JP2003067861A - トンネル用防災受信盤 - Google Patents

トンネル用防災受信盤

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JP2003067861A JP2001253949A JP2001253949A JP2003067861A JP 2003067861 A JP2003067861 A JP 2003067861A JP 2001253949 A JP2001253949 A JP 2001253949A JP 2001253949 A JP2001253949 A JP 2001253949A JP 2003067861 A JP2003067861 A JP 2003067861A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トンネル内に設置された光学式火災感知器にお
ける透光性窓の汚れ進行度合いから適切な清掃タイミン
グを予測して清掃効率を上げる。 【解決手段】第1記憶部108にトンネル用防災受信盤が
設置されるトンネル周辺の設置環境をあらかじめ設置環
境データとして数値に編集し直して記憶しておき、また
第2記憶部110に汚損アナログ値信号の範囲に光学式火
災検知器の清掃が必要であることを示す異常領域を記憶
しておく。変動予測演算部112は第1記憶部108の設置環
境データをもとに、汚損記録部106に記録された汚損ア
ナログ値信号の変動を予測し、日数予測演算114で第2
記憶部110の異常領域に到達するまでの日数を演算して
予測表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル内などの
悪環境の空間内の火災を監視するためにトンネル用光学
式火災検知器を複数接続したトンネル用防災受信盤に関
し、特に、光学式火災検知器に設けている透光性窓の汚
損度合いを監視する機能を備えたトンネル用防災受信盤
に関する。
【0002】
【従来技術】従来からあるトンネル用防災受信盤には、
特開2000−315285に示すように、受光窓の汚
れ度合いを検出し、受光窓の汚れによる減光率を表示し
たり、また減光率が所定の閾値(汚れ限界値)と比較し
て、その閾値よりも汚れ度合いが大きくなった際に警告
を出すものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、窓材の
汚れとなる因子は、降雨や降雪による水しぶき、融雪
剤、さらには排気ガスの微粒子が主であり、季節によっ
て汚れ因子の量は異なってくる。
【0004】一方、トンネル内の通行形態(対面通行、
一方通行など)、トンネルの長さなどによって、汚れ因
子の感知器の窓材表面への付着しやすさが変化してく
る。
【0005】すなわち、汚れの原因となる因子がどれだ
けあって、その汚れ因子が窓材にどれだけ付着しやすい
状況にあるかによって、汚れの進行度合いが決まるた
め、単純な減光率のアナログデータから次回の清掃タイ
ミングを予測することは困難であった。
【0006】本発明は、トンネル内に設置された光学式
火災感知器における透光性窓の汚れ進行度合いから適切
な清掃タイミングを予測して清掃効率を上げるようにし
たトンネル用防災受信盤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は次のように構成する。本発明は、外部に引き出
された伝送路に光学式火災検知器を複数接続したトンネ
ル用防災受信盤に於いて、試験コマンドにより光学式火
災検知器の透過性窓の汚損度合いを検出する汚損度検出
部と、汚損度検出部による光学式火災検知器の透過性窓
の汚損度合いを汚損アナログ値信号として記録する汚損
度記録部と、トンネル用防災受信盤が設置されるトンネ
ル周辺の設置環境をあらかじめ設置環境データとして数
値に編集し直して記憶しておく第1記憶部と、汚損アナ
ログ値信号の範囲に光学式火災検知器の清掃が必要であ
ることを示す異常領域を記憶しておく第2記憶部と、第
1記憶部に記憶された設置環境データをもとに、汚損度
記録部に記録された汚損アナログ値信号の変動を予測す
る変動予測演算部と、変動予測演算部で予測された汚損
アナログ値信号が第2記憶部に記憶された異常領域に到
達するまでの日数(期間)を演算して予測表示する日数
予測演算部とを備えたことを特徴とする。
【0008】更に日数予測演算部により演算された前記
異常領域に到達するまでの日数が、予め設定した日数以
下になった場合に予告して警報を行う予告警報部を備え
たことを特徴とする。
【0009】ここで、トンネル用防災受信盤が設置され
るトンネル周辺の設置環境データとして、道路通行形
態、年間降雨量、年間降雪量、年間車両通行量、光学式
火災検知器のトンネル入口からの距離、設置高さ等の各
々の因子に対する汚損度合いを数値化して第1記憶部に
記憶する。
【0010】このように本発明は、トンネルがある地域
の月別の降雨量、月別の降雪量および月別の車両通行量
などの季節的に変動する汚れ因子の変動設置環境データ
と、トンネル内での検知器の設置位置による汚れの付着
しやすさを補正するための固定設置環境データ(補正係
数)を記憶させ、季節的変動因子の変動設置環境データ
と固定因子の固定設置環境データ(補正係数)から、ト
ンネル内の各場所に設置された光学式火災検知器の汚損
進行度合いを演算し、汚損度合いが例えば透過率15%
といった透光性窓の清掃を必要とする異常領域に到達す
るまでの日数を予測して適切な清掃タイミングの判断を
可能とし、これによってトンネル内に設置している多数
の光学式火災検知器の清掃管理と清掃作業の効率を上げ
ることを可能にする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明のトンネル用防災受
信盤を備えたトンネル用の防災監視システムの概略構成
の説明図である。
【0012】図1において、監視室などに設置された防
災受信盤1からはトンネル5側に対し伝送路2が引き出
されており、この伝送路2に対し本発明の光学式火災検
知器3をトンネル5の長手方向の一定間隔Lごとに設置
している。
【0013】火災検知器3はトンネル5の車道のトンネ
ル壁面5aもしくは天井面に設置され、各火災検知器3
