JP2003082028A - 共重合体およびその用途 - Google Patents

共重合体およびその用途

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Abstract

(57)【要約】 【課題】オレフィン系樹脂に対する接着性に優れる接着
剤、および該接着剤として用いられる共重合体を提供
し、層間の接着性に優れた積層体を提供すること。透明
性に優れ、また粘弾特性と耐熱性とのバランスに優れた
共重合体を提供すること。 【解決手段】エチレンと下記ビニル化合物(I)との共
重合体であって、共重合体の骨格において、置換基Rで
置換された炭素原子同士が1個のメチレン基によって隔
てられる構造を有する共重合体。エチレンと下記ビニル
化合物(I)との共重合体であって、実質的に結晶性を
有しない共重合体。該共重合体を有効成分とする接着剤
および該接着剤からなる層が被着体に積層してなる積層
体。ビニル化合物(I):飽和炭化水素基Rを含む構造
式CH2=CH−Rで表され、置換基Rの立体パラメー
タEsが−2.77〜−1.64であり、かつ置換基R
の立体パラメータB1が1.53〜2.90であるビニ
ル化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系樹脂
用の接着剤として用いられる共重合体およびその用途に
関する。また本発明は、ポリ塩化ビニルからなるものに
似たフィルム、シートまたはパイプの製造に適した共重
合体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にストレッチフィルムやラップフィ
ルム、パイプとして用いられる共重合体には、ポリ塩化
ビニルにみられるような粘弾特性(弾性回復性や遅延回
復性)と耐熱性とのバランスおよび透明性が要求され
る。しかし、ポリ塩化ビニルは、燃焼時に有害物質が発
生する可能性がある等環境汚染に関して問題視されてい
る。現在、エチレン共重合体等のポリマーによるポリ塩
化ビニルの代替が検討されているが、十分満足のいくも
のが得られていないのが実状である。
【0003】また、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のオレフィン系樹脂に対する接着性に優れる接着剤は、
家電製品のハウジング、自動車の外装用品等に幅広く使
用されており、既に、該接着剤として、エチレン−アル
ケニル芳香族炭化水素共重合体を有効成分とする接着剤
が提案されている(特開2001−19924号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、ポリプロピレン
に対して、さらに接着性を向上せしめた接着剤が求めら
れるようになってきた。本発明の目的は、オレフィン系
樹脂(中でもポリプロピレン)に対する接着性に優れる
接着剤、および該接着剤として用いられる共重合体を提
供することにあり、そして、層間の接着性に優れた積層
体を提供することにある。また本発明のほかの目的は、
環境汚染の観点で問題視されているハロゲンを含有しな
い構成をとり得る共重合体であって、透明性に優れ、ま
た粘弾特性と耐熱性とのバランスに優れた共重合体を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレンと下
記ビニル化合物(I)との共重合体であって、共重合体
の骨格において、置換基Rで置換された炭素原子同士が
1個のメチレン基によって隔てられる構造を有する共重
合体にかかるものである。また本発明は、エチレンと下
記ビニル化合物(I)との共重合体であって、実質的に
結晶性を有しない共重合体にかかるものである。さらに
本発明は、該共重合体を有効成分とする接着剤および該
接着剤からなる層が被着体に積層してなる積層体にかか
るものである。 ビニル化合物(I):飽和炭化水素基Rを含む構造式C
2=CH−Rで表され、置換基Rの立体パラメータE
sが−2.77〜−1.64であり、かつ置換基Rの立
体パラメータB1が1.53〜2.90であるビニル化
合物。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるビニル化合物
(I)は、特定の範囲の立体パラメータEsおよびB1
の飽和炭化水素基Rを有するCH2=CH−Rで表され
るビニル化合物である。ここでいう立体パラメータEs
およびB1は、置換基の立体的嵩高さを表すパラメータ
(Esは三次元的な広がりを、B1は二次元的な広がり
を表す)であり、文献(C.Hansch and
A.Leo:“Exploring QSAR Fun
damentals and Application
s inChemistry and Biolog
y”Chapter3(ACS Profession
al Reference Book,Wasingt
on,DC(1995))に記載されている方法で求め
る。Esの値が小さいほど三次元的な広がりが大きく、
B1の値が大きいほど二次元的な広がりが大きいことを
表す。
【0007】本発明において、該置換基Rの立体パラメ
ータEsは−2.77〜−1.64であり、好ましくは
−2.37〜−1.71、より好ましくは−2.22〜
−1.75であり、また置換基Rの立体パラメータB1
は1.53〜2.90であり、好ましくは1.70〜
2.50である。該立体パラメータEsが小さすぎる
と、共重合体を得ることが困難であり、また大きすぎる
と、得られる共重合体は弾性回復性や遅延回復性に劣り
好ましくない。また、該立体パラメータB1が小さすぎ
ると、共重合体は弾性回復性や遅延回復性に劣り、大き
