JP2003071378A - マグネシウム合金成形物の塗装方法 - Google Patents

マグネシウム合金成形物の塗装方法

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JP2003071378A
JP2003071378A JP2001268673A JP2001268673A JP2003071378A JP 2003071378 A JP2003071378 A JP 2003071378A JP 2001268673 A JP2001268673 A JP 2001268673A JP 2001268673 A JP2001268673 A JP 2001268673A JP 2003071378 A JP2003071378 A JP 2003071378A
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coating
magnesium alloy
paint
organic solvent
coating material
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JP2001268673A
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Kazuji Kageishi
一二 影石
Hiroyuki Kobayashi
宏之 小林
Yoshitaka Osanai
良隆 小山内
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、密着性、耐食性、耐水性、耐
傷つき性など諸性能に優れたMg成形品を提供すること
である。 【解決手段】マグネシウム合金を射出、溶融、鍛造、ま
たはプレスのいずれかの方法により成形後、これを表面
研削加工し、水および/または有機溶剤を媒体とする塗
料を塗布、乾燥・硬化した後、有機系塗膜を形成するこ
とを特徴とするマグネシウム合金成形物の塗装方法、こ
とさら、マグネシウム合金を射出、溶融、鍛造、または
プレスのいずれかの方法により成形後、これを表面研削
加工し、実質的に化成処理することなく、水および/ま
たは有機溶剤を媒体とする塗料を塗布、乾燥・硬化した
後、有機系塗膜を形成することを特徴とするマグネシウ
ム合金成形物の塗装方法、である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は射出、溶融、鍛造、
またはプレスのいずれかの方法により成形されたマグネ
シウム合金成形物(以下Mg成形品と略記する)の塗装
方法に関するものである。
【0002】詳述すれば、マグネシウム合金(以下Mg
合金と略記)を射出、溶融、鍛造、またはプレスのいず
れかの方法により成形後、表面研削加工し、マグネシウ
ム合金に実質的に何らの化成処理を施さず、Mg合金表
面に直接、密着性、耐水性、耐薬品性、耐傷つき性、耐
腐食性に優れた有機系塗膜を形成する方法に関するもの
である。
【0003】
【従来の技術】Mg合金は埋蔵量の多さ、リサイクル性
の容易さ、軽量、高強度であることから携帯電話筐体、
携帯型モバイル機器筐体、パソコン筐体、テレビ筐体、
デジタルビデオカメラ筐体、PDA筐体等、多くの情報
処理関連機器に筐体として、および、構成部品として多
用されている。
【0004】一方で、Mg合金は実用に供するには耐水
性、耐化学薬品性などの耐食性が不足しているため、お
よび種々装飾を目的とし、表面に塗膜が形成されMg成
形品として製品化されている。
【0005】Mg成形品に塗料を塗装し塗膜を形成する
方法は、Mg合金、Mg成形品の固有特性のため種々煩
雑な工程を必要とする。なぜなら、Mg合金は耐水性、
耐化学薬品性などの耐食性が悪く、および塗料が密着し
難いため、また成形上の問題からくる表面粗さのため、
単純に塗料を塗装しただけではこれらの諸課題を解決で
きないためである。
【0006】この問題を緩和するため、通常、塗装は次
の工程からなる。すなわち、Mg成形品を、次の(1)
〜(4)の工程を経て塗装し、塗膜を有する製品を製造
している。 (1)表面研削加工(機械的製品加工、表面研磨加工) 製品外観・寸法精度の調整を目的とする工程である。 (2)化学的前処理(脱脂処理、酸洗い処理) 表面の汚れ除去、付着性および防食性の付与、表面の酸
化皮膜、腐食生成物、めり込んだ研磨剤、焼き付いた潤
滑剤、ショット、鋳物砂などの除去を目的とする工程で
ある。 (3)化成処理(化成処理、電気化学的処理) 表面に防食性皮膜を形成する工程である。 (4)塗装工程(プライマー塗装、パテ付け/サンディ
ング研ぎ、パテ付け後のプライマー処理、トップコート
塗装(上塗り塗装)) Mg成形品と塗料との密着性付与、防食性付与、表面欠
陥の修正、表面の平滑性付与、意匠性の向上などを目的
とする工程である。
【0007】ことさら、(3)化成処理は、現状の塗装
方法でははずすことのできない必須工程として位置づけ
られており、塗料の密着性を改善、向上し、防食性を高
めるとされている。
【0008】このように、塗膜が施されたMg成形品を
製造する工程はきわめて煩雑、長時間を要し、生産歩留
まりが悪く、かつこのように煩雑な工程を経ても十分に
性能を満足する塗膜、塗装製品は得られていないのが現
状である。なおかつ、(3)化成処理を実施することに
より、Mg成形品からは金属光沢が失われ、Mg合金本
来が有する意匠性、美観が失われる。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】本発明の目的は、
耐食性、塗料の密着性が悪いMg合金に、Mg合金の耐
食性向上や塗料の密着性向上のために該合金を化成処理