はトンネル長手方向に沿った両側の区画を監視してい
る。
【0014】このため、ある区画で車両事故などにより
火災が発生して火源4が発生すると、この区画は両側に
位置する火災検知器3が重複して監視しており、火源4
の両側にある2台の火災検知器3が火災を検出して防災
受信盤1に火災検出信号を送る。
【0015】これを受けて防災受信盤1では火災検知器
の火災検出信号から火災の発生した区画を判定し、例え
ばトンネル5の天井面側に設置している水噴霧設備の水
噴霧ヘッドを火災の発生した区間について水噴霧自動弁
を起動制御して消火用水を散布する。
【0016】図2は図1の防災監視システムの詳細構成
のブロック図である。図2において、防災受信盤1には
主制御部6が設けられ、主制御部6に対しては伝送制御
部7が設けられている。伝送制御部7からはトンネル5
に対し伝送路2が引き出され、トンネル5内に設置した
複数の火災検知器3を接続している。またトンネル5内
の伝送路2の途中には中継増幅器8が設けられ、防災受
信盤1と火災検知器3との間の伝送信号の中継増幅を行
っている。
【0017】防災受信盤1の主制御部6に対しては、バ
スを介して操作表示制御部9が設けられ、この操作表示
制御部9に対しては表示部10、操作部11及び音響部
12を接続している。
【0018】主制御部6には、火災受信制御の機能に加
え、汚損度検出部100、汚損監視部102及び清掃タ
イミング予測処理部104が設けられる。汚損度検出部
100は、一定期間毎、例えば1日1回の試験コマンド
による火災検知器3の試験動作に伴って送信される汚損
アナログ値信号を受信して汚損度合を検出する。
【0019】汚損監視部102は、汚損度検出部100
により検出した汚損アナログ値信号が透過率25%(減
光率で75%)に達すると汚損予告を出し、更に、火災
検知器3で火災検出能力が補償できないレベル、例えば
透過率15%(減光率で85%)に達すると汚損警報を
出す。更に、汚損度合いを表示して記憶し、必要に応じ
て印字する。
【0020】清掃タイミング予測処理部104は、トン
ネル用防災受信盤が設置されるトンネル周辺の設置環境
をあらかじめ設置環境データとして数値に編集し直して
記憶し、また汚損アナログ値信号の範囲に光学式火災検
知器の清掃が必要であることを示す異常領域、例えば透
過率15%(減光率で85%)を記憶しておき、この記
憶された設置環境データをもとに汚損アナログ値信号の
変動を予測し、予測された汚損アナログ値信号が清掃を
必要とする異常領域に到達するまでの日数を演算して予
測表示し、または、異常領域に到達するまでの日数が予
め設定した日数以下になった場合に、清掃時期が近づい
たことを予告して警報表示する。
【0021】ここで、トンネル用防災受信盤が設置され
るトンネル周辺の設置環境データとしては、道路通行形
態、年間降雨量、年間降雪量、年間車両通行量、光学式
火災検知器のトンネル入口からの距離、設置高さ等の各
々の因子に対する汚損度合いを数値化して記憶してお
り、この点は後の説明で更に具体的に説明する。
【0022】また主制御部6に対してはバスを介してプ
リンタ14が設けられ、防災受信盤1の監視制御に必要
な各種のデータをプリントアウトできるようにしてい
る。更に主制御部6に対しては、通信制御部15を介し
て外部のCRT16が接続されており、防災受信盤1の
監視制御に必要な各種の受信情報をCRT16上に表示
できるようにしている。
【0023】図3はトンネル内の火災を検出する本発明
の火災検知器の正面図である。図3において、本発明の
火災検知器3はカバー3aと本体3bで構成され、カバ
ー3aの左右に形成された傾斜面のそれぞれに透光性窓
18a,18bを配置し、透光性窓18a,18bの内
部のそれぞれに2波長式の検知センサを内蔵している。
【0024】透光性窓18a,18bの上部には試験光
源収納部19が設けられ、その下面左右位置に後の説明
で明らかにする試験光源を設けている。本体3bに対し
カバー3aは、3か所に設けた取付ネジ22により固定
される。また火災検知器3に対する信号ケーブル21は
防水コネクタ20により接続されている。
【0025】このような本発明の火災検知器3は、別途
準備された収納ボックスに取り付けられ、収納ボックス
のフロントパネルから透光性窓18a,18b及び試験
光源収納部19の部分をボックス前面に突出した度合い
で、収納ボックスによりトンネル壁面に取り付けられ
る。
【0026】図4は本発明の火災検知器3の内部構造の
断面図である。図4において、火災検知器3はカバー3
aと本体3bで構成され、内部にモールドカバー23を
設けて仕切っている。本体3bに設けた防水コネクタ2
0のレセプタクル側からの信号線25は、モールドカバ
ー23の下部に取り付けた避雷基板24にコネクタ接続
される。
【0027】モールドカバー23とカバー3aで形成さ
れる空間内には主回路基板26が固定されている。この
主回路基板26にはカバー3aの傾斜面に配置している
透光性窓18a,18bに相対して、センサ部28a,
28bをほぼ45°の傾斜角をもって配置している。
【0028】センサ部28a,28bのそれぞれには第
1検知センサ29と第2検知センサ30が設けられてお
り、この実施形態にあっては、これら第1検知センサ2
9及び第2検知センサ30のそれぞれの受光検知出力に
基づいて火災による炎とそれ以外のノイズ放射源を識別
する2波長方式により火災による炎を監視している。
【0029】カバー3aから張り出された試験光源収納
部19の下面両側には試験光源用窓31a,31bが設
けられ、内蔵した試験光源の発光による試験光を対応し
た透光性窓18a,18bを介してセンサ部28a,2
8bの第1及び第2の検知センサ29,30に照射する
ことで、透光性窓18a,18bの汚損度合いの検出を
含む機能試験を判断できるようにしている。
【0030】ここで第1検知センサ29は、有炎燃焼時
にCO2の共鳴放射による波長帯域である概ね4.5μ
mを中心波長とした狭帯域バンドパスフィルタ特性によ
る放射光を検出する。これに対し第2検知センサ30
は、概ね5.0〜7.0μmの帯域バンドパスフィルタ
特性で得られた放射光の検出特性をもつ。
【0031】具体的には火災検知器3の透光性窓18
a,18bにサファイヤガラスを使用することで、7.