すぎると、共重合体を得ることが困難となるので好まし
くない。
【0008】かかる置換基Rとして具体的には、例えば
シクロヘキシル基、シクロペンチル基、イソプロピル
基、sec−ブチル基、2,2−ジメチルプロピル基等
が挙げられる。本発明で使用するビニル化合物(I)と
して好ましくは、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロ
ペンタン、3−メチルブテン−1、または3−メチルペ
ンテン−1であり、中でも特にビニルシクロヘキサンが
好ましい。
【0009】以下に、ビニル化合物(I)を例示する。
【0010】参考のため、ビニル化合物(I)に該当し
ないいくつかのビニル化合物の立体パラメータを以下に
示す。これらの化合物のビニル基に結合した置換基は、
あまり嵩高くない。
【0011】本発明において、透明性に優れ、また粘弾
特性と耐熱性のバランスに優れた共重合体は、エチレン
と下記ビニル化合物(I)との共重合体であって、実質
的に結晶性を有しない共重合体である。実質的に結晶性
を有しないことは、示差走査熱量計(DSC)で測定し
た融解曲線で融点を示さないことにより確認できる。
【0012】本発明の共重合体においては、ビニル化合
物(I)の共重合組成は通常5〜90mol%である。
かかるビニル化合物(I)の共重合組成は、1 H−NM
Rスペクトルや13C−NMRスペクトルを用いる定法に
より容易に求められる。
【0013】ビニル化合物(I)の共重合組成がより低
いと、透明性および粘弾特性に優れ、また柔軟性に優れ
たフィルムまたはシート(中でもストレッチフィルムま
たはラップフィルム)として好適な軟質ポリ塩化ビニル
のような共重合体が得られる。その場合のビニル化合物
(I)の共重合組成としてより好ましくは10〜50m
ol%であり、さらに好ましくは15〜45mol%で
あり、特に好ましくは20〜40mol%であり、最も
好ましくは25〜35mol%である。ビニル化合物
(I)の共重合組成がより高いと、耐熱性に優れたパイ
プ等として好適な硬質ポリ塩化ビニルのような共重合体
が得られる。その場合のビニル化合物(I)の共重合組
成としてより好ましくは40〜90mol%であり、さ
らに好ましくは50〜90mol%であり、特に好まし
くは60〜85mol%であり、最も好ましくは65〜
85mol%である。このようにビニル化合物(I)の
共重合組成がより高いと、制振性能にもより優れる。
【0014】接着性能の観点から、ビニル化合物(I)
の共重合組成としてより好ましくは5〜70mol%で
あり、さらに好ましくは10〜60mol%であり、特
に好ましくは10〜55mol%である。
【0015】本発明の共重合体におけるポリマー骨格
(ポリマーの分子鎖中に分岐したポリマー鎖がある場合
はそれも含む。)中のエチレンとビニル化合物(I)の
シーケンスは、13C−NMRスペクトルにより決定され
る。表1は、種々のメチレン炭素の化学シフトをまとめ
たものである。表1において、実測値は、本明細書の実
施例に記載した方法で測定した際の実測値を示し、計算
値は、文献(L.P.Lindeman,J.Q.Ad
ams:ANALYTICAL CHEMISTRY,
Vol.43,No.10,1245〜1252,19
71)の方法で求めた計算値を示す。
【表1】
【0016】ここで、Sαα等の表記は次のルールに従
うものとする。本発明のエチレンとビニル化合物(I)
との共重合体においては、共重合体の骨格中にはビニル
化合物(I)由来の置換基Rの結合した3級炭素原子
と、2級炭素原子とが存在する。そして、該共重合体の
骨格中において2つの3級炭素原子に挟まれた2級炭素
原子に着目し、一方の3級炭素原子のα位に該当すると
ともに他方の3級炭素原子のα位に該当する位置の2級
炭素原子をSααとし、また例えば、一方の3級炭素原
子のα位に該当するとともに他方の3級炭素原子のγ位
に該当する位置の2級炭素原子をSαγとする。まとめ
ると以下の表2の通りであり、Sαα、SαγおよびS
ββについて構造式で示すと、以下の式(1)や(2)
に記載の通りである。
【表2】 なお、3級炭素原子からの位置がδ位よりも遠く(例え
ばε位)ても、それが2級炭素の化学シフトに及ぼす影
響はδ位と同程度であるので、Sαε等とはせずにS
αδ等と表記する。
【0017】
【0018】ビニルシクロヘキサンの共重合組成が2m
ol%で結晶性を有するエチレンとビニルシクロヘキサ
ンとの共重合体の13C−NMRスペクトルにおいては、
ポリマー骨格中のメチレン炭素は、Sαδ(32.1p
pm)、Sγδ(30.7ppm)、Sδδ(30.0
ppm)、Sβδ(28.3ppm)の4種類のみ観測
され、ビニルシクロヘキサンの単位がポリマー骨格中で
孤立している(つまり、シクロヘキシル基で置換された
炭素原子同士が、4個以上のメチレン基によって隔てら
れる)構造しか存在しないことがわかった。
【0019】表1における化学シフトの値は、ビニル化
合物(I)がビニルシクロペンタン、3−メチルブテン
−1、3−メチルペンテン−1であってもあまり変わら
ない。
【0020】本発明の共重合体は好ましくは、その骨格
において、ビニル化合物(I)に由来する置換基Rで置
換された炭素原子同士が1個のメチレン基によって隔て
られる構造を有する。即ち本発明の他の好ましい共重合
体は、13C−NMRスペクトルにおいて、Sααとして
示されるメチレン基に基づくピークが観測される。かか
る場合には、ポリマー骨格中で2つのビニル化合物
(I)に由来する単位が同方向で2個連続して結合し
た、いわゆるhead−to−tail結合した連鎖が
存在することを表し、このような結合が起きた場合、ビ
