JP2003079206A - ゲル被覆種子 - Google Patents
ゲル被覆種子Info
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Abstract
に充分な強度を有しながら良好な苗立ち性を有するゲル
被覆種子を提供する。 【解決手段】 多価金属イオンによってゲル化されてな
るアルギン酸系水性ゲルからなる被覆ゲル層に、含水し
た吸水性ポリマーからなる粒を配してなるゲル被覆種子
において、該吸水性ポリマーが前記多価金属イオンに対
する耐性を有する吸水性ポリマーであるゲル被覆種子。
Description
する。
見越した、圃場への過剰量の播種、及び、出芽後の間引
きと云う従来の労働集約農業を改善し、被覆ゲル層を構
成する水分その他の成分により1粒の種から確実に苗
を、延いては収穫を得ることができる全く画期的な技術
であり、この確実さ故に、優秀でありながらも極めて高
価なF1種子の利用を可能とし、結果として収量と品質
の大幅な向上を達成することができる。このようなゲル
被覆種子は、近隣アジア諸国から輸入されている高品位
かつ安価な野菜・花卉によりその存続自体が大きく脅か
されている現在の日本農業において、まさに福音とも云
うべき技術である。
層をアルギン酸系水性ゲルからのみ構成していたが、ア
ルギン酸系水性ゲルは比較的硬質で、内包される植物の
芽や根の成長が困難になったり、あるいは、突出(被覆
ゲル層から外部に芽や根がでること)ができず枯死する
場合があるなど、苗立ちに問題があったため、被覆ゲル
層内に吸水性ポリマーと水とからなる粒子を配するなど
の対策がとられるようになってきた。
被覆ゲル層に、含水した吸水性ポリマーからなる粒を配
してなるゲル被覆種子は例えば次のように作製される。
アルギン酸ナトリウムを濃度が0.9重量%となるよう
に、また粉状のスターチ・ポリアクリレート系吸水性ポ
リマー(デンプン−アクリル酸グラフト共重合体)を最
終濃度が0.2重量%となるようそれぞれはかり取り、
これらに水を加えてアルギン酸ナトリウムを充分に溶解
させる。このとき吸水ポリマーは吸水して粒状になり、
攪拌により分散する。この分散液(含水した吸水性ポリ
マーからなる粒を分散したゲル形成性液)を用いて、そ
の液滴を中空管下端に形成し、この液滴中に中空管内部
から種子を供給して液滴内に種子を導入するとともに、
この液滴を12〜14重量%の濃度の多価金属イオンを
含む溶液、たとえば、塩化カルシウム水溶液(硬化液)
中に滴下させて、水に対して不溶化された被覆ゲル層を
有するゲル被覆種子が得られる。
ル層の強度が強く、よりよい苗立ちを達成することを目
的に、種子の生育の抵抗となる被覆ゲル層内のアルギン
酸による立体網目構造を弱くするために、その濃度を低
下させたゲル被覆種子を試作した。
し、機械播種等の取り扱いなどでホッパーを用いると、
つぶれて変形してホッパーつまりが生じる、表層がブド
ウの皮がむけるように剥離して精密機械播種ができず、
ゲル被覆種子本来の効果が得られないなど取扱性が悪く
なる。
状態で、充分な強度を付与する目的で、吸水性ポリマー
の配合量を大幅に増やす対策を講じた。この対策によ
り、通常の使用では充分な強度を有する被覆ゲル層を形
成することができたが、ゲル被覆種子の貯蔵の目的で被
