオン、過塩素酸イオン、テトラフル
オロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオ
ンおよびスルホン酸イオンからなる群から選択される対
イオンを表し、好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフ
ルオロフォスフェートイオンおよびアリールスルホン酸
イオンである。
てもよい炭素原子数20個以下のアリール基を示す。好
ましい置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素
原子数12個以下のアルキル基、炭素原子数12個以下
のアルコキシ基、炭素原子数12個以下のアリールオキ
シ基、炭素原子数12個以下のアルキルアミノ基、炭素
原子数12個以下のジアルキルアミノ基、炭素原子数1
2個以下のアリールアミノ基および炭素原子数12個以
下のジアリールアミノ基が挙げられる。Z21-は、Z
11- と同義の対イオンを表す。
れぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素原子数
20個以下の炭化水素基を示す。好ましい置換基として
は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数12個以下の
アルキル基、炭素原子数12個以下のアルコキシ基およ
び炭素原子数12個以下のアリールオキシ基が挙げられ
る。Z31- は、Z11- と同義の対イオンを表す。
るオニウム塩の具体例としては、特願平11−3106
23号明細書(特開2001−133969号公報)の
段落番号[0030]〜[0033]に記載されている
ものを挙げることができる。
極大吸収波長が400nm以下であることが好ましく、
360nm以下であるのがより好ましい。このように吸
収波長を紫外線領域にすることにより、平版印刷版原版
の取り扱いを白灯下で実施することができる。
の全固形分に対し0.1〜50質量%、好ましくは0.
5〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%の割合
で画像記録層塗布液中に添加することができる。添加量
が0.1質量%未満であると感度が低くなり、また50
質量%を超えると印刷時非画像部に汚れが発生する。こ
れらのオニウム塩は、1種のみを用いてもよいし、2種
以上を併用してもよい。また、これらのオニウム塩は他
の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を設けそ
こへ添加してもよい。
する。 画像記録層B−2に使用されるラジカル重合性化合物
は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有す
るラジカル重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和
結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合
物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野に
おいて広く知られるものであり、本発明においてはこれ
らを特に限定されずに用いることができる。これらは、
例えば、モノマー、プレポリマー(即ち、2量体、3量
体およびオリゴマー)、それらの混合物、それらの共重
合体などの化学的形態をもつ。モノマーおよびその共重
合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソク
ロトン酸、マレイン酸)や、そのエステル類およびアミ
ド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪
族多価アルコール化合物とのエステル類、不飽和カルボ
ン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が挙げられ
る。また、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基等の
求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル類また
はアミド類と、単官能または多官能のイソシアネート類
もしくはエポキシ類との付加反応物または単官能または
多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物も好適に用いら
れる。また、イソシアネート基、エポキシ基等の親電子
性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル類またはア
ミド類と、単官能または多官能のアルコール類、アミン
類またはチオール類との付加反応物;ハロゲン基、トシ
ルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸
エステル類またはアミド類と、単官能または多官能のア
ルコール類、アミン類またはチオール類との置換反応物
も好適に用いられる。また、別の例として、上記の不飽
和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン
等に置き換えた化合物群を使用することもできる。
ボン酸とのエステルであるラジカル重合性化合物である
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、イタコン
酸エステル、クロトン酸エステル、イソクロトン酸エス
テル、マレイン酸エステルの具体例は、特願平11−3
10623号明細書(特開2001−133969号公
報)の段落番号[0037]〜[0042]に記載され
ており、これらを本発明にも適用することができる。
−27926号公報、特公昭51−47334号公報、
特開昭57−196231号公報に記載の脂肪族アルコ
ール系エステル類や、特開昭59−5240号公報、特
開昭59−5241号公報、特開平2−226149号
公報に記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−1
65613号公報に記載のアミノ基を含有するもの等も
好適に用いられる。
反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も
好適であり、そのような具体例としては、特公昭48−
41708号公報に記載されている1分子に2個以上の
イソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物
に、下記一般式(5)で示される水酸基を含有するビニ
ルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビ
ニル基を含有するビニルウレタン化合物が挙げられる。
42)OH 一般式(5) (ただし、R41およびR42は、−Hまたは−CH3 を示
す。)
どのような構造を用いるか、単独で使用するか併用する
か、添加量はどうかといった、使用方法の詳細は、最終
的な記録材料の性能設計にあわせて、任意に設定するこ
とができる。例えば、次のような観点から選択される。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が
好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、
画像部、即ち、硬化膜の強度を高くするためには、3官
能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合
性基を有する化合物(例えば、アクリル酸エステル系化
合物、メタクリル酸エステル系化合物、スチレン系化合
物)を組み合わせて用いることで、感光性と強度の両方
を調節する方法も有効である。大きな分子量の化合物
や、疎水性の高い化合物は、感度や膜強度に優れる反
面、現像スピードや現像液中での析出といった点で好ま
しくない場合がある。また、画像記録層中の他の成分
(例えば、バインダーポリマー、開始剤、着色剤)との
相溶性や分散性に対しても、ラジカル重合化合物の選択
・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の
使用や、2種以上化合物の併用によって、相溶性を向上
させうることがある。また、支持体、オーバーコート層
等の密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択する
こともありうる。画像記録層中のラジカル重合性化合物
の配合比に関しては、多い方が感度的に有利であるが、
多すぎる場合には、好ましくない相分離が生じたり、画
像記録層の粘着性による製造工程上の問題(例えば、記
録層成分の転写、粘着に由来する製造不良)や、現像液
からの析出が生じるなどの問題を生じうる。
の好ましい配合比は、多くの場合、組成物全成分に対し
て5〜80質量%であり、好ましくは20〜75質量%
である。また、これらは単独で用いても2種以上併用し
てもよい。そのほか、ラジカル重合性化合物の使用法
は、酸素に対する重合阻害の大小、解像度、かぶり性、
屈折率変化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配
合、添加量を任意に選択することができ、更に場合によ
っては下塗り、上塗りといった層構成・塗布方法も実施
しうる。
て画像形成を行うことから、画像記録層中に光吸収剤を
含有するのが好ましい。本発明において用いられる光吸
収剤は、紫外線、可視光または赤外線を吸収する化合物
であり、ラジカル発生剤と組み合わせることによりラジ
カルを発生する。このような組み合わせとしては、紫外
域に感度を示す開始剤としては、例えば、アセトフェノ
ン系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサンソ
ン系が挙げられる。
は、例えば、有機過酸化物とクロロフィルとの組み合わ
せ、有機過酸化物とエオシンGとの組み合わせ、有機過
酸化物とリボフラビンとの組み合わせ、有機過酸化物と
メチレンブルーとの組み合わせ、有機過酸化物と(チ
オ) ピリリウム塩との組み合わせ、有機過酸化物とメロ
シアニンとの組み合わせ、有機過酸化物とキノリンとの
組み合わせ、有機過酸化物とスチリルキノンとの組み合
わせ、有機過酸化物と(チオ) キサンテン系色素との組
み合わせ、有機過酸化物とリボフラビンテトラブチレー
トとの組み合わせ、有機過酸化物と(ケト) クマリン系
色素との組み合わせ、有機過酸化物とN−フェニルグリ
シンとチオキサンテン系色素との組み合わせ、ジフェニ
ルヨードニウム塩とメロシアニン色素との組み合わせ、
ジフェニルヨードニウム塩とローダニン誘導体ポリマー
との組み合わせ、ジフェニルヨードニウム塩とケトクマ
リン系色素との組み合わせ、ジフェニルヨードニウム塩
とテトラフェニルポルフィリン系色素との組み合わせ、
ジフェニルヨードニウム塩とテトラベンゾポルフィリン
との組み合わせ、ジフェニルヨードニウム塩とスピロピ
ランとの組み合わせ、
グリシンとチオキサンテン系色素との組み合わせ、ジフ
ェニルヨードニウム塩とN−フェニルグリシンとメロシ
アニン系色素との組み合わせ、シアニン系色素、シアニ
ン系色素のアルキルホウ酸塩、ローダミン系色素のアル
キルホウ酸塩、メチレンブルー系色素のアルキルホウ酸
塩、鉄アレーン錯体、鉄アレーン錯体とケトクマリン系
色素との組み合わせ、鉄アレーン錯体とチオキサンテン
系色素との組み合わせ、フッ素置換チタノセン、ビスイ
ミダゾールとアリーリリデンアリールケトンとの組み合
わせ、ビスイミダゾールとケトクマリン系色素との組み
合わせ、N−フェニルグリシンとケトクマリン系色素と
の組み合わせ、N−フェニルグリシンと(チオ) キサン
テン系色素との組み合わせ、トリス( トリクロロメチ
ル) −s−トリアジン誘導体、トリス( トリクロロメチ
ル) −s−トリアジン誘導体とメロシアニン系色素との
組み合わせ、トリス( トリクロロメチル) −s−トリア
ジン誘導体とケトクマリン系色素との組み合わせ、トリ
ス( トリクロロメチル) −s−トリアジン誘導体とチオ
ピリリウム塩との組み合わせ、トリス( トリクロロメチ
ル) −s−トリアジン誘導体とチオキサンテン系色素と
の組み合わせ、アミノ安息香酸エステルとリボフラビン
テトラブチレートとの組み合わせ、2−メルカプトベン
ゾイミダゾールとチオピリリウム塩との組み合わせが挙
げられる。更に、近赤外域に感度を有する開始剤として
は、例えば、近赤外域吸収性カチオン染料の塩、近赤外
域吸収カチオン性染料とアンモニウム塩との組み合わ
せ、近赤外域吸収性カチオン染料とトリアジン化合物と
アンモニウム塩との組み合わせが挙げられる。
を、赤外線を発するレーザで記録する場合には、露光に
使用された赤外光を熱に変換する機能を有する光吸収剤
を添加することが感度向上の観点から好ましい。このよ
うな光吸収剤としては、上述した画像記録層A−1に用
いられる「(C)光を吸収して発熱する化合物」に記載
した顔料および染料が挙げられる。これらの染料のうち
特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリ
ウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙
げられる。更に、シアニン色素が好ましく、特に下記一
般式(6)で示されるシアニン色素が最も好ましい。
−X2 −L1 または−NL2 L3 を示す。ここで、X2
は、酸素原子または硫黄原子を示し、L1 は、炭素原子
数1〜12の炭化水素基を示し、L2 およびL3 は、そ
れぞれ独立して、炭素原子数1〜12の炭化水素基を示
す。R1 およびR2 は、それぞれ独立して、炭素原子数
1〜12の炭化水素基を示す。記録層塗布液の保存安定
性から、R1 およびR 2 は、炭素原子数2個以上の炭化
水素基であるのが好ましく、更に、R1 とR2とは互い
に結合し、5員環または6員環を形成しているのが特に
好ましい。Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、
置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す。Y
1 およびY2 は、それぞれ独立して、硫黄原子または炭
素原子数12個以下のジアルキルメチレン基を示す。R
3 およびR4 は、それぞれ独立して、置換基を有してい
てもよい炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。好
ましい置換基としては、炭素原子数12個以下のアルコ
キシ基、カルボキシル基、スルホ基が挙げられる。
R5 、R6 、R7 およびR8 は、それぞれ独立して、水
素原子または炭素原子数12個以下の炭化水素基を示
す。原料の入手性から、水素原子であるのが好ましい。
また、Z1-は、対アニオンを示す。ただし、R1 〜R8
のいずれかにスルホ基が置換されている場合は、Z1-は
必要ない。好ましいZ1-は、記録層塗布液の保存安定性
から、ハロゲン化物イオン、過塩素酸イオン、テトラフ
ルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイ
オンおよびスルホン酸イオンであり、特に好ましくは、
過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン
およびアリールスルホン酸イオンである。
る一般式(6)で示されるシアニン色素の具体例として
は、特願平11−310623号明細書(特開2001
−133969号公報)の段落番号[0017]〜[0
019]に記載されたものを挙げることができる。
顔料の含有量としては、画像記録層の全固形分質量に対
し、0.01〜50質量%が好ましく、0.1〜10質
量%がより好ましく、更に染料の場合には、0.5〜1
0質量%が最も好ましく、顔料の場合には、1.0〜1
0質量%が最も好ましい。前記含有量が、0.01質量
%未満であると、感度が低くなることがあり、50質量
%を超えると、平版印刷用原版とした場合の非画像部に
汚れが発生することがある。
る。 本発明においては、画像記録層B−2に更にバインダー
ポリマーを添加するのが膜性向上の観点から好ましい。
バインダーとしては、線状有機ポリマーを用いるのが好
ましい。このような「線状有機ポリマー」としては、ど
れを使用しても構わない。好ましくは水現像または弱ア
ルカリ水現像を可能とするために、水または弱アルカリ
水に対して可溶性または膨潤性である線状有機ポリマー
が選択される。線状有機ポリマーは、画像記録層を形成
するための皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカ
リ水または有機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使
用される。例えば、水可溶性有機ポリマーを用いる場合
には、水現像が可能になる。このような線状有機ポリマ
ーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合
体、例えば、特開昭59−44615号公報、特公昭5
4−34327号公報、特公昭58−12577号公
報、特公昭54−25957号公報、特開昭54−92
723号公報、特開昭59−53836号公報、特開昭
59−71048号公報に記載されているもの、即ち、
メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン
酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合
体、部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。ま
た、同様に、側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロー
ス誘導体がある。この他に、水酸基を有する重合体に環
状酸無水物を付加させたもの等が有用である。
ルボキシル基とを側鎖に有する(メタ)アクリル樹脂
が、膜強度、感度、現像性のバランスに優れており、好
適である。
平7−120041号公報、特公平7−120042号
公報、特公平8−12424号公報、特開昭63−28
7944号公報、特開昭63−287947号公報、特
開平1−271741号公報等に記載されている酸基を
含有するウレタン系バインダーポリマーは、非常に、強
度に優れるので、耐刷性および低露光適性の点で有利で
ある。
して、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド
等が有用である。また、硬化皮膜の強度を上げるために
アルコール可溶性ナイロンや、2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンの
ポリエーテル等も有用である。
子量については、好ましくは5000以上であり、更に
好ましくは1万〜30万の範囲であり、数平均分子量に
ついては好ましくは1000以上であり、更に好ましく
は2000〜25万の範囲である。多分散度(重量平均
分子量/数平均分子量)は1以上であるのが好ましく、
1.1〜10であるのがより好ましい。
ブロックポリマー、グラフトポリマー等のいずれでもよ
いが、ランダムポリマーであるのが好ましい。
は、単独で用いても混合して用いてもよい。これらポリ
マーは、画像記録層塗布液の全固形分に対し20〜95
質量%、好ましくは30〜90質量%の割合で画像記録
層中に添加される。添加量が20質量%未満の場合は、
画像形成した際、画像部の強度が不足する場合がある。
また、添加量が95質量%を超える場合は、画像形成さ
れない場合がある。また、ラジカル重合可能なエチレン
性不飽和二重結合を有する化合物と線状有機ポリマーと
の比は、質量比で1/9〜7/3の範囲とするのが好ま
しい。
は、更に必要に応じてこれら以外に種々の化合物を添加
してもよい。例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料
を画像の着色剤として使用することができる。また、フ
タロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、
酸化チタンなどの顔料も好適に用いることができる。こ
れらの着色剤は、画像形成後、画像部と非画像部の区別
がつきやすいので、添加する方が好ましい。なお、添加
量は、画像記録層塗布液全固形分に対し、0.01〜1
0質量%の割合である。
重合層である場合、塗布液の調製中あるいは保存中にお
いてラジカル重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有
する化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重
合防止剤を添加するのが好ましい。適当な熱重合防止剤
としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェ
ノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロー
ル、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシ
ルアミンアルミニウム塩が挙げられる。熱重合防止剤の
添加量は、全組成物の質量に対して約0.01〜約5質
量%が好ましい。また、必要に応じて、酸素による重合
阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのよう
な高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程
で画像記録層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘
導体の添加量は、全組成物の約0.1〜約10質量%が
好ましい。
には、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特
開昭62−251740号公報や特開平3−20851
4号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、
特開昭59−121044号公報、特開平4−1314
9号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加
することができる。非イオン界面活性剤および両性界面
活性剤の具体例、添加量等は、上述した画像記録層A−
1に用いられる「(D)その他の成分」の説明と同様で
ある。
液中には、必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するため
に可塑剤が加えられる。可塑剤の具体例としては、上述
した画像記録層A−1に用いられる「(D)その他の成
分」で列挙したものと同様のものが挙げられる。
るには、通常、画像記録層塗布液に必要な上記各成分を
溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布すればよい。こ
こで使用する溶媒としては、上述した画像記録層A−1
に用いられる「(D)その他の成分」で列挙したものと
同様のものが挙げられる。これらの溶媒は単独でまたは
混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む
全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50質量%であ
る。
像記録層塗布量(固形分)は、一般的に0.5〜5.0
g/m2 であるのが好ましい。塗布する方法としては、
種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコー
ター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、デ
ィップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール
塗布等を挙げることができる。塗布量が少なくなるにつ
れて、見かけの感度は大になるが、画像記録の機能を果
たす画像記録層の皮膜特性は低下する。
ポリマー画像記録層である。例えば、以下の画像記録層
C−1、C−2およびC−3が挙げられる。
録層C−1およびC−2は、特に限定されないが、レー
ザー描画可能なネガ型の光重合系感光層である。光重合
系感光層の主な成分は、(a)付加重合可能なエチレン
性不飽和二重結を有する化合物、(b)アルカリ水溶液
に可溶または膨潤性の高分子重合体、および(c)光重
合開始剤系であり、必要に応じ、着色剤、可塑剤、熱重
合防止剤等の種々の化合物が添加される。
化合物は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1
個、好ましくは2個以上有する化合物の中から任意に選
択することができる。これらは、例えば、モノマー、プ
レポリマー(即ち、2量体、3量体およびオリゴマ
ー)、それらの混合物、それらの共重合体などの化学的
形態をもつ。モノマーおよびその共重合体の例として
は、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレ
イン酸)や、そのエステル類およびアミド類が挙げら
れ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコ
ール化合物とのエステル類、不飽和カルボン酸と脂肪族
多価アミン化合物とのアミド類が挙げられる。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソル
ビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリ
レート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトー
ルヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリ
ゴマー等が挙げられる。
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ジペンタエリスリトールペンタメタアクリレ
ート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトール
テトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオ
キシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチル
メタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フ
ェニル〕ジメチルメタン等が挙げられる。
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙
げられる。クロトン酸エステルとしては、エチレングリ
コールジクロトネート、テトラメチレングリコールジク
ロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソ
ルビトールテトラジクロトネート等が挙げられる。イソ
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイ
ソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネ
ート、ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げら
れる。マレイン酸エステルとしては、エチレングリコー
ルジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペ
ンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマ
レート等が挙げられる。更に、前述のエステルモノマー
の混合物も挙げることができる。
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等が挙げられる。その他の例としては、特公昭48−
41708号公報に記載されている、1分子中に2個以
上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合
物に、下記の一般式(A)で示される水酸基を含有する
ビニルモノマーを付加せしめた1分子中に2個以上の重
合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げ
られる。
4 )OH (A)式中、R3 およびR4 は、それぞ
れ独立して、−Hまたは−CH3 を示す。
び特公平2−32293号公報に記載されているような
ウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号公
報、特公昭49−43191号公報および特公昭52−
30490号公報に記載されているようなポリエステル
アクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を
反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリ
レートやメタクリレートを挙げることができる。更に、
日本接着協会誌vol.20、No.7、p.300−
308(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴ
マーとして記載されているものも使用することができ
る。なお、これらの使用量は、全成分に対して5〜70
質量%、好ましくは10〜50質量%である。
光層に含有されるアルカリ水に可溶性または膨潤性を有
する高分子重合体は、該組成物の皮膜形成剤としてだけ
でなく、アルカリ水現像剤の用途に応じて選択使用され
る。有機高分子重合体は、例えば、水可溶性有機高分子
重合体を用いると水現像が可能になる。このような有機
高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付
加重合体、例えば、特開昭59−44615号公報、特
公昭54−34327号公報、特公昭58−12577
号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭54−
92723号公報、特開昭59−53836号公報およ
び特開昭59−71048号公報に記載されているも
の、即ち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合
体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイ
ン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が
ある。
る酸性セルロース誘導体がある。この他に、水酸基を有
する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが
有用である。中でも、〔ベンジル(メタ)アクリレート
/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合
性ビニルモノマー〕共重合体、および、〔アリル(メ
タ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じて
その他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適で
ある。この他に、水溶性有機高分子として、ポリピニル
ピロリドン、ポリエチレンオキサイド等が有用である。
また硬化皮膜の強度を上げるために、アルコール可溶性
ポリアミド、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等
も有用である。また、特公平7−120040号公報、
特公平7−120041号公報、特公平7−12004
2号公報、特公平8−12424号公報、特開昭63−
287944号公報、特開昭63−287947号公
報、特開平1−271741号公報、特開平11−35
2691号公報に記載のポリウレタン樹脂も本発明の用
途には有用である。
応性基を導入することにより硬化皮膜の強度を向上させ
ることができる。付加重合反応しうる官能基としては、
エチレン性不飽和結合基、アミノ基、エポキシ基等が挙
げられ、光照射によりラジカルになりうる官能基として
は、メルカプト基、チオール基、ハロゲン原子、トリア
ジン構造、オニウム塩構造等が挙げられ、極性基として
カルボキシル基、イミド基等が挙げられる。上記付加重
合反応しうる官能基としては、アクリル基、メタクリル
基、アリル基、スチリル基等のエチレン性不飽和結合基
が特に好ましいが、アミノ基、ヒドロキシ基、ホスホン
酸基、リン酸基、カルバモイル基、イソシアネート基、
ウレイド基、ウレイレン基、スルフォン酸基およびアン
モニオ基から選ばれる官能基も有用である。組成物の現
