JP3791824B2 - リクライニング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用シート等のシートバック(背もたれ)の傾斜角度を調節するリクライニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車のシートに着座してシートバックの角度を調節する場合には、着座者がリクライニング装置の操作レバーを操作してシートバックの係合状態を解除した状態にし、後方へは着座者の上半身でシートバックを倒し、前方へはリクライニング装置に設けられたばねの弾性力で前傾させ、所望のシートバックの位置で操作レバーを離して係合させるようになっている。
【0003】
上記リクライニング装置は、シートクッションに固定される円盤状の固定プレートと、シートバックに固定されて固定プレートに対向配置される同じく円盤状の回動プレートと、これらプレートの間に介在されて回動プレートをシートバックが前傾する方向に常に回動するよう付勢するばねと、両プレートの中心に回転自在に貫通させられて上記操作レバーにより回動操作される軸と、回動プレートを固定プレートに係合させるために固定プレートに設けられた一対のスライドギヤとを主体として構成されたものが一般的である。
【0004】
回動プレートには、固定プレートへの係合用のインターナルギヤ(内歯)が形成されている。一方、一対のスライドギヤは、上記軸を挟んだ状態で固定プレートの径方向外側に対して進退自在に設けられており、その先端には、回動プレートのインターナルギヤに噛み合って係合する歯部が形成されている。各スライドギヤは、歯部が回動プレートのインターナルギヤに係合するロック位置と、歯部がインターナルギヤから離れるロック解除位置とに亘って移動自在とされ、その移動は、軸に取り付けられたカム部材により同時になされる。通常、各スライドギヤはロック位置にあり、これによって回動プレートは固定プレートに係合してシートバックは固定されている。シートバックの角度を調節する場合には、操作レバーを操作して軸を回動させる。すると、各スライドギヤはカム部材によりロック解除位置まで移動させられるので、回動プレートは固定プレートに対してフリーになり、シートバックの角度を任意に調節できる。この後、操作レバーを離すとカム部材によって各スライドギヤがロック位置に戻り、再び回動プレートが固定プレートに固定され、シートバックの角度がそこで固定される。
【0005】
ところで、上記のようなリクライニング装置にあっては、回動プレートの回動をガイドするとともに、両プレートが互いに離脱することを防ぐ保持部材が設けられている。この保持部材は、ピンおよびピンの先端部に固定されたフランジを有するもので、例えば特開平7−136032号公報や特開平7−231820号公報に開示されているリクライニング装置では、両プレートにそれぞれ1つずつ設けられており、自身のプレートとフランジとの間に相手のプレートの外周部を摺動可能に挟む構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなリクライニング装置では、着座者がもたれかかってシートバックに負荷がかかると、その負荷は回動プレートを介してスライドギヤとインターナルギヤとの係合位置に伝わるが、これにより、固定プレートと回動プレートとの間には、両プレートを離脱させようとする力が係合位置を中心として発生する。実際には、上記保持部材によって離脱は阻止されるのであるが、ここで問題とされるのは、回動プレート側に設けられた保持部材は当然回動プレートとともに移動するので、その保持部材と係合位置との相対位置がシートバックの傾斜角によって変わり、場合によっては互いに大きく離間することにある。つまり、両プレートを離脱させようとする力が発生する係合位置から回動プレート側の保持部材が大きく離間してしまうのである。すると、保持部材による保持力が係合位置に有効に作用せず、その結果、係合力が減少してしまう。このため、強度を確保する上で保持部材やスライドギヤ等の大型化を招き、装置全体としても大型化や重量増大といった不都合を招くことになる。
【0007】