覆ゲル層の乾燥を行い、その後播種するために吸水させ
て被覆ゲル層の復元を計ると完全には復元せず、被覆ゲ
ル層はスポンジ状となりその強度は著しく低いものとな
り、取り扱いに耐えないものとなる。
来の問題点を改善する、すなわち、製造直後も、貯蔵乾
燥後の復元後も取り扱いに充分な強度を有しながら良好
な苗立ち性を有するゲル被覆種子を提供することを目的
とする。
解決すべく、従来用いられてきたスターチ・ポリアクリ
レート系吸水性ポリマーについて着目し鋭意検討した結
果、一旦吸水した後の吸水性ポリマーを乾燥し、再度吸
水・復元させる場合において、ゲル化剤である多価金属
イオンに接触した吸水性ポリマーは吸水・復元が殆ど進
行せず、そのためにゲル被覆種子の被覆ゲル層の吸水・
復元時に、アルギン酸による三次元網目構造部分のみが
復元して、結果としてスポンジ状となり、その結果被覆
ゲル層として必要な強度が得られないことを見出して本
発明に至った。
題を解決するため、請求項1に記載の通り、多価金属イ
オンによってゲル化されてなるアルギン酸系水性ゲルか
らなる被覆ゲル層に、含水した吸水性ポリマーからなる
粒を配してなるゲル被覆種子において、該吸水性ポリマ
ーが前記多価金属イオンに対する耐性を有する吸水性ポ
リマーであるゲル被覆種子である。
構成により、特開平5−56707号公報などで提案さ
れている従来のゲル被覆種子より吸水性ポリマーの配合
量を増やした場合でも乾燥・貯蔵後に吸水させたときめ
復元が極めて良好であり、製造直後も、また、乾燥・貯
蔵後の復元後も取り扱いに充分な強度を有し、良好な苗
立ち性を有するゲル被覆種子が得られる。
性ゲルを形成する多価金属イオンとは、2価以上の金属
イオンであり、かつ、農業用途に用いることができるす
なわち非重金属イオンであって、たとえば、カルシウム
イオン、アルミニウムイオン、鉄イオンなどが挙げられ
る
な多価金属イオンに対する耐性を有する吸水性ポリマー
とは、たとえば多価金属イオンがカルシウムイオンの場
合、0.9重量%の濃度のアルギン酸ナトリウム水溶液
中で吸水し粒状となった吸水性ポリマー粒を20重量%
の濃度の塩化カルシウム水溶液中に入れ、1分後に塩化
カルシウム水溶液から濾別して取り出し、この塩化カル
シウム水溶液接触前後の重量変化が10%以下の場合を
云う。上記の重量変化が10%超の場合には乾燥・貯蔵
復元性が劣り、本発明の効果が得られない。
有するの吸水性ポリマーとしては、主としてスルホン酸
系吸水性ポリマー、ノニオン系吸水性ポリマー、カルボ
キシメチルセルロース系吸水性ポリマーなどが挙げら
れ、このうち、カルボキシメチルセルロース系吸水性ポ
リマーが毒性がなく、生分解性で環境汚染の問題が発生
しない等の理由により好ましい。
レート系吸水性ポリマーなどではカルシウムイオンによ
りポリマー中の親水基同士が架橋し、収縮してしまい再
吸水できなくなると考えられる。
吸水性ポリマーは通常0.2重量%添加するが、苗立ち
を良好とするため0.5重量%以上0.8重量%以下と
することが望ましい。本発明のゲル被覆種子においては
後者のように吸水性ポリマーの量の増加させたときにも
その被覆ゲル層の形成直後に良好な強度と取扱性を有す
ることができ、かつ、乾燥貯蔵後の吸水によってその強
度と取扱性を完全に復元することができる。
リマーの使用量を、上記のように0.5重量%以上0.