することなく、有機系塗膜を形成することである。特定
組成からなる該有機系塗膜を形成することにより、密着
性、耐食性、耐水性、耐傷つき性など諸性能に優れた、
有機系塗膜を有するMg成形品が提供できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、マグネシウム
合金を射出、溶融、鍛造、またはプレスのいずれかの方
法により成形後、これを表面研削加工し、水および/ま
たは有機溶剤を媒体とする塗料を塗布、乾燥・硬化した
後、有機系塗膜を形成することを特徴とするマグネシウ
ム合金成形物の塗装方法である。ことさら、マグネシウ
ム合金を射出、溶融、鍛造、またはプレスのいずれかの
方法により成形後、これを表面研削加工し、実質的に化
成処理することなく、水および/または有機溶剤を媒体
とする塗料を塗布、乾燥・硬化した後、有機系塗膜を形
成することを特徴とするマグネシウム合金成形物の塗装
方法、である。
【0011】
【発明実施の形態】本発明は、マグネシウム合金を射
出、溶融、鍛造、またはプレスのいずれかの方法により
成形後、これを表面研削加工し、水および/または有機
溶剤を媒体とする塗料を塗布、乾燥・硬化した後、有機
系塗膜を形成することを特徴とするマグネシウム合金成
形物の塗装方法である。ことさら、マグネシウム合金を
射出、溶融、鍛造、またはプレスのいずれかの方法によ
り成形後、これを表面研削加工し、実質的に化成処理す
ることなく、水および/または有機溶剤を媒体とする塗
料を塗布、乾燥・硬化した後、有機系塗膜を形成するこ
とを特徴とするマグネシウム合金成形物の塗装方法、で
ある。さらに言えば、本発明では、有機系塗膜を形成す
る塗装方法として前記(4)塗装工程(プライマー塗
装、パテ付け/サンディング研ぎ、パテ付け後のプライ
マー処理、トップコート塗装(上塗り塗装))と同様の
手法をとってもよいが、本発明の特定組成の有機系塗料
を使用することによりプライマーやパテの工程を必要と
せず目的を達成することが可能であり、望ましい。
【0012】Mg合金は、通常、Mgにアルミニウム、
亜鉛、マンガン、シリコンなどの金属を合金としたもの
であり、その表記法は、ASTM等で定められている。
ASTM表記法の例をあげると、「AZ91D」なる表
記において、「A」は第一添加元素、「Z」は第二添加
元素、「9」は第一添加元素の割合、「1」は第二添加
元素の割合、「D」は制定順(A,B,C,D・・の順
に記載)である。すなわち、「AZ91D」は、アルミ
ニウムを約9%、亜鉛を約1%含む合金で4番目に制定
されたものである。実際には、主要添加元素以外の元素
も含まれ、この例ではMn、Si、Cu、Ni、Feな
どが含まれている。
【0013】本発明で使用されるMg合金としては、本
例で示したAZ91D合金が好適に使用される。
【0014】本発明では、Mg合金成形品は、Mg合金
インゴット、それに類するもの、またはMg合金インゴ
ットから切り出されたMg合金チップを使用し、金型ま
たは鋳型を使用して、射出、溶融、鍛造、またはプレス
のいずれかの方法により成形することができ、成形品は
前述のように、(1)表面研削加工(機械的製品加工、
表面研磨加工)を行った後塗装工程へ、あるいは(2)
化学的前処理(脱脂処理、酸洗い処理)を施した後塗装
工程へと供給される。
【0015】(1)表面研削加工には、バリ取り工程、
トリミング工程、機械研磨等の製品外観・寸法精度の調
整を行う工程が含まれる。本発明では、機械研磨工程と
しては、ショットブラスト研磨、バレル研磨、ウェット
ブラスト研磨が好適に実施され、密着性、防食性、意匠
性に優れた塗膜を形成することができる。さらには、化
学的前処理のうち、有機溶剤、アルカリ溶液他による脱
脂が好ましく実施される。
【0016】また、本発明では、前記(3)化成処理
(化成処理、電気化学的処理)を行うことなく塗膜の密
着性、Mg合金の耐食性を十分に確保することができる
ため、従来実施されていた(3)化成処理(化成処理、
電気化学的処理)は実施する必要がない。ここに、化成
処理とは、一般に、酸化還元反応主体の表面処理のこと
であり、クロム酸系、重クロメート系、燐酸マンガン
系、スズ酸系、ジルコニウム系、他の薬剤を使用しての
化成処理、または電気化学的処理(陽極酸化処理)をさ
す。このため、Mg合金本来の金属光沢、外観を維持す
ることが可能となり、ことさらクリア塗装を施した場合
には意匠性、装飾性が飛躍的に向上する。
【0017】水および/または有機溶剤を媒体とする塗
料としては、アクリル系塗料、ポリエステル系塗料、エ
ポキシ系塗料、シリコーン系塗料、フッ素系塗料等が例
示できる。該水および/または有機溶剤を媒体とする塗
料は分散体、溶液状いずれの性状でも可能であり、また
単独でも、もしくは2種類以上の混合物であってもよ
い。
【0018】該水および/または有機溶剤を媒体とする
塗料に使用するバインダーはエポキシ基、水酸基、カル
ボキシル基から選択される官能基を少なくとも1種有す
ることが望ましく、後述硬化剤との相互作用で塗料の硬
化性、耐薬品性、Mg合金への密着性、防食性が著しく
向上する傾向にある。ことさら、エポキシ基と水酸基を
併有する場合が推奨され、前記塗料、塗膜の性能が飛躍
的に改善され、向上する傾向にある。
【0019】該水および/または有機溶剤を媒体とする
塗料に使用するバインダーとしては、アクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂等が挙げられるが、特にアクリル樹脂を含む
ことが推奨される。ことさら、側鎖にエポキシ基、水酸
基を有するアクリル樹脂であることが望ましく、塗料の
硬化性、Mg合金への密着性、防食性が著しく向上する
