JPH06107979A - 艶消し電着塗料組成物および艶消し電着塗装方法 - Google Patents
艶消し電着塗料組成物および艶消し電着塗装方法Info
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- JPH06107979A JPH06107979A JP28057392A JP28057392A JPH06107979A JP H06107979 A JPH06107979 A JP H06107979A JP 28057392 A JP28057392 A JP 28057392A JP 28057392 A JP28057392 A JP 28057392A JP H06107979 A JPH06107979 A JP H06107979A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 水酸基含有α、βエチレン性ポリカルボン酸
樹脂(A)、水希釈性4.0cc以下のアルコキシ化メ
チロールメラミン樹脂(B)、ゲル分率50%以上で、
かつ粒径1μm以下の樹脂ゲル粒子(c)、およびpK
aが1.9以下の酸性触媒(D)を含有することを特徴
とする艶消し電着塗料組成物およびこれを用いた艶消し
電着塗装組成物。 【効果】 本発明は従来の特開昭61−141771号
記載の塗膜が、ゲル粒子のみによる凹凸からなる艶消し
塗膜であるのに比較し、(B)、(C)、(D)各成分
それぞれの有効活用により、平滑で透明感のある意匠性
の良い艶消し塗膜が得られた。
樹脂(A)、水希釈性4.0cc以下のアルコキシ化メ
チロールメラミン樹脂(B)、ゲル分率50%以上で、
かつ粒径1μm以下の樹脂ゲル粒子(c)、およびpK
aが1.9以下の酸性触媒(D)を含有することを特徴
とする艶消し電着塗料組成物およびこれを用いた艶消し
電着塗装組成物。 【効果】 本発明は従来の特開昭61−141771号
記載の塗膜が、ゲル粒子のみによる凹凸からなる艶消し
塗膜であるのに比較し、(B)、(C)、(D)各成分
それぞれの有効活用により、平滑で透明感のある意匠性
の良い艶消し塗膜が得られた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は艶消し電着塗料の組成お
よびその塗装方法に関し、特に耐薬品性および耐候性を
有する無色透明な艶消し電着塗料の組成およびその塗装
方法に関する。更に詳しくは被塗物自体が本来有する色
相、微細な凹凸によるデザイン上の模様等を隠ぺいする
ことなく、単に外観上の艶グロスのみを低下させるため
の耐薬品性および耐候性を有する電着塗料の組成および
塗装方法に関する。
よびその塗装方法に関し、特に耐薬品性および耐候性を
有する無色透明な艶消し電着塗料の組成およびその塗装
方法に関する。更に詳しくは被塗物自体が本来有する色
相、微細な凹凸によるデザイン上の模様等を隠ぺいする
ことなく、単に外観上の艶グロスのみを低下させるため
の耐薬品性および耐候性を有する電着塗料の組成および
塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記目的すなわち被塗物自体が有
する色相、微細な模様を隠ぺいすることのない艶消し塗
料としては塗料中にマイクロシリカを分散させたものが
一般的であった。しかしながらマイクロシリカは耐薬品
性特に耐アルカリ性の点で劣り、また良好な透明性を有
する塗膜が得られず、更には塗装作業上複雑な被塗物で
はマイクロシリカの被塗装物への沈積があり、被塗装部
位により特に上下面などに艶の差が生じる等の欠点があ
った。他方、塗料中に比重の小さい有機微粒体を分散さ
せる方法が知られている。(例えば特公昭51−897
5号)しかしながらこの方法、例えば特公昭51−98
75号公報に記載されているような有機微粒体を塗料に
分散させたものは一般溶剤型の吹付塗料や浸漬型塗装用
塗料としては実用性があるが電着用塗料としては不適当
であった。その理由としては該有機微粒体の電気泳動性
が全く考慮されていないので通電により定率で泳動する
という性質に欠け、水洗によって脱落することもあっ
た。また、電着塗料および塗装においては発生ジュール
熱の拡散、水洗性などの点から電着浴の粘度は水のそれ
とほぼ同程度であるが、前記公報記載の有機粒体はこの
ような低粘度(通常水分が80〜95%)の電解質の浴
中では均一な分散性が劣り、更に電着塗料におけるつき
まわり性を低下させる要因であり塗膜抵抗値を下げる要
因である溶剤および塗料必須成分外の電解質の排除につ
いても考慮されていない等の欠点があった。かかる欠点
を改善すべく、本発明者らにより特開昭61−1417
71号が提案された。本特許公報に依れば、(1)電着
塗装条件 液温、攪拌、電圧、通電時間、極比等の変化
による艶の変化が少なく (2)合成された該微粒体を
更に微細化することが容易であり、イオン的働きにより
水中での分散性が安定し (3)合成された該微粒体の
精製が容易で電着時の無効電流が防止でき親油性溶剤を
含まないため、良好なつきまわり性が維持でき (4)
微粒体が流動性を有し強固に塗膜中に存するため水洗に
依る影響を受けない。等の利点が見られる。
する色相、微細な模様を隠ぺいすることのない艶消し塗
料としては塗料中にマイクロシリカを分散させたものが
一般的であった。しかしながらマイクロシリカは耐薬品
性特に耐アルカリ性の点で劣り、また良好な透明性を有
する塗膜が得られず、更には塗装作業上複雑な被塗物で
はマイクロシリカの被塗装物への沈積があり、被塗装部
位により特に上下面などに艶の差が生じる等の欠点があ
った。他方、塗料中に比重の小さい有機微粒体を分散さ
せる方法が知られている。(例えば特公昭51−897
5号)しかしながらこの方法、例えば特公昭51−98
75号公報に記載されているような有機微粒体を塗料に
分散させたものは一般溶剤型の吹付塗料や浸漬型塗装用
塗料としては実用性があるが電着用塗料としては不適当
