JP2012515818A - Pemibスラリー重合 - Google Patents

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Abstract

アルケン共重合体は、少なくとも1種の3置換C4−10アルケンと少なくとも1種のC2−8アルケンとを、スラリー重合において単座触媒を含有する粒状触媒系を使用して重合させることによって製造される。

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、少なくとも1種の3置換C4−10アルケンと別のC2−8アルケンとを、単座触媒を含む支持された触媒系を使用してスラリー反応器中で重合させることを含む、アルケン共重合体の、新規な、高い生産性の製造方法に関する。本発明はまた、本方法から得られた共重合体にも関する。
背景の説明
エチレンなどのアルケンは、特定の特性を有するポリマーを得るために、しばしばコモノマーと共重合されている。従って、例えば、エチレンホモポリマーに対して減少した密度を有するポリマーを得るために、1−ヘキセン又は1−オクテンなどのコモノマーとエチレンとを共重合させることが一般的である。共重合体の密度を減少させることは、一般的に多くのその機械的特性にプラスの影響を与え、場合によっては、ポリマーを多くの最終用途において更に有用なものにする。従って、コモノマーは一般的に、その目的用途に合うようにポリマーの特性を適合させるために使用されている。例えば、1−ヘキセン又は1−オクテンをコモノマーとして含む、膨大な数の市販のエチレン共重合体がある。
かなりの割合のアルケンポリマー、例えば、ポリエチレンは単座触媒系を使用して工業的に生産される。これは、得られるポリマーが更に均質になり易く、それによってそれらの組成物が他の触媒系を使用して生産されたポリマーよりも制御可能であり、且つ特定の用途に最適であるからである。単座触媒を含む触媒系が工業的なアルケン重合の間に使用される時、単座触媒系は適切なモノマーと一緒に連続的に反応器系に導入されるが、所望のポリマーは連続的に取出される。新たな触媒系の連続的な添加は、所望のポリアルケンが反応器系から取出される時に一定量の触媒系も取出されるので、必要である。従って、重合反応を維持するために追加の触媒系を提供することは重要である。
しかしながら、この製造機構の欠点は、所望のポリマーと共に反応器から取出される触媒系が、それと共にしっかりと混合されたポリマー内に存在することである。このことは、触媒系を取り出すためにポリマーを精製しなければならないことを意味し、そうでなければ、触媒系は、典型的には部分的に化学的改変した触媒系残留物として、その更なる処理及びその使用の間、ポリマー材料内に残り続けることになる。換言すれば、触媒系は不純物としてポリアルケン中に存在する。
ポリエチレンなどのポリマー中に触媒系残留物が存在することは、多くの理由のために望ましくない、例えば、
− 残留物が繊維厚さ又は膜厚さと同じ大きさ又はそれを上回る大きさの粒子を作る場合、例えば、繊維又は膜への加工を難しくする
− 最終使用でのポリマーの性能を低下させる、例えば、膜において視覚的に観察可能な不均一性(しばしばゲル、斑点又はフィッシュアイと呼ばれる)を作ることによって、ポリマーを用いて製造される膜の光学特性を低下させ得る
− そこに存在する不純物の水準が一定の基準を下回ることが要求される用途、例えば、食品及び/又は医療用途に対してポリマーを不適切にさせ得る
− それらの遷移金属の含有率を通して、ポリマー劣化の促進剤として作用し、最終的に変色及び機械的強度の損失をもたらし得る。
ポリマーから触媒系残留物を除去するための精製工程は、通常、脱灰と呼ばれ、該工程はアルコール(例えば、イソプロパノール)と共に反応器から得られるポリマー粉末を抽出且つ洗浄し、任意に炭化水素液体と一緒に又は水と一緒に混合することによって実行することができる。時として炭化水素液体は、好適な金属錯化剤、例えば、アセチルアセトネートと組み合わせるために使用される。しかしながら、このようなプロセス工程は複雑であり、かかる精製工程のないプロセスは、脱灰を行う工程よりも安価であり且つ操作が容易であることは明らかである。
従って、一般的に所定量のポリマーの製造に必要とされる触媒系の量を最小限にすることを試みることが望ましい。このことは、加工及び使用における上述の課題を克服し、さらにポリマー1トン当たりの触媒系費用の削減によりポリマーの製造費用を減少させるために、脱灰工程の必要性をなくすことに役立つ。また、これは触媒物質を扱うことに付随する安全性に関するリスクを最小限にする。更に、最終的なポリマー1kg当たり、より少ない量の触媒系を使用する能力によって、場合により、生産工場がそれらの反応器の大きさを増大させないで生産速度を上げることができる。
通常、所定の触媒系の触媒系生産性(即ち、トンポリマー/kg触媒系)を増大させる多くの公知の方法がある。これらの方法は、反応器中の滞留時間、重合温度、モノマーの濃度及び/又はコモノマーの濃度を増加させることを含む。これらのアプローチの全ては、しかしながら、重大な欠点がある。
滞留時間の増大は、経済的に好ましくない生産速度の低下によって、又は反応器中のポリマー濃度の増加によってなされ、これは反応器中のよごれ及び/又は塊の原因となり易く、最終的に洗浄の長期停止を招く。モノマーの濃度の増加は、モノマーの相対転換率の低下によって生産経済性に悪影響を及ぼす。コモノマーの濃度の増加によって、コモノマーの組込みが増大し、従って、実質的に、異なる共重合体の目的のものへの生産をもたらす。通常の運転温度からの重合温度の昇温は、おそらく、これまでに利用された中で最もよく見られる手段であるが、滞留時間の増大を伴うので、反応器のよごれ及び/又は反応器中の塊の原因となり且つ反応器の洗浄を再び長期的停止させることにつながり得る。
図面の簡単な説明
図1は活量係数対ポリエチレン密度のプロットである。
図2はコモノマー含有率対ポリエチレン密度のプロットである。
発明の詳細な説明
上述の欠点を考慮すると、アルケンポリマーの、特に、所定量のポリマーを製造するために必要とされる触媒系の量を最小にするアルケン共重合体の製造のための代替的な重合法が必要である。従来の温度及び圧力条件下で並びに従来の反応器中で反応を実施可能な方法が特に望ましい。
ここで驚くことに、エチレンなどの1−アルケンのスラリー共重合において単座触媒を含む粒状触媒系の触媒活性は、従来の非置換の直鎖状C4−10アルケンではなく、コモノマーとして3−置換C4−10アルケンを使用することによって、顕著に増大することが見出された。結果として、有意に少ない量の触媒系を、3−置換C4−10アルケンを含む所定量の共重合体を製造するために使用することができる(即ち、触媒系の生産性が著しく増大する)。1−アルケン/3−置換C4−10アルケン共重合体(例えば、MFR、密度、融点、Mw、Mn及び分子量分布)の有利な主要特性は、従来の1−アルケン/非置換の、直鎖状C4−10アルケン共重合体の特性に相当する水準に維持され得る。驚くことに、場合によっては、従来の非置換の直鎖状C4−10アルケンコモノマーではなく、コモノマーとしてより少ない3−置換C4−10アルケンを使用することによって、同等の特性を達成することができる。従って、本願明細書に記載された方法は、市販のエチレン/1−ヘキサン及びエチレン/1−オクテンコポリマーの代替として使用できる共重合体を製造するための経済的に魅力的な手法を提供している。
エチレン及び3−メチル−ブト−1−エンを含むコポリマーは、かつては、背景技術、例えば、WO2008/006636号、EP−A−1197501号及びWO2008/003020号に記載されていた。しかしながら、これらの文献のどれも、単座触媒を含む粒状触媒系を用いる、C2−8アルケンと3−メチル−ブト−1−エンとの共重合を開示していない。従って、これらの文献はいずれも、エチレンなどのC2−8アルケンのスラリー共重合における、かかる触媒系の触媒生産性が、1−ヘキセン又は1−オクテンなどの従来のコモノマーではなく、3−メチル−ブト−1−エンをコモノマーとして利用することによって有意に増大し得ることを開示又は示唆していない。
第1の実施態様において、本発明は、少なくとも1種の3置換C4−10アルケンと別のC2−8アルケンとを、単座触媒を含む粒状触媒系を使用するスラリー重合において重合させることを含む、アルケン共重合体の製造方法を提供する。
第2の実施態様において、本発明は、本特許出願に記載された方法を使用して得られるアルケン共重合体を提供する。
第3の実施態様において、本発明は、少なくとも1種の3置換C4−10アルケンと別のC2−8アルケンとを重合させることを含むスラリー重合における単座触媒を含む粒状触媒系の生産性を増大する方法を提供する。
第4の実施態様において、本発明は、スラリー重合によるC2−8アルケン共重合体の製造における単座触媒を含む粒状触媒系及び3置換C4−10アルケンの使用を提供する。
定義
本願明細書に記載された全ての範囲は、この範囲の終点を含む、この範囲の下限と上限の間の全ての値及びサブ値を含む。
本願明細書で使用される、「アルケン共重合体」との用語は、少なくとも1種の3置換C4−10アルケンモノマー及び少なくとも1種の他のC2−8アルケンから誘導される繰り返し単位を含むポリマーを意味する。有利な共重合体は、二元(即ち、有利な共重合体はコポリマーである)であり且つ1種の3置換C4−10アルケンコモノマー及び別の1種のC2−8アルケンモノマーから誘導される繰り返し単位を含む。他の有利な共重合体は三元であり、例えば、それらは1種の3−置換C4−10アルケンコモノマー及び2種のC2−8アルケンモノマーから誘導される繰り返し単位を含む。特に有利な共重合体はコポリマーである。有利な共重合体において、共重合体の全質量を基準として、少なくとも0.01質量%、さらに一層有利には少なくとも0.1質量%、例えば、少なくとも0.5質量%のモノマーがそれぞれ存在する。
その一方、本願明細書で使用される、「アルケンホモポリマー」との用語は、1種のC2−8アルケン、例えば、エチレンから誘導される繰り返し単位から本質的になるポリマーを意味する。ホモポリマーは、ポリマーの全質量を基準として、例えば、少なくとも99.9質量%、例えば、少なくとも99.99質量%の1種のC2−8アルケンから誘導される繰り返し単位を含む。
本願明細書で使用される、「3置換C4−10アルケン」との用語は、(i)4〜10個の炭素原子を含有する主鎖(ここで該主鎖はアルケン二重結合を含有する分子中の最も長い炭素鎖である)、及び(ii)第3位に置換基(即ち、Hではない基)を有するアルケンを意味する。
本願明細書において使用される、「スラリー重合」との用語は、ポリマーが液体中で固体として形成される重合を意味する。液体はポリマーのモノマーであってよい。この場合、重合は時としてバルク重合を意味する。スラリー重合との用語は、時として、当該技術分野における超臨界重合を意味するもの、即ち、重合において、ポリマーが流体中に懸濁した固体であり、該流体は比較的その臨界点に近いか又は該流体が混合物である場合はその擬似臨界点に近い、重合を包含する。流体は、その圧縮因子が、その臨界圧縮因子の2倍未満であるか、又は混合物の場合、その擬似臨界圧縮因子の2倍未満であるならば、比較的その臨界点に近いと考えてよい。
