JP3371925B2 - 艶消し電着塗料の製造方法及び塗装方法 - Google Patents

艶消し電着塗料の製造方法及び塗装方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、艶消し電着塗料の製造
方法及び艶消し電着塗装方法に関する。詳しくは、側鎖
にアセトアセチル基を含有するアクリル樹脂をアミン類
及び水にて中和希釈分散後、アルデヒド類及び又はその
誘導体を加えることにより、水中に電着可能な微細なゲ
ル粒子を生成させることを特徴とする艶消し電着塗料の
製造方法、及び該電着塗料を使用して、被塗装物を陽極
として電着塗装法により塗膜を得ることを特徴とする艶
消し電着塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被塗装物自体が有する色相、微細
な模様を隠ぺいすることのない艶消し塗料としては塗料
中にマイクロシリカを分散させたものが一般的であっ
た。しかしながらマイクロシリカは耐薬品性、特に耐ア
ルカリ性の点で劣り、また良好な透明性を有する塗膜が
得られず、更には塗装作業上複雑な被塗装物ではマイク
ロシリカの被塗装物への沈積があり、被塗装物部位によ
り特に上下面などに艶の差が生じる等の欠点があった。
他方、塗料中に比重の小さい有機微粒体を分散させる方
法が知られている。しかしながらこの方法、例えば特公
昭51−8975号公報に記載されているような有機微
粒体を塗料に分散させたものは一般溶剤型の吹き付け塗
料や浸漬型塗装用塗料としては実用性があるが電着用塗
料としては不適当であった。その理由としては、該有機
微粒体の電気泳動性が全く考慮されていないので通電に
より定率で泳動するという性質に欠け、水洗によって脱
落することもあった。また、電着塗料および塗装におい
ては発生ジュール熱の拡散、水洗性等の点から電着浴の
粘度は水のそれとほぼ同程度であるが、前記公報記載の
有機微粒体はこのような低粘度(通常水分が80〜95
%)の電解質の浴中では均一な分散性が劣り、更に電着
塗料におけるつきまわり性を低下させる要因であり塗膜
抵抗値を下げる要因である溶剤及び、塗料必須成分外の
電解質の排除についても考慮されていない等の欠点があ
った。かかる欠点を改善すべく、本発明者らにより特開
昭61−141771号公報が提案された。本特許公報
によれば、(1)電着塗装条件 液温、撹拌、電圧、通
電時間、極比等の変化による艶の変化が少なく、(2)
合成された該微粒体を更に微細化することが容易であ
り、イオン的働きにより水中での分散性が安定し、
(3)合成された該微粒体の精製が容易で電着時の無効
電流が防止でき親油性溶剤を含まないため、良好なつき
まわり性が維持でき、(4)微粒体が流動性を有し強固
に塗膜中に存在するため水洗による影響を受けない等の
利点が見られる。しかしながら、かくして得られた艶消
し塗膜は、極めて均一な塗膜であり、電着−水洗−焼き
付け各工程での作業幅も良好であるが、光沢値が20%
以下(60゜−鏡面反射率)では、金属下地の色相、模
様を隠ぺいする傾向があり、特に下地が黒色に近い色相
である時は、この傾向は顕著であり、いわゆる金属感は
失われ、外観上望ましくないと評価されることがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】更に金属感のある艶消
し電着塗装方法として、アルコキシシラン基の活用によ
るミクロゲルを艶消し手法に用いる方法が、特開昭59
−67396号公報、特開昭64−14281号公報、
特開平05−263296号公報が考案されているが、
塗装条件による光沢値が変動すること、電着後の洗浄工
程の影響を受け易いなど、電着塗装作業性において制約
条件がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、アセトアセチ
ル基を側鎖に含有するアニオン性アクリル樹脂を、アミ
ン類及び水にて中和希釈分散後、アルデヒド類及びその
誘導体を加えることにより、水中に電着可能な微細ゲル
粒子を生成させることを特徴とする艶消し電着塗料の製
造方法、及び該電着塗料を使用して、被塗装物を陽極と
して電着塗装法により塗膜を得ることを特徴とする艶消
し電着塗装方法である。
【0005】以下に本発明を詳細に説明する。 (1)アセトアセチル基を側鎖に含有するアニオン性ア
クリル樹脂は (イ)アセトアセチル基を有するα,βエチレン性不
飽和単量体及び、(ロ)酸性基を有するα,βエチレン
性不飽和単量体及び、(ハ)これらと重合可能な単量体
を重合することにより得る方法及び、 (イ)酸性基を有するα,βエチレン性不飽和単量体
及び、(ロ)水酸基を有するα,βエチレン性不飽和単
量体及び、(ハ)これらと重合可能な単量体を予め重合