像性を維持するため、本発明に用いられる高分子重合体
は適当な分子量および酸価を有するのが好ましい。前述
の現像液で現像させるため、高分子重合体の重量平均分
子量が5000〜30万であるのが好ましく、また、酸
価が0.2〜5.0meq/gであるのが好ましい。
に任意な量を混和させることができる。しかし、90質
量%を超える場合には、形成される画像強度等の点で好
ましい結果を与えない。好ましくは10〜90質量%、
より好ましくは30〜80質量%である。また、光重合
可能なエチレン性不飽和化合物と有機高分子重合体との
比は、質量比で1/9〜9/1の範囲とするのが好まし
い。より好ましい範囲は2/8〜8/2であり、更に好
ましくは3/7〜7/3である。
る光重合開始剤としては、使用する光源の波長により、
特許、文献等で公知である種々の光開始剤、または2種
以上の光開始剤の併用系(光開始系)を適宜選択して使
用することができる。
ー、半導体レーザーの第2高調波またはSHG−YAG
レーザーを光源とする場合にも、種々の光開始系が提案
されており、例えば、米国特許第2,850,445号
明細書に記載されている、ある種の光還元性染料(例え
ば、ローズベンガル、エオシン、エリスロシン);染料
と開始剤との組み合わせによる系、例えば、染料とアミ
ンの複合開始系(特公昭44−20189号公報)、ヘ
キサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤と染料と
の併用系(特公昭45−37377号公報)、ヘキサア
リールビイミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリ
デンケトンの系(特公昭47−2528号公報および特
開昭54−155292号公報)、環状シス−α−ジカ
ルボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183号
公報)、環状トリアジンとメロシアニン色素の系(特開
昭54−151024号公報)、3−ケトクマリンと活
性剤の系(特開昭52−112681号公報および特開
昭58−15503号公報)、ビイミダゾール、スチレ
ン誘導体、チオールの系(特開昭59−140203号
公報)、有機過酸化物と色素の系(特開昭59−150
4号公報、特開昭59−140203号公報、特開昭5
9−189340号公報、特開昭62−174203号
公報、特公昭62−1641号公報および米国特許第4
766055号明細書)、染料と活性ハロゲン化合物の
系(特開昭63−258903号公報、特開平2−63
054号公報等)、染料とボレート化合物の系(特開昭
62−143044号公報、特開昭62−150242
号公報、特開昭64−13140号公報、特開昭64−
13141号公報、特開昭64−13142号公報、特
開昭64−13143号公報、特開昭64−13144
号公報、特開昭64−17048号公報、特開平1−2
29003号公報、特開平1−298348号公報、特
開平1−138204号公報等)、ローダニン環を有す
る色素とラジカル発生剤の系(特開平2−179643
号公報および特開平2−244050号公報)、チタノ
センと3−ケトクマリン色素の系(特開昭63−221
110号公報)、チタノセンとキサンテン色素更にアミ
ノ基あるいはウレタン基を含む付加重合可能なエチレン
性不飽和化合物を組み合わせた系(特開平4−2219
58号公報および特開平4−219756号公報)、チ
タノセンと特定のメロシアニン色素の系(特開平6−2
95061号公報)、チタノセンとベンゾピラン環を有
する色素の系(特開平8−334897号公報)等を挙
げることができる。
を用いた系が、感度の点で優れており好ましい。チタノ
セン化合物としては、種々のものを用いることができる
が、例えば、特開昭59−152396号公報および特
開昭61−151197号公報に記載されている各種チ
タノセン化合物から適宜選んで用いることができる。更
に具体的には、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−
クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−
フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,
5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロ
ペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオ
ロフエニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−
ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シ
クロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオ
ロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル
−Ti−ビス−2,3,4,5,6−テトラフルオロフ
ェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−T
i−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−
シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオ
ロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等を挙
げることができる。
に、必要に応じて、アミン化合物、チオール化合物等の
助剤を加えてもよく、これらの水素供与性化合物を加え
ることによって、更に光重合開始能力を高めることがで
きる。これらの光重合開始剤の使用量は、エチレン性不
飽和化合物100質量部に対し、0.05〜100質量
部、好ましくは0.1〜70質量部、更に好ましくは
0.2〜50質量部の範囲で用いることができる。
の他に、感光層用の感光性組成物の製造中または保存中
において重合可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱
重合を阻止するために、少量の熱重合防止剤を添加する
のが好ましい。適当な熱重合防止剤としては、ハイドロ
キノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p
−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、
ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソ
フェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニト
ロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等が挙
げられる。熱重合防止剤の添加量は、全組成物に対して
約0.01〜約5質量%であるのが好ましい。また、必
要に応じて、酸素による重合阻害を防止するために、ベ
ヘン酸やべヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を
添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在さ
せてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の
約0.5〜約10質量%であるのが好ましい。
を添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシ
アニン系顔料(C.I.Pigment Blue 1
5:3.15:4、15:6等)、アゾ系顔料、カーボ
ンブラック、酸化チタン等の顔料;エチルバイオレッ
ト、クリスタルバイオレット、アゾ染料、アントラキノ
ン系染料、シアニン系染料等の染料が挙げられる。染料
および顔料の添加量は、全感光層固形分の約0.5〜約
20質量%であるのが好ましい。加えて、硬化皮膜の物
性を改良するために、無機充填剤;ジオクチルフタレー
ト、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等
の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は
全感光層固形分の10質量%以下であるのが好ましい。
には、感光層用組成物を種々の有機溶剤に溶かして使用
に供される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エ
チレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチ
ルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキ
シプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクト
ン、乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。これらの
溶媒は、単独でまたは混合して使用することができる。
塗布溶液中の固形分の濃度は、1〜50質量%が適当で
ある。
質を向上するために界面活性剤を添加することができ
る。その被覆量は乾燥後の質量で約0.1〜約10g/
m2 の範囲が適当である。より好ましくは0.3〜5g
/m2 である。更に好ましくは0.5〜3g/m2であ
る。
画像記録層C−3は、活性光線により重合可能な少なく
とも1個のエチレン性不飽和結合を有する化合物、線状
有機高分子重合体および光重合開始剤を主成分とし、必
要に応じて、有機高分子結合剤、熱重合防止剤、着色
剤、可塑剤等の種々の化合物を含有する。
のエチレン性不飽和結合を有する化合物およびその使用
量等は、上述した画像記録層C−1およびC−2に用い
られる付加重合可能なエチレン性二重結合を含む化合物
の説明と同様である。
長により、特許、文献等で公知である種々の光開始剤、
あるいは2種以上の光開始剤の併用系(光開始系)を適
宜選択して使用することができ、上述した画像記録層C
−1およびC−2に用いられるものと同様のものを同様
の量で用いることができる。
て線状有機高分子重合体を含有するが、このような線状
有機高分子重合体としては、光重合可能なエチレン性不
飽和化合物と相溶性を有している線状有機高分子重合体
である限り、どれを使用してもかまわない。好ましくは
水現像または弱アルカリ水現像を可能とする水または弱
アルカリ水に対して可溶性または膨潤性である線状有機
高分子重合体が選択される。線状有機高分子重合体は、
該組成物の皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカ
リ水または有機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使
用される。例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いる
と水現像が可能になる。このような線状有機高分子重合
体としては、上述した画像記録層C−1およびC−2に
用いられる有機高分子重合体と同様のものを用いること
ができる。
ルロース誘導体、水酸基を有する付加重合体に環状酸無
水物を付加させたもの、水溶性線状有機高分子等も、上
述した画像記録層C−1およびC−2に用いられるのと
同様のものを同様の量で用いることができる。
着色剤、各種添加剤等についても、上述した画像記録層
C−1およびC−2に用いられるのと同様のものを同様
の量で用いることができる。光重合性組成物を支持体上
に塗布する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供さ
れる。ここで使用する溶媒としては、上述した画像記録
層C−1およびC−2に用いられるのと同様のものを同
様の量で用いることができる。また、本発明における光
重合性組成物には、塗布面質を向上するために界面活性
剤を添加することができる。
は、乾燥後の塗布量で、0.7〜2.5g/m2 、好ま
しくは0.8〜2.2g/m2 、より好ましくは1.0
〜2g/m2 の範囲が適当である。塗布量が大きくなる
につれ、露光量を必要とするが、感光皮膜は厚くなり、
例えば、印刷版として用いた場合、印刷可能枚数の高
い、即ち、高耐刷性の印刷版が得られる。また、重合反
応は、増感色素または光開始剤が光を吸収し、その後、
重合開始ラジカルを生成し重合反応が進むので、使用さ
れる光源の波長に対し、吸光度で0.1〜1.2、好ま
しくは0.2〜1.0の範囲に増感色素および光開始剤
の量を調整するのが好ましい。1.2より高くなるとフ
ィルター効果により感度が下がり、また、0.1より低
いと基板のハレーションにより画像の周辺がぼける現象
が生じる場合がある。
合性感光層の上には、更に空気中の酸素による重合禁止
作用を防止するために、例えば、ポリビニルアルコー
ル、特にケン化度85%以上のポリビニルアルコール、
酸性セルロース類等の酸素遮断性に優れるポリマーから
なる酸素遮断層を設けてもよい。このような酸素遮断層
の塗布方法については、例えば、米国特許第3,45
8,311号明細書、特開昭55−49729号公報に
詳しく記載されている。
ンショナルタイプのポジ画像記録層、即ち、アナログ型
ポジ画像記録層である。
れる感光性組成物としては、o−キノンジアジド化合物
を主成分とするポジ型のものが用いられる。また、特公
昭37−17172号公報、同38−6961号公報、
特開昭56−107246号公報、同60−25414
2号公報、特公昭59−36259号公報、同59−2
5217号公報、特開昭56−146145号公報、同
62−194257号公報、同57−147656号公
報、同58−100862号公報、同57−16186
3号公報等に記載の電子写真感光層も使用することがで
きる。上記感光物のうち不飽和二重結合含有モノマーを
主成分とする光重合性化合物としては、例えば、米国特
許第2,760,863号明細書、同第3,060,0
23号明細書および特開昭59−53836号公報に記
載の2個またはそれ以上の末端エチレン基を有する付加
重合性不飽和化合物と光重合開始剤とからなる組成物が
使用できる。
られるo−ナフトキノンジアジド化合物としては、上述
した画像記録層A−2の「<その他の成分>」で列挙し
たo−キノンジアジド化合物が挙げられる。
アジド化合物は、分子量1,000以下のポリヒドロキ
シ化合物と1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸との
反応により得られる化合物である。このような化合物の
具体例は、特開昭51−139402号公報、同58−
150948号公報、同58−203434号公報、同
59−165053号公報、同60−121445号公
報、同60−134235号公報、同60−16304
3号公報、同61−118744号公報、同62−10
645号公報、同62−10646号公報、同62−1
53950号公報、同62−178562号公報、同6
4−76047号公報、米国特許第3,102,809
号明細書、同第3,126,281号明細書、同第3,
130,047号明細書、同第3,148,983号明
細書、同第3,184,310号明細書、同第3,18
8,210号明細書、同第4,639,406号明細書
等に記載されているものを挙げることができる。これら
のo−ナフトキノンジアシド化合物を合成する際に、ポ
リヒドロキシ化合物のヒドロキシ基に対して1,2−ジ
アゾナフトキノンスルホン酸クロリドを0.2〜1.2
当量反応させることが好ましく、0.3〜1.0当量反
応させることがより好ましい。1,2−ジアゾナフトキ
ノンスルホン酸クロリドとしては、1,2−ジアゾナフ
トキノン−5−スルホン酸クロリド、1,2−ジアゾナ
フトキノン−4−スルホン酸クロリドを用いることがで
きる。また、得られるo−ナフトキノンジアジド化合物
は、1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル基
の位置および導入量の種々異なるものの混合物となる
が、ヒドロキシ基のすべてが1,2−ジアゾナフトキノ
ンスルホン酸エステル化された化合物がこの混合物中に
占める割合(完全にエステル化された化合物の含有率)
は、5モル%以上であるのが好ましく、20〜99モル
%であるのがより好ましい。感光性組成物中に占めるこ
れらのポジ型に作用する感光性化合物(上記のような組
み合わせを含む。)の量は10〜50質量%であるのが
好ましく、15〜40質量%であるのがより好ましい。
層を構成することができるが、アルカリ水に可溶な樹脂
を結合剤(バインダー)として併用することが好まし
い。このようなアルカリ水に可溶な樹脂としては、ノボ
ラック型の樹脂があり、例えば、フェノールホルムアル
デヒド樹脂、o−、m−およびp−クレゾールホルムア
ルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデ
ヒド樹脂、フェノール/クレゾール(o−、m−、p
−、m/p−混合およびo/m−混合のいずれでもよ
い)混合ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。ま
た、フェノール変性キシレン樹脂、ポリヒドロキシスチ
レン、ポリハロゲン化ヒドロキシスチレン、特開昭51
−34711号公報に記載されているようなフェノール
性水酸基を含有するアクリル系樹脂も用いることができ
る。その他の好適なバインダーとして以下(1)〜(1
3)に示すモノマーをその構成単位とする通常1万〜2
0万の分子量を持つ共重合体を挙げることができる。
ド類、メタクリルアミド類、アクリル酸エステル類、メ
タクリル酸エステル類およびヒドロキシスチレン類、例
えば、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド
またはN−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド、o−、m−およびp−ヒドロキシスチレン、o−、
m−およびp−ヒドロキシフェニルアクリレートまたは
メタクリレート、(2)脂肪族水酸基を有するアクリル
酸エステル類およびメタクリル酸エステル類、例えば、
2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、(3)アクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸、メタコン酸などの不飽和カルボ
ン酸、
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキ
シル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、アク
リル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、アク
リル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジルアクリレー
ト、N−ジメチルアミノエチルアクリレートなどの(置
換)アクリル酸エステル、(5)メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メ
タクリル酸−2−クロロエチル、メタクリル酸4−ヒド
ロキシブチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレートなどの(置換)メタクリ
ル酸エステル、(6)アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチ
ルメタクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N
−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアク
リルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N
−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエ
チルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N
−フェニルメタクリルアミド、N−ベンジルアクリルア
ミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ニトロフェ
ニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルメタクリルア
ミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミドおよび
N−エチル−N−フェニルメタクリルアミドなどのアク
リルアミドもしくはメタクリルアミド、
エチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテルなど
のビニルエーテル類、(8)ビニルアセテート、ビニル
クロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル
などのビニルエステル類、(9)スチレン、メチルスチ
レン、クロロメチルスチレンなどのスチレン類、(1
0)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピ
ルビニルケトン、フェニルビニルケトンなどのビニルケ
トン類、(11)エチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、ブタジエン、イソプレンなどのオレフィン類、(1
2)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、
4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリルなど、(13)N−(o−アミノスルホニルフェ
ニル)アクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフ
ェニル)アクリルアミド、N−(p−アミノスルホニル
フェニル)アクリルアミド、N−〔1−(3−アミノス
ルホニル)ナフチル〕アクリルアミド、N−(2−アミ
ノスルホニルエチル)アクリルアミドなどのアクリルア
ミド類、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタク
リルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メ
タクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニ
ル)メタクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスルホ
ニル)ナフチル〕メタクリルアミド、N−(2−アミノ
スルホニルエチル)メタクリルアミドなどのメタクリル
アミド類、また、o−アミノスルホニルフェニルアクリ
レート、m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、
p−アミノスルホニルフェニルアクリレート、1−(3
−アミノスルホニルフェニルナフチル)アクリレートな
どのアクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミ
ド、o−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m
−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、p−アミ
ノスルホニルフェニルメタクリレート、1−(3−アミ
ノスルホニルフェニルナフチル)メタクリレートなどの
メタクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド。
ーを共重合させてもよい。また、上記モノマーの共重合
によって得られる共重合体を例えば、グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレートなどによって修飾し
たものも含まれるがこれらに限定されるものではない。
上記共重合体には上記(3)の不飽和カルボン酸を含有
することが好ましく、その共重合体の好ましい酸価は0
〜10meq/g、より好ましくは0.2〜5.0me
q/gである。上記共重合体の好ましい分子量は1万〜
10万である。また、上記共重合体には必要に応じて、
ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリア
ミド樹脂およびエポキシ樹脂を添加してもよい。このよ
うなアルカリ可溶性の高分子化合物は単独で用いてもよ
く、2種以上組み合わせて用いてもよく、全感光性組成
物の80質量%以下の添加量で用いられる。更に、米国
特許第4,123,279号明細書に記載されているよ
うに、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オ
クチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような炭素数
3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールと
ホルムアルデヒドとの縮合物を併用することは画像の感
脂性を向上させるうえで好ましい。本発明における感光
性組成物は、更に感度を向上させる目的で、環状酸無水
物類、フェノール類、有機酸類を含有することもでき
る。環状酸無水物類、フェノール類および有機酸類は、
上述した画像記録層A−1に用いられる「(D)その他
の成分」の説明と同様である。上記の環状酸無水物類、
フェノール類および有機酸類の感光性組成物中に占める
割合は、0.05〜15質量%であるのが好ましく、
0.1〜5質量%であるのがより好ましい。
は、現像条件に対する処理の安定性(いわゆる現像ラチ
チュード)を広げるため、特開昭62−251740号
公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開
昭59−121044号公報、特開平4−13149号
公報に記載されているような両性界面活性剤を添加する
ことができる。非イオン界面活性剤および両性界面活性
剤の具体例、添加量等は、上述した画像記録層A−1に
用いられる「(D)その他の成分」の説明と同様であ
る。
後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤
としての染料や顔料を加えることができる。焼き出し剤
および画像着色剤それらの添加量等は、上述した画像記
録層A−1に用いられる「(D)その他の成分」の説明
と同様である。
媒に溶かして支持体のアルミニウム板上に塗布される。
ここで使用される溶媒としては、特開昭62−2517
39号公報に記載されているような有機溶剤が単独でま
たは混合して用いられる。感光性組成物は、2〜50質
量%の固形分濃度で溶解され分散され、支持体上に塗布
され乾燥される。支持体上に塗設される感光性組成物の
層(感光層)の塗布量は用途により異なるが、一般的に
は、乾燥後の質量で0.3〜4.0g/m2 であるのが
好ましい。塗布量が小さくなるにつれて画像を得るため
の露光量は小さくて済むが、膜強度は低下する。塗布量
が大きくなるにつれ、露光量を必要とするが感光膜は強
くなり、例えば、印刷版として用いた場合、印刷可能枚
数の高い(高耐刷性の)印刷版が得られる。
ための界面活性剤、例えば、特開昭62−170950
号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添
加することができる。その添加量は、全感光性組成物の
0.001〜1.0質量%であるのが好ましく、0.0
05〜0.5質量%であるのがより好ましい。
させるための感脂化剤(例えば、特開昭55−527号
公報に記載のスチレン−無水マレイン酸共重合体のアル
コールによるハーフエステル化物、ノボラック樹脂、p
−ヒドロキシスチレンの50%脂肪酸エステル)が加え
られる。更には、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するた
めの可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポ
リエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フ
タル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブ
チル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフ
ルフリル、アクリル酸またはメタクリル酸のオリゴマー
およびポリマーが挙げられる。中でも、リン酸トリクレ
ジルが好ましい。また、感光性組成物中には、経時の安
定性を広げるため、リン酸、亜リン酸、クエン酸、シュ
ウ酸、ジピコリン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレン
スルホン酸、スルホサリチル酸、4−メトキシ−2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、酒石酸等が
加えられる。
可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての
染料や顔料などの色素を加えることができる。該色素と
しては、フリーラジカルまたは酸と反応して色調を変え
るものが好ましく用いられる。例えば、ビクトリアピュ
アブルーBOH(保土谷化学社製)、オイルイエロー#
101、オイルイエロー#103、オイルピンク#31
2、オイルレッド、オイルグリーンBG、オイルブルー
BOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、
オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以
上、オリエント化学工業社製)、パテントピュアブルー
(住友三国化学社製)、クリスタルバイオレット(CI
42555)、メチルバイオレット(CI4253
5)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145
170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、
メチレンブルー(CI52015)、ブリリアントブル
ー、メチルグリーン、エリスリシンB、ベーシックフク
シン、m−クレゾールパープル、オーラミン、4−p−
ジエチルアミノフェニルイミナフトキノン、シアノ−p
−ジエチルアミノフェニルアセトアニリド等に代表され
るトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサ
ジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメ
チン系またはアントラキノン系の色素が有色から無色あ
るいは異なる有色の色調へ変化する例として挙げられ
る。
ては、ロイコ色素および、例えば、トリフェニルアミ
ン、ジフェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,
3−トリフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミ
ノジフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノ
ジフェニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,
p′,p″−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタ
ン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチル
イミン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリ
フェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフ
ェニル−4−アニリノナフチルメタン、p,p′,p″
−トリアミノトリフェニルメタンに代表される第一級ま
たは第二級アリールアミン系色素が挙げられる。特に好
ましくはトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系色
素であり、更に好ましくはトリフェニルメタン系色素で
あり、特にビクトリアピュアブルーBOHである。上記
色素は、感光製組成物中に通常約0.5〜約10質量
%、より好ましくは約1〜約5質量%含有される。