本願明細書において使用される、「触媒系」との用語は、重合反応を触媒する全活性実体を意味する。典型的には、触媒系は、遷移金属化合物(活性部位前駆体)及び遷移金属化合物を活性化することができる活性化剤(時として助触媒を意味する)を含む配位触媒系である。本発明の触媒系は、有利には活性化剤、少なくとも1種の遷移金属活性部位前駆体、及び特定の構成材(活性化剤又は別の材料であってよい)を含む。有利には、特定の構成材は担体である。
本願明細書で使用される、「多座触媒系」との用語は、少なくとも2つの化学的に異なる活性部位前駆体から誘導される少なくとも2つの異なる活性部位を含む触媒系を意味する。本発明において使用される多座触媒系は少なくとも1つの単座触媒を含む。多座触媒系の例は、2つ又は3つの異なるメタロセン活性部位前駆体を含むもの又はチーグラー・ナッタ活性部位及びメタロセン活性部位を含むものである。2つの活性部位だけ触媒系に存在する場合、これは二重部位触媒系と呼ぶことができる。粒状多座触媒系は、その異なる活性部位を単一のタイプの触媒粒子中に含有してよい。あるいは、各タイプの活性部位は、それぞれ個々別々の粒子中に含有されてよい。全ての活性部位のうち1タイプが、個々別々の粒子のうち1タイプに含有される場合、各タイプの粒子はそれ自体の注入口を通して反応器に入ってよい。
本願明細書において使用される、「単座触媒」との用語は、1種類の活性な触媒部位を有する触媒を意味する。単座触媒の例は、メタロセン含有触媒である。例えば、TiClの担体物質中への含浸から製造される、典型的なチーグラー・ナッタ触媒、又は例えば、酸化クロムのシリカへの含浸から製造される酸化クロム(フィリップス)触媒は、それらが異なる組成のポリマー鎖を生じさせる、異なるタイプの部位の混合を含むので、単座触媒ではない。
本願明細書で使用される、「粒状触媒系」との用語は、重合反応器に又は重合区間に供給される時、固体粒子、有利には多孔粒子内にその活性部位又は活性部位前駆体を有する触媒系を意味する。これは活性部位を有する触媒系又は前駆体化合物とは異なり、液体であるか又は液体に溶解している。粒状触媒を使用する重合が実施される時に該触媒の粒子が触媒断片に分解すると一般的には推測されている。これらの断片はその後、固体ポリマーが形成される条件下で重合が実施される度にポリマー粒子内に存在する。粒状触媒系は、触媒調製の生産プロセスの間又はその後に予備重合してよい。粒状触媒系との用語は、活性部位又は活性部位前駆体化合物が重合反応器中でモノマーに接触するのと同時に又は直前に、該活性部位又は活性前駆体化合物が担体に接触する状況も包含する。
本願明細書において使用される、「重合区間」との用語は、多段階重合において存在する全ての重合反応器を意味する。該用語はまた使用される予備重合反応器を包含する。
本願明細書において使用される、「多峰性」との用語は、異なる重合条件下で及び/又は1段階において多座触媒系を使用することによって及び/又は重合段階において2種以上の異なる触媒を使用することによって製造されてきた、少なくとも2つの成分を含むポリマーを意味しており、これらの成分について異なる(質量平均)分子量及び分子量分布が得られる。接頭部「多(multi)」とは、ポリマー中に存在する異なる成分の数を意味する。従って、例えば、2成分のみからなるポリマーは「二峰性」と呼ばれる。分子量分布曲線の形、即ち、多峰性ポリアルケンの、その分子量の関数として、ポリマー質量フラクションのグラフの外観は、2種以上の最大値を示すか又は個別の成分の曲線と比較して少なくとも明確に広がる。更に、多峰性は成分の溶融温度又は結晶化温度の差として示される。
対照的に、一定の重合条件下で製造された1つの成分を含むポリマーは、本願明細書では単峰形を意味する。
2-8アルケン
共重合体を製造するために、C2−8アルケンは、3置換C4−10アルケンとして使用されるアルケンとは別のアルケンでなければならない。1つ以上(例えば、2つ又は3つ)のC2−8アルケンを使用してよい。しかしながら、有利には、1つ又は2つ、例えば、1つのC2−8アルケンが使用される。
有利には、C2−8アルケンはモノアルケンである。更に一層有利には、C2−8アルケンは末端アルケンである。換言すれば、C2−8アルケンは有利には炭素数1及び2で不飽和である。従って、有利なC2−8アルケンはC2−8アルク−1−エンである。
2−8アルケンは有利には直鎖状アルケンである。更に一層有利には、C2−8アルケンは不飽和C2−8アルケンである。
本発明の方法の使用に適したC2−8アルケンの代表的な例として、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンが挙げられる。有利には、C2−8アルケンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン又はそれらの混合物から選択される。特に有利には、C2−8アルケンはエチレン又はプロピレン、例えば、エチレンである。
本発明で使用されるC2−8アルケンは市販されている。あるいは、エチレン、プロピレン及びブト−1−エンは熱分解によって製造してよい。高直鎖性オレフィンは、エチレンの触媒オリゴマー化から又はフィッシャー−トロプシュ合成によって入手可能である。
置換C4−10アルケン
粒状の単座触媒系による、上述のC2−8アルケンと3置換C4−10アルケンとのスラリー共重合が予想外に高い効率で起こることが見出された。所定の密度のポリマーを提供するために、より少ない3置換C4−10アルケンが1−ヘキセン又は1−オクテン以外にそこに含まれる必要があることも見出された。これは、1−ヘキセン、1−オクテン又は3置換C4−10アルケンなどのコモノマーのコストが、エチレン又はプロピレンのコストよりも遥かに高いので有利である。
有利には、3置換C4−10アルケンの炭素3に存在する置換基は、C1−6アルキル基である。アルキル基は、非ヒドロカルビル置換基によって置換されるか又は置換されなくてよい。アルキル基の上に存在してよい非ヒドロカルビル置換基の代表的な例として、F及びClが挙げられる。しかしながら、有利にはC1−6アルキル基は置換されていない。特に有利には、炭素3に存在する置換基は、メチル、エチル又はイソ−プロピルなどのC1−3アルキル基である。メチルは特に有利な置換基である。
有利には、3置換C4−10アルケンは単独で炭素3で置換される。しかしながら、置換基が別の位置に存在する場合、これは有利には炭素3に存在する置換基について上述したようなC1−6アルキル基である。
3置換C4−10アルケンは有利にはモノアルケンである。更に一層有利には、3置換C4−10アルケンは末端アルケンである。換言すれば、3置換C4−10アルケンは有利には炭素数1及び2で不飽和である。有利な3置換C4−10アルケンは従って3置換C4−10アルク−1−エンである。
本発明の方法において使用される有利な3置換C4−10アルケンは、式(I)
Figure 2012515818
(式中、Rは置換の又は非置換の、有利には、非置換の、C1−6アルキル基であり、nは0〜6の間の整数である)
のものである。
式(I)の有利な化合物において、Rはメチル又はエチル、例えば、エチルである。式(I)の更に有利な化合物において、nは0、1又は2であり、更に有利には0又は1、例えば、0である。
本発明の方法で使用できる式(I)の化合物の代表的な例として、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ペンテン及び3−エチル−1−ヘキセンが挙げられる。本発明の方法に使用される特に有利な3置換C4−10アルケンは3−メチル−1−ブテンである。
本発明で使用される3置換C4−10アルケンは、例えば、シグマ−アルドリッチ社から市販されている。3−メチル−1−ブテンは、例えば、WO2008/006633号に従って製造することができる。
触媒系
上述の通り、驚くことに、3置換C4−10アルケン、例えば、3−メチル−1−ブテンと、C2−8アルケン、例えば、エチレンとの共重合が、通常の直鎖状C4−10アルケンとの対応する共重合よりも高い効率で起こることが見出された。この効果は、特に、単座触媒を含む粒状触媒系で認められた。
触媒の形態学及び担体
本発明の方法で使用される触媒系は、粒状形態である。有利には、触媒系は、1〜250ミクロン、有利には4〜150ミクロンの質量平均粒度を有する粒子の形態である。有利には、触媒系は遊離の浮遊粉末の形態である。
本発明の方法で使用される触媒系は、単座触媒、有利にはメタロセン含有触媒を含む。かかる触媒系は、例えば、WO98/02246号(この内容は本願明細書に援用される)から当該技術分野において周知である。触媒系粒子は、別個の含浸段階を行わずに、液体出発材料成分から固体粒子を製造することによって合成してよいか又は該触媒系粒子は、最初に固体粒子を生成し、次いで活性部位前駆体をそれに含浸させることによって製造してよい。
触媒系は、有利には、担体、活性化剤及び少なくとも1種の遷移金属活性部位前駆体(例えば、メタロセン)を含む。活性化剤は、有利にはアルミノキサン、ボラン又はボレートであるが、アルミノキサンが有利である。有利には、活性部位前駆体はメタロセンである。
触媒系に使用される好適な担体材料は当該技術分野で周知である。担体材料は有利には無機材料、例えば、ケイ素酸化物及び/又はアルミニウム酸化物又はMgClである。有利には、担体はケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物である。更に一層有利には担体はシリカである。
有利には、担体粒子は、1〜500ミクロン、有利には3〜250ミクロン、例えば、10〜150ミクロンの平均粒度を有する。適切なサイズの粒子は、特大の大きさの粒子を排除するためのふるい分けによって得られる。ふるい分けは、触媒系の製造前に、その間に又はその後に実施することができる。有利には、粒子は球状である。担体の表面積は、有利には5〜1200m/g、更に有利には50〜600m/gの範囲である。担体の細孔容積は、有利には0.1〜5cm/gの範囲、有利には0.5〜3.5cm/gである。
有利には、担体は使用前に脱水される。特に有利には、担体は使用前に100〜800℃、更に有利には150〜700℃、例えば、約250℃で加熱される。有利には、脱水は0.5〜12時間行われる。
本願明細書に記載された触媒系の製造に適した担体は、例えば、Grace and PQ Corporationから市販されている。
活性化剤
