JP2003070584A - リクライニング装置 - Google Patents

リクライニング装置

Info

Publication number
JP2003070584A
JP2003070584A JP2001266610A JP2001266610A JP2003070584A JP 2003070584 A JP2003070584 A JP 2003070584A JP 2001266610 A JP2001266610 A JP 2001266610A JP 2001266610 A JP2001266610 A JP 2001266610A JP 2003070584 A JP2003070584 A JP 2003070584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sprags
movable wheel
sprag
reclining device
contact surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001266610A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunao Kawamura
光直 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Imasen Electric Industrial Co Ltd
Original Assignee
Imasen Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Imasen Electric Industrial Co Ltd filed Critical Imasen Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001266610A priority Critical patent/JP2003070584A/ja
Publication of JP2003070584A publication Critical patent/JP2003070584A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートバックの傾斜角を無段階で調整でき、
かつ、ロック時にガタやたわみが無く、構造が簡単でコ
ストも安いリクライニング装置を提供する。 【解決手段】 スプラグ方式のクラッチ機構とし、2種
類のスプラグを対として配設する。固定輪19に反時計
方向にかみ合う第1のスプラグ15と時計方向にかみ合
う第2のスプラグ16をそれぞれ揺動自在に支承する。
対となったスプラグ15、16は1つのねじりコイルバ
ネ20により開く方向に付勢される。各スプラグ15、
16は可動輪12の円周状の摺接面121にかみ合いロ
ックする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シートのシ
ートバックの傾斜角を任意に調整できるリクライニング
装置に関し、特に、傾斜角を無段階に調整できるリクラ
イニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリクライニング装置には、傾斜角
を無段階に調整できるものとしてクラッチ機構を用いた
ものがある。クラッチ機構には、コロと円周面とのくさ
び作用を利用したものとして、特公昭42−9843号
公報に開示されたもの、実公昭49−27615号公報
に開示されたものがある。また、クラッチ機構にスプラ
グを利用したものとして、特開2000−60670号
公報の図11及び段落番号0057〜段落番号0060
に開示されたもの、特開平10−323257号公報の
図4及び段落番号0020に開示されたものがある。こ
こで、スプラグ(sprag )は広義にはクラッチに用いら
れるコロ、ボール等を含む用語であるが、ここでは円形
状ではない駒等の、食い込み作用をする部品を示す狭義
の用語として用いる。上記特開平10−323257号
公報には方向の異なる一方向クラッチを軸方向に2段に
設け、実質的に二方向クラッチとして作動するものが開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のコロを用いたクラッチ機構は、リクライニング装置
がロックされた状態からアンロックの状態にするのに、
食い込んだコロを引き戻す必要があり比較的大きな力を
要して操作感が悪いことがあるという問題点があった。
【0004】また、スプラグを用いたクラッチ機構は、
ロックされた状態からアンロックの状態にするのに比較
的小さな操作力でよいが、スプラグ機構は本質的に一方
向クラッチである。このため、上記特開2000−60
670号公報の図11に示すように、スプラグ80の形
状を特殊な形状とし両方向にロックできるようにする
と、一方向にロックされた状態から他方向にロックされ
る状態に移るのに多少の滑りを要することになる。この
ことは、リクライニング装置のロック時にシートバック
の回転方向に若干のがたつきを生ずることになり、高級
感に欠けるという問題点があった。上記公報の段落番号
0009、段落番号0067を参照されたい。
【0005】また、上記特開平10−323257号公
報のように、クラッチを2段にすれば構造が複雑にな
り、それだけリクライニング装置が大きくなりコストも
高いものになるという問題点があった。
【0006】そこで、本発明のうち第1の実施態様の発
明は、傾斜角を無段階で調整でき、ロック時にガタやた
わみが無く、構造が簡単でコストも安いリクライニング
装置を提供することを目的とする。第2の実施態様の発
明は、上記発明の目的に加え、より簡易な構造でスプラ
グを確実に保持することができ、スプラグのかみ合い、
離脱作用を確実ならしめるリクライニング装置を提供す
ることを目的とする。第3の実施態様の発明は、上記第
2の実施態様の発明の目的に加え、スプラグが固定輪と
可動輪にかみ合うことをより確実容易としたリクライニ
