JP2003082166A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

Info

Publication number
JP2003082166A
JP2003082166A JP2001279989A JP2001279989A JP2003082166A JP 2003082166 A JP2003082166 A JP 2003082166A JP 2001279989 A JP2001279989 A JP 2001279989A JP 2001279989 A JP2001279989 A JP 2001279989A JP 2003082166 A JP2003082166 A JP 2003082166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
rubber
rubber composition
meth
block copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001279989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4754124B2 (ja
Inventor
Tomohiro Ono
友裕 小野
Hiromichi Nakada
博通 中田
Susumu Takahashi
享 高橋
Yoshiko Hamashima
淑子 浜島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2001279989A priority Critical patent/JP4754124B2/ja
Publication of JP2003082166A publication Critical patent/JP2003082166A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4754124B2 publication Critical patent/JP4754124B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶解度パラメーターの差が大きい非極性ゴム
と極性樹脂との混合物であって、加工性および分散性に
優れ、高い弾性率を有するゴム組成物を提供する。 【解決手段】 非極性ゴム(A)と、共役ジエン系重合
体ブロックPとアクリル系重合体Qとからなるブロック
共重合体(B)とを含有するゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム組成物に関し、
より詳細には非極性ゴムと極性樹脂をブレンドしたゴム
組成物よりも加工性および分散性に優れ、高い弾性率を
有するゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から合成樹脂、例えばスチレン樹脂
等にジエン系ゴム重合体を混合することにより合成樹脂
の耐衝撃性が改善されることはよく知られている。一
方、これとは逆にジエン系ゴムに合成樹脂を混合して該
ゴムの強度を向上させる試みはあまりなされておらず、
例えば、EPDM架橋ゴムに結晶性オレフィン系樹脂を
微分散化させた軽量で機械的強度に優れたゴム組成物が
提案されているにすぎない(特開平9−286882号
公報、特開平9−309986号公報参照)。しかしな
がら、これらのゴム組成物は非極性成分のみからなるた
め、耐油性、極性成分への接着性等が十分でないという
問題があった。そして、上記問題点に対しては、ジエン
系ゴムと溶解度パラメーターの差が大きい極性樹脂とを
ブレンドしても、加工性及び分散性が悪いため十分な性
能を得ることができず、これまで良好な力学物性を有す
るゴム組成物は得られていないというのが実情であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、非極性ゴムと、これと溶解度パラメーターの差が大
きい極性樹脂とのブレンド物においても、加工性および
分散性に優れ、且つ良好な機械的強度、特に高い弾性率
を有するゴム組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、非極性ゴム(A)と
これと溶解度パラメーターの差が大きい極性樹脂である
アクリル系樹脂のブレンドにおいて、アクリル系樹脂の
代わりに、共役ジエン系重合体ブロックPとアクリル系
重合体ブロックQとからなるブロック共重合体(B)を
用いることによって、上記課題が解決されることを見出
し、本発明を解決するに至った。すなわち、上記目的は
本発明によれば、非極性ゴム(A)、および共役ジエン
系重合体ブロックPとアクリル系重合体ブロックQとか
らなるブロック共重合体(B)を含有するゴム組成物に
よって達成することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で用いる非極性ゴム(A)は、分子中に極
性基や極性結合(例えば、カルボキシル基、ニトリル
基、ハロゲン原子など)を有さず、ゴムに極性が付与さ
れていないものである。本発明で用いる非極性ゴム
(A)の具体例としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチ
ルゴム、エチレン−αオレフィン系共重合ゴム、エチレ
ン−αオレフィン−ジエン系共重合ゴム、及びこれらの
油展物等が挙げられるが、なかでも天然ゴム、エチレン
−αオレフィン−ジエン系共重合ゴム、油展エチレン−
αオレフィン−ジエン系共重合ゴムが好ましく用いられ
る。これらの非極性ゴムは、単独でまたは2種以上を組
み合わせて使用することができる。
【0006】本発明で用いる他の成分であるブロック共
重合体(B)は、共役ジエン系重合体ブロックP(以下
単に「ブロックP」ということがある)とアクリル系重
合体ブロックQ(以下単に「ブロックQ」ということが
ある)とを有するブロック共重合体である。本発明で用
いるブロック共重合体(B)は、溶解度パラメーターの
差の大きなブロックPとブロックQとが結合している点
に特徴がある。
【0007】ブロック共重合体(B)における共役ジエ
ン系重合体ブロックPは、共役ジエンに由来する構造単
位から主としてなる重合体ブロックである。ブロックP
は、共役ジエンに由来する構造単位のみからなっていて
も、共役ジエン以外の単量体に由来する構造単位を有し