アルミノキサンは有利には活性化剤として触媒系中に存在する。アルミノキサンは有利にはオリゴマーである。更に一層有利にはアルミノキサンは、例えば、近似の式(Al1.40.8O)(式中、nは10〜60であり、Rはアルキル基、例えば、C1−20アルキル基である)を有するかご状(例えば、多環式)分子である。有利なアルミノキサンにおいて、RはC1−8アルキル基、例えば、メチルである。メチルアルミノキサン(MAO)は、分子量の分布を有する、有利には700〜1500の平均分子量を有する、オリゴマーの混合物である。MAOは、有利には触媒系で使用されるアルミノキサンである。
アルミノキサンはアルミニウムアルキル又はアルミニウムアルコキシ化合物によって変性してよい。特に有利な変性化合物は、アルミニウムアルキル、特に、アルミニウムトリアルキル、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムである。トリメチルアルミニウムが特に有利である。
本願明細書に記載された触媒系の製造に適した、MAOなどのアルミノキサンは、例えば、Albemarle and Chemturaから市販されている。
例えば、担体の孔内部のトリメチルアルミニウムのゆっくりした加水分解によって、その部位に活性化剤を生じさせることも可能である。この方法は当該技術分野で周知である。
あるいは、ボランベースの活性化剤を使用してよい。有利なボランベースの活性化剤は、EP520732号に記載されるように、ボランが少なくとも3つのフッ素化フェニル環に結合されたものである。
あるいは、US7,312,283号に記載されるような活性化している固体表面は担体として使用してよい。これらは、固体の、高い多孔率の粒状無機酸化物であり、これはルイス酸又はブレンステッド酸の挙動を示し且つ電子求引性の成分、典型的にはアニオンで処理され、次いで焼成されたものである。
遷移金属活性部位前駆体
一般的に、遷移金属前駆体の金属は16電子錯体であるが、それらは時としてより少ない数の電子を含んでよく、例えば、Ti、Zr又はHfの錯体である。
活性部位遷移金属前駆体は有利にはメタロセンである。
メタロセンは有利には1つ以上のη−結合配位子によって配位される金属を含む。金属は有利にはZr、Hf又はTi、特にZr又はHfである。η−結合配位子は有利にはη−環状配位子、即ち、場合により縮合した又はペンダント置換基を有するホモ又はヘテロ環状シクロペンタジエニル基である。
メタロセンは有利には、以下の式を有する:
(Cp)MX
(式中、Cpは非置換の又は置換されたシクロペンタジエニル基、非置換の又は置換されたインデニル又は非置換の又は置換されたフルオレニル(例えば、非置換の又は置換されたシクロペンタジエニル基)であり;
任意の1つ以上の置換基は、ハロゲン(例えば、Cl、F、Br、I)、ヒドロカルビル(例えば、C1−20アルキル、C2−20アルケニル、C2−20アルキニル,C6−20アリール又はC6−20アリールアルキル)、C3−12シクロアルキル(1、2、3又は4個のヘテロ原子を環部分に含有する)、C6−20ヘテロアリール、C1−20ハロアルキル、−SiR’’、−OSiR’’、−SR’’、−PR’’又は−NR’’から独立して選択され、
R’’はそれぞれ独立してH又はヒドロカルビル、例えば、C1−20アルキル、C2−20アルケニル、C2−20アルキニル、C6−20アリール又はC6−20アリールアルキルであるか;又は−NR’’の場合、2つのR’’は環、例えば、5又は6員環を、それらが結合される窒素原子と一緒に形成することができ;
Lは、1〜7個の原子の橋、例えば、1〜4C原子及び0〜4個のヘテロ原子の橋であり、ここでヘテロ原子は、例えば、Si、Ge及び/又はO原子であってよく、ここでそれぞれの橋原子は独立して置換基(例えば、C1−20アルキル、トリ(C1−20アルキル)シリル、トリ(C1−20アルキル)シロキシ又はC6−20アリール置換基)を有してよい;又は1〜3個、例えば、1個又は2個の、ヘテロ原子、例えば、Si、Ge及び/又はO原子の橋、例えば、−SiR’’’であり、ここでR’’’はそれぞれ独立してC1−20アルキル、C6−20アリール又はトリ(C1−20アルキル)シリル残基、例えば、トリメチルシリルである;
Mは第3〜第10族の遷移金属、有利には第4〜第6族、例えば、第4族の遷移金属、例えば、チタン、ジルコニウム又はハフニウム、有利にはハフニウムであり、
Xはそれぞれ独立してシグマ配位子、例えば、ハロゲン(例えば、Cl、F、Br、I)、水素、C1−20アルキル、C1−20アルコキシ、C2−20アルケニル、C2−20アルキニル、C3−12シクロアルキル、C6−20アリール、C6−20アリールオキシ、C7−20アリールアルキル、C7−20アリールアルケニル、−SR’’、−PR’’、−SiR’’、−OSiR’’、−NR’’、又はCH−Yであり、ここでYはC6−20アリール、C6−20ヘテロアリール、C1−20アルコキシ、C6−20アリールオキシ、−NR’’、−SR’’、−PR’’、−SiR’’又は−OSiR’’である;あるいは、2つのX配位子は金属上に二座配位子、例えば、1,3−ペンタジエンを提供するために架橋する;
上述のそれぞれの環部分は、単独で又は別の部分の一部としてCp、X、R’’又はR’’’の置換基として、例えば、Si及び/又はO原子を含有し得るC1−20アルキルで更に置換することができ;
mは1、2又は3、有利には1又は2、更に有利には2であり;
nは0、1又は2、有利には0又は1であり;
pは1、2又は3(例えば、2又は3)であり;且つ
m+pの合計はMの原子価に等しい(例えば、MがZr、Hf又はTiである場合、m+pの合計は4でなければならない)。
有利には、Cpはシクロペンタジエニル基、特に置換シクロペンタジエニル基である。シクロペンタジエニルを含む、Cp基上の有利な置換基は、C1−20アルキルである。有利には、シクロペンタジエニル基は、直鎖のC1−6アルキル基、例えば、n−ブチルで置換される。
当該Lが有利にはメチレン、エチレン又はシリルの橋である場合、それによってシリルは上で定義される通りに置換することができる、例えば、(ジメチル)Si=(メチルフェニル)Si=又は(トリメチルシリルメチル)Si=;nが1であり;mが2であり且つpが2である。Lがシリルの橋である場合、R’’は有利にはH以外である。しかしながら、更に有利には、nは0である。
Xは有利にはH、ハロゲン、C1−20アルキル又はC6−20アリールである。Xがハロゲン原子である場合、それらは有利にはフッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択される。最も有利にはXは塩素である。XがC1−20アルキル基である場合、これは有利には直鎖状又は分枝鎖状のC1−8アルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ヘキシル又はn−オクチル基である。XがC6−20アリール基である場合、これは有利にはフェニル又はベンジルである。有利なメタロセンにおいて、Xはハロゲン、例えば、塩素である。
好適なメタロセン化合物として、
ビス(シクロペンタジエニル)金属ジハリド、ビス(シクロペンタジエニル)金属ヒドリドハリド、ビス(シクロペンタジエニル)金属モノアルキルモノハリド、ビス(シクロペンタジエニル)金属ジアルキル及びビス(インデニル)金属ジハリドが挙げられ、ここで、金属はジルコニウム又はハフニウム、有利にはハフニウムであり、ハリド基は有利には塩素であり且つアルキル基は有利にはC1−6アルキルである。
メタロセンの代表的な例として、
ビス(シクロペンタジエニル)ZrCl、ビス(シクロペンタジエニル)HfCl、ビス(シクロペンタジエニル)ZrMe、ビス(シクロペンタジエニル)HfMe、ビス(シクロペンタジエニル)Zr(H)Cl、ビス(シクロペンタジエニル)Hf(H)Cl、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ZrCl、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)HfCl、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ZrMe、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)HfMe、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)Zr(H)Cl、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)Hf(H)Cl、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ZrCl、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)HfCl、ビス−(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ZrCl、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ZrCl及びエチレン−[ビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ZrClが挙げられる。
あるいは、メタロセンは幾何拘束型触媒(CGC)であってよい。これらは、1つのη−シクロペンタジエニル配位子及び2つのX基を有する遷移金属、M(有利にはTi)を含み、即ち、式CpMXのものであり、式中、Xは上で定義された通りであり且つシクロペンタジエニルは−Si(R’’)N(R’’)−置換基を有し、式中、R’’は上で定義された通りであり且つN原子はMに直接結合されている。有利には、R’’はC1−20アルキルである。有利には、シクロペンタジエニル配位子は1〜4個、有利には4個のC1−20アルキル基で更に置換されている。このタイプのメタロセンの例は、US2003/0022998号に記載されており、その内容は本願明細書に援用されている。
メタロセンの製造は、この文献から公知の方法に従って又は類似して実施することができ、これはポリマー化学者の技術水準内である。
他のタイプの単座前駆体化合物は以下に記載されている:
G.J.P. Britovsekら:The Search for New-Generation Olefin Polymerization Catalysts: Life beyond Metallocenes, Angew. Chemie Int. Ed., 38 (1999), 第428頁。
H. Makioら:FI Catalysts: A New Family of High Performance Catalysts for Olefin Polymerization, Advanced Synthesis and Catalysis, 344 (2002), 第477頁。デュポン−ブルックハート(Dupont-Brookhart)型活性部位前駆体はUS5880241号に開示されている。
触媒系の製造