0μmの波長を超える光をカットするハイカット特性を
設定し、これによって透光性窓18a,18bを通った
光を波長7.0μm以下として、第1及び第2検知セン
サ29,30に入射している。
【0032】また第1検知センサ29自体の検出窓には
中心波長4.5μmの狭帯域バンドパスフィルタ特性を
構成する光学波長フィルタが設けられている。また第2
検知センサ30の検出窓には波長5.0μm以上の光透
過する広帯域バンドパスフィルタ特性を持つ光学波長フ
ィルタが設けられている。
【0033】したがって第1検知センサ29は、中心波
長4.5μmの有炎燃焼時に発生するCO2 の共鳴放射
による概ね4.5μmの狭帯域の光を検出する。これに
対し第2検知センサ30は概ね5.0〜7.0μmの波
長帯域の光を検出する。
【0034】その結果、燃焼炎のスペクトル特性に対し
ノイズ放射源としての太陽光、トンネル内を走行する車
両のエンジン加熱で生ずる300℃の低温放射体のスペ
クトル、更に人体のスペクトルに対し、正確に火災によ
る炎を識別して検出できる。具体的には、燃焼炎とそれ
以外のノイズ放射源である太陽光、車両のエンジンなど
の低温放射体、人体等について、実験により第1検知セ
ンサ29と第2検知センサ30の各検出出力の相対比を
求め、燃焼炎とノイズ放射源が識別可能な相対比の閾値
を設定し、閾値を越えるような放射源を検出した場合に
火災による炎と判断することで、ノイズ放射源と火災に
よる炎を正確に識別することができる。
【0035】このような第1検知センサ29と第2検知
センサ30に対し、試験光源からの試験光による透光性
窓18a,18bの汚損度合いの検出は、第1検知セン
サ29からの受光検知信号を用いて行う。したがって、
この実施形態にあっては、第1検知センサ29が試験光
検出用検知センサとなる。
【0036】尚、試験光源からの試験光は、火災による
炎と判断される擬似火災光であることから、試験時に試
験光が第1検知センサ29の第2検知センサ30に対し
照射されることで、機能が正常であれば火災による炎と
判断されることになるため、火災検知器全体としての機
能試験が行われることになる。
【0037】図5は本発明による火災検知器の回路ブロ
ック図である。図5において、火災検知器3には信号処
理部32が設けられ、信号処理部32に対し右側検知部
33aと左側検知部33bを設けている。右側検知部3
3aにはセンサ部28aが設けられ、透光性窓18aを
介して所定の監視区域からの光を入射して監視してい
る。センサ部28aからの受光検知信号は、増幅部34
aで増幅された後、A/D変換器35aでデジタルデー
タに変換され、信号処理部32に取り込まれている。
【0038】また右側検知部33aには試験光源制御部
37aが設けられ、防災受信盤1から右側試験コマンド
を受信した際に試験光源制御部37aを動作し、例えば
白熱ランプを使用した試験光源36aを燃焼炎のちらつ
きと同様の例えば2Hzの周波数で点滅または明滅して
生成した試験光を試験光源用窓31aを介して透光し、
この試験光を透光性窓18aを介してセンサ部28aで
受光するようにしている。
【0039】このような右側検知部33aの構成は左側
検知部33bについても同様であり、センサ部28b、
増幅部34b、A/D変換器35b、試験光源36b及
び試験光源制御部37bを備えている。
【0040】信号処理部32は伝送制御部38を介して
防災受信盤1と接続される。伝送制御部38に対して
は、アドレス設定部39によって火災検知器3に固有な
アドレスが設定されている。防災受信盤1は例えば一定
の時間間隔で順番に火災検知器のアドレスを指定して検
出データの応答要求のコマンド送信を行っており、伝送
制御部38はコマンド信号のアドレスから自己アドレス
の一致を判別すると、受信したコマンドデータを信号処
理部32に引き渡す。
【0041】信号処理部32は受信コマンドに従って例
えば火災や試験に伴うデータを伝送制御部38を介して
防災受信盤1側に送るようになる。また信号処理部32
にはEEPROMなどの不揮発メモリを使用した記憶部
40が設けられており、火災検知器3の火災監視に必要
な初期値データや試験時に得られた透光性窓18a,1
8bの汚損度合いを示すアナログ値データなどを記憶で
きるようにしている。
【0042】信号処理部32には火災判定部41及び試
験処理部42の機能が設けられる。火災判定部41は、
センサ部28aから出力される受光検知信号に基づいて
火災の判定を行う。具体的には、図4に示した第1検知
センサ29と第2検知センサ30の受光検知信号の相対
比に基づいた火災判定を行う。
【0043】試験処理部42は、防災受信盤1から試験
実行コマンドを受信した際に動作し、例えば右側検知部
33aに対する右側試験実行コマンドの受信を例にとる
と、試験光源制御部37aを動作して試験光源36aを
例えば2Hzで2秒間に亘りパルス駆動し、この試験光
源36aの制御で生成された試験光を試験光源用窓31
aを介して透光し、透光性窓18aを通してセンサ部2
8aで検出し、第1の検知センサ29の受光検知信号を