ング装置を提供することを目的とする。第4の実施態様
の発明は、遊びなくロック時のガタやたわみを確実に無
くしたリクライニング装置を提供することを目的とす
る。第5の実施態様の発明は、付勢手段を簡易な構造で
実現したリクライニング装置を提供することを目的とす
る。
【0007】第6の実施態様の発明は、対となった2つ
のスプラグの離脱動作を連動させることができ、一方向
操作でどちらの回転方向もロックオフさせることができ
るリクライニング装置を提供することを目的とする。第
7の実施態様の発明は、上記発明の目的に加え、アンロ
ック手段を簡易な構造で実現し、一方向操作でロックオ
フさせることができるリクライニング装置を提供するこ
とを目的とする。第8の実施態様の発明は、ロックされ
ているリクライニング装置に、車両の事故の場合を想定
したような過大な荷重が掛かった場合に、ロックが外れ
ないより安全なリクライニング装置を提供することを目
的とする。第9の実施態様の発明は、車両の事故の場合
を想定したような過大な荷重が掛かりリクライニング装
置の変形が生ずるような非常に過大な負荷が掛かった場
合にも、リクライニングのロックが外れることのない、
より信頼性の高いより安全なリクライニング装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段について、例示として実施例図面を参照して、
説明する。
【0009】本発明のうち第1の実施態様の発明は、シ
ートクッション1に対してシートバック2を傾動可能に
保持するリクライニング装置3であって、そのシートバ
ック2の傾動中心軸線上にスプラグ方式のクラッチが設
けられ、そのクラッチのオンオフによりシートバックを
固定あるいは傾動自在に保持するリクライニング装置3
において、前記クラッチは、シートクッション1に固定
される固定輪11と、その固定輪11に回転自在に支承
されシートバック2が固定される可動輪12と、固定輪
11の摺接面101、102と可動輪12の摺接面12
1との間に配設される多数個のスプラグ15、16と、
そのスプラグ15、16をかみ合い方向に付勢する付勢
手段20と、その付勢手段20の付勢力に抗してスプラ
グ15、16を空転方向に移動させるアンロック手段1
9とを有し、前記スプラグが、可動輪の反時計方向回り
に対してかみ合う第1のスプラグ15と、可動輪の時計
方向回りに対してかみ合う第2のスプラグ16とからな
り、その両者が対となって隣接して配設され、対となっ
た第1及び第2のスプラグ15、16が可動輪12の摺
接面121に沿って多数個配設されていることを特徴と
する。
【0010】このように形成すると、スプラグ15、1
6のかみ合いによるクラッチ方式のリクライニング装置
であるから、シートバック2の傾斜角を無段階で調整す
ることができる。また、かみ合う方向が逆のスプラグ1
5、16が対となって配設され、それぞれのスプラグ1
5、16がかみ合う方向に付勢手段20により付勢され
ているから、常時の状態では、シートバック2をいずれ
かの方向に倒そうとすると直ちにいずれかのスプラグ1
5又は16がかみ合い、ロックする。従って、シートバ
ック2をガタやたわみ無くロックすることができる。ロ
ックを外すにはアンロック手段19により各スプラグ1
5、16を空転方向に移動させればよい。そして、この
クラッチ機構は一段構造であるから構造が簡単であり、
頑丈でコストが安い。
【0011】ここで、第2の実施態様の発明のように、
前記第1及び第2のスプラグ15、16が、それぞれ、
固定輪11に植設されたピン17により揺動自在に保持
されていることを特徴とすることができる。このように
形成すると、ピン17による保持であるから簡易な構造
で各スプラグ15、16を保持することができ、スプラ
グ15、16の姿勢を制御することにより各スプラグ1
5、16のかみ合い、離脱を確実ならしめることができ
る。
【0012】ここで、第3の実施態様の発明のように、
前記固定輪11の摺接面101、102が、前記ピン1
7を中心とする円弧面であり、前記可動輪12の摺接面
121が、可動輪12の回転中心を中心とする円周面で
あることを特徴とすることができる。このように形成す
ると、リクライニング装置がロックされたときに、いず
れか一方のスプラグ15又は16の固定輪11側の当接
面15C又は16Cが固定輪11の円弧面からなる摺接
面101又は102に強く押し付けられ、可動輪12側
の当接面15D又は16Dが可動輪12の円周面からな
る摺接面121にかみ合う。スプラグ15又は16の固
定輪11側は広い面積の円弧面で圧力を分担し、可動輪
12側は線状の当接面で圧力を受ける。このため、スプ
ラグ15又は16の当接面は可動輪12の摺接面121
に確実にかみ合い、確実にロックすることができる。ア
ンロックするにはスプラグ15、16を元の姿勢に戻し
かみ合いを外してやればよい。従って、スプラグ15、
16のかみ合い、離脱を確実ならしめるという効果があ
る。
【0013】ここで、第4の実施態様の発明のように、
前記対となった第1及び第2のスプラグ15、16が、
互いに向かい合わせになるようにして可動輪12の全周
に分布して配設され、対となった第1及び第2のスプラ
グ15、16の可動輪12側が開く方向あるいは閉じる
方向に移動したときに第1及び第2のスプラグ15、1
6のいずれか一方がそれぞれに固定輪11及び可動輪1
2の摺接面101、102、121にかみ合うように各
スプラグ15、16の当接面15D、16Dの形状が形
成されていることを特徴とすることができるこのように
形成すると、通常状態では、シートバック2に少しでも
力が掛かると向かい合ったスプラグ15、16のいずれ
か一方が可動輪12の摺接面121にかみ合う。そし
て、対になったスプラグ15、16は可動輪12の全周
に渡って分布しているから、固定輪11と可動輪12が
組み立て誤差等により多少の偏心があったとしても、い
ずれの方向にも確実にロックする。従って、ロック時の
遊びやガタやたわみを確実になくすことができるという
効果を奏する。
【0014】ここで、第5の実施態様の発明のように、