媒に溶かして支持体のアルミニウム板上に塗布される。
ここで使用される溶媒としては、特開昭62−2517
39号公報に記載されているような有機溶剤が単独でま
たは混合して用いられる。感光性組成物は、2〜50質
量%の固形分濃度で溶解され分散され、支持体上に塗布
され乾燥される。支持体上に塗設される感光性組成物の
層(感光層)の塗布量は用途により異なるが、一般的に
は、乾燥後の質量で0.3〜4.0g/m2 であるのが
好ましい。塗布量が小さくなるにつれて画像を得るため
の露光量は小さくて済むが、膜強度は低下する。塗布量
が大きくなるにつれ、露光量を必要とするが感光膜は強
くなり、例えば、印刷版として用いた場合、印刷可能枚
数の高い(高耐刷性の)印刷版が得られる。感光性組成
物中には、先に示したポジ型感光性組成物と同様に、塗
布面質を向上するための界面活性剤を添加することがで
きる。感光性平版印刷版の製造に当たっては裏面のバッ
クコート層と表面の感光性組成物層のどちらが先に支持
体上に塗布されてもよく、また両者が同時に塗布されて
もよい。
の支持体の裏面には、重ねた場合の感光層の傷付きを防
ぐための有機高分子化合物からなる被覆層(以下、この
被覆層を「バックコート層」という。)が必要に応じて
設けられる。このバックコート層の主成分としては、ガ
ラス転移点20℃以上の、飽和共重合ポリエステル樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセターリ樹脂および
塩化ビニリデン共重合樹脂からなる群から選ばれる少な
くとも一種の樹脂が用いられる。飽和共重合ポリエステ
ル樹脂は、ジカルボン酸ユニットとジオールユニットか
らなる。本発明に用いられるポリエステルのジカルボン
酸ユニットとしてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、テトラブロムフタル酸、テトラクロルフタル酸等
の芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、アゼライン酸、コ
ハク酸、シュウ酸、スベリン酸、セバチン酸、マロン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の飽和脂肪
族ジカルボン酸等が挙げられる。
染料や顔料、アルミニウム支持体との密着性向上のため
のシランカップリング剤、ジアゾニウム塩からなるジア
ゾ樹脂、有機ホスホン酸、有機リン酸、カチオン性ポリ
マー等、更には滑り剤として通常用いられるワックス、
高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、ジメチルシロキサンか
らなるシリコーン化合物、変性ジメチルシロキサン、ポ
リエチレン粉末等が適宜加えられる。バックコート層の
厚さは基本的には合紙がなくとも感光層を傷付けにくい
厚みがあればよく、0.01〜8μmの範囲が好まし
い。厚さ0.01μm以下ではPS版を重ねて取り扱っ
た場合の感光層の擦れ傷を防ぐことができない。厚さが
8μmを超えると印刷中、印刷版周辺で用いられる薬品
によってバックコート層が膨潤して厚みが変動し、印圧
が変化して印刷特性を劣化させることがある。バックコ
ート層をアルミニウム支持体の裏面に被覆するには種々
の方法が適用できる。例えば、適当な溶媒に溶液にし
て、または乳化分散液にして塗布し乾燥する方法、あら
かじめフィルム状に成形したものを接着剤や熱でアルミ
ニウム支持体に貼り合わせる方法、溶融押し出し機で溶
融皮膜を形成し、支持体に貼り合わせる方法が挙げられ
るが、上記の塗布量を確保する上で最も好ましいのは溶
液にして塗布し乾燥する方法である。ここで使用される
溶媒としては、特開昭62−251739号公報に記載
されているような有機溶剤が単独でまたは混合して用い
られる。
には、真空焼き枠を用いた密着露光の際の真空引きの時
間を短縮し、かつ、焼きボケを防ぐため、マット層が設
けられる。具体的には、特開昭50−125805号公
報、特公昭57−6582号公報、同61−28986
号公報に記載されているようなマット層を設ける方法、
特公昭62−62337号公報に記載されているような
固体粉末を熱融着させる方法等が挙げられる。本発明に
用いられるマット層の平均径は100μm以下が好まし
く、これよりも平均径が大きくなるとPS版を重ねて保
存する場合、感光層とバックコート層との接触面積が増
大し、滑り性が低下し、感光層およびバックコート層双
方の表面に擦れ傷を生じやすい。マット層の平均高さは
10μm以下であるのが好ましく、2〜8μmであるの
がより好ましい。この範囲より平均高さが高いと細線が
付きにくく、ハイライトドットも点減りし、調子再現上
好ましくない。平均高さが2μm以下では真空密着性が
不十分で焼きボケを生じる。マット層の塗布量は5〜2
00mg/m2 であるのが好ましく、20〜150mg
/m2 であるのがより好ましい。塗布量がこの範囲より
も大きいと感光層とバックコート層との接触面積が増大
し擦れ傷の原因となり、これよりも小さいと真空密着性
が不十分となる。
ンショナルタイプのネガ画像記録層、即ち、アナログ型
ネガ画像記録層である。
組成物について詳しく説明する。この感光性組成物に使
用されるジアゾ樹脂は、芳香族ジアゾニウム塩と活性カ
ルボニル基含有化合物、例えば、ホルムアルデヒドとの
縮合物で代表されるジアゾ樹脂である。上記ジアゾ樹脂
としては、例えば、p−ジアゾフェニルアミン類とホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒドとの
縮合物とヘキサフルオロリン酸塩またはテトラフルオロ
ホウ酸塩との反応生成物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹
脂無機塩や、特公昭47−1167号公報に記載されて
いるような前記縮合物とのスルホン酸塩類、例えば、p
−トルエンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン
酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ジブチルナフタレン
スルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸と
の反応生成物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂有機塩が
挙げられる。特に、特開昭59−78340号公報に記
載の6量体以上を20モル%以上含んでいる高分子量ジ
アゾ化合物が好ましい。また特開昭58−27141号
公報に示されているような3−メトキシ−4−ジアゾ−
ジフェニルアミンを4,4′−ビス−メトキシ−メチル
−ジフェニルエーテルで縮合させメシチレンスルホン酸
塩としたものなども適当である。更に特公昭49−48
001号公報に記載された芳香族化合物との共縮合ジア
ゾ樹脂や、特開平2−29650号公報に記載された酸
基を有する芳香族化合物との共縮合ジアゾ樹脂も好まし
く用いられる。また、特開平4−18559号公報に記
載された酸基を有するアルデヒドまたはアセタール化合
物で縮合されたジアゾ樹脂も同様に好ましく用いること
ができる。更に、カルボキシル基、スルホン酸基、スル
フィン酸基、リンの酸素酸基およびヒドロキシ基のうち
少なくとも一つの有機基を有する芳香族化合物と、ジア
ゾニウム化合物、好ましくは芳香族ジアゾニウム化合物
を構造単位として含む共縮合体も好ましい。なお、上記
ジアゾ樹脂を単独で用いてもよく、2種以上の混合物を
用いてもよい。ジアゾ樹脂は全体で感光層中に1〜70
質量%、特に3〜60質量%含有されるのが好ましい。
は膨潤性の高分子化合物としては、酸含量0.1〜5.
0meq/g、好ましくは0.2〜3.0meq/gで
あり、実質的に水不溶性(即ち、中性または酸性水溶液
に不溶性)で、皮膜形成性を有する有機高分子化合物で
あるが、アルカリ水溶液系現像液に溶解しまたは膨潤す
ることができ、かつ前記の感光性ジアゾ樹脂の共存下で
光硬化して上記現像液に不溶化しまたは非膨潤化するも
のが好ましい。なお、酸含量0.1meq/g未満では
現像が困難であり、5.0meq/gを超えると現像時
の画像強度が著しく弱くなる。特に好適な結合剤として
はアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸またはマレイ
ン酸を必須成分として含む共重合体、例えば、特開昭5
0−118802号公報に記載されているような2−ヒ
ドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチ
ルメタアクリレート、アクリロニトリルまたはメタクリ
ロニトリル、アクリル酸またはメタクリル酸および必要
に応じて他の共重合可能なモノマーとの多元共重合体、
特開昭53−120903号公報に記載されているよう
な末端がヒドロキシ基であり、かつジカルボン酸エステ
ル残基を含む基でエステル化されたアクリル酸またはメ
タクリル酸、アクリル酸、またはメタクリル酸および必
要に応じて他の共重合可能なモノマーとの多元共重合
体、特開昭54−98614号公報に記載されているよ
うな芳香族性水酸基を末端に有する単量体(例えば、N
−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド)、ア
クリル酸またはメタクリル酸および必要に応じてヒドロ
キシスチレン類やアミノスルホニルフェニル基を有する
(メタ)アクリルアミド類または(メタ)アクリル酸エ
ステル類等の他の共重合可能なモノマーとの多元共重合
体、特開昭56−4144号公報に記載されているよう
なアルキルアクリレート、アクリロニトリルまたはメタ
クリロニトリルおよび不飽和カルボン酸よりなる多元共
重合体を挙げることができる。またこの他、酸性ポリビ
ニルアルコール誘導体や酸性セルロース誘導体も有用で
ある。またポリビニルアセタールやポリウレタンをアル
カリ可溶化した特公昭54−19773号公報、特開昭
57−94747号公報、同60−182437号公
報、同62−58242号公報、同62−123453
号公報に記載の結合剤も有用である。上記結合剤の好ま
しい分子量は0.5〜20万であり、更に好ましくは2
〜15万である。上記結合剤は単独で用いてもよく、2
種以上混合して用いてもよい。
のジアゾ樹脂と結合剤の含有量は、これら両者の総量を
基準にしてジアゾ樹脂3〜60質量%、結合剤は97〜
40質量%が適当である。ジアゾ樹脂の含有量は少ない
方が感度は高いが、3質量%より低下すると結合剤を光
硬化させるためには不十分となり現像時に光硬化膜が現
像液によって膨潤し膜が弱くなる。逆に、ジアゾ樹脂の
含有量が60質量%より多くなると感度が低くなり実用
上難点が出てくる。したがって、より好ましい範囲は、
ジアゾ樹脂5〜40質量%で結合剤95〜60質量%で
ある。
ン性不飽和結合を有する重合可能な化合物、光重合開始
剤および高分子化合物を必須成分として含んでいる。エ
チレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物とは、そ
の化学構造中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合
を有する化合物であって、例えば、モノマー、プレポリ
マー(即ち、2量体、3量体およびオリゴマー)、それ
らの混合物、それらの共重合体などの化学的形態をも
つ。それらの例としては不飽和カルボン酸およびその
塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物と
のエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合
物とのアミド等が挙げられる。
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソ
クロトン酸、マレイン酸がある。不飽和カルボン酸の塩
としては、前述の酸のアルカリ金属塩、例えば、ナトリ
ウム塩およびカリウム塩がある。脂肪族多価アルコール
化合物と不飽和カルボン酸とのエステルの具体例として
はアクリル酸エステル、例えば、エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールアクリレート、テトラメチ
レングリコールジアクリレート、プロピレングリコール
ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、トリメチロールエタントリアクリレート、1,4
−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチ
レングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトール
ジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリト
ールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテ
トラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、
ソルビトールヘキサアクリレート、ポリエステルアクリ
レートオリゴニマーが挙げられる。メタクリリル酸エス
テルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチトルプロパントリメタクリレート、トリメチロール
エタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエ
リスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリト
ールジメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレー
ト、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス−〔p−
(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)
フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリル
オキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等が挙げら
れる。イタコン酸エステルとしては、エチレングリコー
ルジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネー
ト、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1 ,4−
ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコ
ールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネ
ート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げられ
る。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコール
ジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネ
ート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビト
ールテトラクロトネート等が挙げられる。イソクロトン
酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロト
ネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソ
ルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。マ
レイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレ
ート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリ
ストールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が
挙げられる。更に、前述のエステルの混合物も挙げるこ
とができる。
酸とのアミドの具体例としては、メチレンビス−アクリ
ルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−
ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1 ,6−ヘキサ
メチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミ
ントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミ
ド、キシリレンビスメタクリルアミドが挙げられる。
08号公報に記載されている1分子中に2個以上のイソ
シアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下
記の一般式で示される水酸基を含有するビニルモノマー
を付加せしめた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を
含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。CH2
=C(R)COOCH2 CH(R´)OH(ただし、R
およびR´は、それぞれ独立して、水素原子またはメチ
ル基を示す。)本発明で用いられる光重合開始剤として
は、米国特許第2,367,660号明細書に記載され
ているビシナールポリケタルドニル化合物、米国特許第
2,367,661号明細書および同第2,367,6
70号明細書に記載されているα−カルボニル化合物、
米国特許第2,448,828号明細書に記載されてい
るアシロインエーテル、米国特許第2,722,512
号明細書に記載されているα位が炭化水素で置換された
芳香族アシロイン化合物、米国特許第3,046,12
7号明細書および同第2,951,758号明細書に記
載されている多核キノン化合物、米国特許第3,54
9,367号明細書に記載されているトリアリールイミ
ダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組み合
わせ、米国特許第3,870,524号明細書に記載さ
れているベンゾチアゾール系化合物、米国特許第4,2
39,850号明細書に記載されているベンゾチアゾー
ル系化合物/トリハロメチル−s−トリアジン系化合物
および米国特許第3,751,259号明細書に記載さ
れているアクリジンおよびフェナジン化合物、米国特許
第4,212,970号明細書に記載されているオキサ
ジアゾール化合物等が含まれ、その使用量は光重合性組
成物の総質量を基準にして、約0.5〜約15質量%、
好ましくは、2〜10質量%の範囲である。
公昭59−44615号公報に記載されているようなベ
ンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必
要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー共重合
体;特公昭54−34327号公報に記載されているよ
うなメタクリル酸/メタクリル酸メチルまたはメタクリ
ル酸エチル/C4 〜C15のアルキル基を有するメタクリ
ル酸アルキル共重合体;その他特公昭58−12577
号公報、特公昭54−25957号公報および特開昭5
4−92723号公報に記載されているような(メタ)
アクリル酸共重合体;特開昭59−53836号公報に
記載されているようなアリル(メタ)アクリレート/
(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性
ビニルモノマー共重合体、特開昭59−71048号公
報に記載されている無水マレイン酸共重合体にペンタエ
リスリトールトリアクリレートを半エステル化で付加さ
せたものやビニルメタクリレート/メタクリル酸/必要
に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー共重合体等
の重合体中に−COOH、−PO3 H2 、−SO3 H、
−SO2 NH2 、−SO2 NHCO−等の基を有し、酸
価50〜200の酸性ビニル共重合体を挙げることがで
きる。
レート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付
加重合性ビニルモノマー共重合体およびアリル(メタ)
アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその
他の付加重合性ビニルモノマー共重合体が好適である。
これらの高分子重合体は、単独でまたは2種以上の混合
物として用いることができる。高分子重合体の分子量
は、その重合体の種類により広範な値をとりうるが、一
般には5,000〜100万、好ましくは、1万〜50
万のものが好適である。高分子重合体の使用量は、全光
重合性組成物に対して10〜90質量%であるのが好ま
しく、30〜85質量%であるのがより好ましい。
加えておくことが好ましい。熱重合防止剤としては、例
えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−
t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチ
ルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2' −メ
チレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2−メルカプトベンゾイミダゾールが挙げられ
る。また、場合によっては感光層の着色を目的として染
料または顔料や、焼き出し剤としてpH指示薬、塗布性
を改良するためのフッ素系界面活性剤やセルロースアル
キルエーテル等を添加することもできる。
作用を防止するため、ワックス剤を添加することができ
る。ワックス剤として用いられるものは、常温では固体
であるが塗布液中では溶解し、塗布・乾燥過程に表面に
析出するようなものである。例えば、ステアリン酸、ベ
ヘン酸のような高級脂肪酸、ステアリン酸アミド、ベヘ
ン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、その他高級アルコー
ル等が挙げられる。
防止するために、例えば、ポリビニルアルコール、酸性
セルロース類などのような酸素遮断性に優れたポリマー
よりなる保護層を設けてもよい。このような保護層の塗
布方法については例えば、米国特許第3,458,31
1号明細書および特公昭55−49729号公報に詳し
く記載されている。本発明に用いられる光架橋性組成物
は、光二量化可能な不飽和結合を有する光架橋性重合
体、増感剤を必須成分として有する。
光二量化可能な不飽和結合を有する光架橋性重合体とし
ては、マレイミド基、シンナミル基、シンナモイル基、
シンナミリデン基、シンナミリデンアセチル基、カルコ
ン基等の官能基を側鎖または主鎖に有する感光性重合体
が挙げられる。特に、マレイミド基を側鎖に有する重合
体および分子鎖中にケイ皮酸骨格を有するポリエステル
樹脂は比較的高い感度を有している。
二量化可能な重合体としては、特開昭52−988号公
報(対応米国特許第4,079,041号明細書)や、
独国特許第2,626,769号明細書、欧州特許第2
1,019号明細書、欧州特許第3,552号明細書や
ディー・アンゲバンドゥテ・マクロモレクラーレ・ケミ
ー(Die Angewandte Makromol
eku1are Chemie)115(1983)の
p.163−181に記載されている下記一般式(II
I):
して、最高4個の炭素原子を有するアルキル基を表す。
ただし、R3 とR4 とは、一緒になって5員または6員
の炭素環を形成してもよい。)で表されるマレイミド基
を側鎖に有する重合体や、特開昭49−128991号
公報、同49−128992号公報、同49−1289
93号公報、同50−5376号公報、同50−537
7号公報、同50−5379号公報、同50−5378
号公報、同50−5380号公報、同53−5298号
公報、同53−5299号公報、同53−5300号公
報、同50−50107号公報、同51−47940号
公報、同52−13907号公報、同50−45076
号公報、同52−121700号公報、同50−108
84号公報、同50−45087号公報、独国特許第
2,349,948号明細書、同第2,616,276
号明細書に記載されている下記一般式(IV):
6 は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはシア
ノ基を表す。)で表されるマレイミド基を側鎖に有する
重合体等を挙げることができる。これらの重合体の平均
分子量は1000以上、好ましくは1〜10万である。
これらの重合体は1分子あたり平均2個以上のマレイミ
ド基を側鎖に有する。これらのマレイミド基を側鎖に有
する重合体の中でも、特に酸基を有する重合体が、現像
時アルカリ水を用いることができ、公害防止の観点から
有利である。酸基を有するマレイミド基含有重合体の酸
価は20〜300の範囲が好ましく、更に好ましくは5
0〜200の範囲である。特にこれらの酸価を有する重
合体の中でもディー・アンゲバンドゥテ・マクロモレク
ラーレ・ケミー128(1984)p.71−91に記
載されているようなN−〔2−(メタクリロイルオキ
シ)エチル〕−2,3−ジメチルマレイミドと、メタク
リル酸またはアクリル酸との共重合体が有用である。こ
の共重合体の合成に際して第3成分のビニルモノマーを
共重合することによって目的に応じた多元共重合体を容
易に合成することができる。例えば、第3成分のビニル
モノマーとして、そのホモポリマーのガラス転移点が室
温以下のアルキルメタクリレートやアルキルアクリレー
トを用いることによって共重合体に柔軟性を与えること
ができる。
飽和結合を有する光架橋性重合体としては、下記一般式
(V)または(VI)で表される基を少なくとも2個有
する重合体が挙げられる。 A−(CH=CH)7 −CH=C(X)−CO− (V) B−CO−C(Y)=CH−(CH=CH)n −C6 H4 − (VI) (式中、Aは、アリール基、置換アリール基、フリル基
またはチエニル基を表し、Bは、アルコキシ基、アリー
ル基、置換アリール基またはアルキル基を表し、Xは、
−H、−CN、ハロゲン原子、フェニル基またはアルキ
ル基を表し、Yは、−H、−CN、ハロゲン原子、フェ
ニル基またはアルキル基を表し、nは、0または1を表
す)。
を側鎖として少なくとも2個有する重合体の具体例は、
上記一般式(V)または(VI)で表される基を含有す
るアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルまたはビ
ニルエーテル化合物の単独重合体、これらの2種以上の
共重合体、および必要に応じて他の付加重合性ビニルモ
ノマーと共重合させた共重合体がある。一般式(V)ま
たは(VI)で表される基を含有するアクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステルまたはビニルエーテル化合物
としては英国特許第949,919号明細書、特公昭4
5−36755号公報、特公昭46−4603号公報、
特開昭47−34794号公報、特公昭49−1435
2号公報、特公昭49−28122号公報、特開昭49
−36794号公報、特開昭49−103975号公
報、特公昭50−11283号公報、特公昭50−24
621号公報、特公昭51−481号公報、特公昭55
−44930号公報、特公昭56−37244号公報、
特公昭56−52923号公報、特公昭57−2848
8号公報等に記載されているものを挙げることができ
る。これらのうち好ましいものは側鎖にケイ皮酸エステ
ル基を含有するポリアクリル酸エステル、ポリメタクリ
ル酸エステル、またはポリビニルエーテル化合物等が挙
げられる。これらの感光性高分子化合物の好適な分子量
範囲は2,000〜1,000,000である。より好
ましくは10,000〜200,000である。
結合を有する架橋性重合体としては、フェニレンジアク
リル酸またはそのアルキルエステルとグリコールとの縮
合によって製造された感光性ポリエステルが挙げられ、
これは高い感光性を有する。これらのポリマーを、アル
カリ性水溶液に可溶化する試みも多く、例えば、特開昭
60−191244号公報には、側鎖にカルボキシル基
を導入した感光性高分子化合物等からなるアルカリ水現
像可能な感光性組成物が記載されている。この他、米国
特許第2,861 ,058号明細書には、ポリビニルア
ルコールの水酸基にケイ皮酸クロライドと酸無水物とを
反応させて、感光性と同時にアルカリ水可溶性を付与し
たものを得る方法、米国特許第2,835,656号明
細書には無水マレイン酸とスチレンとの共重合体に、β
−ヒドロキシエチルケイ皮酸エステルを反応させる方
法、米国特詐第3,357,831号明細書にはケイ皮
酸アクリルエステル系共重合体にメタアクリル酸を導入
する方法、米国特許第3,702,765号明細書には
フェノキシ樹脂に、p−フェニレンジアクリル酸モノエ
チルエステルをエステル化し、後に加水分解する方法、
特開昭63−218945号公報には、不飽和二重結合
の一部に活性メルカプトカルボン酸を付加する方法など
種々の方法が記載されている。
の全質量に対して、20〜99質量%、好ましくは50
〜99質量%であるのが適当である。本発明に用いられ
る光架橋性組成物に用いられる増感剤としては、300
nm以上の範囲で実際に十分な光吸収を可能にするよう
な極大吸収を有する三重項増感剤が好ましい。このよう
な増感剤としては、ベンゾフェノン誘導体、ベンズアン
スロン誘導体、キノン類、アントラキノン類、芳香族ニ
トロ化合物、ナフトチアゾリン誘導体、ベンゾチアゾリ
ン誘導体、キサントン類、ナフトチアゾール誘導体、ケ
トクマリン化合物、ベンゾチアゾール誘導体、ナフトフ
ラノン化合物、ベンゾイン化合物、アセトフェノン化合
物、フルオレノン化合物、ピリリウム塩、チアピリリウ
ム塩等を挙げることができる。具体的にはミヒラーケト
ン、N,N′−ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンズ
アンスロン、(3−メチル−1,3−ジアザ−1 ,9−
ベンズ)アンスロンピクラミド、5−ニトロアセナフテ
ン、2−ニトロフルオレン、2−ジベンゾイルメチレン
−3−メチルナフトチアゾリン、3,3−カルボニル−
ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2,4,6−ト
リフェニルチアピリリウムパークロレート、2−(p−
クロルベンゾイル)ナフトチアゾール、ベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、9
−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノン、2−
メチル−9−フルオレノン、9,10−アントラキノ
ン、2−エチル−9,10−アントラキノン、2−t−
ブチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ
−9,10−アントラキノン、キサントン、2−メチル
キサントン、2−メトキシキサントン、ジベンザルアセ
トン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケト
ン、p−(ジメチルアミノ)フェニル−p−メチルスチ
リルケトン等が挙げられる。
−クロルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサン
トン、ジメチルチオキサントン等や、独国特許第3,0
18,891号明細書および同3,117,568号な
らびに欧州特許第33720号明細書ならびに英国特許
第2,075,506号明細書に記載されているような
置換されたチオキサントン類を用いるのがよい。更に、
メロシアニン色素類、例えば、2−(ヘテロサイクリル
カルボニルメチレン)ベンゾ(またはナフト)−チアゾ
リン、2−(ジヘテロサイクリルカルボニルメチレン)
ベンゾ(またはナフト)チアゾリン、2−ジベンゾイル
メチレンベンゾ(またはナフト)チアゾリン類で、具体
的には、特公昭52−129791号公報に記載されて
いる2−〔ビス(2−フロイル)メチレン〕−3−メチ
ルベンゾチアゾリン、2−〔ビス(2−テノイル)メチ
レン〕−3−メチルベンゾチアゾリン、2−〔ビス(2
−フロイル)メチレン〕−3−メチルベンゾチアゾリ
ン、2−〔ビス(2−フロイル)メチレン〕−3−メチ
ルナフトチアゾリン、2−(2−フロイル)メチレン−
3−メチルベンゾチアゾリン、2−ベンゾイルメチレン
−3−メチルベンゾチアゾリン、2−ビス(ベンゾイル