増幅部34aで増幅した後、A/D変換器35aで取り
込む。この受光検知信号は、試験光の変化に同期した2
Hzで変化する信号であり、0Vを中心に受光強度に応
じた正負の振幅変化をもっている。
【0044】この試験光の受光により得られた受光検知
信号に基づき、試験処理部42は透光性窓の汚損度合い
を検出し、この透光性窓の汚損度合いを示すアナログ値
信号を伝送制御部38により防災受信盤1に送信する。
また試験処理部42は、試験動作で得られた透光性窓の
汚損度合いを示すアナログ値信号を記憶部40に記憶す
る。
【0045】試験処理部42は、透光性窓の汚損度合い
を示すアナログ値データとして、透光性窓18a,18
bの汚れ具合による試験光の透過量を表す透過率を算出
する。この透過率を算出するため、例えば設置前の透光
性窓に汚れのない度合いで検出した試験光の受光検知信
号の振幅を初期値として記憶部40に記憶している。
【0046】したがって、トンネル設置後の試験時にあ
っては、試験動作により得られた受光検知信号の振幅検
出値と、記憶部40に記憶している受光検知信号の振幅
初期値とにより、 透過率=(振幅検出値/振幅初期値)×100 [%] として汚損度合いを示す透過率を算出する。また汚損度
合いを表すパラメータとしては、透過率以外に減光率を 透過率=100−(振幅検出値/振幅初期値)×100 [%] として算出してもよい。
【0047】尚、試験処理部42で透光性窓18a,1
8bの汚損度合いを求める際には、増幅部34a,34
bの感度はその時点の補償された感度ではなく、記憶部
40に記憶している受光検知信号の振幅初期値を検出し
た時と同じ感度(初期感度)に戻した度合いで試験動作
を行わせることになる。
【0048】図6は図5の火災検知器3における火災検
知器処理の概略フローチャートである。この火災検知器
3の処理動作は、ステップS1で火災監視処理を行い、
この状態でステップS2で防災受信盤1からの試験指令
があるか否かチェックし、もし試験指令があれば、ステ
ップS3の試験処理に進む。
【0049】この試験処理は、試験光による火災検知信
号の送信に加え、本発明で対象としている透光性窓18
a,18bの汚損度合いの算出を含む機能試験と同時
に、算出された汚損度合いに基づいて感度の低下を補償
するように増幅部34a,34bの感度切替えを行う汚
損補償処理が含まれる。
【0050】図7は図6のステップS3の火災検知器に
おける試験処理の詳細を示したフローチャートである。
通常、防災受信盤1は例えば1日に1回、予め定められ
た時間に火災検知器3側に対し検知器アドレスを順番に
指定しながら試験コマンドを送信する。この試験コマン
ドは右側試験コマンド及び左側試験コマンドの順番に送
られる。
【0051】図7において、ステップS1で防災受信盤
1からの右側試験コマンドを受信すると、ステップS2
で信号処理部32が試験処理部42を起動する試験モー
ドを設定し、続いてステップS3で右側検知部33aの
増幅部34aの感度を初期状態(振幅初期値を記憶した
状態)に戻す感度補償のリセットを行うよう感度切替制
御信号を出力する。
【0052】次にステップS4で試験光源制御部37a
を起動して試験光源36aを例えば2Hzで明滅する右
側試験光源の点滅制御を行い、試験光を生成する。この
状態でセンサ部28a(第1検知センサ29)は試験光
を透光性窓18aを通して受光しており、増幅部34a
から得られた受光検知信号をA/D変換器35aで取り
込んで受光データを読み込む。
【0053】受光データの読込みが済んだならば、ステ
ップS6で右側試験光源の消灯制御を行う。続いてステ
ップS7で、ステップS5で読み込んだ受光データから
算出した振幅検出データと記憶部40に記憶している振
幅初期値データとに基づき、汚損度合いを示すアナログ
値データとして例えば透過率を算出し、ステップS8で
算出した透過率を記憶部40に順次記憶する。
【0054】続いてステップS9で、算出した透過率を
伝送制御部38を介して防災受信盤1に送信する。この
一連の試験処理が済むと、ステップS10で算出した透
過率に基づいた感度補償処理を行うことで、右側検知部
33aの試験処理を終了する。
【0055】感度補償としては、例えば算出した透過率
に基づいて火災検知器として感度の低下を検出した際
に、感度切替制御信号により増幅部34aの増幅度を増
加し、感度切替えする処理を行う。尚、透過率が感度の
切替えを必要としない範囲の場合には、試験前の感度に
戻すよう感度切替制御信号を出力する。
【0056】続いてステップS11で左側試験処理を行
う。この左側試験処理は、ステップS1〜S10の右側
試験処理と同じ処理を繰り返すことから、その内容は省
略している。このようにして右側検知部33a及び左側
検知部33bの試験によって各透光性窓18a,18b
の汚損度合いを示す透過率が防災受信盤1側に送られ、
且つ火災検知器自身で記憶されることになる。
【0057】尚、試験光の発光により正常に火災判断が
なされた場合には、火災信号も防災受信盤に対し透過率
と一緒に、または別のタイミングで送られることにな
る。