よって本発明の目的は、回動プレートの位置にかかわることなく固定プレートから回動プレートが離脱しようと働く力を有効に抑えることができ、その結果、スライドギヤとインターナルギヤとの係合力を高めて小型軽量化および強度向上が達成されるリクライニング装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のリクライニング装置は、互いに対向する一対のガイド壁を有する第1のガイド部および互いに対向する一対のガイド壁を有する第2のガイド部が設けられた固定プレートと、固定プレートに水平方向の軸線回りに回転自在に設けられた軸と、固定プレートに対し軸を中心に相対回転可能に対向配置され、かつ該軸を中心とする円弧に沿ったインターナルギヤが設けられ、シートクッションに対し軸を中心に傾動自在に設けられるシートバックに一体に固定される回動プレートと、固定プレートに固定され、回動プレートを回転自在に支持するとともに、固定プレートからの回動プレートの離脱を阻止する保持部材と、第1のガイド部の各ガイド壁間に収容され、かつインターナルギヤに係合するロック位置とインターナルギヤから離れるロック解除位置とに亘って移動自在な第1のスライドギヤと、第2のガイド部の各ガイド壁間に収容され、かつインターナルギヤに係合するロック位置とインターナルギヤから離れるロック解除位置とに亘って移動自在な第2のスライドギヤと、第1のスライドギヤと第2のスライドギヤとの間で軸に取り付けられ、該軸により回動させられることでこれらスライドギヤを同時にロック位置とロック解除位置とに亘って移動させるカム部材と、固定プレートと回動プレートとの間に介在され、回動プレートをシートバックが前傾する方向に回動させる付勢部材とを具備している。
【0009】
本発明のリクライニング装置では、軸を回転させて第1、第2のスライドギヤをインターナルギヤから離間させることにより、回動プレートが固定プレートに対して回転可能となる。この状態で渦巻きばねの弾性力によってあるいは弾性力に抗してシートバックを傾動させ、所望の位置で軸を逆回転させて各スライドギヤをインターナルギヤに噛み合わせることにより、シートバックが固定される。
【0010】
そして本発明は、上記構成において、固定プレートに設けられた保持部材が、各スライドギヤに近接し、かつ少なくとも各スライドギヤに対して1つずつ設けられ、さらに、この保持部材の回動プレートを保持する部分の少なくとも一部が、スライドギヤの係合方向に延びる幅の範囲内にあることを特徴としている。
【0011】
このような保持部材の配置形態によれば、シートバックの傾動に伴って回動する回動プレートの位置(回動角度)にかかわることなく、保持部材は常にスライドギヤとインターナルギヤとの係合位置の近傍において回動プレートを固定プレートに保持する。これは、保持部材が固定プレートに設けられ、スライドギヤとの相対位置が回動プレートの回動とは関係なく常に固定的であるからである。この保持部材が係合位置の近傍にあることにより、係合位置を中心として発生する両プレートを離脱させようとする力が有効に抑えられる。その結果、スライドギヤとインターナルギヤとの係合力が常に十分確保され、ひいては装置の小型軽量化ならびに強度の向上を図ることができる。特に本発明では、保持部材の回動プレートを保持する部分の少なくとも一部がスライドギヤの係合方向に延びる幅の範囲内にあることから、両プレートを離脱させる力を抑える作用がより効果的に働く。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
A.実施形態の構成
図1は自動車用シートの進行方向に向かって左側のリクライニング装置20を示す分解斜視図であり、図2は右側のリクライニング装置20’を示している。これら2つのリクライニング装置20,20’は、勝手違いに製作されている。図4は、リクライニング装置20を組み立てた状態を示している。さて、本実施形態のリクライニング装置20は、図示せぬシートクッションのフレームに固定される固定プレート21と、固定プレート21に重ねて設けられる回動プレート22を備えている。これら固定プレート21と回動プレート22はいずれも金属製のプレス成形品、もしくは冷間鍛造等の鍛造製品である。
【0013】
固定プレート21には、外周側へ突出する比較的大きな2つの鍔部23,23が円周方向に互いに離間して形成され、各鍔部23には、シートクッションのフレームに取り付けるためのボルトを挿入する孔23aが形成されている。回動プレート22には、外面側に突出した固定用凸部24がプレス成形されており、図5に示すように、固定用凸部24をシートバックのバックフレーム27に溶接するなどしてシートバックに固定される。