前記付勢手段が、ねじりコイルバネ20であり、対とな
った第1及び第2のスプラグ15、16を開く方向ある
いは閉じる方向に付勢していることを特徴とすることが
できる。このように形成すると、2種類のスプラグ1
5、16の付勢手段を1つのバネからなる簡易な構造で
実現でき、安価なリクライニング装置を提供できる。
【0015】ここで、第6の実施態様の発明のように、
前記対となった第1及び第2のスプラグ15、16が、
それぞれ、互いに係合する突起部15E,16Eを有
し、いずれか一方のスプラグ15を前記付勢手段20の
付勢力に抗して移動させたときに、他方のスプラグ16
が互いの突起部15E,16Eどうしの係合により付勢
手段20の付勢力に抗して移動するようにされているこ
とを特徴とすることができる。このように形成すると、
反対方向に移動させねばならない2種類のスプラグ1
5、16の離脱動作を、一方向操作でどちらの回転方向
もロックオフさせることができる。このため、ロックオ
フさせる操作が容易になるという効果がある。
【0016】ここで、第7の実施態様の発明のように、
前記アンロック手段19が、操作レバー14の動きに従
動して前記第1及び第2のスプラグ15、16のいずれ
か一方15に当接押圧してその一方15を付勢手段20
の付勢力に抗して移動させる係合爪19Aからなること
を特徴とすることができる。このように形成すると、ア
ンロック手段を簡易な構造で実現することができる。
【0017】ここで、第8の実施態様の発明のように、
前記固定輪11が、前記対となった第1及び第2のスプ
ラグ15、16の可動輪12側が開く方向あるいは閉じ
る方向に過剰に移動するのを阻止する阻止壁111、1
12を備えていることを特徴とすることができる。この
ように形成すると、ロックされている状態のリクライニ
ング装置3において、車両の事故の場合を想定したよう
な過大な荷重がシートバック2に掛かり、いずれかのス
プラグ15又は16に過大な移動力が掛かった場合に、
スプラグ15又は16が阻止壁111又は112に当接
してスプラグ15、16のそれ以上の移動を阻止する。
従って、過大な荷重が掛かってもスプラグ15、16と
固定輪11、可動輪12のかみ合いが外れることが無
く、リクライニング装置のロックが外れることがない。
このため、車両の事故の際も安全なリクライニング装置
を提供することができるという効果を奏する。
【0018】ここで、第9の実施態様の発明のように、
前記第1及び第2のスプラグ15、16の少なくとも可
動輪12の摺接面121に当接する部分15D,16D
の強度が、可動輪12の摺接面121の強度より強く作
られていることを特徴とすることができる。このように
形成すると、車両の事故の場合のみに想定される過大な
荷重が掛かり、リクライニング装置の部品変形が生じる
ような非常に過大な負荷が掛かった場合に、可動輪12
の摺接面121の強度よりスプラグ15、16の当接面
15D,16Dの強度の方が強いから、摺接面121が
先に変形しスプラグ15、16が可動輪12に食い込ん
でしまう。このため、リクライニング装置のロックが外
れることが無く、より安全であるという効果を奏する。
勿論、この場合、部品の変形によりロックオフはできな
くなる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照し説明する。図1は、自動車用シートを示す側面
図である。シートクッション1にシートバック2が傾動
可能にリクライニング装置3により保持されている。す
なわち、シートクッション1には基台4を介して第1ブ
ラケット5が固定されている。シートバック2は第2ブ
ラケット6により保持されている。後に詳述するよう
に、第1ブラケット5にはリクライニング装置3の一部
である固定輪11が固定され、第2ブラケット6には可
動輪12が固定されている。可動輪12は固定輪11の
回りを回転し得るようにヒンジ構造に組み立てられてい
る。固定輪11及び可動輪12の中心には操作軸13が
設けられており、その操作軸13に操作レバー14が固
定されている。操作レバー14を乗員が引き上げること
によりリクライニング装置3のロックが外れシートバッ
ク2の傾度を自由に調整できるようになっている。
【0020】図2は、リクライニング装置のみを上から
見た平面図である。左右に対称形をしたリクライニング
装置3,3′が配置され、シートバック2の左右を支え
る両持ち構造とされている。左右の操作軸13,13′
は連結パイプ7で連結され、操作レバー14の動作によ
り左右同時にロック、アンロックがなされるようになっ
ている。左右の各部材は左右対称になるような形状に形
成されており、右側と同じ部材には同じ符号に「′」を
付けて示している。このように両持ち構造のリクライニ
ング装置とすることにより、より剛性の強いリクライニ
ング装置とすることができるが、勿論、片持ちのリクラ
イニングとしてコストの削減を図っても良い。
【0021】図3、図4、図5は、リクライニング装置
3を構成する部品を示す分解斜視図である。部品は左か
ら、図3を参照し、操作レバー14、その操作レバー1
4により回転せしめられる操作軸13、シートクッショ
ン1に固定される第1ブラケット5、その第1ブラケッ
ト5に固定されると共に2種類の摺接面101、102
が形成された固定輪11、図4に移り、その固定輪11
に支承される対となった8対(16個)のスプラグ1
5、16、その8対16個のスプラグ15、16を支承
すべく固定輪11に植設される16本のピン17、その
ピン17の他端を支承する16個の小孔18Aが明けら
れたワッシャ18、軸方向に突出した8つの係合爪19
Aを有するアンロック制御板19、2つのフック部20
Aを有する放射状に配列された8個のねじりコイルバネ
20、図5に移り、内周円周面の摺接面121を有する
可動輪12、その可動輪12を覆うカバー21、シート
バック2を固定する第2ブラケット6、を主な要素とし
ている。これらの要素は、スプラグ方式のクラッチを構
成している。
【0022】図6は、対となった第1及び第2のスプラ