傾向にある。ここに、側鎖にエポキシ基、水酸基を有す
るアクリル樹脂は、後述する方法等により、エポキシ基
含有不飽和単量体(c)、水酸基含有不飽和単量体
(a)、およびその他の不飽和単量体をラジカル共重合
することにより製造できる。
【0020】アクリル樹脂をバインダーとして用い、硬
化剤として、アルキルアミノアルキルフェノール化合物
および/またはイミダゾール化合物、1分子中にエポキ
シ基とアルコキシシラン基を有するシラン化合物を用い
ることは、相互作用、相乗効果により、塗料の硬化性を
高め、密着性、耐水性、耐薬品性、耐塩水性、硬度、防
食性、耐傷つき性を改善、向上する傾向が著しい。特
に、側鎖にエポキシ基、水酸基を有するアクリル樹脂と
イミダゾール化合物、1分子中にエポキシ基とアルコキ
シシラン基を有するシラン化合物を含むことがより好ま
しく、塗料の前記諸性能が飛躍的に向上する傾向にあ
る。
【0021】アクリル樹脂は塗料バインダーとして、塗
料中に2〜80重量%、好ましくは5〜60重量%含有
されるのが望ましい。アクリル樹脂の塗料中での含有量
が2重量%未満の場合には、塗料が均質な連続塗膜を形
成しがたくなる傾向にある。アクリル樹脂の塗料中での
含有量が80重量%を超える場合には、塗料の流動性が
やや損なわれ、均一で外観良好な塗膜が得難くなる場合
がある。
【0022】アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エス
テル単量体を含むラジカル重合性不飽和単量体を溶液重
合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合することにより製造
できる。本発明では、アクリル樹脂の製造方法、形態
(個体状、液状、分散状)は特に問わない。
【0023】以下に側鎖にエポキシ基、水酸基を有する
アクリル樹脂製造方法を、溶液重合および乳化重合の場
合について例示するが、これらの方法に限られるわけで
はない。 〔溶液重合で製造する場合〕トルエン、キシレン、酢酸
エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアル
コール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノn−プロピルエーテル、γ−ブチロラクト
ン、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、ダイ
アセトンアルコールなどの有機溶剤を媒体として、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、メチ
ルグリシジルアクリレート、メチルグリシジルメタクリ
レート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリ
レート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタク
リレートなどの分子中にエポキシ基と不飽和二重結合を
有するエポキシ基含有不飽和単量体(c)、アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレン
グリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルモノアクリレート、ポリテトラメチレングリコールモ
ノアクリレート、ポリエチレングリコールポリテトラメ
チレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレング
リコールポリテトラメチレングリコールモノアクリレー
ト、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸
2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシ
ブチル、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、
ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリテ
トラメチレングリコールモノメタクリレート、ポリエチ
レングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタ
クリレート、ポリプロピレングリコールポリテトラメチ
レングリコールモノメタクリレートなどの水酸基含有不
飽和単量体(a)および必要であればその他の不飽和単
量体をα,α−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´
−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン〕などの有機アゾ系化合物、t−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、過酸化ベンゾイル等の有
機過酸化物を重合開始剤として、重合温度30〜150
℃で、ラジカル共重合することにより製造できる。
【0024】ここに、その他の不飽和単量体としては、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャリーブ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリ
ル、アクリル酸トリシクロデシル、アクリル酸イソボル
ニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸ターシャリーブチル、メタクリル酸プロピル、メタク
リル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリシクロデ
シル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸トリフ
ルオロエチルなどの(メタ)アクリル酸の(フルオロ)
アルキルエステル類、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4
−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノアク
リレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレー
ト、ポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、
ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコール
モノアクリレート、ポリプロピレングリコールポリテト
ラメチレングリコールモノアクリレート、メタクリル酸
2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプ
ロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチ
レングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレング
リコールモノメタクリレート、ポリテトラメチレングリ
コールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポ
リテトラメチレングリコールモノメタクリレート、ポリ
プロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモ
ノメタクリレートなどの水酸基含有不飽和単量体
(a)、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタ
コン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボ
キシル基含有不飽和単量体(b)、グリシジルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルア
クリレート、メチルグリシジルメタクリレート、3,4
−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4
−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートなどの
分子中にエポキシ基と不飽和二重結合を有するエポキシ
基含有不飽和単量体(c)、N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメ
タクリレート、4−メタアクリロイルアミノ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジンなどの3級アミノ基含
有不飽和単量体、アクリルアミド、ダイアセトンアクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアミ
ド化合物、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエ
トキシシランなどの反応性珪素原子含有不飽和単量体、
2−(2´−ヒドロキシ−5´−メタクリロイルオキシ
エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、4−メ
タアクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジンなどの分子中に紫外線吸収性基、ヒンダード
アミン系光安定性基を有する不飽和単量体、酢酸ビニ
ル、スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル化合物
等が例示できる。
【0025】該その他の不飽和単量体は、単独でも、も
しくは2種類以上の混合物であってもよい。 〔乳化重合で製造する場合〕水性媒体中(pH5〜7/
25℃のイオン交換水または該イオン交換水と25℃の
該イオン交換水に10%以上溶解する親水性有機溶剤と
の混合物であることが望ましい)で、エポキシ基含有不
飽和単量体(c)、水酸基含有不飽和単量体(a)、必
要であれば前記その他の不飽和単量体を、過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウム、2,2´−アゾビス〔2−
(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕などの重合
開始剤を使用し、重合温度30〜100℃でラジカル共
重合することにより製造できる。
【0026】ここで、重合開始剤としては、2,2´−
アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパ
ン〕、2,2´−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−
2−イル)プロパン〕ジサルフェート ジハイドレート
などの分子中にイミダゾール基を有する化合物が、塗料
の硬化性向上、耐水性、耐薬品性向上の点で推奨され
る。特に、本発明では、2,2´−アゾビス〔2−(2
−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕などの元素を有
さないものがより好ましく使用される。該イミダゾール
化合物は、重合開始剤として、前記ラジカル重合性不飽
和単量体に対し0.02〜50重量%、好ましくは0.