【0058】図8は図5の火災検知器3を対象とした図
2の防災受信盤の主制御部6による汚損監視処理のフロ
ーチャートである。この汚損監視処理は、防災受信盤が
火災検知器に発行する試験コマンドに伴う試験動作を利
用して行うもので、例えばタイマ監視などにより1日に
1回、予め決められた時刻に起動する。
【0059】まずステップS1で検知器アドレスNをN
=1に初期化した後、ステップS2で現在のアドレスN
への右側試験コマンドを送信する。この右側試験コマン
ドを送信すると、アドレスNの火災検知器で図7のステ
ップS1〜S10に示したように試験動作が行われ、汚
損度合いを示すアナログ値データとして透過率を送信し
てくる。
【0060】このためステップS3でアドレスNの検知
器からの透過率の受信の有無をチェックしており、透過
率を受信すると、そのアナログ値データをステップS4
で記憶部に検知器アドレスと共に記憶する。続いてステ
ップS5で、受信した透過率が異常か否かチェックす
る。
【0061】例えば透過率が0%であったり、100%
であるような異常値(通常考えられない値)の場合に
は、ステップS6に進み、異常処理を行う。この異常処
理は、例えばそのステップS2に戻って同じアドレスN
に右側試験コマンドを再送信するリトライ処理などがあ
る。
【0062】受信した透過率が異常値でなければステッ
プS7に進み、予め定めた予告警報閾値25%と比較
し、もし透過率が25%以下であれば、ステップS8で
予告警報(プリアラーム)を行う。続いてステップS9
で汚損警報閾値15%と透過率を比較し、15%以下で
あれば、ステップS10で汚損警報を出力する。
【0063】この汚損警報閾値15%は、火災検知器3
の感度補償処理によっても火災検知器としての初期性能
をできなくなる限界の汚損度合いに対応した透過率であ
る。したがって、透過率が15%以下となった場合には
火災検知器3の透光性窓の汚れを清掃しなければ正常な
火災監視ができない状態となる。
【0064】続いてステップS11でアドレスNへ左側
試験コマンドを送信し、右側試験コマンドを送信した場
合のステップS3〜S10と同じ処理を繰返す。ステッ
プS11の右側試験コマンドに伴う処理が終了すると、
ステップS12で全検知器の試験終了の有無をチェック
し、終了していなければステップS13でアドレスNを
1つアップして再びステップS2に戻り、全検知器の試
験が終了していれば一連の試験処理を終了する。
【0065】図9は図2の防災受信盤1に設けている主
制御部6の清掃タイミング予測処理部104の機能構成
を、汚損検出部100及び汚損監視部102と共に示し
たブロック図である。
【0066】図9において、清掃タイミング予測処理部
104には、汚損度記録部106、第1記憶部108、
第2記憶部110、変動予測演算部112、日数予測演
算部114、表示部116及び予告警報部118が設け
られる。汚損度記録部106には、汚損度検出部100
による火災検知器3に対する試験コマンドの発行で検出
された汚損度合いを示す汚損アナログ値データ、具体的
には透過率が記録される。
【0067】また第1記憶部108には、本発明のトン
ネル用防災受信盤が設置されるトンネル周辺の設置環境
を予め設置環境データとして数値に編集し直した数値が
記憶されている。この第1記憶部108に記憶される設
置環境データとしては、片側通行か対面通行かといった
道路通行形態、年間降雨量、年間降雪量、年間車両通行
量、火災検知器のトンネル入口からの距離、火災検知器
の設置高さなどの各々の因子に対する汚損度合いを数値
化して記憶している。
【0068】図10は図9の第1記憶部108に記憶さ
れている設置環境データの一例であり、片側通行のトン
ネルを例にとっている。図10(A)は、トンネルがあ
る地域の月別の降雨量、降雪量及び交通量などの季節的
に変動する因子についての汚れ進行度合いを予め設置環
境データとして数値に編集して記憶した例である。
【0069】即ち汚れ因子として降雨量、降雪量、交通
量の3つを設定し、各因子ごとに1月から12月の月別
の汚れ進行度合いを5日当りの透過率の変化、即ち[%
/5日]に数値化して登録している。例えば降雨量につ
いて1月と8月を比較してみると、1月の2[%/5
日]に対し8月が10[%/5日]と大きな汚れ進行度
合いを登録している。
【0070】一方、降雪量については1月、2月及び1
2月に汚れ進行度合いの数値を設定しており、8月や1
0月は降雪がないことから0[%/5日]としている。
更に交通量については、各月の統計的な値から、それぞ
れ固有の月別の汚れ進行度合いを登録している。
【0071】図10(B)はトンネル入口からの距離に
対する降雨量、降雪量、交通量の各因子による汚れの付
着し易さを表わす補正係数を記憶したもので、この補正
係数は図10(A)のような季節的な要因により変動は
ないことから、固定的な設置環境データを数値化したも
のということができる。
【0072】図10(B)にあっては、トンネル入口か
らの距離50m,100m,800m,1500m,3
000mについて、降雨量、降雪量及び交通量の3つの