ニル化合物(I)の共重合組成を広範囲で制御すること
ができ、共重合体は粘弾特性や柔軟性、接着性、耐熱
性、制振性能に優れ、好ましい。本発明において、オレ
フィン系樹脂に対する接着性に優れる接着剤として用い
られる共重合体は、エチレンと下記ビニル化合物(I)
との共重合体であって、共重合体の骨格において、置換
基Rで置換された炭素原子同士が1個のメチレン基によ
って隔てられる構造を有する共重合体である。
【0021】本発明における共重合体は、耐候性という
観点から共重合体の末端を除くポリマーの全ての分子構
造(置換基Rも含む)中に2重結合を含まないことが好
ましい。ポリマーの分子構造中に二重結合を含む共重合
体は熱安定性に劣って成形加工中のゲル化によるフィシ
ュアイ発生などの問題が生じる場合が多い。
【0022】本発明の共重合体は、機械的強度、透明性
といった観点から重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)
が好ましくは1.5〜4.0であり、さらに好ましくは
1.5〜3.5であり、特に好ましくは1.5〜3.0
である。
【0023】本発明の共重合体は機械的強度の観点か
ら、重量平均分子量(Mw)が好ましくは10,000
〜1,000,000であり、さらに好ましくは30,
000〜500,000であり、特に好ましくは50,
000〜400,000である。また、本発明の共重合
体は接着性能の観点から、重量平均分子量(Mw)が好
ましくは1,000〜500,000であり、さらに好
ましくは2,000〜300,000であり、特に好ま
しくは5,000〜200,000である。
【0024】本発明の共重合体は、機械的強度の観点か
ら極限粘度[η]の値が好ましくは0.25〜10.0
dl/gであり、さらに好ましくは0.3〜6.0dl
/gであり、特に好ましくは0.35〜5.0dl/g
である。
【0025】本発明における共重合体は、エチレンとビ
ニル化合物(I)に加え、さらに1種またはそれ以上の
付加重合性モノマーとの共重合体であっても良い。該付
加重合性モノマーとしては、例えば炭素数3〜20のα
−オレフィン、または他のビニル化合物を挙げることが
できる。
【0026】かかるα−オレフィンの具体例としては、
プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−
1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン
−1等の直鎖状オレフィン類、3−メチルブテン−1、
3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、5
−メチル−ヘキセン−1等の分岐状オレフィン類等が挙
げられる。より好ましいα−オレフィンは、プロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、または4−メチルペンテン−1
であり、特に好ましくはプロピレン、ブテン−1、また
はへキセン−1である。
【0027】また他のビニル化合物の具体例としては、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、アクリ
ル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル等が
挙げられ、それらの1種または2種以上が好ましく用い
られる。
【0028】かかる本発明の共重合体は、例えば、イソ
プロピリデンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ドおよびメチルアルモキサンを接触させて得られる触媒
の存在下、エチレンとビニル化合物(I)とを共重合す
ることにより製造される。その際、エチレンやビニル化
合物(I)の投入量、重合温度や重合時間などの重合条
件を適宜変更することで、共重合組成や分子量等の異な
る共重合体を得ることができる。
【0029】かかる製造方法においては、用いる触媒の
種類や重合条件によっては、本発明の共重合体以外にエ
チレンの単独重合体やビニル化合物(I)の単独重合体
が副生することがある。そのような場合は、ソックスレ
ー抽出器等を用いた溶媒抽出を行うことにより、容易に
本発明の共重合体を分取することができる。かかる抽出
に用いる溶媒はビニル化合物(I)の種類に応じて適宜
選ぶことができる。例えば、ポリビニルシクロヘキサン
等ビニル化合物(I)の単独重合体はトルエンを用いた
抽出の不溶成分として、またポリエチレンはクロロホル
ムを用いた抽出の不溶成分として除去することができ、
共重合体は両溶媒の可溶成分として分取することができ
る。もちろん本発明の共重合体は、用途により問題なけ
れば、そのような副生物の存在したまま使用してもよ
い。
【0030】かかる本発明の透明性に優れ粘弾特性と耐
熱性のバランスに優れる共重合体は、ポリ塩化ビニルか
ら得られるようなフィルム、シートまたはパイプとし
て、或いは容器等として使用され、またコンパクトディ
スク等の記憶媒体の基盤やレンズとして用いられる。
【0031】フィルム、シート、パイプ或いは容器は例
えば、円形ダイから溶融させた樹脂を押出し、筒状に膨
らませたフィルムを巻き取るインフレーション成形加工
や、直線状ダイから溶融させた樹脂を押出し、フィルム
またはシートを巻き取るTダイ成形加工やカレンダー成
形加工、ブロー成形加工、射出成形加工、異形押出し成
形加工などにより得ることができる。
【0032】かかる本発明の成形品は、柔軟性や粘弾特
性に優れる。かかる柔軟性や粘弾特性は引張り試験を行
い、ヒステリシスカーブを取得することにより調べるこ