【0014】
固定プレート21と回動プレート22のそれぞれの中央部には、貫通孔25,26が形成されている。これら貫通孔25,26には、軸30が水平方向に挿入されている。軸30は、フランジ状の基部31と、断面が非円形のカム取付部32と、シャフト取付部33aおよびレバー取付部33b(図2参照)を有している。シャフト取付部33aには、図2に示すシャフトTが取り付けられている。軸30は、その軸線O(図1と図5に示す)まわりに回転自在である。そして、回動プレート22は、固定プレート21に対して軸30を中心に相対回転自在である。
【0015】
固定プレート21には、プレス成形によって内側(図5において右側)に凸となるように打ち出した第1のガイド部41と第2のガイド部42が設けられている。第1のガイド部41は、互いに対向するほぼ平行な一対のガイド壁45,46を含む凸部47,48を有している。第2のガイド部42も、互いに対向するほぼ平行な一対のガイド壁50,51を含む凸部52,53を有している。
【0016】
第1のガイド壁45,46の間には、プレス成形によって外側(図5において左側)に向けて凹ませた一対の溝55が設けられている。第2のガイド壁50,51の間にも、プレスによって外側に向かって凹ませた一対の溝56が設けられている。さらに中央の貫通孔25の近傍には、プレス成形によって外側に打ち出した一対の丸型位置決め凸部57aと角型位置決め凸部57bとが設けられている。丸型位置決め凸部57aは、軸線Oに関して互いに対称位置に配置され、丸形位置決め凸部57aおよび角型位置決め凸部57bは、軸線Oから同じ寸法離間している。そして、これら丸型位置決め凸部57aおよび角型位置決め凸部57bにブラケット61が固定されている。
【0017】
ブラケット61は、略半円筒状をなす縦板部61aと、この縦板部61aから内周側へ向けて延在する底板部61bとからなっている。これら縦板部61aおよびと底板部61bの交叉部には、縦板部61aおよび底板部61bに亘る複数の切欠61c,61dが形成されている。切欠61cは半円状をなし、固定プレート21の丸形位置決め凸部57aと嵌合している。切欠61dは矩形状をなし、角型位置決め凸部57bと嵌合している。そして、これら切欠61c,61dと位置決め凸部57a,57bとを溶接することにより、ブラケット61は、回り止めがなされた状態で固定プレート21に固定されている。
【0018】
固定プレート21の外周部の所定2箇所には、比較的小さい鍔部29が形成されており、これら鍔部29には、回動プレート22が固定プレート21から離脱しないようにするための保持部材59が設けられている。この保持部材59は、ピン59aの一端にフランジ59bを有するもので、図5に示すように、ピン59aが鍔部29に形成された孔29aに挿入されて固定プレート21に固定されており、固定プレート21とフランジ59bによって回動プレート22の外周部を摺動可能に挟み込んでいる。
【0019】
一方、回動プレート22にも、回動プレート22自身が固定プレート21から離脱しないようにするための保持部材62が設けられている。この保持部材62は、回動プレート22の外周部の所定1箇所に形成された比較的大きな鍔部22aに設けられている。保持部材62は、固定プレート21側の保持部材59のピン59aよりも長いピン62aの軸方向中間部にフランジ62bを有するもので、図5に示すように、ピン62aが鍔部22aに形成された孔22bに挿入されて回動プレート22に固定されており、回動プレート22とフランジ62bによって固定プレート21の外周部を摺動可能に挟み込んでいる。
【0020】
上記保持部材59,59,62は円周方向の3箇所に分散配置されており、固定プレート21と回動プレート22とを離間させる負荷がかかったときに、その負荷を支えて両プレート21,22が互いに離脱することを阻止する。
【0021】
また、固定プレート21の所定2箇所には、外周側に突出するストッパ58が周方向に離間して形成されており、回動プレート22の保持部材62のピン62aがストッパ58に当接することで、回動プレート22の回動範囲が制限されている。すなわち、保持部材62は回動プレート22の回動範囲を制限するための手段を兼ねている。さらに、固定プレート21の回動プレート22側の面には、軸線Oを中心とする円弧状の凸条75が形成されており、回動プレート22が凸条75の表面と摺接するようになっている。
【0022】
ここで、図3を参照して上記保持部材59,59,62およびストッパ58の位置関係を詳述する。当該リクライニング装置は、右方が前方とされる同図のようにしてシートに取り付けられる。まず、固定プレート21の一方(後側)の鍔部23は下方に延びており、他方の鍔部23は前方に向けられる。また、固定プレート21の一方(後側)のストッパ58は後部やや上方に配置され、このストッパ58から同図で時計回りに約120゜達した位置に他方のストッパ58が形成されている。回動プレート22の保持部材62は、ストッパ58,58の上側の間において移動するよう配置されている。
【0023】
また、固定プレート21の各鍔部29は、前後のストッパ58,58のすぐ下方であって軸30を中心とする点対称の前後位置にそれぞれ形成されており、したがって、これら鍔部29に固定される各保持部材59も、各鍔部29に応じた配置関係とされている。
【0024】
図5に示すように、上記回動プレート22側の保持部材62のピン62aは外側に比較的長く突出しており、その突出部に、シートバックを前傾させる方向に付勢する渦巻きばね(付勢部材)60の外周側の端部60bが係止されている。渦巻きばね60は、その中央空間部にブラケット61が収容されるように取り付けられ、その内周側の端部60aは、ブラケット61の縦板部61aに係止されている。そして、渦巻きばね60の外周側の端部60bは、渦巻きばね60をねじった状態でピン62aに係止されている。これにより、回動プレート22には、軸30まわりのトルク(シートバックを前傾させる方向のトルク)が与えられている。すなわち、保持部材62は渦巻きばね60を回動プレート22に係止させる手段を兼ねている。
【0025】
次に、回動プレート22には、内側に向かってほぼ円形に打ち出したオフセット加工部65が形成されている。このオフセット加工部65は、固定プレート21と向かい合う面が凹んだ形状となっており、その内周面にはインターナルギヤ66が形成されている。インターナルギヤ66は、軸30が通る貫通孔26を中心とする円弧に沿って形成されている。なお、図1の回動プレート22に記載したギヤ状の部分は、インターナルギヤ66をプレス成形する際の雌型の彫刻面で形成されたものである。
【0026】
オフセット加工部65の内側の固定プレート21と回動プレート22との間に形成された空間部分には、一対のスライドギヤ70,71が収容され、これらスライドギヤ70,71の中間にカム部材72が収容されている。一方のスライドギヤ70は、第1のガイド壁45,46に沿って移動することができ、他方のスライドギヤ71は、第2のガイド壁50,51に沿って移動することができる。スライドギヤ70,71は同形同大とされ、点対称に配置されている。
【0027】
スライドギヤ70,71の先端部には、インターナルギヤ66に係脱可能な歯部82が形成されている。スライドギヤ70,71の基端側には、歯部82に沿う方向へ突出する凸部87が形成され、この凸部87の内側に後述するカム部材72のフック100が挿入されている。また、凸部87と対向する部分には、ロック状態の時にカム部材72のカム面101によって押圧されるカム面88が形成されている。
【0028】
また、スライドギヤ70,71には、外側へ向けて打ち出した凸部90,91が設けられている。これら凸部90,91は、上述の溝55,56に挿入され、溝55,56に沿う方向に凸部90,91が移動するのでスライドギヤ70,71はロック位置とロック解除位置とに亘って移動することができる。これら凸部90,91と溝55,56とを嵌合させたことにより、追突のときにスライドギヤ70,71からガイド部41,42にかかる荷重が軽減される。
【0029】
カム部材72の中心部には孔95が形成され、この孔95には軸30のカム取付部32が挿入されている。そして、図5に示すように、固定プレート21および回動プレート22に軸30を外側(左側)から挿入し、内側から軸30に座金96を通してその内側をかしめる(図5中符号97で示す)ことによって、軸30がカム部材72から抜け出ないようになっている。カム部材72には、一対のフック100が点対称に形成されている。これらフック100は、スライドギヤ70,71のそれぞれの凸部87の内側に挿入される。また、カム部材72には、スライドギヤ70,71のそれぞれのカム面88を押圧可能な一対のカム面101が点対称に形成されている。これらのカム面101は、カム部材72が図3に示すロック位置にある時にスライドギヤ70,71のカム面88を押圧し、これにより、スライドギヤ70,71がインターナルギヤ66に向かって押圧される。