因子について汚れの付着し易さを補正するための補正係
数を0〜1の範囲の値として登録している。
【0073】例えば降雨量や降雪量については、トンネ
ル入口ほど汚れが着き易いことから、50mまでは補正
係数の最大値「1」を登録し、トンネル入口からの距離
が増えるほど補正係数を小さくしている。
【0074】再び図9を参照するに、第2記憶部110
には汚損アナログ値信号の範囲について火災検知器の清
掃が必要であることを示す異常領域を記憶している。具
体的には図8のフローチャートのステップS9に示した
ように、汚損警報を出すための透過率15%を異常デー
タ領域の上限値として第2記憶部110に記憶してい
る。
【0075】変動予測演算部112は第1記憶部108
に記憶された設置環境データをもとに、汚損度記録部1
06に記憶された汚損アナログ値信号の変動を予測す
る。第1記憶部108に記憶される図10(A)(B)の
設置環境データ、即ち月別の汚れ因子ごとの汚れ進行度
合い及びトンネル入口からの距離に対する汚れ因子ごと
の補正係数をもとに、予測開始の現在値を検出した該当
月について、図11のようにトンネル入口からの距離に
対する汚れ進行度合いを演算する。
【0076】図11(A)は1月について入口からの距
離に対する汚れ進行度合いの演算結果であり、図11
(B)は8月についてトンネル入口からの距離に対する
汚れ進行度合いの演算結果である。
【0077】図11(A)の1月について具体的に汚れ
進行度合いの演算を説明すると次のようになる。まず図
10(A)の月別の汚れ因子ごとの汚れ進行度合いを1
月について見ると、降雨量は2[%/5日]、降雪量は
15[%/5日]及び交通量は3[%/5日]となって
いる。
【0078】また図10(B)の補正係数は、例えばト
ンネル入口からの距離50mまでについては降雨量及び
降雪量については共に補正係数「1」であり、交通量に
ついては「0」となっている。
【0079】そこで1月の汚れ進行度合いの降雨量、降
雪量、交通量のそれぞれについて、それぞれの対応する
補正係数を乗算すると、図11(A)のトンネル入口か
らの距離50mに示すように、降雨量による汚れ進行度
合いは2[%/5日]、降雪量による汚れ進行度合いは
15[%/5日]、交通量による汚れ進行度合いは0
[%/5日]となる。したがって、これら3つの汚れ因
子による合計の汚れ進行度合いは17[%/5日]とな
る。
【0080】同様にして図11(A)のトンネルからの
距離100m,800m,1500m,3000mのそ
れぞれについて、図10(A)(B)の因子ごとの汚れ進
行度合いとその補正係数からそれぞれの因子の汚れ進行
度合いを図11(A)のように求め、その総和として合
計の汚れ進行度合いを算出する。この汚れ進行度合いを
一般式で表現すると次のようになる。
【0081】 汚れ進行度合い= Σ(因子毎の汚れ進行度合い)×(因子毎の補正係数) (1) 図11(B)は8月のトンネル入口からの距離に対する
汚れ進行度合いであることから、同様に図10(A)の
8月の降雨量、降雪量、交通量の汚れ進行度合いに図1
1(B)のトンネル入口からの距離による補正係数を乗
算して、それぞれの因子別のトンネル入口からの距離に
おける補正された汚れ進行度合いを求め、最終的に3つ
の汚れ因子の合計値としての汚れ進行度合いを求める。
【0082】この図11(A)または(B)のようにして
演算された、月単位のトンネル入口からの距離に対する
汚れ進行度合いの値は、図示しないワークメモリ上に一
時的に記憶保持される。
【0083】再び図9を参照するに、変動予測演算部1
12で図11のような該当月のトンネル入口からの距離
に対する汚れ進行度合いが演算されたならば、日数予測
演算部114において第2記憶部110に記憶している
異常データ領域に到達するまでの日数の予測演算を行っ
て、演算結果を表示部116に表示する。
【0084】図12は図9の変動予測演算部112で算
出された汚れ進行度合いによる火災検知器における透過
率Tの日数xに対する変化の特性曲線を表わしている。
【0085】図12において、現在のa日における汚損
アナログ値信号をAとし、変動予測演算部112で算出
された汚れ進行度合いをα[%/5日]とすると、横軸
の日数xの変化に対する透過率Tは次式で与えられる。
【0086】 T=A(1−α)x/5 (2) この汚れ進行度合いαと日数xに対する透過率Tの変化を
示す(2)式について、図11(A)の1月におけるト
ンネル入口から50mまでの汚れ進行度合いα=0.1
7と図11(B)の8月のトンネル入口から800mまで
の汚れ進行度合いα=0.055について、現在のa日
の透過率Tを初期値T=40%とし、この透過率Tが清掃
を必要とする汚損警報の透過率15%に到達するまでに
かかる日数を算出すると次のようになる。
【0087】まず1月の入口から50mについては、
(2)式より 15=40(1−0.17)x/5 となり、この場合、x=25日となる。これに対し8月
の800m地点については、(1)式より 15=40(1−0.055)x/5 により、この場合にはx=85日となる。