8重量%以下としたときには硬化液である塩化カルシウ
ム水溶液の濃度の許容範囲が広がる。
系水性ゲルからなる被覆ゲル層に、含水した吸水性ポリ
マーからなる粒を配してなるゲル被覆種子も含む)の製
造に用いられてきた塩化カルシウム水溶液の溶液濃度は
厳密な管理が必要であった。
%未満であると被覆ゲル層の強度が弱くなりすぎ、取扱
性が著しく劣り、機械播種ができなくなるなどの問題が
生じた。他方、塩化カルシウム濃度が14重量%を越え
ると、種子の発芽後に、被覆ゲル層を芽や根が成長する
ことが困難になったり、あるいは突出できなかったりす
る種子が激増する。このため塩化カルシウム水溶液中の
塩化カルシウム濃度を12〜14重量%と云う狭い範囲
で管理する必要があったが、ゲル被覆種子の製造数に従
ってその濃度は徐々にではあるが低下する。さらに、水
の蒸発などにより、その濃度は変動する。このように使
用可能な範囲が非常に狭いため、溶液比重により管理す
る場合であっても、極めて厳密に行う必要があった。
液製造時の、耐カルシウムイオン性の吸水性ポリマーの
使用量を0.5重量%以上0.8重量%以下としたとき
には、硬化液である塩化カルシウム水溶液中の塩化カル
シウム濃度は10重量%以上20重量%以下の範囲であ
れば良好な硬度の被覆ゲル層が得られ、このように、特
に高濃度側に範囲が広くなり、結果として濃度管理が非
常に容易となり、延いては品質管理が容易になる。
水性ポリマーからなる粒を分散したゲル形成性液濃度が
通常0.9〜1.3重量%となるように用いる。しか
し、上記のように耐力ルシウムイオン性の吸水性ポリマ
ーの使用量を0.5重量%以上0.8重量%以下とした
ときには、その使用量を減らして0.5%以上0.6重
量%以下の範囲とすることが可能であり、このとき、得
られるゲル被覆種子はより高い苗立ち性を有しながら、
その被覆ゲル層の形成直後、及び、乾燥貯蔵後の吸水復
元後のいずれであっても良好な強度と取扱性を有するこ
とができる。
種類が異なる他は従来技術に係るゲル被覆種子と同様に
作製することができる。作製されたゲル被覆種子は必要
な時に必要な場所に播種できるよう、乾燥させることに
より長期間保存可能とすることができる。
的低い乾燥温度、望ましくは常温で行うが、乾燥に長時
間かかるとゲル被覆種子内の種子が発芽してしまう。そ
のために、通風状態にして乾燥時間を短縮することが望
ましい。このように乾燥されたゲル被覆種子は、常温あ
るいは冷蔵して保管する。
の手段により、被覆ゲル層を復元させる。このとき温度
や被覆ゲル層の厚さによって異なるが、通常3〜16時
間程度で復元する。
く、それぞれが球形に戻ればば良い。このとき、乾燥前
のゲル被覆種子の直径100に対して、通常70〜17
0程度の範囲の球形に復元し、かつ、ゲル被覆種子間で
大きさのばらつきが小さければ、播種機の目皿を交換す
ることにより機械播種に対応できる。なお、一般に、復
元したゲル被覆種子の直径が小さすぎる場合には被覆ゲ
ル層が堅くなって突出できず、大きすぎる場合には柔ら
かくて必要な強度がなく、ホッパーなどの取り扱いがで
きなくなる。
及び実施例を示して具体的に説明する。
状のスターチ・ポリアクリレート系吸水性ポリマー
(「吸水ポリマーA」と云う。)をそれぞれ液中濃度が
0.9重量%及び0.2重量%となるようにはかり取
り、水を添加し充分に攪拌した。この含水した吸水性ポ
リマーからなる粒を分散したゲル形成性液中に分散して
いる含水した吸水ポリマー粒を顕微鏡で観察したとこ
ろ、その直径は0.2mm以下0.1mm以上で平均は
0.15mmであった。
端に形成し、この液滴中に中空管内部からネギ種子を供
給して液滴内に種子を導入するとともに、この液滴をそ
れぞれ10重量%、12重量%、14重量%あるいは1
6重量%の濃度の塩化カルシウム水溶液(硬化液)中に
滴下させて、それぞれアルギン酸系水性ゲルからなる被
覆ゲル層に含水した吸水性ポリマーからなる粒を配して
なるゲル被覆種子(硬化液濃度4種類に対してそれぞれ
189個ずつ)を得た。なお、これら得られたゲル被覆
種子の大きさは直径がおよそ1cmの略球形である(以
下同じ)。
化液を用いたものは明らかに被覆ゲル層が柔らかく、ホ
ッパによる取り扱いに適用できないものであった。一
方、16重量%の硬化液を用いたゲル被覆種子の被覆ゲ
ル層は固すぎて、播種を行っても突出しないことが完全
に予想されたため、これら10重量%あるいは16重量
%の濃度の硬化液を用いた種子については以降の検討を
行わなかった。
重量%または14重量%として作製したものについて、
一旦通風乾燥し、その後室温の水に7時間浸漬して被覆
ゲル層を復元させた。
量を100としたときに120以上148以下であり、
直径が最大で1割程度増えただけ、外観上も完全な球状
への復元であり、表面の剥離、亀裂等もなく、またばら
つきもない、満足できるものであった(以下、同レベル
の復元を「満足できる」と評価する)。さらに破断応力
を調べた結果、ホッパ等での取り扱い、あるいは、播種
後の突出にも充分対応できるものと考えられたので、さ
らに、それらの苗立ち率を調べた。
記比較例1の条件より吸水ポリマーAの配合を多くし
た。すなわちアルギン酸ナトリウム及び粉状のスターチ
・ポリアクリレート系吸水性ポリマーAをそれぞれ液中
濃度が0.9重量%及び0.8重量%となるようにはか
り取り、水を添加し充分に攪拌した。このとき液中に分
散している含水した吸水ポリマー粒を観察したところ、
その直径は0.2mm以下0.1mm以上で平均は0.