メチレン)ベンゾチアゾリン、2−ビス(ベンゾイルメ
チレン)ナフトチアゾリンや、特公昭45−8832号
公報に記載されている、チオバルビツール酸環を有する
チアゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベ
ンゾセレナゾール系の増感色素、特開平3−54566
号公報および特開平6−107718号公報に記載され
ている増感剤も有用である。
物中にジアゾ樹脂を含むことが好ましい。ジアゾ樹脂と
しては下記一般式(VII)で示される芳香族ジアゾニ
ウム化合物が挙げられる。
ルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシエステル基また
はカルボキシ基を示し、好ましくは水素原子、炭素数1
〜5個のアルキル基またはヒドロキシ基を示す。R
2 は、水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を示
し、好ましくは水素原子を示す。R3 は、水素原子、ア
ルキル基またはアルコキシ基を示し、好ましくは水素原
子を示す。X- は、アニオンを示し、好ましくはpKa
が4以下の無機酸または有機酸のアニオンを示す。具体
的には、ハロゲン化水素酸、例えば、フッ化水素酸、塩
化水素酸、塩化水素酸−塩化亜鉛コンプレックス、臭化
水素酸、硫酸、硝酸、リン酸(5価のリン)、特にオル
トリン酸、無機イソ−およびヘテロ多酸、例えば、リン
タングステン酸、リンモリブデン酸、脂肪族または芳香
族ホスホン酸あるいはその半エステル、アルソン酸、ホ
スフィン酸、トリフルオロ酢酸などのフルオロカルボン
酸、アミドスルホン酸、セレン酸、弗硼化水素酸、ヘキ
サフルオロリン酸、過塩素酸、更に脂肪族および芳香族
スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸などのフルオロアルカンスルホン酸、
ラウリルスルホン酸、ジオクチルスルホコハク酸、ジシ
クロヘキシルスルホコハク酸、カンファースルホン酸、
トリルオキシ−3−プロパンスルホン酸、ノニルフェノ
キシ−3−プロパンスルホン酸、ノニルフェノキシ−4
−ブタンスルホン酸、ジブチルフェノキシ−3−プロパ
ンスルホン酸、ジアミルフェノキシ−3−プロパンスル
ホン酸、ジノニルフェノキシ−3−プロパンスルホン
酸、ジブチルフェノキシ−4−ブタンスルホン酸、ジノ
ニルフェノキシ−4−ブタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸、
p−クロロベンゼンスルホン酸、2,5−ジクロロベン
ゼンスルホン酸、スルホサリチル酸、2,5−ジメチル
ベンゼンスルホン酸、p−アセチルベンゼンスルホン
酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、2−ニトロ
ベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、
3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−クロロ−5−ニト
ロベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、オ
クチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン
酸、ブトキシベンゼンスルホン酸、ドデシルオキシベン
ゼンスルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−
ベンゾイルべンゼンスルホン酸、イソプロピルナフタレ
ンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ヘキシル
ナフタレンスルホン酸、オクチルナフタレンスルホン
酸、ブトキシナフタレンスルホン酸、ドデシルオキシナ
フタレンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、
ジオクチルナフタレンスルホン酸、トリイソプロピルナ
フタレンスルホン酸、トリブチルナフタレンスルホン
酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、ナフタリン−1
−スルホン酸、ナフタリン−2−スルホン酸、1,8−
ジニトロ−ナフタリン−3,6−ジスルホン酸、4,
4′−ジアジド−スチルベン−3,3′−ジスルホン
酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホ
ン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スル
ホン酸および1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4
−スルホン酸のアニオンまたはこれらのアニオンの混合
物が含まれる。Yは−NH−、−O−または−S−を示
し、好ましくは−NH−を示す。
アゾニウム化合物の具体例としては、4−ジアゾジフェ
ニルアミン、4′−ヒドロキシ−4−ジアゾジフェニル
アミン、4′−メチル−4−ジアゾジフェニルアミン、
4′−エチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−n
−プロピル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−i−
プロピル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−n−ブ
チル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−ヒドロキシ
メチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−β−ヒド
ロキシエチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−γ
−ヒドロキシプロピル−4−ジアゾジフェニルアミン、
4′−メトキシメチル−4−ジアゾジフェニルアミン、
4′−エトキシメチル−4−ジアゾジフェニルアミン、
4′−β−メトキシエチル−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4′−β−エトキシエチル−4−ジアゾジフェニル
アミン、4′−カルボキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、3−メチル−4−ジアゾジフェニルアミン、3−エ
チル−4−ジアゾジフェニルアミン、3′−メチル−4
−ジアゾジフェニルアミン、3,3′−ジメチル−4−
ジアゾジフェニルアミン、2′−カルボキシ−4−ジア
ゾジフェニルアミン、4−ジアゾジフェニルエーテル、
4′−メチル−4−ジアゾジフェニルエーテル、3,
4′−ジメチル−4−ジアゾジフェニルエーテル、4′
−カルボキシ−4−ジアゾジフェニルエーテル、3,
3′−ジメチル−4−ジアゾジフェニルエーテル、4−
ジアゾジフェニルスルフィド、4′−メチル−4−ジア
ゾジフェニルスルフィド等の塩が挙げられる。このう
ち、特に好ましい芳香族ジアゾニウム化合物は、4−ジ
アゾジフェニルアミン塩である。
含有させることができる。結合剤の具体例としては、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリアクリ
ル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステル、
アクリロニトリル、塩化ビニル、スチレン、ブタジエン
などのモノマーの少なくとも1種との共重合体、ポリア
ミド、メチルセルロース、ポリビニルホルマール、ポリ
ビニルブチラール、メタクリル酸共重合体、アクリル酸
共重合体、イタコン酸共重合体等がある。
ヘキシルフタレート等フタル酸ジアルキルエステル、オ
リゴエチレングリコールアルキルエステル、リン酸エス
テル系の可塑剤等を使用することができる。場合によっ
ては感光層の着色を目的として、染料もしくは顔料や焼
出し剤としてpH指示薬、塗布性を改良するためのフッ
素系界面活性剤やセルロースアルキルエーテル等を添加
することもできる。
防止剤を配合してもよく、例えば、ハイドロキノン、p
−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノ
ン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−
t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダ
ゾール等が有用なものとして挙げられる。
の各感光性組成物の成分を溶解する溶媒に溶かして支持
体上に塗布することによって得られる。前述したよう
に、上記溶媒は、中間層に含有される水不溶、かつアル
カリ可溶性の高分子化合物を溶解しないものが選択され
る。具体的には、例えば、γ−ブチロラクトン、エチレ
ンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケト
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルア
セテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メト
キシ−2−プロピルアセテート、トルエン、酢酸エチ
ル、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、
ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、水、N
−メチルピロリドン、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、アセトン、ジアセトンアルコール、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールジ
メチルエーテルおよびこれらの溶媒の混合物から適切に
選択して使用することができる。
量%が適当である。塗布量としては0.5〜4.0g/
m2 であるのが好ましい。0.5g/m2 よりも少ない
と耐刷性が劣化する。4.0g/m2 よりも多いと耐刷
性は向上するが、感度が低下してしまう。
布法を良化するための界面活性剤、例えば、特開昭62
−170950号公報に記載されているようなフッ素系
界面活性剤を添加することができる。好ましい添加量
は、全感光性組成物の0.01〜1質量%であり、更に
好ましくは0.05〜0.5質量%である。以上のよう
にして得られた平版印刷版では原画フィルムに対して忠
実な印刷物を得ることができるが焼きボケおよび印刷物
のがさつき感が悪い。焼きボケを改良する方法としてこ
のようにして設けられた感光量の表面を凹凸にする方法
がある。例えば、特開昭61−258255号公報に記
載されているように感光液中に数μmの粒子を添加し、
それを塗布する方法があるがこの方法では焼ボケの改良
効果も小さく、かつ、がさつき感は全く改良されない。
05号公報、特公昭57−6582号公報、同61−2
8986号公報および同62−62337号公報に記載
されているような感光量の表面に凹凸となる成分をつけ
る方法を用いると焼きボケは改良され、更に印刷物のが
さつき感が良化する。更に、特公昭55−30619号
公報に記載されているように感光物の感光波長領域に吸
収を持つ光吸収剤をマット層中に含有させると焼きボケ
およびがさつき感が更に良化する。また1インチ175
線の線数からなる原画フィルムよりも焼きボケしやす
く、印刷物のがさつき感が出やすい1インチ300線以
上の線数からなる原画フィルムおよびFMスクリーニン
グにより得られた原画フィルムを用いても良好な印刷物
を得ることができる。以上のように感光性印刷版の感光
層表面に設けられた微少パターンは次のようなものが好
ましい。即ち、塗布部分の高さは1〜40μm、特に2
〜20μmの範囲が好ましく、大きさ(幅)は10〜1
0000μm、特に20〜200μmの範囲が好まし
い。また量は1〜1000個/mm2 、好ましくは5〜
500個/mm2 の範囲である。
て説明する。本発明においては、現像液は特に限定され
ず、画像記録層の種類に応じて、従来公知の現像液を用
いることができる。
現像処理に好適に用いられる現像液の一例を示すが、本
発明はこれに限定されない。
の疎水性有機基を表し、WはW−HのlogPが1.0
未満の非イオン性の親水性有機基を表す。logPと
は、C.Hansch,A.Leo,“Substit
uentConstants for Correla
tion Analysis in Chemistr
y and Biology”,J.Wile&Son
s(1979)に記載の疎水性パラメータとして一般的
に使用されるものであり、目的とする分子(A−Hおよ
びW−H)のオクタノール/水2層系に対して、各層に
分配される割合から算出した平衡濃度比Pの対数として
定義される。ここでは、一般式(I)中のA,Wの各基
を特定する指標として使用しており、A、W各有機基に
便宜的に水素原子結合させた、A−H、W−H構造に対
して、A.K.Ghose et.al.,J.Com
put.Chem.,9,80(1988)に記載の方
法に基づき、既知データより計算し、求めたものであ
る。
は互いに異なり、上述のlogPを満足する、1価の有
機残基を表す。より好ましくは、互いに同一でありまた
は異なり、水素原子、ハロゲン原子および置換基を有し
ていてもよく、かつ、不飽和結合を含んでいてもよい、
炭化水素基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、置換オキシ
基、メルカプト基、置換チオ基、アミノ基、置換アミノ
基、置換カルボニル基、カルボキシラート基、スルホ
基、スルホナト基、置換スルフィニル基、置換スルホニ
ル基、ホスホノ基、置換ホスホノ基、ホスホナト基、置
換ホスホナト基、シアノ基またはニトロ基を表す。
飽和結合を含んでいてもよい炭化水素基としては、アル
キル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基お
よび置換アルキニル基が挙げられる。
0までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基を挙げ
ることができ、その具体例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデ
シル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソ
ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシ
ル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、
シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニ
ル基を挙げることができる。これらの中では、炭素原子
数1から12までの直鎖状のアルキル基、炭素原子数3
から12までの分岐状のアルキル基、炭素原子数5から
10までの環状のアルキル基がより好ましい。
の結合により構成され、置換基としては、水素を除く1
価の非金属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハ
ロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキ
シ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、
アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、
N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、
N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリ
ールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ
基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリール
カルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイ
ルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ
基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ
基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ア
シルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミ
ノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′
−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイ
ド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリ
ールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレ
イド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイ
ド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′
−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジ
アルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジア
ルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N
−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリール
ウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウ
レイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレ
イド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキ
ルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−
アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−
アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−ア
リーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−ア
ルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリ
ーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、
カルボキシル基およびその共役塩基基(以下「カルボキ
シラート」という。)、アルコキシカルボニル基、アリ
ーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキル
カルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、
N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカル
バモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル
基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ス
ルホ基(−SO3 H)およびその共役塩基基(以下「ス
ルホナト基」という。)、アルコキシスルホニル基、ア
リーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−ア
ルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフ
ィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,
N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N
−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N
−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスル
ファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N
−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−ア
リールスルファモイル基、N−アシルスルファモイル基
およびその共役塩基基、N−アルキルスルホニルスルフ
ァモイル基(−SO2 NHSO2 (alkyl))およ
びその共役塩基基、N−アリールスルホニルスルファモ
イル基(−SO2 NHSO2 (aryl))およびその
共役塩基基、N−アルキルスルホニルカルバモイル基
(−CONHSO2 (alkyl))およびその共役塩
基基、N−アリールスルホニルカルバモイル基(−CO
NHSO2 (aryl))およびその共役塩基基、アル
コキシシリル基(−Si(Oalkyl) 3 )、アリー
ロキシシリル基(−Si(Oaryl)3 )、ヒドロキ
シシリル基(−Si(OH)3 )およびその共役塩基
基、ホスホノ基(−PO3 H2 )およびその共役塩基基
(以下「ホスホナト基」という。)、ジアルキルホスホ
ノ基(−PO3 (alkyl)2 )、ジアリールホスホ
ノ基(−PO3 (aryl)2)、アルキルアリールホ
スホノ基(−PO3 (alkyl)(aryl))、モ
ノアルキルホスホノ基(−PO3 H(alkyl))お
よびその共役塩基基(以下「アルキルホスホナト基」と
いう。)、モノアリールホスホノ基(−PO3 H(ar
yl))およびその共役塩基基(以下「アリールホスホ
ナト基」という。)、ホスホノオキシ基(−OPO3 H
2 )およびその共役塩基基(以下「ホスホナトオキシ
基」という。)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OP
O3 (alkyl)2 )、ジアリールホスホノオキシ基
(−OPO3 (aryl)2 )、アルキルアリールホス
ホノオキシ基(−OPO3 (alkyl)(ary
l))、モノアルキルホスホノオキシ基(−OPO3 H
(alkyl))およびその共役塩基基(以下「アルキ
ルホスホナトオキシ基」という。)、モノアリールホス
ホノオキシ基(−OPO3 H(aryl))およびその
共役塩基基(以下「アリールホスホナトオキシ基」とい
う。)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル
基、アルキニル基が挙げられる。
体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール
基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフ
ェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニ
ル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェ
ノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロ
キシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオ
フェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノ
フェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフ
ェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカ
ルボニルフェニル基、フェノキシカルボニルフェニル
基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル
基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェ
ニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、
ホスホナトフェニル基が挙げられる。また、アルケニル
基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブ
テニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基
が挙げられ、アルキニル基の例としては、エチニル基、
1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリル
エチニル基、フェニルエチニル基が挙げられる。
R4 が水素原子または上記のアルキル基、アリール基、
アルケニル基、アルキニル基であるものを挙げることが
できる。一方、置換アルキル基におけるアルキレン基と
しては前述の炭素数1から20までのアルキル基上の水
素原子のいずれか一つを除し、2価の有機残基としたも
のを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1から1
2までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状な
らびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレン基
を挙げることができる。好ましい置換アルキル基の具体
例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−ク
ロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル
基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル
基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリル
チオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノ
プロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメ
チル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシ
ルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモ
イルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メ
チルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル
基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メ
トキシカルボニルエチル基、メトキシカルボニルメチル
基、メトキシカルボニルブチル基、エトキシカルボニル
メチル基、ブトキシカルボニルメチル基、アリルオキシ
カルボニルメチル基、ベンジルオキシカルボニルメチル
基、メトキシカルボニルフェニルメチル基、トリクロロ
メチルカルボニルメチル基、アリルオキシカルボニルブ
チル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバ
モイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、
N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メト
キシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N
−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホプ
ロピル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スル
ファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル
基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N
−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−
(ホスホノフェニル)スルファモイルオクチル基、
基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプ
ロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナト
ブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナ
トヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナト
オキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチ
ルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p
−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プ
ロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル
基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル
基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等を挙げることが
できる。
ン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和
環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例
としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フ
ェナントリル基、インデニル基、アセナブテニル基、フ
ルオレニル基を挙げることができ、これらのなかでは、
フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
結合したものであり、前述のアリール基の環形成炭素原
子上に置換基として、水素を除く1価の非金属原子団を
有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては
前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびに、先に置
換アルキル基における置換基として示したものを挙げる
ことができる。これらの、置換アリール基の好ましい具
体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、
メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフ
ェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル
基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニ
ル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル
基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、
メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、フェニ
ルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチル
アミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオ
キシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シ
クロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェ
ニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフ
ェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カ
ルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、
アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシ
カルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−
メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカ
ルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カル
バモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニ
ル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スル
ホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エ
チルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルス
ルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフ
ェニル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スル
ファモイルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナ
トフェニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニ
ルホスホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メ
チルホスホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル
基、トリルホスホナトフェニル基、アリル基、1−プロ
ペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリルフ
ェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロ
ピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチ
ニルフェニル基等を挙げることができる。
ることができる。置換アルケニル基は、置換基がアルケ
ニル基の水素原子と置き換わり結合したものであり、こ
の置換基としては、上述の置換アルキル基における置換
基が用いられ、一方アルケニル基は上述のアルケニル基
を用いることができる。好ましい置換アルケニル基の例
としては
しては、上述のものを挙げることができる。置換アルキ
ニル基は、置換基がアルキニル基の水素原子と置き換わ
り、結合したものであり、この置換基としては、上述の
置換アルキル基における置換基が用いられ、一方アルキ
ニル基は上述のアルキニル基を用いることができる。
除した1価の基およびこの1価の基から更に水素を1つ
除し、上述の置換アルキル基における置換基が結合して
できた1価の基(置換ヘテロ環基)である。好ましいヘ
テロ環の例としては、
が水素を除く1価の非金属原子団であるものを用いるこ
とができる。好ましい置換オキシ基としては、アルコキ
シ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、カルバモイル
オキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−ア
リールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカル
バモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオ
キシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキ
シ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、
ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基等を挙げること
ができる。これらにおけるアルキル基、ならびにアリー
ル基としては前述のアルキル基、置換アルキル基ならび
に、アリール基、置換アリール基として示したものを挙
げることができる。また、アシルオキシ基におけるアシ
ル基(R6 CO−)としては、R 6 が、前述のアルキル
基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリール
基のものを挙げることができる。これらの置換基の中で
は、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、
アリールスルホキシ基等がより好ましい。好ましい置換
オキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキ
シ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ドデシル
オキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基、フェネ
チルオキシ基、カルボキシエチルオキシ基、メトキシカ
ルボニルエチルオキシ基、エトキシカルボニルエチルオ
キシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、
メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキ
シ基、モルホリノエトキシ基、モルホリノプロピルオキ
シ基、アリロキシエトキシエトキシ基、フェノキシ基、
トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ
基、クメニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、エ
トキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブ
ロモフェニルオキシ基、アセチルオキシ基、ベンゾイル
オキシ基、ナフチルオキシ基、フェニルスルホニルオキ
シ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ等が挙げら
れる。
素を除く1価の非金属原子団のものを使用できる。好ま
しい置換チオ基の例としては、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アシ
ルチオ基を挙げることができる。これらにおけるアルキ
ル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アル
キル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示
したものを挙げることができ、アシルチオ基におけるア
シル基(R6 CO−)のR6 は前述のとおりである。こ
れらの中ではアルキルチオ基、ならびにアリールチオ基
がより好ましい。好ましい置換チオ基の具体例として
は、メチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、エ
トキシエチルチオ基、カルボキシエチルチオ基、メトキ
シカルボニルチオ基等が挙げられる。
10)N−)としては、R8 ,R9 ,R10が水素を除く1
価の非金属原子団のものを使用できる。置換アミノ基の
好ましい例としては、N−アルキルアミノ基、N,N−
ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−
ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミ
ノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、
N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′−アル
キルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイド基、
N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリールウ
レイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレイド
基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド
基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′−
アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジア
ルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアル
キル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N−
アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリールウ
レイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレ
イド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイ
ド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキル
ウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−ア
リールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−ア
ルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリ
ーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アル
コキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリー
ロキシカルボニルアミノ基が挙げられる。これらにおけ
るアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、
置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基
として示したものを挙げることができ、アシルアミノ
基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシル
アミノ基におけるアシル基(R6 CO−)のR6 は前述
のとおりである。これらの内、より好ましいものとして
は、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ
基、N−アリールアミノ基、アシルアミノ基等が挙げら
れる。好ましい置換アミノ基の具体例としては、メチル
アミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホ
リノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フェニルアミノ
基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基等が挙げら
れる。
は、R11が1価の非金属原子団のものを使用できる。置
換カルボニル基の好ましい例としては、ホルミル基、ア
シル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ア
リーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキ
ルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル
基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリール
カルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモ
イル基等が挙げられる。これらにおけるアルキル基、ア
リール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、
ならびにアリール基、置換アリール基として示したもの
を挙げることができる。これらの内、より好ましい置換
基としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、
カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N
−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイ
ル基等が挙げられ、更により好ましいものとしては、ホ
ルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基ならびに
アリーロキシカルボニル基が挙げられる。好ましい置換
基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾ
イル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、アリ
ルオキシカルボニル基、N−メチルカルバモイル基、N
−フェニルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモ
イル基、モルホリノカルボニル基等が挙げられる。
てはR12が1価の非金属原子団のものを使用できる。好
ましい例としては、アルキルスルフィニル基、アリール
スルフィニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルス
ルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイ
ル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジア
リールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリー
ルスルフィナモイル基が挙げられる。これらにおけるア
ルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換
アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基とし
て示したものを挙げることができる。これらの内、より
好ましい例としてはアルキルスルフィニル基、アリール
スルフィニル基等が挙げられる。このような置換スルフ
ィニル基の具体例としては、へキシルスルフィニル基、
ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基等が挙
げられる。
ては、R13が1価の非金属原子団のものを使用できる。
より好ましい例としては、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基を挙げることができる。これらにおけ
るアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、
置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基
として示したものを挙げることができる。このような、
置換スルホニル基の具体例としては、ブチルスルホニル
基、クロロフェニルスルホニル基等が挙げられる。
り、スルホ基(−SO3 H)の共役塩基陰イオン基を意
味し、通常は対陽イオンと共に使用されるのが好まし
い。このような対陽イオンとしては、一般に知られるも
の、即ち、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホ
ニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウ
ム類等)、ならびに金属イオン類(Na+ 、K+ 、Ca
2+、Zn2+等)が挙げられる。
のとおり、カルボキシル基(CO2H)の共役塩基陰イ
オン基を意味し、通常は対陽イオンと共に使用されるの
が好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知
られるもの、即ち、種々のオニウム類(アンモニウム
類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム
類、アジニウム類等)、ならびに金属イオン類(N
a+ 、K+ 、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
の一つもしくは二つが他の有機オキソ基によって置換さ
れたものを意味し、好ましい例としては、前述のジアル
キルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリ
ールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリー
ルホスホノ基が挙げられる。これらの中ではジアルキル
ホスホノ基、ならびにジアリールホスホノ基がより好ま
しい。このような具体例としては、ジエチルホスホノ
基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基等が挙
げられる。
3 H- )とは前述のとおり、ホスホノ基(−PO
3 H2 )の、酸第一解離もしくは、酸第二解離に由来す
る共役塩基陰イオン基を意味する。通常は対陽イオンと
共に使用されるのが好ましい。このような対陽イオンと
しては、一般に知られるもの、即ち、種々のオニウム類
(アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、
ヨードニウム類:アジニウム類、等)、ならびに金属イ
オン類(Na+ 、K+ 、Ca2+、Zn2+等)が挙げられ
る。
基の内、水酸基を一つ有機オキソ基に置換したものの共
役塩基陰イオン基であり、具体例としては、前述のモノ
アルキルホスホノ基(−PO3 H(alkyl))、モ
ノアリールホスホノ基(−PO3 H(aryl))の共
役塩基を挙げることができる。通常は対陽イオンと共に
使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとして
は、一般に知られるもの、即ち、種々のオニウム類(ア
ンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨー
ドニウム類、アジニウム類、等)、ならびに金属イオン
類(Na+ 、K + 、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
は、より好ましくは、Aが芳香族を含有する有機基、W
がポリオキシアルキレン基を含有する非イオン性の有機
基である。
に示す。
物の具体例を以下に示す。
て、更に好ましいものとしては、下記式(I−A)また
は(I−B)で示されるものである。
0のアルキル基であり、n、mは0〜100の整数であ
る。)
は、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル等が挙げられる。一般式(I−B)で
表される化合物としては、ポリオキシエチレンナフチル
エーテル、ポリオキシエチレンメチルナフチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルナフチルエーテル、ホ
リオキシエチレンノニルナフチルエーテル等が挙げられ
る。
化合物において、ポリオキシエチレン鎖の繰り返し単位
数は、好ましくは3〜50、より好ましくは5〜30で
ある。ポリオキシプロピレン鎖の繰り返し単位数は、好
ましくは0〜10、より好ましくは0〜5である。ポリ
オキシエチレン部とポリオキシプロピレン部はランダム
でもブロックの共重合体でもよい。前記一般式(I−
A)および(I−B)で示されるノニオン芳香族エーテ
ル系活性剤は、単独または2種類以上を組み合わせて使
用される。
れる非イオン性化合物は、現像液中1〜20質量%、好
ましくは2〜10質量%添加することが効果的である。
ここで添加量が少なすぎると、現像性低下および感光層
成分の溶解性低下を招き、逆に多すぎると、印刷版の耐
刷性を低下させる。
有していてもよい。キレート剤としては、例えば、Na
2 P2 O7 、Na5 P3 O3 、Na3 P3 O9 、Na2
O4 P(NaO3 P) PO3 Na2 、カルゴン(ポリメ
タリン酸ナトリウム)などのポリリン酸塩、例えばエチ
レンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリ
ウム塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウ
ム塩、ナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢
酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ヒドロキシエ
チルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、その
ナトリウム塩;ニトリロトリ酢酸、そのカリウム塩、そ
のナトリウム塩;1,2−ジアミノシクロヘキサンテト
ラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1,3−
ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸、そのカリウム
塩、そのナトリウム塩などのようなアミノポリカルボン
酸類の他2−ホスホノブタントリカルボン酸−1,2,
4、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;2一ホスホノ
ブタノントリカルボン酸−2,3,4、そのカリウム
塩、そのナトリウム塩;1−ホスホノエタントリカルボ
ン酸−1,2、2、そのカリウム塩、そのナトリウム
塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そ
のカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレ
ンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩な
どのような有機ホスホン酸類を挙げることができる。こ
のようなキレート剤の最適量は使用される硬水の硬度お
よびその使用量に応じて変化するが、一般的には、使用
時の現像液中に0.01〜5質量%、より好ましくは
0.01〜0.5質量%の範囲で含有させられる。
は、上記一般式(I)で示される非イオン性化合物含有
するアルカリ水溶液である。含有されるアルカリ剤は、
たとえば第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム、
第三リン酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウム、炭酸水素アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、
ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、および水酸
化リチウムなどの無機アルカリ剤があげられる。またモ
ノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、
モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、
トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプパノール
アミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジ
ン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機
アルカリ剤も用いられる。これらのアルカリ剤は単独で
または2種以上を組み合わせて用いられる。
現像液は、上記一般式(I)で示される非イオン性化合
物以外に、更に以下に記すその他の界面活性剤を加えて
もよい。その他の界面活性剤としては、例えば、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセ
チルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル
等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンステアレ
ート等のポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソル
ビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、
ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレエー
ト、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレ
エート等のソルビタンアルキルエステル類、グリセロー
ルモノステアレート、グリセロールモノオレート等のモ
ノグリセリドアルキルエステル類等のノニオン界面活性
剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩類、ブチルナフタレンスルホン
酸ナトリウム、ペンチルナフタレンスルホン酸ナトリウ
ム、ヘキシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、オクチ
ルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタ
レンスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等のアル
キル硫酸塩類、ドデシルスルホン酸ソーダ等のアルキル
スルホン酸塩類、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム
等のスルホコハク酸エステル塩類等のアニオン界面活性
剤:ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等のアルキ
ルベタイン類、アミノ酸類等の両性界面活性剤が使用可
能であるが、特に好ましいのはアルキルナフタレンスル
ホン酸塩類等のアニオン界面活性剤である。これら界面
活性剤は単独、もしくは組み合わせて使用することが出
来る。また、これら界面活性剤の現像液中における含有
量は有効成分換算で、0.1から20質量%が好まし
い。
液には、上記の成分の他に、必要に応じて以下の様な成
分を併用することができる。例えば安息香酸、フタル
酸、p−エチル安息香酸、p−n−プロピル安息香酸、
p−イソプロピル安息香酸、p−n−ブチル安息香酸、
p−t−ブチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、p
−2−ヒドロキシエチル安息香酸、デカン酸、サリチル
酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等の有機カルボン
酸;イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソル
ブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の
有機溶剤;この他、キレート剤、還元剤、染料、顔料、
硬水軟化剤、防腐剤等が挙げられる。更に製版方法を、
自動現像機を用いて現像処理を行う場合、処理量に応じ
て現像液が疲労してくるので、補充液または新鮮な現像
液を用いて処理能力を回復させてもよい。
する。 [pH]現像液はpH12.5のアリカリ水溶液であ
り、現像速度の点でより好ましくはpH10.0〜1
2.5であり、最も好ましくは、pH11.0〜12.
5である。 [電導度]現像液の電導度は30mS/cm以下であ
り、現像速度の点でより好ましくは3〜30mS/cm
であり、最も好ましくは、3〜15mS/cmである。
ラス瓶に現像液を30ml入れて、25℃で、1秒間に
3回の速度で、ガラス瓶を上下に1分間振とうする。そ
の後、静置し、泡が消えるまでの時間(消泡時間)を測
定する。この時間が少ない方が発泡性が低くよい(消泡
性が高い)。現像液は、好ましくは、発砲性が低く、消
泡時間5分以下であり、現像処理時に発砲し現像処理工
程に支障を来すことがない。
認を防ぐ目的で、視認性が得られる程度の色が付いてい
る。 [粘度]現像液の粘度は好ましくは、水希釈状態で25
℃において1.0〜10.0cpであり、円滑な現像処
理が行える。
適に用いられる現像液の一例を示すが、本発明はこれに
限定されない。
原版は透明原画を通じてカーボンアーク灯、水銀灯、メ
タルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンラ
ンプなどを光源とする活性光線により露光されるか、A
rレーザー、YAG−SHGレーザーにより直接露光さ
れた後、現像処理される。かかる現像処理に使用される
現像液としては従来より知られているアルカリ水溶液が
使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム、第三
リン酸アンモニウム、第二リン酸ナトリウム、第二リン
酸カリウム、第二リン酸アンモニウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、ホウ
酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、
水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウ
ムおよび水酸化リチウムなどの無機アルカリ剤が挙げら
れる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロ
ピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジア
ミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いられる。
上を組み合わせて用いられる。上記のアルカリ水溶液の
内、本発明による効果が一段と発揮される現像液はアル
カリ金属ケイ酸塩を含有するpH12以上の水溶液であ
る。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液はケイ酸塩の成分で
ある酸化ケイ素SiO2 とアルカリ金属酸化物M2 Oの
比率(一般に〔SiO2 〕/〔M2 O〕のモル比で表
す。)と濃度によって現像性の調節が可能であり、例え
ば、特開昭54−62004号公報に開示されているよ
うな、SiO2 /Na2 Oのモル比が1.0〜1.5
(即ち、〔SiO2〕/〔Na2 O〕が1.0〜1.5
であって、SiO2 の含有量が1〜4質量%のケイ酸ナ
トリウムの水溶液や、特公昭57−7427号公報に記
載されているような、〔SiO2 〕/〔M〕が0.5〜
0.75(即ち、〔SiO2 〕/〔M 2 O〕が1.0〜
1.5)であって、SiO2 の濃度が1〜4質量%であ
り、かつ該現像液がその中に存在する全アルカリ金属の
グラム原子を基準にして少なくとも20%のカリウムを
含有していることとからなるアルカリ金属ケイ酸塩が好
適に用いられる。
版印刷版を現像する場合に、現像液よりもアルカリ強度
の高い水溶液(補充液)を現像液に加えることによっ
て、長時間現像タンク中の現像液を交換する事なく、多
量の光重合性平版印刷版を処理することができることが
知られている。本発明においてもこの補充方式が好まし
く適用される。例えば、特開昭54−62004号公報
に開示されているような現像液のSiO2 /Na2 Oの
モル比が1.0〜1.5(即ち、〔SiO2 〕/〔Na
2 O〕が1.0〜1.5)であって、SiO2 の含有量
が1〜4質量%のケイ酸ナトリウムの水溶液を使用し、
しかもポジ型感光性平版印刷版の処理量に応じて連続的
または断続的にSiO2 /Na2 Oのモル比が0.5〜
1.5(即ち、〔SiO2 〕/〔Na2 O〕が0.5〜
1.5)のケイ酸ナトリウム水溶液(補充液)を現像液
に加える方法、更には、特公昭57−7427号公報に
開示されている、〔SiO2 〕/〔M〕が0.5〜0.