グ15、16を示す斜視図である。各スプラグ15、1
6には、下方にピン17が挿通される軸孔15A,16
Aが開けられ、、上方には図示しないねじりコイルバネ
20のフック部20Aが係合されるフック孔15B、1
6Bが開けられている。各スプラグ15、16はピン1
7、17により揺動自在に支承される。各フック孔15
B、16Bには一つのねじりコイルバネ20の各フック
部20Aが係合され、第1のスプラグ15と第2のスプ
ラグ16は上方(半径方向)が互いに開く方向に付勢さ
れる。
【0023】各スプラグ15、16の下面は軸孔15
A,16Aの中心を中心軸線とする外周円弧面をなし、
この外周円弧面は固定輪11の摺接面101又は102
と摺接しかみ合うスプラグの当接面15C、16Cを構
成する。各スプラグ15、16の上面も外周円弧面をな
し、その外周円弧面は可動輪12の摺接面121と摺接
しかみ合う当接面15D、16Dを構成している。第1
のスプラグ15の当接面15Dは、その円弧面の中心軸
線の位置が軸孔15Aの中心と回転輪12の回転中心を
結ぶ線から僅かに右に(時計回転方向に)偏心してい
る。一方、第2のスプラグ16の当接面16Dは、その
円弧面の中心軸線の位置が軸孔16Aの中心と回転輪1
2の回転中心を結ぶ線から僅かに左に(反時計回転方向
に)偏心している。
【0024】また、各スプラグ15、16は、軸孔15
A,16Aの近傍において向かい合って内側に突出する
突起部15E,16Eを有している。ねじりコイルバネ
20の付勢力により開いた位置にある第1及び第2のス
プラグ15、16のうち、第1のスプラグ15の肩部を
アンロック制御板19の係合爪19Aにより押圧し時計
方向に回転させると、第1のスプラグ16の突起部15
Eが第2のスプラグ16の突起部16Eに当接し第2の
スプラグ16を反時計方向に回転させ、第1及び第2の
スプラグ15、16を互いに閉じる方向に回転させる。
【0025】図7は固定輪11を示す平面図、図8は図
7のA−O−A線断面図である。固定輪11は直径80
mm程度で厚さ方向に段のついた円板状の部品である。
中心に中心孔104が開けられ、最外周は外周円周面1
05をなす。外周円周面105には、図5に示す可動輪
12の摺接面121が填り込み、可動輪12を回転自在
に案内する。つまり、可動輪12は固定輪11の回りを
回転し得るようにヒンジ構造に組み立てられる。固定輪
11の裏面(図8の右側)には8つの円形突起106が
同一円周上に形成されている。これらの円形突起106
は、図3に示す第1ブラケット5の8つの小孔5Aに填
り込み、固定輪11を第1ブラケット5に固定する役割
を果たす。中心孔104は、図3に示す操作軸13の中
径部13Aが嵌挿され、操作軸13を回転自在に支承す
る役割を果たす。
【0026】固定輪11の表面には、同一円周上に同一
角度間隔で、16個の小孔108が窄設されている。こ
れらの多数の小孔108は、図4に示す16本のピン1
7をそれぞれ植設するためのものである。これらのピン
17は第1及び第2のスプラグ15、16を揺動自在に
支承するためのものである。固定輪11の中央部表面側
(図8の左側)に盛り上がった中央段部109の周縁1
10は複雑な形状をしている。これは、周縁110の一
部が、第1のスプラグ15が摺接する内周円弧状の第1
の摺接面101、第2のスプラグ16が摺接する内周円
弧状の第2の摺接面102、第1のスプラグ15が過剰
に反時計方向に回転するのを阻止する第1の阻止壁11
1、第2のスプラグ16が過剰に時計方向に回転するの
を阻止する第2の阻止壁112、等を構成しているから
である。
【0027】図9は、可動輪12を示す図であり、
(A)は正面図、(B)は正面図のB−B線断面図であ
る。可動輪12は、有底円筒形状の部品であり内周円周
面の摺接面121は、固定輪11の外周円周面105に
填り込んで可動輪12の回転を支承するヒンジ構造の一
部を構成すると共に、スプラグ15、16が摺接しかみ
合う摺接面121を構成している。摺接面121は、ス
プラグ15、16の強い当接に耐え得るよう浸炭焼き入
れ処理がなされている。可動輪12の中央には中央孔1
22が明けられている。この中央孔122は、図3に示
す操作軸13のセレーション部13Bが挿通する部分で
ある。可動輪12の底部には、同一円周上に5つの円形
突起123が形成されている。これらの円形突起123
は、図5に示す第2ブラケット6の5つの小孔6Aに填
り込み、可動輪12を第2ブラケット6に固定する役割
を果たす。
【0028】図10は、リクライニング装置を操作レバ
ー14の反対側から見て、一部を破断して示す正面図で
ある。図示しないシートクッション1に固定される第1
ブラケット5には、円形突起106により破断部に僅か
に見える固定輪11が固定される。固定輪11の中心に
は操作軸13が回転自在に支承され、その操作軸13に
は操作レバー14が固定される。これは、図3を参照
し、操作軸13右端の面取り部13Cに操作レバー14
の長穴14Aを填め込むことによって固定される。ま
た、図3、図4を参照し、操作軸13の中央の面取り部
13Dがアンロック制御板19の長孔19Bに嵌挿され
一体に回転するように固定される。
【0029】操作レバー14と第1ブラケット5との間
には引っ張りバネ51が張設され、操作レバー14を反
時計回転方向に、つまり、操作レバー14と一体に回転
する操作軸13、アンロック制御板19を反時計回転方
向に付勢し、アンロック制御板19の係合爪19Aが常
時は第1のスプラグ15に当接しないようにしている。
図6を併せ参照し、対となった第1及び第2のスプラグ
15、16のフック孔15B,16Bには、ねじりコイ
ルバネ20のフック部20Aが係合されて、一対のスプ
ラグ15、16に1個のねじりコイルバネ20が取り付
けられる。ねじりコイルバネ20は一対のスプラグ1
5、16の外方を開く方向に付勢する。
【0030】図11は、リクライニング装置を示す図1
0のC−C線縦断面図である。図10に描かれていない
部品として、左右の操作軸13を連結する連結パイプ