であった。その理由としては該有機微粒体の電気泳動性
が全く考慮されていないので通電により定率で泳動する
という性質に欠け、水洗によって脱落することもあっ
た。また、電着塗料および塗装においては発生ジュール
熱の拡散、水洗性などの点から電着浴の粘度は水のそれ
とほぼ同程度であるが、前記公報記載の有機粒体はこの
ような低粘度(通常水分が80〜95%)の電解質の浴
中では均一な分散性が劣り、更に電着塗料におけるつき
まわり性を低下させる要因であり塗膜抵抗値を下げる要
因である溶剤および塗料必須成分外の電解質の排除につ
いても考慮されていない等の欠点があった。かかる欠点
を改善すべく、本発明者らにより特開昭61−1417
71号が提案された。本特許公報に依れば、(1)電着
塗装条件 液温、攪拌、電圧、通電時間、極比等の変化
による艶の変化が少なく (2)合成された該微粒体を
更に微細化することが容易であり、イオン的働きにより
水中での分散性が安定し (3)合成された該微粒体の
精製が容易で電着時の無効電流が防止でき親油性溶剤を
含まないため、良好なつきまわり性が維持でき (4)
微粒体が流動性を有し強固に塗膜中に存するため水洗に
依る影響を受けない。等の利点が見られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かくし
て得られた艶消し塗膜は、極めて均一な塗膜であり、電
着−水洗−焼付各工程での作業幅も良好であるが、光沢
値が20%以下(60°−鏡面反射率)では、金属下地
の色相、模様を隠ぺいする傾向があり、特に下地が黒色
に近い色相である時は、この傾向は顕著であり、所謂金
属感は失われ、外観上望ましくないと評価されることが
あった。
て得られた艶消し塗膜は、極めて均一な塗膜であり、電
着−水洗−焼付各工程での作業幅も良好であるが、光沢
値が20%以下(60°−鏡面反射率)では、金属下地
の色相、模様を隠ぺいする傾向があり、特に下地が黒色
に近い色相である時は、この傾向は顕著であり、所謂金
属感は失われ、外観上望ましくないと評価されることが
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、金属感の
ある、より透明な艶消し塗膜を得るべく、鋭意検討の結
果、前記特開昭61−141771号に更に水希釈性の
少ないメラミン樹脂更には、ポリカルボン酸樹脂とメラ
ミン樹脂との硬化温度を下げるための触媒とを組み合わ
せることにより、前記問題点を解決するに至った。尚、
本発明の重要な構成成分に樹脂ゲル粒子が必須であるこ
とは、言うまでもない。また、このゲル粒子は、前記特
開昭61−141771号より、細粒化することが極め
て有効であることを見いだした。即ち、本発明は、水酸
基含有α、βエチレン性ポリカルボン酸樹脂(A)、水
希釈性4.0cc以下のアルコキシ化メチロールメラミ
ン樹脂(B)、ゲル分率50%以上で、かつ粒径1μm
以下の樹脂ゲル粒子(c)、およびpKaが1.9以下
の酸性触媒(D)を含有することを特徴とする艶消し電
着塗料組成物および前記組成物を用いて、被塗物を陽極
として電着する艶消し電着塗装方法、を提案するもので
ある。
ある、より透明な艶消し塗膜を得るべく、鋭意検討の結
果、前記特開昭61−141771号に更に水希釈性の
少ないメラミン樹脂更には、ポリカルボン酸樹脂とメラ
ミン樹脂との硬化温度を下げるための触媒とを組み合わ
せることにより、前記問題点を解決するに至った。尚、
本発明の重要な構成成分に樹脂ゲル粒子が必須であるこ
とは、言うまでもない。また、このゲル粒子は、前記特
開昭61−141771号より、細粒化することが極め
て有効であることを見いだした。即ち、本発明は、水酸
基含有α、βエチレン性ポリカルボン酸樹脂(A)、水
希釈性4.0cc以下のアルコキシ化メチロールメラミ
ン樹脂(B)、ゲル分率50%以上で、かつ粒径1μm
以下の樹脂ゲル粒子(c)、およびpKaが1.9以下
の酸性触媒(D)を含有することを特徴とする艶消し電
着塗料組成物および前記組成物を用いて、被塗物を陽極
として電着する艶消し電着塗装方法、を提案するもので
ある。
【0005】以下に、本発明の艶消し電着塗料組成物お
よびその塗装方法について詳細に説明する。 (A)水酸基含有α、βエチレン性ポリカルボン酸樹脂
は、(イ)α、βエチレン性不飽和カルボン酸モノマー
(ロ)水酸基含有エチレン性モノマー(ハ)ラジカル重
合性エチレン性モノマーを共重合することにより得られ
る。共重合後にエステル化、エーテル化などにより、変
性することは無論可能であり、必要により利用されて良
い。ここに (イ)α、βエチレン性不飽和カルボン酸モノマーとし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、クロトン酸などである。これらの
モノマーにより、共重合物に酸価が付与され、アミンな
どの塩基性物質で中和されることにより、水分散が可能
となり、かつ、電着により、正極側に電気泳動、析出す
ることが可能となる。共重合体の酸価(mgKOH/g
・樹脂固形分)は、20未満では水中への分散が難し
く、水中での安定分散は得られ難い。また、220を超
える場合は、析出させるための電気量が増加し好ましく
なく、かつ、焼付後の塗膜の耐水性、耐アルカリ性が劣
る。前記の中和に用いるアミン類としては、モノエチル
アミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジエタノ
ールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルキルも
しくはアルカノ−ルアミンなどがある。他にピリジンな
どの環状アミン、アンモニアなどが挙げられる。中和の
度合は該カルボン酸に対し、0.3〜1.5当量が有用
である。0.3当量未満では、水中での分散が難しく、
1.5を超える場合は、電気泳動性が劣り好ましくな