本発明で使用される触媒系を成形するために、担体、例えば、シリカが有利には(例えば、加熱によって)脱水される。触媒系の更なる製造は有利には無水条件下で且つ酸素及び水の不在下で行われる。次いで無水担体を液体媒体に添加してスラリーを形成する。液体媒体は有利には5〜20個の炭素原子を含む炭化水素、例えば、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、トルエン及びそれらの混合物である。前述の炭化水素のいずれかの異性体を使用してもよい。液体媒体の体積は、有利には担体の孔を満たすために、更に有利には担体粒子のスラリーを形成するために、充分である。典型的には液体媒体の体積は、窒素吸着法(BET法)によって測定される支持体の孔容積の2〜15倍である。これは、金属の表面上の均一な分布及び担体の孔が確実に達成されることに役立つ。
分離容器中で、メタロセンを溶媒中でアルミノキサンと混合してよい。溶媒は、5〜20個の炭素原子を含む炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、オクタン又はそれらの混合物であってよい。有利にはトルエンが使用される。有利には、メタロセンは、アルミノキサンが市販の形で存在するトルエン溶液に単純に添加される。溶媒の体積は、有利には担体の孔容積とほぼ等しいか又はそれより少ない。次に得られた混合物を、有利には0〜60℃の範囲の温度で担体と混合物する。メタロセン及びアルミノキサンの担体中への含浸は、有利には撹拌を用いて達成される。撹拌は有利には15分〜12時間行われる。あるいは、担体は、まずアルミノキサンで含浸され、その後メタロセンで含浸される。しかしながら、アルミノキサン及びメタロセンとの同時の含浸が有利である。
溶媒及び/又は液体媒体は、典型的には濾過及び/又はデカント及び/又は蒸発によって、有利には蒸発のみによって除去される。場合により、含浸された粒子を、炭化水素溶媒で洗って抽出メタロセン及び/又はアルミノキサンを取り除く。担体材料の孔からの溶媒及び液体媒体の除去は、有利には加熱及び/又は不活性ガスによるパージによって達成される。溶媒及び液体媒体の除去は有利には真空下で行われる。有利には、加熱工程の温度は80℃を下回り、例えば、加熱は40〜70℃で行ってよい。典型的には加熱は2〜24時間行ってよい。あるいは、触媒系粒子は、スラリーの形で残って重合反応器に供給される時などに使用されてよい。しかしながら、これは好ましくない。
担体上に負荷しているメタロセン及びアルミノキサンについて、担体上のアルミノキサンの量(乾燥)は、乾燥固体触媒の全質量を基準として、10〜90質量%、有利には15〜50質量%、更に一層有利には20〜40質量%の範囲である。担体上の遷移金属の量は、有利には乾燥固体触媒の0.005〜0.2ミリモル/g、更に一層有利には乾燥固体触媒の0.01〜0.1ミリモル/gである。
固体触媒系中のAl:遷移金属のモル比は25〜10,000の範囲、通常50〜980の範囲内であってよいが、有利には70〜500、最も有利には100〜350の範囲である。
粒状触媒系は、例えば、US6,787,608号に記載されたように、アルミノキサン活性化剤の代わりにホウ素活性化剤を使用して製造することもできる。その実施例1では、無機担体を脱水し、次いでアルキルアルミニウム含浸によって表面変性し、洗って過剰なアルキルアルミニウムを除去し、乾燥させている。その後、担体を、ほぼ等モルのホウ素活性化剤及びトリアルキルアルミニウムの溶液で含浸する。次にメタロセン前駆体、特にCGCメタロセンと混合し、次いで濾過し、洗い且つ乾燥させる。
US6,350,829号もホウ素活性剤の使用を記載しているが、活性部位前駆体として主にビスメタロセン錯体を使用している。乾燥した金属アルキル処理担体は、メタロセン及びホウ素活性化剤の混合物で共含浸され(追加の金属アルキルなしで)、次いで揮発物を除去する。
支持体材料は、重合直前に、メタロセン溶液と混合してもよい。US7,312,283号はかかる方法を記載している。多孔性の金属酸化物粒状材料を、水中に溶解した硫酸アンモニウムで含浸し、次いで乾燥空気中で焼成し、窒素下で維持し、そして炭化水素液体と混合する。別に、メタロセンを1−アルケンと混合し、次いで金属アルキルと混合することによって溶液を調製した。重合は、2つの供給流れが反応器に入る直前に混合されるように、硫化した粒状金属酸化物とメタロセン溶液の両方が連続的に供給される、連続式スラリー反応器中で行った。従って処理した金属酸化物は、活性化剤として並びに触媒支持体として機能する。
予め形成された担体及びアルミノキサンによる単座触媒を支持する代替法は、EP279863号、WO93/23439号、EP793678号、WO96/00245号、WO97/29134号に示されている。
予め形成された担体及びホウ素活性化剤による単座触媒を支持する代替法は、WO91/09882号及びWO97/31038号に示されている。
予め形成された担体を使用しないで粒状触媒系を得る方法は、EP810344号及びEP792297号に示されている。
多座触媒系
重合に使用される多座触媒系は単座触媒を含む。
多座触媒系は、2(又は3)種の異なる触媒系統からのハイブリッドであってよい。例えば、チーグラー・ナッタ触媒及び単座触媒部位は、例えば、粒状チーグラー・ナッタ触媒の孔の中にメタロセン部位前駆体及びメタロセンの活性化剤を含浸させることによって、一緒に使用してよい。あるいは、酸化クロムは、例えば、不活性条件下で、粒状の熱活性酸化クロム触媒の孔の中にメタロセン部位前駆体及びメタロセンの活性化剤を含浸させることによって、メタロセンと一緒に使用してよい。
単座触媒が多座触媒系の調製に特に有用である。有利な多座触媒系は、2種のメタロセン、例えば、高分子量のポリマーを作る傾向のあるもの及び低分子量のポリマーを作る傾向のあるもの又はコモノマーを導入する傾向のあるもの及びそのような傾向のないものを含む系である。2種のメタロセンは、例えば、それらの合成で作られる比とほぼ同じ比の異性体のメタロセンであってよい。しかしながら、有利には、多座触媒系は、別の部位よりも低い分子量及び低いコモノマー導入の両方のポリマー成分を作る1つの活性部位を含む。かかる部位を含有する二重部位触媒系(2つの部位を有する多座触媒系)が特に有利である。
高触媒活性/生産性
本発明の方法の重要な特徴は、上記の触媒系が、約80℃の重合温度での3置換C4−10アルケンとC2−8アルケンとの共重合において高い活性係数を有することである。有利には、触媒系の活性係数は、少なくとも160gポリアルケン/(g触媒、時間、バール)であり、更に一層有利には触媒系の活性係数は少なくとも180gポリアルケン/(g触媒、時間、バール)、例えば、少なくとも200gポリアルケン/(g触媒、時間、バール)である。活性係数の上限はなく、例えば、これは5000gポリアルケン/(g触媒、時間、バール)もの高さであってよい。
本発明の方法の高い触媒生産性には多くの利点がある。例えば、これはポリマーの製造費を削減し且つ少量で済むので触媒物質を扱うことに付随する安全性に関するリスクを最小限にする。更に、最終的なポリマー1kg当たり、より少ない量の触媒系を使用する能力によって、大抵の場合、生産工場がそれらの反応器の大きさ又は触媒物質の供給システムを増大させないで生産速度を上げることができる。
重合及び下流プロセス
重合プロセス
スラリー重合反応は有利には通常の循環ループ又は撹拌タンク反応器において行われる。好適なポリアルケンプロセスは、例えば、LyondellBasell社によるポリエチレンのHostalen多段(触媒系及びポリマーが反応器から反応器へ連続的に通過する場合)タンクスラリー反応器プロセス、Mitsui社によるポリエチレンのMitsui多段タンクスラリー反応器プロセス、Chevron Phillips社によるCPC単ループスラリーポリエチレンプロセス、Ineos社によるInnovene多段ループスラリープロセス、Borealis社によるポリエチレンのBorstar多段スラリーループ及び気相反応器プロセスの一部並びにLyondellBasell社によるSpheripolポリプロピレン多段スラリー(バルク)ループ及び気相プロセスの一部である。上記の触媒系の高い活性により、効率的なスラリー重合を実行することができる。全触媒系の生産性は、有利には、固体触媒系の生産性に等しい。有利には、重合プロセスにおける触媒系の全質量(乾燥)を基準として達成される生産性は、少なくとも触媒系1kg当たり1トンのポリマーである。更に一層有利には、全触媒系の生産性は、少なくとも2トンポリマー/kg触媒系、例えば、少なくとも3トンのポリマー/kg触媒系である。上限は重要ではないが、30トンポリマー/kg触媒系のオーダーであり得る。有利には、このプロセスは典型的には反応器の汚染なしで進行する。
スラリー反応器パラメータ及び運転
スラリー重合を実行するための条件は、当該技術において十分に確立されている。反応温度は有利には30〜120℃、例えば、50〜100℃の範囲である。反応圧力は有利には1〜100バールの範囲、例えば、10〜70バールである。反応器中(即ち、重合区間中)での滞留時間は有利には0.5〜6時間の範囲、例えば、1〜4時間である。使用される希釈剤は一般的に−70℃〜100℃の範囲の沸点を有する脂肪族炭化水素である。有利な希釈剤としてn−ヘキサン、イソブタン及びプロパン、特にイソブタンが挙げられる。
水素は有利には反応器中に供給されて分子量調節剤として機能する。典型的には、及び特に少なくとも1つのシクロペンタジエニル基を有する第4族メタロセンの触媒の場合、反応器系への水素の供給物とC2−8アルケンの供給物との間のモル比は1:10000〜1:500である。
有利には、重合反応は連続プロセス又は半連続プロセスとして実施される。従って、モノマー、希釈剤及び水素は有利には連続的に又は半連続的に反応器に供給される。有利には、触媒系も連続的に又は半連続的に反応器に供給される。更に一層有利には、ポリマーのスラリーは連続的に又は半連続的に反応器から取出される。半連続的とは、添加及び/又は取り出しが、ポリマーの反応器中の滞留時間(例えば、重合の持続時間の少なくとも75%(例えば、100%)にわたる、20秒〜2分の間)と比較して比較的短時間の間隔で起こるように制御されることを意味する。
従って有利な方法において、触媒系は、有利には、反応器からの取り出し速度と同じ速度で反応器に注入される。しかしながら、本願明細書に記載された本発明の利点は、生産されるポリマー1kg当たりで、より少ない触媒系を使用することができるので、より少ない触媒系がポリマーと一緒に反応器から取出されることである。重合から直接得られる共重合体は、従って、触媒系から誘導されるより少ない不純物を含む。
