JP4033970B2 - 耐擦り傷性能の優れた陽極析出型電着塗料組成物 - Google Patents
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Description
【従来の技術】
本発明は、アルミニウムや鉄等の金属製品の塗装を行う陽極析出型電着塗料で優れた耐擦り傷性能を有する塗膜を形成できる電着塗料組成物に関するものである。
【0002】
【発明の属する技術分野】
従来、アルミニウムや鉄等の金属製品の腐食防止と表面保護及び美観付与の目的で種々の塗装が行われている。その中でも特に優れた膜厚均一性、高塗装効率、無人塗装適性、低有機溶剤含有による低公害性、優れた耐食性及び耐候性等を有することから、陽極析出型電着塗装が多く行われている。
しかし、昨今これらの塗装製品のうち、アルミサッシや鋼製家具等のように表面の美観を重要視する分野で、擦り傷による美観の低下が問題視されるようになってきた。
これに対し、塗膜の主な形成成分の一つである有機樹脂は金属粉や砂や研磨剤等の様な擦り傷の原因と成り得る無機物に比べ硬度が著しく低い事から、十分な塗膜強度の改良がなされないまま今日に至っている。特に無機顔料を含まない塗膜において、この擦り傷性改良が強く望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、かかる電着塗膜の表面強度向上を目的として、無機の酸化物を中心に高硬度な物質を塗膜に取り入れる検討を行い、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、部分的にアミンまたはアンモニアで中和されたアクリル系ポリカルボン酸樹脂およびアルコキシメチル化メラミンやブロックイソシアネート等の硬化剤を含有してなる水溶性の陽極析出型電着塗料中に、シランカップリング剤で表面処理したコロイダルシリカを含有させる事で塗膜の表面硬度を強化し、耐擦り傷性を向上させるものである。この表面処理されたコロイダルシリカは、その粒子表面に種々の官能基を導入することができるため、本発明に用いる他の塗料組成であるアクリル系ポリカルボン酸樹脂やアルコキシメチル化メラミン、ブロックイソシアネートなどとの相溶性が向上し、又化学的に結合することも容易になる。本発明者らは別にコロイダルシリカを含有させると耐擦り傷性が向上する事を見出し、特許出願中であるが、本発明の様に無機酸化物と有機成分とが化学的に結合した場合は、化学的に結合しない場合に比べて塗膜の架橋がより強固になり、これから形成される塗膜に、より優れた耐擦り傷性能を付加できることを見出した。
すなわち、本発明は(a)アミンまたはアンモニウムで中和されたアクリル系ポリカルボン酸樹脂(以下場合によりポリカルボン酸樹脂と省略する)、(b)硬化剤、および(c)シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカを含有し、形成される塗膜において(c)が1から70重量%になることを特徴とする陽極析出型電着塗料組成物である。
【0005】
【発明の実態の形態】
本発明に用いるコロイダルシリカは、粒子径200nm以下のシリカの微粒子を水又はアルコール等の有機溶媒に分散された物で、例えばがその代表的なものを例示すると、スノーテックス20,30,40,N,O、UP、スノーテックスMA−ST−M、IPA−ST、EG−ST、MEK−ST(日産化学工業社製品)、カタロイドS−20L、S−30L、SI−30、SI−40、SI−350、SI−550、SN、オスカル1132、1332、1432、1632(触媒化成工業社製品)、アデライトAT−20、AT−40、AT−50、AT−30A、AT−20Q(旭電化工業社製品)等がある。
【0006】
本発明に用いるシランカップリング剤としては、一般構造がR−Si(OR′)3 {Rは、ビニル基、アリル基、エポキシ基のような有機官能基、R′は、アルコキシ基、ハライド、アセトキシ基、のような加水分解性基}で表されるシラン系カップリング剤、例えば、ビニルトリクロロシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランなどが挙げられる。これらのシランカップリング剤は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。シランカップリングで表面処理する場合、シランカップリング剤の配合量は、シランカップリング剤とコロイダルシリカの不揮発分との重量比が、0.1/99.9〜30/70が好ましい。0.1/99.9より少ない場合は、表面処理する事による耐擦り傷性の向上が認められず、30/70より多い場合は、コロイダルシリカの表面にきちんと吸着又は反応していないシランカップリング剤が原因と思われる耐薬品性、耐水性等の塗膜性能低下が見られ実用的でない。
かかるシランカップリング剤で表面処理したコロイダルシリカは、その内のコロイダルシリカとして、塗膜の1から70重量%の含有率になるように配合するのが好ましい。1重量%未満では、擦り傷性能の向上が認められず、70重量%を越えると連続な塗膜の形成が困難になり好ましくない。5から50重量%が特に好ましい。
【0007】
シランカップリング剤で表面処理したコロイダルシリカは、通常、加水分解性基含有シランカップリング剤を水および/または有機溶媒に分散したコロイダルシリカ中で部分加水分解して得ることができる。部分加水分解する方法は、特に限定されず、加水分解性基含有シランカップリング剤とコロイダルシリカとを混合して、必要量の水を添加し、60〜100℃に加温して部分加水分解反応を約1〜10時間行うことによって得ることができる。また、部分加水分解反応を促進させる目的で、塩酸、酢酸、ハロゲン化シラン、クロロ酢酸、クエン酸、安息香酸、ジメチルマロン酸、ギ酸、プロピオン酸、グルタル酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸などの有機酸または無機酸を触媒に用いてもよい。