とができる。
【0033】本発明の共重合体は、他の素材との2層以
上の多層フィルム、シートまたはパイプといった形態で
使用することも可能である。その際フィルム、シートま
たはパイプは、共押出法、ドライラミネーション法、サ
ンドイッチラミネーション法、押出ラミネーション法等
公知の各種貼り合わせ方法等により製造できる。他の素
材としては、紙、板紙、アルミニウム薄膜、セロハン、
ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニル
アルコール共重合体(EVOH)等公知の素材を用いる
ことができる。
【0034】本発明の成形品には必要に応じて、酸化防
止剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、
防曇剤、無滴剤、顔料、フィラー等公知の添加剤を含有
させることができる。また、ラジカル重合法低密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、エチレン−α−オレフィン共重合エラストマー、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテ
ル、ポリエチレンテレフタレート等の公知の高分子物質
が配合されていてもよい。本発明の成形品は、コロナ放
電処理、プラズマ処理、オゾン処理、紫外線照射、電子
線照射等の公知の後処理を施すことができる。
【0035】本発明において、オレフィン系樹脂に対す
る接着性に優れる接着剤として用いられる共重合体は、
エチレンと下記ビニル化合物(I)との共重合体であっ
て、共重合体の骨格において、置換基Rで置換された炭
素原子同士が1個のメチレン基によって隔てられる構造
を有する共重合体であり、本発明の接着剤は該共重合体
を有効成分とする接着剤である。本発明の接着剤には、
接着性を損なわない範囲でフェノール系安定剤、フォス
ファイト系安定剤、アミン系安定剤、アミド系安定剤、
老化防止剤、耐候安定剤、沈降防止剤、酸化防止剤、熱
安定剤、光安定剤などの安定剤;揺変剤、増粘剤、消泡
剤、表面調整剤、耐候剤、顔料分散剤、帯電防止剤、滑
剤、核剤、難燃剤、油剤、染料などの添加剤;酸化チタ
ン(ルチル型)、酸化亜鉛などの遷移金属化合物、カー
ボンブラック等の顔料;ガラス繊維、炭素繊維、チタン
酸カリウム繊維、ウオラストナイト、炭酸カルシウム、
硫酸カルシウム、タルク、ガラスフレーク、硫酸バリウ
ム、クレー、カオリン、微粉末シリカ、マイカ、珪酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、アルミナ、セラ
イトなどの無機、有機の充填剤等を含有していてもよ
い。
【0036】さらに、接着剤は、水、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水
素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン
類、メタノ−ル、イソプロピルアルコール、エチレング
リコール、プロピレングリコールなどのアルコール類等
の溶剤を含有していても良い。接着剤における溶媒の含
有量は、共重合体100重量部に対して、通常、150
〜3000重量部程度、好ましくは200〜2000重
量部程度である。接着剤が溶媒を含有する場合には、共
重合体、安定剤、添加剤、顔料、充填剤等が溶媒に溶解
していても分散していてもよい。
【0037】本発明の積層体は該接着剤からなる層が被
着体に積層してなるものである。被着体としては、例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン・プロピ
レン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合
体、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体などのオ
レフィン系樹脂;ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ
アミド樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、エチレン・
(メタ)アクリレート共重合体、エチレン・酢酸ビニル
共重合体等の極性基含有熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、ユリア樹脂などの極性基含有熱硬化性樹
脂;金属、ガラス、セメントなどの無機材料;紙、木材
などのセルロース系高分子材料などが挙げられる。ま
た、積層体には、2種類以上の異なった種類の被着体を
使用しても良い。被着体の中でも極性基含有熱可塑性樹
脂またはオレフィン系樹脂が好ましく、とりわけ、ポリ
プロピレンが好適である。被着体は、例えば、前記の安
定剤、添加剤、顔料、充填剤、溶剤等を含有していても
良い。
【0038】本発明の積層体の製造方法としては、例え
ば、被着体、接着剤、被着体の順に順次積層したのち熱
プレスする方法;被着体の上に溶液状の接着剤を塗布し
たのち溶媒を乾燥し他の被着体を積層する方法;被着体
の上に溶液状の接着剤を塗布し、次いで被着体を形成す
る材料を溶解した溶液を塗布したのち加熱することによ
り接着、積層する方法;被着体、共重合体および被着体
を共押出し成形により積層する方法などが挙げられる。
【0039】前記被着体を形成する材料を溶解した溶液
としては、例えば、極性基含有熱可塑性樹脂または極性
基含有熱硬化性樹脂と、顔料、溶剤などを含有してなる
溶液が挙げられる。極性基含有熱可塑性樹脂または極性
基含有熱硬化性樹脂と、顔料、溶剤などを含有してなる