3置換C4−10アルケンコモノマーと共に使用される場合、本願明細書に記載された粒状触媒系は、非常に高い活性を与え、これは高い生産性(トンポリマー/kg触媒系)を可能にする。結果的に、比較的低い濃度の触媒系が反応器において要求されている。有利には、スラリー重合における触媒系の濃度は、0.3kg/トンスラリー未満、更に一層有利には0.2kg/トンスラリー未満、例えば、0.1kg/トンスラリー未満である。有利には、触媒系の濃度は少なくとも0.01kg/トンスラリーである。有利には、重合の間に反応器に存在するポリマーの濃度は全スラリーを基準として15〜55質量%の範囲、更に有利には全スラリーを基準として25〜50質量%である。かかる濃度は、モノマーの添加速度、希釈剤及び触媒系の添加速度、並びにある程度までの、スラリー反応器からポリマースラリーを取出す速度を制御することによって維持することができる。プロピレンのバルク重合の場合、ポリマー濃度の制御パラメータは、プロピレン及び触媒系の供給速度である。
気相を含む多段階重合
上記のスラリー重合は、1つ以上の更なる重合と組み合わせてよい、即ち、多段階プロセスである。従って、例えば、2つのスラリー重合(例えば、Mitsui社、Hostalen又はInnoveneスラリープロセス)を順番に実施するか又はスラリー重合の後に気相重合(例えば、Borstar又はSpheripolプロセス)を行うことができる。あるいは、スラリー重合に先立って気相重合を行ってもよい。
ポリマーを多段階プロセスで生産する際、反応器は並列又は直列であってよいが、配置は直列が好ましい。ポリマー成分が並列配置で生産される場合、粉末は有利には均質化のために混合されて押出される。
直列に結合された反応器を使用し且つ各反応器において異なる条件を用いて、ポリマーを順次式の多段階プロセスで生産する際、異なる反応器で生産されるポリマー成分は、それぞれ、それ自体の分子量分布及び質量平均分子量を有する。かかるポリマーの分子量分布曲線が記録される際、これらのフラクションからの個々の曲線は、全ての得られるポリマー生産に関するモル質量分布曲線に重ね合わせられ、通常、2つ以上の別個の最高点を有する曲線が得られる。多段階重合の生成物は通常、多峰性ポリアルケンである。
気相重合が追加的に利用される場合、条件は有利には次の通りである:
− 温度は50〜130℃の範囲、有利には60〜115℃である
− 圧力は10〜60バールの範囲、有利には10〜40バールである
− 水素は当該技術で公知の方式でモル質量を制御するために添加され得る(例えば、5〜1000ppmモルの濃度)
− 滞留時間は典型的には0.5〜3時間である。
モノマー(例えば、エチレン)及び任意に3置換C4−10アルケンコモノマーと一緒に使用されるガスは、一般に、窒素などの非反応性ガスである。あるいは、別のコモノマーを3置換C4−10アルケンコモノマーと一緒に添加してよい。あるいは、コモノマーを添加しなくてよい。更に低い沸点の炭化水素、例えば、プロパンが有利には添加される。
コモノマーを気相重合に添加しない場合、気相重合からのポリマー成分はアルケンホモポリマーである。重合は、当該技術で公知の方式で行ってよく、例えば、冷却材、モノマー供給及び撹拌剤として作用する循環ガスによって流動される層で、又は機械的に撹拌した流動層で、又は循環層で行ってよい。ポリマー生成物は、当該技術分野で通常の技術を用いて気相反応器から回収してよい。
ポリエチレンの多段階プロセスは、有利には低分子量及び低コモノマー含有率(特に有利には、940g/dmより高い密度の最終生成物を生産する時にゼロである)の主要成分Aと、高分子量及び高コモノマー含有率の主要成分Bとの組み合わせを生産する。成分Aは有利には反応器A’中で製造され、その際、成分Bが製造される反応器B’中でよりも、水素濃度が高く且つコモノマー濃度は低い。反応器A’がB’に先行する場合、有利には水素がA’からB’へのポリマー流れから分離されるべきである。反応器B’がA’に先行し、有利には過剰のコモノマーが全く反応器B’に添加されない場合、大部分の非変換コモノマーをB’からA’へのポリマー流れから取り除くことが有利である。ポリマーがコモノマーの最高の組み込みにより生産される反応器において、特に有利にはコモノマーが使用されるプロセスの反応器全てにおいて、3置換C4−10アルケンを使用することも有利である。
2段階重合が利用される時、低分子量のポリマー成分は、有利には上で詳述の通りスラリー反応器中で生産される。高分子量の成分は、別のスラリー反応器中で又は気相反応器中で生産してよい。高分子量成分は、典型的にはより低い水素/モノマー供給を用いて生産される。反応器は並列又は直列に接続されていてよいが、有利には該反応器は直列に接続されている。有利には、同じ触媒系が両方の反応器で使用される。有利には、触媒系は、最初の反応器に供給されてから、ポリマーと一緒に、該反応器から次の直列の反応器に流れる。高分子量の成分は、共重合体(例えば、コポリマー)又はホモポリマーであってよい。有利には、これはコポリマーであり、更に有利には、これは上記のような3置換C4−10アルケンを含むコポリマーである。
予備重合は当技術分野で周知のように利用してよい。典型的な予備重合では、全ポリマーの約5質量%未満が生産される。予備重合は、プロセスが一段階又は多段階プロセスであるかを考慮して、段階として数えていない。
しかしながら、有利には本発明のプロセスは、スラリー反応器において一段階の重合である。
多峰性ポリマーは、代替的に、2種以上の異なる単座触媒を一段階反応器で使用することによって製造してよい。
あるいは、上述の通り、多座触媒系を、多峰性ポリマーを製造するために使用してよい。この場合、最適なポリマー特性を達成するために、特に一段階反応器系において、多座触媒系が、コモノマーの組み込みの、更に多い組み込み部位Iと別のより少ない組み込み部位IIとの間で可能な限り高い割合を有することが有利である。驚くことに、活性部位の多数の組み合わせについて上記の通り、3置換C4−10アルケンコモノマーが、1−ブテン及び1−ヘキセンのような従来のコモノマーを使用する対応する反応と比較して高い割合を与えることが分かった。従って多座触媒系を有する3置換C4−10アルケンの利用が特に好ましい。
多峰性ポリマーは、従って一段階反応器で又は2つ以上の反応器の系で、例えば、段階的反応器プロセスで得られてよい。しかしながら、有利には、一段階反応器プロセス(全ポリマーの7%未満を製造する任意の予備重合反応器を除く)が使用される。有利には、2つ以上(例えば、2つ)のメタロセン活性部位前駆体を含む多座触媒系が使用される。
更なる可能性は、上記の通り、例えば、造粒前に異なる共重合体をブレンドすることである。しかしながら、ブレンドは、例えば、多段階重合による又は一段階反応器での2種以上の異なる単座触媒の使用による、多峰性ポリマーの生産にとってあまり好ましくない。
多峰性ポリマー及び単峰性ポリマー
上記のような多峰性共重合体、特に高分子量ポリマー成分Aが低分子量成分Bよりも高いコモノマー含有率を有する共重合体は、場合によっては、単峰性共重合体よりも多くの利点を有し得る。
単峰性共重合体と比較して、押出し機及びダイプロセスに関して、同じ密度及び同じ高い押出し容易性において、より高い応力亀裂、脆性亀裂フープ応力破損及び/又は低速亀裂成長抵抗を有する、例えば、エチレン及び3置換C4−10アルケンを含む多峰性共重合体が製造され得る。かかる共重合体は、それらが応力亀裂及び低速亀裂成長成形に対して向上した耐性を付与する成形及びパイプ用途に、並びにそれらが耐衝撃性及びしばしば引裂抵抗を向上させることが可能なフィルム用途において特に有用である。
その上、上記の多峰性共重合体も、垂れ下り抵抗に相当する高い溶融強度を有し、これは大きなパイプの押出及び、物品、特に大きな部品のブロー成形に有利である。
上記の多峰性共重合体も、同じ密度及び押出容易性の単峰性ポリマーと比較して、向上したシール特性(例えば、最小のシール温度、シール温度範囲の広さ)を示し得る。これは特にフィルムの製造において有用である。
他方では、上記の単峰性共重合体は、しばしば、多峰性共重合体と比較して非常に低いせん断応力でより低い粘度を有する。これは、例えば、製品のより良好な機械的強度を同じサイクル時間で達成できる回転成形プロセスにおいて有用である。更にかかる共重合体は、射出成形にとってそれらを有利にする低い程度の反りを有してよい。
下流の要件及びプロセス
最終ポリマー生成物がスラリー反応器から得られる際に、該ポリマーをそこから取り出し、希釈液を有利にはフラッシング又は濾過によってそれから分離する。大部分の希釈液及び未変換コモノマーは再生して重合反応器に戻される。有利には、次にポリマーが乾燥される(例えば、反応器から液体残留物及びガスを除去するために)。その比較的低い含有率の触媒系残留物のために、有利にはポリマーは脱灰工程に供さない、即ち、アルコールで洗浄しないで、任意に炭化水素液体、又は水と混合する。
重合プロセス内で及びその下流の両方で、ポリマーを支障なく扱うために、反応器からのポリマー粉末は、有利には高いかさ密度の比較的大きい粒子を有することによって易流動状態であるべきであり、例えば、10質量%未満のポリマーが100μmより小さいサイズであり、疎かさ密度(loose bulk density)は300kg/mより高い。
有利には、重合から造粒押出機の出口までのプロセスは、不活性ガス(例えば、N)雰囲気下で実施される。
有利には酸化防止剤(プロセス安定化剤及び長期酸化防止剤)がポリマーに添加される。酸化防止剤として、この目的のためにあらゆる種類の公知の化合物、例えば、立体障害又は半障害フェノール、芳香族アミン、脂肪族立体障害アミン、有機ホスフェート及び硫黄含有化合物(例えば、チオエーテル)を使用してよい。
有利には、酸化防止剤は、有機ホスフェート類及び立体障害又は半障害フェノール類、即ち、オルト位でヒドロキシ基に対して、それぞれ2つ又は1つのかさ高い残基を含むフェノール類、及び硫黄含有化合物の群から選択される。