75(即ち、〔SiO2 〕/〔M2 O〕が1.0〜1.
5)であって、SiO2 の濃度が1〜4質量%であるア
ルカリ金属ケイ酸塩の現像液を用い、補充液として用い
るアルカリ金属ケイ酸塩の〔SiO2 〕/〔M〕が0.
25〜0.75(即ち、〔SiO2 〕/〔M2O〕が
0.5〜1.5)であり、かつ該現像液および該補充液
のいずれもがその中に存在する全アルカリ金属のグラム
原子を基準にして少なくとも20%のカリウムを含有し
ていることとからなる現像方法が好適に用いられる。こ
のようにして現像処理された光重合性平版印刷版は、特
開昭54−8002号公報、同55−115045号公
報および同59−58431号公報に記載されているよ
うに、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラ
ビアガムやデンプン誘導体等を含む不感脂化液で後処理
される。感光性平版印刷版の後処理にはこれらの処理を
種々組み合わせて用いることができる。このような処理
によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛け
られ、多数枚の印刷に用いられる。
用いられる現像液の一例を示すが、本発明はこれに限定
されない。
灯、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、
タングステンランプなどを光源とする活性光線により露
光された後、現像処理される。かかるPS版の現像液お
よび補充液としては従来より知られているアルカリ水溶
液が使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カ
リウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム、
第三リン酸アンモニウム、第二リン酸ナトリウム、第二
リン酸カリウム、第二リン酸アンモニウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、ホ
ウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カ
リウムおよび水酸化リチウムなどの無機アルカリ剤が挙
げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチ
レンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いら
れる。
上を組み合わせて用いられる。これらのアルカリ剤の中
で特にポジ型PS版用現像液として好ましいのはケイ酸
ナトリウム、ケイ酸カリウム等のケイ酸塩水溶液であ
る。その理由はケイ酸塩の成分である酸化ケイ素SiO
2 とアルカリ金属酸化物M2 Oの比率(一般に〔SiO
2 〕/〔M2 O〕のモル比で表す)と濃度によって現像
性の調節が可能とされるためあり、例えば、特開昭54
−62004号公報に開示されているような、SiO2
とNa2 Oのモル比が1.0〜1.5(即ち、〔SiO
2 〕/〔Na2 O〕が1.0 〜1.5)であってSi
O2 の含有量が1〜4質量%のケイ酸ナトリウムの水溶
液や、特公昭57−727号公報に記載されているよう
な、〔SiO2 〕/〔M〕が0.5 〜0.75(即
ち、〔SiO2 〕/〔M2 O〕が1.0〜1.5)であ
って、SiO2 の濃度が1〜4質量%でかつその中に存
在する全アルカリ金属のグラム原子を基準にして少なく
とも20%のカリウムを含有している、アルカリ金属ケ
イ酸塩の水溶液が好適に用いられる。
像する場合に、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液
(補充液)を現像液に加えることによって、長時間現像
タンク中の現像液を交換する事なく、多量のPS版を処
理することができることが知られている。本発明におい
てもこの補充方式が好ましく適用される。例えば、特開
昭54−62004号公報に開示されているような現像
液のSiO2 /Na2Oの比が1.0〜1.5(即ち、
〔SiO2 〕/〔Na2 O〕が1.0〜1.5)であっ
て、SiO2 量が1〜4質量%のケイ酸ナトリウムの水
溶液を使用し、しかもポジ型感光性平版印刷版の処理量
に応じて連続的または断続的にSiO2/Na2 Oのモ
ル比が0.55(即ち、〔SiO2 〕/〔Na2 O〕が
0.5〜1.5)のケイ酸ナトリウム水溶液(補)を現
像液に加える方法、更には、特公昭57−7427号公
報に開示されている、〔SiO2 〕/〔M〕が0.5〜
0.75(即ち、〔SiO2 〕/〔M2 O〕が1.0)
であって、SiO2 の濃度が1〜4質量%であるアルカ
リ金属ケイ酸塩の現像液用い、補充液として用いるアル
カリ金属ケイ酸塩の〔SiO2 〕/〔M〕が0.25〜
0.75(即ち、〔SiO2 〕/〔M2 O〕が0.5〜
1.5)であり、かつ該現像液およ補充液のいずれもが
その中に存在する全アルカリ金属のグラム原子を基準に
して少なくとも20%のカリウムを含有していることか
らなる現像方法が好適に用いられる。
酸塩を用いる場合、そのモル比〔SiO2 〕/〔M
2 O〕を小さくすることにより、補充液は高活性とな
り、補充量はできるので、ランニングコストや廃液量が
低減し好ましい。しかしながら、高活性化にともないP
S版の支持体アルミニウムが溶解し、現像液中に不溶物
を生じることが知られている。このような、活性度の高
い現像液としては、SiO2/Mのモル比が0.7〜
1.5であって、SiO2 の濃度が1.0〜4.0質量
%のアルカリ金ケイ酸塩の水溶液からなり、また、補充
液がSiO2 /M2 Oのモル比が0.3〜1.5であっ
て、SiO2 の濃度が0.5〜4.0質量%のアルカリ
金属ケイ酸塩の水溶液であるような系が好適に用いられ
る。ポジ型およびネガ型PS版の現像に用いられる現像
液および補充液には、現像性の促進や抑制、現像カスの
分散および印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必
要に応じて種々界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好
ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、
ノニオン系および両性界面活性剤が挙げられる。
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
スチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪
酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、
ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレ
ングリコールモノ脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部
分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル
類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシ
エチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、
N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン
脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの非
イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、
ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン
酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩
類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルス
ルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェ
ニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリン
ナトリウム塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二
ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂
肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫
酸エステル塩類、
エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩
類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ
ーテル硫酸エチレン塩類、アルキルリン酸エステル塩
類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
ル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
リン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合
物の部分鹸化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合
物の部分鹸化物類、ナフタレンスチレン酸塩ホルマリン
縮合物類などのアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩
類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアル
キルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体などの
カチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノ
カルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル
類、イミダゾリン類などの両性界面活性剤が挙げられ
る。以上挙げた界面活性剤の中でポリオキシエチレンと
あるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシブチレンなどのポリオキシアルキレンに
読み替えることもでき、それらの界面活性剤もまた包含
される。
ルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤であ
る。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロ
アルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのアニ
オン型、パーフルオロアルキルベタインなどの両性型、
パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などの
カチオン型およびパーフルオロアルキルアミンオキサイ
ド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パ
ーフルオロアルキル基および親水性基含有オリゴマー、
パーフルオロアルキル基および親油性基含有オリゴマ
ー、パーフルオロアルキル基、親水性基および親油性基
含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性
基含有ウレタンなどの非イオン型が挙げられる。上記の
界面活性剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使
用することができ、現像液中に0.001〜10質量
%、より好ましくは0.01〜5質量%の範囲で添加さ
れる。
解度が約10質量%以下のものが適しており、好ましく
は5質量%以下のものから選ばれる。例えば、1−フェ
ニルエタノール、2−フェニルエタノール、3−フェニ
ル−1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノー
ル、4−フェニル−2−ブタノール、2−フェニル−1
−ブタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジ
ルオキシエタノール、o−メトキシベンジルアルコー
ル、m−メトキシベンジルアルコール、p−メトキシベ
ンジルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサ
ノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシ
クロヘキサノールおよび4−メチルシクロヘキサノー
ル、N−フェニルエタノールアミンおよびN−フェニル
ジエタノールアミンなどが挙げることができる。有機溶
剤の含有量は使用液の総質量に対して0.1〜5質量%
である。その使用量は界面活性剤の使用量と密接な関係
があり、有機溶剤の量が増すにつれ、界面活性剤の量は
増加させることが好ましい。これは界面活性剤の量が少
なく、有機溶剤の量を多く用いると有機溶剤が完全に溶
解せず、したがって、良好な現像性の確保が期待できな
くなるからである。
充液には更に還元剤を加えることができる。これは印刷
版の汚れを防止するものであり、特に感光性ジアゾニウ
ム塩化合物を含むネガ型PS版を現像する際に有効であ
る。好ましい有機還元剤としては、チオサリチル酸、ハ
イドロキノン、メトール、メトキシキノン、レゾルシ
ン、2−メチルレゾルシンなどのフェノール化合物、フ
ェニレンジアミン、フェニルヒドラジンなどのアミン化
合物が挙げられる。更に好ましい無機の還元剤として
は、亜硫酸、亜硫酸水素酸、亜リン酸、亜リン酸水素
酸、亜リン酸二水素酸、チオ硫酸および亜ジチオン酸な
どの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩などを挙げることができる。これらの還元剤のうち汚
れ防止効果が特に優れているのは亜硫酸塩である。これ
らの還元剤は使用時の現像液に対して好ましくは、0.
05〜5質量%の範囲で含有される。
酸を加えることもできる。好ましい有機カルボン酸は炭
素原子数6〜20の脂肪族カルボン酸および芳香族カル
ボン酸である。脂肪族カルボン酸の具体的な例として
は、カプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸、ラウリル
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸な
どがあり、特に好ましいのは炭素数8〜12のアルカン
酸である。また炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪
酸でも、枝分かれした炭素鎖のものでもよい。芳香族カ
ルボン酸としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラ
セン環などにカルボキシル基が置換された化合物で、具
体的には、o−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、
o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o
−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4−ジヒ
ドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、
2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ
安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、
1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2
−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−
ナフトエ酸、2−ナフトエ酸などがあるがヒドロキシナ
フトエ酸は特に有効である。上記脂肪族および芳香族カ
ルボン酸は水溶性を高めるためにナトリウム塩やカリウ
ム塩またはアンモニウム塩として用いるのが好ましい。
本発明で用いる現像液の有機カルボン酸の含有量は格別
な制限はないが、0.1質量%より低いと効果が十分で
なく、また10質量%以上ではそれ以上の効果の改善が
計れないばかりか、別の添加剤を併用する時に溶解を妨
げることがある。したがって、好ましい添加量は使用時
の現像液に対して0.1〜10質量%であり、より好ま
しくは0.5〜4質量%である。
て、消泡剤、硬水軟化剤および特公平1−57895号
公報に記載の有機ホウ素化合物等の従来より知られてい
る化合物も含有させることができる。硬水軟化剤として
は、例えば、ポリリン酸およびそのナトリウム塩、カリ
ウム塩およびアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラ
酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレン
テトラミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジア
ミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシ
クロヘキサンテトラ酢酸および1,3−ジアミノ−2−
プロパノールテトラ酢酸などのアミノポリカルボン酸お
よびそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニ
ウム塩、アミノトリ(メチレンホスホン塩)、エチレン
ジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレント
リアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレン
テトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシ
エチルエチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸)お
よび1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸やそ
れらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩
を挙げることができる。
と使用される硬水の硬度および硬水の量によって最適値
が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像
液に対して0.01〜5質量%、より好ましくは0.0
1〜0.5質量%の範囲である。この範囲より少ない添
加量では所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの
範囲より多い場合は、色抜けなど、画像部への悪影響が
でてくる。現像液および補充液の残余の成分は水である
が、更に必要に応じて当業界で知られた種々の添加剤を
含有させることができる。現像液および補充液は使用時
よりも水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使用
時に水で希釈するようにしておくことが運搬上有利であ
る。この場合の濃縮度は各成分が分離や析出を起こさな
い程度が適当である。
洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガム
やデンプン誘導体等を含む不感脂化液で後処理される。
本発明のPS版の後処理にはこれらの処理を種々組み合
わせて用いることができる。近年、製版・印刷業界では
製版作業の合理化および標準化のため、PS版用の自動
現像機が広く用いられている。この自動現像機は、一般
に現像部と後処理部からなり、PS版を搬送する装置
と、各処理液槽およびスプレー装置からなり、露光済み
のPS版を水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各
処理液をスプレーノズルから吹き付けて現像処理するも
のである。また、最近は処理液が満たされた処理液槽中
に液中ガイドロールなどによってPS版を浸せき搬送さ
せて処理する方法も知られている。このような自動処理
においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補
充液を補充しながら処理することができる。
用いられる現像液の一例を示すが、本発明はこれに限定
されない。
された後に現像処理される。像露光に用いられる活性光
線の光源としてはカーボンアーク灯、水銀灯、メタルハ
ライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、
ケミカルランプなどがある。放射線としては、電子線、
X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。また、g
線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム
(レーザービーム)も使用される。レーザービームとし
てはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、ク
リプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、K
rFエキシマーレーザー、半導体レーザー、YAGレー
ザーなどが挙げられる。
して好ましいものは、実質的に有機溶剤を含まないアル
カリ性の水溶液である。具体的にはケイ酸ナトリウム、
ケイ酸カリウム、NaOH、KOH、LiOH、第三リ
ン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ア
ンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタケイ酸ナト
リウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、アンモニア水などのような水溶液が適当である。
更に好ましくは(a)非還元糖から選ばれる少なくとも
一種の糖類および(b)少なくとも一種の塩基を含有
し、pHが10.0〜13.5の範囲にある現像液であ
る。以下この現像液について詳しく説明する。なお、本
明細書中において、特にことわりのない限り、現像液と
は現像開始液(狭義の現像液)と現像補充液とを意味す
る。
の主成分が、非還元糖から選ばれる少なくとも一つの化
合物と、少なくとも一種の塩基からなり、液のpHが1
0.0〜13.5の範囲であることを特徴とする。かか
る非還元糖とは、遊離のアルデヒド基やケトン基を持た
ず、還元性を示さない糖類であり、還元基同士の結合し
たトレハロース型少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合
した配糖体および糖類に水素添加して還元した糖アルコ
ールに分類され、いずれも好適に用いられる。トレハロ
ース型少糖類には、サッカロースやトレハロースがあ
り、配糖体としては、アルキル配糖体、フェノール配糖
体、カラシ油配糖体などが挙げられる。また糖アルコー
ルとしてはD,L−アラビット、リビット、キシリッ
ト、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L
−イジット、D,L−タリット、ズリシットおよびアロ
ズルシットなどが挙げられる。更に二糖類の水素添加で
得られるマルチトールおよびオリゴ糖の水素添加で得ら
れる還元体(還元水あめ)が好適に用いられる。これら
の中で特に好ましい非還元糖は糖アルコールとサッカロ
ースであり、特にD−ソルビット、サッカロース、還元
水あめが適度なpH領域に緩衝作用があることと、低価
格であることで好ましい。これらの非還元糖は、単独で
または2種以上を組み合わせて使用でき、それらの現像
液中に占める割合は0.1〜30質量%が好ましく、更
に好ましくは、1〜20質量%である。この範囲以下で
は十分な緩衝作用が得られず、また、この範囲以上の濃
度では、高濃縮化し難く、また原価アップの問題が出て
くる。なお、還元糖を塩基と組み合わせて使用した場
合、経時的に褐色に変色し、pHも徐々に下がり、よっ
て現像性が低下するという問題点がある。
より知られているアルカリ剤が使用できる。例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、リ
ン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三アンモ
ニウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン
酸二アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸
カリウム、ホウ酸アンモニウムなどの無機アルカリ剤が
挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジ
イソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブ
チルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロピノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチ
レンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いら
れる。これらのアルカリ剤は単独でまたは2種以上を組
み合わせて用いられる。これらの中で好ましいのは水酸
化ナトリウム、同カリウムである。その理由は、非還元
糖に対するこれらの量を調整することにより広いpH領
域でpH調整が可能となるためである。また、リン酸三
ナトリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどもそれ自身に緩衝作用があるので好まし
い。これらのアルカリ剤は現像液のpHを10.0〜1
3.5の範囲になるように添加され、その添加量は所望
のpH、非還元糖の種類と添加量によって決められる
が、より好ましいpH範囲は10.0〜13.2であ
る。
からなるアルカリ性緩衝液が併用できる。かかる緩衝液
として用いられる弱酸としては、pKaが10.0〜1
3.2のものが好ましい。このような弱酸としては、P
ergamon Press社発行のIONISATI
ON CONSTANTS OF ORGANICAC
IDS IN AQUEOUS SOLUTION等に
記載されているものから選ばれ、例えば2,2,3,3
−テトラフルオロプロパノール−1(pKa12.7
4)、トリフルオロエタノール(同12.37)、トリ
クロロエタノール(同12.24)などのアルコール
類、ピリジン−2−アルデヒド(同12.68)、ピリ
ジン−4−アルデヒド(同12.05)などのアルデヒ
ド類、サリチル酸(同13.0)、3−ヒドロキシ−2
−ナフトエ酸(同12.84)、カテコール(同12.
6)、没食子酸(同12.4)、スルホサリチル酸(同
11.7)、3,4−ジヒドロキシスルホン酸(同1
2.2)、3,4−ジヒドロキシ安息香酸(同11.9
4)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(同11.
82)、ハイドロキノン(同11.56)、ピロガロー
ル(同11.34)、o−クレゾール(同10.3
3)、レゾルシノール(同11.27)、p−クレゾー
ル(同10.27)、m−クレゾール(同10.09)
などのフェノール性水酸基を有する化合物、
アセトキシム(同12.42)、1,2−シクロヘプタ
ンジオンジオキシム(同12.3)、2−ヒドロキシベ
ンズアルデヒドオキシム(同12.10)、ジメチルグ
リオキシム(同11.9)、エタンジアミドジオキシム
(同11.37)、アセトフェノンオキシム(同11.
35)などのオキシム類、アデノシン(同12.5
6)、イノシン(同12.5)、グアニン(同12.
3)、シトシン(同12.2)、ヒポキサンチン(同1
2.1)、キサンチン(同11.9)などの核酸関連物
質、他に、ジエチルアミノメチルホスホン酸(同12.