【0088】このように冬1月の50mの位置と夏8月
の800mの位置では、同じトンネルであっても予測開
始時の透過率Tが同じT=40%とした場合、清掃を必
要とする15%に達するまでに、1月の場合は25日、
8月の場合は85日と、環境設置データに依存した清掃
を必要とした異常領域に達するまでの日数が予測演算さ
れる。
【0089】そして、予告警報部118は、日数予測演
算部114により演算された異常領域に到達するまでの
日数が、予め設定した日数以下になった場合に表示部1
16に清掃時期が近づいていることを予告して警報を行
う。
【0090】図13は図9の清掃タイミング予測処理を
示したフローチャートである。この清掃タイミング予測
処理にあっては、ステップS1で現在の汚損度即ち汚損
アナログ信号Aを読み込み、続いてステップS2で該当月
の汚れ進行度合いαを読み込み、ステップS3で汚損度
が異常値T=β、例えばβ=15%に至るまでの日数x
を(1)式から計算する。そしてステップS4で、算出
された予測日数を表示することになる。
【0091】さらに、ステップS5で、算出された予測
日数が予め設定された日数以下になった場合に、清掃時
期が近づいていることをステップS6で予告して警報表
示する。
【0092】このような設置環境データに基づいて予測
された清掃を必要とする異常領域までの日数を見て、季
節とトンネル内の位置により、適切な火災検知器に対す
る清掃管理、具体的には清掃作業のための準備を適切に
行うことができる。
【0093】なお、上記の実施形態にあっては、季節的
な変動要因として降雨量、降雪量、交通量を例にとって
いるが、これ以外の汚れ進行度合いに影響する設置環境
の因子を同様に数値化して汚れ進行度合いの算出に用い
てもよいことは勿論である。
【0094】また上記の実施形態にあっては、トンネル
入口からの距離により固定設置環境データとして補正係
数を定めているが、これ以外に火災検知器の設置高さに
よる補正係数を設定することもできる。火災検知器の設
置高さによる補正係数は、設置高さが低いほど汚れ易い
ことから補正係数を大きくし、設置高さが高くなるほど
汚れにくいことから補正係数を小さく設定すればよい。
【0095】また上記の実施形態における設置環境デー
タは片側通行のトンネルを例にとるものであったが、対
面通行のトンネルについては、トンネル出口において対
向車線の車両通行による汚れの影響を受けることから、
片側通行のトンネル入口からの距離に応じて減少する補
正係数に対し、トンネル出口からの距離により減少する
補正係数を対向車線による汚れの影響として設定し、対
向車線の車両走行による汚れを考慮した補正係数を設定
すればよい。
【0096】更に図10に示した設置環境データの数値
は一例に過ぎず、トンネルの場所や周囲環境、長さ、構
造などにより、各トンネル固有の汚れ進行度合いの値や
補正係数をとることになり、実施形態に示した数値によ
る限定を受けないことは勿論である。
【0097】また、上記の実施形態にあっては、火災検
知器で算出した透過率、減光率などを汚損アナログ値デ
ータとして防災受信盤に送信する場合を例にとるもので
あったが、試験光の受光検知信号をそのままアナログ値
として防災受信盤に出力し、防災受信盤側で減光率や透
過率を算出するようにしてもよい。
【0098】また上記の実施形態は火災検知器を設置し
て火災を監視する空間としてトンネルについてのみ説明
したが、他の悪環境の空間、例えばゴミピットなどのプ
ラントや工場、金属,石炭,石油などの採鉱掘などにお
ける火災監視にも適用できる。
【0099】また上記の実施形態では試験処理の中で検
出された透光性窓の汚損度合いを示すアナログ値信号を
防災受信盤に送信するものであったが、試験処理の際に
得られたアナログ信号を火災検知器で記憶しておき、試
験処理以外で防災受信盤から専用のコマンドを送信して
火災検知器の記憶部に記憶してあるアナログ値信号を返
信させるような処理にしてもよい。
【0100】また、上記の実施形態では、予め設置環境
データを記憶させているが、予想した汚損進行度が実際
の汚損進行度合いにマッチングするように、常に設置環
境データにフィードバックし、設置環境データを書きか
えても良い。
【0101】更に上記の実施形態にあっては、試験光を
第1検知センサ29と第2検知センサ30で受光してい
るが、専用の試験光検知用センサを設けるようにしても
よい。更に本発明は、その目的と利点を損なわない適宜
の変形を含み、また実施形態に示した数値による限定は
受けない。
【0102】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、トンネル周辺の設置環境を予め設置環境データとし
て数値に編集し直して記憶しておき、この設置環境をも
とに、検出された汚損アナログ値信号の変動を予測し、
火災検知器の清掃を必要とする異常領域に到達するまで
の日数を演算して予測表示するようにしたため、トンネ
ル内の異なる場所に設置している火災検知器の透過率が
例えば40%と同じであっても、この同じ値から清掃を
必要とする例えば15%に低下するのにかかる日数やト