【0008】
本発明に用いる部分的にアミンまたはアンモニウムで中和されたポリカルボン酸樹脂及び硬化剤を含む水溶性塗料組成物は、例えば、特開昭59−170164に示されるような透明または着色塗料組成物、特開昭61−141771、特開平6−107979、特開平07−292297に示されるような艶消し型クリヤー塗料組成物等の陽極析出型電着塗料組成物が用いられ、その樹脂組成や硬化剤組成は、限定されるものではないが、特に耐候性、着色適性、耐薬品性等の点からアクリル系のポリカルボン酸樹脂と加熱により、かかる樹脂と3次元架橋反応を起こしうる硬化剤を用いるのが好ましい。
【0009】
かかるアクリル系ポリカルボン酸樹脂は、α,βエチレン性不飽和カルボン酸単量体及び水酸基含有α,βエチレン性不飽和単量体及び必要によりその他のα,βエチレン性不飽和単量体を共重合して得られる。
【0010】
α,βエチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニル酢酸等が挙げられる。これらの単量体はポリカルボン酸樹脂の酸価が10から150(好ましくは30から80)mgKOH/gになるように用いられる。10未満では、塗料の安定性が悪く、沈殿が発生しやすい為好ましくない。また150を越える場合は、水に溶けやすいため、電着塗装を行っても、析出した塗膜が再び水中に溶けだして、均一な塗膜が形成されない。更に塗膜の耐アルカリ性が悪い等の問題が出て好ましくない。
【0011】
また水酸基含有α,βエチレン性不飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等及びこれらのラクトン変成物、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレンゴリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエイレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの単量体はポリカルボン樹脂の水酸基価が50から300(好ましくは50から200)mgKOH/gになるように用いられる。50未満では硬化剤との架橋反応が十分に起こらないため塗膜の強度、耐薬品性、耐溶剤性、耐候性等が実用的でなく好ましくない。また300を越える場合は、塗膜の耐水性が悪く好ましくない。
【0012】
その他のα,βエチレン性不飽和単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシメチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリルアミ、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸のアミド化物、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル等のビニル単量体、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の多官能性単量体が挙げられる。必要に応じこれらの1種または2種以上を用いることができる。
【0013】
本発明のポリカルボン酸樹脂は上記単量体を溶液重合、懸濁重合、エマルション重合、非水系分散重合等の方法で共重合して得られる。特に溶液重合が好ましい。この時、必要に応じ有機溶剤が反応溶剤として用いられる。かかる有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、ブトキシプロパノール等のエーテルアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
また、重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ系化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、公知のものを用いることができる。
【0014】
本発明に用いる硬化剤としては、一般に100から250℃に加熱されることで、上記のポリカルボン酸樹脂と3次元架橋反応を起こし硬化する、焼き付け型塗料用の硬化剤が用いられる。その中でも例えば、アルコキシメチル化メラミンやブロックイソシアネート等が特に好ましい。
かかる硬化剤は上述のポリカルボン酸樹脂100に対し10から200の重量比で用いるのが好ましい。10未満では硬化不足で十分な塗膜強度や塗膜性能が得られず、200を越えると塗膜が脆くなり好ましくない。
【0015】
本発明に用いるアミンはモノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が用いられる。
これらはポリカルボン酸樹脂中のカルボン酸基に対し10から100モル%の中和度で用いるのが好ましい。10モル%未満では塗料固形分の水中での分散状態ガ不安定で沈殿が生じやすく好ましくない。
また100モル%を越える場合は、塗料の電気伝導度が高くなり過ぎ、電着塗装中に水の電気分解により発生するガスが多くなる為、このガスの抜け跡が、塗膜欠陥となって残るので好ましくない。
【0016】