し、(ニ)該重合体の水酸基を利用して、ジケテンやア
セトアセチルエステル等でアセトアセチル化することに
より得られる。
【0006】 (2)かかる手法により得られたアクリル樹脂の酸性基
を、アミン類及び水にて中和希釈分散化し、しかる後、 (3)ホルマリンを代表とするホルムアルデヒド及び又
はその誘導体を添加し、導入された該アセトアセチル基
との縮合反応により、水中に電着可能な微細ゲル粒子を
製造することができる。更に、本製造方法により得られ
た電着塗料を必要に応じて脱イオン水及び水を主成分と
する溶媒にて希釈し、被塗装物を陽極として、所定の電
圧を負荷することにより、電着折出膜を得、必要によ
り、常法により洗浄した後、焼き付け工程を経て、艶消
し塗膜を得ることができる。
【0007】以下、上記製造方法に従い、更に詳細に説
明する。(1)(イ)アセトアセチル基を有するα,
βエチレン性不飽和単量体は、例えば、
【0008】
【化1】
【0009】化学式1で表されるアセトアセトキシエチ
ルメタクリレートが代表的であり、他に、アセトアセト
キシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメ
タ(ア)クリレート、アセトアセトキシブチルメタ
(ア)クリレート等が有用であり、ヒドロキシエチルメ
タ(ア)クリレートをラクトン変性した後、アセトアセ
チル化して得られる誘導体もまた活用できる。これらア
セトアセチル基は、全モノマー合計100g中5〜10
0ミリモルが適当である。5ミリモル以下では、艶消し
に必要な、微細ゲル粒子が不足し、また、100ミリモ
ル以上では、得られた塗膜の平滑性が不足する。
【0010】(1)(ロ)酸性基を有するα,βエチ
レン性不飽和単量体の例としては、メタクリル酸、アク
リル酸が一般的であり、マレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸等もまた使用できる。更には化学
式2で表されるアクリルアミドターシャリーブチルスル
ファニックアシッド
【0011】
【化2】
【0012】化学式3で表されるモノ(2−アクリロイ
ルオキシエチル)アシッドフォスフェート等のカルボキ
シル基以外の酸性基を有するモノマーもまた使用可能で
ある。
【0013】
【化3】
【0014】これら、酸性基を有する単量体は、一種及
び必要に応じ数種併用することも可能であるが、酸価と
して10〜200(mgKOH/g樹脂固形分)が得ら
れるようにすることが必要である。10(mgKOH/
g樹脂固形分)以下では、アミン類による中和後、十分
な水分酸安定性が得られず、200(mgKOH/g樹
脂固形分)以上では、電気泳動性が劣り、且つ耐アルカ
リ性等の性能もまた低下する。
【0015】(1)(ハ)は前記(イ)、(ロ)と重
合可能な単量体であり、その例としては以下が挙げられ
るが、これらのα,βエチレン性不飽和単量体は、硬
さ、柔らかさ、耐候性等の要求される品質により、適宜
選択することが可能であるが、水酸基を含有する単量体
は水溶解性及び、焼き付け工程での硬化縮合時の官能基
として水酸基価で30〜230(mgKOH/g樹脂固
形分)の範囲で使用されることが適切である。水酸基価
が30未満では十分な架橋が得られず、また、230を
超える場合は耐水性が劣り、十分な塗膜性能を得るに至
らない。
【0016】これらα,βエチレン性不飽和単量体の例
としては、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族系ビニ
ルモノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シク
ロヘキシル、またメタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル等のアクリル酸(メタクリル酸)のアルキルエステ
ル類及びその誘導体、その他、アクリル酸(メタクリル
酸)のアマイド化物及びその誘導体、更には、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル等が使用できる。また、
ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタ
(ア)クリレート等の多官能単量体もまた、必要により
使用できる。
【0017】水酸基を有するα,βエチレン性単量体の
例としては2・ヒドロキシエチルアクリレート、2・ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2・ヒドロキシプロピ
ルメタ(ア)クリレート、4・ヒドロキシブチルメタ
(ア)クリレート等及び、これらのラクトン変性物等が
挙げられる。(1)(イ)の酸性基を有するα,βエ
チレン性不飽和単量体の例としては、前記、(ロ)と