溶液は、塗料として取扱うことができる。即ち本発明の
接着剤は、基材と塗料との接着性を高めるための接着剤
としても用いられ、その場合、本発明で得られる積層体
における被着体は本発明の接着剤からなる層の両側にあ
り、被着体の一方は基材、他方は塗膜である。塗料とし
ては、2種類以上の極性基含有熱可塑性樹脂または極性
基含有熱硬化性樹脂を混合して使用しても良く、さら
に、少なくとも1種類の塗料を複数回塗装してもよい。
【0040】本発明の接着剤の使用形態のほかの例とし
ては、自動車のコンソールボックスやバンパーのような
形状の基材と、木目調などに加飾した加飾フィルムを熱
成形により該基材の表面形状に腑形したものとを接着さ
せる接着剤としての使用形態が挙げられる。
【0041】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例により
その範囲を限定されるものではない。なお、実施例中に
おける重合体の性質は、下記の方法によって測定した。
【0042】極限粘度[η]は、ウベローデ型粘度計を
用い、テトラリンを溶媒として135℃で測定した。
【0043】ガラス転移点は、DSC(セイコー電子工
業社製 SSC−5200)を用いて、以下の条件で測
定し、その変曲点より求めた。 昇温 20℃〜200℃(20℃/分)10分間保持 冷却 200℃〜−50℃(20℃/分)10分間保持 測定 −50℃〜300℃(20℃/分)
【0044】分子量および分子量分布は、下記の2種類
のゲル・パーミュエーション・クロマトグラフを用いて
求めた。なお、分子量分布は重量平均分子量と数平均分
子量との比(重量平均分子量/数平均分子量)で評価し
た。 (実施例1および2の場合) 機種 Waters製 150−CV カラム shodex 806M/S 測定温度 145℃ 測定溶媒 オルトジクロロベンゼン 測定濃度 1mg/ml (実施例3の場合) 機種 日本分光社製 800シリーズ カラム shodex A806M 測定温度 45℃ 測定溶媒 テトラヒドロフラン 測定濃度 0.5mg/ml (実施例6〜8および比較例1、2の場合) 機種 Waters製 150−C) カラム shodex A−80M 測定温度 140℃ 測定溶媒 オルトジクロロベンゼン 測定濃度 1mg/ml
【0045】重合体中のビニル化合物(I)の共重合組
成および重合体の構造は、13C−NMR解析により求め
た。13 C−NMR装置 BRUKER社製 DRX600 測定溶媒 オルトジクロロベンゼンとオルトジクロロベ
ンゼン−d4の4:1(容積比)混合液 測定温度 135℃
【0046】重合体のヒステリシスカーブは、ストログ
ラフ−T(東洋精機製作所製)を用い、以下の条件にて
求めた。 試験片 厚み0.3mm 幅3mmのプレスシート 引張り速度 50mm/分 引張り倍率 2倍 チャック間距離 35mm 測定温度 23℃
【0047】重合体の固体粘弾性は、EXSTAR−6
000(セイコー・インスツルメント製)を用い、以下
の条件にて求めた。 試験片 20mm×3.0mm×0.3mmのプレスシ
ート 周波数 5Hz 昇温速度 3℃/分 変位振幅 5μm
【0048】重合体の屈折率は、150℃で3分間予熱
後150℃で3〜5MPaの圧力下3分間熱プレスする
ことにより成形した厚さ100μmのフィルムを、10
mm×30mmの大きさに切り取り試験片として、アッ
ベ屈折計 3型(株式会社アタゴ製)を用いて調べた。
【0049】[実施例1]アルゴンで置換した5000
mlのオートクレーブ中にビニルシクロヘキサン220
g、脱水トルエン1480gを投入した。40℃に昇温
後、エチレンを0.8MPa仕込んだ。メチルアルモキ
サンのトルエン溶液[東ソー・アクゾ(株)製MMA
O、Al原子換算濃度 6wt%]8.9mlを仕込
み、つづいてイソプロピリデンビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド 17.3mgを脱水トルエン
8.7mlに溶解したもの(実際にはけん濁状態であっ
た)と上記のメチルアルモキサンのトルエン溶液 2.
2mlとを予め混合したものを投入した。反応液を1時
間攪拌した後、反応液をメタノール 6000ml中に
投じ、沈殿した白色固体をロ取した。該固体をメタノー
ルで洗浄後、減圧乾燥した結果、重合体 254gを得
た。
【0050】該重合体の溶媒分別による精製を行った。
該重合体 4.05gについて、トルエンを用いたソッ
クスレー抽出(10時間)を行ったところ、トルエンに
可溶な成分として重合体 4.01gを得た。さらに、
得られたトルエンに可溶な重合体のうち2.73gの重
合体について、クロロホルムを用いたソックスレー抽出
(10時間)を行ったところ、クロロホルムに可溶な成
分として重合体 2.56gを得た。このトルエンおよ
びクロロホルムに可溶な重合体の[η]は0.72dl
/gで、屈折率は1.504、数平均分子量は54,0
00、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は
1.9、ガラス転移点は−24℃、ビニルシクロヘキサ
ンの共重合組成は23mol%であった。得られた重合
体の13C−NMRスペクトルを図1に示す。ビニルシク
ロヘキシル基で置換された炭素原子同士が、1個のメチ
レン基によって隔てられる構造を有することが確認でき
た。該重合体のプレスシートは非常に透明性が高く、ま
た柔軟性および弾性回復性に優れていた。得られた重合
体の固体粘弾性を図10に示す。
【0051】[実施例2]アルゴンで置換した400m
lのオートクレーブ中にビニルシクロヘキサン102.