本発明の電着塗料組成物は、上記のシランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカ及びポリカルボン酸樹脂及び硬化剤の混合物をアミンまたはアンモニウムで部分的に中和した後、水を加え所定の濃度に希釈して作成してもよいし、ポリカルボン酸樹脂を先にアミンまたはアンモニウムで部分的に中和して水中に分散させた後、シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカ及び硬化剤を加え混合してもよい。またエマルション重合や懸濁重合により、予め水中に分散された状態のポリカルボン酸樹脂にシランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカ及び硬化剤を混合して作成してもよい。
但し、本発明は、水中にこれらの成分が分散され、電着塗装に支障が発生しない状態であればよく、特に、塗料組成物の製造方法を限定するものではない。
【0017】
また、本発明は必要に応じ、有機または無機の着色顔料や体質顔料、消泡剤、レベリング剤等の添加剤、硬化触媒等を用いてもよい。
【0018】
【実施例】
以下本発明を、製造例及び実施例を挙げて説明する。数字は重量部を表す。
【0019】
シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカの製造
(製造例1)(シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカA−1)
撹拌装置、温度計、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。
【0020】
(1)を反応装置に仕込み、撹拌下で(2)、(3)を投入し、80℃まで1時間で昇温して、5時間保温を行った。その後25℃まで冷却し、固形分=31.7%の透明で粘調なシランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカA−1を得た。
【0021】
(製造例2)(シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカA−2)
撹拌装置、温度計、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。
【0022】
(1)を反応装置に仕込み、撹拌下で(2)、(3)を投入し、80℃まで1時間で昇温して、5時間保温を行った。その後25℃まで冷却し、固形分=31.7%の透明で粘調なシランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカA−2を得た。
【0023】
シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカの製造
(製造例3)(シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカA−3)
撹拌装置、温度計、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。
【0024】
(1)を反応装置に仕込み、撹拌下で(2)、(3)を投入し、80℃まで1時間で昇温して、5時間保温を行った。その後25℃まで冷却し、固形分=30.1%の透明で粘調なシランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカA−3を得た。
【0025】
シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカの製造
(製造例4)(シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカA−4)
撹拌装置、温度計、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。
【0026】
(1)を反応装置に仕込み、撹拌下で(2)、(3)を投入し、80℃まで1時間で昇温して、5時間保温を行った。その後25℃まで冷却し、固形分=33.7%の透明で粘調なシランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカA−4を得た。
【0027】
ポリカルボン酸樹脂の製造
(製造例5)(ポリカルボン酸樹脂B−1)
撹拌装置、温度計、モノマー滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。
【0028】
(1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した後、3時間かけて滴下した。温度は90±3℃を維持した。滴下終了後、1.5時間後に(11)を仕込み、更に90±3℃で1.5時間反応を継続し、冷却して、樹脂固形分=65.8%、酸価=55mgKOH/g(樹脂固形分換算)の透明で粘調な樹脂液B−1を得た。
【0029】
ポリカルボン酸樹脂の製造
(製造例6)(ポリカルボン酸樹脂B−2)
撹拌装置、温度計、モノマー滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。
【0030】
(1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度まで上昇させ、(3)〜(9)を予め均一に混合した後、3時間かけて滴下した。温度は90±3℃
を維持した。滴下終了後、1.5時間後に(10)を仕込み、更に90±3℃で1.5時間反応を継続し、冷却して、樹脂固形分=56.8%、酸価=50mgKOH/g(樹脂固形分換算)の透明で粘調な樹脂液B−2を得た。