2〜20重量%使用される。該イミダゾール化合物の使
用量が0.02重量%未満の場合には、塗料の硬化性、
耐薬品性、密着性が悪化する傾向にある。該イミダゾー
ル化合物の使用量が50重量%を超える場合には、塗料
の貯蔵安定性が悪化する傾向にある。
【0027】乳化重合は、ドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダ、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナト
リウムなどの陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどの非
イオン性界面活性剤を適時使用し実施されるのが望まし
い。該界面活性剤は単独でも、もしくは2種類以上の混
合物であってもよい。
【0028】反応性乳化剤は、主として、分子中にラジ
カル重合性不飽和基(アリル基、(メタ)アクリロイル
基など)を有するものが好適に使用され、耐水性、耐薬
品性、防食性に優れた塗料を製造することができる。反
応性乳化剤としては、(式1)(式2)で示されるもの
などが例示できる。(式1)におけるRはC18H36F1
を、MはNaまたはNH4を表し、(式2)における
R’はベンゼン環を、XはNaまたはNH4を表す。
【0029】
【化1】
【0030】
【化2】 該反応性乳化剤は単独でも、もしくは2種類以上の混合
物であってもよい。
【0031】Mg合金が腐食されやすいことから、上記
(式2)中XとしてNaが好ましく使用できる。また、
該反応性乳化剤は未反応で残存する−SO3イオンが5
000ppm未満、好ましくは実質上含まないことが望
ましい。−SO3イオンが5000ppmを超えて残存
する場合には、Mg合金が腐食され、水素ガスを発生し
て良好な塗装表面を得ることができない。
【0032】さらにこのとき、アクリル樹脂は側鎖にエ
ポキシ基、水酸基を有することが望ましく、製造された
アクリル樹脂エマルジョンのpHは5.0〜9.0、好
ましくは6.0〜8.8であることが推奨される。アク
リル樹脂エマルジョンのpHが5.0未満の場合および
pHが9.0を超える場合には、乳化重合中にアクリル
樹脂中のエポキシ基が反応、消失する場合があり、塗料
の十分な硬化性、密着性が得られない傾向にある。
【0033】また、本発明の水および/または有機溶剤
を媒体とする塗料に使用するバインダーとしてエポキシ
樹脂を前記アクリル樹脂との混合で使用することによ
り、塗料の硬化性、Mg合金への密着性、防食性が著し
く向上する傾向にある。
【0034】エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂(参考資
料:13901の化学商品、化学工業日報社(200
1))、側鎖にエポキシ基を有するアクリル樹脂、シリ
コーン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂などが例示
できる。該エポキシ樹脂は単独でも、もしくは2種類以
上の混合物であってもよい。
【0035】エポキシ樹脂は塗料バインダーとして、塗
料中に2〜80重量%、好ましくは5〜60重量%含有
されるのが望ましい。エポキシ樹脂の塗料中での含有量
が2重量%未満の場合には、塗料が均質な連続塗膜を形
成しがたくなる傾向にある。エポキシ樹脂の塗料中での
含有量が80重量%を超える場合には、塗料の流動性が
やや損なわれ、均一で外観良好な塗膜が得難くなる場合
がある。
【0036】好ましくは、該エポキシ樹脂は前記アクリ
ル樹脂との混合で使用されるのが望ましい。重量比で、
エポキシ樹脂/アクリル樹脂=0/100〜90/1
0、好ましくは、0/100〜50/50、より好まし
くは、5/95〜40/60である。エポキシ樹脂の配
合量が、アクリル樹脂に対し90/10を超える場合に
は、塗膜の耐候性が悪化する傾向にある。
【0037】本発明の水および/または有機溶剤を媒体
とする塗料は、硬化剤として1分子中にエポキシ基とア
ルコキシシラン基を有するシラン化合物、アルキルアミ
ノアルキルフェノール化合物および/またはイミダゾー
ル化合物を含むことが好ましい。硬化剤として、1分子
中にエポキシ基とアルコキシシラン基を有するシラン化
合物を含むことにより、Mg合金への密着性が大きく改
善される傾向にあり、アルキルアミノアルキルフェノー
ル化合物および/またはイミダゾール化合物を含むこと
により、Mg合金への密着性、耐食性、塗膜硬度が向上
する傾向にある。 1分子中にエポキシ基とアルコキシ
シラン基を有するシラン化合物としては、3−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシラン、これらシラン化合物の加水
分解物、縮合物等が例示できる。該1分子中にエポキシ
基とアルコキシシラン基を有するシラン化合物は単独で
あっても、もしくは2種類以上の混合物であってもよ
い。
【0038】該1分子中にエポキシ基とアルコキシシラ
ン基を有するシラン化合物は塗料中に0.001〜80