7、シートバック2を前に倒す方向に付勢するスパイラ
ルバネ52、そのスパイラルバネ52に係合する第1及
び第2のフック53、54がある。第1フック53は第
1ブラケット5に溶接により固着されスパイラルバネ5
2の一端に係合する。第2フック54は第2ブラケット
6に溶接により固着されスパイラルバネ52の他端に係
合する。
【0031】図11及び図3〜図5を参照してリクライ
ニング装置の組み立て方を簡単に説明する。まず、第1
ブラケット5の8つの小孔5Aに固定輪11の円形突起
106を填め込み、固定輪11を第1ブラケット5に固
定する。固定輪11の中心孔104に操作軸13の中径
部13Aを挿入し回転自在に支承する。そして、固定輪
11の表面の16個の小孔108にそれぞれピン17を
植設する。その各ピン17にそれぞれ第1又は第2のス
プラグ15、16を揺動自在に組み付ける。スプラグ1
5、16から突出したピン17の先端部をワッシャ18
の小孔18Aで支承するように、ワッシャ18を操作軸
13の中径部13Aに組み込む。
【0032】次に、アンロック制御板19をその長穴1
9Bが操作軸13の面取り部13Dに填り込むように組
み込む。組み込んだアンロック制御板19は操作軸13
の段部をかしめることによりアンロック制御板19を操
作軸13に固定する。そして次に、対となったスプラグ
15、16のフック孔15B,16Bに一つずつねじり
コイルバネ20を組み込む。次に、可動輪12の内周面
をなす摺接面121を固定輪11の外周円周面105に
填め込み、可動輪12を回転自在に固定輪11に組み込
む。そして、外側にカバー21を被せ、カバー21の周
縁を第1ブラケット5に溶接して固着する。カバー21
と可動輪12は遊嵌され、互いに回転自在である。これ
により、可動輪12が軸方向図面左側に抜け落ちるのを
防止する。
【0033】そして、可動輪12の5つの円形突起12
3にシートクッション1が保持される第2ブラケット6
の小孔6Aを填め込み、第2ブラケット6と可動輪12
とを固定し一体化する。また、操作軸13の右端の面取
り部13Cに操作レバー14の長穴14Aを填め込み、
さらに、操作軸13の右端付近をかしめて操作レバー1
4を操作軸13に固着し一体化する。最後に、第1ブラ
ケット5に固着された第1フック53と第2ブラケット
6に固着された第2フック54をスパイラルバネ52に
係合させる。また、操作軸13の左端のスプライン部1
3Bに連結パイプ7を填め込み、反対側のリクライニン
グ装置の操作軸と連結する。
【0034】以上により、第1ブラケット5と一緒に固
定される部品は、固定輪11、ワッシャ18,カバー2
1、第1フック53である。操作レバー14と共に回転
するのは、操作軸13、アンロック制御板19である。
第2ブラケット6と共に揺動するのは、可動輪12、第
2フック54である。
【0035】以上の構成に基づき、作動について説明す
る。図12は作動を説明するための一対のスプラグの付
近を示す破断図である。固定輪11に植設されたピン1
7に揺動自在に第1のスプラグ15と第2のスプラグ1
6が支承されている。第1のスプラグ15と第2のスプ
ラグ16のフック孔15B,16Bには、図示しない1
個のねじりコイルバネ20のフック部20Aが挿入され
てねじりコイルバネ20が取り付けられ、その付勢力に
より各スプラグ15、16の先端が開く方向に付勢され
ている。スプラグ15、16の先端に摺接して可動輪1
2が配設されている。可動輪12の内周円周面である摺
接面121は、スプラグ15、16が開こうとする付勢
力により、スプラグ15、16の先端部である当接面1
5D,16Dに当接している。
【0036】この状態で、シートバック2に何らかの力
が掛かり、可動輪12が反時計方向に回転しようとする
と、第1のスプラグ15はその当接部15Dと摺接面1
21の摩擦力により反時計方向に回転しようとする。し
かし、段落番号0023で述べたように、円弧面である
当接面15Dの中心軸線の位置は、ピン17の中心と可
動輪12の回転中心12Aを結ぶ線から僅かに右に(時
計回転方向に)偏心している。このため、スプラグ15
の先端の当接面15Dが可動輪12の摺接面121に強
く押し付けられてかみ合う。このため、可動輪12はロ
ックされ回転することができない。この反力はピン17
で支承されるのではなく、スプラグ15の後端の当接面
15Cと固定輪11の摺接面101との当接により支承
される。
【0037】これは、ピン17とスプラグ15の軸穴5
Aとの間の僅かなクリアランスとピン17自体の弾性変
形によりスプラグ15の回転以外の僅かな移動が逃がさ
れるからである。第1のスプラグ15の先端の当接面1
5Dに掛かる力と後端の当接面15Cに掛かる力は等し
いが、後端の当接面15Cは円弧状の大きな面積の摺接
面101で支承されるため、その面圧は低い。これに対
し、先端の当接面15Dは線状の極狭い面積で可動輪1
2の摺接面121と当接するため、その面圧は高い。
【0038】一方、第2のスプラグ16は、可動輪12
の反時計方向への回転に際しては何ら力を受けない。段
落番号0023で述べたように、円弧面である当接面1
6Dの中心軸線の位置は、ピン17の中心と可動輪12
の回転中心12Aを結ぶ線から僅かに左に(反時計回転
方向に)偏心している。このため、たとえ可動輪12が
反時計方向に回転したとしても、スプラグ16の先端の
当接面16Dが可動輪12の摺接面121に摺接して滑
るのみである。結局、可動輪12の反時計方向への回転
については、可動輪12の全周に等間隔で配設された8
個の第1のスプラグ15によりロックされ、第2のスプ
ラグ16は何の作用もしない。
【0039】次に、可動輪12が時計回転方向に回転し
ようとすると、上記で述べたのは逆に、第2のスプラグ
16が可動輪12の摺接面121にかみ合いロックさ
れ、第1のスプラグ15は滑るのみで何の作用もしな
い。すなわち、可動輪12が時計方向に回転しようとす
ると、第2のスプラグ16はその当接部16Dと摺接面
121の摩擦力により時計方向に回転しようとする。し
かし、段落番号0023で述べたように、円弧面である