15mmであった。
0重量%、12重量%、14重量%あるいは16重量%
の濃度の塩化カルシウム水溶液(硬化液)を用いて4種
各189個のゲル被覆種子(硬化液濃度4種類に対して
それぞれ189個ずつ)を得た。
0重量%あるいは16重量%の硬化液を用いたものは明
らかに使用不適なものであったので以降の検討を行わな
かった。
4重量%として作製したものについては、一旦通風乾燥
し、その後室温の水に7時間浸漬して被覆ゲル層を復元
させた。しかし、復元した被覆ゲル層はスポンジ状でホ
ッパや自動播種機等での取り扱いに充分な強度が得られ
ず、以降の検討を行わなかった。
し、粉状のスターチ・ポリアクリレート系吸水性ポリマ
ーの代わりに粉状のカルボキシメチルセルロース系吸水
性ポリマー(「吸水性ポリマーB」とも云う)を用い
て、アルギン酸系水性ゲルからなる被覆ゲル層に含水し
た吸水性ポリマーからなる粒を配してなるゲル被覆種子
を得た。なお、含水した吸水性ポリマーからなる粒を分
散したゲル形成性液中の吸水性ポリマー粒の直径は0.
2mm以下0.1mm以上で平均は0.15mmであっ
た。
%の濃度のアルギン酸ナトリウム水溶液中で吸水し粒状
とした吸水性ポリマー粒を20重量%の濃度の塩化カル
シウム水溶液中に入れ、1分後に塩化カルシウム水溶液
から濾別して取り出し、この塩化カルシウム水溶液接触
前後の重量変化を調べたところがー5%であった。
4あるいは16重量%のいずれであっても充分な取扱性
を有する被覆ゲル層が得られ、また、これら全てで突出
可能であると考えられたので、さらに塩化カルシウム水
溶液の濃度を8重量%、及び、20重量%として、同様
にゲル被覆種子を各112個ずつ作製した(4種各11
2個)。その結果8重量%の硬化液を用いた場合にはそ
のゲル被覆種子の取扱性が劣ったため以降の検討は行わ
なかったが、20重量%の硬化液を用いたゲル被覆種子
の被覆ゲル層については若干硬いと思われたが、使用可
能なものと考えられ、上記のゲル被覆種子同様に−旦乾
燥させた後さらに吸水復元させたところ、その復元は満
足できるレベルであったので、さらにそれらの苗立ち率
を調べた。
粉状のスターチ・ポリアクリレート系吸水性ポリマーの
代わりにカルボキシメチルセルロース系吸水性ポリマー
を用いてアルギン酸系水性ゲルからなる被覆ゲル層に含
水した吸水性ポリマーからなる粒を配してなるゲル被覆
種子を、ただし、硬化液の濃度を8、10、12、1
4、16あるいは20重量%として、6種各112個ず
つ得た(なお、含水した吸水性ポリマーからなる粒を分
散したゲル形成性液中の吸水ポリマー粒の直経は0.2
mm以下0.1mm以上で平均は0.15mmであっ
た)。これら得られたゲル被覆種子の内、取扱性が明ら
かに劣った8重量%の硬化液を用いたもの以外のゲル被
覆種子について、上記のゲル被覆種子同様に一旦乾燥さ
せた後さらに吸水復元させたところ充分に満足できるレ
ベルで復元したので、さらに、それらの苗立ち率を調べ
た。
様に、ただし、アルギン酸ナトリウムの使用濃度を0.