立体障害フェノール化合物の代表例として、2,6−ジ−tert.−ブチル−4−メチルフェノール;ペンタエチスリチル−テトラキス(3−(3’,5’−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート;オクタデシル3−(3’,5’−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート;1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン;2,2’−チオジエチレン−ビス−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート;カルシウム−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジルモノエチル−ホスホネート);1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−tert.−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌラート;ビス−(3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert.−ブチルフェニル)ブタン酸)−グリコールエステル;4,4’−チオビス(2−tert.−ブチル−5−メチルフェノール);2,2’−メチレン−ビス(6−(1−メチル−シクロヘキシル)パラ−クレゾール);n,n’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert.ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナムアミド;2,5,7,8−テトラメチル−2−(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)クロマン−6−オール;2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert.−ブチルフェノール);1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロシ−5−tert.−ブチルフェニル)ブタン;1,3,5−トリス(4−tert.−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4−,6−(1h,3h,5h)−トリオン;3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−(beta−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン;1,6−ヘキサンジイル−ビス(3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼン−プロパノエート);2,6−ジ−tert.−ブチル−4−ノニルフェノール;1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン−2,4,6(1h,3h,5h)−トリオンとの3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシヒドロケイ皮酸トリエステル;4,4’−ブチリデンビス(6−tert.ブチル−3−メチルフェノール);2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert.−ブチルフェノール);2,2−ビス(4−(2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ))エトキシフェニル))プロパン;トリエチレングリコール−ビス−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−5メチルフェニル)プロピオネート;ベンゼンプロパン酸、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−c13−15−分枝鎖状及び直鎖状アルキルエステル;6,6’−ジ−tert.−ブチル−2,2’−チオジ−p−クレゾール;ジエチル((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスホネート;4,6−ビス(オクチルチオメチル)o−クレゾール;ベンゼンプロパン酸、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)4−ヒドロキシ−c7−9−分枝鎖状及び直鎖状アルキルエステル;1,1,3−トリス[2−メチル−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−5−t−ブチルフェニル]ブタン;及びp−クレゾール及びジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物が挙げられる。
それらの化合物の中で、次のフェノール型酸化防止剤化合物が特に有利に挙げられる:ペンタエチスリチル−テトラキス(3−(3’,5’−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート;オクタデシル3−(3’,5’−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート;1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン;1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−tert.−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ビス−(3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert.−ブチルフェニル)ブタン酸)−グリコールエステル;及び3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−(beta−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン。
有利な有機ホスフェート酸化剤はホスフィット部分又はホスホニット部分を含有する。有利なホスフィット/ホスホニット酸化防止剤の代表例として、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフィット;テトラキス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホニット、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペンタエチスリチル−ジ−ホスフィット;ジ−ステアリル−ペンタエチスリチル−ジ−ホスフィット;トリス−ノニルフェニルホスフィット;ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエチスリチル−ジ−ホスフィット;2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチル−ホスフィット;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルホスフィット−5−t−ブチルフェニル)ブタン;4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスフィット;ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエチスリトールジホスフィット;ビス(2−メチル−4,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェニル)亜リン酸エチルエステル;2,2’,2’’−ニトリロトリエチル−トリス(3,3’5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット);亜リン酸、環状ブチルエチルプロパンジオール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルエステル;ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)−ペンタエチスリチル−ジ−ホスフィット;2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フルオロホスホニット、6−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ)−2,4,8,10−テトラ−tert.ブチルジベンゾ(d,t)(1.3.2)ジオキサホスフェピン;及びテトラキス−(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチル−フェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホニットが挙げられる。
上述の化合物の中で、有利には以下のホスフィット/ホスホニット酸化防止剤化合物が挙げられる:テトラキス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホニット;ビス(2,6−ジ−t−ブチル−.4−メチルフェニル)ペンタエリスリチル−ジ−ホスフィット;ジ−ステアリル−ペンタエリスリチル−ジ−ホスフィット;及びビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフィット。
酸化防止剤として、単一の化合物又は化合物の混合物のいずれかを使用してよい。特に有利には立体障害フェノール化合物及びホスフィット/ホスホニット化合物を組み合わせて使用してよい。立体障害フェノール化合物は典型的には長期安定化剤として作用する。ホスフィット/ホスホニット化合物は典型的にはプロセス安定化剤として作用する。
当業者は容易にポリマーに含まれるべき酸化防止剤の適切な量を決定することができる。しかしながら、上述の通り、本発明のプロセスによって製造されるポリマーは、従来のポリマーよりも少ない触媒系残留物を含み、従ってそこにより少ない酸化防止剤を添加することが可能である。従って、立体障害フェノール酸化防止剤は、200〜1000ppmwt、更に有利には300〜800ppmwt、例えば、400〜600ppmwt又は約500ppmwtの量で使用してよい。ポリマー中に存在する有機ホスフィット/ホスホニット酸化防止剤の量は、有利には50〜500ppmwt、更に有利には100〜350ppmwt及び最も有利には150〜200ppmwtである。
上述の酸化防止剤は、ポリマー中に存在する遷移金属の量が、酸化反応を促進するのに十分である時、例えば、ポリマー中の遷移金属の濃度が、ポリマー1kg当たり1μモル遷移金属を上回る時、更に典型的にはポリマー1kg当たり2μモル遷移金属を上回る時、例えば、ポリマー1kg当たり6μモル遷移金属を上回る時に特に有利である。共重合体は洗浄(例えば、脱灰)工程なしで製造されることが多いので、かかる濃度の遷移金属が生じ得る。
他の添加剤(粘着防止剤、カラーマスターバッチ、帯電防止剤、スリップ剤、充填剤、UV吸収剤、滑剤、酸中和剤及びフルオロエラストマー及び他のポリマー加工剤)を任意にポリマーに添加してよい。
プラスチック変換機への導入前に、ポリマーは、2mmより小さい平均サイズ(質量平均)であり、400kg/mより高い疎かさ密度である10質量%未満のポリマーを得るために有利には更に加工される。
ポリマー又はポリマー混合物は有利には押出されてペレットに粒状化される。押出す前に、ポリマーは有利には1kg/トン未満、更に一層有利には0.1kg/トン未満の水又はアルコールと接触する。押出す前に、ポリマーは有利には酸と接触しない。
添加剤(例えば、ポリマー加工剤又は粘着防止剤)は、ポリマーの造粒後に添加してよい。この場合、添加剤は有利には、押出される前又はフィルム又は物品に成形される前に、マスターバッチ及びそれと共に混合されるペレットとして使用される。
ポリマー組成物及び特性
本発明の共重合体中に存在するC2−8アルケン(例えば、エチレン)モノマーの量は、有利には60〜99.99質量%、更に一層有利には80〜99.9質量%、例えば、90〜99.5質量%である。最も多量のC2−8アルケンがプロピレンである共重合体において、有利には少なくとも3〜10質量%のエチレンが追加的に存在する。