同様の単量体が適当である。また、酸価についても同様
である。次に(1)(ロ)の水酸基含有α,βエチレ
ン性不飽和単量体の例としては、前記、2・ヒドロキシ
エチルメタ(ア)クリレート、2・ヒドロキシプロピル
メタ(ア)クリレート、4・ヒドロキシブチルメタ
(ア)クリレート等及び、これらのラクトン変性物等が
挙げられる。水酸基価については、前記と同様に30〜
230(mgKOH/g樹脂固形分)が適当であるが、
アセトアセチル化により消費される水酸基価は予め、3
0〜230(mgKOH/g樹脂固形分)以外に考慮す
る必要がある。
【0018】(1)(ハ)は、(イ)、(ロ)と重
合可能な単量体であり、前記(ハ)に挙げられる芳香
族ビニルモノマー類、メタ(ア)クリル酸のアルキルエ
ステル類及び、その誘導体メタ(ア)クリル酸のアマイ
ド化物及びその誘導体が挙げられる。更には、ジビニル
ベンゼン、トリメチロールプロパントリメタ(ア)クリ
レート等の多官能単量体もまた、必要により使用でき
る。
【0019】前記(1)(イ)、(ロ)、(ハ)の単
量体を重合するための方法及び、(1)(イ)、
(ロ)、(ハ)の単量体を重合するための方法は、公知
の方法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法で良い
が、(1)の場合では特に、溶液重合法が望ましい。
使用される重合触媒は公知の、例えば、アゾビスイソブ
チロニトリル等のアゾ系、過酸化ベンゾイル等のパーオ
キサイド系等から、適宜選択されて良い。
【0020】更に、得られる重合体の水分散性を良好に
維持するため、エタノール、プロパノール、ブタノール
等のアルコール類、エチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類の添加が有用である。また、(1)の
アセトアセチル化反応時に使用される溶剤はアセトアセ
チル化に関し、不活性の溶剤が選択されるべきである。
【0021】(1)(ニ)は、(イ)、(ロ)、
(ハ)により合成された樹脂の含有する水酸基をジケテ
ンやアセトアセチルエステル等でアセトアセチル化する
ための化合物である。かかる化合物としては化学式4で
表されるメチルアセトアセテートや、
【0022】
【化4】
【0023】化学式5で表されるエチルアセトアセテー
ト、
【0024】
【化5】
【0025】化学式6で表されるt−ブチルアセトアセ
テート等が挙げられる。
【0026】
【化6】
【0027】かくして、得られたアセトアセチル基を側
鎖に含有するアニアニオン性アクリル樹脂は、要求され
る性能、作業性、コスト等により必要により、例えば、
アミノ樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂等と混合した後、次の中和水希釈に供しても良
い。また、これら混合可能な樹脂を中和〜水希釈後に必
要に応じ混合することもまた、活用されて良い。
【0028】(2)に示す(1)による樹脂を中和によ
り水分散化または、水溶化するためのアミン類として
は、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン
等のアルキルもしくはアルカノールアミン等がある。他
にピリジン等の環状アミン、アンモニア等が挙げられ
る。また、場合によってはKOH、NaOH等の無機ア
ルカリも使用できる。中和の度合いは該カルボン酸に対
し、0.3〜1.5当量が有用である。0.3当量未満
では水中での分散が難しく、1.5当量を超える場合は
電気泳動性が劣り好ましくない。ここに使用される水
は、脱イオン水であることが望ましい。また、脱イオン
水中に前記に示すアミンの所定量を予め混合して、使用
することもまた、有用な方法である。また、アミン水中
に樹脂液を投入する方法、中和された樹脂を水中に投入
する方法等も適宜使用することができる。(2)におけ
るアミン類による中和の度合いの高いほどまた、脱イオ
ン水の希釈の度合いが高いほど次の(3)で得られるゲ
ル粒子の粒径は細かくなる。また、アニオン性、ノニオ
ン性の各種界面活性剤は粒径のコントロール及び、安定
分散のため、必要により添加される。
【0029】(3)により(1)〜(2)で得られた水
中に分散した樹脂粒子は、アルデヒド類及び又はその誘
導体との間で架橋縮合し、微細なゲル粒子を生成させ
る。利用されるアルデヒド類ではホルマリン及びホルマ
リン縮合物が最も有用であり、該アセトアセチル基1モ
ルに対し、0.1から10モル、望ましくは0.2〜2
モル添加することが良い。また、前記アルデヒド誘導体
としては、一般にホルマリン処理された尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられるが、水中への分