当接面16Dの中心軸線の位置は、ピン17の中心と可
動輪12の回転中心12Aを結ぶ線から僅かに左に(反
時計回転方向に)偏心している。このため、スプラグ1
6の先端の当接面16Dが可動輪12の摺接面121に
強く押し付けられてかみ合う。このため、可動輪12は
ロックされ回転することができない。この反力はピン1
7で支承されるのではなく、スプラグ16の後端の当接
面16Cと固定輪11の摺接面102との当接により支
承される。
【0040】このように、可動輪12がいずれの回転方
向に回転しようとしても、常時は、第1のスプラグ15
あるいは第2のスプラグ16のいずれかが可動輪12の
摺接面121に瞬時にかみ合いロックして、リクライニ
ング装置はガタ無く確実にロックされている。
【0041】ロックオフするには、図10に示す、操作
レバー14を引っ張りバネ51の付勢力に抗して乗員が
引き上げる。すると、操作レバー14が固着された操作
軸13が時計回転方向に回転し、操作軸13に固着され
たアンロック制御板19が時計回転方向に回転する。図
12を併せ参照し、アンロック制御板19が時計方向に
回転すると、軸方向に突出したアンロック制御板19の
係合爪19Aが第1のスプラグ15の肩に当接し押圧す
る。そして、ねじりコイルバネ20の付勢力に抗して第
1のスプラグ15をピン17を中心として時計回転方向
に回転させ、想像線で示すように、その姿勢を傾ける。
同時に、第1のスプラグ15の突起部15Eが第2のス
プラグ16の突起部16Eに当接押圧し、ねじりコイル
バネ20の付勢力に抗して第2のスプラグ16をピン1
7を中心に反時計方向に回転させ、想像線で示すように
その姿勢を傾ける。その結果、2つのスプラグ15、1
6は先端が閉じた姿勢になり、各スプラグ15、16先
端の円弧面からなる当接面15D,16Dは可動輪12
の摺接面121から離れる。このため、可動輪12はス
プラグ15、16から離れ自由になり回転自在となる。
つまり、ロックオフされた状態であり、可動輪12に連
結されたシートバック2の傾度を自由に調整することが
できる。
【0042】シートバック2の傾度の調整が終わり、再
び、リクライニング装置をロックするには、操作レバー
14から手を離せばよい。引っ張りバネ51の付勢力に
より操作軸13及びアンロック制御板19が反時計方向
に回転して戻り、係合爪19Aが第1のスプラグ15か
ら離れる。すると、ねじりコイルバネ20の付勢力によ
り第1及び第2のスプラグ15、16が先端が開く方向
に姿勢を変え、先端の当接面15D,16Dがそれぞれ
可動輪12の摺接面121に当接する。この状態で可動
輪12をいずれかの方向に回そうとすれば、前述した作
用によりいずれかのスプラグ15、16が可動輪12の
摺接面121に直ちにかみ合いロックする。すなわち、
ロックされた状態である。
【0043】リクライニング装置3がロックされた状態
において、過大な荷重がシートバック2に掛かった場合
の作動について説明する。過大な荷重とは車両の事故の
場合を想定している。図12を参照し、通常の荷重では
各スプラグ15、16は実線で示す姿勢で可動輪12の
摺接面121にかみ合いロックしている。しかし、過大
な回転力が可動輪12に掛かると、各部品の弾性変形に
より、スプラグ15、16が通常のかみ合い位置以上に
開く方向に回ってしまうことが想定される。余りに開く
方向に回り過ぎると、スプラグ15、16の先端の当接
面15D,16Dが可動輪12の摺接面121から離れ
てしまいロックが外れてしまうことが想定される。そこ
で、固定輪11に阻止壁111、112を設け、スプラ
グ15、16の側面が阻止壁111、112に当接する
ことにより、それ以上スプラグ15、16が開くことを
阻止している。
【0044】たとえば、可動輪12が過大な力で反時計
方向に回ろうとすると、第1のスプラグ15が反時計方
向に回り、第1のスプラグ15の側面が第1の阻止壁1
11に当接してそれ以上第1のスプラグ15が回るのを
阻止する。可動輪12が過大な力で時計方向に回ろうと
すると、第2のスプラグ16が時計方向に回り、第2の
スプラグ16の側面が第2の阻止壁112に当接してそ
れ以上第2のスプラグ15が回るのを阻止する。このた
め、過大な荷重が掛かってもスプラグ15、16と摺接
面121とのかみ合いが外れクラッチがアンロックとな
ってしまうことが無いので、リクライニング装置のロッ
クが外れることがなく、安全である。
【0045】さらに過大な荷重が掛かった場合の作動に
ついて説明する。ここで、可動輪12の摺動面121は
浸炭焼き入れされ、十分な強度に製作されているのであ
るが、スプラグ15、16の先端の当接面15C,16
Cの強度はさらに強くなるよう製作されている。このた
め、部品が塑性変形するような非常に過大な力が可動輪
12に掛かると、可動輪12の摺接面121にスプラグ
15、16の先端部が食い込むように塑性変形し、スプ
ラグ15、16が可動輪12に食い込んだ形でリクライ
ニング装置3が破壊される。この破壊の態様はリクライ
ニング装置がロックしたまま外れないという態様である
から、安全サイドへの破壊であり、リクライニング装置
の車両の衝突等に対する安全性がより高いことになる。
【0046】以上説明した実施の形態では、操作レバー
14を操作軸13に固着し、操作レバー14により直接
操作軸13を回転させるようにしたが、図13に示すよ
うに、操作レバー201を軸202により第1ブラケッ
ト5に回転自在に支承し、操作軸13にはアーム203
を固着し、アーム203に固着されたピン204と操作
レバー201に設けられた長穴201Aとの係合により
操作軸13を回転させるようにしても良い。操作レバー
201と第1ブラケット5との間には引っ張りバネ20
5が張設され、操作レバー201をロックする方向に付
勢している。このような、一種のリンク機構を用いるこ
とにより、より軽い操作力でロックオフすることができ
る。
【0047】また、上記の実施の形態では、対となった
第1及び第2のスプラグ15、16の可動輪12側が開
く方向に移動することにより、各スプラグ15、16が