ていてもよい。ブロックPが共役ジエン以外の単量体に
由来する構造単位を有している場合は、該構造単位は例
えばオレフィン類、芳香族ビニル化合物などのような極
性を持たない単量体に由来するものであることが好まし
い。ブロックPを構成する共役ジエンは、鎖状構造を有
する共役ジエンであっても、環状構造を有する共役ジエ
ンであってもいずれでもよいが、極性を持たない共役ジ
エンであることが好ましい。ブロックPを構成する共役
ジエンの具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、ミルセン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、
シクロヘキサジエンなどを挙げることができる。これら
のなかでも、非極性ゴムとの相溶性の点から、ブロック
Pは、ブタジエンおよび/またはイソプレンに由来する
構造単位からなっていることが好ましく、イソプレンに
由来する構造単位からなっていることがより好ましい。
【0008】また、ブロック共重合体(B)におけるア
クリル系重合体ブロックQは、アクリル系単量体に由来
する構造単位から主としてなる重合体ブロックである。
ブロックQは、アクリル系単量体に由来する構造単位の
みからなっていても、アクリル系単量体以外の単量体に
由来する構造単位を有していてもよい。ブロックQがア
クリル系単量体以外の単量体に由来する構造単位を有し
ている場合は、該構造単位は極性基を有する単量体に由
来するものおよび/または極性基を持たない単量体に由
来するものであってもよい。ブロックQを構成するアク
リル系単量体としては、アクリル酸アルキルエステル及
びメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくと
も1種以上の単量体(以下、アクリル酸アルキルエステ
ル及びメタクリル酸アルキルエステルを「(メタ)アク
リル酸アルキルエステル」と総称することがある)を挙
げることができる。
【0009】ブロックQを構成する(メタ)アクリル酸
アルキルエステルとしては、炭素数1〜14のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ま
しい。そのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル
の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t
ert−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メ
タ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ヘキ
シル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸ドデシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げることができ
る。ブロックQは、これらの(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルの1種または2種以上から形成されているこ
とが好ましい。これらのうちでも、ブロックQは、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシルの1種または2種以
上から形成されていることが好ましく、特にメタクリル
酸メチルから形成されていることがより好ましい。
【0010】ブロック共重合体(B)は、少なくとも1
個のブロックPと少なくとも1個のブロックQがブロッ
ク状に結合した共重合体である限りは、各ブロックの結
合数、結合ブロック数、結合形態などは特に限定されな
い。ブロック共重合体(B)の例としては、以下の一般
式(1)〜(5)で示されるブロック共重合体を挙げる
ことができる。
【0011】
【化1】 (PQ)x (1) (PQ)x−P (2) (QP)x−Q (3) {(PQ)y}r−Z (4) {(QP)y}r−Z (5) (式中、PはブロックP、QはブロックQ、Zは価数が
2以上である化合物残基、xは1以上の整数、yは1以
上の整数、rは化合物残基Zと同じ2以上の整数をそれ
ぞれ示す。)
【0012】少なくとも1個のブロックPと少なくとも
1個のブロックQを有しているブロック共重合体(B)
である限りは、相溶化性能の観点からはどの結合様式に
おいても特に大きな差はないが、ブロック共重合体
(B)の製法上の容易性の観点から、1個のブロックP
と1個のブロックQが結合したジブロック共重合体PQ
および/または1個のブロックQの両端にブロックP各
1個がそれぞれ結合したトリブロック共重合体PQPが
好ましく用いられ、ジブロック共重合体PQがより好ま
しく用いられる。
【0013】ブロック共重合体(B)を構成するブロッ
クPとブロックQとの構成割合は特に限定されないが、
ブロックPとブロックQとの含有比率はは97/3〜3
/97(質量比)であることが好ましい。共役ジエン系
重合体からなるブロックPの割合が3質量%以上である
と、非極性ゴム(A)中へのブロック共重合体(B)の
分散性が良好となり、一方ブロックQの割合が3重量%
以上であると、弾性率が良好となるので好ましい。
【0014】ブロック共重合体(B)を構成する共役ジ
エン系重合体ブロックPおよびアクリル系重合体ブロッ
クQの分子量は特に制限されないが、一般にはブロック
PおよびブロックQの数平均分子量が3,000〜1,
000,000の範囲内であることが好ましく、5,0
00〜500,000の範囲内であることがより好まし
い。またブロック共重合体(B)全体の数平均分子量は
6,000〜1,500,000であることが好まし
く、10,000〜1,000,000であることがよ
り好ましい。なお、本明細書における数平均分子量は、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
よるポリエチレン換算での数平均分子量をいう。
【0015】ブロック共重合体(B)の製法は特に制限
されず、溶液重合、懸濁重合などにより製造することが
できる。例えば、共役ジエンの重合にあたっては、n−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムなどの有機ア
ルカリ金属化合物を重合開始剤として用いて、またアク