散安定性、電着適正等からアルコキシ化メラミン樹脂、
例えば、ヘキサメトキシメチロールメラミン及び部分的
にブトキシ化されたメチロールメラミンが有用である。
これら誘導体はまた、該アクリル樹脂の水酸基、カルボ
キシル基との間で焼き付け時の硬化にも活用することが
できるため、その添加量はこれらを考慮して決められる
べきであるが、該アセトアセチル基1モルに対し例え
ば、前記ヘキサメトキシメチロールメラミンでは0.1
モル以上が適当である。また、本(3)において、微細
なゲルを得るための条件は適宜選ばれるべきであるが常
用攪拌下において温度5〜100℃、時間5分〜48時
間、望ましくは20〜100℃、30分〜3時間が工業
的に有利である。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 (A)−1 アセトアセチル基を側鎖に含有するアニオン性アクリル
樹脂の製造例 撹拌装置、温度計、モノマー滴下装置、還流冷却装置を
有する反応装置を準備した。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 25.0重量部 (2) イソプロピルアルコール 50.0重量部 (3) エチレングリコールジメタクリレート 0.2重量部 (4) n−ブチルアクリレート 15.4重量部 (5) メチルメタクリレート 25.6重量部 (6) スチレン 30.0重量部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 20.0重量部 (8) アセトアセトキシエチルメタクリレート 2.4重量部 (9) アクリル酸 6.4重量部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0重量部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 0.2重量部 (1)、(2)を反応装置に投入し、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90±3℃を維持し
た。滴下終了後、1.5時間後に(11)を投入し、更
に90±3℃で1.5時間反応を継続した後冷却した。
樹脂固形分=56.5%、酸価=52mgKOH/g樹
脂固形分の透明で粘調な樹脂液を得た。
【0031】 (A)−2 艶消し電着塗料浴の製造例 (1) (A)−1の樹脂液 176.2重量部 (2) トリエチルアミン 7.2重量部 (3) 脱イオン水 160.0重量部 (4) 混合エーテル化メラミン樹脂 30.0重量部 (三和ケミカル社製、ニカラックMX−40) (5) ホルマリン(35%ホルムアルデヒド水溶液) 0.4重量部 (6) 脱イオン水 300.0重量部 (7) 脱イオン水 951.2重量部 30℃を示す(1)に撹拌下に(2)、(3)、(4)
を投入し、均一になるまで1時間撹拌をした後(5)を
投入し、80℃まで昇温し、更に2時間撹拌し冷却し
た。その後(6)、(7)を投入し、電着浴液を得た。
温度は22℃で、樹脂固形分=8%、PH=9.1、液
比抵抗=1850Ω・cmの白濁した電着用浴液を得
た。
【0032】(B)−1 アセトアセチル基を側鎖に含有するアニオン性アクリル
樹脂の製造例 撹拌装置、温度計、モノマー滴下装置、還流冷却装置を
有する反応装置を準備した。 (1) ジエチレングリコールジメチルエーテル 75.0重量部 (2) エチレングリコールジメタクリレート 0.2重量部 (3) n−ブチルアクリレート 15.4重量部 (4) メチルメタクリレート 25.6重量部 (5) スチレン 30.0重量部 (6) 2・ヒドロキシエチルアクリレート 21.3重量部 (7) アクリル酸 6.4重量部 (8) アゾビスイソブチロニトリル 1.0重量部 (9) アゾビスイソブチロニトリル 0.2重量部 (10) t−ブチルアセトアセテート 1.8重量部 (1)を反応装置に仕込み、撹拌下に90℃に昇温さ
せ、(2)〜(8)を予め均一に混合した後、3時間か
けて滴下した。この時の温度は、90±3℃に維持し
た。滴下終了後1.5時間後に(9)を投入し、更に9
0±3℃で1.5時間反応を継続した後、135℃まで
昇温させ(10)を投入し、135±3℃で2時間保持
し、t−ブタノールを留去した後、冷却した。樹脂固形
分=56.3%、酸価50mgKOH/g樹脂固形分の
透明で粘調な樹脂液を得た。
【0033】 (B)−2 艶消し電着塗料浴の製造例 (1) (B)−1の樹脂液 176.9重量部 (2) トリエチルアミン 7.2重量部 (3) 脱イオン水 160.0重量部 (4) 混合エーテル化メラミン樹脂 30.0重量部 (5) ホルマリン(35%ホルムアルデヒド水溶液) 0.4重量部 (6) 脱イオン水 300.0重量部 (7) 脱イオン水 950.5重量部 30℃を示すに撹拌下に(2)、(3)、(4)を投