可動輪12の摺接面121にかみ合いロックするように
したが、第1及び第2のスプラグが閉じる方向に移動し
た場合に各スプラグが可動輪の摺接面にかみ合いロック
するようにすることもできる。この場合も本発明の範囲
に含まれることは明らかである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は対となっ
たスプラグを可動輪の摺接面に沿って多数個配設したも
のであるから、シートバックの傾斜角を無段階で調整で
き、ロック時にガタやたわみが無く、構造が簡単でコス
トが安いという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用シートを示す側面図である。
【図2】リクライニング装置のみを上から見た平面図で
ある。
【図3】リクライニング装置を構成する部品を示す分解
斜視図である。
【図4】リクライニング装置を構成する部品を示す分解
斜視図である。
【図5】リクライニング装置を構成する部品を示す分解
斜視図である。
【図6】対となった第1及び第2のスプラグを示す斜視
図である。
【図7】固定輪を示す平面図である。
【図8】固定輪を示す図7のA−O−A線断面図であ
る。
【図9】可動輪を示す図であり、(A)は正面図、
(B)は正面図のB−B線断面図である。
【図10】リクライニング装置を操作レバーの反対側か
ら見て、一部を破断して示す正面図である。
【図11】リクライニング装置を示す図10のC−C線
縦断面図である。
【図12】作動を説明するための一対のスプラグの付近
を示す破断図である。
【図13】操作レバーをリンク機構としたリクライニン
グ装置を示す正面図である。
【符号の説明】
1 シートクッション 2 シートバック 3 リクライニング装置 11 固定輪 12 可動輪 13 操作軸 14操作レバー 15 第1のスプラグ 15D 当接面 16 第2のスプラグ 16D 当接面 17 ピン 19 アンロック制御板 19A 係合爪 20 ねじりコイルバネ 101 固定輪の第1の摺接面 102 固定輪の第2の摺接面 121 可動輪の摺接面

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッションに対してシートバック
    を傾動可能に保持するリクライニング装置であって、そ
    のシートバックの傾動中心軸線上にスプラグ方式のクラ
    ッチが設けられ、そのクラッチのオンオフによりシート
    バックを固定あるいは傾動自在に保持するリクライニン
    グ装置において、 前記クラッチは、シートクッションに固定される固定輪
    と、その固定輪に回転自在に支承されシートバックが固
    定される可動輪と、固定輪の摺接面と可動輪の摺接面と
    の間に配設される多数個のスプラグと、そのスプラグを
    かみ合い方向に付勢する付勢手段と、その付勢手段の付
    勢力に抗してスプラグを空転方向に移動させるアンロッ
    ク手段とを有し、 前記スプラグが、可動輪の反時計方向回りに対してかみ
    合う第1のスプラグと、可動輪の時計方向回りに対して
    かみ合う第2のスプラグとからなり、その両者が対とな
    って隣接して配設され、対となった第1及び第2のスプ
    ラグが可動輪の摺接面に沿って多数個配設されているこ
    とを特徴とするリクライニング装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のスプラグが、それぞ
    れ、固定輪に植設されたピンにより揺動自在に保持され
    ていることを特徴とする請求項1に記載のリクライニン
    グ装置。
  3. 【請求項3】 前記固定輪の摺接面が、前記ピンを中心
    とする円弧面であり、前記可動輪の摺接面が、可動輪の
    回転中心を中心とする円周面であることを特徴とする請
    求項2に記載のリクライニング装置。
  4. 【請求項4】 前記対となった第1及び第2のスプラグ
    が、互いに向かい合わせになるようにして可動輪の全周
    に分布して配設され、対となった第1及び第2のスプラ
    グの可動輪側が開く方向あるいは閉じる方向に移動した
    ときに第1及び第2のスプラグのいずれか一方がそれぞ
    れに固定輪及び可動輪の摺接面にかみ合うように各スプ
    ラグの当接面の形状が形成されていることを特徴とする
    請求項1乃至3に記載のリクライニング装置。
  5. 【請求項5】 前記付勢手段が、ねじりコイルバネであ
    り、対となった第1及び第2のスプラグを開く方向ある
    いは閉じる方向に付勢していることを特徴とする請求項
    4に記載のリクライニング装置。
  6. 【請求項6】 前記対となった第1及び第2のスプラグ
    が、それぞれ、互いに係合する突起部を有し、いずれか
    一方のスプラグを前記付勢手段の付勢力に抗して移動さ
    せたときに、他方のスプラグが互いの突起部どうしの係
    合により付勢手段の付勢力に抗して移動するようにされ
    ていることを特徴とする請求項1乃至5に記載のリクラ
    イニング装置。
  7. 【請求項7】 前記アンロック手段が、操作レバーの動
    きに従動して前記第1及び第2のスプラグのいずれか一
    方に当接押圧してその一方を付勢手段の付勢力に抗して
    移動させる係合爪からなることを特徴とする請求項6に
    記載のリクライニング装置。
  8. 【請求項8】 前記固定輪が、前記対となった第1及び
    第2のスプラグの可動輪側が開く方向あるいは閉じる方
    向に過剰に移動するのを阻止する阻止壁を備えているこ
    とを特徴とする請求項1乃至7に記載のリクライニング
    装置。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2のスプラグの少なくと
    も可動輪の摺接面に当接する部分の強度が、可動輪の摺
    接面の強度より強く作られていることを特徴とする請求