【0031】
電着塗料組成物の製造例
(製造例7) 電着塗料組成物C−1
【0032】
(1)に撹拌下で(2)、(3)を投入し、均一になるまで1時間撹拌した後(4)を投入する。その後80℃まで昇温して、2時間撹拌した後、25℃まで冷却した。続いて(5)、(6)を加えて30分間撹拌混合させて、固形分=9%、PH=8.9、液比抵抗=1720Ω・cmの電着塗料組成物C−1を得た。
【0033】
(製造例8) 電着塗料組成物C−2
【0034】
(1)に撹拌下で(2)、(3)、(4)、(5)を投入し、均一になるまで1時間撹拌した。次に(6)を投入し、80℃まで昇温して、2時間保温を行った。その後25℃まで冷却し、(7)を加えて30分間撹拌混合させて、固形分=9%、PH=8.8、液比抵抗=1730Ω・cmの電着塗料組成物C−2を得た。
【0035】
電着塗料組成物の製造例
(製造例9) 電着塗料組成物C−3
【0036】
(1)に撹拌下で(2)、(3)を投入し、均一になるまで1時間撹拌した後(4)を投入する。その後80℃まで昇温して、2時間撹拌した後、25℃まで冷却した。続いて(5)、(6)を加えて30分間撹拌混合させて、固形分=9%、PH=9.1、液比抵抗=1730Ω・cmの電着塗料組成物C−3を得た。
【0037】
電着塗料組成物の製造例
(製造例10) 電着塗料組成物C−4
【0038】
(1)に撹拌下で(2)、(3)を投入し、均一になるまで1時間撹拌した後(4)を投入する。その後80℃まで昇温して、2時間撹拌した後、25℃まで冷却した。続いて(5)、(6)を加えて30分間撹拌混合させて、固形分=9%、PH=8.9、液比抵抗=1650Ω・cmの電着塗料組成物C−4を得た。
【0039】
電着塗料組成物の製造例
(製造例11) 電着塗料組成物C−5
【0040】
(1)に撹拌下で(2)、(3)を投入し、均一になるまで1時間撹拌した後(4)を投入する。その後80℃まで昇温して、2時間撹拌した後、25℃まで冷却した。続いて(5)、(6)を加えて30分間撹拌混合させて、固形分=9%、PH=9.0、液比抵抗=1730Ω・cmの電着塗料組成物C−5を得た。
【0041】
電着塗料組成物の製造例
(製造例12) 電着塗料組成物C−6
【0042】
(1)に撹拌下で(2)、(3)を投入し、均一になるまで1時間撹拌した後(4)を投入する。その後80℃まで昇温して、2時間撹拌した後、25℃まで冷却した。続いて(5)、(6)を加えて30分間撹拌混合させて、固形分=9%、PH=8.9、液比抵抗=1700Ω・cmの電着塗料組成物C−6を得た。
【0043】
(製造例13) 電着塗料組成物C−7(コロイダルシリカを含まない例)
【0044】
(1)に撹拌下で(2)、(3)を投入し、均一になるまで1時間撹拌した後(4)を投入する。その後80℃まで昇温して、2時間撹拌した後、25℃まで冷却した。続いて(5)、を加えて30分間撹拌混合させて、固形分=9%、PH=9.1、液比抵抗=1800Ω・cmの電着塗料組成物C−7を得た。
【0045】
電着塗料組成物の製造例
(製造例14) 電着塗料組成物C−8
(1)に撹拌下で(2)、(3)を投入し、均一になるまで1時間撹拌をした後(4)を投入する。その後80℃まで昇温して、2時間撹拌した後、25℃まで冷却した。続いて(5)、(6)を加えて30分間攪拌混合させて、固形分=9%、PH=9.0、液比抵抗=1740Ω・cmの電着塗料組成物C−8を得た。
【0046】
実施例1、2、3、4、5、6 比較例1、2
製造例で挙げた電着塗料組成物を、3リットルの塩ビ性の槽に入れ、陰極をSUS304鋼板とし、また6063アルミ合金板にアルマイト処理(アルマイト膜厚=9μm)を施し、更に黒色に電解着色した後、定法により湯洗された物を陽極(被塗物)として電着塗装を行った。引き続いて180℃で30分間焼き付けを行った後、塗膜性能の評価を行った。結果を表1並びに表2に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
(注)評価方法
(1)光沢:グロスメーターで60°グロスを測定。
(2)耐擦り傷性1、:段ボール紙に10g/cm2 の加重をかけて、5cmストロークで50往復塗装板を摩擦した後の傷の付き具合を目視で評した。
耐擦り傷性2、:段ボール紙に10g/cm2 の加重をかけて、5cmストロークで100往復塗装板を摩擦した後の傷の付き具合を目視で評した。
〇=傷が見えない。
×=傷跡が白い面状に見える。
(3)ビッカース硬度:フィッシャースコープH−100で測定。加重を0から256mNまで増加させて測定したときの最低値を硬度とした。
(4)耐アルカリ性:20℃の1%NaOHに48時間浸漬後塗面状態を観察。
(5)耐酸性:20℃の5%硫酸に48時間浸漬後塗面状態を観察。
【0050】
【発明の効果】
本発明の電着塗料組成物を、アルミサッシ、鋼製家具、家電製品等の金属部分に塗装することで、これらの表面に優れた耐擦り傷性能を付与することができる。
Claims (2)
- (a)アミンまたはアンモニウムで中和されたアクリル系ポリカルボン酸樹脂、(b)硬化剤、および(c)シランカップリング剤で表面処理されたコロイダルシリカを含有し、形成される塗膜において(c)が1から70重量%になることを特徴とする陽極析出型電着塗料組成物。
- 形成される塗膜において(c)が5から50重量%になることを特徴とする請求項1の陽極析出型電着塗料組成物。
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