リル系単量体の重合にあたっては、有機アルカリ金属化
合物と有機アルミニウム化合物や有機亜鉛化合物などの
化合物とから構成される開始剤系を用いて、ブロック共
重合体(B)におけるブロックPとブロックQの結合形
態(結合順序)に応じて、いずれか一方の重合体を製造
した後、該重合体の存在下にもう一方の単量体成分を結
合・重合させることにより製造することができる。
【0016】本発明のゴム組成物では、非極性ゴム
(A)とブロック共重合体(B)の含有割合はゴム組成
物の用途や使用形態などに応じて調整し得るが、非極性
ゴム(A)の特性発現および高弾性率の発現などの観点
から、非極性ゴム(A)とブロック共重合体(B)の含
有比率(質量比)は、20/80〜98/2であること
が好ましい。
【0017】本発明の組成物には、必須成分である前記
(A)成分、(B)成分の他に必要に応じてゴム用途で
常用される各種添加剤を添加することができる。これら
の添加剤としては、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助
剤、老化防止剤、補強剤、充填剤、軟化剤、可塑剤等が
挙げられる。
【0018】上記加硫剤としては、例えば、硫黄、有機
過酸化物等が挙げられるが、有機過酸化物としては、例
えばベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド等
が挙られる。
【0019】加硫促進剤としては、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド
等のチウラム系加硫促進剤;ジブチルジチオカーバミン
酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジ
チオカーバミン酸ナトリウム等のジチオカーバミン酸
類;2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキ
シル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のチア
ゾール類;トリメチルチオ尿素、N,N'−ジエチルチ
オ尿素等のチオウレア類などの有機促進剤や、消石灰、
酸化マグネシウム、酸化チタン、リサージ(PbO)等
の無機促進剤が挙げられる。
【0020】加硫促進助剤としては、例えば、亜鉛華等
の金属酸化物や、ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪
酸等の脂肪酸などが挙げられる。また、老化防止剤とし
ては、例えば2−メルカプトベンゾイミダゾール等のイ
ミダゾール類;フェニル−α−ナフチルアミン、 N,
N'−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N
−フェニル− N'−イソプロピル−p−フェニレンジア
ミン等のアミン類;2,2'−メチレンビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、ジ−t−ブチル−p
−クレゾール、スチレン化フェノール等のフェノール類
などが挙げられる。
【0021】補強剤としては主にカーボンブラックが使
用される他、シリカ、亜鉛華、表面処理沈降性炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、クレー等の無機補強剤や、
或いはクマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、ハイス
チレン樹脂等の有機補強剤も使用できる。また軟化剤と
しては、例えば脂肪酸(ステアリン酸、ラウリル酸
等)、綿実油、トール油、アスファルト物質、パラフィ
ンワックス等の、植物油系、鉱物油系および合成系の各
種軟化剤が挙げられる。可塑剤としては、例えばジブチ
ルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルフ
ォスフェート等が挙げられる。
【0022】本発明のゴム組成物を製造する方法として
は、特に制限されず、公知の方法を採用することができ
る。例えば、非極性ゴム成分(A)、ブロック共重合体
(B)および必要により添加剤を混練機へ添加・混合す
る方法が採用され、その際ラボプラストミル、オープン
ロール、バンバリーミキサー、ブラベンダー等の通常用
いられるゴムの混練機で行うことができる。さらに上記
のゴム組成物を、ゴム工業で通常採用されているのと同
様にして、加硫することによって、加硫物(加硫した成
形品等)を製造することができる。加硫は、例えば、加
硫プレス成形機などを用い、一般に80℃〜250℃で
約3分〜60分間加熱することにより行われる。
【0023】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明するが、
本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
【0024】<ブロック共重合体の合成:合成例1>
1.5リットルのオートクレーブ容器内にトルエンを7
00ml投入し、20分間窒素パージを行った。これに
濃度1.3Mのsec−ブチルリチウムのシクロヘキサ
ン溶液1.2mlと、イソプレン147mlとを加え、
25℃で5時間、攪拌下にブロックPの重合を行った。
得られた反応混合液の一部をサンプリングし、ガスクロ
マトグラフィー(以下、GC)と称する)で分析したと
ころ、イソプレンの反応率は99%以上であった。ま
た、GPC(ポリスチレン換算)での分析の結果、得ら
れたブロックPのポリイソプレンの数平均分子量(M
n)は104,300であり、その重量平均分子量/数
平均分子量の比(Mw/Mn)は1.04であった。
【0025】次いで上記反応混合液を0℃に冷却し、1
5.6mmolのイソブチルビス(2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムを含
有するトルエン溶液22.3mlおよび1,2−ジメト
キシエタン8.5mlを添加し、10分間攪拌した。次
いで得られた溶液を激しく攪拌しながら、これにメタク
リル酸メチル80mlを添加し、0℃で3時間、攪拌下
に重合を行った後、メタノールを約1ml添加すること
により、重合を停止させた。得られた反応混合液を8,
000mlのメタノールに再沈させることにより、ブロ
ック共重合体Iを取得した。得られた重合体の収率はほ