い。 (ロ)水酸基含有エチレン性モノマーの例としては、2
・ヒドロキシ・エチルアクリレート、2・ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2・ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、4ヒドロキシブチルメタクリレートなどが挙げら
れる。かかるモノマーにより、水酸基が共重合体に導入
され使用するメラミン樹脂との間で、硬化架橋がなさ
れ、強靱な塗膜が成形される。水酸基の導入されるべき
量は、水酸基価で30〜230(mgKOH/g・樹
脂)が適切である。水酸基価が30未満では十分な架橋
が得られず、また、230を超える場合は耐水性が劣
り、十分な塗膜性能を得るに至らない。 (ハ)ラジカル重合性エチレンモノマーとしては、スチ
レン、ビニルトルエンなどの芳香族系ビニルモノマー、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシルま
た、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどのア
クリル酸(メタクリル酸)のアルキルエステル類および
その誘導体、その他アクリル酸(メタクリル酸)のアマ
イド化物およびその誘導体、アクリルアミド、メチロー
ル化アクリル−アミド、アルコキシメチルアクリルアミ
ドなど、更には、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ルなど使用できる。
よびその塗装方法について詳細に説明する。 (A)水酸基含有α、βエチレン性ポリカルボン酸樹脂
は、(イ)α、βエチレン性不飽和カルボン酸モノマー
(ロ)水酸基含有エチレン性モノマー(ハ)ラジカル重
合性エチレン性モノマーを共重合することにより得られ
る。共重合後にエステル化、エーテル化などにより、変
性することは無論可能であり、必要により利用されて良
い。ここに (イ)α、βエチレン性不飽和カルボン酸モノマーとし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、クロトン酸などである。これらの
モノマーにより、共重合物に酸価が付与され、アミンな
どの塩基性物質で中和されることにより、水分散が可能
となり、かつ、電着により、正極側に電気泳動、析出す
ることが可能となる。共重合体の酸価(mgKOH/g
・樹脂固形分)は、20未満では水中への分散が難し
く、水中での安定分散は得られ難い。また、220を超
える場合は、析出させるための電気量が増加し好ましく
なく、かつ、焼付後の塗膜の耐水性、耐アルカリ性が劣
る。前記の中和に用いるアミン類としては、モノエチル
アミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジエタノ
ールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルキルも
しくはアルカノ−ルアミンなどがある。他にピリジンな
どの環状アミン、アンモニアなどが挙げられる。中和の
度合は該カルボン酸に対し、0.3〜1.5当量が有用
である。0.3当量未満では、水中での分散が難しく、
1.5を超える場合は、電気泳動性が劣り好ましくな
い。 (ロ)水酸基含有エチレン性モノマーの例としては、2
・ヒドロキシ・エチルアクリレート、2・ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2・ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、4ヒドロキシブチルメタクリレートなどが挙げら
れる。かかるモノマーにより、水酸基が共重合体に導入
され使用するメラミン樹脂との間で、硬化架橋がなさ
れ、強靱な塗膜が成形される。水酸基の導入されるべき
量は、水酸基価で30〜230(mgKOH/g・樹
脂)が適切である。水酸基価が30未満では十分な架橋
が得られず、また、230を超える場合は耐水性が劣
り、十分な塗膜性能を得るに至らない。 (ハ)ラジカル重合性エチレンモノマーとしては、スチ
レン、ビニルトルエンなどの芳香族系ビニルモノマー、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシルま
た、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどのア
クリル酸(メタクリル酸)のアルキルエステル類および
その誘導体、その他アクリル酸(メタクリル酸)のアマ
イド化物およびその誘導体、アクリルアミド、メチロー
ル化アクリル−アミド、アルコキシメチルアクリルアミ
ドなど、更には、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ルなど使用できる。
【0006】(イ)(ロ)(ハ)のモノマー類は、要求
される特質により、適宜、選択され、重合に供すること
が可能である。ここにその重合方法は公知による浴液重
合法、乳化重合法、懸濁重合法でよい。使用される重合
触媒は公知の例えば、アゾビスイソブチロニトリルなど
のアゾ系、過酸化ベンゾイルなどのパーオキサイド系な
ど適宜、選択されて良い。更に、得られる共重合体の水
分散性を良好に維持するため、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール
モノブチルエーテル等のグリコールエーテル類などの添
加が有用である。次に、 (B)水希釈性4.0cc以下のアルコキシ化メチロー
ルメラミン樹脂について、詳細に述べる。水希釈性は以
下の方法による。100ミリリットルビーカーに試料5
gとイソプロパノール5gを上皿天秤で秤量し、混合
後、温度を25℃に保ちかきまぜながら、ビューレット
から水を滴下し、白濁に要する水の滴下ミリリットル数
を読みとり、水希釈性のcc数とする。滴下の終点はビ