    項8記載のリクライニング装置。
JP2001266610A 2001-09-04 2001-09-04 リクライニング装置 Pending JP2003070584A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001266610A JP2003070584A (ja) 2001-09-04 2001-09-04 リクライニング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001266610A JP2003070584A (ja) 2001-09-04 2001-09-04 リクライニング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003070584A true JP2003070584A (ja) 2003-03-11

Family

ID=19092869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001266610A Pending JP2003070584A (ja) 2001-09-04 2001-09-04 リクライニング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003070584A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007026571A1 (ja) * 2005-08-30 2007-03-08 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha シートリクライニング装置
JP2009039184A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Imasen Electric Ind Co Ltd リクライニング装置
KR101040147B1 (ko) 2009-02-20 2011-06-09 주식회사다스 기어리스 타입 리클라이너

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007026571A1 (ja) * 2005-08-30 2007-03-08 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha シートリクライニング装置
EP1938712A1 (en) * 2005-08-30 2008-07-02 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Seat reclining device
US7699397B2 (en) 2005-08-30 2010-04-20 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Seat reclining device
JP4824027B2 (ja) * 2005-08-30 2011-11-24 トヨタ紡織株式会社 シートリクライニング装置
EP1938712A4 (en) * 2005-08-30 2012-07-18 Toyota Boshoku Kk INHIBITION DEVICE FOR SEAT
JP2009039184A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Imasen Electric Ind Co Ltd リクライニング装置
KR101040147B1 (ko) 2009-02-20 2011-06-09 주식회사다스 기어리스 타입 리클라이너

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6039400A (en) Seat reclining device
JP3646422B2 (ja) シートリクライニング装置
US5749624A (en) Seat reclining device
EP1245435B1 (en) Reclining device and method for manufacturing the same
JP5407818B2 (ja) 車両用シートの連結装置
US20040066078A1 (en) Seat recliner for vehicle
WO2006080446A1 (ja) リクライニングアジャスタ
CA2393627A1 (en) Seat reclining device
US6616241B1 (en) Rotation limiting device and seat recliner device using the same
JP2003070583A (ja) リクライニング装置
JP4497069B2 (ja) 継手装置
JPH0729871Y2 (ja) 迅速ロック装置
JP2003070584A (ja) リクライニング装置
GB2283910A (en) Vehicle seat reclining apparatus
JP3961779B2 (ja) 車両用シートリクライニング装置
JP2000189267A (ja) 車両シ―ト用リクライナ―
JP4208363B2 (ja) 二方向テーパクラッチおよびリクライニングシート
JP4766765B2 (ja) 車両用シートリクライニング装置及びその製造方法
JP3990872B2 (ja) 車両用シートリクライニング装置
JP3115244B2 (ja) シートリクライニング装置
JPH038114Y2 (ja)
JP3795304B2 (ja) 車両用シートリクライニング装置
JP3791824B2 (ja) リクライニング装置
JP3775934B2 (ja) リクライニング装置
JPH1057175A (ja) 車両シート用リクライナー

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20041214