ンネル周辺の気象条件、交通量及びトンネルの設置状態
から実際の汚れ進行度合いに近い変動が予測され、それ
ぞれの進行度合いに応じた固有の日数が予測されること
で、清掃を必要とする時期を正しく把握することがで
き、トンネル内に多数設置されている火災検知器に対す
る清掃管理及び作業の効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトンネル用防災受信盤を備えたシステ
ム構成の概略ブロック図
【図2】図1のシステム構成の詳細のブロック図
【図3】本発明による火災検知器の正面図
【図4】本発明による火災検知器の内部構造の断面図
【図5】本発明による火災検知器の回路ブロック図
【図6】図5の火災検知器の処理動作のフローチャート
【図7】図6の試験処理の詳細を示したフローチャート
【図8】図2の防災受信盤の処理動作のフローチャート
【図9】図2の防災受信盤の機能構成を示したブロック
【図10】図9の第1記憶部に記憶している汚れ因子毎
の汚損進行度合いとして数値化された設置環境データの
説明図
【図11】図9の変動予測演算部により演算されたトン
ネル入り口からの距離に応じた火災検知器の汚れ進行度
合いを1月と8月について示した説明図
【図12】図9の日数予測演算部による清掃を必要とす
る異常領域に到達するまでの日数の演算に対応した透過
率の時間変化を示したタイムチャート
【図13】図9の清掃タイミング予測処理のフローチャ
ート
【符号の説明】
1:防災受信盤 2:伝送路 3:光学式火災検知器 3a:カバー 3b:本体 4:火源 5:トンネル 5a:トンネル壁面 6:主制御部 7:伝送制御部 8:中継増幅器 9:操作表示制御部 10:表示部 11:操作部 12:音響部 14:プリンタ 15:通信制御部 16:CRT 18a,18b:透光性窓 19:試験光源収納部 20:防水コネクタ 21:信号ケーブル 26:主回路基板 28a,28b:センサ部 29:第1検出センサ 30:第2検出センサ 31a,31b:試験光源用窓 32:信号処理部 33a:右側検知部 33b:左側検知部 34a,34b:増幅部 35a,35b:A/D変換器 36a,36b:試験光源 37a,37b:試験光源制御部 38:伝送制御部 39:アドレス設定部 40:記憶部 41:火災判定部 42:試験処理部 100:汚損度検出部 102:汚損監視部 104:清掃タイミング予測処理部 106:汚損度記録部 108:第1記憶部 110:第2記憶部 112:変動予測演算部 114:日数予測演算部 116:表示部 118:予告警報部
フロントページの続き Fターム(参考) 5C085 AA11 AB01 AC03 AC14 BA35 CA13 CA14 CA30 DA17 FA35 5G405 AA01 AA06 AB05 AC06 CA16 CA60

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部に引き出された伝送路に光学式火災検
    知器を複数接続したトンネル用防災受信盤に於いて、 試験コマンドにより前記光学式火災検知器の透過性窓の
    汚損度合いを検出する汚損度検出部と、 前記汚損度検出部による前記光学式火災検知器の透過性
    窓の汚損度合いを汚損アナログ値信号として記録する汚
    損度記録部と、 前記トンネル用防災受信盤が設置されるトンネル周辺の
    設置環境を予め設置環境データとして数値に編集し直し
    て記憶しておく第1記憶部と、 前記汚損アナログ値信号の範囲に前記光学式火災検知器
    の清掃が必要であることを示す異常領域を記憶しておく
    第2記憶部と、 前記第1記憶部に記憶された前記設置環境データをもと
    に、前記汚損度記録部に記録された汚損アナログ値信号
    の変動を予測する変動予測演算部と、 前記変動予測演算部で予測された汚損アナログ値信号が
    前記第2記憶部に記憶された前記異常領域に到達するま
    での日数を演算して予測表示する日数予測演算部と、を
    備えたことを特徴とするトンネル用防災受信盤。
  2. 【請求項2】請求項1記載のトンネル用防災受信盤に於
    いて、前記日数予測演算部により演算された前記異常領
    域に到達するまでの日数が、予め設定した日数以下にな
    った場合に予告して警報を行う予告警報部を備えたこと
    を特徴とするトンネル用防災受信盤。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のトンネル用防災受
    信盤に於いて、前記トンネル用防災受信盤が設置される
    トンネル周辺の設置環境データとして、道路通行形態、
    年間降雨量、年間降雪量、年間車両通行量、前記光学式
    火災検知器のトンネル入口からの距離、設置高さ等の各
    々の因子に対する汚損度合いを数値化して前記第1記憶
    部に記憶しておくことを特徴とするトンネル用防災受信
    盤。
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