ーカーの下に敷いた印刷文字(4号活字)が判読できな
くなるところとする。この水希釈性の低いアルコキシ化
メチロールメラミン樹脂は常法により製造されるが、高
級アルコキシ化または縮合度を高くすることにより得ら
れる。即ち、工業的にはメタノール、ブタノール混合に
よるメラミン樹脂が電着用として有用であるが、ブタノ
ール比率を高くすることにより得られる、また、同時に
メラミン樹脂自身の縮合による重合度を増すことによっ
ても得られる。前記(A)のポリカルボン酸樹脂の有す
る水酸基との間にこのメラミン樹脂は焼付により架橋反
応を起こすが場合によって、水希釈性が4ccを超える
ものと併用することは、無論可能である。4cc以下の
メラミン樹脂はポリカルボン酸樹脂100重量部に対
し、10〜100重量部使用することが適切である。1
0重量部未満では充分な架橋塗膜が得られず、また、1
00重量部を超える場合は、メラミン樹脂過剰となり、
同様に充分な架橋塗膜とならないし、更に電着作業性
上、電着後の水洗性が低下することになる。
される特質により、適宜、選択され、重合に供すること
が可能である。ここにその重合方法は公知による浴液重
合法、乳化重合法、懸濁重合法でよい。使用される重合
触媒は公知の例えば、アゾビスイソブチロニトリルなど
のアゾ系、過酸化ベンゾイルなどのパーオキサイド系な
ど適宜、選択されて良い。更に、得られる共重合体の水
分散性を良好に維持するため、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール
モノブチルエーテル等のグリコールエーテル類などの添
加が有用である。次に、 (B)水希釈性4.0cc以下のアルコキシ化メチロー
ルメラミン樹脂について、詳細に述べる。水希釈性は以
下の方法による。100ミリリットルビーカーに試料5
gとイソプロパノール5gを上皿天秤で秤量し、混合
後、温度を25℃に保ちかきまぜながら、ビューレット
から水を滴下し、白濁に要する水の滴下ミリリットル数
を読みとり、水希釈性のcc数とする。滴下の終点はビ
ーカーの下に敷いた印刷文字(4号活字)が判読できな
くなるところとする。この水希釈性の低いアルコキシ化
メチロールメラミン樹脂は常法により製造されるが、高
級アルコキシ化または縮合度を高くすることにより得ら
れる。即ち、工業的にはメタノール、ブタノール混合に
よるメラミン樹脂が電着用として有用であるが、ブタノ
ール比率を高くすることにより得られる、また、同時に
メラミン樹脂自身の縮合による重合度を増すことによっ
ても得られる。前記(A)のポリカルボン酸樹脂の有す
る水酸基との間にこのメラミン樹脂は焼付により架橋反
応を起こすが場合によって、水希釈性が4ccを超える
ものと併用することは、無論可能である。4cc以下の
メラミン樹脂はポリカルボン酸樹脂100重量部に対
し、10〜100重量部使用することが適切である。1
0重量部未満では充分な架橋塗膜が得られず、また、1
00重量部を超える場合は、メラミン樹脂過剰となり、
同様に充分な架橋塗膜とならないし、更に電着作業性
上、電着後の水洗性が低下することになる。
【0007】(B)水希釈性4.0cc以下のアルコキ
シ化メチロールメラミン樹脂の作用は次の通りと考えら
れる。電着−洗浄−焼付の工程の内、洗浄後、洗浄水が
電着塗膜上に不均一に付着するとき、焼付炉内での被塗
物の温度上昇スピードの遅れを起こし、また、ある場合
は、付着した水分によるエッチング効果が付着していな
い部分と異なるため、焼付後の仕上がり塗膜のグロス・
外観に不具合を生ずる。特に工業的には、一般にこの洗
浄水として、UF膜、RO膜などの濾液が使用され、水
溶性溶剤、アミンなどが含まれるため、この不具合は工
業的には起こり易い不具合である。ここに、水希釈性
4.0cc以下のメラミン樹脂は、水に溶けず撥水性を
示すため、かかる不具合を解消するために必要となる。
水希釈性4ccを超えるメラミン樹脂ではかかる作用は
期待できない。
シ化メチロールメラミン樹脂の作用は次の通りと考えら
れる。電着−洗浄−焼付の工程の内、洗浄後、洗浄水が
電着塗膜上に不均一に付着するとき、焼付炉内での被塗
物の温度上昇スピードの遅れを起こし、また、ある場合
は、付着した水分によるエッチング効果が付着していな
い部分と異なるため、焼付後の仕上がり塗膜のグロス・
外観に不具合を生ずる。特に工業的には、一般にこの洗
浄水として、UF膜、RO膜などの濾液が使用され、水
溶性溶剤、アミンなどが含まれるため、この不具合は工
業的には起こり易い不具合である。ここに、水希釈性
4.0cc以下のメラミン樹脂は、水に溶けず撥水性を
示すため、かかる不具合を解消するために必要となる。
水希釈性4ccを超えるメラミン樹脂ではかかる作用は
期待できない。
【0008】(C)ゲル分率50%以上のかつ、粒径1
μm以下の樹脂ゲル粒子について、述べる。ここでいう
ゲル分率とは、樹脂ゲル粒子を常法によるスプレー塗
布、バーコーター塗布、電着塗装等により、ガラス板ま
たはブリキ板等に、15μm以下に塗布し、50℃×3
時間熱風乾燥し、水分および溶剤を蒸散させた後の重量
をαとし、この加熱乾燥残分をメタノール/アセトン重
量比1/1の溶媒中に20℃×24時間浸漬し、浸漬後
再び50℃×3時間熱風乾燥後、その重量をβとする。
この時
μm以下の樹脂ゲル粒子について、述べる。ここでいう
ゲル分率とは、樹脂ゲル粒子を常法によるスプレー塗
布、バーコーター塗布、電着塗装等により、ガラス板ま
たはブリキ板等に、15μm以下に塗布し、50℃×3
時間熱風乾燥し、水分および溶剤を蒸散させた後の重量
をαとし、この加熱乾燥残分をメタノール/アセトン重
量比1/1の溶媒中に20℃×24時間浸漬し、浸漬後
再び50℃×3時間熱風乾燥後、その重量をβとする。
この時
【0009】
【数1】 と規定する。尚、予め、既知のゲル分率を有する樹脂と
混合して、測定し空試験との比較により、測定しても良
い。このゲル分率が50%以下では艶を消すための塗膜