7ml、脱水トルエン43.5mlを投入した。30℃
に昇温後、エチレンを0.8MPa仕込んだ。メチルア
ルモキサンのトルエン溶液[東ソー・アクゾ(株)製M
MAO、Al原子換算濃度 6wt%]2.8mlを仕
込み、つづいてイソプロピリデンビス(インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド 1.1mgを脱水トルエン
1.1mlに溶解したもの(実際にはけん濁状態であっ
た)を仕込んだ。反応液を1時間攪拌した後、反応液を
メタノール 500ml中に投じ、沈殿した白色固体を
ロ取した。該固体をメタノールで洗浄後、減圧乾燥した
結果、重合体 18.6gを得た。
【0052】該重合体の溶媒分別による精製を行った。
該重合体 8.34gについて、クロロホルムを用いた
ソックスレー抽出(10時間)を行ったところ、クロロ
ホルムに可溶な成分として重合体 7.97gを得た。
このクロロホルムに可溶な重合体の[η]は0.35d
l/gで、屈折率は1.511、数平均分子量は27,
000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)
は1.8、ガラス転移点は7℃、ビニルシクロヘキサン
の共重合組成は37mol%であった。得られた重合体
13C−NMRスペクトルを図2に示す。ビニルシクロ
ヘキシル基で置換された炭素原子同士が、1個のメチレ
ン基によって隔てられる構造を有することが確認でき
た。得られた重合体の固体粘弾性を図11に示す。該重
合体のヒステリシスカーブを図14に示す。プレスシー
トは非常に透明性が高く、また柔軟性および弾性回復性
に優れていた。
【0053】[実施例3]実施例2におけるエチレンの
仕込み量を0.8MPaから0.2MPaに変えた以外
は実施例2と同様に操作したところ、重合体 38.9
gを得た。該重合体の溶媒分別による精製を行った。該
重合体 2.01gについて、トルエンを用いたソック
スレー抽出(10時間)を行ったところ、トルエンに可
溶な成分として重合体 1.99gを得た。さらに、得
られたトルエンに可溶な重合体のうち1.23gの重合
体について、クロロホルムを用いたソックスレー抽出
(10時間)を行ったところ、ほぼ全量がクロロホルム
に可溶な成分として回収できた。回収された重合体の
[η]は0.39dl/gで、屈折率は1.512、数
平均分子量は39,000、分子量分布(重量平均分子
量/数平均分子量)は2.0、ガラス転移点は81℃、
ビニルシクロヘキサンの共重合組成は71mol%であ
った。得られた重合体の13C−NMRスペクトルを図3
に示す。ビニルシクロヘキシル基で置換された炭素原子
同士が、1個のメチレン基によって隔てられる構造を有
することが確認できた。該重合体のプレスシートは非常
に透明性が高かった。得られた重合体の固体粘弾性を図
12に示す。
【0054】[実施例4]実施例2におけるエチレンの
仕込み量を0.8MPaから0.6MPaに変えた以外
は実施例2と同様に操作したところ、重合体 7.78
gを得た。該重合体の溶媒分別による精製を行った。該
重合体 7.29gについて、クロロホルムを用いたソ
ックスレー抽出(10時間)を行ったところ、クロロホ
ルムに可溶な成分として重合体 6.55gを得た。回
収された重合体の[η]は0.36dl/gで、ガラス
転移点は23℃、ビニルシクロヘキサンの共重合組成は
44mol%であった。得られた重合体の13C−NMR
スペクトルを図4に示す。ビニルシクロヘキシル基で置
換された炭素原子同士が、1個のメチレン基によって隔
てられる構造を有することが確認できた。得られた重合
体の固体粘弾性を図13に示す。該重合体の該重合体の
ヒステリシスカーブを図15に示す。プレスシートは非
常に透明性が高く、また柔軟性および弾性回復性に優れ
ていた。
【0055】[実施例5]実施例2におけるビニルシク
ロヘキサンの量を22mlに、脱水トルエンの量を17
4mlに、重合温度を50℃に、メチルアルモキサンの
トルエン溶液[東ソー・アクゾ(株)製MMAO、Al
原子換算濃度 6wt%]の量を2.4mlに、またイ
ソプロピリデンビス(インデニル)ジルコニウムジクロ
リドの脱水トルエン溶液をイソプロピリデンビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド0.9mgを脱水トル
エン 1.7mlに溶解したものに変えた以外は実施例
2と同様に操作したところ、重合体 29.5gを得
た。この重合体の[η]は0.64dl/gで、ガラス
転移点は−20℃、融点は56℃、ビニルシクロヘキサ
ンの共重合組成は16mol%であった。得られた重合
体の13C−NMRスペクトルを図5に示す。ビニルシク
ロヘキシル基で置換された炭素原子同士が、1個のメチ
レン基によって隔てられる構造を有することが確認でき
た。該重合体のプレスシートは柔軟性および弾性回復性
に優れていた。
【0056】[実施例6]実施例1におけるビニルシク
ロヘキサンの量を441gに、脱水トルエンの量を12
33gに、イソプロピリデンビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリドの脱水トルエン溶液をイソプロピリデ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド 8.7
mgを脱水トルエン 8.7mlに溶解したものに、反
応時間を2時間に変えた以外は実施例1と同様に操作し
たところ、重合体 133.9gを得た。この重合体の
[η]は0.66dl/gで、数平均分子量は47,0
00、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は
2.1、ガラス転移点は−25℃、ビニルシクロヘキサ
ンの共重合組成は25mol%であった。得られた重合
体の13C−NMRスペクトルを図6に示す。ビニルシク
ロヘキシル基で置換された炭素原子同士が、1個のメチ
レン基によって隔てられる構造を有することが確認でき
た。該重合体のプレスシートは非常に透明性が高く、ま
た柔軟性および弾性回復性に優れていた。
【0057】[実施例7]実施例1におけるビニルシク
ロヘキサンの量を1102gに、脱水トルエンの量を5
19gに、イソプロピリデンビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリドの脱水トルエン溶液をイソプロピリデ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド 8.7
mgを脱水トルエン 8.7mlに溶解したものに、反
応温度を30℃に、反応時間を2時間30分に変えた以
外は実施例1と同様に操作したところ、重合体 23
6.2gを得た。この重合体の数平均分子量は31,0
00、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は
2.4、ガラス転移点は1℃、ビニルシクロヘキサンの
共重合組成は34mol%であった。得られた重合体の
13C−NMRスペクトルを図7に示す。ビニルシクロヘ
キシル基で置換された炭素原子同士が、1個のメチレン
基によって隔てられる構造を有することが確認できた。
該重合体のプレスシートは非常に透明性が高く、また柔
軟性および弾性回復性に優れていた。
【0058】[実施例8]実施例1におけるビニルシク
ロヘキサンの量を1102gに、脱水トルエンの量を5
14gに、エチレンの仕込み量を0.8MPaから0.