本発明の共重合体中に存在する3置換C4−10アルケン(例えば、3−メチル−1−ブテン)モノマーの量は有利には0.01〜40質量%、更に有利には0.1〜20質量%、例えば、0.5〜10質量%、更に有利には7質量%未満である。
ポリマー中に存在する所与のモノマー量がある一定の量であることが本願明細書で述べられる場合、モノマーが繰り返し単位の形でポリマー中に存在することが理解されるべきである。当業者は、何が所与のモノマーの繰り返し単位であるかを容易に決定することができる。
本発明の共重合体の密度は有利には835〜970kg/mの範囲である。C2−8アルケンがエチレンである場合、密度は有利には880〜950kg/mの範囲、更に一層有利には910〜940kg/mの範囲、例えば、920〜930kg/mである。
2−8アルケンがプロピレンである場合、密度は有利には880〜910kg/mの範囲、更に一層有利には885〜910kg/mの範囲、例えば、890〜910kg/mである。C2−8アルケンがプロピレンである場合、共重合体のキシレン可溶物は有利には0.5〜30質量%の範囲、更に有利には1〜10質量%、例えば、3〜8質量%である。
本発明の共重合体のMFRは、有利には0.01〜1000g/10分の範囲である。C2−8アルケンがエチレンである場合、ポリマーのMFRは有利には0.01〜500g/10分の範囲、更に有利には0.1〜100g/10分の範囲、例えば、0.5〜10g/10分である。C2−8アルケンがプロピレンである場合、ポリマーのMFRは有利には0.1〜1000g/10分の範囲、更に有利には1〜150g/10分の範囲、例えば、10〜50g/10分である。
本発明の共重合体の融解温度は有利には90〜240℃の範囲である。C2−8アルケンがエチレンである場合、融解温度は更に有利には100〜140℃の範囲、更に一層有利には110〜130℃の範囲、例えば、115〜125℃である。C2−8アルケンがプロピレンである場合、融解温度は更に有利には120〜160℃の範囲、更に一層有利には130〜155℃の範囲、例えば、135〜150℃である。
本発明の共重合体のMnは、有利には7000〜500000g/モルの範囲である。C2−8アルケンがエチレンである場合、Mnは更に有利には9000〜250000g/モルの範囲、更に一層有利には15000〜150000g/モルの範囲、例えば、25000〜70000g/モルである。C2−8アルケンがプロピレンである場合、Mnは更に有利には10000〜100000g/モルの範囲、更に一層有利には14000〜70000g/モルの範囲、例えば、20000〜50000g/モルである。
本発明の共重合体の質量平均分子量(Mw)は、有利には20000〜1000000g/モルの範囲である。C2−8アルケンがエチレンである場合、質量平均分子量は更に有利には30000〜700000g/モルの範囲、更に一層有利には50000〜150000g/モルの範囲、例えば、70000〜130000g/モルである。C2−8アルケンがプロピレンである場合、質量平均分子量は更に有利には30000〜700000g/モルの範囲、更に一層有利には50000〜400000g/モルの範囲、例えば、80000〜200000g/モルである。
本発明の共重合体のMw/Mnは有利には1〜50の範囲である。C2−8アルケンがエチレンである場合、共重合体のMw/Mnは有利には1〜50の範囲、更に有利には2〜30の範囲、例えば、2〜5である。C2−8アルケンがプロピレンである場合、Mw/Mnは更に有利には1〜10の範囲、更に有利には2〜10の範囲、例えば、2〜5である。ポリマーが多峰性である場合、各成分は、2〜5の範囲、更に有利には2〜4の範囲、最も有利には2〜3.5の範囲のM/Mを有するべきである。
有利には、本発明の共重合体は単峰性である。
本発明の共重合体のポリマー鎖は、測定可能な長鎖分枝がないという意味では直鎖状である。あるいは、該ポリマー鎖はある程度の長鎖分枝を有してよく、これは例えば、ある触媒部位、特にCGCメタロセンなどのメタロセンによって、又はジエンとの重合によって又はポスト反応器変性によって、例えば、遊離基によって形成されてよい。しかしながら、長鎖分枝は、存在する場合、有利には、余分な反応物を添加しないで、例えば、上述のモノ−Cpメタロセン又は2つのCp環(インデニル及びフルオレニルを含む)を有し且つ該Cp環の間に1つの橋を有するメタロセンの使用によって、重合の間に導入される。長鎖分岐は、より広い分子量のポリマーに似た有用なレオロジー特性を与える(それによって加工挙動が改善される)が、実際には、例えば、GPCによって測定される通り、比較的狭い分子量分布が維持されている。
本発明の共重合体は高純度で得られる。従って、共重合体は非常に少量の触媒又は触媒系残留物のみを含有する。有利には、本発明の共重合体中の全触媒系残留物の量は、4000ppmwt未満、更に一層有利には2000ppmwt未満、例えば、100ppmwt未満である。全触媒系とは、活性部位前駆体、活性剤、担体又は他の触媒粒子構成材料及び触媒系の他の成分を意味する。
遷移金属は、酸素及び温度によるポリマー分解の促進剤として働くので、更に低い濃度のフィルムでは有害であり、これは変色及び機械的特性の低下又は消失をもたらす。本発明の方法の特有の利点は、非常に少量の遷移金属を含有するポリマーが得られることである。本発明の方法によって製造されるポリマーは、有利にはポリマー1kg当たり100μモル未満の遷移金属、更に有利にはポリマー1kg当たり50μモル未満の遷移金属、更に一層有利にはポリマー1kg当たり25μモル未満の遷移金属、例えば、ポリマー1kg当たり15μモル未満の遷移金属を含む。
用途
従って本発明の共重合体は、特に脱灰工程を行っていないことを考慮すると、幅広い用途で有用である。これは、例えば、医療用途において又は食品の包装の製造のために使用してよい。その際、ポリマーに存在する不純物の量は最小になることが重要である。
共重合体は、成形で並びに管用途でも使用してよい。
成形
本発明の共重合体は成形用途で有利に使用され得る。これは例えば、ブロー成形、射出成形又は回転成形で使用してよい。
製造され得るブロー成形された物品の代表的な例として、例えば、200ml〜300リットルの容積を有する、瓶又は容器が挙げられる。ブロー成形に有利な共重合体は、945g/dm、例えば、945〜970g/dmより多い密度を有する。ブロー成形に有利な共重合体は、1〜40g/10分のMFR21を有する。
製造され得る射出成形された物品の代表的な例として、箱、枠組箱、薄い壁の包装、プラスチック製ハウジング、バケット、玩具、ラック、レールパッド、ごみ缶、キャップ及びクロージャが挙げられる。射出成形に有利な共重合体は、955g/dmを上回る、例えば、955〜970g/dmの密度を有する。射出成形に有利な共重合体は、0.5〜100g/10分のMFRを有する。
製造され得る回転成形された物品の代表的な例として、水タンク、ビン、容器及び小型ボートが挙げられる。回転成形に有利な共重合体は、915〜950g/dmの密度を有する。回転成形に有利な共重合体は、0.5〜5g/10分のMFRを有する。

本発明の共重合体は管用途で有利に使用され得る。有利には、これはHDPE管で、例えば、PE80又はPE100基準に従って使用される。管は、例えば、ガス配給、下水管、廃水、農業用、スラリー、薬品などのために使用され得る。
管用途に使用される有利な共重合体は930〜960g/dm、有利には940〜954g/dm、更に有利には942〜952g/dmの密度を有する。管用途に使用される有利な共重合体も0.1〜0.5g/10分、更に有利には0.15〜0.4g/10分のMFRを有する。管用途に使用される有利な共重合体は、14〜45、更に有利には16〜37、最も有利には18〜30のMFR21/MFRを有する。管用途に使用される有利な共重合体は、0.8〜5質量%、更に有利には1〜3質量%のコモノマー含有率を有する。添加されたカーボンブラックと共に使用される場合、カーボンブラックを有する共重合体の密度は、有利には940〜970g/dm、更に有利には948〜966g/dm、更に一層有利には953〜963g/dmである。
共重合体が2つ以上の成分を含む場合、有利には以下のものを含む:
A.25〜65質量%、更に有利には35〜60質量%の共重合体であり、1質量%未満のコモノマー、更に有利には0.5質量%未満のコモノマーを含み且つ50〜5000g/10分、更に有利には100〜1000g/10分のMFRを有するポリマー成分。
B.25〜65質量%、更に有利には35〜60質量%の共重合体であり、0.5質量%を上回るコモノマー、更に有利には1質量%を上回るコモノマーを含み且つ50〜5000g/10分、更に有利には100〜1000g/10分のMFRを有するポリマー成分。
本発明の概要を記載したが、更なる理解は、例示のみの目的で本願明細書に提供され、且つ特に記載のない限り限定を意図するものではない、ある特定の実施例を参照することによって得られる。
図1は活量係数対ポリエチレン密度のプロットである。 図2はコモノマー含有率対ポリエチレン密度のプロットである。
実施例
本発明はここで以下の非限定の実施例に関して記載される:
図1は活量係数対ポリエチレン密度のプロットであり;
図2はコモノマー含有率対ポリエチレン密度のプロットである。
測定法
特に記載のない限り、以下のパラメータは以下の表に記載した通りポリマー試料で測定されたものである。
MFR、MFR及びMFR21は、それぞれ、2.16、5.0及び21.6kgの負荷でISO1133に従って測定された。測定は、ポリエチレン共重合体の場合190℃で、及びポリプロピレン共重合体の場合230℃で行った。
分子量及び分子量分布、Mn、Mw及びMWDは、以下の方法に従ってゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定した:質量平均分子量Mw及び分子量分布(MWD=Mw/Mn、ここでMnは数平均分子量であり、Mwは質量平均分子量である)は、ISO16014−4:2003に基づく方法によって測定する。RI検出器及びオンライン粘度計を備えた、Waters 150CV plus測定器を、140℃で及び1mL/分の一定の流量で、溶媒としての水(スチレン−ジビニルベンゼン)及び1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB、250mg/Lの2,6−ジtertブチル−4−メチル−フェノールで安定化)から3 x HT6E styragelカラムと一緒に使用した。500μlの試料溶液を分析毎に射出した。設定されたカラムは、1.0kg/モル〜12000kg/モルの範囲で15の狭い分子量分布ポリスチレン(PS)基準を用いて、汎用較正(ISO16014−2:2003に従う)を使用して較正された。これらの基準はポリマーラボからのものであり、1.02〜1.10のMw/Mnを有した。Mark Houwink定数は、ポリスチレン及びポリエチレン(K:9.54×10−5dL/g及びa:PSについて0.725及びK:3.92×10−4dL/g及びPEについてa:0.725)について使用された。全ての試料は、0.5〜3.5mgのポリマーを4mL(140℃)の安定化TCB(移動相と同じ)中に溶解し、140℃で3時間、更に160℃で1時間維持し、場合によりGPC機器に試料をサンプリングする前に振盪することによって製造した。