表面の粗度を得ることに適切でない。艶消し塗膜形成の
ための、主要成分たる前記カルボン酸樹脂の含有する溶
剤により、溶解され加熱時に熱フローし、適正な艶消し
のための凹凸を形成しないと推定される。更に、この樹
脂ゲル粒子が、1μmの粒径を超える時は、表面の粗度
が大きすぎて適正でなく、かつ、電着時の電気流動性が
不均一となり、均質な艶消し外観は得られず、所謂ムラ
の仕上りとなる。かかる樹脂ゲル粒子を得る方法は、特
に定めるものではないが、使用される材料、原料は耐候
性、あるいは、焼付時の黄変性について考慮されるべき
であり、アクリル樹脂系が望ましい。溶液重合法で、か
かる樹脂ゲル粒子を得る方法としては、特開昭61−1
41771号による如く、多価アルコールとα、βエチ
レン性不飽和酸とからなるエステルモノマーを使用し、
浴液中にゲル粒子を析出させる方法がある。更には、特
開昭56−157358号に開示されている如き、エマ
ルジョン重合法に依っても良い。これにはエマルジョン
重合法にて、溶剤不溶のゲル粒子を製造する方法とし
て、重合反応について、多官能である単量体を利用する
こと、更には、エポキシ基とカルボン酸との反応性を利
用する方法などが開示されている。また、他の方法とし
ては特開昭59−67396号、特開平1−12907
8号に開示されている如き、加水分解性シリル基を有す
るモノマーを他の共重性アクリルモノマーと共重合し、
水溶化する方法である。加温または空気中に噴射加温乾
燥することに依って、得られる。かかるゲル樹脂粒子の
艶消しのために必要な量はポリカルボン酸樹脂100重
量部に対し、10〜100重量部が適当である。10重
量部未満では、グロス(60°鏡面反射率%)30%以
下を得ることは、困難であり、また100重量部を超え
る時は、塗面凹凸が不適当であり、レベリング性が劣る
ため、ピンホール等を招く。また、ゲル分率が高いもの
ほど、粒径が大きいほど、グロスを下げるための働きが
強いことは言うまでもない。
混合して、測定し空試験との比較により、測定しても良
い。このゲル分率が50%以下では艶を消すための塗膜
表面の粗度を得ることに適切でない。艶消し塗膜形成の
ための、主要成分たる前記カルボン酸樹脂の含有する溶
剤により、溶解され加熱時に熱フローし、適正な艶消し
のための凹凸を形成しないと推定される。更に、この樹
脂ゲル粒子が、1μmの粒径を超える時は、表面の粗度
が大きすぎて適正でなく、かつ、電着時の電気流動性が
不均一となり、均質な艶消し外観は得られず、所謂ムラ
の仕上りとなる。かかる樹脂ゲル粒子を得る方法は、特
に定めるものではないが、使用される材料、原料は耐候
性、あるいは、焼付時の黄変性について考慮されるべき
であり、アクリル樹脂系が望ましい。溶液重合法で、か
かる樹脂ゲル粒子を得る方法としては、特開昭61−1
41771号による如く、多価アルコールとα、βエチ
レン性不飽和酸とからなるエステルモノマーを使用し、
浴液中にゲル粒子を析出させる方法がある。更には、特
開昭56−157358号に開示されている如き、エマ
ルジョン重合法に依っても良い。これにはエマルジョン
重合法にて、溶剤不溶のゲル粒子を製造する方法とし
て、重合反応について、多官能である単量体を利用する
こと、更には、エポキシ基とカルボン酸との反応性を利
用する方法などが開示されている。また、他の方法とし
ては特開昭59−67396号、特開平1−12907
8号に開示されている如き、加水分解性シリル基を有す
るモノマーを他の共重性アクリルモノマーと共重合し、
水溶化する方法である。加温または空気中に噴射加温乾
燥することに依って、得られる。かかるゲル樹脂粒子の
艶消しのために必要な量はポリカルボン酸樹脂100重
量部に対し、10〜100重量部が適当である。10重
量部未満では、グロス(60°鏡面反射率%)30%以
下を得ることは、困難であり、また100重量部を超え
る時は、塗面凹凸が不適当であり、レベリング性が劣る
ため、ピンホール等を招く。また、ゲル分率が高いもの
ほど、粒径が大きいほど、グロスを下げるための働きが
強いことは言うまでもない。
【0010】次に、(D)pKaが1.9以下の酸性触
媒について説明する。pKaが1.9以下の酸性触媒は
(B)水希釈性4.0cc以下のアルコキシ化メチロー
ルメラミン樹脂と(A)水酸基含有α、βエチレン性ポ
リカルボン酸樹脂との架橋を一般的な工業的な焼付温度
(180℃以下)条件下で、行わしめるために必須であ
る。pKaが1.9を超える酸性触媒では、良好な塗膜
性能を発揮できない。適切な添加量は、(A)100重
量部に対し、0.1〜2重量部である。かかる酸性触媒
は、焼付中に蒸散するものでは、有効でなく、スルホン
酸系触媒が最も有用である。代表例は、p−トルエンス
ルホン酸などの芳香族スルホン酸である。具体的には、
p−ドデシルベンゼンスルホン酸などのモノスルホン酸
類、ジヘキシルナフタレンジスルホン酸等のジスルホン
酸類が挙げられる。これら酸性触媒をアミン類で中和
し、塩として使用すること、更には、低分子エポキシ樹
脂、低級アルコ−ルなどでエステル化して使用するな
ど、焼付時に有効に作用する様に、所謂マスキングして
使用することも、また、有意である。本発明において、
かかる(A)(B)(C)(D)を組成とする、樹脂液
を電着塗装に供するたるには、常法より、塩基性成分に
より中和した後に脱イオン水にて、5〜20%の固型分
とすることが必要なことは言うまでもない。前記の如
く、中和するための塩基性成分としては、各種アミン類
が有用である。例えば、トリエチルアミンなどのアルキ
ルアミン類、ジイソプロパノールアミンなどのアルカノ
ールアミン類、ピリジンなどの環状アミン類などがあ
る。また、中和の度合については、前記組成中の有効酸
に対し、0.3〜1.5当量が一般的であり、0.3〜
1.0が有用である。更には、水に分散するための、助
剤として、親水性の溶剤が有用である。かかる溶剤とし