32)、1−アミノ−3,3,3−トリフルオロ安息香
酸(同12.29)、イソプロピリデンジホスホン酸
(同12.10)、1,1−エチリデンジホスホン酸
(同11.54)、1,1−エチリデンジホスホン酸1
−ヒドロキシ(同11.52)、ベンズイミダゾール
(同12.86)、チオベンズアミド(同12.8)、
ピコリンチオアミド(同12.55)、バルビツル酸
(同12.5)などの弱酸が挙げられる。
サリチル酸、サリチル酸である。これらの弱酸に組み合
わせる塩基としては、水酸化ナトリウム、同アンモニウ
ム、同カリウムおよび同リチウムが好適に用いられる。
これらのアルカリ剤は単独でまたは2種以上を組み合わ
せて用いられる。上記の各種アルカリ剤は濃度および組
み合わせによりpHを好ましい範囲内に調整して使用さ
れる。
や現像カスの分散および印刷版画像部の親インキ性を高
める目的で必要に応じて種々界面活性剤や有機溶剤を添
加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、
カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が挙げら
れる。界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリ
ルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分
エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタ
エリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリ
コールモノ脂肪酸エステル類、しょ糖脂肪酸部分エステ
ル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステ
ル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エス
テル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポ
リグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレ
ン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸
部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N
−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシ
エチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸
エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの非イオン
性界面活性剤、
シアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、
ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキ
ルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩
類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテ
ル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム
塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二ナトリウム
塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキ
ルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル
塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステ
ル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル
塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫
酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エス
テル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸
化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸
化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類な
どのアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩類、テトラ
ブチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩
類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチ
レンポリアミン誘導体などのカチオン性界面活性剤、カ
ルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタ
イン類、アミノ硫酸エステル類、イミダゾリン類などの
両性界面活性剤が挙げられる。以上挙げた界面活性剤の
中でポリオキシエチレンとあるものは、ポリオキシメチ
レン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンなど
のポリオキシアルキレンに読み替えることもでき、それ
らの界面活性剤もまた包含される。
ルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤であ
る。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロ
アルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのアニ
オン型、パーフルオロアルキルベタインなどの両性型、
パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などの
カチオン型およびパーフルオロアルキルアミンオキサイ
ド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パ
ーフルオロアルキル基および親水性基含有オリゴマー、
パーフルオロアルキル基および親油性基含有オリゴマ
ー、パーフルオロアルキル基、親水性基および親油性基
含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性
基含有ウレタンなどの非イオン型が挙げられる。上記の
界面活性剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使
用することができ、現像液中に0.001〜10質量
%、より好ましくは0.01〜5質量%の範囲で添加さ
れる。
安定化剤が用いられる。それらの好ましい例として、特
開平6−282079号公報に記載の糖アルコールのポ
リエチレングリコール付加物、テトラブチルアンモニウ
ムヒドロキシドなどのテトラアルキルアンモニウム塩、
テトラブチルホスホニウムブロマイドなどのホスホニウ
ム塩およびジフェニルヨードニウムクロライドなどのヨ
ードニウム塩が好ましい例として挙げられる。更には、
特開昭50−51324号公報に記載のアニオン界面活
性剤または両性界面活性剤、また特開昭55−9594
6号公報に記載の水溶性カチオニックポリマー、特開昭
56−142528号公報に記載されている水溶性の両
性高分子電解質がある。更に、特開昭59−84241
号公報に記載のアルキレングリコールが付加された有機
ホウ素化合物、特開昭60−111246号公報に記載
のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック
重合型の水溶性界面活性剤、特開昭60−129750
号公報に記載のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピ
レンを置換したアルキレンジアミン化合物、特開昭61
−215554号公報に記載の質量平均分子量300以
上のポリエチレングリコール、特開昭63−17585
8号公報に記載のカチオン性基を有する含フッ素界面活
性剤、特開平2−39157号公報に記載の酸またはア
ルコールに4モル以上のエチレンオキシドを付加して得
られる水溶性エチレンオキシド付加化合物と、水溶性ポ
リアルキレン化合物などが挙げられる。
含まないものであるが、必要により有機溶剤が加えられ
る。かかる有機溶剤としては、水に対する溶解度が約1
0質量%以下のものが適しており、好ましくは5質量%
以下のものから選ばれる。例えば、1−フェニルエタノ
ール、2−フェニルエタノール、3−フェニル−1−プ
ロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、4−フェ
ニル−2−ブタノール、2−フェニル−1−ブタノー
ル、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエ
タノール、o−メトキシベンジルアルコール、m−メト
キシベンジルアルコール、p−メトキシベンジルアルコ
ール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2−
メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノ
ールおよび4−メチルシクロヘキサノール、N−フェニ
ルエタノールアミンおよびN−フェニルジエタノールア
ミンなどを挙げることができる。本発明に用いられる現
像液において実質的に有機溶剤を含まないとは、有機溶
剤の含有量が使用液の総質量に対して5質量%以下であ
ることをいう。その使用量は界面活性剤の使用量と密接
な関係があり、有機溶剤の量が増すにつれ、界面活性剤
の量は増加させることが好ましい。これは界面活性剤の
量が少なく、有機溶剤の量を多く用いると有機溶剤が完
全に溶解せず、したがって、良好な現像性の確保が期待
できなくなるからである。
ことができる。これは印刷版の汚れを防止するものであ
り、特に感光性ジアゾニウム塩化合物を含むネガ型感光
性平版印刷版を現像する際に有効である。好ましい有機
還元剤としては、チオサリチル酸、ハイドロキノン、メ
トール、メトキシキノン、レゾルシン、2−メチルレゾ
ルシンなどのフェノール化合物、フェニレンジアミン、
フェニルヒドラジンなどのアミン化合物が挙げられる。
更に好ましい無機の還元剤としては、亜硫酸、亜硫酸水
素酸、亜リン酸、亜リン酸水素酸、亜リン酸二水素酸、
チオ硫酸および亜ジチオン酸などの無機酸のナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩などを挙げることがで
きる。これらの還元剤のうち汚れ防止効果が特に優れて
いるのは亜硫酸塩である。これらの還元剤は、使用時の
現像液に対して、好ましくは0.05〜5質量%の範囲
で含有される。
ルボン酸を加えることもできる。好ましい有機カルボン
酸は炭素原子数6〜20の脂肪族カルボン酸および芳香
族カルボン酸である。脂肪族カルボン酸の具体的な例と
しては、カプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン
酸などがあり、特に好ましいのは炭素数8〜12のアル
カン酸である。また炭素鎖中に二重結合を有する不飽和
脂肪酸でも、枝分かれした炭素鎖のものでもよい。芳香
族カルボン酸としてはベンゼン環、ナフタレン環、アン
トラセン環などにカルボキシル基が置換された化合物
で、具体的には、o−クロロ安息香酸、p−クロロ安息
香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4
−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香
酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロ
キシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子
酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、
1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸などがあるがヒドロキ
シナフトエ酸は特に有効である。上記脂肪族および芳香
族カルボン酸は水溶性を高めるためにナトリウム塩やカ
リウム塩またはアンモニウム塩として用いるのが好まし
い。本発明で用いる現像液の有機カルボン酸の含有量は
格別な制限はないが、0.1質量%より低いと効果が十
分でなく、また10質量%以上ではそれ以上の効果の改
善が計れないばかりか、別の添加剤を併用する時に溶解
を妨げることがある。したがって、好ましい添加量は使
用時の現像液に対して0.1〜10質量%であり、より
好ましくは0.5〜4質量%である。
て、防腐剤、着色剤、増粘剤、消泡剤および硬水軟化剤
などを含有させることもできる。硬水軟化剤としては例
えば、ポリリン酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩
およびアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸、
ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラ
ミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミント
リ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘ
キサンテトラ酢酸および1,3−ジアミノ−2−プロパ
ノールテトラ酢酸などのアミノポリカルボン酸およびそ
れらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム
塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジア
ミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリア
ミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテト
ラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸)および
1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸やそれら
のナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩を挙
げることができる。
と使用される硬水の硬度および硬水の量によって最適値
が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像
液に0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜
0.5質量%の範囲である。この範囲より少ない添加量
では所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの範囲
より多い場合は、色抜けなど、画像部への悪影響がでて
くる。現像液の残余の成分は水である。現像液は、使用
時よりも水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使
用時に水で希釈するようにしておくことが運搬上有利で
ある。この場合の濃縮度は、各成分が分離や析出を起こ
さない程度が適当である。
液としてはまた、特開平6−282079号公報に記載
の現像液も使用できる。これは、SiO2 /M2 O(M
はアルカリ金属を示す)のモル比が0.5〜2.0のケ
イ酸アルカリ金属塩と、水酸基を4以上有する糖アルコ
ールに5モル以上のエチレンオキシドを付加して得られ
る水溶性エチレンオキシド付加化合物を含有する現像液
である。糖アルコールは糖のアルデヒド基およびケトン
基を還元してそれぞれ第一、第二アルコール基としたも
のに相当する多価アルコールである。糖アルコールの具
体的な例としては、D,L−トレイット、エリトリッ
ト、D,L−アラビット、リビット、キシリット、D,
L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジッ
ト、D,L−タリット、ズルシット、アロズルシットな
どであり、更に糖アルコールを縮合したジ、トリ、テト
ラ、ペンタおよびヘキサグリセリンなども挙げられる。
上記水溶性エチレンオキシド付加化合物は上記糖アルコ
ール1モルに対し5モル以上のエチレンオキシドを付加
することにより得られる。更にエチレンオキシド付加化
合物には必要に応じてプロピレンオキシドを溶解性が許
容できる範囲でブロック共重合させてもよい。これらの
エチレンオキシド付加化合物は単独でまたは2種以上を
組み合わせて用いてもよい。これらの水溶性エチレンオ
キシド付加化合物の添加量は現像液(使用液)に対して
0.001〜5質量%が適しており、より好ましくは
0.001〜2質量%である。この現像液には更に、現
像性の促進や現像カスの分散および印刷版画像部の親イ
ンキ性を高める目的で必要に応じて、前述の種々の界面
活性剤や有機溶剤を添加できる。
で現像処理されたPS版は水洗水、界面活性剤等を含有
するリンス液、アラビアガムやデンプン誘導体等を主成
分とするフィニッシャーや保護ガム液で後処理を施され
る。本発明のPS版の後処理にはこれらの処理を種々組
み合わせて用いることができる。近年、製版・印刷業界
では製版作業の合理化および標準化のため、PS版用の
自動現像機が広く用いられている。この自動現像機は、
一般に現像部と後処理部からなり、PS版を搬送する装
置と、各処理液槽およびスプレー装置からなり、露光済
みのPS版を水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた
各処理液をスプレーノズルから吹き付けて現像および後
処理するものである。また、最近は処理液が満たされた
処理液槽中に液中ガイドロールなどによってPS版を浸
せき搬送させて現像処理する方法や、現像後一定量の少
量の水洗水を版面に供給して水洗し、その廃水を現像液
原液の希釈水として再利用する方法も知られている。こ
のような自動処理においては、各処理液に処理量や稼働
時間等に応じてそれぞれの補充液を補充しながら処理す
ることができる。また、実質的に未使用の処理液で処理
するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。このよう
な処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機
に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
するが、本発明はこれらに限られるものではない。 (実施例1〜92ならびに比較例1および2) 1.平版印刷版原版の製造 第1表に示すように、第2表に示す各アルミニウム板
(Al板)に、後述する各粗面化処理(粗面化処理以外
にアルカリエッチング処理やデスマット処理を含む。)
を施し、更に、後述する方法で陽極酸化処理を施した
後、後述する方法で界面処理を行い、各平版印刷版用支
持体を得た。ついで、各平版印刷版用支持体に、第1表
に示すように各画像記録層を設け、各平版印刷版原版を
得た。なお、第2表に示したアルミニウム板は、第3表
に示す組成のベースAl合金に、所定の特定微量元素を
所定量添加して得たものである。
続的に行うことにより行った。なお、各処理の後には、
スプレーによる水洗を行い、また、各処理および水洗の
後にはニップローラで液切りを行った。 (a)機械的粗面化処理 図1に示したような装置を使って、比重1.12の研磨
材と水との懸濁液を研磨スラリー液としてアルミニウム
板の表面に供給しながら、回転するローラ状ナイロンブ
ラシにより機械的な粗面化を行った。図1において、1
はアルミニウム板、2および4はローラ状ブラシ、3は
研磨スラリー液、5、6、7および8は支持ローラであ
る。研磨材としては、軽石を粉砕し、粒子の平均粒径が
40μmとなるように分級したものを用いた。研磨材の
モース硬度は5であった。研磨材の成分は、SiO2 が
73質量%、Al2 O3 が14質量%、Fe2 O3 が
1.2質量%、CaOが1.34質量%、MgOが0.
3質量%、K2 Oが2.6質量%、Na2 Oが2.7質
量%を占めていた。ナイロンブラシとしては3号ブラシ
を用い、ナイロンブラシの材質は6・10ナイロン、毛
長は50mmであった。ナイロンブラシはφ300mm
のステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植毛し
た。回転ブラシは3本使用した。ブラシ下部の2本の支
持ローラ(φ200mm)の距離は300mmであっ
た。ブラシローラはブラシを回転させる駆動モータの負
荷を、ブラシローラをアルミニウム板に押さえつける前
の負荷に対して管理し、機械的粗面化処理後のアルミニ
ウム板の算術平均粗さ(Ra )が0.45〜0.55μ
mとなるように押さえつけた。ブラシの回転方向はアル
ミニウム板の移動方向と同じであった。
ミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液(液温70
℃)をスプレー管より吹き付けてアルミニウム板のエッ
チング処理を行った。後の工程で電気化学的に粗面化処
理する面のアルミニウム板の溶解量は10g/m2 であ
った。
デスマット処理に用いる硝酸水溶液は、次工程の電気化
学的な粗面化に用いた硝酸の廃液を用いた。その液温は
35℃であった。デスマット処理は、このデスマット液
をスプレーで2秒間吹き付けて行った。
ミニウムを添加して、アルミニウムイオン濃度を5g/
Lに調整した電解液を用いた。台形波交流電流を発生す
る電源を用いて電気化学的な粗面化処理を行った。交流
電流の周波数は60Hz、電流のゼロからピークに達す
るまでの時間Tpは0.8msecであった。交流のd
uty(ta/T)は0.5であった。電流密度は交流
のピークがアルミニウム板のアノード反応時で60A/
dm2であり、アルミニウム板がアノード反応時の電気
量の総和とカソード反応時の電気量の総和の比は0.9
5であった。アルミニウム板に加わる電気量は、アルミ
ニウム板のアノード反応時の電気量の総和で180C/
dm2 であった。
ミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液(液温45
℃)をスプレー管より吹き付けてアルミニウム板のエッ
チング処理を行った。後の工程で電気化学的に粗面化処
理する面のアルミニウム板の溶解量は0.8g/m2 で
あった。
Lの水溶液(液温60℃)を用い、4秒間デスマット処
理を行った。前記デスマット処理に用いた硫酸水溶液
は、陽極酸化処理工程の廃液を用いた。
記(g)および(h)をこの順に行い、上記(e)にお
いてアルミニウム板の溶解量を0.2g/m2とし、か
つ、上記(f)において液温を35℃とした以外は、粗
面化処理1と同様の方法で行った。
ト処理に用いる硫酸水溶液は、陽極酸化処理工程で用い
た硫酸を用いた。その液温は60℃とした。デスマット
処理は、このデスマット液をスプレーで4秒間吹き付け
て行った。
ミニウムを添加して、アルミニウムイオン濃度を5g/
Lに調整した電解液を用いた。台形波交流電流を発生す
る電源を用いて電気化学的な粗面化処理を行った。交流
電流の周波数は60Hz、電流のゼロからピークに達す
るまでの時間Tpは0.8msecであった。交流のd
uty(ta/T)は0.5であった。電流密度は交流
のピークがアルミニウム板のアノード反応時で50A/
dm2であり、アルミニウム板がアノード反応時の電気
量の総和とカソード反応時の電気量の総和の比は0.9
5であった。アルミニウム板に加わる電気量は、アルミ
ニウム板のアノード反応時の電気量の総和で50C/d
m2 であった。
が25A/dm2 になるように直流電解を行って陽極酸
化皮膜を設けた。この際、陽極酸化皮膜が2.5g/m
2 となるように通電時間を調整した。
成を行った。第1表中、「シリケート処理+下塗り」と
あるのは、シリケート処理を行った後に下塗り層を形成
させたことを意味し、「下塗り」とあるのは、シリケー
ト処理を行わずに下塗り層を形成させたことを意味す
る。以下、それぞれについて説明する。
1質量%水溶液の処理層中へ、10秒間、浸せきするこ
とでアルカリ金属ケイ酸塩処理(シリケート処理)を行
った。その後、井水を用いて、スプレーによる水洗を行
った。
下塗り層の形成については、各画像記録層の説明箇所で
述べる。
80℃で15秒間乾燥し、塗膜を形成させた。乾燥後の
塗膜の被覆量は15mg/m2 であった。
アルミニウム支持体に、この感光層塗布液1をバーコー
ターを用いて、乾燥後の塗布量(感光層塗布量)が1.
0g/m2 になるよう塗布し、乾燥して感光層を形成さ
せ、平版印刷版原版を得た。
重量平均分子量3,500、未反応クレゾール0.5質
量%含有) 0.25g ・p−トルエンスルホン酸 0.003g ・テトラヒドロ無水フタル酸 0.03g ・下記構造式で表されるシアニン染料A 0.017
g
ンを1−ナフタレンスルホン酸アニオンにした染料
0.015g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、大日
本インキ化学工業社製) 0.05g ・γ−ブチルラクトン 10g ・メチルエチルケトン 10g ・1−メトキシ−2−プロパノール 1g
および滴下ロートを備えた500mL容の三つ口フラス
コに、メタクリル酸31.0g(0.36mol)、ク
ロロギ酸エチル39.lg(0.36mol)およびア
セトニトリル200mLを入れ、氷水浴で冷却しながら
混合物をかくはんした。この混合物にトリエチルアミン
36.4g(0.36mol)を約1時間かけて滴下ロ
ートにより滴下した。滴下終了後、氷水浴を取り去り、
室温下で30分間混合物をかくはんした。
ルホンアミド51.7g(0.30mol)を加え、油
浴にて70℃に温めながら混合物を1時間かくはんし
た。反応終了後、この混合物を水1Lにこの水をかくは
んしながら投入し、30分間得られた混合物をかくはん
した。この混合物をろ過して析出物を取り出し、これを
水500mLでスラリーにした後、このスラリーをろ過
し、得られた固体を乾燥することによりN−(p−アミ
ノスルホニルフェニル)メタクリルアミドの白色固体が
得られた(収量46.9g)。
ートを備えた20mL容の三つ口フラスコに、N−(p
−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.6
1g(0.0192mol)、メタクリル酸エチル2.
94g(0.0258mol)、アクリロニトリル0.
80g(0.015mol)およびN,N−ジメチルア
セトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱し
ながら混合物をかくはんした。この混合物に「V−6
5」(和光純薬社製)0.15gを加え、65℃°Cに
保ちながら窒素気流下で、混合物を2時間かくはんし
た。この反応混合物に更にN−(p−アミノスルホニル
フェニル)メタクリルアミド4.61g、メタクリル酸
エチル2.94g、アクリロニトリル0.80g、N,
N−ジメチルアセトアミドおよび「V−65」0.15
gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。
滴下終了後、更に、得られた混合物を65℃で2時間か
くはんした。反応終了後、メタノール40gを混合物に
加え、冷却し、得られた混合物を水2Lにこの水をかく
はんしながら投入し、30分混合物をかくはんした後、
析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15
gの白色固体の特定の共重合体1を得た。得られた特定
の共重合体1の重量平均分子量をゲルパーミエーション
クロマトグラフィーにより測定したところ、53,00
0(ポリスチレン標準)であった。
様の下塗り液を塗布し、塗膜を80℃で15秒間乾燥し
基板を得た。乾燥後の塗膜の被覆量は15mg/m2 で
あった。
g/m2 になるよう塗布した後、TABAI社製、PE
RFECT OVEN PH200にてWind Co
ntrolを7に設定して140℃で50秒間乾燥し、
その後、感熱層用塗布液を塗布量が0.15g/m2 に
なるよう塗布したのち、120℃で1分間乾燥し、平版
印刷版原版を得た。
ミド/アクリロニトリル/メタクリル酸メチル(36/
34/30:重量平均分子量50000)1.896g ・クレゾールノボラック(m/p=6/4 重量平均分
子量4500、残存モノマー0.8質量%) 0.2
37g ・上記構造式で表されるシアニン染料A 0.109
g ・4,4' −ビスヒドロキシフェニルスルホン 0.