ぼ100%であった。またGPC測定(ポリスチレン換
算)の結果、該重合体については数平均分子量が169
000、そのMw/Mnが1.08であり、またNMR
測定の結果メタクリル酸メチル含量が43質量%であっ
た。
【0026】<ブロック共重合体の合成:合成例2>
1.5リットルのオートクレーブ容器内にトルエンを7
00ml投入し、20分間窒素パージを行った。これに
濃度1.3Mのsec−ブチルリチウムのシクロヘキサ
ン溶液1.6mlと、イソプレン147mlとを加え、
25℃、5時間、攪拌下にブロックPの重合を行った。
得られた反応混合液の一部をサンプリングし、GCで分
析したところ、イソプレンの反応率は99%以上であっ
た。また、GPC(ポリスチレン換算)での分析の結
果、得られたブロックPのポリイソプレンの数平均分子
量(Mn)は81,000であり、その重量平均分子量
/数平均分子量の比(Mw/Mn)は1.04であっ
た。
【0027】次いで上記反応混合液を0℃に冷却し、2
1mmolのイソブチルビス(2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムを含有す
るトルエン溶液を30ml及び1,2−ジメトキシエタ
ン8.5mlを添加し、10分間攪拌した。次いで得ら
れた溶液を激しく攪拌しながら、これにメタクリル酸メ
チル80mlをを添加し、0℃で3時間、攪拌下に重合
を行った後、メタノールを約1ml添加することによ
り、重合を停止させた。得られた反応混合液を8,00
0mlのメタノールに再沈させることにより、ブロック
共重合体IIを取得した。得られた重合体の収率はほぼ
100%であった。またGPC測定(ポリスチレン換
算)の結果、該重合体については数平均分子量が12
6,000、そのMw/Mnが1.08であり、またN
MR測定の結果、メタクリル酸メチル含量が43質量%
であった。
【0028】実施例1〜2、比較例1〜2 表1に示す割合(質量部)で天然ゴム(NR:RSS#
1)、メタクリル樹脂(クラレ社製:LW500)、ブ
ロック共重合体及び老化防止剤(大内振興化学社製:ノ
クラックNS−6)を、ラボプラストミルを用いて16
0℃で5分間1次混練を行い、次いで得られたゴム組成
物と架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤および加工助剤
とを下記に示す配合比で、4インチロールを用いて2次
混練を行った後、5MPaの圧力下、145℃で25分
間加硫プレスして、1mm厚の試験片を作製した。 (配合比) ゴム組成物:100質量部 加硫剤(硫黄):2質量部 加硫促進剤(大内振興化学社製:ノクセラーCZ):1
質量部 加硫促進助剤(酸化亜鉛):5質量部 加工助剤(ステアリン酸):3質量部
【0029】上記で得られたゴム組成物の加硫前後のモ
ルフォロジー変化は、ゴム組成物を凍結切断して、四酸
化オスミウムで染色したのち、走査型電子顕微鏡観察に
より評価した。また得られた試験片を用いて、試験片の
厚みが1mmであること以外はJISK−6301に準
じて評価を行い100%モジュラス、300%モジュラ
スおよびJIS−A硬度をそれぞれ測定し、その結果を
表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】比較例1の結果から、天然ゴム(NR)と
メタクリル系樹脂の単純ブレンドでは、溶解度パラメー
ターの差が大きく、プラストミルによる1次混練におい
て、十分混練することができず、マクロ相分離してしま
い、加硫サンプルを調整できないことが分かる。一方、
実施例1および実施例2の結果から、メタクリル樹脂の
代わりにブロック共重合体を添加することにより、プラ
ストミルによる1次混練において均一に混練でき、加工
性が顕著に向上していることが分かる。また、その分散
粒径もそれぞれ0.042μmおよび0.024μmで
あり、微分散化することができ、かつ加硫後の分散粒径
もほとんど変化なかった。さらに、実施例1、実施例2
および比較例2の結果から、極性樹脂成分添加により、
高い弾性率および硬度を有するゴム組成物が得られてい
ることが分かる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非極性ゴムと極性樹脂とのブレンドにおいて、改善され
た加工性を有し、かつ高い弾性率を有するゴム組成物を
提供できる。このため、本発明のゴム組成物は、耐油
性、極性成分への接着性等の特性が要求される各種ゴム
工業用途、例えば、ガスケット、ホース、チューブ、ゴ
ム板、コンベアベルト、パッキン、Oリング、ベアリン
グシール、オイルシール、ゴムロール、ブレード、車両
用タイヤ等に好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜島 淑子 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 Fターム(参考) 4J002 AC01W AC03W AC06W AC08W BB15W BB18W BP00X GJ02 GM00 GN01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非極性ゴム(A)、および共役ジエン系
    重合体ブロックPとアクリル系重合体Qとからなるブロ
    ック共重合体(B)を含有することを特徴とするゴム組
    成物。
  2. 【請求項2】 非極性ゴム(A)とブロック共重合体
    (B)の含有比率が20/80〜98/2(質量比)で
    ある請求項1記載のゴム組成物。
JP2001279989A 2001-09-14 2001-09-14 ゴム組成物 Expired - Fee Related JP4754124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279989A JP4754124B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 ゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279989A JP4754124B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 ゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003082166A true JP2003082166A (ja) 2003-03-19