ては、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコー
ルモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類が挙
げられる。水100gに透明に溶解する溶剤量が5g以
上のものが適当である。
媒について説明する。pKaが1.9以下の酸性触媒は
(B)水希釈性4.0cc以下のアルコキシ化メチロー
ルメラミン樹脂と(A)水酸基含有α、βエチレン性ポ
リカルボン酸樹脂との架橋を一般的な工業的な焼付温度
(180℃以下)条件下で、行わしめるために必須であ
る。pKaが1.9を超える酸性触媒では、良好な塗膜
性能を発揮できない。適切な添加量は、(A)100重
量部に対し、0.1〜2重量部である。かかる酸性触媒
は、焼付中に蒸散するものでは、有効でなく、スルホン
酸系触媒が最も有用である。代表例は、p−トルエンス
ルホン酸などの芳香族スルホン酸である。具体的には、
p−ドデシルベンゼンスルホン酸などのモノスルホン酸
類、ジヘキシルナフタレンジスルホン酸等のジスルホン
酸類が挙げられる。これら酸性触媒をアミン類で中和
し、塩として使用すること、更には、低分子エポキシ樹
脂、低級アルコ−ルなどでエステル化して使用するな
ど、焼付時に有効に作用する様に、所謂マスキングして
使用することも、また、有意である。本発明において、
かかる(A)(B)(C)(D)を組成とする、樹脂液
を電着塗装に供するたるには、常法より、塩基性成分に
より中和した後に脱イオン水にて、5〜20%の固型分
とすることが必要なことは言うまでもない。前記の如
く、中和するための塩基性成分としては、各種アミン類
が有用である。例えば、トリエチルアミンなどのアルキ
ルアミン類、ジイソプロパノールアミンなどのアルカノ
ールアミン類、ピリジンなどの環状アミン類などがあ
る。また、中和の度合については、前記組成中の有効酸
に対し、0.3〜1.5当量が一般的であり、0.3〜
1.0が有用である。更には、水に分散するための、助
剤として、親水性の溶剤が有用である。かかる溶剤とし
ては、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコー
ルモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類が挙
げられる。水100gに透明に溶解する溶剤量が5g以
上のものが適当である。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 (A)水酸基含有α、βエチレン性ポリカルボン酸樹脂
の製造例 攪拌装置、温度計、モノマー滴下装置、還流冷却装置を
有する反応装置を準備した。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 15.0 重量部 (2) エチレングリコールモノエチルエーテル 15.0 重量部 (3) イソプロピルアルコール 15.0 重量部 (4) スチレン 20.0 重量部 (5) メタクリル酸メチル 20.0 重量部 (6) n−ブチルアクリレート 25.0 重量部 (7) 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 25.0 重量部 (8) メタクリル酸 10.0 重量部 (9) アゾビスイソブチルニトリル 2.0 重量部 (10) アゾビスイソブチルニトリル 0.5 重量部 合 計 147.5 重量部 (1)、(2)、(3)を反応装置に投入し、攪拌下に
還流温度にまで昇温させた。(4)〜(9)を均一に混
合した後、3時間かけて滴下した。滴下終了後、1.5
時間後に(10)を投入し更に1.5時間反応を継続した
後、冷却した。固形分=67%、酸価=64.5の透明
で粘調な樹脂液を得た。水酸基価は、使用した2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートの量から、108と計算さ
れた。
の製造例 攪拌装置、温度計、モノマー滴下装置、還流冷却装置を
有する反応装置を準備した。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 15.0 重量部 (2) エチレングリコールモノエチルエーテル 15.0 重量部 (3) イソプロピルアルコール 15.0 重量部 (4) スチレン 20.0 重量部 (5) メタクリル酸メチル 20.0 重量部 (6) n−ブチルアクリレート 25.0 重量部 (7) 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 25.0 重量部 (8) メタクリル酸 10.0 重量部 (9) アゾビスイソブチルニトリル 2.0 重量部 (10) アゾビスイソブチルニトリル 0.5 重量部 合 計 147.5 重量部 (1)、(2)、(3)を反応装置に投入し、攪拌下に
還流温度にまで昇温させた。(4)〜(9)を均一に混
合した後、3時間かけて滴下した。滴下終了後、1.5
時間後に(10)を投入し更に1.5時間反応を継続した
後、冷却した。固形分=67%、酸価=64.5の透明
で粘調な樹脂液を得た。水酸基価は、使用した2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートの量から、108と計算さ
れた。
【0012】(C)ゲル分率50%以上のかつ粒径1μ
m以下の樹脂ゲル粒子の製造例 (C1)ゲル粒子の製造 (1) イソプロピルアルコール 80.0 重量部 (2) エチレングリコールモノプロピルエーテル 14.0 重量部 (3) トリメチロールプロパントリメタクリレート 5.5 重量部 (4) アクリル酸 0.5 重量部 (5) ベンゾイルパーオキサイド 0.2 重量部 (1)、(2)を還流温度まで昇温させ、(3)、
(4)、(5)の混合物を約30分で滴下し、滴下終了