063g ・無水テトラヒドロフタル酸 0.190g ・p−トルエンスルホン酸 0.008g ・エチルバイオレットの対イオンを6−ヒイドロキシナ
フタレンスルホンに変えたもの 0.05g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF176、大日本
インキ工業社製)0.035g ・メチルエチルケトン 26.6g ・1−メトキシ−2−プロパノール 13.6g ・γ−ブチロラクトン 13.8g
重量平均分子量4500、未反応クレゾール0.8質量
%含有) 0.237g ・上記構造式で表されるシアニン染料A 0.047
g ・ステアリン酸ドデシル 0.060g ・3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミンヘキサフ
ルオロホスフェート0.030g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF176、大日本
インキ化学工業社製)0.110g ・フッ素系界面活性剤(メガファックMCF−312
(30質量%)、大日本インキ工業社製) 0.12
0g ・メチルエチルケトン 15.1g ・1−メトキシ−2−プロパノール 7.7g
様の下塗り液を塗布し、塗膜を80℃で15秒間乾燥さ
せて基板を得た。乾燥後の塗膜の被覆量は15mg/m
2 であった。
1.8g/m2 になるよう塗布し、乾燥して、平版印刷
版原版を得た。 <感光層塗布液1の組成> ・m, p−クレゾールノボラック(m/p比=6/4、
重量平均分子量8000、未反応クレゾール0.5質量
%含有) 1.0g ・上記構造式で表されるシアニン染料A 0.1g ・テトラヒドロ無水フタル酸 0.05g ・p−トルエンスルホル酸 0.002g ・エチルバイオレットの対イオンを6−ヒドロキシ−β
−ナフタレンスルホン酸にしたもの 0.02g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、大日
本インキ化学工業社製) 0.05g ・メチルエチルケトン 12g
30秒間乾燥した。乾燥後の被覆量は10mg/m2 で
あった。 <下塗り液の組成> ・β−アラニン 0.1g ・フェニルスルホン酸 0.05g ・メタノール 40g ・純水 60g
℃で1分間乾燥してネガ型平版印刷版原版を得た。乾燥
後の被覆質量は1.3g/m2 であった。 <溶液の組成> ・下記式1−b−33で表される化合物 0.15g ・赤外線吸収剤IR−Dye−4 0.10g(下記
構造式、日本感光色素研究所社製) ・フェノールとホルムアルデヒドとから得られるノボラ
ック樹脂(重量平均分子量10000) 1.5g ・架橋剤MM−1(下記構造式) 0.50g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、大日
本インキ化学工業社製) 0.03g ・メチルエチルケトン 15g ・1−メトキシ−2−プロパノール 10g ・メチルアルコール 5g
で30秒間乾燥した。乾燥塗布量は、10mg/m2 で
あった。 <下塗り層用塗布液の組成> ・2−アミノエチルホスホン酸 0.2g ・エチルアクリレートと2−アクリルアミド−2−メチ
ル−1−プロパンスルホン酸ナトリウム塩のモル比7
5:15の共重合体 0.3g ・メタノール 40g ・イオン交換水 60g
ルミニウム支持体上に、ワイヤーバーで塗布し、温風式
乾燥装置にて120℃で45秒間乾燥して記録層を形成
させ、平版印刷版原版を得た。乾燥後の塗布量は1.4
g/m2 であった。なお、記録層用塗布液の調製に用い
た赤外線吸収剤などの構造は以下に示す通りである。
0.01g ・赤外線吸収剤(IR−1)〔(C)成分〕 0.0
8g ・オニウム塩(KO−1)〔(A)成分〕 0.05
g ・オニウム塩(KO−2)〔(A)成分〕 0.15
g ・ジベンタエリスリトールヘキサアクリレート〔(B)
成分〕 0.80g ・アリルメタクリレートとメタクリル酸のモル比80:
20の共重合体(重量平均分子量14万)〔(E)成
分〕 1.20g ・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩
0.04g ・p−メトキシフェノール 0.001g ・フッ素系界面活性剤(メガファックKF309、大日
本インキ化学工業社製) 0.03g ・メチルエチルケトン 10g ・γ−ブチロラクトン 5g ・メタノール 7g ・1−メトキシ−3−プロパノール 5g
が約0.001g/m 2 となるように塗布し、100℃
で1分間乾燥させた。
くはんすると、約5分後に発熱が見られた。60分間反
応させた後、内容物を別の容器に移し、メタノールを更
に3万質量部加えたものを下塗り用液状組成物とした。
0質量部 ・メタノール 130質量部 ・水 20質量部 ・p−トルエンスルホン酸 5質量部 ・テトラエトキシシラン 50質量部 ・3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
50質量部
塗布質量が1.5g/m2 となるように塗布し、100
℃で1分間乾燥させ、感光層を形成した。続いて、この
感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度98モル
%、重合度500)の3質量%の水溶液を乾燥塗布質量
が2.5g/m2 となるように塗布し、120℃で3分
間乾燥させ、感光性平版印刷版原版を得た。
> ・エチレン性不飽和結合含有化合物(A−1) 1.
7質量部 ・線状有機高分子重合体(B−1) 1.9質量部 ・増感剤(C−1) 0.15質量部 ・光開始剤(D−1) 0.30質量部 ・添加剤(S−1) 0.50質量部 ・フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、大日
本インキ化学工業社製) 0.03質量部 ・熱重合禁止剤(N−ニトロソヒドロキシルアミンアル
ミニウム塩) 0.01質量部 ・ε型の銅フタロシアニン分散物 0.2質量部 ・メチルエチルケトン 30.0質量部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 30.
0質量部
不飽和結合含有化合物(A)、線状有機高分子重合体
(B)、増感剤(C)、光開始剤(D)、添加剤(S)
を以下に示す。
有される酸量を水酸化ナトリウム滴定により測定した
後、算出した実測値であり、0. 45meq/gであっ
た。
層C−1と同様にして平版印刷版原版を得た。 <感光層塗布液(光重合性組成物)> ・線状有機高分子重合体(B−2) 1.9質量部 ・光開始剤(D−2) 0.30質量部 感光層酸価は、0. 43meq/gであった。
成物1を乾燥塗布質量が1.5g/m2となるように塗布
し、100℃で1分間乾燥させ、下塗り層を形成した。 <光重合性組成物1の組成> ・テトラメチロールメタンテトラアクリレート 1.
5g ・線状有機高分子重合体(B−1) 2.0g ・増感剤(C−1)(λmax THF479nm、ε=
6.9×104 ) 0.15g ・光開始剤(D−1) 0.2g ・IRGACURE 907(E−1)(Ciba−G
eigy社製) 0.4g ・ε−フタロシアニン/(B−1)分散物 0.2g ・フッ素系ノニオン界面活性剤(メガファックF17
7、大日本インキ化学工業社製) 0.03g ・メチルエチルケトン 9g ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
7.5g ・トルエン 11g
ン化度98モル%、重合度500)の3質量%の水溶液
を乾燥塗布質量が2.5g/m2 となるように塗布し、
120℃で3分間乾燥させ、光重合性平版印刷版原版を
得た。
し80℃、30秒間乾燥し、基板を得た。乾燥後の被覆
量は30mg/m2 であった。 <下塗り液の組成> ・アミノエチルホスホン酸 0. 10g ・フェニルホスホン酸 0. 15g ・β−アラニン 0. 10g ・メタノール 40g ・純水 60g
110℃で1分間乾燥させてポジ型感光性平版印刷版原
版を得た。
ドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化物(米
国特許第3,635,709号明細書の実施例1に記載
されているもの) 0.45g ・クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂(メタ
/パラ比=6/4、重量平均分子量3,000、数平均
分子量1,100、未反応のクレゾールを0.7%含
有) 1.1g ・m−クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂
(重量平均分子量1,700、数平均分子量600、未
反応のクレゾールを1%含有) 0.3g ・ポリ〔N−(P−アミノスルホニルフェニル)アクリ
ルアミド−コ−ノルマルブチルアクリレート−コ−ジエ
チレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート〕
(各モノマーのモル比は順に40:40:20、重量平
均分子量40,000、数平均分子量20,000)
0.2g
ムアルデヒド樹脂(米国特許第4,123,279号明
細書に記載されているもの) 0.02g ・ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸ク
ロライド 0.01g ・テトラヒドロ無水フタル酸 0.1g ・安息香酸 0.02g ・4−〔p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチ
ル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチ
ル)−S−トリアジン 0.01g ・4−〔P−N−(P−ヒドロキシベンゾイル)アミノ
フェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−S−
トリアジン 0.02g ・2−トリクロロメチル−5−(4−ヒドロキシスチリ
ル)−1,3,4−オキサジアゾール 0.01g ・ビクトリアピュアブルーBOHの対アニオンを1−ナ
フタレンスルホン酸にした染料 0.02g
00、日本油脂社製、30質量%のメチルエチルケトン
とメチルイソブチルケトンとの混合溶剤溶液) 0.
06g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF177、大日本
インキ化学工業社製、20質量%のメチルイソブチルケ
トン溶液) 0.02g ・メチルエチルケトン 15g ・1−メトキシ−2−プロパノール 10g
し100℃、10秒間乾燥し、基板を得た。乾燥後の被
覆量は10.0mg/m2 であった。 <下塗り液組成> ・下記高分子化合物 0.3g ・メタノール 100g ・水 1g
ーを用いて塗布することにより感光層を設けた。乾燥後
の感光層塗布量は、2.0g/m2 であった。更に、露
光の際の真空密着時間を短縮させるため、特公昭61−
28986号記載の方法でマット層を形成させて、感光
性平版印刷版原版を得た。
0.15g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、大日
本インキ化学工業社製) 0.02g ・リン酸トリクレジル 0.2g ・亜リン酸 0.03g ・リンゴ酸 0.03g ・スチレン/無水マレイン酸共重合体のn−ヘキシルア
ルコールによるハーフエステル 0.05g ・2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル
20.00g ・1−メトキシ−2−プロパノール 20.00g ・乳酸メチル 7.00g ・メタノール 25.00g ・メチルエチルケトン 25.00g ・水 3.00g
0号公報の「合成例−1」に記載のp−ジアゾジフェニ
ルアミンとパラホルムアルデヒドとの縮合物のヘキサフ
ルオロリン酸塩である。結合剤−1は、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート/アクリロニトリル/メチルメタ
クリレート/メタクリル酸共重合体(質量比50/20
/26/4、平均分子量75,000、酸含量0.4m
eq/g)の水不溶性かつアルカリ水可溶性の皮膜形成
高分子である。
する現像処理に供した。 (1)画像記録層A−1〜A−3 クレオ社製のプレートセッター(TrendSette
r3444F)を用い、回転数150rpm、版面パワ
ー140mJの条件で露光した。 (2)画像記録層B−1およびB−2 クレオ社製のプレートセッター(TrendSette
r3444F)を用い、回転数150rpm、版面パワ
ー100mJの条件で露光した。 (3)画像記録層C−1およびC−3 波長532nm、100mWのFD・YAGレーザー
(CSI社製プレートジェット4)を用い、100μ/
cm2 となるような露光条件(標準露光条件)で、40
00dpiにて175線/インチの条件で、ベタ画像と
1〜99%の網点画像(1%刻み)を走査露光した。露
光後、プレヒートを版面到達温度100℃の条件で実施
した。
ラム型実験機)を用い、100μ/cm2 となるような
露光条件(標準露光条件)で、4000dpiにて17
5線/インチの条件で、ベタ画像と1〜99%の網点画
像(1%刻み)を走査露光した。露光後、プレヒートを
版面到達温度100℃の条件で実施した。 (5)画像記録層D 透明ポジフィルムを通して、1mの距離から3kWのメ
タルハライドランプで50秒間露光した。 (6)画像記録層E 透明ネガフィルムを通して、1mの距離から3kWのメ
タルハライドランプで60秒間露光した。
記現像処理1〜6のいずれかを施して平版印刷版とし、
後述する各評価に用いた。 (1)現像処理1(ポジ用非シリケート現像) アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有せず、かつ、糖類
を含有する現像液である富士写真フイルム(株)製のP
S版用現像液DT−1を標準使用条件で用いて、自動現
像機900NPにより現像した。 (2)現像処理2(サーマルネガ用シリケート現像) アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有する現像液である
富士写真フイルム(株)製のPS版用現像液DT−Nを
標準使用条件で用いて、自動現像機900NPにより現
像した。 (3)現像処理3(フォトポリマー用非シリケート現
像) アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有せず、かつ、糖類
を含有する現像液である富士写真フイルム(株)製のP
S版用現像液DV−2を標準使用条件で用いて、自動現
像機900NPにより現像した。
ケート現像) アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有する現像液である
富士写真フイルム(株)製のPS版用現像液DV−1を
標準使用条件で用いて、自動現像機900NPにより現
像した。 (5)現像処理5(ポジ用シリケート現像) アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有する現像液である
富士写真フイルム(株)製のPS版用現像液DP−4を
標準使用条件で用いて、自動現像機900NPにより現
像した。 (6)現像処理6(ネガ用非シリケート現像) アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有せず、かつ、エタ
ノールアミン類を含有する現像液である富士写真フイル
ム(株)製のPS版用現像液DN−3Cを標準使用条件
で用いて、自動現像機900NPにより現像した。
法で評価した。Clイオンを添加した湿し水を用いて印
刷を行い、印刷機上放置を1回以上行なった際に生じる
非画像部の汚れを目視観察して、評価した。結果を第1
表に示す。汚れの少ない方から順に、◎、○、○△、
△、△×、×とした。
印刷版用支持体から得られる本発明の平版印刷版原版
は、平版印刷版としたときの耐苛酷インキ汚れ性に優れ
る(実施例1〜92)。これに対して、特定微量元素を
含有しない場合(比較例1および2)は、耐苛酷インキ
汚れ性が十分とはいえない。
及ぶ画像記録層およびそれに対応する現像液に対して、
優れた耐苛酷インキ汚れ性を示すので、極めて有用であ
る。
機械粗面化処理に用いられるブラシグレイニングの工程
の概念を示す側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】Fe含有量が0.1〜1質量%、Si含有
量が0.02〜1質量%、Cu含有量が0.2質量%以
下、Mg含有量が0.1質量%以下、Mn含有量が0.
1質量%以下であり、更に、下記(a)〜(d)に列挙
された元素のうち少なくとも1種を下記含有量範囲で含
有し、残部がAlと不可避不純物とからなるアルミニウ
ム板に、粗面化処理および陽極酸化処理を施して得られ
る平版印刷版用支持体。 (a)Li、Be、Sc、Mo、Ag、Ge、Ce、N
d、DyおよびAuからなる群から選ばれる1種以上の
元素:各1〜100ppm (b)K、Rb、Cs、Sr、Y、Hf、W、Nb、T
a、Tc、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、P
t、In、Tl、As、Se、Te、Po、Pr、Sm
およびTbからなる群から選ばれる1種以上の元素:各
0.1〜10ppm (c)Ba、Co、Cd、BiおよびLaからなる群か
ら選ばれる1種以上の元素:各10〜500ppm (d)Na、Ca、Zr、Cr、V、PおよびSからな
る群から選ばれる1種以上の元素:各50〜1000p
pm - 【請求項2】請求項1に記載の平版印刷版用支持体上
に、画像記録層を設けてなる平版印刷版原版。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001276101A JP2003082426A (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 |
CN 02122120 CN1263610C (zh) | 2001-05-30 | 2002-05-30 | 平版印刷版用支撑体、平版印刷版原版及平版印刷版的处理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001276101A JP2003082426A (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003082426A true JP2003082426A (ja) | 2003-03-19 |
Family
ID=19100857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001276101A Pending JP2003082426A (ja) | 2001-05-30 | 2001-09-12 | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003082426A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6808864B2 (en) * | 2001-09-12 | 2004-10-26 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Support for lithographic printing plate and presensitized plate |
EP1529851A1 (de) * | 2003-11-05 | 2005-05-11 | Erbslöh Aluminium GmbH | Aluminiumprodukt aus einer Ag enthaltenden Al-Mg-Si-Legierung |
JP2006205557A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 平版印刷版用支持体 |
GB2473050A (en) * | 2009-08-29 | 2011-03-02 | P P H Eko Swiat | An aluminium-silicon-iron-beryllium alloy |
GB2473051A (en) * | 2009-09-01 | 2011-03-02 | Eurometal S A | Cold rolling a strip of Al-Si-Fe-Be alloy |
KR20130094746A (ko) * | 2012-02-16 | 2013-08-26 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 착색제, 컬러 필터용 착색 조성물, 컬러 필터 및 표시 소자 |
JP2013177685A (ja) * | 2013-04-11 | 2013-09-09 | Kobe Steel Ltd | 自動製版印刷版用高強度アルミニウム合金板 |
CN104561860A (zh) * | 2014-07-23 | 2015-04-29 | 安徽四翔铝业有限公司 | 一种高强铝合金的热处理工艺 |
CN113913650A (zh) * | 2021-09-27 | 2022-01-11 | 惠州市田宇中南铝合金新材料科技有限公司 | 铝合金及其制备方法、压铸件 |
KR20220023144A (ko) * | 2020-08-20 | 2022-03-02 | ㈜에스엘엠글로벌 | 열전도율이 우수한 주조용 알루미늄 합금 및 알루미늄 합금 주조방법 |
-
2001
- 2001-09-12 JP JP2001276101A patent/JP2003082426A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6808864B2 (en) * | 2001-09-12 | 2004-10-26 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Support for lithographic printing plate and presensitized plate |
EP1529851A1 (de) * | 2003-11-05 | 2005-05-11 | Erbslöh Aluminium GmbH | Aluminiumprodukt aus einer Ag enthaltenden Al-Mg-Si-Legierung |
JP2006205557A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 平版印刷版用支持体 |
GB2473050B (en) * | 2009-08-29 | 2014-02-19 | P P H Eko Swiat Jaroslaw Sliwakowski | Aluminium alloy and method for manufacturing of an aluminium alloy |
GB2473050A (en) * | 2009-08-29 | 2011-03-02 | P P H Eko Swiat | An aluminium-silicon-iron-beryllium alloy |
GB2473051A (en) * | 2009-09-01 | 2011-03-02 | Eurometal S A | Cold rolling a strip of Al-Si-Fe-Be alloy |
GB2473051B (en) * | 2009-09-01 | 2011-11-02 | Eurometal S A | A method for rolling of an aluminum alloy strip and an aluminum alloy strip, sheet and foil |
KR20130094746A (ko) * | 2012-02-16 | 2013-08-26 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 착색제, 컬러 필터용 착색 조성물, 컬러 필터 및 표시 소자 |
KR101980919B1 (ko) | 2012-02-16 | 2019-05-21 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 착색제, 컬러 필터용 착색 조성물, 컬러 필터 및 표시 소자 |
JP2013177685A (ja) * | 2013-04-11 | 2013-09-09 | Kobe Steel Ltd | 自動製版印刷版用高強度アルミニウム合金板 |
CN104561860A (zh) * | 2014-07-23 | 2015-04-29 | 安徽四翔铝业有限公司 | 一种高强铝合金的热处理工艺 |
KR20220023144A (ko) * | 2020-08-20 | 2022-03-02 | ㈜에스엘엠글로벌 | 열전도율이 우수한 주조용 알루미늄 합금 및 알루미늄 합금 주조방법 |
KR102472890B1 (ko) | 2020-08-20 | 2022-12-02 | ㈜에스엘엠글로벌 | 열전도율이 우수한 주조용 알루미늄 합금 및 알루미늄 합금 주조방법 |
CN113913650A (zh) * | 2021-09-27 | 2022-01-11 | 惠州市田宇中南铝合金新材料科技有限公司 | 铝合金及其制备方法、压铸件 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6423467B1 (en) | Photosensitive resin composition | |
WO2011037005A1 (ja) | 平版印刷版原版 | |
JP2007248863A (ja) | ネガ型平版印刷版原版 | |
JP2009047754A (ja) | 平版印刷版原版 | |
JP2003082426A (ja) | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 | |
JP4099012B2 (ja) | 画像形成材料 | |
JP2003080857A (ja) | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 | |
JPH11338131A (ja) | 感光性組成物及びそれを用いた平版印刷版原版 | |
JP2003063162A (ja) | 平版印刷版用原版 | |
JP2003048379A (ja) | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 | |
JP3825296B2 (ja) | 平版印刷版原版 | |
JP4160800B2 (ja) | 画像記録材料 | |
JP2005231347A (ja) | 平版印刷版原版および平版印刷方法 | |
JP2002307850A (ja) | 平版印刷版原版 | |
JP4054244B2 (ja) | 画像記録材料 | |
JP4411022B2 (ja) | 平版印刷版原版及び平版印刷方法 | |
JP3739695B2 (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2009086326A (ja) | 平版印刷版原版 | |
JP3787300B2 (ja) | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 | |
JP3784328B2 (ja) | 平版印刷版用支持体 | |
JP3785362B2 (ja) | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 | |
JP2003103950A (ja) | 平版印刷版原版 | |
JP2002229217A (ja) | 平版印刷版用原版の製造方法 | |
JP2004243531A (ja) | 平版印刷版用版面保護剤及び平版印刷版の製版方法 | |
JP2004117705A (ja) | 樹脂組成物および平版印刷版原版 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060106 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080129 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080603 |