入し、均一になるまで1時間撹拌した後(5)を投入
し、80℃まで昇温し、更に2時間撹拌し、冷却した。
その後(6)、(7)を投入し、電着浴液を得た。温度
は22℃で樹脂固形分=8%、PH=8.7、液比抵抗
=1800Ω・cmの白濁した浴液であった。
【0034】(比較例) (C)−1 アセトアセチル基を側鎖に含有しないアニオン性アクリ
ル樹脂の製造例 (A)−1と同様の装置、手順により下記組成により樹
脂製造した。 (C)−1 樹脂液 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 25.0重量部 (2) イソプロピルアルコール 50.0重量部 (3) エチレングリコールジメタクリレート 0.2重量部 (4) n−ブチルアクリレート 15.4重量部 (5) メチルメタクリレート 25.6重量部 (6) スチレン 30.0重量部 (7) 2・ヒドロキシエチルアクリレート 22.4重量部 (8) アクリル酸 6.4重量部 (9) アゾビスイソブチロニトリル 1.0重量部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 0.2重量部 樹脂固形分=56.6%、酸価=50mgKOH/g樹
脂固形分の透明で粘調な樹脂を得た。
【0035】(C)−2 電着塗料浴の製造例 前記(A)−2における(A)−1樹脂液を上記(C)
−1樹脂液に置き換えた以外、まったく同じ組成、手順
にて、樹脂固形分=8%、PH=8.8、液比抵抗=1
830Ω・cmの白濁した電着塗料浴を得た。
【0036】(電着塗装例及び、微細ゲル粒子の確認)
得られた電着塗料浴を3リットルの塩ビ製の槽に入れ
た。陰極をSUS−304とし、陽極(被塗装物)は、
6063Sアルミニウム合金板にアルマイト処理(アル
マイト膜厚=9μm)を施し、更に黒色に電解着色さ
れ、常法により湯洗されたものとした。浴温22℃、極
間距離12cm、極比(+/−)2/1として、常法に
より、170Vで10μとなる様に通電し、洗浄し、1
80℃で30分間焼き付け乾燥した。その結果を表1に
示す。
【0037】
【表1】
【0038】※1 各例中、(6)の脱イオン水投入後
のサンプル10gにアセトン100gを添加し、濁度の
変化を目視観察する。 ※2 大塚電子(株)製、LPA−3000/3100
による。 ※3 98℃×5時間後の塗膜外観。
【0039】
【発明の効果】本発明の製造方法により、透明性のあ
る、下地の金属感を損しない、微細な凹凸を形成するた
めのゲル微粒子が、常用電着にて必須の水中に、サンド
ミル分散、ボールミル分散等の強制的、機械的微細化手
法によらず得ることができ、且つ本発明による方法によ
り得られた電着塗料浴を用いて電着塗装する場合、該微
粒子自身が良好な電気泳動性を有し、また、浴中での均
一分散性が優れるため、均一な意匠性の良い艶消し電着
塗膜が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−39446(JP,A) 特開 平3−139574(JP,A) 特開 昭59−47269(JP,A) 特開 平3−215504(JP,A) 特開 平6−93215(JP,A) 特開 平3−215504(JP,A) 特開 平2−125723(JP,A) 特開 平2−8262(JP,A) 特開 平1−172475(JP,A) 特開 平6−248233(JP,A) 特開 平4−339870(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 10/00 C09D 101/00 - 201/10 C08K 3/00 - 13/08 C08L 1/00 - 101/16 B05D 1/00 - 7/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトアセチル基を側鎖に含有するアニ
    オン性アクリル樹脂をアミン類及び水にて中和希釈分散
    後、アルデヒド類及び又はその誘導体を加えることを特
    徴とする艶消し電着塗料の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法で製造した電着塗料
    を用いて、電着塗装法により塗膜を得ることを特徴とす
    る艶消し電着塗装方法。
JP11406094A 1994-04-28 1994-04-28 艶消し電着塗料の製造方法及び塗装方法 Expired - Lifetime JP3371925B2 (ja)

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