後1時間保持する。重合されたポリマーをNo.1濾紙
で濾別した。濾別された重合体中の有効成分は20%で
あった。そのゲル分率は95%であった。 (C2)ゲル粒子の微粒化分散体 (1) (C1)ゲル粒子 30.0 重量部 (2) トリエチルアミン 0.6 重量部 (3) 前記(A)のポリカルボン酸樹脂 9.0 重量部 (1)、(2)、(3)をサンドグラインドミルにて、
粒径0.5μm以下になるまで分散した。 (C3)ゲル粒子の未微粒化分散体 (C2)と同様の組成にて、1000rpmで、デスパ
ーにて10分攪拌混合した。その粒径は、8μmであっ
た。 (C´)ゲル分率50%未満の樹脂ゲル粒子の製造およ
びその分散体 (C´4)ゲル分率50%未満の樹脂ゲル粒子の製造 (1) イソプロピルアルコール 80.0 重量部 (2) エチレングリコールモノプロピルエーテル 14.0 重量部 (3) トリメチロールプロパントリメタクリレート 0.5 重量部 (4) メチルメタクリレート 5.0 重量部 (5) アクリル酸 0.5 重量部 (6) ベンゾイルパーオキサイド 0.2 重量部 (C1)と同様にして、樹脂液を製造した。本樹脂液を
バーコーターで塗布し、ゲル分率を測定した結果、23
%であった。 (C´5)ゲル粒子の微粒化分散体 (1) (C´4)の樹脂ゲル粒子 100.0 重量部 (2) トリエチルアミン 0.6 重量部 (3) 前記(A)のポリカルボン酸樹脂 9.0 重量部 (1)、(2)、(3)を(C2)と同様にサンドグラ
インドミルにて、粒径0.5μm以下になるまで分散し
た。
m以下の樹脂ゲル粒子の製造例 (C1)ゲル粒子の製造 (1) イソプロピルアルコール 80.0 重量部 (2) エチレングリコールモノプロピルエーテル 14.0 重量部 (3) トリメチロールプロパントリメタクリレート 5.5 重量部 (4) アクリル酸 0.5 重量部 (5) ベンゾイルパーオキサイド 0.2 重量部 (1)、(2)を還流温度まで昇温させ、(3)、
(4)、(5)の混合物を約30分で滴下し、滴下終了
後1時間保持する。重合されたポリマーをNo.1濾紙
で濾別した。濾別された重合体中の有効成分は20%で
あった。そのゲル分率は95%であった。 (C2)ゲル粒子の微粒化分散体 (1) (C1)ゲル粒子 30.0 重量部 (2) トリエチルアミン 0.6 重量部 (3) 前記(A)のポリカルボン酸樹脂 9.0 重量部 (1)、(2)、(3)をサンドグラインドミルにて、
粒径0.5μm以下になるまで分散した。 (C3)ゲル粒子の未微粒化分散体 (C2)と同様の組成にて、1000rpmで、デスパ
ーにて10分攪拌混合した。その粒径は、8μmであっ
た。 (C´)ゲル分率50%未満の樹脂ゲル粒子の製造およ
びその分散体 (C´4)ゲル分率50%未満の樹脂ゲル粒子の製造 (1) イソプロピルアルコール 80.0 重量部 (2) エチレングリコールモノプロピルエーテル 14.0 重量部 (3) トリメチロールプロパントリメタクリレート 0.5 重量部 (4) メチルメタクリレート 5.0 重量部 (5) アクリル酸 0.5 重量部 (6) ベンゾイルパーオキサイド 0.2 重量部 (C1)と同様にして、樹脂液を製造した。本樹脂液を
バーコーターで塗布し、ゲル分率を測定した結果、23
%であった。 (C´5)ゲル粒子の微粒化分散体 (1) (C´4)の樹脂ゲル粒子 100.0 重量部 (2) トリエチルアミン 0.6 重量部 (3) 前記(A)のポリカルボン酸樹脂 9.0 重量部 (1)、(2)、(3)を(C2)と同様にサンドグラ
インドミルにて、粒径0.5μm以下になるまで分散し
た。
【0013】実施例1 電着用水溶液の調製 (1) (A)前記樹脂A 147.5 重量部 (2) (B)メラミン樹脂(住友化学株式会社製スミマールM−8B) 80.0 重量部 (3) ブチルセロソルブ 22.0 重量部 (4) トリエチルアミン 10.0 重量部 (5) (C2)ゲル粒子分散体 180.0 重量部 (6) (D)酸性触媒 0.5 重量部 (三井サイアナミッド株式会社製キャタリスト600) (7) 脱イオン水 2460.0 重量部 合計 2900.0 重量部 ここに、スミマールM−8Bの水希釈性=2.6cc、
キャタリスト600は芳香族スルホン酸であり、pKa
<1.0であった。上記(1)〜(6)を均一に混合分
散し(7)に希釈し、電着用水溶液を調製した。得られ
た電着用水溶液の固形分は8%で、PHは8.5であっ
た。
キャタリスト600は芳香族スルホン酸であり、pKa
<1.0であった。上記(1)〜(6)を均一に混合分
散し(7)に希釈し、電着用水溶液を調製した。得られ
た電着用水溶液の固形分は8%で、PHは8.5であっ
た。
【0014】電着塗装 得られた電着用水溶液を、3リットルの槽に入れ、電着
浴液とした。負極をSUS−304とし、正極(被塗
物)は、6063Sアルミニウム合金板にアルマイト処
理(アルマイト膜厚=9μm)を施したものとした。浴
温22℃、極間距離12cm、極比(+/−)2/1と
して、常法により、170Vで2分通電後洗浄し、18
0℃で30分間焼付乾燥した。得られた塗膜は、10μ
mでグロス(60°鏡面反射率)は35%で良好な外観
を示した。また、塗膜性能は表1の通りで良好なもので
あった。
浴液とした。負極をSUS−304とし、正極(被塗
物)は、6063Sアルミニウム合金板にアルマイト処
理(アルマイト膜厚=9μm)を施したものとした。浴
温22℃、極間距離12cm、極比(+/−)2/1と
して、常法により、170Vで2分通電後洗浄し、18
0℃で30分間焼付乾燥した。得られた塗膜は、10μ
mでグロス(60°鏡面反射率)は35%で良好な外観
を示した。また、塗膜性能は表1の通りで良好なもので
あった。
【0015】実施例2 実施例1の(2)メラミン樹脂として、水希釈性2.4
ccであるサイメル#236(三井サイアナミッド株式
会社製)を使用した以外すべて実施例1と同様に実施し