4MPaに、メチルアルモキサンのトルエン溶液[東ソ
ー・アクゾ(株)製MMAO、Al原子換算濃度 6w
t%]の量を11.1mlにそれぞれ変更し、イソプロ
ピリデンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドの
脱水トルエン溶液と上記のメチルアルモキサンのトルエ
ン溶液とを予め混合したものにおけるイソプロピリデン
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドの量を2
1.6mgに、脱水トルエンの量を10.8mlに、上
記のメチルアルモキサンのトルエン溶液の量2.8ml
に変更し、反応時間を40分に変えた以外は実施例1と
同様に操作したところ、重合体 850gを得た。この
重合体の数平均分子量は22,000、分子量分布(重
量平均分子量/数平均分子量)は4.2、ガラス転移点
は52℃、ビニルシクロヘキサンの共重合組成は53m
ol%であった。得られた重合体の13C−NMRスペク
トルを図8に示す。ビニルシクロヘキシル基で置換され
た炭素原子同士が、1個のメチレン基によって隔てられ
る構造を有することが確認できた。該重合体のプレスシ
ートは非常に透明性が高く、また柔軟性および弾性回復
性に優れていた。
【0059】[実施例9]アルゴンで置換した400m
lのオートクレーブ中に3−メチル−1−ブテン31.
6g、脱水トルエン 88mlを投入した。50℃に昇
温後、エチレンを0.8MPa仕込んだ。メチルアルモ
キサンのトルエン溶液[東ソー・アクゾ(株)製MMA
O、Al原子換算濃度 6wt%]2.9mlを仕込
み、つづいてイソプロピリデンビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド 4.3mgを脱水トルエン 8.
7mlに溶解したものを仕込んだ。反応液を1時間攪拌
した後、反応液をメタノール 500ml中に投じ、沈
殿した白色固体をロ取した。該固体をメタノールで洗浄
後、減圧乾燥した結果、重合体 0.17gを得た。該
重合体の3−メチル−1−ブテンの共重合組成は9.1
mol%であった。得られた重合体の13C−NMRスペ
クトルを図9に示す。イソプロピル基で置換された炭素
原子同士が、1個のメチレン基によって隔てられる構造
を有することが確認できた。
【0060】<接着剤および積層体の製造例>ポリプロ
ピレン(住友化学工業社製、ノーブレンAY564)を
使用し、東洋精機(株)社製ラボプラストミルφ20m
m押出し機T−ダイス付にて100μm厚みの成形フィ
ルムを得、被着体とした。また、同じポリプロピレンを
使用し、東芝社製5.5オンス射出成形機(IS100
E)にて2mm厚みの成形シートを得、別な被着体とし
た。熱プレス成形機にて、温度180℃、圧力5MPa
の条件で、鋼板(4mm厚み)/アルミ板(200μ
m)/ポリテトラフルオロエチレンシート(200μ
m)/実施例5〜8のいずれかで得られた共重合体+5
0μmPET(ポリエチレンテレフタレート)型枠/ポ
リテトラフルオロエチレンシート(200μm)/アル
ミ板(200μm)/鋼板(4mm厚み)の構成でプレ
ス加工を実施し、シート状の接着剤を得た。次に、上か
らアルミ箔、被着材(100μm厚みのポリプロピレン
フィルム)、シート状の接着剤、被着材(2mm厚みの
ポリプロピレンシート)およびアルミ箔を順次積層し、
ヒートシールテスター(テスター産業社製)にて、上部
より180℃、0.3MPaの圧力で3秒間保持し積層
体の一部(25mm幅)を接着した。得られた積層体の
アルミ箔を剥がし、温度23℃、湿度50%にて1時間
静置した。その後、積層体を10mm幅×100mm長
さ(接着長さ25mm)に切り出し、温度23℃、湿度
50%にて接着していない部分をつかみ、剥離速度10
0mm/秒、剥離角度180°でピール剥離試験を実施
した。ポリプロピレンに対する剥離強度を表3にまとめ
た。
【0061】[比較例1] <エチレンとスチレンの共重合体の製造例>攪拌羽根を
備えた100LのSUS製重合器を用いて連続的にエチ
レンとスチレンの共重合を以下の通り行った。重合器下
部から重合溶媒としてヘキサンを84.7kg/時間、
エチレン2.8kg/時間、スチレン4.15kg/時
間の速度で連続的に供給した。一方、重合器上部から重
合器中の重合液が100Lとなるように連続的に重合液
を抜き出した。触媒としてイソプロピリデン(シクロペ
ンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−
2−フェノキシ)チタニウムジクロリド、N,N−ジメ
チルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、およびトリイソブチルアルミニウムをそ
れぞれ0.348g/時間、1.081g/時間、6.