融解温度は、Perkin Elmer DSC-7示差走査熱量測定法でISO11357−1に従って測定した。加熱曲線は10℃/分で−10℃から200℃まで取った。10分間200℃で維持する。冷却曲線は10℃/分で200℃から−10℃まで取った。融解温度は第2の加熱の吸熱ピークとして取った。
コモノマー含有率(質量%)を、C13−NMRで較正されたフーリエ変換赤外分光(FTIR)測定に基づいて測定した。
材料の密度は、圧縮成形されたプラックからの試験片で勾配液体としてイソプロパノール水を用いて、ISO1183:1987(E)、方法Dに従って測定する。試料を結晶化する時のプラックの冷却速度は15C/分であった。調整時間は16時間であった。
キシレン可溶物はISO−6427、付録B1992に従って測定した。
ベンチスケール重合生産の活量係数は以下の等式によって計算される:
Figure 2012515818
連続重合の場合、活量係数は、生成物の収量の代わりにポリマーの生成速度を及び供給される触媒量の代わりに触媒系の供給速度を使用することによって、及び連続反応器での平均滞留時間を使用することによって近似する。
実施例1:一段階重合における3−メチル−ブト−1−エンの使用
原料
触媒系(か焼したシリカ上に支持された(n−Bu−Cp)HfCl及びMAO)は、HfをZrの代わりに遷移金属として使用し且つ600℃をか焼(脱水)温度として使用したことを除いて、事実上WO98/02246号の実施例1に従って製造された。
エチレン:重合度
水素:グレード6.0
1−ヘキセン:サソール社製。揮発物をストリップし且つ13Xの分子ふるいで乾燥させる。
1−オクテン:重合度(99.5%)。Nで泡立たせて13Xの分子ふるいで乾燥させる。
3−メチル−1−ブテン:Evonik Oxenoによって製造される。純度>99.7%。13Xの分子ふるいで乾燥させ且つ揮発物をストリップする。
イソブタン:重合度
スラリー重合法
重合は、撹拌機及び温度制御系を備えた8リットルの反応器中で実施した。同じコモノマー供給システムが全生産のために使用された。この手順は以下の工程から構成された:
1.触媒系を反応器中に供給した。
2.イソブタン3.8リットルを反応器に添加して撹拌を開始した(300rpm)。
3.反応器を85℃の重合温度に加熱した。
4.エチレン、コモノマー及び水素を反応器中に添加した。圧力を、圧力調節弁を介したエチレンの供給によって要求される圧力に維持した。水素はエチレン供給シリンダ中でエチレンと予め混合した。コモノマーも、エチレン流れに比例して、連続的に反応器中に添加した。
5.次にモノマーが消費された。1500〜2000gのポリマーが製造された場合、重合は、揮発物の反応器のガス抜きによって及び温度を下げることによって停止させた。
6.ポリマーを真空オーブン中で更に乾燥させた。重合手順の更なる詳細及び得られる共重合体の詳細は、表1並びに図1及び2に提供されている。
Figure 2012515818
表1の結果は、類似のエチレン共重合体の製造の場合、単座触媒を含む支持された触媒系と併せて3−メチル−1−ブテンを使用することにより、1−ヘキセン又は1−オクテンをコモノマーとして使用する場合よりも遥かに高い触媒活性が達成可能であることを示す。これは、例えば、生産2及び6(比較)で得られる結果と比較して理解され得る。
Figure 2012515818
表1の結果の一部も図1及び2に示す。
図1(活量係数対ポリエチレン密度のプロット)は、密度930kg/mのポリエチレンを製造するために、単座触媒及びコモノマーとして3−メチル−1−ブテンを含む粒状触媒系を使用する重合は、1−ヘキセン又は1−オクテンをコモノマーとして使用する重合と比較して約1.5倍も効率的であることを示す。920kg/mの密度で、コモノマーとしての3−メチル−1−ブテンは、1−ヘキセン又は1−オクテンをコモノマーとして使用する場合と比較して約2倍も効率的である。
更に図2(コモノマー含有率対ポリエチレン密度のプロット)は、驚くことに、所定の密度のポリエチレンを製造するために、1−ヘキセン又は1−オクテンよりも約20%少ない3−メチル−1−ブテンがそこに導入するために必要とされることを示す。これは、本願明細書に記載される触媒系によって1トンのポリマーを製造するために、3−メチル−1−ブテン対1−ヘキセン又は1−オクテンを使用すると、より多くのエチレンとより少ないコモノマーを使用する結果となることを意味する。コモノマー1トン当たりのコストが、エチレンのコストよりも常に遥かに高いので、これは、3−メチル−1−ブテンをコモノマーとして使用することによってモノマ−/コモノマーでの有意なコスト削減の可能性があることを意味する。
その上、これは、図1に見られる触媒系の活性の増加が、特定の特定を有する所定のポリエチレン共重合体の製造のために、より少ない触媒系の必要性に直接結びつくことを意味する。
実施例2:多段階重合における3−メチル−ブト−1−エンの使用
原料及び方法
同じ触媒を含む、実施例1と同じ原料を、適用できる場合に使用した。
重合は、撹拌機及び温度制御系を備えた8リットルの反応器中で実施した。同じコモノマー供給システムが全生産のために使用された。この手順は以下の工程から構成された:
1.触媒系を反応器中に供給した。
2.イソブタン3.8リットルを反応器に添加して撹拌を開始した(300rpm)。 3.反応器を85℃の所望の重合温度に加熱した。
4.エチレン、コモノマー及び水素を反応器中に添加した。圧力を、圧力調節弁を介したエチレンの供給によって要求される圧力に維持した。水素はエチレン供給シリンダ中でエチレンと予め混合した。コモノマーも、エチレン流れに比例して、連続的に反応器中に添加した。
5.次にモノマーが消費された。約1200gのポリマーが製造された場合、反応器をガス抜きし、撹拌を30rpmまで低下させ、ポリマーを70℃でNにより乾燥させ、40gのポリマー試料を除去した。
6.温度を所望の重合温度に調整した。400mlのプロパンを添加して撹拌を280rpmに調整した。
7.エチレン、コモノマー及び水素を反応器中に添加した。圧力を、圧力調節弁を介したエチレンの供給によって所望の圧力に維持した。水素はエチレン供給シリンダ中でエチレンと予め混合した。コモノマーも、エチレン流れに比例して、連続的に反応器中に添加した。
8.重合は、揮発物の反応器のガス抜きによって及び温度を下げることによって停止させた。
9.ポリマーはN流れを有する反応器において70℃で更に乾燥した。重合手順の更なる詳細及び得られる共重合体の詳細は、表2に提供されている。
結果
Figure 2012515818
表2の結果は、相対的に等しい生成物を生産するための1つのスラリー及び1つの気相重合段階の多段階工程において3−メチル−1−ブテンと1−ヘキセンとを比較した場合、3−メチル−1−ブテンはスラリー段階並びに気相段階での活性が優れていることを示す。従って、スラリー相重合の後に気相重合を行う場合を含み、多段階重合は3置換C4−10アルケンを用いて有利に実行することができる。
2009年1月23日に出願された米国特許仮出願第61/146,938号は本願明細書に援用されている。
本発明における多くの変形及びバリエーションは上の教示に照らして可能である。従って、添付の特許請求の範囲内で、本発明が本願明細書に明確に記載されている以外に実施され得ることが理解されるべきである。

Claims (16)

  1. アルケン共重合体の製造方法であって、少なくとも1種の3置換C4−10アルケンと少なくとも1種のC2−8アルケンとを、スラリー重合において単座触媒を含む粒状触媒系を使用して重合させることを含む、アルケン共重合体の製造方法。
  2. 前記C2−8アルケンがエチレン又はプロピレンである、請求項1記載の方法。
  3. 前記3置換C4−10アルケンが、式(I)
    Figure 2012515818
    (式中、Rは置換の又は非置換のC1−6アルキル基であり、nは0〜6の間の整数である)
    の化合物である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記3置換C4−10アルケンが3−メチル−1−ブテンである、請求項3記載の方法。
  5. 前記触媒系がメタロセンを含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記触媒系が担体を含む、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  7. 連続的である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 触媒系の全乾燥質量を基準とする生産性が、固体触媒系1kg当たり少なくとも1トンポリマーである、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記アルケン共重合体が共重合体の全質量を基準として0.01〜40質量%の量で3置換C4−10アルケンコモノマーを含む、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記アルケン共重合体が共重合体の全質量を基準として少なくとも60質量%の量でC2−8アルケンモノマーを含む、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  11. 前記アルケン共重合体が20000〜900000g/モルの質量平均分子量を有する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 前記アルケン共重合体が0.01〜5000g/10分のMFR2を有する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 前記アルケン共重合体が単峰性である、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 前記少なくとも1種の3置換C4−10アルケンと前記少なくとも1種のC2−8アルケンとが互いに異なっている、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. 請求項1記載の方法によって得られたアルケン共重合体。
  16. 1000質量ppm未満の粒状触媒系又はそれからの残留物を含む、請求項15記載のアルケン共重合体。
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