重量%、好ましくは0.005〜50重量%含有される
のが望ましい。含有量が0.001重量%未満の場合に
は、塗料の密着性、防食性が悪化する場合がある。含有
量が80重量%を超える場合には、塗料がはじきやすく
なる傾向にあり、外観のよい塗膜が得られない場合があ
る。
【0039】アルキルアミノアルキルフェノール化合物
としては、2,4,6−トリ(N,N−ジメチルアミノ
メチル)フェノール、2,4,6−トリ(N,N−ジメ
チルアミノエチル)フェノール、2,4,6−トリ
(N,N−ジメチルアミノプロピル)フェノールなどが
例示できる。該アルキルアミノアルキルフェノール化合
物は単独でも、もしくは2種類以上の混合物であっても
よい。該アルキルアミノアルキルフェノール化合物は塗
料中に0.001〜20重量%、好ましくは0.005
〜10重量%含有されるのが望ましい。含有量が0.0
01重量%未満の場合には、塗料の硬化性が不十分で、
密着性、防食性が悪化する場合がある。含有量が20重
量%を超える場合には、塗料の硬化性、密着性がやや悪
化する傾向にある。
【0040】イミダゾール化合物としては、2−メチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2−フェニルイミダゾール等が例示できる。該イミダゾ
ール化合物は単独でも、もしくは2種類以上の混合物で
あってもよい。該イミダゾール化合物は塗料中に0.0
01〜50重量%、好ましくは0.005〜30重量%
含有されるのが望ましい。含有量が0.001重量%未
満の場合には、塗料の硬化性が不十分で、密着性、防食
性が悪化する場合がある。含有量が50重量%を超える
場合には、塗膜の耐水性、耐湿熱性がやや悪化する傾向
にある。
【0041】本発明では、必要であれば、さらに酸化チ
タン、カーボンブラック、亜鉛華あるいはアルミニウム
顔料などの顔料類、トルエン、キシレン、酢酸エチル、
酢酸ブチルなどの有機溶剤(非芳香族系のものが本発明
の趣旨からは推奨される)、顔料分散剤、レベリング
剤、消泡剤あるいは沈殿防止剤などの種々塗料添加剤、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−ア
ミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノ
基がメチルイソブチルケトンなどでブロックされたアミ
ノ基含有シラン化合物などのシランカップリング剤(反
応性珪素原子を有するシラン化合物)、トリエチルアミ
ン、ジブチルチンジラウレートなどの硬化触媒、ベンゾ
トリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、
ヒンダードアミン系光安定剤(塩基定数(pKb)が8
以上のものが好ましい)などの耐候剤など、塗料に一般
的に配合するものを配合することができる。
【0042】さらに好ましくは、粒子径が100nm未
満のシリカゾル、アルミナゾルなどの無機微粒子を配合
することが推奨され、塗膜硬度を高め、耐傷つき性を向
上する効果が高い。
【0043】本発明では、塗装方法としてスプレー塗
装、刷毛塗り、カーテンフローコート、ローラーコータ
ーなど種々塗装方法を用いて塗装することができる。
【0044】
【実施例】本発明の実施例における塗膜の評価は、以下
の通りにおこなった。 <塗膜の評価方法> 〔塗膜外観〕 焼き付け後の塗膜外観を目視で判定し
た。塗膜が均一で、へこみ、割れ、艶ムラがないものを
合格(良好)とした。 〔密着性〕 JIS K 5400に準じ、碁盤目テー
プ剥離法で実施した。 〔塗膜硬度〕 JIS K 5400に準じ、鉛筆引っ
掻き硬度により、塗膜の傷つきを判定した。 〔耐水性〕 塗装物を50℃温水中に10日間浸漬後、
塗膜外観を判定した。艶引け、ふくれ、白化、剥がれが
ないものを合格(良好)とした。 〔塩水噴霧試験〕 JIS K 5400に準じ、塩水
噴霧試験器を使用し実施した。カット部に錆の発生がな
く、塗膜にふくれ、剥がれ、変色がないものを合格(異
常なし)とした。
【0045】以下に実施例と比較例を説明する。なお、
特に断りがない限り、配合量は重量%を示す。
【0046】(実施例1)Mg合金(AZ91D)をチ
クソモールディング成形(厚み1mmの平板)した後、
これをバレル研磨し、塗料1をスプレー塗装し、160
℃で30分間焼き付け乾燥を行った。塗料1は以下の通
り製造した。また、塗膜の試験結果は表1に示した。 <塗料1の製造>固形分50%、数平均分子量2000
0、エポキシ当量950、水酸基価65mgKOHのア
クリル樹脂溶液(トルエン(TOL)/γ−ブチロラク
トン(GBL)=90/10溶液)(アクリル樹脂A)
に、「SH−6040」(γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、東レ・ダウ コーニングシリコーン
(株)の製品)を25phr、「TAP」(2,4,6
−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、化薬ア