912g/時間の速度で重合器下部から重合器中に連続
的に供給した。共重合反応は、重合器外部に取り付けら
れたジャケットに冷却水を循環させることで50℃で行
った。重合器から抜き出した重合液に少量のエタノール
を添加して重合反応を停止させ、脱モノマー、水洗浄
後、大量の水中でスチームにより溶媒を除去して共重合
体を取り出し、80℃で昼夜減圧乾燥した。以上の操作
により、エチレン−スチレン共重合体が2kg/時間の
速度で得られた。この共重合体のガラス転移点は−20
℃、融点は44℃で、スチレンの共重合組成は16モル
%であった。
【0062】比較例1についても、接着剤および積層体
を前述と同様に製造し、得られた積層体のポリプロピレ
ンに対する剥離強度の結果を表3にまとめた。芳香族ビ
ニル化合物であるスチレンとエチレンとの共重合体の接
着性は極めて低かった。
【0063】[比較例2]接着剤として低密度ポリエチ
レン(スミカセンL705、住友化学工業(株)製)の
シート(50μm)を用いた。前述と同様に積層体を製
造し、得られた積層体のポリプロピレンに対する剥離強
度の結果を表3にまとめた。嵩高い置換基を有しないポ
リエチレンの接着性は極めて低かった。
【0064】
【表3】 ここで、VCHとはビニルシクロヘキサンを表す。
【0065】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
オレフィン系樹脂、中でもポリプロピレンに対する接着
性に優れる接着剤、および該接着剤として用いられる共
重合体が提供され、また、環境汚染の観点で問題視され
ているハロゲンを含有しない構成をとり得る共重合体で
あって、透明性に優れ粘弾特性と耐熱性とのバランスに
優れた共重合体が提供される。本発明のこれらの共重合
体は、固体粘弾性の測定結果においてtanδの値が高
くなっていることからも明らかなように、制振性にも優
れており、中でも、ビニル化合物(I)の共重合組成の
高いものは制振性により優れていて、制振材料としても
用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図2】図2は、実施例2で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図3】図3は、実施例3で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図4】図4は、実施例4で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図5】図5は、実施例5で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図6】図6は、実施例6で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図7】図7は、実施例7で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図8】図8は、実施例8で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図9】図9は、実施例9で得られた共重合体の13C−
NMRスペクトルである。
【図10】図10は、実施例1で得られた共重合体の固
体粘弾性を測定したデータである。
【図11】図11は、実施例2で得られた共重合体の固
体粘弾性を測定したデータである。
【図12】図12は、実施例3で得られた共重合体の固
体粘弾性を測定したデータである。
【図13】図13は、実施例4で得られた共重合体の固
体粘弾性を測定したデータである。
【図14】図14は、実施例2で得られた共重合体のヒ
ステリシスカーブである。
【図15】図15は、実施例4で得られた共重合体のヒ
ステリシスカーブである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮竹 達也 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 森 俊樹 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4J040 DA031 DA131 LA06 MA11 MB03 MB06 4J100 AA02P AA09Q AA15Q AA18Q AA20Q CA04 DA22 DA47 DA62 JA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンと下記ビニル化合物(I)との共
    重合体であって、共重合体の骨格において、置換基Rで
    置換された炭素原子同士が1個のメチレン基によって隔
    てられる構造を有する共重合体。 ビニル化合物(I):飽和炭化水素基Rを含む構造式C
    2=CH−Rで表され、置換基Rの立体パラメータE
    sが−2.77〜−1.64であり、かつ置換基Rの立
    体パラメータB1が1.53〜2.90であるビニル化
    合物。
  2. 【請求項2】エチレンと下記ビニル化合物(I)との共
    重合体であって、実質的に結晶性を有しない共重合体。 ビニル化合物(I):飽和炭化水素基Rを含む構造式C
    2=CH−Rで表され、置換基Rの立体パラメータE
    sが−2.77〜−1.64であり、かつ置換基Rの立
    体パラメータB1が1.53〜2.90であるビニル化
    合物。
  3. 【請求項3】ビニル化合物(I)の共重合組成が5〜9
    0mol%であることを特徴とする請求項1または2記
    載の共重合体。
  4. 【請求項4】ビニル化合物(I)の置換基Rが2級アル
    キル基である請求項1〜3のいずれかに記載の共重合
    体。
  5. 【請求項5】ビニル化合物(I)がビニルシクロヘキサ
    ンである請求項1〜4のいずれかに記載の共重合体。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の共重合体
    を有効成分とする接着剤。
  7. 【請求項7】請求項6記載の接着剤からなる層が被着体
    に積層してなる積層体。
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