た。塗膜のグロス、外観性能について表1に示した。 実施例3 表1に示すようにゲル粒子分散体を増量して、実施例1
と同様に電着用水溶液を固形分8%に調製した。この
時、水酸基含有ポリカルボン酸樹脂Aに対し、Bおよび
Cは、同じ比率になる様に調製した。 比較例1〜6 表2に示す通りの組成にて、実施例1と同様に電着用水
浴液を固形分8%に調製し、電着、焼付した。その結果
を表2に示す。
ccであるサイメル#236(三井サイアナミッド株式
会社製)を使用した以外すべて実施例1と同様に実施し
た。塗膜のグロス、外観性能について表1に示した。 実施例3 表1に示すようにゲル粒子分散体を増量して、実施例1
と同様に電着用水溶液を固形分8%に調製した。この
時、水酸基含有ポリカルボン酸樹脂Aに対し、Bおよび
Cは、同じ比率になる様に調製した。 比較例1〜6 表2に示す通りの組成にて、実施例1と同様に電着用水
浴液を固形分8%に調製し、電着、焼付した。その結果
を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】*1 塗膜性能試験方法および表示方法は
JIS−8602(アルミニウムおよびアルミニウム合
金の陽極酸化塗装複合被膜)による *2 ニカラックMX−40(三和ケミカル株式会社
製) 水希釈性=4.7cc *3 キャタリスト296−9(三井サイアナミッド株
式会社製) pKaが1.9より大であるリン酸エステル系酸性触媒
JIS−8602(アルミニウムおよびアルミニウム合
金の陽極酸化塗装複合被膜)による *2 ニカラックMX−40(三和ケミカル株式会社
製) 水希釈性=4.7cc *3 キャタリスト296−9(三井サイアナミッド株
式会社製) pKaが1.9より大であるリン酸エステル系酸性触媒
【0019】
【発明の効果】本発明は従来の特開昭61−14177
1号記載の塗膜が、ゲル粒子のみによる凹凸からなる艶
消し塗膜であるのに比較し、(B)、(C)、(D)各
成分それぞれの有効活用により、平滑で透明感のある意
匠性の良い艶消し塗膜が得られた。
1号記載の塗膜が、ゲル粒子のみによる凹凸からなる艶
消し塗膜であるのに比較し、(B)、(C)、(D)各
成分それぞれの有効活用により、平滑で透明感のある意
匠性の良い艶消し塗膜が得られた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 13/00 G 13/06
Claims (3)
- 【請求項1】水酸基含有α、βエチレン性ポリカルボン
酸樹脂(A)、水希釈性4.0cc以下のアルコキシ化
メチロールメラミン樹脂(B)、ゲル分率50%以上
で、かつ粒径1μm以下の樹脂ゲル粒子(c)、および
pKaが1.9以下の酸性触媒(D)を含有することを
特徴とする艶消し電着塗料組成物。 - 【請求項2】(A)100重量部、(B)10〜100
重量部、(C)10〜100重量部、(D)0.1〜2
重量部含有する請求項1記載の艶消し電着塗料組成物。 - 【請求項3】請求項1記載の組成物を用いて、被塗物を
陽極として電着する艶消し電着塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28057392A JPH06107979A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 艶消し電着塗料組成物および艶消し電着塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28057392A JPH06107979A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 艶消し電着塗料組成物および艶消し電着塗装方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107979A true JPH06107979A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17626918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28057392A Pending JPH06107979A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 艶消し電着塗料組成物および艶消し電着塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06107979A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007262248A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Seikoh Chem Co Ltd | 水系艶消しコーティング剤 |
CN109181427A (zh) * | 2018-06-09 | 2019-01-11 | 泉州大众山涂料有限公司 | 一种肌理质彩漆及其制备方法 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP28057392A patent/JPH06107979A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007262248A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Seikoh Chem Co Ltd | 水系艶消しコーティング剤 |
CN109181427A (zh) * | 2018-06-09 | 2019-01-11 | 泉州大众山涂料有限公司 | 一种肌理质彩漆及其制备方法 |
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