クゾ(株)の製品)を2phr配合し、さらにこれを、
キシレン(XY)/酢酸ブチル(BAC)/アノン(A
N)(=40/40/20)の混合溶剤でフオードカッ
プNo.4の粘度が15秒/25℃となるよう希釈し、
塗料1を製造した。
【0047】(実施例2)Mg合金(AZ91D)をダ
イキャスト成形(厚み2mmの平板)した後、これをシ
ョットブラスト研磨し、塗料1をスプレー塗装し、16
0℃で30分間焼き付け乾燥を行った。塗膜の試験結果
は表1に示した。
【0048】(実施例3)Mg合金(AZ91D)をチ
クソモールディング成形(厚み1mmの平板)した後、
これをウェットブラスト研磨後、塗料2をスプレー塗装
し、160℃で30分間焼き付け乾燥を行った。塗料2
は以下の通り製造した。また、塗膜の試験結果は表1に
示した。 <塗料2の製造>アクリル樹脂Aに、「SH−604
0」を35phr、「2E4MZ」(2−エチル−4−
メチルイミダゾール、四国化成工業(株)の製品)5p
hr配合し、さらにこれを、XY/BAC/AN(=4
0/40/20)の混合溶剤でフオードカップNo.4
の粘度が15秒/25℃となるよう希釈し、塗料2を製
造した。
【0049】(実施例4)Mg合金(AZ91D)をチ
クソモールディング成形(厚み1mmの平板)した後、
これをウェットブラスト研磨し、塗料3をスプレー塗装
し、160℃で30分間焼き付け乾燥を行った。塗料3
は以下の通り製造した。また、塗膜の試験結果は表1に
示した。 <塗料3の製造>アクリル樹脂Aに、「エピコート82
8」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポ
キシレジン(株)の製品)を30phr、「SH−60
40」を20phr、「2E4MZ」5phr、「ジェ
ファーミンEDR−148」(多官能アミノ化合物、サ
ンテクノケミカル(株)の製品)を5phr配合し、さ
らにこれを、XY/BAC/AN(=40/40/2
0)の混合溶剤でフオードカップNo.4の粘度が15
秒/25℃となるよう希釈し、塗料3を製造した。
【0050】(実施例5)Mg合金(AZ91D)をチ
クソモールディング成形(厚み2mmの平板)した後、
これをウェットブラスト研磨後、さらにイソプロピルア
ルコールで脱脂した後、塗料4をスプレー塗装し、16
0℃で30分間焼き付け乾燥を行った。塗料4は以下の
通り製造した。また、塗膜の試験結果は表1に示した。 <塗料4の製造> 1)1L四つ口フラスコに、イオン交換水(PW)31
7.3g、「ラテルムS−180」5.7g(構造式2
で示される反応性乳化剤、花王(株)の製品)、メタク
リル酸メチル(MMA)/メタクリル酸グリシジル(G
MA)/メタクリル酸(MAA)(=91.4/5.0
/3.6)80g(GMAモル数/MAAモル数=1.
0/1.2)を仕込み80℃に昇温する。これに、「V
A−061」(2,2´−アゾビス[2−(2−イミダ
ゾリン−2−イル)プロパン]、和光純薬(株)のイミ
ダゾール基含有重合開始剤)、PWの混合液を30分間
で滴下し、滴下終了後さらに2時間80℃で乳化重合を
継続する。
【0051】さらに、これに、 2)MMA/メタクリル酸n−ブチル(BMA)/メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)/GMA
(=50/25/10/15)320gと「SH−60
40」32g、「ラテルム−180」22.8gの混合
溶液、および 3)「VA−601」/PW(=2/98)80gの混
合溶液を、各々3時間で滴下し、さらに1時間乳化重合
を継続する。さらに、 4)「VA−601」/PW(=2/98)8ggの混
合溶液を添加し、2時間乳化重合を行いアクリル系エマ
ルジョンBを製造する。
【0052】アクリル系エマルジョンBは固形分50
%、エポキシ当量1175、水酸基価34.5mgKO
H、pH7.8/25℃であった。
【0053】アクリル系エマルジョンBにエチレングリ
コールモノブチルエーテルを20phr配合し、よくな
じませた後、フオードカップNo.4の粘度が15秒/
25℃となるようPWを添加し希釈し塗料4を製造し
た。
【0054】(比較例1)Mg合金(AZ91D)をチ
クソモールディング成形(厚み1mmの平板)した後、
これをバレル研磨し、塗料5をスプレー塗装し、160
℃で30分間焼き付け乾燥を行った。塗料5は以下の通
り製造した。また、塗膜の試験結果は表2に示した。 <塗料5の製造>カルボキシル基含有アクリル樹脂LK
−761(東レ(株)製;固形分55%、数平均分子量
15000)に、エポキシ化合物デナコールEX−62
2(ナガセ化成(株)製;ソルビトールポリグリシジル
エーテル、エポキシ当量198)をカルボキシル基とエ
ポキシ基の割合が1:1になるように配合し、さらにこ
れを、キシレン(XY)/酢酸ブチル(BAC)/アノ
ン(AN)(=40/40/20)の混合溶剤でフオー
ドカップNo.4の粘度が15秒/25℃となるよう希
釈し、塗料5を製造した。