JP4754124B2 JP4754124B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=19104072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001279989A Expired - Fee Related JP4754124B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 ゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4754124B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003089729A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Kuraray Co Ltd ジエン系ゴム組成物

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01182353A (ja) * 1988-01-13 1989-07-20 Asahi Chem Ind Co Ltd 熱可塑性エラストマー組成物
JPH03115412A (ja) * 1989-09-29 1991-05-16 Japan Synthetic Rubber Co Ltd ブロック共重合体およびゴム組成物
JPH11209439A (ja) * 1998-01-19 1999-08-03 Bridgestone Corp 重合体の製造方法、重合体及びその重合体を用いたゴム組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01182353A (ja) * 1988-01-13 1989-07-20 Asahi Chem Ind Co Ltd 熱可塑性エラストマー組成物
JPH03115412A (ja) * 1989-09-29 1991-05-16 Japan Synthetic Rubber Co Ltd ブロック共重合体およびゴム組成物
JPH11209439A (ja) * 1998-01-19 1999-08-03 Bridgestone Corp 重合体の製造方法、重合体及びその重合体を用いたゴム組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003089729A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Kuraray Co Ltd ジエン系ゴム組成物
JP4659303B2 (ja) * 2001-09-18 2011-03-30 株式会社クラレ ジエン系ゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4754124B2 (ja) 2011-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7105611B2 (en) Thermoplastic elastomer composition
JP5021968B2 (ja) ゴム組成物及びその製造方法
US7741392B2 (en) Rubber compositions having improved physical and low temperature properties
JP4899262B2 (ja) 不飽和ニトリル−共役ジエン系ゴム及びゴム組成物並びにこれらの製造方法
JP6896546B2 (ja) ゴム組成物、該ゴム組成物の加硫物及び加硫成形体
WO2015159912A1 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、医療容器用栓体及び医療容器
WO2018181801A1 (ja) ブロック共重合体及びブロック共重合体の製造方法
CN103228681A (zh) 包含侧链乙烯基的磷离子交联聚合物及其制备方法
WO2007088980A1 (ja) 水添ジエン系重合体組成物及びゴム成形品
JP2015199834A (ja) 共重合体及びその製造方法、並びにゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP4554836B2 (ja) ゴム組成物
US4433107A (en) Polyisoprene rubber compositions
US3470144A (en) Process for producing copolymer
JP2005133017A (ja) サイドウォール用ゴム組成物
JP2003082166A (ja) ゴム組成物
US6653409B2 (en) Radical-modified polymer and polymer composition containing the same
JP2003082167A (ja) ゴム組成物
JP4659303B2 (ja) ジエン系ゴム組成物
JP4278340B2 (ja) ゴム組成物及びその製造方法並びにゴム成形品及び燃料ホース
JP4239638B2 (ja) オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびその成形体
JP2006104465A (ja) 有機官能性シランによるカルボキシル化ニトリル重合体の架橋;硬化性可塑剤組成物
JP2005015804A (ja) ニトリル組成物
GB2041945A (en) Rubber Compositions
JP2004359934A (ja) フラーレンに結合した重合体を含むゴム組成物
JP2004002651A (ja) オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびその成形体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110525

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4754124

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees