JP2003068284A - リチウム二次電池用負極およびその製造方法、並びに、リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用負極およびその製造方法、並びに、リチウム二次電池

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JP2003068284A
JP2003068284A JP2001256863A JP2001256863A JP2003068284A JP 2003068284 A JP2003068284 A JP 2003068284A JP 2001256863 A JP2001256863 A JP 2001256863A JP 2001256863 A JP2001256863 A JP 2001256863A JP 2003068284 A JP2003068284 A JP 2003068284A
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cycle
lithium secondary
negative electrode
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Takeshi Moriuchi
健 森内
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期充放電特性およびサイクル特性に優れた
リチウム二次電池およびそのようなリチウム二次電池を
得るための負極を提供すること。 【解決手段】 リチウム二次電池用負極を製造する過程
で、金属箔1の表面上に活物質、結着剤を含む合材層2
を塗布、乾燥した後に加熱処理を施す。それにより、合
材の充填密度が合材層2の厚み方向で均一になり、か
つ、自然放置によるスプリングバック現象で発生し易い
合材層2中の結着剤の破断を防止することができる。そ
のような負極を用いることにより上記課題を達成しうる
リチウム二次電池を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
用負極およびその製造方法、並びに、リチウム二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池の負極としては、従来
から、黒鉛等の炭素材からなる活物質と、有機高分子材
料からなる結着剤(両者を含む混合物を以下、「合材」
という)をスラリー化したものを銅箔上に塗布乾燥し、
プレス加工等により所定の厚さに調製されたものが用い
られている。
【0003】リチウム二次電池の高容量化のためには、
合材のスラリーを銅箔に塗布乾燥して合材の層(以下、
「合材層」という)を形成した後にロールプレスなどに
よる圧延加工を施して、合材の充填率を高める必要があ
る。しかし、この場合、電解液が合材中に含浸せず、初
回の充放電特性が悪化するという問題と、充放電サイク
ルを重ねるにつれ合材層の抵抗が上昇してサイクル特性
が劣化するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】圧延加工を施しても、
初回の充放電特性、サイクル特性が良好な電池が得られ
るような電池の負極を提供し、それを用いたリチウム二
次電池を得ることが本発明の目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題に関し、本発明
者は、圧延加工後に合材層中の合材の充填密度がばらつ
くこと(特に、黒鉛を用いた場合には、黒鉛結晶構造の
c軸に沿って配向しやすい性質に由来する)と電解液の
含浸のし難さとの相関を見出した。また、本発明者ら
は、圧延後の負極合材層には元の厚みに戻ろうとするス
プリングバック現象が起こるため、炭素材同士をつなぎ
とめる結着剤が伸び、破断に至ることがあることと、サ
イクル特性の劣化との因果関係を見出した。本発明者
は、これらの知見をもとに以下の発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は以下の通りである。 (1) 金属箔の表面上に形成した、活物質と、有機高
分子材料からなる結着剤とを含む塗膜を圧延し、該圧延
後の塗膜を加熱する工程を有する、リチウム二次電池用
負極の製造方法。 (2) 金属箔の表面上に形成した、活物質と、有機高
分子材料からなる結着剤とを含む塗膜を、加熱しながら
圧延し、該圧延後の塗膜を加熱する工程を有する、リチ
ウム二次電池用負極の製造方法。 (3) 活物質と、有機高分子材料からなる結着剤とを
含む合材層を金属箔の表面上に形成してなるリチウム二
次電池用負極であって、合材層の厚み方向における最も
充填密度の高い部分は、最も充填密度の低い部分の10
0〜120%の充填密度であることを特徴とするリチウ
ム二次電池用負極。 (4) 合材層全体の充填密度が1g/cm3以上であ
ることを特徴とする(3)記載のリチウム二次電池用負
極。 (5) (3)または(4)のいずれかに記載のリチウ
ム二次電池用負極を含むリチウム二次電池。
【0007】
【発明の実施の態様】本発明に係るリチウム二次電池用
負極は、金属箔およびその表面上に形成された合材層を
少なくとも有する構造物である。ここで、金属箔として
は、導電性、コストの観点から銅または銅を含む合金か
らなる箔を使用するのが好ましい。金属箔の厚さは特に
制限はなく、1〜50μmが例示される。
【0008】合材とは、前述の通り、活物質及び導電材
の役割をもつ炭素材と、有機高分子材料からなる結着剤
とを含む混合物を指す。炭素材としては種々の天然及び
人造の黒鉛、カーボンブラック、非晶質炭素材等で例示
される、リチウムイオンを取り込みうる形態あるいは電
気伝導率の高い形態の炭素材が用いられる。結着剤とし
ては、極性が大きく、長期間安定な有機高分子材料が好
ましく用いられ、ポリフッ化ビニリデン(以下、「PV
dF」という)等のフッ素樹脂などで例示される有機高
分子材料が用いられる。合材における炭素材100重量
部に対する結着剤の添加量は1〜20重量部が例示さ
れ、好ましくは2〜10重量部である。
【0009】金属箔の表面上に形成する合材層における
合材の充填密度が均一であることが、リチウム二次電池
の初回の放電特性を向上させる点において重要である。
ここで、「合材の充填密度」とは、単位体積当たりの合
材の重量(g/cm3)をさす。初回の充放電特性の悪
いリチウム二次電池の負極を詳細に解析すると、圧延加
工を施した合材層の表面付近のみ過度に充填密度が向上
することがわかった。初回の充放電特性の悪化は、この
ような合材層表面付近の過度の充填密度向上により、電
解液が合材中に含浸しにくくなることが原因であると推
察される。したがって、初回の充放電特性を向上させる
には、合材層中の合材の厚み方向における充填密度を均
一化することが望ましい。具体的には、合材層中でもっ
とも充填密度の高い部分は最も充填密度の低い部分の1
00〜120%の充填密度であることが好ましい。ま
た、リチウム二次電池を高容量化する観点から、合材層
全体の合材の充填密度、すなわち合材層全体の重量を合
材層全体の体積で除した値、は高いのが望ましく、好ま
しくは1g/cm3以上である。
【0010】次に合材層中の合材の充填密度を測定する
方法の一例を示す。まず、合材層の寸法を実測して体積
を求め、金属箔を含めて重量を測定する。次いで、合材
層の上部を10μmの厚みだけグラインダ等で削り取り
残った部分の寸法、重量を測定し、グラインダ処理の前
の値と比べることで、削り取った上部10μmの充填密
度を算出する。さらに、合材層の下部10μmの厚みを
残してグラインダ等で削り取り、残った合材層の寸法、
重量を測定し、グラインダによる処理の前の値、および
金属箔の重量と比べることで、下部10μmの厚みの部
分の充填密度を算出することができる。
【0011】合材層中の結着剤が経時変化しにくく安定
であることが、リチウム二次電池のサイクル特性の向上
には重要である。ここで、結着剤の経時変化とは、圧延
後の合材層が元の厚みに戻ろうとするスプリングバック
現象にともない、炭素材同士をつなぎとめる結着剤が伸
び、破断に至ってしまうことである。このような結着剤
の破断は合材層の密着性低下に繋がり、充放電サイクル
を重ねるにつれ合材層の抵抗が上昇してサイクル特性の
悪化の原因となることを本発明者は見出した。
【0012】合材層の厚みは、リチウム二次電池の形
状、ねらいの容量等によって任意に決めればよいが、例
えば30〜200μmが例示される。
【0013】上述のような負極を作製する方法を図1を
参照しながら説明するが、本発明は図面に記載された形
態に何ら制限されるものではない。図1は、本発明に係
る負極の製造方法の説明図である。本発明に係る負極は
金属箔1の表面上に合材層2を形成して圧延処理を施し
た後に負極を加熱することが特徴である。したがって、
金属箔1の表面上に合材層2を形成する過程については
特に制限はなく、通常行われている方法を用いればよ
い。一例として、炭素材および結着剤をN−メチルピロ
リドン(以下、「NMP」という)等の溶剤に混練して
スラリーを作製し、ダイコーター等の既知の塗工機によ
り前記金属箔1上に塗工した後、温風乾燥炉等で乾燥し
て図1(a)の構造物を得る方法があげられる。
【0014】図1(a)のような厚さTの合材層2を塗
工した金属箔1に対し、図1(b)に示すようにプレス
機3で圧延加工を施して合材層2の厚みがt1の構造物
を得る。プレス時に、プレス機の幅1cmあたりにかけ
る力は100〜3000kgfが例示され、好ましくは
500〜2000kgfである。圧延加工時の温度は特
に制限はないが、(結着剤の結晶化温度−40℃)〜
(結着剤の結晶化温度+30℃)に加熱することで合材
層2中の合材の充填密度が更に均一になり本発明をより
実効あらしめることができる。
【0015】ここで、「結着剤の結晶化温度」とは、結
着剤として用いる有機高分子材料のガラス転移点を意味
する。たとえば、結着剤としてPVdFを用いた場合の
好ましい加熱温度は100〜150℃である。
【0016】圧延後に前記構造物を恒温槽4等で加熱
(図1(c))することによりPVdF等を軟化してス
プリングバックさせることにより、充填密度の均一化を
行う。加熱温度は(結着剤の結晶化温度−40℃)〜
(結着剤の結晶化温度+10℃)が好ましく、結着剤に
PVdFを用いた場合には、100℃〜150℃が例示
され、好ましくは135℃〜145℃である。結晶化温
度付近の温度による加熱により結着剤の結晶性が向上
し、合材層2の更なる密着性向上が図られる。加熱温度
が結着剤の融点を超えると、合材中の結着剤が完全に溶
けてしまい加熱後の厚み制御が容易でなくなり、さらに
温度が高すぎる場合、合材未塗布面の金属箔1が表面酸
化され電極強度の低下につながるので好ましくない。逆
に、加熱温度が低すぎる場合には、結着剤が軟化せず充
分な効果が得難い。なお、金属箔1とくに銅箔の表面酸
化防止の観点から、真空中(例えば380mmHg以
下)にて加熱することが望ましい。
【0017】本工程による加熱は前記構造物全体が加熱
温度に達する程度の時間で十分であり、具体的な加熱時
間としては、恒温槽を用いる場合、5〜15分が例示さ
れる。
【0018】加熱後1日程度室温に放置することで前述
のスプリングバックが起こり合材層2の厚さがt2であ
る図1(d)に示す構造物が得られる。図1(a)〜
(d)の合材層2の厚さの関係はT>t2>t1である。
このように加熱によりスプリングバックさせた場合に
は、加熱なしでスプリングバックさせた場合(自然放
置)と異なり、結着剤の破断が起こり難いという利点が
ある。これは、加熱することにより、結着剤が分子レベ
ルで運動しやすくなるため、スプリングバック時に無理
な力が加わらなくなるためであると考えられる。しか
し、加熱によるスプリングバックは自然放置のそれより
も大きいため、プレス直後の厚み(t1)を加熱なしの
場合よりも薄くしておく必要がある。プレス直後の厚み
1としては、スプリングバック後の厚みt2の95〜9
9.5%が例示され、好ましくは97〜98%である。
【0019】このようにして得られた図1(d)に示す
構造物を所定の大きさにカットする等して本発明に係る
リチウム二次電池用負極を得ることができる。
【0020】また、本発明に係るリチウム二次電池は、
前述の負極を用いることを特徴としている。その他リチ
ウム二次電池を構成する正極、電解質等は当業界におい
て通常用いられているものを任意に用いることができ
る。また、本発明に係るリチウム二次電池は前述の負極
を用いることが特徴であるが、そのことによって製造方
法は特に制約を受けず、通常行われている方法で製造す
ることができる。以下、本発明に係るリチウム二次電池
について製法を含めて例示するが、本発明は以下の例示
に何ら制限は受けない。
【0021】リチウム二次電池の正極としてはアルミニ
ウム等の金属箔からなる集電体にLi−遷移金属複合酸
化物等からなる活物質、炭素材料等からなる導電材およ
びポリマー等からなるバインダの混合物を塗布乾燥した
ものが例示される。塗布乾燥は前述した負極の形成方法
を準用できる。また、上記混合物の塗布厚は、乾燥後の
厚さで80〜200μmが例示される。
【0022】リチウム二次電池の電解質としては塩(L
iClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、Li
AlCl4、Li(CF3SO22N等)と相溶性溶媒
(エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等)
とPVdFを主単位とする多孔質体のフッ素ポリマーと
を主体成分としたものが例示される。電解質の作製方法
も任意であり、例えば、フッ素ポリマーを押出発泡成形
等の公知の発泡成形方法でフィルム状に成形して多孔質
フィルムを作り、得られた多孔質フィルムを塩を相溶性
溶媒に溶解させた溶液に浸漬してゲル化する方法をあげ
ることができる。
【0023】本発明に係るリチウム二次電池は、上述し
た本発明に係るリチウム二次電池用負極と正極の間に電
解質を挟んだ形態を有するものであれば特に形状、作製
方法に制限はなく、円筒缶、角筒缶、ボタン状缶等の金
属缶の他、ラミネートフィルム等のシート状の外装材に
収容した形態等を例示することができる。
【0024】このようにして得られた本発明に係るリチ
ウム二次電池は、上述のような、合材の充填密度が均一
で、スプリングバックにより結着剤が破断し難い負極を
用いているので、初回の充放電サイクルから高い特性を
示し、かつ、充放電サイクルを繰り返しても特性が劣化
し難いという特徴を有する。
【0025】ここで、初回の充放電サイクルが高い特性
を示すとは、定電流定電圧充電(例えば1mA/c
2、10mV、8時間)および定電流放電(例えば
0.5mA/cm2)からなる充放電サイクルを複数回
(例えば20回)実施したとき放電容量(炭素1gあた
り)が、1サイクル目で最大となることをいう。ここで
いう放電容量(炭素1gあたり)とは、負極の炭素材量
M(g)と放電中の定電流値I(mA)、一定電圧(例
えば1.5V)に達するまでの時間T(h)を測定する
ことで、以下の式から計算することができる。 放電容量=I×T÷M 〔mAh/g〕
【0026】充放電サイクルを繰り返しても特性が劣化
し難いとは、前記放電容量(炭素1gあたり)につい
て、10回目の充放電サイクルにおける放電容量(炭素
1gあたり)が、1回目の充放電サイクルにおける放電
容量(炭素1gあたり)の98%以上である(このこと
を以下、「10サイクルでの容量維持率が98%以上で
ある」と表記する)ことをいう。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0028】〔実施例1〕活物質としてXRDによるD
002が0.336nm、平均繊維径8μm、平均アスペ
クト比3の繊維状黒鉛(活物質Aとする)90重量部、
結着剤として10重量部のPVdFを100重量部のN
MPにてスラリー状とし銅箔(厚さ10μm)の片面に
塗布、乾燥した。合材塗布量は全ての条件において10
mg/cm 2とした。乾燥後の膜厚(銅箔を含まない)
は94μmとなった。
【0029】得られた電極をロールプレス(加熱なし)
により合材層が64μmになるようにロール幅1cmあ
たり1000kgfの力で圧延した(圧延加工)。圧延
加工後の電極を140℃の恒温槽内で10分間加熱した
のち室温にて24時間放置したところ合材層の厚さは6
8μmとなった。それ以降、膜厚の増加は見られなかっ
た。
【0030】合材層の充填密度は、上述したグラインダ
を用いる研磨による測定により求めた。合材層の上部1
0μmの充填密度は1.48g/cm3、下部10μm
の充填密度は1.46g/cm3、合材層全体の充填密
度は1.47g/cm3であった。
【0031】この電極を1cm2の円盤状に切り出し、
対極および参照極としてのLi箔、電解液としてのLi
PF6をエチレンカーボネートとジエチルカーボネート
の混合液(体積比1:1)に溶解したもの(濃度;1
M)、からなる3極式ガラスセルを作製し下記の条件で
充放電試験を行った。なお、以下の実施例、比較例にお
いて、明示した条件以外はセル作製及び充放電は同じ条
件でおこなった。
【0032】リチウムイオン電池としての挙動を考慮に
入れて、以下の記載では、上記3極式セルにおいて電圧
が低下する(炭素にLiが挿入される)反応を充電、電
圧が上昇する(炭素からLiが放出される)反応を放電
と呼ぶ。
【0033】・初期充放電(予備充放電) 〈充電条件〉lmA/cm2の電流密度による定電流、
定電圧値10mVの定電流定電圧充電法にて、総時間が
8時間で終了する。 〈放電条件〉0.5mA/cm2の電流密度による定電
流放電にて、電圧が1.5Vに達した時点で終了する。 休止:各30分 上記充放電および休止を1サイクルとし、3サイクル繰
り返す(この初期充放電におけるサイクルを以下、「初
期特性サイクル」という)。3サイクル終了後下記条件
のサイクル特性試験を行う。
【0034】・サイクル特性試験 〈充電条件〉lmA/cm2の電流密度による定電流、
定電圧値10mVの定電流定電圧充電法にて、総時間が
8時間で終了する。 〈放電条件〉lmA/cm2の電流密度による定電流放
電にて、電圧が1.5Vに達した時点で終了する。 休止:各30分 上記充放電および休止を1サイクルとし、20サイクル
繰り返す。10サイクル目と20サイクル目の放電容量
を1サイクル目の放電容量で割った値(容量維持率)を
サイクル特性の指標として着目した。
【0035】(結果) ・初期特性 初期充放電において、放電容量は炭素材1gあたり31
0mAh(以下、「310mAh/g」と表記する)、
充放電効率(放電容量/充電容量の比)は93%となっ
た。放電容量は初期特性サイクルの1サイクル目が31
0mAh/g、2サイクル目が309.5mAh/g、
3サイクル目が309mAh/gであった。1サイクル
目の放電容量が最大であったことから、電解液の含浸が
十分であったといえる。
【0036】・サイクル特性 1サイクル目(上記初期特性サイクルは含まない)の放
電容量は307mAh/g、10サイクル目の放電容量
は304mAh/g(容量維持率99%)、20サイク
ル目の放電容量は298mAh/g(同97.1%)と
なった。
【0037】〔実施例2〕ロールプレス時(圧延加工)
のロール温度を130℃にした以外は実施例1と同じ条
件で三極式ガラスセルを作製し、実施例1と同様の評価
を行った。最終的な合材層の膜厚は66μmとなった。
【0038】合材層の充填密度については、合材層の上
部10μmの充填密度は1.52g/cm3、下部10
μmの充填密度は1.52g/cm3、合材層全体の充
填密度は1.52g/cm3であった。
【0039】(結果) ・初期特性 初期充放電において、放電容量は310mAh/g、充
放電効率は93%となった。放電容量は初期特性サイク
ルの1サイクル目が310mAh/g、2サイクル目が
309.5mAh/g、3サイクル目が309mAh/
gだった。
【0040】・サイクル特性 1サイクル目(上記初期特性サイクルは含まない)の放
電容量は307mAh/g、10サイクル目の放電容量
は305mAh/g(容量維持率99.3%)、20サ
イクル目の放電容量は300mAh/g(同97.7
%)となった。圧延加工時に加熱したことにより、室温
での圧延加工よりも塗膜密着性が向上し、サイクル特性
が若干良くなったものと考えられる。
【0041】〔実施例3〕圧延加工後の加熱を120℃
の恒温槽で行ったこと以外は実施例1と同じ条件で三極
式ガラスセルを作製し、実施例1と同様の評価を行っ
た。最終的な合材層の膜厚は67μmとなった。
【0042】合材層の充填密度については、合材層の上
部10μmの充填密度は1.51g/cm3、下部10
μmの充填密度は1.47g/cm3、合材層全体の充
填密度は1.49g/cm3であった。
【0043】(結果) ・初期特性 初期充放電において、放電容量は309mAh/g、充
放電効率は92%となった。放電容量は初期特性サイク
ルの1サイクル目が309mAh/g、2サイクル目が
308.5mAh/g、3サイクル目が308mAh/
gであった。
【0044】・サイクル特性 1サイクル目(上記初期特性サイクルは含まない)の放
電容量は306mAh/g、10サイクル目の放電容量
は302mAh/g(容量維持率98.7%)、20サ
イクル目の放電容量は296mAh/g(同96.7
%)となった。
【0045】〔実施例4〕圧延加工後の加熱を100℃
の恒温槽で行ったこと以外は実施例1と同じ条件で三極
式ガラスセルを作製し、実施例1と同様の評価を行っ
た。最終的な合材層の膜厚は67μmとなった。
【0046】合材層の充填密度については、合材層の上
部10μmの充填密度は1.52g/cm3、下部10
μmの充填密度は1.47g/cm3、合材層全体の充
填密度は1.49g/cm3であった。
【0047】(結果) ・初期特性 初期充放電において、放電容量は308mAh/g、充
放電効率は92%となった。放電容量は初期特性サイク
ルの1サイクル目が308mAh/g、2サイクル目が
307.5mAh/g、3サイクル目が307mAh/
gであった。
【0048】・サイクル特性 1サイクル目(上記初期特性サイクルは含まない)の放
電容量は305mAh/g、10サイクル目の放電容量
は300mAh/g(容量維持率98.4%)、20サ
イクル目の放電容量は295mAh/g(同96.7
%)となった。
【0049】〔実施例5〕XRDによるD002が0.3
355nm、平均粒径(50%D)が20μmである塊
状黒鉛(活物質Bとする)を活物質とした以外は実施例
1と同じ条件で三極式ガラスセルを作製し、実施例1と
同様の評価を行った。塗工直後の合材層の厚さは125
μm、最終的な合材層の膜厚は69μmとなった。
【0050】合材層の充填密度については、合材層の上
部10μmの充填密度は1.49g/cm3、下部10
μmの充填密度は1.40g/cm3、合材層全体の充
填密度は1.45g/cm3であった。
【0051】・(結果) ・初期特性 初期充放電において、放電容量340mAh/g、充放
電効率は91%となった。放電容量は初期特性サイクル
の1サイクル目が340mAh/g、2サイクル目が3
39mAh/g、3サイクル目が338mAh/gであ
った。
【0052】・サイクル特性 1サイクル目(上記初期特性サイクルは含まない)の放
電容量は335mAh/g、10サイクル目の放電容量
は331mAh/g(容量維持率98.8%)、20サ
イクル目の放電容量は322mAh/g(同96.1
%)となった。
【0053】〔比較例1〕圧延後に加熱することなく室
温中に放置した以外は実施例1と同じ条件で三極式ガラ
スセルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。最終
的な合材層の膜厚は66μmとなった。
【0054】合材層の充填密度については、合材層の上
部10μmの充填密度は1.72g/cm3、下部10
μmの充填密度は1.20g/cm3、合材層全体の充
填密度は1.52g/cm3であった。
【0055】(結果) ・初期特性 初期充放電において、放電容量は295mAh/g、充
放電効率は83%となった。放電容量は1サイクル目が
295mAh/g、2サイクル目が301mAh/g、
3サイクル目が304mAh/gであった。
【0056】・サイクル特性 1サイクル目(上記初期特性サイクルは含まない)の放
電容量は298mAh/g、10サイクル目の放電容量
は279mAh/g(容量維持率93.6%)、20サ
イクル目の放電容量は260mAh/g(同87.2
%)となった。
【0057】〔比較例2〕圧延後に加熱することなく室
温中に放置した以外は実施例5と同じ条件で三極式ガラ
スセルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。最終
的な合材層の膜厚は67μmとなった。
【0058】合材層の充填密度については、合材層の上
部10μmの充填密度は1.82g/cm3、下部10
μmの充填密度は0.90g/cm3、合材層全体の充
填密度は1.49g/cm3であった。
【0059】(結果) ・初期特性 初期充放電において、放電容量は298mAh/g、充
放電効率は82%となった。放電容量は1サイクル目が
298mAh/g、2サイクル目が318mAh/g、
3サイクル目が335mAh/gであった。
【0060】・サイクル特性 1サイクル目(上記初期特性サイクルは含まない)の放
電容量は327mAh/g、10サイクル目の放電容量
は304mAh/g(容量維持率93%)、20サイク
ル目の放電容量は285mAh/g(同87.2%)と
なった。
【0061】〔比較例3〕圧延後に加熱することなく室
温に放置した以外は実施例2と同じ条件で三極式ガラス
セルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。最終的
な合材層の膜厚は65μmとなった。
【0062】合材層の充填密度については、合材層の上
部10μmの充填密度は1.68g/cm3、下部10
μmの充填密度は1.31g/cm3、合材層全体の充
填密度は1.54g/cm3であった。
【0063】(結果) ・初期特性 初期充放電において、放電容量は300mAh/g、充
放電効率は85%となった。放電容量は1サイクル目が
300mAh/g、2サイクル目が306mAh/g、
3サイクル目が304mAh/gであった。
【0064】・サイクル特性 1サイクル目(上記初期特性サイクルは含まない)の放
電容量は300mAh/g、10サイクル目の放電容量
は285mAh/g(容量維持率95%)、20サイク
ル目の放電容量は266mAh/g(同88.7%)と
なった。
【0065】以上の結果を表1にまとめた。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】圧延後の負極を加熱することにより、合
材の充填密度が均一で、結着剤が破断し難く密着性に優
れたリチウム二次電池用負極を提供することができ、そ
れを用いることで、初期特性、サイクル特性の良好なリ
チウム二次電池を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る負極の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
1 金属箔 2 合材層 3 プレス機 4 恒温槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ05 AK03 AL06 AL07 AL08 AM03 AM07 CJ02 CJ03 CJ22 DJ07 DJ08 EJ12 HJ08 HJ12 5H050 AA02 AA07 BA17 CA07 CB07 CB08 CB09 DA04 DA11 EA23 EA24 GA02 GA03 GA22 HA08 HA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔の表面上に形成した、活物質と、
    有機高分子材料からなる結着剤とを含む塗膜を圧延し、
    該圧延後の塗膜を加熱する工程を有する、リチウム二次
    電池用負極の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属箔の表面上に形成した、活物質と、
    有機高分子材料からなる結着剤とを含む塗膜を、加熱し
    ながら圧延し、該圧延後の塗膜を加熱する工程を有す
    る、リチウム二次電池用負極の製造方法。
  3. 【請求項3】 活物質と、有機高分子材料からなる結着
    剤とを含む合材層を金属箔の表面上に形成してなるリチ
    ウム二次電池用負極であって、合材層の厚み方向におけ
    る最も充填密度の高い部分は、最も充填密度の低い部分
    の100〜120%の充填密度であることを特徴とする
    リチウム二次電池用負極。
  4. 【請求項4】 合材層全体の充填密度が1g/cm3
    上であることを特徴とする請求項3記載のリチウム二次
    電池用負極。
  5. 【請求項5】 請求項3または4のいずれかに記載のリ
    チウム二次電池用負極を含むリチウム二次電池。
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