【0055】(比較例2)Mg合金(AZ91D)をチ
クソモールディング成形(厚み1mmの平板)した後、
これをバレル研磨し、塗料6をスプレー塗装し、160
℃で30分間焼き付け乾燥を行った。塗料6は以下の通
り製造した。また、塗膜の試験結果は表2に示した。 <塗料6の製造>カルボキシル基、水酸基含有アクリル
樹脂LH−677(東レ(株)製;固形分55%、数平
均分子量10000)に、イソシアネート化合物スミジ
ュールN−75(住友バイエルウレタン(株)製;固形
分75%、イソシアネート基含有量16.5%)をアク
リル樹脂の水酸基とイソシアネート基の割合が1:1に
なるように配合し、さらにこれを、キシレン(XY)/
酢酸ブチル(BAC)/アノン(AN)(=40/40
/20)の混合溶剤でフオードカップNo.4の粘度が
15秒/25℃となるよう希釈し、塗料6を製造した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明のマグネシウム合金成形物の塗装
方法は塗装効率、塗膜性能、塗装されたMg成形品の耐
食性など数々の優れて特徴ある性能を有している。ま
た、さらに本発明が提案する塗料は従来の塗料では困難
であった難接着性とされているマグネシウム合金および
アルミニウム合金などの非鉄金属に対し、良好な密着性
と保護機能を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 163/00 C09D 163/00 175/04 175/04 201/00 201/00 Fターム(参考) 4D075 BB02X BB04X BB24Z BB26Z CA02 CA13 CA33 CA38 CA44 DA23 DB01 DC18 DC21 EA06 EA07 EA10 EB16 EB19 EB20 EB22 EB33 EB35 EB43 EB45 EC07 EC37 4J038 CG141 CH171 DB222 DB232 DL032 GA03 GA07 HA156 JA63 JB32 JC33 KA06 MA06 NA03 NA04 NA11 NA12 NA27 PB09 PC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム合金を射出、溶融、鍛造、
    またはプレスのいずれかの方法により成形後、これを表
    面研削加工し、水および/または有機溶剤を媒体とする
    塗料を塗布、乾燥・硬化した後、有機系塗膜を形成する
    ことを特徴とするマグネシウム合金成形物の塗装方法。
  2. 【請求項2】 マグネシウム合金を射出、溶融、鍛造、
    またはプレスのいずれかの方法により成形後、これを表
    面研削加工し、実質的に化成処理することなく、水およ
    び/または有機溶剤を媒体とする塗料を塗布、乾燥・硬
    化した後、有機系塗膜を形成することを特徴とするマグ
    ネシウム合金成形物の塗装方法。
  3. 【請求項3】 水および/または有機溶剤を媒体とする
    塗料が、バインダーとしてアクリル樹脂を含むものであ
    る請求項1または2記載のマグネシウム合金成形物の塗
    装方法。
  4. 【請求項4】 水および/または有機溶剤を媒体とする
    塗料が、硬化剤として1分子中にエポキシ基と加水分解
    性アルコキシシラン基を有するシラン化合物を含むもの
    である請求項1から3いずれかに記載のマグネシウム合
    金成形物の塗装方法。
  5. 【請求項5】 水および/または有機溶剤を媒体とする
    塗料が、硬化剤としてアルキルアミノアルキルフェノー
    ル化合物および/またはイミダゾール化合物を含むもの
    である請求項1から4いずれかに記載のマグネシウム合
    金成形物の塗装方法。
  6. 【請求項6】 マグネシウム合金を射出、溶融、鍛造、
    またはプレスのいずれかの方法により成形後、これを表
    面研削加工し、実質的に化成処理することなく、水およ
    び/または有機溶剤を媒体とする塗料を塗布、乾燥・硬
    化した後、有機系塗膜を形成してなるマグネシウム合金
    成形物を構成要素とする情報処理関連機器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035662A1 (ja) * 2003-10-10 2005-04-21 Nikko Materials Co., Ltd. 樹脂組成物
CN103121374A (zh) * 2011-11-21 2013-05-29 汉达精密电子(昆山)有限公司 镁合金表面仿电镀处理方法及其产品
JP2021054932A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 大日本塗料株式会社 防食塗料組成物、当該組成物を用いたマグネシウム合金成形物の防食方法、及び塗装成形物

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