【0030】
カム部材72のフック100は、カム部材72が図3において反時計回りのロック解除方向に回動する際に、スライドギヤ70,71の凸部87に係合してスライドギヤ70,71を軸30に近付ける方向に引き寄せる。以上の構成のカム部材72は、図1に示すリターンばね110によって、ロック位置方向(図3において時計回り方向)に常時付勢されている。図示例の場合、リターンばね110は2個使われており、それぞれ固定プレート21に形成したばね掛け部111と、カム部材72に形成したばね受け部112との間に、カム部材72をロック位置方向に付勢するトルクを発生するようにねじった状態でセットされている。
【0031】
上記構成のリクライニング装置20は、図3に示すように、一方のスライドギヤ71が前方(右側)に、他方のスライドギヤ70が後方に配置され、さらに詳しく言うと、その移動方向が若干前上がりに傾斜するように前後に配置されている。ここで、前述した固定プレート21側の前後の保持部材59は、スライドギヤ70,71に対してそれぞれ近接して1つずつ設けられている。そして、図3に示すように、各保持部材59のピン59aの中心は、スライドギヤ70,71の係合方向(外周方向)に延びる幅Wの範囲内にある。さらに、各保持部材59が回動プレート22を保持する部分、すなわちフランジ59bと回動プレート22との重畳部分は、そのほとんどがスライドギヤ70,71の係合方向に延びる幅Wの範囲内にある。このような配置は、右側のリクライニング装置20’も同様になされている。
【0032】
図2に示すように、その右側のリクライニング装置20’においては、軸30のレバー取付部33bの外周に溝33cが形成され、この溝33cにはスナップリング120が取り付けられている。一方、操作レバー34には、その厚さ方向に延在する取付穴35が形成されて、取付穴35の内周には、スナップリング120が嵌合する溝(図示略)が形成されている。したがって、操作レバー34の取付穴35にレバー取付部33bを挿入すると、スナップリング120によって両者が結合される。なお、この実施形態では、右側のリクライニング装置20’にはブラケット61と渦巻きばね60を装着していないが、右側のリクライニング装置20’にのみブラケット61および渦巻きばね60を装着することも可能である。さらに、これらを両方のリクライニング装置20,20’に装着することもできる。
【0033】
B.実施形態の動作
次に、上記構成のリクライニング装置20の動作について説明する。図3に示すロック状態では、カム部材72のカム面101によってスライドギヤ70,71がインターナルギヤ66に押し付けられており、スライドギヤ70,71の歯部82とインターナルギヤ66が係合することにより、回動プレート22が固定プレート21に固定される。つまり、シートバックが固定された状態となる。
【0034】
この状態で操作レバー34をロック解除方向(図2において上方)に操作すると、フック100が凸部87に係合してスライドギヤ70,71を軸30側へ引き寄せる。これにより、スライドギヤ70,71がインターナルギヤ66から離れ、両者の係合が外れる。このロック解除状態では、スライドギヤ70,71による回動プレート22の拘束が解かれるため、固定プレート21に対して回動プレート22が軸30を中心に回動することが可能となる。
【0035】
上記のロック解除状態でシートバックの傾斜角度を変えると、回動プレート22は固定プレート21の凸条75の表面を摺動しつつ回動する。そして、シートバックを所望の位置にしてレバー34の操作力を解除すれば、カム部材72がリターンばね110の弾性力によって図3に示すロック位置に戻るとともに、操作レバー34も元の位置に戻る。これにより、スライドギヤ70,71がインターナルギヤ66と係合して回動プレート22が固定される。
【0036】
上記実施形態によれば、シートバックの傾動に伴って回動する回動プレート22の位置にかかわることなく、固定プレート21側の各保持部材59は常にスライドギヤ70,71とインターナルギヤ66との係合位置の近傍において、回動プレート22を固定プレート21に保持する。これは、保持部材59が固定プレート21に設けられ、スライドギヤ70,71との相対位置が回動プレート22の回動に関係なく常に固定的であるからである。このように各保持部材59が係合位置の近傍にあることにより、その係合位置を中心として発生する両プレート21,22を離脱させようとする力が有効に抑えられる。その結果、スライドギヤ70,71とインターナルギヤ66との係合力が常に十分確保され、ひいては当該リクライニング装置20(20’)の小型軽量化ならびに強度の向上を図ることができる。特に、各保持部材59は、図3に示したように、回動プレート22を保持する部分のほとんどがスライドギヤ70,71の係合方向に延びる幅Wの範囲内にあることから、両プレート21,22を離脱させる力を抑える作用がより効果的に働く。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、スライドギヤとインターナルギヤとの係合位置を中心として固定プレートと回動プレートを離脱させようと働く力を、回動プレートの位置にかかわることなく、固定プレートに設けた保持部材によって常に有効に抑えることができる。このため、スライドギヤとインターナルギヤとの係合力を高めることができ、その結果、装置の小型軽量化および強度向上を図ることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のリクライニング装置の左側の部分を示す分解斜視図である。
【図2】 一実施形態のリクライニング装置の右側の部分を示す分解斜視図である。
【図3】 一実施形態のリクライニング装置を回動プレートのインターナルギヤの部分で切断した断面図である。
【図4】 図1に示すリクライニング装置を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図5】 図4に示すリクライニング装置の断面図である。
【符号の説明】
20…リクライニング装置
21…固定プレート
22…回動プレート
30…軸
41…第1のガイド部
42…第2のガイド部
45,46…第1のガイド部のガイド壁
50,51…第2のガイド部のガイド壁
59…保持部材
60…渦巻きばね(付勢部材)
66…インターナルギヤ
70,71…スライドギヤ
72…カム部材
W…スライドギヤの係合方向に延びる幅

Claims (1)

  1. 互いに対向する一対のガイド壁を有する第1のガイド部および互いに対向する一対のガイド壁を有する第2のガイド部が設けられた固定プレートと、
    上記固定プレートに水平方向の軸線回りに回転自在に設けられた軸と、
    上記固定プレートに対し上記軸を中心に相対回転可能に対向配置され、かつ該軸を中心とする円弧に沿ったインターナルギヤが設けられ、シートクッションに対し上記軸を中心に傾動自在に設けられるシートバックに一体に固定される回動プレートと、
    上記固定プレートに固定され、上記回動プレートを回転自在に支持するとともに、固定プレートからの回動プレートの離脱を阻止する保持部材と、
    上記第1のガイド部の各ガイド壁間に収容され、かつ上記インターナルギヤに係合するロック位置とインターナルギヤから離れるロック解除位置とに亘って移動自在な第1のスライドギヤと、
    上記第2のガイド部の各ガイド壁間に収容され、かつ上記インターナルギヤに係合するロック位置とインターナルギヤから離れるロック解除位置とに亘って移動自在な第2のスライドギヤと、
    上記第1のスライドギヤと上記第2のスライドギヤとの間で上記軸に取り付けられ、該軸により回動させられることでこれらスライドギヤを同時に上記ロック位置と上記ロック解除位置とに亘って移動させるカム部材と、
    上記固定プレートと上記回動プレートとの間に介在され、上記回動プレートを上記シートバックが前傾する方向に回動させる付勢部材とを具備したリクライニング装置において、
    上記保持部材は、上記各スライドギヤに近接し、かつ少なくとも各スライドギヤに対して1つずつ設けられ、さらに、該保持部材の上記回動プレートを保持する部分の少なくとも一部が、スライドギヤの係合方向に延びる幅の範囲内にあることを特徴とするリクライニング装置。
JP26691099A 1999-06-16 1999-09-21 リクライニング装置 Expired - Fee Related JP3791824B2 (ja)

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