5重量%としカルボキシメチルセルロース系吸水性ポリ
マーの使用濃度は実施例2と同様にして得た含水した吸
水性ポリマーからなる粒を分散したゲル形成性液を用い
てを用いてアルギン酸系水性ゲルからなる被覆ゲル層に
含水した吸水性ポリマーからなる粒を配してなるゲル被
覆種子を、ただし、硬化液の濃度を8、10、12、1
4、16あるいは20重量%として、6種各112個ず
つ得た(このとき含水した吸水性ポリマーからなる粒を
分散したゲル形成性液中の吸水ポリマー粒の直径は0.
2mm以下0.1mm以上で平均は0.15mmであっ
た。)。
性が明らかに劣った8重量%の硬化液を用いたもの以外
のゲル被覆種子について、上記のゲル被覆種子同様に一
旦乾燥させた後さらに吸水復元させたところ充分に満足
できるレベルで復元したので、さらにそれらの苗立ち率
を調べた(実施例3)。
0.5重量%とし粉状のスターチ・ポリアクリレート系
吸水性ポリマーの使用濃度は比較例2と同様にして得た
含水した吸水性ポリマーからなる粒を分散したゲル形成
性液を用いてゲル被覆種子の作製を試みたが、8〜20
重量%の硬化液濃度ではいずれも取り扱い上に充分な硬
度を有するゲル被覆種子が得られず、以下の検討を断念
した(比較例3)。
ン酸系水性ゲルからなる被覆ゲル層に、含水した吸水性
ポリマーからなる粒を配してなるゲル被覆種子くトマト
種子)についてその苗立ち率を調べた。
発芽し、突出し、さらに圃場土中から出芽し、その第一
葉が完全に展開した、欠陥のない植物体となった状態を
「苗立ち」したと云い、全播種数に対する「苗立ち」の
割合(%)を「苗立ち率」とした。
被覆種子によれば、吸水性ポリマーの配合量を多くした
場合であっても、乾燥・貯蔵後の被覆ゲル層の完全な復
元が可能であり、かつ、そのときアルギン酸濃度を低下
させて苗立ち率を著しく向上させることが可能となるこ
とが判る。また、生産管理上非常に有利であることに、
従来技術では非常に厳密な管理が必要であった硬化液の
濃度の許容範囲が広いことも判る。
ンによってゲル化されてなるアルギン酸系水性ゲルから
なる被覆ゲル層に、含水した吸水性ポリマーからなる粒
を配してなるゲル被覆種子において、該吸水性ポリマー
が前記多価金属イオンに対する耐性を有する吸水性ポリ
マーである構成を有し、このことにより、吸水性ポリマ
ーの配合量を多くした場合であっても、乾燥・貯蔵後の
被覆ゲル層の満足できるレベルヘの復元が可能であり、
ゲル被覆種子ならでは精密機械播種が可能となる。さら
に、そのときアルギン酸濃度を低下させて苗立ち率を著
しく向上させることが可能となり、また、従来技術では
非常に厳密な管理が必要であった硬化液の濃度の許容範
囲が広い優れたゲル被覆種子である。
Claims (3)
- 【請求項1】 多価金属イオンによってゲル化されてな
るアルギン酸系水性ゲルからなる被覆ゲル層に、含水し
た吸水性ポリマーからなる粒を配してなるゲル被覆種子
において、該吸水性ポリマーが前記多価金属イオンに対
する耐性を有する吸水性ポリマーであることを特徴とす
るゲル被覆種子。 - 【請求項2】 該吸水性ポリマーがカルボキシメチルセ
ルロース系吸水性ポリマーであることを特徴とする請求
項1に記載のゲル被覆種子。 - 【請求項3】 上記多価金属イオンがカルシウムイオン
であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
のゲル被覆種子。
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